説明

LEDを使った外部照明ユニット

【課題】LEDの実装密度を高めることのできる外部照明ユニットを提供する。
【解決手段】リング型の外部照明ユニット4は、円筒状のフロントケース75とリヤケース76とからなるアウターケースの内部に、LED基板77と回路基板78とが第1のスペーサを介して積層した状態で収容されている。フロントケース75の断面リング状の形状とほぼ同じ大きさのリング状のLED基板77には複数の照明用LED80が実装されている。回路基板79には、LED駆動回路の他に、外部照明ユニット4に搭載されたLED80の点灯を制御すると共にバーコードリーダ2との通信を制御するCPU、メモリMが実装されている。LED基板77は、複数の領域に区分され、各エリア毎に照明用LED80の点灯が制御される。この点灯制御にはLED80の発光量の制御を含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードやQRコードなどの光学情報を読み取るための光学情報読取装置や光学顕微鏡に付加的に設置される外部照明ユニットに関し、光源として複数のLEDを使った外部照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
トレーサビリティ(traceability)が普及した今日、工場や物流拠点などに光学情報読取装置を設置して、製品や産品に付与されたバーコードなどの光学情報又は光学符号の解読が行われている。この種の光学情報読取装置は「バーコードリーダ」又は「コードリーダ」と呼ばれている。
【0003】
バーコードリーダはレーザ光、可視光、赤外光を光学情報に照射し、その反射光を光学読取素子(撮像素子)で取り込む。そして、この取り込んだ撮像画像から光学情報に記録されている情報の解析が行われる。
【0004】
特許文献1はバーコードリーダを開示している。特許文献1に開示のバーコードリーダは、略直方体形状のアウターケースを備え、このアウターケースの中に、2つのポインタ用LED、各種基板、レンズ組立体、照明用LEDが収容され、照明用LEDの光を光学情報に照射しながら光学情報の撮像が実行される。このバーコードリーダに内蔵された照明用LEDの光量では不足する場合には、外部照明ユニットをバーコードリーダに付設して、この外部照明ユニットを使って光学情報の照明が行われる。
【0005】
特許文献2〜4は、光学顕微鏡に付設される外部照明ユニットを開示している。特許文献2〜4の外部照明ユニットはリング状の形状を有し、その内部にリング状に配列したLEDが径方向に複数列配設されている。このリング状照明ユニットの中心開口には光学顕微鏡の鏡筒が挿入され、この鏡筒にリング状の照明ユニットが設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−33465号公報
【特許文献2】特開2005−331623号公報
【特許文献3】特開2008−139708号公報
【特許文献4】特開2010−60415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
外部照明ユニットに内蔵される複数のLEDは、これを駆動するための回路と共に基板に実装される。特許文献2〜4に開示のリング状の基板は、その一方の面の全域に複数のLEDが均等に搭載され、他方の面に、LED駆動回路を構成する電子部品が実装されている。
【0008】
外部照明ユニットは、コンパクトな外形でありながら高い照度の照明であることが望まれる。これを実現するには、LEDの実装密度を高めればよい。しかし、コンパクト性を確保するために制限した大きさの基板を採用してLEDの実装密度を高めた場合には、LEDを駆動するために必要な電子部品を基板に実装するのが事実上困難になる。
【0009】
本発明の目的は、LEDの実装密度を高めることのできる外部照明ユニットを提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、点灯パターンに自在性を備えた外部照明ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
外形形状がリング状の外部照明ユニットであって、
該外部照明ユニットの断面リング状のアウターケースに収容されたリング状の第1の基板と、
前記アウターケースに前記第1の基板と積層される第2の基板とを有し、
前記第1の基板には、その片面の全域に複数の照明用LEDが実装され、
前記第2の基板には、前記第1の基板の照明用LEDを駆動するための駆動回路が形成されていることを特徴とする外部照明ユニットを提供することにより達成される。
【0012】
本発明の外部照明ユニットは、第1の基板にLEDを実装し、このLEDを駆動するための回路は、LED基板とは別の第2の基板に実装されるため、第1の基板に駆動回路を設けたときのように駆動回路の実装の困難性を回避して第1の基板の片面全域にLEDを実装し且つその実装密度を高めることができる。
【0013】
回路基板を構成する第2の基板には、好ましくは、LED基板(第1基板)の複数の照明用LEDの点灯を制御するための制御手段とメモリが実装される。
【0014】
本発明の好ましい実施例では、本発明の外部照明ユニットが光学情報読取装置に用いられ、外部照明ユニットに含まれる複数の照明用LEDの一部に限定して点灯する点灯パターンで照明用LEDが制御される。最も好ましくは、第1の基板の全域を複数のエリアに区分し、該複数のエリアを単位とした点灯パターンで照明用LEDの点灯制御が実行される。この点灯制御に、照明用LEDの発光量の制御を加えてもよい。本発明の他の目的及び作用効果は以下の実施例の詳しい説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】バーコードリーダ・システムの全体構成図である。
【図2】光学情報読取装置であるバーコードリーダの斜視図である。
【図3】バーコードリーダの内部に配置される各種基板の配置を斜め前方から見た図である。
【図4】図3に関連した図であって、バーコードリーダの内部に配置される各種基板の配置を斜め後方から見た図である。
【図5】バーコードリーダに内蔵される各種基板の結線関係を説明するための図である。
【図6】バーコードリーダに内蔵されるシャーシと、このシャーシに組み付けられたメイン基板、電源基板、サブ基板の配置を説明するための図である。
【図7】シャーシに組み付けられる各種の要素を説明するための図である。
【図8】カメラモジュールを斜め後方から見た図である。
【図9】カメラモジュールを斜め前方から見た図である。
【図10】カメラモジュールの内部構造を説明するための概念図である。
【図11】カメラモジュールと各種基板の関係を示す図であり、この状態でバーコードリーダのメインケースに収容される。
【図12】図11と同様に、カメラモジュールと各種基板の関係を示す図であり、好ましい例として、電源基板、メイン基板の上に放熱部材である熱伝導ゴムを載置した例を示す図である。
【図13】図12に関連して、熱伝導ゴムが電源基板、メイン基板とメインケースとに当接した状態を説明するための図である。
【図14】メインケースから前方に延びる一対のロッド状の延長部分の前端面にLED基板(内部照明基板)を取り付け、また、延長部分に電源基板、メイン基板の前端を固定することを説明するための図である。
【図15】バーコードリーダのメインケース及びその開放した後端がリヤケースによって閉じられることを説明するための図であり、このリヤケースにコネクタ基板を固定した状態を示す分解斜視図である。
