説明

β−クリプトキサンチンを有効成分とする骨形成促進剤

【課題】積極的に骨形成を促進して骨疾患を予防・治療することができる顕著な効果を有する骨形成促進剤や、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両作用を有する骨粗鬆症等の骨疾患の予防・治療薬や、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両作用を有する化合物をリード化合物とする骨疾患に対する予防・治療のための有効成分のスクリーニング方法を提供するものである。
【解決手段】温州みかんの表皮と果肉に多く存在するβ−クリプトキサンチンに骨形成促進作用及び骨疾患治療作用があることを確認し、β−クリプトキサンチンやその組成物を、骨形成促進剤、骨疾患の予防・治療薬、骨疾患の予防・治療用機能性食品又は食品素材、飼料用組成物とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、β−クリプトキサンチンを有効成分とする骨形成促進剤や骨粗鬆症等の骨疾患の予防・治療薬、β−クリプトキサンチンを添加した骨粗鬆症等の骨疾患の予防・治療用機能性食品又は食品素材や飼料用組成物、β−クリプトキサンチンをリード化合物とする骨形成促進又は骨疾患に対する予防・治療のための有効成分をスクリーニングする方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
骨代謝、骨形成不全により、骨中のカルシウム量の減少などが生じて、種々の骨疾患が起こると考えられている。骨疾患の代表として骨折、骨軟化症、骨減少症、骨粗鬆症、腰背痛等がある。特にこれら骨疾患の中でも骨粗鬆症は、加齢による骨吸収と骨形成のバランスが崩れることで、相対的に骨吸収が優位となるために骨量の減少が起こり、骨の微細構造の変化により骨の強度が低下し、骨折が起こりやすくなる病態を示す。特に女性の場合には、閉経や卵巣摘除などにより骨量の減少は急速に起こる。骨粗鬆症になると、骨折したり、激しい痛みなどを伴うだけでなく、特に老人の寝たきりの原因ともなるため、高齢化社会における生活の質の向上という観点からも、有効な治療法が求められている。骨粗鬆症は発症してから治療するのは困難であることから、予防に努めることが重要であり、若年期から骨量を増やすことが不可欠で、日常的に骨形成に必要な栄養成分や、骨形成を促進する食品を積極的に摂取するようにしなければならないことが深く認識されるようになった。骨を強化する食品としては、現在、主にカルシウムやマグネシウム、ビタミンDが利用されている。また、カルシウムの腸管からの吸収を促進するカゼインホスホペプチドなども利用されている。
【0003】
骨粗鬆症等の骨疾患の治療薬としては、活性型ビタミンD3や女性ホルモン(エストロゲン)、カルシトニン、イプリフラボン類が臨床に用いられ、最近になって、ビタミンK2に代表されるポリイソプレノイド誘導体の破骨細胞形成抑制作用に基づく抗骨粗鬆症剤(特開平7−215849号公報)も開発されている。また、カゼインホスホペプチド及びゲニステインを有効成分として含有する骨強化剤(特開2001−302539号公報)、サポニン、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン及びゲニスティンを主たる有効成分とする骨形成促進及び抗骨粗鬆症組成物(特開2000−191526号公報)、ワサビ抽出物を有効成分とし、抗骨粗鬆症作用を発揮する骨量増進組成物(特開平10−279492号公報)、アセキサム酸亜鉛を有効成分とする骨疾患治療剤(特開平10−218767号公報)、イソフラボンを主たる有効成分とする骨形成促進及び骨塩量減少防止用組成物(特開平10−114653号公報)、ビタミンK2と亜鉛を共に強化した抗骨粗鬆症組成物(特開平10−36256号公報)なども知られている。
【0004】
他方、β−クリプトキサンチン(β−cryptoxanthine;分子量552)はエタノール溶解性のカロテノイドとして知られ、カンキツ類の中では温州みかんに圧倒的に多く含まれ、果実1個に1〜2mg含まれている。このβ−クリプトキサンチンは、栄養成分としてプロビタミンAの特性を備えているだけでなく、最近の抗癌性物質の研究においては、人参等の緑黄色野菜に含有されているカロチノイドであるβ−カロチンよりも高い抗癌作用を有することが明らかになり関心を集めている(Biol. Pharm. Bull. 18,2,227,1995)。このようにβ−クリプトキサンチンは発癌抑制成分として重要であることから、β−クリプトキサンチンを強化した柑橘系統や柑橘加工食品の開発に役立てるため、温州みかんに匹敵するβ−クリプトキサンチン含量の高品質柑橘類作出や、β−クリプトキサンチンを合成する遺伝子の単離(特開平11−155577号公報、特開平11−46770号公報)や、β−クリプトキサンチンを柑橘類から大量に分離する技術の開発などが行われている。
【0005】
