説明

LEDバルブ

【課題】光源と共に使用するための単純で適切な光導波路システムを提供することである。
【解決手段】ベースを有するハウジングと、前記ベースから突出して縦軸のまわりに配置される中空コアと、前記ベースの中で前記中空コアの1端部に固定され、動作可能なようにその中心の周りに固定された複数のLEDを有するプリント基板と、所定の壁厚を有する本体を備え、前記中空コアの中に配置され、前記複数のLEDに作用する関係の第1端部、及び前記中空コアを越えて突出する第2端部を有する光導波路と、前記プリント基板と熱伝導関係に配置されたヒートシンクと、並びに前記光導波路の前記第2端部に取り付けられた第1反射鏡を含むLED光源の提供により達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光源に関し、更に詳細には、発光ダイオード(LED)を利用する光源に関し、更に詳細には、自動車分野(例えば、ヘッドライト、テールライト、ストップライト、フォグランプ、方向指示器、等)で有用な光源に関する。更に詳細には、本発明は、産業界が容認する互換性を達成するようにパッケージされた光源に関する。
【背景技術】
【0002】
過去には、殆どの自動車光源が白熱電球の使用を必要とした。良好に作動し安価ではあるが、これらの電球は比較的短命であり、もちろん、利用されている薄いフィラメントは振動のため常に破損しやすかった。
【0003】
最近、用途の幾つか(特に、ストップライト)がLEDに取って代わられた。これら固体光源は、100,000時間の範囲の素晴らしい寿命をもち、振動による故障を起こしにくい。しかし、これらLED光源は適切な位置に配線で接続され、そのことが設置のコストを増加させる。従って、もし白熱光源の設置が容易なLED光源が提供されたら、当該技術分野の進歩である。更に、もし前述の白熱電球に取って代わり産業界が容認する互換性がある規格を達成するLED光源が提供されたら、当該技術分野の進歩である。
【0004】
その種の光源が開発され、複数のLEDを光ファイバ(又は、他の光導波路)と組み合わせて利用し、複数のLEDの光を集中させるか、又は光を所望する方法で分散させることもあった。その種の光源の1つが、同時係属の米国特許出願第10/899,546号(2004年12月20日出願)に記載される。後者の光源は、複数の光導波路を、複数の類似したLEDと1対1の関係で使用する。その機構は良好に作動するが、高価であって多数の部品を必要とし、部品の全てが正確な配置を必要とする。
【0005】
もし光源が複数のLEDを使用して単純化した形状の光導波路と共に開発されたら、当該技術分野の進歩である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、従来技術の短所を除去することである。
【0007】
本発明の他の目的は、光源の動作を向上させることである。
【0008】
本発明の他の目的は、光源と共に使用するための単純で適切な光導波路システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、本発明の1側面で、ベースを有するハウジングと、前記ベースから突出して縦軸のまわりに配置される中空コアと、前記ベースの中で前記中空コアの1端部に固定され、動作可能なようにその中心の周りに固定された複数のLEDを有するプリント基板と、所定の壁厚を有する本体を備え、前記中空コアの中に配置され、前記複数のLEDに作用する関係の第1端部、及び前記中空コアを越えて突出する第2端部を有する光導波路と、前記プリント基板と熱伝導関係に配置されたヒートシンクと、並びに前記光導波路の前記第2端部に取り付けられた第1反射鏡を含むLED光源の提供により達成される。単一の光導波路の使用が部品の数を減少させ、組立コストも付随して減少させる。本発明の好ましい実施例では、中空コア及び光導波路は円形であり、従って、アライメント問題を減少させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面を更に詳細に参照すると、図1及び図2に、ベース14を有するハウジング12を含むLED光源10が示される。中空コア16がベース14から突出し、縦軸18のまわりに配置される。プリント基板20が、ベース14の中で中空コア16の1つの端部22に配置され、動作可能なようにその中心の周りに固定された複数のLED24を有する。本発明の好ましい実施例では、中空コア16は管状であり、複数のLEDの配列は円形である。(好ましい実施例では、図2及び図4aに示されるようにカップ状の)本体30を備える光導波路28は、所定の壁厚「T」を有する。光導波路28は中空コア16の中に配置され、複数のLED24に作用する関係の第1端部32、及び中空コアを越えて突出する第2端部34を有する。厚さ「T」は、少なくとも利用される複数のLEDの発光領域を取り囲むのに十分な大きさである。第1端部32は、(全部ではないが)光導波路28への伝達のために複数のLED24から放出された光の実質部分を捕捉するよう近くに配置されて光学的に形成されることが好ましい。
【0011】
ヒートシンク36はプリント基板20と熱伝導関係に配置され、第1反射鏡38は光導波路28の第2端部34に取り付けられる。適切なヒートシンクが同時係属の米国特許出願第10/838,090号(2004年5月3日出願)で開示され、その教示が本明細書で参照される。
【0012】
好ましい光導波路28は、本体30の外径Dより小さい外径D1で形成された突出している第2端部34を有し、第1反射鏡38は、光導波路28の第2端部34と圧入により結合可能なように外径D1を取り囲む凹部40を備える。
【0013】
