説明

GNSS信号の捕捉のためのシステム及び/又は方法

【課題】衛星航法システム中の宇宙ビーグル(SV)から受信される信号を捕捉するためのシステム及び方法に関し、他のGNSSシステムに属する衛星に関して探索範囲を低減する。
【解決手段】基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出することと、第1の受信信号の検出した符号位相、基準位置から第1のSVへの推定方位角、及び基準位置から第2のSVへの推定方位角に少なくとも部分的に基づいて、基準位置で第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、本明細書に参考のために示され、2006年9月14日に出願され、「他のGNSSシステムに属する衛星に関して探索範囲を低減すること(REDUCING SEARCH RANGES FOR SATELLITES IN OTHER GNSS SYSTEMS)」と題された同時係属中の米国仮特許出願第60/825,656号、2006年12月14日に出願され、「GNSS信号の捕捉のためのシステム及び/又は方法(SYSTEM AND/OR METHOD FOR ACQUISITION OF GNSS SIGNALS)」と題された米国仮特許出願第60/870,075号、及び2007年3月6日に出願され、「GNSS信号の捕捉のためのシステム及び/又は方法(SYSTEM AND/OR METHOD FOR ACQUISITION OF GNSS SIGNALS)」と題された米国特許出願第11/682,692号の優先権を主張する。
【0002】
[技術分野]
本発明は、ジオロケーション(geo-location)衛星から受信された信号に基づいて位置を決定することに関する。
【背景技術】
【0003】
衛星測位システム(SPS)は、一般に衛星から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、構成要素(エンティテイ:entities)に対して地球上でのそれらの位置を定めることを可能にする地球周回軌道衛星のシステムで構成される。上記のSPS衛星は、所定数のチップの反復擬似ランダム雑音(PN)符号で特徴づけられた信号を一般に送信する。例えば、GPS又はガリレオ等のような全地球的航法衛星システム(GNSS)の群に属する衛星は、この群に属する他の衛星により送信されるPN符号と区別可能なPN符号で特徴づけられた信号を送信することができる。
【0004】
受信機の位置を推定するために、ナビゲーションシステムは、衛星から受信された信号中のPN符号の検出に少なくとも部分的に基づいて、公知の技術を使用する受信機の「視野内の」衛星までの擬似距離測定値(measurements)を決定することができる。上記の衛星までの擬似距離は、受信機で受信信号を捕捉する過程で、この衛星と関連するPN符号で特徴づけられる受信信号中に検出された符号位相に少なくとも部分的に基づいて決定することができる。受信信号を捕捉するために、ナビゲーションシステムは、衛星に関連する局所生成PN符号(locally generated PN code)と受信信号を一般に相関させることができる。例えば、上記のナビゲーションシステムは、上記の局所生成PN符号の複数の符号及び/又は時間シフトしたバージョンと上記の受信信号を一般に相関させることができる。最高信号出力を有する相関結果をもたらす特定の時間及び/又は符号シフトしたバージョンの検出は、上述したように擬似距離の測定で用いる捕捉信号に関連する符号位相を示すことができる。
【0005】
GNSS内の衛星から受信された信号中に符号位相を検出するために、ナビゲーションシステムは、周期的反復PN符号シーケンス(periodically repeating PN code sequence)の全周期に及ぶ「符号位相仮定(hypotheses)」と関連する局所的生成PN符号シーケンスの複数の符号及び/又は時間シフトしたバージョンと衛星から受信された信号を相関させることができる。GPS信号の特定の例では、PN符号シーケンスは、1023のチップを含み、1ミリ秒毎に繰り返す。従って、GPS衛星から受信された信号の符号位相を検出するために、ナビゲーションシステムは、シングルチップインクリメント(single chip increments)でシフトされる位相で、GPS衛星と関連する局所生成PN符号シーケンスの1023のバージョンと受信信号を相関させることができる。
【0006】
図1は、SPSシステムの利用を示し、このSPSシステムでは、無線通信システム中の加入者局100が加入者局100への視野方向内の衛星102a,102b,102c,102dからの伝送を受信し、その伝送のうち4以上から時間測定値を得る。加入者局100は、上記の測定値を位置決定構成要素(エンティティ)(PDE: position determination entity)104に提供することができ、このPDE104は、測定値からこの局の位置を決定することができる。あるいは、加入者局100は、この情報から自身の位置を決定してもよい。
【0007】
加入者局100は、衛星に関するPN符号を受信信号と相関させることによって特定の衛星からの伝送を探索することができる。受信信号は、一般に雑音がある状態で、局100の受信機への視野方向内で1以上の衛星からの複合伝送で構成される。相関は、符号位相探索ウィンドウ(code phase search window)WCPと称される符合位相仮定の範囲上で、及びドップラー探索ウィンドウ(Doppler search window)WDOPPと称されるドップラー周波数仮定の範囲上で実行されることができる。上述されたように、上記の符号位相仮定は、PN符号シフトの範囲として一般に表わされる。また、ドップラー周波数仮定は、一般にドップラー周波数ビンとして表わされる。
【0008】
相関は、積分時間「I」に亘って一般に実行され、この積分時間Iが同期積分時間Ncと、非同期的に組み合わされた同期積分の数Mとの積として表わされることができる。特定のPN符号に関して、相関値は、2次元相関関数を定める対応するPN符号シフト及びドップラービンに一般に関連される。相関関数のピークは、定められて所定の雑音閾値と比較される。閾値は、フォルスアラーム確率(false alarm probability)、即ち、衛星送信を誤って検出する確率が所定の値以下となるように一般に選定される。衛星に関して時間測定値は、閾値に等しい又は閾値より大きい符号位相範囲に従って最先の非サイドローブピーク(earliest non-side lobe peak)の位置から一般に導き出されることができる。加入者局に関してドップラー測定値は、閾値に等しい又は閾値より大きいドップラー周波数範囲に従って最先の非サイドローブピークから導き出されることができる。
【0009】
受信信号の捕捉のための符号位相仮定の範囲内でPN符号シーケンスの複数のバージョンと受信信号を相関させることは、電力及びプロセッシングリソースを消費する。上記の電力及びプロセッシングリソースの消費は、一般に、携帯電話及び他の装置のような携帯型の製品における重大な設計制約になる。
【発明の概要】
【0010】
基準位置で他のナビゲーション信号の以前の捕捉から得られる情報に少なくとも部分的に基づいて、基準位置で受信された1つのナビゲーション信号中に1以上の特性の検出のための範囲を低減するシステム及び/又は方法は、開示される。しかしながら、これが本明細書に記述された特定の実施形態の例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されないことは、理解されるべきである。ナビゲーション信号中に1以上の特性の検出のための範囲を低減することによって、1以上の特性の検出は、より高速に及び/又はより少ないリソースを使用して遂行される。
【0011】
非限定的及び非包括的な実施形態は、以下の図を参照して記述され、同様の参照数字が種々の図を通して同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】図1Aは、一実施形態に従った衛星測位システム(SPS)の概略図である。
【図1B】図1Bは、一実施形態に従って宇宙ビークル(SV)までの擬似距離を測定することで受信機の位置を決定することができるシステムの概略図を示している。
