説明

LNG再ガス化とBTU制御のための構成および方法

LNGは、超臨界圧にポンピングされ、好ましくは洋上位置において気化され、これによって中間温度を有する天然ガス流を形成する。次に、この流れの第1の部分は、陸上位置において処理され、非メタン成分の少なくとも一部を除去し、これによってリーンLNGを形成し、次にリーンLNGを、この流れの第2の部分と組み合わせて所望の化学組成を有する販売ガスを形成する。第1および第2の部分にけるガス流の中間温度と分割比は、LNGにおける非メタン成分の濃度に応じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年12月16日に出願され、参照によって本明細書に組み込まれる、本出願人の同時係属中の米国特許仮出願第60/636960号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、特に組み合わされた陸上/洋上設備におけるLNG(液化天然ガス)再ガス化および処理に関するもので、本発明の分野は、天然ガスの処理である。
【背景技術】
【0003】
洋上LNG再ガス化が、LNG輸入においてますます魅力的な選択肢となっている。利点としてはとりわけ、比較的遠隔個所にある1つまたは複数の洋上再ガス化ターミナルが、洋上でなければ陸上もしくは人間の居住および/または活動に近い個所になる、ターミナルの近くの地域社会のさまざまな安全性と保全性の問題を軽減する助けになることである。
【0004】
あいにく、洋上施設は、一般に陸上施設よりもはるかに費用が高くなり、多くの追加の技術的難題が、洋上LNG貯蔵、アンローディング、および再ガス化から生じる。これらの困難性の少なくとも一部を克服するために、いくつかの解決策が最近提案されている。しかし、現在知られている洋上構成のすべてまたはほとんどすべてが、LNGの化学組成物を、所望の組成物に変質させることができる機構体(例えば北米パイプライン仕様よりも高い発熱量を有する低品質LNGの処理)を提供することができない。北米およびその他の国における天然ガスのパイプライン輸送は、通常、炭化水素の露点および関連する分配システムの総発熱量要件を満たさなければならないので、LNGにおける重質の成分の存在は、一般に望ましくない。
【0005】
現在知られている多くの構成では、重質炭化水素は、リボイラーを使用して脱メタン装置の中でLNGを気化させること、および脱メタン装置オーバヘッドを再凝縮して液体にし、次いで液体はポンピングされて気化されることを含む方法において、LNGから除去される。例えばMcCartneyは、米国特許第6564579号にこのような再ガス化方法および構成を記載している。これらの構成および方法は、一般的に陸上の条件下では満足に動作するが、洋上設備では、これらの構成は比較的大きな空間を必要とするので、ほとんどのシナリオで容認できないと思われる。
【0006】
現在知られている洋上LNG再ガス化ターミナルでは、LNGは、通常、海水を使用する洋上気化器またはサブマージド式燃焼気化器において、パイプライン仕様(例えば約50°F(約10℃)および1200psig(約84kg/cm))に加熱される。通常、精留設備は、洋上の環境では空間が限られているために設けられず、したがって再ガス化されたLNGは、海底パイプラインを通じて陸上の消費者ガスパイプラインに送られる。こうして、洋上再ガス化は実現されるが、化学組成の変化は、一般的にこのような構成を使用しては不可能である。LNGが完全に気化されると、非メタン成分(例えばエタン、プロパンなど)のBTU低下および/または回収は、これらの方法がかなりの冷凍と再圧縮を必要とするので、経済的ではないことに留意されたい。この結果、および少なくともこれらの理由で、容認できる発熱量および/または望ましい化学組成を有する高品質LNGのみが、輸入される一方で、低品質LNG(例えば、比較的高いBTUを有するLNG)は、しばしば拒絶される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、LNGから重質の成分を分離するか、またはLNGのBTUを低下させるための多くの構成と方法が、当技術分野で知られているが、これらのすべてまたはほとんどすべては、特に洋上の環境において経済的に魅力的な動作を提供することはできない。したがって、非メタン成分の簡単で費用効果の高い除去を可能にして、これにより望ましいBTUおよび/または化学組成を有するLNGを生成する、LNG再ガス化の改善された構成および方法を提供することがなお必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、LNGが、まず超臨界圧にまでポンピングされ、次に好ましくは洋上の気化器もしくは居住区域から(例えば1km以上)離れた場所にある気化器において気化され、LNG中の非メタン成分の濃度に応じる(例えば約−20°F(約−29℃)から約15°F(約−9℃)までの間の)温度になる、構成および方法を対象とする。次に、こうして形成された超臨界気化天然ガスは、陸上設備に輸送されて、第1の部分と第2の部分とに分割され、分割率は、さらにまたLNG中の非メタン成分の濃度に応じる。
【0009】
次に第1の部分を処理して、天然ガスから少なくとも一部の非メタン成分を除去する。最も好ましくは、再ガス化された天然ガスを膨張させて、これによりリーン天然ガスの再圧縮を促進し、次にこれを第2の部分と組み合わせて、これにより処理されたLNGを形成することによって製品が作られる。
