説明

PNAモノマーおよび前駆物質

本出願は、PNA(ペプチド核酸)オリゴマー製造用の一般式(I)のモノマーに関し、また、あらかじめ規定された配列のPNAオリゴマーおよびランダムな配列のPNAオリゴマーの両者についての合成方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の属する分野:
本発明はPNAオリゴマーの製造に適したモノマーに関する。また本発明は該モノマーの前駆物質に関し、ならびに該前駆物質からPNAモノマーを作成する方法に関する。さらに、本発明はPNAモノマーを使用してPNAオリゴマーを作成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2.当技術の一般的背景および水準:
この20年間、リン酸基、リボース環、または核酸塩基の修飾によってオリゴヌクレオチドの特性を最適化する試みの結果、DNA診断学、アンチセンスおよびアンチジーン(antigene)形式での薬物療法学(治療学)、ならびに分子生物学およびバイオテクノロジーの基礎研究の分野で適用するための新規オリゴヌクレオチド誘導体が多数発見されている(U. Englisch and D. H. Gauss, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1991, 30, 613-629; A. D. Mesmaeker et al. Curr. Opinion Struct. Biol. 1995, 5, 343-355; P. E. Nielsen, Curr. Opin. Biotech., 2001, 12, 16-20.)。最も注目すべき発見は、デンマークのグループNielsen、Egholm、Buchardt、およびBergによって報告されたペプチド核酸の発見である(P. E. Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500)。PNAは、N−(2−アミノエチル)グリシンポリアミドがリン酸基−リボース環主鎖に取って代わり、ならびにメチレン−カルボニルリンカーが天然ならびに非天然の核酸塩基をN−(2−アミノエチル)グリシンの中心のアミンに連結しているDNAアナログである。天然構造に対する抜本的な変化にもかかわらず、PNAはワトソン−クリック塩基対合則にしたがってDNAならびにRNAに配列特異的に結合可能である。PNAは、その対応する天然の核酸より高い親和性で相補的核酸に結合する。これは主鎖上の負電荷を欠き、結果的に電荷−電荷反発が低下していること、および好都合な幾何学的要因に部分的に起因する(S. K. Kim et al., J. Am. Chem. Soc., 1993, 115, 6477-6481; B. Hyrup et al., J. Am. Chem. Soc., 1994, 116, 7964-7970; M. Egholm et al., Nature, 1993, 365, 566-568; K. L. Dueholm et al., New J. Chem., 1997, 21, 19-31; P. Wittung et al., J. Am. Chem. Soc., 1996, 118, 7049-7054; M. Leijon et al., Biochemistry, 1994, 9820-9825.)。また、結果として生じるPNA/DNA二重鎖の熱安定性はハイブリダイゼーション溶液の塩濃度とは無関係であることが実証された(H. Orum et al., BioTechniques, 1995, 19, 472-480; S. Tomac et al., J. Am. Chem. Soc., 1996, 118, 5544-5552.)。ならびに、PNAは平行または逆平行様式で結合することができ、逆平行様式が好ましい(E. Uhlman et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1996, 35, 2632-2635.)。
【0003】
PNA/DNA二重鎖中のミスマッチはDNA/DNA二重鎖中のミスマッチよりずっと不安定である。一塩基のミスマッチの結果、PNA/DNAおよびDNA/DNAのTmはそれぞれ15℃および11℃低下する。ホモピリミジンPNAオリゴマーおよび高ピリミジン/プリン比を有するPNAオリゴマーは相補DNAに結合して、異常に安定なPNA2/DNA三重らせん体を形成することができる(P. E. Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500; L. Betts et al., Science, 1995, 270, 1838-1841; H. Knudsen et al., Nucleic Acids Res., 1996, 24, 494-500.)。PNAはアミド結合および核酸塩基を有するが、PNAはヌクレアーゼおよびプロテアーゼの両者に高い耐性を示す。強酸で処理し、アルカリ性水酸化物中で加水分解すると脱プリンするDNAとは対照的に、PNAは完全に酸安定性であり、弱塩基に対して十分に安定である。
【0004】

一般に、PNAオリゴマーは、確立された固相ペプチド合成プロトコルを使用して合成される。モノマーに関する新規ストラテジーが複数のグループによって独立して開発され、PNAオリゴマー合成が最適化されている。PNAモノマーの製造は、適切に保護されたN−(2−アミノエチル)グリシンおよび適切に保護された核酸塩基酢酸誘導体の合成、その後の両者のカップリングに分けることができる。
【0005】
PNAオリゴマー合成に関して報告された第一の合成ストラテジーは、t−Boc/ベンジルオキシカルボニル保護基ストラテジーを使用するメリフィールド固相合成であった。このストラテジーでは、t−Bocで保護された主鎖アミノ基および核酸塩基の環外のアミノ基をベンジルオキシカルボニルで保護する(P. E. Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500; M. Egholm et al., J. Am. Chem. Soc., 1992, 114, 9677-9678; M. Egholm et al., J. Am. Chem. Soc., 1992, 114, 1895-1897; M. Egholm et al., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 1993, 800-801; K.L. Dueholm et al., J. Org. Chem., 1994, 59, 5767-5773;WO 92/20702)。t−Boc/ベンジルオキシカルボニルで保護されたPNAモノマーは現在市販されているが、使用するのに不都合である。その理由は、t−Bocを脱保護するためにTFAで反復処理することが必要であり、また樹脂から切断し、核酸塩基の環外のアミンからベンジルオキシカルボニル基を脱保護するのに過酷なHFまたはトリフルオロメタンスルホン酸処理が必要であるからである。ゆえに、該ストラテジーは多数のタイプの修飾型PNAオリゴマー、例えばPNA−DNAキメラの合成に適合しない。さらにまた、危険な酸、例えばHFまたはトリフルオロメタンスルホン酸の使用は、作業者に関する安全上の懸念および自動化設備およびラインに対する腐食作用を考慮して商業的に容認されない。さらに、t−Boc/ベンジルオキシカルボニル保護ストラテジーは差異に基づくストラテジーであり、これは保護基の系として規定され、この場合、該保護基は、同一タイプの試薬または条件によって除去されるが、他の基とは異なる相対的割合の反応に依存して、ある基が除去される。例えば、t−Boc/ベンジルオキシカルボニル保護ストラテジーでは、両保護基は酸不安定性であるが、ベンジルオキシカルボニル基の効率的除去に関して、より強い酸が必要とされる。酸を使用して、より酸不安定性のt−Boc基を完全に除去する場合、一定の割合のベンジルオキシカルボニル基も同時に除去される可能性がある。都合の悪いことに、オリゴマー合成の各合成サイクル中には主鎖のアミノ基からt−Boc基を除去しなければならない。そしてTFAは一定の割合の側鎖ベンジルオキシカルボニル基を時期尚早に脱保護するほど十分に強く、それによりオリゴマーが分岐し、所望の生成物の総収率が減少する可能性が導入される。
【0006】
DNAオリゴマー合成と両立するであろうPNAオリゴマー合成用のより穏やかな脱保護法を見出す別の取組みでは、複数の研究グループがMmt/アシルで保護されたPNAモノマーを開発している。この場合、Mmtで保護された主鎖アミノ基および核酸塩基の環外のアミノ基をアシル基、例えばシトシンおよびアデニン用のベンゾイル、アニソイル、およびt−ブチルベンゾイル、またはグアニン用のイソブチリル、アセチルで保護する(D. W. Will et al., Tetrahedron, 1995, 51, 12069-12082; P. J. Finn et al., Nucleic Acid Research, 1996, 24, 3357-3363; D. A. Stetsenko et al., Tetrahedron Lett. 1996, 3571-3574; G.. Breipohl et al., Tetrahedron, 1997, 14671-14686.)。
【0007】
また、Fmoc/ベンズヒドリルオキシカルボニルで保護された別のPNAモノマーが市販されている。このモノマーでは、Fmocで保護された主鎖アミノ基および核酸塩基の環外のアミノ基がベンズヒドリルオキシカルボニルで保護されている(J. M. Coull, et al., US 6,133,444)。しかし、Fmoc/ベンズヒドリルオキシカルボニルストラテジーはいくつかの欠点を有する。例えばFmoc脱保護工程中の副反応および溶液中のモノマーの不安定性である。最も重大な副反応は、Fmoc脱保護条件下で核酸塩基アセチル基がアミノエチルグリシン主鎖の第2級(secondary)アミノ官能基から遊離N末端アミノ官能基に転位する反応である(L.Christensen et al., J. Pept. Sci. 1995, 1, 175-183)。オリゴマー合成中の各サイクルにおけるN−アセチル転移反応により、副産物の蓄積が生じる。この副産物は類似の極性および同一の分子量のせいで分離が困難である。またFmoc保護基は微量アミンの存在下で非常に不安定である。ゆえに、該PNAモノマー用の溶媒の選択は慎重にすべきであろう。一般に、高品質のN−メチルピロリドンが推奨される。これにより、PNAオリゴマーの合成には非常に高いコストが必要とされる。
【0008】
また、Fmoc/ベンジルオキシカルボニル(S. A. Thomson et al., Tetrahedron, 1995, 6179-6194.)およびFmoc/Mmt(G.. Breipohl et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 1996, 6, 665-670.)で保護されたモノマーを使用するPNAオリゴマーの合成が報告されている。しかし、これらのすべての方法は、モノマーの溶解度および製造、過酷な反応条件、およびモノマー合成および/またはPNAオリゴマー合成中の副反応に関して重大な欠点を有する。
【0009】
新規モノマーを見出す別の取組みにおいて、ISISおよびBioceptによって環状モノマーが報告された。ISISによって開発された第一のストラテジーでは、保護された主鎖をモルホリノンで置換する(米国特許第5,539,083号)が、オリゴマー合成中の伸長段階ごとに、カップリング反応によって生じるヒドロキシ官能基をアミン官能基に変換すべきであろう点において該ストラテジーは重大な欠点を有する。代替法では、保護アミノエチルグリシン部分がN−t−Boc−ピペラジノンによって置換される(WO 00/02899)。しかし、該ストラテジーもオリゴマー形成におけるモノマー反応性および上記直線状t−Bocストラテジーにおいて認められる同じ問題に関していくつかの欠点を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
最近の進歩にもかかわらず、収率を増加させ、合成コストを低下させ、自動および並行した合成に適している新規モノマーの必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の要旨
本発明は、PNAオリゴマー合成中の効率増加、高収率、および利便性のための新規モノマーを提供する。別の目的は、装置、例えばPNAオリゴマー合成用の自動シンセサイザーに好都合に適用することができるPNAモノマーを提供することである。本発明の新規モノマーは以下の一般式Iを有する化合物である:
【化26】

式中
Eは硫黄または酸素であってよく、
Jは窒素またはC−R’であってよく
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、例えばF、Cl、BrまたはI、CF、アルキル、好ましくはC1−C4アルキル、または以下の一般式を有するアリールであってよく:
【化27】

、A、A、A、Aは独立して、H、ハロゲン、例えばF、Cl、BrまたはI、CF、アルキル、好ましくはC1−C4アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、好ましくはC1−C4アルコキシ、ハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化アルキル、好ましくはハロゲン化C1−C4アルキル、またはハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化アルコキシ、好ましくはハロゲン化C1−C4アルコキシ、フェニル、またはハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化フェニルであってよい。
【0012】
別の実施態様では、R1、R’は以下の一般式で示される基であってよい:
【化28】

、A、A、A、およびAは上に規定される通りである。
【0013】
R2はHまたは、天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であってよく、ならびにBは天然または非天然の核酸塩基であってよく、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有すれば、該官能基は、酸に対して不安定であるがチオールの存在下で弱〜中塩基に対して安定な保護基によって保護される。別の実施態様では、Bはチミン(T)、シトシン(C)、アデニン(A)、またはグアニン(G)であってよい。
【0014】
さらに特に、Bの環外のアミノ官能基に関する保護基は以下の一般式を有する:
【化29】

【0015】
R4によって表される基は以下の一般式を有してよい:
【化30】

【0016】
−Y10によって表される残基は、水素、ハロゲン、例えばF、Cl、Br、アルキル、好ましくはメチル、エチル、t−ブチル、およびアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、およびt−ブチルオキシから独立して選択される。
【0017】
別の実施態様では、R4は以下の一般式を有してよい:
【化31】

【0018】
−Zによって表される残基は、水素、ハロゲン、例えばF、Cl、Br、アルキル、好ましくはメチル、エチル、t−ブチル、およびアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、およびt−ブチルオキシ、および隣接する2残基のメチレンジオキシから独立して選択される。
【0019】
さらに本発明は一般式Vの化合物から一般式Iの化合物を製造する方法を提供する:
【化32】

式中
E、J、R1、R2およびBは上に規定される通りである。
【0020】
Bの該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有する場合、Bの保護基もまた上記の通りであり、ならびに
R3は、H、アルキル、好ましくは(C1−C4)アルキル(例えばメチル、エチル、およびt−ブチル)、またはアリールであってよい。
【0021】
別の実施態様では、本発明は一般式Vの化合物およびその一般式IIの化合物からの製造方法を提供する:
【化33】