【図2】図2は、一実施形態に従って周期的反復PN符号で符号化されたSVからの信号を捕捉するためのプロセスを説明する流れ図である。
【図3】図3は、一実施形態に従って宇宙ビークルから送信された信号の検出を探索される2次元領域の概略図である。
【図4】図4は、一実施形態に従ってセグメント境界に現れるピークを見逃すことを回避するために探索ウィンドウ中に所定数のチップによる重なり部分を示している。
【図5】図5は、一実施形態に従って測位位置を決定するために信号を処理するためのシステムの概略図である。
【図6】図6は、一実施形態に従った加入者局の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書を通して「実施形態(one embodiment)」又は「実施形態(an embodiment)」の参照は、実施形態に関連して記述される特定の特徴、構造又は特性が請求の範囲に記載された主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して各所に句「実施形態(in one embodiment)」又は「実施形態(an embodiment)」の出現は、同一の実施形態を必ずしも指しているというわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性は、1以上の実施形態に組み込まれることができる。
【0014】
ここに記述される手順は、特定の実施形態に従って用途に応じて種々の手段によって実行されることができる。例えば、この手順は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はその組み合わせで実行されることができる。ハードウェアでの実施では、例えば、処理装置は、1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、デジタル・シグナル・プロセッシング・デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子装置、ここに記述される機能を実行するように設計された他の装置ユニット、又はその組み合わせで実行されることができる。
【0015】
ここに参照される「命令」は、1以上の論理演算を示す表現に関連する。例えば、命令は、1以上のデータオブジェクトに対して1以上の操作を実行する機械で解釈可能であって「コンピュータ読み出し可能」であることができる。しかしながら、これは、命令の一例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではない。他の例では、ここに参照される命令は、コード化されたコマンドを含むコマンドセットを有する処理回路で実行可能なコード化されたコマンドに関連する。上記の命令は、処理回路で理解される機械語の形式でコード化されてもよい。同様に、これらは、命令の例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではない。
【0016】
ここに参照される「記憶媒体」は、1以上の機械で読み出し可能な表現を保持することができる媒体に関連する。例えば、記憶媒体は、コンピュータ読み出し可能な命令及び/又は情報を記憶する1以上の記憶装置を含むことができる。上記の記憶装置は、例えば、磁気記憶媒体、光学の記憶媒体又は半導体記憶媒体を含むいくつかの媒体タイプのうちいかなる1つを含むことができる。上記の記憶装置は、長期、短期、揮発性又は不揮発性のメモリ装置のいかなるタイプを含んでもよい。しかしながら、これらは、記憶媒体の例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されなるものではない。
【0017】
特に別記しない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書を通して「処理する」、「演算する」、「計算する」、「選択する」、「形成する」、「有効にする」、「抑制する」、「定める」、「終了する」、「特定する」、「開始する」、「検出する」、「得る」、「ホスティングする」、「保持する」、「表わす」、「推定する」、「受信する」、「送信する」、「決定する」等の用語を利用した説明がコンピュータプラットフォーム、例えば、コンピュータ又は同様の電子計算装置で実行されることができる行動及び/又はプロセスを指すことは、明らかである。このコンピュータプラットフォームは、コンピュータプラットフォームのプロセッサ、メモリ、レジスタ、及び/又は他の情報記憶装置、送信装置、受信装置、及び/又は表示装置内で物理的な電子及び磁気量及び/又は他の物理量として表わされるデータを操作及び変換する。上記の行動及び/又はプロセスは、例えば、記憶媒体中に記憶されたコンピュータ読み出し可能な命令の制御の下でコンピュータプラットフォームにより実行されることができる。上記のコンピュータ読み出し可能な命令は、例えば、コンピュータプラットフォームの一部として含まれる(例えば、処理回路の一部として含まれる、或いは、処理回路の外部として含まれる)記憶媒体に記憶されるソフトウェア及びファームウェアを含むことができる。さらに、特に別記しない限り、流れ図及び他の図を参照して、ここに記述されるプロセスは、上記のコンピュータプラットフォームで全部又は一部を同様に実行及び/又は制御されることができる。
【0018】
ここに参照される「宇宙ビークル」(SV)は、地表上の受信機に信号を送信することができる物体に関連する。特定の実施形態では、上記のSVは、静止衛星を含むことができる。あるいは、SVは、軌道上を移動し、地球上の固定位置に対して移動する衛星を含んでもよい。しかしながら、これらは、SVの例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこれら点に限定されるものではない。
【0019】
ここに参照される「位置」は、基準の点に従って物体又は物の所在に関連する情報と関連する。ここで、例えば、上記の位置は、緯度及び経度等の地理座標として表わされることができる。他の一例では、上記の位置は、地球を中心とするXYZ座標として表わされることができる。さらに他の一例では、上記の位置は、所在地住所、自治体又は他の政府の所管区、郵便番号等として表わされることができる。しかしながら、これらは、位置が特定の実施形態に従って表わされることができる方法の例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されるものではない。
【0020】
ここに参照される位置決定技術は、種々の無線通信ネットワーク、例えば、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)及び無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)等に対して使用されることができる。用語「ネットワーク」及び「システム」は、本明細書に交換可能に使用されることができる。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク及びシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク等であることができる。CDMAネットワークは、1以上の無線アクセス技術、いくつかの無線技術を挙げると、例えば、cdma2000及びワイドバンドCDMA(W−CDMA)等を使用することができる。ここで、cdma2000は、IS−95、IS−2000、及びIS−856標準に従って実施される技術を含むことができる。TDMAネットワークは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標))、デジタル先進移動電話サービス(D−AMPS)、又はいくつかの他のRATを使用することができる。GMS及びW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」(3GPP)と称される共同体からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代移動体通信システム標準化プロジェクト2」(3GPP2)と称される共同体からの文書に記載されている。3GPP及び3GPP2文書は、公的に利用可能である。例えば、WLANは、IEEE802.11xネットワークを含むことができ、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15xネットワークを含むことができる。ここに記述される上記の位置決定技術は、WWAN、WLAN及び/又はWPANのいかなる組み合わせに対して使用されてもよい。
