説明

USBプラグ付きUSBデータケーブル

【課題】 USBプラグ付きUSBデータケーブルの抜き差しにともなうUSBプラグとUSBコネクタの接続部分の磨耗・損傷を少なくする。
【解決手段】 ホスト側コンピュータ10とUSBデバイス11との間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブル1において、USBプラグ付きUSBデータケーブル1内の信号ライン9を開閉できるスイッチ5を外部より操作可能に設けることにより、実際にコネクタの抜き差しは行わずに、USBプラグ付きUSBデータケーブル1の抜き差し時に起こる信号ライン9の電気的変化を作り出し、擬似的にUSBプラグ付きUSBデータケーブル1の抜き差しを行なうことができるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスト側コンピュータと周辺機器との接続ケーブルに関する。さらに詳述すると、本発明は、ホスト側コンピュータとUSB規格デバイス(本明細書では単にUSBデバイスと呼ぶ)を接続するUSB規格のUSBプラグ付きUSBデータケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ等のホスト側コンピュータ(本明細書では単にホストという)と周辺機器とを接続するインターフェースとしてユニバーサルシリアルバス規格(本明細書では単にUSBという)がある。ホストのUSBコネクタ部分に、USBプラグ付きUSBデータケーブル(以下単にUSBケーブルという)を介してマウス、キーボード等のUSBデバイスが接続された場合、ホストはホスト側USBコネクタ部分の電気的変化を検出し、USBデバイスの接続を認識する。ホストは、接続されたUSBデバイスに対し電気通信(本明細書では単にUSB通信と呼ぶ)を行い、USBデバイスの応答によりUSBデバイスの種類を認識して、対応するUSBデバイスドライバを組込み、USBデバイスを制御可能な状態にする。これにより、USBデバイスをUSBケーブルを介して、ホストに接続するだけで利用可能となるいわゆるプラグアンドプレイ方式を実現することができる。
【0003】また、USBケーブルには、図6(A)に示すようにケーブルの両端にUSBプラグが付いていているタイプのUSBケーブル101と、同図(B)に示すようにUSBデバイス103から直接引き出されて先端にUSBプラグが付いているタイプのUSBケーブル102がある。
【0004】ここで、ホスト側が正常に動作していれば、USBケーブルの抜き差しを行なうことで、ホスト側はUSBデバイスの再構成が可能であることが一般的に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる抜き差しの動作を繰り返すと、摩擦によりコネクタの接点消耗を起こし、更にはコネクタの接触不良を引き起こすおそれがある。また、人手を介した抜き差しにより、不用意に無理な力をかけてしまいコネクタそのものを損傷してしまうおそれもある。両端にUSBプラグを有するUSBケーブル101の接触不良・損傷の場合は、USBケーブル101が安価であり、一般に簡単に入手して交換可能であることから、あまり問題にならない。しかし、USBデバイス103から引き出されるUSBケーブル102の接触不良・損傷の場合は、USBデバイス103に装備されているUSBケーブル102の交換・修理の必要が生ずる。またホストやUSBデバイスのUSBコネクタ部分の磨耗や接触不良・損傷の場合は、ホストあるいはUSBデバイスのUSBコネクタ部分の交換・修理の必要が生じる。これらの場合、修理費用、および修理期間中は修理機器の使用ができないといった憂慮すべき問題がある。また、一般使用でのUSBケーブルの抜き差しの頻度は低いと考えられるが、USBデバイスの開発段階では、開発中のUSBデバイスが動作しない等の理由でUSBケーブルの抜き差しが頻繁に行われ、上記の接触不良・損傷が起こるおそれが多い。
【0006】そこで本発明は、実際にUSBケーブルの抜き差しを行わずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることができるUSBケーブルを提供し、USBコネクタ部分の磨耗・損傷を回避することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ホストとUSBデバイスとの間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、USBケーブル内に設けられる信号ラインに該信号ラインの電気的変化を発生させるスイッチを設け、更にスイッチを外部より操作可能にしている。
