説明

RF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステム

【課題】本発明は、重なり合うように狭間隔に配置した複数のRF−IDタグとの通信を良好に行うことができると共に、設置場所の材質に影響される事無く、設置時のアンテナインピーダンスの調整が不要となり設置時の利便性を大幅に改善できるRF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】RF−IDリーダーライター装置用アンテナは、導体板と、導体板に概平行に配置され給電部近傍を導体板に接地された多巻きループアンテナとで構成され、多巻きループアンテナの開口面の中心軸に合致せず、多巻きループアンテナの開口面を通らない中心軸に略平行な軸と、少なくとも一つのRF−IDタグのアンテナの開口面の中心軸とを略一致させて、多巻きループアンテナの外周側面の面上に、RF−IDタグが近接配置させたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HF帯(13.56MHz帯)の周波数を利用し、複数のRF−IDタグとの通信を行うRF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、HF帯(13.56MHz帯)の周波数を利用したRF−IDリーダーライター装置用のアンテナとして、一般的に同一平面上に構成された一回巻きもしくは複数回巻きの円形または矩形のループアンテナが実用に供されている。
【0003】
このRF−IDリーダーライター装置用ループアンテナは、その開口面Sに垂直な方向(中心軸方向)の磁界強度が最も大きい。よって、RF−IDタグ側のループアンテナとRF−IDリーダーライター装置用ループアンテナの位置関係は、お互いの開口面Sが平行になる様に配置されるのが一般的であった。
【0004】
また、複数のRF−IDタグとの通信を行う場合においても、同一平面上に複数のRF−IDタグを開口面Sが重ならないように並べ、RF−IDリーダーライター装置用ループアンテナに対して開口面Sが平行になるように配置していた。
【0005】
しかし、書籍管理用途やCD/DVD管理用途等の極めて厚さの薄い物品管理などに供するときには、RF−IDタグのサイズと、前記物品の厚さの物理的関係により、書籍やCD/DVDケースの背表紙にRF−IDタグを貼り付けできないという問題が生じていた。この解決策として、複数のRF−IDタグを狭間隔(物品の厚さ+α)でタグアンテナの中心軸が一致するように重なり合わせるように、管理物品の表表紙面もしくは裏表紙面に貼り付けせざるを得なかった。
【0006】
また、従来の一般的な同一平面上に構成された一回巻きもしくは複数回巻きの円形または矩形のループアンテナを用いて、重なり合わせるように配置した複数のRF−IDタグとの通信を行う場合、タグ間の干渉やタグとリーダーライター装置用のアンテナとの干渉によるアンテナ共振周波数のズレや、基本的に磁界強度の距離減衰によりタグの読取数が極めて少なく、全てのタグとの通信できないという欠点があった。
【0007】
ここで、図19は従来のRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す説明図である。図19(a)に示すように、一般的な同一平面上に構成された一回巻きもしくは複数回巻きの円形または矩形のループアンテナ101においては、その開口面Sの中心軸Z上が最も磁界強度が大きく、中心軸Z上の点pとループアンテナ101との距離をdとした場合の距離dの増加による点pでの磁界強度の変化を図20に示す。これより距離dの増加に伴い磁界強度が減衰しタグの動作磁界Htを下回ると通信できなくなることがわかる。なお、図20は従来のRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態における距離と磁界強度の変化を示すグラフである。
【0008】
図19(b)に示すように、この場合の磁束102の密度は、距離dの増加に伴い磁束密度が疎になって行く事がわかる。図20で示される距離d1よりタグが遠くなると通信が出来なくなりタグ読取範囲が狭いという欠点があった。
【0009】
更に、図19に示す従来のアンテナを金属製の棚に配置して、RF−IDタグとの通信を行う場合、アンテナと金属製の棚との距離を数センチから数十センチと大きく取る必要があった。また、この場合アンテナが金属製の棚等の構造物に近づく事により、アンテナが金属の影響を受けアンテナインピーダンスが変化する為、設置後アンテナのインピーダンス調整が必須であり、設置時の利便性が悪いという欠点があった。また、金属製の棚と従来のアンテナを平行に配置する場合、金属製の棚にうず電流が発生し、それにより磁束の放射効率が低下するという欠点があった。
【0010】
更に、(特許文献1)に記載のタグ検索装置について説明する。図21は従来のタグ検索装置を説明する図である。図21においてファイル201をタグ203の貼られたフォルダ202に入れて管理するものであるが、複数のタグ203に対応して、タグ203の各々にコイル205をそれぞれ配設し、ドライブ回路204にて順次通信を行うように工夫されている。この場合ファイル201の厚さに比べフォルダ202及びタグ203の幅が広く、書籍管理用途やCD/DVD管理用途等の極めて厚さの薄い物品管理においてはその収納数が限定されるという欠点があった。
