説明

III族窒化物結晶の成長方法

【課題】複数のチップ基板を用いて、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶を成長させるIII族窒化物結晶の成長方法を提供する。
【解決手段】本III族窒化物結晶の成長方法は、(0001)面からのオフ角ψを有する主面10mと複数の側面10sとを有し、側面10sのそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸を主面に投影した方向Chとのなす角α,β,γが90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板10を複数準備する工程と、複数のIII族窒化物チップ基板10を、III族窒化物チップ基板10のそれぞれの<0001>軸Cの方向が互いに平行になるように側面10sを互いに隣接させて配置する工程と、配置された複数のIII族窒化物チップ基板10の主面10m上にIII族窒化物結晶20を成長させる工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のIII族窒化物チップ基板を用いたIII族窒化物結晶の成長方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶を成長させる方法として、複数の種基板を配置し、配置された複数の種基板上にIII族窒化物結晶を成長させる方法が提案されている。
【0003】
たとえば、特開2010−275171号公報(特許文献1)は、オフ角を有する複数のシードを準備する工程と、シードの主面が略同一方向に向くようにしてシードを配置する工程と、シードの主面上に、III族窒化物結晶を成長させる工程と、を含むIII族窒化物結晶の製造方法を開示する。
【0004】
また、特開2010−215446号公報(特許文献2)は、主平面の任意の点における法線が<0001>方向に対して1.0°以下の傾斜角を有し、各側主面が{10−10}面以外の{hk−(h+k)0}面(ここで、hおよびkは整数)である、III族窒化物チップ基板を複数準備する工程と、複数のIII族窒化物基板を、主平面の法線方向が互いに平行になるように、各側平面を互いに隣接させて配置する工程と、配置された複数のIII族窒化物チップ基板の主平面上に、III族窒化物結晶を成長させる工程と、を備えるIII族窒化物結晶の成長方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−275171号公報
【特許文献2】特開2010−215446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開2010−275171号公報(特許文献1)および特開2010−215446号公報(特許文献2)に開示されるIII族窒化物結晶の成長方法においては、複数の種基板である複数のチップ基板の主面のオフ角の傾斜方向と少なくとも1つの側面の法線方向が直交する場合には、複数のチップ基板上に成長されたIII族窒化物結晶において、各チップ基板上に成長された各III族窒化物結晶部分の接合性が低く、各チップ基板の上記側面の上方の結晶領域に溝や筋が発生して、得られるIII族窒化物結晶の結晶性が低下するという問題点が発生することを見出した。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決して、複数のチップ基板を用いて、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶を成長させるIII族窒化物結晶の成長方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、(0001)面からのオフ角を有する主面と複数の側面とを有し、側面のそれぞれの法線と<0001>軸を主面に投影した方向とのなす角が90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板を複数準備する工程と、複数のIII族窒化物チップ基板を、III族窒化物チップ基板のそれぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるように側面を互いに隣接させて配置する工程と、配置された複数のIII族窒化物チップ基板の主面上にIII族窒化物結晶を成長させる工程と、を含むIII族窒化物結晶の成長方法である。
【0009】
本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法において、III族窒化物チップ基板の主面のオフ角を0.1°以上15°以下とすることができる。また、III族窒化物チップ基板の側面のそれぞれの法線と<0001>軸を主面に投影した方向とのなす角を、0°以上89°以下および91°以上180°以下の範囲内とすることができる。また、III族窒化物チップ基板の側面の平均粗さRaを5nm以下とすることができる。III族窒化物チップ基板の主面の形状は、平面充填が可能な形状とすることができる。また、III族窒化物結晶を成長させる方法を、昇華法とすることができる。また、III族窒化物チップ基板およびIII族窒化物結晶は、同一の化学組成を有することができる。さらに、III族窒化物チップ基板およびIII族窒化物結晶の化学組成をいずれもAlNとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のチップ基板を用いて、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶を成長させるIII族窒化物結晶の成長方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法に用いられるIII族窒化物チップ基板の一例を示す概略図である。
【図3】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法におけるIII族窒化物チップ基板の配置の一例を示す概略図である。
【図4】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法におけるIII族窒化物チップ基板の配置の別の例を示す概略図である。
【図5】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法におけるIII族窒化物チップ基板の配置のさらに別の例を示す概略図である。
【図6】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法におけるIII族窒化物チップ基板の配置のさらに別の例を示す概略図である。
