説明

LWC紙製品とその製法

被覆印刷紙製品であり、その製造は、被覆プロセス後に表面調整装置を用いることで実現され、該表面調整装置は、固定された支持部材と、紙ウェブが、ジャケットとカウンタロールの間を走行するように、固定支持部材まわりに設けられる柔軟性のあるジャケットとを含む。負荷部材は、支持部材に関連して、柔軟性のあるジャケットが加熱可能なカウンタロールに向けて負荷部材により押圧されるように、設けられる。被覆製品は、紙の上面の表面特性として、PPS−s10 ラフネス(ISO 8791−4)が0.7−1.5μmHunter Gloss(ISO/DIS8254)が30−80%であり、1.15−1.3m/gの範囲の嵩を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、LWC紙製品とその製法に関する。
【0002】
本発明の目的は、紙製品、特にLWC紙製品の品質及びその生産の経済性を改善することである。
【0003】
紙は、所望のグロス(艶)及び印刷品質を保証するためのある一定の表面品質、及び、低い透明性、剛性及び耐久性を有するように要求される。更に、紙はペーパーミルにおいて大量生産されるので、原料の効率的な使用も重要である。これらの要求は幾分背反である。紙は、紙をカレンダ処理し、しばしばある一定の態様で湿潤又は加熱されてニップにおいて加圧することにより、十分なグロスを付与することができる。紙の表面繊維及び被覆は、好ましくは、紙の中間層を圧縮せずに、この加圧により円滑にプレスされる。中間プライの圧縮は、剛性を下げ、耐久性を低減する。中間層の圧縮は、しばしば嵩(バルク)の損失と称される。この場合、嵩は、密度の逆数として理解され、その損失は、従って、紙又は板紙の高密化の圧縮と等しい。
【0004】
紙の生産プロセスは非常に高い原料の集約型であるので、原料の僅かな節約でさえも競合者に対して大きなアドバンテージをもたらす。この点、1%の節約は、大きな競争力のある優勢とみなすことができ、投資の回収時間が短くなる。原料を節約することは、環境的な理由からも望ましい。低重量の紙グレードのおかげで、本発明の紙の多重的な効果が、製品の全寿命期間カバーし、より軽量の梱包をもたらす原材料の消費の低減により、究極的には輸送においても節約を生み、ごみを低減することになる。
【0005】
改善された嵩及び不透明度は、消費者に如何なる実際上の不利益を引き起こさない。
【0006】
マシーンカレンダは、しばしば他のカレンダと共に用いられ、弾性の無いロールを持つハードカレンダを指す。唯一の表面処理方法としてのマシーンカレンダの使用は、お勧めできない。ソフトニップカレンダとも称するソフトカレンダは、カレンダロールが弾性のある表面を持ち、当該表面は、木の表面硬さと同じオーダーの硬さを有しうるが、それでも弾性がある。
【0007】
本発明の目的は、従前よりも少ない材料量で印刷紙に平らな印刷表面、高いグロス及び剛性を提供することであると共に、本発明の方法により、障害(ボトルネック)を回避し、走行性を向上させることである。一般的に、コーティング処理の前の紙表面の前処理は、マシーンカレンダで実行され、最終処理はスーパーカレンダで実行される。マシーンカレンダの機能は、ウェブに均一な厚さ特性を与えることである。マシーンカレンダによる処理後、紙は、被覆(コーティング)され、最終カレンダ処理が、スーパーカレンダにより通常的に実行される。被覆方法は、典型的には、ブレードコーティング又はフィルムコーティングである。
【0008】
このようにして製造されるオフセットLWC印刷紙の品質値は次の範囲内である。
嵩 0.90−1.1cm/g
PPS−s10 ラフネス 0.8−1.6μm
Gloss 50−70%
本発明によると、印刷紙は、従前のものよりも紙質を上げるため、被覆処理の後、ロングニップカレンダで処理され、更に、生産の稼動性が改善され、本生産方法は、スーパーカレンダと同様にスピードの制約を受けない。本発明の紙を生成するのに適したロングニップカレンダは、例えば出願人による先の特許US6164198に開示されている。
【0009】