【0011】
また、図21に示す従来のアンテナにおいても同様に、アンテナが金属製の棚等の構造物に近づく事により、アンテナが金属の影響を受けアンテナインピーダンスが変化する為、設置後アンテナのインピーダンス調整が必須であり、設置時の利便性が悪いという欠点があった。
【特許文献1】特開平7−182357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように、従来の技術においては、書籍管理用途やCD/DVD管理用途等の極めて厚さの薄い物品をRF−IDタグにて管理する用途において、この欠点はタグ読取性能に関して大きな障害である。具体的には、より大きな送信電力を入力したり、あるいは、故意に隣接するタグ同士のアンテナの中心軸を少しずつずらしたりするなど管理上の問題があった。
【0013】
更に、従来のアンテナは金属製の棚等の構造物に近づく事により、アンテナが金属の影響を受けアンテナインピーダンスが変化する為、設置後アンテナのインピーダンス調整が必須であり、設置時の利便性が悪いという欠点があった。また、金属製の棚と従来のアンテナを平行に配置する場合、金属製の棚にうず電流が発生し、それにより磁束の放射効率が低下するという欠点があった。
【0014】
そこで、本発明は、重なり合うように狭間隔に配置した複数のRF−IDタグとの通信を良好に行うことができ、尚且つアンテナを金属製の棚に配置して、RF−IDタグとの通信を行う場合においてもアンテナのインピーダンス調整が不要で設置時の利便性に優れ、金属製の棚に設置する場合、うず電流の発生を抑え、それにより磁束の放射効率を向上できるRF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のRF−IDリーダーライター装置用アンテナは、あらかじめ接地用の導体板を有し、その導体板に電気的に設置された接地型多巻きループアンテナであって、接地型多巻きループアンテナの開口面の中心軸に合致せず、多巻きループアンテナの開口面を通らない中心軸に略平行な軸と、少なくとも一つのRF−IDタグのアンテナの開口面の中心軸とを略一致させて、多巻きループアンテナの外周側面の面上に、RF−IDタグが近接配置させたことを特徴とする。
【0016】
また、RF−IDリーダーライター装置は、該RF−IDリーダーライター装置用アンテを備え、RF−IDタグに電磁誘導により電力と送信データを供給し、RF−IDタグから受信データを負荷変動により取得することを特徴とする。
【0017】
更に、RF−IDシステムは、複数のRF−IDタグに電磁誘導により電力と送信データを供給し、RF−IDタグから受信データを負荷変動により取得するRF−IDリーダーライター装置に接続されるアンテナを備え、アンテナは導体板を有し、導体板に概平行に配置され、給電部近傍を前記導体板に電気的に接地された接地型多巻きループアンテナ、または接地型多巻きループアンテナの給電部近傍に、さらに少なくとも一巻き以上の巻き数を有する第二のループアンテナを配置し、第二のループアンテナのアンテナ素子の一端を、導体板に接地した構造にて構成され、この接地型多巻きループアンテナの開口面の中心軸に合致せず、且つ多巻きループアンテナの開口面を通らない、且つ中心軸に略平行な軸と、一つまたは複数のRF−IDタグのループアンテナの開口面の中心軸を略一致させて、接地型多巻きループアンテナの外周側面の面上に、一直線上に複数のRF−IDタグを近接配置させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、金属製の棚や木製の棚などにアンテナを設置する場合、棚板の材質に影響されずアンテナインピーダンス調整が不要で設置時の利便性に富み、尚且つ重なり合うように狭間隔に配置した複数のRF−IDタグとの通信を良好に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるRF−IDシステムを示す斜視図である。図1において、1は接地型多巻きループアンテナ、2は筐体、3はRF−IDリーダーライター装置、4は同軸ケーブルを示す。更に、30はRF−IDタグ、31はタグ側アンテナであり、このタグ側アンテナ31もループアンテナとなっている。なお、Sは開口面を示している。
【0020】
図1に示すように、接地型多巻きループアンテナ1は本発明のRF−IDリーダーライター装置用アンテナであり、樹脂製の筐体2に収納されている。また、接地型多巻きループアンテナ1は同軸ケーブル4を介してRF−IDリーダーライター装置3に接続されている。
【0021】
そして、RF−IDリーダーライター装置3に接続された多巻きループアンテナ1は、タグ側アンテナ31を備えた複数のRF−IDタグ30に電磁誘導により電力と送信データを供給し、RF−IDタグ30から受信データを負荷変動により取得する。
【0022】