【図7】本発明にかかるIII族窒化物結晶の成長方法におけるIII族窒化物チップ基板の配置のさらに別の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態であるIII族窒化物結晶の成長方法は、(0001)面からのオフ角ψを有する主面10mと複数の側面10sとを有し、側面10sのそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chとのなす角α,β,γが90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板10を複数準備する工程(図1(A))と、複数のIII族窒化物チップ基板10を、III族窒化物チップ基板10のそれぞれの<0001>軸Cの方向が互いに平行になるように側面10sを互いに隣接させて配置する工程(図1(B))と、配置された複数のIII族窒化物チップ基板10の主面10m上にIII族窒化物結晶20を成長させる工程(図1(C))と、を含む。
【0013】
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法によれば、主面10m上にIII族窒化物結晶を成長させるための複数のIII族窒化物チップ基板10は、それぞれの主面10mが(0001)面からオフ角ψを有し、それぞれの複数の側面10s(たとえば、側面10sa,10sb,10sc)のそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chとのなす角α,β,γが90°以外の角であることから、各III族窒化物チップ基板上に成長する各III族窒化物結晶領域の間の接合性が高くなるため、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶が得られる。
【0014】
本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法において用いられる複数のIII族窒化物チップ基板10は、それぞれの主面10mが(0001)面からオフ角ψを有していることから、各III族窒化物チップ基板10の主面10m上に成長させられるIII族窒化物結晶20は、その結晶成長表面に、III族窒化物チップ基板10の(0001)面に平行なテラス面と、かかるテラス面と異なる面方位を有するステップ面とからなるステップが形成されており、テラス面とステップ面との繰り返し方向は主面10mが(0001)面からオフしている方向(すなわち、<0001>軸を主面10mに投影した方向Ch)と平行であり、テラス面はIII族窒化物チップ基板10の(0001)面に垂直な方向に前進し、ステップ面は<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chに前進することにより結晶成長が進行する。なお、III族窒化物チップ基板10の主面10mの(0001)面からのオフ角ψは、主面の法線の<0001>軸の方向からのオフ角ψと等価である。
【0015】
ここで、本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法において用いられる複数のIII族窒化物チップ基板10は、それぞれの複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chとのなす角が90°以外の角であることから、各III族窒化物チップ基板10上に成長させられるIII族窒化物結晶20は、そのIII族窒化物チップ基板10の<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chに上記のステップ面が前進することにより、III族窒化物チップ基板10の複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Nc方向にもIII族窒化物結晶が成長するため、それらの側面10sa,10sb,10scにおいて隣接するIII族窒化物チップ基板10上に成長させられるIII族窒化物結晶20と接合して一体化して、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶が得られる。
【0016】
しかし、III族窒化物チップ基板10の複数の側面のうち少なくとも1つの側面について、その側面の法線と<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chとのなす角が90°であると、各III族窒化物チップ基板10上に成長させられるIII族窒化物結晶20は、そのIII族窒化物チップ基板10の<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chに上記のステップ面が前進しても、III族窒化物チップ基板10のその側面の法線方向にはIII族窒化物結晶が成長しないため、その側面において隣接するIII族窒化物チップ基板10上に成長させられるIII族窒化物結晶20と接合することが困難となり、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶を得ることが困難となる。
【0017】
(III族窒化物チップ基板の準備工程)
図1(A)および図2を参照して、本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、まず、(0001)面からのオフ角ψを有する主面10mと複数の側面10sa,10sb,10scとを有し、側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chとのなす角が90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板10を複数準備する工程を含む。かかるIII族窒化物チップ基板10を複数準備することにより、大型で結晶性の高いIII族窒化物を成長させることができる。
【0018】
ここで、III族窒化物チップ基板10において、主面10mの(0001)面からのオフ角ψ、<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Ch、複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Nc、および<0001>軸Cを主面10mに投影した方向Chと複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Ncとのなす角α,β,γは、III族窒化物チップ基板10のX線回折により測定される。
【0019】
III族窒化物チップ基板10を製造する方法は、特に制限はないが、結晶性が高く主面および複数の側面の面方位の精度が高いIII族窒化物チップ基板10を製造する観点から、HVPE(ハイドライド気相成長)法、昇華法などの気相法、フラックス法などの液相法などにより成長させたIII族窒化物バルク結晶から、そのX線回折に基づいて所定の面方位の主面10mおよび複数の側面10sa,10sb,10scを有するIII族窒化物チップ基板10を切り出し、III族窒化物チップ基板10の主面10mおよび複数の側面10sa,10sb,10scの研削、研磨および/またはエッチングによりそれらの側面の平均粗さRaを低減することが好ましい。
