X線撮影システム
【課題】 分割撮影が可能なX線撮影システムにおいて、X線撮影装置とX線発生装置とを効率よく連携させ長尺撮影の撮影数変更を容易に行えるようにする。
【解決手段】 被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置1100を制御する制御装置1101であって、分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、撮影数をX線発生装置に対し出力する出力部2008と、X線発生装置1200から前記撮影数を変更する要求を受信する受信部2009と、受信要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定部(2002,2003)とを有する。
【解決手段】 被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置1100を制御する制御装置1101であって、分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、撮影数をX線発生装置に対し出力する出力部2008と、X線発生装置1200から前記撮影数を変更する要求を受信する受信部2009と、受信要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定部(2002,2003)とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を透過したX線像を撮影するX線撮影システムに関するものであり、特に同一被写体を複数回に分けて撮影する際の撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、X線撮影装置を用いた撮影は様々な分野で利用されており、特に医療分野においては診断のための重要な手段の一つとなっている。また、デジタル化が進み、X線撮影装置で得られる画像データをデジタルデータとして収集する撮像センサが実用化されている。
【0003】
この撮像センサを利用してX線撮影を実施する際、全身や下肢全長など撮像センサよりも大きな領域を撮影することがある。この場合、複数回に分けて撮影を行い、収集した画像データを合成処理することで1枚の大きな画像データを得るという撮影方法が確立されている。この撮影方法は一般に、長尺撮影、スティッチ撮影、分割撮影などと呼ばれている。
【0004】
上記撮影方法について記載した文献として、特許文献1や特許文献2がある。
【0005】
この長尺撮影は、放射線技師の操作に基づき、X線撮影装置とX線発生装置が連携しながら撮影を繰り返す。放射線技師は、撮影部位や撮影範囲により撮影枚数を確定し、X線撮影装置より撮影プロトコルを選択すると、X線発生装置へ通知され、X線発生装置は何枚目の撮影かに応じて撮像センサの位置や管球の首振り角度、位置を決定し撮影の準備を行う。
【0006】
このような長尺撮影は、一般的に、被写体が配置される撮影室と、放射線技師が撮影のための操作を行う操作室に分かれており、放射線技師はそれぞれの部屋を往来し撮影を進行する。その際、放射線技師は、カルテ等の指示により予め操作室で撮影部位や撮影範囲により撮影枚数を確定し撮影プロトコルを選択した後、撮影室に移動し被写体の整位を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−264194
【特許文献2】特開2009−240468
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
撮影準備中または撮影の最中に状況に合わせて撮影枚数の変更が必要となる場合がある。しかしながら、従来のX線撮影システムでは、X線撮影装置の操作卓より変更を行わなければならない。
また、X線撮影システムでは、操作室にX線撮影装置とX線発生装置の操作卓が別々に存在している。このため、X線発生装置の操作卓で操作中に、撮影枚数の変更が必要と気付いた場合、放射線技師はX線撮影装置の操作卓に移動し変更する必要があり、X線発生装置の操作卓より容易に変更ができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明の一態様に係るX線撮影装置を制御する制御装置は、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置を制御する制御装置であって、分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、前記撮影数をX線発生装置に対し出力する出力手段と、X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信する受信手段と、前記受信要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
かかる構成により放射線技師は撮影室および操作室のいずれにおいても長尺撮影時の撮影枚数の変更や、撮影終了操作を行うことが可能となる。また、X線撮影装置およびX線発生装置の操作卓いずれにおいても操作が可能となる。これにより、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】X線撮影システムの構成図である。
【図2】X線撮影装置制御部の構成図である。
【図3】X線撮影装置の撮影枚数を変更する要求に対応した処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】X線撮影装置の撮影終了の要求に対応した処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】X線撮影装置の変更要求の受付可否を判定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】X線撮影装置の撮影終了の要求の受付可否を判定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】X線発生装置の撮影枚数の変更要求に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】X線発生装置の撮影終了の要求に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】撮影画面の例を示す図である。
【図10】合成画面の例を示す図である。
【図11】撮影枚数の変更要求があった際の画面遷移を示す図である。
【図12】撮影終了の要求があった際の画面遷移を示す図である。
【図13】X線撮影装置の再撮影時の処理のその他の例をフローチャートである。
【図14】撮影枚数の変更要求があった際の画面遷移のその他の例を示す図である。
【図15】撮影終了の要求があった際の画面遷移のその他の例を示す図である。
【図16】X線撮影装置の画像合成画面へと遷移する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】同期メッセージがあった際の画面遷移を示す図である。
【図18】非同期メッセージがあった際の画面遷移を示す図である。
【図19】X線撮影装置制御部のその他の構成例を示す図である。
【図20】X線撮影装置の長尺撮影時の処理のその他の例を示すフローチャートである。
【図21】撮影枚数の変更があった際のX線撮影装置のその他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施例1]
本発明をX線撮影システムに適用した実施例を図1乃至図12に基づき説明する。図1に示すX線撮影システム100は、被写体を配置し撮影を行う撮影室1010、放射技師が撮影のための操作を行う操作室1020にわかれる。更に、撮像センサ1000を含むX線撮影装置1100、および、X線センサユニット1001、X線を照射するX線管球1002を含むX線発生装置1200から成る。X線撮影システム100では長尺撮影が可能であり、X線撮影装置とX線発生装置を効率よく連携して、長尺撮影の撮影枚数変更や、撮影終了を操作者にとって容易になるようシステム全体が制御される。ここで長尺撮影とは被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する撮影方法である。なお、適用対象の撮影方法はこれに限らない。たとえば1枚の撮像センサについて、部分領域に対して順次X線を照射し、1枚の撮像センサでたとえば両手の画像を得るいわゆる分割撮影に対しても適用可能である。本実施例では、分割撮影という用語に長尺撮影及びいわゆる分割撮影を含めることとする。
【0013】
X線撮影装置1100は、撮像センサ1000と、X線撮影を制御するX線撮影装置制御部1101、検査情報や撮影画像を表示するX線撮影装置表示部1103、X線撮影装置操作入力部1102で構成される。検査情報の入力や、画像処理の操作、検査進行指示等を行うX線撮影装置操作入力部1102はX線撮影装置1100を制御するための入力を受け付ける第一の操作部である。撮像センサ1000はX線を検出して電気信号に変換するイメージセンサであり、X線を可視光に変換する蛍光体と、光を電気信号に変換する半導体検出器とを有する。X線を直接電気信号に変換する半導体検出器であってもよい。またX線センサユニット1001は長尺撮影時に撮像センサ1000をX線管球1002と連動させて被検体に沿って移動させる不図示の駆動部をさらに有している。
【0014】
X線発生装置1200は、X線の発生を制御するX線発生装置制御部1201、X線センサユニット1001やX線管球1002の駆動を制御するX線発生装置駆動制御部1202から構成される。更に、X線撮影条件等の簡易な情報入力が可能なX線発生装置簡易操作入力部1203、設定されているX線撮影条件等の簡易表示を行うX線発生装置簡易表示部1204を含み、撮影室1010に配置される。また、X線発生装置1200の詳細設定や撮影条件の詳細入力等が可能なX線発生装置操作入力部1205、X線発生装置1200の各種詳細情報を表示するX線発生装置表示部1206が撮影室1010に配置される。X線発生装置操作入力部1205は第二の操作部として機能する。なお、X線発生装置簡易操作入力部1203も第二の操作部として機能させてもよい。
【0015】
X線発生装置制御部1201は、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する。
【0016】
X線発生装置1200は長尺撮影時に撮像センサ1000と連動してX線管球を被検体に沿って平行移動または照射方向を変更させる不図示の駆動部を有している。この駆動部はさらに、いわゆる分割撮影時には、分割撮影の各撮影に対応する撮像センサ1000の位置に合わせて照射方向の変更や絞りの制御を行う。
【0017】
またX線発生装置1200は、撮影数の変更要求や撮影の終了要求をX線撮影装置1100に対して出力する出力部を有している。また、分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信するとともに、出力した変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を受信する不図示の受信部を有している。これらは、後述するX線撮影装置1100の出力部2008および受信部2009とデータのやり取りを行う。
【0018】
図2に基づき撮影装置の制御部について説明する。図2はX線撮影装置制御部1101の機能ブロックを示す図である。通信制御部2000は、X線発生装置1200との通信を制御する。通信I/F2007は有線及び/または無線の通信モジュールであり、外部に対して信号その他のデータを出力する出力部2008と、外部装置からの信号その他のデータを受信する受信部2009とを有する。出力部2008はたとえば分割撮影の撮影数をX線発生装置制御部1201に対し出力する。また出力部2008は第一の操作部1102からの入力に応じた撮影数の変更指示があった場合に、X線発生装置1200に対して該撮影数の変更を出力する。また受信部2009はX線発生装置制御部1201から撮影数を変更する要求を受信する。
【0019】
撮影制御部2001は、X線撮影の検査の進行や撮影を制御し、検査中の撮影条件を撮影条件記憶部2005へ保存、検査の進行状態を撮影状態記憶部2006に保存、撮影した画像を画像記憶部2004へ保存等の処理を担う。プロトコル選択部2012はユーザにより入力されまたは外部装置から入力された患者情報に対して適切な撮影プロトコルを選択する。撮影プロトコルとは撮影部位と撮影条件がセットとなった1単位の撮影情報を示す。操作部を介したユーザの選択や、外部の装置からの入力に応じてプロトコルが選択される。
【0020】
撮影数設定部2013は分割撮影(いわゆる長尺撮影やいわゆる分割撮影)を行う場合の撮影枚数を設定する。通常は撮影プロトコルに関連付けられた値がプロトコル選択に応じて設定されるが、操作部あるいは外部装置からの入力に応じて変更することも可能である。
【0021】
写損判定部2014は撮影済みの画像が写損であるか否かを判定する。判定の方法としては、ユーザが操作部を介して入力した写損であることを示す入力があったか否かにより写損であるか否かを判定する。また、撮影された画像に周知の画像処理アルゴリズムを適用することにより判定することもできる。
【0022】
再撮影指示部2015は、たとえばユーザからの入力に応じて現在撮影中のプロトコルを中断し、または撮影済みのプロトコルについての再撮影する指示を生成する。再撮影する指示により、当該プロトコルで撮影された画像はすべて写損扱いとし、当該プロトコルと同一のプロトコルを生成し、プロトコル選択部2012は当該プロトコルを選択する。また、撮影制御部2001は再撮影のプロトコルをプロトコルキューの一番後ろに登録してもよい。
【0023】
撮影保留部2016はたとえばユーザからの入力に応じて現在撮影中のプロトコル、または検査を保留状態とする。ここで検査とは被検者1人に対して行われる少なくとも1つの撮影の集まりを意味する。保留状態とは、当該撮影プロトコルを中断し保留状態として不図示の記憶部にある保留要のキューに登録する。なお、ここでいうキューは撮影プロトコルや検査に関連付けられたポインタの配列を格納しているだけでもよい。
【0024】
分割撮影のプロトコルについては、分割撮影が中断し再開させても、被写体の動きや一ずれなどにより適正な長尺画像が得られないことが想定されるため、撮影制御部2001が保留された場合当該プロトコルを終了状態としてもよい。
【0025】
撮影終了部2017はユーザや外部装置からの終了要求に応じて撮影または検査を終了させる。分割撮影の場合で、複数の撮影のうち一部の撮影が残っている場合に、撮影終了の要求があった場合、撮影終了部2017は当該撮影プロトコルまたは検査を終了状態とする。
【0026】
また、変更要求受付可否判定部2002は、撮影枚数変更の要求の受信に応じて撮影数を変更するか否かを判定する。撮影状態記憶部2006の情報を取得し、長尺撮影の撮影枚数変更要求を受付可能か判定する。通信制御部2000で長尺撮影の撮影枚数の変更要求を受信した際、撮影制御部2001を介して変更要求受付可否判定部2002へ処理が要求される。終了要求受付可否判定部2003は、撮影状態記憶部2006の情報を取得し、長尺撮影の終了要求を受付可能か判定する。通信制御部2000で長尺撮影の撮影終了要求を受信した際、撮影制御部2001を介して終了要求受付可否判定部2003へ処理が要求される。
【0027】
表示制御部2010はX線撮影装置表示部1103の表示内容を制御する。具体的には、図9は図10の操作用画面を表示させるとともにユーザや外部からの入力に応じて表示を制御する。たとえば表示制御部2010は、前記分割撮影により得られた複数の画像の位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させる。また、図11または図12に示すような画面を遷移させる制御を行う。遷移判定部2011は表示画面をある画面から他の画面に変更してもよいか否かを判定する。また判定の結果を表示制御部2010や撮影制御部2001に通知する。
