説明

CRTスキャンモードを用いたトリック再生

パフォーマンスのビデオフレームが、ある時点においては遅い方の入力レートで、他の時点においては速い方の入力レートで供給される。遅い方の入力レートでフレームを受信する際には、ビデオディスプレイを、自動的に第1ディスプレイスキャンモードに切り替え、速い方の入力レートでフレームを受信する際には、第2ディスプレイスキャンモードに切り替える。第2ディスプレイスキャンモードは、第1ディスプレイスキャンモードとは異なる。例えば、ディスプレイスキャンモードは、異なるフレームレートを有してもよく、すなわち、第1ディスプレイモードを、プログレッシブとし、第2ディスプレイスキャンモードを、インターレースとしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリック再生モードを有するビデオディスプレイの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数のスキャンモードを有するCRTモニタが、より普及している。一般的には、少なくとも2つのスキャンモードがある。アメリカでは、一方のスキャンモードは、1秒あたり30フレーム(60のインターレースフィールド)を表示するための60Hzのスキャンレートを有し、他方のモードは、1秒あたり60フレーム(120のインターレースフィールド)を表示するための120Hzのスキャンレートを有する。世界の他のほとんどの地域では、スキャンレートは50Hzおよび100Hzである。スキャンモードは、通常、モニタの前面にあるボタンを用いて、またはメニューにアクセスして選択される。60Hzスキャンレートおよびインターレースフレームを有するモードで作動させる場合は、しばしば、特に蛍光灯で明るく照らされた室内で、いくらかのほとんど気付かないフリッカーが生じる。一方、120Hzのスキャンレートを有するモードで作動させる場合、明るさ、コントラスト、または色に歪みを生じるおそれがある。これは、CRTの電子銃を、このような高いスキャンレートに合わせることが困難だからである。このため、二重の60/120モードを有するモニタは、しばしば、速い方のモードよりも、60Hzモードで作動される。
【0003】
コンピュータ作業では、60および120Hzのフレーム表示レートが便利である。これは、コンピュータハードウェアが、通常、これらのレートでの表示フレームの供給をサポートするからである。しかしながら、ビデオ表示においては、フレームは必ずしもこれらのレートである必要はない。
【0004】
MPEGビデオ規格は、ノーマルのリアルタイム表示に対するいくつかの標準のフレームレートを規定しており、ノーマルのリアルタイム表示に対するフレームレートを示すフレームレートコードを含んでいる。映画向けには、フレームレートは1秒あたり24であり、アメリカのテレビジョンでは、フレームレートは、通常、1秒あたり30(世界の他のほとんどの地域では、25)である。CRTなどのディスプレイ装置が、MPEGフレームレートよりも高い表示レートを有する場合、デコーダは、単に、いくつかのフレームを省くことができる。より一般的には、MPEGフレームレートが、ディスプレイのフレームレートより低いレートである場合、フレームを繰り返すことができ、または連続フレームの間を平均化することにより、追加のフレームを得ることができる。
【0005】
また、VCRドライブやDVDドライブなどのビデオソースは、通常、トリック再生速度を提供する。一般的なトリック再生速度は、1/2X、2X、4X、8Xおよび16Xなど、ノーマル再生速度のさまざまな倍数での、早送りまたは巻き戻し再生を含む。これらのトリック再生モードは、しばしば、同一のフレーム表示レートを使用し、単にフレームのいくつかを省く、またはフレームのいくつかを繰り返すことにより提供される。例えば、4X再生では、4番目ごとのフレームのみが表示され、表示される2つの連続フレームのそれぞれの間に、3つのフレームが省かれる。
【0006】
当業者は、ディスプレイ装置でのトリックモード実施を記載している99年3月30日出願の米国特許出願第09/281013号(2000年10月5日発行の国際特許出願第00/59219号)および2000年9月28日発行の国際特許出願第00/57241号を参照することができる。また、当業者は、ビデオフォーマットを120Hzの4Xインターレースフォーマットに変換することを記載している2002年6月28日出願の米国特許出願第10/185,905号を参照することができる。これらの引用文献は、参考のために、その全体がここに組み込まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明において、複数の固定された所定のディスプレイスキャンモードであって、平均フレーム入力レートから独立した対応するフレーム表示レートのディスプレイスキャンモードを有し、かつ、少なくとも第1モードと、第1モードとは実質的に異なる第2モードとの間で選択可能である、ディスプレイ装置が提供される。少なくとも遅い方の平均入力レートと、遅い方の入力レートとは実質的に異なる、速い方の平均入力レートとの間で選択可能な所定の標準平均入力レートを有する、ビデオプログラムのビデオフレームが、供給される。ディスプレイのディスプレイスキャンモードは、速い方の入力レートでフレームを受信する際には、第1モードを選択し、遅い方の入力レートでフレームを受信する際には、第2モードを選択するように選択される。
