説明

DC−DCコンバータおよびその制御方法

【課題】 DCMで動作する場合にもハイサイド側を確実に導通するDC−DCコンバータおよびその制御方法を提供すること。
【解決手段】 DC−DCコンバータは、電源電圧VBに至る経路およびローサイドトランジスタFET1のドレインに至る経路の間に接続されるカップリング容量のローサイドトランジスタFET2のドレイン側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部と、ハイサイドトランジスタFET1の導通に先立ち、スイッチ部を導通し、ハイサイドトランジスタFET1の導通に同期して、スイッチ部を非導通にするローサイド側nchFET制御回路10と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DC−DCコンバータおよびその制御方法に関し、特にハイサイド側がnchFETで構成されるDC−DCコンバータおよびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10は、従来技術のDC−DCコンバータ100の構成を示す回路図である。DC−DCコンバータ100は、このDC−DCコンバータ100は同期整流方式のDC−DCコンバータであり、ハイサイド側がnchFETで構成されている。このため、ハイサイドトランジスタFET1のゲート電圧を印加するドライバのハイレベルは、コンデンサC1とダイオードD1とからなるブートストラップ回路で入力電圧Vin+電源電圧VBとなるように構成されている。
【0003】
ブートストラップ回路において、コンデンサC1の一端は、ハイサイドトランジスタFET1のソースと、ローサイドトランジスタFET2のドレインとの接続点LXに接続され、コンデンサC1の他端は、ダイオードD1のカソードに接続されている。また、ダイオードD1のアノードは電源電圧VBに接続されている。
【0004】
DC−DCコンバータ100が連続通電モード(CCM:Continuous Conduction Mode)で動作する場合において、接続点LXの接続点電圧VLXは、ハイサイドトランジスタFET1が導通すると、入力電圧Vinの電圧となる。そして、ローサイドトランジスタFET2が導通すると、0Vとなる。ローサイドトランジスタFET2が導通し、接続点電圧VLXが0Vとなるとき、コンデンサC1の両端の電位差は電源電圧VBとなる。
【0005】
次に、ハイサイドトランジスタFET1が導通すると、接続点電圧VLXが入力電圧Vinになるため、コンデンサC1の容量カップリングによりドライブ電圧VDVDDの電圧値は電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値となり、ハイサイドトランジスタFET1のゲートには、電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値が印加されるため、ハイサイドトランジスタFET1を低インピーダンスで導通することができる。
【0006】
このようなDC−DCコンバータの関連技術を開示するものとして、特許文献1〜特許文献3がある。
【特許文献1】特開2005−065393号公報
【特許文献2】米国特許第5814972号明細書
【特許文献3】米国特許第5705919号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、DC−DCコンバータ100が非連続通電モード(DCM:Discontinuous Conduction Mode)で動作する場合について考察する。図11は、DCMで動作する場合の従来技術のDC−DCコンバータ100の動作を示すタイミングチャートである。
【0008】
DCMで動作し、コイルLに蓄えられる電磁エネルギがなくなると、ハイサイドトランジスタFET1およびローサイドトランジスタFET2が共に非導通のタイミング(図11の(100)のタイミング)で、接続点電圧VLXの電圧は出力電圧Voとなり、コンデンサC1の両端の電位差は電源電圧VB−出力電圧Voとなる。
【0009】
このため、図11の(101)において、次にハイサイドトランジスタFET1が導通すると、接続点電圧VLXが入力電圧Vinになったとしても、ドライブ電圧VDVDDの電圧値は、電源電圧VB−出力電圧Vo+入力電圧Vinとなる。CCMの場合に比して、ハイサイドトランジスタFET1のゲートには、出力電圧Voだけ低い電圧値がかかることなる。
【0010】
これにより、ハイサイドトランジスタFET1の導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドトランジスタFET1が導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりするおそれがあり問題である。
【0011】
本発明は前記背景技術に鑑みなされたものであり、DCMで動作する場合にもハイサイド側を十分に導通するDC−DCコンバータおよびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
その解決手段は、第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETの前記ソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部と、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部を導通し、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部を非導通にするスイッチ制御部と、を備えることを特徴とするDC−DCコンバータである。
