説明

GLP−2誘導体

本発明は、ヒトグルカゴン様ペプチド-2 (GLP-2)ペプチドの新規誘導体であって、遅延性の作用プロフィールを有する誘導体、並びに医薬組成物、使用および治療方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規ヒトグルカゴン様ペプチド 2 (glucagons-like peptide 2、即ち GLP-2)ペプチドおよびその誘導体であって、遅延性の作用プロフィールを有するものに関する。本発明は、更に、これらのGLP-2 ペプチドおよび誘導体および前記GLP-2 ペプチドをコードするポリヌクレオチド構造物、およびGLP-2 ペプチドを含有および発現するホスト細胞、医薬組成物を製造および使用する方法、並びに治療のための使用および治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
グルカゴン様ペプチド 2 (GLP-2)は、栄養分の摂取に続いて腸管L細胞において産生され、放出される 33 アミノ酸残基のペプチドである。ヒト GLP-2 ペプチドの当該アミノ酸配列をFig. 1に示す。
【0003】
当該GLP-2 ペプチドは、プログルカゴン遺伝子の産物である。プログルカゴンは、膵臓および腸管において主に発現され、脳に位置する特定のニューロンにおいてもある程度発現される。しかしながら、プログルカゴンの翻訳後プロセッシングは、膵臓と腸管では異なる。膵臓では、プログルカゴンは、主にグルカゴン関連膵臓ポリペプチド(Glucagon Related Pancreatic Polypeptide (GRPP))、グルカゴン、およびメジャープログルカゴンフラグメント(Major Proglucagon Fragment)にプロセッシングされる。これとは対照的に、腸管でのプロセッシングは、グリセチン(Glicentin)、グルカゴン様ペプチド 1 (GLP-1)およびグルカゴン様ペプチド 2 (GLP-2)を生ずる。
【0004】
GLP-2は、小腸および大腸におけるL細胞から分泌される。この分泌は、栄養分の摂取により調節される。正常な絶食対象におけるGLP-2の血漿濃度は、約 15 pM であり、混合性の食事の後で約 60 pM に上昇する。
【0005】
GLP-2の作用は、最近クローニングされたグルカゴン様ペプチド-2 受容体によって伝達される。当該 GLP-2 受容体は、G蛋白結合型 7TM 受容体スーパーファミリーの新しい一員を表す。当該 GLP-2R は、高度に組織特異性の様式で大部分は胃腸管に発現され、 GLP-2R 活性化は、アデニル酸シクラーゼ活性の増加と連関している。GLP-2R を発現する細胞は、GLP-2 に対して応答するが、グルカゴンファミリーの他のペプチド(グルカゴン、GLP-1 および GIP)に対しては応答しない。
【0006】
ラットでは、当該 GLP-2R もまた、脳、更に明確には、視床下部背内側核(dorsomedial hypothalamic nucleus)において発現されることが報告されている。この部分の脳は、普通は摂食行動に関与していると考えられており、脳に対して直接に注入された場合、GLP-2 は摂食を阻害することが示されている。
【0007】
腸管上皮増殖のGLP-2による誘導が示され(ドラッカーら(Drucker, D. J. et al (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93: 7911-7916))、GLP-2 を含有する培地中で成長した細胞による胃腸管系疾患の治療が開示されている(ドラッカーおよびケネフォード(Drucker, D.J and Keneford, J.R., WO 96/32414)。
【0008】
WO 97/31943は、GLP-2 ペプチド類似体と、ある GLP-2 ペプチド 類似体の食欲抑制または満腹誘導のための使用に関する。
【0009】
WO 98/08872は、親油性置換基を含む GLP-2 誘導体 に関する。
【0010】
WO 96/32414 および WO 97/39031 は、特定の GLP-2 ペプチド 類似体に関する。
【0011】
WO 98/03547 は、アンタゴニスト活性を示す特定の GLP-2 ペプチド 類似体に関する。
【0012】
GLP-2 ペプチドおよびその誘導体は胃腸管系疾患の治療において有用である。GLP-2 の使用に付随する 1 問題は、その短い生物学的半減期(約 7 分)に関係する。当該 GLP-2 は、酵素的分解を受けやすく、Ala2 および Asp3 残基の間のジペプチジルペプチダーゼ IV(dipeptidylpeptidase IV、DPP-IV)切断を介して血漿中で迅速に分解される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明の目的は、天然 GLP-2 に比較して遅延性の作用プロフィールを有し、同時に、GLP-2 活性をなお保持する GLP-2 の誘導体を提供することである。本発明の更なる目的は、本発明に従う化合物を含有する医薬組成物、およびそのような組成物を提供するための本発明の化合物の使用を提供することである。また、本発明の目的は、胃腸管系の疾患を治療する方法を提供することである。
【発明の効果】
【0014】
発明の概要
当該 GLP-2 に介される経路を経て作用する治療的な有効量の化合物の持続的な存在のために使用されるべき新規 GLP-2 誘導体が記述される。これらの新規 GLP-2 誘導体の遅延性の効果プロフィールは、改善された半減期を有する GLP-2 誘導体を生ずる親水性部分に対してGLP-2 ペプチドを結合し、それによって、GLP-2 の治療的有効量の持続的な存在を促進することによって達成される。中でもGLP-2 の持続的な存在を生ずる好ましい親水性部分は、共有的に結合する親水性ポリマー類、例えばポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどであり、これらはクリアランスを減少させ、且つ免疫原性を有さない。共有結合的に結合するポリエチレングリコール(PEG)により修飾された特定のアミノ酸残基類を有する新規の修飾された形態の GLP-2 誘導体を開示する。
【0015】
ポリエチレングリコール (PEG)は、親水性、生体適合性且つ非毒性のポリマーであって、一般式 H(OCH2CH2)nOH、ここで、n>4、のポリマーである。その分子量は、200 から 100.000 ダルトンで変化することが可能である。
【0016】
インビトロでのある治療用タンパク質およびペプチドの半減期は、当該タンパク質またはペプチドにPEGを結合すること、即ち「ペグ化(pegylation)」と呼ばれる結合によって増大される。例えば、アブコフスキーらの文献(Abuchowski, et al., J. Biol. Chem., 252: 3582-3586 (1977))を参照すると、PEG が保護性のコーティングを提供し、当該分子のサイズを増大し、それにより、その代謝的分解およびその腎クリアランスを減少している。加えて、ペグ化は、ある治療用タンパク質の免疫原性および毒性を減少したことも報告されている(アブコフスキーら、J. Biol. Chem., 252: 3578-3581 (1977))。
【0017】
その最も広範な側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドの誘導体に関する。本発明に従う当該誘導体は、興味深い薬理学的性質を有し、特にそれらは、親 GLP-2 ペプチドに比較しより遅延性の作用プロフィールを有する。
【0018】
第1の側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2 誘導体であって、親水性置換基が、配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で1以上のアミノ酸残基に対して結合する誘導体に関する。
【0019】
第2の側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体であって、親水性置換基が、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で、1以上のアミノ酸残基に対して結合する誘導体に関する。
【0020】
第3の側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体を含む医薬組成物であって、親水性置換基が、配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で1以上のアミノ酸残基に対して結合する誘導体に関する。
【0021】
第4の側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体を含む医薬組成物であって、親水性置換基が、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関わる位置で1以上のアミノ酸残基に対して結合する医薬組成物に関する。
【0022】
1態様において、親水性置換基は、配列番号1のアミノ酸配列に関する位置 D3 でアミノ酸残基に対して結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する位置 S5 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 S7 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 D8 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 E9 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 M10 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 N11 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 T12 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 I13 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 L14 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 D15 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 N16 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 L17 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 A18 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 R20 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 D21 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 N24 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 Q28 で結合する。1態様において、親水性置換基は、アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する 位置 D33 で結合する。配列番号1のアミノ酸配列に関する位置でのアミノ酸残基は、何れのアミノ酸残基でもよく、その位置に天然に存在するアミノ酸残基のみだけに限られるものではないことが理解されるべきである。1態様において、当該親水性置換基はリジンに対して結合される。
【0023】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体の使用であって、親水性置換基が1以上のアミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合される誘導体の薬剤を製造するための使用に関する。
【0024】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体の使用であって、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33 からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体の薬剤を製造するための使用に関する。
【0025】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1以上の アミノ酸残基に対して、配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体の遅延性の効果を有する薬剤を製造するための使用に関する。
【0026】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1 以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33 からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体の遅延性の効果を有する薬剤を製造するための使用に関する。
【0027】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1 以上のアミノ酸残基に対して、配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体の腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不良を引き起こす他の状態を治療する薬剤を製造するための使用に関する。
【0028】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合する誘導体の腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不良を引き起こす他の状態を治療する薬剤を製造するための使用に関する。
【0029】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して、配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合する誘導体の、小腸症候群(small bowel syndrome)、炎症性腸症候群(Inflammatory bowel syndrome)、クローン病(Crohns disease)、膠原質大腸炎を含む大腸炎(colitis including collagen colitis)、放射性大腸炎(radiation colitis)、放射線照射後萎縮症(post radiation atrophy)、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢(non-tropical (gluten intolerance) and tropical sprue)、血管閉塞または外傷後の組織障害(damaged tissue after vascular obstruction or trauma)、旅行者の下痢(tourist diarrhea)、脱水症(dehydration)、菌血症(bacteremia)、敗血症(sepsis)、拒食症(anorexia nervosa)、化学療法後の組織障害(damaged tissue after chemotherapy)、早産児(premature infants)、強皮症(schleroderma)、萎縮性胃炎を含む胃炎(gastritis including atrophic gastritis)、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎(postantrectomy atrophic gastritis and helicobacter pylori gastritis)、潰瘍(ulcers)、腸炎(enteritis)、盲嚢(cul-de-sac)、リンパ管閉塞(lymphatic obstruction)、血管性疾患(vascular disease)および移植片対宿主(graft-versus-host)、外科的処理、放射線照射後萎縮および化学療法後の治癒(healing after surgical procedures, post radiation atrophy and chemotherapy)および骨粗鬆症を治療す
る薬剤を製造するための使用に関する。
【0030】
更なる側面において、本発明は、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の使用であって、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33 からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体の、小腸症候群、炎症性腸症候群、クローン病、膠原質大腸炎を含む大腸炎、放射線大腸炎、放射線照射後萎縮症、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢、血管閉塞または外傷後の組織障害、旅行者の下痢、脱水症、菌血症、敗血症、拒食症、化学療法後の組織障害、早産児、強皮症、萎縮性胃炎を含む胃炎、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎、潰瘍、腸炎、盲嚢、リンパ管閉塞、血管性疾患 および 移植片対宿主、外科的処置、放射線照射後萎縮および化学療法後の治癒、および骨粗鬆症を治療する薬剤を製造するための使用に関する。
【0031】