【0008】ホスト側でのUSBデバイスの脱着の認識は信号ラインの電気的変化の検出により行われる。そこで、USBデバイスの脱着が行われた状態と同様の電気的変化をスイッチにより作り出すことにより、ホスト側にUSBデバイスの脱着があったと認識させることができる。従って、スイッチを外部より操作することにより、実際にUSBケーブルの抜き差しを行わずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることが可能となる。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、ホスト側コンピュータとホスト側コンピュータから電源が供給されて作動するUSBデバイスとの間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、USBケーブル内に設けられる電源の供給を行なう電源供給ラインを開閉するスイッチを設け、スイッチを外部より操作可能にしている。
【0010】ホストから電源が供給されて作動するUSBデバイスの場合は、電源供給ラインを断つことによりUSBデバイスの動作を停止することができる。そして電源供給ラインを断たれたUSBデバイスは、再び電源供給ラインを接続することで動作可能になる。従って、スイッチを外部より操作することにより、実際にUSBケーブルの抜き差しを行わずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることが可能となる。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、スイッチはUSBケーブル内の信号ラインのオン・オフを行うものを設けている。ホスト側でのUSBデバイスの脱着の認識は信号ラインの電気的変化の有無を検出することにより行われる。すなわち信号ラインのオンとは「USBデバイスの接続による電気的変化有りの状態」を、オフとは「USBデバイス接続前の電気的初期状態」をそれぞれ表す。そこで、かかるオンとオフの状態をスイッチにより作り出すことにより、ホスト側にUSBデバイスの脱着があったと認識させることができる。従って、スイッチを外部より操作することにより、実際にUSBケーブルの抜き差しは行わずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることが可能となる。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、USBケーブル内にはD+信号ラインとD−信号ラインとが設けられており、スイッチはD+信号ラインとD−信号ラインとの電気的変化を発生させるものを設けている。
【0013】ホスト側でのUSBデバイスの脱着の認識は、USBを構成する信号ラインのうちD+信号ラインとD−信号ラインの電気的変化の検出により行われる。そこで、USBデバイスの脱着が行われた状態と同様のD+信号ラインとD−信号ラインの電気的変化をスイッチにより作り出すことにより、ホスト側にUSBデバイスの脱着があったと認識させることができる。従って、スイッチを外部より操作することにより、実際にUSBケーブルの抜き差しは行わずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることが可能となる。
【0014】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1から4までのいずれかに記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、スイッチは、USBプラグのハウジングに設けられると共に、押動可能な操作部を有するようにしている。
【0015】この場合、USBケーブルの使用時において、操作部が機器の近くにあるため使用者の操作性を良好にできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1から図5に本発明USBケーブルの実施の一形態を示す。このUSBケーブル1は、ホスト10とUSBデバイス11,12との間の接続を行うものであり、USBケーブル1内に設けられる信号ライン9に該信号ライン9の電気的変化を発生させるスイッチ5を有するものとしている。このスイッチ5は外部より操作可能にしている。これにより、スイッチ5を外部より操作することによって、実際にUSBケーブル1の抜き差しを行なわずに、抜き差しを行なったのと同じ状態を作ることができる。
【0018】このUSBケーブル1は、ケーブル部4と、該ケーブル部4の少なくとも一端に形成されたUSBプラグ17とを有している。なお、USBケーブル1は、ケーブル部4の両端にUSBプラグ17が付いていている図6(A)に示すようなタイプと、USBデバイス11,12から直接引き出されている図6(B)に示すようなタイプの一方に限定されるものではない。いずれのタイプのUSBケーブル1においてもスイッチ5を設けることができ、USBケーブル1は両方のタイプを示すものである。
【0019】また、プラグ17はホスト10またはUSBデバイス11,12のコネクタ部分に接続される接続部2とハウジング3を備えている。
