説明

LEDディスプレイ装置および立体視用眼鏡

【課題】広い範囲の観察者に立体視観察させることが可能なLEDディスプレイ装置および立体視用眼鏡を提供する。
【解決手段】LEDディスプレイ装置は、LEDの駆動電流を第1の電流から第2の電流に変えることで波長シフトさせて、右目用の画像と左目用の画像とを異なる発光波長により表示する。立体視用眼鏡は、波長シフトする前の第1の波長または波長シフトさせた後の第2の波長のいずれかを透過するフィルタを右目用または左目用の調光部材としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDがドットマトリクス状に配置され、右目用の画像と左目用の画像とを交互に表示するLEDディスプレイ装置と、この映像を右目用の調光部材と左目用の調光部材を通して観察することで立体視できる立体視用眼鏡とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
右目用の画像と左目用の画像とを表示し、その映像を眼鏡を通して観察することで、映像が立体視できる映像表示装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の映像表示装置は、位相差機能を有する右目用映像表示部と位相差機能を有しない左目用映像表示部とが混在した3D映像表示部からの映像を、観察者が、右目用映像表示部からの右目用映像を透過し、左目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズと、左目用映像表示部からの左目用映像を透過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズで構成された、偏光眼鏡を付けて観察することで、立体視できるようにしたものである。
【0004】
また、特許文献2に記載の液晶表示装置は、右目用の画像と左目用の画像を切り替え表示するアクティブマトリクス方式の液晶表示器と、この表示器の画像書替え周期と同期して、光シャッターの光透過状態/光非透過状態を電気的に切り替える部品を右目用と左目用に配置した光シャッター眼鏡とを備えたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−311385号公報
【特許文献1】特開2010−117437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の映像表示装置では、観察者が装着する偏光眼鏡の右目用調光部材および左目用調光部材として、単に偏光板を設けたものとすればよいが、3D映像表示部として、帯状の位相機能を有する右目用映像表示部と、位相差機能を有しない左目用映像表示部とを交互に並設したものを、映像表示部の前に配置する必要がある。
【0007】
また、特許文献2に記載の液晶表示装置は、切り替わる映像と同期する光シャッター眼鏡が必要であるため、眼鏡に電池などの電源が必要であり、光シャッター眼鏡をぞんざいに扱うと故障してしまうおそれがある。
【0008】
LEDがドットマトリクス状に配置されたLEDディスプレイ装置は、駅前や施設などの屋外に設置され、大勢の通行人が観察するものであるため、LEDディスプレイ装置の前方の広い範囲で観察される。従って、偏光板を用いた方法や光シャッターを用いた方法では、立体視できる範囲が限定される。
【0009】
そこで本発明は、広い範囲の観察者に立体視観察させることが可能なLEDディスプレイ装置および立体視用眼鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、LEDの駆動電流を変えることで波長シフトさせて、右目用の画像と左目用の画像とを異なる発光波長により表示するLEDディスプレイ装置と、波長シフトする前の第1の波長または波長シフトさせた後の第2の波長のいずれかを透過するフィルタを右目用または左目用の調光部材とした立体視用眼鏡とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、LEDパネル部の前に特別に偏光板などを設ける必要がなく、また波長シフトした画像は広い範囲からでも観察することができるので、広い範囲の観察者に立体視観察させることが可能である。また、立体視用眼鏡として電源などを必要としないため、ぞんざいに扱っても故障することがない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1に係るLEDディスプレイ装置および立体視用眼鏡を示す斜視図
【図2】図1に示すLEDディスプレイ装置の構成を示すブロック図
【図3】図1に示すLEDディスプレイ装置のLEDパネル部を示す一部拡大正面図
【図4】図3に示すLEDパネル部の一部拡大断面図
【図5】図1に示す立体視用眼鏡を説明するための図
【図6】LEDディスプレイ装置の波長シフトと立体視用眼鏡のフィルタ特性を説明するための発光波長と発光強度との関係を示すグラフ
【図7】表示データと制御信号のタイミングを示すチャート図
【図8】1フレームのタイミングと第1の電流値データおよび第2の電流値データの期間を説明するための図
【図9】赤色LED、緑色LED、青色LEDの駆動電流を0.8mAから9.6mAまで0.8mAのステップで変化させたときの波長変化を示すグラフ