本発明の印刷紙製品は、請求項1の特徴部に付与されたものにより特徴付けられる。
【0010】
本発明の紙の表面処理に適したカレンダは、管状のジャケットがまわりにある固定された支持部材を備える。加熱される対向(カウンタ)部材は、管状ジャケットの支持部材から他の側に配置され、ウェブが当該対向部材と管状ジャケットとの間を通るようにする。固定支持部材は、負荷部材を備え、加熱対向部材にジャケットを押し当て、これにより、ジャケットと対抗部材との間のカレンダ処理を可能とする。ジャケットの両端は、支持部材に対して回転可能に搭載される端部壁に固定され、端部壁の回転運動は、ジャケットの過熱を防止するために繊維ウェブの動きから独立している別の駆動モータによりもたらされる。
【0011】
被覆された又はされていない紙の表面を表面調整装置により調整するための本発明の方法は、請求項13の特徴部に付与されたものにより特徴付けられる。本方法は、管状の柔軟なジャケットの形態であるロールと対向ロールとにより確立される延長されたニップを通して繊維ウェブを供給することを含む。ジャケットは、ニップの長さにわたりたわみ又は折れ曲がり、これにより長いストレッチにわたり対向ロールとの接触へと押しつける。本方法で処理される紙は、現在入手可能な紙グレードよりも軽いが、剛性及び表面特性は、現在入手可能な紙と同等である。
【0012】
本解決策は、スーパーカレンダで達成されるものよりも有意に高い走行スピードを可能とする。更に、走行性が良く、これにより、品質の改善に寄与し、無駄を低減する。
【0013】
カレンダにおけるウェブスピードは、600m/minより高く、好ましくは800m/minよりも高く、更に好ましくは1000m/minよりも高く、約4000m/minほど高くなりうる。従って、カレンダは、ペーパーマシンのスピードを制約しないし、並列に幾つかのカレンダを必要としない。上述の加熱ロールは、150−350℃であり、好ましくは170℃であり、最も好ましくは約200−250℃を有する。ニップにおける線形的な圧力は、100−500kN/mの範囲であり、好ましくは400より小さく、最も好ましくは約320−380kN/mの範囲である。ニップの最大圧は、3−15MPaであり、好ましくは13MPaよりも小さく、最も好ましくは約8−12MPaである。
【0014】
これより、本発明の紙の表面処理に適したカレンダについて図面を参照して詳説する。
【0015】
図1では、紙80は、延長され且つ加熱されたニップ1を通って走行する。ニップ1は、ウェブ80下に存在する全閉形シューロール10により確立される。ウェブ80の上側には加熱可能な対向ロール22がある。全閉形シューロールは、水が透過しない柔軟なジャケット12を含む。ジャケットは、例えば繊維強化型のポリウレタンからなる。固定型の固定された支持部材14は、少なくとも1つの負荷シュー18を支持する。負荷シュー18と支持部材との間には、油圧シリンダのようなアクチュエータがあり、凹面の負荷シュー18を付勢し、これにより柔軟なジャケット12を対向ロール22に押圧する。従って、ジャケット12は、全閉形シューロールの中心から離れる方向にその中立の無負荷位置11から脱するように負荷される。ジャケット12は、両端部で端部壁24,26に固定され、従ってシールされたコンパートメント(区画)13(図2参照)を生成する。図1にも示すように、少なくとも1つの検出装置99が、ウェブの破れを検出するためにウェブ80と連携して搭載される。検出装置99は、ウェブが破れているか否かに応じてカレンダ処理の動作を制御する制御装置98に接続される。
【0016】
図1に示すように、加熱可能な対向ロール22は、油圧シリンダ組立体94により回転可能で回転軸となるピボット点96を備えるレバー95を含む係合解除機構を伴う。係合解除機構は、ニップ1との係合へと対向ロール22を押し、また、ニップ1からそれを非係合にさせる。
【0017】
負荷シュー18とジャケット12との間には、加圧油が供給され、これにより、油圧がニップ全体で発展され、ジャケットがニップ1の全体にわたり対向ロール22との係合へと押される。同時に、油は、ジャケットが塊(lumps)及び温度上昇からダメージを受けるのを防ぐ。
