説明

DA変換装置、固体撮像素子、およびカメラシステム

【課題】大型化を招くことなく、装置内で発生する熱ノイズや1/fノイズが電流出力に与える影響を低減することが可能で、ひいては画像の画質の向上を図ることが可能なDA変換装置、固体撮像素子、およびカメラシステムを提供する。
【解決手段】DA変換装置10は、共通のバイアス電圧が供給される複数の基本電流源セル11−1〜11−nと、電流源の電流に応じたバイアス電圧を出力する電流量制御部12と、第1バイアス線と第2バイアス線との間に接続されたサンプリングスイッチと、第1バイアス線側に接続されたホールド容量とを、少なくとも含み、サンプリング期間にサンプリングスイッチがオン状態に保持されて、電流量制御部によるバイアス電圧をホールド容量側に転送し、ホールド期間にサンプリングスイッチがオフ状態に保持されてホールド容量にバイアス電圧を保持するサンプルホールド回路部13と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CMOSイメージセンサに代表される固体撮像素子に適用可能なDA変換装置、固体撮像素子、およびカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電流制御型のデジタル−アナログ変換装置(以下、DA変換装置(Digital Analog converter)という)は、一定の電流を発生する複数個の基本電流源セルと電流電圧変換部としての出力抵抗により構成される。
【0003】
図1(A)および(B)は、基本電流源セルを有する電流制御型DA変換装置の構成例を示す図である。
図1(A)はグランドGNDを基準とした場合の構成例を、図1(B)は電源Vddを基準とした場合のDA変換装置の基本的な構成を示している。
【0004】
図1(A)の基本電流源セルC1−P〜Cn−Pは、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタP1〜P3、および出力抵抗R1を有する。
図1(B)の基本電流源セルC1−N〜Cn−Nは、nチャネルMOS(NMOS)トランジスタN1〜N3、および出力抵抗R1を有する。
基本電流源セルC1−P〜Cn−P,C1−N〜Cn−Nに流す電流は、その値が所定のバイアス電圧Vbiasによって決定される。そして、電流は、選択トランジスタP2/P3,N2/N3によって基準電位である電源電位VddまたはグランドGNDか出力抵抗R1に供給される。
【0005】
このように、電流制御型DA変換装置では、複数個の基本電流源セルCnの電流供給先を出力抵抗R1に選択することによって所望の出力電圧Voutを発生する。
【0006】
図2は、基準電流発生部を擁したDA変換装置の具体例と回路内でのノイズ伝播経路を示す図である。
【0007】
図2のDA変換装置は、図1(A)の構成に対応しており、基準電流発生部B1を有する。
基本電流源セルC1−P〜Cn−Pの電流値を決定するバイアス電圧Vbiasは温度やプロセスばらつきに強い一定の基準電圧Vrefから生成される基準電流を基準電流発生部B1を介してカレントミラー回路でミラー接続することによって生成されることが多い。
【0008】
このような電流制御型DA変換装置は、マトリクス状に単位画素が配置された固体撮像素子(イメージセンサ)の画素信号をアナログ−デジタル変換するアナログ−デジタル変換装置(以下、AD変換装置(Analog Digital Converter)という)にも使用されている。
この種のAD変換装置を有する固体撮像素子としては、たとえば特許文献1,2,3に記載された固体撮像素子が知られている。
【0009】
上記の特許文献に記載されている固体撮像素子は、ライン毎あるいは画素毎に選択されたアナログの画素信号とデジタル信号に変換するために単調に変化させた参照電圧(ランプ波形RAMP)を電圧比較部で比較する。
そして、固体撮像素子は、この比較処理と並行してカウンタ部でカウント処理を行い、比較処理が完了した時点のカウント値に基づいて画素信号のデジタル信号を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000-152082号公報 イメージセンサ
【特許文献2】特開2002-232291号公報 アナログデジタル変換機およびこれを用いたイメージセンサ
【特許文献3】特開2007-59991号公報 DA変換装置、AD変換装置、半導体装置
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記したDA変換装置では、使用する基準電圧Vrefには回路の熱ノイズや1/fノイズが重畳し、基本電流源セルを通して出力信号にノイズを発生させる原因となる。
このため、DA変換装置においては、基準電圧Vrefにはノイズの帯域を制限するためのLPF(Low-Pass-Filter)を挿入してノイズの影響を抑える場合も多い。
また、基準電流発生部B1や基本電流源セルCn自身が発生する熱ノイズや1/fノイズもあり、出力信号Voutにノイズを発生させる原因となっている。
【0012】
このように、上記した電流制御型DA変換装置では、基準電圧Vrefで発生するノイズの影響を抑えるためのLPFやBPF(Band-pass filter)といった部品、具体的には大きな容量や抵抗素子が必要となる。
また、上記したDA変換装置では、基準電圧Vrefで発生するノイズや基準電流発生回路B1や基本電流源セルCnで発生するノイズがDA変換装置の出力信号Voutのノイズを発生させ、出力信号Voutの精度を劣化させる問題などを抱えていた。
【0013】
また、固体撮像素子のAD変換装置に電流制御型DA変換装置の出力信号Voutが参照電圧(RAMP)として使用された場合に次のような不利益がある。
すなわち、参照電圧(RAMP)で発生した熱ノイズや1/fノイズはそのランダム性のため相関2重サンプリングなどの信号処理では取り除くことが難しく、AD変換した画素信号にノイズとして残り、撮像した画像の画質を劣化させる原因となっていた。
【0014】
本発明は、大型化を招くことなく、装置内で発生する熱ノイズや1/fノイズが電流出力に与える影響を低減することが可能で、ひいては画像の画質の向上を図ることが可能なDA変換装置、固体撮像素子、およびカメラシステムを提供することにある。
【0015】
本発明の第1の観点のDA変換装置は、バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路とを有する。
【0016】
本発明の第2の観点の固体撮像素子は、光電変換を行う複数の画素が行列状に配列された画素部と、上記画素部から複数の画素単位で画素信号の読み出しを行う画素信号読み出し回路と、供給されるデジタル信号に応じたランプ波である参照電圧を生成するDA変換装置と、を有し、上記画素信号読み出し回路は、画素の列配列に対応して、ランプ波である上記参照電圧が供給され、供給された参照電圧と当該列の画素の読み出しアナログ信号電位とを比較する複数の比較器と、上記複数の比較器に対応して配置され、対応する上記比較器の比較時間をカウント可能で、当該比較器の出力が反転するとカウントを停止して、当該カウント値を保持する複数のラッチと、を含み、上記DA変換装置は、バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路と、を含む。
【0017】