【図10】本発明の実施の形態2に係るLEDディスプレイ装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態3に係るLEDディスプレイ装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態4に係るLEDディスプレイ装置の構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の第1の発明は、ドットマトリクス状にLEDが配置されたLEDパネル部と、LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、LEDパネル部を点灯させるための電流値を、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして出力する電流値指示部と、電流値指示部からの右目用の第1の電流値データに基づいた電流値でLEDパネル部のLEDを点灯して第1の波長をピーク波長とする右目用の表示データの画像を表示すると共に、左目用の第2の電流値データに基づいた電流値でLEDパネル部のLEDを点灯して第2の波長をピーク波長とした左目用の表示データの画像を表示するLED駆動部とを備えたことを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0014】
第1の発明によれば、電流値指示部がLEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、第1の電流値データと第2の電流値データとを出力する。LED駆動部が、この第1の電流値データと第2の電流値データとに基づいてLEDパネル部のLEDを点灯させることで、LEDパネル部は第1の波長をピーク波長とする画像が右目用として、第2の波長をピーク波長とする画像が左目用として表示される。LEDは駆動電流が変わると発光の波長がシフトすることが知られている。この波長シフトにより、右目用と左目用とで、波長が異なる画像が表示される。従って、右目用の画像と左目用の画像とを、電流値を変えて表示しているだけなので、LEDパネル部の前に特別に偏光板などを設ける必要がない。また、波長シフトした画像は広い範囲からでも観察することができる。
【0015】
本願の第2の発明は、第1の発明において、LEDパネル部は、赤色、緑色、青色の三色のLEDを一組として、ドットマトリクス状に配置されたものであり、電流値指示部は、三色のLEDのそれぞれの駆動電流に基づいて、右目用の第1の電流値データと、左目用の第2の電流値データをLED駆動部へ出力することを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0016】
第2の発明によれば、LEDパネル部を、赤色、緑色、青色の三色のLEDを一組として、ドットマトリクス状に配置したものとすることで、カラー表示させることができる。
【0017】
本願の第3の発明は、第1または2の発明において、LED駆動部は、右目用の第1の電流値データと、左目用の第2の電流値データとのうちいずれか高い方を駆動するときに、低い方の発光強度に合わせて表示データを表示させる点灯率を低減させて、LEDパネル部のLEDを点灯させることを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0018】
第3の発明によれば、高い方の駆動電流によるLEDの発光強度を低減させて、低い方の駆動電流によるLEDの発光強度に合わせることができるので、画像全体の明るさを右目用と左目用とで合わせることができる。従って、違和感が発生することを抑止することができる。
【0019】
本願の第4の発明は、ピーク波長が第1の波長となる右目用のLEDと、ピーク波長が第2の波長となる左目用のLEDとが、ドットマトリクス状に配置されたLEDパネル部と、LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、右目用または左目用のいずれかのLEDの点灯を指示する点灯指示部と、点灯指示部からの指示に基づいて右目用のLEDを点灯させたり、左目用のLEDを点灯させたりするLED駆動部とを備えたことを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0020】
第4の発明によれば、点灯指示部がLEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、右目用または左目用のいずれかのLEDの点灯を指示する。LED駆動部が、この指示に基づいてLEDパネル部のピーク波長が第1の波長となる右目用のLEDを点灯させたり、ピーク波長が第2の波長となる左目用のLEDを点灯させたりする。そうすることで右目用と左目用とで、波長が異なる画像が表示される。従って、右目用の画像と左目用の画像とを、異なるピーク波長を有するLEDを準備してLEDパネル部とし、それぞれ別々に点灯させるだけなので、LEDパネル部の前に特別に偏光板などを設ける必要がない。また、波長シフトした画像は広い範囲からでも観察することができる。
【0021】
本願の第5の発明は、第4の発明において、LEDパネル部は、右目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDと、左目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDとを一組として、ドットマトリクス状に配置されたものであり、点灯指示部は、右目用または左目用の三色のLEDを駆動する指示を交互にLED駆動部へ出力することを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0022】
