説明

お薬手帳2次元バーコードシステム

【課題】患者が持つ「お薬手帳」の機能を保持しながら常時携帯を楽にするシステムを提供する。
【解決手段】「お薬手帳」を作製した調剤薬局のアドレス等の情報と所有する患者の個人情報等を一つの2次元バーコードに記録、印刷した名刺サイズの「2次元バーコードカード」402を作成し、従来の「お薬手帳」に換えて常時携帯しやすくし、2次元バーコード読み取りソフト入りのカメラ機能付き携帯電話403を使って該患者の薬履歴を保管する調剤薬局のホストPC401にアクセスしいつでも自分の薬履歴を見ることができ、他の医者等にかかる時には患者の薬履歴を該医者の持つPC405に該カードを使って表示することが可能とし、処方する薬の判断に役立つと共に処方薬の情報をアクセスした先のホストPCに追加情報として返信し該患者の薬履歴の保管と維持がなされる。

【発明の詳細な説明】
【発明が属する技術分野】
【0001】
本発明は調剤薬局で作られる処方薬の内容を記載して患者に渡す「お薬手帳」の2次元バーコード利用による電子化に関する。
【背景技術】
【0002】
2次元バーコードはQRコードに代表されるが現在数種類のコードが使用されている。即ちOA用、FA用、物流用ではそれぞれPDF417、DataMatrix、MaxiCodeなどがある。しかし日本国内ではJISとISOの規格に適応しているQRコードが最も普及している。
【0003】
2次元バーコードの利用は普及している。例えば商品包装紙や取り扱い説明書、書籍、広告等に印刷されている。2次元バーコート読み取りソフト入りのカメラ機能付き携帯電話(非特許文献1)が販売されてから情報通信の手段として該2次元バーコードが手軽に利用できるようになった。例えば2次元バーコード読み取りソフト入りのカメラ機能付き携帯電話で商品広告ポスターに印刷されている2次元バーコードを読み取るとURLが表示され販売もとへ簡単にアクセスできるものや、自販機に2次元バーコードを表示させたものもあり、該携帯電話をかざし通話ボタンを押すと商品を購入できるシステム(例えばCmode)など2次元バーコードを使ってカメラ機能付き携帯電話でアクセスし必要情報を引き出すシステムが利用されている。
【0004】
常時携帯する名刺に名前や電話番号等の情報を含んだ2次元バーコードを印刷して、該カメラ機能付き携帯電話で読み取ればすぐ名刺の持ち主に電話でき、さらに該携帯電話の中のアドレス帳に登録できるなどの便利なシステムも開発されている。[0003]で述べたごとく該2次元バーコード読み取りソフト入りのカメラ機能付き携帯電話で該2次元バーコードを写すことによって、該2次元バーコードに記録された相手先のアドレスに通信てき、該相手先との連絡やコンテンツを素早く取得することができる。
【0005】
磁気カードやICカードも名刺サイズで携帯が便利であり、広く利用されている。しかし該カード類は読み取りシステムや書き込みシステムなどシステム開発(ソフト)とともに読み書き可能なシステム機器(ハード)を必要とするので印刷だけで済む2次元バーコードカードとは異なる。現在これら磁気カードやICカードは広く利用されており例えば会社入退場時の通行証や料金決済カードなどに利用されている。2次元バーコードでは名刺大のサイズに印刷するだけでよく該カードには電磁的な機能は必要ない。
【0006】
患者が調剤薬局で処方箋を渡して処方薬を調剤してもらい、該処方薬と共にその薬の効用等の説明書を受け取る時に、同時に該「お薬手帳」を受け取る。すでに「お薬手帳」を持っている患者は処方箋を渡す時に同時に提出し、今回の処方薬の詳細を追加記載してもらって受け取る。
【0007】
「お薬手帳」には作成した薬局名や住所、電話番号、メールアドレスそして該患者の個人情報である名前、生年月日、住所、IDナンバー等全部もしくは一部が記載されており、さらに該患者の飲んでいる薬の履歴や各薬に関する注意事項が記載されておりその大きさは小型のノートサイズが普通である。
【0008】
医者に行く時や処方箋をもらって調剤薬局に行く時には「お薬手帳」を所持する必要があるが、忘れることが多い。該患者本人には投与された薬については該薬の種類、効用とその服用の仕方などが記載された説明書が該薬と共に手渡されるのが普通である。該患者は薬の情報としては該説明書で十分と考え、「お薬手帳」にも同じように記載のあることを放念してしまうことが多い。
【0009】