本発明の第3の観点のカメラシステムは、固体撮像素子と、上記固体撮像素子に被写体像を結像する光学系と、を有し、上記固体撮像素子は、光電変換を行う複数の画素が行列状に配列された画素部と、上記画素部から複数の画素単位で画素信号の読み出しを行う画素信号読み出し回路と、供給されるデジタル信号に応じたランプ波である参照電圧を生成するDA変換装置と、を有し、上記画素信号読み出し回路は、画素の列配列に対応して、ランプ波である上記参照電圧が供給され、供給された参照電圧と当該列の画素の読み出しアナログ信号電位とを比較する複数の比較器と、上記複数の比較器に対応して配置され、対応する上記比較器の比較時間をカウント可能で、当該比較器の出力が反転するとカウントを停止して、当該カウント値を保持する複数のラッチと、を含み、上記DA変換装置は、バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路と、を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、大型化を招くことなく、装置内で発生する熱ノイズや1/fノイズが電流出力に与える影響を低減することができ、ひいては画像の画質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】基本電流源セルを有する電流制御型DA変換装置の構成例を示す図である。
【図2】基準電流発生部を擁したDA変換装置の具体例と回路内でのノイズ伝播経路を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【図4】第1の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【図6】第2の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】サンプルホールド回路を有する図5の電流制御型DA変換装置のノイズ伝播の様子を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【図9】第3の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】本発明の第4の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【図11】第4の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る列並列ADC搭載固体撮像素子(CMOSイメージセンサ)の構成例を示すブロック図である。
【図13】図12の列並列ADC搭載固体撮像素子(CMOSイメージセンサ)におけるADC群をより具体的に示すブロック図である。
【図14】本実施形態に係る4つのトランジスタで構成されるCMOSイメージセンサの画素の一例を示す図である。
【図15】図12および図13のDA変換装置が生成するランプ(RAMP)波形およびADCの動作タイミングの一例を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る固体撮像素子が適用されるカメラシステムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(DA変換装置の第1の構成例)
2.第2の実施形態(DA変換装置の第2の構成例)
3.第3の実施形態(DA変換装置の第3の構成例)
4.第4の実施形態(DA変換装置の第4の構成例)
5.第5の実施形態(固体撮像素子の全体構成例)
6.第6の実施形態(カメラシステムの構成例)
【0021】
<1.第1の実施形態>
[DA変換装置の第1の構成例]
図3は、本発明の第1の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【0022】
本第1の実施形態のDA変換装置10は、アナログ信号出力部11、電流量制御部12、サンプルホールド回路部13、第1バイアス線LVB11、および第2バイアス線LVB12を有する。
【0023】
アナログ信号出力部11は、バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力する機能を有している。
アナログ信号出力部11は、基本電流源セル11−1〜11−n、非出力線L11、出力線L12、および出力抵抗R11を有する。
【0024】
DA変換装置10は、アナログ信号出力部11の基本電流源セル11−1〜11−nのバイアス電圧Vbiasをサンプルホールドするサンプルホールド回路部13を有している。
本DA変換装置10は、基準電位をグランドGNDとした場合を示している。
【0025】
各基本電流源セル(C)11−1〜11−nは、共通した構成を有する。
すなわち、各基本電流源セル11(−1〜−n)は、PMOSトランジスタPT11〜PT13を有している。
基本電流源セル11(−1〜−n)において、PMOSトランジスタPT11のソースが電源Vddに接続され、ドレインがPMOSトランジスタPT12,PT13のソースに接続されている。
PMOSトランジスタPT12のドレインが非出力線L11に接続され、非出力線L11はグランドGNDに接続されている。
PMOSトランジスタPT13のドレインが出力線L12に接続されている。出力線L12は出力抵抗R11の一端に接続され、出力抵抗R11の他端がグランドGNDに接続されている。
各基本電流源セル11−1〜11−nは、PMOSトランジスタPT11のゲートがサンプルホールド回路部13のバイアス電圧Vbias‐hの供給線であるバイアス線LVB11に共通に接続されている。
そして、PMOSトランジスタPT12のゲートがデジタル信号Qinの供給ラインに接続され、PMOSトランジスタPT13のゲートがデジタル信号Qinと逆相の信号xQinの供給ラインに接続されている。
【0026】
アナログ信号出力部11は、選択された基本電流源セルの電流出力を加算して出力電流Ioutを生成する。
アナログ信号出力部11は、この出力電流Ioutを電流電圧変換部としての出力抵抗R11で電圧信号に変換し、このアナログ信号を出力線L12から信号Voutとして出力する。
【0027】
電流量制御部12は、ゲートとドレインがショートされたダイオード接続のPMOSトランジスタPT14、および電流源I11により構成されている。
PMOSトランジスタPT14は、ソースが電源Vddに接続され、ゲートおよびドレインが接続され、その接続点が電流源I11およびバイアス線LVB12に接続されている。また、電流源I11はグランドGNDに接続されている。
【0028】
このような構成を有する電流量制御部12は、たとえば制御信号CTLにより電流源I11に流れる電流量を制御することによって、所定のバイアス電圧Vbias‐sを生成する。
そして、電流量制御部12は、生成したバイアス電圧Vbias‐sにより、サンプルホールド回路部13を介して基本電流源セル11−1〜11−nに流れる電流量を制御できるように構成されている。
【0029】
基本電流源セル11−1〜11−n内の電流源としてのPMOSトランジスタPT11は、サンプルホールド回路13を介し、バイアス線LVB11,LVB12を通して電流量制御部12のPMOSトランジスタPT14とカレントミラー接続されている。
電流量制御部12で発生した所定のバイアス電圧Vbiasが基本電流源セル11−1〜11−n内のPMOSトランジスタPT11にも印加されて電流量制御部12で流れる電流I1を正確に電流ミラー比に応じてミラー倍して出力する。
