説明

SCTPアソシエーション集約装置、その装置を含む通信システムおよびルーティング方法

【課題】SCTP上にAPLプロトコルを実装するというプロトコルスタックを変えることなく、各ノードが確立するSCTPアソシエーション数を減少させることが可能なSCTPアソシエーション集約装置の提供。
【解決手段】
SCTPアソシエーション集約装置は、複数のノード2〜3、7〜9とのSCTP(Stream Control Transmission Protocol)アソシエーションを集約する第1集約装置10と、他の複数のノード1、4〜6とのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置11とを含んで構成され、第1および第2集約装置10,11間においてSIGTRAN(Signal Transport)を使用したルーティング制御が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SCTP(Stream Control Transmission Protocol)アソシエーション集約装置、その装置を含む通信システムおよびルーティング方法に関し、特にトランスポートレイヤに直接APL( Application) プロトコルが実装されるノードを含む通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体ネットワークの呼処理ノードでは、共通線信号方式が使用されており、網内に存在するSTP(Signaling Transfer Port)を経由することでノード間の信号転送が実施される。また、ネットワークのIP(Internet Protocol)化に伴いSIGTRAN(Signal Transport)を使用すれば、IP網上で共通線信号方式を適用することが可能である。したがって、IP−STP(IP Signaling Transfer Point)により共通線信号の転送を実現することが可能である。
【0003】
図6はSCTP集約装置導入前の共通線信号方式を用いたプロトコルスタックの一例を示す図である。各呼処理ノード(SEP:Signaling End Point)はSIGTRANに準拠したプロトコルスタックを実装している。各呼処理ノードは隣接IP−STPとの間でSCTPアソシエーションを確立し、その上で共通線信号リンクを確立している。したがって、呼処理ノードは通信する対向SEPとはSCTPアソシエーションおよび共通線信号リンクを確立する必要はなく、IP−STPを経由したルーティングが可能となる。この場合、SIGTRANより上位のDiameter等のAPLはIP−STPでは意識せず、End−EndのSEP間で終端することとなる。
【0004】
図7はSCTP上に直接APLプロトコルが実装される「トランスポートレイヤにSCTPを用いたプロトコルスタック」の一例を示す図である。この場合、呼処理ノード(SEP)は直接通信する対向ノードとの間でSCTPアソシエーションを確立する。
【0005】
図8はSCTP集約装置導入前のネットワーク構成(フルメッシュ構成)の一例を示す図である。同図に示す呼処理ノード(Node−A〜C)102〜109はトランスポートレイヤにSCTPを用いている。各呼処理ノード(Node−A〜C)102〜109と、加入者情報を管理するHSS(Home Subscriber Server)101はそれぞれメッシュ構成でSCTPアソシエーションを確立する。一例としてNode−Aについては、Node−A同士でもSCTPアソシエーションを確立する。この例から呼処理ノードが増大すると、SCTPアソシエーション数も増大することが分かる。
【0006】
一方、信号中継局がアクティブおよびスタンバイの2系統を有し、それぞれSCTPプロトコル機能部の上位に信号処理アプリケーション部を実装し、SS7網およびIP網間の信号転送処理を行う発明が特許文献1に開示されている。
【0007】
また、信号中継局(IP−STP)がネットワーク内に複数配置され、SCTPによるノード間の接続(アソシエイト)を冗長なルート(A面/B面)で構成するネットワークシステムが特許文献2に開示されている。このシステムでは、信号のルーティング制御は、信号中継局およびノードに割り当てられた信号局コードを用いて行われる。
【0008】
また、STP(信号転送点)が点コードを変換しながら信号点および信号転送点間のルーティング制御を行う発明が特許文献3に開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2007−274256号公報
【特許文献2】特開2005−184467号公報
【特許文献3】特表平11−512592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、トランスポートレイヤへのSCTP適用が拡大し、SIGTRANを使用せず、SCTP上に直接APLプロトコルを実装する場合、IP−STPを使用した信号転送が困難となり、各ノードは、直接通信する対向ノード間でSCTPアソシエーションを確立する必要がある。各ノードが対向するノード数が少ないのであれば問題はないが、対向ノード数が増大すると、対向ノード数分のSCTPアソシエーションの確立が必要であり、ノードのCPU(Central Processing Unit)、メモリ使用量が増大する。そのため、呼処理ノードはSCTPアソシエーション確立のためにCPUやメモリ能力を使用し、呼処理に使用できるCPUおよびメモリが少なくなるという課題がある。