【0020】
III族窒化物チップ基板10の主面10mの(0001)面からのオフ角ψは、特に制限はないが、III族窒化物チップ基板10の主面10m上に成長させるIII族窒化物結晶20の成長表面にステップ面を形成しやすい観点から、0.1°以上が好ましく、1°以上がより好ましい。また、かかるオフ角は、成長させるIII族窒化物結晶20の結晶品質を高くする観点から、15°以下が好ましく、10°以下がより好ましい。
【0021】
III族窒化物チップ基板10の複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの法線Na,Nb,Ncと<0001>軸を主面10mに投影した方向とのなす角α,β,γは、III族窒化物チップ基板10のそれらの側面における隣接部の上方でIII族窒化物結晶20を接合させやすい観点から、0°以上89°以下および91°以上180°以下の範囲内であることが好ましく、0°以上80°以下および100°以上180°以下がより好ましい。
【0022】
III族窒化物チップ基板10の複数の側面10sa,10sb,10scのそれぞれの平均粗さRaは、III族窒化物チップ基板10のそれらの側面における隣接部の上方でIII族窒化物結晶20を接合させやすい観点から、5nm以下が好ましく、3nm以下がより好ましい。なお、かかる側面10sa,10sb,10scのそれぞれの平均粗さRaは、現在の研削、研磨またはエッチングの技術を考慮すると、1nm以上程度である。ここで、平均粗さRaとは、JIS K 0601:2001に規定する算術平均粗さRaをいい、具体的には、粗さ曲面からその平均面の方向に基準面積だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均面から粗さ曲面までの距離(偏差の絶対値)を合計し基準面積で平均した値をいう。平均粗さRaの測定は、AFM(原子間力顕微鏡)により行うことができる。
【0023】
III族窒化物チップ基板10の主面10mの平均粗さRaは、その主面10m上に結晶性の高いIII族窒化物結晶20を成長させる観点から、5nm以下が好ましく、3nm以下がより好ましい。なお、かかる主面10mの平均粗さRaは、現在の研削、研磨またはエッチングの技術を考慮すると、0.2nm以上程度である。
【0024】
III族窒化物チップ基板10の主面10mの形状は、特に制限はないが、大型のIII族窒化物結晶20を成長させる観点から、平面充填が可能な形状であることが好ましい。ここで、平面充填とは、平面内を少なくとも1種類の平面図形で隙間なく敷き詰める操作をいい、平面敷き詰め、タイリング、テセレーションともいわれる。また、敷き詰めた平面図形からなる平面全体を平面充填形という。1種類の平面図形により平面充填できる形状としては、三角形、平行四辺形、四角形、平行六辺形などが挙げられる。また、2種類以上の平面図形により平面充填できる形状として、正三角形と正方形との組み合わせ、正三角形と正六角形との組み合わせ、正方形と正八角形との組み合わせ、正三角形と正十二角形との組み合わせ、正方形と正六角形と正十二角形との組み合わせなどが挙げられる。また、平面充填形の回転対称性を高める観点から、正三角形、正四角形、長方形、平行四辺形、正六角形、平行六辺形、正三角形と正六角形との組み合わせなどが好適に挙げられる。
【0025】
(III族窒化物チップ基板の配置工程)
図1(B)を参照して、本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、次に、複数のIII族窒化物チップ基板10を、III族窒化物チップ基板10のそれぞれの<0001>軸Cの方向が互いに平行になるように側面10sa,10sb,10scを互いに隣接させて配置する工程を含む。複数のIII族窒化物チップ基板10を上記のように配置することにより、大型で結晶性の高いIII族窒化物を成長させることができる。
【0026】
複数のIII族窒化物チップ基板10は、結晶性の高いIII族窒化物結晶20を成長させる観点から、それぞれの<0001>軸Cの方向が互いに平行になるように配置される。また、複数のIII族窒化物チップ基板10は、大型のIII族窒化物結晶20を成長させる観点から、それぞれの<0001>軸Cの方向が互いに平行になるように側面10sa,10sb,10scを互いに隣接させて配置される。
【0027】
(III族窒化物結晶の成長工程)
図1(C)を参照して、本実施形態のIII族窒化物結晶の成長方法は、次に、配置された複数のIII族窒化物チップ基板10の主面10m上にIII族窒化物結晶20を成長させる工程を含む。上記の複数のIII族窒化物チップ基板10の主面10m上にIII族窒化物結晶20を成長させることにより、各III族窒化物チップ基板10上に成長する各III族窒化物結晶20の間の接合性が高くなるため、大型で結晶性の高いIII族窒化物が得られる。
【0028】
III族窒化物結晶20を成長させる方法は、特に制限はなく、昇華法、HVPE法などの気相法、フラックス法などの液相法などが好適に挙げられる。特に、高品質のIII族窒化物結晶20を成長させ易い観点から、昇華法が好ましい。
【0029】
また、III族窒化物チップ基板10およびその上に成長させるIII族窒化物結晶20は、III族窒化物結晶20の結晶性を高くする観点から、同一の化学組成を有することが好ましい。たとえば、III族窒化物チップ基板として、InxAlyGa1-x-yNチップ基板(0≦x、0≦y、およびx+y≦1)を用いた場合は、III族窒化物結晶20としてInxAlyGa1-x-yN結晶を成長させることが好ましい。
【0030】
さらに、III族窒化物チップ基板10およびその上に成長させるIII族窒化物結晶20は、いずれの化学組成もAlNであることが好ましい。
【実施例】
【0031】
(実施例1)
1.III族窒化物チップ基板の準備
(0001)面を主面とする直径が15mmで厚さが500μmのSiC基板上に、昇華法により、直径が15mmで厚さが約30mmのAlNバルク結晶(III族窒化物バルク結晶)を成長させた。結晶成長条件は、AlN原料側の温度を2300℃とし、その主面上にIII族窒化物バルク結晶を成長させるSiC基板の温度を2000℃とした。
【0032】
成長させられたAlNバルク結晶(III族窒化物バルク結晶)の結晶成長表面を研削および研磨により平坦に加工し、さらに研削および研磨によりSiC基板を除去することにより、(0001)面を主面とする直径10mmで厚さが25mmのAlNバルク結晶(III族窒化物バルク結晶)が得られた。
【0033】