【0010】
本発明の主題の一態様において、天然ガス生成物を提供する方法は、気化超臨界LNGが、最も好ましくは洋上から陸上のターミナルへ供給されるステップを含む。別のステップでは、気化超臨界LNGが、第1の流れと第2の流れとに分割され、第1の流れは、リーン天然ガス生成物を形成するために、少なくとも一部の非メタン成分を第1の流れから除去するように処理され、処理ステップは、さらに、第1の流れの少なくとも一部分の第1のターボ膨張を含む。さらに別のステップでは、リーン天然ガス生成物は、第1のターボ膨張からのエネルギーの少なくとも一部を使用して圧縮され、圧縮されたリーン天然ガス生成物は、第2の流れと組み合わされて、これによって所定の非メタン成分含有量を有する販売ガスを形成する。
【0011】
気化超臨界LNGが、所定の温度にあって、第1の流れと第2の流れとの間の分割比が所定の比であり、この温度とこの比の両方が、LNGの中のメタン成分の濃度に応じることは好ましい。このような方法において、第1の流れが、吸収装置で処理され、吸収装置は、さらに吸収装置底部生成物を生成し、底部生成物は、さらに(一般的に吸収装置圧力より低い圧力で動作される)少なくとも1つの下流側カラムで処理されて、エタン生成物とプロパン含有生成物の少なくとも1つを生成することは、さらに好ましい。このような構成の少なくとも一部において、下流側カラムが、脱メタン装置として動作され、オーバヘッド生成物を吸収装置へ還流および/または底部給送流として供給することは好ましい。第1の流れの少なくとも一部分を膨張させる第2のターボ膨張が含まれてもよく、第1のターボ膨張は、還流凝縮器の仕事を提供し、第2のターボ膨張は、吸収装置における冷凍の仕事を提供する。
【0012】
したがって、洋上設備は、LNG源(例えばLNG運搬船、サブマージド式または浮動式LNGタンク)、およびLNG源に流体的に結合されたポンプを含み、ポンプは、LNGを超臨界圧にまでポンピングすることが想定される。そこで、再ガス化ユニット(例えばオープンラック式海水気化器、サブマージド式燃焼燃料加熱気化器、中間流体気化器、および/またはランキンサイクル気化器)が、ポンプに結合されて、超臨界LNGを所定の温度(約−20°F(約−29℃)から約20°F(約−7℃)までの間)に再ガス化するために動作され、制御装置が、動作的に再ガス化ユニットに連結され、LNG中における非メタン成分の濃度に応じて、再ガス化されたLNGの温度を設定することができる。制御装置が、LNGの化学組成に関する予め提供された情報に応じて温度を制御するようにプログラムされた、中央処理装置を備えることは、最も好ましい。
【0013】
本発明の主題の別の態様においては、LNG処理プラントは、LNGを超臨界圧にポンピングして加圧されたLNGを再ガス化するように構成された、陸上または洋上部分を含む。このようなプラントの陸上部分は、再ガス化されたLNGの一部分を処理して、LNG中の少なくとも一部の非メタン成分を除去して、これによってリーン天然ガス生成物を形成するように構成され、陸上部分は、リーン天然ガス生成物と再ガス化されたLNGの別の部分から販売ガスを生成するように構成される。通常、陸上部分は、再ガス化されたLNGの一部分を受け入れる吸収装置を含み、これによってリーン再ガス化されたLNGを生成する。上記の構成と同様に、想定されたプラントは、吸収装置に入る前に、再ガス化されたLNGの一部分を膨張させるターボエキスパンダを含み、さらにまた、エキスパンダに結合されてリーン天然ガス生成物を圧縮するコンプレッサをさらに含む。下流側カラムは、一般的に吸収装置底部生成物を受け入れて、エタンおよびプロパン含有生成物を生成するように構成され、または吸収装置底部生成物を受け入れて、吸収装置への還流および/または底部給送流を生成するために脱メタン装置として構成されてもよい。
【0014】
別の観点から見ると、計画されたプラントは、LNGが、第1の量の非メタン成分を含み、超臨界圧で再ガス化されたLNGを供給する源(例えば陸上または洋上)を含んでもよい。再ガス化されたLNGから第1の流れおよび第2の流れを生成する陸上流れ分割装置を備えてもよく、陸上吸収装置が、第1の流れのターボ膨張した部分からリーン天然ガス生成物を生成するように構成される。次に、陸上コンプレッサは、リーン天然ガス生成物を圧縮し、コンプレッサは、第1の流れのターボ膨張からのエネルギーを使用する。陸上流れ組合せエレメントは、圧縮されたリーン天然ガス生成物と第2の流れから販売ガスを生成するように構成され、販売ガスは、第1の量より少ない量の非メタン成分を有する。
【0015】
本発明のさまざまな目的、特徴、態様、および利点は、本発明の好ましい実施形態の下記の詳細な説明からさらに明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明者らは、LNGを、好ましくは洋上位置または遠隔陸上位置において超臨界圧にポンピングし、超臨界LNGを、洋上個所または遠隔個所において中間温度に再ガス化する、経済的に望ましい方法で、非メタン成分(すなわち2個またはそれ以上の炭素原子(C2+)を有するもの)をLNGから分離できることを見出した。次に、こうして加熱された超臨界天然ガスは、処理ユニット(例えば陸上個所)に移送される。代替案として、洋上機能の少なくとも1つを、陸上において実施してもよい。
【0017】