【0020】スイッチ5は図3及び図4に示すように、プラグ17のハウジング3の外部に露出する操作部6と、操作部6と連動して信号ライン9を接続・切断するスイッチ素子7と、スイッチ素子7に付勢して信号ライン9を接続するばね部材8とを有している。このため、図3に示すように、外力を与えない平常時はハウジング3内にて操作部6及びスイッチ素子7がばね部材8で付勢され信号ライン9を導通する。以下この状態をラインが閉の状態という。また図4に示すように、操作部6を外部より押すことによってスイッチ素子7が信号ライン9から切り離される。以下この状態をラインが開の状態という。更に操作部6を押している外力を失わせれば、ばね部材8の付勢力によってスイッチ素子7が図3に示す元の位置に戻り信号ライン9が再度導通される。すなわち、本実施形態では、スイッチ5をタクトスイッチ(アルプス電気(株)製)のような自動復帰型のプッシュオフスイッチとしている。
【0021】USB通信は、信号ライン9であるD+信号ライン18とD−信号ライン19の2本のラインを利用して行われる。また、ケーブル部4はホスト10からUSBデバイス11,12に電源供給を可能にする電源供給ライン(Vbus)20とグランドライン(GND)21を備えている。また、現在の規格ではUSBの通信速度は低速の1.5Mbpsと高速の12Mbpsの2種類がある。
【0022】ここで、低速デバイス用ケーブルと高速デバイス用ケーブルでは、ケーブルの構成に若干の違いがあるが(例えば低速デバイス用ケーブルはシールド線が不用だが高速デバイス用ケーブルはシールド線が必要)、電源供給ライン20、D+信号ライン18、D−信号ライン19、グランドライン21の4本は、低速デバイス用ケーブルと高速デバイス用ケーブルとの両方が備えている。USBケーブル1は、低速デバイス用ケーブルと高速デバイス用ケーブルの両方が備えている電源供給ライン20、D+信号ライン18、D−信号ライン19、グランドライン21の4本の線を有しており、低速デバイス用ケーブルと高速デバイス用ケーブルの両方を示している。
【0023】図1に示すUSBデバイス11は低速(本明細書では単にLSという)のUSBデバイスを、図5に示すUSBデバイス12は高速(本明細書では単にFSという)のUSBデバイスを示している。
【0024】USBデバイス側では、LSの場合は、図1R>1に示すようにUSBデバイス11内においてD−信号ライン19をプルアップ抵抗13で3.3Vラインへ接続し、FSの場合は図5に示すようにUSBデバイス12内においてD+信号ライン18をプルアップ抵抗14で3.3Vラインへ接続するようにUSBの仕様で規定されている。なお、プルアップ抵抗13,14は、USB仕様で1.5kΩ±5%とされている。
【0025】一方ホスト10側では、D+信号ライン18及びD−信号ライン19はプルダウン抵抗15でグランドライン21に接続されている。このため、USBデバイス11,12が接続されていないときは、D+信号ライン18及びD−信号ライン19はグランドレベルの電位になっている。なお、プルダウン抵抗15は、USB仕様で15kΩ±5%とされている。
【0026】ここで、USBケーブル1に設けられているスイッチ5は、例えば図3及び図4に示す機構をD+信号ライン18とD−信号ライン19とにそれぞれ設けて操作部6を共用するように形成している。このため、操作部6の操作により信号ライン9としてD+信号ライン18及びD−信号ライン19が同時に閉或いは開の状態となるように設けられている。
【0027】図1に示すように、ホスト10とUSBデバイス11をUSBケーブル1を介して接続すると、USBデバイス11側のD−信号ライン19が3.3Vラインへプルアップされているため、接続前はグランドレベルの電位だったホスト10側のD−信号ライン19がプラス電位になる。ホスト10のUSB制御部16はこの電位の変化を検知し、USBデバイス11が接続されたと認識する。
【0028】また図5に示すように、ホスト10とUSBデバイス12をUSBケーブル1を介して接続すると、USBデバイス12側のD+信号ライン18が3.3Vラインへプルアップされているため、接続前はグランドレベルの電位だったホスト10側のD+信号ライン18がプラス電位になる。ホスト10のUSB制御部16はこの電位の変化を検知し、USBデバイス12が接続されたと認識する。
【0029】この際、USBケーブル1は、例えば図4に示すように操作部6を押動することによってスイッチ素子7をD+信号ライン18及びD−信号ライン19から切り離して、D+信号ライン18及びD−信号ライン19の電気信号をオフとすることができる。この場合、プラス電位であったホスト10側のD+信号ライン18又はD−信号ライン19がグランドレベルの電位となる。この結果、ホスト10側から見ればUSBケーブル1が抜脱された状態と同じ電気的状態となり、USB制御部16はこの電位の変化を検知し、USBデバイス11,12が抜脱されたと擬制的に認識する。