第5の発明によれば、LEDパネル部を、右目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDと、左目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDとを一組として、ドットマトリクス状に配置したものとすることで、カラー表示させることができる。
【0023】
本願の第6の発明は、赤色、緑色および青色のLEDのうちの1色のLEDが、ピーク波長が第1の波長となる右目用の第1のLEDと、ピーク波長が第2の波長となる左目用の第2のLEDとにより構成され、残りの2色のLEDが、第1の電流値で駆動されることでピーク波長が第1の波長となり、第2の電流値で駆動されることでピーク波長が第2の波長となる第3および4のLEDにより構成されたLEDパネル部と、LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、第1のLEDまたは左目用のいずれかのLEDの点灯を指示する点灯指示部と、点灯指示部からの指示に基づいて右目用の第1のLEDを点灯させたり、左目用の第2のLEDを点灯させたりする第1のLED駆動部と、タイミング信号に基づいて、LEDパネル部を点灯させるための電流値を、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして出力する電流値指示部と、電流値指示部からの右目用の第1の電流値データに基づいた電流値で第3および第4のLEDを点灯させて第1の波長をピーク波長とする右目用の表示データの画像を表示すると共に、左目用の第2の電流値データに基づいた電流値で第3および第4のLEDを点灯させて第2の波長をピーク波長とした左目用の表示データの画像を表示する第2のLED駆動部とを備えたことを特徴としたLEDディスプレイ装置である。
【0024】
第6の発明は、第1の発明のLEDディスプレイ装置と第3の発明のLEDディスプレイ装置の複合タイプである。カラー表示を行うための3色のLEDのうち1色を第1および第2のLEDにより構成して、第1のLEDをピーク波長が第1の波長となる右目用とし、第2のLEDをピーク波長が第2の波長となる左目用とする。そして、この第1および第2のLEDを、点灯指示部がタイミング信号に基づいて、第1のLEDまたは第2のLEDのいずれかのLEDの点灯を指示する。LED駆動部が、この指示に基づいてピーク波長が第1の波長となる右目用の第1のLEDを点灯させたり、ピーク波長が第2の波長となる左目用の第2のLEDを点灯させたりする。また、カラー表示を行うための3色のLEDのうち残りの2色を第3および第4のLEDにより構成する。電流値指示部がタイミング信号に基づいて、第1の電流値データと第2の電流値データとを出力する。LED駆動部が、この第1の電流値データと第2の電流値データとに基づいて第3および第4のLEDを点灯させることで、第3および第4のLEDは第1の波長をピーク波長とする画像が右目用として、第2の波長をピーク波長とする画像が左目用として表示される。このように、第1の波長にて発光する第1のLED、第1の電流値によって第1の波長にて発光する第3および第4のLEDと、第2の波長にて発光する第2のLED、第2の電流値によって第2の波長にて発光する第3および第4のLEDとにより、右目用と左目用とで、波長が異なる画像が表示される。従って、右目用の画像と左目用の画像とを表示することができる。従って、LEDパネル部の前に特別に偏光板などを設ける必要がない。また、右目用の画像と左目用の画像とは波長が異なるだけなので、画像は広い範囲からでも観察することができる。
【0025】
本願の第7の発明は、LEDディスプレイ装置に設けられたLEDパネル部のドットマトリクス状に配置されたLEDに表示される画像を観察するために、右目用および左目用の調光部材を備えた立体視用眼鏡であって、LEDからの第1の波長をピーク波長とする画像を透過する第1のフィルタを一方の調光部材とし、第1の波長から波長シフトした第2の波長をピーク波長とする画像を透過する第2のフィルタを他方の調光部材としたことを特徴とした立体視用眼鏡である。
【0026】
第7の発明によれば、右目用および左目用の調光部材として、いずれか一方を第1の波長を透過する第1のフィルタとし、他方を第2の波長を透過する第2のフィルタとすることで、右目と左目とで異なる画像を観察させることができるので、観察者が立体視用の表示データを観察することで立体視を視認することができる。従って、立体視用眼鏡として電源などを必要としないため、ぞんざいに扱っても故障することがない。
【0027】
本願の第8の発明は、第5の発明において、第1のフィルタは、LEDパネル部に設けられた赤色、緑色および青色の三色のLEDからのそれぞれの第1の波長を透過する赤色用フィルタ、緑色用フィルタおよび青色用フィルタを備え、第2のフィルタは、赤色、緑色および青色の三色のLEDからのそれぞれの第2の波長を透過する赤色用フィルタ、緑色用フィルタおよび青色用フィルタを備えたことを特徴とした立体視用眼鏡である。
【0028】
第8の発明によれば、第1のフィルタおよび第2のフィルタとして、赤色用、緑色用、青色用をそれぞれに備えることで、カラー表示させた画像を、立体視することができる。
【0029】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係るLEDディスプレイ装置と立体視用眼鏡を図面に基づいて説明する。まず、LEDディスプレイ装置について、図1から図4に基づいて説明する。
【0030】