【0008】
第1ディスプレイスキャンモードは、高い方のフレームレートを有していてもよく、その利点は、ファストトリック再生モードは、より少ないフレームが省かれる際に、見た目のぎくしゃくさが少ないことである。第1モードは、プログレッシブのディスプレイスキャンモードであってもよく、第2モードは、インターレースのディスプレイスキャンモードであってもよく、ディスプレイ装置は、速いレートのプログレッシブフレームを低い方のフレームレートのインターレースフレームに変換するためのコンバータを有してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の図面の説明では、異なる図での同一の標示は、同様のデバイスを示す。簡便にするために、このようなデバイスは、これらが現れた最初に説明された図との関連においてのみ、詳細に説明される。
【0010】
図1は、トリックモード再生のために、ディスプレイ装置の入力フレームレートとディスプレイレートモードの間の対応を自動的に提供する、本発明の方法100の具体的な例を示したフローチャートである。ステップ102において、複数の固定された所定のディスプレイスキャンモードであって、平均フレーム入力レートから独立した対応するフレーム表示レートのディスプレイスキャンモードを有し、かつ、少なくとも第1スキャンモードと、第1スキャンモードとは実質的に異なる第2スキャンモードとの間で選択可能である、ディスプレイ装置が提供される。
【0011】
画素化されたディスプレイのほとんどは、フレーム表示レートを定める画素リフレッシュレートを有する。通常、これらのフレーム表示レートは、所定の固定されたハードウェア依存のレートである。当業者は、このような装置を、自動的に選択可能な複数の異なるフレーム表示レートを提供するように修正することができる。加えて、一般的な既存のマルチモードディスプレイ装置には、マルチモードCRT、LCD、プラズマディスプレイおよびLCOSプロジェクタがある。これらの装置のディスプレイスキャンモードは、通常、手動で選択可能であるが、当業者は、このような装置を、フレームを供給しているレートの指示に応じてモードを自動的に選択するように修正することができる。例えば、ディスプレイ装置は、フレーム入力レートを自動的に検出することができ、または、ディスプレイ装置は、ビデオソースから、入力レートの変更を示すコマンドを受信することができ、あるいは、ディスプレイ装置は、入力レートを変更するユーザ入力コマンドを受信することができる。
【0012】
ステップ104において、ビデオプログラムのビデオフレームが、供給される。プログラムは、少なくとも、遅い方の平均入力レートと、遅い方の入力レートとは実質的に異なる速い方の平均入力レートとの間で、選択可能な、所定の標準平均入力レートを有する。
【0013】
ビデオフレームは、DVDドライブまたはデジタルVCRドライブ、あるいは磁気ディスクドライブ(ハードドライブ)などのビデオソースにより、供給することができる。フレームをディスプレイに供給する所定の平均入力レートを選択するためのユーザ入力デバイスを、提供することができる。ユーザ入力は、例えば、キーボード、リモートコントロール、またはビデオソースの前面パネルのボタンとすることができる。
【0014】
ステップ106において、ディスプレイ装置のモードが、自動的に制御され、速い方の入力レートでフレームを受信する際には、第1モードを選択し、遅い方の入力レートでフレームを受信する際には、第2モードを選択する。
【0015】
ディスプレイ装置の自動制御は、入力フレームレートを決定するための検出器と、入力フレームレートに応じてディスプレイスキャンモードを変更するためのプロセッサとによって提供してもよい。あるいは、ディスプレイ装置は、選択された入力フレームレートに応じて、ディスプレイスキャンモードを変化させるコマンドを、ビデオフレームのソースから受信してもよい。他の可能性として、ユーザ入力デバイスを提供してもよく、ディスプレイスキャンモードでの動作を選択するコマンドの入力で、入力フレームレートの選択を制御させてもよい。
【0016】
本発明は、多くの異なる方法で使用することができる。遅い方のフレーム入力レートが、ノーマル再生モードを構成してもよく、速い方の入力レートが、ファストモーションモードを構成してもよい。あるいは、遅い方の入力レートは、スローモーションモードを構成してもよく、速い方の入力レートは、ノーマルのリアルタイム再生を構成してもよい。また、両方の入力レートは、異なるスローモーションモード向けのものであってもよく、あるいは、両方の入力レートは、異なるファストモーションモード向けのものであってもよい。
【0017】
遅い方または速い方のフレームレートのいずれについても、フレーム入力レートが、フレーム表示レートよりも遅い場合、少なくともいくつかの受信したフレームを、繰り返す必要がある。また、遅い方または速い方のフレームレートのいずれについても、フレーム入力レートがフレーム表示レートよりも高い場合、いくつかのフレームを省く必要がある。