また、図1に示すように、接地型多巻きループアンテナ1の開口面Sの中心軸A−A’に合致せず、且つ接地型多巻きループアンテナ1の開口面Sを通らず、且つ中心軸A−A’に略平行な中心軸B−B’に対して、少なくとも1つ(図1の場合では複数)のRF−IDタグ30のタグ側アンテナ31の開口面Sの中心軸B−B’を略一致させて、接地型多巻きループアンテナ1の外周側面の面上に、略一直線上に複数のRF−IDタグ30を狭間隔に配置させている。
【0023】
このような配置によって、接地型多巻きループアンテナ1の外周側面の面上の全てのRF−IDタグ30との通信を実現することが可能となる。
【0024】
そして、本発明はRF−IDリーダーライター装置用アンテナに、接地型多巻きループアンテナ1を使用しその開口面Sの中心軸A−A’と、複数のRF−IDタグ30のタグ側アンテナ31の開口面Sの中心軸B−B’とを一致させず、尚且つ接地型多巻きループアンテナ1の開口面S上に複数のRF−IDタグ30を配置しないことにより、重なり合うように狭間隔に配置した複数のRF−IDタグ30との通信が良好に行うことができる。
【0025】
接地型多巻きループアンテナ1について更に詳しく述べる。図2は、本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図、図3は、本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの接地用導体板及びスペーサーを取り除いた状態を示す底面図である。なお、図2、図3は、接地型多巻きループアンテナ1の筐体2を取り除いた状態の詳細を示している。また、図2、図3において、1aは多巻きループアンテナ、5はアンテナ基板、6はアンテナ導体、60は交差部、7はコネクタ、8は始端部、9は終端部、10は接続部、11は伝送線路、12は共振整合回路部であり、更に、13は接地用導体板、14は接地用パターン、15は接地用金属性ピン、16は樹脂スペーサーを示す。
【0026】
図2に示すように、接地型多巻きループアンテナ1は、多巻きループアンテナ1aが、接地用導体板13に概平行にアンテナ保持用の樹脂スペーサー16を介して配置されており、給電部付近の接地用パターン14に接地用金属性ピン15を介して、接地用導体板13に電気的に接続された構成である。多巻きループアンテナ1aは、アンテナ基板5にアンテナ導体6を備え、幅Wを備えるアンテナ導体6を間隔Pで等間隔に多巻き(n巻き)した構成である。なお、図2では、5巻きした場合を示している。
【0027】
また、図3に示すように、それぞれ一巻きのアンテナ導体6は交差部60を介して接続された構成となっている。多巻きループアンテナ1aの始端部8、終端部9、即ち、アンテナ導体6の巻き始めである始端部8と、巻き終わりである終端部9との間には、伝送線路11が設けられている。そして、伝送線路11の一方の端部は終端部9との接続部10となっており、他方の端部付近には、共振回路部および同軸ケーブル4との整合回路部からなる共振整合回路部12を設けた構成である。この共振整合回路部12は多巻きループアンテナ1aにおける給電部となっている。そして、共振整合回路部12は同軸ケーブル4の一方の端部に接続され、この同軸ケーブル4の他方の端部には、RF−IDリーダーライター装置3との接続を行うコネクタ7が設けられている。なお、共振整合回路部12において、整合回路部は給電部の近傍にあることが好ましいが、共振回路部は伝送線路11の中央付近にあってもよい。しかし、双方を共振整合回路部12を一つとして給電部近傍に配置することがより好ましい。
【0028】
ここで、図4は、本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの共振整合回路部を説明する回路説明図である。
【0029】
図4に示すように、共振整合回路部12は、給電用の同軸ケーブル4のホット側4aに接続されたコンデンサC1とこれに伝送線路11を介して接続されているアンテナ導体6のインダクタンスLとの共振回路部、同軸ケーブル4のホット側4aとコンデンサC2との整合回路部とで構成されている。
【0030】
そして、給電用の同軸ケーブル4のグランド側4b(外皮編組)と、共振整合回路部12のグランド側と、多巻きループアンテナ1aの始端部8とを、この始端部8に接続されている接地用パターン14に設けられた共通のグランド端子(接地用金属性ピン15)を介して、接地用導体板13に電気的に接地している。
【0031】
ここで、各構成について更に説明すると、アンテナ基板5は、絶縁体を用いることができ、例えば、プリント基板や発泡スチロール等の樹脂製平板を用いることができる。また、アンテナ導体6としては、金属(導電性)箔もしくは金属(導電性)薄板等を用いることができる。交差部60もアンテナ導体6と同様のものを用いることができる。伝送線路11には被覆電線あるいはストリップラインを用いることができる。
【0032】
そして、図2に示すように、開口面S以外の他の3面においてはアンテナ導体6が、多巻きループアンテナ1の開口面Sの中心軸A−A’に対し直角な方向に平行して多巻きされた構成とすることによって、読取範囲内での磁界強度の均一化を図り、通信性能の安定化を実現することができる。
【0033】