【0021】
一実施形態によれば、装置及び/又はシステムは、SVから受信された信号に少なくとも部分的に基づいて位置を推定することができる。具体的には、上記の装置及び/又はシステムは、関連したSV及びナビゲーション衛星受信機間の距離の近似値を含む「擬似距離」測定値を得ることができる。特定の実施形態では、上記の擬似距離は、衛星測位システム(SPS)の一部である1以上のSVからの信号を処理可能な受信機で決定されることができる。上記のSPSは、例えば、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)、ガリレオ、グロナス、又は将来開発されるいかなるSPSを含むことができる。位置を決定するために、衛星ナビゲーション受信機は、3以上の衛星までの擬似距離測定値、及び送信時におけるそれらの位置を取得することができる。SVの軌道パラメータを知っていれば、これらの位置は、いかなる時に対しても計算されることができる。擬似距離測定は、その場合には、信号がSVから受信機に伝わる時間に光速を乗算されたものに、少なくとも部分的に基づいて決定されることができる。ここに記述される技術は、特定の実施形態に従った具体的な説明としてGPS及び/又はガリレオタイプのSPSでの位置決定の実施として提供されるであろうが、これらの技術は、SPSの他のタイプにも適用可能であること、及び請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されないことは、理解されるべきである。
【0022】
ここに参照される「全地球的航法衛星システム」(GNSS)は、共通の信号伝達フォーマットに従って同期ナビゲーション信号を送信するSVを含むSPSに関連する。上記のGNSSは、例えば、群に属する複数のSVから同時に地表の広大な部分上の位置にナビゲーション信号を送信するために同期された軌道内にSVの群を含むことができる。特定のGNSS群のメンバであるSVは、特定のGNSSフォーマットに特有のフォーマットでナビゲーション信号を一般に送信する。従って、第1のGNSS内のSVにより送信されたナビゲーション信号を捕捉する方法は、第2のGNSS内のSVにより送信されたナビゲーション信号を捕捉するように変更されることができる。特定の例では、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、GPS、ガリレオ及びグロナスの各々が他の2つの名前を付けられたSPSと異なるGNSSを表わすことは、理解されるべきである。しかしながら、これらは、相異なるGNSSに関連するSPSの例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではない。
【0023】
一実施形態に従って、ナビゲーション受信機は、周期的反復PN符号シーケンスで符号化された特定のSVからの信号の捕捉に少なくとも部分的に基づいて、特定のSVへの擬似距離測定値を得ることができる。上記の信号の捕捉は、PN符号シーケンス中のポイントに関連し、時間を参照する「符号位相」を検出することで構成させることができる。特定の実施形態では、例えば、上記の符号位相は、局所生成クロック信号及びPN符号シーケンス内の特定のチップの状態を基準とされることができる。しかしながら、これは、符号位相が表現されることができる方法の一例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題は、この点に限定されるものではない。
【0024】
一実施形態に従って、符号位相の検出は、PN符号間隔でいくつかの不明確な候補擬似距離又は擬似距離仮定を提供することができる。従って、ナビゲーション受信機は、検出した符号位相、及びSVまでの擬似距離測定値として擬似距離仮定のうち1つを選択する不明確さの分解能に少なくとも部分的に基づいてSVまでの擬似距離測定値を得ることができる。上述したように、ナビゲーション受信機は、複数のSVから得られる擬似距離測定値に少なくとも部分的に基づいて位置を推定することができる。
【0025】
特定の実施形態に従って以下に説明されるように、ナビゲーション受信機は、第1の信号の符号位相を検出して第1のSVから第1の信号を捕捉することができる。第2のSVから第2の信号を捕捉する際には、ナビゲーション受信機は、捕捉された第1の信号の符号位相に少なくとも部分的に基づいて第2の信号中に制限された符号位相探索範囲上で符号位相を探索することができる。従って、捕捉された第1の信号の符号位相は、上記のナビゲーション受信機が高速に及び/又は少ないプロセッシングリソースを使用して第2の信号を捕捉できるようにする。
【0026】
図1Bは、SVまでの擬似距離を測定することによって受信機の位置を決定することができるシステムの概略図を示している。地表118上の基準位置116の受信機は、SV1及びSV2から観察でき、また、信号を受信することができる。位置116は、例えば、半径約10kmの円で規定される領域114内にあると知られていることができる。しかしながら、これが特定の実施形態に従って推定位置の不確定要素が示されることができる方法の例に過ぎないこと、及び請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではないことは、理解されるべきである。一実施形態では、領域114は、周知の位置にセルラ無線通信ネットワークの特定のセルのサービスエリアを含むことができる。
【0027】
一実施形態に従って、基準位置116の受信機は、地上無線通信ネットワーク上で、サーバ(図示せず)のような他の装置と通信することができる。特定の実施形態では、上記のサーバは、SVから受信された信号を処理する及び/又は擬似距離測定を得るために受信機で使用される情報を含む捕捉支援(acquisition assistance)(AA)メッセージを受信機に送信することができる。あるいは、上記のAAメッセージは、受信機のメモリに局所的に記憶された情報から提供されてもよい。ここに、上記の局所的に記憶された情報は、数例を挙げると、取り外し可能なメモリ装置からローカルメモリに格納されてもよく、及び/又はサーバから受信された以前のAAメッセージから得られてもよい。特定の実施形態では、AAメッセージは、情報、例えば、SV1及びSV2の位置を示す情報、基準位置116の位置の推定値、推定位置に関連する不確定要素等を含むことができる。SV1及びSV2の位置を示す上記の情報は、エフェメリス(ephemeris)情報及び/又はアルマナック(almanac)情報を含むことができる。特定の実施形態に従って以下に示されるように、受信機は、上記のエフェメリス及び/又はアルマナック情報、並びに時間の概算に少なくとも部分的に基づいてSV1及びSV2の位置を推定することができる。SVの上記の推定位置は、例えば、基準方向からの推定方位角、及び基準位置116における地球の水平線(horizon)からの仰角、並びに/又は地球を中心とするXYZ座標を含むことができる。図1Bに示されるように、SV1は、北と基準位置116における地球の水平線上への基準位置116からSV1の視野方向の投影との間の推定方位角A1によって特徴づけられる推定位置を有するように示されている。SV1の推定位置は、基準位置116における地球の水平線からの推定仰角E1により同様に特徴づけられる。SV2の推定位置は、推定方位角A2及び仰角E2により同様に特徴づけられることができる。
【0028】