【0018】
図2Aでは、端部壁24,26が、支持部材14のスタブシャフト16,17に回転可能に搭載されているのが示されている(端部壁は、好ましくは、一体ではなく、図2Bに示すように、静的な部分と回転部分とに分けられる。)。スタブシャフトの一端には、円筒形シャフト32が、ベアリング34を介して回転可能に配設される。支持コラム36は、重い負荷に応答した支持部材14の変形/曲がりを可能とするための球の動きを許容する自己調心ベアリング38を介して、円筒形シャフトに配設される。端部24の一端は、円筒形シャフトに固定される。図示した実施例でははめば歯車である動力伝達機構40は、円筒形シャフトに端部壁の外側で固定される。はめば歯車は、伝動装置42及び駆動装置44に接続される。ドライブシャフト48は、支持部材に取り付けられるベアリングハウジング52内に配置されるベアリング70により支持される。ドライブシャフトの書く端部には、はめば歯車54が配設される。好ましくは、これらのはめば歯車は、端部壁に取り付けられたかみ合いはめば歯車の軸方向の動きを許容するため、延長された歯の部分を有する。更なるはめば歯車56は、ジャケット内の第2の端部壁26に固定される。ジャケット内部の双方のはめば歯車は、ドライブシャフト上の対応するはめば歯車とかみ合う。第2の端部壁26は、第2のスタブシャフト17に回転可能に配設される。第2のスタブシャフトは、第2の支持コラム58に固定される。
【0019】
動作は次の通り進む。通常動作中、被動加熱ロール22は、負荷シュー18による負荷される所望の圧力により、繊維ウェブ及び柔軟なジャケット12と反応し、これにより、繊維ウェブと柔軟なジャケットの双方の摩擦力ベースの駆動が引き起こされる。従って、通常動作中、ニップに負荷される力は、全閉形シューロールの回転を付与する。
【0020】
特別な場合だけ、例えばカレンダを起動するとき、全閉形シューロール10の独立駆動を動作させることが通常的には望ましいだろう。カレンダが柔軟なジャケット12を最初に加速することなく起動されると、逆に過熱に起因して柔軟なジャケットにダメージを与えるだろう。更に、起動の動きのときに繊維ウェブ内の指数関数的な張力を発展させるので、繊維ウェブを劣化させるだろう。従って、全閉形シューロールの独立駆動は、表面カレンダ処理の起動時に使用されることになる。起動時、ニップギャップは閉じていないが、ロール22は、ニップ1と接触しない位置に移動されている。ニップ内に加熱対向ロール22を移動させる前に、全閉形シューロール10の駆動装置44は、伝動装置を介して第1の端部壁24を加速させるために作動される。端部壁の回転は、内側の第1のはめば歯車46の回転を引き起こし、続いてドライブシャフト48の回転を引き起こす。ドライブシャフトは、第2のはめば歯車56を介して第2の端部壁26に回転を伝達する。双方の端部壁は、このようにして、繊維ウェブの速度に通常的には等しい所望の周速度が得られるまで加速されて同一速度で回転する。ニップは、レバー95を回転させるために油圧ピストン94を作動させ、これにより対向ロール22をニップ内に移動させることにより閉じられ、続いて負荷シュー18は、そのアクチュエータ20により加熱ロール22へと付勢されて接触させられる。カレンダが所望の態様で機能すると、全閉形シューロールの駆動装置は非作動にすることができ、プレスロールはニップ1内の摩擦力により従来どおりの態様で駆動することができる。
【0021】
図2Bでは、全閉形シューロール用の駆動機構の代替実施例が示されている。この実施例は、回転力の伝達に摩擦を用いる。
【0022】
図2Bは、また、支持部材及び端部壁のより好ましい配置設計を示す。端部壁は、支持部材14に回転不能に接続される内側部24A;26Aと、回転部24B;26Bと、その間にベアリング組立体24C;26Cとに分けられる。支持部材14は、その各端部に、支持部材14の撓みを許容する自己調心ベアリング23,25が配置される。
【0023】