式中
E、J、R1、R2およびR3は上に規定される通りである。
【0022】
また、本発明は式IIの化合物およびその製造方法を提供する。
【0023】
別の実施態様では、本発明は、式Vの化合物を作成する方法であって、非求核性有機塩基およびカップリング試薬の存在下で式IIの化合物を核酸塩基酢酸部分とカップリングさせる反応を含む方法を対象とする。該カップリング試薬はペプチド合成において通常使用されるものである。
【0024】
さらに本発明は一般式IVの化合物から式Iの化合物を製造する方法を提供する:
【化34】

式中
E、J、R1およびR2は上に規定される通りであり、ならびに
HXは有機または無機の酸である。
【0025】
また本発明は一般式IVの化合物およびその遊離酸型、およびその製造方法を提供する。
【0026】
さらに本発明は一般式IIの化合物から一般式IVの化合物を製造する方法を提供する。
【0027】
また本発明は、式Iの化合物を作成する方法であって、非求核性有機塩基およびカップリング試薬の存在下で式IVの化合物を核酸塩基酢酸部分とカップリングさせる反応を含む方法を対象とする。該カップリング試薬はペプチド合成において通常使用されるものである。
【0028】
また本発明は、式Iの化合物を作成する方法であって、ペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬または混合無水物の存在下で式VIの化合物を環化する段階を含む方法を対象とする。
【化35】

E、J、R1、R2、およびBによって表される要素は上に規定される通りである。Bの該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有する場合、Bの保護基もまた上記の通りである。
【0029】
本発明は式IIの化合物を対象とする。この化合物の残基は上に規定される。特に、R2残基は、Hまたは、天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であってよい。他の実施態様では、式IIの化合物は以下の構成を有してよい:Eは硫黄であり、ならびにR1は以下の一般式で示される基であってよく:
【化36】

、A、A、A、Aは独立して、H、ハロゲン、例えばF、Cl、BrまたはI、CF、アルキル、好ましくはC1−C4アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、好ましくはC1−C4アルコキシ、ハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化アルキル、好ましくはハロゲン化C1−C4アルキル、またはハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化アルコキシ、好ましくはハロゲン化C1−C4アルコキシ、フェニル、またはハロゲン(例えばF、Cl、BrおよびI)化フェニルであってよい。
【0030】
また本発明は、式IIの化合物を作成する方法であって、非求核性有機塩基の存在下でチアジアゾール−2−スルホニルクロライド、オキサジアゾール−2−スルホニルクロライド、チアゾール−2−スルホニルクロライド、またはオキサゾール−2−スルホニルクロライド誘導体をN−(2−アミノエチル)グリシンエステルと反応させる段階を含む方法を対象とする。
【0031】
さらに本発明は式IVを有する化合物およびその遊離酸型を対象とする。式IVに関する残基は上に規定される通りである。特に、R2残基は、Hまたは、天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であってよい。他の実施態様では、式IVの化合物は以下の構成を有してよい:R1は、メチル、フェニル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2−クロロ−4−ニトロフェニル、4−クロロ−2−ニトロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、または2,4−ジクロロフェニルであってよく;Eは硫黄であり;Jは窒素である。他の実施態様では、R1は、H、メチル、またはベンゾイルであってよく;Eは硫黄であり;JはC−CHまたはC−Phである。
【0032】
さらに本発明は、式IVの化合物を作成する方法であって、ペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬または混合無水物の存在下で式IIIの化合物を環化する段階、次いで酸中で保護基、例えばt−Bocを脱保護する段階を含む方法を対象とする。
【化37】

E、J、R1、およびR2によって表される要素は上に規定される通りである。
【0033】
また本発明は、PNAオリゴマーを作成する方法であって、式Iの化合物を互いに連結する段階を含む方法を対象とする。
【0034】
上に引用される「R」基、およびEおよびJの指定は式I−VIのすべての化合物に適用されることが理解されよう。また、該指定は本発明の処理を受ける化合物にも適用されることが理解されよう。
【0035】
本発明のこれらの目的および他の目的は、以下の発明の説明、本明細書に添付される参照図面および本明細書に添付される特許請求の範囲から、さらに完全に理解される。さらに、図面においてラベルされている化学式は代表的な実施態様としての役目を果たすことが理解されよう。本発明の化学式は本明細書のあらゆる箇所で考察されているものである。図面で説明される化学式は、いかなる意味においても説明対象の化合物の範囲を限定するためのものではない。
【0036】
本発明は、本明細書中以下に挙げる詳細な説明、および添付の図面から、さらに完全に理解される。該図面は例証のみを目的として提供されるものであり、ゆえに本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
好ましい実施態様の詳細な説明
図面に記載されている式は単に例示用のバージョンであり、特許請求の範囲に特定の式が引用される場合、本明細書の本文において考察されるバージョンを意味することが理解されよう。
【0038】
本発明では、一般式Iを有する化合物の1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル、1,3,4−オキサジアゾール−2−スルホニル、チアゾール−2−スルホニルまたはオキサゾール−2−スルホニル基は、主鎖アミンの保護基としてだけでなく、カップリング反応の活性化基としても重要な役割を果たす。記載される特性を有するモノマーは、手動または自動シンセサイザーによるPNAオリゴマーの合成およびコンビナトリアル・ケミストリーによるPNAオリゴマーライブラリの製造に有用である。一般式I中の核酸塩基Bは、天然に認められる位置、すなわちチミンまたはシトシンに関する第1位、およびアデニンまたはグアニンに関する第9位、ならびに非天然起源の核酸塩基(核酸塩基アナログ)、または核酸塩基結合部分に関して認められる位置で、天然状態で結合している。いくつかの核酸塩基および例示的な合成核酸塩基を図1および図2に示す。
【0039】
保護された主鎖の製造
一般式Iを有する新規モノマーの製造に関する第一段階は、式IIを有するN−[2−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾールまたはオキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体の合成である:
【化38】

式中、N−[2−(1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体に関してEは硫黄であり、ならびにJは窒素であり;N−[2−(1,3,4−オキサジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体に関してEは酸素であり、ならびにJは窒素であり;N−[2−(チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体(N-[2-(thiazole-2-sulfonylamnio)-ethyl]-glycine derivatives)に関してEは硫黄であり、ならびにJはC−R’であり;N−[2−(オキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体に関してEは酸素であり、ならびにJはC−R’であり;ならびにR’、R1、R2、およびR3は上に規定される通りである。
【0040】
式IIを有する誘導体は、N−(2−アミノエチル)グリシン誘導体の第1級アミンを以下の一般式を有するスルホニルクロライド化合物と選択的に反応させることによって一般に合成する:
【化39】

式中、1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライド誘導体に関してEは硫黄であり、ならびにJは窒素であり;1,3,4−オキサジアゾール−2−スルホニルクロライド誘導体に関してEは酸素であり、ならびにJは窒素であり;チアゾール−2−スルホニルクロライド誘導体に関してJはC−R’であり、ならびにEは硫黄であり;オキサゾール−2−スルホニルクロライド誘導体に関してJはC−R’であり、ならびにEは酸素であり;ならびにR’、およびR1は上に規定される通りである。
【0041】
式IIを有する誘導体を製造する一例では、N−[2−(1,3,4−チアジアゾールまたはチアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体は、既知の方法(例えば、R2がHである場合、S. A. Thomson et al., Tetrahedron, 1995, 6179-6194を参照のこと;R2が保護または非保護の天然または非天然アミノ酸の側鎖である場合、A. Puschl et al., Tetrahedron Lett., 1998, 39, 4707-4710を参照のこと)によって製造されたN−(2−アミノエチル)グリシン誘導体の第1級アミンを選択的に反応させることによって合成する。1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドまたはチアゾール−2−スルホニルクロライド誘導体は、ベンゾチアゾール−2−スルホニルクロライドの合成(E. Vedejs, et al., J. Am. Chem. Soc., 1996, 118, 9796-9797.)の同一手順によって、対応する2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールまたは2−メルカプト−チアゾール誘導体から製造する。
【0042】
N−[2−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾール、またはオキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体の製造に関するカップリング反応は、非求核性有機塩基の存在下で室温で、1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライド、1,3,4−オキサジアゾール−2−スルホニルクロライド、チアゾール−2−スルホニルクロライド、またはオキサゾール−2−スルホニルクロライドをN−(2−アミノエチル)−グリシン誘導体の溶液にゆっくり加えることによって実施する。上記反応の溶媒の例には、非限定的に、水、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、およびアセトニトリルが含まれる。好ましい溶媒はジクロロメタンである。非求核性有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、トリプロピルアミン N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、およびN−エチルモルホリンが含まれる。好ましい非求核性有機塩基はトリエチルアミンである。薄層クロマトグラフィー(TLC)でのモニタリングによる反応完了後、反応混合物を水で洗浄し、乾燥し、減圧中で蒸発させて、所望の生成物を得る。
【0043】
1−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾール、またはオキサゾール−2−スルホニル)−ピペラジン−2−オンの製造
一般式Iを有するモノマーの合成に関する、式IVを有する第一の前駆物質シントンは、式IIを有するN−[2−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾール、またはオキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体から、加水分解、第2級アミンの保護、環化、および第2級アミンの保護基の脱保護によって製造する(図4)。
【化40】

E、J、R1、R2、およびHXによって表される要素は上に規定される通りであってよい。
【0044】
第一に、過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって、式IIを有するN−[2−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾール、またはオキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシン誘導体を、対応する酸に変換する。式II中の好ましいR3はメチルまたはエチルである。水酸化物イオン供給源の例には、非限定的に、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが含まれる。好ましい水酸化物イオン供給源は水酸化リチウムである。次いで加工(work-up)せずに反応混合物を保護基、例えばジ−t−ブチルジカーボナートで処理して、第2級アミンを保護し、一般式IIIを有する化合物を得る:
【化41】

E、J、R1、およびR2によって表される要素は上に規定される通りである。
【0045】
好ましい加水分解反応は、水酸化リチウム(2当量)の水性溶液をN−[2−(1,3,4−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、チアゾール、またはオキサゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエステル誘導体の溶液に室温で加えることによって行う。薄層クロマトグラフィー(TLC)でのモニタリングによる反応完了後、ジ−t−ブチルジカーボナート(1.5当量)および水酸化リチウム(追加の1当量)の水性溶液を反応混合物に加える。この反応混合物を十分な時間撹拌する。次いで酢酸エチルで抽出することによって過剰のジ−t−ブチルジカーボナートを除去する。次いでこの水性溶液を酸性化し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、減圧中で蒸発させ、固形物を得る。上記反応の溶媒の例は、水性テトラヒドロフラン、水性ジオキサン、および水性1,2−ジメトキシエタンである。好ましい溶媒は水性テトラヒドロフランである。
【0046】
第二に、一般式IIIを有するカルボン酸の環化反応および次いでt−Bocの脱保護により、一般式IVを有するピペラジノン誘導体を得る。この環化反応はカルボン酸の活性化中に同時に生じる。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬によって室温で行うことができる。カップリング試薬の例には、以下に挙げる試薬が含まれるが、これらに限定されない:HATU、HOAt、HODhbt(L. A. Carpino et al., J. Am. Chem. Soc., 1993, 115, 4397-4398)、HAPyU、TAPipU(A. Ehrlich et al., Tetrahedron Lett., 1993, 4781-4784)、HBTU(V. Dourtoglou et al., Synthesis, 1984, 572-574)、TBTU、TPTU、TSTU、TNTU(R. Knorr et al., Tetrahedron Lett., 1989, 1927-1930)、TOTU、BOP(B. Castro et al., Tetrahedron Lett., 1975, 1219-1222)、PyBOP(J. Coste et al., Tetrahedron Lett., 1990, 205-208)、BroP(J. Coste et al., Tetrahedron Lett., 1990, 669-672)、PyBroP(J. Coste et al., Tetrahedron Lett., 1991, 1967-1970)、BOI(K.Akaji et al., Tetrahedron Lett., 1992, 3177-3180)、MSNT(B. Blankemeyer-Menge et al., Tetrahedron Lett., 1990, 1701-1704)、TDO(R. Kirstgen et al., J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1987, 1870-1871)、DCC、EDCI、CDI(H. A. Staab, Justus Liebigs Ann. Chem., 1957, 609, 75.)、HOBt(W Koenig et al., Chem. Ber., 1970, 103, 788, 2024, 2034)、HOSu(E. Wuensch et al., Chem. Ber., 1966, 99, 110)、NEPIS(R. B. Woodward et al.,. J. Am. Chem. Soc., 1961, 83, 1010)、BBC(S. Chen et al., Tetrahedron Lett. 1992, 33, 647)、BDMP(P, Li et al., Chem. Lett., 1999, 1163)、BOMI(P, Li et al., Tetrahedron Lett., 1999, 40, 3605)、AOP(L. A Carpino et al., Tetrahedron Lett., 1994, 35, 2279)、BDP(S. Kim et al., Tetrahedron Lett., 1985, 26, 1341)、PyAOP(F. Albericio et al., Tetrahedron Lett. 1997, 38, 4853)、TDBTU(R. Knorr et al., Tetrahedron Lett. 1989, 30, 1927)、BEMT(P. Li et al., Tetrahedron Lett. 1999, 40, 8301)、BOP−Cl(J. Diago-Meseguer et al., Synthesis 1980, 547)、BTFFH、TFFH(A. El-Faham et al.. Chem. Lett., 1998, 671)、CIP(K. Akaji, et al., Tetrahedron Lett., 1994, 35, 3315)、DEPBT(H. Li et al. Organic Lett. 1999, 1, 91)、Dpp−Cl(R. Ramage et al., J. Chem. Soc., Perkin Trans I, 1985, 461)、EEDQ(B. Belleau et al., J. Am. Chem. Soc., 1968, 90, 1651)、FDPP(S. Chen et al., Tetrahedron Lett., 1991, 32, 6711)、HOTT、TOTT(M. A. Bailen et al., J. Org. Chem. 1999, 64, 8936)、PyCloP(J. Coste et al., Tetrahedron Lett., 1991, 32, 1967およびJ. Coste et al., J. Org. Chem., 1994, 59, 2437)。溶媒は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、DMF、およびN−メチルピロリドンから選択してよい。好ましい溶媒はDMFである。
【0047】
あるいは、カルボン酸の活性化は、クロロギ酸アルキルまたはアルカノイルクロライドを非求核性有機塩基とともに使用して混合無水物を形成させることによって行うことができる。無水の適切な溶媒の例には、非限定的に、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(diisoproyl ether)、およびテトラヒドロフランが含まれる。好ましい溶媒はジクロロメタンおよびテトラヒドロフランである。最も好ましい反応温度は、−20℃でのクロロギ酸イソブチルの添加完了後に反応混合物が0℃にゆっくり加温されることを許容する温度である。
【0048】
図4では、酸の存在下でt−Boc基を脱保護する。酸の例には、非限定的に、HCl、HBr、HF、HI、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、TFA、およびトリフルオロメタンスルホン酸が含まれる。好ましい酸はTFAである。脱保護反応において使用される溶媒には、非限定的に、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、トルエン、およびベンゼンが含まれるであろう。好ましい溶媒はジクロロメタンである。
【0049】
PNAモノマーの合成
本発明の方法にしたがい、少なくとも2つの方法によって一般式Iを有するPNAモノマーを合成してよい。図5では、PNAモノマー合成の第一のアプローチは、環化反応前に、保護または非保護の核酸塩基酢酸部分を、保護された直線状の主鎖に導入する方法である。あるいは、保護された直線状の主鎖の環化から出発し、次いで環化された主鎖を脱保護し、保護または非保護の核酸塩基酢酸部分をカップリングさせて、所望の生成物を作成することにより、PNAモノマーを合成してよい。
【0050】
方法1
一般式Vを有する直線状部分は、一般式IIを有する保護された直線状の主鎖から、カップリング試薬を使用して核酸塩基酢酸部分をアシル化することによって製造する。これは図5に示される通りである。
【0051】
図5では、無水の適切な溶媒中の一般式IIを有する保護された直線状の主鎖、核酸塩基酢酸部分、および非求核性有機塩基の混合物にカップリング試薬を加えることによってカップリング反応を行った。カップリング試薬の例には、非限定的に、HATU、HOAt、HODhbt、HAPyU、TAPipU、HBTU、TBTU、TPTU、TSTU、TNTU、TOTU、BOP、PyBOP、BroP、PyBroP、BOI、MSNT、TDO、DCC、EDCI、CDI、HOBt、HOSu、NEPIS、BBC、BDMP、BOMI、AOP、BDP、PyAOP、TDBTU、BOP−Cl、CIP、DEPBT、Dpp−Cl、EEDQ、FDPP、HOTT、TOTT、PyCloPが含まれる。好ましいカップリング試薬はPyBOPまたはEDCIである。非求核性有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、およびN−エチルモルホリンが含まれる。好ましい非求核性有機塩基はN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。無水の適切な溶媒の例には、非限定的に、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、DMF、およびN−メチルピロリドンが含まれる。好ましい溶媒はDMFである。
【化42】