【0028】
上述の構成を有するX線撮影装置1100の処理について以下説明する。
図3に基づきX線撮影装置1100がX線発生装置1200から撮影枚数の変更要求を受信する際の処理を説明する。図3は、本実施例のX線撮影装置1100の撮影枚数変更要求受信時のフローチャートである。要求の出力元のX線発生装置1200の処理の流れは図7に基づき後述する。
【0029】
まず、X線撮影装置操作入力部1102(第一の操作部)または外部装置からの指示に応じてプロトコル選択部2012が長尺撮影プロトコルの表示部3002に表示されたプロトコルを選択する(S100)。撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶する。撮影数設定部2013は選択されたプロトコルに関連付けられた情報から撮影数の情報を取得し、撮影数を設定する。更に撮影制御部2001は当該選択された長尺撮影プロトコルが開始状態となったことを撮影状態記憶部2006に記憶させる。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を出力部2008に出力させる(S101)。その後、受信部2009はX線発生装置1200のX線発生装置操作入力部(第二の操作部)を介した入力に応じて出力された全撮影枚数の変更要求(2枚)を受信する(S102)。通信制御部2000はその旨を通知し、撮影制御部2001を介し、変更要求受付可否判定部2002に変更要求の受付が可能か問い合わせる。すると、変更要求受付可否判定部2002は、受信要求に応じて撮影数を変更するか否かを判定する(S103)。変更要求受付可否判定部2002は変更要求受付が可能か否かを判定する処理を行う。
【0030】
変更要求受付可否判定部2002の判定結果より、撮影枚数の変更要求を受付可能かチェックする(S104)。撮影制御部2001は変更可能な場合、通信制御部2000に変更要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影枚数の変更要求を受付けたことを出力部2008に出力させる(S105)。更に、撮影数設定部2013は受け付けた変更要求に応じて撮影数を変更し、前記撮影数を変更すると判定された場合に前記撮影数を変更する。撮影制御部2001は、撮影条件記憶部2005に変更後の情報を保存し、X線撮影装置表示部1103に表示の更新を指示する(S107)。S104で変更要求の受付不可の場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000へ変更要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影枚数の変更要求を受付けられなかったことを通知する(S106)。ここでは、3枚から2枚への変更要求を受付けられたため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。
【0031】
なお、その際の撮影画面3000の表示の変更及び画面の遷移は、表示制御部2010の制御に応じて図11に示すようになる。図11(a)の長尺撮影プロトコルの残枚数表示部3004が残数3枚から、図11(b)のように2枚に更新される。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで(S109)、撮影を繰り返す(S108)。撮影画面3000の遷移は、図11(b)から図11(c)となり、撮影した画像がプレビュー画像表示部3001、およびサムネイル画像表示部3003に表示される。全撮影枚数の撮影が終了すると、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S110)。ここでは、全撮影枚数が3枚から2枚へ変更されたため2枚撮影すると全撮影終了となり、合成画面への自動遷移チェックが行われる。自動遷移が有効な場合は、合成画面4000を表示する(S111)。その際の画面遷移は図11(c)から図11(d)のようになる。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S112)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S113)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S114)。
【0032】
次に、図1、図2、図4、図6、図8、図9、図10、図12を用いて本実施例の長尺撮影時の撮影終了について全体の流れを説明する。
【0033】
被写体が動いてしまった、撮影済み画像に必要な範囲が含まれる等の理由から途中で撮影を終了することがある。この場合も、X線発生装置の操作卓より容易に終了ができない。また、X線撮影装置より途中で長尺撮影を終了する際、X線発生装置へ終了を通知し、次の撮影をするための準備を予め進めることで撮影フローの効率化が期待される。
【0034】
放射線技師は、長尺撮影を開始するため、操作室1020においてX線撮影装置操作入力部1102、およびX線撮影装置表示部1103を用いて検査情報の入力を行い、検査を開始する。そして、全撮影枚数が3枚の長尺撮影プロトコルを選択した後、撮影室1010へ移動し、被写体を整位する。その際、被写体の身長から3枚ではなく2枚で必要な領域が十分撮影可能と判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて撮影枚数の変更操作を行う。
【0035】
図4は、本実施例のX線撮影装置1100の撮影終了要求受信時のフローチャートである。なお撮影の終了要求とは、現在終了済みの撮影数を持って分割撮影等を終了させる要求であり、撮影数の変更要求の特殊な場合と捉えることができる。
【0036】
放射線技師は、長尺撮影プロトコルの撮影を進行中に撮影済画像に必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影の終了操作を行う。
【0037】
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。
【0038】
まず、長尺撮影プロトコルが選択(S200)されると、撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶し、更に撮影状態記憶部2006に長尺撮影プロトコルの開始を記憶する。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を行う(S201)。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで、撮影を繰り返す(S202)。2枚目の撮影終了後、全撮影枚数に達していない状態で通信制御部2000は、X線発生装置1200より長尺撮影の終了要求および撮影終了枚数(2枚)を受信する(S203)。そして、撮影制御部2001を介し、終了要求受付可否判定部2003に終了要求の受付が可能か問い合わせる。すると、終了要求受付可否判定部2003は、終了要求受付が可能かの判定処理を行う(S204)。
【0039】
終了要求受付可否判定部2003の判定結果より、撮影終了要求を受付可能かチェックする(S205)。撮影制御部2001は終了可能な場合、通信制御部2000に終了要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影終了要求を受付けたことを通信I/F2007を介して通知させる(S206)。S205で終了要求の受付不可の場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000に終了要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影終了要求を受付けられなかったことを通知する(S207)。ここでは、終了枚数2枚で終了要求を受付けられたため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。終了要求受付可により全撮影終了とみなされ、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S208)。自動遷移が有効な場合表示制御部2010は、受信部2009が終了要求を撮影が終了する前に受信したことに応じて、表示部1103の表示内容を撮影のためのGUI(撮影画面3000)位置合わせのためのGUI(合成画面4000)へと変更する。
【0040】
合成画面4000を表示する(S209)。なお、撮影枚数が2枚で撮影終了要求が行われた場合の画面の表示変更及び画面の遷移は、表示制御部2010の制御に応じて図12に示すようになる。図12(a)の撮影画面3000により長尺撮を開始し、図12(b)の撮影画面3000の状態で撮影終了要求を受付ける。すると、合成画面への自動遷移が有効であれば、図12(c)の合成画面4000へ遷移し、合成処理操作が可能となる。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S210)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S211)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S212)。
【0041】
図5は、本実施例の撮影枚数変更要求受付可否を判定するフローチャートであり、図5に基づき変更要求受付可否判定部2002の詳細について説明する。
【0042】
変更要求受付可否判定部2002は、長尺撮影枚数の変更要求(2枚)を受けると(S300)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S301)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S302)。長尺撮影中でない場合は、変更要求受付不可と判定する(S306)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含む撮影済画像数が0枚か否かをチェックする(S303)。0枚即ち未撮影の場合は、変更要求受付可と判定する(S305)。ここでは、1枚も撮影していなため、変更要求受付可と判定される。なお、既に1枚でも撮影した場合は、撮影済画像数よりも要求された全撮影枚数が大きいかをチェックする(S304)。要求された全撮影枚数が大きい場合は、変更要求受付可と判定する(S305)。しかし、要求された全撮影枚数が撮影済画像数以下の場合は、変更要求受付不可と判定する(S306)。
【0043】
図6は、本実施例の撮影終了要求受付可否を判定するフローチャートで、図2の終了要求受付可否判定部2003に関する。
【0044】
終了要求受付可否判定部2003の詳細について説明する。終了要求受付可否判定部2003は、撮影終了要求および撮影終了枚数(2枚)を受けると(S400)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S401)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S402)。長尺撮影中でない場合は、終了要求受付不可と判定する(S405)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含む撮影済画像数と要求された撮影終了枚数が一致するか否かをチェックする(S403)。一致している場合は、終了要求受付可(S404)、一致していない場合は、終了要求受付不可と判定する(S405)。ここでは、撮影済画像数が2枚、要求された撮影終了枚数が2枚で一致しているため、終了要求受付可と判定される。
【0045】
図7は、本実施例のX線発生装置1200の撮影枚数変更要求時のフローチャートである。
【0046】
まず、X線発生装置1200の不図示の受信部は、通信I/F2007から長尺撮影の開始および全撮影枚数(3枚)を受信する(S1100)。受信した撮影枚数に基づき、X線管球1002の角度や位置等を設定する撮影準備を行う(S1101)。放射線技師が被写体の身長から3枚ではなく2枚で必要領域の撮影が可能と判断すると、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて撮影枚数の変更を行う。すると、X線発生装置制御部1201の不図示の出力部は、撮影数の変更要求をX線撮影装置1100の通信I/F2007に対して全撮影枚数変更要求(2枚)を出力する(S1102)。さらに不図示の受信部は、変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報をX線撮影装置1100の通信I/F2007から変更要求が受付けられたか否かの結果を受信し(S1103)、要求が受付けられたかをチェックする(S1104)。要求が受付けられた場合は、要求した全撮影枚数に更新し、X線管球や角度の位置、センサユニット等の調整を行う(S1105)。その後、全撮影枚数に達するまで撮影が繰り返され(S1106)、全撮影が終了すると通信制御部2000より長尺撮影終了通知を受信すると(S1107)、必要な長尺撮影終了処理を行い(S1108)、次の撮影要求が受付け可能となる。
【0047】
また、本実施例ではX線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて変更操作を行ったが、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206でも同様の変更操作が可能である。
【0048】
更に、本実施例では長尺撮影において未撮影状態で撮影枚数を変更する際の全体の流れを示したが、撮影開始後も同様に撮影枚数を変更することが可能である。
【0049】
図8は、本実施例のX線発生装置1200の撮影終了要求時のフローチャートである。
【0050】
まず、X線発生装置1200は、通信制御部2000より長尺撮影の開始および全撮影枚数(3枚)を受信すると(S1200)、受信した撮影枚数に基づき、X線管球1002の角度や位置、X線センサユニット1001等の撮影準備を行う(S1201)。その後、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返す途中で(S1202)、放射線技師が必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定すると、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影終了操作を行う。すると、X線発生装置制御部1201は、通信制御部2000に対して撮影終了枚数を2枚として撮影終了要求を行う(S1203)。終了要求が受付けられたか否かの結果を受信し(S1204)、要求が受付けられたかをチェックする(S1205)。要求が受付けられない場合は、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返す(S1206)。要求が受付けられると全撮影終了となり、通信制御部2000より長尺撮影終了通知を受信する(S1207)。そして、必要な長尺撮影終了処理を行い(S1208)、次の撮影要求が受付け可能となる。
【0051】
また、本実施例ではX線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて終了操作を行ったが、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204でも同様の終了操作が可能である。
【0052】
