説明

X線撮影装制御置および方法

【課題】 本発明は、互いに異なる種類のX線検出器を導入する際のユーザー負荷を軽減することを目的とする。
【解決手段】 撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサのセンサ情報を取得する第一の取得手段と、前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサのセンサ情報を取得する第二の取得手段と、前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する選択手段と、前記選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線撮影の際に必要な撮影条件を設定するX線撮影制御装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
X線撮影制御システムは、X線発生装置とX線検出器を内蔵するX線撮影装置とから構成される。X線撮影の際には、被写体を挟んだ一方にX線発生装置、もう一方にX線撮影装置を配置し、X線発生装置から被写体に対してX線を照射する。被写体を透過したX線はX線検出器に入射し、X線検出部からの信号出力より、入射したX線に応じたX線撮影画像がX線撮影装置内で生成される。
X線撮影画像は、主に、医療診断や工業用の非破壊検査で広く用いられている。
一般的に、X線撮影制御システムでは、X線管電圧、管電流、撮影時間、画像処理パラメータなどの設定すべき撮影条件が多数あり、所望の撮影条件を指定してX線撮影を行う。
特許文献1には、X線撮影制御装置システムにおいて、撮影条件をコピーした後に、ユーザー指示に基づき所望の撮影条件に変更する撮影条件管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−284709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮影条件はX線検出器の種類に依存している場合が多く、X線検出器の種類によって設定すべき撮影条件は大きく異なる。従って、互いに異なる種類のX線検出器を導入する場合、特許文献1に開示されているような処理によって、他のX線検出器の撮影条件をそのまま転用することは、一般的に出来ない。一方で、撮影条件は数百個の項目に達する場合があり、撮影条件の転用なしでこれらを新規作成することは、ユーザーにとって大きな負荷となる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、互いに異なる種類のX線検出器を導入する際のユーザー負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサを選択する第一の選択手段と、前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサを選択する第二の選択手段と、前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する第三の選択手段と、前記第三の選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、互いに異なる種類のX線検出器を導入する際のユーザー負荷を軽減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第一の実施形態におけるX線撮影管理システムの全体側面図である。
【図2】第一の実施形態における撮影条件の管理方法を表す図である。
【図3】第一の実施形態における処理を示すフローチャートである。
【図4】第一の実施形態で作成された撮影条件を示す図である。
【図5】第一の実施形態における、追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが静止画の場合に作成される撮影条件の撮影タイプを示す図である。
【図6】第二の実施形態における、追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが動画の場合に作成される撮影条件の撮影タイプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
【0009】
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態における(システム)の全体側面図である。
【0010】
このX線撮影制御システムは、センサ情報を追加するためのセンサ情報追加手段101が設けられている。そして、転用元となるセンサ情報をユーザーに選択させるための転用元センサ情報選択手段102、転用元センサ情報に関連づいている撮影条件を取得するための撮影条件候補取得手段103、センサの対応する撮影モードを取得するためのセンサ対応撮影モード取得手段104で構成されている。更に、撮影条件候補の撮影タイプを取得するための撮影条件候補撮影タイプ取得手段105、転用可能な撮影条件を決定するための転用可能撮影条件決定手段106、転用可能な撮影条件から追加したセンサ情報の撮影条件を作成するための撮影条件作成手段107で構成されている。