また、β−クリプトキサンチンの温州みかん等の柑橘類からの分離法はよく知られており(岡山大農学報 69, 17-25 , 1987、東京医科大学紀要 18 , 1-7, 1992、Journal of Food Biochemistry., 18, 273-283, 1995)、最近、みかん果汁を圧搾して得られた原料沈澱物等からβ−クリプトキサンチンを含有する溶剤抽出分を得、これを加水分解した後、この加水分解物を一次展開溶媒と共に平均粒子径10〜80μmのシリカ粉末が充填された第1カラムに線速度2cm/分以上の流速で導入してβ−クリプトキサンチンを含むフラクションを分離し、脱溶媒した後に、この分離物を二次展開溶媒と共に平均粒子径10〜80μmのオクタデシルシランシリカが充填された第二カラムに線速度2cm/分以上の流速で導入して、β−クリプトキサンチンを95重量%以上の量で含有するフラクションを分離する高純度β−クリプトキサンチンの製造方法(特開2000−136181号公報)や、柑橘類の果実を搾汁、ろ過又は篩別後、遠心分離して得られる沈殿物に酵素剤を添加して凍結し、解凍した後、脱水することを特徴とするカロチノイド高含有パルプの製造方法、上記カロチノイド高含有パルプを加水して脱水する操作を繰り返した後、乾燥、粉砕するカロチノイド、β−クリプトキサンチン等の含有率が増強されたカロチノイド高含有パルプ及びその粉末の製造方法(特開2000−23637号公報)が提案されている。
【0006】
さらに、リード化合物の活性の可能性のある類似体を迅速に検索するための方法として、ラジカルを一時的にかさ高い空間保持基に結合し、ラジカルの3Dモデルをコンビナトリアルゴーストデータベースに登録し、ゴーストデータベース内のアクセス可能な任意の分子構造について、ファーマコホア型の物理的性質の特色を示す任意の原子を検出し;各分子構造中に検出されたファーマコホアの対について、この分子の全立体構造に関係する原子の間のすべての距離を計算して、距離分布密度を作成し;ファーマコホアの対のすべての距離分布密度を含む立体構造フィンガープリントベクターを作成し;ファーマコホア特色の相対的重要性を説明する、各分子フィンガープリントのための評点機能を定義し;リード化合物のフィンガープリントを作成し、リード化合物が最大になる上記評点機能により、これらのフィンガープリントを可能性あるライブラリーの各フィンガープリントと比較し、そして評点機能により特定の閾値未満の評点値が得られる、可能性あるライブラリーの分子を検索することにより、3D多重立体構造フィンガープリントの大きなデータベースから、化学的に可能なコンビナトリアル生成物を作成及びスクリーニングする方法が知られている(特表2001−521943号公報)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
骨粗鬆症に代表される骨疾患において我が国で現在認可されている8種の治療剤は総て骨吸収抑制剤(骨が溶けるのを抑制する)であり、唯一メバロン酸合成阻害剤であるスタチンに骨形成促進作用があると報じられたが、遺伝子レベルの知見であり、実際には、骨形成促進効果は弱いものであった。本発明の課題は、積極的に骨形成を促進して骨疾患を予防・治療することができる顕著な効果を有する骨形成促進剤や、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両作用を有する骨粗鬆症等の骨疾患の予防・治療薬や、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両作用を有する化合物をリード化合物とする骨疾患に対する予防・治療のための有効成分のスクリーニング方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、温州みかんの表皮と果肉に多く存在するβ−クリプトキサンチンに骨形成促進作用及び骨疾患の予防・治療作用があることを見い出した。すなわち、β−クリプトキサンチンを含む培養液中で大腿骨の骨幹部と骨幹端部組織を培養し、その骨組織中のカルシウム量、骨石灰化促進酵素の発現量、骨組織中の細胞数指標となるDNA量を測定し、いずれにおいても有意な上昇を確認し、β−クリプトキサンチンが、大腿骨組織の海綿骨(骨幹端部組織)及び皮質骨(骨幹部組織)におけるタンパク質合成を増進し、骨形成を増大することを見い出した。また、骨塩溶解(骨吸収)作用を有し、老化による骨粗鬆症病態発症の生理的役割を果たしている副甲状腺ホルモン(PTH)とβ−クリプトキサンチンの共存下で骨組織を培養し、骨幹部組織及び骨幹端部組織のカルシウム量の減少を有意に抑制しうることを確認した。さらに、β−クリプトキサンチンをラットに経口投与したところ、骨幹部と骨幹端部組織中のカルシウム量、骨石灰化促進酵素の発現量、骨組織中の細胞数指標となるDNA量のいずれにおいても有意な上昇を示し、β−クリプトキサンチンを経口投与することにより、骨量増進効果がもたらされることを確認した。これらのことから、β−クリプトキサンチンが、骨形成を増進すると共に、骨吸収を抑制することにより、骨塩量を保持・増進する効果を発揮し、抗骨粗鬆症因子として機能することを明らかにした。そして、このような組織培養系で確認された効果は、経験的に経口実験でもほぼ100%有効性が確認されている。本発明はこれら知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0009】
