説明

LEDランプ及びランプリフレクタアセンブリ

【課題】 従来の上述した欠点を解決することであり、解決しようとする他の課題は、LED光源の自動車用途を広げることである。
【解決手段】 隆起した切頭円錐状中央部14を外側リム16が取り囲む、実質的に凹形のヒートシンク12を有するLEDランプ10の前記切頭円錐状中央部14にサイドエミットLED18が取り付けられる。切頭円錐状中央部14と、外側リム16との間には、外側面22及び内側面24を有する円周方向平坦領域20が形成される。外側面22にはカバー26が、このカバー26と切頭円錐状中央部14との間に容積部分28が画定される様式下に、切頭円錐状中央部14に固定される。実施例ではカバー26は円周方向フランジ36を有し、この円周方向フランジ36が両面テープ38によって外側面22に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件出願は2004年6月16日に出願された仮出願番号第60/580,063号の利益を請求するものである。
本発明は、電灯に関し、詳しくは発光ダイオード(以下、単にLEDとも称する)光源を具備する電灯に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大抵の自動車用光源には白熱球が使用されていた。白熱球は動作が良好で安価でもあるが寿命が比較的短く、使用されるフィラメントが細いために、当然ながら、振動を受けると破損する。
【0003】
近年、自動車光源用途の幾つか、詳しくはストップランプはLEDに代替されつつある。これらの半導体光源の寿命範囲は100,000時間という驚くべきものであり、振動によって破損することもない。しかしながら、LED光源はその適宜位置に結線接続されることから組み立てコストが嵩む。加えて、光源として多数のLEDが使用されることもコストを押し上げる。従って、白熱光源の組み込み容易性を持つLED光源が提供されれば業界の発展が期待される。上述した白熱灯に代わる業界公認の互換性基準を満たすLED光源が提供されれば斯界における更なる発展が期待される。あるいは、特別な方向に向ける必要無く恒久的に取り付けることのできるLED光源があれば有益であろう。
【0004】
【特許文献1】米国仮出願特許番号第60/580,063号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、解決しようとする課題は、従来の上述した欠点を解決することであり、解決しようとする他の課題は、LED光源の自動車用途を広げることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1様相に従えば、隆起した切頭円錐状中央部が外側リムによって包囲されてなる、実質的に凹形のヒートシンクを含むLEDランプが提供される。前記切頭円錐状中央部にはサイドエミットLEDが取り付けられる。切頭円錐状中央部と、外側リムとの間には円周方向平坦領域が設けられ、この円周方向平坦領域が、外側面と内側面とを有している。この外側面には、切頭円錐状中央部との間にある容積が画定される様式下にカバーが固定される。この容積内には、LEDランプに対する電気接点を有する印刷回路基板が位置付けられる。印刷回路基板に電荷を送るための少なくとも1つの電気接点がカバーに位置決めされる。別の実施例では恒久的に取り付けるためのスタッドアンドバーブ(studs and barbs)構成が用いられる。
前記LEDランプは、自動車に既設の好適なリフレクターへの組み込みが容易であり、従来使用していた白熱光源と互換性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1には、隆起した、切頭円錐状中央部14を外側リム16が取り囲む、実質的に凹形のヒートシンク12を有するLEDランプ10が示される。ヒートシンク12はアルミニュームその他の金属から形成されることが好ましく、少なくとも切頭円錐状中央部は、今後明らかにされる理由のために反射性コーティングを有していることが好ましい。外側リム16には、放熱を助成するための複数の孔16aを設け得る。
【0008】
切頭円錐状中央部14にはサイドエミットLED18が取り付けられる。好ましい実施例では、サイドエミットLEDは軸19(図2参照)を中心として直角方向に±30°の範囲、つまり60°の照射角を有している。切頭円錐状中央部14と、外側リム16との間には、外側面22及び内側面24を有する円周方向平坦領域20が形成される。外側面22にはカバー26が、このカバー26と切頭円錐状中央部14との間に、図2に最も明瞭に示されるような容積部分28が画定される様式下に、切頭円錐状中央部14に固定される。実施例ではカバー26は円周方向フランジ36を有し、この円周方向フランジ36が両面テープ38によって外側面22に固定される。この取付け方法には幾つかの利点、即ち、容易且つ好都合であること及び、汚れや水分を閉め出すための環境シールを形成する上で役立つという利点がある。しかしながら、以下にその1つを説明する、ネジ溝、バヨネットアーム、ネジ、リベット、あるいはその他のラッチ手段のような取付け手段を使用することも可能である。