【0011】
尚、図1に示される各構成手段は、一般的なパーソナルコンピュータもしくはその代替装置を用いて実現することが可能である。各構成は、各処理を行うためのコンピュータプログラムが格納された記録媒体から各処理を行うためのコンピュータプログラムを読み出し、各処理を実行することにより、コンピュータをX線撮影制御装置として機能させる。
【0012】
図2は、本実施形態に関わる撮影条件の管理方法を表す図である。
【0013】
X線撮影時の照射条件、画像処理時のパラメータ、PACSやプリンタへの出力時の設定パラメータである撮影条件12は、撮影手技10とセンサ情報11が定まることにより特定できる情報であり、一つの撮影手技10と一つのセンサ情報11とに対して一つ以下の撮影条件12を持つ。撮影手技10、センサ情報11、撮影条件12はデータベースなどの記憶手段に保持されている。
【0014】
本実施形態のフローを、作成される撮影条件の例を示す図4と、処理フローを示す図3とを利用して説明する。
【0015】
尚、以下の処理フローは、前述した通り、図1における各構成手段が、各処理を行うためのコンピュータプログラムが格納された記録媒体から各処理を行うためのコンピュータプログラムを読み出し、各処理を実行する。
【0016】
まず、本X線撮影制御システムでは、図4に示す中で、センサ情報2、撮影手技1、撮影手技2、撮影手技3、撮影条件1.2、撮影条件2.2、撮影条件3.2、は既に登録されているものとする。そして、新規追加するセンサの追加センサ情報111であるセンサ情報3に関連付ける撮影条件を作成するための転用元となる撮影条件を本X線撮影制御システムに選択させる。
【0017】
そのため、S1で、X線撮影制御装置は第一の取得手段および第二の取得手段として機能し、管理システム画面上におけるユーザー指示に基づき、転用元となる既存のセンサ情報のいずれかを選択する。ここで、第一の取得手段で選択されるX線センサは、新規導入されるセンサであるため、撮影条件の設定が必要な第一のX線センサになる。また、第二の取得手段で選択されるX線センサは、撮影条件の転用元となる第二のX線センサである。
【0018】
この時、ユーザーは新規導入するセンサを用いてX線撮影を行う場合の用途に応じて、出来るだけ多くの撮影条件を転用できるような既存のセンサ情報を選択するほうが望ましい。この時、転用元センサ情報選択手段は、ユーザーの所望の用途に応じて既存のセンサ情報を提示する。ここで、ユーザーは転用元センサ情報110として、センサ情報2を選択したとする。センサ情報2は、撮影条件の転用元となる第二のX線センサに対応する第二のセンサ情報である。
【0019】
次に、本X線撮影制御システムはS2でユーザーによって選択されたセンサ情報に関連付く撮影条件を、撮影条件候補取得手段を用いて撮影条件候補としてデータベースから取得する。
【0020】
本実施形態では、ユーザーは転用元センサ情報110として、センサ情報2を選択しているので、撮影条件1.2、撮影条件2.2、撮影条件3.2が撮影条件候補112として取得される。
【0021】
次に、本X線撮影制御システムは第三の取得手段として機能し、S5で転用可能な撮影条件を決定する条件の一つである追加するセンサ情報のセンサ対応撮影モード(第一の撮影モード)と転用元のX線センサのセンサ対応撮影モード(第二の撮影モード)を、S3で取得する。センサ対応撮影モードは、センサが静止画X線撮影のみ可能であれば静止画撮影モード、動画X線撮影も可能であれば動画撮影モードとなる。本実施形態では追加センサ情報111であるセンサ情報3のセンサ対応撮影モードは静止画撮影モードである。
【0022】
次に、S2で取得された撮影条件候補の撮影タイプをS4で取得する。撮影条件の撮影タイプは静止画撮影、長尺撮影、透視撮影、シネ撮影が存在し、撮影条件は一つ以上の撮影タイプを持つ。センサ情報のセンサ対応撮影モードが静止画であった場合は、そのセンサ情報に関連づく撮影条件の撮影タイプは静止画撮影、長尺撮影の組み合わせのみであり、動画であった場合は撮影条件の撮影タイプは静止画撮影、長尺撮影、透視撮影、シネ撮影のすべての組み合わせが可能である。
【0023】
次に、S2で取得した撮影条件候補の中からS5で追加センサ情報111に関連づく撮影条件として転用可能な撮影条件を転用可能撮影条件113として選択する。
【0024】
本実施形態では、追加センサ情報111であるセンサ情報3のセンサ対応撮影モードが静止画であり、撮影条件候補112である撮影条件1.2、撮影条件2.2、撮影条件3.2の撮影タイプがそれぞれ静止画撮影、静止画撮影と透視撮影、静止画撮影と透視撮影とシネ撮影である。センサ情報3のセンサ対応撮影モードは静止画であるため、関連付く撮影条件の撮影タイプは静止画撮影、長尺撮影のみを含むことが可能である。そのため、本X線撮影制御システムは撮影条件候補112の中で静止画撮影、長尺撮影を撮影タイプとして含む撮影条件を転用可能撮影条件113として選択する。ここで、撮影条件3.2のように静止画撮影・透視撮影・シネ撮影をすべて含む撮影条件は一般に静止画を撮影する目的ではないことが多く、撮影条件に含まれる画像処理パラメータの設定値などが静止画撮影用と異なる場合が多いため転用可能撮影条件113として選択しない。つまり、撮影条件1.2、撮影条件2.2を転用可能撮影条件113として選択する。