【0018】
通常、スローモーショントリックモードのための入力レートは、単純に、ノーマルのリアルタイムフレーム入力レートの、整数の分割である(順方向モードには正の整数、および逆方向モードには負の整数)。これは、各フレームを同じ回数繰り返すことができるため、スローモーションの実施を容易にする。同様に、ファストモーショントリック再生モードのための入力レートは、単純に、ノーマルのリアルタイムフレーム入力レートの、整数の倍数である。これは、同じ数のフレームを、表示される各フレームの間で省くことができるため、ファストモーショントリック再生の実施を容易にする。
【0019】
速い方の入力レートが、遅い方の入力レートよりも2倍速ければ、便利である。それは、ほとんどの現在のマルチモードディスプレイ装置には、一方が他方よりも2倍速い2つのモードがあるからである。
【0020】
遅い方の表示レートが遅い方の入力レートと等しい場合、すべてのフレームは単純に1度表示され、繰り返されるフレームまたは省かれるフレームがないので、実施が容易となり、ぎくしゃくした動きが最小化される。同様に、速い方の表示レートが速い方の入力レートと等しい場合、すべてのフレームは単純に1度表示され、繰り返されるフレームまたは省かれるフレームがないので、実施が容易となり、ぎくしゃくした動きが最小化される。
【0021】
例えば、遅い方および速い方の両方の入力レートにおける入力フレームは、第1ディスプレイスキャンモードが25Hzまたは30Hzのプログレッシブスキャンモードであり、第2ディスプレイスキャンモードが50Hzまたは60Hzのプログレッシブスキャンモードである、プログレッシブスキャンフォーマットで供給してもよい
あるいは、遅い方および速い方の両方の入力レートにおける入力フレームは、第1ディスプレイスキャンモードが50Hzまたは60Hzの2Xインターレーススキャンモードであり、第2ディスプレイスキャンモードが100Hzまたは120Hzの2Xインターレーススキャンモードである、2Xインターレーススキャンフォーマットとしてもよい。
【0022】
図2は、ディスプレイ装置のモードが、ビデオプログラムソースにより提供される平均入力フレームレートに自動的に対応する、本発明のビデオシステム120の実施形態の例を示している。この具体的な実施形態の例では、ビデオプログラムソース122において、メディアドライブ124の平均フレームレートが、ユーザ入力デバイス126を用いて選択される。
【0023】
メディアドライブは、DVDドライブまたはビデオCDドライブなどの、光メディアドライブであってもよく、あるいは、デジタルVCRテープドライブ、またはビデオプログラムを含む磁気ハードディスクドライブであってもよい。メディアドライブは、ビデオフレームを、プログラムに対し、ノーマルのリアルタイム再生レートで、あるいはノーマル再生レートよりも遅いまたは速いトリック再生レートで供給することができる。
【0024】
ユーザ入力は、ビデオメディアドライブの前面パネルのボタン、またはビデオメディアドライブと通信可能なリモートコントロールであってもよく、あるいは、ユーザ入力は、パーソナルコンピュータおよび/またはホームネットワークを介したビデオメディアドライブと通信するコンピュータキーボードであってもよい。
【0025】
ビデオプログラムソース122は、ディスプレイ装置130にフレームを供給する。ディスプレイ装置は、バッファ134を介してフレームを受信するマルチモードディスプレイ132を含む。プロセッサ136が、バッファ134の入力フレームレートを検出し、マルチモードディスプレイのディスプレイスキャンモードを、入力フレームレートに応じて自動的に選択する。
【0026】
マルチモードディスプレイは、例えば、1秒に30フレームまたは60フレームのいずれかのレートでフレームを表示することが可能なCRTであってもよい。あるいは、マルチモードディスプレイは、LCDスクリーン、プラズマディスプレイスクリーンまたはディスプレイプロジェクタであってもよい。
【0027】
ディスプレイ装置は、フレームが速い平均レートで受信した場合、速い方のレートでフレームを表示し、また、ディスプレイ装置は、フレームが遅い方の平均レートで受信した場合、遅い方のレートでフレームを表示する。例えば、MPEGムービーは、1秒あたり24フレームのノーマル再生入力レートを有する場合があり、このフレームレートに応じて、ディスプレイは、1秒あたり30フレームのレートでフレームを表示する。受信したフレームより多くのフレームを表示するために、ディスプレイ装置は、時折、フレームのいくつかを2度表示する。バッファ134は、フレームを記憶し、これらを遅い方のトリック再生モードにおいて複数回表示させることができる。ビデオプログラムソースが、ノーマル速度の4倍(4Xと呼ばれる)(1秒あたり60フレーム)などのファストモーショントリックモードに移る場合、ディスプレイ装置は、速い方のフレームレートを検出し、動作モードを1秒あたり60フレームに切り替える。ディスプレイ装置は、時折、ビデオフレームのいくつかを省く必要があるが、連続して2つのフレームを省く必要は、決してない。1秒あたり24または30フレームのノーマル表示レートを有するプログラムに関して、1秒あたり60フレームで動作するディスプレイでは、4X速度の表示はスムーズに見えるが、1秒あたり30フレームで動作するディスプレイでは、2X速度でさえもぎくしゃくして見える。