すなわち本発明は、(1)β−クリプトキサンチンを添加したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材や、(2)β−クリプトキサンチン含有組成物を添加したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材や、(3)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(2)記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材や、(4)骨疾患が骨粗鬆症であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材や、(5)β−クリプトキサンチンを配合したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物や、(6)β−クリプトキサンチン含有組成物を配合したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物や、(7)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(6)記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物に関する。
【0010】
また本発明は、(8)β−クリプトキサンチンを添加した食品又は食品素材を、骨形成促進用の食品又は食品素材として使用する方法や、(9)β−クリプトキサンチン含有組成物を添加した食品又は食品素材を、骨形成促進用の食品又は食品素材として使用する方法や、(10)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(9)記載の方法や、(11)β−クリプトキサンチンを配合した飼料を、骨形成促進用の飼料用組成物として使用する方法や、(12)β−クリプトキサンチン含有組成物を配合した飼料を、骨形成促進用の飼料用組成物として使用する方法や、(13)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(12)記載の方法や、(14)β−クリプトキサンチンを、骨形成促進用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法や、(15)β−クリプトキサンチン含有組成物を、骨形成促進用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法や、(16)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(15)記載の方法や、(17)β−クリプトキサンチンを、骨形成促進用の飼料用組成物の配合剤として使用する方法や、(18)β−クリプトキサンチン含有組成物を、骨形成促進用の飼料用組成物の配合剤として使用する方法や、(19)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(18)記載の方法や、(20)β−クリプトキサンチンを食品又は食品素材に添加することを特徴とする骨形成促進用の食品又は食品素材の製造方法や、(21)β−クリプトキサンチン含有組成物を食品又は食品素材に添加することを特徴とする骨形成促進用の食品又は食品素材の製造方法や、(22)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(21)記載の製造方法や、(23)β−クリプトキサンチンを配合することを特徴とする骨形成促進用の飼料用組成物の製造方法や、(24)β−クリプトキサンチン含有組成物を配合することを特徴とする骨形成促進用の飼料用組成物の製造方法や、(25)β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする上記(24)記載の方法に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、β−クリプトキサンチンを有効成分とすることで、積極的に骨形成を促進して骨疾患を予防・治療することができる顕著な効果を有する骨形成促進剤や、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用の両作用を有する骨粗鬆症等の骨疾患の予防・治療薬を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の骨形成促進剤としては、β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、また、本発明の骨疾患の予防・治療薬としては、β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を有効成分とするものであれば特に制限されるものではなく、また、本発明の骨疾患の予防・治療用機能性食品又は食品素材としては、β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を添加した、骨疾患の予防・治療に用いられる、骨疾患の予防・治療機能を有する食品や食品素材であれば特に制限されるものではなく、さらに、本発明の飼料用組成物としては、β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を配合したものであればどのようなものでもよく、上記骨疾患としては、骨折、骨軟化症、骨減少症、骨粗鬆症、腰背痛等を挙げることができ、中でも、閉経後骨粗鬆症、エストロゲン欠乏性骨粗鬆症、老人性骨粗鬆症、ステロイド誘発骨粗鬆症等の骨粗鬆症や骨軟化症などの代謝性骨疾患を好適に例示することができる。