E、J、R1、R2、R3およびBによって表される要素は上に規定される通りである。
【0052】
過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって、一般式Vを有する化合物を対応する酸、例えば式VIに変換する。好ましくは、R3はメチルまたはエチルであってよい。水酸化物イオン供給源の例には、非限定的に、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが含まれる。好ましい水酸化物イオン供給源は水酸化リチウムである。
【化43】

E、J、R1、R2、およびBによって表される要素は上に規定される通りである。
【0053】
さらに、図5では、カルボン酸を環化反応させ、カルボン酸の活性化中の同時反応によって一般式Iを有するPNAモノマーを得る。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬によって室温で行ってよい。カップリング試薬の例には、非限定的に、HATU、HOAt、HODhbt、HAPyU、TAPipU、HBTU、TBTU、TPTU、TSTU、TNTU、TOTU、BOP、PyBOP、BroP、PyBroP、BOI、MSNT、TDO、DCC、EDCI、CDI、HOBt、HOSu、NEPIS、BBC、BDMP、BOMI、AOP、BDP、PyAOP、TDBTU、BOP−Cl、CIP、DEPBT、Dpp−Cl、EEDQ、FDPP、HOTT、TOTT、PyCloPが含まれる。好ましいカップリング試薬はEDCIまたはPyBOPである。非求核性有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、およびN−エチルモルホリンが含まれる。好ましい非求核性有機塩基はN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。溶媒は、非限定的に、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、DMF、またはN−メチルピロリドンから選択してよい。好ましい溶媒はDMFである。
あるいは、カルボン酸の活性化は、クロロギ酸アルキルまたはアルカノイルクロライドを非求核性有機塩基とともに使用して混合無水物を形成させることによって行うことができる。ハロギ酸アルキルまたはアルカノイルクロライドの例には、非限定的に、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸プロピル、クロロギ酸ブチル、クロロギ酸イソブチル、ピバロイルクロライド、およびアダマンタン(adamantine)カルボキシルクロライドが含まれる。最も好ましい酸クロライドはクロロギ酸イソブチルである。クロロギ酸イソブチルを使用する環化反応は、−30℃〜10℃の範囲の温度で、無水の適切な溶媒中のカルボン酸および非求核性有機塩基の反応溶液にクロロギ酸イソブチルをゆっくり加えることによって行う。非求核性有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、およびN−エチルモルホリンが含まれる。好ましい非求核性有機塩基はN−メチルモルホリンである。無水の適切な溶媒の例には、非限定的に、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(diisoproyl ether)、およびテトラヒドロフランが含まれる。好ましい溶媒はジクロロメタンおよびテトラヒドロフランである。好ましい反応温度は、−20℃でのクロロギ酸イソブチルの添加完了後に反応混合物が約0℃にゆっくり加温されることを許容する温度である。
【0054】
方法2
代替法として、保護または非保護の核酸塩基酢酸部分を以下の一般式IVを有する環状前駆物質にカップリングさせることによって本発明のPNAモノマーを製造してよい:
【化44】

E、J、R1、R2、およびHXによって表される要素は上に規定される通りであってよい。
【0055】
図6では、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬および非求核性有機塩基を室温で使用することによって、環状前駆物質と保護または非保護の核酸塩基酢酸部分のカップリング反応を行う。カップリング試薬の例には、非限定的に、HATU、HOAt、HODhbt、HAPyU、TAPipU、HBTU、TBTU、TPTU、TSTU、TNTU、TOTU、BOP、PyBOP、BroP、PyBroP、BOI、MSNT、TDO、DCC、EDCI、CDI、HOBt、HOSu、NEPIS、BBC、BDMP、BOMI、AOP、BDP、PyAOP、TDBTU、BOP−Cl、CIP、DEPBT、Dpp−Cl、EEDQ、FDPP、HOTT、TOTT、PyCloPが含まれる。好ましいカップリング試薬はPyBOPである。非求核性有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、およびN−エチルモルホリンが含まれる。好ましい非求核性有機塩基はN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。溶媒は、非限定的に、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、DMF、またはN−メチルピロリドンであってよい。好ましい溶媒はDMFである。
【0056】
核酸塩基および保護基
本発明の核酸塩基の例には、非限定的に、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウリジン、2,6−ジアミノプリン、および天然または非天然起源の核酸塩基、これらは図1および図2に記載される、が含まれる。好ましい核酸塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、およびチミンである。PNAオリゴマーの合成に関して、保護基によって核酸塩基を保護してよい。保護基は以下に挙げる基であってよいが、これらに限定されない:Boc、アダマンチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(P. E. Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500; M. Egholm et al., J. Am. Chem. Soc., 1992, 114, 9677-9679; M. Egholm et al., J. Am. Chem. Soc., 1992, 114, 1895-1897; M. Egholm et al., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 1993, 800-801; K. L. Dueholm et al., J. Org. Chem., 1994, 59, 5767-5773;WO 92/20702)、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル(3,4-dimethoyxbenzyloxycarbonyl)、ベンズヒドリルオキシカルボニル(米国特許第6,133,444号)、ピペロニルオキシカルボニル誘導体、2−メチルチオエトキシカルボニル(米国特許第6,063,569号)、Mmt(G. Breipohl et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 1996, 6, 665-670)、または酸不安定性保護基(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Group in Organic Synthesis, 3rd Edition, pp 494~653)。
【0057】
T−モノマーの合成
T−モノマーは以下の一般式I−tを有する化合物である:
【化45】

E、J、R1、およびR2によって表される要素は上に規定される通りである。
【0058】
T−モノマーの前駆物質である、(チミン−1−イル)−酢酸(下記)を既知の方法によって製造する(K. L. Dueholm et. al., J. Org. Chem., 1994, 59, 5767-5773;WO 92/20702)。
【化46】

【0059】
図7では、(チミン−1−イル)−酢酸を、カップリング試薬の存在下で一般式IIを有する1,3,4−チアジアゾールまたはチアゾール−2−スルホニル基で保護された主鎖エステルとカップリングさせる反応によって一般式V−tの化合物を製造し、以下の一般式を有する化合物を得る:
【化47】

E、J、R1、R2、およびR3によって表される要素は上に規定される通りである。
好ましいR3はメチルまたはエチルである。
【0060】
過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって一般式V−tを有する化合物を対応する酸に変換し、一般式VI−tを有する化合物を得る。
【化48】

E、J、R1、およびR2によって表される要素は上に規定される通りである。
【0061】
図7では、カルボン酸を環化反応させ、カルボン酸の活性化中の同時反応によって一般式I−tを有するPNA T−モノマーを得る。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬または混合無水物によって行ってよい。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0062】
あるいは、図8から理解されるように、(チミン−1−イル)−酢酸を、一般式IVを有するピペラジノン誘導体にカップリングさせることによってPNA T−モノマーを製造することができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0063】
C−モノマーの合成
C−モノマーは以下の一般式I−cを有する化合物である:
【化49】

E、J、R1、R2、R3、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0064】
既知の方法またはその変法によって、PNA C−モノマーの前駆物質である、適切に保護された(シトシン−1−イル)−酢酸(下記)を製造する。該既知の方法は、例えば米国特許第6,133,444号;米国特許第6,063,569号;Dueholm, et al., J. Org. Chem., 1994, 59, 5767-5773;およびWO 92/20702に記載されている方法である。これらの刊行物は引用によりその開示内容全体が本明細書中に包含される。
【化50】

R4は、ベンジル、ベンズヒドリル、4−メトキシベンジル、またはピペロニル誘導体であってよい。
【0065】
図9では、適切に保護された(シトシン−1−イル)−酢酸を、カップリング試薬の存在下で一般式IIを有する1,3,4−チアジアゾールまたはチアゾール−2−スルホニル基で保護された主鎖エステルとカップリングさせて、以下の一般式を有する化合物を得る反応によって、PNA C−モノマーを製造する:
【化51】

E、J、R1、R2、R3、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0066】
過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって一般式V−cを有する化合物を対応する酸に変換し、一般式VI−cを有する化合物を得る:
【化52】

E、J、R1、R2、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0067】
図9では、カルボン酸を環化反応させ、カルボン酸の活性化中の同時反応によって一般式I−cを有するPNAモノマーを得る。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬または混合無水物によって行ってよい。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0068】
あるいは、適切に保護された(シトシン−1−イル)−酢酸を、一般式IVを有するピペラジノン誘導体にカップリングさせることによってPNA C−モノマーを製造することができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0069】
A−モノマーの合成
A−モノマーは以下の一般式I−aを有する化合物である:
【化53】

E、J、R1、R2、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0070】
既知の方法またはその変法によって、PNA A−モノマーの前駆物質である、適切に保護された(アデニン−9−イル)−酢酸(下記)を製造する。該既知の方法は、例えば米国特許第6,133,444号;およびS. A. Thomson et al., Tetrahedron, 1995, 6179-6194に記載されている方法である。これらの刊行物は引用によりその開示内容全体が本明細書中に包含される。
【化54】

R4は、ベンジル、ベンズヒドリル、4−メトキシベンジル、およびピペロニル誘導体から選択される。
【0071】
図10では、適切に保護された(アデニン−9−イル)−酢酸を、カップリング試薬の存在下で一般式IIを有する1,3,4−チアジアゾールまたはチアゾール−2−スルホニル基で保護された主鎖エステルとカップリングさせて、以下の一般式V−aを有する化合物を得る反応によって、PNA A−モノマーを製造する:
【化55】

E、J、R1、R2、R3、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0072】
過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって一般式V−aを有する化合物を対応する酸に変換し、一般式VI−aを有する化合物を得る:
【化56】