【0013】
また、他の解決手段は、第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETの前記ソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部を備えるDC−DCコンバータにおいて、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部において前記カップリング容量のハイサイドnchFET側の一端と接地電位とを導通するステップと、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部において前記カップリング容量の前記ハイサイドnchFET側の一端と前記接地電位とを非導通にするステップと、を備えることを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法である。
【0014】
本発明のDC−DCコンバータおよびその制御方法では、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、スイッチ部を導通し、ハイサイドnchFETの導通に同期して、スイッチ部を非導通にしている。これにより、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、カップリング容量のハイサイドnchFETのソース側の一端が接地電位に接続される。このため、カップリング容量の両端の電位差は、第1電圧となる。そして、ハイサイドnchFETが導通した場合、カップリング容量の容量カップリングにより、ハイサイドnchFETのゲートに印加される電圧値は入力電圧+第1電圧となるため、ハイサイドnchFETを確実に導通することができる。これにより、DCMに入ったとしても、ハイサイドnchFETの導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドnchFETが導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりすることを防止することができる。
【0015】
さらに、他の解決手段は、高電位側電源線に接続された第1導電型の第1トランジスタと、前記第1トランジスタ及び低電位側電源線の間に接続された前記第1導電型の第2トランジスタと、第1端を有する容量であって、前記第1端が、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの接続点と接続された前記容量を含むブートストラップ回路と、を備えるDC−DCコンバータであって、前記第1トランジスタを活性化する第1制御信号に応じて、前記第1端の電位を引き下げることを特徴とするDC−DCコンバータである。
【0016】
本発明のDC−DCコンバータは、高電位側電源線に接続された第1導電型の第1トランジスタと、第1トランジスタ及び低電位側電源線の間に接続された第1導電型の第2トランジスタと、第1端を有する容量であって、第1端が、第1端が第1トランジスタ及び第2トランジスタの接続点と接続された容量を含むブートストラップ回路と、を備え、第1トランジスタを活性化する第1制御信号に応じて、第1端の電位を引き下げる。第1トランジスタを活性化する第1制御信号に応じて、容量の第1端の電位を引き下げるため、ブートストラップ回路のカップリング電圧の低下を防止することができる。これにより、DCMに入ったとしても、ハイサイドnchFETの導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドnchFETが導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりすることを防止することができる。
【0017】
さらに、他の解決手段は、ハイサイドnchFETの制御信号の反転信号がゲートに入力され、前記ハイサイドnchFETと並列に接続されるハイサイドpchFETを備えることを特徴とするDC−DCコンバータである。
【0018】
本発明のDC−DCコンバータでは、ハイサイドnchFETの制御信号の反転信号が入力されるハイサイドpchFETが、ハイサイドnchFETと並列に接続されている。これにより、DCMに入ったとしても、ハイサイドnchFETが導通するタイミングで、ハイサイドpchFETが確実に導通するため、ハイサイドnchFETが導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になることを防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、DCMで動作する場合にもハイサイド側を十分に導通するDC−DCコンバータおよびその制御方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明のDC−DCコンバータおよびその制御方法について具体化した実施形態を図1〜図9に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータ1の構成を示す回路図である。DC−DCコンバータ1は、アンチシュートスルーAST1とドライバDRV1と、ドライバDRV2と、ハイサイドトランジスタFET1と、ローサイドトランジスタFET2と、ダイオードD1と、コンデンサC1,Coと、コイルLと、ローサイド側nchFET制御回路10と、を備えている。
【0022】