【0025】
次に、S5で決定された転用可能撮影条件113を元にS6で撮影条件作成手段を用いて追加センサ情報111に関連づく撮影条件を作成する。追加センサ情報111であるセンサ情報3のセンサ対応撮影モードが静止画であるため、撮影条件作成手段は転用可能撮影条件113として決定された撮影条件の中で、静止画撮影タイプに関する撮影条件のみをコピーし、センサ情報3に関連付く撮影条件114として作成する。図5は追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが静止画の場合の、撮影条件候補が含む撮影タイプと、撮影条件作成手段によって作成される撮影条件の撮影タイプの対応表T1を表している。
【0026】
最後に、S6でセンサ情報111に関連付く撮影条件を作成した後、ユーザー指示に基づき、転用した撮影条件を所望の撮影条件に変更する。
【0027】
以上述べたように、本実施形態によれば、既存の撮影条件が存在する場合に所望の転用元センサ情報を指定して撮影条件をコピーすることができる。
【0028】
従って、転用元センサ情報と追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが異なった場合でも追加センサ情報に関連付く撮影条件を既存の撮影条件から転用することができ、センサの新規導入時に撮影条件を新規作成する手間が低減され、ユーザーの手間を低減することが可能となる。
【0029】
(第二の実施形態)
第一の実施形態のS6では、追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが静止画である場合を例として説明した。本実施形態では、追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが動画の場合を例として、S6を説明する。S6以外のS1〜S5については、第一の実施形態と同様の処理を行う。
【0030】
本実施形態では、S6で追加センサ情報の撮影条件作成手段を用いて撮影条件を作成する際に、図6のように撮影条件を作成する。追加センサ情報のセンサ対応撮影モードが動画の場合にはすべての撮影タイプに対応しているため、すべての撮影タイプの撮影条件をコピーし転用することができる。
【0031】
しかし、センサ対応撮影モードが動画であるセンサは透視撮影を行いながら静止画を撮影することが多いため、ラジオグラフィの撮影タイプが含まれている場合、撮影条件候補が含む撮影タイプが静止画撮影だけであった場合にも、デフォルトの撮影条件で透視撮影の撮影タイプを付加する。
【0032】
以上述べたように、本実施形態によれば、既存の撮影条件が静止画撮影だけであった場合にも、その撮影条件を転用して、透視撮影を行いながら静止画を撮影する撮影条件を作成できる。
【0033】
従って、センサ対応撮影モードが動画のセンサを新規導入した際に容易に透視撮影が導入でき、センサの新規導入時に撮影条件を新規作成する手間を低減することが可能となる。
【0034】
(第三の実施形態)
第一の実施形態のS6では、撮影条件作成手段が転用できる撮影条件はすべてコピーしていた。しかし、X線照射条件、対応グリッド情報のグリッド設定、X線蓄積時間、切り出しサイズ、センサの感度情報などの設定はそのまま転用すると不都合がある場合が多いため、より良い設定パラメータへ変更し撮影条件を作成する。
【0035】
まず、照射条件はセンサの感度に依存するため、転用元センサ情報の感度と追加センサ情報の感度が異なる場合、撮影に必要な線量が足りない場合や、不要な線量で撮影してしまうことがある。そのため、感度が2倍のセンサを追加する際には、照射条件の線量値を半分にして撮影条件を作成する。
【0036】
また、グリッド設定はセンサによっては外付けタイプ、埋込みタイプの違いがあり、そのまま転用するとグリッド設定に不整合が生じる可能性がある。そこで、追加するセンサが埋込みタイプの場合は、撮影条件のグリッド設定を必ずグリッド使用モードに設定して撮影条件を作成する。
【0037】
また、X線蓄積時間は撮影の用途によって異なる場合が多い。特に、透視撮影を行いながら静止画を撮影する場合や、長尺撮影を行う場合は静止画撮影を最短の時間で行うことが多い。そこで、転用可能撮影条件の撮影タイプが静止画撮影を含み、更に透視撮影、または長尺撮影を含む場合、撮影条件に含まれるX線蓄積時間の設定を追加センサの対応する最短の時間として設定し、撮影条件を作成する。
【0038】
また、切り出しサイズの設定はセンサのサイズ、ピクセルピッチに依存することが多いため、センサの画素数(ピクセル)でサイズが指定されていた場合には転用可能撮影条件の切り出しサイズ設定を一時的に実寸値に変換し、追加センサ情報のピクセルピッチ情報を元に画素数へ再変換して設定し、撮影条件を作成する。
【0039】