【0011】
一方、本発明ではこの課題を解決するためにSCTPアソシエーションを集約する装置(SCTP集約装置)を設けるが、この集約装置に関する記述は上記特許文献1〜3のいずれにもなされていない。
【0012】
そこで本発明の目的は、SCTP上にAPLプロトコルを実装するというプロトコルスタックを変えることなく、各ノードが確立するSCTPアソシエーション数を減少させることが可能なSCTPアソシエーション集約装置、その装置を含む通信システムおよびルーティング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するために本発明によるSCTPアソシエーション集約装置は、複数のノードとのSCTP(Stream Control Transmission Protocol)アソシエーションを集約する第1集約装置と、他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とを含んで構成され、前記第1および第2集約装置間においてSIGTRAN(Signal Transport)を使用したルーティング制御が実行されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明による通信システムは、複数のノードと、前記複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第1集約装置と、他の複数のノードと、前記他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とがネットワーク内に配置され、前記第1および第2集約装置間においてSIGTRANを使用したルーティング制御が実行されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によるルーティング方法は、複数のノードと、前記複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第1集約装置と、他の複数のノードと、前記他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とがネットワーク内に配置される通信システムにおけるルーティング方法であって、前記第1および第2集約装置間においてSIGTRANを使用したルーティング制御が実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、SCTP上にAPLプロトコルを実装するというプロトコルスタックを変えることなく、各ノードが確立するSCTPアソシエーション数を減少させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。まず、第1実施形態について説明する。図1は本発明に係るSCTP集約装置導入後のネットワーク構成の一例を示す図である。
【0018】
同図を参照すると、本発明に係るSCTP集約装置は、複数のノード2〜3および7〜9とのSCTPアソシエーションを集約する第1集約装置(SCTP集約装置)10と、他の複数のノード1および4〜6とのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置(SCTP集約装置)11とを含んで構成され、第1および第2集約装置10および11間においてSIGTRANを使用したルーティング制御が実行される。
【0019】
SCTPアソシエーション集約装置は、たとえば移動体ネットワークの呼処理ノード2〜9や加入者情報を管理するHSS1等のSCTPアソシエーションを必要とするノードと接続し、第1および第2集約装置10および11間ではSIGTRANを使用したルーティング制御が実行される。また、第1および第2集約装置10および11間ではSIGTRANを用いることにより、網管理機能(輻輳制御、障害検出、迂回制御、切替制御および回線制御)も動作させることが可能となる。
【0020】
すなわち、SCTP集約装置10および11が、呼処理ノード2〜9や、HSS1からのSCTPアソシエーションを集約するため、各呼処理ノード2〜9が確立する必要のあるSCTPアソシエーション数や、ネットワーク全体でのSCTPアソシエーション数が図8に記載の構成に比べ大幅に少なくなる。
【0021】
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、SCTP上にAPLプロトコルを実装するというプロトコルスタックを変えることなく、各ノードが確立するSCTPアソシエーション数を減少させることが可能となる。
【0022】
次に、第2実施形態について説明する。図2はSCTP集約装置導入時のプロトコルスタックの一例を示す図である。なお、図1と同様の構成部分には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0023】