一方、病院が変わった時即ち別の病院に行った時や救急車を呼んだ時等救急時には医師は従来から飲み続けている薬を知る必要がある。しかし、「お薬手帳」を持参している患者は少ないので調べるのに時間がかかっている。
【0010】
近年では「お薬手帳」に追加の薬情報を記載するために該薬局のコンピュータに入力した該薬情報を使って該パソコンから該処方薬の種類と使用方法をプリンタでプリントアウトし、この印刷物を「お薬手帳」に貼り付ける方法で追記することも行われているが手間がかかる。
【0011】
従って該患者の薬履歴を必要な時に確認しようとすれば「お薬手帳」を常時持ち続けなければならないことになる。しかし[0007]で説明したが小型のノートサイズの大きさでかさむので常時持ち歩きには向かない。
【0012】
現在、2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話は市場で複数の種類が売り出されている。該2次元バーコードを撮影するとアクセス先のアドレスが表示され自動的にもしくはスタートボタンを押すことで接続され必要な情報を簡単に得られる機能を持つ。
【0013】
さらに[特許文献7]では該調剤薬局で製作した患者の薬履歴をインターネットを介してデータセンターで集中管理するシステムが提案されており処方箋のイメージデータと調剤薬局で処方した薬情報を該データセンターに患者の個人情報と共に送信し記録装置のファイルに入力する。該情報の引き出しはインターネットによりどこからでもでき該患者の薬歴情報が引き出せるシステムの提案である。しかし患者が持つIDナンバー等個人情報の入力やアクセス先のアドレスの入力に手間がかかる。該患者にとってどこでも例えば新しい病院でも簡単に扱えるシステムが重要である。また調剤薬局にとっては多くのお客様である患者が来てくれることが経営上重要である。2次元バーコードカードは調剤薬局の名前を記載しさらにバーコードとして記憶しており、該調剤薬局と顧客である患者との親密な関係即ちかかりつけの調剤薬局として存在を認識させる効果をもつ。しかし[特許文献7]の該システムでは利用が多岐にわたり便利であるが調剤薬局の顧客獲得につながることは少ない。
【0014】
[0006]において記述したが、医者等から出された処方箋を調剤薬局に持っていくが、この処方箋は調剤薬局での保管義務を負う。従って薬履歴の記入は誰でもできるわけではない。本発明によるシステムではインターネットでID認証により薬履歴のデータを読み出すことができるが、逆にデータの書き込みとなる該薬履歴の追加更新は医師や薬剤師等の資格を認証することから始まる。処方薬の調合に関して処方箋の保管は大切であり更新記録には該処方箋の有無フラッグを添付することを必要とし医薬に責任の持てる人以外の追加、更新作業は認めないような書き込みシステムを有するのは言うまでもない。
【0015】
【非特許文献1】インターネットhttp://k−tai.impress.co.jp/cda/article/review/19299.html[ケータイ新機能チェック・知ってる?QRコードの使い方]
【非特許文献2】インターネットhttp://mobile.goo.ne.jp/barcode/howto.html「QR Code.Com」
【特許文献3】特許公開2003−36415
【特許文献4】特許公開2005−332134
【特許文献5】特許公開2005−332135
【特許文献6】特許公開2006−146318
【特許文献7】特許公開2002−197184
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
調剤薬局で渡される「お薬手帳」は該調剤薬局の名前、住所、電話番号やメールアドレスなどの情報と該患者の個人情報である名前、生年月日、住所およびIDナンバー等の基本情報(ここでは(A)情報と呼ぶ)に加えて薬に関する解説と処方薬の薬履歴(ここでは(B)情報と呼ぶ)を記載したものである。該「お薬手帳」は小型のノートであり嵩むため常時携帯するには不便である
【0017】
「お薬手帳」は持ち主である患者の飲んでいるもしくは過去飲んでいた薬等の履歴が記入されているが、記入するには手書きかパソコンに入力した該薬の表や説明書のコピーを取り該コピーを貼り付けるなどして新しい薬の情報を「お薬手帳」に追加しているが追加更新するには手数がかかり効率が悪い。
【0018】