更なる側面において、本発明は、腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不全を導く他の状態を治療するために GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする対象に対して投与することを具備する方法であって、ここで、親水性置換基が、1 以上のアミノ酸残基に対して、配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している方法に関する。
【0032】
更なる側面において、本発明は、腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不全を導く他の状態を治療するために GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする対象に投与することを具備する方法であって、ここで、親水性置換基が、1 以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号 1 のアミノ酸配列に関する位置で結合している方法に関する。
【0033】
更なる側面において、本発明は、小腸症候群、炎症性腸症候群、クローン病、膠原質大腸炎を含む大腸炎、放射線大腸炎、放射線照射後萎縮症、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢、血管閉塞または外傷後の組織障害、旅行者の下痢、脱水症、菌血症、敗血症、拒食症、化学療法後の組織障害、早産児、強皮症、萎縮性胃炎を含む胃炎、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎、潰瘍、腸炎、盲嚢、リンパ管閉塞、血管性疾患および移植片対宿主、外科的処置、放射線照射後萎縮および化学療法後の治癒および骨粗鬆症を治療するための、GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする対象に投与することを具備する方法であって、ここで、親水性置換基が 1 以上の アミノ酸残基に対して配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している方法に関する。
【0034】
更なる側面において、本発明は、小腸症候群、炎症性腸症候群、クローン病、膠原質大腸炎を含む大腸炎、放射線大腸炎、放射線照射後萎縮症、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢、血管閉塞または外傷後の組織障害、旅行者の下痢、脱水症、菌血症、敗血症、拒食症、化学療法後の組織障害、早産児、強皮症、萎縮性胃炎を含む胃炎、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎、潰瘍、腸炎、盲嚢、リンパ管閉塞、血管性疾患および移植片対宿主、外科的処置、放射線照射後萎縮および化学療法後の治癒および骨粗鬆症を治療するための、GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする態様に投与することを具備する方法であって、ここで、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33 からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
発明の詳細な説明
短小腸症候群(short bowel syndrome、SBS)は、医学的且つ外科的な状態の広い範囲において遭遇する荒廃的な臨床状態である。最も共通する原因には、照射(irradiation)、癌(cancer)、腸間膜血管性疾患(mesenteric vascular desease)、クローン病(Crohn’s disease)および外傷(trauma)が含まれる。SBS の患者の治療の改善に伴って、より多くの患者がより長い期間に亘り生存しており、従って、SBS に関連する長期の問題を減少または排除するための治療的処置の要求が大きくなっている。SBS 患者は 1 日に 7 回までの食餌を取るのにも拘わらず、彼らは、まだ正常体重も維持するという問題を有しており、これらの患者は多くの場合、自宅(HPN)または病院の何れかで非経口栄養法を継続している。
【0036】
癌を治療するための化学療法(chemotherapy、CT)および放射線治療(radiation therapy、PT)は、迅速に分裂する細胞を目標とする。腸管陰窩(intestinal crypts、小腸の単純管状腺(the simple tubular glands of the small intestine))の細胞は、急速に増殖するので、CT/RT は、有害な作用として腸管粘膜の障害を引き起こす傾向にある。胃腸炎(gastroenteritis)、下痢、脱水症および、ある場合には、菌血症および敗血症が、結果として起こることもある。これらの副作用は、以下の2の理由から重篤である:それらは治療の用量に限度を与え、それによって、治療の有効性に限度を与え、且つそれらは、潜在的な生命を脅かす状況を意味するものであり、腸管の高価な治療が必要とされる。
【0037】
動物実験により、CTに誘導された腸管粘膜障害が、腸重量、絨毛の高さ、陰窩の深さおよび陰窩細胞増殖速度の増加、さらに重要なことには陰窩細胞のアポトーシスの減少を導く、その強力な腸栄養性活性のために GLP-2 ペプチドによって妨げられることが示されている。RT 誘導性 GI 管障害および GLP-2 ペプチドの潜在的な保護効果は、CT のそれと同じ原理に従う。
【0038】
炎症性腸疾患(IBD)は、主に小腸に発症するクローン病と、主に遠位性結腸および直腸に生じる潰瘍性大腸炎を含む。IBDの病理は、慢性の炎症および GI 上皮の破壊により特徴付けられる。現在の治療法は、炎症性メディエーターを抑制する方向に向けられている。本発明に従う GLP-2 誘導体などの腸栄養剤による当該上皮を修復および再生する刺激は、IBDを治療するための代替または補助戦略を意味し得る。
【0039】
齧歯類におけるデキストランサルフェート(DS)誘導の大腸炎は、ヒトにおける粘膜の浮腫、陰窩の侵食および膿瘍の進展を伴う潰瘍性大腸炎に似ており、ポリープ形成並びに形成異常および腺癌の進行を導くものであるが、DS の毒性の根底にある詳細な機序は知られてはいない。マウスでの(DS)誘導大腸炎におけるGLP-2 ペプチドの有益な効果が証明されている;ドラッカーら(Drucker et al.,)、Am. J. Physiol. 276 (Gastrointest. Liver Physiol. 39):G79-G91、1999。飲料水中の 5% DS をマウスが受けると、4から5 日後にゆるい血条のある糞便が発生し、9から10 日後には体重が 20 から 25% 失われた。加えて、( 9 から 10 日間)の期間全体に亘って 1 日に 2 度、350 ng または 750ng の 何れかの A2G-GLP-2(1-33) を皮下的に処置されたマウスは、体重の減少が有意に少なく、大いにより健康そうに見えた。当該効果は、用量依存性であった。組織学によると、A2G-GLP-2(1-33)で処理した DS マウスは、インタクトの粘膜上皮の割合がより高く、大腸の長さ、陰窩の深さおよび粘膜領域の増加が示された。これらの効果は、粘膜上皮細胞の増殖の刺激が増強されたことを一部介して媒介された。本発明の発明者らによって、本発明に従う GLP-2 誘導体の IBD 処置により、抗炎症性薬物との併用において、潜在的に治療の可能性のあることが結論付けられた。従って、本発明に従う GLP-2 誘導体には、IBD における抗炎症性療法に対する補助剤としての可能性がある。本発明に従う IBD における GLP-2 誘導体の主な役割は、損なわれた腸管上皮の再生を増強することであろう。
【0040】
インビボにおけるヒトでの天然の GLP-2(1-33)の、恐らくはジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)による分解は、ハートマンら(Hartmann et al.)により詳細に研究されている(J Clin. Endocrinol Metab 85: 2884-2888, 2000)。インタクトの GLP-2(1-33)の血漿濃度を 9 pM から 131 pM にまで増加する GLP-2 のインフュージョン(0.8 pmol/kgmin)は、7 分の T1/2 値で排出された。GLP-2(1-33)が皮下注射で投与されたとき(400mg = 106.000 pmol)、その血漿濃度は、最大で 1500 mM までに 45 分後に上昇した。当該皮下注射の 1 時間後、注射された GLP-2(1-33)の69%が、なおインタクトな GLP-2(1-33)のままであった。両調査における、 HPLC により検出された唯一の分解産物は、GLP-2(3-33)であり、ヒトにおいては恐らく DPP-IV によって、GLP-2 が広範に GLP-2(3-33)に分解されると結論付けられた。従って、本発明の目的は、GLP-2 誘導体であって、DPP-IV 分解に抵抗性を有し、それによって、インビボにおいて天然 GLP-2 ペプチドよりもより強力な GLP-2 誘導体を提供することである。
【0041】
ここで使用される用語「GLP-2 ペプチド」は、天然のヒト GLP-2 (配列番号1)またはその類似体のアミノ酸配列の 1-33 を含む何れかのタンパク質を意味する。これは、天然ヒト GLP-2 およびその類似体を含むものであるが、限定するものではない。
【0042】
ここで使用される用語「GLP-2」は、配列番号1のアミノ酸配列を有する天然ヒト GLP-2 のアミノ酸配列 1-33 を有するタンパク質を含むことを意図する。また、それは若干修飾されたアミノ酸配列を有するタンパク質も含み、例えば、N 末端アミノ酸の欠失または付加などを含む修飾された N 末端など、それらのタンパク質が実質的に GLP-2 の活性を保持する限り含まれる。上記の定義の中の「GLP-2」はまた、存在するおよび1個体からもう 1 つのものを生じる可能性のある天然の対立遺伝子変異も含む。また、グリコシル化の程度および位置または他の翻訳後修飾も、選択されるホスト細胞および当該ホスト細胞の環境の性質に依存して変更してよい。
【0043】
ここで使用される用語「類似体(analog)」または「類似体類(analogs)」は、配列番号1を有する GLP-2 ペプチドであって、ここで、当該親 GLP-2 タンパク質の 1 以上のアミノ酸が他の別のアミノ酸により置換されている、および/または、ここで、当該親 GLP-2 タンパク質の 1 以上のアミノ酸が欠失している、および/または、ここで、1 以上のアミノ酸がタンパク質に挿入されている、および/または、ここで 1 以上のアミノ酸が当該親 GLP-2 タンパク質に付加されている GLP-2 ペプチドを示すことを意図する。そのような付加は、当該親 GLP-2 タンパク質の N 末端若しくは C 末端の何れか、またはその両方において起こり得る。この定義において当該「類似体」または「類似体類」は、更に、小腸および大腸における栄養性効果を発揮するための能力により測定されるような GLP-2 活性を有する。1 態様において、類似体は、配列番号 1 の配列と 70% が同一である。1 の態様において、類似体は、配列番号 1 の配列と 80% が同一である。他の態様において、類似体は配列番号1の配列と 90% が同一である。更なる態様において、類似体は、配列番号1の配列と 95% が同一である。更なる態様において、類似体は、配列番号1の計 10 アミノ酸残基までが、何れかのアミノ酸残基で交換されている GLP-P ペプチドである。更なる態様において、類似体は、配列番号1の計 5 アミノ酸残基までが何れかのアミノ酸残基で交換されている GLP-2 ペプチドである。更なる態様において、類似体は、配列番号1の計 3 アミノ酸残基までが何れかのアミノ酸残基で交換されている GLP-2 ペプチドである。更なる態様において、類似体は、配列番号1の計 2 アミノ酸までが何れかのアミノ酸残基で交換されている GLP-2 ペプチドである。更なる態様において、類似体は、配列番号1の計 1 のアミノ酸残基が何れかのアミノ酸残基で交換されている GLP-2 ペプチドである。
【0044】
ここで使用される用語「そのフラグメント」は、式 I または II に従う当該ペプチドの何れかのフラグメントであり、少なくとも 15 アミノ酸を含むフラグメントを意味する。1 態様において、当該フラグメントは、少なくとも 20 アミノ酸を有する。1 態様において、当該フラグメントは少なくとも 25 アミノ酸を有する。1 態様において、当該フラグメントは、少なくとも 30 アミノ酸を有する。1 態様いおいて、当該フラグメントは、1 アミノ酸欠失を当該 C 末端に有する式 I または II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、2 アミノ酸欠失を当該 C 末端に有する式 I または II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、当該 C 末端に 3 のアミノ酸欠失を有する式 I および II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、当該 C 末端において 4 アミノ酸欠失を有する式 I および II に従う。
【0045】
1 態様において、当該フラグメントは、当該 N 末端に 1 アミノ酸の欠失を有する式 I または II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、当該 N 末端に 2 アミノ酸の欠失を有する式 I または II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、当該 N 末端に 3 アミノ酸欠失を有する式 I または II に従う。1 態様において、当該フラグメントは、当該 N 末端に 4 アミノ酸欠失を有する式 I または II に従う。
【0046】
本明細書において使用される用語「誘導体」は、当該アミノ酸残基の 1 以上が化学的な修飾、例えば、例えば、アルキル化、アシル化、エステル形成またはアミド形成などにより修飾されたペプチドを示す。
【0047】
本明細書において使用される用語「GLP 誘導体」は、GLP-2 ペプチドの誘導体を示す。1 態様において、本発明に従う当該 GLP-2 誘導体は、GLP-2 受容体(GLP-2R)に結合する能力、および/または小腸または大腸における栄養性効果を発揮することにより測定されるような GLP-2 活性を有する。1 態様において、当該 GLP-2 受容体は、ラット GLP-2R、マウス GLP-2R および ヒト GLP-2Rからなる列挙されるものから選択される。
【0048】
理解されるべきことは、当該親水性置換基が、GLP-2 ペプチドに対して共有結合により結合していることである。「共有結合」の語は、当該 GLP-2 ペプチドと当該親水性置換基が、直接的にもう一方に対して共有結合性に結合している、またはそのほかには、介在性部分または複数の部分、例えば、ブリッジ、スペーサーまたは連結部分若しくは複数の連結部分などを通じて、もう一方に対して間接的に共有結合性に結合することの何れかを意味する。
【0049】
用語「親水性置換基」は、選択される実際の合成に関わらず、ヒドロキシラジカルを除去することによる親水性の水可溶性分子から、形式的に誘導したラジカルを意味する。当該用語「親水性」および「疎水性」は、一般に、分配係数 P、即ち、有機相における化合物の平衡濃度の、水相における化合物の平衡濃度に対する割合によって定義される。親水性化合物は、log P 値が 1.0 未満、典型的には、約 ‐0.5 未満であり、ここで、P はオクタノールと水の間の当該化合物の分配係数であり、それに対して、疎水性化合物は一般的には、logP が約 3.0 よりも大きく、典型的には約 5.0 よりも大きい。
【0050】
当該ポリマー分子は、2 以上のモノマーの共有結合により形成される分子であり、ここで、当該モノマーは何れもアミノ残基ではない。好ましいポリマーは、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレングリコール(PAG)、例えばポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)などを含み、分岐鎖 PEG、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン-コ-マレイン酸無水物、ポリスチレン-コ-マレイン酸無水物、およびデキストラン、カルボキシメチル-デキストランを含むものよりなる群より選択されるポリマー分子であり、PEGが特に好ましい。当該用語「アタッチメントグループ」は、ポリマー分子を結合することのできる GLP-2 または GLP-2 誘導体の官能基を示すことを意図する。有用なアタッチメントグループは、例えば、アミン、ヒドロキシル、カルボキシル、アルデヒド、ケトン、スルフヒドリル、スクシンイミド、マレイミド、ビニルスルホン(vinylsulfone)、オキシムまたはハロアセテート(halo acetate)である。
【0051】
ここで使用される「PAO」の語は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)などのポリアルキレングリコール(即ち、PAG)、分岐鎖 PEG 並びにメトキシポリエチレングリコール(mPEG)を含む、何れかのポリアルキレンオキシドであり、分子量約 200 から約 100,000 ダルトンのものをいう。1 態様において、当該 PAO はポリアルキレングリコール(PAG)である。1 態様において、当該 PAO は、ポリエチレングリコール(PEG)である。1 態様において、当該 PAO は、ポリプロピレングリコール(PPG)である。1 態様において、当該 PAO は分岐鎖 PEG である。1 態様において、当該 PAO は、メトキシポリエチレングリコール(mPEG)である。