【0030】
サンプルホールド回路部13は、スイッチングトランジスタ(サンプリングスイッチ)としてのPMOSトランジスタPT15、ホールド容量C11、およびフィールドスルーキャンセル用のPMOSトランジスタPT16を有する。
【0031】
PMOSトランジスタPT15は、バイアス線LBV11およびLBV12にソース、ドレインが接続され、ゲートが制御信号SHSWの供給端子TSHSWに接続されている。
スイッチングトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15は、制御信号SHSWによりオンオフ制御され、バイアス線LVB12のバイアス電圧Vbias‐sのバイアス線LVB11側への転送、非転送の切り替えを行う。
【0032】
ホールド容量C11は、一端(第1電極)がバイアス線LBV11に接続され、他端(第2電極)がグランドGNDに接続されている。
ホールド容量C11は、バイアス線LVB11側の転送されたバイアス電圧に応じた電荷を蓄積する。
【0033】
PMOSトランジスタPT16は、ソースドレイン同士が接続され、その接続点がバイアス線LVB11に接続され、ゲートが制御信号FTCSの供給端子TFTCSに接続されている。
このPMOSトランジスタPT16は、スイッチングによるフィードスルー(FT)やチャージインジェクション(CI)の影響を抑えるために配置されている。
スイッチングトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15を制御する制御信号SHSWとPMOSトランジスタPT16を制御する制御信号FTCSは逆相で供給される。
このように、制御信号SHSWと制御信号FTCを逆相で入力する理由は、スイッチングトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15のFTやCIの影響を小さくするためである。
【0034】
[サンプルホールド回路の駆動について]
次に、第1の実施形態に係るDA変換装置10の動作を、サンプルホールド回路部13の駆動を中心に説明する。
図4は、第1の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0035】
[サンプリング期間]
サンプリング期間TSでは、スイッチングの制御信号SHSWがローレベルに設定され、スイッチトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15がオン状態に制御される。
このサンプリング期間TSでは、基本電流源セル11−1〜11−nのPMOSトランジスタPT11のゲートは所定のバイアス電圧Vbiasが印加されている。
これにより、基本電流源セル11−1〜11−nには電流量制御部12の電流源I11に流れる電流のミラー倍の電流が流れている。
このときのFTキャンセル用の制御信号FTCSはローレベルに設定されている。
【0036】
[ホールド期間]
所定のバイアス電圧Vbias‐sが一定になっているところで、スイッチング用制御信号SHSWがハイレベルに切り替えられる。これにより、スイッチングトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15はオフする。
このとき、電流量制御部12におけるダイオード接続されたPMOSトランジスタPT14のゲートと基本電流源セル11−1〜11−nのPMOSトランジスタPT11のゲートは切り離される。そして、PMOSトランジスタPT11のゲート電圧はバイアス電圧Vbias‐sを保持したままフローティング状態となる。
バイアス電圧Vbias‐hはサンプリング後、ホールド期間では変化しないため基本電流源セル11−1〜11−nに流れる電流値に変化はない。
また、FTキャンセル用制御信号FTCSはスイッチング用制御信号SHSWと逆相でハイレベルに設定され、これにより、FTやCIの影響が極力抑えられる。
【0037】
サンプリングとホールドの動作は一定の期間で行うか、もしくは電流量制御部12で流す電流値が変り、バイアス電圧Vbias‐sの電圧が変動した場合に行う。
【0038】
電流制御型DA変換装置10の出力信号Voutを一定に出力しているときにバイアス電圧Vbiasの電圧をホールドしておくことが可能である。
これにより、電流制御型DA変換装置10の回路前段、たとえば電流量制御部12、電流源I11などで発生する熱ノイズや1/fノイズが出力信号に重畳しないようにできる。
<2.第2の実施形態>
[DA変換装置の第2の構成例]
図5は、本発明の第2の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【0039】
本第2の実施形態のDA変換装置10Aは、アナログ信号出力部11A、電流量制御部12A、サンプルホールド回路部13A、第1バイアス線LVB11A、および第2バイアス線LVB12Aを有する。
【0040】
アナログ信号出力部11Aは、バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力する機能を有している。
アナログ信号出力部11Aは、基本電流源セル11A−1〜11A−n、非出力線L11A、出力線L12A、および出力抵抗R11Aを有する。
【0041】
DA変換装置10Aは、アナログ信号出力部11Aの基本電流源セル11A−1〜11A−nのバイアス電圧Vbiasをサンプルホールドするサンプルホールド回路部13Aを有している。
本DA変換装置10Aは、基準電位を電源Vddとした場合を示している。
【0042】
各基本電流源セル(C)11A−1〜11A−nは、共通した構成を有する。
すなわち、各基本電流源セル11A(−1〜−n)は、NMOSトランジスタNT11〜NT13を有している。
基本電流源セル11A(−1〜−n)において、NMOSトランジスタNT11のソースがグランドGNDに接続され、ドレインがNMOSトランジスタNT12,NT13のソースに接続されている。
NMOSトランジスタNT12のドレインが非出力線L11Aに接続され、非出力線L11Aは電源Vddに接続されている。
NMOSトランジスタNT13のドレインが出力線L12Aに接続されている。出力線L12Aは出力抵抗R11Aの一端に接続され、出力抵抗R11Aの他端が電源Vddに接続されている。
各基本電流源セル11A−1〜11A−nは、NMOSトランジスタNT11のゲートがサンプルホールド回路部13Aのバイアス電圧Vbias‐hの供給線であるバイアス線LVB11Aに共通に接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT12のゲートがデジタル信号Qinの供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT13のゲートがデジタル信号Qinと逆相の信号xQinの供給ラインに接続されている。
【0043】
アナログ信号出力部11Aは、選択された基本電流源セルの電流出力を加算して出力電流Ioutを生成する。
アナログ信号出力部11Aは、この出力電流Ioutを電流電圧変換素子としての出力抵抗R11で電圧信号に変換し、このアナログ信号を出力線L12Aから信号Voutとして出力する。
【0044】
電流量制御部12Aは、ゲートとドレインがショートされたダイオード接続のNMOSトランジスタNT14、および電流源I11Aにより構成されている。