E、J、R1、R2、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0073】
図12では、カルボン酸を環化反応させ、カルボン酸の活性化中の同時反応によって一般式I−aを有するPNAモノマーを得る。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬または混合無水物によって行うことができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0074】
あるいは、適切に保護された(アデニン−9−イル)−酢酸を、一般式IVを有するピペラジノン誘導体にカップリングさせることによってPNA A−モノマーを製造することができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0075】
G−モノマーの合成
G−モノマーは以下の一般式I−gを有する化合物である:
【化57】

E、J、R1、R2、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0076】
既知の方法またはその変法によって、PNA G−モノマーの前駆物質である、適切に保護された(グアニン−9−イル)−酢酸(下記)を製造する。該既知の方法は、例えば米国特許第6,172,226号に記載の方法である。
【化58】

R4は、ベンジル、ベンズヒドリル、4−メトキシベンジル、またはピペロニル誘導体であってよい。
【0077】
図11では、適切に保護された(グアニン−9−イル)−酢酸を、カップリング試薬の存在下で一般式IIを有する1,3,4−チアジアゾールまたはチアゾール−2−スルホニル基で保護された主鎖エステルとカップリングさせて、以下の一般式V−gを有する化合物を得る反応によって、PNA G−モノマーを製造する:
【化59】

E、J、R1、R2、R3、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0078】
過剰の水酸化物イオン供給源を加えることによって一般式V−gを有する化合物を対応する酸に変換し、一般式VI−gを有する化合物を得る:
【化60】