アンチシュートスルーAST1には、ハイサイドトランジスタFET1のスイッチング制御を指令するハイサイドトランジスタ制御信号ASTihと、ローサイド側nchFET制御回路10の出力信号が入力されている。アンチシュートスルーAST1は、ハイサイドトランジスタFET1と、ローサイドトランジスタFET2とが同時に導通しないように、ハイサイドトランジスタFET1のゲートへの入力信号がハイレベルからローレベルに遷移した後、ローサイドトランジスタFET2のゲートへの入力信号がローレベルからハイレベルに遷移するタイミングを後にずらす機能を有している。
【0023】
アンチシュートスルーAST1のハイサイドトランジスタFET1側の出力には、ドライバDRV1が接続されている。ドライバDRV1の出力のハイレベルは、ドライブ電圧VDVDDであり、ローレベルはハイサイドトランジスタFET1とローサイドトランジスタFET2との接続点LXの接続点電圧VLXである。
【0024】
アンチシュートスルーAST1のローサイドトランジスタFET2側の出力には、ドライバDRV2が接続されている。ドライバDRV2の出力のハイレベルは、電源電圧VBであり、ローレベルは接地電位である。
【0025】
ハイサイドトランジスタFET1のゲートにはドライバDRV1の出力が接続され、ドレインには入力電圧Vinが接続されている。
ローサイドトランジスタFET2のゲートにはドライバDRV2の出力が接続され、ソースには接地電位が接続されている。
ハイサイドトランジスタFET1のソースと、ローサイドトランジスタFET2のドレインとは接続され接続点LXをなしている。接続点LXには、さらに、コイルLの一端とコンデンサC1の一端とが接続されている。
【0026】
コンデンサC1の他端はドライブ電圧ノードDVDDであり、ダイオードD1のカソードが接続されている。ダイオードD1のアノードには電源電圧VBが接続されている。このため、ドライブ電圧ノードDVDDのドライブ電圧VDVDDは常に電源電圧VB以上の電圧となる。
【0027】
コイルLの他端は出力電圧Voであり、平滑用のコンデンサCoが接続されている。
【0028】
図2は、ローサイド側nchFET制御回路10の構成を示すブロック図である。ローサイド側nchFET制御回路10は、ハイサイド側nchFET導通予測部30と、ローサイド側nchFET導通制御部40と、を備えている。
【0029】
ハイサイド側nchFET導通予測部30は、ハイサイドトランジスタFET1が導通することを予測する部分である。カレントモードのDC−DCコンバータにおいては、不図示のRSフリップフロップが、オシレータの立ち上がりエッジでセットされ、ハイサイドトランジスタ制御信号ASTihが生成される。このため、オシレータの立下り信号を使うことにより、ハイサイドトランジスタFET1が導通することを予測することができる。
【0030】
図3は、カレントモードにおける、ハイサイド側nchFET導通予測部30の回路図である。ハイサイド側nchFET導通予測部30では、オシレータ信号OSCにインバータ31の入力端子が接続され、ハイサイドオン信号HONが、インバータ31の出力端子から出力される。
【0031】
ローサイド側nchFET導通制御部40は、ローサイドトランジスタFET2の導通を制御する部分である。図4は、ローサイド側nchFET導通制御部40の構成を示す回路図である。
【0032】
ローサイド側nchFET導通制御部40は、遅延素子41と、アンドゲート42と、ワンショットマルチバイブレータ43と、オアゲート44と、を備えている。
【0033】
アンドゲート42の入力一端には、ハイサイドオン信号HONが接続され、他端には、遅延素子41を介して、ハイサイドオン信号HONが接続されている。
これにより、ハイサイドオン信号HONがローレベルからハイレベルに遷移すると、遅延素子41の遅延時間経過後、アンドゲート42の出力端子にハイレベルが出力される。すなわち、遅延素子41とアンドゲート42とでワンショットマルチバイブレータを構成する。
【0034】
ワンショットマルチバイブレータ43では、入力信号がハイレベルになると、所定幅のパルスが発生される。
【0035】
オアゲート44では、入力の一端には、ローサイドAST入力信号ASTilが接続され、他端には、ワンショットマルチバイブレータ43の出力が接続される。これによりローサイドAST入力信号ASTilが出力に伝達されると共に、ハイサイドオン信号HONに基づき遅延素子41、アンドゲート42およびワンショットマルチバイブレータ43で生成されたパルスがローサイドAST入力信号ASTil2に出力される。
【0036】
次いで、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータの動作について説明する。図5は第1実施形態にかかるDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。
【0037】
(1)以前において、コイル電流ILXが0のため、接続点電圧VLX=出力電圧Voとなっている。
(1)において、ローサイド側DRV入力電圧が、ワンショットマルチバイブレータ43により、ローレベルからハイレベルに遷移する。すると、ローサイドトランジスタFET2が導通し、接続点電圧VLXが、出力電圧Voから0Vに遷移する。これにより、コイルLにおいて、負の傾きでコイル電流ILXが流れ、負の方向の電磁エネルギが蓄積される。
【0038】