図1に示すように、LEDディスプレイ装置10は、施設や街角などの屋外に設置される大型映像表示装置である。LEDディスプレイ装置10は、映像出力装置(図示せず)からの表示データに基づいて表示され、立体視用眼鏡20を装着した通行人(図示せず)などが観察者となって映像が観察される。
【0031】
図2に示すように、LEDディスプレイ装置10は、LEDパネル部11と、電流値指示部12と、LED駆動部13とを備えている。
【0032】
図3および図4に示すように、LEDパネル部11は、赤色、緑色、青色の三色のLEDを一組として、縦列および横列にドットマトリクス状に配置され、表示データが表示されることで画像表示パネルとして機能するものである。LEDパネル部11は、点光源として機能する複数のLED111を搭載した回路基板112と、LED111を覗かせる貫通孔が設けられた前面パネル113とを備えている。
【0033】
回路基板112は、樹脂製の絶縁基板に、金属薄膜による配線パターンが形成されたプリント配線基板である。前面パネル113は、表面が艶消し処理された黒色の樹脂製板体である。LED111は、2個の赤色LED111Rと、1個ずつの緑色LED111Gおよび青色LED111Bとを一組として、縦列および横列に回路基板112に配置されている。前面パネル113には、縦方向に一定間隔をおいてフード114が設けられている。フード114は、幅方向の全長に亘って形成されている。本実施の形態1では、フード114がLED111と縦方向に交互に配置されている。
【0034】
図2に戻って、電流値指示部12は、LEDパネル部11に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、LEDパネル部11を点灯させるための電流値AとBを、それぞれ赤色用、緑色用、青色用について、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして出力して、LED駆動部13に指示する機能を備えている。
【0035】
つまり、電流値指示部12は、右目用の表示データの赤色データのときには、赤色用の第1の電流値データを出力する。同様に、緑色データのときには、緑色用の第1の電流値データを出力する。更に、青色データのときには、青色用の第1の電流値データを出力する。また、電流値指示部12は、左目用の表示データの赤色データのときには、赤色用の第2の電流値データを出力する。同様に、緑色データのときには、緑色用の第2の電流値データを出力する。更に、青色データのときには、青色用の第2の電流値データを出力する。
【0036】
本実施の形態1では、フレームを示すタイミング信号を垂直同期信号(Vsync信号)としている。
【0037】
LED駆動部13は、電流値指示部12からの右目用の第1の電流値データに基づいた電流値でLEDパネル部11のLED111を点灯させて第1の波長をピーク波長とする右目用の表示データの画像を表示すると共に、左目用の第2の電流値データに基づいた電流値でLEDパネル部11のLED111を点灯させて第2の波長をピーク波長とした左目用の表示データの画像を表示する機能を備えている。
【0038】
次に、立体視用眼鏡20について、図5および図6に基づいて説明する。図5に示すように、立体視用眼鏡20は、テンプル21の先部にヒンジ22を介して取り付けられた枠体であるリム23に、右目用の調光部材201と左目用の調光部材202とが設けられている。
【0039】
この右目用の調光部材201と左目用の調光部材202とは、特定の波長のみを透過するフィルタである。ここで、右目用の調光部材201と左目用の調光部材202とについて、詳細に説明する。
【0040】
右目用の調光部材201は、LEDパネル部11からの赤色LED、緑色LED、青色LEDのそれぞれが発光する第1の波長の光を透過する第1のフィルタとして機能するものである。
【0041】
左目用の調光部材202は、LEDパネル部11からの赤色LED、緑色LED、青色LEDのそれぞれが発光する第1の波長から波長シフトした第2の波長の光を透過する第2のフィルタとして機能するものである。
【0042】
例えば、図6に示すように、右目用の調光部材201の赤色LED用フィルタ201aは、613.5nmから614.5nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。緑色LED用フィルタ201bは、531nmから532nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。青色LED用フィルタ201cは、464nmから465nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。
【0043】
そして、左目用の調光部材202の赤色LED用フィルタ202aは、614.5nmから615.5nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。緑色LED用フィルタ202bは、532nmから533nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。青色LED用フィルタ202cは、465nmから466nmまでを透過して、他の波長は遮蔽する。
【0044】
このような右目用の調光部材201と左目用の調光部材202とは、同じ面積の正方形状に形成された赤色LED用フィルタ201a,202aおよび緑色LED用フィルタ201b,202bと,赤色LED用フィルタ201a,202aと緑色LED用フィルタ201b,202bとを合わせた面積の長方形状に形成された青色LED用フィルタ201c,202cとを一組として、マトリクス状に配置されている(図5参照)。