【図16】図15に図示の内蔵物を収容したメインケースの正面図である。
【図17】図16からカメラモジュールを取り除いた状態のメインケースの正面図である。
【図18】メインケースに固定されるカメラモジュールの焦点距離を調整する一つの手段を説明するための図である。
【図19】メインケースに固定されるカメラモジュールの光軸のズレを調整する一つの手段を説明するための図である。
【図20】外部照明ユニットをバーコードリーダに取り付けた状態を示す図である。
【図21】外部照明ユニットの分解斜視図である。
【図22】外部照明ユニットに内蔵されるLEDを搭載したLED基板の斜視図である。
【図23】外部照明ユニットに組み込まれる2枚の基板の取り付け関係を説明するための図である。
【図24】外部照明ユニットのアウターケースを構成するフロントケースとリヤケースのシール構造の一例を示す図である。
【図25】外部照明ユニットのアウターケースを構成するフロントケースとリヤケースのシール構造の他の例を示す図である。
【図26】バーコードリーダに外部照明ユニットを組み付けるためのツールであるプレート部材の上端部を抽出した部分斜視図である。
【図27】プレート部材とバーコードリーダとの締結構造を説明するためにプレート部材の一部を抽出した部分斜視図である。
【図28】プレート部材に設けられた取付金具の変形例を示す図である。
【図29】図28に図示の取付金具の断面図である。
【図30】小径の専用外部照明ユニットをバーコードリーダに取り付けた状態の断面図である。
【図31】大径の専用外部照明ユニットをバーコードリーダに取り付けた状態の断面図である。
【図32】バーコードリーダに内蔵された面光源である内部照明ユニットに含まれるLEDが複数のエリアに区分けされて、各エリア毎に点灯制御されることを説明するための図であり、内部照明ユニットの正面図である。
【図33】大径の専用外部照明ユニットの正面図であり、この外部照明ユニットに含まれるLEDが複数のエリアに区分けされて、各エリア毎に点灯制御されることを説明するための図である。
【図34】小径の専用外部照明ユニットの正面図であり、この外部照明ユニットに含まれるLEDが複数のエリアに区分けされて、各エリア毎に点灯制御されることを説明するための図である。
【図35】内部照明ユニット及び外部照明ユニットに組み込まれたLED駆動回路の一例を示す図である。
【図36】内部照明ユニット及び外部照明ユニットの部分照明を制御するための系統図である。
【図37】バーコードリーダ・システムの設定のフローを説明するための工程図である。
【図38】パーソナルコンピュータを使って点灯パターンを設定するための設定画面の一例であり、外部照明ユニット無しの場合の設定画面の表示態様を示す図である。この図38では、バーコードリーダに内蔵した内部照明ユニットに含まれる複数のLEDの全てを点灯する点灯パターンが選択されている。
【図39】図38と同様に、パーソナルコンピュータを使って点灯パターンを設定するための設定画面の一例であり、外部照明ユニット無しの場合の設定画面の表示態様を示す図である。この図39では、バーコードリーダに内蔵した内部照明ユニットに含まれる複数のLEDのうち、外周側に位置する2つの互いに対向するエリアを点灯する点灯パターンが選択されている。
【図40】パーソナルコンピュータを使って点灯パターンを設定するための設定画面の一例であり、小径の外部照明ユニットをバーコードリーダに接続した場合の設定画面の表示態様を示す図である。この図40では、小径の外部照明ユニットに含まれる複数のLEDの全てを点灯する点灯パターンが選択されている。
【図41】パーソナルコンピュータを使って点灯パターンを設定するための設定画面の一例であり、大径の外部照明ユニットをバーコードリーダに接続した場合の設定画面の表示態様を示す図である。この図41では、大径の外部照明ユニットに含まれる複数のLEDの全てを点灯する点灯パターンが選択されている。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0016】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0017】
バーコードリーダ・システム(図1)
図1はバーコードリーダ・システムの概要を説明するための図である。図1を参照して、バーコードリーダ・システム1は、二次元情報読取装置であるバーコードリーダ2と、必要に応じてバーコードリーダ2に接続されるパーソナルコンピュータ3とを有し、バーコードリーダ2で撮像した画像をパーソナルコンピュータ3で確認しながら、このパーソナルコンピュータ3を使って各種の設定が行われる。バーコードリーダ・システム1には、更に、必要に応じてリング型の外部照明ユニット4がバーコードリーダ2に接続され、バーコードリーダ2の内部照明ユニット5と一緒になって又は内部照明ユニット5の動作を止めて外部照明ユニット4だけでワークを照明する。
【0018】
リング型の外部照明ユニット4は、このバーコードリーダ・システム1のための専用品であり、異なる種類の複数の外部照明ユニット4を用意するのが好ましい。勿論、外部照明ユニット4として専用品以外の照明ユニットを組み込むことも可能である。
【0019】
バーコードリーダ・システム1は、バーコード、QRコードなどの光学情報又は光学符号が印字された商品あるいは物品を製造する工場では物品の搬送経路に設置され、バーコードリーダ2で商品又は物品に印字又は刻印された光学情報に記録されている情報を読み取り、この情報をパーソナルコンピュータ3に転送して情報の解析が行われる。「光学情報読取装置」は一般的に“バーコードリーダ”又は“コードリーダ”を呼ばれており、ここでは“バーコードリーダ”という業界用語を使用する。
【0020】
また、図示の例では、図1に開示のように、パーソナルコンピュータ3に設定プログラムをインストールすることにより、このパーソナルコンピュータ3を使ってバーコードリーダ・システム1の各種の設定が行われる。勿論、バーコードリーダ2に例えばタッチパネル付き表示手段を設けて、この表示手段を使ってバーコードリーダ2、内部照明ユニット5(図3)及び/又は外部照明4(図20、図21)の設定作業ができるようにしてもよい。
【0021】
バーコードリーダ2(図2〜図19)
図2はバーコードリーダ2の外観を示す斜視図である。バーコードリーダ2は、断面多角形の形状のメインケース6と、メインケース6の前端に固定される円筒状のフロントケース7とを有し、この円筒状のフロントケース7に前述した内部照明ユニット5が内蔵されている。メインケース6は、図2などから分かるように略正方形の断面形状を備えているのが好ましい。
【0022】
バーコードリーダ2には互いに独立した複数の基板が内蔵されている。図3〜図5を参照して、バーコードリーダ2が備える複数の基板は次の通りである。
(1)メイン基板10:
メイン基板10には、CPU、メモリMが搭載され、画像をメモリMに転送してDSP(digital Signal Processor)で画像処理する。そして、メイン基板10のCPUで内部照明ユニット5を具備したバーコードリーダ2を制御し、また、外部照明ユニット4との通信を実行する。
(2)電源基板11:
バーコードリーダ2の電源を生成する。絶縁入出力回路が実装されている。
【0023】
(3)サブ基板12:
大容量メモリが搭載されており、この大容量メモリに取得画像や各種の設定が保存される。制限した大きさ及び形状のメイン基板10では、このメイン基板10に実装することのできなかった要素が実装される。
