説明

ATMネットワーク装置

【課題】CLAD装置をも含めた網内上位装置及び回線終端装置間の導通試験を行うことが可能なATMネットワーク装置を提供する。
【解決手段】網内上位装置内に、ATMセル化されたATMテスト信号を生成してこれをCLAD装置に送出した際にCLAD装置からの帰還ATMテスト信号に対して誤り検出及びATMセルとしての伝送エラー検出を行いその検出結果を導通試験結果として得る導通試験手段を設ける。更に、CLAD装置内に、テスト信号を生成しこれを回線終端装置に送出する試験信号生成手段と、回線終端装置から帰還せしめられたテスト信号をATMセル化したものをセル分解して帰還テスト信号を生成するATM/STM変換手段と、帰還テスト信号中に誤りビットがあるか否かを検出する試験信号検出手段と、この検出された誤りビットの数だけ上記帰還ATMテスト信号中における各ビットを誤りビットに置換する誤りビット置換手段と、を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ATM(Asynchronous Transfer Mode)ネットワーク上の網内上位装置と、ATM化された信号を回線交換方式、いわゆるSTM(Synchronous Transfer Mode)信号に変換すると共にかかるSTM信号をATM信号に変換するCLAD(Cell Assemble / Disassemble)装置とを含むATMネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、マルチメディアインフラストラクチャとして、音声・映像データ等の各種の情報データを全て固定長のパケット(以下、セルと称する)で多重伝送するATMネットワークが着目されている。ATMネットワークには網内上位装置が接続され、この網内上位装置に、加入者ユーザ側の回線終端装置が接続される。ATMネットワークのサービス提供者は、新たな加入者が出現すると、そのユーザ宅に設置された回線終端装置及び網内上位装置間の導通試験を以下の如く行う。
【0003】
先ず、ATM通信サービス提供者は、回線終端装置及び網内上位装置間の下り回線からの信号がそのまま上り回線へと折り返すように、回線終端装内において両者を接続させるべき設定を行う。次に、網内上位装置側から下り回線を介してテスト信号を回線終端装置へ送出させ、このテスト信号が上り回線を介して網内上位装置側にそのまま戻ってきたか否かを判定することにより、導通の良否を試験するのである。
【0004】
ところで、ATMネットワーク構築が進むに従い、既存の回線交換方式によるネットワークとの相互リンクが必要とされてきた。かかる相互リンクを実現するには、回線交換方式に基づくSTM信号を固定長のブロック毎にセル化してATMセル信号に変換すると共にかかるATMセル信号をセル毎に分解してSTM信号に変換するATM/STM変換機能を備えたCLAD装置が不可欠となる。
【0005】
そこで、既存の回線交換方式によって伝送を行うSTM回線終端装置及びCLAD装置間の導通試験を実施することが提案された(例えば特許文献1参照)。
【0006】
ところが、かかる導通試験では、あくまでSTM回線終端装置及びCLAD装置間の導通試験であり、網内上位装置及びSTM回線終端装置間の導通試験をCLAD装置を含めた形態で実施できるものではなかった。
【特許文献1】特開2002−217979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、回線交換方式の回線終端装置及び網内上位装置間の導通試験をCLAD装置を含めた形態で実行することができるATMネットワーク装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるATMネットワーク装置は、ATMネットワーク上の網内上位装置と、回線交換方式の回線終端装置との接続を為すCLAD装置とを含むATMネットワーク装置であって、前記網内上位装置は、ATMセル化されたATMテスト信号を生成してこれを前記CLAD装置に送出した際に前記CLAD装置から帰還せしめられた帰還ATMテスト信号に対して誤り検出及びATMセルとしての伝送エラー検出を行いその検出結果を導通試験結果として得る導通試験手段を備え、前記CLAD装置は、テスト信号を生成しこれを前記回線終端装置に送出する試験信号生成手段と、前記回線終端装置から帰還せしめられた前記テスト信号をATMセル化したものをセル分解して帰還テスト信号を生成するATM/STM変換手段と、前記帰還テスト信号中に誤りビットがあるか否かを検出する試験信号検出手段と、前記試験信号検出手段によって検出された前記誤りビットの数だけ前記帰還ATMテスト信号中における各ビットを誤りビットに置換する誤りビット置換手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によるATMネットワーク装置によれば、導通試験結果を網内上位装置側に通知する手段を要することなく、CLAD装置をも含めた網内上位装置及び回線終端装置間の導通試験を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
網内上位装置内に、ATMセル化されたATMテスト信号を生成してこれをCLAD装置に送出した際にCLAD装置から帰還せしめられた帰還ATMテスト信号に対して誤り検出及びATMセルとしての伝送エラー検出を行いその検出結果を導通試験結果として得る導通試験手段を設ける。更に、CLAD装置内に、テスト信号を生成しこれを回線終端装置に送出する試験信号生成手段と、回線終端装置から帰還せしめられたテスト信号をATMセル化したものをセル分解して帰還テスト信号を生成するATM/STM変換手段と、帰還テスト信号中に誤りビットがあるか否かを検出する試験信号検出手段と、この検出された誤りビットの数だけ上記帰還ATMテスト信号中における各ビットを誤りビットに置換する誤りビット置換手段と、を設ける。