また、図2に示すように、多巻きループアンテナ1aを構成するアンテナ導体6の幅W、間隔P(ピッチP)との比率がW:P=1:N(ただしN≦1)の条件を満足する横長な構造にすることによって、読取範囲長の拡大および薄型化を実現するとともに通信可能範囲内の磁界強度の均一化を実現することができる。
【0034】
そして、図2に示すように、アンテナ導体6の巻き数nおよび多巻きループアンテナ1aの全長L、幅W、ピッチPとの関係を、多巻きループアンテナ1aがコイルとしての自己共振点を超えない有限の値をとることにより読取範囲長の拡大、薄型化および通信性能の高性能化を実現することが可能となる。
【0035】
更に、図3及び図4に示すように、多巻きループアンテナ1aを構成するアンテナ導体6の始端部8と終端部9との間に被覆電線あるいはストリップライン等の伝送線路11を設け、その一端付近に共振回路部および同軸ケーブル4との整合回路部からなる共振整合回路部12を設けたことにより、所望の周波数において効率良く磁界を放射し、受信負荷変動を検知し通信性能の向上を実現した。
【0036】
更に、図2に示すように、接地用導体板13に概平行にアンテナ保持用の樹脂スペーサー16を介して多巻きループアンテナ1aを配置し、給電部付近の接地用パターン14に接地用金属製ピン15を介して、接地用導体板13に電気的に接続された接地型多巻きループアンテナ1の構成にしたことにより、あらかじめ工場等にて接地用導体板13に多巻きループアンテナ1aを接地用金属製ピン15で接地した状態でアンテナのインピーダンス調整をする事により、出荷後、ユーザーがこの接地型多巻きループアンテナ1を木製の棚や金属製の棚に配置して、商品等に貼付したタグとの通信を行う場合、棚の材質に影響される事無く、設置時のアンテナインピーダンスの調整が不要となり、設置時の利便性を大幅に改善できる。
【0037】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図、図6は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの接地用導体板及びスペーサーを取り除いた状態を示す底面図である。なお、図5、図6は、接地型多巻きループアンテナ1の筐体2を取り除いた状態の詳細を示している。
【0038】
また、図5、図6において、17は第二のループアンテナであり、第二のループアンテナ17は、少なくとも一巻き以上の巻き数を有する。18は開放端の一端部、19は共振整合負荷回路部である。
【0039】
さらに第二のループアンテナ17の開放端の一端部18は、接地用パターン14に接続され、さらに接地用金属性ピン15を介して、接地用導体板13に電気的に設置されている。さらに第二のループアンテナ部17を構成するアンテナ導体の巻き始め部と巻き終わり部との間に共振回路部および整合負荷部からなる共振整合負荷回路部19を設けた構成である。
【0040】
ここで、図7は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの共振整合負荷回路部を説明する回路説明図である。図7に示すように、第二のループアンテナ17にはコンデンサC3、抵抗Rが接続され、並列共振回路となっている。この第二のループアンテナ17は無給電であり、近傍の多巻きループアンテナ1aから給電される。即ち、給電ループアンテナである多巻きループアンテナ1aの発する電磁波により無給電ループアンテナとしての第二のループアンテナ17に誘導電流が発生する。そして、この誘導電流の発生した第二のループアンテナ17において、発生した電流により放射電磁波が発生して、無給電であっても電磁波を放射するアンテナとして動作することができものである。
【0041】
この構成により、多巻きループアンテナ1aの共振周波数を、共振整合回路部12のコンデンサもしくはコイルから成る回路定数を、所望の周波数foに共振するように選択すると共に、第二のループアンテナ17の共振周波数を、共振整合負荷回路部19の共振回路部のコンデンサもしくはコイルから成る回路定数を、所望の周波数foに共振するように選択すると共に、共振整合負荷回路部19の整合負荷部の抵抗から成る回路定数を最適に選択する事により、二つのループアンテナ、すなわち多巻きループアンテナ1aと第二のループアンテナ17との相互干渉効果により、共振整合回路部12に接続された同軸ケーブル4の他端部のコネクタ7から見たアンテナ全体(接地型多巻きループアンテナ1として)のアンテナインピーダンスの周波数特性の広帯域化を図ることが可能となる。
【0042】
これにより、周波数特性の広帯域化が図られた事により図5に示すアンテナを用いて、木製の棚や金属製の棚に配置して、商品等に貼付したタグとの通信を行う場合、棚の材質に影響される事無く、設置時のアンテナインピーダンスの調整が不要となり設置時の利便性を、更に大幅に改善できる。
【0043】