次いで、LNGの化学組成に応じて、加熱され気化された天然ガスの可変部分は、陸上個所において処理され、リーン天然ガス生成物を形成し、次にリーン天然ガス生成物は、加熱され気化された天然ガスの別の部分と組み合わされて、これにより所定の組成および/または発熱量を有する販売ガスを生成する。したがって、このような構成は、パイプライン仕様を満たすことができない輸入LNGのBTU制御のために使用してもよいことを認識されたい。陸上での処理は、最も一般的には、ターボエキスパンダの中で膨張する気化天然ガスの比較的高い圧力を利用して、残留ガスの再圧縮のためのパワーを発生し、および/または下流側精留カラム(脱メタン装置および/または脱エタン装置)における還流凝縮器の冷凍(冷却)要件の少なくとも一部を供給する。こうして、分離過程のための冷却は、気化LNGによって提供され、したがって、気化超臨界天然ガスの温度は、LNG中の非メタン含有量に応じることを認識されたい。
【0018】
特に好ましい構成では、第1のターボエキスパンダからの気化した蒸気の一部分が、BTU低下のレベルを変えるために構成された、第2のターボエキスパンダにおいて処理される(ターボ膨張蒸気と非ターボ膨張蒸気との比は、C2+除去のレベルを決定する)。第2のターボエキスパンダによって発生するパワーの少なくとも一部は、残留ガスを再圧縮するために使用される。直列で動作される2台のターボエキスパンダは、残留ガスをパイプライン圧力に再圧縮するための十分なパワーを供給できることに、特に留意されたい。しかし、望ましい場合には、1台または2台の追加コンプレッサを、高いパイプライン送出圧が必要なところに加えることができる。陸上の蒸気の一部分を第1のターボエキスパンダの周りに迂回させることによって、下流側処理ユニットのサイズを小さくすることができ、陸上BTU低下ユニットの資本コストが軽減されることにも留意されたい。もちろん、迂回する物質の実際量は、主として輸入LNGのBTU含有量、パイプラインガス発熱量要件、および/またはC2およびC3+生成物の要求に応じる。
【0019】
このような構成では、計画されたプラントは、2カラム式プラントとして建造され、第1のカラムは、2つの還流を受け入れる還流脱メタン装置として動作され、第2のカラムは、エタンオーバヘッド蒸気と底部C3+生成物(すなわち、3個またはそれ以上の炭素原子を有する化合物を含む生成物)を生成する脱エタン装置として動作される。このような構成は、処理温度と還流の分割比を変えることによって、成分分離の変化およびBTU制御のレベル変更を可能にするという長所がある。
【0020】
2カラム式プラント構成の例示的図式を図1に示す。ここで、プラントは、LNG運搬船51からLNGを受け入れる洋上LNG受入れターミナルを含む。LNGは、アンローディングアームを通じて運搬船から洋上LNG貯蔵タンク52へアンローディングされる。LNG貯蔵タンクを、重力ベースの構造物、または浮遊LNG容器にすることができる。一般的なLNG組成(流れ1)を表1に示す。貯蔵タンクからのLNGは、一次ポンプ53によって中間圧に、通常100psig(約7kg/cm)にポンピングされる。加圧されたLNGは、さらに二次ポンプ54によって超臨界圧に、通常1500psig〜2200psig(約105kg/cm〜約154kg/cm)にポンピングされて、流れ2を形成する。二次ポンプの吐出圧は、通常、LNG中の非メタン成分の増加する含有量によって、および/または上昇した陸上パイプラインガス送出圧によって上昇することに留意されたい。次に、超臨界LNGは、LNG気化器55において中間温度に、通常−10°F〜10°F(約−23℃〜約−12℃)に加熱されて、流れ3を形成する。中間温度は、LNG組成およびBTU低下のレベルに応じて選択される。最も一般的には、流れ3は、より高いレベルのC2+抽出が陸上で必要とされるときは、より低い温度を有する。従来のLNG気化器を、オープンラック式海水気化器、サブマージド式燃焼燃料加熱気化器、中間流体気化器、ランキンサイクル気化器、および/またはその他の適切な(陸上個所から来てもよい)熱源などの、再ガス化設備のために使用することができる。次に、加熱されたLNGは、海底パイプライン56を通じて陸上の設備に搬送される。
【0021】
したがって、計画された構成は、LNGの源とこの源に流体的に結合されたポンプとを備えた洋上設備を含み、ポンプは、超臨界圧(通常約1500psig(約105kg/cm)と200psig(約14kg/cm)の間、およびさらに高い圧力)のLNGを生成するように構成されることを理解されたい。再ガス化ユニットは、ポンプに結合され、所定の温度に超臨界LNGを再ガス化するために構成され、制御装置(例えばCPUまたは人のオペレータ)が、動作的に再ガス化ユニットに連結され、再ガス化されたLNGの温度を、LNG中の非メタン成分の濃度に応じて設定することが可能になる。
【0022】