図9は、撮影画面の一例を示し、X線撮影装置表示部1103に表示される。撮影画面3000は、撮影した画像を表示するプレビュー画像表示部3001、患者情報を確認する患者情報票表示部3007、撮影プロトコルの一覧を表示する撮影プロトコルリスト表示部3014から成る。また、撮影画面3000は、被写体の体動検知等による再撮影を容易にする再撮影ボタン3009、不要な撮影画像を破棄する写損ボタン3010、画像処理調整画面へ遷移する画像調整ボタン3011が設けられている。更に、進行中の検査を保留扱いにする検査保留ボタン3012、検査を終了する検査終了ボタン3013から成る。
【0053】
また、患者情報表示部3007には編集ボタン3008が設けられ、患者情報の変更ができる。
【0054】
長尺撮影を行う際、撮影プロトコルリスト表示部3014には撮影プロトコルの表示3002に長尺撮影のプロトコルが表示される。長尺撮影プロトコルの表示部3002は、撮影画像のサムネイルを表示するサムネイル画像表示部3003、長尺撮影の残枚数を表示する残枚数表示部3004、合成画像を表示する合成画像表示部3005、合成画像を生成する画面へ遷移する合成ボタン3006から構成される。
【0055】
再撮影ボタン3009の押下に応じて再撮影指示部2015は再撮影のプロトコルを生成し、再撮影に入る。写損ボタン3010の押下に応じて写損判定部2014は画像が写損であることを判定する。検査保留ボタン3012の押下に応じて撮影保留部2016は検査を保留状態とする。検査終了ボタン3013に押下に応じて検査が終了状態とされる。
【0056】
図10は、合成画面の一例を示し、X線撮影装置表示部1103に表示される。合成画面4000は、合成画像を表示する合成画像プレビュー表示部4001、合成画像のサムネイルを表示する合成画像サムネイル表示部4005から構成される。また、合成画像を拡大する拡大ボタン4002、縮小する縮小ボタン4003、各種画像調整を行う画面へ遷移する画像調整ボタン4004、合成する各画像を自動配置する自動配置ボタン4006、配置位置を微調整する上下左右ボタン4007が設けられている。更に、処理を反映せずに画面を閉じるキャンセルボタン4008、処理を反映し合成画像を生成して画面を閉じるOKボタン4009が配置される。
【0057】
本実施例により、放射線技師は撮影室および操作室のいずれにおいても長尺撮影時の撮影枚数の変更や、撮影終了操作を行うことが可能となる。また、X線撮影装置およびX線発生装置の操作卓いずれにおいても操作が可能となる。これにより、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【0058】
[実施例2]
次に、長尺撮影時に被写体が動いてしまった等の理由による再撮影に対応する実施例について以下に述べる。システムの構成は実施例1と同様であるため説明を省略する。本実施例に係るX線撮影システムは実施例1の処理に加えて以下の処理を実行することができる。
【0059】
放射線技師は、長尺撮影の結果、被写体の体動検知等により正しく合成ができない、撮影領域が不足している等の理由により再撮影が必要と判定すると、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて再撮影の操作を行う。
【0060】
再撮影指示部2015は、受信部2009がX線発生装置1200の制御部1201から撮影数を変更する要求を受信した後に再撮影の指示があった場合には、変更後の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を生成する。
【0061】
前記受信手段が前記撮影を終了する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、前記すでに開始された分割撮影の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を取得する
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。
【0062】
図13は、本実施例のフローチャートで、図2の撮影制御部2001に関する。放射線技師は、長尺撮影の再撮影が必要と判定すると撮影画面3000の再撮影ボタン3009を押下する。すると、再撮影指示部2015は、長尺撮影の再撮影要求を検知し(S700)、撮影条件記憶部2005より要求された長尺撮影の撮影条件を生成する。撮影条件の情報にはX線発生装置1200より撮影枚数変更要求を受付けたか否か、撮影終了要求を受付けたか否かの情報を含む。撮影制御部2001は、再撮影要求された長尺撮影がX線発生装置1200より撮影終了要求を受付けたかをチェックする(S701)。S701で撮影終了要求を受付けていない場合、撮影制御部2001は、X線発生装置1200より撮影枚数変更要求を受付けたかをチェックする(S702)。S702で撮影変更要求を受付けたと判定した場合、再撮影指示部2015は、変更後の撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成する(S703)。また、S701で撮影終了要求を受付けたと判定した場合、および、S702で撮影枚数変更要求を受付けていないと判定した場合、再撮影指示部2015は、オリジナルの撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成する(S704)。なお、再撮影指示部2015は新たに撮影プロトコルを生成せずとも、撮影条件記憶部2005に記憶された撮影プロトコルから適切なものを取得することとしてもよい。
【0063】
図14は、本実施例における撮影枚数変更要求受付後の再撮影時の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0064】
例えば、全撮影枚数3枚に対して全撮影枚数2枚への撮影変更要求を行った長尺撮影プロトコルを再撮影した場合、撮影プロトコルリスト表示部3014は図14のように画面遷移する。撮影開始時は全撮影枚数3枚なので残枚数表示部3004は図14(a)に示すように残数3枚と表示される。この状態でX線発生装置1200より撮影枚数変更要求で2枚に変更することを受付けると、残枚数表示部3004は図14(b)のように残数2枚と表示される。撮影を繰り返し合成画像生成後の図14(c)の状態で、放射線技師により再撮影ボタン3009が押下されると、図14(d)のように撮影済みの画像が写損扱いになり、新たに全撮影枚数2枚の長尺撮影プロトコルが生成される。
【0065】
図15は、本実施例における終了更要求受付後の再撮影時の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0066】
また、例えば、全撮影枚数3枚に対して撮影枚数2枚で撮影終了要求を行った長尺撮影プロトコルを再撮影した場合、撮影プロトコルリスト表示部3014は図15のように画面遷移する。撮影開始時は全撮影枚数3枚なので残枚数表示部3004は図15(a)に示すように残数3枚と表示される。撮影を開始し撮影枚数が2枚の図15(b)の状態で、X線発生装置1200より撮影終了要求を受付けると合成画像生成後に図15(c)へ遷移する。この状態で放射線技師により再撮影ボタン3009が押下されると、図15(d)のように撮影済みの画像が写損扱いになり、新たに全撮影枚数3枚の長尺撮影プロトコルが生成される。
【0067】
本実施例により、放射線技師が再撮影を行う際、X線発生装置1200より撮影枚数の変更を行った場合は変更後の撮影枚数で長尺撮影プロトコルが生成されるため、再度撮影変更を行う手間が省ける。また、X線発生装置1200より撮影終了を行った場合は、元の撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成するため、被写体の体動検知等による再撮影が容易となる。
【0068】
[実施例3]
次に、X線撮影装置1100の状態に応じて撮影終了要求受付後の合成画面遷移を制御する実施例について以下に述べる。システムの構成は実施例1と同様であるため説明を省略する。本実施例に係るX線撮影システムは実施例1及び/または実施例2の処理に加えて、以下の処理を実行することができる。
【0069】
実施例1で示したように、放射線技師が撮影終了操作を行うと、X線発生装置1200より非同期で撮影終了要求が行われる。そして、撮影終了要求受付可と判定し、合成画面4000へ遷移するが、この時、撮影画面3000上にメッセージ画面が表示されていて合成画面4000への遷移を制御しなければならないことがある。このX線撮影システム100のX線撮影装置1100またはX線発生装置1200に関する警告は、表示制御部2010により表示部1103に表示される。
【0070】
遷移判定部2011は、警告の表示中に受信部2009が撮影数を変更する要求を受信した場合、警告の表示の種類を判定する。
【0071】
そして表示制御部2010は、この判定に応じて、警告に対するユーザの入力を待って位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させるか、要求の受信に応じて直ちに位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させるかを制御する。
【0072】
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。図16は、本実施例のフローチャートで、図2の撮影制御部2001に関する。
【0073】
例えば、全撮影枚数が3枚の長尺撮影に対して2枚撮影後にX線発生装置1200より、撮影終了要求が行われたとする。すると、撮影制御部2001は、終了要求の受付が可能か問い合わせを行い、その結果終了要求受付可となると(S800)、終了枚数が1より大きいかをチェックする(S801)。撮影済画像が1枚以下の場合、合成処理は不要なため遷移判定部2011は合成画面遷移不要と判定する(S808)。撮影済画像が2枚以上の場合、撮影制御部2001は合成画面への自動遷移が有効に設定されているか否をチェックする(S802)。無効な場合は、合成画面へ自動で遷移する必要がないので、合成画面遷移不要と判定する(S808)。有効な場合、撮影制御部2001はX線撮影装置表示部1103にメッセージダイアログが表示中か否かをチェックする(S803)。メッセージダイアログが表示されていない場合は、合成画面へ遷移して問題ないため、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。メッセージダイアログが表示されている場合は、表示されているメッセージが放射線技師の操作に同期して表示された同期メッセージなのか、操作と無関係に非同期で表示されたメッセージなのかをチェックする(S804)。操作に同期して表示された場合、放射線技師の確認による操作が次の処理に影響する場合がある。例えば、警告を無視して画像処理を続行する旨のメッセージの場合は、放射線技師がOKすると画像処理が実行され、キャンセルすると何もせず戻るため、合成画面遷移後の画像に影響することがある。そのため、S804で同期メッセージと判定した場合は、ユーザ確認待ち状態となる(S805)。そして、放射線技師によるメッセージ確認後メッセージダイアログを閉じ選択に基づいた処理を適宜行った後(S806)、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。S804で非同期メッセージと判定した場合、非同期メッセージは、例えば転送に失敗した等、いつ確認しても次の操作に影響を与えないため、メッセージダイアログを表示したまま、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。
【0074】
図17は、本実施例における同期メッセージ表示中に撮影終了要求を受付けた場合の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0075】
例えば、図17(a)に示されるように、同期メッセージダイアログ3100が表示されている状態で撮影終了要求を受付けた場合、すぐに合成画面4000へは遷移せず、放射線技師による確認を待つ。放射線技師がOKボタンまたは、キャンセルボタン押下すると、同期メッセージダイアログ3100を閉じ、選択に応じた処理完了後、図17(b)の合成画面4000へ遷移する。合成画面4000を閉じると図17(c)の撮影画面3000へ遷移する。この時、同期メッセージダイアログ3100は閉じた状態である。
【0076】
図18は、本実施例における非同期メッセージ表示中に撮影終了要求を受付けた場合の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
上述の場合に対して、例えば図18(a)に示されるように非同期メッセージダイアログ3200が表示されている状態で撮影終了要求を受付けた場合、非同期メッセージダイアログ3200を表示したまま、図19 (b)の合成画面4000へ遷移する。合成画面4000を閉じると図18(c)の撮影画面3000へ遷移し、非同期メッセージダイアログ3200は表示された状態で、メッセージの内容が確認できる。
【0077】
ここでは、同期メッセージダイアログ3100が表示されている場合は、一律ユーザの確認待ち状態となる実施例を示したが、更に分類し、合成画像の生成に影響しない場合は、非同期メッセージダイアログ3200表示時と同様の処理をしてもよい。
【0078】
本実施例により、撮影画面3000にメッセージが表示されている状態で撮影終了要求を受けた場合の合成画面4000へ遷移が、円滑に行われる。
【0079】
[実施例4]
撮影終了要求を撮影変更要求に統合した場合の実施例について以下に述べる。
【0080】
図19は、実施例4におけるX線撮影システム機能の構成図であり、X線撮影装置制御部1101の一部である。なお、図2の符号と同じものは同一のものを示す。本実施例において、撮影枚数の変更および撮影終了が必要と判定した際の放射線技師の操作は、実施例1と同様であり、X線撮影装置制御部1101とX線発生装置制御部1201とのやり取りが一部異なる。実施例1においては長尺撮影時の全撮影枚数変更要求と撮影終了要求はそれぞれ異なる要求とみなしていたが、本実施例では、撮影終了要求を撮影枚数変更要求と共通の要求で行う。
【0081】
例えば、放射線技師が、長尺撮影プロトコルの撮影を進行中に撮影済画像に必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影終了操作を行う。
【0082】
図20は、本実施例のX線撮影装置1100のフローチャートである。
【0083】
まず、長尺撮影プロトコルの表示部3002に表示されたプロトコルが選択(S500)されると、撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶し、更に撮影状態記憶部2006に長尺撮影プロトコルの開始を記憶する。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を行う(S501)。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで、撮影を繰り返す。2枚目の撮影終了後、全撮影枚数に達していない状態で通信制御部2000は、X線発生装置制御部1201より変更要求および変更枚数(2枚)を受付ける(S502)。その後、撮影制御部2001を介し、要求受付可否判定部2100に変更要求の受付が可能か問い合わせる。すると、要求受付可否判定部2100は、要求受付が可能かの判定処理を行う(S503)。
【0084】
