説明

LEDストリング照明エンジン

【課題】ストリング照明エンジン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ストリング照明エンジンは、複数のLED、複数のIDCコネクタ、及び絶縁可撓性導体を含む。各IDCコネクタは、複数のLEDのうちの少なくとも1つと電気的に導通し、かつ複数のLEDのうちの少なくとも1つと作動的かつ機械的に接続している。IDCコネクタは、導体に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
LEDストリング照明エンジン(LED string light engines)は、例えば、アクセント照明及び建築照明などとして多くの用途に使用される。公知の可撓性LED照明ストリングエンジンのプロフィール、すなわち、高さ及び幅は、ある一定の環境にこれらの公知の照明ストリングエンジンを設置することが困難な可能性があるほど十分に大きい。
【0002】
LEDストリング照明エンジンは、チャンネル文字にも使用される。通常のチャンネル文字は、チャンネル文字の後面と透光性カバーの間の距離である5インチの缶深さを有する。チャンネル文字を照らすために、ストリングLED照明エンジンが後面に取り付けられ、透光性カバーに向けて光が導かれる。効率を最適化するために、LEDは、典型的には、透光性カバー上にいずれかのダークスポットが目立つまで互いにできるだけ離される。ダークスポットを排除するために、LEDは、各LEDによって発生した光ビームパターンがその光ビームパターンが透光性カバーに接触する時に隣接するLEDと重なり合うように互いに十分に接近して離間される。それに応じて、透光性カバーは、ブライトスポットもいかなるダークスポットも有しないほぼ一様な方法で照らされる。
【0003】
チャンネル文字はまた、約2インチのようなより浅い缶深さを有して製造される。一般的に、より小さいチャンネル文字は、より小さいチャンネル幅も有する。より小さいチャンネル文字を照らすのに使用したのと同じ照明ストリングエンジンが、より大きいチャンネル文字を照らすのに使用される場合、ビームパターンが透光性カバーに接触する場所でビームパターンの重複がそれほど大きくないのでブライトスポットが目立つ場合がある。
【発明の概要】
【0004】
1つの実施形態では、照明ストリングエンジンは、導体と、第1の支持体と、第2の支持体と、第1のIDCコネクタと、第2のICDコネクタと、第1のLEDと、第2のLEDと、第1のオーバーモールドハウジングと、第2のオーバーモールドハウジングとを含む。この実施形態では、導体は、可撓性の絶縁導電体である。第1の支持体と第2の支持体の各々は、誘電体層及び回路を含む。第2の支持体は、第1の支持体から導体の長さに沿って離間されている。第1のIDCコネクタ及び第2のIDCコネクタの各々は、それぞれ第1の支持体及び第2の支持体から離れるように延びている。各IDCコネクタは、それぞれの支持体の回路と電気的に導通している。各IDCコネクタは、導体とそれぞれの回路の間の電気接続を提供するための導体内に挿入された端子を含む。第1のLEDは、第1の支持体に装着され、第1の支持体の回路と電気的に導通している。第2のLEDは、第2の支持体に装着され、第2の支持体の回路と電気的に導通している。第1のオーバーモールドハウジングは、第1の支持体と第1の支持体に隣接する導体の一部分とを少なくとも実質的に取り囲んでいる。第2のオーバーモールドハウジングは、第2の支持体と第2の支持体に隣接する導体の一部分とを少なくとも実質的に取り囲んでいる。
【0005】
ストリング照明エンジンを製造する方法の例は、第1のLEDアセンブリを絶縁導体に接続する段階と、第2のLEDアセンブリを絶縁導体に接続する段階と、第1のLEDアセンブリの少なくとも一部分と絶縁導体の一部分の上に第1のハウジングをオーバーモールドする段階と、第2のLEDアセンブリの少なくとも一部分と絶縁導体の一部分の上に第2のハウジングをオーバーモールドする段階とを含む。各LEDアセンブリは、支持体と、それぞれの支持体に装着されたLEDと、それぞれの支持体に作動的に固定されたIDCコネクタとを含む。
【0006】