【0045】
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係るLEDディスプレイ装置10の動作および立体視用眼鏡20の使用状態について、図面に基づいて説明する。
【0046】
LEDディスプレイ装置10は、映像出力装置(図示せず)からの表示データを入力する。3色の表示データは、図7に示すように、クロック(CLK)信号(図示せず)、垂直同期(Vsync)信号、水平同期(Hsync)信号と共に、RGBデータとして映像出力装置から送信される。
【0047】
電流値指示部12は、図8に示すように、Vsync信号に基づいて交互に送信される1フレーム分の右目用表示データと左目用表示データの期間に合わせて、第1の電流値と第2の電流値とを交互にLED駆動部13へ出力する。
【0048】
LED駆動部13は、電流値指示部12からの電流値データに基づいてLEDパネル部11に電流を流す。
【0049】
ここで、電流値指示部12がLED駆動部13に指示する第1の電流値データと第2の電流値データについて、図9に基づいて説明する。図9は、赤色LED111R、緑色LED111G、青色LED111Bの駆動電流を0.8mAから9.6mAまで0.8mAのステップで変化させたときの波長変化を示すグラフで、CIExy色度図を拡大したものである。
【0050】
図9に示すように、駆動電流を0.8mAから9.6mAまで変化させると、赤色LED111Rの場合は、発光波長が614nmから615nmまで波長シフトする。緑色LED111Gの場合は、発光波長が529nmから536nmまで波長シフトする。青色LED111Bの場合は、発光波長が463nmから466nmまで波長シフトする。この波長シフト内で、駆動電流を選択することができる。
【0051】
この駆動電流を変更することによる波長シフトを利用して、右目用表示データと左目用表示データを表示するときの波長を変更する。
【0052】
具体的には、LED駆動部13が右目用表示データを表示するときには、駆動電流を0.5mA(第1の電流値)とすることを示すデータを第1の電流値データとして電流値指示部12がLED駆動部13に指示する。そうすることで、LEDパネル部11の赤色LED111Rが右目用の調光部材201の赤色LED用フィルタ201aが透過する第1の波長である614nmで発光する。
【0053】
また、LED駆動部13が左目用表示データを表示するときには、駆動電流を9.6mA(第2の電流値)とすることを示すデータを第2の電流値データとして電流値指示部12がLED駆動部13に指示する。そうすることで、LEDパネル部11の赤色LED111Rが左目用の調光部材202の赤色LED用フィルタ202aが透過する第2の波長である615nmで発光する。
【0054】
赤色以外の緑色、青色の場合も同様に、電流値指示部12が右目用表示データを表示するときにはLED駆動部13へ第1の電流値データを出力し、左目用表示データを表示するときにはLED駆動部13へ第2の電流値データを出力する。
【0055】
このようにして、LEDディスプレイ装置10は、右目用の画像と左目用の画像とで、異なる波長の表示を行うことができる。
【0056】
観察者がこの立体視用眼鏡20を装着してLEDディスプレイ装置10を観察すると、LEDディスプレイ装置10が右目用データを表示している場合では、右目用データによる画像が、図6に示す発光波長(実線で示す)で表示されるため、右目用の調光部材201を透過するが、左目用の調光部材202は透過できない。
【0057】
次に、LEDディスプレイ装置10が左目用データを表示している場合では、左目用データによる画像が、図6に示す発光波長(一点鎖線で示す)で表示されるため、左目用の調光部材202を透過するが、右目用の調光部材201は透過できない。
【0058】
従って、観察者の目には、右目用データによる画像は右目のみに認識され、左目用データによる画像は左目のみに認識されるので、LEDディスプレイ装置10による画像を立体視することができる。
【0059】
このように、LEDディスプレイ装置10は、立体視するための右目用の画像と左目用の画像とを、電流値を変えるだけで表示しているだけなので、LEDパネル部11の前に特別に偏光板などを設ける必要がない。また、波長シフトした画像は広い範囲からでも観察することができる。従って、コストの増大を抑えつつ、広い範囲の観察者に立体視観察させることが可能である。
【0060】
また、立体視用眼鏡20は、フィルタのみで構成されているため、立体視用眼鏡として電源などを必要としない。従って、立体視用眼鏡20をぞんざいに扱っても故障することがない。
【0061】
以上のように、本発明の実施の形態1に係るLEDディスプレイ装置10および立体視用眼鏡20によれば、簡易な構成で、立体視できるカラー画像を楽しむことができる。
【0062】
なお、本実施の形態1では、第1の電流値が高い電流、第2の電流値が第1の電流値より低い電流とすることで、第1の波長が短波長、第2の波長は第1の波長より長い波長としているが、逆であってもよい。
【0063】
また、赤色、緑色、青色の各色について、右目用表示データから左目用表示データへ切り替えるときに一様に電流値を落としているが、立体視用眼鏡の調光部材の透過波長をそれぞれの波長に合わせていれば、電流値の変更は上げる色と下げる色とを組み合わせてもよい。
【0064】