【0013】
β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物の製法としては、柑橘類から抽出・生成する方法や、β−クリプトキサンチン産生酵素をコードする遺伝子を利用する方法など公知の方法を含め特に制限されないが、その給源として、1個当たり1〜2mg含まれ、オレンジ類、グレープフルーツ、レモンなど他の柑橘類の60倍以上のβ−クリプトキサンチンを含有する温州みかんを用いることが好ましく、温州みかんの中でも、果皮(フラベド)100g当たり約8mg、果汁100g当たり約1mgのβ−クリプトキサンチンを含有する杉山温州等の高β−クリプトキサンチン含有品種の温州みかんや、温州みかんとの交配により作出された高β−クリプトキサンチン含有品種を用いることが好ましい。ここで、β−クリプトキサンチン含有組成物とは、人為的にβ−クリプトキサンチン含量が高められたβ−クリプトキサンチンの混在物をいう。また、温州みかんを処理してβ−クリプトキサンチン含有組成物を得る方法としては特に制限されず、例えば、前述の特許文献10や特許文献11の他、非特許文献2〜4記載の処理方法を挙げることができる。
【0014】
β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を、骨疾患の予防・治療薬等の医薬品として用いる場合は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。また、これらに加えて、上述した公知の骨形成促進作用及び/又は骨吸収抑制作用を有する物質や、カルシウム、マグネシウム、リン等のミネラルを併用することができる。これら予防若しくは治療剤は、経口的又は非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる他、スプレー剤の型で鼻孔内投与することもできるが、経口的に投与することが好ましい。投与量は、予防か治療かの投与目的、骨疾患の種類や重篤度、患者の年齢等に応じて適宜選定することができる。
【0015】
β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を添加した、骨疾患の予防・治療に用いられる、骨疾患の予防・治療機能を有する食品や食品素材の種類としては特に制限されず、例えば、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等のパン・菓子類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、チーズ、バター等の乳製品や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダ等の各種総菜を挙げることができる。これら食品や食品素材には、上述した公知の骨形成促進作用及び/又は骨吸収抑制作用を有する物質や、カルシウム、マグネシウム、リン等のミネラルを併用してもよい。
【0016】
β−クリプトキサンチンやβ−クリプトキサンチン含有組成物を配合した飼料用組成物は、ブタ、ウシ、ニワトリ等の家畜・家禽や、イヌ、ネコ等のペット、養殖魚介類の飼育等に有利に用いることができ、かかる飼料用組成物には、上述したイプリフラボン類等の公知の骨形成促進作用及び/又は骨吸収抑制作用を有する物質や、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、マンガン、銅等のミネラルを併用することができる。
【0017】
本発明の骨粗鬆症等の骨疾患に対する予防・治療のための有効成分をスクリーニングする方法としては、β−クリプトキサンチンをリード化合物とするスクリーニング方法であれば特に制限されるものではなく、かかるβ−クリプトキサンチンをリード化合物とするスクリーニング方法により、さらに効力の高い骨形成促進剤や骨疾患の予防・治療剤の開発が可能になる。β−クリプトキサンチンをリード化合物とした骨形成促進剤や骨疾患の予防・治療剤のスクリーニングを行うには、例えば上述の特許文献12に記載された方法等のコンビナトリアルケミストリーの手法を用いれば効率よく行うことができる。また、コンビナトリアルケミストリーの手法を用いなくとも、古典的な構造活性相関の手法を用いてβ−クリプトキサンチンをリード化合物とする骨形成促進剤や骨疾患の予防・治療剤のスクリーニングを行うこともできる。そして、β−クリプトキサンチンをリード化合物とするスクリーニング方法により得られる骨形成促進剤や骨疾患の予防・治療剤も本発明に含まれる。
【0018】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0019】