医者を変えたり救急時には患者に対して今飲んでいる薬の種類を聞かれることがある。即ちかかりつけの病院では過去のカルテに投与された薬が記載されているが、新しい病院にかかった時には過去の飲んでいる薬の情報を患者に聞くことが多い。しかしほとんどの患者は的確に薬の情報を伝えられずにいる。この様な時に「お薬手帳」は役にたつ。即ち今までの病院の情報や患者個人の情報と同時に投与されてきた薬の情報が該「お薬手帳」に記されており該患者に聞く必要がなくなる。問題は常時の携帯に不便なためしまってしまい忘れてきてしまうことである。
【0019】
[0007]に記したが「お薬手帳」が嵩むことが常時携帯を難しくしており、さらに普段利用機会が少ないので家の何処かにしまいこんでしまって忘れることが多い。従って医者にかかる時に「お薬手帳」を持っていくのを忘れることが多くなる。
【0020】
「お薬手帳」を忘れる他の要因は処方薬の種類、効能書きや飲み方は薬に添付される説明書と口頭による説明で用が済み、「お薬手帳」は重複した情報と思われがちであるため存在を忘れがちになる。
【0021】
患者本人の記憶から薬の履歴例えば今飲んでいる薬の情報をひきだすのは難しい。そしてこの情報を持つ「お薬手帳」がなければ医者は新しい薬を処方し、過去の薬を中止さて廃棄させることもり、薬の無駄を発生させる。
【0022】
このような問題は「お薬手帳」の扱いが簡単になればなくなる。即ち常時携帯できれば解決に近づく。本発明はこのような必要性に基づき発明された。
【課題を解決する為の手段】
【0023】
[0016]で説明した(A)情報即ち調剤薬局の名前、住所、電話番号やメールアドレス等と訪れた患者の個人情報等を2次元バーコード化し、該2次元コードを印刷した名刺カード状の2次元バーコードカードもしくは2次元バーコード等を印刷したステッカーを作り常時持ち歩くもの例えば財布やクレジットカードに貼ることによりどちらも嵩むことがなくなり常時携帯が可能になり問題の解決になる。
【0024】
「お薬手帳」は持ち主の患者の飲んでいるもしくは過去飲んでいた薬の履歴が記入されているが、記入は手書きかパソコンに入力した該薬の表や説明書のコピーを取って該コピーを貼り付けるなどして新しい薬の情報を「お薬手帳」に追加してから該患者に渡すと言う手数がかかり効率が悪いことは[0010]で述べた。本発明によれば該調剤薬局で調剤薬を該患者に渡す時に該調剤薬局のコンピュータ即ちホストPCに薬の種類や解説を情報として入力してプリンタで打ち出しコピーを該薬に添付するが、同時にこの薬の種類や解説の該情報を該コンピュータの記憶装置のデータベースのなかの該患者のファイルに入力することによって作業が完了する。即ち「お薬手帳」への記録作業がなくなり作業が簡略化できる。該患者自身が自分の薬履歴を必要な時に入手する方法はつぎの[0025]で詳述する。
【0025】
本発明では該2次元バーコードカードや該2次元バーコードを印刷したステッカーを貼ったものから該2次元バーコードを2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話で読み取り、該2次元バーコードから該携帯電話の中で変換された該メールアドレスを使って該調剤薬局のコンピュータであるホストPCに直接アクセスし同時に変換された個人情報の認証によって該記憶装置のデータベースの中から該患者の薬履歴ファイルを引き出し、該携帯電話に返信して該携帯電話で該患者自身が自分の薬履歴情報を見ることができる。即ちインターネットによるメールの接続可能な2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話によって該薬履歴をいつでもどこでも取り出して知ることができる。必要があれば該コンピュータ即ちホストPCの持つ他のコンテンツ例えば新薬の情報等の選択し見ることも可能であることは言うでもない。
【0026】