【実施例1】
【0011】
以下に、本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明によるATMネットワークシステムの概略を示す図である。
【0013】
図1において、ATMネットワーク1上には、ATM通信サービス提供者による施設としての局舎2が複数設けられている。各局舎2には、網内上位装置20及びCLAD装置21が設けられている。網内上位装置20は、下り回線S1及び上り回線S2各々を介してATMネットワーク1と接続されている。又、網内上位装置20には、下り回線S11及び上り回線S12を介して、ユーザ宅に設置されているSTM回線終端装置3が接続されている。ユーザ端末装置4は、ユーザによって入力された音声、映像、文字、又はPC(パーソナルコンピュータ)データの如きユーザデータをSTM信号に変換してこれをSTM回線終端装置3に供給する。又、ユーザ端末装置4は、STM回線終端装置3から供給されたSTM信号にて示される映像及び文字データ等に対応した画像表示を行うと共に、かかるSTM信号によって示される音声データに対応した音響出力、並びにPCデータに対応した各種出力処理を行う。
【0014】
ここで、上記STM回線終端装置3、CLAD装置21及び網内上位装置20各々には、回線の導通試験を実施する為の試験用回路が組み込まれている。
【0015】
図2は、かかる試験用回路が搭載されたSTM回線終端装置3、CLAD装置21及び網内上位装置20各々の内部構成の一例を示す図である。
【0016】
図2において、網内上位装置20内には、第1試験信号生成検出回路102及びエラー集計回路103が設けられている。
【0017】
第1試験信号生成検出回路102は、オペレータから導通試験指令が発令された場合には導通試験モード、発令されなかった場合には通常モードに設定される。第1試験信号生成検出回路102は、通常モード時には、ATMネットワーク1上のATMセル信号を下り回線S1を介して取り込みこれを下り回線S3を介してCLAD装置21に中継供給しつつ、上り回線S4を介してCLAD装置21から供給されたATMセル信号を上り回線S2を介してATMネットワーク1上に送出する。一方、導通試験モード時には、第1試験信号生成検出回路102は、所定のテストデータをATMセル化したATMテストセル信号TS1ATを生成し、これを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。尚、上記テストデータは、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号等によって誤り検出符号化されたデータである。又、第1試験信号生成検出回路102は、上り回線S4中から帰還ATMテストセル信号TS1RATを検出した場合には、かかる帰還ATMテストセル信号TS1RATに対してCRC演算を施すことにより誤り検出を行うと共に、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無を検出する。そして、第1試験信号生成検出回路102は、上記の如きCRC演算結果と、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無とを示す第1導通試験結果信号TR1を生成してエラー集計回路103に供給する。
【0018】
エラー集計回路103は、エラーを示す第1導通試験結果信号TR1によってエラー情報、例えば誤りビット数、損失セル数、誤配セル数等を集計し、これをCLAD装置21及び網内上位装置20間での回線導通エラーを示す値として表示する。更に、エラー集計回路103は、CLAD装置21から試験回線S15を介して第2導通試験結果信号TR2が供給された場合には、この第2導通試験結果信号TR2によってエラー情報、例えば誤りビット数を集計し、これをCLAD装置21及びSTM回線終端装置3間での回線導通エラーを示す値として表示する。
【0019】
又、図2において、CLAD装置21内には、回線ループ回路111及び112、ATM/STM変換回路113、第2試験信号検出回路114、第2試験信号生成回路115が形成されている。
【0020】
これら回線ループ回路111及び112、ATM/STM変換回路113、第2試験信号検出回路114、及び第2試験信号生成回路115の各々は、オペレータから導通試験指令が発令された場合には導通試験モード、発令されなかった場合には通常モードに設定される。
【0021】
回線ループ回路111は、通常モード時には、第1試験信号生成検出回路102及び回線ループ回路111間の下り回線S3と、回線ループ回路111及び112間の下り回線S5とを接続すると共に、第1試験信号生成検出回路102及び回線ループ回路111間の上り回線S4と、回線ループ回路111及び112間の上り回線S6とを接続する。一方、導通試験モード時には、回線ループ回路111は、下り回線S3を介して供給された上記ATMテストセル信号TS1ATを下り回線S5を介して回線ループ回路112に中継供給する。更に、かかる導通試験モード時には、回線ループ回路111は、上り回線S6中から帰還ATMテストセル信号TS1RATを検出した場合にはこれを上記上り回線S4を介して第1試験信号生成検出回路102に供給する一方、帰還ATMテストセル信号TS2RATを検出した場合にはこれを帰還ATMテストセル信号TS2RRATとして下り回線S5を介して回線ループ回路112に帰還させる。