(2)において、ワンショットマルチバイブレータ43の出力がローレベルに遷移し、ローサイドトランジスタFET2が非導通に転じる。すると、コイルLに蓄積された負の方向の電磁エネルギを放出するため、コイルLから接続点LX、さらに、ハイサイドトランジスタFET1の不図示のボディダイオードを介して、入力電圧Vinに電流が流れる。これにより、接続点電圧VLXは入力電圧Vinとなる。また、ドライブ電圧VDVDDは、コンデンサC1の容量カップリングにより、電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値となる。
【0039】
(3)において、ハイサイド側DRV入力電圧がローレベルからハイレベルに遷移する。ドライブ電圧VDVDDは、電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値であるため、ハイサイドトランジスタFET1が導通する。一度導通すると接続点電圧VLXの電圧値が入力電圧Vinとなるため、ドライブ電圧VDVDDは、電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値が保持される。また、このときのハイサイドトランジスタFET1のVGSは電源電圧VBである。さらに、コイルLにおいて、正の傾きでコイル電流ILXが流れ、正の方向の電磁エネルギが蓄積される。
【0040】
(4)において、ハイサイド側DRV入力電圧がハイレベルからローレベルに遷移すると、ハイサイドトランジスタFET1が非導通に転じる。コイルLにおいて、蓄積された正の方向の電磁エネルギを不図示のローサイドトランジスタFET2のボディダイオードを介して放出する。すなわち、コイル電流ILXは負の傾きに転じることとなる。これにより、接続点電圧VLXは0Vの電圧値に遷移し、ドライブ電圧VDVDDは電源電圧VBの電圧値に遷移する。
【0041】
(5)において、ローサイド側DRV入力電圧がローレベルからハイレベルに遷移するとローサイドトランジスタFET2が導通する。コイルLにおいて、ILXは負の傾きで変化する。
【0042】
(6)において、ローサイド側DRV入力電圧がハイレベルからローレベルに遷移するとローサイドトランジスタFET2が非導通となる。この時点でコイルLに蓄えられた電磁エネルギは0となるため、再び、接続点電圧VLXは、出力電圧Voの電圧値となる。
【0043】
以上、説明したように、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータ1では、ハイサイドトランジスタFET1を導通するのに先立ち、ローサイドトランジスタFET2を導通し、ハイサイドトランジスタFET1を駆動するのに十分なドライブ電圧がハイサイドトランジスタFET1のゲートに印加される。
これにより、ハイサイドトランジスタFET1の導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドトランジスタFET1が導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりすることを防止することができる。
【0044】
(第1変形例)
カレントモードにおいて、ハイサイド側nchFET導通予測部30はインバータ1つで済ませることが、可能であったが、電圧モードのDC−DCコンバータでは、オシレータ信号OSCを得ることができない場合がある。
【0045】
電圧モードでは、エラーアンプの出力信号および三角波発振器の出力信号が交差する第1のタイミングでハイサイド側nchFET導通制御信号のハイレベルからローレベルへの、および、ローレベルからハイレベルへの遷移が行なわれている(図7参照)。そこで、第1のタイミングよりも早い第2のタイミングで交差するように、エラーアンプの出力信号または三角波発振器の少なくともいずれかにオフセットをかけることでハイサイド側nchFET導通予測を行なうことができる。
【0046】
第1変形例では、ハイサイド側nchFET導通予測部30をハイサイド側nchFET導通予測部30Aに代えている。図6はハイサイド側nchFET導通予測部30Aを示す回路図である。ハイサイド側nchFET導通予測部30Aは、公知の電圧オフセット回路32と、比較器33とを、備えている。
【0047】
電圧オフセット回路32では、三角波発振器出力信号DOが入力に接続され、正の電圧値が加えられて、比較器33の非反転入力に出力されている。また、比較器33の反転入力には、エラーアンプ出力信号EAが入力されている。
【0048】
図7にハイサイド側nchFET導通予測部30Aの動作を示すタイミングチャートを示す。ここで、実線の三角波の波形は三角波発振器出力信号DOであり、破線の三角波の波形は三角波発振器出力信号DOに対して正のオフセットをかけた信号、すなわち電圧オフセット回路32の出力信号である。
また、負の傾きの直線はエラーアンプ出力信号EAである。
【0049】
ハイサイド側nchFET導通制御信号は、三角波発振器出力信号DOがエラーアンプ出力信号EAよりも高い電圧の場合ハイレベルとなり(12)、三角波発振器出力信号DOがエラーアンプ出力信号EAよりも低い電圧の場合ローレベルとなる。
【0050】
第1変形例のハイサイド側nchFET導通予測部30Aでは、三角波発振器出力信号DOに対して正のオフセットをかけた信号がエラーアンプ出力信号EAよりも高い電圧の場合ハイレベルとなり(11)、三角波発振器出力信号DOに対して正のオフセットをかけた信号がエラーアンプ出力信号EAよりも低い電圧の場合ローレベルとなる。
【0051】
以上により、第1のタイミング(12)よりも早い第2のタイミング(11)でハイサイドオン信号HONを出力することができる。
第1変形例にかかるDC−DCコンバータでは、電圧モードで動作し、オシレータ信号OSCが得られない場合でも、ハイサイドオン信号HONを出力することができる。
【0052】