以上述べたように、本実施形態によれば、追加するセンサの細かいセンサ情報が異なった場合でも、より良い設定で撮影条件を作成できる。したがって、撮影条件の転用後にセンサに依存する撮影条件の再設定を行う手間を低減することが可能となる。
【0040】
(第四の実施形態)
第一の実施形態のS6では、撮影条件作成手段が転用できる撮影条件はすべてコピーしていた。
【0041】
本実施形態では、照射条件、グリッド設定、X線蓄積時間、切り出しサイズなどの設定はそのまま転用できない場合が多いため、デフォルト値の設定で撮影条件を作成する。
【0042】
(第五の実施形態)
第一の実施形態のS6では、撮影条件作成手段が転用できる撮影条件はすべてコピーしていた。
【0043】
本実施形態では、センサとX線管球の距離、センサと患者の距離などの設定はそのまま転用できない場合が多いため、転用元センサ情報からではなく、追加センサ情報と同一の姿勢情報を持つセンサ情報から転用し、撮影条件を作成する。例えば、図4の転用元センサ情報であるセンサ情報2の姿勢が臥位であり、追加センサ情報であるセンサ情報3の姿勢が立位であり、センサ情報1の姿勢が立位である場合、センサ情報1に関連付く撮影条件のX線管球の距離、センサと患者の距離を転用し、撮影条件を作成する。
【0044】
(第六の実施形態)
第一の実施形態のS5では、図5と図6に示すとおり、転用可能撮影条件決定手段が可能な限りすべての撮影条件候補が含む撮影タイプを転用可能撮影条件として決定していた。
【0045】
しかし、その場合、撮影条件作成手段によって不要な撮影条件まで作成されたり、撮影条件の数が大量となったりして、撮影条件の管理が煩雑になってしまうことがある。そこで、転用可能撮影条件を決定する前にユーザーに選択肢を提示し、転用可能撮影条件を限定する。
【0046】
ユーザーへ提示する選択肢は、撮影タイプであり、静止画撮影、長尺撮影、透視撮影、シネ撮影の複数選択である。例えば、ユーザーが透視撮影を選択すると、転用可能撮影条件決定手段は透視撮影を撮影タイプに含む撮影条件を転用可能撮影条件として決定する。
【0047】
(第七の実施形態)
第一の実施形態のS6では、撮影条件作成手段がすべての撮影条件の中のすべての設定値を転用し、撮影条件を作成していた。しかし、デフォルト設定を用いながら限定的に設定値を転用したい場合に、適宜設定値をデフォルト値に戻す作業が必要となる。そこで、ユーザーに選択肢を提示し、撮影条件を作成する。
【0048】
ユーザーに提示する選択肢は、撮影条件の設定項目であり、照射条件、画像処理パラメータ、PACS・プリンタなどへの出力設定などである。
【符号の説明】
【0049】
10 撮影手技
11 センサ情報
12 撮影条件
101 センサ情報追加手段
102 転用元センサ情報選択手段
103 撮影条件候補取得手段
104 センサ対応撮影モード取得手段
105 撮影条件候補撮影タイプ取得手段
106 転用可能撮影条件決定手段
107 撮影条件作成手段
110 転用元センサ情報
111 新規追加センサ情報
112 撮影条件候補
113 転用可能撮影条件
114 撮影条件作成手段で作成された撮影条件

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサのセンサ情報を取得する第一の取得手段と、
前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサのセンサ情報を取得する第二の取得手段と、
前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定手段と、を有することを特徴とするX線撮影制御装置。
【請求項2】
更に、
前記第一のX線センサのセンサ情報に対応する第一の撮影モードと、前記第二のX線センサのセンサ情報に対応する第二の撮影モードとを取得する第三の取得手段を有し、
前記選択手段は、
前記第一の撮影モードと前記第二の撮影モードとに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択することを特徴とするX線撮影制御装置。
【請求項3】
前記第一の撮影モードと前記第二の撮影モードとは、静止画撮影モードと動画撮影モードとの少なくとも一つを含み、
前記撮影条件は、静止画撮影と長尺撮影と透視撮影とシネ撮影との少なくとも一つを含む撮影タイプであることを特徴とする請求項2に記載のX線撮影制御装置。
【請求項4】
前記選択手段は、
前記第一の撮影モードが静止画撮影モードであり、前記第二の撮影モードが動画撮影モードである場合、前記転用可能な撮影条件として、静止画撮影と透視撮影とシネ撮影とを含む撮影タイプの撮影条件を選択することを特徴とする請求項3に記載のX線撮影制御装置。
【請求項5】
前記選択手段は、
前記第一の撮影モードが動画撮影モードであり、前記第二の撮影モードが静止画撮影モードであり、前記第二のX線センサの撮影条件にラジオグラフィの撮影タイプが含まれている場合、前記転用可能な撮影条件として、透視撮影を含む撮影タイプの撮影条件を選択することを特徴とする請求項3に記載のX線撮影制御装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記選択手段により選択されなかった撮影条件に対してデフォルト値を設定することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項7】