薄い扁平型ストリング照明エンジンの実施形態は、複数のLEDと、複数のIDCコネクタと、絶縁可撓性導体とを含む。各IDCコネクタは、複数のLEDのうちの少なくとも1つと電気的に導通し、かつ複数のLEDのうちの少なくとも1つと作動的かつ機械的に接続されている。導体は、少なくとも2つのワイヤを有する。IDCコネクタは、導体内に挿入される。導体は、上述の少なくとも2つのワイヤがほぼ第1の平面に存在する、導体内にIDCコネクタが挿入される第1の部分を含む。導体はまた、第1の部分から導体の長さに沿って離間させた第2の部分を含む。少なくとも2つのワイヤは、第2の部分では第2の平面に存在する。第2の平面は、第1の平面に対して180°以外の角度にある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】ストリング照明エンジンの斜視図である。
【図2】図1のストリング照明エンジンの構成要素の分解斜視図である。
【図3】ストリング照明エンジン上にハウジングをオーバーモールドする前の図1のストリング照明エンジンの組立図である。
【図4】図1のストリング照明エンジンのアセンブリの斜視図である。
【図5】図4のアセンブリの底面図である。
【図6】図4のアセンブリの端面図である。
【図7】図1のストリング照明エンジンの電力導体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照すると、可撓性LEDストリング照明エンジン10は、可撓性電力導体12とこの導体の長さに沿って取り付けられたLEDモジュール14とを一般的に含む。照明エンジン10は、それが曲げられて多くの望ましい形状にすることができるように可撓性であり、それによって例えばチャンネル文字内にこの照明エンジンを組み込むことができ、多くの異なる環境で使用することができる。図1は、照明エンジンの一部分のみを表し、これは、図1に示すものよりも非常に長い距離に沿って延ばすことができる。ストリング照明エンジン10は、何フィート又は何メートルもの長さを有するように製造することができる。一実施形態では、以下でより詳細に説明する光源は、望ましいビーム重複パターンを提供するように互いに比較的近い間隔で配置される。ストリング照明エンジン10は、以下でより詳細に説明する方式で容易に曲がるように構成される。
【0009】
図示の実施形態での電力導体12は、3つの導体ワイヤ、すなわち、正(+)の導体ワイヤ20、負(−)の導体ワイヤ22、及び直列導体ワイヤ24を含む。従って、LEDモジュール14は、電力導体12に沿った直列/並列配置に配列することができる。より少ない又はより多い数の導体ワイヤを設けることができる。図示の実施形態におけるワイヤは、22ゲージであるが、他の寸法のワイヤも使用することができる。導体ワイヤ20、22、及び24は、誘電体26で取り囲まれる。
【0010】
図示の実施形態では、電力導体12は、隣接するLEDモジュール14との間で連続し、電力導体12全体は、LEDモジュールと電力導体の間の機械的又は電気的接続を容易にするために切断又は他の方法で終端されてはいない。連続した電力導体12は、LEDモジュールに導体を接続する時に電力導体を終端させる照明エンジンに比較して照明エンジン10の製造を迅速化する。
【0011】
電力導体のワイヤ20、22、及び24は、電力導体の長さに沿った異なる場所で1つの平面内に一般的に存在するものとして説明することができる。図2を参照すると、電力導体は、各LEDモジュールに隣接する第1又は主曲げ平面28内に存在する。図2に見られるように、電力導体12は、捩れ部30を含み、これは、図示の実施形態では4分の1の捩れであり、それによって電力導体は、LEDモジュールが電力導体12に取り付けられた場合に第2又は接続平面内32に存在するようになる。代替的な実施形態では、捩れ部30は、4分の1捩れではなくてもよく、むしろ、捩れはより小さく、その場合2つの平面28及び32は、互いに180°以外の角度にあるだけであるとすることができる。電力導体12の構成は、LED照明ストリング10を主曲げ平面28に対してある一定の角度にある方向に容易に曲げることを可能にする。これは、電力導体12を主曲げ平面28内で曲げるのに要する力が小さいからであり、それは、接続平面32内での電力導体の幅が、電力導体12の全体の幅に等しいのに対して、主曲げ平面28内の電力導体の幅が、導体ワイヤと周囲絶縁部の直径に等しいからである。捩れ部28は、扁平型LEDモジュールを電力導体12に取り付けることを可能にする。換言すれば、各LEDモジュール14の高さ及び幅は、公知の照明ストリングエンジンと比較してより小さいものとすることができる。
【0012】