図2は、一実施形態に従ってSVから信号を捕捉するプロセス200の流れ図である。一実施形態に従って、受信機は、第1のSV(例えば、SV1)から第1の周期的反復PN符号で符号化された第1の信号を受信することができ、第2のSV(例えば、SV2)から第2の周期的反復PN符号で符号化された第2の信号を受信することができる。ブロック202において第1の信号を捕捉するために、上記の受信機は、受信した第1の信号と局所生成符号シーケンスの符号及び/又は時間シフトしたパージョンを相関させるとともに、受信信号中にドップラー周波数を検出することができる。第1のSVが1023チップ長の周期的反復PN符号で符号化されたGPS信号を送信する特定の例では、受信信号は、シングルチップインクリメントで符号及び/又は時間シフトされた、関連した局所生成符号シーケンスの1023もの数のバージョンに相関されることができる。しかしながら、これは、特定のGNSSのSVからの信号が捕捉されることができる方法の一例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではない。上記の相関操作は、下記のような関係(1)に従って表現されることができる。
【数1】

【0029】
ここで、
m = SV1から受信された信号の周期的反復PN符号シーケンスにおける
チップ数
CP = 基準時間にSV1から受信された信号中に検出される符号位相
Chip1= SV1のための局所生成PN符号シーケンスにおける第iのチップ、
0≦i<m
RS1 = SV1から受信された信号における第iのセグメント、0≦i<m
上記の関係(1)から判明するように、hは、0からm−1の探索範囲内にあり、最大の相関結果を検出するために、全PN符号区間中で網羅的に符号位相仮定を探索するようにSV1から受信された信号に対してm回の相関操作を実行することを伴う。以下に説明されるように、受信機は、第1のSVの位置、第2のSVの位置及び受信機の位置の推定値に少なくとも部分的に基づいて第2のSVから受信された信号の符号位相を推定することができる。ブロック204において、受信機は、いくつかのソース、例えば、AAメッセージ中に局所的に記憶された及び/又は受信したアルマナック又はエフェメリス情報のうちいかなる1つから第1及び第2のSVの位置を記述している情報を得ることができる。上記のAAメッセージは、時間の推定値を同様に提供することができる。上記の時間の推定値、第1及び第2のSVの位置を記述している情報、及び受信機の位置の推定値を使用して、ブロック204は、受信機の推定位置を基準として、第1及び第2のSVの仰角E1及びE2、並びに第1及び第2のSVの方位角A1及びA2を推定することができる。
【0030】
ブロック206において、受信機は、ブロック202で検出された符号位相、並びに推定値A1,A2,E1及びE2に少なくとも部分的に基づいて、第2のSVから受信した信号の符号位相を推定することができる。一実施形態に従って、ブロック206は、基準位置116からSV1までの距離の推定値(「RSV1」)及び基準位置116からSV2までの距離の推定値(「RSV2」)間の差分を計算することができる。ここで、ブロック206は、例えば、位置116に関する地球を中心とするXYZ座標の推定値に加えて、地球を中心とするXYZ座標のSV1及びSV2の位置の推定値を示す1以上のAAメッセージからAA情報を得ることができる。上記の地球を中心とするXYZ座標を使用して、ブロック206は、RSV1及びRSV1に関してユークリッド距離を計算することができる。
【0031】
SV1及びSV2が同一のGNSSシステム(例えば、SV1及びSV2の両方がGPS又はガリレオ群のいずれか一方の一部である)に属する特定の実施形態では、SV2からの信号中の符号位相CPは、下記の関係(2)に従って推定されることができる。
【数2】

【0032】
ここで、
T = 受信機で測定されるようなSV1からの信号の伝搬遅延
T = 受信機で測定されるようなSV2からの信号の伝搬遅延
PNI = SV1及びSV2から受信された信号の周期的反復符号間隔
CP = (例えば、関係(1)に従って決定されるような)SV1から受信
した信号の検出符号位相
一実施形態に従って、T1及びT2に対する値は、以下のように表わされる。
【0033】
T = (RSV1/c)−τ
T = (RSV2/c)−τ
ここで、
c = 光速
τ = 受信機クロックバイアスエラー
RSV1 = 基準位置からSV1までの距離の推定値
RSV2 = 基準位置からSV2までの距離の推定値
受信機クロックバイアスエラーがT1及びT2に関して共通且つ等しい特定の実施形態では、関係(2)で表わされるようなSV2からの信号中の推定符号位相が変形されることができる。ここで、表現T−Tは、以下のように与えられることができる。
【数3】

【0034】
従って、表現(2)は、そこで以下のように与えられることができる。
【数4】

【0035】
代替の実施形態では、SV1及びSV2は、相違するGNSS群のメンバであってもよい。特定の例では、説明のために、SV1がGPS群のメンバである一方でSV2がガリレオ群のメンバであってもよい。この特定の実施形態では、SV1により送信される信号が1.0msの周期で繰り返すPN符合シーケンスで符号化される一方で、SV2により送信される信号が4.0msの周期で繰り返すPN符合シーケンスで符号化されることができることに気づかされるだろう。あるいは、SV1がガリレオ群のメンバである一方でSV2がGPS群のメンバであってもよい。この特定の例では、SV1により送信される信号が4.0msの周期で繰り返すPN符号シーケンスで符号化される一方で、SV2により送信される信号が1.0msの周期で繰り返すPN符号シーケンスで符号化されることができる。しかしながら、これらは、単にSV1及びSV2が相違する周期で繰り返すPN符号シーケンスで符号化される信号を送信する異なるGNSS群に属することができる方法の例であり、請求の範囲に記載された主題がこの点に制限されるものではない。
【0036】
SV1がガリレオ群のメンバであって、SV2がGPS群のメンバである特定の例では、SV2からの信号中の符号位相は、下記の関係(3)に従って推定されることができる。
【数5】

【0037】
ここで、
c = 光速
PNIGPS = SV2から受信された信号の周期的反復符号間隔
CP = (例えば、関係(1)に従って定められるような)SV1から
受信された信号の検出符号位相
RSV1 = 基準位置からSV1までの距離の推定値
RSV2 = 基準位置からSV2までの距離の推定値
ここで、関係(3)が、変形された形式に示されるように、上述したような受信機クロックバイアスエラーを消去することは、気づかされるだろう。
【0038】
一実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されることなく、ブロック208は、E[CP2]+/−εCP2としてSV2から受信された信号中に符号位相を検出するための符号位相検索範囲を決定することができる。ここで、εCP2は、E [CP2]に関して受信信号中の符号位相のシングルサイド(single-sided)不確定要素を表わしている。一実施形態に従って、ブロック208は、上記のシングルサイド不確定要素εCP2を下記の関係(4)に従って決定することができる。
【数6】

【0039】
ここで、
c = 光速
A1 = 基準位置からSV1への推定方位角
A2 = 基準位置からSV2への推定方位角
E1 = 基準位置からSV1への推定仰角
E2 = 基準位置からSV2への推定仰角
Punc = 長さを単位にした基準位置のシングルサイド不確定要素
一実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの面に限定されず、A1,A2,E1,E2及びPuncに関する値は、上述したような、或いは、受信機自身中に局所的に記憶されるような1以上のAAメッセージから得られることができる。特定の実施形態に従って、E[CP2]+/−εCP2で規定される符号位相探索範囲は、SV2から受信された信号を捕捉するのに際して、符号位相を探索する符号位相検索範囲を限定するために受信機によって使用されることができる。特定の実施形態では、特許請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、受信機は、下記の関係(5)に従ってブロック210においてSV2から受信された信号を符号及び/又は時間シフトしたPN符号シーケンスの制限された数のバージョンと相関させようとすることができる。
【数7】

【0040】
ここで、
n = SV2から受信された信号の周期的反復PN符号間隔のチップ数
CP = SV2から受信された信号中で検出される符号位相
Chip2= SV2のための局所生成PN符号シーケンスにおける第iのチップ、