更に、本実施の形態では、カラー画像としたが、単色LED、例えば、赤色、緑色、青色、LEDと蛍光体との組み合わせによる白色または他の色とすることも可能である。この場合でも、立体視用眼鏡の調光部材の透過波長を波長シフトに合わせればよい。
【0065】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るLEDディスプレイ装置を図面に基づいて説明する。
【0066】
図10に示すように、LEDディスプレイ装置30は、LEDパネル部31と、点灯指示部32と、LED駆動部33とを備えている。
【0067】
LEDパネル部31は、基本的には図3および図4に基づいて説明したものと同じである。しかし、実施の形態2に係るLEDパネル部31は、第1の波長を発光する3色のLEDが右目用のLED121と、第2の波長を発光する左目用のLED122とが別々に設けられている。
【0068】
例えば、右目用として、赤色のLEDは、ピーク波長が613.5nmから614.5nmまでの範囲のものである。緑色のLEDは、ピーク波長が531nmから532nmまでの範囲のものである。青色のLEDは、ピーク波長が464nmから465nmまでの範囲である。
【0069】
また、左目用として、赤色のLEDは、ピーク波長が614.5nmから615.5nmまでの範囲のものである。緑色のLEDは、ピーク波長が532nmから533nmまでの範囲のものである。青色のLEDは、ピーク波長が465nmから466nmまでの範囲のものである。
【0070】
LEDパネル部31は、この右目用の3色のLEDを右目用の1ドット、左目用の3色のLEDを左目用の1ドットとして隣接させて並べ、ドットマトリクス状に配置している。この異なるピーク波長を有するそれぞれのLEDは、数多くのLEDの中から所定の発光波長範囲に含まれるものを選別することで準備することができる。
【0071】
点灯指示部32は、LEDパネル部31に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、LEDパネル部31を点灯させるためのタイミングを、それぞれ赤色用、緑色用、青色用について出力して、LED駆動部33に指示する機能を備えている。本実施の形態2においてもフレームを示すタイミング信号を垂直同期信号(Vsync信号)としている。
【0072】
LED駆動部33は、点灯指示部32からの指示に基づいて右目用のLED121を点灯させたり、左目用のLED122を点灯させたりする。
【0073】
以上のように構成された本発明の実施の形態2に係るLEDディスプレイ装置30の動作について、図面に基づいて説明する。
【0074】
LEDディスプレイ装置30は、映像出力装置(図示せず)からの表示データを入力する。3色の表示データは、図7に示すように、クロック(CLK)信号(図示せず)、垂直同期(Vsync)信号、水平同期(Hsync)信号と共に、RGBデータとして映像出力装置から送信される。この点は実施の形態1と同じである。
【0075】
点灯指示部32は、Vsync信号に基づいて交互に送信される1フレーム分の右目用表示データと左目用表示データの期間に合わせて、右目用のLED121の点灯と左目用のLED122の点灯とを交互にLED駆動部33へ出力する。
【0076】
LED駆動部33は、点灯指示部32からの指示に基づいてLEDパネル部31の右目用のLED121の点灯と左目用のLED122の点灯とに交互に同じ電流値で電流を流す。
【0077】
このようにLEDパネル部31が点灯することで、右目用の画像と左目用の画像とで、異なる波長の表示を行うことができるので、この画像を、図5に示す立体視用眼鏡20により観察することで、実施の形態1と同様に観察者は画像を立体視することができる。
【0078】
このように、LED駆動部33により駆動される電流が同じであっても、異なる2つの波長で発光する2種類のLEDを右目用または左目用として備えることで、確実に2種類の波長で発光させることができる。
【0079】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るLEDディスプレイ装置を図面に基づいて説明する。なお、図11においては、図2,図3および図10と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
【0080】
図11に示すように、LEDディスプレイ装置40は、LEDパネル部41と、電流値指示部12と、第1のLED駆動部13xと、点灯指示部32と、第2のLED駆動部33xとを備えている。
【0081】
LEDパネル部41は、基本的には図3および図4に基づいて説明したものと同じである。しかし、実施の形態3に係るLEDパネル部41は、2個ある赤色LED111Rのうちの一方のLEDが第1の波長を発光する右目用の赤色LED111Rrであり、他方のLEDが第2の波長を発光する左目用の赤色LED111RLである。
【0082】
この右目用の赤色LED111Rrは、ピーク波長が613.5nmから614.5nmまでの範囲のものを採用することができる。また、左目用の赤色LED111RLは、ピーク波長が614.5nmから615.5nmまでの範囲のものを採用することができる。
【0083】
この2個の赤色LED111Rは、点灯指示部32によりフレームを示すタイミング信号(Vsync信号)に基づいて点灯させるためのタイミングが第2のLED駆動部33xに指示され、LED駆動部33により右目用および左目用の表示データに基づいてそれぞれが駆動される。
【0084】
また、LEDパネル部41の緑色LED111Gと青色LED111Bとは、右目用として第1の電流値で駆動されると第1の波長を発光し、左目用として第2の電流値で駆動されると第2の波長を発光する。