LEDモジュール14は、電力導体12に電力導体の長さに沿って離間させて取り付けられる。図示の実施形態においてかつ図3に見られるように、各LEDモジュール14は、電力導体12に取り付けられたアセンブリ38を含む。図4を参照すると、アセンブリ38は、少なくとも1つのLED40(2つのLEDが示されている)を含み、このLEDは、図示の実施形態では支持体42上に取り付けた表面装着LEDであり、この支持体は、図示の実施形態ではプリント基板(PCB)である。図示の実施形態では、電力導体12に装着されるプリント基板42は、同様の寸法を有するが(図3を参照されたい)、各PCB上に設けられた回路及び各PCBに装着される部品は異なる可能性がある。半田パッド44が、各PCB42の上部誘電体表面上に配置される。各LED40のためのリード46は、半田パッド44に電気的に接続する。
【0013】
LED駆動装置48が、プリント基板42の一部分の上面に装着される。LED駆動装置48は、LED40と電気的に導通している。レジスタ52もプリント基板42の一部分の上面に装着される。レジスタ52もLED40と電気的に導通している。図示の実施形態では、一部のPCB42は、レジスタとLED駆動装置を有せずに設けられ、一部のPCBはそうではない(図2及び図3を参照されたい)。従って、LED40を電力導体12に相互接続させる各PCB42上に配置された回路は異なっている。図示の実施形態では、2つの異なる配線構成がPCBに提供され、すなわち、PCBのための1つの配線構成は、レジスタ及びLED駆動装置を有し、PCBのための別の配線構成は、レジスタ及びLED駆動装置を持たない。
【0014】
代替的な実施形態では、LEDが装着される支持体は、フレックス回路又は他の類似支持体とすることができる。更に、フレックス回路又はPCBのいずれかである支持体に装着されるLEDは、チップオンボードLED及びスルーホールLEDを含むことができる。また、LED温度又は周囲温度の関数として電圧を調整することができる装置を含む他の電子装置も支持体に装着することができる。更に、レジスタ、LED駆動装置、及びいずれかの温度補償電子装置を含むこれらの電子装置は、LEDと電気的に導通しているが支持体上には配置されていない他の構成部品上に配置することができる。
【0015】
図示の実施形態に戻って、図4に見られるように、IDCコネクタ58が支持体42の下面から垂下している。図示の実施形態では、IDCコネクタ58は、LED40にIDCコネクタを作動的に接続する支持体42に機械的に固定される。IDCコネクタは、支持体42に直接取り付けられるとして示されているが、他の要素又は構成要素をこれら2つの間に挿入することができる。IDCコネクタ58が電力導体12に取り付けられる時、支持体42は、接続平面32にほぼ平行な平面内に存在する(図2)。
【0016】
図5を参照すると、図示の実施形態において、IDCコネクタ58は、複数のIDC端子を含む。第1の直列IDC端子60が支持体42の下面から垂下し、支持体42の上部誘電体層にプリントされた回路(図示せず)を通じてLED40と電気的に導通している。第2のIDC端子62は、第1の直列IDC端子60から離間させており、同じく支持体42の下面から垂下する。第2の直列IDC端子62もLED40と電気的に導通している。第1及び第2の直列IDC端子60及び62は、直列ワイヤ24を取り囲む絶縁部26を貫通してLED40と直列ワイヤの間の電気接続を提供する。この実施形態におけるIDCコネクタ58は、第1の直列端子60と第2の直列端子62の間に配置された絶縁障壁64も含む。
【0017】
負のIDC端子66も支持体42の下面から垂下する。第1の直列IDC端子60及び第2の直列IDC端子62と同様に、負のIDC端子66は、支持体42の上部誘電体表面上に配置された回路を通じてLED40と電気的に導通している。負のIDC端子66は、負のワイヤ22を取り囲む絶縁部を移動させ、LED40と負のワイヤの間の電気接続を提供する。正のIDC端子68も支持体42の下面から垂下する。正のIDC端子68は、支持体42の上部誘電体表面上に配置された回路を通じてLED40と電気的に導通している。正のIDC端子68は、正のワイヤ20を取り囲む絶縁部26を移動させ、LED40と正のワイヤの間の電気接続を提供する。図示の実施形態では、各IDCコネクタ58は、同じ電気的構成を有する。コネクタ58が取り付けられた支持体42は、この支持体に装着される電気部品に基づく様々な構成を有する。例えば、1つのコネクタのためのIDC端子は、一部の支持体42上に配置されたレジスタ52及び/又はLED駆動装置48と電気的に導通することができる。