要求受付可否判定部2100の判定結果より、要求を受付け可能かチェックする(S504)。撮影制御部2001は要求受付け可能な場合、通信制御部2000に要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ要求を受付けたことを通知する(S505)。S504で要求の受付不可となった場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000に要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ要求を受付けられなかったことを通知する(S506)。ここでは、終了要求受付可と判定されているため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。次に撮影制御部2001は、受付けた要求が撮影枚数変更要求なのか撮影終了要求なのかを判定する(S507)。S507で撮影枚数変更要求と判定されると、撮影制御部2001は、撮影条件記憶部2005に変更後の情報を保存し、X線撮影装置表示部1103に表示の更新を指示する(S508)。S507で撮影終了要求と判定されるか、または、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返し(S509)撮影が終了したと判定されると(S510)、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S511)。自動遷移が有効な場合は、合成画面4000を表示する(S512)。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S513)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S514)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S515)。
【0085】
ここで、要求受付可否判定部2100の詳細について説明する。図21は、本実施例の要求受付可否を判定するフローチャートで、図19の要求受付可否判定部2100に関する。要求受付可否判定部2100は、変更要求および変更枚数(2枚)を受けると(S600)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S601)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S602)。長尺撮影中でない場合は、変更要求受付不可と判定する(S608)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含まれる撮影済画像数が0枚か否かをチェックする(S603)。0枚即ち未撮影の場合は、撮影枚数の変更要求受付可と判定する(S605)。ここでは、撮影済画像数が2枚なので次のステップへ進む。次に、撮影済画像数よりも要求された全撮影枚数が大きいかをチェックする(S604)。要求された全撮影枚数が大きい場合は、変更要求受付可と判定する(S606)。ここでは撮影済画像数が2枚、要求された全撮影枚数が2枚で、撮影済画像数より大きくないため、次のステップへ進む。次に、撮影済画像数と要求された撮影終了枚数が一致するか否かをチェックする(S605)。一致している場合は、終了要求受付可(S607)、一致していない場合は、終了要求受付不可と判定する(S608)。ここでは、撮影済画像数が2枚、要求された撮影終了枚数が2枚で一致しているため、終了要求受付可と判定される。
【0086】
本実施例により、実施例1と同様、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【0087】
[その他の実施例]
長尺撮影において、途中の撮影で写損が発生した場合に、途中から再撮影をしても被写体の動き等の理由により適切な長尺画像が得られない場合がある。よって、写損が発生した場合には撮影枚数の変更要求がきてもこれに応じて撮影枚数の変更処理を行わず、撮影終了部2017はそのまま当該撮影プロトコルを終了させる。たとえば写損判定部2014が、分割撮影の終了前に撮影済みの画像が写損であると判定され、その後にX線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、出力部2008は該要求に応じた撮影数の変更要求を出力しない。なお、いわゆる分割撮影の場合には、被写体の動きによる分割撮影全体に与える影響が少ないため、写損判定部2014により写損と判定されても撮影制御部2001が撮影を継続することとすればよい。
【0088】
同様に長尺撮影の撮影プロトコルが撮影保留部2016により保留状態となった場合にX線発生装置1200から撮影数を変更する要求を受信しても、変更要求受付可否判定部2002は該要求に応じた撮影数の変更を受け付けない判定をする。撮影保留状態となった時点で撮影制御部2001は当該撮影プロトコルを終了させる。いわゆる分割撮影の場合にはそのまま継続させる制御をする。
【0089】
ただ、保留状態となった後でも、X線発生装置1200からの撮影枚数の変更要求により、すでに撮影が終了している枚数以下に設定された場合、撮影制御部2001は当該保留状態を解除し、当該プロトコルを終了状態とすることとする。これにより、実質的に終了しているにもかかわらず保留状態とされてしまうことが無くなり、ユーザの使い勝手が向上する。
【0090】
このように、分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに分割撮影の画像が写損であると判定された場合や、または前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに該分割撮影のプロトコルが保留状態とされた場合、分割撮影を終了状態とする。これにより、適切な位置合わせが難しい長尺画像が生成されてしまうことを全撮影が終了前に防ぐことで、被検者の被ばく線量を低減させることができる。
【0091】
上述の実施例において、撮影中とは、操作部からの入力に応じてプロトコル選択部2012がプロトコルを選択してから、原則そのプロトコルの撮影が終了するまでをいう。検査保留や検査終了となった場合には、当該プロトコルの撮影が終了したとする。
【0092】
上述の実施形態におけるX線撮影装置の制御処理を情報処理装置のハードウェアとプログラムコードにより実現することもできる。この場合情報処理装置は、少なくとも1つのCPUと、RAMと、ROMと、外部記憶装置と、記憶媒体ドライブと、I/F(インターフェース)とを有しそれらはバスにより相互に接続されている。また、装置には表示部であるモニタ、操作部であるキーボード及びマウスが接続されている。ROMには上述の図2乃至8、図13、図16、図20ならびに図21のフローチャートに示す処理を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが格納されている。また、このプログラムにより、図9乃至図12、図14、図15、図17ならびに図18に示す画面表示及び当該画面表示の遷移処理を実現するための表示用画像及び表示制御プログラムが格納されている。これをRAMに展開しCPUがプログラムコードに示す指示を実行することで、上述の実施形態の処理を実現することができる。
【0093】
この場合、当該プログラム自体及びプログラムを記憶した記録媒体は発明を構成する。なおここでいう記録媒体には、キャッシュメモリあるいは揮発メモリも含む一時的でないハードウェアメモリも含む。
【0094】
その他、図1、図2、図19等に示す各機能ブロックで実行する処理を複数の回路ブロックに分けて実装しても良いし、複数のブロックを1つの回路として実装しても良い。また、X線撮影装置の機能を複数の装置に分散させて実行することとしてもよい。更には、X線撮影システムの機能を1つの装置により実現することとしてもよい。たとえば、X線撮影装置制御部1101を1つの制御装置とし、撮像センサ1000、X線撮影装置操作入力部1102およびX線撮影装置表示部1103を制御することとしてもよい。
【0095】
X線発生装置1200についても同様にX線発生装置制御部1201を1つの制御装置としてもよい。この場合当該制御装置は、X線源1002、X線発生装置駆動制御部1202、X線発生装置簡易表示部1204、X線発生装置簡易操作入力部1203、X線発生装置操作入力部1205、X線発生装置表示部1206を制御することとなる。
【0096】
上述の本発明の各実施形態の説明では、本発明に係る放射線撮影装置として、放射線の一種であるX線を用いて被写体のX線画像データの撮影を行うX線撮影装置を適用した場合について説明を行う。また、本発明においては、このX線撮影装置に限らず、例えば、他の放射線(例えば、α線、β線、γ線等)を用いて被写体の放射線画像の撮影を行う放射線撮影装置に適用することも可能である。
【0097】
更には、可視光や狭帯域光を受光し撮影する眼底カメラ等の撮影装置のキャリブレーション処理について本発明を適用することとしても良い。その場合、上述の説明の線量値は光量あるいは光強度に置き換えられる。
【0098】
上述した実施形態は一例であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0099】
100 X線撮影システム
1100 X線撮影装置
1101 X線撮影装置制御部
1102 X線撮影装置操作入力部
1200 X線発生装置
1201 X線発生装置制御部
1205 X線発生装置操作入力部
1000 撮像センサ
1002 X線源
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を透過したX線像を撮影するX線撮影システムに関するものであり、特に同一被写体を複数回に分けて撮影する際の撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、X線撮影装置を用いた撮影は様々な分野で利用されており、特に医療分野においては診断のための重要な手段の一つとなっている。また、デジタル化が進み、X線撮影装置で得られる画像データをデジタルデータとして収集する撮像センサが実用化されている。
【0003】
この撮像センサを利用してX線撮影を実施する際、全身や下肢全長など撮像センサよりも大きな領域を撮影することがある。この場合、複数回に分けて撮影を行い、収集した画像データを合成処理することで1枚の大きな画像データを得るという撮影方法が確立されている。この撮影方法は一般に、長尺撮影、スティッチ撮影、分割撮影などと呼ばれている。
【0004】
上記撮影方法について記載した文献として、特許文献1や特許文献2がある。
【0005】
この長尺撮影は、放射線技師の操作に基づき、X線撮影装置とX線発生装置が連携しながら撮影を繰り返す。放射線技師は、撮影部位や撮影範囲により撮影枚数を確定し、X線撮影装置より撮影プロトコルを選択すると、X線発生装置へ通知され、X線発生装置は何枚目の撮影かに応じて撮像センサの位置や管球の首振り角度、位置を決定し撮影の準備を行う。
【0006】
このような長尺撮影は、一般的に、被写体が配置される撮影室と、放射線技師が撮影のための操作を行う操作室に分かれており、放射線技師はそれぞれの部屋を往来し撮影を進行する。その際、放射線技師は、カルテ等の指示により予め操作室で撮影部位や撮影範囲により撮影枚数を確定し撮影プロトコルを選択した後、撮影室に移動し被写体の整位を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−264194
【特許文献2】特開2009−240468
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
撮影準備中または撮影の最中に状況に合わせて撮影枚数の変更が必要となる場合がある。しかしながら、従来のX線撮影システムでは、X線撮影装置の操作卓より変更を行わなければならない。
また、X線撮影システムでは、操作室にX線撮影装置とX線発生装置の操作卓が別々に存在している。このため、X線発生装置の操作卓で操作中に、撮影枚数の変更が必要と気付いた場合、放射線技師はX線撮影装置の操作卓に移動し変更する必要があり、X線発生装置の操作卓より容易に変更ができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明の一態様に係るX線撮影装置を制御する制御装置は、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置を制御する制御装置であって、分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、前記撮影数をX線発生装置に対し出力する出力手段と、X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信する受信手段と、前記受信要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
かかる構成により放射線技師は撮影室および操作室のいずれにおいても長尺撮影時の撮影枚数の変更や、撮影終了操作を行うことが可能となる。また、X線撮影装置およびX線発生装置の操作卓いずれにおいても操作が可能となる。これにより、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】X線撮影システムの構成図である。
【図2】X線撮影装置制御部の構成図である。
【図3】X線撮影装置の撮影枚数を変更する要求に対応した処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】X線撮影装置の撮影終了の要求に対応した処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】X線撮影装置の変更要求の受付可否を判定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】X線撮影装置の撮影終了の要求の受付可否を判定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】X線発生装置の撮影枚数の変更要求に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】X線発生装置の撮影終了の要求に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】撮影画面の例を示す図である。
【図10】合成画面の例を示す図である。
【図11】撮影枚数の変更要求があった際の画面遷移を示す図である。
【図12】撮影終了の要求があった際の画面遷移を示す図である。
【図13】X線撮影装置の再撮影時の処理のその他の例をフローチャートである。
【図14】撮影枚数の変更要求があった際の画面遷移のその他の例を示す図である。
【図15】撮影終了の要求があった際の画面遷移のその他の例を示す図である。
【図16】X線撮影装置の画像合成画面へと遷移する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】同期メッセージがあった際の画面遷移を示す図である。
【図18】非同期メッセージがあった際の画面遷移を示す図である。
【図19】X線撮影装置制御部のその他の構成例を示す図である。
【図20】X線撮影装置の長尺撮影時の処理のその他の例を示すフローチャートである。
【図21】撮影枚数の変更があった際のX線撮影装置のその他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施例1]
本発明をX線撮影システムに適用した実施例を図1乃至図12に基づき説明する。図1に示すX線撮影システム100は、被写体を配置し撮影を行う撮影室1010、放射技師が撮影のための操作を行う操作室1020にわかれる。更に、撮像センサ1000を含むX線撮影装置1100、および、X線センサユニット1001、X線を照射するX線管球1002を含むX線発生装置1200から成る。X線撮影システム100では長尺撮影が可能であり、X線撮影装置とX線発生装置を効率よく連携して、長尺撮影の撮影枚数変更や、撮影終了を操作者にとって容易になるようシステム全体が制御される。ここで長尺撮影とは被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する撮影方法である。なお、適用対象の撮影方法はこれに限らない。たとえば1枚の撮像センサについて、部分領域に対して順次X線を照射し、1枚の撮像センサでたとえば両手の画像を得るいわゆる分割撮影に対しても適用可能である。本実施例では、分割撮影という用語に長尺撮影及びいわゆる分割撮影を含めることとする。