【0030】また操作部6を押動している外力を失わせれば、ばね部材8の付勢力によってスイッチ素子7が元の位置に戻りD+信号ライン18及びD−信号ライン19が再度導通して、FS及びLSに対応した電気信号がオンとなる。この結果、ホスト10側から見ればUSBデバイス11,12が接続されたと同じ電気的状態となり、USB制御部16はUSBデバイス11,12が再度接続されたと擬制的に認識し、プラグアンドプレイを再実行する。
【0031】これにより、USBケーブル1を抜き差しする必要があっても、これを実際に抜き差しせずにスイッチ5の操作によって擬似的にUSBケーブルの抜き差しをすることができるため、従来のUSBケーブルの抜き差しに伴うUSBコネクタ部分の磨耗や接触不良・損傷の問題が解決される。
【0032】更に本実施形態では、上述したようにスイッチ5によりD+信号ライン18及びD−信号ライン19を同時に開閉できるので、USB通信速度のLSとFSに依存せず、スイッチ5の操作によって擬似的にUSBケーブル1の抜き差しを実行することができる。
【0033】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0034】例えば、スイッチ5を設ける場所はハウジング3に限られるものでなく、ケーブル部4の途中に設けてもよい。また、USBデバイスから直接引き出されているタイプのUSBケーブル1の場合は、USBデバイス本体にスイッチ5を設けても良い。これによれば、通常、使用者の手元に配置されるUSBデバイス(マウスやキーボード等)のスイッチ5を操作できるようになるので、例えばプラグ17に手が届き難いときに操作性を良好にできる。
【0035】また、スイッチ5により操作を行う対象は信号ライン9に限られるものではなく、例えば、スイッチ5の操作により電源供給ライン20とグランドライン21とを、D+信号ライン18とD−信号ライン19と共に開閉するものであっても良い。
【0036】また、ホストから電源が供給されて作動するUSBデバイス(以下バスパワードという)の場合は、電源供給ライン20を断つことによりUSBデバイスの動作を停止することができる。そして電源供給ライン20を断たれたUSBデバイスは、再び電源供給ライン20を接続することで動作可能になる。従って、バスパワードの場合に限られるが、スイッチ5を電源供給ライン20のみに設けるようにして、電源供給ライン20の開閉をスイッチ5によって行うことにより、実際にUSBケーブル1の抜き差しを行なったのと同じ効果を得られるようにできる。
【0037】また、スイッチ5の機構は実施形態に示したようなプッシュオフスイッチによるものに限られず、操作部6により意図的に信号ライン9を開閉させ得る機構であれば良い。例えばトグルスイッチ、回転式スイッチ等の機構を用いて信号ライン9を開閉することもできる。
【0038】また、スイッチ5の構成は信号ライン9の開閉を行なう機械式のものに限られず、結果としてUSBケーブル1の抜き差しがあった場合と同様な電気的変化を外部から発生させるものを用いることもできる。例えば、可変抵抗器をD+信号ライン18とD−信号ライン19のそれぞれに直列に挿入する方法もある。この可変抵抗器の抵抗値を無限大に近づけるとD+信号ライン18とD−信号ライン19が開と同様の状態となる。また可変抵抗器の抵抗値をゼロに近づけることでD+信号ライン18とD−信号ライン19が閉と同様の状態となる。これにより、D+信号ライン18とD−信号ライン19のそれぞれに直列に挿入した可変抵抗器を操作する事で、上述した機械式のスイッチと同様の働きとすることができる。なお、同じ抵抗値を持つ可変抵抗器をD+信号ライン18とD−信号ライン19の両方に装備し、D+信号ライン18とD−信号ライン19の可変抵抗器の抵抗値を同時変化させる操作によりLS,FSに関係なく使用できるUSBケーブル1とすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルによれば、物理的なUSBケーブルの抜き差しが行われた状態と同様の電気的変化を信号ラインに作り出すことができるスイッチを外部より操作可能に設けてあるため、スイッチを外部より操作することにより、USBケーブルの抜き差しは行わずに、擬似的にUSBケーブルの抜き差しを実行することが可能となる。この結果、従来のUSBケーブルの抜き差しに伴うホストあるいはUSBデバイスのUSBコネクタ部分、及びUSBデバイスに装備されているUSBケーブルの磨耗・損傷の問題が解決される。
【0040】また請求項2に記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルのように、ホストとホストから電源が供給されて作動するUSBデバイスとの間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいては、USBケーブル内に設けられる電源供給ラインを開閉するスイッチを外部より操作可能に設けてもよい。電源供給ラインの開閉をスイッチによって行うことにより、実際にUSBケーブル1の抜き差しを行なったのと同じ効果を得られるようにできる。