また該患者がかかりつけ病院でない他の病院即ち今までの薬の投与の情報を持たない病院や他の調剤薬局に行った時には該「お薬手帳」があれば過去の薬の投与状況がわかり新しく投与する薬に関しての参考になることは説明した。しかし[0019]、[0020]に記した如く忘れることが多い。上記他所のコンピュータへ該患者の薬履歴を表示させるには3つの方法がある。一つ目は該携帯電話からのアダプターである接続ケーブルの結合による方法。二つ目は2次元バーコードリーダによる(A)情報の取得による元の調剤薬局へのインターネットを経由したアクセスによる方法。そして三つ目は該携帯電話から該他所のコンピュータのメールアドレスを打ち込み送信先を設定し既に受信している該薬履歴を送信することによって該他所のコンピュータに表示させる方法である。すなわち一つは該他の病院もしくは該他の調剤薬局等に設置された携帯電話接続ソフトの入ったコンピュータに該2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話から接続ケーブルを介して該薬履歴を表示させる。二つ目のルートは2次元バーコードリーダを具備したコンピュータを使って該2次元バーコードカードの情報を使ってインターネットを経由して該患者の薬履歴ファイルを管理する元の調剤薬局のコンピュータであるホストPCにアクセスして該薬履歴を引き出し表示させることによって該薬履歴を確認できる。三つ目は該薬履歴を受けとった該携帯電話から他の病院や調剤薬局のメールアドレスを入力し送信しても同様に該薬履歴を表示できる。これらいずれの場合でも該2次元バーコードカードの所持により解決する。勿論該他の病院や他の調剤薬局の持つ2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話を使っても同様に可能である。
【0027】
しかし薬履歴は常に新しく投与された薬の情報を追加し続ける必要がある。該患者の薬履歴ファイルを管理する該調剤薬局では可能であるが、[0026]の如く他の病院や他の調剤薬局での薬の投与の場合では該薬履歴の更新が難しい。しかし本発明の[請求事項4]の如く他の病院や他の調剤薬局で新規に投与された薬のリストを薬履歴情報に追加した後に他の病院や他の調剤薬局のコンピュータ(図3では他所のPC)から該携帯電話もしくは該2次元バーコードリーダから得た該調剤薬局のコンピュータであるホストPCのアドレスへの返信により該薬履歴ファイルを管理する元の調剤薬局内のコンピュータであるホストPCに送信でき該記憶装置の中のデータベースにある該患者の薬履歴のファイルに追加することによって更新を完了することができる。即ち患者の薬履歴の一元管理が可能となる。従って常に元の調剤薬局の中のコンピュータの該患者の個人ファイルには最新の薬履歴情報を保存することができる。しかし、誰でも更新できてしまうとデータである個人ファイルの信用を失うので外部からの送信による更新では処方箋の有無のフラッグ例えば病院名や調剤薬局名のフラッグが入力された場合だけが更新記録として認識され記憶される必要がありシステムの中の重要なチェック機能である。
【0028】
「お薬手帳」は薬の履歴に関するものであるが透析の患者のもつ「手帳」も本発明の2次元バーコードカードシステムを透析用に内容を変更することにより利用できることは言うまでもない。しかし「お薬手帳」と異なるのはノートの中の内容は治療情報が記入されていることである。この場合ではホストPCは病院もしくは医院のコンピュータとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1は現在の調剤薬局と該薬局を訪れた患者との情報と薬のやり取りを模式的に表した図である。患者102が調剤薬局101に行き医者等から出された処方箋108を提出して該医者に指示された薬を処方してもらい受け取るまでの調剤薬局内の作業や物の動きを示している。薬剤師103は処方薬の作成即ち調合104し、該処方薬のリストや使用方法を説明した該患者に渡す注意事項105をコンピュータ(ホストPC)107を使って作成し図1には記されてないがプリンタで印刷して処方薬に同封110して該患者に渡す。当然ながら渡す時には口頭で処方薬の効用等と該注意事項につき説明する。一方、該コンピュータに入力した処方薬のデータは該患者の個人情報に基づき該コンピュータの記憶装置のデータベースの中の個人情報ファイルに格納される。この記憶された該薬のリストや薬の注意事項を「お薬手帳」に直接記載もしくは該コンピュータからプリンタを介して印刷した印刷物を貼るなどの記入作業106をして「お薬手帳」109を該患者に渡す。既に該「お薬手帳」を持っている場合は該処方箋を提出する時に同時に渡す。
【0030】
図2は本発明の一部をなす2次元バーコードカード201の実施例をしめす。該カードは名刺サイズで名称を例えば「お薬手帳QRカード」とし「お薬手帳QRカード」の文字を表題として分かり易い位置に記載し、さらに該カードを発行した調剤薬局の名前等の情報及び個人の住所、氏名などの個人情報いわゆる(A)情報の一部又は全部を記載したカードであってそのカードの空いた部分に2次元バーコード図202例としてQRコードの図を印刷する。このように構成されたカードを「お薬手帳2次元バーコードカード」と呼ぶ。