【0052】
例えば、PAO、PAG または PEG として記載されたこれらの当該ポリマーなどのポリマーが、共有結合を介して GLP-2 または GLP-2 誘導体に結合しているとき、前記表現動詞(said expressis verbis)であることなしに、当該結合は更なるリンカーなしに、またはリンカーと共に割り当てられることが意図される。
【0053】
特に、好ましくは、当該ポリマーがリンカーを介さずに GLP-2 または GLP-2 誘導体に対して結合している、または当該リンカーが、C3-8-アルキレン、カルボニル、C3-8-アルキレンアミノカルボニル、
【化1】

【0054】
の群から選択されるこれらの化合物である。
【0055】
更に好ましくは、当該リンカーが SBAB または SPAB であるこれらの化合物である。
【0056】
本明細書において、当該用語「治療(treatment)」とは、例えば、放射線照射後の萎縮症などおいて、予測される腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不全を導く他の状態を防止すること、および、腸管における栄養分の吸収不良を導く状態の影響を阻害または最小化する目的を伴う、炎症性腸症候群などにおいて既に生じている腸管の機能不全を調節することの両方を含むことを意味する。本発明に従う GLP-2 の予防的な投与も、従って、当該用語「治療」に含まれる。
【0057】
ここで使用される用語「対象」とは、何れの動物、特に哺乳類、例えばヒトなどを意味することを意図し、適切であれば、用語「患者」と交換可能に使用されてもよい。
【0058】
当該 GLP-2 誘導体の作用の良好な遅延性プロフィールを得るために、当該高分子は、共有結合性に結合されたポリマー、例えば、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール:および他の親水性の高分子、例えば、ポリサッカライド、例えばデキストランであり、それらはクリアランスを下げて、更に免疫原性ではない。
【0059】
当該 GLP-2 ペプチドに対して結合するべきポリマー分子は、何れの適切な分子、例えば、天然または合成のホモポリマーまたはヘテロポリマーなど、典型的には約 300 - 100,000 Da 、例えば、約 500 - 20,000 Da または約 500 - 15,000 Da または 2 - 15 kDa、または 3 - 15 kDa、または約 10 kDa などの範囲の分子量を有するものなどであってもよい。
【0060】
ここで「約」の用語が、ある分子量と関連して使用される場合、当該「約」の語は、問題のポリマー製造における凡その平均分子量分布を示す。
【0061】
ホモポリマーの例は、ポリアルコール(即ち、ポリ-OH)、ポリアミン(即ち、ポリ-NH2)、およびポリカルボン酸(即ち、ポリ-COOH)を含む。ヘテロポリマーは、異なるカップリング基、例えば、ヒドロキシル基およびアミン基などを含むポリマーである。
【0062】
適切なポリマー分子の例は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)などのポリアルキレングリコール(PAG)を含むポリアルキレンオキシド、分岐鎖 PEG、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン-コ-マレイン酸無水物、ポリスチレン-コ-マレイン酸無水物、カルボキシメチルデキストランを含むデキストラン、または免疫原性を減少する、および/または機能的なインビボにおける半減期および/または血清半減期を増大するために適切な何れの他のポリマーからなる群より選択されるポリマー分子を含む。一般的に、ポリアルキレングリコール由来ポリマーは、生体適合性、非毒性、非抗原性且つ非免疫原性であり、種々の水溶解特性を有し、且つ生きている生物体から容易に分泌される。
【0063】
PEGは、好ましいポリマー分子であり、それは、例えば、デキストランなどのポリサッカライドなどと比較して架橋形成が可能な反応性基を僅かに有するのみだからである。特に、一官能価の PEG、例えば、メトキシポリエチレングリコール(mEPG)は、そのカップリング化学が比較的単純であることから興味深い(ただ 1 の反応基が、当該ペプチドのアタッチメントグループと結合するために使用可能である)。
【0064】
当該ポリマー分子の GLP-2 ペプチドに対する共有結合性の結合の効果ために、当該ポリマー分子の当該ヒドロキシル末基は、活性化された形態、即ち、反応性官能基(その例は、一級アミノ基、ヒドラジド(HZ)、チオール(SH)、スクシネート(SUC)、スクシンイミジルスクシネート(SS)、スクシンイミジルスクシンアミド(SSA)、スクシンイミジルプロプリオネート(SPA)、スクシンイミジル 3-メルカプトプロピオネート(SSPA)、ノルロイシン(NOR)、スクシンイミジルカルボキシメチレート(SCM)、スクシンイミジルブタノエート(SBA)、スクシンイミジルカルボネート(SC)、スクシンイミジルグルタレート(SG)、アセトアルデヒドジエチルアセタール(ACET)、スクシンイミジルカルボキシメチレート(SCM)、ベンゾトリアゾールカルボネート(BTC)、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、アルデヒド(ALD)、トレクロロフェニルカルボネート(TCP)、ニトロフェニルカルボネート(NPC)、マレイミド(MAL)、ビニルスルホン(VS)、カルボニルイミダゾール(CDI)、イソシアネート(NCO)、ヨード(IODO)、エクスポキシド(EPOX)、ヨードアセタミド(IA)、スクシンイミジルグルタレート(SG)およびトレシレート(TRES)を含む)で提供されるべきである。
【0065】
適切な活性化されたポリマー分子は、商業的に入手可能であり、例えば、以前は、シェアー・ポリマーズ, Inc.,(Shearwater Polymers, Inc., ハンツヴィル, AL, USA)として知られていたネクター(Nektar)から、またはポリMASC・ファーマシューティカル・plc(PolyMASC Pharmaceuticals plc, UK)、またはエンゾン・ファーマシューティカルズ(Enzon Pharmaceuticals)から入手できる。或いは、当該ポリマー分子を当該技術分野に公知の従来の方法によって、例えば、WO 90/13540 に開示される通りに達成することもできる。本発明において使用するための活性化直鎖または分岐鎖ポリマー分子の明確な例は、シェアーウォーター・ポリマーズ, Inc.,(Shearwater Polymers, Inc.,)の 1997 年および 2000 年のカタログ、研究と製薬のための機能性生体適合性ポリマー、ポリエチレングリコールおよび誘導体(Functionalized Biocompatible Polymers for Research and pharmaceuticals)に記載されているが、これはここに引用することにより組み込まれる。
【0066】
活性化された PEG ポリマーの明確な例は、以下を含む:直鎖状の PEGs:NHS-PEG (例えば SPA-PEG、SSPA-PEG、SBA-PEG、SS-PEG、SSA-PEG、SC-PEG、SG-PEG および SCM-PEG)、並びに NOR-PEG、SCM-PEG、BTC-PEG、EPOX-PEG、NCO-PEG、NPC-PEG、CDI-PEG、ALD-PEG、TRES-PEG、VS-PEG、IODO-PEG、IA-PEG、ACET-PEG および MAL-PEG、および分岐鎖 PEGs、例えば、PEG2-NHS および US 5,672,662、US 5,932,462 および US 5,643,575に開示されるもの(この両者は、参照することによりここに組み込まれる)。更に、以下の出版物(参照することによりここに組み込まれる)は、有用なポリマー分子および/またはペグ化化学(PEGylation chemistries)を開示するものである: US 4,179,337、US 5,824,778、US 5,476,653、WO 97/32607、EP 229,108、EP 402,378、US 4,902,502、US 5,281,698、US 5,122,614、US 5,219,564、WO 92/16555、WO 94/04193、WO 94/14758、US 94/17039、WO 94/18247、WO 94,28024、WO 95/00162、WO 95/11924、WO 95/13090、WO 95/33490、WO 96/00080、WO 97/18832、WO 98/41562、WO 98/48837、WO 99/32134、WO 99/32139、WO 99/32140、WO 96/40791、WO 98/32466、WO 95/06058、EP 439 508、WO 97/03106、WO 96/21469、WO 95/13312、EP 921 131、US 5,736,625、WO 98/05363、EP 809 996、US 5,629,384、WO 96/41813、WO 96/07670、US 5,473, 034、US 5,516,673、EP 605 963、EP 510 356、EP 400 472、EP 183 503 および EP 154 316、 並びに ロバートら、アドヴ.ドラッグ.デリヴァリー.レブ(Roberts et al. Adv. Drug Delivery Rev. 54: 459-476 (2002))、並びにここで記載された参照文献。GLP-2 ペプチドおよび当該活性化ポリマーとの間の結合は、従来の方法によって行われる。従来の方法は、当業者に公知である。
【0067】
当該ポリマーの結合は、結合されたポリマー分子の数、そのような分子のサイズおよび形態(例えば、それらが直鎖状または分岐鎖状であるかどうかなど)、並びに GLP-2 または GLP-2 誘導体における当該結合部位(単数または複数)に関して最適な分子を産生するように設計されることが理解されるであろう。使用されるべき当該ポリマーの分子量は、例えば達成されるべき所望の効果に基づいて選択されてもよい。
【0068】
当該親水性置換基は、当該親水性置換基のカルボキシル基の手段によって、GLP-2 部分のアミノ基に対して結合され、それが結合されるアミノ酸のアミノ基とアミド結合を形成してもよい。他に取り得る選択肢として、当該親水性置換基は、前記アミノ酸に対して、当該親水性置換基のアミノ基が、当該アミノ酸のカルボキシル基とアミド結合を形成するように結合してもよい。更なる選択肢として、当該親水性置換基は、エステル結合を介して当該 GLP-2 部分に対して結合してもよい。形式的に、当該エステルは、当該 GLP-2 部分のカルボキシル基と当該置換基となる基のヒドロキシル基の間の反応、または当該 GLP-2 部分のヒドロキシル基と当該置換基となる基のカルボキシル基との間の反応の何れかによって形成され得る。更なる選択肢として、当該親水性の置換基が、当該 GLP-2 部分の第一アミノ基に対して導入されるアルキル基でもあり得る。
【0069】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、式 II のアミノ酸配列またはそのフラグメントを含む GLP-2 ペプチドを含む:
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-X20-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-X30-Ile-Thr-X33 (式II);
ここで、X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X20 は Arg、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X30 は Arg、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lys (式II)である。
【0070】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、以下のアミノ酸配列またはそのフラグメントを含む GLP-2 ペプチド ペプチド GLP-2 を含む;
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-X20-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-Arg-Ile-Thr-X33
ここで、X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp、または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X20 は Arg、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lys である。
【0071】
本発明の1態様において、GLP-2 誘導体は、以下のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる GLP-2 ペプチドを含む;
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-X20-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-Arg-Ile-Thr-X33
ここで、X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp、または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X20 は Arg、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lysである。1 態様において、X2 は Ala である。1 態様において、X2 は Gly である。1 態様において、X3 は Asp である。1 態様において、X3 は Glu である。1 態様において、X5 は Ser である。1 態様において、X7 は Ser である。1 態様において、X8 は Asp である。1 態様において、X8 は Glu である。1 態様において、X9 は Asp である。1 態様において、X9 は Glu である。1 態様において、X10 は Met、Leu、Ile、および Nor-ロイシンからなる群より選択される。1 態様において、X11 は Asn である。1 態様において、X12 は Thr である。1 態様において、X13 は Ile である。1 態様において、X14 は Leu である。1 態様において、X15 は Asp である。1 態様において、X16 は Asn である。1 態様において、X17 は Leu である。1 態様において、X18 は Ala である。1 態様において、X21 は Asp である。1 態様において、X24 は Asn である。1 態様において、X28 は Gln である。1 態様において、X33 は Asp である。1 態様において、X33 は Glu である。1 態様において、X33 は Asp-Arg である。1 態様において、X5、X7、X8、X9、X10、X11、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X20、X21、X24、X28、および X33 からなる列挙されるものより独立して選択される 1以上のアミノ酸は Lys である。1 態様において、X5、X7、X8、X9、X10、X11、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X20、X21、X24、X28、および X33 からなる列挙されるものより独立して選択される 1 以上のアミノ酸は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X5 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X7 は Lys 。1 態様において、当該アミノ酸 X8 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X9 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X10 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X11 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X12 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X13 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X14 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X15 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X16 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X17 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X18 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X20 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X21 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X24 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X28 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X33 は Lys である。1 態様において、当該アミノ酸 X33 は Asp-Arg である。