【0013】
X線撮影装置1100は、撮像センサ1000と、X線撮影を制御するX線撮影装置制御部1101、検査情報や撮影画像を表示するX線撮影装置表示部1103、X線撮影装置操作入力部1102で構成される。検査情報の入力や、画像処理の操作、検査進行指示等を行うX線撮影装置操作入力部1102はX線撮影装置1100を制御するための入力を受け付ける第一の操作部である。撮像センサ1000はX線を検出して電気信号に変換するイメージセンサであり、X線を可視光に変換する蛍光体と、光を電気信号に変換する半導体検出器とを有する。X線を直接電気信号に変換する半導体検出器であってもよい。またX線センサユニット1001は長尺撮影時に撮像センサ1000をX線管球1002と連動させて被検体に沿って移動させる不図示の駆動部をさらに有している。
【0014】
X線発生装置1200は、X線の発生を制御するX線発生装置制御部1201、X線センサユニット1001やX線管球1002の駆動を制御するX線発生装置駆動制御部1202から構成される。更に、X線撮影条件等の簡易な情報入力が可能なX線発生装置簡易操作入力部1203、設定されているX線撮影条件等の簡易表示を行うX線発生装置簡易表示部1204を含み、撮影室1010に配置される。また、X線発生装置1200の詳細設定や撮影条件の詳細入力等が可能なX線発生装置操作入力部1205、X線発生装置1200の各種詳細情報を表示するX線発生装置表示部1206が撮影室1010に配置される。X線発生装置操作入力部1205は第二の操作部として機能する。なお、X線発生装置簡易操作入力部1203も第二の操作部として機能させてもよい。
【0015】
X線発生装置制御部1201は、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する。
【0016】
X線発生装置1200は長尺撮影時に撮像センサ1000と連動してX線管球を被検体に沿って平行移動または照射方向を変更させる不図示の駆動部を有している。この駆動部はさらに、いわゆる分割撮影時には、分割撮影の各撮影に対応する撮像センサ1000の位置に合わせて照射方向の変更や絞りの制御を行う。
【0017】
またX線発生装置1200は、撮影数の変更要求や撮影の終了要求をX線撮影装置1100に対して出力する出力部を有している。また、分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信するとともに、出力した変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を受信する不図示の受信部を有している。これらは、後述するX線撮影装置1100の出力部2008および受信部2009とデータのやり取りを行う。
【0018】
図2に基づき撮影装置の制御部について説明する。図2はX線撮影装置制御部1101の機能ブロックを示す図である。通信制御部2000は、X線発生装置1200との通信を制御する。通信I/F2007は有線及び/または無線の通信モジュールであり、外部に対して信号その他のデータを出力する出力部2008と、外部装置からの信号その他のデータを受信する受信部2009とを有する。出力部2008はたとえば分割撮影の撮影数をX線発生装置制御部1201に対し出力する。また出力部2008は第一の操作部1102からの入力に応じた撮影数の変更指示があった場合に、X線発生装置1200に対して該撮影数の変更を出力する。また受信部2009はX線発生装置制御部1201から撮影数を変更する要求を受信する。
【0019】
撮影制御部2001は、X線撮影の検査の進行や撮影を制御し、検査中の撮影条件を撮影条件記憶部2005へ保存、検査の進行状態を撮影状態記憶部2006に保存、撮影した画像を画像記憶部2004へ保存等の処理を担う。プロトコル選択部2012はユーザにより入力されまたは外部装置から入力された患者情報に対して適切な撮影プロトコルを選択する。撮影プロトコルとは撮影部位と撮影条件がセットとなった1単位の撮影情報を示す。操作部を介したユーザの選択や、外部の装置からの入力に応じてプロトコルが選択される。
【0020】
撮影数設定部2013は分割撮影(いわゆる長尺撮影やいわゆる分割撮影)を行う場合の撮影枚数を設定する。通常は撮影プロトコルに関連付けられた値がプロトコル選択に応じて設定されるが、操作部あるいは外部装置からの入力に応じて変更することも可能である。
【0021】
写損判定部2014は撮影済みの画像が写損であるか否かを判定する。判定の方法としては、ユーザが操作部を介して入力した写損であることを示す入力があったか否かにより写損であるか否かを判定する。また、撮影された画像に周知の画像処理アルゴリズムを適用することにより判定することもできる。
【0022】
再撮影指示部2015は、たとえばユーザからの入力に応じて現在撮影中のプロトコルを中断し、または撮影済みのプロトコルについての再撮影する指示を生成する。再撮影する指示により、当該プロトコルで撮影された画像はすべて写損扱いとし、当該プロトコルと同一のプロトコルを生成し、プロトコル選択部2012は当該プロトコルを選択する。また、撮影制御部2001は再撮影のプロトコルをプロトコルキューの一番後ろに登録してもよい。
【0023】
撮影保留部2016はたとえばユーザからの入力に応じて現在撮影中のプロトコル、または検査を保留状態とする。ここで検査とは被検者1人に対して行われる少なくとも1つの撮影の集まりを意味する。保留状態とは、当該撮影プロトコルを中断し保留状態として不図示の記憶部にある保留要のキューに登録する。なお、ここでいうキューは撮影プロトコルや検査に関連付けられたポインタの配列を格納しているだけでもよい。
【0024】
分割撮影のプロトコルについては、分割撮影が中断し再開させても、被写体の動きや一ずれなどにより適正な長尺画像が得られないことが想定されるため、撮影制御部2001が保留された場合当該プロトコルを終了状態としてもよい。
【0025】
撮影終了部2017はユーザや外部装置からの終了要求に応じて撮影または検査を終了させる。分割撮影の場合で、複数の撮影のうち一部の撮影が残っている場合に、撮影終了の要求があった場合、撮影終了部2017は当該撮影プロトコルまたは検査を終了状態とする。
【0026】
また、変更要求受付可否判定部2002は、撮影枚数変更の要求の受信に応じて撮影数を変更するか否かを判定する。撮影状態記憶部2006の情報を取得し、長尺撮影の撮影枚数変更要求を受付可能か判定する。通信制御部2000で長尺撮影の撮影枚数の変更要求を受信した際、撮影制御部2001を介して変更要求受付可否判定部2002へ処理が要求される。終了要求受付可否判定部2003は、撮影状態記憶部2006の情報を取得し、長尺撮影の終了要求を受付可能か判定する。通信制御部2000で長尺撮影の撮影終了要求を受信した際、撮影制御部2001を介して終了要求受付可否判定部2003へ処理が要求される。
【0027】
表示制御部2010はX線撮影装置表示部1103の表示内容を制御する。具体的には、図9は図10の操作用画面を表示させるとともにユーザや外部からの入力に応じて表示を制御する。たとえば表示制御部2010は、前記分割撮影により得られた複数の画像の位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させる。また、図11または図12に示すような画面を遷移させる制御を行う。遷移判定部2011は表示画面をある画面から他の画面に変更してもよいか否かを判定する。また判定の結果を表示制御部2010や撮影制御部2001に通知する。
【0028】
上述の構成を有するX線撮影装置1100の処理について以下説明する。
図3に基づきX線撮影装置1100がX線発生装置1200から撮影枚数の変更要求を受信する際の処理を説明する。図3は、本実施例のX線撮影装置1100の撮影枚数変更要求受信時のフローチャートである。要求の出力元のX線発生装置1200の処理の流れは図7に基づき後述する。
【0029】
まず、X線撮影装置操作入力部1102(第一の操作部)または外部装置からの指示に応じてプロトコル選択部2012が長尺撮影プロトコルの表示部3002に表示されたプロトコルを選択する(S100)。撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶する。撮影数設定部2013は選択されたプロトコルに関連付けられた情報から撮影数の情報を取得し、撮影数を設定する。更に撮影制御部2001は当該選択された長尺撮影プロトコルが開始状態となったことを撮影状態記憶部2006に記憶させる。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を出力部2008に出力させる(S101)。その後、受信部2009はX線発生装置1200のX線発生装置操作入力部(第二の操作部)を介した入力に応じて出力された全撮影枚数の変更要求(2枚)を受信する(S102)。通信制御部2000はその旨を通知し、撮影制御部2001を介し、変更要求受付可否判定部2002に変更要求の受付が可能か問い合わせる。すると、変更要求受付可否判定部2002は、受信要求に応じて撮影数を変更するか否かを判定する(S103)。変更要求受付可否判定部2002は変更要求受付が可能か否かを判定する処理を行う。
【0030】
変更要求受付可否判定部2002の判定結果より、撮影枚数の変更要求を受付可能かチェックする(S104)。撮影制御部2001は変更可能な場合、通信制御部2000に変更要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影枚数の変更要求を受付けたことを出力部2008に出力させる(S105)。更に、撮影数設定部2013は受け付けた変更要求に応じて撮影数を変更し、前記撮影数を変更すると判定された場合に前記撮影数を変更する。撮影制御部2001は、撮影条件記憶部2005に変更後の情報を保存し、X線撮影装置表示部1103に表示の更新を指示する(S107)。S104で変更要求の受付不可の場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000へ変更要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影枚数の変更要求を受付けられなかったことを通知する(S106)。ここでは、3枚から2枚への変更要求を受付けられたため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。
【0031】
なお、その際の撮影画面3000の表示の変更及び画面の遷移は、表示制御部2010の制御に応じて図11に示すようになる。図11(a)の長尺撮影プロトコルの残枚数表示部3004が残数3枚から、図11(b)のように2枚に更新される。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで(S109)、撮影を繰り返す(S108)。撮影画面3000の遷移は、図11(b)から図11(c)となり、撮影した画像がプレビュー画像表示部3001、およびサムネイル画像表示部3003に表示される。全撮影枚数の撮影が終了すると、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S110)。ここでは、全撮影枚数が3枚から2枚へ変更されたため2枚撮影すると全撮影終了となり、合成画面への自動遷移チェックが行われる。自動遷移が有効な場合は、合成画面4000を表示する(S111)。その際の画面遷移は図11(c)から図11(d)のようになる。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S112)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S113)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S114)。
【0032】
次に、図1、図2、図4、図6、図8、図9、図10、図12を用いて本実施例の長尺撮影時の撮影終了について全体の流れを説明する。
【0033】
被写体が動いてしまった、撮影済み画像に必要な範囲が含まれる等の理由から途中で撮影を終了することがある。この場合も、X線発生装置の操作卓より容易に終了ができない。また、X線撮影装置より途中で長尺撮影を終了する際、X線発生装置へ終了を通知し、次の撮影をするための準備を予め進めることで撮影フローの効率化が期待される。
【0034】
放射線技師は、長尺撮影を開始するため、操作室1020においてX線撮影装置操作入力部1102、およびX線撮影装置表示部1103を用いて検査情報の入力を行い、検査を開始する。そして、全撮影枚数が3枚の長尺撮影プロトコルを選択した後、撮影室1010へ移動し、被写体を整位する。その際、被写体の身長から3枚ではなく2枚で必要な領域が十分撮影可能と判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて撮影枚数の変更操作を行う。
【0035】
図4は、本実施例のX線撮影装置1100の撮影終了要求受信時のフローチャートである。なお撮影の終了要求とは、現在終了済みの撮影数を持って分割撮影等を終了させる要求であり、撮影数の変更要求の特殊な場合と捉えることができる。
【0036】
放射線技師は、長尺撮影プロトコルの撮影を進行中に撮影済画像に必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影の終了操作を行う。
【0037】
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。
【0038】
まず、長尺撮影プロトコルが選択(S200)されると、撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶し、更に撮影状態記憶部2006に長尺撮影プロトコルの開始を記憶する。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を行う(S201)。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで、撮影を繰り返す(S202)。2枚目の撮影終了後、全撮影枚数に達していない状態で通信制御部2000は、X線発生装置1200より長尺撮影の終了要求および撮影終了枚数(2枚)を受信する(S203)。そして、撮影制御部2001を介し、終了要求受付可否判定部2003に終了要求の受付が可能か問い合わせる。すると、終了要求受付可否判定部2003は、終了要求受付が可能かの判定処理を行う(S204)。
【0039】
終了要求受付可否判定部2003の判定結果より、撮影終了要求を受付可能かチェックする(S205)。撮影制御部2001は終了可能な場合、通信制御部2000に終了要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影終了要求を受付けたことを通信I/F2007を介して通知させる(S206)。S205で終了要求の受付不可の場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000に終了要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ撮影終了要求を受付けられなかったことを通知する(S207)。ここでは、終了枚数2枚で終了要求を受付けられたため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。終了要求受付可により全撮影終了とみなされ、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S208)。自動遷移が有効な場合表示制御部2010は、受信部2009が終了要求を撮影が終了する前に受信したことに応じて、表示部1103の表示内容を撮影のためのGUI(撮影画面3000)位置合わせのためのGUI(合成画面4000)へと変更する。