多巻きループアンテナ1aについて更に説明すると、図8は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す側面図、図9は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す断面図である。また、図10は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの他の例を示す断面図である。図8において、軸A−A’は開口面Sの中心軸、軸B−B’は中心軸A−A’に合致せず、且つ多巻きループアンテナ1aの開口面Sを通らない、且つ中心軸A−A’に略平行な軸を示す。図9、図10において、ha、hdは多巻きループアンテナ1aの開口面Sの高さ、wb、weは多巻きループアンテナ1aの開口面Sの幅であり、Tはアンテナ導体6の厚さ、hbは、多巻きループアンテナ1aと接地用導体板13との距離を示す。
【0044】
多巻きループアンテナ1aの開口面Sの形状は、図9に示すように、略矩形形状であってもよく、図10に示すように、略楕円形形状であってもよい。
【0045】
図9に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの高さha、幅wbとの比率が、ha:wb=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する扁平な構造にしたことによりアンテナの薄型化を実現できる。
【0046】
更に、図10に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの高さhd、幅weとの比率が、hd:we=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する扁平な構造にしたことによりアンテナの薄型化を実現できる。
【0047】
即ち、図9、図10に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの形状が矩形もしくは楕円形で、その高さh、幅wとの比率が、h:w=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する扁平な構造にしたことによりアンテナの薄型化を実現できる。
【0048】
また、図8、図9に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの幅wbと多巻きループアンテナ1aの全長Lとの比率が、wb:L=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する横長な構造にしたことにより読取範囲長の拡大および薄型化を実現できる。
【0049】
即ち、図8、図10に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの幅weと多巻きループアンテナ1aの全長Lとの比率が、we:L=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する横長な構造にしたことにより読取範囲長の拡大および薄型化を実現できる。
【0050】
即ち、図8〜図10に示すように、多巻きループアンテナ1aの開口面Sの幅wと多巻きループアンテナ1aの全長Lとの比率が、w:L=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する横長な構造にしたことにより読取範囲長の拡大および薄型化を実現できる。
【0051】
なお、本実施の形態2で説明した開口面Sの形状や比率に関しては、実施の形態1で説明した多巻きループアンテナ1aについても同様に適用される。
【0052】
ここで、図11は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す上面図、図12は、本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す底面図である。なお、図11、図12は、多巻きループアンテナ1aの筐体2および接地用導体板13を取り除いた状態の詳細を示し、更に、図12では、多巻きループアンテナ1aにおける伝送線路11、共振整合回路部12を省略した状態を示している。
【0053】
アンテナ導体6の巻き方について詳細に説明すると、先ず、アンテナ基板5の周囲にアンテナ導体6aを形成する。図12に示すように、底面の始端部8から形成し、アンテナ導体6a’部分から、図11に示すような表面のアンテナ導体6aとし、更に、底面に戻ってアンテナ導体6a’’部分とし、交差部60aを介して、アンテナ導体6b’部分に連なり、次のアンテナ導体6bとなる。そして、順次巻かれ、アンテナ導体6d’’部分から、交差部60dを介して、アンテナ導体6n’に連なり、次のアンテナ導体6nとなって、n回巻きされる。この時、底面のアンテナ導体6n’’部分の巻き終わり部が終端部9となる。このように、底面においては、アンテナ導体6a’(〜アンテナ導体6n’)部分とアンテナ導体6a’’(〜アンテナ導体6n’’)部分との間には間隙50を備え、隣接するアンテナ導体6a〜アンテナ導体6nの間には、交差部60a〜交差部60dを有し、交差部60a〜交差部60dは、アンテナ導体6a’’(〜アンテナ導体6d’’)とアンテナ導体6b’(〜アンテナ導体6n’)とを接続している。
【0054】