図2を参照すると、呼処理ノード(SEP)( たとえば、2および4) が実装するプロトコルスタックは、図7と同様の構成となっており、SCTP集約装置10および11間での信号転送には図6に示すSIGTRANのプロトコルスタックを適用している。ただし、IP−STPと異なり、SCTP集約装置10および11はAPLプロトコル部12および13も実装し、APLプロトコルの信号に設定される送信先の情報を確認することでルーティングを実施する。
【0024】
次に、本発明に係るSCTP集約装置の動作について説明する。図3は本発明に係るSCTP集約装置における信号転送イメージの一例を示す図である。以下、「IPアドレス:A」を持つ呼処理ノード(Node−A)21から「IPアドレス:B」を持つ呼処理ノード(Node−B)31へ信号を送信する例でSCTP集約装置を用いた信号転送処理を説明する。
【0025】
同図を参照すると、本発明の通信システムは呼処理ノード(Node−A)21と、SCTP集約装置41と、SCTP集約装置51と、呼処理ノード(Node−B)31とを含んでいる。そして、呼処理ノード(Node−A)21、SCTP集約装置41、SCTP集約装置51、呼処理ノード(Node−B)31の順に相互接続されている。
【0026】
呼処理ノード(Node−A)21には仮想PC(Point Code)“501”とIPアドレス“A”が設定されている。SCTP集約装置41にはPC“603”とIPアドレス“X”が設定されている。SCTP集約装置51にはPC“604”とIPアドレス“Y”が設定されている。呼処理ノード(Node−B)31には仮想PC(Point Code)“502”とIPアドレス“B”が設定されている。
【0027】
まず、呼処理ノード(Node−A)21は呼処理ノード(Node−B)31を宛先に設定したAPLデータを、呼処理ノード(Node−A)21が接続しているSCTP集約装置41のIPアドレス“X”とともに下位レイヤに渡す。呼処理ノード(Node−A)21のSCTP/IPプロトコル部22ではSCTP集約装置41のIPアドレス“X”を宛先に設定し、信号を送信する(処理1)。
【0028】
次に、呼処理ノード(Node−A)21からの信号を受信したSCTP集約装置41は、APLプロトコル部42で宛先が“Node−B”であることを確認する。ここで、SCTP集約装置41は図4に示すシステムデータを参照する。
【0029】
図4はSCTP集約装置41が保持する「Destination−Host−仮想PC変換システムデータ( SCTP集約装置) 」の一例を示す図である。同図を参照すると、Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)と、仮想PCと、隣接局フラグとの対応関係が表示されている。
【0030】
すなわち、Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“Node−A”の場合は、仮想PCが“501”で隣接局フラグが“1”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“Node−B”の場合は、仮想PCが“502”で隣接局フラグが“0”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が”xxx.xxx.xxx.xxx”の場合は、仮想PCが“MMSSUUU”で隣接局フラグが“0”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“CCC”の場合は、仮想PCが“MMSSUUU”で隣接局フラグが“0”である。
【0031】
SCTP集約装置41は図4のシステムデータを参照し、“Node−B”の仮想PCが“502”であることを導く。SCTP集約装置41は“Node−B”の仮想PCが導かれると、M3UA(MTP3−User Adaptation)プロトコル部43において、送信先PCに“Node−B”の仮想PCである“502”を設定する。
【0032】
M3UAプロトコル部43にPCが設定されると、SCTP集約装置41は共通線信号方式のPCルーティングにより、SCTP集約装置51向け共通線信号リンクから信号を送信する(処理2)。
【0033】
次に、SCTP集約装置41からの信号を受信したSCTP集約装置51は、M3UAプロトコル部52において、送信先PCが自局PCである“604”ではないことを確認し、APLプロトコル部53に信号を渡す。ここで、SCTP集約装置51は図5に示すシステムデータを参照する。
【0034】
図5はSCTP集約装置51が保持する「Destination−Host−仮想PC変換システムデータ( SCTP集約装置) 」の一例を示す図である。同図を参照すると、Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)と、仮想PCと、隣接局フラグとの対応関係が表示されている。
【0035】