最も一般的には、LNG源は、LNG運搬船、サブマージドおよび/または浮遊LNGタンクである。それほど好ましくない態様であるが、LNG源を、パイプライン(好ましくは海底パイプライン)にしてもよい。再ガス化ユニットを特定の形式に限定する必要はないが、すべての知られた形式および特に洋上操業に適した形式が、本明細書における使用のために適していると考えられることを、さらに理解されたい。したがって、計画された再ガス化ユニットとしては、オープンラック式海水気化器、サブマージド式燃焼燃料加熱気化器、中間流体気化器、ランキンサイクル気化器などが含まれる。気化超臨界天然ガスの温度に関して、特定の温度は、LNGの化学組成に応じ、また特にLNG中の非メタン成分の含有量に応じることに留意されたい。しかし、温度が、正規のパイプライン動作条件より低いことが一般に好ましく、特に好ましい温度は、約−20°F(約−29℃)から約20°F(約−7℃)までの間にある。しかし特に、LNGが比較的濃厚である場合、および/または特にリーン販売ガスを生成することを望む場合には、温度は、−60°F(約−51℃)から−10°F(約−23℃)までの間にあってもよい。したがって、制御装置が、LNGの化学組成に関する入力されたまたはさもなければ事前に準備された情報に応じて、温度を制御するようにプログラミングされた、中央処理装置を有することが一般に好ましい。代替案として、超臨界圧へのポンピングおよび/または超臨界LNGの気化を、当技術分野でよく知られている構成要素を使用して陸上個所において実施してもよい。しかし、気化が陸上で実施される場合には、気化のための熱は、少なくとも一部はパワーサイクルとのサーマルインテグレーションによって(例えば、蒸気サイクルまたはHRSGに結合された熱交換流体を使用して)供給されることが一般に好ましい。
【0023】
代替案として、LNG源および/または再ガス化ユニットを、人間の居住および/または活動から比較的遠隔の個所にあって、陸上設備に再ガス化された超臨界天然ガスを供給する区域に置くこともできる。例えば、貯蔵および/または再ガス化が、陸上設備から少なくとも1km、さらに一般的には少なくとも5km、最も一般的には少なくとも10km離れたところで、貯蔵および/または再ガス化があるという構成で、行われてもよい。
【0024】
超臨界気化LNG3が陸上設備に到達すると、流れ3は、2つの部分すなわち流れ4と流れ5とに分割され、流れの比は、所望のBTU低下レベル(および/または非メタン成分の濃度)に応じる。流れ4は、BTU低下ユニットを迂回し、残留ガス流20と混合されて、ガスパイプラインに送り込まれる販売ガス流21を形成する。流れ5は、第1のターボエキスパンダ57の中で圧力低下し、通常1100psig(約77kg/cm)および約−10°F(約−23℃)〜−60°F(約−51℃)の温度で流れ6を形成する。第1のターボエキスパンダ57は、エキスパンダに動作的に結合された残留物コンプレッサを動作するために圧縮力の一部分を供給する。流れ6は、交換器において0°F(約−18℃)〜−25°F(約−32℃)に加熱されて、還流凝縮器68に冷凍の仕事を提供することによって、流れ7を形成する。2相流は、分離装置59において液体流9と蒸気流8とに分離される。蒸気流8は、さらに流れ11と流れ12に分割される。流れ11と12の間の分割は、BTU低下またはC2+回収(下記)の変化するレベルを満たすように、必要に応じて調整されることに留意されたい。液体流9は、JTバルブ60において約450psig(約32kg/cm)に圧力低下し、第1のカラム63の下部分に入る流れ10を形成する。
【0025】
高いC2+除去が必要なときには、流れ12の流れ11に対する流れは増加し、結果的にオーバヘッド交換器64への還流の増加となり、オーバヘッド交換器64において、流れ12は、通常−90°F(約−68℃)〜−110°F(約−79℃)に冷却され、流れ14を形成する。次に流れ14は、JTバルブ62によって圧力低下され、約450psig(約32kg/cm)〜500psig(約35kg/cm)の流れ15を形成し、第1のカラム(ここでは脱メタン装置として動作)の上部分に送り込まれる。流れ11は、第2のターボエキスパンダ61において約450psig(約32kg/cm)〜500psig(約35kg/cm)に圧力低下され、通常−40°F(約−40℃)〜−60°F(約−51℃)で流れ13を形成し、カラム63の中間部分に送り込まれる。第2のターボエキスパンダによって発生したパワーは、残留ガス圧縮要件の一部分を提供するために使用されることが好ましい。ターボエキスパンダ61もまた、給送ガスを冷却し、第1のカラムにおける精留の仕事の一部分を供給する。
【0026】
脱メタン装置カラム63は、通常約450psig(約32kg/cm)〜500psig(約35kg/cm)で動作され、オーバヘッド流16と底部流22を生成する。これら2つの流れの温度は、所望のC2+回収レベルに応じて変ることに留意されたい。例えば、高いC2+回収中は、オーバヘッド温度は、エタンおよびさらに重質の成分の回収のために必要であるから、−110°F(約−79℃)〜−145°F(約−98℃)に維持されることが好ましい。脱メタン装置カラムの底部温度は、リボイラー71によって維持される。低いC2+回収中は、C2成分オーバヘッドの一部を除去するときに必要であるから、オーバヘッド温度を、−80°F(約−62℃)〜−100°F(約−73℃)に上げてもよい。第1のカラムオーバヘッド流16における冷媒含有量は、還流12を冷却することによって熱交換器64によって回収される。次に、こうして加熱された流れ17は、第2のターボエキスパンダに動作的に結合されたコンプレッサによって圧縮され、通常−10°F(約−23℃)〜−30°F(約−34℃)で流れ18を形成し、これは、さらに第1のターボエキスパンダによって駆動される残留ガスコンプレッサによって圧縮され、約900psig(約63kg/cm)〜1200psig(約84kg/cm)で流れ19を形成する。望ましい場合には、コンプレッサ65による追加再圧縮を使用して、残留ガス圧を販売ガスパイプライン圧に上げて流れ20を形成することができ、次にこれは、バイパス流4と混合される。
【0027】