図では、シャフト19Bを有する駆動装置44が示されている。シャフト19Bには、その周縁19Aにゴム層を有するディスク19が搭載される。柔軟なジャケット12の他端は、交換可能な力伝達装置として機能する環状のリング15と、各端部壁の周囲との間に固定される。リング15は、端部壁に固定される。各端部壁の回転部24B;26Bの内側には、はめば歯車46、56が固定される。駆動装置44,19は、力伝達装置15との接触状態又は非接触状態へと移動可能である。全閉形シューロール10を加速させることが望まれるときは、駆動装置は、ゴム層19Aが力伝達装置15との摩擦係合位置に来るように移動される。はめば歯車46及びドライブシャフトは、同期装置としても機能するはめば歯車54,55,56により他の端部壁26に端部壁24の回転を伝達する。従って、双方の端部壁24,26は、図2Aを参照して上述したように動作される。図2Bは、負荷シュー18の一の好ましい機能的な実施例を概略的に更に示す。概して、負荷シュー18は、ドライブシャフトに対して直径方向に配置されておらず、図2Aのように直角に配置されている。
【0024】
試験は、上述のようなロングニップカレンダにより製造される試験バッチでは、紙のバッチは、現在入手可能な種の紙のグレードに比べて良好な嵩の比と平滑度を備えることができた。従って、測定値によると、本発明の目的は良好に満足されている。
【0025】
シューカレンダは、非常に高速で駆動でき、更に、例えば約250℃のような高温の付加、及び、カレンダ領域における長い滞在時間を考慮することで、最終的なグロスの仕上がりは、スーパーカレンダを用いたより遅い解決策で達成されるものと同等になるだろう。紙の品質に直接的に寄与する局面に加えて、結果は、ミルの生産スペースの節約、スーパーカレンダの生産制約の削減、及び、より管理しやすく、より容易な制御システムの提供を含む。
【0026】
本発明の製紙の観点から、艶出しのファイナルカレンダ処理の前に非接触型のコーティング処理が用いられる。適切な被覆方法は、例えばカーテン型又は吹き付け型コーティングを含む。
【0027】
このようにしてパイロット条件で製造される紙の品質値は次の通りであった。
嵩 1.15−1.3cm/g
PPS−s10 ラフネス 1.0−1.5μm
Gloss 40−50%
従前の知られたグレードと比較すると、得られた紙は、嵩が高く、平滑であるのに加えて、製造方法は、単一のスーパーカレンダで達成されるものよりも高い生産能力を有する。本方法は、紙製造における節約をもたらし、経済性を改善する。特に、能力の増加が、オンラインカレンダ処理により同一のペーパーマシンを用いて可能となる。幾つかのスーパーカレンダを用いることと比較して、新しいミル又は古いミルの動作を合理化した場合により大きなスペースを節約できる。より高い嵩の提供は、生産に必要な材料の量やエネルギの直接的な節約を表し、同様に、より軽い印刷紙は、その寿命にわたりエネルギを節約し、最終的に処理されるべき少ないごみを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】シューカレンダと対向ロールとの間に延長されたニップを備えた、ロングニップカレンダの断面図である。
【図1A】図1の部分的な拡大図である。
【図2A】ロール軸に沿って駆動機構を示す、図1に示す装置の部分断面図である。
【図2B】長手方向の断面でプレスシューの動作を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆印刷紙製品であって、被覆プロセス後に使用されるファイナルカレンダが表面調整装置を含み、
該表面調整装置は、
固定された支持部材(14)と、
紙ウェブ(80)が、ジャケット(12)とカウンタロール(22)の間を走行するように、固定支持部材(14)まわりに設けられる柔軟性のあるジャケット(12)と、
柔軟性のあるジャケット(12)が加熱可能なカウンタロール(22)に向けて負荷部材(18,20)により押圧され、且つ、ジャケット(12)とカウンタロール(22)間に存在する紙ウェブ(80)がカレンダ処理されるように、支持部材(14)に関連して設けられる負荷部材(18,20)と、