(4)CMOS基板13(受光基板):
CMOSイメージセンサ(光学読取素子)が実装され、画像を取得してメイン基板10に転送する。ポインタ用のLED40(図10)が搭載される。
【0024】
(5)LED基板14:
内部照明ユニット5を構成する円形開口14aを備えた円板状の基板であり、このLED基板14に複数の照明用LED80が実装され(後に説明する図32)、この複数の照明用LED80の点灯制御を実行する。複数の照明用LED80は、後に説明するバーコードリーダ2のレンズ組立体36の光軸を中心とする複数の径の異なる同心円上に配列される。内部照明ユニット5(LED基板14)に実装された複数の照明用LED80は後に説明するようにエリア分けして点灯制御される。また、このLED基板14には、各エリアに属する複数の照明用LEDに定電流を供給する定電流回路が設けられる。
(6)コネクタ基板15:
外部電源、IO、RS232C、Ethernet(登録商標)、外部照明ユニット4との入出力のインターフェースを構成する基板である。なお、外部照明ユニット4には、電源基板11から電源が供給される。
【0025】
図3、図4を参照して、メイン基板10と電源基板11とは互いに対向して配置され、このメイン基板10と電源基板11の各々の側縁で挟まれた領域に、これらメイン基板10と電源基板11と直交するようにしてサブ基板12が配設されている。サブ基板12とメイン基板10の配置位置を互いに置換してもよい。メイン基板10、電源基板11、サブ基板12は、バーコードリーダ2は矩形断面のメインケース6の4つの側面のうち3つの側面に隣接し且つこの3つの側面の各々に沿って配設される。そして、このメイン基板10、電源基板11、サブ基板12で囲まれた空間にCMOS基板13が位置し、このCMOS基板13は各基板10〜12と直交する一つの鉛直面に配設される。また、このCMOS基板13と平行に且つCMOS基板13を挟んで互いに対峙してLED基板14とコネクタ基板15が位置決めされる。
【0026】
図5は、上述した各基板10〜15の接続関係を説明するための図である。メイン基板10は、電源基板11と第1のFFC20(Flexible Flat Cable)で接続され、サブ基板12と第2のFFC21で接続され、CMOS基板13とFPC(Flexible Printed Circuit)22で接続され、内部照明ユニット4LED基板14と第3のFFC23で接続され、コネクタ基板15と第1のハーネス24で接続されている。電源基板11は、また、内部照明ユニット5のLED基板14と第2のハーネス25で接続され、LED基板14に実装された照明用LEDを発光させるための電源が電源基板11からLED基板14に供給される。電源基板11とコネクタ基板15は、2本のハーネス26、27とFFC28で接続されている。
【0027】
図5を再び参照して、メイン基板10と電源基板11とが略同じ大きさ及び形状を有している点に注目すべきである。換言すれば、メイン基板10は、電源基板11と略同じ大きさ及び形状となるように設計され、この制約のためにメイン基板10に搭載できなかった電子部品がサブ基板12に搭載される。
【0028】
図6、図7を参照して、メイン基板10、電源基板11、サブ基板12、CMOS基板13は、樹脂成型品であるシャーシ30に組み付けられる。シャーシ30は、図7から最も良く分かるように、メインケース6の断面形状とほぼ相似形の略正方形の断面形状を有するボックス形状を有し、このボックス形状の一つの側面30aを閉塞し、他の5つの面を開放した形態を有している。メイン基板10、電源基板11、サブ基板12は、開放した3つの側面10b〜10dに夫々配設される。樹脂成型品のシャーシ30は前後に開放しており、その一端開口30fからカメラモジュール32が挿入され(図7)、シャーシ30の中に挿入されたカメラモジュール32は、その周囲にメイン基板10、電源基板11、サブ基板12が位置し、これらメイン基板10、電源基板11、サブ基板12によってカメラモジュール32が包囲された状態になる。
【0029】
図8、図9を参照して、カメラモジュール32は、アルミニウムなどのダイキャスト品からなるカメラホルダ35を有し、このカメラホルダ35は、矩形断面のホルダ本体35aと、ホルダ本体35aの互いに対向する側面から前方に且つ互いに平行に延びる一対のアーム35bと、一対のアーム35bの前端から互いに離れる方向に延びる一対の取付部35cとを有している。ホルダ本体35aには、後方に向けて開放した後端面にCMOS基板13が複数のネジ37によって固定される(図8)。
【0030】
メイン基板10と電源基板11の位置決めのために、シャーシ30には6つの爪38が一体成形されており(図7)、この6つの爪38を使ってメイン基板10と、これに対向する電源基板11が、シャーシ30の開放した互いに対向する2つの側面30b、30dの夫々に位置決めされる。メイン基板10には爪38を受け入れる切り欠き10aが形成されている(図7)。電源基板11にも同様に切り欠き11aが形成されている(図3)。図7を参照して、矩形のサブ基板12は、対角線上の角隅部に一対の透孔12a、12bを有し、この一対の透孔12a、12bに対応してシャーシ30にも一対の透孔30g(一方の透孔は作図上の理由から図面には現れていない)が形成され、これら透孔12a、12b、30gを整合させることによりサブ基板12はシャーシ30にネジ止めされる。
【0031】
ポインタ用LEDの配置(図10)
カメラモジュール32は円筒状のレンズ組立体36を有し、このレンズ組立体36はカメラホルダ35の一対のアーム35b、35bの間に配設されている。図10を参照して、ホルダ本体35aの後端開口には、CMOS基板13がネジ37(図8)を使って固定される。CMOS基板13には、一対のポインタ用LED40、40が搭載されている。このポインタ用LED40に関連して、ホルダ本体35aには、各ポインタ用LED40の直ぐ前方に拡散シート41が配設されている。2つのポインタ用LED40の光は、夫々、拡散シート41を通じて且つレンズ組立体36を通じて前方に照射され、バーコードリーダ2の視野範囲の中の互いに離間した2点を指し示す。図10の参照符合43は光学読取素子であるCMOSイメージセンサを示し、光学読取素子43はCMOS基板13に実装されている。
【0032】
ポインタ用LED40をカメラモジュール32に内蔵させたことにより、光学読取素子43とポインタ用LED40との相対位置を一定に保つのが容易になると共にバーコードリーダ2を小型化するのが容易になる。特に、ポインタ用LED40がバーコードリーダ2のレンズ組立体36を光学読取素子43と共用することによって、ポインタ用LED40のための専用のレンズが不要となるためバーコードリーダ2の小型化が容易である。
【0033】
カメラモジュール32は、光学読取素子(撮像素子)43とレンズ組立体36との間の距離が従来との対比で非常に大きく、高い分解能でバーコードやQRコードなどの光学情報を超微小な領域まで読み取ることができるという特徴を有している。このように従来との対比で長さ寸法が大きいカメラモジュール32をバーコードリーダ2の中に収容するとき、上述した基板配置に注目すべきである。すなわち、カメラモジュール32をメイン基板10、電源基板11、サブ基板12で囲むという技術的思想を導入することで、バーコードリーダ2を小型化しつつ長尺のカメラモジュール32をアウターケースの中に収容することができる。