得られたAlNバルク結晶(III族窒化物バルク結晶)について、(0002)面に関するX線回折を測定することにより、AlNバルク結晶の<0001>軸と主面とのオフ角ψ(すなわち、AlNバルク結晶の(0001)面からの主面のオフ角ψ)を測定した。また、上記のAlNバルク結晶の{10−10}面に関するX線回折を測定することにより、AlNバルク結晶の(0001)面からのAlNバルク結晶の主面のオフ角ψの方向を測定した。
【0034】
図1(A)および図3を参照して、上記のX線回折に基づいて、AlNバルク結晶から、(0001)面から<10−10>方向と10°の角度をなす方向に0.5°のオフ角を有する主面10mを有するAlNバルク基板を切り出し、その両側の主面を研削および研磨することにより、主面の10μm×10μmの範囲内の平均粗さRaが1nmで、厚さが500μmのAlNバルク基板が得られた。ここで、主面の平均粗さRaは、AFMにより主面の10μm×10μmの範囲内を測定した値である。
【0035】
次に、上記のAlNバルク基板から、{10−10}面および{11−20}面のいずれかの面方位面を有する4つの側面10sを有する6mm×11mmの長方形で厚さが500μmの4枚のチップを切り出し、それらのチップの側面を研磨して、主面10mが5mm×10mmの長方形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、4つの側面10sの平均粗さRaが3nmの4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)が得られた。ここで、側面の平均粗さRaは、AFMにより側面の10μm×10μmの範囲内を測定した値である。
【0036】
得られたAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)のそれぞれは、主面10mの(0001)面からのオフ角ψが0.5°であり、{10−10}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが15°であり、{11−20}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが105°であった。
【0037】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、図1(B)および図3を参照して、4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{10−10}面の側面同士および{11−20}面の側面同士が互いに隣接するようにして、縦2枚×横2枚の全体が長方形状の形に配置した。形に配置した。
【0038】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、図1(C)および図3を参照して、配置された4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、昇華法により、厚さ約3mmのAlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。結晶成長条件は、AlN原料側の温度を2300℃とし、その主面上にIII族窒化物バルク結晶を成長させるSiC基板の温度を2000℃として、50時間成長させた。
【0039】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)の外観は、実体顕微鏡により観察したところ、良好であった。また、AlN結晶(III族窒化物結晶20)のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、光学顕微鏡により観察したところ、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であった。また、AlN結晶(III族窒化物結晶20)の結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が105arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。なお、表1においては、複数のIII族窒化物チップ基板において、互いに隣接させない側面の面方位面およびその側面の法線と<0001>軸を主面に投影した方向とのなす角については記載していない。
【0040】
(実施例2)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0041】
具体的には、図4を参照して、主面10mが一辺5mmの正三角形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、3つの側面10sの平均粗さRaが3nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が1.5°であり、{10−10}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが15°であり、別の{10−10}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが75°であり、さらに別の{10−10}面の側面10scの法線Ncと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが135°である6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0042】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{10−10}面の側面同士が互いに隣接するようにして、それぞれの主面の三角形の1つの頂点を一致させて正六角形状の形に配置した。
【0043】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0044】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は良好であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が110arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。
【0045】
(実施例3)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0046】
具体的には、図5を参照して、主面10mが5mm×5mmの平行四辺形(内角が60°または120°)で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、4つの側面10sの平均粗さRaが1.5nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が4.0°であり、{10−10}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが45°であり、別の{10−10}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが105°である4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0047】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{10−10}面の側面同士が互いに隣接するようにして、縦2枚×横2枚の全体が平行四辺形状の形に配置した。