よって、図5〜図12に示したように、多巻きループアンテナ1を構成するアンテナ導体6は少なくとも一つの同一面上で第一の巻き(ループ)であるアンテナ導体6aと第二番目の巻きであるアンテナ導体6bとを交差部60aから、第(n−1)の巻きであるアンテナ導体6dと第nの巻きであるアンテナ導体6nとを交差部60dを設け接続される構成である。
【0055】
なお、本実施の形態2で説明したアンテナ導体6の巻き方については、実施の形態1で説明した多巻きループアンテナ1aについても同様に適用される。
【0056】
図13は本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態での磁界分布を示す説明図である。更に、図14は本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態における距離と磁界強度の変化を示すグラフである。図13は図8における磁束の様子を示し、図14は中心軸B−B’上の点pと多巻きループアンテナ1aの長さをLとした場合の、長さLの増加による点pでの磁界強度の変化を示している。20は磁束を示し、長さLの範囲においてほぼ均一な磁束密度となっている事がわかる。すなわち中心軸B−B’に対して、図1に示すように一つまたは複数のRF−IDタグ30のそのタグの構成要素の一つであるタグ側アンテナ31の開口面Sの中心軸B−B’を略一致させて、多巻きループアンテナ1の外周側面の面上に、一直線上に複数のRF−IDタグ30を狭間隔に配置させたことにより、これらのRF−IDタグ30には均一な磁界強度が与えられ、図14に示すようにRF−IDタグ30のサイズや搭載されるIC性能により決定されるタグ動作磁界Htよりも大きな磁界強度を与える事が可能となる。
【0057】
また、多巻きループアンテナ1aの全長L’に対し、接地用導体板13の全長Laを長く(La:L’=N:1(ただしN=1.1〜1.5))する事により、全長Laの範囲で広範囲なタグ読取範囲を実現できる。
【0058】
さらに図13には示していないが、図9から図10に示すように、アンテナの幅方向に関しても多巻きループアンテナ1aの全幅wbもしくは、weに対し、接地用導体板13の全幅Wxを長く(Wx:wb=N:1(ただしN=1.1〜3))する事により、全幅Wxの範囲で広範囲なタグ読取範囲を実現できる。
【0059】
また、図13から判るように磁束20の向きが、接地用導体板13に対して、平行であるため、うず電流の発生を抑える事が可能となり、うず電流による損失を極めて低減でき、放射効率の向上を実現できる。
【0060】
(実施の形態3)
図15は、本発明の実施の形態3におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図、図16は、本発明の実施の形態3におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す断面図である。図15、図16において、21は磁性材料であり、51はアンテナ基板である。
【0061】
図15、図16に示すように、アンテナ基板51内にフェライト等の高透磁率で低損失の磁性材料21を充填することにより、磁束を集中させる事により、さらなる薄型化・小型化を実現すると共にさらに効率良く磁界を放射し、受信負荷変動を検知し通信性能のさらなる向上を実現したものである。そして、実施の形態1および実施の形態2と同様に、開口面S以外の他の3面においてはアンテナ導体6が、多巻きループアンテナ1の開口面Sの中心軸A−A’に対し直角な方向に平行して多巻きされたことにより読取範囲内での磁界強度の均一化を図り、通信性能の安定化を実現できる。
【0062】
このように、多巻きループアンテナ1aの開口面S内にフェライト等の高透磁率で低損失の磁性材料21を充填することにより、より薄型化・小型化を実現すると共にさらに効率良く磁界を放射し、受信負荷変動を検知し通信性能のさらなる向上を実現できる。
【0063】
(実施の形態4)
図17は、本発明の実施の形態4におけるRF−IDシステムを示す斜視図である。図17において、40は管理物品である。
【0064】
図17に示すように、本発明の応用例でCDやDVD等の極めて厚さの薄い管理物品40の表紙面所定の位置(図1、図8、図13で示した中心軸B−B’が貫通するように)にRF−IDタグ30を貼付し、接地型多巻きループアンテナ1との間で通信を行うようにしたものである。
【0065】
このような扁平な平板状の接地型多巻きループアンテナ1を採用したことにより、狭間隔に重ね合わされた複数のタグに対し広範囲なタグ読取範囲を実現した。これにより書籍管理用途やCD/DVD管理用途等の極めて厚さの薄い物品管理など、書籍やCD/DVDケースの背表紙にRF−IDタグを貼り付けできない場合においても、表表紙面もしくは裏表紙面に貼り付けたRF−IDタグとの通信が可能となった。
【0066】
また、木製の棚や金属製の棚にこの接地型多巻きループアンテナ1を配置して、商品等に貼付したタグとの通信を行う場合、棚の材質に影響される事無く、設置時のアンテナインピーダンスの調整が不要となり設置時の利便性を、更に大幅に改善することが可能となった。
【0067】
(実施の形態5)