【0022】
回線ループ回路112は、通常モード時には、回線ループ回路111及び112間の下り回線S5と、回線ループ回路112及びATM/STM変換回路113間の下り回線S7とを接続すると共に、回線ループ回路111及び112間の上り回線S6と、回線ループ回路112及びATM/STM変換回路113間の上り回線S8とを接続する。一方、導通試験モード時には、回線ループ回路112は、上り回線S8を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま上り回線S6を介して回線ループ回路111に中継供給する。更に、かかる導通試験モード時には、回線ループ回路112は、下り回線S5中からATMテストセル信号TS1ATを検出した場合にはこれを帰還ATMテストセル信号TS1RATとして上り回線S6を介して回線ループ回路111に帰還させる一方、帰還ATMテストセル信号TS2RRATを検出した場合にはこれをそのまま上り回線S7を介してATM/STM変換回路113に供給する。
【0023】
ATM/STM変換回路113は、通常モード及び導通試験モードのいずれにおいても、上記下り回線S7を介して供給されたATMセル信号をセル分解してSTM信号に変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路114に送出する。更に、ATM/STM変換回路113は、上り回線S12を介して供給されたSTM信号をATMセル化してATMセル信号を生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路112に供給する。従って、ATM/STM変換回路113は、導通試験モード時においては、下り回線S7を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RRATをセル分解して帰還STMテスト信号TS2RRSTに変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路114に送出する。更に、ATM/STM変換回路113は、上り回線S12を介してユーザ側のSTM回線終端装置3から供給された帰還STMテスト信号TS2RSTをATMセル化してATMテストセル信号TS2RATを生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路112に供給する。
【0024】
第2試験信号検出回路114は、通常モード時には、ATM/STM変換回路113及び第2試験信号検出回路114間の下り回線S9と、第2試験信号検出回路114及び第2試験信号生成回路115間の下り回線S10とを接続する。一方、導通試験モード時には、第2試験信号検出回路114は、下り回線S9を介して供給された帰還STMテスト信号TS2RRSTに対して誤り検出処理を施し、その結果を示す第2導通試験結果信号TR2を試験回線S15を介してエラー集計回路103に供給する。
【0025】
第2試験信号生成回路115は、通常モード時には、第2試験信号検出回路114及び第2試験信号生成回路115間の下り回線S11と、第2試験信号生成回路115及びSTM回線終端装置3間の下り回線S11とを接続する。一方、導通試験モード時には、第2試験信号生成回路115は、所定のテストデータに対して誤り検出符号化処理を施すことによりSTMテスト信号TS2STを生成し、これを下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出する。尚、誤り検出符号化処理としては、例えば巡回符号化、畳み込み符号化、線形符号化、非線形符号化、又はPN(pseudo noise)系列化の如き、ビット誤り検出が可能な符号化処理である。
【0026】
STM回線終端装置3は、通常モード時には、下り回線S11を介して供給されたSTM信号をユーザ端末装置4に供給すると共に、かかるユーザ端末装置4から供給されたSTM信号を上り回線S12を介してATM/STM変換回路113に送出する。一方、導通試験モード時には、STM回線終端装置3は、上記下り回線S11を介して供給された上記STMテスト信号TS2STを帰還STMテスト信号TS2RSTとして上り回線S12を介してATM/STM変換回路113に送出する。
【0027】
次に、かかる構成における動作について各モード(通常モード、導通試験モード)毎に説明する。
【0028】
[通常モード]
先ず、ユーザ端末装置4は、ユーザによって入力された音声、映像、文字、又はPC(パーソナルコンピュータ)データの如きユーザデータをSTM信号に変換してこれをSTM回線終端装置3に供給する。STM回線終端装置3は、かかるSTM信号を上り回線S12を介してCLAD装置21に送出する。CLAD装置21のATM/STM変換回路113は、かかるSTM信号をATMセル化してATMセル信号を生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路112に送出する。この際、かかるATMセル信号は、回線ループ回路112、上り回線S6、回線ループ回路111、上り回線S4を介して網内上位装置20に供給される。網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路102は、かかるATMセル信号を上り回線S2及びATMネットワーク1を介して、送信先のユーザ端末装置4が接続されている局舎2に対して送信する。