[方法]
(ラット骨組織片の培養)
ラット(ウイスター系雄性;4〜5週齢)(日本SLC(株)から購入、固形飼料オリエンタル酵母(MF))をエーテル麻酔下に大腿骨を無菌的に摘出し、大腿骨は0.25Mの蔗糖液で洗浄後、骨幹部(皮質骨)と骨幹端部(海綿骨)に分け、β−クリプトキサンチン等を含有する培養液(ダルベッコ変法5%グルコース含有培養液、無血清培養液)中で、上記骨組織片を37℃の条件下で48時間、5%CO−95%airのインキュベーター中で培養した。また、β−クリプトキサンチンはエクストラシンテース社製「β−クリプトキサンチン」を、シクロヘキシイミドはシグマ社製「シクロヘキシイミド」を、β−カロテンはシグマ社製「β−カロテン」を、キサンチンはシグマ社製「キサンチン」を、副甲状腺ホルモンはシグマ社製「副甲状腺ホルモン」を、プロスタグランジンEはシグマ社製「プロスタグランジンE」を用いた。なお、β−クリプトキサンチン等を添加することなく、培養液のみで培養した場合を対照とした。
【0020】
(骨カルシウムの測定)
骨組織中のカルシウム量を測定した。インキュベーター中で培養した後、組織片を0.25M蔗糖溶液で洗浄、乾燥後、骨重量を測定した。その後、組織片に濃硝酸を加えて120℃で12時間灰化し、原子吸光分光光度計(パーキンエルマー社製「パーキンエルマー303」)を用いて骨カルシウム量を定量した。
【0021】
(アルカリ性ホスファターゼ活性の測定)
骨の石灰化の促進に関する最も重要な酵素であるアルカリ性ホスファターゼの発現量を調べた。インキュベーター中で培養した後、組織片を0.25Mの蔗糖液で洗浄し、6.5mMのバルビタール緩衝液(pH7.4)3ml中で破砕し、超音波処理した。この液を遠心分離して上清を酵素液としてWalter及びSchuttの方法(in Method of Enzymatic Analysis, Vol1-2,p856, Academic Press, New York, 1965)に従って測定した。すなわち、p−ニトロフェニール燐酸を基質として、ジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)2mlに酵素液0.05mlを添加し、37℃で30分間インキュベーションし、0.05NのNaOHを10ml添加した後、分光光度計を用いて吸光度(405nm)を測定し、骨に対する治療剤及び骨に対する作用の知られている化合物の骨アルカリ性ホスファターゼ活性を調べた。
【0022】
(DNA量の定量)
骨組織中の細胞数の指標として、DNA量を定量した。インキュベーター中で培養した後、組織片を0.25Mの蔗糖溶液で洗浄し、湿重量を測定した。その後、0.1NのNaOH4ml中で粉砕して、4℃で24時間浸透させた。この液を遠心分離し、上清を試料としてCeriottiらの方法(J.Biol.Chem., 241: 34-77, 1951)に従って定量した。即ち、試料2mlに濃塩酸1ml及び0.04%のインドール溶液1mlを添加し沸騰水中で100℃に加熱後、急冷して、クロロホルム4mlで抽出し、クロロホルム層を採取して、分光光度計(490nm)を用いて骨中のDNA量を測定した。
【0023】
(ラットへのβ−クリプトキサンチンの経口投与)
ラット(ウイスター系雄性;4〜5週齢)に、β−クリプトキサンチンをコーン油に溶解した3種類の濃度のβ−クリプトキサンチン溶解液(10,25及び50μg/mlコーン油)を、骨ゾンデを用いてラット体重100g当たり1日1回、7日間経口投与した。最終投与の24時間目に屠殺し、大腿骨を摘出し、筋肉等を取り除き、骨幹部(diaphysis)と骨幹端部(metaphysis)に分けて、骨成分を測定した。
【実施例2】
【0024】
[結果]
(β−クリプトキサンチンの骨形成増進作用の発現)
β−クリプトキサンチンの骨成分増加効果について調べた。β−クリプトキサンチン(10−8〜10−5M)を含有する上記培養液中で、大腿骨の骨幹部と骨幹端組織を48時間培養した。骨組織中のカルシウム量、アルカリ性ホスファターゼ治性(骨石灰化促進酵素)及びデオキシリボ核酸(DNA;骨組織中細胞数の指標)量を実施例1記載の方法で測定した。結果を表1及び第1図〜第6図に示す。なお、それぞれの試験群は6〜8回ずつ測定し、平均値及び標準誤差で示した。また、有意差検定にはStudent’s t-testを用いて求め、対照と比較してP値が0.01以下(**)又は0.05以下(*)であれば統計学的に有意差ありとした。その結果、クリプトキサンチン(10−8〜10−5M)は、骨幹部及び骨幹端部組織のカルシウム量の有意な増加をひき起こした。また、クリプトキサンチン(10−8〜10−5M)は、骨幹部アルカリ性ホスファターゼ活性を有意に増加させ、クリプトキサンチン(10−7〜10−5M)は、骨幹端部の本酵素活性の上昇をひき起こした。さらに、骨幹部組織及び骨幹端部組織DNA量は、クリプトキサンチン(10−7〜10−5M)の存在下で有意に増加した。
【0025】
【表1】


【0026】
(タンパク質合成阻害剤の影響)