【0031】
図3は「お薬2次元バーコードカード」を持つ患者の薬履歴の読み出しシステムの手順を説明するための操作フロー図である。従来の「お薬手帳」の機能を満足するためには該患者自身が自分の薬履歴をどこでも見ることができる機能と調剤薬局に行った時に該薬局のコンピュータの表示器に該薬履歴が表示できることである。他の病院、調剤薬局に於いても同様の機能を満足する必要がある。本図では調剤薬局の作業300から始まる。
該2次元バーコードカード301を持つ人が自分の薬履歴を見たいときに2次元バーコード読み取りソフト入りの写真機能付き携帯電話302で該カードの2次元バーコードの図を撮影する。該携帯電話の表示303には該調剤薬局のメールアドレスと該患者の個人情報であるID等が表示され送信ボタンを押すか自動で直ちにアクセス先即ち該調剤薬局のコンピュータ304に送信され該コンピュータ304の持つ該2次元バーコードから読み取った該患者のID等に対する認証サーバ機能を使って承認した後に自動的に該当薬履歴を該コンピュータの表示装置に表示するとともに該携帯電話にも返信し携帯電話の表示部305に自分の薬履歴ファイルが表示される。さらに該携帯電話による選択操作により該個人の薬履歴ファイルの中から必要とする項目例えば特定の期日の情報を選択306し携帯電話の表示器に表示307させる。該調剤薬局の所有する2次元バーコード読み取りソフト入りの写真機能付き携帯電話を使って該2次元バーコードカードを読み取ることによっても該調剤薬局のコンピュータ304の表示装置に該薬履歴を表示できる。この手順によりいつでもどこでも自分の薬履歴が見られると同時に該調剤薬局では該薬履歴が表示されるので該患者の薬に対する関心度を知ることもできる。他の操作として該携帯電話で得た個人薬履歴のファイルと前記バーコードから読み取ったアクセス情報及び個人情報を携帯電話の付属装置である接続ケーブル308を介して他所例えば別の病院や別の調剤薬局の携帯電話接続ソフトを移植したコンピュータ309に送信し表示できる。該他所のコンピュータ309を持つ病院や調剤薬局に於いて新しく該患者の処方薬を処方した場合には該表示された過去の薬履歴に続けて追加記入し該携帯電話から入力した元の調剤薬局のアドレスにインターネットを介して返信し受け取った元の調剤薬局のコンピュータ304では記憶装置のデータベースの中の該当ファイルを更新して保存する。一方、他の医者や調剤薬局のコンピュータに2次元バーコードリーダ311を具備することによっても2次元バーコードカードから該他の医者のところでも該他の該調剤薬局でも該患者の薬履歴をインターネットを介し元の調剤薬局の記憶装置から呼び出して表示できる。即ちお薬手帳2次元バーコードカードを持っていれば所謂「お薬手帳」の機能を達成できる。
【0032】
[0031]の図3では他の病院に通った時とか他の調剤薬局に処方箋を出したときにも薬履歴の連続性が失われないことを説明したが、この薬履歴の更新と言う作業を含むシステムの詳細について図4で説明する。図4では2次元バーコードカード402を使った該携帯電話で該薬履歴を取得する方法に加えて任意の場所例えば他の病院とか他の調剤薬局で該患者に処方した薬を該患者の過去の薬履歴に追加し元の調剤薬局の記憶装置の中のデータベースの該当するファイルを更新する方法を[0031]で該携帯電話による方法とカードリーダによる方法があることを説明した。即ち1つ目は2次元バーコードカード402から該携帯電話403を使って(A)情報を読み取り該薬履歴を保存する元の調剤薬局すなわち最初に該患者の薬履歴を立ち上げ管理する調剤薬局のことを言うが、該薬局のコンピュータ401から該薬履歴を呼び出し、受信した該薬履歴を携帯電話の接続コード408を介して他の病院や他の薬局のコンピュータ(他のPC)405に転送し、該コンピュータ405の表示器に該患者のファイルを表示せしめ新しく処方した薬の情報を追加してからインターネット404を介して元の調剤薬局のコンピュータ401に送信し該当記録ファイルを更新する。二つ目は他の病院や他の調剤薬局で2次元バーコードリーダ406を具備したコンピュータ405であれば該患者は該2次元バーコードカード402を渡して該バーコードリーダにセットするだけであとは該コンピュータ405が該カード402から得たアドレスやID情報即ち(A)情報を使ってインターネット404を使って該患者の薬履歴を入手して表示し、新しい処方薬を処方した場合には該コンピュータ405に表示されている該薬履歴リストに追加記入して更新した後更新されたリストを含む該患者のファイルを再びインターネット404を介して元の調剤薬局のコンピュータ401(ホストPC)へ送信する。これら2つの方法の内の一を選択して送信された情報を受け取った元の調剤薬局のコンピュータ401ではデータベース上の該患者のファイルを更新して保存する。