かかる局舎2の網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路102は、上記ATMセル信号を下り回線S1を介して取り込み、これを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。この際、かかるATMセル信号は、CLAD装置21の回線ループ回路111、下り回線S5、回線ループ回路112、及び下り回線S7を介してATM/STM変換回路113に供給される。ATM/STM変換回路113は、このATMセル信号をセル分解してSTM信号に変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路114に送出する。この際、かかるSTM信号は、第2試験信号検出回路114、下り回線S10、第2試験信号生成回路115及び下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出される。STM回線終端装置3は、かかるSTM信号を取り込みこれをユーザ端末装置4に送出する。この際、ユーザ端末装置4は、かかるSTM回線終端装置3から供給されたSTM信号にて示される映像及び文字データに対応した画像表示を行うと共に、かかるSTM信号によって示される音声データに対応した音響出力、並びにPCデータに対応した各種出力処理を行う。
【0029】
ここで、オペレータが網内上位装置20に対して導通試験指令を発令すると以下の如き導通試験モードの動作に移行する。
【0030】
[導通試験モード]
尚、導通試験モードでは、図2に示す如く、回線経路A並びに回線経路Bの導通試験を夫々個別に実施する。この際、回線経路Aとは、第1試験信号生成検出回路102〜下り回線S3〜回線ループ回路111〜下り回線S5〜回線ループ回路112〜上り回線S6〜回線ループ回路111〜上り回線S4〜第1試験信号生成検出回路102なる経路である。一方、回線経路Bとは、第2試験信号生成回路115〜下り回線S11〜STM回線終端装置3〜上り回線S12〜ATM/STM変換回路113〜上り回線S8〜回線ループ回路112〜上り回線S6〜回線ループ回路111〜下り回線S5〜回線ループ回路112〜下り回線S7〜ATM/STM変換回路113〜下り回線S9〜第2試験信号検出回路114なる経路である。
【0031】
先ず、図2に示す如き回線経路Aに対する導通試験では、第1試験信号生成検出回路102が、所定のテストデータをATMセル化したATMテストセル信号TS1ATを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。CLAD装置21の回線ループ回路111は、かかる下り回線S3を介して供給されたATMテストセル信号TS1ATを下り回線S5を介して回線ループ回路112に供給する。回線ループ回路112は、かかる下り回線S5を介して供給されたATMテストセル信号TS1ATをそのまま帰還ATMテストセル信号TS1RATとして、上り回線S6を介して回線ループ回路111に帰還させる。回線ループ回路111は、かかる帰還ATMテストセル信号TS1RATを上り回線S4を介して第1試験信号生成検出回路102に送出する。第1試験信号生成検出回路102は、帰還ATMテストセル信号TS1RATに対してCRC演算を施すことにより誤り検出を行うと共に、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無を検出し、各検出結果を示す第1導通試験結果信号TR1をエラー集計回路103に供給する。この際、エラー集計回路103は、エラー有りを示す第1導通試験結果信号TR1にて提供されるエラー情報を集計し、これを図2に示されるが如き回線経路A内での導通異常の度合いを示す値として表示する。
【0032】
このように、回線経路Aに対する導通試験では、先ず、網内上位装置20及びCLAD装置21間においてATMセル信号の伝送を行う為の下り回線S3と上り回線S4とを、CLAD装置21内に設けられている回線ループ回路112にて接続する。次に、網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路102にて生成したATMテストセル信号TS1ATを、下り回線S3〜回線ループ回路111〜下り回線S5〜回線ループ回路112〜上り回線S6〜回線ループ回路111〜上り回線S4なる回線経路Aを介して第1試験信号生成検出回路102に帰還させる。そして、かかる第1試験信号生成検出回路102に帰還した帰還ATMテストセル信号TS1RATについて正常性の判定を行い、その判定結果によって、上記回線経路Aにおける導通の異常を検出するのである。
【0033】
次に、図2に示す如き回線経路Bに対する導通試験では、先ず、第2試験信号生成回路115が、所定のテストデータに対して誤り検出符号化処理を施すことによりSTMテスト信号TS2STを生成し、これを下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出する。STM回線終端装置3は、下り回線S11を介して供給されたSTMテスト信号TS2STをそのまま帰還STMテスト信号TS2RSTとして上り回線S12を介してCLAD装置21側に帰還させる。この際、CLAD装置21のATM/STM変換回路113は、かかる帰還STMテスト信号TS2RSTをATMセル化して帰還ATMテストセル信号TS2RATを生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路112に供給する。回線ループ回路112は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま上り回線S6を介して回線ループ回路111に供給する。