【0028】
あるいは、ユーザが、ユーザ入力126を介してコマンドを入力し、ファストモーショントリック再生モードを開始した場合、ビデオメディアドライブ124は、コマンドをディスプレイ装置に供給し、ディスプレイ装置を自動的に切り替えて、速い方のレートでフレームを表示するモードで動作させる。プロセッサ136は、コマンドを受信し、マルチモードディスプレイ132のために速い方のレートモードを選択する。この場合、プロセッサ136は、入力フレームレートを検出する必要はない。
【0029】
コンバータ128は、ディスプレイ装置に対する要求に応じて、入力フレームを変換する。スローモーショントリック再生モードに対して、コンバータは、フレームを繰り返してもよく、ファストモーショントリック再生モードに対して、コンバータは、フレームを省くか、またはフレームを結合してもよく、これにより、ディスプレイ装置スキャンモードに対して要求されるフレームレートを提供する。コンバータは、例えば、フレームレートを下げるために、プログレッシブスキャン向けにフォーマットされたフレームを、インターレーススキャン向けにフォーマットされたフレームに変換してもよい。コンバータによる変換は、ユーザ入力コマンドによっても制御される。
【0030】
例えば、プログレッシブスキャンフォーマットを有する複数のフレームを、各フレームのラインのいくつかを互いに結合することによって結合して、プログレッシブスキャンフォーマットを有する結合フレームを形成してもよい。したがって、n個のフレームを、n個のフレームそれぞれのn番目ごとのラインを用いて結合して、結合フレームを形成してもよく、n番目ごとのラインは、各異なるフレームにおいて、異なるラインで始まる。例えば、1対のフレームを、一方のフレームの奇数ラインを他方のフレームの偶数ラインと結合することにより結合する。
【0031】
他の例では、プログレッシブスキャンフォーマットを有する複数のフレームを、各フレームのラインを省くことにより結合し、インターレースフォーマットを有する結合フレームを形成してもよい。したがって、n個のフレームを、各フレームのn番目ごとのラインを除いたすべてのラインを省くことにより結合してもよく、n番目ごとのラインは、n個のフレームの各異なるフレームにおいて、異なるライン位置で開始する。
【0032】
さらに他の例では、インターレースフォーマットを有する複数のフレームを、各フレームの1つまたは複数のフィールドを省くことにより結合して、インターレースフォーマットを有する結合フレームを形成してもよい。例えば、各フレームからの異なるフィールドを結合して、結合フレームを形成することができる。
【0033】
さらに他の例では、インターレーススキャンフォーマットを有する複数のフレームを、各フレームのラインを省くことにより結合して、インターレースフォーマットの結合フレームを形成してもよい。したがって、n個のフレームを、各フィールドのn番目ごとのラインを除いたすべてのラインを省くことにより結合することができ、n番目ごとのラインは、n個のフレームの各異なるフレームにおいて、異なるライン位置で開始する。
【0034】
図3において、ディスプレイ装置142は、ユーザ入力126と通信するプロセッサ142を含む。ユーザが、ユーザ入力126を介してコマンドを入力し、ファストモーショントリック再生モードを選択した場合、プロセッサ142は、高い方のフレーム表示レートを有するディスプレイスキャンモードを自動的に選択し、そして、プロセッサは、ビデオプログラムソース124に信号を送り、速い方のフレームレートでフレームを自動的に供給する。この場合、コンバータ128は、ディスプレイ装置の一部として設けられる。
【0035】
図4において、ユーザ入力デバイス150は、ビデオプログラムソース122、コンバータ128、およびディスプレイ装置130の両方と直接通信する。ユーザが、コマンドを入力し、システムをファストモーショントリック再生モードで動作させた場合、同じコマンドが、自動的に、ビデオプログラムソース122に、高い方の入力レートでのフレーム供給を行わせ、ディスプレイ装置130を、高い方の表示レートに切り替えさせる。
【0036】
以上、本発明を、具体的な実施形態の例に関して説明した。当業者は、本発明の範囲内で、これらの実施形態の例を修正する方法を知るであろう。本発明は、添付のクレームによってのみ、限定される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明の追加の態様および利点は、以下の図面を参考にして、以下の詳細な説明により、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【図1】図1は、ディスプレイ装置のスキャンモードと入力フレームレートの間の対応を自動的に提供するための本発明の方法を示している。
【図2】図2は、入力フレームレートとディスプレイスキャンモードの間の対応を自動的に提供するための本発明のビデオシステムの例を示している。