【0072】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 ペプチドは GLP-2 ペプチドであって、総計 5 アミノ酸残基までが、幾らかのアミノ酸、例えば、4 アミノ酸残基、3 アミノ酸残基、2 アミノ酸残基または1 アミノ酸残基で交換されている GLP-2 ペプチドである。
【0073】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 ペプチドは、GLP-2(1-33)、34R-GLP-2(1-34)、A2G-GLP-2(1-33)、A2G/34R-GLP-2(1-34); K30R-GLP-2(1-33); S5K-GLP-2(1-33); S7K-GLP-2(1-33); D8K-GLP-2(1-33); E9K-GLP-2(1-33); M10K-GLP-2(1-33); N11K-GLP-2(1-33); T12K-GLP-2(1-33); I13K-GLP-2(1-33); L14K-GLP-2(1-33); D15K-GLP-2(1-33); N16K-GLP-2(1-33); L17K-GLP-2(1-33); A18K-GLP-2(1-33); D21K-GLP-2(1-33); N24K-GLP-2(1-33); Q28K-GLP-2(1-33); S5K/K30R-GLP-2(1-33); S7K/K30R-GLP-2(1-33); D8K/K30R-GLP-2(1-33); E9K/K30R-GLP-2(1-33); M10K/K30R-GLP-2(1-33); N11K/K30R-GLP-2(1-33); T12K/K30R-GLP-2(1-33); I13K/K30R-GLP-2(1-33); L14K/K30R-GLP-2(1-33); D15K/K30R-GLP-2(1-33); N16K/K30R-GLP-2(1-33); L17K/K30R-GLP-2(1-33); A18K/K30R-GLP-2(1-33); D21K/K30R-GLP-2(1-33); N24K/K30R-GLP-2(1-33); Q28K/K30R-GLP-2(1-33); K30R/D33K-GLP-2(1-33); D3E/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/S5K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/S7K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/D8K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/E9K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/M10K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/N11K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/T12K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/I13K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/L14K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/D15K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/N16K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/L17K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/A18K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/D21K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); D3E/N24K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); およびD3E/Q28K/K30R/D33E-GLP-2(1-33) からなる列記されるものから選択される。
【0074】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、当該 GLP-2 ペプチドに対して結合された 1 の親水性置換基のみを有している。
【0075】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、H(OCH2CH2)nO- を有し、ここで、n>4 であり、分子量は約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する。
【0076】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、CH3O-(CH2CH2O)n-CH2CH2-O- を有し、ここで、n>4 であり、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する。
【0077】
本発明の 1 様において、当該親水性置換基は、分子量約 200 から約 5000 ダルトンのポリエチレングリコール(PEG)である。
【0078】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、分子量約 5000 から約 20.000 ダルトンのポリエチレングリコール(PEG)である。
【0079】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、分子量約 20.000 から 約 100.000 ダルトンのポリエチレングリコール(PEG)である。
【0080】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、分子量約 200 から 約 5000 ダルトンのメトキシ-PEG (mPEG)を含む
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、分子量約 5000 から約 20.000 ダルトンのメトキシ-ポリエチレングリコール(mPEG)である。
【0081】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、分子量約 20.000 から 約 100.000 ダルトンのメトキシ-ポリエチレングリコール(mPEG)である。
【0082】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は、当該親水性置換基のカルボキシル基がアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成するように当該アミノ酸残基に対して結合される。
【0083】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基は Lys 残基に結合する。
【0084】
本発明の 1 態様において、当該親水性置換基はアミノ酸残基に対して、当該親水性置換基のアミノ基がアミノ酸残基のカルボキシル基とアミド結合を形成するように結合する。
【0085】
本発明の1態様において、当該親水性置換基は、当該 GLP-2 ペプチドに対して、スペーサー手段により結合する。
【0086】
本発明の 1 態様において、当該スペーサーは、1 から 7 のメチレン基を有する枝のないアルカンα, ω-ジカルボン酸基であり、例えば、スペーサーが当該 GLP-2 ペプチドのアミノ基と当該親水性置換基のアミノ基との間に架橋を形成する 2 のメチレン基などである。
【0087】
本発明の 1 態様において、当該スペーサーは、Cys 残基を除くアミノ酸残基またはジペプチドである。適切なスペーサーの例は、β-アラニン、ガンマ-アミノ酪酸(GABA)、γ-グルタミン酸、コハク酸、Lys、Glu 若しくは Asp、または Gly-Lys などのジペプチドを含む。当該スペーサ-がコハク酸である場合、その 1 のカルボキシル基は、当該アミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成してもよく、そのもう 1 つのカルボキシル基は、当該親水性置換基のアミノ基とアミド結合を形成してもよい。当該スペーサーが、Lys、Glu または Asp である場合、その当該カルボキシル基は、当該アミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成してもよく、そのアミノ基は、当該親水性置換基のカルボキシル基とアミド結合を形成してもよい。Lys がスペーサーとして使用される場合、更にスペーサーが、一部の例では、Lys のε-アミノ基と当該親水性置換基の間に導入されてもよい。1 態様において、そのような更なるスペーサーは、Lys のε-アミノ基と、当該親水性置換基に存在するアミノ基とアミド結合を形成するコハク酸である。更なる態様において、そのような更なるスペーサーは、Lys のε-アミノ基とアミド結合を形成し、当該親水性置換基に存在するカルボキシル基ともう 1 つのアミド結合を形成する Glu または Asp であり、即ち、当該親水性置換基は、Nε-アシル化リジン残基である。
【0088】
本発明の 1 態様において、当該スペーサーは、β-アラニン、ガンマ-アミノ酪酸(GABA)、γ-グルタミン酸、Lys、Asp、Glu、Asp を含むジペプチド、Glu を含むジペプチド、または Lys を含むジペプチドからなる列挙されるものより選択される。本発明の 1 態様において、当該スペーサーはβ-アラニンである。本発明の 1 態様において、当該スペーサーは、γ-アミノ酪酸(GABA)である。本発明の 1 態様において、当該スペーサーは、γ-グルタミン酸である。
【0089】
本発明の 1 態様において、当該親 GLP-2 ペプチドのカルボキシル基は、スペーサーのアミノ基とアミド結合を形成し、当該アミノ酸またはジペプチドスペーサーのカルボキシル基は、親水性置換基のアミノ基とアミド結合を形成する。
【0090】
本発明の 1 態様において、当該親 GLP-2 ペプチドのアミノ基は、スペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、当該スペーサーのアミノ基は、当該親水性置換基のカルボキシル基とアミド結合を形成する。
【0091】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、1 の親水性置換基を有する。本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、2 の親水性置換基を有する。本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、3 の親水性置換基を有する。本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、4 の親水性置換基を有する。
【0092】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体 は以下からなる群より選択される;
S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PAO)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-( Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
D3E/Q28K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33)。
【0093】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は;
S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PEG)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
D3E/Q28K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
からなる群より選択されるものであり、ここで、何れの当該化合物における当該 PEG 置換基も、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する。
【0094】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体 は、以下からなる群より選択される;
A2G/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(Nε-PAO)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S5K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S7K(3-( Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D8K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/E9K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/M10K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N11K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/T12K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/I13K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L14K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D15K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N16K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/A18K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D21K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N24K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
A2G/D3E/Q28K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33)。
【0095】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は;
A2G/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(Nε-PEG)-GLP-2(1-33);
A2G/S5K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/S7K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D8K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/E9K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/M10K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N11K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/T12K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/I13K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L14K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D15K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N16K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/L17K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/A18K(Nε-PEG)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D21K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/N24K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/Q28K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S5K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/S7K(3-(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D8K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/E9K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/M10K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N11K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/T12K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/I13K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L14K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D15K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N16K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/L17K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/A18K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/D21K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