NMOSトランジスタNT14は、ソースがグランドGNDに接続され、ゲートおよびドレインが接続され、その接続点が電流源I11Aおよびバイアス線LVB12Aに接続されている。また、電流源I11Aは電源Vddに接続されている。
【0045】
このような構成を有する電流量制御部12Aは、たとえば制御信号CTLにより電流源I11Aに流れる電流量を制御することによって、所定のバイアス電圧Vbias‐sを生成する。
そして、電流量制御部12Aは、生成したバイアス電圧Vbias‐sにより、サンプルホールド回路部13Aを介して基本電流源セル11A−1〜11A−nに流れる電流量を制御できるようになっている。
【0046】
基本電流源セル11A−1〜11A−n内の電流源としてのトランジスタNT11は、サンプルホールド回路部13Aを介し、バイアス線LVB11,LVB12を通して電流量制御部12のNMOSトランジスタNT14とカレントミラー接続されている。
電流量制御部12Aで発生した所定のバイアス電圧Vbiasが基本電流源セル11A−1〜11A−n内のNMOSトランジスタNT11にも印加されて電流量制御部12Aで流れる電流I1を正確に電流ミラー比に応じてミラー倍して出力する。
【0047】
サンプルホールド回路部13Aは、スイッチイグトランジスタ(サンプリングスイッチ)としてのNMOSトランジスタNT15、ホールド容量C11A、およびフィールドスルーキャンセル用のNMOSトランジスタNT16を有する。
【0048】
NMOSトランジスタNT15は、バイアス線LBV11AおよびLBV12Aにソース、ドレインが接続され、ゲートが制御信号SHSWAの供給端子TSHSWAに接続されている。
スイッチングトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15は、制御信号SHSWAによりオンオフ制御され、バイアス線LVB12Aのバイアス電圧Vbias‐sのバイアス線LVB11A側への転送、非転送の切り替えを行う。
【0049】
ホールド容量C11Aは、一端(第1電極)がバイアス線LBV11Aに接続され、他端(第2電極)がグランドGNDに接続されている。
ホールド容量C11Aは、バイアス線LVB11A側の転送されたバイアス電圧に応じた電荷を蓄積する。
【0050】
NMOSトランジスタNT16は、ソースドレイン同士が接続され、その接続点がバイアス線LVB11Aに接続され、ゲートが制御信号FTCSAの供給端子TFTCSAに接続されている。
このNMOSトランジスタNT16は、スイッチングによるフィードスルー(FT)やチャージインジェクション(CI)の影響を抑えるために配置されている。
スイッチングトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15を制御する制御信号SHSWAとNMOSトランジスタNT16を制御する制御信号FTCSAは逆相で供給される。
このように、制御信号SHSWAと制御信号FTCAを逆相で入力する理由は、スイッチングトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15のFTやCIの影響を小さくするためである。
【0051】
[サンプルホールド回路の駆動について]
次に、第2の実施形態に係るDA変換装置10Aの動作を、サンプルホールド回路部13Aの駆動を中心に説明する。
図6は、第2の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0052】
[サンプリング期間]
サンプリング期間TSでは、スイッチングの制御信号SHSWAがハイレベルに設定され、スイッチトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15がオン状態に制御される。
このサンプリング期間TSでは、基本電流源セル11A−1〜11A−nのNMOSトランジスタNT11のゲートは所定のバイアス電圧Vbiasが印加されている。
これにより、基本電流源セル11A−1〜11A−nには電流量制御部12Aの電流源I11Aに流れる電流のミラー倍の電流が流れている。
このときのFTキャンセル用の制御信号FTCSはローレベルに設定されている。
【0053】
[ホールド期間]
所定のバイアス電圧Vbias‐sが一定になっているところで、スイッチング用制御信号SHSWAがローレベルに切り替えられる。これにより、スイッチングトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15はオフする。
このとき、電流量制御部12Aにおけるダイオード接続されたNMOSトランジスタNT14のゲートと基本電流源セル11A−1〜11A−nのNMOSトランジスタNT11のゲートは切り離される。そして、NMOSトランジスタNT11のゲート電圧はバイアス電圧Vbias‐sを保持したままフローティング状態となる。
バイアス電圧Vbias‐hはサンプリング後、ホールド期間では変化しないため基本電流源セル11A−1〜11A−nに流れる電流値に変化はない。
また、FTキャンセル用制御信号FTCSAはスイッチング用制御信号SHSWAと逆相でハイレベルに設定され、これにより、FTやCIの影響が極力抑えられる。
【0054】
サンプリングとホールドの動作は一定の期間で行うか、もしくは電流量制御部12Aで流す電流値が変り、バイアス電圧Vbias‐sの電圧が変動した場合に行う。
【0055】
電流制御型DA変換装置10Aの出力信号Voutを一定に出力しているときにバイアス電圧Vbiasの電圧をホールドしておくことが可能である。
これにより、電流制御型DA変換装置10Aの回路前段、たとえば電流量制御部12A、電流源I11Aなどで発生する熱ノイズや1/fノイズが出力信号に重畳しないようにできる。
【0056】
以上、電源Vddを基準したDA変換装置10とグランドGNDを基準としたDA変換装置10Aの構成および機能について説明した。
ここで、図3のグランドGNDを基準としたDA変換装置10におけるサンプルホールド回路による出力信号の低ノイズ化について考察する。
【0057】
[サンプルホールド回路による出力信号の低ノイズ化について]
図7は、サンプルホールド回路部を有する図3の電流制御型DA変換装置のノイズ伝播の様子を示す図である。
【0058】
基準電圧Vrefや基準電流発生部で発生した熱ノイズや1/fノイズはサンプルホールド回路13Aでサンプリングされることでその周波数成分を失い、単なるオフセット電圧としてホールド電圧に重畳される。
これはサンプリングによってノイズが次のように周波数全域で積分される理由にほかならない。
【0059】
【数1】

【0060】
ここで、Vnd(f)はトランジスタの熱ノイズや1/fノイズのノイズ密度をあらわす。熱ノイズおよび1/fノイズのノイズ密度は次式で与えられる。
【0061】
【数2】

【0062】
ここで、kはボルツマン定数を、Tは絶対温度を、γはトランジスタのゲート長によるフィッティング係数をそれぞれ表している。また、Gmはトランジスタのコンダクタンスを、Kはプロセスに依存した係数を、Coxはトランジスタの酸化膜容量を、Wはゲート幅を、Lはゲート長を、Δfは単位周波数をそれぞれ表している。
【0063】
バイアス電圧Vbiasをホールドすることで熱ノイズや1/fノイズはその周波数成分を失い単なるオフセット電圧となるため、相関2重サンプリング(CDS)などの信号処理で容易に取り除くことができる。