【0085】
この緑色LED111Gは、第1の波長のピーク波長が531nmから532nmまでの範囲であり、第2の波長のピーク波長が531nmから532nmまでの範囲となるものが採用できる。更に、青色LED111Bは、第1の波長のピーク波長が464nmから465nmまでの範囲であり、第2の波長のピーク波長が465nmから466nmまでの範囲のものが採用できる。
【0086】
緑色LED111Gおよび青色LED111Bは、電流値指示部12が、表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして第1のLED駆動部13xへ出力し、第1のLED駆動部13xによりこの第1の電流値データおよび第2の電流値データに基づいて点灯させるための電流が駆動される。
【0087】
緑色LED111Gおよび青色LED111Bは、第1の電流値データに基づいて電流が駆動されたときには、右目用の表示データが第1の波長で発光し、第2の電流値データに基づいて電流が駆動されたときには、左目用の表示データが第2の波長で発光する。
【0088】
このように本実施の形態3に係るLEDディスプレイ装置40では、赤色は、右目用と左目用とで、第1の波長と第2の波長とで発光する赤色LED111Rが切り替わり、緑色および青色は、電流値による波長シフトで第1の波長と第2の波長とが切り替わるように構成されている。
【0089】
このようにしてLEDパネル部41が点灯することで、右目用の画像と左目用の画像とで、異なる波長の表示を行うことができるので、この画像を、図5に示す立体視用眼鏡20により観察することで、実施の形態1,2と同様に観察者は画像を立体視することができる。
【0090】
また、実施の形態1のLEDパネル部11をそのまま使用することができるので、実施の形態2のLEDパネル部31と比較してコストを抑えることができる。
【0091】
なお、本実施の形態3では、赤色LED111Rを2個設け、緑色LED111Gと青色LED111Bとを1個ずつ設けていたが、緑色LED111Gを異なるピーク波長を有する2個のLEDとし、赤色LED111Rと青色LED111Bとを電流値により波長を切り替えるようにしてもよい。更に、青色LED111Bを異なるピーク波長を有する2個のLEDとし、赤色LED111Rと緑色LED111Gとを電流値により波長を切り替えるようにしてもよい。
【0092】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るLEDディスプレイ装置を図面に基づいて説明する。本実施の形態4に係るLEDディスプレイ装置では、LED駆動部が駆動する右目用と左目用のLEDに対する電流による発光強度の差を、階調により抑えることを特徴とするものである。なお、図12においては、図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
【0093】
図12に示すLEDディスプレイ装置10pのLED駆動部13pは、LEDパネル部11を駆動する際に、駆動電流に応じて階調を調整する機能を備えている。
【0094】
例えば、右目用表示データを表示するときには赤色LED111Rの駆動電流が0.5mA(第1の電流値)であるのに対して、左目用表示データを表示するときには赤色LED111Rの駆動電流が9.6mA(第2の電流値)である。従って、左目用に表示しているときの発光強度が高くなるので、画像全体の明るさに差ができる。そこで、左目用表示データを表示するときに、LED駆動部13pは、左目用表示データを表示するときより点灯率を一律に低くする補正を行う。つまり、映像出力装置(図示せず)からの表示データに含まれる階調を示す階調データに補正のための点灯率を乗算して表示のための補正階調データを生成する。
【0095】
そして、この補正階調データに基づいてLED111をPWM(Pulse Width Modulation)により駆動することで、第1の電流値または第2の電流値のいずれか高い方の駆動電流によるLEDの発光強度を低減させて、低い方の駆動電流によるLEDの発光強度に合わせることができる。従って、画像全体の明るさを右目用と左目用とで合わせることができるので、違和感が発生することを抑止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、広い範囲の観察者に立体視観察させることが可能なので、LEDがドットマトリクス状に配置され、右目用の画像と左目用の画像とを交互に表示するLEDディスプレイ装置と、この映像を右目用の調光部材と左目用の調光部材を通して観察することで立体視できる立体視用眼鏡とに好適である。
【符号の説明】
【0097】
10,30,40,10p LEDディスプレイ装置
11,31,41 LEDパネル部
12 電流値指示部
13,33,13p LED駆動部
13x 第1のLED駆動部
20 立体視用眼鏡
21 テンプル
22 ヒンジ
23 リム
32 点灯指示部
33x 第2のLED駆動部
111 LED
111R 赤色LED
111Rr 右目用の赤色LED
111RL 左目用の赤色LED
111G 緑色LED
111B 青色LED
112 回路基板
113 前面パネル
114 フード
121 右目用のLED
122 左目用のLED
201 右目用の調光部材
201a 赤色LED用フィルタ
201b 緑色LED用フィルタ
201c 青色LED用フィルタ
202 左目用の調光部材
202a 赤色LED用フィルタ