すなわち、Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“Node−A”の場合は、仮想PCが“501”で隣接局フラグが“0”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“Node−B”の場合は、仮想PCが“502”で隣接局フラグが“1”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“xxx.xxx.xxx.xxx”の場合は、仮想PCが“MMSSUUU”で隣接局フラグが“0”である。Destination−Host(ホスト名またはIPアドレス)が“CCC”の場合は、仮想PCが“MMSSUUU”で隣接局フラグが“0”である。
【0036】
SCTP集約装置51は図5のシステムデータを参照し、“Node−B”が隣接局であることを隣接局フラグの設定から導く。ここでは一例として、隣接局フラグが“1”と設定されている場合を隣接局とする。“Node−B”が隣接局である場合、SCTP集約装置51は、同じく図5を参照し、“Node−B”のIPアドレスを導く。そして、SCTP集約装置51は、M3UAプロトコル部52を使用しないで、送信先IPアドレスとして、図5のシステムデータから導いたIPアドレスとともに、下位レイヤに信号データを渡す。SCTP/IPプロトコル部54は送信先IPアドレスにNode−B31のIPアドレス“B”を設定し、信号を送信する(処理3)。
【0037】
次に、呼処理ノード(Node−B)31はSCTP集約装置41からの信号を受信する(処理4)。
【0038】
ここまで説明したように、ルーティングのためには、各呼処理ノード( Node- A) 21および( Node- B) 31には仮想PCを割り当て、SCTP集約装置41および51に対応するノード名( ホスト名) あるいはIPアドレス、ならびに各呼処理ノード( Node- A) 21および( Node- B) 31がSCTP集約装置41および51に隣接するノードであるか否かのシステムデータをSCTP集約装置41および51に登録する必要がある。また、呼処理ノード( Node- A) 21および( Node- B) 31は、APLプロトコルレベルで対向するノードとは区別し、隣接するSCTP集約装置41あるいは51のIPアドレスに対してSCTPアソシエーションを確立する必要がある。
【0039】
以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、SCTP上にAPLプロトコルを実装する呼処理ノードのプロトコルスタックを変えることなく、呼処理ノードが確立するSCTPアソシエーション数を削減することが可能となる。また、SCTP集約装置間ではSIGTRANを用いた信号転送を実施することで、網管理機能(輻輳制御、障害検出、迂回制御、切替制御、回線制御)も動作させることが可能となる。また、呼処理ノードのSCTPアソシエーション確立に必要なCPUおよびメモリを節約することで、呼処理ノードの処理能力向上と、SCTPアソシエーション数に縛られない柔軟なネットワーク構成が得られる。
【0040】
なお、上記実施形態では、SIGTRANの例としてM3UA/SCTPを用いて説明したが、MTP3(Message Transfer Part Level 3)/M2PA(MTP2−User Peer−to−Peer Adaptation Layer)/SCTP等、他のSIGTRANプロトコルを用いることも可能である。
【0041】
また、SCTP集約装置間の伝送路としてはIP網だけではなく、ATM(Asynchronous Transfer Mode)網やSTM(Synchronous Transfer Mode)網を適用することも可能である。
【0042】
また、SCTP集約装置を2面構成でネットワーク上に配置することにより、より耐障害性を向上させることが可能となる。
【0043】
また、将来、SCTP上にAPLプロトコルを実装する呼処理ノードの数が増大し、PCの不足により仮想PCを割り当てることが困難となった場合は、呼処理ノードに仮想GT(Grobal Title)を割り当て、PCは宛先GTから導かれる隣接するSCTP集約装置のPCを設定することが可能である。これにより、SCTP集約装置のプロトコルスタックに追加するSCCP(Signaling Connection Control Part)レイヤでのGT翻訳によりルーティングを実施し、仮想PC使用数を削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係るSCTP集約装置導入後のネットワーク構成の一例を示す図である。
【図2】SCTP集約装置導入時のプロトコルスタックの一例を示す図である。
【図3】本発明に係るSCTP集約装置における信号転送イメージの一例を示す図である。
【図4】SCTP集約装置41が保持する「Destination−Host−仮想PC変換システムデータ( SCTP集約装置) 」の一例を示す図である。
【図5】SCTP集約装置51が保持する「Destination−Host−仮想PC変換システムデータ( SCTP集約装置) 」の一例を示す図である。
【図6】SCTP集約装置導入前の共通線信号方式を用いたプロトコルスタックの一例を示す図である。
【図7】SCTP上に直接APLプロトコルが実装される「トランスポートレイヤにSCTPを用いたプロトコルスタック」の一例を示す図である。