第1のカラム底部流22は、JTバルブ66によって約200psig(約14kg/cm)〜400psig(約28kg/cm)に圧力低下されて、流れ23を形成し、次いでこれは第2の蒸留カラム67すなわち脱エタン装置の上部分に入る。脱エタン装置は、C2に富むオーバヘッド蒸気流24とC3+底部生成物流25とを生成する、通常のカラム構成の装置である。オーバヘッド蒸気流24は、給送ガス流6によって供給される冷却によって、還流凝縮器68において凝縮される。冷却されたオーバヘッド流26は、還流ドラム69においてエタン生成物流27と液体流28とに分離され、液体流28は、さらにポンプ70によってポンプ輸送され、脱エタン装置カラムに還流されるべき流れ29を形成する。脱エタン装置カラムにおける加熱要件は、外部熱源を使用してリボイラー72によって供給される。BTU低下ユニットのための全体物質収支を、表1に示す。
【0028】
したがって、本発明者は、(1)好ましくは洋上から陸上ターミナルへ気化超臨界LNGを供給するステップと、(2)気化超臨界LNGを第1の流れと第2の流れとに分割するステップと、(3)リーン天然ガス生成物を形成するために、少なくとも一部の非メタン成分を第1の流れから除去するように第1の流れを処理するステップであって、該処理するステップは、第1の流れの少なくとも一部分の第1のターボ膨張を含む、前記処理するステップと、(4)第1のターボ膨張からのエネルギーの少なくとも一部を使用して、リーン天然ガス生成物を圧縮するステップと、(5)圧縮されたリーン天然ガス生成物を第2の流れと組合せ、これによって所定の非メタン成分含有量を有する販売ガスを形成するステップを含む、天然ガス生成物を供給する方法を考えた。
【0029】
既に上に論述したように、気化超臨界LNGを供給する好ましい各ステップは、超臨界LNGを所定の温度に気化することを含み、温度は、LNGにおける非メタン成分の濃度に応じる。同様に、気化超臨界LNGを第1の流れと第2の流れとに分割するステップは、LNGにおける非メタン成分の濃度に応じる。最も好ましくは、処理するステップが、さらに、第1の流れの少なくとも一部分の第2のターボ膨張を含むことで、第1のターボ膨張は、還流凝縮の仕事を提供し、第2のターボ膨張は、吸収装置における冷凍の仕事を提供する。
【0030】
したがって、特に好ましいプラントは、LNGを超臨界圧にポンピングして加圧されたLNGを再ガス化するように構成された部分(好ましくは洋上)と、再ガス化されたLNGの一部分を処理して、LNG中の非メタン含有量の少なくとも一部分を除去し、これによってリーン天然ガス生成物を形成するように構成された陸上部分とを含むことになる。このようなプラントでは、陸上部分は、通常さらに、リーン天然ガス生成物と再ガス化されたLNGの他の部分との混合物から販売ガスを生成するように構成される。別の観点から見ると、再ガス化されたLNGを超臨界圧で提供する洋上源を有するプラントも考えられ、この場合LNGは、第1の量の非メタン成分を有する。陸上分流器が、再ガス化されたLNGから第1の流れと第2の流れを生成するように構成され、陸上吸収装置が、第1の流れのターボ膨張部分からリーン天然ガス生成物を生成するように構成される。このようなプラントは、さらに、リーン天然ガス生成物を圧縮する陸上コンプレッサを含み、該コンプレッサは、第1の流れのターボ膨張からのエネルギーを使用するように構成され、このようなプラントは、さらに、圧縮されたリーン天然ガス生成物と第2の流れから販売ガスを生成するように構成された陸上流れ組合せエレメントを含み、販売ガスは、第1の量より少ない量の非メタン成分を有する。上に論述したように、制御ユニット(例えば、人間のオペレータ、またはCPUを含み手動またはユーザの介入なしに動作するようにプログラミングされた装置)が、再ガス化されたLNGの温度および/または分流器における第1の流れと第2の流れの比を制御するように構成されることは概して好ましく、温度および/または比は、再ガス化されたLNG中の非メタン濃度に応じて設定される。
【0031】
別の好ましい構成では、BTU低下ユニットは、3基のカラムを含み、第1のカラム(ここでは吸収装置)は、第2のカラムより高い圧力で運転され、吸収装置からの底部液体は、(例えばJoule−Thompsonバルブを介して)圧力低下され、第2のカラムに送り込まれる。第1のカラムを高圧で動作することによって、特に比較的高いパイプラインガス圧力が必要なときに、残留ガス圧縮馬力をかなり低下させることができことに理解されたい。第1の底部生成物の圧力低下が、脱メタン装置として動作される第2のカラムに、精留機能のための冷凍の一部分を(一般的にJT効果を介して)供給することもまた理解されたい。第2のカラムからのオーバヘッド蒸気は、リサイクルコンプレッサにおいて圧縮され、第1のカラムに戻される。次に第3のカラムは、第1および第2のカラムよりもさらに低い圧力で脱メタン装置として動作され、エタンオーバヘッド蒸気と底部C3+生成物とを生成する。
【0032】
第2のカラムからのオーバヘッド蒸気が、2つの部分に分割されることに特に留意されたい。第1の部分は、還流交換器において、吸収装置からのオーバヘッド蒸気によって冷却され、これによって第1のカラム(吸収装置)の頂部分への低温還流を形成する。オーバヘッド蒸気の第2の部分は、第1のカラムの底部へ送り込まれるストリッピングガスを形成する。このような分割流構成を使用するとき、第1の部分の第2の蒸留カラムからの第2の蒸気部分に対する比を使用して、所望のC2+回収レベルを大部分制御できることが指摘される。