つまり、サンプルホールド回路部13以前で発生したノイズが出力信号Voutに対して与える影響を無くすことが可能となる。
【0064】
なお、以上のサンプルホールド回路による出力信号の低ノイズ化については、第2の実施形態のDA変換装置10Aにも同様に実現することが可能である。
【0065】
<3.第3の実施形態>
[DA変換装置の第3の構成例]
図8は、本発明の第3の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【0066】
本第3の実施形態に係るDA変換装置10Bが第1の実施形態に係るDA変換装置10と異なる点は次のとおりである。
第3の実施形態に係るDA変換装置10Bは、電流量制御部12Bにおいて、サンプルホールド回路部13Bがホールド中はバイアス電圧Vbias‐sを発生する電流源I11Bの電流供給を停止させて低消費電力化を図っている。
【0067】
具体的には、電流量制御部12Bにおいて、PMOSトランジスタPT14と電流源I11Bとの接続点であるノードND12Bと電源Vddとの間に、PMOSトランジスタPT17がPMOSトランジスタPT14と並列に接続されている。
すなわち、PMOSトランジスタPT17のドレインがノードND12Bに接続され、ソースが電源Vddに接続され、ゲートがホールド期間中にハイレベルに設定される電流供給の制御信号STBの供給端子TSTBに接続されている。
【0068】
DA変換装置10Bにおいては、ホールド期間中に電流供給の制御信号STBがローレベルで供給され、PMOSトランジスタPT17がオン状態に保持される。その結果、ノードND12Bに電荷が充電され、PMOSトランジスタPT14のドレインおよびゲートが電源Vddレベルとなり、電流源I11Aによる電流の供給が停止される。
また、このとき、電流源I11Bは制御信号CTLにより電流供給を停止するように制御される。
【0069】
[サンプルホールド回路の駆動について]
次に、第3の実施形態に係るDA変換装置10Bの動作を、サンプルホールド回路部13Bの駆動を中心に説明する。
図9は、第3の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0070】
[サンプリング期間]
サンプリング期間TSでは、スイッチングの制御信号SHSWがローレベルに設定され、スイッチトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15がオン状態に制御される。
このサンプリング期間TSでは、電流供給の制御信号STBはハイレベルに設定されていることから、PMOSトランジスタPT17がオフ状態に保持される。
その結果、電流量制御部12Bでは電流源I11Bの電流が供給されており、所定のバイアス電圧Vbias-sが発生されている。
このときのFTキャンセル用の制御信号FTCSはハイレベルに設定されている。
【0071】
[ホールド期間]
所定のバイアス電圧Vbias-sが一定になっているところで、スイッチング用制御信号SHSWがハイレベルに切り替えられる。これにより、スイッチングトランジスタとしてのPMOSトランジスタPT15はオフする。
このとき、電流量制御部12Bにおけるダイオード接続されたPMOSトランジスタPT14のゲートと基本電流源セル11−1〜11−nのPMOSトランジスタPT11のゲートは切り離される。そして、PMOSトランジスタPT11のゲート電圧はバイアス電圧Vbias-hを保持したままフローティング状態となる。
バイアス電圧Vbias-hをホールドしたところで、電流供給の制御信号STBがローレベルに設定される。これにより、PMOSトランジスタPT17がオン状態となり、電流源I11Aの電流供給がカットされる。このとき、制御信号CTLにより電流源I11Aは電流供給を停止するように制御される。
電流量制御部12Bで発生されていたバイアス電圧Vbias-sは電流供給がなくなるため電源Vddレベルへ変化する。しかし、サンプルホールド回路部13Bでは、ホールドしているバイアス電圧Vbias-hはサンプリング期間TSと同じ値を保持しているため、基本電流源セル11−1〜11−nに流れる電流値に変化はない。
また、FTキャンセル用制御信号FTCSはスイッチング用制御信号SHSWと逆相でローレベルに設定され、これにより、FTやCIの影響を極力抑えられる。
【0072】
上記の駆動により、ホールド期間中に電流量制御部12Bで消費される電流が削減される。
【0073】
このように、本第3の実施形態によれば、サンプルホールド回路部13Bで所定のバイアス電圧Vbias-hを保持する場合、電圧を保持している間はバイアス電圧Vbias-sを発生させる必要が無くなる。このため、バイアス電圧Vbias-sを発生させる回路を停止させることで消費電流を削減することができる。
【0074】
<4.第4の実施形態>
[DA変換装置の第4の構成例]
図10は、本発明の第4の実施形態に係るDA変換装置の構成例を示す回路図である。
【0075】
本第4の実施形態に係るDA変換装置10Cが第2の実施形態に係るDA変換装置10Aと異なる点は次のとおりである。
第4の実施形態に係るDA変換装置10Cは、電流量制御部12Cにおいて、サンプルホールド回路13Cがホールド中はバイアス電圧Vbias‐sを発生する電流源I11の電流供給を停止させて低消費電力化を図っている。
【0076】
具体的には、電流量制御部12Cにおいて、NMOSトランジスタNT14と電流源I11との接続点であるノードND12CとグランドGNDとの間に、NMOSトランジスタNT17がNMOSトランジスタNT14と並列に接続されている。
すなわち、NMOSトランジスタNT17のドレインがノードND12Cに接続され、ソースがグランドGNDに接続され、ゲートがホールド期間中にハイレベルに設定される電流供給の制御信号STBCの供給端子TSTBCに接続されている。
【0077】
DA変換装置10Cにおいては、ホールド期間中に電流供給の制御信号STBCがハイレベルで供給され、NMOSトランジスタNT17がオン状態に保持される。その結果、ノードND12Cの電荷は放電され、NMOSトランジスタNT14のドレインおよびゲートがグランドレベルとなり、電流源I11Cによる電流の供給が停止される。
また、このとき、電流源I11Cは制御信号CTLにより電流供給を停止するように制御される。
【0078】
[サンプルホールド回路の駆動について]
次に、第4の実施形態に係るDA変換装置10Cの動作を、サンプルホールド回路13Cの駆動を中心に説明する。
図11は、第4の実施形態に係るDA変換装置のサンプルホールド回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0079】
[サンプリング期間]
サンプリング期間TSでは、スイッチングの制御信号SHSWAがハイレベルに設定され、スイッチトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15がオン状態に制御される。
このサンプリング期間TSでは、電流供給の制御信号STBCはローレベルに設定されていることから、NMOSトランジスタNT17がオフ状態に保持される。
その結果、電流量制御部12Cでは電流源I11Cの電流が供給されており、所定のバイアス電圧Vbias-sが発生されている。
このときのFTキャンセル用の制御信号FTCSAはローレベルに設定されている。
【0080】
[ホールド期間]
