説明

DPP−IV阻害剤としてのピリド〔2,1−a〕−イソキノリン誘導体

本発明は、式(I)(ここで、R、R,R及びRは明細書及び特許請求の範囲に記載したとおりである)の化合物及びそれらの薬学的に許容され得る塩に関する。化合物は、DPP−IVが関係する疾患、例えば糖尿病、特に非インシュリン依存性糖尿病及び耐糖能異常の治療及び/又は予防に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なピリド〔2,1−a〕イソキノリン誘導体、それらの製造及びそれらの医薬としての使用に関する。
【0002】
詳細には、本発明は、式(I):
【0003】
【化4】

【0004】
(式中、
は、−C(O)−N(R)R又は−N(R)Rであり;
、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルによって置換されていてもよく;
は、水素、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル又はシクロアルキルであり;
は、低級アルキルスルホニル、ハロゲン化低級アルキルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、低級アルキルカルボニル、ハロゲン化低級アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニルであるか;あるいは
とRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、窒素、酸素及び硫黄から選ばれるさらなるヘテロ原子を含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、場合により、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、オキソ、ジオキソ及び/若しくはシアノで、独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換されている)で示される化合物、並びにそれらの薬学的に許容され得る塩に関する。
【0005】
酵素ジペプチジルペプチダーゼIV(EC.3.4.14.5。以下では、DPP−IVと省略する)は、数種のホルモンの活動の調整に必要とされる。特に、DPP−IVは、インシュリンの生産及び分泌の最も強力な刺激因子の一つであるグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)のようなグルカゴンを、効果的かつ迅速に分解する。DPP−IVの阻害は、内因性GLP−1の効果を強め、そしてより高い血漿インシュリン濃度をもたらすであろう。耐糖能異常及び2型糖尿病の患者において、より高い血漿インシュリン濃度は、危険な高血糖を和らげ、それによって組織損傷のリスクを減じさせるだろう。それゆえに、DPP−IV阻害剤は、耐糖能異常及び2型糖尿病の治療用の医薬の候補として提案されてきた(例えば、Villhauer、WO98/19998)。この他、技術水準に関しては、WO99/38501、DE19616486、DE19834591、WO01/40180、WO01/55105、US6110949、WO00/34241及びUS6011155に見出すことができる。
【0006】
本発明者らは、血漿グルコースレベルを非常に効果的に低下させる、新規なDPP−IV阻害剤を見出した。よって、本発明の化合物は、糖尿病、特に非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常、並びにDPP−IVにより通常、不活性化するペプチドの機能の増強が治療上の利益を与える他の状態の治療及び/又は予防に有用である。
【0007】
驚くべきことに、本発明の化合物は、肥満、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防にも使用することができる。さらに、本発明の化合物は、利尿剤として、並びに高血圧の治療及び/又は予防にも使用することができる。予期しないことに、本発明の化合物は、公知の他のDPP−IV阻害剤と比較して、改善された治療上及び薬理上の特性(例えば、薬物動力学及びバイオアベイラビリティの関係からの特性)を示す。
【0008】
断りのない限り、以下の記載は、本明細書において本発明を記載するために使用される様々な用語の意味と範囲を説明し、定義するために示される。
【0009】
本明細書において、用語「低級」は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子からなる基を意味するために使用される。
【0010】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素をいい、フッ素、臭素及び塩素が好ましい。最も好ましいハロゲンはフッ素である。
【0011】
用語「アルキル」は、単独で又は他の基との組み合わせで、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、より好ましくは1〜10個の炭素原子の、分岐状又は直鎖状の1価の飽和の脂肪族炭化水素基をいう。用語「低級アルキル」は、単独で又は他の基との組み合わせで、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の、分岐状又は直鎖状の1価のアルキル基をいう。
【0012】
この用語は、さらには、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル等のような基によって例示される。好ましい低級アルキル残基は、メチル及びエチルであり、メチルが特に好ましい。
【0013】
用語「ハロゲン化低級アルキル」は、低級アルキル基の少なくとも1個の水素が、ハロゲン原子、好ましくは、フルオロ又はクロロによって、最も好ましくはフルオロによって置き換えられている低級アルキル基をいう。中でも、好ましいハロゲン化低級アルキル基は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル及びクロロメチルであり、フルオロメチルが特に好ましい。
【0014】
用語「アルコキシ」は、R’がアルキルである、基R’−O−をいう。用語「低級アルコキシ」は、R’が低級アルキルである、基R’−O−をいう。低級アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ及びヘキシルオキシであり、メトキシが特に好ましい。
【0015】
用語「低級アルコキシカルボニル」は、R’が低級アルキルである、基R’−O−C(O)−をいう。
【0016】
用語「アリール」は、フェニル又はナフチル、好ましくはフェニルのような芳香族の1価のモノ−又はポリ−炭素環式基をいい、これは、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ、シアノ、アジド、アミノ、ジ−低級アルキルアミノ又はヒドロキシによって、独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換されている。
【0017】
用語「シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子、好ましくは3〜5個の炭素原子の、1価の炭素環式基をいう。この用語は、さらには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルのような基によって例示され、シクロプロピル及びシクロブチルが好ましい。このようなシクロアルキル残基は、場合により、独立して、低級アルキル又はハロゲンによって、モノ−、ジ−又はトリ−置換されていてもよい。
【0018】
用語「ヘテロシクリル」は、5−又は6−員の芳香族又は飽和のN−ヘテロ環残基をいい、これは、場合により、さらに窒素又は酸素原子を含有していてもよく、例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノ又はピロリジノであり、好ましくは、ピリジル、チアゾリル又はモルホリノである。このようなヘテロ環は、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ、シアノ、アジド、アミノ、ジ−低級アルキルアミノ又はヒドロキシによって、モノ−、ジ−又はトリ−置換されていてもよい。好ましい置換基は低級アルキルであり、メチルが好ましい。
【0019】
用語「場合により、窒素、酸素及び硫黄から選ばれるさらなるヘテロ原子を含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環」は、非芳香族ヘテロ環をいい、このヘテロ環は、場合により、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、オキソ、ジオキソ及び/又はシアノによって、独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換されている。このような飽和ヘテロ環は、例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、〔1,2〕チアジナニル、〔1,3〕オキサジナニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル又はアゼチジニルである。このような不飽和ヘテロ環は、例えば、5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、ピロリニル、テトラヒドロピリジン又はジヒドロピリジンである。
【0020】
用語「薬学的に許容され得る塩」は、式(I)の化合物と、無機酸又は有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸等との塩を包含し、生命体に対して非毒性である。好ましい酸との塩は、ギ酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩及びメタンスルホン酸塩であり、塩酸塩が特に好ましい。
【0021】
本発明の一実施態様において、Rは、−C(O)−N(R)Rである。他の実施態様において、Rは、−N(R)Rである。
【0022】
他の実施態様において、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、低級アルコキシであるか、又はアリールによって、ヘテロシクリルによって、若しくは低級アルコキシカルボニルによって置換されている低級アルコキシである。R、R及びRの好ましいアリール残基は、フェニルであるか、又はジ−低級アルキルアミノによって、若しくはシアノによって置換されているフェニルである。R、R及びRの好ましいヘテロシクリル残基は、モルホリノ、ピリジル、チアゾリルであるか、又は低級アルキルで置換されているチアゾリルである。R、R及びRの好ましい低級アルコキシカルボニル残基は、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルである。
【0023】
他の実施態様において、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ又は低級アルコキシである。
【0024】
好ましい一実施態様において、残基Rは、低級アルコキシ(好ましくは、メトキシ)水素又はヒドロキシである。最も好ましい残基Rはメトキシである。
【0025】
他の好ましい実施態様において、残基Rは、低級アルコキシであり、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシ及びイソブトキシが好ましく、あるいは水素又はヒドロキシである。最も好ましい残基Rはメトキシ又はヒドロキシであり、メトキシが特に好ましい。
【0026】
他の好ましい実施態様において、残基Rは、低級アルコキシ(好ましくはメトキシ)、水素又はヒドロキシである。最も好ましい残基Rは水素である。
【0027】
一実施態様において、Rは、水素、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル又はシクロアルキルである。Rの好ましい低級アルキル残基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル及びt−ブチルであり、メチル及びエチルが特に好ましい。
【0028】
好ましいハロゲン化低級アルキル残基Rは、フルオロメチル、2−フルオロエチル及び3−フルオロプロピルであり、フルオロメチルが特に好ましい。好ましいシクロアルキル残基Rは、非置換シクロプロピル及び非置換シクロブチルである。好ましくは、Rは、水素、メチルのような低級アルキルであるか、又はフルオロメチルのようなハロゲン化低級アルキルである。
【0029】
一実施態様において、Rは、低級アルキルスルホニル、ハロゲン化低級アルキルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、低級アルキルカルボニル、ハロゲン化低級アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニルである。好ましい低級アルキルスルホニル残基Rは、メチルスルホニル、エチルスルホニル及びプロピルスルホニルであり、メチルスルホニル及びエチルスルホニルが特に好ましい。好ましい低級アルキルカルボニル残基Rは、メチルカルボニル、エチルカルボニル及びプロピルカルボニルであり、メチルカルボニル及びエチルカルボニルが特に好ましい。
【0030】
好ましいハロゲン化低級アルキルスルホニル残基Rは、エチルスルホニル及びプロピルスルホニルである。好ましいハロゲン化低級アルキルカルボニル残基Rは、ペンタフルオロエチルスルホニル及び2,2,2−トリフルオロエチルスルホニルである。好ましいシクロアルキルスルホニル残基Rは、シクロプロピルスルホニル及びシクロブチルスルホニルである。好ましいシクロアルキルカルボニル残基Rは、シクロプロピルカルボニル及びシクロブチルカルボニルである。
【0031】
好ましい実施態様において、Rは、低級アルキルスルホニルであり、好ましくはエチルスルホニルであるか、又は低級アルキルカルボニル、好ましくはエチルカルボニルであるか、又はシクロアルキルカルボニル、好ましくはシクロプロピルカルボニルである。
【0032】
他の実施態様において、RとRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、窒素、酸素及び硫黄から選ばれるさらなるヘテロ原子(好ましくは、硫黄)を含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、場合により、低級アルキル(例えば、メチル又はエチル)、ハロゲン化低級アルキル(例えば、フルオロメチル)、オキソ、ジオキソ及び/又はシアノによって、独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換、好ましくは、モノ−又はジ−置換されている。
【0033】
さらに他の実施態様において、RとRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、環に硫黄原子又は酸素原子をさらなるヘテロ原子として含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、場合により、低級アルキル(例えば、メチル又はエチル)、ハロゲン化低級アルキル(例えば、フルオロメチル)、オキソ、ジオキソ及び/又はシアノによって、独立して、モノ−又はジ−置換されている。
【0034】
好ましい実施態様において、RとRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン、ピロリジン−2−オン、4−メチル−ピロリジン−2−オン、4−エチル−ピロリジン−2−オン、3−メチル−ピロリジン−2−オン、5−メチル−ピロリジン−2−オン、4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン、ピロリジン−2−カルボニトリル、ピペリジン、ピペリジン−2−オン、4−メチル−ピペリジン−2−オン、5−メチル−ピペリジン−2−オン、5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、チアゾリジン−3−イル、1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル、1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル、アゼチジン、アゼパン−2−オン、オキサゾリジン−2−オン、5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン又は〔1,3〕オキサジナン−2−オンであり、最も好ましくは、RとRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、チアゾリジン−3−イル、ピペリジン−2−オン、4−メチル−ピロリジン−2−オン、4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、5−メチル−ピペリジン−2−オン、5−メチル−オキサゾリジン−2−オン及び1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イルである。
【0035】
さらなる他の実施態様において、本発明は、Rが、−C(O)−N(R)R又は−N(R)Rであり;Rが、低級アルコキシ(例えば、メトキシ)であり;Rが、低級アルコキシ(例えば、メトキシ)であり;Rが、水素であり;RとRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、環に硫黄原子をさらなるヘテロ原子として含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、このヘテロ環は、場合により、低級アルキル(例えば、メチル又はエチル)、ハロゲン化低級アルキル(例えば、フルオロメチル)、オキソ、ジオキソ及び/又はシアノによって、独立して、モノ−又はジ−置換している、式(I)の化合物に関する。
【0036】
好ましい一般式(I)の化合物は、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−1−イル−メタノン、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼチジン−1−イル−メタノン、
(SS)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボニトリル、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
(+)−(R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピペリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−エチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン、
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ−〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S)−1−((R,R,R)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(R,R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−プロピオンアミド、
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ブチルアミド、
シクロプロパンカルボン酸((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アミド、
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(S)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(S)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン 二塩酸塩、
(R)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン 二塩酸塩、
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−オキサゾリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−〔1,3〕オキサジナン−2−オン、
1−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン、
1−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−3−メチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、
及びそれらの薬学的に許容され得る塩からなる群より選ばれるものである。
【0037】
特に好ましい一般式(I)の化合物は、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン、
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、
(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ−〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン、
(S)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、
及びそれらの薬学的に許容され得る塩からなる群より選ばれるものである。
【0038】
式(I)の化合物は、3個以上の不斉炭素原子をもち、光学的に純粋なエナンチオマー、ジアステレオマーの混合物、ラセミ体又はジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在することができる。本発明は、これらの形態の全てを包含する。
【0039】
好ましい一実施態様において、ピリド〔2,1−a〕イソキノリン骨格のR、2位のアミノ基及び11b位の水素は、全てS配置、すなわち
【0040】
【化5】