容積部分28の内部には印刷回路基板30が位置付けられ、通常の電気的トレース(図示せず)を有し、電気的接点32が、LED18に対する電気的接点を提供している。
【0009】
図1及び図2に示す実施例では、カバー26には直立する環状壁26aが設けられ、この環状壁内に印刷回路基板30が嵌合され、かくして印刷回路基板はカバーにしっかりと取り付けられる。カバー26内の少なくとも1つの電気的接点34が印刷回路基板30に電荷を運ぶ。図2ではそうした電気的接点が3つ示される。
【0010】
かくして、構造及び使用がシンプルなLEDランプが提供される。電源連結部及び電気回路を備えたヒートシンクにLEDランプを直付けすることにより適正な放熱が達成され得る。
【0011】
別の実施例では、底部に孔44を有する実質的に凹形のリフレクター42を含む自動車用のLED光源40が提供される。上述したLEDランプ10が、円周方向平坦領域20とリフレクター42との間に第2両面テープ46により位置決めされてリフレクター42に嵌装される。第2両面テープ46を収受するための環状平坦面48をリフレクター42上に設けることが好ましい。現在数多くの自動車で使用されるカム付き耳部材のようなその他の取付けシステム、あるいは、その他のネジ溝付き構造、あるいはネジ、リベット、あるいはバヨネットアーム、あるいはその他の、当業者には明らかな取付けマウントを用いることもできる。
【0012】
更に別の実施例のLEDランプ10a及びLED光源40aが図3及び図4に夫々示される。LED光源40aは、ヒートシンク12aを有するLEDランプ10a(図5参照)を含み、円周方向平坦領域20aにはスタッド受け用のバーブ50が複数個設けられる。バーブ50は、カバー26bの円周方向フランジ36aに形成したスタッド54及びリフレクター42aの環状平坦面48aに形成したスタッド56、と係合するプロング52を有する。先に説明したように両面テープ38a及び46aが使用される。しかしながら、両面テープ38a及び46aには夫々、スタッド受け孔39及び47が設けられる。スタッド受け用のバーブ50の数は可変とし得るが、好ましい実施例では円周方向平坦領域20aに沿って8つ、円周方向フランジ36aと環状平坦面48aに4つの各スタッドが設けられる。組み立て状態では各スタッド54及び56は周囲部分に沿って交互する。
【0013】
この配列構成によれば極めてしっかりとした、恒久的な取付けが保証され、両面テープが、汚れや水分を閉め出すための良好な環境シールを提供し続ける。LED光源40aがX軸、Y軸、Z軸に関して対称的であることから、整合上の問題が実質的に低減される。
ヒートシンク12及び12aは、空気が自由に循環して必要な冷却を助成するよう、リフレクター42及び42aから離間させることが好ましい。
【0014】
或る実施例ではヒートシンク12及び12aがアルミニューム薄板を深絞り加工することにより作製され、その前面側がアルミニューム処理される。内側のプラットフォームセクションの直径は33ミリメートルであったが、ヒートシンク12及び12aは外径が65ミリメートルであった。LED18の中央部分から第1シールの前方取付けマウントまでの軸方向長さは12.2ミリメートル、この前方取付けマウントからソケットの最も遠い部分までの軸方向長さは19.8ミリメートルであった。サイドエミットLED18は軸線19を中心として直角方向に±30°の範囲、つまり60°の照射角を有する。ヒートシンク12及び12aは厚さが0.75ミリメートルで、外側の半径方向延長部或は外側リム16に沿って12個の孔16aが等間隔に設けられる。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の1実施例に従うランプの分解斜視図である。
【図2】リフレクター内に位置決めしたランプの垂直方向断面図である。
【図3】本発明の別態様の実施例の分解斜視図である。
【図4】図3のランプをリフレクター内に位置決めした状態における垂直方向断面図である。
【図5】本発明で使用するヒートシンクの平面図である。
【符号の説明】
【0016】
10 LEDランプ
12 ヒートシンク
12、12a ヒートシンク
14 切頭円錐状中央部
16 外側リム
16a 孔