所定のバイアス電圧Vbias-sが一定になっているところで、スイッチング用制御信号SHSWAがローレベルに切り替えられる。これにより、スイッチングトランジスタとしてのNMOSトランジスタNT15はオフする。
このとき、電流量制御部12Cにおけるダイオード接続されたNMOSトランジスタNT14のゲートと基本電流源セル11A−1〜11A−nのNMOSトランジスタNT11のゲートは切り離される。そして、NMOSトランジスタNT11のゲート電圧はバイアス電圧Vbias-hを保持したままフローティング状態となる。
バイアス電圧Vbias-hをホールドしたところで、電流供給の制御信号STBCがハイレベルに設定される。これにより、NMOSトランジスタNT17がオン状態となり、電流源I11Cの電流供給がカットされる。このとき、制御信号CTLにより電流源I11Cは電流供給を停止するように制御される。
電流量制御部12Cで発生されていたバイアス電圧Vbias-sは電流供給がなくなるためグランドレベルへ変化する。しかし、サンプルホールド回路部13Cでは、ホールドしているバイアス電圧Vbias-hはサンプリング期間TSと同じ値を保持しているため、基本電流源セル11A−1〜11A−nに流れる電流値に変化はない。
また、FTキャンセル用制御信号FTCSAはスイッチング用制御信号SHSWAと逆相でハイレベルに設定され、これにより、FTやCIの影響を極力抑えられる。
【0081】
上記の駆動により、ホールド期間中に電流量制御部12Cで消費される電流が削減される。
【0082】
このように、本第4の実施形態によれば、サンプルホールド回路部13Cで所定のバイアス電圧Vbias-hを保持する場合、電圧を保持している間はバイアス電圧Vbias-sを発生させる必要が無くなる。このため、バイアス電圧Vbias-sを発生させる回路を停止させることで消費電流を削減することができる。
【0083】
以上、第1〜第4の実施形態においては、DA変換装置10,10A〜10Cについて説明した。
本実施形態によれば、電流制御型DA変換装置において、基本電流源セルの電流値を制御する所定のバイアス電圧Vbiasをサンプルホールドするサンプルホールド回路が適用されている。
これにより、DA変換装置の前段回路である電流量制御部や基準電流発生部、または基準電圧Vrefで発生する熱ノイズおよび1/fノイズが出力信号Voutに与える影響を無くすことができ、出力信号Voutのノイズを低減することができる。
基準電圧Vrefのノイズが出力信号Voutに与える影響を極小にできることから、基準電圧Vrefのノイズ帯域を制限していたLPF(Low Path Filter)を設ける必要性がなくなり、回路の部品点数を削減することができる。
DA変換装置の動作中はバイアス電圧Vbiasをホールド容量C11に保持するため、電流量制御部12でバイアス電圧Vbiasを発生させる必要がなくなる。このため、バイアス電圧Vbiasをホールドしている期間は電流量制御部12で定常的に流している電流をカットすることで、従来よりも回路や装置を低消費電力化することができる。
【0084】
このような効果を有するDA変換装置10,10A〜10Cは、固体撮像素子のDA変換装置に適用可能である。
本実施形態のDA変換装置は、特に限定されないが、たとえば列並列型のAD変換装置を搭載したCMOSイメージセンサに適用することが可能である。
【0085】
<5.第5の実施形態>
[固体撮像素子の全体構成例]
図12は、本発明の第5の実施形態に係る列並列ADC搭載固体撮像素子(CMOSイメージセンサ)の構成例を示すブロック図である。
図13は、図12の列並列ADC搭載固体撮像素子(CMOSイメージセンサ)におけるADC群をより具体的に示すブロック図である。
【0086】
この固体撮像素子100は、図12および図13に示すように、撮像部としての画素部110、垂直走査回路120、水平転送走査回路130、タイミング制御回路140、および画素信号読み出し部としてのADC群150を有する。
固体撮像素子100は、DA変換装置161を含むDACおよびバイアス回路160、アンプ回路(S/A)170、信号処理回路180、およびラインメモリ190を有する。
これらの構成要素のうち、画素部110、垂直走査回路120、水平転送走査回路130、ADC群150、DACおよびバイアス回路160、並びにアンプ回路(S/A)170はアナログ回路により構成される。
また、タイミング制御回路140、信号処理回路180、およびラインメモリ190はデジタル回路により構成される。
【0087】
画素部110は、フォトダイオードと画素内アンプとを含む画素がマトリクス状(行列状)に配置されている。
【0088】
図14は、本実施形態に係る4つのトランジスタで構成されるCMOSイメージセンサの画素の一例を示す図である。
【0089】
この画素回路101Aは、光電変換素子としてたとえばフォトダイオード111を有している。
画素回路101Aは、この1個の光電変換素子としてのフォトダイオード111を有する。
画素回路101Aは、1個のフォトダイオード111に対し転送素子としての転送トランジスタ112、リセット素子としてのリセットトランジスタ113、増幅トランジスタ114、および選択トランジスタ115の4つのトランジスタを能動素子として有する。
【0090】
フォトダイオード111は、入射光をその光量に応じた量の電荷(ここでは電子)に光電変換する。
転送トランジスタ112は、フォトダイオード111と出力ノードとしてのフローティングディフュージョンFD(Floating Diffusion)との間に接続されている。
転送トランジスタ112は、転送制御線LTxを通じてそのゲート(転送ゲート)に駆動信号TGが与えられることで、フォトダイオード111で光電変換された電子をフローティングディフュージョンFDに転送する。
【0091】
リセットトランジスタ113は、電源ラインLVDDとフローティングディフュージョンFDとの間に接続されている。
リセットトランジスタ113は、リセット制御線LRSTを通してそのゲートにリセットRSTが与えられることで、フローティングディフュージョンFDの電位を電源ラインLVDDの電位にリセットする。
【0092】
フローティングディフュージョンFDには、増幅トランジスタ114のゲートが接続されている。増幅トランジスタ114は、選択トランジスタ115を介して垂直信号線116に接続され、画素部外の定電流源とソースフォロアを構成している。
そして、選択制御線LSELを通して制御信号(アドレス信号またはセレクト信号)SELが選択トランジスタ115のゲートに与えられ、選択トランジスタ115がオンする。
選択トランジスタ115がオンすると、増幅トランジスタ114はフローティングディフュージョンFDの電位を増幅してその電位に応じた電圧を垂直信号線116に出カする。垂直信号線116を通じて、各画素から出力された電圧は、画素信号読み出し回路としてのADC群150に出カされる。
これらの動作は、たとえば転送トランジスタ112、リセットトランジスタ113、および選択トランジスタ115の各ゲートが行単位で接続されていることから、1行分の各画素について同時に行われる。
【0093】
画素部110に配線されているリセット制御線LRST、転送制御線LTx、および選択制御線LSELが一組として画素配列の各行単位で配線されている。
これらのリセット制御線LRST、転送制御線LTx、および選択制御線LSELは、画素駆動部としての垂直走査回路120により駆動される。