A2G/D3E/N24K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
A2G/D3E/Q28K(Nε-PEG)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
からなる群より選択されるものであり、ここで、何れの化合物における PEG 置換基も、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する。
【0096】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、以下からなる群より選択される;
A2G/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(Nε-PAO)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(Nε-PAO)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(Nε-PAO)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S5K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S7K(3-( Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D8K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/E9K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/M10K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N11K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/T12K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/I13K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L14K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D15K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N16K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/A18K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D21K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N24K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34); および
A2G/D3E/Q28K(Nε-PAO)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34)。
【0097】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体 は;
A2G/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S5K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S7K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D8K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/E9K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/M10K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N11K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/T12K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/I13K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L14K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D15K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N16K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(4-(PEG-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/A18K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D21K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N24K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/Q28K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(Nε-PEG)/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S5K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/S7K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D8K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/E9K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/M10K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N11K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/T12K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/I13K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L14K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D15K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N16K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/L17K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/A18K(Nε-PEG)プロピオニル)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D21K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/N24K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/Q28K(Nε-PEG)/K30R/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S5K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/S7K(3-(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D8K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/E9K(Ne-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/M10K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N11K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/T12K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/I13K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L14K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D15K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N16K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/L17K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/A18K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/D21K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
A2G/D3E/N24K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34); および
A2G/D3E/Q28K(Nε-PEG)/K30R/D33E/34R-GLP-2(1-34);
からなる群より選択されるものであり、ここで、何れの当該化合物における当該 PEG 置換基も、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する。
【0098】
1態様において、当該親水性基は糖部分である。
【0099】
1態様において、当該親水性置換基は、2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル部分を含む。
【0100】
本発明の 1 態様において、当該 GLP-2 誘導体は、D3E/N16N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)/K30R-GLP-2(1-33)) および
D3E/M10L/N11N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-GLP-2(1-33)からなる群より選択される。
【0101】
更なる態様において、本発明は、GLP-2 誘導体であって、その C 末アミノ酸残基が当該アミドの形態で存在する誘導体に関する。
【0102】
当該親 GLP-2 ペプチドは、当該 GLP-2 ペプチドをコードする DNA 配列を含み、且つ適切な栄養性培地中で当該 GLP-2 ペプチドの発現を可能にする条件下で当該 GLP-2 ペプチドを発現することが可能なホスト細胞を培養することと、その後、得られた GLP-2 ペプチドが当該培養物から回収されることを含む方法により製造され得る。
【0103】
当該細胞を培養するために使用さる培地は、当該ホスト細胞の成長に適切な何れかの従来の培地、例えば、適切なサプリメントを含む最小また複合培地であってもよい。適切な培地は、商業的な供給源から得ることが可能であり、または公表された処方(例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションのカタログにある)に従って調製されてもよい。当該細胞により生成された GLP-2 ペプチドは、次に、遠心分離または濾過により当該ホスト細胞を当該培地から分離すること、その上清または濾液のタンパク質様成分を、塩、例えば、硫酸アンモニウムなどの手段により沈殿すること、多様なクロマトグラフィ手順、例えば、イオン交換クロマトグラフィ、ゲル濾過クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィなどにより精製することなどを含む従来の手順により、問題の GLP-2 ペプチドの種類に依存して培地から回収されてもよい。
【0104】
当該 GLP-2 ペプチドをコードする DNA 配列は、例えば、ゲノムまたは cDNA ライブラリーを製造すること、および合成オリゴヌクレオチドプローブを用いるハイブリダイゼーションによりGLP-2 ペプチドの全部分または一部分をコードする DNA 配列のためのスクリーニングを行うことにより、標準技術(例えば、サンブロック, J, フリッシュ, EF およびマニアチス, T., モレキュラー・クローニング:実験室マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、ニューヨークを参照されたい(Sambrook, J, Fritsch, EF and Maniatis, T, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, 1989))に従って得られる適切なゲノムまたは cDNA 起源であってよい。当該 GLP-2 ペプチドをコードする DNA 配列は、また、確立された標準的な方法、例えば、ビューケージおよびカルゼアーズ(Beaucage and Caruthers)により記述されるホスホアミダイト法(phosphoamidite)、テトラへドロン・レターズ(Tetrahedron Letters) 22(1981), 1859-1869、またはマッテスらにより記載される方法、EMBO ジャーナル 3 (1984), 801-805、などにより合成され製造されてもよい。当該 DNA 配列は、また、ポリメラーゼ連鎖反応により特異的なプライマーを使用して、例えば、US 4,688,202 またはサイキら、サイエンス 239 (1988), 487-491 に記載される通りに製造されてもよい。
【0105】
当該 DNA 配列は、組換え DNA 手順に都合よく供され得る何れかのベクターに挿入されてもよく、当該ベクターの選択は、多くの場合、それが導入されるべきホスト細胞に依存するであろう。従って、当該ベクターが自主的にベクター、即ち、染色体外の存在物(entity)として存在するベクターを複製してもよく、そこにおける当該複製は、染色体複製から独立したものであり、例えば、プラスミドである。或いは、当該ベクターは、ホスト細胞に導入された場合、当該ホスト細胞ゲノムに組み込まれ、そこに組み込まれた当該染色体と共に複製されるものであってもよい。
【0106】
当該ベクターは、好ましくは、発現ベクターであり、ここにおいて、GLP-2 ペプチドをコードする当該 DNA 配列は、当該 DNA の転写のために必要とされる更なるセグメント、例えば、プロモーターなどに対して実施可能に連結されている。当該プロモーターは、好まれる当該ホスト細胞において転写活性を示す何れかの DNA 配列であってもよく、当該ホスト細胞に対して相同性または異種性の何れかのタンパク質をコードする遺伝子に由来してもよい。多様なホスト細胞における本発明の GLP-2 ペプチドをコードする DNA の転写を方向付けるために適切なプロモーターの例は、当該技術分野において周知であり、例えば、サンブロックらの前出の文献を参照されたい。
【0107】
GLP-2 ペプチドをコードする当該 DNA 配列は、また、必要であれば、適切なターミネーター、ポリアデニル化シグナル、転写エンハンサー配列、および翻訳エンハンサー配列に対して実施可能に連結されてもよい。本発明の組換えベクターは、更に、問題の当該ホスト細胞におけるベクターの複製を可能にする DNA 配列を含んでもよい。
【0108】
当該ベクターはまた、選択可能なマーカー、例えば、その生成物が当該ホスト細胞における欠損を補足する遺伝子、または例えば、アンピシリン、カナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ヒグロマイシンン若しくはメトトレキサートなどの薬物に対する耐性を与える遺伝子を含んでもよい。
【0109】