【0041】さらに請求項3に記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルによれば、USBケーブル内の信号ラインの開閉を行うことにより、抜き差しが行われた状態と同様の電気的変化を作り出すことができる事を利用しているため、スイッチの構成を機構的に単純なものとすることができる。
【0042】また請求項4に記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルによれば、USBデバイスの脱着の検知及びデータ通信に使用されるD+信号ラインとD−信号ラインに対し、抜き差しが行われた状態と同様の電気的変化を作り出すことができるスイッチを外部より操作可能に設けてあるため、USBケーブルをFS及びLS共用とすることができる。
【0043】さらに、請求項5に記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブルによれば、スイッチは、USBプラグのハウジングに設けられると共に、押動可能な操作部を有するようにしているため、USBケーブルの使用時において、操作部が機器の近くにあるため使用者の操作性を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】USBプラグ付きUSBデータケーブルを介して、低速のUSBデバイスとホスト側コンピュータを接続した場合の概念図である。
【図2】USBプラグ付きUSBデータケーブルの構成の一例を示す概略図である。
【図3】スイッチを押していない状態を示す側面図である。
【図4】スイッチを押した状態を示す側面図である。
【図5】USBプラグ付きUSBデータケーブルを介して、高速のUSBデバイスとホスト側コンピュータを接続した場合の概念図である。
【図6】従来のUSBプラグ付きUSBデータケーブルを示す概略図であり、(A)は両端にUSBプラグが付いたタイプ、(B)はUSBデバイスから直接引き出されて先端にUSBプラグが付いているタイプである。ある。
【符号の説明】
1 USBケーブル(USBプラグ付きUSBデータケーブル)
3 ハウジング
5 スイッチ
6 操作部
9 信号ライン
10 ホスト側コンピュータ
11 低速USBデバイス
12 高速USBデバイス
16 USB制御部
17 USBプラグ
18 D+信号ライン
19 D−信号ライン
20 電源供給ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホスト側コンピュータとUSBデバイスとの間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、前記USBプラグ付きUSBデータケーブル内に設けられる信号ラインに該信号ラインの電気的変化を発生させるスイッチを設け、該スイッチを外部より操作可能にしたことを特徴とするUSBプラグ付きUSBデータケーブル。
【請求項2】 ホスト側コンピュータと該ホスト側コンピュータから電源が供給されて作動するUSBデバイスとの間の接続を行うUSBプラグ付きUSBデータケーブルにおいて、前記USBプラグ付きUSBデータケーブル内に設けられる電源の供給を行なう電源供給ラインを開閉するスイッチを設け、該スイッチを外部より操作可能にしたことを特徴とするUSBプラグ付きUSBデータケーブル。
【請求項3】 前記スイッチは、前記信号ラインのオン・オフを行うスイッチであることを特徴とする請求項1記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブル。
【請求項4】 前記USBプラグ付きUSBデータケーブル内にはD+信号ラインとD−信号ラインとが設けられており、前記スイッチは前記D+信号ラインと前記D−信号ラインとの電気的変化を発生させるように設けられてなることを特徴とする請求項1記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブル。
【請求項5】 前記スイッチは、USBプラグのハウジングに設けられると共に、押動可能な操作部を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のUSBプラグ付きUSBデータケーブル。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公開番号】特開2001−154973(P2001−154973A)
【公開日】平成13年6月8日(2001.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−333476
【出願日】平成11年11月24日(1999.11.24)
【出願人】(000002233)株式会社三協精機製作所 (1,337)
【Fターム(参考)】