図18は、本発明の実施の形態5におけるRF−IDシステムを示す斜視図である。図18において、60は棚であり、棚60は商品管理や書類管理等に使用される金属性もしくは木製である。この棚60の収納スペースに図17にて示した管理物品40の表紙面所定の位置にRF−IDタグ30を貼付し、接地型多巻きループアンテナ1との間で通信を行うようにしたものを収納、図では2セット収納した状態を示す。接地型多巻きループアンテナ1はアンテナ接続用の同軸ケーブル4を介して、アンテナ切り替えスイッチ70に接続され、更にその後RF−IDリーダーライター装置3に接続されている。RF−IDリーダーライター装置3は、さらにネットワーク接続機器80に接続され、ネットワーク回線81を経由して、コントロール用のコンピュータ90に接続された構成である。この構成にした事により、管理物品を収納した商品管理の棚60から距離を隔てた位置において、LANなどのネットワーク通信網を経由して管理物品の遠隔管理が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のRF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステムは、狭間隔に重ね合わされた複数のタグに対し広範囲なタグ読取範囲が必要とされる、HF帯(13.56MHz帯)の周波数を利用し、複数のRF−IDタグとの通信を行うRF−IDリーダーライター装置用アンテナ及びそれを用いたRF−IDリーダーライター装置並びにRF−IDシステムの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態1におけるRF−IDシステムを示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図
【図3】本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの接地用導体板及びスペーサーを取り除いた状態を示す底面図
【図4】本発明の実施の形態1におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの共振整合回路部を説明する回路説明図
【図5】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図
【図6】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの接地用導体板及びスペーサーを取り除いた状態を示す底面図
【図7】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの共振整合負荷回路部を説明する回路説明図
【図8】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す側面図
【図9】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す断面図
【図10】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの他の例を示す断面図
【図11】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す上面図
【図12】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す底面図
【図13】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態での磁界分布を示す説明図
【図14】本発明の実施の形態2におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態における距離と磁界強度の変化を示すグラフ
【図15】本発明の実施の形態3におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す斜視図
【図16】本発明の実施の形態3におけるRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す断面図
【図17】本発明の実施の形態4におけるRF−IDシステムを示す斜視図
【図18】本発明の実施の形態5におけるRF−IDシステムを示す斜視図
【図19】従来のRF−IDリーダーライター装置用アンテナを示す説明図
【図20】従来のRF−IDリーダーライター装置用アンテナの動作状態における距離と磁界強度の変化を示すグラフ
【図21】従来のタグ検索装置を説明する図
【符号の説明】
【0070】
1 接地型多巻きループアンテナ
1a 多巻きループアンテナ
2 筐体
3 RF−IDリーダーライター装置
4 同軸ケーブル
5 アンテナ基板
6 アンテナ導体
7 コネクタ
8 始端部
9 終端部
10 接続部
11 伝送線路
12 共振整合回路部
13 接地用導体板
14 接地用パターン
15 接地用金属性ピン
16 樹脂スペーサー
17 第二のループアンテナ
18 開放端の一端部
19 共振整合負荷回路部
20 磁束