E、J、R1、R2、およびR4によって表される要素は上に規定される通りである。
【0079】
図11では、カルボン酸を環化反応させ、カルボン酸の活性化中の同時反応によって一般式I−gを有するPNAモノマーを得る。カルボン酸の活性化は、ペプチド合成用の一般的カップリング試薬または混合無水物によって行うことができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0080】
あるいは、適切に保護された(グアニン−9−イル)−酢酸を、一般式IVを有するピペラジノン誘導体にカップリングさせることによってPNA G−モノマーを製造することができる。反応条件および試薬は上記と同一である。
【0081】
PNAオリゴマーの合成
本発明のモノマーを使用するPNAオリゴマー合成には、化学文献に既に報告されている種々の組み合わせの合成方法を一般に適用可能である。これらの方法には、非限定的に、固相合成および液相(solution phase)合成が含まれる。上記様式でPNAモノマーを合成した後、適切な支持体材料上の固相合成によってPNAオリゴマーを構築する。該適切な支持体材料は、例えば、非限定的に、ポリスチレン、ポリオキシエチレン修飾型ポリスチレン、例えばCLEAR(登録商標)、Tentagel(登録商標)またはControlled Pore Glass、これは分解性アミン官能基を潜在的に含有するアンカー基を備えている、である。固相合成では、本発明の第一のPNAモノマーをカップリング反応によって固形支持体に包含させる。次の段階は所望のPNAオリゴマー配列の体系的生成である。この生成には、脱保護/カップリング/キャッピングの反復サイクルが含まれる。最後にカップリングされたモノマー上の主鎖保護基、1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルまたはチアゾール−2−スルホニル基を、有機塩基の存在下で適切なチオールで処理することによって量的に除去し、末端の遊離アミンを遊離させる。PNAオリゴマーの合成が完了した後、該オリゴマーを固形支持体から切断し、カチオンスカベンジャーであるクレゾールを含有するTFA中でほぼ室温で1〜2時間インキュベートすることによって核酸塩基保護基を同時に除去する。
【0082】
PNAオリゴマーの合成に使用してよい一般的反応サイクルの例を以下に挙げるが、該例は、例えば段階の順序に関して等の、いかなる意味においても本発明を限定するためのものではない。その根拠は、本発明のPNAモノマーが使用される限り、任意のオリゴマー合成方法を一般に使用してよいからである。
【0083】
1. 保護基を樹脂から除去し、アミン官能基を活性化する段階。
2. 末端の保護アミン基を有するアミノ酸、リンカー、またはPNAモノマーを樹脂に包含させる段階。
3. 洗浄する段階。
4. 有機塩基の存在下で無水酢酸を用いてキャッピングする段階。
5. 洗浄する段階。
6. スルホンアミド中の反応型アセチル基上で切断する段階。
7. 洗浄する段階。
8. スルホニル基を脱保護する段階。
9. 洗浄する段階。
10. モノマーを加える段階。
11. 第3段階に戻り、第4〜第11段階を反復する段階。
【0084】
オリゴマー合成反応に関するモノマーのカップリング反応の過程において、触媒を使用することによってアシル化反応を促進することができる。該触媒は、例えば、非限定的に、酢酸水銀、テトラメチルアンモニウムフルオライド、テトラエチルアンモニウムフルオライド、テトラブチルアンモニウムフルオライド、ベンジルトリメチルアンモニウムフルオライド、フッ化セシウム、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンである。好ましい触媒はテトラブチルアンモニウムフルオライドである。また、反応速度は、使用される溶媒および反応温度に依存する。溶媒の例には、非限定的に、DMF、N−メチルピロリドン、ジメトキシエタン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、DMSO、テトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホルアミド(hexamethylphophoramide)、テトラメチレンスルホン、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、および選択溶媒の混合物が含まれる。好ましい溶媒はDMFである。溶媒中でチオールを有機塩基とともに使用してN末端アミノ保護基を切断する。チオールの例には、非限定的に、C2〜C20アルカンチオール、4−メトキシトルエンチオール、4−メチルベンゼンチオール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンチオール、4−クロロトルエンチオール、ベンジルメルカプタン、N−アセチルシステイン、N−(t−Boc)システインメチルエステル、メチル3−メルカプトプロピオナート、4−メトキシベンゼンチオールが含まれる。有機塩基の例には、非限定的に、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(N,N-diisopropyethylamine)、ピペリジン、N−メチルモルホリン、および1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−オンが含まれる。好ましい有機塩基はN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
【0085】
略語リスト。
t−Boc tert−ブチルオキシカルボニル
AOP O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム
BBC 1−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−ビス(ピロリジノ)ウロニウムヘキサフルオロホスファート
BDMP 5−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)−3,4−ジヒドロ−1−メチル 2H−ピロリウムヘキサクロロアンチモナート
BDP ベンゾトリアゾール−1−イルジエチルホスファート
BEMT 2−ブロモ−3−エチル−4−メチルチアゾリウムテトラフルオロボラート
BTFFH ビス(テトラメチレンフルオロホルムアミジニウム)ヘキサフルオロホスファート
BOMI ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−N,N−ジメチルメタンイミニウムヘキサクロロアンチモナート
BOI 2−(ベンゾトリアゾール−1−イル)オキシ−1,3−ジメチル−イミダゾリニウムヘキサフルオロホスファート
BOP ベンゾトリアゾリル−1−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(benzotriazolyl-1-oxy-tris(dimethylamino)phophonium hexafluorophosphate)
BOP−Cl ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロライド
BroP ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(bromotris(dimethylamino)phophonium hexafluorophosphate)
CDI カルボニルジイミダゾール
CIP 2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート
DMF ジメチルホルムアミド
DCC 1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DEPBT 3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン
Dpp−Cl ジフェニルホスフィン酸クロライド
EDCI 1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EEDQ 2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン
Fmoc 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
FDPP ペンタフルオロフェニルジフェニルホスフィナート
HAPyU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−ビス(テトラメチレン)ウランヘキサフルオロホスファート
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウランヘキサフルオロホスファート
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウランヘキサフルオロホスファート
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HOAt 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HODhbt 3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン
HOSu ヒドロキシスクシンイミド
HOTT S−(1−オキシド−2−ピリジニル)−1,1,3,3−テトラメチルチオウロニウムヘキサフルオロホスファート
MSNT 2,4,6−メシチレンスルホニル−3−ニトロ−1,2,4−トリアゾリド
Mmt 4−メトキシフェニルジフェニルメチル
NEPIS N−エチル−5−フェニルイソキサゾリウム−3’−スルホナート
PyAOP 7−アゾベンゾトリアゾリルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(7-azobenzotriazolyoxytris(pyrrolidino)phosphonium hexafluorophosphate)
PyBOP ベンゾトリアゾリル−1−オキシ−トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート
PyBroP ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート
PyCloP クロロトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(chlorotris(pyrrolydino)phophonium hexafluorophosphate)
TAPipU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−ビス(ペンタメチレン)ウランテトラフルオロボラート
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウランテトラフルオロボラート
TDO 2,5−ジフェニル−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−4−ヒドロキシチオフェンジオキシド
TFA トリフルオロ酢酸
TFFH テトラメチルフルオロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート
TOTT S−(1−オキシド−2−ピリジニル)−1,1,3,3−テトラメチルチオウロニウムテトラフルオロボラート
TDBTU 2−(3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
テトラフルオロボラート
TNTU O−[(5−ノルボネン−2,3−ジカルボキシイミド)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(O-[(5-norbonene-2,3-dicarboximido)-1,1,3,3-tetramethyluronium tetrafluoroborate]
TOTU O−[(シアノ(エトキシカルボニル)メチレン)アミノ]−1,1,3.3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
TPTU O−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
TSTU O−(N−スクシンイミジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
【0086】
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、特に断らない限り、この実施例は本発明を限定するためのものではない。
【0087】
実施例
【実施例1】
【0088】
N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
ジクロロメタン(50mL)中の、Will(D. W. Will et al., Tetrahedron, 1995, 51, 12069.)によって記載されるように製造されたN−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HCl(1.4g、6.4mmol)の溶液に、5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライド(1.5g、5.1mmol)を0℃で加えた。次いでトリエチルアミン(2.7mL)をゆっくり加えた。得られた反応混合物を室温でさらに2時間撹拌し、水(30mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィーに付して、固形物として標題化合物(1.1g、2.7mmol、53%)を得た。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.08 (d, 2H), 7.66 (d, 2H), 4.03 (q, 2H), 3.26 (s, 2H), 3.15 (t, 2H), 2.64 (t, 2H), 1.14 (t, 3H)。
【実施例2】
【0089】
N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.05 (d, 2H), 7.60-7.56 (m, 3H), 4.02 (q, 2H), 3.26 (s, 2H), 3.16 (t, 2H), 2.64 (t, 2H), 1.14 (t, 3H)。
【実施例3】
【0090】
N−{2−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.27 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 4.03 (q, 2H), 3.35 (s, 2H), 3.21 (t, 2H), 2.71 (t, 2H), 1.15 (t, 3H)。
【実施例4】
【0091】
N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz ; DMSO-d6)δ8.42 (d, 2H), 8.27 (d, 2H), 6.40 (brs, 2H), 4.05 (q, 2H), 3.35 (s, 2H), 3.21 (t, 2H), 2.71 (t, 2H), 1.15 (t, 3H)。
【実施例5】
【0092】
N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (MHz ; DMSO-d6)δ8.16 (d, 1H), 7.81-7.78 (m, 3H), 4.02 (q, 2H), 3.34 (s, 2H), 3.21 (t, 2H), 2.70 (t, 2H), 1.15 (t, 3H)。
【実施例6】
【0093】
N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロ−フェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.60 (d, 1H), 8.54 (d, 1H), 8.40 (dd, 1H) 4.05 (q, 2H), 3.27 (s, 2H), 3.19 (t, 2H), 2.67 (t, 2H), 1.16 (t, 3H)。
【実施例7】
【0094】
N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(2,4−ジクロロ−フェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz ; DMSO-d6)δ8.29 (d, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.70 (dd, 1H), 5.65 (brs, 1H), 4.05 (q, 2H), 3.28 (s, 2H), 3.19 (t, 2H), 2.67 (t, 2H), 1.17 (t, 3H)。
【実施例8】
【0095】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.40 (d, 1H), 8.05 (dd, 1H), 8.02 (d, 1H) 4.07 (q, 2H), 3.30 (s, 2H), 3.19 (t, 2H), 2.67 (t, 2H), 1.18 (t, 3H)。
【実施例9】
【0096】
N−[2−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ4.07 (q, 2H), 3.27 (s, 2H), 3.09 (t, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.62 (t, 2H), 1.18 (t, 3H)。
【実施例10】
【0097】
N−[2−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを4−メチル−チアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ7.68 (s, 1H), 4.07 (q, 2H), 3.26 (s, 2H), 3.02 (t, 2H), 2.58 (t, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.18 (t, 3H)。
【実施例11】
【0098】
N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ7.46 (d, 2H), 7.36-7.24 (m, 4H), 7.19-7.11 (m, 4H), 4.05 (q, 2H), 3.28 (s, 2H), 3.19 (t, 2H), 2.66 (t, 2H), 1.16 (t, 3H)。
【実施例12】
【0099】
N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル
実施例1の手順の通り、N−(2−アミノエチル)−グリシンエチルエステル2HClを5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルクロライドと反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ7.68 (d, 2H), 7.51 (t, 2H), 7.44 (t, 1H), 4.05 (q, 2H), 3.26 (s, 2H), 3.10 (t, 2H), 2.64 (s, 3H), 2.63 (t, 2H), 1.16 (t, 3H)。
【実施例13】
【0100】
N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
DMF30mL中のN−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル(4.05g、10mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物1.68g(11mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド2.27g(11mmol)および(チミン−1−イル)−酢酸1.84g(10mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。沈殿したジシクロヘキシル尿素をろ別し、ろ液を真空中で濃縮し、次いでシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーに付して、標題化合物(4.85g、8.5mmol、85%)を得た。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.6H), 11.26 (s, 0.4H), 9.15 (brs, 0.6H), 9.00 (brs, 0.4H), 8.07 (d, 2H), 7.67 (d, 2H), 7.31 (s, 0.6H), 7.24 (s, 0.4H), 4.65 (s, 1.2H), 4.47 (s, 0.8H), 4.31 (s, 0.8H), 4.16 (q, 0.8H), 4.06 (q, 1.2H), 4.03 (s, 1.2H), 3.55 (t, 1.2H), 3.45-3.38 (m, 2H), 3.23 (t, 0.8H), 1.73 (s, 3H), 1.21 (t, 1.2H), 1.16 (t, 1.8H)。
【実施例14】
【0101】
N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.6H), 11.26 (s, 0.4H), 9.08 (brs, 1H), 8.05 (d, 2H), 7.66-7.57 (m, 3H), 7.32 (s, 0.6H), 7.24 (s, 0.4H), 4.65 (s, 1.2H), 4.47 (s, 0.8H), 4.32 (s, 0.8H), 4.16 (q, 0.8H), 4.06 (q, 1.2H), 4.04 (s, 1.2H), 3.56 (t, 1.2H), 3.43-3.38 (m, 2H), 3.24 (t, 0.8H), 1.73 (s, 3H), 1.21 (t, 1.2H), 1.16 (t, 1.8H)。
【実施例15】
【0102】
N−{2−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.27 (s, 0.6H), 11.25 (s, 0.4H), 9.13 (brs, 1H), 8.26 (d, 0.4H), 8.25 (d, 0.6H), 7.81-7.74 (m, 2H), 7.32 (s, 0.6H), 7.23 (s, 0.4H), 4.63 (s, 1.2H), 4.47 (s, 0.8H), 4.32 (s, 0.8H), 4.16 (q, 0.8H), 4.06 (q, 1.2H), 4.04 (s, 1.2H), 3.55 (t, 1.2H), 3.45-3.38 (m, 2H), 3.25 (t, 0.8H), 1.73 (s, 3H), 1.22 (t, 1.2H), 1.16 (t, 1.8H)。
【実施例16】
【0103】
N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。
1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.20 (s, 1H), 8.37 (d, 2H), 8.24 (d, 2H), 7.49 (s, 1H), 4.82 (s, 1.7H), 4.45 (s, 0.3H), 4.42 (s, 0.3H), 4.13 (q, 0.3H), 4.04 (q, 1.7H), 4.01 (s, 1.7H), 3.39 (t, 1.7H), 3.28 (t, 0.3H), 3.16 (t, 1.7H), 3.03 (t, 0.3H), 1.74 (s, 3H), 1.21 (t, 0.6H), 1.16 (t, 2.4H)。
【実施例17】
【0104】
N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.29 (s, 0.6H), 11.28 (s, 0.4H), 9.21 (brs, 0.6H), 9.10 (brs, 0.4H), 8.26-8.21 (m, 1H), 7.97-7.89 (m, 3H), 7.33 (d, 0.6H), 7.26 (d, 0.4H), 4.68 (s, 1.2H), 4.45 (s, 0.4H), 4.33 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (q, 1.2H), 4.07 (s, 1.2H), 3.59 (t, 1.2H), 3.47-3.40 (m, 2H), 3.28 (t, 0.8H), 1.74 (s, 3H), 1.24 (t, 1.2H), 1.18 (t, 1.8H)。
【実施例18】
【0105】
N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.6H), 11.25 (s, 0.4H), 9.16 (brs, 1H), 8.62-8.57 (m, 1H), 8.54-8.48 (m, 1H), 8.42-8.36 (m, 1H), 7.33 (s, 0.6H), 7.24 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.47 (s, 0.8H), 4.33 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (q, 1.2H), 4.06 (s, 1.2H), 3.57 (t, 1.2H), 3.45-3.40 (m, 2H), 3.28 (t, 0.8H), 1.75 (s, 1.8H), 1.74 (s, 1.2H), 1.24 (t, 1.2H), 1.18 (t, 1.8H)。
【実施例19】
【0106】
N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.6H), 11.27 (s, 0.4H), 9.11 (brs, 1H), 8.28 (d, 0.6H), 8.27 (d, 0.4H), 8.00 (d, 0.6H), 7.98 (d, 0.4H), 7.72-7.68 (m, 1H), 7.33 (s, 0.6H), 7.25 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.48 (s, 0.8H), 4.33 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (q, 1.2H), 4.06 (s, 1.2H), 3.57 (t, 1.2H), 3.45-3.39 (m, 2H), 3.26 (t, 0.8H), 1.75 (s, 3H), 1.25 (t, 1.2H), 1.17 (t, 1.8H)。
【実施例20】
【0107】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.29 (s, 0.6H), 11.28 (s, 0.4H), 9.20 (brs, 1H), 8.41-8.40 (m, 1H), 8.07-7.97 (m, 2H), 7.33 (s, 0.6H), 7.26 (s, 0.4H), 4.67 (s, 1.2H), 4.48 (s, 0.8H), 4.33 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (q, 1.2H), 4.06 (s, 1.2H), 3.58 (t, 1.2H), 3.46-3.40 (m, 2H), 3.28 (t, 0.8H), 1.75 (s, 3H), 1.24 (t, 1.2H), 1.18 (t, 1.8H)。
【実施例21】
【0108】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.97 (s, 1H), 9.16 (brs, 1H), 8.40 (d, 0.6H), 8.38 (d, 0.4H), 8.06-7.94 (m, 2H), 7.91 (d, 0.6H), 7.85 (d, 0.4H), 7.45 (d, 4H), 7.37 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.96-6.93 (m, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.81 (s, 1.2H), 4.63 (s, 0.8H), 4.36 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.07 (s, 1.2H), 4.06 (q, 1.2H), 3.61 (t, 1.2H), 3.48-3.40 (m, 2H), 3.27 (t, 0.8H), 1.25 (t, 1.2H), 1.17 (t, 1.8H)。
【実施例22】
【0109】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.90 (s, 0.45H), 10.89 (s, 0.55H), 9.30 (brs, 0.55H), 9.12 (brs, 0.45H), 8.59 (s, 0.45H), 8.58 (s, 0.55H), 8.39 (d, 0.55H), 8.38 (d, 0.45H), 8.34 (s, 0.55H), 8.33 (s, 0.45H), 8.02-7.97 (m, 1H), 7.92 (d, 0.55H), 7.89 (d, 0.45H), 7.53 (d, 4H), 7.38 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.83 (s, 1H), 5.39 (s, 1.1H), 5.18 (s, 0.9H), 4.48 (s, 0.9H), 4.23 (q, 0.9H), 4.09 (s, 1.1H), 4.03 (q, 1.1H), 3.73 (t, 1.1H), 3.54 (t, 1.1H), 3.45 (t, 0.9H), 3.29 (t, 0.9H), 1.27 (t, 1.35H), 1.15 (t, 1.65H)。
【実施例23】
【0110】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.65 (brs, 1H), 11.25 (s, 0.45H), 11.23 (s, 0.55H), 9.20 (brs, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.03-7.91 (m, 2H), 7.82 (s, 0.55H), 7.80 (s, 0.45H), 7.46 (d, 4H), 7.38 (t, 4H), 7.30 (dt, 2H), 6.87 (s, 1H), 5.15 (s, 1.1H), 4.96 (s, 0.9H), 4.47 (s, 0.9H), 4.22 (q, 0.9H), 4.10 (s, 1.1H), 4.09 (q, 1.1H), 3.69 (t, 1.1H), 3.52 (t, 0.9H), 3.45 (t, 1.1H), 3.29 (t, 0.9H), 1.26 (t, 1.35H), 1.16 (t, 1.65H)。