【図3】図3は、入力フレームレートとディスプレイスキャンモードの間の対応を自動的に提供するための本発明のビデオシステムの代わりの例を示している。
【図4】図4は、トリックモード再生のために、ディスプレイ装置の入力フレームレートとディスプレイレートモードの間の対応を自動的に提供する本発明のビデオシステムのさらに他の例を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある時点において、パフォーマンスのビデオフレームを、遅い方の入力レートで供給するステップと、
他の時点において、前記パフォーマンスのビデオフレームを、速い方の入力レートで供給するステップと、
前記遅い方の入力レートでフレームを受信する際には、ビデオディスプレイを、第1ディスプレイスキャンモードでフレームを表示するように切り替えるステップと、
前記速い方の入力レートでフレームを受信する際には、前記ビデオディスプレイを、前記第1ディスプレイスキャンモードとは異なる第2ディスプレイスキャンモードでフレームを表示するように切り替えるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記遅い方の入力レートは、ビデオパフォーマンスのノーマル再生レートと等しく、前記速い方の再生レートは、ファストモーショントリックモードのためのものである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遅い方および速い方の両方の入力レートで受信された前記フレームは、プログレッシブスキャンフォーマットであり、
前記第1ディスプレイスキャンモードは、25Hzまたは30Hzのプログレッシブスキャンモードであり、
前記第2ディスプレイスキャンモードは、50Hzまたは60Hzのプログレッシブスキャンモードである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記遅い方および速い方の両方の入力レートで受信された前記フレームは、2Xインターレーススキャンフォーマットであり、
前記第1ディスプレイスキャンモードは、50Hzまたは60Hzの2Xインターレーススキャンモードであり、
前記第2ディスプレイスキャンモードは、100Hzまたは120Hzの2Xインターレーススキャンモードである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記遅い方の入力レートで受信した前記フレームの表示を繰り返し、前記第1ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記高い方の入力レートで受信した前記フレームのいくつかを省き、前記第2ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
速い方の入力レートで受信したフレームを、結合フレームに結合し、前記第2ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供するステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記入力レートを検出するステップと、
前記ディスプレイスキャンモードを前記検出された入力レートに応じて自動的に選択するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、前記入力レートを変更するユーザ入力コマンドを受信するステップと、
前記入力レートを変更する前記ユーザ入力コマンドに応じて、前記入力レートを変更するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記入力レートを変更するユーザ入力コマンドを受信するステップと、
前記入力レートを変更する前記ユーザ入力コマンドに応じて、前記ディスプレイスキャンモードを変更するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記受信したフレームは、制御可能な平均入力レートでビデオフレームを供給するメディアプレイヤーにより供給される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記メディアプレイヤーは、DVDドライブ、デジタルVCR、および磁気ディスクドライブから選択される、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記メディアプレイヤーは、前記平均入力レートを変更するコマンドを供給するためのユーザ入力装置を含む、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ディスプレイは、CRTであり、前記異なるディスプレイスキャンモードは、プログレッシブスキャン30Hzモード、プログレッシブスキャン60Hzモード、2Xインターレース60Hzモード、2Xインターレース120Hzモード、4Xインターレース120Hzモード、および4Xインターレース240Hzモードから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ディスプレイは、CRTであり、前記異なるディスプレイスキャンモードは、プログレッシブスキャン25Hzモード、プログレッシブスキャン50Hzモード、2Xインターレース50Hzモード、2Xインターレース100Hzモード、4Xインターレース100Hzモード、および4Xインターレース200Hzモードから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ある時点において、ビデオフレームを、遅い方の入力レートで供給するステップと、