である。
【0041】
他の好ましい実施態様において、ピリド〔2,1−a〕イソキノリン骨格のR、2位のアミノ基及び11b位の水素は、全てR配置、すなわち
【0042】
【化6】


である。
【0043】
本発明の一般式(I)の化合物は、官能基で誘導体化することができ、インビボで親化合物に変換し戻すことができる誘導体を提供することが解されよう。
【0044】
本発明はまた、式(I)の化合物の製造方法に関する。本発明の化合物は、以下のようにして製造することができる。
【0045】
以下の反応スキーム(スキーム1〜6)において、置換基R、R、R、R、R及びRは、断りのない限り、上記の意義を有する。
【0046】
一般式(I)の化合物は、公知の方法によって、カルバマートAから合成することができ、PがBocの場合には、好ましくは、ジオキサン中で塩酸を用いてか、又はジクロロメタンメタン中でトリフルオロ酢酸を用いる。カルバマートAは、公知の方法で、N−ベンジルカルバマートA’から得ることができ、好ましくは、約3barの圧力で、パラジウム担持活性炭の存在下で、溶媒、例えばエタノールの中で、水素化する(スキーム1)。
【0047】
【化7】

【0048】
Pは、適切なアミノ保護基、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Z)、アリルオキシカルボニル(Aloc)であり、好ましくは、t−ブトキシカルボニル(Boc)である。
【0049】
式Aの化合物の式(I)の化合物への変換は、アミノ保護基の開裂によって行う。アミノ保護基の開裂は、例えば、P.Kocienski, Protecting groups, Thieme Verlag Stuttgart NewYork 1994, pp.192-201に記載されているような慣用の変換方法で行うことができる。好ましくは、アミノ保護基の開裂は、酸性条件下で行われる。好ましいカルバマートアミノ保護基は、t−ブトキシカルボニルであり、強酸、例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸、あるいはルイス酸により、酸分解して開裂することができる。好ましくは、ジオキサン中の4Mの塩酸溶液で開裂させることができる。あるいは、アミノ保護基は、当業者に周知の条件下で、接触水素化することにより、開裂させることができる。
【0050】
アミド誘導体A1の合成は、スキーム2に概説され、β−ケトエステルB(R=メチル又はエチル)から出発する。化合物Bは、周知である(例えば、Helv. Chim. Acta 1958, 41, 119)。溶媒(例えば、メタノール)中での式Bとアンモニウムアセタートとの反応は、β−エナミノ−エステルCを生成し、好ましくは、ホウ水素化ナトリウム/トリフルオロ酢酸によって、対応するβ−アミノ−エステルに還元する。アミノ基は、場合により、ベンジル化し、次いで式Dのt−ブチルカルバマートに変換する。式Dのエステル基を、水/テトラヒドロフラン混合物中で、塩基、好ましくは、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを用いて加水分解し、酸Eを得る。化合物Eを、適切なカップリング剤、例えば、O−(7−アゾベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)と塩基(例えば、N−エチルジイソプロピルアミン)の存在下で、適切なアミンと反応させ、アミドA2を得る。
【0051】
【化8】