【実施例24】
【0111】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.69 (s, 1H), 9.21 (brs, 0.6H), 9.09 (brs, 0.4H), 8.40 (s, 1H), 8.07-7.96 (m, 2H), 7.92 (d, 0.6H), 7.86 (d, 0.4H), 7.36 (d, 2H), 7.02 (d, 0.6H), 7.01 (d, 1H), 6.94 (d, 2H), 5.12 (s, 2H), 4.81 (s, 1.2H), 4.64 (s, 0.8H), 4.37 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (s, 1.2H), 4.08 (q, 1.2H), 3.76 (s, 3H), 3.62 (t, 1.2H), 3.47 (t, 1.2H), 3.43 (t, 0.8H), 3.28 (t, 0.8H), 1.24 (t, 1.2H), 1.17 (t, 1.8H)。
【実施例25】
【0112】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.56 (s, 1H), 10.59 (s, 0.55H), 9.31 (brs, 0.55H), 9.11 (brs, 0.45H), 8.57 (s, 0.45H), 8.56 (s, 0.55H), 8.40 (d, 0.55H), 8.39 (d, 0.45H), 8.31 (s, 0.55H), 8.30 (s, 0.45H), 8.03-7.99 (m, 1H), 7.93 (d, 0.55H), 7.91 (d, 0.45H), 7.39 (d, 1H), 6.95 (d, 2H), 5.38 (s, 1.1H), 5.17 (s, 0.9H), 5.14 (s, 2H), 4.48 (s, 0.9H), 4.23 (q, 0.9H), 4.08 (s, 1.1H), 4.07 (q, 1.1H), 3.76 (s, 3H), 3.72 (t, 1.1H), 3.54 (t, 1.1H), 3.45 (t, 0.9H), 3.29 (t, 0.9H), 1.27 (t, 1.35H), 1.15 (t, 1.65H)。
【実施例26】
【0113】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[2−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.39 (brs, 0.45H), 11.36 (brs, 0.55H), 9.20 (brs, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.95 (d, 0.55H), 7.92 (d, 0.45H), 7.82 (s, 0.55H), 7.79 (s, 0.45H), 7.37 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.17 (s, 2H), 5.13 (s, 1.1H), 4.93 (s, 0.9H), 4.45 (s, 0.9H), 4.21 (q, 0.9H), 4.08 (s, 1.1H), 4.07 (q, 1.1H), 3.76 (s, 3H), 3.66 (t, 1.1H), 3.49 (t, 1.1H), 3.43 (t, 0.9H), 3.28 (t, 0.9H), 1.25 (t, 1.35H), 1.16 (t, 1.65H)。
【実施例27】
【0114】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.71 (s, 1H), 9.22 (brs, 0.6H), 9.08 (brs, 0.4H), 8.40 (s, 1H), 8.07-7.96 (m, 2H), 7.92 (d, 0.6H), 7.86 (d, 0.4H), 7.02 (d, 0.6H), 7.00 (d, 0.4H), 6.99 (s, 1H), 6.91 (s, 2H), 6.02 (s, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.81 (s, 1.2H), 4.64 (s, 0.8H), 4.37 (s, 0.8H), 4.18 (q, 0.8H), 4.08 (s, 1.2H), 4.08 (q, 1.2H), 3.62 (t, 1.2H), 3.47 (t, 1.2H), 3.43 (t, 0.8H), 3.28 (t, 0.8H), 1.24 (t, 1.2H), 1.17 (t, 1.8H)。
【実施例28】
【0115】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.60 (s, 0.45H), 10.59 (s, 0.55H), 9.31 (brs, 0.55H), 9.11 (brs, 0.45H), 8.58 (s, 0.45H), 8.57 (s, 0.55H), 8.40 (d, 0.55H), 8.39 (d, 0.45H), 8.32 (s, 0.55H), 8.31 (s, 0.45H), 8.03-7.98 (m, 1H), 7.93 (d, 0.55H), 7.90 (d, 0.45H), 7.05 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.38 (s, 1.1H), 5.17 (s, 0.9H), 5.11 (s, 2H), 4.48 (s, 0.9H), 4.23 (q, 0.9H), 4.08 (s, 1.1H), 4.07 (q, 1.1H), 3.73 (t, 1.1H), 3.54 (t, 1.1H), 3.45 (t, 0.9H), 3.30 (t, 0.9H), 1.27 (t, 1.35H), 1.15 (t, 1.65H)。
【実施例29】
【0116】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルをN−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.37 (brs, 0.4H), 11.35 (brs, 0.6H), 9.20 (brs, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.03-7.99 (m, 1H), 7.95 (d, 0.6H), 7.92 (d, 0.4H), 7.82 (s, 0.6H), 7.79 (s, 0.4H), 7.01 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.14 (s, 3.2H), 4.93 (s, 0.8H), 4.45 (s, 0.8H), 4.21 (q, 0.8H), 4.08 (s, 1.2H), 4.07 (q, 1.2H), 3.65 (t, 1.2H), 3.48 (t, 1.2H), 3.43 (t, 0.8H), 3.27 (t, 0.8H), 1.25 (t, 1.2H), 1.16 (t, 1.8H)。
【実施例30】
【0117】
N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステルをN−(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.26 (s, 0.6H), 11.24 (s, 0.4H), 8.90 (brs, 0.6H), 8.78 (brs, 0.4H), 7.72 (d, 2H), 7.58-7.53 (m, 1H), 7.47-7.43 (m, 2H), 7.38-7.32 (m, 2H), 7.31-7.22 (m, 4H), 4.61 (s, 1.2H), 4.48 (s, 0.8H), 4.32 (s, 0.8H), 4.15 (q, 0.8H), 4.06 (s, 1.2H), 4.05 (q, 0.8H), 3.56 (t, 1.2H), 3.44 (t, 2H), 3.30 (t, 0.8H), 1.72 (s, 1.8H), 1.71 (s, 1.2H), 1.21 (t, 1.2H), 1.15 (t, 1.8H)。
【実施例31】
【0118】
N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンエチルエステル
実施例13の手順の通り、N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステルをN−(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.26 (s, 1H), 8.58 (brs, 0.6H), 8.50 (brs, 0.4H), 7.68 (d, 2H), 7.53-7.47 (m, 3H), 7.46-7.40 (m, 2H), 7.27 (s, 0.6H), 7.25 (s, 4H), 4.60 (s, 1.2H), 4.47 (s, 0.8H), 4.29 (s, 0.8H), 4.13 (q, 0.8H), 4.05 (q, 0.8H), 4.04 (s, 1.2H), 3.52 (t, 1.2H), 3.40 (t, 0.8H), 3.34 (t, 1.2H), 3.17 (t, 0.8H), 2.64 (s, 3H), 1.72 (s, 3H), 1.20 (t, 1.2H), 1.15 (t, 1.8H)。
【実施例32】
【0119】
N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステル(2.85g、5.0mmol)をテトラヒドロフラン10mLおよび水20mLの混合溶媒中に懸濁した。水酸化リチウム一水和物(0.84g、20mmol)を加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)でのモニタリングによる反応完了後、水20mLを加え、次いで反応混合物を1N HCl溶液で酸性化し、pHを3.0〜3.5の範囲に調節した。沈殿した固形物をろ過し、水で洗浄し、窒素ガスを送り込んで乾燥し、標題化合物(2.44g、4.5mmol、90%)を得た。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.5H), 11.24 (s, 0.5H), 8.09-8.05 (m, 2H), 7.68-7.65 (m, 2H), 7.31 (s, 0.5H), 7.24 (s, 0.5H), 4.64 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 4.13 (s, 1H), 3.95 (s, 1H), 3.54 (t, 1H), 3.45-3.38 (m, 2H), 3.25 (t, 1H), 1.73 (s, 1.5H), 1.71 (s, 1.5H)
【実施例33】
【0120】
N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.55H), 11.25 (s, 0.45H), 9.05 (brs, 1H), 8.05 (d, 2H), 7.68-7.57 (m, 3H), 7.32 (s, 0.55H), 7.24 (s, 0.45H), 4.64 (s, 1.1H), 4.46 (s, 0.9H), 4.20 (s, 0.9H), 3.97 (s, 1.1H), 3.54 (t, 1.1H), 3.45-3.37 (m, 2H), 3.24 (t, 0.9H), 1.74 (s, 1.1H), 1.73 (s, 0.9H)
【実施例34】
【0121】
N−{2−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.27 (s, 0.6H), 11.24 (s, 0.4H), 9.13 (brs, 1H), 8.26 (d, 0.4H), 8.25 (d, 0.6H), 7.82-7.25 (m, 2H), 7.32 (s, 0.6H), 7.24 (s, 0.4H), 4.62 (s, 1.2H), 4.45 (s, 0.8H), 4.20 (s, 0.8H), 3.97 (s, 1.2H), 3.54 (t, 1.2H), 3.43-3.37 (m, 2H), 3.26 (t, 0.8H), 1.73 (s, 3H)。
【実施例35】
【0122】
N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ12.85 (brs, 1H), 11.29 (s, 0.5H), 11.25 (s, 0.5H), 8.43-8.39 (m, 2H), 8.36-8.32 (m, 2H), 7.33 (s, 0.5H), 7.25 (s, 0.5H), 4.65 (s, 1H), 4.47 (s, 1H), 4.22 (s, 1H), 3.98 (s, 1H), 3.56 (t, 1H), 3.42 (t, 2H), 3.27 (t, 1H), 3.03 (t, 0.3H), 1.75 (s, 1.5H), 1.74 (s, 1.5H)。
【実施例36】
【0123】
N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ12.95 (brs, 1H), 11.30 (s, 0.55H), 11.28 (s, 0.45H), 9.22 (brs, 0.55H), 9.08 (brs, 0.45H), 8.27-8.23 (m, 1H), 7.99-7.89 (m, 3H), 7.34 (s, 0.55H), 7.27 (s, 0.45H), 4.67 (s, 1.1H), 4.48 (s, 0.9H), 4.24 (s, 0.9H), 4.00 (s, 1.1H), 3.57 (t, 1H), 3.47- 3.41 (m, 2H), 3.33 (t, 0.9H), 1.75 (s, 3H),
【実施例37】
【0124】
N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.55H), 11.24 (s, 0.45H), 9.26 (brs, 1H), 8.62-8.57 (m, 1H), 8.55-8.48 (m, 1H), 8.43-8.36 (m, 1H), 7.34 (s, 0.55H), 7.24 (s, 0.45H), 4.65 (s, 1.1H), 4.46 (s, 0.9H), 4.20 (s, 0.9H), 3.99 (s, 1.1H), 3.56 (t, 1.1H), 3.46-3.39 (m, 2H), 3.29 (t, 0.9H), 1.75 (s, 1.1H), 1.73 (s, 0.9H)
【実施例38】
【0125】
N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.28 (s, 0.5H), 11.25 (s, 0.5H), 9.23 (brs, 1H), 8.29 (d, 0.5H), 8.27 (d, 0.5H), 7.99 (d, 0.5H), 7.97 (d, 0.5H), 7.72-7.67 (m, 1H), 7.34 (s, 0.5H), 7.25 (s, 0.5H), 4.65 (s, 1H), 4.46 (s, 1H), 4.17 (s, 1H), 3.99 (s, 1H), 3.56 (t, 1H), 3.45-3.38 (m, 2H), 3.28 (t, 1H), 1.73 (s, 3H)。
【実施例39】
【0126】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.29 (s, 0.5H), 11.27 (s, 0.5H), 9.28 (brs, 1H), 8.41-8.39 (m, 1H), 8.06-7.97 (m, 2H), 7.33 (s, 0.5H), 7.26 (s, 0.5H), 4.66 (s, 1H), 4.47 (s, 1H), 4.19 (s, 1H), 3.99 (s, 1H), 3.57 (t, 1H), 3.46-3.39 (m, 2H), 3.29 (t, 1H), 1.75 (s, 1H), 1.74 (s, 1H)
【実施例40】
【0127】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.95 (brs, 1H), 9.16 (brs, 1H), 8.39 (d, 0.45H), 8.37 (d, 0.55H), 8.06-7.94 (m, 2H), 7.91 (d, 0.45H), 7.84 (d, 0.55H), 7.45 (d, 4H), 7.37 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.94 (d, 0.45H), 6.90 (d, 0.55H), 6.80 (s, 1H), 4.79 (s, 0.9H), 4.58 (s, 1.1H), 4.07 (s, 0.9H), 3.98 (s, 1.1H), 3.56 (t, 1.1H), 3.46 (t. 0.9H), 3.41 (t, 1.1H), 3.30 (t, 0.9H)
【実施例41】
【0128】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.89 (s, 1H), 8.57 (s, 0.4H), 8.56 (s, 0.6H), 8.38 (d, 0.4H), 8.35 (d, 0.6H), 8.34 (s, 0.4H), 8.32 (s, 0.6H), 8.01-7.91 (m, 1.4H), 7.82 (d, 0.6H), 7.54 (d, 4H), 7.38 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.83 (s, 1H), 5.37 (s, 0.8H), 5.11 (s, 1.2H), 4.12 (s, 1.2H), 3.97 (s, 0.8H), 3.78 (t, 0.8H), 3.54 (t, 0.8H), 3.44 (t, 1.2H), 3.33 (t, 1.2H)。
【実施例42】
【0129】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.20 (brs, 1H), 8.38 (d, 0.3H), 8.35 (d, 0.7H), 8.04-7.79 (m, 3H), 7.81 (d, 1H), 7.46 (d, 4H), 7.37 (t, 4H), 7.28 (dt, 2H), 6.86 (s, 0.3H), 6.85 (s, 0.7H), 5.13 (s, 0.6H), 4.89 (s, 1.4H), 4.02 (s, 1.4H), 3.96 (s, 0.6H), 3.66 (t, 0.6H), 3.51 (t, 0.6H), 3.44 (t, 1.4H), 3.34 (t, 1.4H)
【実施例43】
【0130】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.71 (brs, 1H), 8.40 (s, 0.5H), 8.38 (s, 0.5H), 8.07-7.96 (m, 2H), 7.92 (d, 0.5H), 7.85 (d, 0.5H), 7.36 (d, 2H), 7.02 (d, 0.5H), 6.98 (d, 0.5H), 6.94 (d, 2H), 5.11 (s, 2H), 4.80 (s, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.09 (s, 1H), 3.98 (s, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.59 (t, 1H), 3.47 (t, 1H), 3.42 (t, 1H), 3.30 (t, 1H)。
【実施例44】
【0131】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.56 (s, 1H), 8.57 (s, 0.45H), 8.56 (s, 0.55H), 8.39 (d, 0.45H), 8.38 (d, 0.55H), 8.31 (s, 0.45H), 8.30 (s, 0.55H), 8.02-7.96 (m, 1H), 7.93 (d, 0.45H), 7.87 (d, 0.55H), 7.39 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.37 (s, 0.9H), 5.14 (s, 2H), 5.13 (s, 1.1H), 4.27 (s, 1.1H), 4.00 (s, 0.9H), 3.76 (s, 3H), 3.71 (t, 0.9H), 3.54 (t, 0.9H), 3.44 (t, 1.1H), 3.31 (t, 1.1H)。
【実施例45】
【0132】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.38 (s, 1H), 11.35 (brs, 1H), 9.30 (brs, 0.5H), 9.12 (brs, 0.5H), 8.39 (s, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.95 (d, 0.5H), 7.92 (d, 0.5H), 7.82 (s, 0.5H), 7.79 (s, 0.5H), 7.37 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.17 (s, 2H), 5.11 (s, 1H), 4.92 (s, 1H), 4.34 (s, 1H), 4.01 (s, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.65 (t, 1H), 3.50 (t, 1H), 3.42 (t, 1H), 3.30 (t, 1H)。
【実施例46】
【0133】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.71 (brs, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.07-7.95 (m, 2H), 7.92 (d, 0.5H), 7.85 (d, 0.5H), 7.00 (d, 0.5H), 6.99 (s, 1H), 6.98 (d, 0.5H), 6.91 (s, 2H), 6.02 (s, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.80 (s, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.15 (s, 1H), 3.99 (s, 1H), 3.60 (t, 1H), 3.46 (t, 1H), 3.42 (t, 1H), 3.29 (t, 1H)。
【実施例47】
【0134】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.59 (s, 1H), 8.57 (s, 0.45H), 8.56 (s, 0.55H), 8.39 (d, 0.45H), 8.37 (d, 0.55H), 8.32 (s, 0.45H), 8.30 (s, 0.55H), 8.02-7.96 (m, 1H), 7.93 (d, 0.45H), 7.86 (d, 0.55H), 7.05 (s, 1H), 6.96 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.37 (s, 0.9H), 5.13 (s, 1.1H), 5.12 (s, 2H), 4.21 (s, 1.1H), 3.99 (s, 0.9H), 3.71 (t, 0.9H), 3.54 (t, 0.9H), 3.44 (t, 1.1H), 3.32 (t, 1.1H)。
【実施例48】
【0135】
N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシン
実施例32の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.50 (brs, 1H), 11.35 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.03-7.94 (m, 2.5H), 7.90 (d, 0.5H), 7.82 (s, 0.5H), 7.79 (s, 0.5H), 7.01 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.14 (s, 2H), 5.11 (s, 1H), 4.91 (s, 1H), 4.24 (s, 1H), 4.00 (s, 1H), 3.65 (t, 1H), 3.50 (t, 1H), 3.42 (t, 1H), 3.30 (t, 1H)。
【実施例49】
【0136】
N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシン
実施例32の手順の通り、N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.25(s, 0.55H), 11.21 (s, 0.45H), 8.96 (brs, 1H), 7.72 (d, 2H), 7.58-7.53 (m, 1H), 7.47-7.43 (m, 2H), 7.38-7.32 (m, 2H), 7.31-7.22 (m, 4H), 4.60 (s, 1.1H), 4.46 (s, 0.9H), 4.17 (s, 0.9H), 3.99 (s, 1.1H), 3.54 (t, 1.1H), 3.44 (t, 2H), 3.31 (t, 0.9H), 1.73 (s, 1.65H), 1.71 (s, 1.35H)。
【実施例50】
【0137】
N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシン
実施例32の手順の通り、N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.26 (s, 1H), 8.61 (brs, 0.55H), 8.56 (brs, 0.45H), 7.68 (d, 2H), 7.53-7.47 (m, 2H), 7.46-7.40 (m, 1H), 7.27 (s, 0.55H), 7.24 (s, 45H), 4.58 (s, 1.1H), 4.45 (s, 0.9H), 4.17 (s, 0.9H), 3.97 (s, 1.1H), 3.49 (t, 1.1H), 3.38 (t, 0.9H), 3.33 (t, 1.1H), 3.17 (t, 0.9H), 2.63 (s, 3H), 1.73 (s, 3H)。
【実施例51】
【0138】
N−[2−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシン
テトラヒドロフラン(10mL)中のN−[2−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステル(616mg、2mmol)の溶液に、水(3mL)に溶解されたLiOH一水和物(252mg、6mmol)の溶液を加えた。室温で1時間撹拌した後、ジ−t−ブチルジカーボナート(655mg、3mmol)を反応混合物に加えた。得られた反応混合物を30分間撹拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)でのモニタリングによる反応完了後、真空中でテトラヒドロフランを除去した。残留溶液をエチルエーテル(100mL)で洗浄した。2N HClを加えることによって水層をpH3に酸性化し、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過した。真空中でろ液を濃縮し、所望の生成物(690mg、91%)を得た。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ8.82 (brs, 1H), 3.84 (s, 1H), 3.81 (s, 1H), 3.28 (t, 2H), 3.21~3.16 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 1.38 (s, 4.5H), 1.33 (s, 4.5H)。
【実施例52】
【0139】
N−[2−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシン
実施例51の手順の通り、N−[2−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz ; DMSO-d6)δ12.50 (brs, 1H), 8.29 (s, 0.5H), 8.27 (s, 0.5H), 7.59 (s, 1H), 3.72 (s, 1H), 3.69 (s, 1H), 3.14 (t, 2H), 3.06~2.98 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 1.27 (s, 4.5H), 1.23 (s, 4.5H)。
【実施例53】
【0140】
N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシン
実施例51の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシンエチルエステルを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ9.01 (brs, 1H), 8.11-8.08 (m, 2H), 7.68 (d, 2H), 3.84 (s, 1H), 3.80 (s, 1H), 3.30-3.23 (m, 4H), 1.38 (s, 4.5H), 1.30 (4.5H)。
【実施例54】
【0141】