0≦i<n
θ = SV2から受信された信号の期待符号位相と関連する符号位相検索範囲
の中心と関連するインデックス
ρ = 検索範囲を規定するθへのシングルサイドオフセット
ここで、関係(1)中に上述した相関操作で実行されたような全範囲0≦h≦n―1に対してではなく、相関操作がhの制限された範囲θ−ρ≦h≦θ+ρ中で実行されることは、関係(5)から観察されるはずである。特定の実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、符号位相検索範囲の中心θが関係(2)又は(3)に従って決定されるSV2から受信された信号の符号位相の推定値に少なくとも部分的に基づいていることができる。ここで、例えば、E[CP2]及びθは、PN符号シーケンス中のチップと時間を結びつける定数によって関連づけられることができる。同時に、シングルサイドオフセットρは、関係(4)に従って決定されたシングルサイド不確定要素εCP2で少なくとも部分的に決定されることができ、ρ及びεCP2が、例えば、PN符号シーケンス中のチップと時間を結びつける定数によって関連づけられる。
【0041】
SV1がGPS群のメンバであって、SV2がガリレオ群のメンバである特定の実施の形態では、関係(3)に従ったE[CP2]は、4.0msの周期的反復符合間隔内で不明確である。この特定の実施形態では、CP1は、1.0msの間隔で分けられた、SV2からの信号中に期待符号位相に関して4つの仮定を決定するために使用されることができる。ここで、第1の仮定(i)は、上述したようにE[CP2]として決定されることができる。従って、4の仮定(i),(ii),(iii)及び(iv)は、以下のように決定されることができる。
【0042】
(i) E[CP]
(ii) { E[CP]+PNIGPS } mod PNIGal
(iii) { E[CP]+2*PNIGPS } mod PNIGal
(iv) { E[CP]+3*PNIGPS } mod PNIGal
ここで、
PNIGPS = SV1から受信された信号の周期的反復PN符号の周期時間
PNIGal = SV2から受信された信号の周期的反復PN符号の周期時間
特定の実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、ブロック206は、複数の符号位相仮定に関連する複数の符号位相探索範囲を定式化することができる。SV1がGPS群のメンバであって、SVがガリレオ群のメンバである上述の例を同様に続けると、上記の複数の符号位相探索範囲は、以下のように決定されることができる。
【0043】
(i) E[CP] +/- εCP2
(ii) { E[CP]+PNIGPS } mod PNIGal +/- εCP2
(iii) { E[CP]+2*PNIGPS } mod PNIGal +/- εCP2
(iv) { E[CP]+3*PNIGPS } mod PNIGal +/- εCP2
ここで、εCP2は、上述された関係(4)に従って決定される受信信号中の符号位相のシングルサイド不確定要素を表わしている。複数の仮定に関連する複数の探索範囲を規定して、ブロック210は、例えば、関係(5)を参照して上述されたような制限された符号位相探索範囲の間で局所生成PN符号シーケンスを相関させ、最大の相関結果をもたらす探索範囲内で符号位相を選定するようにすることができる。
【0044】
上述されたように、符号位相を検出することに加えて、GNSSのSVからの信号の捕捉は、捕捉信号のトップラー周波数の検出及び/又は測定を同様に含むことができる。代替の実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、基準位置116の推定値は、ブロック202でのSV1からの信号のドップラー周波数の検出及び/又は測定に続いて、信号捕捉に際してブロック210においてSV2からの振動のドップラー周波数の検出のための範囲を低減するために使用されることができる。一実施形態に従って、基準位置116の受信機で測定及び/又は検出されるSV1及びSV2からの信号のドップラー周波数は、以下のように表現されることができる。
【0045】
DoppSV1 = TrueDoppSV1+ζ
DoppSV2 = TrueDoppSV2+ζ
ここで、
ζ=受信機クロック周波数エラー
TrueDoppSV1 = 基準位置でSV1から受信された信号のドップラー周波数
TrueDoppSV2 = 基準位置でSV2から受信された信号のドップラー周波数
DoppSV1 = SV1から捕捉された信号の検出及び/又は測定された
ドップラー周波数
DoppSV2 = SV2から捕捉された信号の検出及び/又は測定された
ドップラー周波数
ここで、SV2から受信された信号中で検出及び/又は測定されるドップラー周波数が以下のような関係(6)に従って、SV1からの信号中で検出されたドップラー周波数に少なくとも部分的に基づいて推定されることができることに気づかされるだろう。
【数8】

【0046】
ここで、関係(6)が受信機クロック周波数エラー項を取り除くことに気づかされるだろう。上述されるように、DoppSV1の値は、SV1からの信号の捕捉から得られることができる。特定の実施形態に従って、TrueDoppSV1及びTrueDoppSV2に関連する値は、例えば、SV1及びSV2に関するドップラー探索ウィンドウの各々の中心として提供されるAAメッセージ中にトップラー周波数の推定値として得られることができる。
【0047】
一実施形態に従って、SV2から受信された信号の捕捉中にドップラー周波数を探索するための範囲は、E[DoppSV2]+/−εDoppSV2として決定されることができ、このεDoppSV2は、E[DoppSV2]に関するSV2から受信された信号のドップラー周波数のシングルサイド不確定要素を含む。特定の実施形態に従って、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されず、以下のような関係(7)に従って受信機の基準位置の精度と関連する不確定要素に少なくとも部分的に基づいて決定されることができる。
【数9】

【0048】
ここで、
κ = 周波数を単位(例えば、Hz)として、長さでの位置不確定要素
に関連する定数
A1 = 基準位置からSV1までの推定方位角
A2 = 基準位置からSV2までの推定方位角
E1 = 基準位置からSV1までの推定仰角
E2 = 基準位置からSV2までの推定仰角
Punc = 長さを単位にした基準位置のシングルサイド不確定要素
ここで、κに関する値は、実験的及び/又は経験的技法を使用して決定されることができる。特定の実施形態では、請求の範囲に記載される主題がこの点に限定されず、κは、例えば、不確定要素の1km毎に1.0Hzの値を有するように見なすことができる。しかしながら、これは、位置の不確定要素がドップラー探索範囲における不確定要素に定量的に影響を与える方法の例にすぎず、請求の範囲に記載された主題がこの点に限定されるものではない。
【0049】
関係(7)に従って決定されるようなεDoppSV2の値がAAメッセージ中の情報に従って規定されるドップラー探索ウィンドウより大きいドップラー探索ウィンドウに帰着することができることに気づかされるだろう。従って、代替の実施形態では、εDoppSV2は、以下の2つの最小値として選定されることができる。
【0050】
(i)AAメッセージ中の情報によって提供されるシングルサイドドップラー探索ウィンドウ、及び
(ii)関係(7)中に上述されるような位置の不確定要素に少なくとも部分的に基づいたシングルサイドドップラー周波数
一実施形態に従って、受信機で可視のSV(例えば、AAメッセージ中に示されるような)は、SVを探索されるように符号位相及びドップラー周波数仮定の2次元領域を規定する探索ウィンドウパラメータの特定のセットと関連されることができる。図3に示される、一実施では、SVに関する探索ウィンドウパラメータは、符号位相探索ウィンドウサイズWIN_SIZECP、符号位相ウィンドウの中心WIN_CENTCP、ドップラー探索ウィンドウサイズWIN_SIZEDOPP、及びドップラーウィンドウの中心WIN_CENTDOPPを含むことができる。その位置が決定されようとされる構成要素(エンティティ)がIS−801準拠の無線通信システム内の加入者局である場合では、これらのパラメータは、DPEによって加入者局に提供されるAAメッセージにより示唆されることができる。