【0018】
図4に戻れば、IDCコネクタ58は、誘電体側壁72を含むIDCハウジング70も含み、この側壁は、図示の実施形態ではプラスチックで製造され、支持体42の両側からIDCコネクタとほぼ同じ方向に垂下する。図5及び図6に見られるように、IDC端子60、62、66、及び68は、側壁72の間に配置される。図6を参照すると、側壁72は相互に離間させ、電力導体12をぴったり収容するように構成されたチャンネル74を形成する。電力導体シート76が、支持体42の下面からIDCコネクタ76及び側壁72とほぼ同じ方向に垂下する。シート76は、1つの凹部が電力導体12の各ワイヤのためのものである3つの湾曲凹部を含む。IDCカバー80(図2)へのIDCコネクタハウジングの取り付けを容易にするために、タブ78が各側壁72から延びている。各側壁72は、各タブ78の両側に形成された垂直凸部82も含む。垂直凸部もIDCカバー80へのIDCコネクタハウジング70の取り付けを容易にする。停止部84が、各垂直凸部82の上端で各側壁72から外側に延びている。停止部84は、各側壁72から垂直凸部82よりも更に延びている。
【0019】
図2に見られるように、IDCカバー80は、電力導体12の分離されたワイヤを収容するための湾曲部分を含む、上方に延びる電力導体シート88を形成する底壁86を含む。電力導体シート88の湾曲部分は、IDCコネクタハウジング70の電力導体シート74の湾曲部分に整列している。側壁90が、IDCカバー80の底壁86の両側から上方に延びている。各側壁90は、IDCコネクタハウジング70の各側壁72から外側に延びるタブ78を収容するように構成された開口部92を含む。IDCカバー80の各側壁90上に形成された垂直凸部82を収容するために、内部垂直ノッチ94が各側壁90の内面に形成されている。IDCコネクタハウジング70上に形成された停止部84を収容するために、ノッチ96がIDCカバー80の各側壁90内に形成されている。
【0020】
支持体42は、IDC端子60、62、66、及び68が電力導体の各ワイヤの周りの絶縁部26を移動させるようにして支持体を電力導体12に圧入することによって電力導体12に取り付けられる。次に、カバー80は、タブ78がノッチ92内に固定するようにして支持体42に向けて押圧され、各支持体42が電力導体12に固定される。タブ78は、この接続を容易にするように傾斜が付けられている。電力導体12に取り付けられた時、支持体は、接続平面32にほぼ平行な平面内に存在する。
【0021】
図1に戻れば、オーバーモールドハウジング110が、各支持体42と各支持体に隣接する導体12の一部分とを少なくとも実質的に取り囲んでいる。オーバーモールドハウジングは、通常はレンズによって覆われている各LED40の上面がそれを通過して延びる開口部112を含む。従って、図示の実施形態では、オーバーモールドハウジング110は、LED40への支持体42を完全に封入していないが、必要に応じて、特にハウジングが光透過性材料で製造されている時、ハウジングは、LED40を覆うことができる。各オーバーモールドハウジング110は、オーバーモールド中に支持体42を支持するためのオーバーモールドハウジング内に形成されたノッチ114も含み、これは、以下でより詳細に説明する。
【0022】
図示の実施形態では、歪み軽減部材116が隣接するオーバーモールドハウジング110の間に配置され、電力導体12を取り囲んでいる。歪み軽減部材116は、電力導体12を取り囲みかつ開口部122によって分離されている複数のループ118を含む。歪み軽減部材は、オーバーモールドハウジング110外部にある導体12へのあらゆる力が、オーバーモールドハウジングの内側に配置された電力導体12の一部分に伝達されることを制限するように構成される。それは、IDCコネクタ58へのあらゆる応力を制限することであり、それによって支持体42とIDCコネクタの間の良好な機械的及び電気的接続が維持される。
【0023】
装着要素124が、歪み軽減部材116から延びて電力導体12に接続する。図示の実施形態では、装着要素124は、固定具(図示せず)を収容する寸法の開口部128を形成するループ126を含む。装着要素124は、照明エンジン10を装着面に装着可能にする代替構成をとることができる。更に、照明エンジン10は、電力導体12又はオーバーモールドハウジング110のいずれかに付着された接着剤を用いるか又は他の通常的な方式で装着面に装着することができる。
【0024】