21 磁性材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のRF−IDタグに電磁誘導により電力と送信データを供給し、前記RF−IDタグから受信データを負荷変動により取得するRF−IDリーダーライター装置に接続されるアンテナを備え、前記アンテナは、導体板と、前記導体板に概平行に配置され給電部近傍を前記導体板に接地された多巻きループアンテナとで構成され、前記多巻きループアンテナの開口面の中心軸に合致せず、且つ多巻きループアンテナの開口面を通らない、且つ前記中心軸に略平行な軸と、一つまたは複数のRF−IDタグのループアンテナの開口面の中心軸を略一致させて、多巻きループアンテナの外周側面の面上に一直線上に複数のRF−IDタグを近接配置させたことを特徴とするRF−IDシステム。
【請求項2】
前記多巻きループアンテナの給電部近傍に、少なくとも一巻き以上の巻き数を有する第二のループアンテナを配置し、前記第二のループアンテナのアンテナ素子の一端を、前記導体板に接地したことを特徴とする請求項1に記載のRF−IDシステム。
【請求項3】
前記多巻きループアンテナの接地部と前記第二のループアンテナの接地部とを一つの接地手段にて共用することを特徴とする請求項1,2の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項4】
前記多巻きループアンテナおよび前記第二のループアンテナの開口面の形状が、矩形もしくは楕円形でその高さhと幅wとの比率が、h:w=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する扁平な構造であることを特徴とする請求項2,3の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項5】
前記多巻きループアンテナの開口面Sの最大長wと全長Lとの比率が、w:L=1:N(ただしN≧2)の条件を満足する横長な構造であることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項6】
前記多巻きループアンテナを構成するアンテナ導体は金属(導電性)箔もしくは金属(導電性)薄板にて構成され、前記アンテナ導体の幅W、ピッチPとの比率がW:P=1:N(ただしN≦1)の条件を満足する横長な構造であることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項7】
前記多巻きループアンテナを構成するアンテナ導体の巻き数nおよび多巻きループアンテナの全長L、幅W、ピッチPとの関係は、多巻きループアンテナがコイルとしての自己共振点を超えない有限の値であることを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項8】
前記多巻きループアンテナを構成するアンテナ導体は少なくとも一つの同一面上で第n番目のループと第n+1番目のループとの交差部を設け他の開口面以外の3面においてはアンテナ導体が、前記巻きループアンテナの開口面の中心軸に対し直角な方向に平行して多巻きされたことを特徴とする請求項1〜3の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項9】
前記多巻きループアンテナを構成するアンテナ導体の巻き始め部と巻き終わり部との間に伝送線路を設け、その一端付近に共振回路部および同軸線路との整合回路部からなる共振整合回路部を設け給電部としたことを特徴とする請求項1〜8の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項10】
前記多巻きループアンテナの開口面内に磁性材料を充填したことを特徴とする請求項1〜9の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項11】
前記第二のループアンテナを構成するアンテナ導体の巻き始め部と巻き終わり部との間に共振回路部および整合負荷部からなる共振整合負荷回路部を設けたことを特徴とする請求項2〜10の内いずれか1項に記載のRF−IDシステム。
【請求項12】
導体板と、前記導体板に概平行に配置され給電部近傍を前記導体板に接地された多巻きループアンテナとで構成され、前記多巻きループアンテナの開口面の中心軸に合致せず、前記多巻きループアンテナの開口面を通らない前記中心軸に略平行な軸と、少なくとも一つのRF−IDタグのアンテナの開口面の中心軸とを略一致させて、多巻きループアンテナの外周側面の面上に、前記RF−IDタグが近接配置させたことを特徴とするRF−IDリーダーライター装置用アンテナ。
【請求項13】
請求項12に記載のRF−IDリーダーライター装置用アンテナを備え、RF−IDタグに電磁誘導により電力と送信データを供給し、前記RF−IDタグから受信データを負荷変動により取得することを特徴とするRF−IDリーダーライター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−164479(P2007−164479A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−359954(P2005−359954)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】