【0048】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0049】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は良好であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が90arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。
【0050】
(実施例4)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0051】
具体的には、図6を参照して、主面10mが一辺5mmの正六角形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、3つの側面10sの平均粗さRaが5nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が10°であり、{11−20}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが3°であり、別の{11−20}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが63°であり、さらに別の{11−20}面の側面10scの法線Ncと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが123°である4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0052】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{11−20}面の側面同士が互いに隣接するようにして、縦2枚×横2枚の全体を蜂の巣状に集合させて配置した。
【0053】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された4枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0054】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は良好であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が83arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。
【0055】
(実施例5)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0056】
具体的には、図7を参照して、主面10mが5mm×5mmの長方形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、4つの側面10sの平均粗さRaが1nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が0.5°であり、{12−30}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが25°である2枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0057】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、2枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{12−30}面の側面同士が互いに隣接するようにして、縦2枚の全体が長方形状の形に配置した。
【0058】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された2枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0059】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は良好であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が100arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。
【0060】
(実施例6)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0061】
具体的には、図4を参照して、主面10mが一辺5mmの正三角形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、3つの側面10sの平均粗さRaが6nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が1.5°であり、{10−10}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが10°であり、別の{10−10}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが70°であり、さらに別の{10−10}面の側面10scの法線Ncと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが130°である6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0062】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{10−10}面の側面同士が互いに隣接するようにして、それぞれの主面の三角形の1つの頂点を一致させて正六角形状の形に配置した。
【0063】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0064】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は良好であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦であり溝および筋などが見られないことから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が良好であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が95arcsecと良好であった。結果を表1にまとめた。