前記遅い方の入力レートで受信した前記フレームを、表示するステップと、
他の時点において、ビデオフレームを、高い方の入力レートで供給するステップと、
前記高い方の入力レートで受信した前記フレームを、前記遅い方のフレームレートで結合フレームに結合するステップと、
前記結合フレームを、前記遅い方のフレームレートで表示するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
プログレッシブスキャンフォーマットを有する複数のフレームが、各フレームのラインのいくつかを互いに結合することによって結合されて、プログレッシブスキャンフォーマットを有する結合フレームを形成する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
n個のフレームが、前記n個のフレームそれぞれのn番目ごとのラインを用いて結合されて、前記結合フレームを形成し、n番目ごとのラインは、各異なるフレームにおいて、異なるラインで始まる、ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
1対のフレームが、一方のフレームの奇数ラインを他方のフレームの偶数ラインに結合することにより結合される、ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
プログレッシブスキャンフォーマットを有する複数のフレームが、各フレームのラインを省くことにより結合されて、インターレースフォーマットを有する結合フレームを形成する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
n個のフレームが、各フレームのn番目ごとのラインを除いたすべてのラインを省くことにより結合され、n番目ごとのラインは、n個のフレームの各異なるフレームにおいて、異なるライン位置で開始する、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
インターレースフォーマットを有する複数のフレームが、各フレームの1つまたは複数のフィールドを省くことにより結合されて、インターレースフォーマットを有する結合フレームを形成する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】
各フレームからの異なるフィールドが結合されて、前記結合フレームを形成する、ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
インターレーススキャンフォーマットを有する複数のフレームが、各フレームのラインを省くことにより結合されて、インターレースフォーマットの結合フレームを形成する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項25】
n個のフレームが、各フィールドのn番目ごとのラインを除いたすべてのラインを省くことにより結合され、n番目ごとのラインは、n個のフレームの各異なるフレームにおいて、異なるライン位置で開始する、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記遅い方の入力レートは、前記遅い方のフレームレートと同じフレームレートを有する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項27】
複数の固定された所定のディスプレイスキャンモードであって、平均フレーム入力レートから独立した対応する表示レートのディスプレイスキャンモードを有し、かつ、少なくとも第1ディスプレイスキャンモードと、前記第1ディスプレイスキャンモードとは実質的に異なる第2ディスプレイスキャンモードとの間で選択可能である、ディスプレイデバイスと、
所定の標準平均入力レートを有するビデオプログラムのビデオフレームのための入力であって、所定の標準平均入力レートは、少なくとも遅い方の平均入力レートと、前記遅い方の入力レートとは実質的に異なる、速い方の平均入力レートとの間で選択可能である、入力と、
前記遅い方の入力レートでフレームを受信する際には、前記第1ディスプレイスキャンモードを選択し、前記速い方の入力レートでフレームを受信する際には、前記第2ディスプレイスキャンモードを選択するための手段と、
を備えることを特徴とするビデオプレイヤー。
【請求項28】
前記遅い方の入力レートは、ビデオパフォーマンスのノーマル再生レートと等しく、前記速い方の再生レートは、ファストモーショントリックモードのためのものである、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項29】