【0033】
このような構成の1つの例示的図式を、図2に示す。ここで、プラントは、LNG運搬船51からLNGを受け入れる洋上LNG受入れターミナルを含む。LNGは、アンローディングアームを通じて運搬船から洋上LNG貯蔵タンク52へアンローディングされる。LNG貯蔵タンクを、重力ベースの構造物、または浮遊LNG容器にすることができる。上述のように、一般的なLNG組成(流れ1)を表2に示す。貯蔵タンクからのLNGは、一次ポンプ53によって中間圧に、通常100psig(約7kg/cm)にポンピングされる。加圧されたLNGは、さらに二次ポンプ54によって超臨界圧に、通常1500psig〜2200psig(約105kg/cm〜約155kg/cm)にポンピングされて、流れ2を形成する。二次ポンプの吐出圧は、通常、輸入LNG含有量の増加によって、および/または上昇した陸上パイプラインガス送出圧によって上昇することに留意されたい。
【0034】
次に、超臨界LNGは、LNG気化器55において中間温度に、通常−10°F〜10°F(約−23℃〜約−12℃)に加熱されて、流れ3を形成する。中間温度は、LNG組成およびBTU低下レベルに応じ、一般には、より高いレベルのC2+抽出が陸上で必要とされるときは、より低い温度が必要である。従来のLNG気化器を、オープンラック式海水気化器、サブマージド式燃焼燃料加熱気化器、中間流体気化器、ランキンサイクル気化器、またはその他の適切な熱源などを含む、再ガス化設備のために使用することができる。次に、加熱されたLNGは、海底パイプライン56を通じて陸上の設備に搬送される。
【0035】
超臨界気化LNG3が陸上設備に到達すると、流れ3は、2つの部分すなわち流れ4と流れ5とに、BTU低下要件のレベルによって決定された分割比で分割される。流れ4は、BTU低下ユニットを迂回し、残留ガス流20と混合されて、ガスパイプラインに送り込まれる流れ21を形成する。流れ5は、第1のターボエキスパンダ57の中で圧力低下し、通常1100psig(77kg/cm)および−20°F(約−29℃)〜−60°F(約−51℃)の温度で流れ6を形成する。第1のターボエキスパンダ57は、残留物コンプレッサを動作するために圧縮力の一部分を供給する。流れ6は、0°F(約−18℃)〜−25°F(約−32℃)に加熱されて、還流凝縮器68および74のための冷凍の仕事を供給することによって、流れ7を形成する。2相流は、分離装置59において液体流9と蒸気流8とに分離され、蒸気流8は、さらに流れ11と流れ12に分割される。分割は、BTU低下またはC2+回収(下記)の変化するレベルを満たすように、必要に応じて調整される。液体流9は、JTバルブ60において約600psig(約42kg/cm)に圧力低下し、第1のカラム63の下部分に入る流れ10を形成する。
【0036】
高いC2+除去が必要なときには、流れ12の流れ11に対する比は増加し、結果的にオーバヘッド交換器64への還流の増加となる。流れ12は、交換器64において、通常−90°F(約−68℃)〜−110°F(約−79℃)に冷却され、流れ14を形成し、JTバルブ62によって圧力低下され、約400psig(約28kg/cm)〜650psig(約46kg/cm)の流れ15を形成し、第1のカラム(ここでは吸収装置)の上部分に送り込まれる。流れ11は、第2のターボエキスパンダ61において、約400psig(約28kg/cm)〜650psig(約46kg/cm)に圧力低下され、通常−40°F(約−40℃)〜−60°F(約−51℃)で流れ13を形成し、カラム63の中間部分に送り込まれる。第2のターボエキスパンダによって発生したパワーは、残留ガス圧縮要件の一部分を提供するために使用されることが好ましい。ターボ膨張もまた、給送ガスを冷却し、第1のカラムにおける精留の仕事の一部分を供給する。
【0037】
第1のカラムはまた、第2のカラムからのリサイクル流37および流れ38を送り込まれる。これら2つの流れの比を調整することによって、C2およびC3の回収を必要に応じて調整することができる。400psig(約28kg/cm)〜650psig(約46kg/cm)で動作される第1のカラムは、オーバヘッド流16と底部流22とを生成する。これら2つの流れの温度は、C2+回収レベルに応じて変化する。例えば、高いC2+回収中は、オーバヘッド温度を、エタンおよびさらに重質の成分の回収のために必要であるから、−110°F(−79℃)〜−145°F(−98℃)に維持しなければならない。低いC2+回収中は、C2成分オーバヘッドの一部を除去する場合に必要であるから、オーバヘッド温度を、約−80°F(約−62℃)〜−100°F(約−73℃)に上げる。第1のカラムオーバヘッド流16における冷媒含有量は、熱交換器64において第1の還流37および第2の還流12を冷却することによって回収され、これによりそれぞれ流れ39および流れ14を形成する。加熱された流れ17は、第2のターボエキスパンダ61によって少なくとも一部駆動されるコンプレッサによって圧縮され、通常−10°F(約−23℃)〜−30°F(約−34℃)で流れ18を形成し、これはさらに第1のターボエキスパンダ57によって駆動される残留ガスコンプレッサによって圧縮され、約900psig(約63kg/cm)〜1200psig(約84kg/cm)で流れ19を形成する。任意選択として、コンプレッサ65による追加再圧縮を使用して、残留ガス圧を販売ガスパイプライン圧に上げて流れ20を形成することができ、次にこれをバイパス流4と混合することができる。