【0065】
(比較例1)
1.III族窒化物チップ基板の準備
実施例1と同様のAlNバルク結晶から、実施例1に準じた手順でAlNバルク基板を経て、以下のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板)を準備した。
【0066】
具体的には、図4を参照して、主面10mが一辺5mmの正三角形で厚さが500μmで、主面10mの平均面粗さRaが1nmで、3つの側面10sの平均粗さRaが3nmであって、主面10mの(0001)面からのオフ角が1.5
°であり、{10−10}面の側面10saの法線Naと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角αが30°であり、別の{10−10}面の側面10sbの法線Nbと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが90°であり、さらに別の{10−10}面の側面10scの法線Ncと<0001>軸を主面10mに投影した方向Chとのなす角βが150°である6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を準備した。
【0067】
2.III族窒化物チップ基板の配置
次に、6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)を、それぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるようにかつそれぞれの{10−10}面の側面同士が互いに隣接するようにして、それぞれの主面の三角形の1つの頂点を一致させて正六角形状の形に配置した。
【0068】
3.III族窒化物結晶の成長
次に、配置された6枚のAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の主面10m上に、実施例1と同様にして、AlN結晶(III族窒化物結晶)を成長させた。
【0069】
4.III族窒化物結晶の物性評価
得られたAlN結晶(III族窒化物結晶20)について、実施例1と同様にして評価したところ、その外観は不良であり、そのAlNチップ基板(III族窒化物チップ基板10)の隣接部の上方の結晶成長表面は、平坦でなく溝および筋などが見られることから、上記隣接部の上方におけるAlN結晶の接合性が不良であり、その結晶性は、(0002)面に関するX線回折のロッキングカーブにおけるX線回折強度ピークの半値幅が250arcsecと不良であった。結果を表1にまとめた。
【0070】
【表1】

【0071】
表1を参照して、(0001)面からのオフ角を有する主面10mと複数の側面とを有し、側面のそれぞれの法線と<0001>軸を主面に投影した方向Chとのなす角が90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板10を複数準備し、複数のIII族窒化物チップ基板を、III族窒化物チップ基板のそれぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるように側面を互いに隣接させて配置し、配置された複数のIII族窒化物チップ基板の主面上にIII族窒化物結晶を成長させることにより、大型で結晶性の高いIII族窒化物結晶が得られた。
【0072】
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0073】
10 III族窒化物チップ基板、10m 主面、10s,10sa,10sb,10sc 側面、20 III族窒化物結晶。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(0001)面からのオフ角を有する主面と複数の側面とを有し、前記側面のそれぞれの法線と<0001>軸を前記主面に投影した方向とのなす角が90°以外の角であるIII族窒化物チップ基板を複数準備する工程と、
複数の前記III族窒化物チップ基板を、前記III族窒化物チップ基板のそれぞれの<0001>軸の方向が互いに平行になるように前記側面を互いに隣接させて配置する工程と、
配置された複数の前記III族窒化物チップ基板の前記主面上にIII族窒化物結晶を成長させる工程と、を含むIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項2】
前記主面の前記オフ角は、0.1°以上15°以下である請求項1に記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項3】
前記側面のそれぞれの法線と<0001>軸を前記主面に投影した方向とのなす角は、0°以上89°以下および91°以上180°以下の範囲内である請求項1または請求項2のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項4】
前記側面の平均粗さRaが5nm以下である請求項1から請求項3のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項5】
前記主面の形状は、平面充填が可能な形状である請求項1から請求項4のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項6】
前記III族窒化物結晶を成長させる方法は、昇華法である請求項1から請求項5のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項7】
前記III族窒化物チップ基板および前記III族窒化物結晶は、同一の化学組成を有する請求項1から請求項6のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。
【請求項8】
前記III族窒化物チップ基板および前記III族窒化物結晶の化学組成がいずれもAlNである請求項1から請求項7のいずれかに記載のIII族窒化物結晶の成長方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−53037(P2013−53037A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191899(P2011−191899)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「ナノエレクトロニクス半導体新材料・新構造技術開発−窒化物系化合物半導体基板・エピタキシャル成長技術の開発」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】