照明エンジン10を組み立てるために、電力導体12の直列導体ワイヤ24は、電力導体12に沿った所定の箇所で打ち抜かれ、スロット140(図7)が形成される。電力導体12が捩られる(図2を参照されたい)。各支持体42及び付属のIDCコネクタハウジング70、並びにIDC端子60、62、66、及び68は、各IDCコネクタハウジングのコネクタ絶縁障壁部材64(図5及び図6)がスロット140の内側に配置され、IDC端子が電力導体12のそれぞれの導体ワイヤに接触するようにして配置される。次に、IDCカバー80がIDCコネクタハウジング70の上に装着され、それによって電力導体12は、電力導体シート74及び86の各々の中に完全に着座する。次に、オーバーモールドハウジング110が、支持体42及び支持体に隣接する電力導体12の上に形成される。
【0025】
図1に戻れば、一実施形態では、2つの隣接するハウジング110及び相互接続する歪み軽減部材116は、装着要素124と共に一体化ユニットとして形成される。2つの隣接する支持体42は、モールド内に挿入することができ、熱可塑性材料、例えば、熱可塑性エラストマーがこのモールド内に注入され、オーバーモールドハウジング110が形成される。エラストマー、すなわち、固化後に可撓性である材料に代わり、オーバーモールドハウジングは、硬質プラスチック又は他の適切な材料とすることができる。上述のような射出成形熱可塑性材料処理を使用する時、熱可塑性材料は、約5−35kpsiの間の圧力かつ約140−500℃の範囲内で一般的に約140−230℃の間の温度で通常射出される。熱可塑性材料は、次に、冷却されてモールドから取り外される。代替的に、オーバーモールドハウジングは、液体射出成形処理及び/又は一体成型処理を用いて形成することができる。電力導体12及びアセンブリ38は、押出機を通じて処理することができ、それによってオーバーモールドハウジングが、アセンブリ及び電力導体の上に押出成形される。
【0026】
他の実施形態では、照明エンジン10全体又はその実質的な部分は、オーバーモールドすることができる。このオーバーモールドを製造するのに使用される熱可塑性材料は不透明とすることができる。上述のように、各LED42の上面は覆われないが、代替的な実施形態では、各LEDの上面は覆うことができ、その場合、オーバーモールドハウジングは、光透過性材料で形成される。オーバーモールドハウジング110は、支持体42と電力導体12の間に更に別の機械的接続を提供し、並びにオーバーモールドハウジング内部に配置された構成要素のための要素からの障壁として作用する。オーバーモールドハウジング110は、LEDモジュール14の熱管理も提供する。オーバーモールドハウジング110は、ハウジングを持たないものと比較してLEDモジュールの表面積を高め、それは、ハウジングを持たないものと比較して周囲への熱抵抗を低下させることが認められている。
【0027】
ストリング照明エンジン及びストリング照明エンジンを製造する方法をある一定の実施形態を参照して説明した。詳細説明を読んで理解すると、修正及び変更が想起されるであろう。本発明は、上述のそれらの実施形態だけに限定されるのではなく、本発明は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【0028】
なお、好ましい実施形態として、本発明を次のように構成することもできる。
1. 可撓性絶縁導電体と、
誘電体層と回路とを含む第1の支持体と、
前記第1の支持体から離れるように延び、かつ該第1の支持体の前記回路と電気的に導通し、前記導体と該第1の支持体の該回路との間の電気接続をもたらすために該導体内に挿入された端子を含む第1のIDCコネクタと、
前記第1の支持体上に装着され、該第1の支持体の前記回路と電気的に導通する第1のLEDと、
前記第1の支持体と該第1の支持体に隣接する前記導体の一部分とを少なくとも実質的に取り囲む第1のオーバーモールドハウジングと、
を含むことを特徴とするストリング照明エンジン。
2. 誘電体層及び回路を含み、かつ前記導体の長さに沿って前記第1の支持体から離間している第2の支持体と、
前記第2の支持体から離れるように延び、かつ該第2の支持体の前記回路と電気的に導通し、前記導体と該第2の支持体の該回路との間の電気接続をもたらすために該導体内に挿入された端子を含む第2のIDCコネクタと、
前記第2の支持体上に装着され、該第2の支持体の前記回路と電気的に導通する第2のLEDと、
前記第2の支持体と該第2の支持体に隣接する前記導体の一部分とを少なくとも実質的に取り囲む第2のオーバーモールドハウジングと、