【0038】
第1のカラム底部流22は、JTバルブ66によって約200psig(約14kg/cm)〜400psig(約28kg/cm)に圧力低下されて、流れ29を形成し、次いでこれは第2の蒸留カラム73の上部分に入る。蒸留カラム73は、約200psig(約14kg/cm)〜400psig(約28kg/cm)で脱メタン装置として動作し、流れ29をC2+底部流31とC1に富むオーバヘッド流30とに分別する。オーバヘッド蒸気は、入口給送ガス流6からの冷凍を使用して還流交換器74において凝縮され、約0°F(約−18℃)〜−40°F(約−40℃)で流れ32を形成する。流れ32は、還流ドラム75の中で液体流34と蒸気流33とに分離される。液体流34は、還流ポンプ76によってポンプ輸送されて流れ35を形成し、還流として第2のカラム73の頂部に戻される。
【0039】
蒸気流33は、コンプレッサ77によって圧縮されて流れ36を形成し、この流れは、流れ37および38に分割され、交換器64に送られて還流を供給し、および/またはエタン再吸収用の第1のカラムの底部に送られる。第2のカラムにおける加熱要件は、外部熱源を使用するリボイラー71によって供給される。NGL底部生成物の温度は、BTU低下レベルに応じて100°F(約38℃)〜200°F(約93℃)の範囲にある。第2のカラムの底部は、(JTバルブ78における膨張の後に流れ23を介して)第3のカラム67に送られ、このカラムは、さらなる分留のために脱エタン装置として動作される。
【0040】
脱エタン装置は、通常、C2に富むオーバヘッド蒸気流24とC3+底部生成物流25とを生成する従来のカラム構成の装置である。オーバヘッド蒸気は、還流凝縮器68において、給送ガス流6によって供給される冷却によって凝縮される。冷却されたオーバヘッド流26は、還流ドラム69において、エタン生成物流27と液体流28とに分離され、液体流28は、さらにポンプ70によってポンプ輸送され、脱エタン装置カラムに還流すべき流れ29を形成する。脱エタン装置カラムにおける加熱要件は、外部熱源を使用するリボイラー72によって供給され、カラム73の加熱要件は、外部熱源を使用するリボイラー71によって供給される。BTU低下ユニットのための全体物質収支を、表2に示す。
【0041】
こうして、LNG再ガス化およびBTU制御の特定の実施形態と適用とを開示した。しかし、既に説明したもの以外の多くのさらなる修正が、本明細書における発明の概念から逸脱することなく可能であることが、当業者には明らかであるはずである。例えば、計画された構成と方法の洋上部分を、一部またはそっくり陸上に配置および/または動作してもよい。したがって本発明の主題は、特許請求の範囲の精神においてのみ限定されるものである。さらに、明細書と特許請求の範囲の両方を解釈する場合、すべての用語は、文脈と一致する可能な限り広い方法で解釈されるべきである。特に用語「含む」および「含んでいる」は、非限定的な方法で、エレメント、成分、またはステップを参照するものとして解釈されるべきで、参照されるエレメント、成分、またはステップは、明確に参照されていない他のエレメント、成分、またはステップと共に存在し、利用され、または組み合わせてもよいことを示す。さらにまた、参照によって本明細書に組み込まれた参照の中の用語の定義または使用が、本明細書に供されたこの用語の定義と一致せずまたは相反する場合には、本明細書に供されたこの用語の定義が適用され、参照におけるこの用語の定義は適用されない。
【表1】

【表2】

【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】2カラム設計を使用する陸上処理部分を有する、洋上LNG再ガス化の1つの例示的構成を示す図である。
【図2】3カラム設計を使用する陸上処理部分を有する、洋上LNG再ガス化の別の例示的構成を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然ガス生成物を供給する方法であって、
随意に洋上位置から陸上位置へ、気化超臨界LNGを供給するステップと、
気化超臨界LNGを第1の流れと第2の流れとに分割するステップと、
リーン天然ガス生成物を形成するために、第1の流れから少なくとも一部の非メタン成分を除去するように、第1の流れを処理するステップであって、第1の流れの少なくとも一部分の第1のターボ膨張を含む、前記処理するステップと、
第1のターボ膨張からのエネルギーの少なくとも一部を使用して、リーン天然ガス生成物を圧縮するステップと、
リーン圧縮天然ガス生成物を第2の流れと組み合わせて、これにより所定の含有量の非メタン成分を有する販売ガスを形成するステップとを含む方法。
【請求項2】
気化超臨界LNGを供給するステップが、超臨界LNGを気化して20°F(約−7℃)またはそれ以下の所定の温度にすることを含み、前記所定の温度が、LNG中の非メタン成分の濃度に応じる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