回線ループ回路111は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま帰還ATMテストセル信号TS2RRATとして、下り回線S5を介して回線ループ回路112に帰還させる。回線ループ回路112は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RRATをそのまま下り回線S7を介してATM/STM変換回路113に送出する。ATM/STM変換回路113は、下り回線S7を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RRATをセル分解して帰還STMテスト信号TS2RRSTに変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路114に送出する。第2試験信号検出回路114は、下り回線S9を介して供給された帰還STMテスト信号TS2RRSTに対して誤り検出処理を施し、誤りが有るか否かを示す第2導通試験結果信号TR2を試験回線S15を介してエラー集計回路103に送出する。尚、第2導通試験結果信号TR2を送信するにあたり、専用の試験回線S15を用いずとも、例えばITU-T勧告G983.2にて定められている制御セル(例えばOMCCセル)を用いて上り回線S4を介して網内上位装置20側に送信することも可能である。網内上位装置20のエラー集計回路103は、エラーを示す第2導通試験結果信号TR2にて示されるエラー情報を集計し、これを図2に示されるが如き回線経路B内での導通異常の度合いを示す値として表示する。
【0034】
このように、図2に示されるCLAD装置21内には、ATMセル信号の伝送を司る下り回線(S5、S7)と上り回線(S6、S8)とを、導通試験モード時に限り連結させる回線ループ回路111が設けられている。又、かかるCLAD装置21内のATM/STM変換回路213及びSTM回線終端装置3間には、導通試験モード時においてSTM信号形態にてテスト信号(TS2ST)をSTM回線終端装置3に送出する第2試験信号生成回路115が設けられている。更に、ATM/STM変換回路213及びSTM回線終端装置3間には、かかるSTM回線終端装置3の通過後、ATM/STM変換回路213〜上り回線S8〜回線ループ回路112〜上り回線S6〜回線ループ回路111〜下り回線S5〜回線ループ回路112〜下り回線S7及びATM/STM変換回路213を経て帰還したテスト信号(TS2RRST)に生じているビット誤りを検出する第2試験信号検出回路114が設けられている。
【0035】
かかる構成により、STM回線終端装置3通過後のSTMテスト信号をATM/STM変換回路113にてATMセル化し、これを再びATM/STM変換回路113によってSTM形態に変換して得られたSTMテスト信号に基づき、上述した如き回線経路Bに対する導通異常判定を行うようにしたのである。
【0036】
従って、図2に示される構成によれば、網内上位装置20及びSTM回線終端装置3間の導通試験を、ATM/STM変換動作をも含めた形態にて行うことが可能となる。
【実施例2】
【0037】
次に、図3において、本発明による導通試験用回路が搭載されたSTM回線終端装置3、CLAD装置21及び網内上位装置20各々の動作を説明する。
【0038】
図3において、網内上位装置20内には、第1試験信号生成検出回路202及びエラー集計回路203が設けられている。
【0039】
第1試験信号生成検出回路202は、オペレータから導通試験指令が発令された場合には導通試験モード、発令されなかった場合には通常モードに設定される。第1試験信号生成検出回路202は、通常モード時には、図1に示す如きATMネットワーク1上のATMセル信号を下り回線S1を介して取り込みこれを下り回線S3を介してCLAD装置21に中継供給しつつ、上り回線S4を介してCLAD装置21から供給されたATMセル信号を上り回線S2を介してATMネットワーク1上に送出する。一方、導通試験モード時には、第1試験信号生成検出回路202は、所定のテストデータをATMセル化したATMテストセル信号TS1ATを生成し、これを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。尚、上記テストデータは、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号等によって誤り検出符号化されたデータである。又、第1試験信号生成検出回路202は、上り回線S4中から帰還ATMテストセル信号TS1RATを検出した場合には、かかる帰還ATMテストセル信号TS1RATに対してCRC演算を施すことにより誤り検出を行うと共に、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無を検出する。そして、第1試験信号生成検出回路202は、上記の如きCRC演算結果と、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無とを示す第1導通試験結果信号TRを生成してエラー集計回路203に供給する。
【0040】
エラー集計回路203は、エラーを示す第1導通試験結果信号TRによってエラー情報、例えば誤りビット数、損失セル数、誤配セル数等を集計し、これをCLAD装置21、STM回線終端端末3及び網内上位装置20間での回線導通エラーを示す値として表示する。
【0041】
又、図3に示されるように、CLAD装置21内には、回線ループ回路211及び212、ATM/STM変換回路213、第2試験信号検出回路214、第2試験信号生成回路215及び誤りビット置換回路216が形成されている。