少なくとも一の端部壁であって、前記柔軟性のあるジャケット(12)が端部壁(24,26)に取り付けられ、且つ、ジャケット(12)が駆動機構により端部壁(24,26)と共に回転されるように、ジャケット(12)の端部にマウントされる端部壁と、を有し、
当該被覆製品は、紙の上面の表面特性として、
PPS−s10 ラフネス(ISO 8791−4)が0.7−1.5μm
Hunter Gloss(ISO/DIS8254)が30−80%であり、
当該製品は、1.15−1.3m/kgの範囲の嵩を有することを特徴とする、製品。
【請求項2】
オフセット印刷用である、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
上面は、一回以上被覆される、請求項1又は2に記載の製品。
【請求項4】
裏面が、被覆される、請求項1〜3の何れかに記載の製品。
【請求項5】
裏面は、一回以上被覆される、請求項4に記載の製品。
【請求項6】
前記被覆は、非接触型の被覆処理により付与されている、請求項1〜5の何れかに記載の製品。
【請求項7】
表面密度は、30−100g/mの範囲内である、請求項1〜6の何れかに記載の製品。
【請求項8】
表面密度は、40−70g/mの範囲内である、請求項1〜5の何れかに記載の製品。
【請求項9】
上面は、25−90%、好ましくは50−70%の範囲内のHunter Gloss(ISO/DIS8254)を有する、請求項1〜8の何れかに記載の製品。
【請求項10】
当該製品は、770−870kg/mの範囲の密度(SCAN−P7:75)を有する、請求項1〜9の何れかに記載の製品。
【請求項11】
製品のカレンダ処理は、単一ニップ又は複数ニップのマシーン及び/又はソフトカレンダのプリカレンダとしての使用を伴っている、請求項1〜10の何れかに記載の製品。
【請求項12】
当該製品のプリカレンダ処理は、紙表面湿潤の使用を伴っている、請求項1〜11の何れかに記載の製品。
【請求項13】
当該製品のプリカレンダ処理は、紙表面湿潤の使用を伴っていない、請求項1〜11の何れかに記載の製品。
【請求項14】
被覆紙製品作成方法であって、
該被覆紙製品は少なくとも1つの繊維層を有し、30−90g/mの範囲内の表面密度を有し、被覆されるウェブが、被覆プロセス後に表面調整装置内に案内されるステップを含み、
該表面調整装置は、
固定された支持部材(14)と、
紙ウェブ(80)が、ジャケット(12)とカウンタロール(22)の間を走行するように、固定支持部材(14)まわりに設けられる柔軟性のあるジャケット(12)と、
柔軟性のあるジャケット(12)が加熱可能なカウンタロール(22)に向けて負荷部材(18,20)により押圧され、且つ、ジャケット(12)とカウンタロール(22)間に存在する紙ウェブ(80)がカレンダ処理されるように、支持部材(14)に関連して設けられる負荷部材(18,20)と、
少なくとも一の端部壁であって、前記柔軟性のあるジャケット(12)が端部壁(24,26)に取り付けられ、且つ、ジャケット(12)が駆動機構により端部壁(24,26)と共に回転されるように、ジャケット(12)の端部にマウントされる端部壁と、を有し、
該表面調整装置によるウェブのファイナルカレンダ処理を含むことを特徴とする、方法。
【請求項15】
ファイナルカレンダ処理の前の被覆処理は、非接触型の被覆プロセスを用いて実行される、請求項14の何れかに記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆印刷紙製品であって、該製品は非接触型の被覆プロセスにより被覆され、被覆プロセス後に使用されるファイナルカレンダが表面調整装置を含み、
該表面調整装置は、
固定された支持部材(14)と、
紙ウェブ(80)が、ジャケット(12)とカウンタロール(22)の間を走行するように、固定支持部材(14)まわりに設けられる柔軟性のあるジャケット(12)と、
柔軟性のあるジャケット(12)が加熱可能なカウンタロール(22)に向けて負荷部材(18,20)により押圧され、且つ、ジャケット(12)とカウンタロール(22)間に存在する紙ウェブ(80)がカレンダ処理されるように、支持部材(14)に関連して設けられる負荷部材(18,20)と、