【0051】
図3に示され、SVに関する2次元探索空間は、符号位相軸が水平線、及びドップラー周波数軸が垂直軸であることを示しており、ただし、この配置は、任意であって入れ換えられてもよい。符号位相探索ウィンドウの中心は、WIN_CENTCPと称され、符号位相探索ウィンドウのサイズは、WIN_SIZECPと称される。ドップラー周波数探索ウィンドウの中心は、WIN_CENTDOPPと称され、ドップラー周波数探索ウィンドウのサイズは、WIN_SIZEDOPPと称される。
【0052】
第1のSVから第1の信号の捕捉に続いて、一実施形態に従って、第2のSVからの第2の信号の捕捉に関するWIN_CENTCP及びWIN_SIZECPは、第1の捕捉信号中に検出される符号位相、受信機位置の推定、及び第1及び第2のSVに関して位置を記述している情報に少なくとも部分的に基づいて決定されることができる。ここで、第2の信号を捕捉するための探索空間は、各々がドップラー周波数の範囲及び符号位相の範囲で特徴付けられる複数のセグメント1202a,1202b,1202cに分割される。
【0053】
一実施形態に従って、第1のSVからの第1の信号の捕捉に続いて第2のSVからの信号を捕捉する際に、WIN_CENTDOPPが関係(6)に従ったE[DoppSV2]で少なくとも部分的に決定されることができることは、理解されるべきである。同様に、WIN_SIZEDOPPが上述したような基準位置と関連する不確定要素に従ったεDoppSV2で少なくとも部分的に決定されることができることは、理解されるべきである。
【0054】
1つの探索範囲がSV2から受信された信号中に符号位相を検出するように定められる特定の例に従って、WIN_CENTCPが上記に示した関係(2)及び(3)に従って定式化されたE[CP2]に従って少なくとも部分的に決定されることができることは、理解されるべきである。同様に、WIN_SIZECPが関係(4)に従ったεCP2に従って少なくとも部分的に決定されることは、理解されるべきである。上述したように複数の符号仮定を有する特定の実施形態では、複数の符号位相探索ウィンドウは、WIN_SIZECPによって境界を示されて、複数の符号位相ウィンドウの中心から定められることができる。ここで、上記の符号位相探索ウィンドウは、上述したように、パラメータWIN_CENTCP及びWIN_SIZECPによって同様に定められることができる。
【0055】
一実施形態に従って、セグメントを特徴付ける符号位相の範囲は、単一チャネルパスを介してセグメントを探索する相関器のチャネルの容量に等しいとすることができる。例えば、チャネル容量が32チップである特定の実施形態では、セグメントを特徴づける符号位相の範囲は、同様に32チップであることができるが、他の例が可能であることは、充分に理解されるべきである。
【0056】
図4に示されるようにセグメント境界に現れるピークを見逃すことを回避するように、所定の数のチップによってセグメントが重なり合わされてもよい。ここで、セグメント1202aの後部は、Δチップだけセグメント1202bの前部に重なり、セグメント1202bの後部は、Δチップだけセグメント1202cの前部に同様に重なる。この重なり部分に起因するオーバーヘッドのため、セグメントで表わされる符合位相の有効範囲は、チャネル容量より少ないことができる。例えば、重なり部分が4チップである場合、セグメントで表わされる符合位相の有効範囲が28チップであることができる。
【0057】
SVからの周期的反復信号を捕捉するためのシステムは、特定の実施形態に従って図5に示されている。しかしながら、これは、特定の実施形態に従って上記の信号を捕捉することができるシステムの一例に過ぎず、他のシステムは、請求の範囲に記載された主題から逸脱することなく使用されることができる。特定の実施形態に従って図5に示されるように、上記のシステムは、プロセッサ1302、メモリ1304及び相関器1306を含むコンピュータプラットフォームを備えることができる。相関器1306は、直接に又はメモリ1304を介して、プロセッサ1302によって処理されるように受信機(図示せず)により提供される信号から相関関数を作成するように構成されることができる。相関器1306は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されることができる。しかしながら、これらは、相関器が特定の実施形態に従って実現される方法の例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されるものではない。
【0058】
一実施形態に従って、メモリ1304は、コンピュータプラットフォームの少なくとも一部を提供するように、プロセッサ1302でアクセス可能且つ実行可能なコンピュータ読み出し可能な命令を記憶することができる。ここで、上記のコンピュータ読み出し可能な命令と組み合わせてプロセッサ1302は、図2に関連して上で説明されたプロセス200の全て又は複数部分を実行するように構成されることができる。特定の実施形態では、請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されず、プロセッサ1302は、上述したように位置決定信号を探索するように相関器1306に命令することができ、相関器1306により生成された相関関数から測定値を導き出すことができる。
【0059】
図6に戻ると、無線トランシーバ1406は、RFキャリア上で、ベースバンド情報、例えば、音声又はデータを有するRFキャリア信号を変調するように構成され、上記のベースバンド情報を得るために変調RFキャリアを復調する。アンテナ1410は、無線通信リンク上で変調RFキャリアを送信し、無線通信リンク上で変調RFキャリアを受信するように構成されることができる。
【0060】
ベースバンドプロセッサ1408は、無線通信リンク上での送信に関してCPU1402からトランシーバ1406にベースバンド情報を提供するように構成されることができる。ここで、CPU1402は、ユーザインターフェース1416内の入力装置から上記のベースバンド情報を得ることができる。ペースバンドプロセッサ1408は、ユーザインターフェース1416内の出力装置を介する送信に関して、トランシーバ1406からCPU1402にベースバンド情報を提供するように同様に構成されることができる。
【0061】
ユーザインターフェース1416は、ユーザ情報、例えば、音声又はデータ等を入力又は出力するための複数の装置を備えることができる。上記の装置は、例えば、キーボード、表示モニタ、マイクロホン及びスピーカを含むことができる。
【0062】
受信機1412は、SVからの送信を受信及び復調し、相関器1418に復調情報を提供するように構成されることができる。相関器1418は、受信機1412により提供される情報から関係(1)及び(2)中に上記に説明されるように相関関数を導き出すように構成されることができる。例えば、所定のPN符号に関して、相関器1418は、符号位相探索ウィンドウを配置する符号位相の範囲上で、及び上述されるようにドップラー周波数仮定の範囲上で定められる相関関数を作成することができる。そのようなものとして、個別の相関は、規定されたコヒーレント及び非コヒーレント積分パラメータに従って実行されることができる。相関器1418は、トランシーバ1406により提供されるパイロット信号に関連する情報からパイロット関連相関関数を導き出すように同様に構成されることができる。この情報は、無線通信サービスを得るために加入者局によって使用されることができる。チャネル復号器1420は、ベースバンドプロセッサ1408から受信したチャネルシンボルを内在するソースビットに復号するように構成されることができる。チャネルシンボルが畳み込み符号化シンボルを含む一例では、上記のチャネル復号器は、ビタビ復号器を含むことができる。チャネルシンボルが畳み込み符号の直列又は並列連結を含む第2の例では、チャネル復号器1420は、ターボ復号器を含むことができる。
【0063】