【0042】
これら回線ループ回路211及び212、ATM/STM変換回路213、第2試験信号検出回路214、第2試験信号生成回路215及び誤りビット置換回路216の各々は、オペレータから導通試験指令が発令された場合には導通試験モード、発令されなかった場合には通常モードに設定される。
【0043】
回線ループ回路211は、通常モード時には、第1試験信号生成検出回路202及び回線ループ回路211間の下り回線S3と、回線ループ回路211及び212間の下り回線S5とを接続すると共に、第1試験信号生成検出回路202及び回線ループ回路211間の上り回線S4と、回線ループ回路211及び212間の上り回線S6とを接続する。一方、導通試験モード時には、回線ループ回路211は、下り回線S3を介して供給された上記ATMテストセル信号TS1ATを下り回線S5を介して回線ループ回路212に中継供給する。更に、かかる導通試験モード時には、回線ループ回路211は、上り回線S6中から帰還ATMテストセル信号TS1RATを検出した場合にはこれを上記上り回線S4を介して第1試験信号生成検出回路202に供給する一方、帰還ATMテストセル信号TS2RATを検出した場合にはこれを帰還ATMテストセル信号TS2RRATとして下り回線S5を介して回線ループ回路212に帰還させる。
【0044】
回線ループ回路212は、通常モード時には、回線ループ回路211及び212間の下り回線S5と、回線ループ回路212及びATM/STM変換回路213間の下り回線S7とを接続すると共に、回線ループ回路211及び212間の上り回線S6と、回線ループ回路212及びATM/STM変換回路213間の上り回線S8とを接続する。一方、導通試験モード時には、回線ループ回路212は、上り回線S8を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま上り回線S6を介して回線ループ回路211に中継供給する。更に、回線ループ回路212は、下り回線S5中からATMテストセル信号TS1ATを検出した場合にはこれを誤りビット置換回路216を介した後、帰還ATMテストセル信号TS1RATとして上り回線S6を介して回線ループ回路211に送出し、下り回線S5中から帰還ATMテストセル信号TS2RRATを検出した場合にはこれをそのまま上り回線S7を介してATM/STM変換回路213に供給する。尚、誤りビット置換回路216は、第2試験信号検出回路214から供給された誤りビット数信号EBにて示される誤りビットの数だけ、ATMテストセル信号TS1ATによるビット列中の各ビットの論理レベルを反転させて誤りビットに置換したものを帰還ATMテストセル信号TS1RATとして上り回線S6上に送出する。
【0045】
ATM/STM変換回路213は、通常モード及び導通試験モードのいずれにおいても、上記下り回線S7を介して供給されたATMセル信号をセル分解してSTM信号に変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路214に送出する。更に、ATM/STM変換回路213は、上り回線S12を介して供給されたSTM信号をATMセル化してATMセル信号を生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路212に供給する。従って、ATM/STM変換回路213は、導通試験モード時においては、下り回線S7を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RRATをセル分解して帰還STMテスト信号TS2RRSTに変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路214に送出する。更に、ATM/STM変換回路213は、上り回線S12を介してユーザ側のSTM回線終端装置3から供給された帰還STMテスト信号TS2RSTをATMセル化してATMテストセル信号TS2RATを生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路212に供給する。
【0046】
第2試験信号検出回路214は、通常モード時には、ATM/STM変換回路213及び第2試験信号検出回路214間の下り回線S9と、第2試験信号検出回路214及び第2試験信号生成回路215間の下り回線S10とを接続する。一方、導通試験モード時には、第2試験信号検出回路214は、下り回線S9を介して供給された帰還STMテスト信号TS2RRSTに対して誤り検出処理を施し、その誤りビットの数を計数してその数を示す誤りビット数信号EBを誤りビット置換回路216に供給する。
【0047】
第2試験信号生成回路215は、通常モード時には、第2試験信号検出回路214及び第2試験信号生成回路215間の下り回線S11と、第2試験信号生成回路215及びSTM回線終端装置3間の下り回線S11とを接続する。一方、導通試験モード時には、第2試験信号生成回路215は、所定のテストデータに対して誤り検出符号化処理を施すことによりSTMテスト信号TS2STを生成し、これを下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出する。尚、誤り検出符号化処理としては、例えば巡回符号化、畳み込み符号化、線形符号化、非線形符号化、又はPN(pseudo noise)系列化の如き、ビット誤り検出が可能な符号化処理である。
【0048】