【0034】
ちにみに、カメラモジュール32のスペックは次のとおりである。
(1)光学倍率:0.6〜1.0倍(実施例では、0.823倍);
(2)視野範囲:7.5mm×4.8mm〜4.5mm×2.9mm(実施例では、5.5mm×3.5mm);
(3)光学読取素子から先端のレンズまでの距離:35mm以上(実施例では40mm)。
【0035】
図11は、シャーシ30に基板10、11、12及びカメラモジュール32を組み付けた組立体の斜視図である。図12は、メイン基板10、電源基板11の上に、夫々、クッション性を備え且つ優れた熱伝導性を備えた放熱部材として熱伝導ゴム45を設置した状態を示す。バーコードリーダ2の放熱性に関して必要があれば、図12に例示した態様で熱伝導ゴム45を添設した状態で矩形断面のメインケース6(図2)に収容される(図13)。
【0036】
伝熱性に優れた金属材料からなる多角形断面のメインケース6の異なる側面に隣接し且つこれに沿ってメイン基板10と電源基板11を配置したことにより、これらメイン基板10及び電源基板11の熱を外部に放出し易くなると共に、このメイン基板10と電源基板11で囲まれた空間にカメラモジュール32を収容することができるため、バーコードリーダ2の一層の小型化が可能である。特に、メイン基板10、電源基板11とメインケース6との間に熱伝導ゴム45のような放熱部材を介在させることで放熱効率を高めることができ、この観点からもバーコードリーダ2の一層の小型化が可能になる。
【0037】
図13及び図15の参照符合46はリヤケースを示し、メインケース6の後端開口に脱着可能に装着されてメインケース6を閉塞する。リヤケース46にはコネクタ基板15が取付けられており、このコネクタ基板15はリヤケース46にネジ47を使って固定される(図15)。バーコードリーダ2のアウターケースを構成するメインケース6、フロントケース7、リヤケース46は、例えばメインケース6を熱伝導に優れた金属材料、例えばアルミニウムなどの伝熱性材料から作られるのがよい。
【0038】
図6を参照して、メイン基板10及び電源基板11には、その前端幅狭部に夫々透孔50、51を有する。バーコードリーダ2のメインケース6は、円筒状のフロントケース7の内部まで前方に且つ互いに平行に延びるロッド状の一対の延長部分6aを有する(図15)。
【0039】
メインケース6の前端部を抽出した図14を参照して、メインケース6の一対の延長部分6aには、メイン基板10及び電源基板11の前端幅狭部の透孔50、51に関連した透孔52、53が形成され、この透孔52、53に挿入したネジ54を使ってメイン基板10及び電源基板11がメインケース6(延長部分6a)に固定される。これにより、シャーシ30の3つの爪38で位置決めされたメイン基板10、電源基板11は、その各々が、メインケース6の前方に延びる延長部分6aに1本のネジ54によって固定される。換言すれば、この合計2本のネジ54によってシャーシ30がメインケース6に固定された状態となる。ネジ54を締結する作業及びネジ54取り外す作業を容易するために、メイン基板10の透孔50及び電源基板11の透孔51に、ネジ54が螺着するナット55を実装するのが好ましい。メインケース6の一対のロッド状の延長部分6aには、また、その前端面にリング状のLED基板14がネジ60を使って固定される。このリング状のLED基板14がレンズ組立体36の周囲に配置され、LED基板14に搭載された複数の照明用LED80によって、レンズ組立体36の外周側に位置するリング状の面光源が形成される。
【0040】
図17は、メインケース6を正面から見た図である。メインケース6は、その前端面に左右一対の取付座62を有し、この一対の取付座62を使ってカメラモジュール32がメインケース6に固定される。図16は、メインケース6の中にカメラモジュール32を内蔵させた状態の正面図である、図17は、カメラモジュール32を取り除いた状態で描いたメインケース6の正面図である。
【0041】
金属成型品であるメインケース6にカメラモジュール32を固定することで、カメラモジュール32をシャーシ30に固定するのに比べてカメラモジュール32の位置決め精度を高めて視野範囲の位置決め精度を高めることができる。
【0042】
バーコードリーダ2が内蔵する主要な基板、つまり電源基板10、メイン基板12などと、レンズ組立体36を含むカメラモジュール32とをシャーシに組み付けた組立体をアウターケース(メインケース6)に内蔵させる構成を採用したことにより、複数種類のカメラモジュール32を用意することで同じアウターケースを使って複数種類のバーコードリーダ2をユーザに提供することができる。また、異なる種類のカメラモジュール32に対して、同一の電源基板10やメイン基板12などを採用し且つ同じアウターケースを使ってバーコードリーダ2を製造することができる。
【0043】
前述したカメラモジュール32の左右一対の取付部35cがメインケース6の左右一対の取付座62に着座され、4本のネジ63を使って各取付部35cが、対応する取付座62に固定される(図16)。
【0044】
上述したメインケース6の取付座62と、カメラモジュール32の取付部35cとの間にスペーサ65が介装される(図18)。このスペーサ65として、厚さ寸法の異なる複数種類のスペーサ65を予め用意しておくことで、又は同じ厚み寸法のスペーサ65を単数又は複数重ねることでバーコードリーダ2の焦点距離のバラツキを調整するのがよい。また、厚さ寸法の異なる複数の種類のスペーサ65を使い分けてバーコードリーダ2の焦点距離を異ならせることで、共通の同じアウターケースを共用しつつ焦点距離のことなるバーコードリーダ2をユーザに提供することができる。また、厚さ寸法の異なる複数種類のスペーサ65を用意し、この厚さ寸法の異なるスペーサ65を用いてカメラモジュール32の光軸が正規の光軸となるようにカメラモジュール32の光軸調整を行うのがよい(図19)。
【0045】
専用外部照明ユニット4(図20〜図31)
図20は、バーコードリーダ2に専用の外部照明ユニット4を装着した状態を示し、参照符号70は、バーコードリーダ2と外部照明ユニット4とを接続するケーブルを示す。外部照明ユニット4にはバーコードリーダ2から電源が供給される。
【0046】
リング状の外形形状を備えた外部照明ユニット4は円形の外形輪郭を有し、その中心に円形開口4aを備え、この円形開口4aの中心とバーコードリーダ2のレンズ組立体36の光軸とが一致するようにバーコードリーダ2が位置決めされる。このバーコードリーダ2の位置決めのためにスタンド71が用意される。スタンド71は、後に詳しく説明するように、外部照明ユニット4の背面にボルト止めされる一対のプレート部材72と、このプレート部材72の任意の高さ位置にバーコードリーダ2を定置させるための取付金具73とで構成されている。
【0047】
先ず、外部照明ユニット4の構造について図21を参照して説明する。図21は外部照明ユニット4の分解斜視図である。外部照明ユニット4は、リング状の円筒形状のフロントケース75と、リヤケース76とからなるアウターケースの内部に、LED基板77と回路基板78とがスタックコネクタ79(図21)及び第1のスペーサ82(図23)を介して積層した状態で収容されている。
【0048】