前記遅い方および速い方の両方の入力レートで受信された前記フレームは、プログレッシブスキャンフォーマットであり、
前記第1ディスプレイスキャンモードは、25Hzまたは30Hzのプログレッシブスキャンモードであり、
前記第2ディスプレイスキャンモードは、50Hzまたは60Hzのプログレッシブスキャンモードである、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項30】
前記遅い方および速い方の両方の入力レートで受信された前記フレームは、2Xインターレーススキャンフォーマットであり、
前記第1ディスプレイスキャンモードは、50Hzまたは60Hzの2Xインターレーススキャンモードであり、
前記第2ディスプレイスキャンモードは、100Hzまたは120Hzの2Xインターレーススキャンモードである、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項31】
前記受信したビデオプレイヤーは、前記遅い方の入力レートで受信したフレームの表示を繰り返し、前記第1ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供することを含む、前記ビデオフレームを変換するための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項32】
前記ビデオプレイヤーは、前記高い方の入力レートで受信した前記フレームのいくつかを省き、前記第2ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供することを含む、前記受信したビデオフレームを変換するための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項33】
前記ビデオプレイヤーは、速い方の入力レートで受信したフレームを、結合フレームに結合し、前記第2ディスプレイスキャンモードで要求されるフレームレートを提供することを含む、前記受信したビデオフレームを変換するための手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項34】
前記ビデオプレイヤーは、前記入力レートを検出するための手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記ディスプレイスキャンモードを前記検出された入力レートに応じて選択する、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項35】
前記ビデオプレイヤーは、前記入力レートを変更するコマンドを供給するためのユーザ入力と、
前記入力レートを変更する前記ユーザ入力コマンドに応じて、前記入力レートを変更するための手段と、をさらに備える、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項36】
前記ビデオプレイヤーは、前記入力レートを変更するコマンドを供給するためのユーザ入力と、
前記入力レートを変更する前記ユーザ入力コマンドに応じて、前記ディスプレイスキャンモードを変更するための手段と、をさらに備える、ことを特徴とする請求項18に記載のビデオプレイヤー。
【請求項37】
前記ビデオプレイヤーは、制御可能な平均入力レートでビデオプログラムの前記ビデオフレームを供給するためのビデオメディアリーダをさらに備える、ことを特徴とする請求項29に記載のビデオプレイヤー。
【請求項38】
前記ビデオメディアリーダプレイヤーは、DVDドライブ、デジタルVCR、および磁気ディスクドライブから選択される、ことを特徴とする請求項30に記載のビデオプレイヤー。
【請求項39】
前記ビデオメディアプレイヤーは、前記平均入力レートを変更するコマンドを供給するためのユーザ入力を含む、ことを特徴とする請求項30に記載のビデオプレイヤー。
【請求項40】
様々な異なる所定のディスプレイスキャンモードのうちの1つで、ビデオフレームを表示するためのビデオディスプレイと、
前記ディスプレイ装置のフレームレートを選択し、複数の異なる所定のディスプレイスキャンモードの中から対応するディスプレイスキャンモードを選択するためのユーザ入力デバイスであって、前記ディスプレイ装置の前記ビデオフレーム表示レートは、前記ディスプレイスキャンモードに依存している、ユーザ入力デバイスと、
前記選択に応じた平均レートでフレームを供給するように、前記選択されたフレームレートを、ビデオソースに送信する、送信器と、
を備えることを特徴とするディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528012(P2007−528012A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516781(P2006−516781)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051051
【国際公開番号】WO2005/002223
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】