【0052】
=メチル又はエチル、R=H又はPhCH
【0053】
ラクタム又はスルタム誘導体A2の合成は、カルボン酸Eから出発し、スキーム3に概説される。酸Eは、公知の方法によって(例えば、Tetrahedron 1974, 30, 2157又はTetrahedronLett. 1984, 25, 3515)、クルチウス転位を介してカルバマートFに変換される。アミンGは、標準的な方法(R=ベンジルの場合には、H、Pd−C、酢酸;R=MeSiCHCHの場合には、BuNF/THF、EtNF/CHCN又はCsF/DMF)を介して、カルバマートFから調製される。アミンGは、塩基(例えば、トリエチルアミン)存在下で、酸クロリド、スルホニルクロリド又はクロロホルマートHと反応させて、アミド又はスルホンアミドKを与える。あるいは、アミドKは、公知の方法を用いて、ラクトンJとの反応、及びそれに続く新しく形成されたヒドロキシルの脱離基への変換により、式Gから得られる。最終的に、塩基、例えば、水素化ナトリウムを用いて、溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中で、場合によりヨウ化ナトリウムの存在下で、式Kを環化して、式A2を導く。
【0054】
【化9】

【0055】
=MeSiCHCH又はPhCH;R=H又はPhCH;W=C又はS(=O);X=脱離基、例えば、Cl、Br又はOTs
【0056】
式A3の不飽和ラクタムは、スキーム4に従って、アミンGから合成される。このようにして、式GのアルケニルハライドLでのアルキル化(塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下で)、それに続くアシルハライドMでのアシル化(塩基、例えば、トリエチルアミンの存在下で)は、アミドNを与える。化合物Nは、ルテニウム触媒、例えば、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド、及び場合により、ルイス酸、例えば、テトライソプロピル−オルトチタナートを用いる、閉環メタセシス(Acc. Chem. Res. 2001, 34, 18)に付され、式A3を与える。
【0057】
【化10】

【0058】
=H又はPhCH;X=脱離基、例えば、Cl又はBr
【0059】
式A4のアミド及びスルホンアミドは、スキーム5に従って、適切な酸クロリド又はスルホニルクロリドで、アミンG(R=Hの場合)又はP(R≠Hの場合)を処理することにより、調製される。式Gの第2級アミンPへの変換は、公知の方法を用いて、例えば、アルキル化、還元的アルキル化、又はアシル化とそれに続く還元によって実施される。
【0060】
【化11】

【0061】
=H又はPhCH
【0062】
ケトエステルBは、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−イソキノリンアセタートQから、ジエステル中間体R(スキーム6)を介して、文献の手順(例えば、Helv. Chim. Acta, 1958, 41, 119)に従って調製することができる。式Qの化合物は、周知であり、様々な方法に従って調製することができる(例えば、Synthesis, 1987, 474及びそこで引用されている文献)。
【0063】
【化12】

【0064】
=メチル又はエチル
【0065】
式(I)の化合物は、3個以上の不斉炭素原子をもち、光学的に純粋なエナンチオマー、ジアステレオマーの混合物、ラセミ体又はジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在することができる。光学的に活性な形態は、例えば、式(I)の化合物のラセミ体の分別結晶又は不斉クロマトグラフィー(キラルな吸収剤又は溶離剤でのクロマトグラフィー)により得られる。同様に、式(I)の化合物の合成前駆体を、純粋なエナンチオマーに分離することができる。
【0066】
特に、光学的に純粋な1,2,3,4−テトラヒドロ−1−イソキノリンアセタート(Q)の形態は、光学的に純粋な式(I)の化合物の合成のための出発物質として使用することができる。光学的に純粋な式Qの形態は、文献により周知であり、Montzkaら(US3452086)に記載されたように、キラルな分割剤、例えば、タートラニル酸を用いての分別結晶によって、ラセミ体から調製することができる。あるいは、純粋なエナンチオマーQは、Murahashi及び共同研究者によって記載されたように、例えば、キラルなルイス酸の存在下での式TのニトロンへのケテンシリルアセタールSの添加、それに続く中間体Uの亜鉛での還元により、アキラルな前駆体から合成することができる(J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 2888、スキーム7)。
【0067】
【化13】

【0068】
=メチル又はエチル
【0069】
本発明は、さらに上記のプロセスに従って調製されたところの上記の式(I)の化合物に関する。
【0070】
上記のとおり、本発明の式(I)の化合物は、DPP−IVに関係する疾患、例えば糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常の治療及び/又は予防のための医薬として使用することができる。さらに、本発明の化合物は、利尿剤として、又は高血圧の治療及び/若しくは予防のために使用することができる。
【0071】
したがって、本発明はまた、上記の化合物、並びに薬学的に許容され得る担体及び/又はアジュバントを含む製薬組成物に関する。
【0072】
さらに、本発明は、治療上の有効物質として、特に、DPP−IVに関係する疾患、例えば、糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防のための治療上の有効物質として使用するための、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常の治療及び/又は予防のための治療上の有効物質として使用するための上記化合物に関する。さらに、本発明は、利尿剤として使用するための、又は高血圧の治療及び/若しくは予防のための治療上の有効物質として使用するための上記の化合物に関する。
【0073】
他の実施態様において、本発明は、上記の化合物をヒト又は動物に投与することを含む、DPP−IVに関係する疾患、例えば、糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防の方法、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常の治療及び/又は予防の方法に関する。さらに、本発明は、疾患が高血圧であるか、又は利尿剤が有益な効果をもつ疾患である、上記の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0074】
本発明はさらに、DPP−IVに関係する疾患、例えば、糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防のための上記の化合物の使用、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常の治療及び/又は予防ための上記の化合物の使用に関する。さらに、本発明は、疾患が高血圧であるか、又は利尿剤としての使用である、上記の使用に関する。
【0075】
加えて、本発明は、DPP−IVに関係する疾患、例えば、糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防用の医薬の製造のための上記の化合物の使用、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常の治療及び/又は予防用の医薬の製造のための上記の化合物の使用に関する。このような医薬は、上記の化合物を含む。さらに、本発明は、疾患が高血圧である上記の使用か、又は利尿剤の製造のための使用に関する。
【0076】
上記の方法及び使用に関連して、以下の疾患:糖尿病、特に、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、肥満及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護、好ましくは、非インシュリン依存性糖尿病及び/又は耐糖能異常が好ましい実施態様に関する。
【0077】
式(I)の化合物は、下記の方法によって、実施例で与えられた方法によって、又は類似の方法によって調製することができる。個々の反応工程の適切な反応条件は、当業者に公知である。出発物質は、商業的に入手可能であるか、又は下記の方法若しくは実施例の方法と類似の方法で、又は公知の方法のいずれによっても調製することができる。
【0078】
以下の試験は、式(I)の化合物の活性を決定するために行われた。
【0079】
DPP−IV阻害剤の活性は、ヒト血漿プールから誘導される天然のヒトDPP−IV、又は組み換えヒトDPP−IVで試験を行う。様々なドナーからのヒトクエン酸血漿をプールし、滅菌条件下で、0.2μ膜を介してろ過し、1mlのアリコートを急激に凍結させ、−120℃で使用するまで保存する。アッセイの合計容量100μ中、DPP−IV比色アッセイでは5〜10μlのヒト血漿を、そして蛍光定量アッセイでは1.0μlのヒト血漿を、酵素源として使用する。N末端及び膜貫通ドメインについて限定された、ヒトDPP−IVのcDNAのアミノ酸配列31〜766は、ピキアパストリス(Pichia pastoris)内でクローニングする。ヒトDPP−IVを発現させ、従来のカラムクロマトグラフィー(サイズ排除クロマトグラフィー、アニオンクロマトグラフィー及びカチオンクロマトグラフィーを含む)を用いて、培地から精製する。最終の酵素調製物のクーマシーブルーSDS−PAGEの純度は、95%超である。アッセイの合計容量100μl中、DPP−IV比色アッセイではrec.−hDPP−IV20ngを、蛍光定量アッセイでは、rec.−hDPP−IV2ngを、酵素源として使用する。
【0080】
蛍光アッセイでは、Ala−Pro−7−アミド−4−トリフルオロメチルクマリン(Calbiochem No125510)を基質として使用する。10%DMF/水中の20mMストック溶液を、使用するまで−20℃で保存する。IC50の決定では、最終基質濃度50μMを使用する。K、Vmax、Kといった動力学的パラメータを決定するためのアッセイでは、基質濃度を、10μMと500μMの間で変化させる。
【0081】
比色アッセイでは、H−Ala−Pro−pNA.HCl(BachemL-1115)を基質として使用する。10%MeOH/水中の10mMストック溶液を、使用するまで−20℃で保存する。IC50の決定では、最終基質濃度200μMを使用する。K、Vmax、Kといった動力学的パラメータを決定するためのアッセイでは、基質濃度を、100μMと2000μMの間で変化させる。
【0082】
蛍光を、Perkin Elmer Luminescence Spectrometer LS 50Bを用いて、励起波長400nm及び発光波長505nmで、10〜30分間、15秒毎に連続して検出する。初期速度定数を、最も当てはまる線形回帰線によって計算する。
【0083】
比色基質から遊離したpNAの吸着を、Packard Spectra Countを用いて、405nmで、30〜120分間、2分毎に連続して検出する。初期速度定数を、最も当てはまる線形回帰線によって計算する。
【0084】
DPP−IV活性アッセイは、96ウェルプレート、37℃、合計のアッセイ容量100μlで実施する。アッセイ緩衝液は、0.1mg/mlBSA及び100mMNaClを含む、50mMトリス/HCl pH7.8からなる。試料化合物を、100%DMSOに溶解し、10%DMSO/水の中で所望の濃度に稀釈する。アッセイにおける最終のDMSO濃度は1%(v/v)である。この濃度では、DMSOによる酵素の不活性化は5%未満である。化合物を、酵素とともにプレインキュベーションし(10分間、37℃)、あるいはプレインキュベーションしない。酵素反応は、基質の適用、及びその後の迅速な混合で、開始する。
【0085】
試料化合物のIC50の決定は、少なくとも5種の異なる化合物濃度でのDPP−IV阻害の非線形回帰線により計算する。酵素反応の動力学的パラメータは、少なくとも5種の異なる基質濃度及び少なくとも5種の異なる試料化合物濃度で計算する。
【0086】
本発明の化合物は、以下の表に示すように0.1nM〜10μM、より好ましくは0.1〜100nMのIC50値を示す。
【0087】
【表1】