リング状の円筒形状のフロントケース75の断面リング状の形状とほぼ同じ大きさのリング状のLED基板77には複数の照明用LED80が実装されている。このリング状のLED基板77とほぼ同じ大きさであるのが好ましいリング状の回路基板78には、LED駆動回路の他に、外部照明ユニット4に搭載された複数のLED80の点灯を制御すると共にバーコードリーダ2との通信を制御するCPU、メモリM(図1)が実装されている。図23を参照して、LED基板77と回路基板78とは電気的に接続されるのは勿論であるが、これらLED基板77と回路基板78とは上述した第1のスペーサ82によって相互に固定され、また、LED基板77は第2のスペーサ81によってリヤケース76に固定される。換言すると、回路基板78はLED基板77を介してリヤケース76に固定される。
【0049】
特にフロントケース75に、後に説明するフレネルレンズ102(図30)を採用したときに、LED基板77の照明用LED80とフロントケース75との相対的な位置決めが重要となる。図23の例であれば、LED基板77がリヤケース76を介してフロントケース75に位置決めされるため、これによりフロントケース75とLED基板77とが相対的に位置決めされるだけでなく、LED基板77、回路基板78の組み付け作業が容易である。
【0050】
第1の変形例として、LED基板77と回路基板78の設置構造に関し、LED基板77を介在させることなく直接的に回路基板78をリヤケース76にスペーサを介して固定するようにしてもよい。第2の変形例として、回路基板78をリヤケース76にスペーサを介して固定すると共にこの回路基板78にLED基板77を他のスペーサを介して固定するようにしてもよい。
【0051】
図24、図25は、リング状の円筒形状のフロントケース75の後端開口にリヤケース76を嵌入する形式で外部照明ユニット4のアウターケースを構成した場合に、図24に示すように、リヤケース76の周面に接着剤85を塗布してフロントケース75に嵌入する又はフロントケース75に接着剤85を塗布した後にリング状の円板形状のリヤケース76を嵌入する、フロントケース75にリヤケース76を嵌入した後に、その隙間に接着剤85やシール剤を充填する等によりフロントケース75とリヤケース76との間の隙間に接着剤85やシール剤を介在させることで、この接着剤85やシール剤でアウターケースのシール性を確保するようにしてもよい。また、この場合に、必要に応じてネジ86を使って両者75、76を固定してもよい。
【0052】
このように、円筒状フロントケース75の後端の断面円形の形状を変えることなく、フロントケース75の後端開口に挿入する形式のリヤケース76を採用した上で図24、図25のシール構造を採用することでLED基板77の最大限の基板面積を確保しつつ耐油防水機能を備えた外部照明ユニット4を製造することができる。換言すると、フロントケース75や、このフロントケース75に収容したLED基板77の周囲の形状が円形以外の異形の形状であると、これによって外形輪郭が円形のLED基板77の直径を小さく設定せざるを得なくなってしまう。
【0053】
図25を参照して、フロントケース75とリヤケース76との間にパッキン87を介装して、このパッキン87によってシール性を確保するようにしてもよい。
【0054】
専用外部照明ユニット4の位置決め機構(図26〜図29)
図26〜図27は前述したスタンド71(図20)の詳細図である。図20、図26を参照して外部照明ユニット4の背面且つ中心円形開口4aに隣接した箇所から起立する長方形の形状の一対のプレート部材72は、中心円形開口4aの直径方向に互いに対峙した状態で平行に延びている。
【0055】
プレート部材72は、上下方向に延びるガイドスリット72aを有し、また、このガイドスリット72aと平行にサブスリット72bを少なくとも一本有している。
【0056】
取付金具73は、プレート部材72を横断し且つプレート部材72の両側縁と係合する左右の折り返し部73aを備えた形態を有し、そしてバネ性を具備している。この取付金具73の中心部位にネジ74が好ましくは脱落不能に取り付けられている。
【0057】
ネジ74は一対のプレート部材72の間に配置されたバーコードリーダ2のネジ穴89(図15、図27)に螺合される。バーコードリーダ2は、プレート部材72のガイドスリット72aに受け入れられる突出ピン90を備えている(図2、図15)。突出ピン90は、バーコードリーダ2のメインケース6の互いに対向する側面に、夫々、2つ設けられ、この2本の突出ピン90を結ぶラインは、バーコードリーダ2の光軸と平行である。より詳しくは、突出ピン90は、矩形断面のメインケース6の互いに対向する側面の各々に2本設けられ、この2本の突出ピン90は、メインケース6の側面の一端部と他端部に配置されている。また、取付金具73のネジ74を受け入れるネジ穴89は、メインケース6の前端部(フロントケース7側の端部)に形成されている。
【0058】
取付金具73のネジ74を緩めて一対のプレート部材72の所望の高さ位置にバーコードリーダ2を位置決めしたら、ネジ74をねじ込むことで、取付金具73をプレート部材72に密着させることによりバーコードリーダ2はプレート部材72に固定される。これに加えて、バーコードリーダ2の側面(例えばリヤケース46)にねじ穴92(図2、図15)を設け、このねじ穴92に螺号する第2のネジ93を使ってプレート部材72とバーコードリーダ2とを締結するようにしてもよい(図20)。この第2のネジ93はプレート部材72のサブスリット72bに配置される。これにより、バーコードリーダ2の互いに対向する側面が、上下方向及び幅方向に離間して位置する2本のネジ74、93によって各プレート部材72に固定される。
【0059】
図20から最も良く分かるように、ガイドスリット72aはプレート部材72の長手方向の一端部から他端部まで一直線に且つバーコードリーダ2の光軸と平行に延びている。これにより、バーコードリーダ2の光軸を一定に保ちながらバーコードリーダ2の高さ位置を調整することができる。
【0060】
サブスリット72bはガイドスリット72aと平行に延びているが、サブスリット72bの下端はプレート部材72の長手方向中間部分で終わっている。このようにサブスリット72bの下端をプレート部材72の高さ方向中間部分で終端させることにより、次の利点がある。バーコードリーダ2の高さ位置を調整するために、取付金具73の第1のネジ74及びサブスリット72bに挿入した第2のネジ93を共に緩めたときに、基本的には、取付金具73のバネ性によってバーコードリーダ2は、ユーザがバーコードリーダ2を上げ下げしない限りその位置を保つが、何らかの原因でバーコードリーダ2から手を話した瞬間にバーコードリーダ2が大きく下降してバーコードリーダ2が損傷するのを防止することができる。このバーコードリーダ2の落下規制は、サブスリット72bの下端を比較的高い位置で終わらせる設定が行われているからであり、バーコードリーダ2に螺着した第2のネジ93がサブスリット72bの下端で係止することにより、このサブスリット74bの下端がストッパとして機能してバーコードリーダ2が過度に落下してしまうのを回避することができる。
【0061】
図28、図29は、変形例の取付金具100の変形例を示す。取付金具100は、左右の折り返し部73aの中間部分に上方に延びた後に反転して下方に延びる自由端部101を有し、この自由端部101に第1のネジ74がネジホルダ74aによって脱落不能に取り付けられている。この変形例の取付金具100によれば、第1のネジ74がバーコードリーダ2から完全に離脱したとしても、この第1ネジ74が取付金具100から不用意に脱落してしまうのを回避することができる。
【0062】
専用外部照明ユニット4の種類(図30、図31)