メモリ1404は、1以上のプロセス、実施形態、実施、或いは記述又は示唆されたそれらの例を実行するように実行可能なコンピュータ読み出し可能な命令を記憶するように構成されることができる。CPU1402は、上記のコンピュータ読み取り可能な命令にアクセスして実行するように構成されることができる。これらのコンピュータ読み取り可能な命令の実行を介して、CPU1402は、ブロック204及び220において特定の探索モードを使用するドウェル(dwells)を実行するように相関器1418に命令することができ、相関器1418により提供されるGPS相関関数を解析し、それらのピークから測定値を導き出し、位置の推定が充分に正確か否かを判断することができる。しかしながら、これらは、特定の実施形態中でCPUによって実行されることができるタスクの例に過ぎず、請求の範囲に記載された主題がこれら点に限定されるものではない。
【0064】
特定の実記形態では、加入者局のCPU1402は、上述したようにSVから受信された信号に少なくとも部分的に基づいて加入者局の位置を推定することができる。CPU1402は、特定の実施形態に従って上述されたように第1の受信信号中で検出された符号位相に少なくとも部分的に基づいて第2の受信信号を捕捉するための符号探索範囲を決定するように同様に構成されることができる。しかしながら、これらが特定の実施形態に従って上記の擬似距離測定値の定量的な評価を判断して、且つ、擬似距離推定値の精度を向上させるプロセスを終了させて、擬似距離測定に少なくとも部分的に基づいて位置を推定するためのシステムの例に過ぎないこと、並びに、請求の範囲に記載された主題がこれらの点に限定されるものではないことは、理解されるべきである。
【0065】
実施例であると現在見なされるものを説明及び記述してきたが、請求の範囲に記載された主題から逸脱することなく、種々の他の変形がされてもよく、同等物が置き換えられてもよいことは、当業者によって理解されるだろう。さらに、多数の変形がここに記述された主要な概念から逸脱することなく請求の範囲に記載された主題の技術に特別の状況を適合するようにされてもよい。従って、上記の請求の範囲に記載された主題が開示された特定の実施形態に限定されず、上述の請求の範囲に記載された主題が添付の請求の範囲に含まれる全実施形態及びその同等物を同様に含むことができるように意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出することと、
前記第1の受信信号の前記検出した符号位相、前記基準位置から前記第1のSVへの推定方位角、及び前記基準位置から第2のSVへの推定方位角に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で前記第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定することと、
を具備する方法。
【請求項2】
前記符号位相探索範囲は、前記基準位置から前記第1のSVへの推定仰角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの推定仰角に少なくとも部分的に基づいている請求項1の方法。
【請求項3】
前記第1のSVがGPS群に属し、前記第2のSVがガリレオ群に属する請求項1の方法。
【請求項4】
前記第1の符号位相を前記検出することは、前記第1のSVに関連する局所生成擬似ランダム符号シーケンスと前記第1の信号を相関させることを含む請求項1の方法。
【請求項5】
前記基準位置は、前記第1及び第2の信号を受信するように構成された受信機の位置の推定値を含む請求項1の方法。
【請求項6】
前記符号位相探索範囲は、前記第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号の周期中に所定数のチップを含む請求項5の方法。
【請求項7】
基準位置で、第1の全地球的航法衛星システム(GNSS)内の宇宙ビークル(SV)の群に属する第1のSVから受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出することと、
前記検出した第1の符号位相に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で、前記第1のGNSSと相違する第2のGNSS内のSVの群に属する第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定することと、
を具備する方法。
【請求項8】
前記符号探索範囲を決定することは、前記基準位置から前記第1のSVへの推定方位角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの推定方位角に少なくとも部分的に基づいて符号探索範囲を決定することをさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のGNSSがGPSを含み、前記第2のGNSSがガリレオGNSSを含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のGNSSがガリレオを含み、前記第2のGNSSがGPSを含む請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のGNSSがガリレオを含み、前記第2のGNSSがグロナスを含む請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のGNSSがグロナスを含み、前記第2のGNSSがGPSを含む請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のGNSSがGPSを含み、前記第2のGNSSがグロナスを含む請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のGNSSがグロナスを含み、前記第2のGNSSがガリレオを含む請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号は、前記第2の周期的反復ランダム信号より短い周期を有する請求項7に記載の方法。
【請求項16】
基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1信号中に第1のドップラー周波数を検出することと、
前記検出した第1のドップラー周波数に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で第2のSVから受信された第2の信号中に第2のドップラー周波数を検出するための探索範囲を決定することと、
を具備する方法。
【請求項17】
前記探索範囲を前記決定することは、前記基準位置の推定値中の不確定要素に少なくとも部分的に基づいて、前記探索範囲の中心を決定することをさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記探索範囲を前記決定することは、前記検出した第1のドップラー周波数に少なくとも部分的に基づいて、前記探索範囲の中心を決定することをさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記探索範囲を前記決定することは、前記基準位置の推定値における不確定要素に少なくとも部分的に基づいて、前記探索範囲の前記中心に関してドップラー探索ウィンドウを決定することさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
コンピュータ読み出し可能な命令を格納して有する記憶装置であって、
前記命令がコンピュータプラットフォームによって実行される場合、前記コンピュータプラットフォームに、
基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出させ、
前記第1の受信信号の前記検出した符号位相、前記基準位置から前記第1のSVへの推定方位角、及び前記基準位置から第2のSVへの推定方位角に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で前記第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定させる、
ように構成される記憶装置から構成される製品。
【請求項21】