1−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル)−ピペラジン−2−オン、トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(10mL)中のN−[2−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシン(760mg、2mmol)の溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(516mg、2.5mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、ろ過によって沈殿を除去した。ろ液を約3mLに濃縮し、0℃に冷却した。冷却溶液にトリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。混合物を同温度で2時間撹拌し、エチルエーテル(10mL)をゆっくり加えた。沈殿した生成物をろ過し、エチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥して、白色固形物(602mg、80%)を得た。1H-NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ10.13 (brs, 2H), 4.16 (t, 2H), 3.95 (s, 2H), 3.54 (t, 2H), 2.87 (s, 3H)。
【実施例55】
【0142】
1−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニル)−ピペラジン−2−オン、トリフルオロ酢酸塩
実施例54の手順の通り、N−[2−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz ; DMSO-d6)δ9.20 (brs, 2H), 7.94 (s, 1H), 4.08 (t, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.52 (t, 2H), 2.46 (s, 3H)。
【実施例56】
【0143】
1−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−ピペラジン−2−オン、トリフルオロ酢酸塩
実施例54の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz ; DMSO-d6)δ9.37 (brs, 2H), 8.15 (d, 2H), 7.70 (d, 2H), 4.14 (t, 2H), 3.98 (s, 2H), 3.56 (t, 2H), 1.41 (s, 9H)。
【実施例57】
【0144】
1−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.21g、1.1mmol)をDMF5mL中のN−{2−[5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−グリシン(0.54g,1.0mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。水(50mL)を反応混合物に加えた。次いで沈殿した固形物をろ過し、水で洗浄し、窒素ガスを送り込んで乾燥し、標題化合物(0.45g、0.86mmol、86%)を得た。
1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.29 (s, 0.6H), 11.28 (s, 0.4H), 8.13 (d, 2H), 7.68 (d, 2H), 7.33 (s, 0.6H), 7.27 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.57 (s, 0.8H), 4.43 (s, 0.8H), 4.29 (s, 1.2H), 4.16 (t, 1.2H), 4.02 (t, 0.8H), 3.94 (t, 1.2H), 3.84 (t, 0.8H), 1.74(s, 3H)。
【実施例58】
【0145】
1−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル)−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
テトラヒドロフラン(50mL)中のN−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシン(1.02g、2mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(3.3mL、3mmol)を加え、次いで混合物を−20℃に冷却した。同温度で5分間撹拌した後、クロロギ酸イソブチル(3.4mL、26mmol)を反応混合物に加えた。得られた混合物を1時間かけて0℃にゆっくり温めた。次いで反応混合物を真空中で蒸発させ、酢酸エチルおよびアセトニトリルの混合物に溶解した。溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を真空中で蒸発させ、テトラヒドロフラン−エチルエーテル(1/1、v/v)でトリチュレートし、固形物を沈殿させた。固形物をろ別し、エチルエーテルで洗浄し、真空中で乾燥して、標題化合物(883mg、90%)を得た。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.30 (s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 8.10 (d, 2H), 7.68-7.57 (m, 3H), 7.33 (s, 0.6H), 7.27 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.58 (s, 0.8H), 4.43 (s, 0.8H), 4.30 (s, 1.2H), 4.17 (t, 1.2H), 4.02 (t, 0.8H), 3.95 (t, 1.2H), 3.85 (t, 0.8H), 1.73(s, 3H)。
【実施例59】
【0146】
1−[5−(2,5−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−[2−(5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.30 (s, 0.6H), 11.28 (s, 0.4H), 8.31 (s, 1H), 7.85-7.75 (m, 2H), 7.33 (s, 0.6H), 7.27 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.58 (s, 0.8H), 4.43 (s, 0.8H), 4.30 (s, 1.2H), 4.18 (t, 1.2H), 4.04 (t, 0.8H), 3.95 (t, 1.2H), 3.85 (t, 0.8H), 1.74 (s, 3H)。
【実施例60】
【0147】
1−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.30(s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 8.44-8.39(m, 4H), 7,34(s, 0.6H), 7.25(s, 0.4H), 4.69(s, 1.2H), 4.59(s, 0.8H), 4.45(s, 0.8H), 4.31 (s, 1.2H), 4.18(t, 1.2H), 4.05(t, 0.8H), 3.97(t, 1.2H), 3.86(t, 0.8H), 1.75(s, 3H)。
【実施例61】
【0148】
1−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.31(s, 1H), 8.27-8.24(m, 1H), 7.99-7.90 (m, 3H), 7,35(s, 0.6H), 7.30(s, 0.4H), 4.69(s, 1.2H), 4.61 (s, 0.8H), 4.49 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.21(t, 1.2H), 4.07(t, 0.8H), 3.98 (t, 1.2H), 3.88 (t, 0.8H), 1.75(s, 3H)。
【実施例62】
【0149】
1−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.31 (s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 8.65-8.55 (m, 2H), 8.44-8.37 (m, 1H), 7.34 (s, 0.6H), 7.28 (s, 0.4H), 4.68 (s, 1.2H), 4.59 (s, 0.8H), 4.45 (s, 0.8H), 4.32 (s, 1.2H), 4.20 (t, 1.2H), 4.06 (t, 0.8H), 3.97 (t, 1.2H), 3.87 (t, 0.8H), 1.75(s, 3H)。
【実施例63】
【0150】
1−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.30 (s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 8.35 (d, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.34 (s, 0.6H), 7.28 (s, 0.4H), 4.68 (s, 1.2H), 4.59 (s, 0.8H), 4.45 (s, 0.8H), 4.31 (s, 1.2H), 4.19 (t, 1.2H), 4.05 (t, 0.8H), 3.96 (t, 1.2H), 3.87 (t, 0.8H), 1.75 (s, 3H)。
【実施例64】
【0151】
1−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニル)−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
DMF3mLに、4−(4−メチル−チアゾール−2−スルホニル)−ピペラジン−2−オントリフルオロ酢酸塩0.30g(0.8mmol)、(チミン−1−イル)−酢酸0.147g(0.8mmol)およびPyBOP0.458gを加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。真空中でほとんどの溶媒を除去し、残留物を塩化メチレンに溶解した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、1N HCl、水およびブラインで順に洗浄した。有機層を濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーに付して、標題化合物0.19g(56%)を得た。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.33 (s, 0.6H), 11.31 (s, 0.4H), 7.90 (d, 1H), 7.35 (s, 0.6H), 7.28 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.58 (s, 0.8H), 4.39 (s, 0.8H), 4.25 (s, 1.2H), 4.13 (t, 1.2H), 3.98 (t, 0.8H), 3.90 (t, 1.2H), 3.79 (t, 0.8H), 2.45 (s, 3H), 1.74 (s, 3H)。
【実施例65】
【0152】
1−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル)−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例64に記載の方法Bの手順の通り、4−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル)−ピペラジン−2−オントリフルオロ酢酸塩を(チミン−1−イル)−酢酸と反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.31 (s, 1H), 7.34 (s, 0.6H), 7.28 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.58 (s, 0.8H), 4.41 (s, 0.8H), 4.28 (s, 1.2H), 4.14 (t, 1.2H), 3.99 (t, 0.8H), 3.92 (t, 1.2H), 3.82 (t, 0.8H), 2.86 (s, 3H), 1.74 (s, 3H)。
【実施例66】
【0153】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−[(チミン−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−[(チミン−1−イル)−アセチル]−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.31 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.35 (s, 0.6H), 7.29 (s, 0.4H), 4.69 (s, 1.2H), 4.61 (s, 0.8H), 4.48 (s, 0.8H), 4.37 (s, 1.2H), 4.21 (t, 1.2H), 4.07 (t, 0.8H), 3.98 (t, 1.2H), 3.88 (t, 0.8H), 1.76(s, 3H)。
【実施例67】
【0154】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ8.42 (s, 1H), 8.06-7.95 (m, 2H), 7.90 (d, 0.6H), 7.86 (d, 0.4H), 7.46 (d, 4H), 7.37 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.96 (d, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.83 (s, 1.2H), 4.76 (s, 0.8H), 4.52 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.21 (t, 1.2H), 4.06 (t, 0.8H), 4.01 (t, 1.2H), 3.87 (t, 0.8H)。
【実施例68】
【0155】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.89 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.43 (s, dH), 8.33 (d, 0.6H), 8.31 (d, 0.4H), 8.07-7.98 (m, 2H), 7.53 (d, 4H), 7.38 (t, 4H), 7.29 (t, 2H), 6.83 (s, 1H), 5.41 (s, 1.2H), 5.31 (s, 0.8H), 4.63 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.27 (t, 1.2H), 4.12-4.07 (m, 2H), 3.90 (t, 0.8H)。
【実施例69】
【0156】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ベンズヒドリルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ11.26 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.06-7.93 (m, 2H), 7.81 (d, 1H), 7.46 (d, 4H), 7.38 (t, 4H), 7.30 (t, 2H), 6.86 (s, 1H), 5.17 (s, 1.2H), 5.09 (s, 0.8H), 4.60 (s, 0.8H), 4.36 (s, 1.2H), 4.25 (t, 1.2H), 4.10-4.05 (m, 2H), 3.89 (t, 0.8H)。
【実施例70】
【0157】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.69 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.07-7.96 (m, 2H), 7.90 (d, 0.6H), 7.87 (d, 0.4H), 7.36 (d, 2H), 7.03 (d, 1H), 6.94 (d, 2H), 5.11 (s, 2H), 4.83 (s, 1.2H), 4.75 (s, 0.8H), 4.52 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.21 (t, 1.2H), 4.06 (t, 0.8H), 4.01 (t, 1.2H), 3.88 (t, 0.8H), 3.76 (s, 3H)。
【実施例71】
【0158】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.57 (s, 1H), 8.59 (s, 0.6H), 8.58 (s, 0.4H), 8.43 (s, 0.4H), 8.42 (s, 0.6H), 8.31 (s, 0.6H), 8.29 (s, 0.4H), 8.04-8.00 (m, 2H), 7.39 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.40 (s, 1.2H), 5.31 (s, 0.8H), 5.14 (s, 2H), 4.63 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.28 (t, 1.2H), 4.11 (t, 1.2H), 4.08 (t, 0.8H), 3.90 (t, 0.8H), 3.76 (s, 3H)。
【実施例72】
【0159】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[2−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.38 (brs, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.08-7.99 (m, 2H), 7.82 (s, 0.6H), 7.80 (s, 0.4H), 7.38 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 5.18 (s, 2H), 5.15 (s, 1.2H), 5.07 (s, 0.8H), 4.60 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.25 (t, 1.2H), 4.12-4.05 (m, 2H), 3.89 (t, 0.8H), 3.76 (s, 3H)。
【実施例73】
【0160】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[4−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−シトシン−1−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (400 MHz; DMSO-d6)δ10.71 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.07-7.95 (m, 2H), 7.91 (d, 0.6H), 7.87 (d, 0.4H), 7.02 (d, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.91 (s, 2H), 6.02 (s, 2H), 5.08 (s, 2H), 4.84 (s, 1.2H), 4.76 (s, 0.8H), 4.52 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.21 (t, 1.2H), 4.06 (t, 0.8H), 4.02 (t, 1.2H), 3.88 (t, 0.8H)。
【実施例74】
【0161】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[6−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−アデニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ10.60 (s, 1H), 8.59 (s, 0.6H), 8.58 (s, 0.4H), 8.43 (s, 0.4H), 8.42 (s, 0.6H), 8.31 (s, 0.6H), 8.30 (d, 0.4H), 8.08-7.99 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.40 (s, 1.2H), 5.31 (s, 0.8H), 5.11 (s, 2H), 4.63 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.28 (t, 1.2H), 4.12 (t, 0.8H), 4.08 (t, 1.2H), 3.90 (t, 0.8H)。
【実施例75】
【0162】
1−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニル]−4−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}]−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−{2−[5−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−スルホニルアミノ]−エチル}−N−{[2−N−(ピペロニルオキシカルボニル)−グアニン−9−イル]−アセチル}−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.38 (brs, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.09-7.99 (m, 2H), 7.82 (s, 0.6H), 7.80 (s, 0.4H), 7.01 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.03 (s, 2H), 5.14 (s, 3.2H), 5.07 (s, 0.8H), 4.59 (s, 0.8H), 4.35 (s, 1.2H), 4.24 (t, 1.2H), 4.10-4.05 (m, 2H), 3.88 (t, 0.8H)。
【実施例76】
【0163】
1−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニル)−4−(チミン−1−イル−アセチル)−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−[2−(5−ベンゾイル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.30(s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 7.76-7.72 (m, 2H), 7.59 (t, 1H), 7.47 (d, 2H), 7.40 (t, 2H), 7.34-7.26 (m, 4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.60 (s, 0.8H), 4.47 (s, 0.8H), 4.33 (s, 1.2H), 4.20 (t, 1.2H), 4.06 (t, 0.8H), 3.95 (t, 1.2H), 3.84 (t, 0.8H), 1.73 (s, 1.65H), 1.74 (s, 3H)。
【実施例77】
【0164】
1−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニル)−4−(チミン−1−イル−アセチル)−ピペラジン−2−オン
実施例57の手順の通り、N−[2−(5−メチル−4−フェニル−チアゾール−2−スルホニルアミノ)−エチル]−N−(チミン−1−イル−アセチル)−グリシンを反応させることによって、標題化合物を合成した。1H NMR (500 MHz; DMSO-d6)δ11.30 (s, 0.6H), 11.29 (s, 0.4H), 7.69 (d, 2H), 7.52 (t, 2H), 7.45 (t, 1H), 7.32 (s, 0.6H), 7.27 (s, 0.4H), 4.66 (s, 1.2H), 4.58 (s, 0.8H), 4.42 (s, 0.8H), 4.28 (s, 1.2H), 4.17 (t, 1.2H), 4.03 (t, 0.8H), 3.92 (t, 1.2H), 3.81 (t, 0.8H), 2.68 (s, 3H), 1.74 (s, 3H)。
【0165】
PNAオリゴマーの固相合成
一般的手順
PNAオリゴマー合成をCLEAR-Base樹脂(Peptide international)上で手動で行った。この樹脂はアミン官能性を有する架橋型エチラートアクリラート樹脂である。この樹脂を、カップリング試薬としてDMF中のHBTUを使用して、PALリンカー(5−[4−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)アミノ−3,5−ジメトキシフェノキシ]ペンタン酸(Advanced ChemTech)とカップリングさせた。得られた樹脂をDMF中の20%ピペリジンで処理し、PNAオリゴマー合成のためにPALリンカーのアミン官能基を活性化した。PNAオリゴマーを以下の合成サイクルにしたがって合成した。樹脂についてのすべての反応および洗浄はフリットシリンジ反応器中で行った。
【0166】
PNAオリゴマーの固相合成に関する非限定的な一般的手順を以下に挙げる:
1.10当量の適切なモノマー(DMF中の0.5M酢酸中0.4M)と2時間カップリングさせる。
2.DMFで3回洗浄する。
3.無水酢酸(DMF中の5%無水酢酸および6%ルチジン)で5分間キャッピングする。
4.DMFで2回洗浄する。
5.ピペリジン(DMF中1.0M)を用いて、5分間、スルホンアミド中の反応型アセチル基上で切断する。
6.DMFで3回洗浄する。
7.4−メトキシベンゼンチオールを用いて、15分間、チアゾールまたはチアジアゾール−2−スルホニル基を脱保護する。
8.DMFで3回洗浄する。
【0167】
最終的にチアゾールまたはチアジアゾール−2−スルホニル基を除去した後、樹脂をDMFで3回、そしてジクロロメタンで2回洗浄し、乾燥する。環外のアミンの保護基の除去および樹脂からの切断は、TFA中の25%m−クレゾールで1.5時間処理することによって、一段階で行った。樹脂をろ別し、TFAで洗浄する。一定の窒素流を送り込むことによって、集めたろ液のほとんどのTFAを除去する。次いで残留物をエチルエーテルで懸濁し、遠心分離した。上清を慎重にデカントして除く。粗製のPNAオリゴマーからなる残留物を、エチルエーテルで懸濁し、遠心分離し、上清を除去することによって、もう一度洗浄する。粗製のPNAオリゴマーをHPLCで分析し、マトリクス支援レーザー脱離−飛行時間(MALDI−TOF)によって確認した。
【実施例78】
【0168】
PNAオリゴマー配列HN−CGCTA−Hの合成
上記一般的手順によって標題配列を手動で合成した。この合成では、一般式Iのモノマーであって、式中、Eが硫黄であり;Jが窒素であり;R1が4−クロロ−2−ニトロ−フェニルであり;R2がHであり;ならびに核酸塩基(A、C、およびG)の環外のアミンの保護基がベンズヒドリルオキシカルボニルであるモノマーを使用した。図13はHPLCプロファイルを示す。MALDI−TOF MS:1352.5(M+H)。
【0169】
当業者は、本明細書中に具体的に記載されている本発明の特定の実施態様に等価な多数の発明を認識し、あるいは単に日常的実験法を使用して該等価な発明に至ることができる。このような等価な発明は特許請求の範囲内に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0170】
【図1】図1は、DNA認識に有用な、天然および非天然起源の核酸塩基の化学構造図を示す。
【図2】図2は、DNA認識に有用な、天然および非天然起源の核酸塩基の別の化学構造図を示す。
【図3】図3は、保護された主鎖の合成についての概略図を示す。
【図4】図4は、モノマーの前駆物質である保護ピペラジノンの合成についての概略図を示す。
【図5】図5は、PNAモノマーの合成についての概略図を示す。
【図6】図6は、PNAモノマーの代替の合成についての概略図を示す。
【図7】図7は、PNAチミンモノマーの合成についての概略図を示す。
【図8】図8は、PNAチミンモノマーの代替の合成についての概略図を示す。
【図9】図9は、PNAシトシンモノマーの合成についての概略図を示す。
【図10】図10は、PNAアデニンモノマーの合成についての概略図を示す。
【図11】図11は、PNAグアニンモノマーの合成についての概略図を示す。
【図12】図12は、PNAモノマーからのPNAオリゴマー合成についての概略図を示す。
【図13】図13は、合成オリゴマー(H2N−CGCTA−H)に関するHPLCの結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iを有する化合物:
【化1】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化2】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびに
Bは天然または非天然の核酸塩基であり、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有するならば、酸に不安定であるが、チオールの存在下で弱〜中塩基に安定な保護基によって該官能基を保護する。
【請求項2】
Eが硫黄であり、Jが窒素である、請求項1の化合物。
【請求項3】
Eが硫黄であり、Jが窒素であり;R1がアルキルまたは以下の一般式を有するアリールである、請求項1の化合物:
【化3】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、およびニトロから独立して選択される。
【請求項4】
Eが硫黄であり、JがCR’であり;ならびに
R1、R’が独立して、H、アルキル、フェニルまたはベンゾイルである、
請求項1の化合物。
【請求項5】
Eが酸素であり、JがCHである、請求項1の化合物。
【請求項6】
R2が、H、または天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖である、請求項1の化合物。
【請求項7】
Bが、チミン(T)、シトシン(C)、アデニン(A)、またはグアニン(G)である、請求項1の化合物。
【請求項8】
Bの環外のアミノ官能基に関する保護基が以下の一般式を有する、請求項1の化合物:
【化4】