STM回線終端装置3は、通常モード時には、下り回線S11を介して供給されたSTM信号をユーザ端末装置4に供給すると共に、かかるユーザ端末装置4から供給されたSTM信号を上り回線S12を介してATM/STM変換回路213に送出する。一方、導通試験モード時には、STM回線終端装置3は、上記下り回線S11を介して供給された上記STMテスト信号TS2STを帰還STMテスト信号TS2RSTとして上り回線S12を介してATM/STM変換回路213に送出する。
【0049】
次に、かかる構成における動作について各モード(通常モード、導通試験モード)毎に説明する。
【0050】
[通常モード]
先ず、ユーザ端末装置4は、ユーザによって入力された音声、映像、文字、又はPC(パーソナルコンピュータ)データの如きユーザデータをSTM信号に変換してこれをSTM回線終端装置3に供給する。STM回線終端装置3は、かかるSTM信号を上り回線S12を介してCLAD装置21に送出する。CLAD装置21のATM/STM変換回路213は、かかるSTM信号をATMセル化してATMセル信号を生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路212に送出する。この際、かかるATMセル信号は、回線ループ回路212、上り回線S6、回線ループ回路211、上り回線S4を介して網内上位装置20に供給される。網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路202は、かかるATMセル信号を上り回線S2及びATMネットワーク1を介して、送信先のユーザ端末装置4が接続されている局舎2に対して送信する。かかる局舎2の網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路202は、上記ATMセル信号を下り回線S1を介して取り込み、これを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。この際、かかるATMセル信号は、CLAD装置21の回線ループ回路211、下り回線S5、回線ループ回路212、及び下り回線S7を介してATM/STM変換回路213に供給される。ATM/STM変換回路213は、このATMセル信号をセル分解してSTM信号に変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路214に送出する。この際、かかるSTM信号は、第2試験信号検出回路214、下り回線S10、第2試験信号生成回路215及び下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出される。STM回線終端装置3は、かかるSTM信号を取り込みこれをユーザ端末装置4に送出する。この際、ユーザ端末装置4は、かかるSTM回線終端装置3から供給されたSTM信号にて示される映像及び文字データに対応した画像表示を行うと共に、かかるSTM信号によって示される音声データに対応した音響出力、並びにPCデータに対応した各種出力処理を行う。
【0051】
ここで、オペレータが網内上位装置20に対して導通試験指令を発令すると以下の如き導通試験モードの動作に移行する。
【0052】
[導通試験モード]
導通試験モードでは、図3に示す如く、回線経路A並びに回線経路Bの導通試験を夫々個別に実施する。この際、回線経路Aとは、第1試験信号生成検出回路202〜下り回線S3〜回線ループ回路211〜下り回線S5〜回線ループ回路212〜誤りビット置換回路216〜上り回線S6〜回線ループ回路211〜上り回線S4〜第1試験信号生成検出回路202なる経路である。一方、回線経路Bとは、第2試験信号生成回路215〜下り回線S11〜STM回線終端装置3〜上り回線S12〜ATM/STM変換回路213〜上り回線S8〜回線ループ回路212〜上り回線S6〜回線ループ回路211〜下り回線S5〜回線ループ回路212〜下り回線S7〜ATM/STM変換回路213〜下り回線S9〜第2試験信号検出回路214なる経路である。
【0053】
先ず、第1試験信号生成検出回路202が、所定のテストデータをATMセル化したATMテストセル信号TS1ATを下り回線S3を介してCLAD装置21に送出する。CLAD装置21の回線ループ回路211は、かかる下り回線S3を介して供給されたATMテストセル信号TS1ATを下り回線S5を介して回線ループ回路212に供給する。回線ループ回路212は、かかる下り回線S5を介して供給されたATMテストセル信号TS1ATを、誤りビット置換回路216を介した後、帰還ATMテストセル信号TS1RATとして上り回線S6を介して回線ループ回路211に送出する。上り回線S6を介して回線ループ回路211に供給された帰還ATMテストセル信号TS1RATは、上り回線S4を介して網内上位装置20の第1試験信号生成検出回路202に送出される。この際、第1試験信号生成検出回路202は、かかる帰還ATMテストセル信号TS1RATに対してCRC演算を施すことにより誤り検出を行うと共に、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無を検出する。そして、第1試験信号生成検出回路202は、上記の如きCRC演算結果と、ATMセルとしての誤り、損失、誤配等の伝送エラーの有無とを示す第1導通試験結果信号TRを生成してエラー集計回路203に供給する。
【0054】