【図8】SCTP集約装置導入前のネットワーク構成(フルメッシュ構成)の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 HSS
2〜9 ノード
10 第1集約装置(SCTP集約装置)
11 第2集約装置(SCTP集約装置)
12,13 APLプロトコル部
21 呼処理ノード(Node−A)
22 SCTP/IPプロトコル部
31 呼処理ノード(Node−B)
41,51 SCTP集約装置
42,53 APLプロトコル部
43,52 M3UAプロトコル部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノードとのSCTP(Stream Control Transmission Protocol)アソシエーションを集約する第1集約装置と、 他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とを含んで構成され、
前記第1および第2集約装置間においてSIGTRAN(Signal Transport)を使用したルーティング制御が実行されることを特徴とするSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項2】
前記複数のノードおよび他の複数のノードはSCTP上にAPL(Application)プロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置のSCTP上にもAPLプロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置ではAPLプロトコルの信号に設定される送信先の情報を確認することによりルーティング制御が実行されることを特徴とする請求項1記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項3】
前記第1および第2集約装置は宛先ホスト名またはIP(Internet Protocol)アドレスの情報と、前記宛先ホスト名またはIPアドレスを有するノードが自装置に隣接するか否かを示す隣接フラグ情報とを含み、前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報および前記隣接フラグ情報を元に所定ノードからのデータが宛先ノードへ送信されることを特徴とする請求項2記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項4】
各ノードには仮想PC(Point Code)が割り当てられ、前記第1および第2集約装置は前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報と対応する仮想PCの情報をさらに含み、
前記第1集約装置は所定ノードからデータとともに送信される宛先ホスト名またはIPアドレスの情報に対応する仮想PCを送信先PCに設定し、その仮想PCの情報を前記第2集約装置へ送信することを特徴とする請求項3記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項5】
前記第1集約装置から前記仮想PCの情報を受信した前記第2集約装置は、前記仮想PCが自装置のPCと不一致の場合、前記仮想PCの情報と前記隣接フラグ情報との対応関係から隣接する仮想PCが宛先ノードであると判断し、前記宛先ノードへ前記データを送信することを特徴とする請求項4記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項6】
前記SIGTRANとしてM3UA(MTP3−User Adaptation)/SCTPプロトコルまたはMTP3(Message Transfer Part Level 3)/M2PA(MTP2−User Peer−to−Peer Adaptation Layer)/SCTPプロトコルが用いられることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項7】
前記第1および第2集約装置間の伝送路としてIP網、ATM(Asynchronous Transfer Mode)網、STM(Synchronous Transfer Mode)網のいずれかが用いられることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載のSCTPアソシエーション集約装置。
【請求項8】
複数のノードと、前記複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第1集約装置と、他の複数のノードと、前記他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とがネットワーク内に配置され、
前記第1および第2集約装置間においてSIGTRANを使用したルーティング制御が実行されることを特徴とする通信システム。
【請求項9】