【0033】
図3お呼び図4には帰されていないが[0027]に述べた通り該患者の薬履歴の更新は誰でもできるものではなく処方薬を作成することのできる資格のある人すなわち処方箋を取り扱うことのできる人に限られる。従って更新した薬履歴を送信する時には該送信元の資格表示が必要である。医師であれば病院名と住所などの発信元の資格情報を添付させるようにし元の調剤薬局のコンピュータ401の記録装置への更新記録時に該発信もとの資格情報を合わせて記録する。これにより処方箋の所在と責任が明確になる。元の調剤薬局のホストPCに送信されてくる更新された薬履歴にはこのように病院名と住所や調剤薬局名と住所など所謂資格フラッグが付けられた更新記録に限って更新が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】「お薬手帳」の調剤薬局と患者のとの関係図
【図2】お薬手帳2次元バーコードカードの「お薬手帳QRカード」実施例
【図3】薬履歴の読み出しシステムの操作フロー解説図
【図4】薬履歴の読み出し更新システムの解説図
【符号の説明】
【0035】
101 調剤薬局内の作業 102 患者の作業 103 薬剤師
104 処方薬の作成 105 処方薬名と注意事項作成 106 お薬手帳作成
107 コンピュータに処方薬等の入力と記憶装置に保存 108 処方箋
109 「お薬手帳」 110 処方薬と説明書の受け取り
201 お薬手帳QRカード 202 2次元バーコード図
300 調剤薬局の作業
301 2次元バーコードカード 302 携帯電話で2次元バーコード写真撮影
303 携帯電話の表示器にURL/IDの表示と自動送信
304 調剤薬局の認証サーバ機能付きコンピュータへのアクセスに該当薬履歴を選択し 表示すると同時に携帯電話に返送。また更新データの受信と記録の保存
305 携帯電話でお薬履歴ファイルの受信
306 薬履歴ファイルのリストから選択
307 見たい薬履歴の表示
308 携帯電話とコンピュータを結ぶ接続ケーブル
309 他所のPCに薬履歴の表示、薬履歴リスト更新後ホストPCに送信
310 インターネット通信
311 2次元バーコードリーダ
401 薬履歴を管理する元の調剤薬局のコンピュータ(ホストPC)
402 2次元バーコードカード
403 2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話
404 インターネット通信
405 他の病院や他の調剤薬局のコンピュータ(他のPC)
406 2次元バーコードリーダ
407 接続ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
「お薬手帳」の情報機能を失うことなく携帯し易くするために、該「お薬手帳」に記入された情報の内、基本情報である該「お薬手帳」を発行し管理する調剤薬局の情報例えば該薬局の名前、住所、電話番号やメールアドレス及び該手帳の持ち主である患者の個人情報例えば名前、生年月日、住所、IDナンバー等を(A)情報とし、該患者の飲んでいる薬の履歴情報すなわち逐次追加記入される情報を(B)情報として区分し、該(A)情報の一部もしくは全部を2次元バーコード化して携帯に便利なカード例えば名刺等の大きさのカードの表面の一部分に該バーコードの図を印刷して2次元バーコードカードとなし、常時携帯を容易にし、また該調剤薬局の持つコンピュータをホストPCとして、該PCの記憶装置には該(A)情報のうち個人情報を元にした該患者ごとのファイルに(B)情報を保存するようになし、該(A)情報を書き込んだ該2次元バーコードを該2次元バーコードカードから2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話で読み取り、該2次元バーコードから変換された該調剤薬局のメールアドレスや該患者の個人情報である名前やIDナンバー等を該調剤薬局の該コンピュータにアクセスし該患者の(B)情報すなわち薬の履歴情報を該携帯電話で取り出し表示することのできる機能を持つシステム即ち2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話と2次元バーコードカードを利用してお薬履歴を該ホストPCから引き出しいつでも見ることのできる「お薬手帳」に代わるお薬手帳2次元バーコードシステム。