【0040】
合成画面4000を表示する(S209)。なお、撮影枚数が2枚で撮影終了要求が行われた場合の画面の表示変更及び画面の遷移は、表示制御部2010の制御に応じて図12に示すようになる。図12(a)の撮影画面3000により長尺撮を開始し、図12(b)の撮影画面3000の状態で撮影終了要求を受付ける。すると、合成画面への自動遷移が有効であれば、図12(c)の合成画面4000へ遷移し、合成処理操作が可能となる。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S210)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S211)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S212)。
【0041】
図5は、本実施例の撮影枚数変更要求受付可否を判定するフローチャートであり、図5に基づき変更要求受付可否判定部2002の詳細について説明する。
【0042】
変更要求受付可否判定部2002は、長尺撮影枚数の変更要求(2枚)を受けると(S300)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S301)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S302)。長尺撮影中でない場合は、変更要求受付不可と判定する(S306)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含む撮影済画像数が0枚か否かをチェックする(S303)。0枚即ち未撮影の場合は、変更要求受付可と判定する(S305)。ここでは、1枚も撮影していなため、変更要求受付可と判定される。なお、既に1枚でも撮影した場合は、撮影済画像数よりも要求された全撮影枚数が大きいかをチェックする(S304)。要求された全撮影枚数が大きい場合は、変更要求受付可と判定する(S305)。しかし、要求された全撮影枚数が撮影済画像数以下の場合は、変更要求受付不可と判定する(S306)。
【0043】
図6は、本実施例の撮影終了要求受付可否を判定するフローチャートで、図2の終了要求受付可否判定部2003に関する。
【0044】
終了要求受付可否判定部2003の詳細について説明する。終了要求受付可否判定部2003は、撮影終了要求および撮影終了枚数(2枚)を受けると(S400)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S401)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S402)。長尺撮影中でない場合は、終了要求受付不可と判定する(S405)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含む撮影済画像数と要求された撮影終了枚数が一致するか否かをチェックする(S403)。一致している場合は、終了要求受付可(S404)、一致していない場合は、終了要求受付不可と判定する(S405)。ここでは、撮影済画像数が2枚、要求された撮影終了枚数が2枚で一致しているため、終了要求受付可と判定される。
【0045】
図7は、本実施例のX線発生装置1200の撮影枚数変更要求時のフローチャートである。
【0046】
まず、X線発生装置1200の不図示の受信部は、通信I/F2007から長尺撮影の開始および全撮影枚数(3枚)を受信する(S1100)。受信した撮影枚数に基づき、X線管球1002の角度や位置等を設定する撮影準備を行う(S1101)。放射線技師が被写体の身長から3枚ではなく2枚で必要領域の撮影が可能と判断すると、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて撮影枚数の変更を行う。すると、X線発生装置制御部1201の不図示の出力部は、撮影数の変更要求をX線撮影装置1100の通信I/F2007に対して全撮影枚数変更要求(2枚)を出力する(S1102)。さらに不図示の受信部は、変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報をX線撮影装置1100の通信I/F2007から変更要求が受付けられたか否かの結果を受信し(S1103)、要求が受付けられたかをチェックする(S1104)。要求が受付けられた場合は、要求した全撮影枚数に更新し、X線管球や角度の位置、センサユニット等の調整を行う(S1105)。その後、全撮影枚数に達するまで撮影が繰り返され(S1106)、全撮影が終了すると通信制御部2000より長尺撮影終了通知を受信すると(S1107)、必要な長尺撮影終了処理を行い(S1108)、次の撮影要求が受付け可能となる。
【0047】
また、本実施例ではX線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて変更操作を行ったが、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206でも同様の変更操作が可能である。
【0048】
更に、本実施例では長尺撮影において未撮影状態で撮影枚数を変更する際の全体の流れを示したが、撮影開始後も同様に撮影枚数を変更することが可能である。
【0049】
図8は、本実施例のX線発生装置1200の撮影終了要求時のフローチャートである。
【0050】
まず、X線発生装置1200は、通信制御部2000より長尺撮影の開始および全撮影枚数(3枚)を受信すると(S1200)、受信した撮影枚数に基づき、X線管球1002の角度や位置、X線センサユニット1001等の撮影準備を行う(S1201)。その後、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返す途中で(S1202)、放射線技師が必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定すると、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影終了操作を行う。すると、X線発生装置制御部1201は、通信制御部2000に対して撮影終了枚数を2枚として撮影終了要求を行う(S1203)。終了要求が受付けられたか否かの結果を受信し(S1204)、要求が受付けられたかをチェックする(S1205)。要求が受付けられない場合は、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返す(S1206)。要求が受付けられると全撮影終了となり、通信制御部2000より長尺撮影終了通知を受信する(S1207)。そして、必要な長尺撮影終了処理を行い(S1208)、次の撮影要求が受付け可能となる。
【0051】
また、本実施例ではX線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて終了操作を行ったが、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204でも同様の終了操作が可能である。
【0052】
図9は、撮影画面の一例を示し、X線撮影装置表示部1103に表示される。撮影画面3000は、撮影した画像を表示するプレビュー画像表示部3001、患者情報を確認する患者情報票表示部3007、撮影プロトコルの一覧を表示する撮影プロトコルリスト表示部3014から成る。また、撮影画面3000は、被写体の体動検知等による再撮影を容易にする再撮影ボタン3009、不要な撮影画像を破棄する写損ボタン3010、画像処理調整画面へ遷移する画像調整ボタン3011が設けられている。更に、進行中の検査を保留扱いにする検査保留ボタン3012、検査を終了する検査終了ボタン3013から成る。
【0053】
また、患者情報表示部3007には編集ボタン3008が設けられ、患者情報の変更ができる。
【0054】
長尺撮影を行う際、撮影プロトコルリスト表示部3014には撮影プロトコルの表示3002に長尺撮影のプロトコルが表示される。長尺撮影プロトコルの表示部3002は、撮影画像のサムネイルを表示するサムネイル画像表示部3003、長尺撮影の残枚数を表示する残枚数表示部3004、合成画像を表示する合成画像表示部3005、合成画像を生成する画面へ遷移する合成ボタン3006から構成される。
【0055】
再撮影ボタン3009の押下に応じて再撮影指示部2015は再撮影のプロトコルを生成し、再撮影に入る。写損ボタン3010の押下に応じて写損判定部2014は画像が写損であることを判定する。検査保留ボタン3012の押下に応じて撮影保留部2016は検査を保留状態とする。検査終了ボタン3013に押下に応じて検査が終了状態とされる。
【0056】
図10は、合成画面の一例を示し、X線撮影装置表示部1103に表示される。合成画面4000は、合成画像を表示する合成画像プレビュー表示部4001、合成画像のサムネイルを表示する合成画像サムネイル表示部4005から構成される。また、合成画像を拡大する拡大ボタン4002、縮小する縮小ボタン4003、各種画像調整を行う画面へ遷移する画像調整ボタン4004、合成する各画像を自動配置する自動配置ボタン4006、配置位置を微調整する上下左右ボタン4007が設けられている。更に、処理を反映せずに画面を閉じるキャンセルボタン4008、処理を反映し合成画像を生成して画面を閉じるOKボタン4009が配置される。
【0057】
本実施例により、放射線技師は撮影室および操作室のいずれにおいても長尺撮影時の撮影枚数の変更や、撮影終了操作を行うことが可能となる。また、X線撮影装置およびX線発生装置の操作卓いずれにおいても操作が可能となる。これにより、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【0058】
[実施例2]
次に、長尺撮影時に被写体が動いてしまった等の理由による再撮影に対応する実施例について以下に述べる。システムの構成は実施例1と同様であるため説明を省略する。本実施例に係るX線撮影システムは実施例1の処理に加えて以下の処理を実行することができる。
【0059】
放射線技師は、長尺撮影の結果、被写体の体動検知等により正しく合成ができない、撮影領域が不足している等の理由により再撮影が必要と判定すると、X線発生装置簡易操作入力部1203、およびX線発生装置簡易表示部1204を用いて再撮影の操作を行う。
【0060】
再撮影指示部2015は、受信部2009がX線発生装置1200の制御部1201から撮影数を変更する要求を受信した後に再撮影の指示があった場合には、変更後の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を生成する。
【0061】
前記受信手段が前記撮影を終了する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、前記すでに開始された分割撮影の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を取得する
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。
【0062】
図13は、本実施例のフローチャートで、図2の撮影制御部2001に関する。放射線技師は、長尺撮影の再撮影が必要と判定すると撮影画面3000の再撮影ボタン3009を押下する。すると、再撮影指示部2015は、長尺撮影の再撮影要求を検知し(S700)、撮影条件記憶部2005より要求された長尺撮影の撮影条件を生成する。撮影条件の情報にはX線発生装置1200より撮影枚数変更要求を受付けたか否か、撮影終了要求を受付けたか否かの情報を含む。撮影制御部2001は、再撮影要求された長尺撮影がX線発生装置1200より撮影終了要求を受付けたかをチェックする(S701)。S701で撮影終了要求を受付けていない場合、撮影制御部2001は、X線発生装置1200より撮影枚数変更要求を受付けたかをチェックする(S702)。S702で撮影変更要求を受付けたと判定した場合、再撮影指示部2015は、変更後の撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成する(S703)。また、S701で撮影終了要求を受付けたと判定した場合、および、S702で撮影枚数変更要求を受付けていないと判定した場合、再撮影指示部2015は、オリジナルの撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成する(S704)。なお、再撮影指示部2015は新たに撮影プロトコルを生成せずとも、撮影条件記憶部2005に記憶された撮影プロトコルから適切なものを取得することとしてもよい。
【0063】
図14は、本実施例における撮影枚数変更要求受付後の再撮影時の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0064】
例えば、全撮影枚数3枚に対して全撮影枚数2枚への撮影変更要求を行った長尺撮影プロトコルを再撮影した場合、撮影プロトコルリスト表示部3014は図14のように画面遷移する。撮影開始時は全撮影枚数3枚なので残枚数表示部3004は図14(a)に示すように残数3枚と表示される。この状態でX線発生装置1200より撮影枚数変更要求で2枚に変更することを受付けると、残枚数表示部3004は図14(b)のように残数2枚と表示される。撮影を繰り返し合成画像生成後の図14(c)の状態で、放射線技師により再撮影ボタン3009が押下されると、図14(d)のように撮影済みの画像が写損扱いになり、新たに全撮影枚数2枚の長尺撮影プロトコルが生成される。
【0065】
図15は、本実施例における終了更要求受付後の再撮影時の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0066】
また、例えば、全撮影枚数3枚に対して撮影枚数2枚で撮影終了要求を行った長尺撮影プロトコルを再撮影した場合、撮影プロトコルリスト表示部3014は図15のように画面遷移する。撮影開始時は全撮影枚数3枚なので残枚数表示部3004は図15(a)に示すように残数3枚と表示される。撮影を開始し撮影枚数が2枚の図15(b)の状態で、X線発生装置1200より撮影終了要求を受付けると合成画像生成後に図15(c)へ遷移する。この状態で放射線技師により再撮影ボタン3009が押下されると、図15(d)のように撮影済みの画像が写損扱いになり、新たに全撮影枚数3枚の長尺撮影プロトコルが生成される。
【0067】
本実施例により、放射線技師が再撮影を行う際、X線発生装置1200より撮影枚数の変更を行った場合は変更後の撮影枚数で長尺撮影プロトコルが生成されるため、再度撮影変更を行う手間が省ける。また、X線発生装置1200より撮影終了を行った場合は、元の撮影枚数で長尺撮影プロトコルを生成するため、被写体の体動検知等による再撮影が容易となる。
【0068】
[実施例3]
次に、X線撮影装置1100の状態に応じて撮影終了要求受付後の合成画面遷移を制御する実施例について以下に述べる。システムの構成は実施例1と同様であるため説明を省略する。本実施例に係るX線撮影システムは実施例1及び/または実施例2の処理に加えて、以下の処理を実行することができる。
【0069】