【0088】
式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容され得る塩は、医薬、例えば、経腸、非経口又は局所的な投与のための製剤の形態で使用することができる。これらは、例えば経口的に、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、ハード及びソフトゼラチンカプセル、溶液、乳濁液又は懸濁液の形態で、直腸に、例えば坐剤の形態で、非経口的に、例えば注射用溶液又は点滴用溶液の形態で、あるいは局所的に、例えば軟膏、クリーム又はオイルの形態で投与することができる。経口投与が好ましい。
【0089】
製剤の調製は、当業者にとってなじみのある方法で、式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容され得る塩を、場合により他の治療上有用な物質と組み合わせて、適切な、非毒性の、不活性な、治療上、共存し得る固体又は液体の担体材料、及び所望ならば、通常の薬学的アジュバントと一緒に、製剤の形態にする。
【0090】
適切な担体材料は、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもある。したがって、例えば、ラクトース、コーンスターチ又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩を、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及びハードゼラチンカプセルのための担体として使用することができる。ソフトゼラチンカプセルのための適切な担体材料は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、並びに半固体及び液体のポリオールである(しかし、有効成分の性質によっては、ソフトゼラチンカプセルの場合には、担体が必要とされない)。溶液及びシロップの調製のための適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、スクロース、転化糖等である。注射用溶液のための適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン及び植物油である。坐剤のための適切な担体材料は、例えば、天然油又は硬化油、ワックス、脂肪、及び半液体又は液体のポリオールである。局所的な剤のための適切な担体材料は、グリセリド、半合成及び合成のグリセリド、水素化油、液体ワックス、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール並びにセルロース誘導体である。
【0091】
通常の安定化剤、保存剤、湿潤剤、乳化剤、粘度改善剤(consistency-improving agent)、香味改善剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝物質、可溶化剤、着色料及びマスキング剤並びに酸化防止剤を薬学的なアジュバントとして考慮することができる。
【0092】
式(I)の化合物の用量は、制御すべき疾患、患者の年齢及び個別の状態、並びに投与方法によって、幅広い範囲で変化させることができ、そして当然のことながら、具体的な各症例における個々の要件に適合させることができよう。成人患者に対する一日あたりの用量としては、約1〜1000mg、特に約1〜100mgが考慮される。疾患の重篤度及び精確な薬物力学的プロフィールによって、化合物は、1日当り1回から数回、例えば1〜3回の用量単位で投与することができる。
【0093】
製剤は、便利には、式(I)の化合物を約1〜500mg、好ましくは1〜100mgで含有する。
【0094】
以下の例は、本発明をより詳細に説明するために提供される。しかし、本発明の範囲を如何ようにも制限することを意図していない。
【0095】
実施例:
略称:MS=質量分析、aq.=水性、r.t.=室温、THF=テトラヒドロフラン、NMR=核磁気共鳴スペクトル法、DMF=ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、ISP=イオンスプレー
【0096】
例1
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−1−イル−メタノン
【0097】
【化14】

【0098】
a)2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,6,7,11b−テトラヒドロ−4H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
メタノール中の9,10−ジメトキシ−2−オキソ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(Helv. Chim. Acta 1958, 41, 119; 4.00g、12.0mmol)及びアンモニウムアセタート(13.9g、180mmol)の混合物を、5時間、室温で攪拌した。溶媒の留去後、残渣をジクロロメタン及び1M水酸化ナトリウム水溶液の間で分配した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ヘプタンで粉砕して、標題の化合物を得た(3.71g、93%)。オフホワイトの固体、MS(ISP)333.2(M+H)
【0099】
b)(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
トリフルオロ酢酸(120mL)を、0℃で、テトラヒドロフラン(60mL)中の2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,6,7,11b−テトラヒドロ−4H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(6.90g、20.8mmol)の溶液に添加し、30分後、均一な溶液をホウ水素化ナトリウム(1.64g、41.5mmol)で処理し、さらに40分間、攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を2M水酸化ナトリウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣をジクロロメタン(80mL)中に溶解させ、ジクロロメタン(50mL)中のジ−t−ブチル−ジカルボナート(4.98g、22.8mmol)の溶液をr.t.で添加した。溶液を一晩、r.t.で攪拌し、濃縮し、残渣をヘプタンで粉砕して、標題の化合物を得た(7.44g、83%)。明黄色の固体、MS(ISP)435.4(M+H)
【0100】
c)(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸
水酸化カリウムのペレット(86%、4.47g、68.5mmol)を、テトラヒドロフラン/水 1:1(140mL)中の(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(7.44g、17.1mmol)の懸濁液に添加した。加熱し、5時間還流させた後、混合物を減圧下で濃縮した。残渣を1Mリン酸カリウム緩衝水溶液(pH6.85)及びジクロロメタンに取り、澄明な2相の混合物が得られるまでエタノールを添加した。有機層を分離して、ブラインで洗浄して、溶媒を留去して標題の化合物を得た(6.91g、99%)。明黄色の固体、MS(ISP)405.3(M−H)
【0101】
d)(RS,RS,RS)−〔9、10−ジメトキシ−3−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
N−エチルジイソプロピルアミン(96mg、0.74mmol)及びO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU、103mg、0.27mmol)を、r.t.で、N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸(100mg、0.25mmol)の懸濁液に添加し、45分間後、ピロリジン(19mg、0.27mmol)を添加した。均一な溶液を90分間、r.t.で攪拌し、その後、へキサン/エチルアセタート(1:1)及び水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去して、残渣をクロマトグラフィーに付し(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 80:1:0.2)、標題の化合物を得た(58mg、51%)。明黄色の固体、MS(ISP)460.5(M+H)
【0102】
e)(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−1−イル−メタノン
塩化水素溶液(ジオキサン中4M、1mL)中の(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(55mg、0.12mmol)の溶液を、1時間、r.t.で攪拌し、その後、CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25で中和し、溶媒を留去した。残渣のクロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25)、標題の化合物を得た(32mg、74%)。オフホワイトの泡状物、MS(ISP)359.6(M)。
【0103】
例2
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン
【0104】
【化15】