を更に含むことを特徴とする上記1に記載の照明エンジン。
3. 前記第1の支持体及び前記第2の支持体の少なくとも一方は、プリント基板を含むことを特徴とする上記2に記載の照明エンジン。
4. 前記第1の支持体の前記回路は、前記第2の支持体の前記回路と電気的に異なっており、前記第1のIDCコネクタ及び前記第2のIDCコネクタは、同じ電気的構成を有することを特徴とする上記2に記載の照明エンジン。
5. 前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングの少なくとも一方は、該ハウジングの外部にある前記導体へのあらゆる力が該ハウジング内に配置された前記導体の部分に伝達されることを制限するように構成された歪み軽減部材を含むことを特徴とする上記2に記載の照明エンジン。
6. 前記導体、前記第1のハウジング、及び前記第2のハウジングのうちの少なくとも1つに接続した装着要素を更に含むことを特徴とする上記2に記載の照明エンジン。
7. 前記第1のオーバーモールドハウジング及び前記第2のオーバーモールドハウジングは、一体化ユニットとして形成されることを特徴とする上記2に記載の照明エンジン。
8. 前記導体は、該導体の全長に沿って前記第1の支持体から離間した該導体の第1の部分が第1の平面に存在し、かつ前記第1のIDCコネクタの前記端子が挿入された該導体の第2の部分が該第1の平面にほぼ垂直な第2の平面に存在するような捩れ部を含むことを特徴とする上記1に記載の照明エンジン。
9. 前記第1支持体は、前記第2の平面にほぼ平行な平面に存在することを特徴とする上記8に記載の照明エンジン。
10. 前記第1のIDCコネクタは、前記第1の支持体と機械的に接続されていることを特徴とする上記1に記載の照明エンジン。
11. 前記導体は、第1の導体ワイヤ、第2の導体ワイヤ、及び第3の導体ワイヤを含むことを特徴とする上記1に記載の照明エンジン。
12. 前記第1のIDCコネクタは、前記第1の導体ワイヤに接触する第1の端子、前記第2の導体ワイヤに接触する第2の端子、前記第3の導体ワイヤに接触する第3の端子、及び該第3の導体ワイヤに接触する第4の端子を含むことを特徴とする上記11に記載の照明エンジン。
13. 前記第3の端子と前記第4の端子の間に配置された絶縁障壁を更に含むことを特徴とする上記12に記載の照明エンジン。
14. 前記第1のオーバーモールドハウジングは、熱可塑性エラストマー材料を含むことを特徴とする上記1に記載の照明エンジン。
15. ストリング照明エンジンを製造する方法であって、
支持体、前記支持体に装着されたLED、該支持体に作動的に固定されたIDCコネクタを含み、かつ該IDCコネクタを通じて絶縁導体に接続されている第1のLEDアセンブリを該絶縁導体に接続する段階と、
支持体、前記支持体に装着されたLED、該支持体に作動的に固定されたIDCコネクタを含み、かつ該IDCコネクタを通じて前記絶縁導体に接続されている第2のLEDアセンブリを該絶縁導体に接続する段階と、
少なくとも前記第1のLEDアセンブリの一部分及び前記絶縁導体の一部分の上に第1のハウジングをオーバーモールドする段階と、
少なくとも前記第2のLEDアセンブリの一部分及び前記絶縁導体の一部分の上に第2のハウジングをオーバーモールドする段階と、
を含むことを特徴とする方法。
16. 前記導体を捩る段階を更に含むことを特徴とする上記15に記載の方法。
17. 前記オーバーモールドする段階の少なくとも1つは、熱可塑性材料を射出成形して前記ハウジングを形成する段階、材料を液体射出成形して前記ハウジングを形成する段階、材料を一体成型して前記ハウジングを形成する段階、又は材料を押出成形して前記ハウジングを形成する段階を含むことを特徴とする上記15に記載の方法。
18. 前記第1のハウジングに隣接する歪み軽減部材を形成する段階を更に含み、
前記歪み軽減部材は、前記第1のハウジングの外側の前記導体への力が、該第1のハウジングの内側の該導体の一部分に伝達されることを制限するようになっている、
ことを特徴とする上記15に記載の方法。
19. 前記オーバーモールドする段階の少なくとも1つは、前記LEDの上面と前記絶縁導体の一部分とを除く前記第1のLEDアセンブリ全体の上に前記ハウジングをオーバーモールドする段階を含むことを特徴とする上記15に記載の方法。
20. 前記照明エンジンを関連表面に装着するための関連固定具を受け取るように構成された装着要素を前記導体上に又は前記ハウジングの少なくとも1つと一体に形成する段階を更に含むことを特徴とする上記15に記載の方法。