少なくとも一の端部壁であって、前記柔軟性のあるジャケット(12)が端部壁(24,26)に取り付けられ、且つ、ジャケット(12)が駆動機構により端部壁(24,26)と共に回転されるように、ジャケット(12)の端部にマウントされる端部壁と、を有し、
当該被覆製品は、紙の上面の表面特性として、
PPS−s10 ラフネス(ISO 8791−4)が0.7−1.5μm
Hunter Gloss(ISO/DIS8254)が30−80%であり、
当該製品は、1.15−1.3m/kgの範囲の嵩を有し
該製品がオフセット印刷用であることを特徴とする、製品。
【請求項2】
上面は、一回以上被覆される、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
裏面が、被覆される、請求項1又は2に記載の製品。
【請求項4】
裏面は、一回以上被覆される、請求項3に記載の製品。
【請求項5】
基本重量は、30−100g/mの範囲内である、請求項1〜4の何れかに記載の製品。
【請求項6】
基本重量は、40−70g/mの範囲内である、請求項1〜4の何れかに記載の製品。
【請求項7】
上面は、25−90%、好ましくは50−70%の範囲内のHunter Gloss(ISO/DIS8254)を有する、請求項1〜6の何れかに記載の製品。
【請求項8】
当該製品は、770−870kg/mの範囲の密度(SCAN−P7:75)を有する、請求項1〜9の何れかに記載の製品。
【請求項9】
製品のカレンダ処理は、単一ニップ又は複数ニップのマシーン及び/又はソフトカレンダのプリカレンダとしての使用を伴っている、請求項1〜8の何れかに記載の製品。
【請求項10】
当該製品のプリカレンダ処理は、紙表面湿潤の使用を伴っている、請求項1〜9の何れかに記載の製品。
【請求項11】
当該製品のプリカレンダ処理は、紙表面湿潤の使用を伴っていない、請求項1〜9の何れかに記載の製品。
【請求項12】
被覆紙製品作成方法であって、
該被覆紙製品は少なくとも1つの繊維層を有し、30−90g/mの範囲内の表面密度を有し、非接触型の被覆プロセスを用いて紙ウェブを被覆し、被覆されたウェブを、被覆プロセス後に表面調整装置内に案内するステップを含み、
該表面調整装置は、
固定された支持部材(14)と、
紙ウェブ(80)が、ジャケット(12)とカウンタロール(22)の間を走行するように、固定支持部材(14)まわりに設けられる柔軟性のあるジャケット(12)と、
柔軟性のあるジャケット(12)が加熱可能なカウンタロール(22)に向けて負荷部材(18,20)により押圧され、且つ、ジャケット(12)とカウンタロール(22)間に存在する紙ウェブ(80)がカレンダ処理されるように、支持部材(14)に関連して設けられる負荷部材(18,20)と、
少なくとも一の端部壁であって、前記柔軟性のあるジャケット(12)が端部壁(24,26)に取り付けられ、且つ、ジャケット(12)が駆動機構により端部壁(24,26)と共に回転されるように、ジャケット(12)の端部にマウントされる端部壁と、を有し、
該表面調整装置によるウェブのファイナルカレンダ処理を含むことを特徴とする、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2006−508267(P2006−508267A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554573(P2004−554573)
【出願日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【国際出願番号】PCT/FI2003/000869
【国際公開番号】WO2004/048687
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(501249157)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】