【0105】
a)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(チアゾリジン−3−カルボニル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例1dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸(例1c)及びチアゾリジンから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)478.3(M+H)
【0106】
b)(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−l,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(チアゾリジン−3−カルボニル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の泡状物、MS(ISP)378.3(M+H)
【0107】
例3
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼチジン−1−イル−メタノン
【0108】
【化16】

【0109】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(アゼチジン−l−カルボニル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例1dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸(例1c)及びアゼチジンから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)446.3(M+H)
【0110】
b)(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼチジン−1−イル−メタノン
標題の化合物を例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(アゼチジン−1−カルボニル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の泡状物、MS(ISP)346.2(M+H)
【0111】
例4
(SS)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボニトリル
【0112】
【化17】

【0113】
a)〔(RS,RS,RS)−3−((SS)−2−シアノ−ピロリジン−1−カルボニル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例1dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸(例1c)及び(S)−2−シアノ−ピロリジン(EP1258476)から調製した。黄色の固体、MS(ISP)485.5(M+H)
【0114】
b)(S)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボニトリル
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−3−((SS)−2−シアノ−ピロリジン−1−カルボニル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)385.2(M+H)
【0115】
例5
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン
【0116】
【化18】

【0117】
a)(RS,RS,RS)−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸2−トリメチルシラニル−エチルエステル
(RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸(例1c、6.91g、17.0mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(7.40g、25.6mmol)、トリエチルアミン(1.72g、17.0mmol)、2−(トリメチルシリル)−エタノール(30.2g、256mmol)及びトルエン(40mL)の混合物を、穏やかな窒素流下で、48時間、80℃に加熱した。反応混合物を、その後、減圧下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィーに付し(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 80:1:0.2)、生成物の画分を、へキサン/エチルアセタート 1:1で粉砕し、標題の化合物を得た(5.22g、59%)。白色の固体、MS(ISP)522.4(M+H)
【0118】
b)(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
テトラブチルアンモニウムフルオリド溶液(THF中1M、42mL、42mmol)中の(RS,RS,RS)−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸2−トリメチルシラニル−エチルエステル(5.22g、10.0mmol)の懸濁液を、90分間、50℃に加熱した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーに付し(CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(3.59g、95%)。明黄色の固体、MS(ISP)378.4(M+H);t=7.2及び18.9分(Chiralpak(登録商標)、AD25×0.03cm、ヘプタン/エタノール/トリエチルアミン 70:30:0.3、流速4μL/分)。
【0119】
c)(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
5−クロロバレリルクロリド(466mg、2.91mmol)を、0℃で、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(1.00g、2.65mmol)及びトリエチルアミン(295mg、2.91mmol)の溶液に添加し、得られた懸濁液を、30分間かけて、r.t.に達するようにした。反応混合物を、その後、ジクロロメタン及び水の間で分配し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣のクロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 80:2:0.2)、標題の化合物を得た(1.23g、94%)。白色の固体、MS(ISP)496.3(M+H)
【0120】
d)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(18mL)中の(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(1.22g、2.46mmol)の溶液を、ヨウ化ナトリウム(369mg、2.46mmol)及び水素化ナトリウム(60%、油中の分散液、197mg、4.92mmol)で処理し、2時間、r.t.で攪拌し、その後、氷上に注ぎ、ヘプタン/エチルアセタート(1:1)及び水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣のクロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 80:2:0.2)、標題の化合物を得た(769mg、68%)。白色の固体、MS(ISP)460.3(M+H)
【0121】
e)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)360.3(M+H)
【0122】
例6及び7
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン
【0123】
【化19】

【0124】
及び(+)−(R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン
【0125】
【化20】

【0126】
(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(580mg、1.61mmol)を、エタノール/ヘプタン 3:2(5mL)中に溶解させ、分取HPLCに付した(Chiralpak(登録商標)ADカラム、ヘプタン/エタノール 80:20)。
【0127】
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン:明黄色の半固体、220mg(38%)、t=32.0分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0128】
(+)−(R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン:明黄色の半固体、207mg(36%)、t=55.4分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0129】
例8
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピペリジン−2−オン
【0130】
【化21】

【0131】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−3−メチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び5−クロロ−3−メチルバレリルクロリド(DE2621576)から調製した。白色の固体、MS(ISP)510.4(M+H)
【0132】
b)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(4−メチル−2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−3−メチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)474.3(M+H)
【0133】
c)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピペリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(4−メチル−2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)374.2(M+H)
【0134】
例9
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−2−オン
【0135】
【化22】

【0136】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(4−クロロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び4−クロロブチリルクロリドから調製した。白色の固体、MS(ISP)482.4(M+H)
【0137】
b)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(4−クロロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)446.3(M+H)
【0138】
c)(RS,RS,RS)−〔3−(4−クロロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)346.2(M+H)
【0139】
例10
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0140】
【化23】

【0141】
a)〔(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−3−メチル−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び4−クロロ−3−メチルブチリルクロリド(Chem. Ber. 1964, 97, 2544)から調製した。白色の固体、MS(ISP)496.3(M+H)
【0142】
b)〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(4−メチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−3−メチル−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)460.3(M+H)
【0143】
c)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(4−メチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)360.3(M+H)
【0144】
例11
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−エチル−ピロリジン−2−オン
【0145】
【化24】

【0146】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロメチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び3−(クロロメチル)−バレリルクロリド(J. Korean Chem. Soc. 1991, 35, 756)から調製した。白色の固体、MS(ISP)510.4(M+H)
【0147】
b)(RS,RS,RS)−〔3−(4−エチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロメチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)474.2(M+H)
【0148】
c)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−エチル−ピロリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(4−エチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)374.5(M+H)
【0149】
例12
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン
【0150】
【化25】

【0151】
a)(RS,RS,RS)−(3−ブト−3−エニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
4−ブロモ−2−ブテン(60mg、0.45mmol)及びトリエチルアミン(49mg、0.49mmol)を、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b;153mg、0.41mmol)の溶液に添加し、混合物を、加熱して還流させ、18時間後、4−ブロモ−2−ブテン(60mg、0.45mmol)及びトリエチルアミン(49mg、0.49mmol)の別のポーションを添加した。さらに24時間、還流させた後、反応混合物を氷上に注ぎ、1M水酸化ナトリウム水溶液及びエチルアセタートの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(77mg、44%)。オフホワイトの固体、MS(ISP)432.4(M+H)
【0152】
b)(RS,RS,RS)−〔3−(アクリロイル−ブト−3−エニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
アクリロイルクロリド(18mg、0.20mmol)を、0℃で、ジクロロメタン(1.5mL)中の(RS,RS,RS)−(3−ブト−3−エニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(77mg、0.18mmol)及びトリエチルアミン(20mg、0.20mmol)の溶液に滴下した。0℃で30分後、反応混合物を、2M炭酸ナトリウム水溶液及びエチルアセタートの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(65mg、75%)。白色の固体、MS(ISP)486.5(M+H)
【0153】
c)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
テトライソプロピルオルトチタナート(7.6mg、27μmol)及びビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド(11mg、13μmol)を、ジクロロメタン(2.5mL)中の(RS,RS,RS)−〔3−(アクリロイル−ブト−3−エニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(65mg、0.13mmol)の溶液に添加した。反応混合物を、45分間、r.t.で攪拌し、その後、エチルアセタート及び水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(59mg、96%)。白色の固体、MS(ISP)458.4(M+H)
【0154】
d)(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の泡状物、MS(ISP)358.2(M+H)
【0155】
例13
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン
【0156】
【化26】