21. 前記オーバーモールドする段階は、熱可塑性材料を射出成形し、材料を液体射出成形し、材料を一体成型し、又は材料を押出成形して前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを一体化ユニットとして形成する段階を含むことを特徴とする上記15に記載の方法。
22. 複数のLEDと、
各コネクタが、前記複数のLEDの少なくとも1つと電気的に導通し、かつ該複数のLEDの少なくとも1つと作動的かつ機械的に接続している複数のIDCコネクタと、
少なくとも2つのワイヤを有する絶縁可撓性導体と、
を含み、
前記IDCコネクタは、前記導体内に挿入された端子を含み、該導体は、前記少なくとも2つのワイヤがほぼ第1の平面に存在する、該IDCコネクタが該導体に挿入される第1の部分と、該少なくとも2つのワイヤが該第1の平面に対して180°以外の角度にある第2の平面に存在する、該第1の部分から該導体の長さに沿って離間した第2の部分とを含む、
ことを特徴とする、薄い扁平型ストリング照明エンジン。
23. 前記導体は、前記第1の部分と前記第2の部分の間に配置された捩れ部を含むことを特徴とする上記22に記載の照明エンジン。
24. 各々が前記IDCコネクタの少なくとも1つ及び前記LEDの少なくとも1つに接続された複数の支持体を更に含むことを特徴とする上記22に記載の照明エンジン。
25. 前記複数のLEDの少なくとも1つ、前記複数のIDCコネクタの少なくとも1つ、及び前記可撓性導体の少なくとも一部分を少なくとも部分的に封入するオーバーモールドハウジングを更に含むことを特徴とする上記22に記載の照明エンジン。
26. 前記オーバーモールドハウジングは、空気よりも大きい熱伝導性を有する材料を含むことを特徴とする上記25に記載の照明エンジン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDと、
各コネクタが、前記複数のLEDの少なくとも1つと電気的に導通し、かつ該複数のLEDの少なくとも1つと作動的かつ機械的に接続している複数のIDCコネクタと、
少なくとも2つのワイヤを有する絶縁可撓性導体と、
を含み、
前記IDCコネクタは、前記導体内に挿入された端子を含み、該導体は、前記少なくとも2つのワイヤがほぼ第1の平面に存在する、該IDCコネクタが該導体に挿入される第1の部分と、該少なくとも2つのワイヤが該第1の平面に対して180°以外の角度にある第2の平面に存在する、該第1の部分から該導体の長さに沿って離間した第2の部分とを含む、
ことを特徴とする、薄い扁平型ストリング照明エンジン。
【請求項2】
前記導体は、前記第1の部分と前記第2の部分の間に配置された捩れ部を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明エンジン。
【請求項3】
各々が前記IDCコネクタの少なくとも1つ及び前記LEDの少なくとも1つに接続された複数の支持体を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の照明エンジン。
【請求項4】
前記複数のLEDの少なくとも1つ、前記複数のIDCコネクタの少なくとも1つ、及び前記可撓性導体の少なくとも一部分を少なくとも部分的に封入するオーバーモールドハウジングを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の照明エンジン。
【請求項5】
前記オーバーモールドハウジングは、空気よりも大きい熱伝導性を有する材料を含むことを特徴とする請求項4に記載の照明エンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−134164(P2012−134164A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−30226(P2012−30226)
【出願日】平成24年2月15日(2012.2.15)
【分割の表示】特願2008−521542(P2008−521542)の分割
【原出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【出願人】(503399964)ジーイー ライティング ソリューションズ エルエルシー (32)
【出願人】(308023136)
【出願人】(308023125)
【Fターム(参考)】