実施例1で示したように、放射線技師が撮影終了操作を行うと、X線発生装置1200より非同期で撮影終了要求が行われる。そして、撮影終了要求受付可と判定し、合成画面4000へ遷移するが、この時、撮影画面3000上にメッセージ画面が表示されていて合成画面4000への遷移を制御しなければならないことがある。このX線撮影システム100のX線撮影装置1100またはX線発生装置1200に関する警告は、表示制御部2010により表示部1103に表示される。
【0070】
遷移判定部2011は、警告の表示中に受信部2009が撮影数を変更する要求を受信した場合、警告の表示の種類を判定する。
【0071】
そして表示制御部2010は、この判定に応じて、警告に対するユーザの入力を待って位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させるか、要求の受信に応じて直ちに位置合わせのためのGUI(合成画面4000)を表示させるかを制御する。
【0072】
その際のX線撮影装置1100の詳細について以下に示す。図16は、本実施例のフローチャートで、図2の撮影制御部2001に関する。
【0073】
例えば、全撮影枚数が3枚の長尺撮影に対して2枚撮影後にX線発生装置1200より、撮影終了要求が行われたとする。すると、撮影制御部2001は、終了要求の受付が可能か問い合わせを行い、その結果終了要求受付可となると(S800)、終了枚数が1より大きいかをチェックする(S801)。撮影済画像が1枚以下の場合、合成処理は不要なため遷移判定部2011は合成画面遷移不要と判定する(S808)。撮影済画像が2枚以上の場合、撮影制御部2001は合成画面への自動遷移が有効に設定されているか否をチェックする(S802)。無効な場合は、合成画面へ自動で遷移する必要がないので、合成画面遷移不要と判定する(S808)。有効な場合、撮影制御部2001はX線撮影装置表示部1103にメッセージダイアログが表示中か否かをチェックする(S803)。メッセージダイアログが表示されていない場合は、合成画面へ遷移して問題ないため、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。メッセージダイアログが表示されている場合は、表示されているメッセージが放射線技師の操作に同期して表示された同期メッセージなのか、操作と無関係に非同期で表示されたメッセージなのかをチェックする(S804)。操作に同期して表示された場合、放射線技師の確認による操作が次の処理に影響する場合がある。例えば、警告を無視して画像処理を続行する旨のメッセージの場合は、放射線技師がOKすると画像処理が実行され、キャンセルすると何もせず戻るため、合成画面遷移後の画像に影響することがある。そのため、S804で同期メッセージと判定した場合は、ユーザ確認待ち状態となる(S805)。そして、放射線技師によるメッセージ確認後メッセージダイアログを閉じ選択に基づいた処理を適宜行った後(S806)、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。S804で非同期メッセージと判定した場合、非同期メッセージは、例えば転送に失敗した等、いつ確認しても次の操作に影響を与えないため、メッセージダイアログを表示したまま、合成画面へ遷移すると判定する(S807)。
【0074】
図17は、本実施例における同期メッセージ表示中に撮影終了要求を受付けた場合の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
【0075】
例えば、図17(a)に示されるように、同期メッセージダイアログ3100が表示されている状態で撮影終了要求を受付けた場合、すぐに合成画面4000へは遷移せず、放射線技師による確認を待つ。放射線技師がOKボタンまたは、キャンセルボタン押下すると、同期メッセージダイアログ3100を閉じ、選択に応じた処理完了後、図17(b)の合成画面4000へ遷移する。合成画面4000を閉じると図17(c)の撮影画面3000へ遷移する。この時、同期メッセージダイアログ3100は閉じた状態である。
【0076】
図18は、本実施例における非同期メッセージ表示中に撮影終了要求を受付けた場合の画面遷移の一例であり、X線撮影装置表示部1103に表示される。
上述の場合に対して、例えば図18(a)に示されるように非同期メッセージダイアログ3200が表示されている状態で撮影終了要求を受付けた場合、非同期メッセージダイアログ3200を表示したまま、図19 (b)の合成画面4000へ遷移する。合成画面4000を閉じると図18(c)の撮影画面3000へ遷移し、非同期メッセージダイアログ3200は表示された状態で、メッセージの内容が確認できる。
【0077】
ここでは、同期メッセージダイアログ3100が表示されている場合は、一律ユーザの確認待ち状態となる実施例を示したが、更に分類し、合成画像の生成に影響しない場合は、非同期メッセージダイアログ3200表示時と同様の処理をしてもよい。
【0078】
本実施例により、撮影画面3000にメッセージが表示されている状態で撮影終了要求を受けた場合の合成画面4000へ遷移が、円滑に行われる。
【0079】
[実施例4]
撮影終了要求を撮影変更要求に統合した場合の実施例について以下に述べる。
【0080】
図19は、実施例4におけるX線撮影システム機能の構成図であり、X線撮影装置制御部1101の一部である。なお、図2の符号と同じものは同一のものを示す。本実施例において、撮影枚数の変更および撮影終了が必要と判定した際の放射線技師の操作は、実施例1と同様であり、X線撮影装置制御部1101とX線発生装置制御部1201とのやり取りが一部異なる。実施例1においては長尺撮影時の全撮影枚数変更要求と撮影終了要求はそれぞれ異なる要求とみなしていたが、本実施例では、撮影終了要求を撮影枚数変更要求と共通の要求で行う。
【0081】
例えば、放射線技師が、長尺撮影プロトコルの撮影を進行中に撮影済画像に必要な領域が全て含まれるため、2枚目の撮影で終了してよいと判定したとする。すると、放射線技師は、X線発生装置操作入力部1205、およびX線発生装置表示部1206を用いて撮影終了操作を行う。
【0082】
図20は、本実施例のX線撮影装置1100のフローチャートである。
【0083】
まず、長尺撮影プロトコルの表示部3002に表示されたプロトコルが選択(S500)されると、撮影制御部2001は撮影条件記憶部2005に撮影条件を記憶し、更に撮影状態記憶部2006に長尺撮影プロトコルの開始を記憶する。そして、通信制御部2000に長尺撮影の開始を通知する。通信制御部2000は、長尺撮影の開始を受け、X線発生装置1200へ長尺撮影開始および全撮影枚数(3枚)の通知を行う(S501)。そして、撮影済画像数と全撮影枚数が一致するまで、撮影を繰り返す。2枚目の撮影終了後、全撮影枚数に達していない状態で通信制御部2000は、X線発生装置制御部1201より変更要求および変更枚数(2枚)を受付ける(S502)。その後、撮影制御部2001を介し、要求受付可否判定部2100に変更要求の受付が可能か問い合わせる。すると、要求受付可否判定部2100は、要求受付が可能かの判定処理を行う(S503)。
【0084】
要求受付可否判定部2100の判定結果より、要求を受付け可能かチェックする(S504)。撮影制御部2001は要求受付け可能な場合、通信制御部2000に要求を受付けたことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ要求を受付けたことを通知する(S505)。S504で要求の受付不可となった場合、撮影制御部2001は、通信制御部2000に要求の受付ができないことを通知する。すると、通信制御部2000はX線発生装置1200へ要求を受付けられなかったことを通知する(S506)。ここでは、終了要求受付可と判定されているため、X線発生装置1200へは正常に受付けたことが通知される。次に撮影制御部2001は、受付けた要求が撮影枚数変更要求なのか撮影終了要求なのかを判定する(S507)。S507で撮影枚数変更要求と判定されると、撮影制御部2001は、撮影条件記憶部2005に変更後の情報を保存し、X線撮影装置表示部1103に表示の更新を指示する(S508)。S507で撮影終了要求と判定されるか、または、全撮影枚数に達するまで撮影を繰り返し(S509)撮影が終了したと判定されると(S510)、合成画面へ自動遷移する設定か否かをチェックする(S511)。自動遷移が有効な場合は、合成画面4000を表示する(S512)。合成画面4000で調整を行い、OKボタン4009を押下すると合成処理が行われ(S513)、更に画像記憶部2004へ合成画像が保存される(S514)。その後、撮影制御部2001は通信制御部2000に長尺撮影の終了を通知すると、撮影制御部2001はX線発生装置1200へ長尺撮影終了を通知する(S515)。
【0085】
ここで、要求受付可否判定部2100の詳細について説明する。図21は、本実施例の要求受付可否を判定するフローチャートで、図19の要求受付可否判定部2100に関する。要求受付可否判定部2100は、変更要求および変更枚数(2枚)を受けると(S600)、撮影状態記憶部2006より撮影状態を取得する(S601)。なお、取得した撮影状態には、撮影中のプロトコル情報、および撮影済画像数を含む進捗情報が含まれるものとする。取得した撮影状態から長尺撮影中か否かチェックする(S602)。長尺撮影中でない場合は、変更要求受付不可と判定する(S608)。ここでは、長尺撮影プロトコルを選択し撮影中であるため、長尺撮影中と判定される。次に、取得した撮影状態に含まれる撮影済画像数が0枚か否かをチェックする(S603)。0枚即ち未撮影の場合は、撮影枚数の変更要求受付可と判定する(S605)。ここでは、撮影済画像数が2枚なので次のステップへ進む。次に、撮影済画像数よりも要求された全撮影枚数が大きいかをチェックする(S604)。要求された全撮影枚数が大きい場合は、変更要求受付可と判定する(S606)。ここでは撮影済画像数が2枚、要求された全撮影枚数が2枚で、撮影済画像数より大きくないため、次のステップへ進む。次に、撮影済画像数と要求された撮影終了枚数が一致するか否かをチェックする(S605)。一致している場合は、終了要求受付可(S607)、一致していない場合は、終了要求受付不可と判定する(S608)。ここでは、撮影済画像数が2枚、要求された撮影終了枚数が2枚で一致しているため、終了要求受付可と判定される。
【0086】
本実施例により、実施例1と同様、放射線技師は容易に変更や終了操作が行えるため、部屋の移動や操作卓間の移動が低減され撮影フローの効率化を図ることができる。
【0087】
[その他の実施例]
長尺撮影において、途中の撮影で写損が発生した場合に、途中から再撮影をしても被写体の動き等の理由により適切な長尺画像が得られない場合がある。よって、写損が発生した場合には撮影枚数の変更要求がきてもこれに応じて撮影枚数の変更処理を行わず、撮影終了部2017はそのまま当該撮影プロトコルを終了させる。たとえば写損判定部2014が、分割撮影の終了前に撮影済みの画像が写損であると判定され、その後にX線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、出力部2008は該要求に応じた撮影数の変更要求を出力しない。なお、いわゆる分割撮影の場合には、被写体の動きによる分割撮影全体に与える影響が少ないため、写損判定部2014により写損と判定されても撮影制御部2001が撮影を継続することとすればよい。
【0088】
同様に長尺撮影の撮影プロトコルが撮影保留部2016により保留状態となった場合にX線発生装置1200から撮影数を変更する要求を受信しても、変更要求受付可否判定部2002は該要求に応じた撮影数の変更を受け付けない判定をする。撮影保留状態となった時点で撮影制御部2001は当該撮影プロトコルを終了させる。いわゆる分割撮影の場合にはそのまま継続させる制御をする。
【0089】
ただ、保留状態となった後でも、X線発生装置1200からの撮影枚数の変更要求により、すでに撮影が終了している枚数以下に設定された場合、撮影制御部2001は当該保留状態を解除し、当該プロトコルを終了状態とすることとする。これにより、実質的に終了しているにもかかわらず保留状態とされてしまうことが無くなり、ユーザの使い勝手が向上する。
【0090】
このように、分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに分割撮影の画像が写損であると判定された場合や、または前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに該分割撮影のプロトコルが保留状態とされた場合、分割撮影を終了状態とする。これにより、適切な位置合わせが難しい長尺画像が生成されてしまうことを全撮影が終了前に防ぐことで、被検者の被ばく線量を低減させることができる。
【0091】
上述の実施例において、撮影中とは、操作部からの入力に応じてプロトコル選択部2012がプロトコルを選択してから、原則そのプロトコルの撮影が終了するまでをいう。検査保留や検査終了となった場合には、当該プロトコルの撮影が終了したとする。
【0092】
上述の実施形態におけるX線撮影装置の制御処理を情報処理装置のハードウェアとプログラムコードにより実現することもできる。この場合情報処理装置は、少なくとも1つのCPUと、RAMと、ROMと、外部記憶装置と、記憶媒体ドライブと、I/F(インターフェース)とを有しそれらはバスにより相互に接続されている。また、装置には表示部であるモニタ、操作部であるキーボード及びマウスが接続されている。ROMには上述の図2乃至8、図13、図16、図20ならびに図21のフローチャートに示す処理を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが格納されている。また、このプログラムにより、図9乃至図12、図14、図15、図17ならびに図18に示す画面表示及び当該画面表示の遷移処理を実現するための表示用画像及び表示制御プログラムが格納されている。これをRAMに展開しCPUがプログラムコードに示す指示を実行することで、上述の実施形態の処理を実現することができる。
【0093】
この場合、当該プログラム自体及びプログラムを記憶した記録媒体は発明を構成する。なおここでいう記録媒体には、キャッシュメモリあるいは揮発メモリも含む一時的でないハードウェアメモリも含む。
【0094】
その他、図1、図2、図19等に示す各機能ブロックで実行する処理を複数の回路ブロックに分けて実装しても良いし、複数のブロックを1つの回路として実装しても良い。また、X線撮影装置の機能を複数の装置に分散させて実行することとしてもよい。更には、X線撮影システムの機能を1つの装置により実現することとしてもよい。たとえば、X線撮影装置制御部1101を1つの制御装置とし、撮像センサ1000、X線撮影装置操作入力部1102およびX線撮影装置表示部1103を制御することとしてもよい。
【0095】
X線発生装置1200についても同様にX線発生装置制御部1201を1つの制御装置としてもよい。この場合当該制御装置は、X線源1002、X線発生装置駆動制御部1202、X線発生装置簡易表示部1204、X線発生装置簡易操作入力部1203、X線発生装置操作入力部1205、X線発生装置表示部1206を制御することとなる。
【0096】
上述の本発明の各実施形態の説明では、本発明に係る放射線撮影装置として、放射線の一種であるX線を用いて被写体のX線画像データの撮影を行うX線撮影装置を適用した場合について説明を行う。また、本発明においては、このX線撮影装置に限らず、例えば、他の放射線(例えば、α線、β線、γ線等)を用いて被写体の放射線画像の撮影を行う放射線撮影装置に適用することも可能である。
【0097】
更には、可視光や狭帯域光を受光し撮影する眼底カメラ等の撮影装置のキャリブレーション処理について本発明を適用することとしても良い。その場合、上述の説明の線量値は光量あるいは光強度に置き換えられる。