【0157】
a)(RS,RS,RS)−2−ベンジルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
トリフルオロ酢酸(20mL)を、0℃で、テトラヒドロフラン(20mL)中の2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,6,7,11b−テトラヒドロ−4H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(例1a;2.00g、6.02mmol)の溶液に添加し、30分後、均一な溶液を、ホウ水素化ナトリウム(474mg、12.0mmol)で処理し、さらに40分間、攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、残渣を2M水酸化ナトリウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣をメタノール(37mL)及び酢酸(9mL)に溶解させ、ベンズアルデヒド(723mg、6.81mmol)で処理し、その後、シアノホウ水素化ナトリウム(526mg、7.95mmol)を、r.t.で、1時間かけて、小分けに添加した。反応混合物を、さらに15分間、攪拌し、その後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣のクロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/EtOAc 4:1、ジベンジル化した副生成物の溶離後、CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(1.31g、51%)。赤色の油状物、MS(ISP)425.2(M+H)
【0158】
b)(RS,RS,RS)−2−(ベンジル−t−ブトキシカルボニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
ジ−t−ブチル−ジカルボナート(752mg、3.38mmol)を、r.t.で、ジクロロメタン(13mL)中の(RS,RS,RS)−2−ベンジルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.30g、3.07mmol)の溶液に添加した。16時間後、溶液から溶媒を留去して、残渣をクロマトグラフィーに付し(SiO、ヘプタン−EtOAc勾配)、標題の化合物を得た(1.24g、77%)。黄色の泡状物、MS(ISP)525.3(M+H)
【0159】
c)(RS,RS,RS)−〔2−(ベンジル−t−ブトキシカルボニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル〕−カルバミン酸ベンジルエステル
水酸化カリウムのペレット(86%、1.53g、23.4mmol)を、水/テトラヒドロフラン 1:1(24mL)中の(RS,RS,RS)−2−(ベンジル−t−ブトキシカルボニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.20g、2.28mmol)の溶液に添加し、混合物を加熱し、72時間、還流させた。冷却後、溶液を1Mリン酸カリウム緩衝水溶液(pH6.85)で中和し、ジクロロメタンで3回、抽出した。有機層をプールし、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。残渣をトルエン(24mL)中に懸濁させ、トリエチルアミン(230mg、2.28mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(659mg、2.28mmol)で処理した。反応を、r.t.に90分間、維持し、80℃に90分間、加熱し、その後、ベンジルアルコール(369mg、3.41mmol)を添加し、反応温度を、100℃に18時間、維持した。反応混合物を、ジクロロメタンで稀釈し、10%クエン酸水溶液、1M水酸化ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、ヘプタン/EtOAc勾配)、標題の化合物を得た(805mg、59%)。明黄色の泡状物、MS(ISP)602.3(M+H)
【0160】
d)(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−ベンジル−カルバミン酸t−ブチルエステル
酢酸(24mL)中の(RS,RS,RS)−〔2−(ベンジル−t−ブトキシカルボニル−アミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル〕−カルバミン酸ベンジルエステル(802mg、1.33mmol)の溶液を、パラジウム(10%、活性炭担持、40mg)存在下で、水素化し(1bar、r.t.、3時間)、その後、触媒をろ過により除去し、ろ液から溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25)、標題の化合物を得た(402mg、65%)。明黄色の泡状物、MS(ISP)468.4(M+H)
【0161】
e)(RS,RS,RS)−ベンジル−〔3−(6−クロロ−ヘキサノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−ベンジル−カルバミン酸t−ブチルエステル及び6−クロロヘキサノイルクロリドから調製した。黄色の油状物、MS(ISP)600.4(M+H)
【0162】
f)(RS,RS,RS)−ベンジル−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−アゼパン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−ベンジル−〔3−(6−クロロ−ヘキサノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)564.4(M+H)
【0163】
g)(RS,RS,RS)−1−(2−ベンジルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−ベンジル−〔9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−アゼパン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)464.5(M+H)
【0164】
h)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン
(RS,RS,RS)−1−(2−ベンジルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン(35mg、75μmol)の溶液を、パラジウム(10%、活性炭担持)の存在下で、水素化し(3bar、r.t.、3時間)その後、触媒をろ過により除去し、ろ液から溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 95:5:0.25)、標題の化合物を得た(10mg、43%)。明黄色の固体、MS(ISP)374.2(M+H)
【0165】
例14
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
【0166】
【化27】

【0167】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロ−プロパン−1−スルホニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び3−クロロプロパンスルホニルクロリドから調製した。白色の固体、MS(ISP)516.3(M−H)
【0168】
b)(RS,RS,RS)−〔3−(1,1−ジオキソイソチアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロ−プロパン−1−スルホニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)482.3(M+H)
【0169】
c)(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(1,1−ジオキソイソチアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の泡状物、MS(ISP)382.3(M+H)
【0170】
例15
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
【0171】
【化28】

【0172】
a)(RS,RS,RS)−〔3−(4−クロロ−ブタン−l−スルホニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び4−クロロブタンスルホニルクロリド(DE1300933)から調製した。白色の固体、MS(ISP)532.3(M+H)
【0173】
b)(RS,RS,RS)−〔3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(4−クロロ−ブタン−1−スルホニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)496.3(M+H)
【0174】
c)(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)396.3(M+H)
【0175】
例16
(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ−〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
【0176】
【化29】

【0177】
a)(S)−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−l−イル)−酢酸エチルエステル
標題の化合物を、Montzkaらの(US3452086)の一般手順に従って、(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−1−イル)−酢酸エチルエステル(Synthesis, 1987, 474)の(−)−2’−ニトロタートラニル酸での分別結晶により、99.5%e.e.超で調製した。明黄色の固体、MS(ISP)280.2(M+H)、t=6.4分(Chiralcel(登録商標)ODH15×0.21cm、ヘプタン/2−プロパノール/トリエチルアミン75:25:0.15、流速150μL/分)。
【0178】
b)(S,S,S)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、ラセミ体、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸エステルt−ブチルエステル(例5b)の合成に従って、(S)−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−l−イル)−酢酸エチルエステルから調製した。オフホワイトの固体、t=19.3分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.03cm、ヘプタン/エタノール/トリエチルアミン 70:30:0.3、流速4μL/分)。
【0179】
c)(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ−〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン
標題の化合物を、ラセミ体、(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン(例15)の合成に従って、調製した。オフホワイトの泡状物。
【0180】
例17及び18
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0181】
【化30】

【0182】
及び(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0183】
【化31】


標題の化合物を、クロマトグラフィー分離により(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25)、1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン(例10)から調製した。
【0184】
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:明黄色の泡状物、R=0.20。
【0185】
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:明黄色の固体、R=0.15。
【0186】
例19及び20
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0187】
【化32】

【0188】
及び(S)−1−((R,R,R)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0189】
【化33】

【0190】
標題の化合物を、例6及び7の一般手順に従って、(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン(例17)から調製した。
【0191】
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:オフホワイトの泡状物、t=40.1分、Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0192】
(S)−1−((R,R,R)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:オフホワイトの泡状物、t=66.0分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0193】
例21及び22
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0194】
【化34】

【0195】
及び(R,R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン
【0196】
【化35】

【0197】
標題の化合物を、例6及び7の一般手順に従って、(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン(例18)から調製した。
【0198】
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:オフホワイトの泡状物、t=29.4分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0199】
(R,R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン:オフホワイトの泡状物、t=41.8分(Chiralpak(登録商標)AD25×0.46cm、ヘプタン/エタノール 80:20、流速1mL/分)。
【0200】
例23
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン
【0201】
【化36】