図30、図31は、バーコードリーダ2に外部照明ユニット4を取り付けた状態を示し、図30は、比較的LED80の数が少ない小径の第1種類の外部照明ユニット4Aを示し、図31は、比較的LED80の数が多い大径の第2種類の外部照明ユニット4Bを示す。この第1、第2の種類の外部照明ユニット4A、4Bを用意したときには、ユーザはバーコードリーダ・システム1を設置する環境などによって第1、第2の外部照明4A、4Bを使い分けることができる。この機種情報は、外部照明ユニット4のメモリM(図1)に記憶されている。この機種情報は、外部照明ユニット4のメモリM(図1)に記憶され、バーコードリーダ2に接続されたときには、バーコードリーダ2は、外部照明ユニット4のメモリMに記憶されている機種情報を取り込むことで該外部照明ユニット4を認識し、これにより外部照明ユニット4との接続設定が実行される。
【0063】
照明用LED80の数が比較的少ない小径の外部照明ユニット4Aでは、フロントケース75の透光部分にフレネルレンズ102を有し(図30)、このフレネルレンズ102によって、小径の外部照明ユニット4Aに搭載される照明用LED80を傾斜させることなく真下に向けて配置しながら、照明用LED80の光をバーコードリーダ2の視野範囲に収めることができる。照明用LED80を真下に向けて配置できることから、小径の外部照明ユニット4Aの照明用LED80の実装密度を高めることができる。これに対して、LED80の数が比較的多い大径の外部照明ユニット4Bでは、各照明用LED80がバーコードリーダ2の視野範囲に指向して傾いた状態でLED基板77に実装されている。
【0064】
内部照明ユニット5の部分照明(図32)
図32は、バーコードリーダ2に内蔵されるLED基板14の平面図である。リング状のLED基板14には、その全周に亘ってほぼ均一に数多くの照明用LED80が配列されている。照明用LED80は半径方向に間隔を隔てた3つの同心円上にほぼ同間隔に配置されている。より詳しくは、複数の照明用LED80は、バーコードリーダ2のレンズ組立体36の光軸を中心とする複数の径の異なる同心円上に配列されている。
【0065】
リング状LED基板14は、円周方向に等間隔に4つのブロックに区分され、各ブロックを半径方向に2つに区分することにより形成される合計8つのエリアを単位に部分照明される。具体的には、最外周の1列が90°間隔で4つの領域に区分されている。これを外周第1エリアAEout1、外周第2エリアAEout2、外周第3エリアAEout3、外周第4エリアAEout4で図示してある。最内周及び中間の2列が90°間隔で4つの領域に区分されている。これを内周第1エリアAEin1、内周第2エリアAEin2、内周第3エリアAEin3、内周第4エリアAEin4で図示してある。各エリアAEout1〜out4、in1〜in4の各々のエリアに属するLED80は、各エリアで均一に分布するように位置決めされている。
【0066】
内部照明ユニット5の区分エリアAEout1〜out4、AEin1〜in4の各々を単位に照明を制御することができる。このエリアに区分した点灯制御には、LED80の発光量の制御を含んでもよい。
【0067】
大径の外部照明ユニット4Bの部分照明(図33)
図33は、外部照明ユニット4のLED基板77の平面図であり、より詳しくは大径の外部照明ユニット4BのLED基板77が図示されている。リング状のLED基板77には、その全周に亘ってほぼ均一に数多くの照明用LED80が配列されている。照明用LED80は半径方向に間隔を隔てた4つの同心円上にほぼ同間隔に配置されている。より詳しくは、複数の照明用LED80は、バーコードリーダ2のレンズ組立体36の光軸を中心とする径の異なる4つの同心円上に配列されている。
【0068】
大径の外部照明ユニット4Bでは、円周方向に等間隔に8つのブロックに区分され、各ブロックを半径方向に4つに区分することにより形成される合計32のエリアを単位に部分照明するように設定されている。具体的には、リング状LED基板77は、最外周の1列が45°間隔で8つのエリアに区分されている。これを外周第1エリアAEout1〜外周第8エリアAEout8で図示してある。次の一列も45°間隔で8つのエリアに区分されている。これを外側中間第1エリアAEmid1〜外側中間第8エリアAEmid8で図示してある。次の一列も45°間隔で8つのエリアに区分されている。これを外側中間第9エリアAEmid9〜外側中間第16エリアAEmid16で図示してある。最内周の一列45°間隔で8つのエリアに区分されている。これを内周第1エリアAEin1〜内周第8エリアAEin8で図示してある。この大径の外部照明ユニット4Bにあっても合計32のエリアの各々を単位に照明を制御することができる。外部照明ユニット4Bにあっても、各エリア毎にLED80の発光量の制御を実行することができる。
【0069】
小径の外部照明ユニット4Aの部分照明(図34)
図34は、小径の外部照明ユニット4AのLED基板77の平面図である。リング状のLED基板77には、その全周に亘ってほぼ均一に数多くの照明用LED80が配列されている。照明用LED80は半径方向に間隔を隔てた3つの同心円上にほぼ同間隔に配置されている。より詳しくは、複数の照明用LED80は、バーコードリーダ2のレンズ組立体36の光軸を中心とする径の異なる3つの同心円上に配列されている。
【0070】
リング状LED基板77は、最外周の1列が45°間隔で8つの領域に区分されている。これを外周第1エリアAEout1〜外周第8エリアAEout8で図示してある。中間の一列も45°間隔で8つの領域に区分されている。これを外側中間第1エリアAEmid1〜外側中間第8エリアAEmid8で図示してある。内周の一列も45°間隔で8つの領域に区分されている。これを内周第1エリアAEin1〜内周第8エリアAEin8で図示してある。この小径の外部照明ユニット4Aにあっても合計24のエリアに分けて部分照明を設定することができる。このエリアに区分した点灯制御には、LED80の発光量の制御を含んでもよい。なお、部分照明として設定したエリアを単位に照明用LED80による照明の色を異ならせるようにしてもよい。
【0071】
外部照明ユニット4のLED駆動回路(図35)
図35はLED駆動回路の一部を示す。図示のLED駆動回路は、各エリア毎にLED80を点灯させると共に、各エリアに属する複数の照明用LED80に定電流を供給することができる。
【0072】
例えば、図34の小径外側照明ユニット4Aについて説明すると、リング状LED基板77を周方向に45°間隔で区分した8つの領域を「ブロック」と呼ぶ。例えば、外周第1エリアAEout1、中間第1エリアAEmid1、内周第1エリアAEin1が第1ブロックを構成する。各ブロック毎にブロックスイッチ105と定電流回路106が設けられている。ブロックスイッチ105をONすると、当該ブロックに属する複数のLED80に電圧を印加できる状態になる。各列の複数のLED80には、各ブロック毎にこれをバイパスする列スイッチ107が設けられ、この列スイッチ107と並列に照明用LED80の群が直列に接続されている。なお、図35には、各円周列の照明用LED80が一個しか図示されていないが、これは線図を簡素化したという理由に過ぎず、各列スイッチ107と並列に接続された照明用LED80は直列に複数存在していると理解されたい。
【0073】
各ブロックに属する各列は直列に接続され、そして、各列には、上述した列スイッチ107が並列に接続されている。
【0074】