なお、エラーアンプ出力信号EAが三角波発振器出力信号DOよりも高いとき、ハイサイド側nchFET導通制御信号がハイレベルになる場合には、比較器33において、非反転端子にエラーアンプ出力信号EAに至る経路となるように接続し、反転端子に三角波発振器出力信号DOに至る経路となるように接続すればよい。
【0053】
(第2実施形態)
次いで、第2実施形態にかかるDC−DCコンバータ2について説明する。図8は第2実施形態にかかるDC−DCコンバータ2の構成を示す回路図である。DC−DCコンバータ2は、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータ1の構成からローサイド側nchFET制御回路10が削除され、インバータINVと、アンチシュートスルーAST2と、スイッチSW1,SW2とが追加された回路構成となっている。以下の説明では、異なる部分を中心に説明し、同一の部分の説明については簡略化または省略する。
【0054】
インバータINVでは、入力がアンチシュートスルーAST1のハイサイド側出力端子に接続され、出力がアンチシュートスルーAST2のハイサイド側およびローサイド側に接続されている。
【0055】
アンチシュートスルーAST2では、ハイサイド側出力端子にスイッチSW1の制御端子が接続され、ローサイド側出力端子にスイッチSW2の制御端子が接続されている。
【0056】
スイッチSW1は、反転動作をするスイッチであり、制御端子にローレベルが入力されると導通し、ハイレベルが入力されると非導通となる。スイッチSW1では、一端がコンデンサC1の電源電圧VB側とは反対側の端子に接続され、他端が接続点LXに接続されている。
【0057】
スイッチSW2は、正転動作をするスイッチであり、制御端子にハイレベルが入力されると導通し、ローレベルが入力されると非導通となる。スイッチSW2では、一端がコンデンサC1の電源電圧VB側とは反対側の端子に接続され、他端が接地電位に接続されている。
【0058】
以上の構成を有するため、ハイサイドトランジスタ制御信号ASTihがローレベルでハイサイドトランジスタFET1が非導通の場合は、スイッチSW1が非導通にされ、スイッチSW2が導通にされる。これにより、コンデンサC1の両端の電位差は電源電圧VBにされる。
【0059】
次にハイサイドトランジスタ制御信号ASTihがローレベルからハイレベルに遷移してハイサイドトランジスタFET1が導通する場合は、スイッチSW1が導通にされ、スイッチSW2が非導通にされる。
【0060】
これにより、接続点LXと、コンデンサC1の電源電圧VB側とは反対側の端子とが導通される。接続点LXの接続点電圧VLXは入力電圧Vinとなるため、コンデンサC1の容量カップリングにより、ドライブ電圧VDVDDが電源電圧VB+入力電圧Vinの電圧値となる。
【0061】
これにより、ハイサイドトランジスタFET1はより安定して導通を保つことができ、ハイサイドトランジスタFET1の導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドトランジスタFET1が導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりすることを防止することができる。
【0062】
(第3実施形態)
次いで、第3実施形態にかかるDC−DCコンバータ3について説明する。図9は第3実施形態にかかるDC−DCコンバータ3の構成を示す回路図である。DC−DCコンバータ3は、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータ1の構成からローサイド側nchFET制御回路10が削除され、インバータINV2と、ハイサイドトランジスタFET3とが追加された回路構成となっている。以下の説明では、異なる部分を中心に説明し、同一の部分の説明については簡略化または省略する。
【0063】
インバータINV2では、アンチシュートスルーAST1のハイサイド側出力端子に入力が接続され、ハイサイドトランジスタFET3のゲートに出力が接続されている。
【0064】
ハイサイドトランジスタFET3はpchFETであり、入力電圧Vinにソースが、接続点LXにドレインが接続されている。
【0065】
このような構成を有しているため、ハイサイドトランジスタ制御信号ASTihがローレベルからハイレベルに遷移すると、ハイサイドトランジスタFET3が導通する。これによりDCMの場合であっても、ハイサイドトランジスタFET1が導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になることを防止することができる。
【0066】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、第1変形例では、三角波発振器出力信号DOにのみ正のオフセットをかけた例を示したが、エラーアンプ出力信号EAにのみ負のオフセットをかける場合に同様に適用できることは言うまでもない。あるいは、三角波発振器出力信号DOに正のオフセットをかけ、エラーアンプ出力信号EAに負のオフセットをかける場合に同様に適用することができることは言うまでもない。
【0067】
また、第2実施形態においては、DC−DCコンバータ2では、ハイサイドトランジスタ制御信号ASTihがローレベルの間、スイッチSW2を導通していたが、第1実施形態にかかるDC−DCコンバータ1におけるローサイドAST入力信号ASTilの制御のように、ハイサイドトランジスタ制御信号ASTihがハイレベルになる直前だけスイッチSW2を導通する制御で動作させる場合にも同様に適用することができることは言うまでもない。