【0094】
固体撮像素子100は、画素部110の信号を順次読み出すための制御回路として内部クロックを生成するタイミング制御回路140、行アドレスや行走査を制御する垂直走査回路120、そして列アドレスや列走査を制御する水平転送走査回路130が配置される。
【0095】
タイミング制御回路140は、画素部110、垂直走査回路120、水平転送走査回路130、ADC群(カラムADC回路)150、DACおよびバイアス回路160、信号処理回路180、ラインメモリ190の信号処理に必要なタイミング信号を生成する。
【0096】
画素部110においては、たとえばラインシャッタを使用した光子蓄積、排出により、映像や画面イメージを画素行毎に光電変換し、アナログ信号VSLをADC群に出力する。
ADC群150では、ADCブロック(各カラム部)でそれぞれ、画素部110のアナログ出力をDA変換装置(DAC)161からのランプ信号RAMPを使用したAPGA対応積分型ADC、およびデジタルCDSを行い、数ビットのデジタル信号を出力する。
【0097】
図15は、図12および13のDA変換装置が生成するランプ(RAMP)波形およびADCの動作タイミングの一例を示す図である。
【0098】
ADC群150は、ADCが複数列配列されている。
DA変換装置161は、図15に示すような、階段状に変化させたランプ波形(RAMP)である参照電圧Vslopを生成する。
各ADCは、この参照電圧Vslopと行線毎に画素から垂直信号線116を経由し得られるアナログ信号(電位VSL)とを比較する比較器(コンパレータ)151を有する。
さらに、各ADCは、比較時間をカウントするカウンタ152と、カウント結果を保持するラッチ(メモリ)153とを有する。
ADC群150は、kビットデジタル信号変換機能を有し、垂直信号線(列線)毎に配置され、列並列ADCブロックが構成される。
各ラッチ153の出力は、たとえばkビット幅の水平転送線LTRFに接続されている。
そして、水平転送線LTRFに対応したk個のアンプ回路170、および信号処理回路180が配置される。
比較器151の具体的な構成および機能については後で詳述する。
【0099】
ADC群150においては、垂直信号線116に読み出されたアナログ信号(電位VSL)は列毎(カラム毎)に配置された比較器151で参照電圧Vslop(ある傾きを持った線形に変化するスロープ波形であるランプ信号RAMP)と比較される。
このとき、比較器151と同様に列毎に配置されたカウンタ152が動作しており、ランプ波形のあるランプ信号RAMP(電位Vslop)とカウンタ値が一対一の対応を取りながら変化することで垂直信号線116の電位VSLをデジタル信号に変換する。
ADCは、参照電圧Vslop(ランプ信号RAMP)の変化は電圧の変化を時間の変化に変換するものであり、その時間をある周期(クロック)で数えることでデジタル値に変換する。
そして、アナログ信号VSLとランプ信号RAMP(参照電圧Vslop)が交わったとき、比較器151の出力が反転し、カウンタ152の入力クロックを停止し、または、入力を停止していたクロックをカウンタ152に入力し、AD変換を完了させる。
【0100】
以上のAD変換期間終了後、水平転送走査回路130により、ラッチ153に保持されたデータが、水平転送線LTRFに転送され、アンプ回路170を経て信号処理回路180に入力され、所定の信号処理により2次元画像が生成される。
【0101】
水平転送走査回路130では、転送速度の確保のために数チャンネル同時並列転送を行う。
タイミング制御回路140においては、画素部110、ADC群150等の各ブロックでの信号処理に必要なタイミングが生成される。
後段の信号処理回路180では、ラインメモリ190内に格納された信号より縦線欠陥や点欠陥の補正、信号のクランプを行ったり、パラレル-シリアル変換、圧縮、符号化、加算、平均、間欠動作などデジタル信号処理を行う。
ラインメモリ190には、画素行毎に送信されるデジタル信号が格納される。
本実施形態の固体撮像素子100においては、信号処理回路180のデジタル出力がISPやベースバンド(baseband)LSIの入力として送信される。
【0102】
次に、上記構成による動作を説明する。
【0103】
DA変換装置161において、P相時には、参照電圧Vslopが生成される。
各カラム処理回路(ADC)150において、垂直信号線116に読み出されたアナログ信号電位VSLが列毎に配置された比較器151で階段状に変化する参照電圧Vslopと比較される。
このとき、アナログ電位VSLと参照電圧Vslopのレベルが交差し比較器151の出力が反転するまで、カウンタ152でカウントが行われ、垂直信号線116の電位(アナログ信号)VSLがデジタル信号に変換される(AD変換される)。
このAD変換は、ある傾きを持った線形に変換するスロープ波形である参照電圧Vslopの変化は電圧の変化を時間の変化に変換するものであり、その時間をある周期(クロック)で数えることでデジタル信号に変換する。
そして、アナログ信号VSLと参照電圧Vslopが交わったとき、比較器151の出力が反転し、カウンタ152のクロックCLKの入力を停止し、AD変換が完了する。
【0104】
このAD変換は、1度の読み出しで2回行われる。
1回目は画素回路101Aのリセットレベルが垂直信号線116に読み出され(P相読み出し)、AD変換が実行される。
このリセットレベルP相には画素毎のばらつきが含まれる。
2回目は各画素回路101Aで光電変換された信号が垂直信号線116に読み出され(D相読み出し)、AD変換が実行される。
このD相においても、画素毎のばらつきが含まれるため、P相およびD相変換の結果と合わせて、(D相レベル−P相レベル)を実行することで、相関2重サンプリング(CDS;Correlated Double Sampling)が実現できる。
デジタル信号に変換された信号は、水平(列)転送走査回路130により、順番に水平転送線LTRFを介してアンプ回路170に読み出され、最終的に出力される。
このようにして、列並列出力処理が行われる。
【0105】
本第5の実施形態に係る固体撮像素子はであるCMOSイメージセンサ100は、AD変換装置(ADC)に参照電圧を供給しているDA変換装置(DAC)161に第1〜第4の実施形態に係るDA変換装置を適用した。
したがって、本固体撮像素子によれば、AD変換時のノイズを低減させて撮像した画像の品質を向上することができる。
【0106】
また、第1〜第4の実施形態に係るDA変換装置は、たとえば特許文献3(特開2007-59991号公報)に提案されているシングルスロープ積分型AD変換用の参照信号を発生するDA変換装置にも適用可能である。
この場合、特許文献3のゲイン調整電流源セル(308)から出力されている電圧Vbiasは第1DA変換部(302)の電流源セル(355)の電流値を制御している電圧である。
このバイアス信号Vbiasをサンプルホールドすることで第2DA変換装置(304)で発生する熱ノイズや1/fノイズ、ゲイン調整電流源セル(308)で発生する熱ノイズや1/fノイズ分を低減することができる。さらに、低消費電流の駆動を併用することで第2DA変換装置(304)とゲイン調整電流源セル(308)で消費する電流分を削減することができる。
ここで、カッコ()内の符号は、特許文献3の符号が引用されている。
【0107】
このような効果を有する固体撮像素子は、デジタルカメラやビデオカメラの撮像デバイスとして適用することができる。