β−クリプトキサンチンの骨成分増加効果の発現に及ぼすタンパク質合成阻害剤の影響について調べた。タンパク質合成阻害剤としては、真核細胞の60Sリボゾームに作用し、ペプチド鎖延長における転移反応を阻害するシクロヘキシイミドを用いた。β−クリプトキサンチン(10−6M)の存在下、シクロヘキシイミド(10−6M)の存在下、β−クリプトキサンチン(10−6M)とシクロヘキシイミド(10−6M)の共存下における、骨組織中のカルシウム量、アルカリ性ホスファターゼ活性及びDNA量を測定した。結果を表2及び第7図〜第12図に示す。それぞれの試験群は6回ずつ測定し、平均値及び標準誤差で示した。また、有意差検定にはStudent’s t-testを用いて求め、対照と
比較してP値が0.01以下(*)であれば統計学的に有意差ありとした。β−クリプトキサンチン(10−6M)の存在下で増加した骨幹部及び骨幹端部組織におけるカルシウム量、骨アルカリ性ホスファターゼ活性及び骨DNA量はシクロヘキシイミド(10−6M)の存在下で有意に低下した。これらの結果は、β−クリプトキサンチンが、大腿骨組織の海綿骨(骨幹端部組織)及び皮質骨(骨幹部組織)において、そのタンパク質合成を増進することにより、骨形成を増大していることを明らかにしている。
【0027】
【表2】

【0028】
(比較例)
β−クリプトキサンチンに代えて、β−カロテン(β−carotene)とキサンチン(xantine;2,6-dihydroxypurine)の骨カルシウム量に及ぼす効果について調べた。β−カロテンの10−7M及びキサンチンの10−6Mをそれぞれ培養液中に存在させ、実施例1記載の方法で、骨幹部あるいは骨幹端部組織を48時間培養した後、骨組織中のカルシウム量を測定した。結果を表3及び第13図、第14図に示す。表3中の各値は6〜8匹のラットの平均値±標準誤差を示す。表3から明らかなように、β−カロテンやキサンチンでは、骨組織中カルシウム量の有意な増加効果は発現することがなかった。
【0029】
【表3】

【0030】
(β−クリプトキサンチンの骨吸収抑制作用の発現)
β−クリプトキサンチンの骨塩溶解抑制効果について調べた。副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone;PTH)は、副甲状腺から分泌され、骨塩溶解(骨吸収)作用を発揮
するペプチドホルモンで、老化に伴った骨粗鬆症の発現に病態生理的役割を果たしている。同様に、プロスタグランジンEも生理的な骨塩溶解をひき起こすことが知られている。そこで、大腿骨の骨幹部及び骨幹端部組織を10−7MのPTHの存在下、又は10−5MのプロスタグランジンEの存在下で48時間培養した後、骨組織中のカルシウム量を測定した。また、これらとβ−クリプトキサンチン(10−8〜10−6M)の共存下で、同様に培養した後、骨組織中のカルシウム量を測定した。結果を表4及び第15図〜第18図に示す。それぞれの試験群は6〜8回ずつ測定し、平均値及び標準誤差で示した。また、有意差検定にはStudent’s t-testを用いて求め、対照と比較してP値が0.01以下(*)、又はPTHやプロスタグランジンE単独と比較してP値が0.01以下(#)であれば統計学的に有意差ありとした。PTH存在下で骨組織を培養すると、骨幹部及び骨幹端部組織のカルシウム量が有意に減少した。この減少は、β−クリプトキサンチン(10−8〜10−6M)の存在下で有意に抑制された。同様に、生理的な骨塩溶解をひき起こすプロスタグランジンE(10−5M)においても、骨組織中カルシウム量の有意な減少がひき起こされたが、この減少はβ−クリプトキサンチン(10−8〜10−6M)の存在下で完全に抑制された。
【0031】
以上の結果より、β−クリプトキサンチンは、骨形成を増進・促進するとともに、骨吸収を抑制することにより、骨塩量を保持・増進する効果を発揮し、抗骨粗鬆症因子として機能することが確かめられた。
【0032】
【表4】

【0033】
(ラットにβ−クリプトキサンチン経口投与による骨成分の増加)
ラットにβ−クリプトキサンチンを経口投与したときに骨成分が増加するかどうか調べた。β−クリプトキサンチンを7日間投与(10,25,50μg/100g体重・日)した後、骨組織中のカルシウム量、アルカリ性ホスファターゼ治性(骨石灰化促進酵素)及びデオキシリボ核酸(DNA;骨組織中細胞数の指標)量を実施例1記載の方法で測定した。結果を表5及び第19図〜第24図に示す。なお、それぞれの試験群は6回ずつ測定し、平均値及び標準誤差で示した。また、有意差検定にはStudent’s t-testを用いて求め、対照と比較してP値が0.01以下(*)であれば統計学的に有意差ありとした。その結果、骨幹部及び骨幹端部組織のカルシウム量は、β−クリプトキサンチンの投与(10,25,50μg/100g体重・日)により、有意に増加した。骨幹部及び骨幹端部組織のアルカリホスファターゼ活性(骨石灰化促進酵素)は、β−クリプトキサンチンの投与(10,25,50μg/100g体重・日)により、有意に増加した。骨組織中DNA量(骨組織中の細胞数の指標)は、骨幹部においては、β−クリプトキサンチンの投与(25及び50μg/100g体重・日)で有意に増加し、骨幹端部では、β−クリプトキサンチンの投与(10,25,50μg/100g体重・日)で有意に増加した。