気化超臨界LNGを第1の流れと第2の流れとに分割するステップが、LNG中の非メタン成分の濃度に応じる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の流れが吸収装置で処理され、吸収装置は、さらに吸収装置底部生成物を生成し、吸収装置底部生成物は、少なくとも1基の下流側カラムにおいてさらに処理され、これによってエタン生成物とプロパンおよびより重質の生成物の少なくとも1つを生成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1基の下流側カラムが、吸収装置の動作圧力より低い圧力で動作される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1基の下流側カラムが、脱メタン装置または脱エタン装置として動作され、還流の少なくとも1つとして吸収装置にリサイクルされるオーバヘッド生成物と、底部生成物とを提供する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記処理するステップが、第1の流れの少なくとも一部分の第2のターボ膨張をさらに含み、第1のターボ膨張は、下流側カラムの還流凝縮の仕事を提供し、第2のターボ膨張は、非メタン成分の回収のための吸収装置における冷凍の仕事を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
LNG源と、超臨界圧でLNGを生成するように構成されて、LNG源に流体的に結合されたポンプと、
ポンプに結合されて、超臨界LNGを再ガス化して所定の温度にするように構成された再ガス化ユニットと、
再ガス化ユニットと動作的に連結され、再ガス化LNGの温度を、LNG中の非メタン成分の濃度に応じて設定できるようにされた制御装置とを含む設備。
【請求項9】
LNG源が、NLG運搬船、サブマージドLNGタンク、および浮遊LNGタンクからなる群から選択される、請求項8に記載の設備。
【請求項10】
再ガス化ユニットが、オープンラック式海水気化器、サブマージド式燃焼燃料加熱気化器、周辺空気気化器、中間流体気化器、およびランキンサイクル気化器からなる群から選択されたユニットを含む、請求項8に記載の設備。
【請求項11】
所定の温度が、約−20°F(約−29℃)から約20°F(約−7℃)までの間にある、請求項8に記載の設備。
【請求項12】
制御装置が、前記温度をLNGの化学組成に関する予め提供された情報に応じて制御するようにプログラムされた中央処理装置を含む、請求項8に記載の設備。
【請求項13】
LNGをポンピングして超臨界圧にし、加圧されたLNGを再ガス化するように構成された、任意選択として洋上にある部分と、
再ガス化されたLNGの一部分を処理してLNG中の非メタン含有量の少なくとも一部分を除去し、これによってリーン天然ガス生成物を形成するように構成された陸上部分とを含み、
陸上部分が、さらに、リーン天然ガス生成物および再ガス化されたLNGの他の部分から販売ガスを生成するように構成されるLNG処理プラント。
【請求項14】
陸上部分が、再ガス化されたLNGの一部分を受け入れて、これによってリーン天然ガスを生成する吸収装置を含む、請求項13に記載のLNG処理プラント。
【請求項15】
吸収装置に入る前に、再ガス化されたLNGの一部分を膨張させるターボエキスパンダをさらに含み、ターボエキスパンダに動作的に結合されてリーン天然ガス生成物を圧縮するコンプレッサをさらに含む、請求項14に記載のLNG処理プラント。
【請求項16】
吸収装置底部生成物を受け入れ、エタンとプロパンおよびより重質の生成物を生成するように構成された下流側カラムをさらに含む、請求項14に記載のLNG処理プラント。
【請求項17】
脱メタン装置または脱エタン装置として動作され、吸収装置底部生成物を受け入れ、吸収装置への還流と底部給送流の少なくとも1つを生成するように構成された下流側カラムをさらに含む、請求項14に記載のLNG処理プラント。
【請求項18】
リーン天然ガス生成物と再ガス化されたLNGの他の部分を組み合わせて、これにより販売ガスを形成するように構成された流れ組合せエレメントをさらに含む、請求項14に記載のLNG処理プラント。
【請求項19】
第1の量の非メタン成分を有する再ガス化されたLNGを超臨界圧で供給する源と、
再ガス化されたLNGから第1の流れと第2の流れを生成するように構成された流れ分割装置と、
第1の流れのターボ膨張した部分からリーン天然ガス生成物を生成するように構成された吸収装置と、
第1の流れのターボ膨張からのエネルギーを使用するように構成された、リーン天然ガス生成物を圧縮するコンプレッサと、
圧縮されたリーン天然ガス生成物と第2の流れから、第1の量より少ない量の非メタン成分を有する販売ガスを生成するように構成された流れ組合せエレメントとを含むLNG処理プラント。
【請求項20】
再ガス化されたLNGの温度、および第1の流れと第2の流れとの比の少なくとも1つを制御するように構成された制御ユニットをさらに含み、温度と比が、再ガス化されたLNG中の非メタン濃度に応じて設定される、請求項19に記載のプラント。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−523238(P2008−523238A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546899(P2007−546899)
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/045455
【国際公開番号】WO2006/066015
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(506354434)フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン (35)
【Fターム(参考)】