【0068】
なお、ハイサイドトランジスタFET1は、ハイサイドnchFETの一例、ローサイドトランジスタFET2は、ローサイドnchFETの一例、コンデンサC1はカップリング容量の一例、ローサイド側nchFET制御回路10はスイッチ制御部の一例である。また、ハイサイド側nchFET導通予測部30は予測部の一例、ローサイド側nchFET導通制御部40はローサイドnchFET制御部の一例である。また、電圧オフセット回路32はオフセット部の一例、比較器33は検知部の一例である。また、遅延素子41およびアンドゲート42は第1のワンショットマルチバイブレータの一例、ワンショットマルチバイブレータ43は第2のワンショットマルチバイブレータの一例、スイッチSW1は第1スイッチの一例、スイッチSW2は第2スイッチの一例、インバータINVはスイッチ制御部の一例である。
【0069】
本願に記載のDC−DCコンバータおよびその制御方法では、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、スイッチ部を導通し、ハイサイドnchFETの導通に同期して、スイッチ部を非導通にしている。これにより、ハイサイドnchFETの導通に先立ち、カップリング容量のローサイドnchFETのドレイン側の一端が接地電位に接続される。このため、カップリング容量の両端の電位差は、第1電圧となる。そして、ハイサイドnchFETが導通した場合、カップリング容量の容量カップリングにより、ハイサイドnchFETのゲートに印加される電圧値は入力電圧+第1電圧となるため、ハイサイドnchFETを十分に導通することができる。これにより、DCMに入ったとしても、ハイサイドnchFETの導通インピーダンスが高くなったり、ハイサイドnchFETが導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になったりすることを防止することができる。
【0070】
また、本願に記載のDC−DCコンバータでは、ハイサイドnchFETの制御信号の反転信号が入力されるハイサイドpchFETが、ハイサイドnchFETと並列に接続されている。したがって、DCMに入ったとしても、ハイサイドnchFETが導通するタイミングで、ハイサイドpchFETが十分に導通するため、ハイサイドnchFETが導通すべきタイミングであるにもかかわらず非導通になることを防止することができる。
【0071】
ここで、本発明の技術思想により、背景技術における課題を解決するための手段を以下に列記する。
(付記1) 第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETの前記ソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部と、
前記ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部を導通し、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部を非導通にするスイッチ制御部と、
を備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
(付記2) 前記スイッチ部は、ローサイドnchFETであり、
前記スイッチ制御部は、
前記ハイサイドnchFETが導通することを検知する予測部と、
前記予測部の結果に応じて、前記ローサイドnchFETを導通の制御を行うローサイドnchFET制御部と、
を備える
ことを特徴とする付記1に記載のDC−DCコンバータ。
(付記3) 前記予測部は、前記ハイサイドnchFETのスイッチング制御信号の元となるクロック信号の第1エッジとは異なる第2エッジに基づいた出力信号を出力する
ことを特徴とする付記2に記載のDC−DCコンバータ。
(付記4) 前記予測部は、
電圧モードのとき、エラーアンプの出力信号および三角波発振器の出力信号が交差する第1のタイミングよりも早い第2のタイミングで交差するように、前記エラーアンプの前記出力信号または前記三角波発振器の前記出力信号の少なくともいずれかにオフセットをかけるオフセット部と、
前記第2のタイミングを検出する検知部と、
を備えることを特徴とする付記2に記載のDC−DCコンバータ。
(付記5) 前記オフセット部は、前記エラーアンプの前記出力信号よりも前記三角波発振器の前記出力信号が高電圧のときに前記ハイサイドnchFETが導通する場合には、前記三角波発振器の前記出力信号にオフセットをかけることを特徴とする付記4に記載のDC−DCコンバータ。
(付記6) ローサイドnchFET制御部は、前記予測部の出力信号をトリガとし、所定期間経過後、前記ローサイドnchFETを導通し、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記ローサイドnchFETを非導通にする
ことを特徴とする付記2〜5のいずれか1つに記載のDC−DCコンバータ。
(付記7) 前記ローサイド側FET制御部は、前記エッジをトリガとして前記所定期間経過後、トリガ信号を出力する第1のワンショットマルチバイブレータと、
前記第1のワンショットマルチバイブレータの出力をトリガとして、前記ハイサイドnchFETが導通する直前まで、前記ローサイドnchFETを導通する第2のワンショットマルチバイブレータと、
を備えることを特徴とする付記6に記載のDC−DCコンバータ。
(付記8) 前記スイッチ部は、
前記カップリング容量の前記第1電圧に至る経路側とは反対側の一端と接地電位との間に接続される第1スイッチと、