前記第一のX線センサのセンサ情報には前記第一のX線センサの感度情報が含まれ、前記第二のX線センサのセンサ情報には前記第二のX線センサの感度情報が含まれ、
前記設定手段は、前記第一のX線センサの感度情報と前記第二のX線センサの感度情報とに基づき、前記前記第一のX線センサの撮影条件に含まれるX線照射条件を設定することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項8】
前記設定手段は、前記第一のX線センサのセンサ情報に含まれる対応グリッド情報が、
埋込みグリッドである場合、前記前記第一のX線センサの撮影条件に含まれるグリッド設定をグリッド使用モードに設定することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項9】
前記設定手段は、前記転用可能な撮影条件の撮影タイプに、静止画撮影と、透視撮影または長尺撮影とが含まれる場合、前記前記第一のX線センサの撮影条件に含まれるX線蓄積時間の設定を、前記第一のX線センサが対応することが可能な時間の内、最短の時間に設定することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項10】
前記設定手段は、前記転用可能な撮影条件の切り出しサイズ設定が、センサの画素数で指定されていた場合、転用元センサ情報と新規追加のセンサ情報に含まれるピクセルピッチからサイズを実寸値へ変換して設定し、実寸値で指定された場合、実寸値を転用して設定することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項11】
前記設定手段は、前記転用可能な撮影条件に含まれるX線センサとX線管球の距離、センサと患者の距離は、転用元センサ情報の姿勢が新規追加のセンサ情報の姿勢と同一である場合、センサとX線管球の距離、センサと患者の距離をそのまま転用し、異なる場合、新規追加のセンサ情報の姿勢と同一な姿勢が設定されている他のセンサ情報のセンサとX線管球の距離、センサと患者の距離を転用することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影制御装置。
【請求項12】
前記選択手段は、ユーザー指示に基づき、前記転用可能な撮影条件に含まれる撮影タイプを選択することを特徴とする請求項3に記載のX線撮影制御装置。
【請求項13】
第一の取得手段が、撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサのセンサ情報を取得する第一の取得工程と、
第二の取得手段が、前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサのセンサ情報を取得する第二の取得工程と、
選択手段が、前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する選択工程と、
設定手段が、前記選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定工程と、を有することを特徴とするX線撮影制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、
撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサのセンサ情報を取得する第一の取得手段と、
前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサのセンサ情報を取得する第二の取得手段と、
前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定手段と、を有することを特徴とするX線撮影制御装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項15】
コンピュータを、
撮影条件を設定する必要のある第一のX線センサのセンサ情報を取得する第一の取得手段と、
前記撮影条件を設定するための撮影条件の転用元となる第二のX線センサのセンサ情報を取得する第二の取得手段と、
前記第一のX線センサのセンサ情報と前記第二のX線センサのセンサ情報とに基づき、前記第二のX線センサの撮影条件の内、前記第一のX線センサの撮影条件として転用可能な撮影条件を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された撮影条件に基づき、前記第一のX線センサの撮影条件を設定する設定手段と、を有することを特徴とするX線撮影制御装置として機能させるためのコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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