本発明の他の実施例では、光導波路28aは管状であり、第1反射鏡38aは、光導波路28aの開口端の内部と嵌合する凸部40aで形成される。
【0014】
光源10は、第2反射鏡42の既存の開口部の内部に勘合するように形成され、第2反射鏡42は、第1反射鏡38(又は、第1反射鏡38a)の反射面46に面する反射面44を有する。
【0015】
複数のLED24ループ状に配置され、互いに分散し、それにより冷却を容易にするように配置されることが好ましい。同時に、光導波路28は光軸を有する管として形成される。管は入力ウィンドウ (input window) を複数のLEDをブリッジする第1端部に有し、それにより直接的に(及び、複数のLEDの側面から)放出された光を1つの光導波路の中で捕捉する。
【0016】
光導波路28,28aは第1端部32に形成された末端シート50を有し、複数のLED24に対する正しい間隔関係を保証することが好ましい。加えて、第1端部32は周りに形成されたフランジ52を有し、ガスケット54のための収納領域をフランジ52と中空コア16の1つの端部22の間に提供する
【0017】
既知のように、中空コア16の外面は、光源10を第2反射鏡42の内部で連結するための締め付けタブ56を備える。また、コネクタ58が、必要な電力を外部電源からプリント基板20へ(及び、そこから複数のLED24へ)供給するための複数の電気的接点60を含む中空コア16に備えられる。
【0018】
図示されるように、作動中、複数のLED24からの光が共通の光導波路28(又は、光導波路28a)を通して第1反射鏡38(又は、第1反射鏡38a)へ送られる。光は反射面46から第2反射鏡42の反射面44へ反射され、そこから照明する領域へ送られる。反射面44,46は光学的に調整され、好ましい出力ビームパターンを決定する。各々は特定のビームパターンに特有の互換性がある部品であるが、残りのランプ部品は標準的な構成要素である。
【0019】
しかし、もし所望するなら、第1反射鏡38(又は、第1反射鏡38a)は削除され、光がバルブの中から外へ直接的に放出されてもよい。バルブは、レンズ(又は、光出力をユーザーに合わせて修正する他の機構)と共に利用される
【0020】
形成された単一の光導波路の使用が必要な部品の数を激減させ、組立を大幅に単純化させる。好ましい実施例では、中空コア16及び光導波路28(又は、光導波路28a)は円筒型であり、アライメントの工程を除去する。
【0021】
更に、光導波路は、成形されたアクリル樹脂材料(例えば、 Albis Opitx 社の CA-41 又は CA-75)から作られる。
【0022】
単一の光導波路の利用は、組立及び光学的アライメントを容易にする。個々に調整され、サポートされる複数のガイドは存在しない。
【0023】
以上、本発明の好ましい実施例について図示し記載したが、特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱することなしに種々の変形及び変更がなし得ることは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例の平面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿って切った断面図である。
【図3】本発明の実施例の斜視図である。
【図4a】本発明で利用可能な光導波路の実施例の斜視図である。
【図4b】本発明で利用可能な光導波路の他の実施例の斜視図である。
【図4c】図4bの実施例と共に使用するための第1反射鏡の部分断面図である。
【符号の説明】
【0025】
10 光源
12 ハウジング
14 ベース
16 中空コア
18 縦軸
20 プリント基板
22 端部
24 LED
28,28a 光導波路
30 本体
32 第1端部
34 第2端部
36 ヒートシンク
38,38a 第1反射鏡
40 凹部
42 第2反射鏡
44,46 反射面
50 末端シート
52 フランジ
54 ガスケット
56 締め付けタブ
58 コネクタ
60 電気的接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースを有するハウジングと、
前記ベースから突出して縦軸のまわりに配置される中空コアと、
前記ベースの中で前記中空コアの1端部に固定され、動作可能なようにその中心の周りに固定された複数のLEDを有するプリント基板と、
所定の壁厚を有する本体を備え、前記中空コアの中に配置され、前記複数のLEDに作用する関係の第1端部、及び前記中空コアを越えて突出する第2端部を有する光導波路と、
前記プリント基板と熱伝導関係に配置されたヒートシンクと、並びに
前記光導波路の前記第2端部に取り付けられた第1反射鏡を含むことを特徴とするLED光源。
【請求項2】
前記光導波路が管状であることを特徴とする、請求項1に記載のLED光源。
【請求項3】
前記光導波路がカップ状であり、前記第2端部が前記本体の外径より小さい外径を有することを特徴とする、請求項1に記載のLED光源。
【請求項4】
前記第1反射鏡が、前記第2端部の外径を取り囲む凹部を有することを特徴とする、請求項3に記載のLED光源。
【請求項5】
前記第1反射鏡が、前記管状の光導波路の内部と嵌合する凸部を有することを特徴とする、請求項2に記載のLED光源。
【請求項6】
第2反射鏡が、前記第1反射鏡の反射面に面する反射面を有する前記ベースの付近に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のLED光源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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