18 サイドエミットLED
19 軸
20 円周方向平坦領域
22 外側面
24 内側面
26 カバー
26a 環状壁
26b カバー
28 容積部分
30 印刷回路基板
32、34 電気的接点
36、36a 円周方向フランジ
38、38a、46a 両面テープ
39、47 スタッド受け孔
40 LED光源
42、42a リフレクター
46 第2両面テープ
48 環状平坦面
50 バーブ
52 プロング
54、56 スタッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDランプであって、
外側リムによって包囲された、隆起した切頭円錐状中央部を有する実質的に凹形のヒートシンクと、
切頭円錐状中央部に取り付けたサイドエミットLEDと、
切頭円錐状中央部と外側リムとの間の円周方向平坦領域にして、外側面及び内側面を有する円周方向平坦領域と、
切頭円錐状中央部との間に容積部分を画定する様式下に切頭円錐状中央部に固定したカバーと、
容積部分内に位置付けられ、LEDへの電気的接点を有する印刷回路基板と、
印刷回路基板に電荷を送るための、カバーにおける少なくとも1つの電気的接点と、
を含むLEDランプ。
【請求項2】
ヒートシンクが金属製である請求項1のLEDランプ。
【請求項3】
金属がアルミニュームである請求項2のLEDランプ。
【請求項4】
カバーが円周方向フランジを含み、該円周方向フランジが円周方向平坦領域の外側面に固定される請求項1のLEDランプ。
【請求項5】
円周方向フランジが両面テープによって外側面に固定される請求項4のLEDランプ。
【請求項6】
自動車用のLED光源であって、
底部に孔を有する実質的に凹形のリフレクターと、
前記孔内に位置決めされ且つリフレクターに固定された実質的に凹形のヒートシンクにして、外側リムによって包囲された隆起した切頭円錐状中央部を有するヒートシンクを有するLEDランプと、
切頭円錐状中央部に取り付けたサイドエミットLEDと、
切頭円錐状中央部と外側リムとの間に位置付けられ、外側面及び内側面を有する円周方向平坦領域と、
切頭円錐状中央部との間に容積部分を画定する様式下に円周方向平坦領域の外側面に固定したカバーと、
前記容積部分内に位置付けられ、LEDへの電気的接点を有する印刷回路基板と、
印刷回路基板に電荷を送るための、前記カバーにおける少なくとも1つの電気的接点と、
を含むLED光源。
【請求項7】
LEDランプが、円周方向平坦領域の内側面とリフレクターとの間に位置決めした両面テープによりリフレクターに固定される請求項6のLED光源。
【請求項8】
カバーがフランジを含み、該フランジが円周方向平坦領域の外側面に固定される請求項7のLED光源。
【請求項9】
カバーのフランジが両面テープによって円周方向平坦領域の外側面に固定される請求項8のLED光源。
【請求項10】
自動車用のLED光源であって、
底部に孔を有し、該孔が環状の平坦面により包囲された、実質的に凹形のリフレクターと、
リフレクターの後方に突出する、環状の平坦面上の複数のリフレクタースタッドと、
前記孔内に位置決めされ且つリフレクターに固定された実質的に凹形のヒートシンクにして、外側リムによって包囲された隆起した切頭円錐状中央部を有するヒートシンクを有するLEDランプと、
切頭円錐状中央部に取り付けたサイドエミットLEDと、
切頭円錐状中央部と外側リムとの間に位置付けられ、外側面及び内側面を有する円周方向平坦領域と、
切頭円錐状中央部との間に容積部分を画定する様式下に円周方向平坦領域の外側面に固定したカバーにして、リフレクターの前方に突出する複数のカバースタッドを有する円周方向フランジを有するカバーと、
前記容積部分内に位置付けられ、LEDへの電気的接点を有する印刷回路基板と、
印刷回路基板に電荷を送るための、前記カバーにおける少なくとも1つの電気的接点と、
を含み、
前記リフレクタースタッドとカバースタッドとが、円周方向平坦領域に形成された複数のバーブ内で係合するLED光源。
【請求項11】
円周方向平坦領域の内側面とリフレクターとの間に位置決めした両面テープを有している請求項10のLED光源。
【請求項12】
カバーの円周方向フランジと円周方向平坦領域の外側面との間に両面テープを有している請求項11のLED光源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−4929(P2006−4929A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−173573(P2005−173573)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】