ここで、図3に示される回線経路Bに対する導通試験では、先ず、第2試験信号生成回路215が、所定のテストデータに対して誤り検出符号化処理を施すことによりSTMテスト信号TS2STを生成し、これを下り回線S11を介してSTM回線終端装置3に送出する。STM回線終端装置3は、下り回線S11を介して供給されたSTMテスト信号TS2STをそのまま帰還STMテスト信号TS2RSTとして上り回線S12を介してCLAD装置21側に帰還させる。この際、CLAD装置21のATM/STM変換回路213は、かかる帰還STMテスト信号TS2RSTをATMセル化して帰還ATMテストセル信号TS2RATを生成し、これを上り回線S8を介して回線ループ回路212に供給する。回線ループ回路212は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま上り回線S6を介して回線ループ回路211に供給する。回線ループ回路211は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RATをそのまま帰還ATMテストセル信号TS2RRATとして、下り回線S5を介して回線ループ回路212に帰還させる。回線ループ回路212は、かかる帰還ATMテストセル信号TS2RRATをそのまま下り回線S7を介してATM/STM変換回路213に送出する。ATM/STM変換回路213は、下り回線S7を介して供給された帰還ATMテストセル信号TS2RRATをセル分解して帰還STMテスト信号TS2RRSTに変換し、これを下り回線S9を介して第2試験信号検出回路214に送出する。第2試験信号検出回路214は、下り回線S9を介して供給された帰還STMテスト信号TS2RRSTに対して誤り検出処理を施し、その誤りビットの数を示す誤りビット数信号EBを誤りビット置換回路216に供給する。
【0055】
すなわち、図3に示す如き回線経路Bに対する導通試験結果としての誤りビット数信号EBが、回線経路A中の誤りビット置換回路216に供給されるのである。この際、誤りビット置換回路216は、誤りビット数信号EBにて示されるビットの数だけATMテストセル信号TS1AT中の各ビットの論理レベルを反転させることにより、これら各ビットを強制的に誤りビットに置換した帰還ATMテストセル信号TS1RATを生成する。従って、帰還ATMテストセル信号TS1RATは、回線経路Aのみならず回線経路Bでの導通異常の判定結果が反映されたものとなる。これにより、第1試験信号生成検出回路202にて、帰還ATMテストセル信号TS1RATに対して正常性の判定を実施すれば、その判定結果により、回線経路A及び回線経路Bの双方に対する導通の異常状態が検出されるのである。
【0056】
従って、図3に示される構成によれば、網内上位装置側で、CLAD装置及び網内上位装置間の導通試験結果のみならず、STM回線終端装置及びCLAD装置間の導通試験結果をも同時に得ることができる。よって、本発明によれば、導通試験結果を網内上位装置側に通知する手段を要することなく、CLAD装置をも含めた網内上位装置及び回線終端装置間の導通試験を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】ATMネットワークの概略を示す図である。
【図2】STM回線終端装置3、CLAD装置21及び網内上位装置20各々の内部構成の一例を示す図である。
【図3】本発明によるSTM回線終端装置3、CLAD装置21及び網内上位装置20各々の内部構成の一例を示す図である。
【符号の簡単な説明】
【0058】
1 ATMネットワーク
2 局舎
3 STM回線終端装置
4 ユーザ端末
20 網内上位装置
21 CLAD装置
102,202 第1試験信号生成検出回路
103,203 エラー集計回路
111,211 回線ループ回路
113,213 ATM/STM変換回路
114,214 第2試験信号検出回路
115,215 第2試験信号生成回路
216 誤りビット置換回路
31,32 VoIP端末装置
33,34 交換機
351〜354 電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ATMネットワーク上の網内上位装置と、回線交換方式の回線終端装置との接続を為すCLAD装置とを含むATMネットワーク装置であって、
前記網内上位装置は、ATMセル化されたATMテスト信号を生成してこれを前記CLAD装置に送出した際に前記CLAD装置から帰還せしめられた帰還ATMテスト信号に対して誤り検出及びATMセルとしての伝送エラー検出を行いその検出結果を導通試験結果として得る導通試験手段を備え、
前記CLAD装置は、テスト信号を生成しこれを前記回線終端装置に送出する試験信号生成手段と、
前記回線終端装置から帰還せしめられた前記テスト信号をATMセル化したものをセル分解して帰還テスト信号を生成するATM/STM変換手段と、
前記帰還テスト信号中に誤りビットがあるか否かを検出する試験信号検出手段と、
前記試験信号検出手段によって検出された前記誤りビットの数だけ前記帰還ATMテスト信号中における各ビットを誤りビットに置換する誤りビット置換手段と、を備えたことを特徴とするATMネットワーク装置。
【請求項2】
前記ATM/STM変換手段は、前記テスト信号をATMセル化した信号を第1回線に送出すると共に、第2回線を介して供給された信号をセル分解して帰還テスト信号を生成する変換回路と、
前記第1回線上に送出された信号を前記第2回線を介して前記変換回路に帰還させるループ回路と、を含むことを特徴とする請求項1記載のCLAD装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−96598(P2007−96598A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−281555(P2005−281555)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(593065844)株式会社沖コムテック (127)
【Fターム(参考)】