【0202】
a)4−フルオロメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン
クロロホルム(4.4mL)中の4−ヒドロキシメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン(Tetrahedron 1994, 50, 6839; 1.02g、8.78mmol)及びビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(3.88g、17.6mmol)の溶液を、40℃で、1時間、攪拌し、その後、氷上に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、ヘプタン−エチルアセタート勾配)、標題の化合物を得た(576mg、56%)。無色の液体、MS(EI)118.9(M+H)
【0203】
b)3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルクロリド
4−フルオロメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン(871mg、7.37mmol)、塩化チオニル(4.39g、36.9mmol)及び塩化亜鉛(60mg、0.44mmol)の混合物を、80℃で、72時間、攪拌し、その後、過剰な塩化チオニルを蒸留により除去した。残渣のクーゲルロール(Kugelrohr)蒸留により(85℃、0.2mbar)、標題の化合物を得た(450mg、35%)。無色の液体、H−NMR(300MHz,CDCl):4.65−4.55(m,1H),4.50−4.40(m,1H),3.70−3.60(m,2H),3.25−3.05(m,2H),2.80−2.60(m,1H)。
【0204】
c)(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルクロリドから調製した。白色の固体、MS(ISP)514.5(M+H)
【0205】
d)(RS,RS,RS)−〔3−(4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。オフホワイトの泡状物、MS(ISP)478.5(M+H)
【0206】
e)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の油状物、MS(ISP)378.5(M+H)
【0207】
例24
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン
【0208】
【化37】

【0209】
a)5−クロロ−4−メチル−ペンタノイルクロリド
標題の化合物を、例23bの一般手順に従って、5−メチル−テトラヒドロ−ピラン−2−オン(Tetrahedron 1995, 51, 6237)から調製した。無色の液体、H−NMR(300MHz,CDCl):3.50−3.40(m,2H),2.95(td,2H),2.00−1.85(m,2H),1.70−1.60(m,1H),1.04(d,3H)。
【0210】
b)(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−4−メチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び5−クロロ−4−メチル−ペンタノイルクロリドから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)510.6(M+H)
【0211】
c)(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(5−メチル−2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔3−(5−クロロ−4−メチル−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の油状物、MS(ISP)474.5(M+H)
【0212】
d)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−〔9,10−ジメトキシ−3−(5−メチル−2−オキソ−ピペリジン−1−イル)−1,3,4,6,7,11bヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)374.5(M+H)
【0213】
例25
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−プロピオンアミド
【0214】
【化38】

【0215】
a)(RS,RS,RS)−(9,10−ジメトキシ−3−プロピオニルアミノ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及びプロピオニルクロリドから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)434.6(M+H)
【0216】
b)(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−プロピオンアミド
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(9,10−ジメトキシ−3−プロピオニルアミノ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)334.5(M+H)
【0217】
例26
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ブチルアミド
【0218】
【化39】

【0219】
標題の化合物を、例5c及び1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及びブチリルクロリドから調製した。黄色の固体、MS(ISP)348.5(M+H)
【0220】
例27
シクロプロパンカルボン酸((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アミド
【0221】
【化40】

【0222】
標題の化合物を、例5c及び1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及びシクロプロパンカルボニルクロリドから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)346.3(M+H)
【0223】
例28及び29
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン
【0224】
【化41】

【0225】
及び(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン
【0226】
【化42】

【0227】
標題の化合物を、クロマトグラフィー分離により(SiO、CHCl/MeOH/NHOH 80:1:0.2、その後、95:5:0.25)、1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン(例23)から調製した。
【0228】
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン:黄色の油状物、R=0.45(CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25)。
【0229】
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン:明黄色の固体、R=0.40(CHCl/MeOH/NHOH 90:10:0.25)。
【0230】
例30
(S)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン 二塩酸塩
【0231】
【化43】

【0232】
a)〔(S,S,S)−3−(3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(S,S,S)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例16b)及び3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルクロリド(例23b)から調製した。オフホワイトの固体.
【0233】
b)〔(S,S,S)−3−((S)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル及び〔(S,S,S)−3−((R)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
水素化ナトリウム(55〜65%、油中の分散液、1.14g、28.5mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(95mL)中の〔(S,S,S)−3−(3−クロロメチル−4−フルオロ−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(6.72g、13.1mmol)の懸濁液に、r.t.で、添加し、1時間後に反応混合物を氷上に注ぎ、エチルアセタート及び水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、シクロへキサン/2−プロパノール 4:1)、〔(S,S,S)−3−((S)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(2.40g、38%)及びエピマー、〔(S,S,S)−3−((R)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(2.73g、44%)を得た。
【0234】
〔(S,S,S)−3−((S)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル:明黄色の泡状物、R=0.6(SiO、シクロへキサン/2−プロパノール 1:1)。
【0235】
〔(S,S,S)−3−((R)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル:明黄色の泡状物、R=0.4(SiO、シクロへキサン/2−プロパノール 1:1)。
【0236】
c)(S)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン 二塩酸塩
【0237】
〔(S,S,S)−3−((S)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(2.40g、5.02mmol)を、例1eの一般手順に従って、(S)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オンに変換した。生成物を、2−プロパノール(10mL)に溶解させ、塩化水素(2−プロパノール中5〜6M、37mL)で処理した。形成した懸濁液を、64時間、r.t.で攪拌し、その後、ろ過により沈殿物を収集し、乾燥させ、標題の化合物を得た(2.04g、91%)。白色の固体、m.p.>300℃.
【0238】
例31
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン 二塩酸塩
【0239】
【化44】

【0240】
標題の化合物を、例30cの一般手順に従って、〔(S,S,S)−3−((R)−4−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル(例30b)から調製した。白色の固体、m.p.>300℃.
【0241】
例32
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−オキサゾリジン−2−オン
【0242】
【化45】

【0243】
標題の化合物を、例5c、5d及び1eの一般的手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び2−クロロエチルクロロホルマートから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)348.5(M+H)
【0244】
例33
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−〔1,3〕オキサジナン−2−オン
【0245】
【化46】

【0246】
a)((RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸3−クロロ−プロピルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び3−クロロプロピルクロロホルマートから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)498.4(M+H)
【0247】
b)〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−〔1,3〕オキサジナン−3−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、((RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸3−クロロ−プロピルエステルから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)462.4(M+H)
【0248】
c)3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−〔1,3〕オキサジナン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(2−オキソ−〔1,3〕オキサジナン−3−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。黄色の固体、MS(ISP)362.5(M+H)
【0249】
例34
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピロリジン−2−オン
【0250】
【化47】

【0251】
a)4−クロロ−ペンタノイルクロリド
標題の化合物を、例23bの一般手順に従って、γ−バレロラクトンから調製した。無色の液体、H−NMR(300MHz,CDCl):4.10−4.00(m,1H),3.25−3.05(m,2H),2.25−2.15(m,1H),2.05−1.95(m,1H),1.55(d,3H)。
【0252】
b)〔(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び4−クロロ−ペンタノイルクロリドから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)496.4(M+H)
【0253】
c)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピロリジン−2−オン
標題の化合物を、例5d及び1eの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−ペンタノイルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。黄色の固体、MS(ISP)360.1(M+H)
【0254】
例35
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン
【0255】
【化48】

【0256】
a)〔(RS,RS,RS)−3−(2−クロロ−1−フルオロメチル−エトキシカルボニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
ピリジン(69mg、0.87mmol)を、ジクロロメタン(0.8mL)中の1−クロロ−3−フルオロ−イソプロパノール(34mg、0.29mmol)の溶液に0℃で滴下し、その後、溶液を2時間かけて、r.t.に達するようにした。再び0℃に冷却後、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b、100mg、0.26mmol)、ピリジン(23mg、0.29mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(1mg、8μmol)を添加した。反応混合物を16時間かけて、r.t.に達するようにし、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液及びエーテルの間で分配した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を留去した。クロマトグラフィーにより(SiO、ヘプタン−エチルアセタート勾配)、標題の化合物(65mg、48%)を調製した。白色の固体、MS(ISP)516.5(M+H)
【0257】
b)〔(RS,RS,RS)−3−(5−フルオロメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−3−(2−クロロ−l−フルオロメチル−エトキシカルボニルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)480.5(M+H)
【0258】
c)3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−3−(5−フルオロメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。黄色の固体、MS(ISP)380.4(M+H)
【0259】
例36
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−3−メチル−ピロリジン−2−オン
【0260】
【化49】

【0261】
a)4−クロロ−2−メチル−ブチリルクロリド
標題の化合物を、例23bの一般手順に従って、γ−バレロラクトンから調製した。無色の液体、H−NMR(300MHz,CDCl):3.61(t,2H),3.25−3.15(m,1H),2.40−2.25(m,1H),2.00−1.85(m,1H),1.36(d,3H)。
【0262】
b)〔(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−2−メチル−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5cの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び4−クロロ−2−メチル−ブチリルクロリドから調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)496.4(M+H)
【0263】
c)1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−3−メチル−ピロリジン−2−オン
標題の化合物を、例5d及び1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−3−(4−クロロ−2−メチル−ブチリルアミノ)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。黄色の固体、MS(ISP)360.5(M+H)
【0264】
例37
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン
【0265】
【化50】