前記カップリング容量の前記第1電圧に至る経路側とは反対側の前記一端と前記ハイサイドpchFETのソースとの間に接続される第2スイッチと、
を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとを相補な動作とし、前記第2スイッチを前記ハイサイドnchFETの前記スイッチング制御信号がハイレベルのとき導通にする
ことを特徴とする付記1に記載のDC−DCコンバータ。
(付記9) ハイサイドnchFETの制御信号の反転信号がゲートに入力され、前記ハイサイドnchFETと並列に接続されるハイサイドpchFETを備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
(付記10) 第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETの前記ソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部を備えるDC−DCコンバータにおいて、
前記ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部において前記カップリング容量の前記ハイサイドnchFET側の一端と接地電位とを導通し、
前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部において前記カップリング容量の前記ハイサイドnchFET側の前記一端と前記接地電位とを非導通にすることを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。
(付記11) 前記スイッチ部は、前記ローサイドnchFETであり、
前記スイッチ部を導通するときに、前記ハイサイドnchFETが導通することを検知し、
前記スイッチ部を非導通にするときに、前記検知の結果に応じて、前記ローサイドnchFETを導通する
ことを特徴とする付記10に記載のDC−DCコンバータの制御方法。
(付記12) 前記スイッチ部は、
前記カップリング容量の前記第1電圧に接続されている側とは反対側の前記一端と前記接地電位との間に接続される第1スイッチと、
前記カップリング容量の前記第1電圧に接続されている側とは反対側の前記一端と前記ハイサイドpchFETのソースとの間に接続される第2スイッチとを備え、
前記スイッチ部を導通するときに、前記第1スイッチの導通に先立ち前記第2スイッチを非導通にし、
前記スイッチ部を非導通にするときに、前記第2スイッチの導通に先立ち前記第1スイッチを非導通にする
ことを特徴とする付記10に記載のDC−DCコンバータの制御方法。
(付記13)
高電位側電源線に接続された第1導電型の第1トランジスタと、
前記第1トランジスタと低電位側電源線との間に接続された前記第1導電型の第2トランジスタと、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとの接続点に接続された容量を含むブートストラップ回路と
を有するDC−DCコンバータであって、
前記第1トランジスタを導通させる第1制御信号に応じて、前記接続点に接続される前記容量の第1端の電位を下げることを特徴とするDC−DCコンバータ。
(付記14)
前記第1制御信号を検出する検出部を有し、
前記検出部は、前記第1制御信号に応じて、前記第2トランジスタを導通させて、前記第1端の電位を下げることを特徴とする付記13に記載のDC−DCコンバータ。
(付記15)
前記第1制御信号を検出する検出部と、
前記容量の前記第1端と前記低電位側電源線とを接続・切断する第1スイッチとを有し、
前記第1スイッチは、前記第1制御信号に応じて、前記第1端と前記低電位側電源とを接続させて、前記第1端の前記電位を下げることを特徴とする付記13に記載のDC−DCコンバータ。
(付記16)
前記第1制御信号は、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタが非導通であるときに生成される制御信号であることを特徴とする付記13〜15のいずれか1つに記載のDC−DCコンバータ。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】第1実施形態にかかるDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図2】ローサイド側nchFET制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】ハイサイド側nchFET導通予測部の構成を示す回路図である。
【図4】ローサイド側nchFET導通制御部の構成を示す回路図である。
【図5】第1実施形態にかかるDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】ハイサイド側nchFET導通予測部の別例を示す回路図である。
【図7】ハイサイド側nchFET導通予測部の別例の回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】第2実施形態にかかるDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図9】第3実施形態にかかるDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図10】従来技術のDC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図11】従来技術のDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1、2、3 DC−DCコンバータ