【0098】
上述した実施形態は一例であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0099】
100 X線撮影システム
1100 X線撮影装置
1101 X線撮影装置制御部
1102 X線撮影装置操作入力部
1200 X線発生装置
1201 X線発生装置制御部
1205 X線発生装置操作入力部
1000 撮像センサ
1002 X線源
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置を制御する制御装置であって、
分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、
前記撮影数をX線発生装置に対し出力する出力手段と、
X線発生装置から前記撮影数の変更要求を受信する受信手段と、
前記要求の受信に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定手段と、
を有することを特徴とするX線撮影装置を制御する制御装置。
【請求項2】
すでに開始された分割撮影についての再撮影を指示する指示手段をさらに有し、
前記指示手段は、前記受信手段が前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、前記変更要求に応じた変更後の撮影数に応じた分割撮影の設定情報を取得し、
前記受信手段が前記撮影を終了する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、すでに開始された前記分割撮影の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記分割撮影により得られた複数の画像の位置合わせのためのGUIを表示部に表示させる表示制御手段と、をさらに有し、
前記表示制御手段は、前記受信手段が前記撮影を終了する要求を前記撮影数の撮影が終了する前に受信したことに応じて、前記表示部の表示内容を前記位置合わせのためのGUIへと変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記表示制御手段はさらに前記X線撮影装置に関する警告を表示させ、
前記警告の表示中に前記受信手段が前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記警告の表示の種類を判定する遷移判定手段と、
前記表示制御手段は、前記判定に応じて、前記警告に対するユーザの入力を待って前記位置合わせのためのGUIを表示させるか、前記要求の受信に応じて直ちに前記位置合わせのためのGUIを表示させるかを制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記X線撮影装置を制御するための入力を受け付ける操作部と、
前記出力手段は、前記操作部からの入力に応じた前記撮影数の変更指示があった場合に、前記X線発生装置に対して該撮影数の変更を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記分割撮影により得られた画像が写損であるか否かを判定する写損判定手段と、
前記分割撮影の終了前に前記画像が写損であると判定され、その後に前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記出力手段は該要求に応じた撮影数の変更をしない
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
1単位の撮影情報を示す撮影プロトコルを選択する選択手段と、
該撮影プロトコルを選択した後に、該撮影プロトコルを保留状態とする撮影保留手段と、を有し、
前記保留状態とした後に前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記判定手段は該要求に応じた撮影数の変更をしない
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
所定の分割撮影のプロトコルに応じて得られた画像が、前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに前記画像が写損であると判定された場合または前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに該分割撮影のプロトコルが保留状態とされた場合、前記分割撮影を終了状態とする撮影終了手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記設定手段は、前記撮影数を変更すると判定された場合に前記撮影数を変更することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置と、
X線を検出する検出器と、
を有することを特徴とするX線撮影装置。
【請求項11】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する制御装置であって、
分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信する受信手段と、
前記撮影数の変更要求を前記X線撮影装置に対し出力する出力手段と、
前記受信手段は、前記変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を前記X線撮影装置から受信する
ことを特徴とするX線撮影装置を制御する制御装置。
【請求項12】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置と、X線を検出し画像を得る検出器と、
を備えるX線撮影装置と、
請求項11に記載の制御装置を備える前記X線発生装置と、
を有することを特徴とするX線撮影システム。
【請求項13】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するための制御方法であって、
分割撮影の撮影数を設定するステップと、
前記撮影数をX線発生装置に対し出力するステップと、
X線発生装置から前記撮影数の変更要求を受信するステップと、
前記変更要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定するステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項14】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する制御方法であって、
分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信するステップと、
前記撮影数の変更要求を前記X線撮影装置に対し出力するステップと、
前記変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を前記X線撮影装置から受信するステップと、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項15】
複数の操作部を有し、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置システムを制御する制御方法であって、
分割撮影の撮影数を設定するステップと、
第一の操作部を介した入力に応じて該設定された撮影数を変更するステップと、
前記設定された撮影数または前記変更された撮影数をX線発生装置に対し出力するステップと、
第二の操作部を介した入力に応じて前記出力された撮影数の変更要求を出力するステップと、
前記第二の操作部を介した入力に応じて出力された前記撮影数の変更要求に合わせて前記設定された撮影数または前記変更された撮影数を変更するか否かを判定するステップと、
を有することを特徴とするX線撮影システムの制御方法。
【請求項16】
請求項13乃至15のいずれか1項に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項1】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置を制御する制御装置であって、
分割撮影の撮影数を設定する設定手段と、
前記撮影数をX線発生装置に対し出力する出力手段と、
X線発生装置から前記撮影数の変更要求を受信する受信手段と、
前記要求の受信に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定する判定手段と、
を有することを特徴とするX線撮影装置を制御する制御装置。
【請求項2】
すでに開始された分割撮影についての再撮影を指示する指示手段をさらに有し、
前記指示手段は、前記受信手段が前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、前記変更要求に応じた変更後の撮影数に応じた分割撮影の設定情報を取得し、
前記受信手段が前記撮影を終了する要求を受信した後に前記再撮影の指示があった場合には、すでに開始された前記分割撮影の撮影枚数に応じた分割撮影の設定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記分割撮影により得られた複数の画像の位置合わせのためのGUIを表示部に表示させる表示制御手段と、をさらに有し、
前記表示制御手段は、前記受信手段が前記撮影を終了する要求を前記撮影数の撮影が終了する前に受信したことに応じて、前記表示部の表示内容を前記位置合わせのためのGUIへと変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記表示制御手段はさらに前記X線撮影装置に関する警告を表示させ、
前記警告の表示中に前記受信手段が前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記警告の表示の種類を判定する遷移判定手段と、
前記表示制御手段は、前記判定に応じて、前記警告に対するユーザの入力を待って前記位置合わせのためのGUIを表示させるか、前記要求の受信に応じて直ちに前記位置合わせのためのGUIを表示させるかを制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記X線撮影装置を制御するための入力を受け付ける操作部と、
前記出力手段は、前記操作部からの入力に応じた前記撮影数の変更指示があった場合に、前記X線発生装置に対して該撮影数の変更を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記分割撮影により得られた画像が写損であるか否かを判定する写損判定手段と、
前記分割撮影の終了前に前記画像が写損であると判定され、その後に前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記出力手段は該要求に応じた撮影数の変更をしない
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
1単位の撮影情報を示す撮影プロトコルを選択する選択手段と、
該撮影プロトコルを選択した後に、該撮影プロトコルを保留状態とする撮影保留手段と、を有し、
前記保留状態とした後に前記X線発生装置から前記撮影数を変更する要求を受信した場合、前記判定手段は該要求に応じた撮影数の変更をしない
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
所定の分割撮影のプロトコルに応じて得られた画像が、前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに前記画像が写損であると判定された場合または前記分割撮影の撮影数分の撮影が終了していないときに該分割撮影のプロトコルが保留状態とされた場合、前記分割撮影を終了状態とする撮影終了手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記設定手段は、前記撮影数を変更すると判定された場合に前記撮影数を変更することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置と、
X線を検出する検出器と、
を有することを特徴とするX線撮影装置。
【請求項11】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する制御装置であって、
分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信する受信手段と、
前記撮影数の変更要求を前記X線撮影装置に対し出力する出力手段と、
前記受信手段は、前記変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を前記X線撮影装置から受信する
ことを特徴とするX線撮影装置を制御する制御装置。
【請求項12】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置と、X線を検出し画像を得る検出器と、
を備えるX線撮影装置と、
請求項11に記載の制御装置を備える前記X線発生装置と、
を有することを特徴とするX線撮影システム。
【請求項13】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するための制御方法であって、
分割撮影の撮影数を設定するステップと、
前記撮影数をX線発生装置に対し出力するステップと、
X線発生装置から前記撮影数の変更要求を受信するステップと、
前記変更要求に応じて前記撮影数を変更するか否かを判定するステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項14】
被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線発生装置を制御する制御方法であって、
分割撮影の撮影数をX線撮影装置から受信するステップと、
前記撮影数の変更要求を前記X線撮影装置に対し出力するステップと、
前記変更要求に応じた変更が行われたか否かを示す情報を前記X線撮影装置から受信するステップと、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項15】
複数の操作部を有し、被写体を所定の撮影数の部分領域毎に分けて撮影する分割撮影を実行するようX線撮影装置システムを制御する制御方法であって、
分割撮影の撮影数を設定するステップと、
第一の操作部を介した入力に応じて該設定された撮影数を変更するステップと、
前記設定された撮影数または前記変更された撮影数をX線発生装置に対し出力するステップと、
第二の操作部を介した入力に応じて前記出力された撮影数の変更要求を出力するステップと、
前記第二の操作部を介した入力に応じて出力された前記撮影数の変更要求に合わせて前記設定された撮影数または前記変更された撮影数を変更するか否かを判定するステップと、
を有することを特徴とするX線撮影システムの制御方法。
【請求項16】
請求項13乃至15のいずれか1項に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
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【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−39197(P2013−39197A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177128(P2011−177128)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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