前記複数のノードおよび他の複数のノードはSCTP上にAPLプロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置のSCTP上にもAPLプロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置ではAPLプロトコルの信号に設定される送信先の情報を確認することによりルーティング制御が実行されることを特徴とする請求項8記載の通信システム。
【請求項10】
前記第1および第2集約装置は宛先ホスト名またはIPアドレスの情報と、前記宛先ホスト名またはIPアドレスを有するノードが自装置に隣接するか否かを示す隣接フラグ情報とを含み、前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報および前記隣接フラグ情報を元に所定ノードからのデータが宛先ノードへ送信されることを特徴とする請求項9記載の通信システム。
【請求項11】
各ノードには仮想PCが割り当てられ、前記第1および第2集約装置は前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報と対応する仮想PCの情報をさらに含み、
前記第1集約装置は所定ノードからデータとともに送信される宛先ホスト名またはIPアドレスの情報に対応する仮想PCを送信先PCに設定し、その仮想PCの情報を前記第2集約装置へ送信することを特徴とする請求項10記載の通信システム。
【請求項12】
前記第1集約装置から前記仮想PCの情報を受信した前記第2集約装置は、前記仮想PCが自装置のPCと不一致の場合、前記仮想PCの情報と前記隣接フラグ情報との対応関係から隣接する仮想PCが宛先ノードであると判断し、前記宛先ノードへ前記データを送信することを特徴とする請求項11記載の通信システム。
【請求項13】
前記SIGTRANとしてM3UA/SCTPプロトコルまたはMTP3/M2PA/SCTPプロトコルが用いられることを特徴とする請求項8から12いずれかに記載の通信システム。
【請求項14】
前記第1および第2集約装置間の伝送路としてIP網、ATM網、STM網のいずれかが用いられることを特徴とする請求項8から13いずれかに記載の通信システム。
【請求項15】
複数のノードと、前記複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第1集約装置と、他の複数のノードと、前記他の複数のノードとのSCTPアソシエーションを集約する第2集約装置とがネットワーク内に配置される通信システムにおけるルーティング方法であって、
前記第1および第2集約装置間においてSIGTRANを使用したルーティング制御が実行されることを特徴とするルーティング方法。
【請求項16】
前記複数のノードおよび他の複数のノードはSCTP上にAPLプロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置のSCTP上にもAPLプロトコル部が実装され、
前記第1および第2集約装置ではAPLプロトコルの信号に設定される送信先の情報を確認することによりルーティング制御が実行されることを特徴とする請求項15記載のルーティング方法。
【請求項17】
前記第1および第2集約装置は宛先ホスト名またはIPアドレスの情報と、前記宛先ホスト名またはIPアドレスを有するノードが自装置に隣接するか否かを示す隣接フラグ情報とを含み、前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報および前記隣接フラグ情報を元に所定ノードからのデータが宛先ノードへ送信されることを特徴とする請求項16記載のルーティング方法。
【請求項18】
各ノードには仮想PCが割り当てられ、前記第1および第2集約装置は前記宛先ホスト名またはIPアドレスの情報と対応する仮想PCの情報をさらに含み、
前記第1集約装置は所定ノードからデータとともに送信される宛先ホスト名またはIPアドレスの情報に対応する仮想PCを送信先PCに設定し、その仮想PCの情報を前記第2集約装置へ送信することを特徴とする請求項17記載のルーティング方法。
【請求項19】
前記第1集約装置から前記仮想PCの情報を受信した前記第2集約装置は、前記仮想PCが自装置のPCと不一致の場合、前記仮想PCの情報と前記隣接フラグ情報との対応関係から隣接する仮想PCが宛先ノードであると判断し、前記宛先ノードへ前記データを送信することを特徴とする請求項18記載のルーティング方法。
【請求項20】
前記SIGTRANとしてM3UA/SCTPプロトコルまたはMTP3/M2PA/SCTPプロトコルが用いられることを特徴とする請求項15から19いずれかに記載のルーティング方法。
【請求項21】
前記第1および第2集約装置間の伝送路としてIP網、ATM網、STM網のいずれかが用いられることを特徴とする請求項15から20いずれかに記載のルーティング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−62777(P2010−62777A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225379(P2008−225379)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】