【0034】
以上のことより、β−クリプトキサンチンは、経口投与することにより、骨成分量を増加し、骨量増進効果を有することが確認できた。このことから、β−クリプトキサンチンは、骨形成促進剤として有用であり、骨粗鬆症の予防と治療に有効であると考えられる。
【0035】
【表5】


【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹部組織における骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図2】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹部組織における骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図3】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹部組織における骨DNA量の測定結果を示す図である。
【図4】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹端部組織における骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図5】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹端部組織における骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図6】本発明のβ−クリプトキサンチンの骨幹端部組織における骨DNA量の測定結果を示す図である。
【図7】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図8】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹部組織での骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図9】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹部組織での骨DNA量の測定結果を示す図である。
【図10】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹端部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図11】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹端部組織での骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図12】本発明のβ−クリプトキサンチンとタンパク合成阻害剤との共存下における骨幹端部組織での骨DNA量の測定結果を示す図である。
【図13】本発明のβ−クリプトキサンチンとβ−カロテンとの共存下、及びβ−クリプトキサンチンとキサンチンの共存下における骨幹部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図14】本発明のβ−クリプトキサンチンとβ−カロテンとの共存下、及びβ−クリプトキサンチンとキサンチンとの共存下における骨幹端部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図15】本発明のβ−クリプトキサンチンと副甲状腺ホルモンとの共存下における骨幹部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図16】本発明のβ−クリプトキサンチンと副甲状腺ホルモンとの共存下における骨幹端部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図17】本発明のβ−クリプトキサンチンとプロスタグランジンEとの共存下における骨幹部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図18】本発明のβ−クリプトキサンチンとプロスタグランジンEとの共存下における骨幹端部組織での骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図19】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹部組織における骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図20】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹部組織における骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図21】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹部組織における骨DNA量の測定結果を示す図である。
【図22】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹端部組織における骨カルシウム量の測定結果を示す図である。