202b 緑色LED用フィルタ
202c 青色LED用フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドットマトリクス状にLEDが配置されたLEDパネル部と、
前記LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、前記LEDパネル部を点灯させるための電流値を、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして出力する電流値指示部と、
前記電流値指示部からの右目用の第1の電流値データに基づいた電流値で前記LEDパネル部のLEDを点灯して第1の波長をピーク波長とする右目用の表示データの画像を表示すると共に、左目用の第2の電流値データに基づいた電流値で前記LEDパネル部のLEDを点灯して第2の波長をピーク波長とした左目用の表示データの画像を表示するLED駆動部とを備えたことを特徴とするLEDディスプレイ装置。
【請求項2】
前記LEDパネル部は、赤色、緑色、青色の三色のLEDを一組として、ドットマトリクス状に配置されたものであり、
前記電流値指示部は、前記三色のLEDのそれぞれの駆動電流に基づいて、右目用の第1の電流値データと、左目用の第2の電流値データを前記LED駆動部へ出力する請求項1記載のLEDディスプレイ装置。
【請求項3】
前記LED駆動部は、右目用の第1の電流値データと、左目用の第2の電流値データとのうちいずれか高い方を駆動するときに、低い方の発光強度に合わせて表示データを表示させる点灯率を低減させて、前記LEDパネル部のLEDを点灯させる請求項1または2記載のLEDディスプレイ装置。
【請求項4】
ピーク波長が第1の波長となる右目用のLEDと、ピーク波長が第2の波長となる左目用のLEDとが、ドットマトリクス状に配置されたLEDパネル部と、
前記LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、右目用または左目用のいずれかのLEDの点灯を指示する点灯指示部と、
前記点灯指示部からの指示に基づいて右目用のLEDを点灯させたり、左目用のLEDを点灯させたりするLED駆動部とを備えたことを特徴とするLEDディスプレイ装置。
【請求項5】
前記LEDパネル部は、右目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDと、左目用の赤色、緑色、青色の三色のLEDとを一組として、ドットマトリクス状に配置されたものであり、
前記点灯指示部は、右目用または左目用の三色のLEDを駆動する指示を交互に前記LED駆動部へ出力する請求項4記載のLEDディスプレイ装置。
【請求項6】
赤色、緑色および青色のLEDのうちの1色のLEDが、ピーク波長が第1の波長となる右目用の第1のLEDと、ピーク波長が第2の波長となる左目用の第2のLEDとにより構成され、残りの2色のLEDが、第1の電流値で駆動されることでピーク波長が第1の波長となり、第2の電流値で駆動されることでピーク波長が第2の波長となる第3および4のLEDにより構成されたLEDパネル部と、
前記LEDパネル部に表示される右目用の表示データと左目用の表示データの各フレームを示すタイミング信号に基づいて、前記第1のLEDまたは左目用のいずれかのLEDの点灯を指示する点灯指示部と、
前記点灯指示部からの指示に基づいて右目用の第1のLEDを点灯させたり、左目用の第2のLEDを点灯させたりする第1のLED駆動部と、
前記タイミング信号に基づいて、前記LEDパネル部を点灯させるための電流値を、右目用の第1の電流値データおよび左目用の第2の電流値データとして出力する電流値指示部と、
前記電流値指示部からの右目用の第1の電流値データに基づいた電流値で前記第3および第4のLEDを点灯させて第1の波長をピーク波長とする右目用の表示データの画像を表示すると共に、左目用の第2の電流値データに基づいた電流値で前記第3および第4のLEDを点灯させて第2の波長をピーク波長とした左目用の表示データの画像を表示する第2のLED駆動部とを備えたことを特徴とするLEDディスプレイ装置。
【請求項7】
LEDディスプレイ装置に設けられたLEDパネル部のドットマトリクス状に配置されたLEDに表示される画像を観察するために、右目用および左目用の調光部材を備えた立体視用眼鏡であって、
前記LEDからの第1の波長をピーク波長とする画像を透過する第1のフィルタを一方の調光部材とし、前記第1の波長から波長シフトした第2の波長をピーク波長とする画像を透過する第2のフィルタを他方の調光部材としたことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項8】
前記第1のフィルタは、前記LEDパネル部に設けられた赤色、緑色および青色の三色のLEDからのそれぞれの第1の波長を透過する赤色用フィルタ、緑色用フィルタおよび青色用フィルタを備え、
前記第2のフィルタは、前記赤色、緑色および青色の三色のLEDからのそれぞれの第2の波長を透過する赤色用フィルタ、緑色用フィルタおよび青色用フィルタを備えたものである請求項7記載の立体視用眼鏡。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2012−145725(P2012−145725A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3586(P2011−3586)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】