式中、R4は以下の一般式を有し:
【化5】

式中、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y、Y10は、水素、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシから独立して選択される。
【請求項9】
Bの環外のアミノ官能基に関する保護基が以下の一般式を有する、請求項1の化合物:
【化6】

式中、R4は以下の一般式を有し:
【化7】

式中、Z、Z、Z、Z、Zは、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、および隣接する2残基のメチレンジオキシから独立して選択される。
【請求項10】
Bの環外のアミノ官能基に関する保護基が、ベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニルまたはピペロニルオキシカルボニルである、請求項1の化合物。
【請求項11】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項1の化合物。
【請求項12】
請求項1の化合物の製造方法であって、ペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬または混合無水物の存在下で式VIの化合物を環化する段階を含み、この場合、式VIは以下に表される通りである、製造方法:
【化8】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、ハロゲン化フェニル、ベンゾイル、アルキルベンゾイル、アルコキシベンゾイルまたはハロゲン化ベンゾイルであり:
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびに
Bは天然または非天然の核酸塩基であり、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有するならば、酸に不安定であるが、チオールの存在下で弱〜中塩基に安定な保護基によって該官能基を保護する。
【請求項13】
請求項1の化合物の製造方法であって、非求核性有機塩基およびペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬の存在下で式IVの化合物を核酸塩基酢酸部分とカップリングさせる反応段階を含み、この場合、該式IVは以下に表される通りである、製造方法:
【化9】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化10】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;ならびに、R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり、
この場合、該核酸塩基酢酸部分は以下に表される通りであり:
【化11】

式中、Bは天然または非天然の核酸塩基であり、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有するならば、酸に不安定であるが、チオールの存在下で弱〜中塩基に安定な保護基によって該官能基を保護する。
【請求項14】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
以下の式Vを有する化合物:
【化12】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化13】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;
R3は、H、アルキル、またはアリールであり;ならびに
Bは天然または非天然の核酸塩基であり、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有するならば、酸に不安定であるが、チオールの存在下で弱〜中塩基に安定な保護基によって該官能基を保護する。
【請求項16】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
R3がメチルまたはエチルである、請求項15の化合物。
【請求項18】
Bの環外のアミノ官能基に関する保護基が、ベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、またはピペロニルオキシカルボニルである、請求項15の化合物。
【請求項19】
請求項15の化合物の製造方法であって、非求核性有機塩基およびペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬の存在下で式IIの化合物を核酸塩基酢酸部分とカップリングさせる反応段階を含み、この場合、式IIは以下に表される通りである、製造方法:
【化14】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化15】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびに
R3は、H、アルキル、またはアリールであり、
この場合、該核酸塩基酢酸部分は以下に表される通りであり:
【化16】

式中、Bは天然または非天然の核酸塩基であり、この場合、該核酸塩基が環外のアミノ官能基を有するならば、酸に不安定であるが、チオールの存在下で弱〜中塩基に安定な保護基によって該官能基を保護する。
【請求項20】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
以下の式IIを有する化合物:
【化17】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化18】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびに
R3は、H、アルキル、またはアリールである。
【請求項22】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
請求項21の化合物の製造方法であって、非求核性有機塩基の存在下でN−(2−アミノエチル)−グリシン誘導体をスルホニルクロライド誘導体とカップリングさせる反応段階を含み、この場合、N−(2−アミノエチル)−グリシン誘導体は以下に表される通りである、製造方法:
【化19】

式中
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびに
R3は、H、アルキル、またはアリールであり、
この場合、スルホニルクロライド誘導体は以下に表される通りであり:
【化20】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;ならびに
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化21】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択される。
【請求項24】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
以下の式IVを有する化合物およびその遊離酸型:
【化22】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化23】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;ならびに
R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖であり;ならびにHXは有機または無機の酸である。
【請求項26】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
HXがHClまたはTFAである、請求項25の化合物。
【請求項28】
請求項25の化合物の製造方法であって、ペプチド合成において通常使用されるカップリング試薬または混合無水物の存在下で式IIIの化合物を環化する段階、次いで酸中でt−Bocを脱保護する段階を含み、この場合、該式IIIは以下に表される通りである、製造方法:
【化24】

式中
Eは硫黄または酸素であり;Jは窒素またはC−R’であり;
R1、R’は独立して、H、ハロゲン、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシまたは以下の一般式の1つを有する官能基であり:
【化25】

式中、A、A、A、A、Aは、H、ハロゲン、CF、アルキル、ニトロ、ニトリル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、フェニル、およびハロゲン化フェニルから独立して選択され;ならびに、R2は、H、または天然または非天然α−アミノ酸の保護または非保護の側鎖である。
【請求項29】
、A、A、A、Aにおいて、該ハロゲンがF、Cl、BrまたはIであり;該アルキルがC−Cアルキルであり、該アルコキシがC−Cアルコキシであり;該ハロゲン化アルキルがF−、Cl−、Br−またはI−アルキルであり;該ハロゲン化アルキルがハロゲン化C−Cアルキルであり;該ハロゲン化アルコキシがF−、Cl−、Br−またはI−アルコキシであり;該ハロゲン化アルコキシがC−Cアルコキシであり;ならびに、該ハロゲン化フェニルがF−、Cl−、Br−またはI−フェニルである、請求項28の方法。
【請求項30】
PNAオリゴマーの製造方法であって、請求項1の化合物を互いに連結する段階を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−500184(P2007−500184A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521712(P2006−521712)
【出願日】平成16年4月7日(2004.4.7)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050406
【国際公開番号】WO2005/009998
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(504279463)パナジェン,インク. (1)
【Fターム(参考)】