前記コンピュータ読み出し可能な命令は、前記コンピュータプラットフォームによって実行される場合、前記コンピュータプラットフォームに、前記基準位置から前記第1のSVへの推定仰角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの推定仰角に少なくとも部分的に基づいて、前記符号位相探索範囲を決定させるように構成される請求項20に記載の製品。
【請求項22】
コンピュータ読み出し可能な命令を格納して有する記憶装置であって、
前記命令がコンピュータプラットフォームにより実行される場合、前記コンピュータプラットフォームに、
基準位置で、第1の全地球的航法衛星システム(GNSS)内の宇宙ビークル(SV)の群に属する第1のSVから受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出させ、
前記検出した第1の符号位相に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で、前記第1のGNSSと相違する第2のGNSS内のSVの群に属する第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定させる、
ように構成される記憶装置から構成される製品。
【請求項23】
コンピュータ読み出し可能な命令を格納して有する記憶装置であって、
前記命令がコンピュータプラットフォームにより実行される場合、前記コンピュータプラットフォームに、
基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1信号中に第1のドップラー周波数を検出させ、
前記検出した第1のドップラー周波数に少なくとも部分的に基づいて、第2のSVから前記基準位置で受信された第2の信号中に第2のドップラー周波数を検出するための探索範囲を決定させる、
ように構成される記憶装置から構成される製品。
【請求項24】
基準位置から第1の宇宙ビークル(SV)への推定方位角、及び基準位置から第2のSVへの推定方位角を示す情報を有する捕捉支援(AA)メッセージを受信する受信機を具備する加入者装置であって、
前記基準位置で前記第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出し、
前記第1の受信信号の前記検出した符号位相、前記基準位置から前記第1のSVへの前記推定方位角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの前記推定方位角に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で前記第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定するように構成される加入者装置。
【請求項25】
前記加入者装置は、前記基準位置から前記第1のSVへの推定仰角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの推定仰角に少なくとも部分的に基づいて、前記符号位相探索範囲を決定するようにさらに構成される請求項24に記載の加入者装置。
【請求項26】
前記加入者装置は、無線通信リンク上で前記AAメッセージを受信するようにさらに構成される請求項24に記載の加入者装置。
【請求項27】
2以上の全地球的航法衛星システム(GNSS)内の宇宙ビークル(SV)の位置を示す情報を有する捕捉支援(AA)メッセージを受信する受信機を具備する加入者装置であって、
基準位置で、前記GNSSに含まれる第1のGNSS内の宇宙ビークル(SV)の群に属する第1のSVから受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出し、
前記検出した第1の符号位相に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で、前記第1のGNSSと相違する前記GNSSに含まれる第2のGNSS内のSVの群に属する第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定するように構成される加入者装置。
【請求項28】
前記加入者装置は、無線通信リンク上で前記AAメッセージを受信するようにさらに構成される請求項27に記載の加入者装置。
【請求項29】
基準位置の推定値の不確定要素を示す情報を有する捕捉支援(AA)を受信する受信機を具備する加入者装置であって、
基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1信号中に第1のドップラー周波数を検出し、
前記検出した第1のドップラー周波数、及び前記不確定要素を示す前記情報に少なくとも部分的に基づいて、第2のSVから前記基準位置で受信された第2の信号中に第2のドップラー周波数を検出するための探索範囲を決定するように構成される加入者装置。
【請求項30】
前記加入者装置は、無線通信リンク上で前記AAメッセージを受信するようにさらに構成される請求項29に記載の加入者装置。
【請求項31】
位置決定エンティティ(PDE)と、
基準位置から第1の宇宙ビークル(SV)への推定方位角、及び基準位置から第2のSVへの推定方位角を示す情報を有する捕捉支援(AA)メッセージを無線通信リンク上で前記PDEから受信し、
前記基準位置で前記第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出し、
前記第1の受信信号の前記検出した符号位相、前記基準位置から前記第1のSVへの前記推定方位角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの前記推定方位角に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で前記第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定するように構成される加入者装置と、
を具備するシステム。
【請求項32】
前記加入者装置は、前記基準位置から前記第1のSVへの推定仰角、及び前記基準位置から前記第2のSVへの推定仰角に少なくとも部分的に基づいて、前記符号位相探索範囲を決定するようにさらに構成される請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
位置決定エンティティ(PDE)と、
2以上の全地球的航法衛星システム(GNSS)内の宇宙ビークル(SV)の位置を示す情報を有する捕捉支援(AA)メッセージを無線通信リンク上で前記PDEから受信し、
基準位置で、前記GNSSに含まれる第1のGNSS内の第1の宇宙ビークル(SV)の群に属する第1のSVから受信された第1の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第1の符号位相を検出し、
前記検出した第1の符号位相に少なくとも部分的に基づいて、前記基準位置で、前記第1のGNSSと相違する前記GNSSに含まれる第2のGNSS内のSVの群に属する第2のSVから受信された第2の周期的反復擬似ランダム符号化信号中に第2の符号位相の検出のための符号位相探索範囲を決定するように構成される加入者装置と、
を具備するシステム。
【請求項34】
位置決定エンティティ(PDE)と、
基準位置の推定値の不確定要素を示す情報を有する捕捉支援(AA)メッセージを無線通信リンク上で前記PDEから受信し
前記基準位置で第1の宇宙ビークル(SV)から受信された第1信号中に第1のドップラー周波数を検出し、
前記検出した第1のドップラー周波数、及び前記不確定要素を示す前記情報に少なくとも部分的に基づいて、第2のSVから前記基準位置で受信された第2の信号中に第2のドップラー周波数を検出するための探索範囲を決定するように構成される加入者装置と、
を具備するシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−255789(P2012−255789A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−154714(P2012−154714)
【出願日】平成24年7月10日(2012.7.10)
【分割の表示】特願2009−528417(P2009−528417)の分割
【原出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】