本発明の親 GLP-2 ペプチドを当該ホスト細胞の分泌経路に方向付けるために、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列またはプレ配列としても公知である)が当該組換えベクターに提供されてもよい。当該分泌シグナル配列は、正確なリーディングフレームにおいて、当該 GLP-2 ペプチドをコードする DNA 配列に対して連結されている。分泌シグナル配列は、一般的に、GLP-2 ペプチドをコードする DNA 配列に対して 5’に配置される。当該分泌シグナル配列は、当該 GLP-2 ペプチドと正常に関連するものであってよく、また、他の分泌されるタンパク質をコードする遺伝子からのものであってもよい。
【0110】
本 GLP-2 ペプチドをコードする当該 DNA 配列、当該プロモーターおよび任意のターミネーターおよび/または分泌シグナル配列を、夫々に結合するために、並びに、複製に必要な情報を含む適切なベクターにそれらを挿入するために使用される手順は、当業者に周知である(例えば、サンブロックら、前出の文献を参照されたい)。
【0111】
当該 DNA 配列または当該組換えベクターが導入される当該ホスト細胞は、本 GLP-2 ペプチドを産生することが可能であり、且つ細菌、酵母、真菌および高等真核細胞を含む、何れの細胞であってもよい。周知であり、当該技術分野において使用される適切なホスト細胞の例は、これに限定するものでないが、E. coli、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)または哺乳類の BHK または CHO 細胞系である。
【0112】
当該親 GLP-2 ペプチドは、また、固相ペプチド合成技術の標準技術を使用して産生することも可能である。ペプチド合成は、例えば、フォスターシティ(Foster City CA.)のアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)などから、商業的に入手可能である。
【0113】
固相合成のための試薬は、例えばミッドウエスト・バイオテック(Midwest Biotech)(フィッシャズ, In(Fishers, In))などから商業的に入手可能である。固相ペプチド合成は、製造者の指示に従って、妨害基(interfering group)のブロック、反応されるべきアミノ酸の保護、カップリング、脱カップリングおよび未反応のアミノ酸のカップリングのために使用することが可能である。
【0114】
典型的に、レジン上での当該成長ペプチド鎖におけるα-N-カルボモイル(α-N-carbomoyl)保護アミノ酸および N 末アミノ酸は、室温で不活性溶媒中、例えば、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンまたはメチレンクロライドなどの中で、カップリング剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび 1-ヒドロキシベンゾトリアゾールなど、および塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミンなどの存在下で、カップリングされる。当該α-N-カルボモイル保護基は、得られるペプチドレジン(peptide resin)から試薬、例えば、トリフルオロ酢酸またはピペリジンなどを使用して取り除かれ、当該カップリングは、次に望まれる 当該ペプチドに追加されるべきN-保護化アミノ酸を用いて繰り返される。適切なアミノ保護基は、当該技術分野において周知であり、例えば、グリーンとウーツ「有機合成における保護基」(Green and Wuts, "Protecting Groups in Organic Synthesis")、ジョン・ウィリーとサンズ(John Wiley and Sons)、1999、などに記載されており、それらにおいて教示される全てが引用することにより本明細書に組み込まれる。例には、t-ブチルオキシカルボニル(tBoc)およびフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)が含まれる。
【0115】
当該ペプチドは、適切な側鎖保護をした t-ブチルオキシカルボニル-またはフルオレニルメトキシカルボニル-アルファ-アミノ酸を使用し、標準的な自動固相合成プロトコールを用いて合成することが可能である。
【0116】
本発明の GLP-2 誘導体は、標準的な方法を使用して高分子化合物(polymeric compounds)を当該親 GLP-2 ペプチドに導入することによって製造され得る。ペプチドおよびタンパク質のペグ化(pegylation)は、よく確立された技術であり、例えば、ロバーツらの、アドヴ・ドラッグ・デリヴァリー・リブル(Roberts et al., Adv Drug Delivery Revl. 54: 459-476(2002))を参照されたい。当該文献の内容は、引用することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0117】
Lys 残基の Nε-アセチル化は、アシル化剤として導入されるべきアシル基の活性化されたアミド、例えば、ベンゾトリアゾールを有するアミドなどの使用によって実施される。当該アシル化は、塩基の存在下で極性溶媒中で実施される。
【0118】
医薬組成物
本発明に従う GLP-2 誘導体を含む医薬組成物は、非経口的に、そのような治療を必要とする患者に対して投与されてもよい。非経口的投与は、皮下、筋肉内または静脈内注射により、シリンジ、任意にはペンのようなシリンジの手段によって実施され得る。或いは、非経口投与は、インフュージョンポンプの手段によって実施されてもよい。更なる選択肢は、経鼻または経肺用スプレー(nasal of pulmonal spray)の形態での当該 GLP-2 誘導体を投与するための粉末または液体であってもよい組成物である。また更なる選択肢として、本発明の GLP-2 誘導体はまた、経皮的、例えば、パッチ、任意にイオンフォーレシスパッチ(intophoretic patch)、経粘膜性、例えば、バッカル(bucally)などで投与されることも可能である。
【0119】
本発明の GLP-2 誘導体含有医薬組成物は、従来の技術、例えばレミングトンズ・ファーマシューティカル・サイエンス(Remington's Pharmaceutical Sciendes)、1985またはレミングトン:ザ・サイエンス・アンド・プラクティス・オブ・ファーマシィ(Remington: The Science and Practice of Pharmacy)、19版、1995などに記載の技術により製造されてもよい。
【0120】
従って、本発明の GLP-2 誘導体の注射可能な組成物は、所望の最終産物を得るのに適切であるように、当該成分を溶解すること、および混合することを含む製薬産業における従来の技術を使用して製造することが可能である。
【0121】
従って、 1 の手順に従うと、当該 GLP-2 誘導体は、製造されるべき組成物の最終量よりもやや少ない量の水に溶解される。等張剤、保存剤および緩衝剤を、所望の通りに添加し、当該溶液のpH値を、もし必要であれば、酸、例えば、塩酸など、または塩基、例えば、水性の水酸化ナトリウムなどを必要とされる通りに使用して調整する。最後に、当該溶液の量を水を用いて調整し、当該成分を所望の濃度を与える。
【0122】
等張剤の例は、塩化ナトリウム、マンにトールおよびグリセロールである。
【0123】
保存剤の例は、フェノール、m-クレゾール、メチル p-ヒドロキシベンゾエートおよびベンジルアルコールである。
【0124】
適切な緩衝剤の例は、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムである。
【0125】
上述の化合物に加えて、本発明に従う GLP-2 誘導体を含む溶液はまた、界面活性剤を含ませ、当該誘導体の溶解度および/または安定性を改善してもよい。
【0126】
GLP-2 の経鼻的投与のための組成物は、例えば、欧州特許第 272097 号(ノボ・ノルディスク A/S)または WO 93/18785 の記載の通りに製造してもよい。
【0127】
本発明の GLP-2 誘導体は、多様な疾病の治療において使用できる。特に使用されるべき GLP-2 誘導体、および何れかの患者のための最適な投与量レベルは、治療されるべき疾病、並びに使用される特定のペプチド誘導体の有効性、患者の年齢、体重、身体的活動量(physical activity)、および食事を含む多様な因子、他の薬物との併用の可能性、並びに当該症例の重症度に依存するであろう。本発明の GLP-2 誘導体の投与量は、各々個々の患者について、当業者によって、公知の親 GLP-2 ペプチドと同様な方法で決定されることが推奨される。
【0128】
本発明の当該化合物の薬理学的な性質は、例えば、我々の国際特許出願 PCT/DK97/00086 に記載される通りに試験することが可能であり、当該文献の内容は、ここに引用することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0129】
本明細書では、アミノ酸の三文字または一文字表示を、表1に示す通りにそれらの慣習的な意味で使用している。明確に指示されない限り、ここにおいて言及される当該アミノ酸は、L-アミノ酸である。更に、ペプチドのアミノ酸配列の左端および右端は、他に断らない限り、夫々、N 末端とC 末端である。
【表1】

単純な系をここでは使用し、GLP-2 のペプチド、フラグメント、類似体および誘導体を示す。従って、例えば、R20K-GLP-2(1-31) は、配列番号 1 の 32 および 33 位のアミノ酸残基が欠失すること、および配列番号 1 の 20 位で天然に生じるアミノ酸残基アルギニンがリジンによって置換されることによって形式的に(formally)、GLP-2 から誘導された GLP-2 のフラグメントを表す。同様に、R20K(Nε-PEG)/K30R-GLP-2(1-33) は、配列番号 1 の 30 位で天然に生じるアミノ酸残基リジンがアルギニン残基で置換されること、配列番号 1 の 20 位の天然に生じるアミノ酸残基アルギニンがリジン残基で置換されること、および配列番号 1 当該アミノ酸配列に関して(relative to) 20 位におけるリジン残基のε-アミノ基がペグ化されることにより GLP-2 から形式的に誘導された GLP-2 ペプチド類似体の誘導体を表す。
【0130】
同様に、L17K(3-(PEG-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33) は、配列番号 1 の 30 位の天然に生じるアミノ酸残基リジンがアルギニン残基で置換されること、および配列番号 1 の 17 位の天然に生じるアミノ酸残基ロイシンがリジン残基で置換されること、および、当該スペーサーβ-アラニンの手段によって、式 I のアミノ酸配列に関して 17 位における当該リジン残基のε-アミノ残基がペグ化されることにより、GLP-2 から形式的に誘導された GLP-2 ペプチド類似体の誘導体を表す。当該配列番号における多くの鎖は、表記中でスラッシュ(“/”)により分けられている。誘導体化されたアミノ酸は、このように記述され、それによりそこにおいて誘導体化される部分は、続く括弧の中に夫々のアミノ酸の一文字略号で記述される。当該可能なアミノ酸夫々の誘導体化の特異的な位置は、示された通りに定義される。
【化2】

【0131】
以下のアミノ酸については、他に断らない限り、2つの可能な結合位置の両方が当該定義に含まれる。
【化3】

【0132】
本発明は、更に、以下の例により説明されるが、これは保護範囲を制限するものとは解釈されるべきではない。前述および後述の例において開示される特徴は、その多様な形態における本発明を理解するために、別々な資料であっても、その何れかの組み合わせであっても、その両方にあるマテリアルであってもよい。
【0133】
略語:
r.t. 保持時間
TFE トリフルオロエタノール
DIEA ジイソプロピルエチルアミン
CH3CN アセトニトリル
DMF N,N ジメチルホルムアミド
HBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3 テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート
Fmoc 9H-フルオレン-9-イル メトキシカルボニル
Boc tert ブチルオキシカルボニル
OtBu tert ブチルエステル
tBu tert ブチル
Trt トリフェニルメチル
Pmc 2,2,5,7,8-ペンタメチル-クロマン-6-スルホニル
Dde 1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル
DCM ジクロロメタン
TIS トリイソプロピルシラン
TFA トリフルオロ酢酸
Et2O ジエチルエーテル
NMP 1-メチルピロリジン-2-オン
Fmoc-(FmocHmb)Gly-OH N-α-Fmoc-α-(2-Fmoc-オキシ-4-メトキシベンジル)-グリシン
HBTU
【化4】

【0134】
HOBT: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HATU:N-[(ジメチルアミノ-1H-1,2,3 トリアゾーロ[4,5-b]ピリジン)-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウム ヘキサフルオロホスフェイト N-オキシド
【化5】

【0135】
HOAT:1-ヒドロキシ-7 アザベンゾトリアゾール
TFA:トリフルオロ酢酸。
【0136】
HPLC法:
方法 A1
RP 分析を、ウォーター 996 ダイオードアレイ検出器に適合するウォーター2690システムを使用して実施した。UV 検出は、214、254、276 および 301 nm で 218TP54 4.6 mm X 250mm 5μ C-18 シリカカラム(ザ・セパレーションズ・グループ、ヘスペリア(The Seperations Group, Hesperia))で、1 mL / min で 42℃ で溶出させ、回収した。当該カラムは、4 M の硫酸を用いて pH 2.5 に調整された 10% の 0.5 M の硫酸アンモニウムで平衡にした。インジェクションの後、当該サンプルは、同じ水性緩衝液中で 0% から 60% アセトニトリルのグラジエントにより 50 分間に亘って溶出させた。
【0137】
方法 B1
逆相分析(the reversed phase-analysis)は、ウォーター 996 ダイオードアレイ検出器に適合するウォーター2690システムを使用して実施した。UV 検出は、214、254、276 および 301 nm で 218TP54 4.6 mm X 250mm 5μ C-18 シリカカラム(ザ・セパレーションズ・グループ、ヘスペリア(The Seperations Group, Hesperia))において、0.5 mL / min で 42℃ で溶出させ、回収した。当該カラムは、水中の TFA の水溶液(0.1%)で平衡にした。インジェクションの後、当該サンプルを水中の TFA (0.1%)の水溶液における 0 から 60% アセトニトリル(+0.1% TFA)のグラジエントにより、50 分間に亘って溶出した。
【0138】
方法 B6
逆相分析は、ウォーター 996 ダイオードアレイ検出器に適合するウォーター2690システムを使用して実施した。UV 検出は、214、254、276 および 301 nm で 218TP54 4.6 mm X 250mm 5μ C-18 シリカカラム(ザ・セパレーションズ・グループ、ヘスペリア(The Seperations Group, Hesperia))において、0.5 mL / min で 42℃ で溶出させ、回収した。当該カラムは、水中の TFA の水溶液(0.1%)で平衡にした。インジェクションの後、当該サンプルを水中の TFA (0.1%)の水溶液における 0 から 90% アセトニトリル(+0.1% TFA)のグラジエントにより、50 分間に亘って溶出した。
【0139】
方法 02-A1
HPLC (方法 02-A1):当該RP分析は、ウォーターズ 2487 ダブルバンド検出器(Waters 2487 dualband detector)に適合するアリアンスウォーターズ 2695 システム(Alliance Waters 2695)を用いて実施した。UV 検出は、シンメトリー C18、3.5 um、3.0 mm X 100 mmのカラムを使用して収集した。当該溶出は、ジアンモニウムサルフェートの水中で 0.5 % 溶液の 0-60% と水の 100-40% のライナーグラジエントで 15 分間、流速 0.75 mL/min で温度 42℃ で実施した。
【0140】
方法 02-B4
HPLC (方法 02-B4):当該 RP 分析は、ウォーターズ 2487 ダブルバンド検出器に適合するアリアンスウォーターズ 2695 システムを用いて実施した。UV 検出は、シンメトリー C18、3.5 um、3.0 mm X 100 mmのカラムを使用して収集した。当該溶出は、5-90% の 0.1% トリフルオロ酢酸アセトニトリルの溶液と水中で 95-10% の 0.1 トリフルオロ酢酸の溶液のライナーグラジエントを用いて、15 分に亘り、流速 1.0mL / min で温度 42℃ で実施した。
【実施例】
【0141】
例1
L17K(mPEG プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33)、ここで、mPEG は分子量が約 2 kDa である。
【化6】

【0142】
1.a 保護ペプチジルレジンの合成