10 ローサイド側nchFET制御回路
30 ハイサイド側nchFET導通予測部
30A ハイサイド側nchFET導通予測部
31 インバータ
32 電圧オフセット回路
33 比較器
40 ローサイド側nchFET導通制御部
41 遅延素子
42 アンドゲート
43 ワンショットマルチバイブレータ
44 オアゲート
VB 電源電圧
VDVDD ドライブ電圧
VLX 接続点電圧
Vin 入力電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETの前記ソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部と、
前記ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部を導通し、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部を非導通にするスイッチ制御部と、
を備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項2】
前記スイッチ部は、前記ローサイドnchFETであり、
前記スイッチ制御部は、
前記ハイサイドnchFETが導通することを検知する予測部と、
前記予測部の結果に応じて、前記ローサイドnchFETを導通の制御を行うローサイドnchFET制御部と、
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項3】
前記予測部は、前記ハイサイドnchFETのスイッチング制御信号の元となるクロック信号の第1エッジとは異なる第2エッジに基づいた出力信号を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項4】
前記予測部は、
電圧モードのとき、エラーアンプの出力信号および三角波発振器の出力信号が交差する第1のタイミングよりも早い第2のタイミングで交差するように、前記エラーアンプの前記出力信号または前記三角波発振器の前記出力信号の少なくともいずれかにオフセットをかけるオフセット部と、
前記第2のタイミングを検出する検知部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項5】
前記オフセット部は、前記エラーアンプの前記出力信号よりも前記三角波発振器の出力信号が高電圧のときに前記ハイサイドnchFETが導通する場合には、前記三角波発振器の前記出力信号にオフセットをかけることを特徴とする請求項4に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項6】
ローサイドnchFET制御部は、前記予測部の出力信号をトリガとし、所定期間経過後、前記ローサイドnchFETを導通し、前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記ローサイドnchFETを非導通にする
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載のDC−DCコンバータ。
【請求項7】
前記ローサイド側FET制御部は、前記エッジをトリガとして前記所定期間経過後、トリガ信号を出力する第1のワンショットマルチバイブレータと、
前記第1のワンショットマルチバイブレータの出力をトリガとして、前記ハイサイドnchFETが導通する直前まで、前記ローサイドnchFETを導通する第2のワンショットマルチバイブレータと、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のDC−DCコンバータ。
【請求項8】
高電位側電源線に接続された第1導電型の第1トランジスタと、
前記第1トランジスタ及び低電位側電源線の間に接続された前記第1導電型の第2トランジスタと、
第1端を有する容量であって、前記第1端が、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの接続点と接続された前記容量を含むブートストラップ回路と、
を有するDC−DCコンバータであって、
前記第1トランジスタを活性化する第1制御信号に応じて、前記第1端の電位を引き下げることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項9】
ハイサイドnchFETの制御信号の反転信号がゲートに入力され、前記ハイサイドnchFETと並列に接続されるハイサイドpchFETを備えることを特徴とするDC−DCコンバータ。
【請求項10】
第1電圧に至る経路およびハイサイドnchFETのソースに至る経路の間に接続されるカップリング容量の前記ハイサイドnchFETのソース側の端子および接地電位の間に接続されるスイッチ部を備えるDC−DCコンバータにおいて、
ハイサイドnchFETの導通に先立ち、前記スイッチ部において前記カップリング容量のハイサイドnchFET側の一端と接地電位とを導通し、
前記ハイサイドnchFETの導通に同期して、前記スイッチ部において前記カップリング容量のハイサイドnchFET側の前記一端と前記接地電位とを非導通にする
ことを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−306905(P2008−306905A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−154469(P2007−154469)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】