したがって、任意の列スイッチ107をOFFすることにより該当するブロック且つ該当する列に属する複数のLED80に定電流が供給される。このLED駆動回路を外部照明ユニット4Aが備えることにより、各ブロックの各列を単位に部分照明のエリアを任意設定することができる。また、各ブロック毎に定電流回路106を設けたことで、例えば同じブロックでの第1〜第3の円周列の照明LED80に流れる電流を一定に維持することができる。
【0075】
換言すると、定電流回路106無しでは、例えば第2、第3の円周列の照明LED80を点灯しているときに第1の円周列の照明LED80をOFFからONにスイッチすると、第2、第3の円周列の照明LED80に印加する電圧が変化して、第2、第3の照明LED80を流れる電流が変化して明るさが変化してしまう。
【0076】
別の言い方で説明すると、ブロックスイッチ105をON/OFFしても、他のブロックに属する照明用LED80の発光量は変化しない。各ブロックは互いに並列に電源に接続されているからである。しかし、列スイッチ107をON/OFFすると、当該ブロックで点灯するLED80の数が変化してしまい、これに伴ってLED80の明るさが変化してしまう。
【0077】
このことは、部分照明の点灯パターンを設定するときに、ワークに対する最適な光の当て方を探るうえで、LED80の明るさの変動要因を極力排除するのが望ましい。定電流回路105はこのことを企図して各ブロックに設けてある。これにより、点灯パターンの設定作業を行うときに、点灯パターンを変えたときに部分照明するための点灯するエリアでのLED80の輝度の均一化及び輝度の一定性を確保することで最適な点灯パターンを見出すのが容易になる。なお、大径の外部照明ユニット4B及び内部照明ユニット4Bについても同様に図35のLED駆動回路を採用することができる。
【0078】
内部照明ユニット5及び外部照明ユニット4の部分照明(図36)
内部照明ユニット5及び外部照明ユニット4は、共に面光源であるが、この面光源を周方向且つ半径方向に幾つかのエリアに区分して各エリアを単位に部分照明することが可能であり、どのエリアを点灯し、どのエリアを点灯しないかの点灯パターンをユーザが任意に設定することができる。全てのエリアの点灯を含む点灯パターンはPC3を使ってユーザが予め登録することができ、ユーザが設定した点灯パターンは、バーコードリーダ2のメモリM及び外部照明ユニット4が接続されているときには、この外部照明ユニット4のメモリMに記憶される。この点灯制御には、照明用LED80の発光量の制御が含まれる。なお、図36においても、上述した図35と同様に、各円周列の照明用LED80が一個しか図示されていないが、これは線図を簡素化したという理由に過ぎず、各列スイッチ107と並列に接続された照明用LED80は直列に複数存在していると理解されたい。
【0079】
図1を参照して説明したように、外部照明ユニット4はCPUの制御手段を具備している。したがって、図36に図示するように、各ブロックスイッチ105及び各円周列の列スイッチ107を外部照明ユニット4のCPUで制御することにより、周方向且つ半径方向に区分した部分照明エリアを設定したときには、このエリアを単位にLED80の点灯制御が実行される。
【0080】
バーコードリーダ・システムの設定(図37)
図37は、パーソナルコンピュータ3を用いて行うバーコードリーダ・システム1の設定に関する一連の手順を説明するためのフローである。図37を参照して、先ずパーソナルコンピュータ(PC)3とバーコードリーダ2との接続設定が行われる(S1)。この際、仮のIPアドレスを割り当てて行うことで簡便に接続設定することができる。バーコードリーダ2に専用の外部照明ユニット4を接続したときには、外部照明ユニット4のメモリM(図1)に記憶されている当該外部照明ユニット4の機種情報の読み込みが行われ、これによりバーコードリーダ2のメモリM(図1)に予め登録されている機種情報に基づいて当該外部照明ユニット4の接続設定が自動的に実行される。
【0081】
次に、バーコードリーダ2に内蔵されている一対のポインタ用LED40を点灯してワークをバーコードリーダ2の視野範囲の中に設置する(S2)。そして、PC3のディスプレイでワークを位置決めする(S3)。
【0082】
次いで、PC3を使って各種の設定を行う(S4)。この設定は、主にワークの光学情報(バーコードやQRコード)が見え易くなるように行うものである。内部照明ユニット5で点灯するエリアの設定、外部照明ユニット4を用いるときにはこの外部照明ユニット4で点灯するエリアの数やどのエリアを点灯する点灯エリアパターンの設定などを含む。
【0083】
この設定が終わったら設定の微調整であるチューニング設定が行われる(S5)。チューニングには、明るさ優先又は処理速度の優先の選択やチューニング方法の設定などを含み、実際に設定の微調整を実施し(S6)、チューニングが成功したら読み取りテストが行われる(S7)。この読み取りテストでワークの光学情報の解読が安定的に行われることが確認できたら設定作業を完了する(S8)。
【0084】
内部照明ユニット5及び外部照明ユニット4の点灯エリア設定(図38〜図41)
内部照明ユニット5及び外部照明ユニット4の点灯に関する設定は、上述したステップS4で行われる。パーソナルコンピュータ(PC)3のディスプレイには、点灯エリア設定プログラムには、予め用意されている図38〜図41の照明設定画面が表示される。図38の照明設定画面では、PC3に接続したマウスを使って次の設定が可能である。照明設定画面は、図38を参照して、照明ユニットを模式的に図示したリング状の画像を含み、この画面で設定項目を選択したときには、この点灯パターンが直感的に把握できるようにリング状の画像が変化する。
【0085】
図38の照明設定画面で設定可能な事項は次の通りである。
(1)内部照明ユニット5による照明と外部照明ユニット4による照明を択一的に選択することができる。専用の外部照明ユニット4がバーコードリーダ2に接続されていないときには、図38の設定画面から分かるように、「外部照明の使用」の項目がグレー表示され、この項目の選択はできない。
(2)内部照明ユニット5の点灯エリアとして、「内内周」パターンと「中内周」パターンを選択することができる(図38)。「内内周」と「中内周」の選択は択一的であってもよいし、「内内周」と「中内周」との2つのパターンを選択することができる。「内内周」とは、図32の内周第1〜内周第4エリアAEin1〜AEin4が点灯するパターンを意味している。「中内周」だけを選択したときには、図32の外周第2エリアAEout2と外周第4エリアAEout4が点灯するパターンを意味している。「内内周」と「中内周」の双方を選択したときには、全てのエリアが点灯するパターンを意味している。
【0086】
ちなみに、図38を見ると、「内内周」「中内周」の双方にチェックマークが表示されていることから、ユーザが「内内周」「中内周」の双方点灯パターンを選択した状態にあり、リング状の画像は、全ての領域が赤色で表示される。他方、図39を見ると、「中内周」にチェックマークが表示されていることからユーザが「中内周」パターンを選択した状態にあり、リング状の画像は、外周第2エリアAEout2と外周第4エリアAEout4だけが赤色で表示され、他のエリアは非選択を意味するグレー表示される。
【0087】