Boc-His(Boc)-Ala-Asp(OtBu)-Gly(Hmb)-Ser(tBu)-Phe-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Glu(OtBu)-Met-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Ile-Leu-Asp(OtBu)-Asn(Trt)-Lys(Dde)-Ala-Ala-Arg(Pmc)-Asp(OtBu)-Phe-Ile-Asn(Trt)-Trp(Boc)-Leu-Ile-Gln(Trt)-Thr(tBu)-Arg(Pmc)-Ile-Thr(tBu)-Asp(OtBu)-Wang レジンは、Fcom ストラテジーに従って、アプライド・バイオシステムズ 433A ペプチド合成機(Applied Biosystems 433A peptide synthesizer)において、0.25mmoL のスケールで、NMP における HBTU または HATU に媒介されたカップリングと当該 Fmoc 保護基の脱保護の UV モニタリングを利用する製造者供給による FasMoc UV プロトコールを使用し、実施した。当該合成のために使用された出発レジン(438 mg)は、置換能力 0.57 mmoL / g の Fmoc-Asp(OtBtu)-Wang レジン(メルク・バイオサイエンシーズ・GmbH、ドイツ、Cat. #: 04-12-2047)であった。使用された当該保護アミノ酸誘導体は、(2S)-6-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソ-シクロヘキシリデン)-エチルアミノ]-2-(9 H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニルアミノ)-ヘキサン酸(Fmoc-Lys(Dde)-OH)、Fmoc-Arg(Pmc)-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Trp(Boc)-OH、Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Asn(Trt)-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu)-OH、Fmoc-Met-OH、Boc-His(Boc)-OH および Fmoc-(FmocHmb)Gly-OHであった。
【0143】
1.b Dde の脱保護
(1.a) (300mg)から得られた当該保護ペプチジルを、NMP:DCM 1:1 (15 mL)で二回洗浄した。NMP(12 mL)中のヒドラジン水和物 2% の新しく調製された溶液を添加した。当該反応混合物を 5 分間室温で振盪し、次に濾過した。当該ヒドラジン処理を、NMP(20 mL) 中のヒドラジン水和物 2% を用いて 15 分間繰り返した。この後、当該リジンを、NMP、DCM および NMP を用いて広範に(extensively)洗浄した。
【0144】
1.c ペグ化(pegylation)
当該 Dde 脱保護レジンを NMP (20 mL)に懸濁した。mPEG-スクシンイミジル プロピオネート(mPEG-SPA) (ネクター・セラピューティックス(Nektar Therapeutics)、CA、USA、cat. #: 2M4M0D0147) (6 g、0.3 mmoL)を添加し、当該懸濁液を一晩振盪した。次に、当該リジンを濾過により単離し、NMP、DCM、2-プロパノール、メタノールおよび Et2O で広範に(extensively)洗浄し、真空中で乾燥した。
【0145】
1.d 当該生成物の切断
1.c からの当該レジンを 3 時間に亘り室温で 500 μL の TIS、500 μL の H2O および 20 mL の TFA の混合物と攪拌した。当該レジンを濾過により取り除き、3 mL の TFA で洗浄した。回収した濾液を真空中で 5mL にまで濃縮し、当該粗生成物を 30 mL の Et2O の添加と、続く遠心により沈殿させた。当該ペレットを 40 mL の Et2O で二度洗浄し、次に空気乾燥した。
【0146】
1.e 生成物の精製
当該粗ペプチドを H2O/NH3 (99:1) (10mL)中に溶解し、C-18 シリカを充填した 5 mm x 250 mm カラム上での予備 HPLC、2 運転(2 runs)によって精製した。当該カラムを、0.1% TFA / H2O に対する 28 から 48% までの CH3CN のグラジエントで 20 mL / min で室温にて 40 分間溶出した。当該ペプチドを含むフラクションを回収し、3 容積の H2O で希釈し、更に凍結乾燥した。得られた当該最終産物を HPLC により特性を決定した。
【表2】

【0147】
例2:
D3E/N16N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)/K30R-GLP-2(1-33)
【化7】

【0148】
当該ペプチド D3E/N16N(2-アセトアミド-2-デオキシ-3,4,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)/K30R-GLP-2(1-33)は、アプライド・バイオシステムズ 433A ペプチド合成機において、Wang-リジン(1.07 mmol/g)を適用する標準 FMOC ストラテジーで HBTU/HOBT をカップリング剤として使用して製造した。(S)-Nγ-(2-アセトアミド-2-デオキシ-3,4,6-トリ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシル)-Nα-((9H-9-フルオレニル)メトキシカルボニル)アスパラギン(例えば、ベーカム(Bacham)で商業的に入手可能)を 16 位で、FMOC-Asp(OtBu)-OH を 15 位で、および FMOC-Leu-OH を 14 位で、HATU/HOAT を使用してカップリングした。当該ペプチドを当該レジンから切断し、HPLC で精製した。
【0149】
HPLC (Method B4):7.16 min、7.29 min および 7.47 min
MALDI-TOF:[M]:4132.38、[M-Ac]:4089.89;[M-2 Ac]:4047.46。
【0150】
当該ペプチドを水中で 5% のヒドラジン溶液(10mL)に溶解した。この溶液を 1 時間攪拌した。それを水(10mL)で希釈し、0.1% の TFA 緩衝液中で水中のアセトニトリル 30-60% のグラジエントを使用してHPLC で精製した。収量が 1.2mg であることは、214 nm のUV 吸収により、吸収係数を 1.7 x 106 I x g-1 x cm-1 と仮定して決定した。
【0151】
HPLC:(Method A1):36.46 min
HPLC:(Method B1):38.12 min
MS:1337 [M3+];1004 [M4++1]、803 [M5++1]。
【0152】
例3:
D3E/M10L/N11N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-GLP-2(1-33)
【化8】

【0153】
当該表題化合物は、D3E/N16N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)/K30R-GLP-2(1-33)のために記載した通りに製造した。
【0154】
HPLC:(Method:02-A1):13.07 min
HPLC:(Method:02-B4):8.70 min
MS:1323 [M3++1]、992 [M4++1]、794 [M5++1]、662 [M6++1]。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【図1】ヒト GLP-2 の 33 残基のアミノ酸配列。当該 N 末 His-Ala は、GLP-2 の代謝中にアミノペプチダーゼジペプチジルペプチダーゼIVで切断された配列を示す。当該 Arg20 および Lys30 残基は、GLP-2 中の 2 の塩基性のアミノ酸残基である。
【図2】本発明の詳細な説明において使用したアミノ酸配列のリスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GLP-2 ペプチドを含むGLP-2誘導体であって、親水性置換基が、1以上のアミノ酸残基に対して D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28 および D33からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している誘導体。
【請求項2】
請求項1に記載の GLP-2 誘導体であって、当該 GLP-2 ペプチドが以下の式II のアミノ酸配列またはそのフラグメントを含む誘導体;
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-X20-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-X30-Ile-Thr-X33 (式II);
ここで X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp、または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X20 は Arg、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X30 は Arg、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lys (式II)。
【請求項3】
請求項1に記載のGLP-2 誘導体であって、当該GLP-2 ペプチドが以下の式 I のアミノ酸配列またはそのフラグメントを含む誘導体;
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-Arg-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-Arg-Ile-Thr-X33 (式I);
ここで、 X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp、または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lys。
【請求項4】
請求項1に記載のGLP-2 誘導体であって、当該GLP-2 ペプチドが以下の式 I のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる誘導体;
His-X2-X3-Gly-X5-Phe-X7-X8-X9-X10-X11-X12-X13-X14-X15-X16-X17-X18-Ala-Arg-X21-Phe-Ile-X24-Trp-Leu-Ile-X28-Thr-Arg-Ile-Thr-X33 (式I)
ここで、X2 は Ala、Val または Gly; X3 は Asp、または Glu; X5 は Ser、または Lys; X7 は Ser、または Lys; X8 は Asp、Glu、または Lys; X9 は Asp、Glu、または Lys; X10 は Met、Lys、Leu、Ile、または Nor-ロイシン; X11 は Asn、または Lys; X12 は Thr、または Lys; X13 は Ile、または Lys; X14 は Leu、または Lys; X15 は Asp、または Lys; X16 は Asn、または Lys; X17 は Leu、または Lys; X18 は Ala、または Lys; X21 は Asp、または Lys; X24 は Asn、または Lys; X28 は Gln、または Lys; X33 は Asp、Glu、Lys、Asp-Arg、または Asp-Lys。
【請求項5】
請求項2から4の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、X2 が Ala である誘導体。
【請求項6】
請求項2から4の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X2 が Gly である誘導体。
【請求項7】
請求項2から6の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、 X3 が Asp である誘導体。
【請求項8】
請求項2から6の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、X3 が Glu である誘導体。
【請求項9】
請求項2から8の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、X5 が Ser である誘導体。
【請求項10】
請求項2から9の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X7 が Ser である誘導体。
【請求項11】
請求項2から10の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X8 が Asp である誘導体。
【請求項12】
請求項2から10の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X8 が Glu である誘導体。
【請求項13】
請求項2から12の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、X9 が Asp である誘導体。
【請求項14】
請求項2から12の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X9 が Glu である誘導体。
【請求項15】
請求項2から14の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X10 が Met、Leu、Ile、および Nor-ロイシン からなる群より選択される誘導体。
【請求項16】
請求項2から15の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X11 が Asn である誘導体。
【請求項17】
請求項2から16の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X12 が Thr.である誘導体。
【請求項18】
請求項2から17の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X13 が Ile である誘導体。
【請求項19】
請求項2から18の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X14 が Leu である誘導体。
【請求項20】
請求項2から19の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X15 が Asp である誘導体。
【請求項21】
請求項2から20の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X16 が Asn である誘導体。
【請求項22】
請求項2から21の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X17 が Leu である誘導体。
【請求項23】
請求項2から22の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X18 が Ala である誘導体。
【請求項24】
請求項2から23の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X21 が Asp である誘導体。
【請求項25】
請求項2から24の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X24 が Asn である誘導体。
【請求項26】
請求項2から25の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X28 が Gln である誘導体。
【請求項27】
請求項2から26の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X33 が Asp である誘導体。
【請求項28】
請求項2から26の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X33 が Glu である誘導体。
【請求項29】
請求項2から28の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、X5、X7、X8、X9、X10、X11、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X18、X20、X21、X24、X28、および X33からなる列挙されるものより独立して選択される 1以上のアミノ酸が Lys.である誘導体。
【請求項30】
請求項1から29の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、合計で 5 アミノ酸残基までが何れかのα-アミノ酸残基、例えば 4 アミノ酸残基、3 アミノ酸残基、2 アミノ酸残基または 1 アミノ酸残基と交換される誘導体。
【請求項31】
請求項1に記載の GLP-2 誘導体 であって、当該ペプチドが以下からなる列挙されるものより選択される誘導体;
GLP-2(1-33);
A2G-GLP-2(1-33);
K30R-GLP-2(1-33);
S5K-GLP-2(1-33);
S7K-GLP-2(1-33);
D8K-GLP-2(1-33);
E9K-GLP-2(1-33);
M10K-GLP-2(1-33);
N11K-GLP-2(1-33);
T12K-GLP-2(1-33);
I13K-GLP-2(1-33);
L14K-GLP-2(1-33);
D15K-GLP-2(1-33);
N16K-GLP-2(1-33);
L17K-GLP-2(1-33);
A18K-GLP-2(1-33);