【0108】
<6.第6の実施形態>
[カメラシステムの構成例]
図16は、本発明の実施形態に係る固体撮像素子が適用されるカメラシステムの構成の一例を示す図である。
【0109】
本カメラシステム200は、図16に示すように、本実施形態に係る固体撮像素子100が適用可能な撮像デバイス210を有する。
カメラシステム200は、撮像デバイス210の画素領域に入射光を導く(被写体像を結像する)光学系として、たとえば入射光(像光)を撮像面上に結像させるレンズ220を有する。
さらに、カメラシステム200は、撮像デバイス210を駆動する駆動回路(DRV)230と、撮像デバイス210の出力信号を処理する信号処理回路(PRC)240と、を有する。
【0110】
駆動回路230は、撮像デバイス210内の回路を駆動するスタートパルスやクロックパルスを含む各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータ(図示せず)を有し、所定のタイミング信号で撮像デバイス210を駆動する。
【0111】
また、信号処理回路240は、撮像デバイス210の出力信号に対して所定の信号処理を施す。
信号処理回路240で処理された画像信号は、たとえばメモリなどの記録媒体に記録される。記録媒体に記録された画像情報は、プリンタなどによってハードコピーされる。また、信号処理回路240で処理された画像信号を液晶ディスプレイ等からなるモニターに動画として映し出される。
【0112】
上述したように、デジタルスチルカメラ等の撮像装置において、撮像デバイス210として、先述した固体撮像素子100を搭載することで、高精度なカメラが実現できる。
【符号の説明】
【0113】
10,10A〜10C・・・DA変換装置、11・・・アナログ信号出力部、11−1,11−n・・・基本電流源セル、12・・・電流量制御部、13・・・サンプルホールド回路部、100・・・固体撮像素子、110・・・画素部、120・・・垂直走査回路、130・・・水平転送走査回路、140・・・タイミング制御回路、141・・・パルス生成部、150・・・カラム処理回路群(ADC群)、151・・・比較器、152・・・カウンタ、153・・・ラッチ(メモリ)、161・・・DA変換装置(DAC)、170・・・アンプ回路、180・・・信号処理回路、190・・・ラインメモリ、LTRF・・・水平転送線、200・・・カメラシステム、210・・・撮像デバイス、220・・・レンズ、230・・・駆動回路、240・・・信号処理回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、
電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、
上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路部と
を有するDA変換装置。
【請求項2】
上記サンプルホールド回路部は、
上記アナログ信号出力部にバイアス電圧を供給する第1バイアス線と上記電流量制御部の上記バイアス電圧が出力される第2バイアス線との間に接続されたサンプリングスイッチと、
上記第1バイアス線側に接続されたホールド容量とを、少なくとも含み、
サンプリング期間に上記サンプリングスイッチがオン状態に保持されて、上記電流量制御部によるバイアス電圧を上記ホールド容量側に転送し、
ホールド期間に上記サンプリングスイッチがオフ状態に保持されて上記ホールド容量にバイアス電圧を保持する
請求項1記載のDA変換装置。
【請求項3】
上記サンプルホールド回路は、
上記サンプリングスイッチがスイッチングトランジスタにより形成され、
上記第1バイアス線に接続され、少なくともスイッチングによるフィールドスルーをキャンセルするためのキャンセルトランジスタを含み、
上記スイッチングトランジスタと上記キャンセルトランジスタは相補的にオンオフされる
請求項2記載のDA変換装置。
【請求項4】
上記電流量制御部は、
上記サンプルホールド回路部がホールド期間中は、上記バイアス電圧を出力するための電流源の電流供給を停止する機能を有する
請求項1から3のいずれか一に記載のDA変換装置。
【請求項5】
上記アナログ信号出力部は、
差動トランジスタと、当該差動トランジスタの電流源としてのトランジスタとを含み、当該電流源としてのトランジスタの制御端子に共通のバイアス電圧が供給される複数の基本電流源セルを含み、
選択された上記基本電流源セルの電流出力を加算して上記出力電流を生成する
請求項1から4のいずれか一に記載のDA変換装置。
【請求項6】
光電変換を行う複数の画素が行列状に配列された画素部と、
上記画素部から複数の画素単位で画素信号の読み出しを行う画素信号読み出し回路と、
供給されるデジタル信号に応じたランプ波である参照電圧を生成するDA変換装置と、
を有し、
上記画素信号読み出し回路は、
画素の列配列に対応して、
ランプ波である上記参照電圧が供給され、供給された参照電圧と当該列の画素の読み出しアナログ信号電位とを比較する複数の比較器と、
上記複数の比較器に対応して配置され、対応する上記比較器の比較時間をカウント可能で、当該比較器の出力が反転するとカウントを停止して、当該カウント値を保持する複数のラッチと、を含み、
上記DA変換装置は、
バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、
電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、
上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路部と、を含む
固体撮像素子。
【請求項7】
固体撮像素子と、
上記固体撮像素子に被写体像を結像する光学系と、を有し、
上記固体撮像素子は、
光電変換を行う複数の画素が行列状に配列された画素部と、
上記画素部から複数の画素単位で画素信号の読み出しを行う画素信号読み出し回路と、
供給されるデジタル信号に応じたランプ波である参照電圧を生成するDA変換装置と、
を有し、
上記画素信号読み出し回路は、
画素の列配列に対応して、
ランプ波である上記参照電圧が供給され、供給された参照電圧と当該列の画素の読み出しアナログ信号電位とを比較する複数の比較器と、
上記複数の比較器に対応して配置され、対応する上記比較器の比較時間をカウント可能で、当該比較器の出力が反転するとカウントを停止して、当該カウント値を保持する複数のラッチと、を含み、
上記DA変換装置は、
バイアス電圧を受けて、デジタル信号の値に応じた出力電流を生成し、上記出力電流を電流電圧変換したアナログ信号を出力するアナログ信号出力部と、
電流源と、電流源による電流を電圧信号に変換し、当該電圧信号を上記バイアス電圧として出力する電流量制御部と、
上記電流量制御部によるバイアス電圧をサンプリングしてホールドし、ホールドしたバイアス電圧を上記アナログ信号出力部に供給するサンプルホールド回路部と、を含む
カメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−258737(P2010−258737A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105929(P2009−105929)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】