(3)外部照明ユニット4の選択項目は、小径の外部照明ユニット4A(図34)が接続されているときには、図40の設定画面が表示される。他方、大径の外部照明ユニット4B(図33)が接続されているときには、図41の設定画面が表示される。図40(小径ユニット4Aの設定画面)と図41(大径ユニット4Bの設定画面)を対比すると、小径の外部照明ユニット4Aの設定画面(図40)では、「内円周」「中円周」「外円周」の3つが選択可能であり、「最外円周」はグレー表示されて選択不能な状態にある。小径の外部照明ユニット4Aでは、「内円周」「中円周」「外円周」から少なくとも1つのパターンを選択することができる。これに対して、大径の外部照明ユニット4Bの設定画面(図41)では、「内円周」「中円周」「外円周」「最外円周」の4つが選択可能である。大径の外部照明ユニット4Bでは、「内円周」「中円周」「外円周」「最外円周」から少なくとも1つのパターンを選択することができる。
【0088】
「内円周」パターンを選択したときには、図33、図34で説明した最内周の第1〜第8の8つエリアAEin1〜AEin8の全てが点灯される。「中円周」パターンを選択したときには、小径ユニット4AではAEmid1〜AEmid8の8つのエリアの全てが点灯され(図34)、大径ユニット4Bでは、AEmid9〜AEmid18の8つのエリアの全てが点灯される(図33)。「外円周」パターンを選択したときには、小径ユニット4AではAEout1〜AEout8の8つのエリアの全てが点灯され(図34)、大径ユニット4Bでは、AEmid1〜AEmid8の8つのエリアの全てが点灯される(図33)。大径ユニット4Bにおいて、「最外円周」を選択したときには、最外周の列のAEout1〜Aout8の8つのエリアの全てが点灯される(図33)。
【0089】
図40の設定画面は、小径の外部照明ユニット4Aの全てのエリアを点灯させる選択が行われた状態にある。また、図41の設定画面は、大径の外部照明ユニット4Bの全てのエリアを点灯させる選択が行われた状態にある。
【0090】
図38〜図41の設定画面に設けられた「閉じる」を選択すると点灯パターンの設定が終了し、この点灯パターンの設定情報はバーコードリーダ2に転送され、また、外部照明ユニット4に転送される。そして、バーコードリーダ2及び外部照明ユニット4のメモリM(図1)に保存される。
【0091】
外部照明ユニット4は、バーコードリーダ2から点灯指令の信号を受け取ると、外部照明ユニット4のメモリMに保存されている点灯パターンの設定情報に基づいて外部照明ユニット4の照明用LED80の点灯を制御する。この制御は、外部照明ユニット4のCPUによって実行される。
【0092】
図38〜図41の設定画面は一例に過ぎないのは言うまでもない。図33(大径照明ユニット4B)、図34(小径照明ユニット4A)を参照して前述したように、区分したエリア毎に点灯、非点灯を設定できるように設定画面の表示態様を設計することもできる。また、この設定画面をユーザが任意に改変できるようにしてもよい。
【0093】
また、ユーザが幾つかの点灯パターンを予め登録し、この登録した複数のパターンから設定できるようにしてもよい。また、ユーザが複数の点灯パターンを設定し、バーコードリーダ2からの信号に基づいて外部照明ユニット4の点灯パターンを切り替えるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、バーコードやQRコードなどの光学情報を読み取る光学情報読取装置や光学顕微鏡の外部照明ユニットに適用される。
【符号の説明】
【0095】
1 バーコードリーダ・システム
2 バーコードリーダ(光学情報読取装置)
3 パーソナルコンピュータ(PC)
4 リング型外部照明ユニット
5 バーコードリーダに内蔵された内部照明ユニット
10 バーコードリーダのメイン基板
11 電源基板
13 CMOS基板(受光基板)
14 バーコードリーダのLED基板
40 ポインタ用LED
43 光学読取素子(撮像素子:CMOS)
75 外部照明ユニットのフロントケース
76 外部照明ユニットのリヤケース
77 外部照明ユニットのLED基板
78 外部照明ユニットの回路基板
79 外部照明ユニットのLED基板と回路基板とを接続するスタックコネクタ
80 照明用LED
CPU 制御手段
M メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外形形状がリング状の外部照明ユニットであって、
該外部照明ユニットの断面リング状のアウターケースに収容されたリング状の第1の基板と、
前記アウターケースに前記第1の基板と積層される第2の基板とを有し、
前記第1の基板には、その片面の全域に複数の照明用LEDが実装され、
前記第2の基板には、前記第1の基板の照明用LEDを駆動するための駆動回路が形成されていることを特徴とする外部照明ユニット。
【請求項2】
前記第2の基板には、前記複数の照明用LEDの点灯を制御するための制御手段とメモリが実装されている、請求項1に記載の外部照明ユニット。
【請求項3】
前記外部照明ユニットが光学情報読取装置に用いられ、
前記第2の基板の前記制御手段が、前記光学情報読取装置との通信を制御する、請求項2に記載の外部照明ユニット。
【請求項4】
前記複数の照明用LEDの一部に限定して点灯する点灯パターンで前記外部照明ユニットの前記複数の照明用LEDの点灯が制御される、請求項2又は3に記載の外部照明ユニット。
【請求項5】
前記第1の基板に搭載された複数の照明用LEDが、該第1の基板の全域を複数のエリアに区分し、該複数のエリアを単位に前記点灯パターン毎に前記照明用LEDの点灯制御が実行される、請求項4に記載の外部照明ユニット。
【請求項6】
前記複数のエリアを単位に前記点灯パターン毎の前記照明用LEDの点灯制御に加えて、前記照明用LEDの発光量の制御が実行される、請求項5に記載の外部照明ユニット。
【請求項7】
前記第2の基板に実装された前記メモリに、前記点灯パターンが記憶され、該メモリの点灯パターンに従って前記照明用LEDの点灯が実行される、請求項5又は6に記載の外部照明ユニット。
【請求項8】
前記メモリに前記外部照明ユニットの機種情報が記憶され、
該外部照明ユニットを前記光学情報読取装置に接続したときに、前記光学情報読取装置が前記外部照明ユニットのメモリに記憶されている機種情報を読み込んで、前記光学情報読取装置に予め登録されている機種情報に基づいて前記外部照明ユニットを認識する、請求項3〜7のいずれか一項に記載の外部照明ユニット。
【請求項9】
前記第1の基板が、前記アウターケースの断面形状とほぼ同じ大きさのリング状の形状を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の外部照明ユニット。
【請求項10】
前記外部照明ユニットのアウターケースが、断面リング状の円筒形状のフロントケースと、該フロントケースの後端開口に嵌合されるリング状の円板状のリヤケースとで構成され、該リヤケースと前記フロントケースとの間に接着剤が介在して、該接着剤によって前記アウターケースがシールされている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の外部照明ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2012−64551(P2012−64551A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210255(P2010−210255)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】