D21K-GLP-2(1-33);
N24K-GLP-2(1-33);
Q28K-GLP-2(1-33);
A2G/34R-GLP-2(1-34);
S5K/K30R-GLP-2(1-33);
S7K/K30R-GLP-2(1-33);
D8K/K30R-GLP-2(1-33);
E9K/K30R-GLP-2(1-33);
M10K/K30R-GLP-2(1-33);
N11K/K30R-GLP-2(1-33);
T12K/K30R-GLP-2(1-33);
I13K/K30R-GLP-2(1-33);
L14K/K30R-GLP-2(1-33);
D15K/K30R-GLP-2(1-33);
N16K/K30R-GLP-2(1-33);
L17K/K30R-GLP-2(1-33);
A18K/K30R-GLP-2(1-33);
D21K/K30R-GLP-2(1-33);
N24K/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K/K30R-GLP-2(1-33);
K30R/D33K-GLP-2(1-33);
D3E/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S5K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
D3E/Q28K/K30R/D33E-GLP-2(1-33)。
【請求項32】
請求項1から31の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、ただ1のみの親水性置換基が前記 GLP-2 ペプチド対して結合している誘導体。
【請求項33】
請求項1から32の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記親水性置換基が H(OCH2CH2)nO-を含み、ここで、n>4、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンを有する誘導体。
【請求項34】
請求項1から32の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記親水性置換基が、 CH3O-(CH2CH2O)n-CH2CH2-O- を含み、ここで n>4 、分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンである誘導体。
【請求項35】
請求項1から34の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記親水性置換基は、当該親水性置換基のカルボキシル基がアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成するように当該アミノ酸残基に対して結合している誘導体。
【請求項36】
請求項1から34の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、前記親水性置換基は、当該親水性置換基のカルボキシル基がアミノ酸残基のアミノ基とカルバメート結合を形成するように当該アミノ酸残基に対して結合している誘導体。
【請求項37】
請求項1から34の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、前記親水性置換基は、当該親水性置換基のアルキル基が、アミノ酸残基のアミノ基と二級アミン結合を形成するように当該アミノ酸残基に対して結合している誘導体。
【請求項38】
請求項35から37の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記アミノ酸残基が Lys 残基である誘導体。
【請求項39】
請求項1から34の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記親水性置換基は、当該親水性置換基のアミノ基がアミノ酸残基のカルボキシル基とアミド結合を形成するように当該アミノ酸残基に対して結合している誘導体。
【請求項40】
請求項1から39の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、前記親水性置換基は、スペーサーによって前記 GLP-2 ペプチドに結合している誘導体。
【請求項41】
請求項40に記載の GLP-2 誘導体であって、前記スペーサーが、1 から 7 のメチレン基、例えば2のメチレン基を有する、枝なしのアルカンα,ω-ジカルボン酸基であり、当該スペーサーは、当該 GLP-2 ペプチドのアミノ基と前記親水性置換基のアミノ基の間に架橋を形成する誘導体。
【請求項42】
請求項40に記載の GLP-2 誘導体であって、前記スペーサーが、Cys 残基を除くアミノ酸残基またはジペプチドである誘導体。
【請求項43】
請求項42に記載の GLP-2 誘導体であって、前記スペーサーが、β−アラニン、ガンマ−アミノ酪酸(GABA)、γ−グルタミン酸、Lys、Asp、Glu、Asp を含むジペプチド、Glu を含むジペプチドまたは Lys を含むジペプチドからなる列挙されるものより選択される誘導体。
【請求項44】
請求項42から43の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、当該親 GLP-2 ペプチド のカルボキシル基が、前記スペーサーのアミノ基とアミド結合を形成し、且つ当該アミノ酸のカルボキシル基またはジペプチドスペーサーが当該親水性置換基のアミノ基とアミド結合を形成する誘導体。
【請求項45】
請求項42から43の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、当該親 GLP-2 ペプチドのアミノ基が、前記スペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、且つ前記スペーサーのアミノ基が、当該親水性置換基のカルボキシル基とアミド結合を形成する誘導体。
【請求項46】
請求項42から43の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、当該親 GLP-2 ペプチドのアミノ基が、前記スペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、且つ前記スペーサーのアミノ基が当該親水性置換基のカルボキシ基とカルバメート結合を形成する誘導体。
【請求項47】
請求項42から43の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、当該親 GLP-2 ペプチドのアミノ基が、前記スペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、且つ前記スペーサーのアミノ基が、当該親水性置換基のアルキル基と二級アミン結合を形成する誘導体。
【請求項48】
請求項1から47の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、当該親水性置換基が、H(OCH2CH2)nO- を含み、ここで、n>4 であり、且つ分子量が 200 から 100.000 ダルトンまでで異なり得る誘導体。
【請求項49】
請求項1から47の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、当該親水性置換基が、CH3O-(CH2CH2O)n-CH2CH2-O- を含み、ここで n>4 および分子量約 200 から 約 100.000 ダルトンである誘導体。
【請求項50】
請求項1から49の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、結合された 2 の親水性置換基を有する誘導体。
【請求項51】
請求項1に記載のGLP-2 誘導体であって、以下からなる群より選択される誘導体;
S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
L17K((R)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)-GLP-2(1-33);
S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K((S)-4-カルボキシ-4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(4-(PAO-アミノ)ブタノイル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/Q28K(3-(PAO-アミノ)プロピオニル)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PAO)-GLP-2(1-33);
S5K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
S7K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D8K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
E9K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
M10K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N11K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
T12K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
I13K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
L14K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D15K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N16K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
L17K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
A18K(Nε-PAO)プロピオニル)/K30R-GLP-2(1-33);
D21K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
N24K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
Q28K(Nε-PAO)/K30R-GLP-2(1-33);
D3E/S5K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/S7K(3-(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D8K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/E9K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/M10K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N11K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/T12K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/I13K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L14K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D15K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N16K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/L17K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/A18K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/D21K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33);
D3E/N24K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33); および
D3E/Q28K(Nε-PAO)/K30R/D33E-GLP-2(1-33)。
【請求項52】
請求項51に記載の GLP-2 誘導体 であって、当該 PAO 基が SBAB または SPAB 基を介して当該アミンに結合している誘導体。
【請求項53】
請求項1から32の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 であって、当該親水性置換基が糖部分を含む誘導体。
【請求項54】
請求項1から32の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体であって、当該親水性置換基が 2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル部分を含む誘導体。
【請求項55】
以下から選択される GLP-2 誘導体;
D3E/N16N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)/K30R-GLP-2(1-33);
または
D3E/M10L/N11N(2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル)-GLP-2(1-33)。
【請求項56】
GLP-2 ペプチドを含む GLP-2 誘導体を含む医薬組成物であって、親水性置換基が、1 以上のアミノ酸残基に対して、D3、S5、S7、D8、E9、M10、N11、T12、I13、L14、D15、N16、L17、A18、R20、D21、N24、Q28、および D33 からなる列挙されるものより独立して選択される配列番号1のアミノ酸配列に関する位置で結合している医薬組成物。
【請求項57】
請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体と、任意の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項58】
請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体の薬剤を製造するための使用。
【請求項59】
請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体の遅延性の効果を有する薬剤を製造するための使用。
【請求項60】
請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体の腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不良を引き起こす他の状態を治療する薬剤を製造するための使用。
【請求項61】
小腸症候群、炎症性腸症候群、クローン病、膠原質大腸炎を含む大腸炎、放射線大腸炎、放射線照射後萎縮症、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢、血管閉塞または外傷後の組織障害、旅行者の下痢、脱水症、菌血症、敗血症、拒食症、化学療法後の組織障害、早産児、強皮症、萎縮性胃炎を含む胃炎、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎、潰瘍、腸炎、盲嚢、リンパ管閉塞、血管性疾患および移植片対宿主、外科的処置、放射線照射後萎縮症および化学療法後の治癒、並びに 骨粗鬆症を治療する薬剤の製造のための請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体 の使用。
【請求項62】
腸管の機能不全または腸管における栄養分の吸収不良を引き起こす他の状態を治療する方法であって、前記方法が、請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする対象に対して投与することを含む方法。
【請求項63】
小腸症候群、炎症性腸症候群、クローン病、膠原質大腸炎を含む大腸炎、放射線大腸炎、放射線照射後萎縮症、非熱帯性(グルテン不耐性)および熱帯性下痢、血管閉塞または外傷後の組織障害、旅行者の下痢、脱水症、菌血症、敗血症、拒食症、化学療法後の組織障害、早産児、強皮症、萎縮性胃炎を含む胃炎、抗生物質投与後の萎縮性胃炎およびヘリコバクターピロリ性胃炎、潰瘍、腸炎、盲嚢、リンパ管閉塞、血管性疾患および移植片対宿主、外科的処置、放射線照射後萎縮および化学療法後の治癒並びに骨粗鬆症を治療する方法であって、当該方法が請求項1から55の何れか1項に記載の GLP-2 誘導体の治療的または予防的有効量をそれを必要とする対象に対して投与することを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−525425(P2007−525425A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504334(P2006−504334)
【出願日】平成16年3月23日(2004.3.23)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000198
【国際公開番号】WO2004/085471
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】