【0266】
a)((RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸2−クロロ−1−メチル−エチルエステル
標題の化合物を、例35aの一般手順に従って、(RS,RS,RS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(例5b)及び1−クロロ−プロパン−2−オール(J. Chem Soc. Perkin Trans.1 1983, 3019)から調製した。オフホワイトの固体、MS(ISP)498.4(M+H)
【0267】
b)〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(5−メチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステル
標題の化合物を、例5dの一般手順に従って、((RS,RS,RS)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−カルバミン酸2−クロロ−1−メチル−エチルエステルから調製した。白色の固体、MS(ISP)462.4(M+H)
【0268】
c)3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン
標題の化合物を、例1eの一般手順に従って、〔(RS,RS,RS)−9,10−ジメトキシ−3−(5−メチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イル〕−カルバミン酸t−ブチルエステルから調製した。明黄色の固体、MS(ISP)362.4(M+H)
【0269】
製剤例
例A
以下の成分を含む、フィルムコート錠を、常法により、調製することができた。
【0270】
【表2】

【0271】
有効成分をふるいにかけ、微結晶セルロースと混合し、そして混合物をポリビニルピロリドン水溶液で顆粒とした。顆粒を、ナトリウムスターチグリコラート及びマグネシウムステアラートと混合し、圧縮し、それぞれ120mg又は350mgの核を得た。核に、上記のフィルムコートの水溶液/懸濁液を塗った。
【0272】
例B
以下の成分を含むカプセル剤を、常法により、調製することができた。
【表3】

【0273】
成分をふるいにかけ、混合し、そしてサイズ2のカプセルに充填した。
【0274】
例C
注射用溶液は、以下の組成を有することができた。
【表4】

【0275】
有効成分を、ポリエチレングリコール400及び注射用の水(一部)の混合物中に溶解させた。酢酸でpH5に調整した。残りの水の添加で、容量を1.0mlに調整した。溶液をろ過し、適切な余分量を用いてバイアルに充填し、そして滅菌した。
【0276】
例D
以下の成分を含むソフトゼラチンカプセル剤を、常法により、調製することができた。
【0277】
【表5】

【0278】
有効成分を、他の成分の温かい融解物に溶解させ、混合物を適切なサイズのソフトゼラチンカプセルに充填した。充填したソフトゼラチンを、通常の手順にしたがって処理した。
【0279】
例E
以下の成分を含むサシェを、常法により、調製することができた。
【0280】
【表6】

【0281】
有効成分を、ラクトース、微結晶セルロース及びナトリウムカルボキシメチルセルロースと混合し、水中のポリビニルピロリドン混合物で顆粒とした。顆粒を、マグネシウムステアラート及び矯味矯臭剤と混合し、サシェに充填した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


(式中、
は、−C(O)−N(R)R又は−N(R)Rであり;
、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルによって置換されていてもよく;
は、水素、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル又はシクロアルキルであり;
は、低級アルキルスルホニル、ハロゲン化低級アルキルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、低級アルキルカルボニル、ハロゲン化低級アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニルであり;あるいは
とRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、窒素、酸素及び硫黄から選ばれるさらなるヘテロ原子を含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、前記ヘテロ環は、場合により、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、オキソ、ジオキソ及び/若しくはシアノで、独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換されている)で示される化合物、並びにそれらの薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
が、−C(O)−N(R)Rである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、−N(R)Rである、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ又は低級アルコキシである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
が、低級アルコキシである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
が、低級アルコキシである、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
が、水素である、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
が、水素、低級アルキル又はハロゲン化低級アルキルである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
が、低級アルキルスルホニル、低級アルキルカルボニル又はシクロアルキルカルボニルである、請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合により、さらなるヘテロ原子として、硫黄原子又は酸素原子を環に含有する、4−、5−、6−又は7−員の飽和又は不飽和ヘテロ環を形成し、前記ヘテロ環は、場合により、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、オキソ、ジオキソ及び/若しくはシアノで、独立して、モノ−又はジ−置換されている、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
とRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン、ピロリジン−2−オン、4−メチル−ピロリジン−2−オン、4−エチル−ピロリジン−2−オン、3−メチル−ピロリジン−2−オン、5−メチル−ピロリジン−2−オン、4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン、ピロリジン−2−カルボニトリル、ピペリジン、ピペリジン−2−オン、4−メチル−ピペリジン−2−オン、5−メチル−ピペリジン−2−オン、5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、チアゾリジン−3−イル、1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル、1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル、アゼチジン、アゼパン−2−オン、オキサゾリジン−2−オン、5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン又は〔1,3〕オキサジナン−2−オンである、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−1−イル−メタノン、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン、
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼチジン−1−イル−メタノン、
(SS)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボニトリル、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
(+)−(R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピペリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−エチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アゼパン−2−オン、
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ−1,2−チアゾリジン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(RS,RS,RS)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S)−1−((R,R,R)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(R,R,R,R)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−プロピオンアミド、
(RS,RS,RS)−N−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ブチルアミド、
シクロプロパンカルボン酸((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−アミド、
(SR)−1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(S)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロ−メチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
3−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−オキサゾリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−〔1,3〕オキサジナン−2−オン、
1−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−フルオロメチル−オキサゾリジン−2−オン、
1−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−3−メチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、
及びそれらの薬学的に許容され得る塩からなる群より選ばれる、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
(RS,RS,RS)−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−チアゾリジン−3−イル−メタノン、
(−)−(S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−ピペリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(RS,RS,RS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン、
(S,S,S)−3−(1,1−ジオキソ−〔1,2〕チアジナン−2−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−2−イルアミン、
(R)−1−((S,S,S)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
(S,S,S,S)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−メチル−ピロリジン−2−オン、
1−((RS,RS,RS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−ピペリジン−2−オン、
(S)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
(R)−1−((2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−4−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン、
3−((2RS,3RS,11bRS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド〔2,1−a〕イソキノリン−3−イル)−5−メチル−オキサゾリジン−2−オン、
及びそれらの薬学的に許容され得る塩からなる群より選ばれる、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
式A:
【化2】


(式中、R、R、R及びRは、請求項1に記載のとおりであり、Pは、適切なアミノ保護基である)の化合物を、式(I):
【化3】


(式中、R、R、R及びRは、請求項1に記載のとおりである)の化合物に変換することを含む、請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)の化合物の製造方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法により製造される、請求項1〜13いずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物並びに薬学的に許容され得る担体及び/又はアジュバントを含む製薬組成物。
【請求項17】
DPP−IVに関係する疾患の治療及び/又は予防のための、請求項16記載の製薬組成物。
【請求項18】
治療上の有効物質として使用するための、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物のヒト又は動物への投与を含む、DPP−IVに関係する疾患、例えば糖尿病、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、高血圧、利尿剤が有益な効果をもつ疾患、肥満、及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防の方法。
【請求項20】
DPP−IVに関係する疾患の治療及び/又は予防のための、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項21】
糖尿病、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、高血圧、利尿剤が有益な効果をもつ疾患、肥満、及び/又はメタボリックシンドローム若しくはβ細胞保護の治療及び/又は予防ための、請求項1〜13いずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項22】
DPP−IVに関係する疾患の治療及び/又は予防用の医薬の製造のための、請求項1〜13いずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項23】
糖尿病、非インシュリン依存性糖尿病、耐糖能異常、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、高血圧、利尿剤が有益な効果なもつ疾患、肥満、及び/又はメタボリックシンドローム若しくはΒ細胞保護の治療及び/又は予防用の医薬の製造のための、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項24】
本明細書に実質的に記載されている新規化合物、プロセス及び方法、並びにそのような化合物の使用。

【公表番号】特表2007−506655(P2007−506655A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515913(P2006−515913)
【出願日】平成16年6月11日(2004.6.11)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006355
【国際公開番号】WO2005/000848
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】