【図23】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹端部組織における骨アルカリ性ホスファターゼ活性の測定結果を示す図である。
【図24】本発明のβ−クリプトキサンチンをラットに経口投与したときの骨幹端部組織における骨DNA量の測定結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
β−クリプトキサンチンを添加したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材。
【請求項2】
β−クリプトキサンチン含有組成物を添加したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材。
【請求項3】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項2記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材。
【請求項4】
骨疾患が骨粗鬆症であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された食品又は食品素材。
【請求項5】
β−クリプトキサンチンを配合したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物。
【請求項6】
β−クリプトキサンチン含有組成物を配合したことを特徴とし、骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物。
【請求項7】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項6記載の骨疾患の予防・治療のために用いられるものである旨の表示が付された飼料用組成物。
【請求項8】
β−クリプトキサンチンを添加した食品又は食品素材を、骨形成促進用の食品又は食品素材として使用する方法。
【請求項9】
β−クリプトキサンチン含有組成物を添加した食品又は食品素材を、骨形成促進用の食品又は食品素材として使用する方法。
【請求項10】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
β−クリプトキサンチンを配合した飼料を、骨形成促進用の飼料用組成物として使用する方法。
【請求項12】
β−クリプトキサンチン含有組成物を配合した飼料を、骨形成促進用の飼料用組成物として使用する方法。
【請求項13】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
β−クリプトキサンチンを、骨形成促進用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法。
【請求項15】
β−クリプトキサンチン含有組成物を、骨形成促進用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法。
【請求項16】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項17】
β−クリプトキサンチンを、骨形成促進用の飼料用組成物の配合剤として使用する方法。
【請求項18】
β−クリプトキサンチン含有組成物を、骨形成促進用の飼料用組成物の配合剤として使用する方法。
【請求項19】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
β−クリプトキサンチンを食品又は食品素材に添加することを特徴とする骨形成促進用の食品又は食品素材の製造方法。
【請求項21】
β−クリプトキサンチン含有組成物を食品又は食品素材に添加することを特徴とする骨形成促進用の食品又は食品素材の製造方法。
【請求項22】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項21記載の製造方法。
【請求項23】
β−クリプトキサンチンを配合することを特徴とする骨形成促進用の飼料用組成物の製造方法。
【請求項24】
β−クリプトキサンチン含有組成物を配合することを特徴とする骨形成促進用の飼料用組成物の製造方法。
【請求項25】
β−クリプトキサンチン含有組成物が、温州みかんの処理物であることを特徴とする請求項24記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−325602(P2006−325602A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−223854(P2006−223854)
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【分割の表示】特願2004−546461(P2004−546461)の分割
【原出願日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【出願人】(503163804)株式会社えひめ飲料 (9)
【Fターム(参考)】