【請求項2】
[請求項1]の2次元バーコードカードを使って該調剤薬局のコンピュータに具備せしめた付属装置である2次元バーコードリーダ例えば該2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話に接続コードで通信して行うことでもリーダの機能を達成できるが、該リーダにより得られた(A)情報の中の個人情報により該記憶装置の中から該患者の薬履歴ファイルを引き出し該コンピュータの表示器に表示することができる2次元バーコードカードと調剤薬局の持つコンピュータであるホストPC及び2次元バーコードリーダを含む「お薬手帳」に代わるお薬手帳2次元バーコードシステム。
【請求項3】
[請求項1]に於ける携帯に便利なカード例えば名刺等の一部に該バーコードの図を印刷する代わりに該2次元バーコード化した図を裏面が粘着性を持つ用紙に印刷した「2次元バーコードステッカー」となし、印刷された該ステッカー用紙を例えば名刺等良く持ち歩くカードや財布などに貼り付けることによりいつでも該2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話で該バーコードを読み込み該調剤薬局のコンピュータであるホストPCにアクセスして、該患者の薬履歴情報を取り出すことが出来るようになした2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話と2次元バーコードステッカーを利用した「お薬手帳」に代わるお薬手帳2次元バーコードシステム。
【請求項4】
「お薬手帳」の情報機能を失うことなく携帯し易くするために、該お薬手帳に記入された情報の内、基本情報である該「お薬手帳」を管理する調剤薬局の情報例えば名前、電話番号、住所やメールアドレス及び該手帳の持ち主である患者の個人情報等を(A)情報とし、該患者の飲んでいる薬の履歴情報すなわち逐次追加記入される情報を(B)情報として区分し、該(A)情報の一部もしくは全部を2次元バーコード化して携帯に便利なカード例えば名刺等の大きさのカードの表面の一部分に該バーコードの図を印刷した該2次元バーコードカードもしくは該2次元バーコードステッカーを貼った物から2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話で読み取り該バーコードから変換された該メールアドレスを使って該調剤薬局のコンピュータであるホストPCにアクセスして該携帯電話で該患者の(B)情報を取り出すことのできる2次元バーコード読み取りソフト入りカメラ機能付き携帯電話と2次元バーコードカードを利用した「お薬手帳」に代わるお薬手帳2次元バーコードシステムであって、他の病院もしくは他の調剤薬局等で該携帯電話から接続コード等の通信回線を介して他の病院もしくは他の調剤薬局のコンピュータに該薬履歴を取り込み表示させ、もしくは2次元バーコードリーダ即ち2次元バーコード読取装置を具備したコンピュータによって2次元バーコードカード等から得た該患者の(A)情報を使ってインターネットを利用して該患者の薬履歴ファイルを管理する該調剤薬局のホストPCにアクセスして該薬履歴を引き出し、確認すると共に新規に投与する処方薬のリストを該薬履歴情報に追加した後に該薬履歴ファイルを管理する元の調剤薬局のコンピュータであるホストPCに送信し該患者のお薬履歴のファイルの更新を行うことができるお薬手帳2次元バーコードシステム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−32225(P2009−32225A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220370(P2007−220370)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(507026899)
【Fターム(参考)】