がんの診断および治療のためのTAZ/WWTR1
がんの治療、予防または緩和のための抗TAZ剤を提供する。個体におけるまたは個体から採取したサンプルにおけるTAZ発現を検出するための手段を含む、個体における乳がんまたは個体の乳がんへの罹病性を検出するためのキット、ならびにがん細胞の検出方法(この方法は、該細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む)をさらに提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
がんの治療、予防または緩和のための抗TAZ剤。
【請求項2】
GenBankアクセッション番号NP_056287として示されるTAZ配列、またはその配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列の発現、量または活性の任意の組み合わせをダウンレギュレートすることができる、請求項1に記載の抗TAZ剤。
【請求項3】
前記がんが、乳がんを含む、請求項1または2に記載の抗TAZ剤。
【請求項4】
前記がんが、浸潤または転移がん、例えば、浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項1、2または3のいずれかに記載の抗TAZ剤。
【請求項5】
短鎖干渉RNA(siRNA)または短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含むようなRNA干渉によってTAZをダウンレギュレートする、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項6】
shRNA1(センスオリゴヌクレオチド配列5’−GATGAATCCGGCCTCGGCGCC−3’)、shRNA 650(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)またはshRNA 652(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)を含む、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項7】
TAZのアミノ酸160−229に対するウサギ抗TAZ抗体、ウサギ抗TAZ抗体(カタログ番号2149S、米国、マサチューセッツ州、ダンヴァーズのCell Signaling Technology)、ウサギポリクローナル抗TAZ抗体(カタログ番号NB110−58359SS、米国、コロラド州、リトルトンのNovus Biological)、マウスモノクローナル抗TAZ[1B10](カタログ番号H00006901−M12、米国、コロラド州、リトルトンのNovus Biological)、ウサギ抗ヒトTAZポリクローナル抗体(カタログ番号LS−B94、米国、ワシントン州、シアトルのLifeSpan Biosciences)またはp−TAZ(Ser 89)−R(カタログ番号sc−17610−R、米国、カリフォルニア州、サンタクルーズのSanta Cruz Biotechnology)から成る群より選択されるような抗TAZ抗体を含む、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項8】
shRNA650(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)、shRNA652(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)、5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’、5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’、もしくはそれらの相補鎖、を含む核酸、またはいずれかのそのような配列に特異的にハイブリダイズすることができる核酸。
【請求項9】
場合によってはYAP配列(GenBankアクセッション番号:NP_006097)またはその配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列、例えばGST−YAP、を含むポリペプチドとの組み合わせでの、TAZのアミノ酸160−229に対するウサギ抗TAZ抗体。
【請求項10】
例えば、浸潤性乳がんなどのがんのためのモデルとして使用するための、MCF10A−TAZ、MCF7−KD−1、MCF7−KD−650、MCF7−KD−652またはHs578T−KD−652細胞または細胞株。
【請求項11】
個体における乳がんまたは該個体の乳がんへの罹病性を検出するためのキットであって、該個体におけるまたは個体から採取したサンプルにおけるTAZ発現の検出手段を含む、キット。
【請求項12】
前記検出手段が、TAZポリヌクレオチドもしくはその断片;TAZ核酸もしくはその断片に対する相補ヌクレオチド配列;TAZポリペプチドもしくはその断片、またはTAZのアミノ酸160−229に対する抗体を含み得る抗TAZ抗体、および場合によっては使用のための説示から成る群より選択される、請求項11に記載のキット。
【請求項13】
請求項1から7のいずれかに記載の抗TAZ剤をさらに含む、請求項11または12に記載のキット。
【請求項14】
タモキシフェンまたはハーセプチンを含むような、乳がんの治療、予防または緩和のための治療薬をさらに含む、請求項11、12、または13に記載のキット。
【請求項15】
細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む、がん細胞の検出方法。
【請求項16】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記TAZの発現が、非がん性であることがわかっている対照細胞におけるTAZの発現、量または活性と比較される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
細胞におけるTAZ発現、量または活性のアップレギュレーションを検出することを含む、請求項15、16または17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
GenBankアクセッション番号:NM_015472として示される配列、またはそのような配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列を有する核酸の、少なくとも一部分を含むプローブによるようなTAZ核酸の検出を含む、請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
請求項7に記載の抗TAZ抗体によるようなTAZポリペプチドの検出を含む、請求項15から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
IGFBP3、ADAMTS1、CTGF、Cyr61、FSTL1、FN1、FBN1、FBN2AXL、ITGB2、CRIM1およびAlcamから成る群より選択される1つ以上のタンパク質の発現の検出を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
Elston−Ellis改良型Scarff−Bloom−Richardsonグレード分類システム(Nottingham Grading System(NGS))を使用することによるような組織学的グレード分類をさらに含む、請求項15から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む、細胞の増殖状態を判定する、または細胞が浸潤性または侵襲性になる可能性を判定する方法。
【請求項24】
がんを有する個体の生存率を予測する方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現の調節を検出することを含む方法。
【請求項25】
がんを有する個体のための療法を選択する方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現の調節を検出して、該がんの侵襲性に基づき適切な療法を選択することを含む方法。
【請求項26】
がんを有する個体において特定の療法が成功する可能性を判定する方法であって、該療法と請求項25に記載の方法によって決定された療法とを比較することを含む方法。
【請求項27】
請求項16から22のいずれかに記載の特徴をさらに含む、請求項23から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
細胞におけるTAZの発現、量または活性を調節することを含む、がん細胞を操作する方法。
【請求項29】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記操作の結果として、前記がん細胞が非がん性になる、または前記浸潤もしくは転移がん細胞が非浸潤性もしくは非転移性になる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
細胞におけるTAZ発現、量または活性をダウンレギュレートすることを含む、請求項28、29または30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
TAZに特異的に結合することができるsiRNAまたはshRNAに前記細胞を曝露することを含む、請求項28から31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
shRNAが、請求項6に記載のshRNAを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項7に記載の抗TAZ抗体に前記細胞を曝露することを含む、請求項28から31のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
(a)細胞において増加したTAZ発現、量または活性を検出する段階;および(b)該細胞におけるTAZのレベルを低下させる段階を含む、細胞を操作する方法。
【請求項36】
KD−1(5’−GATGAATCCGGCCTCGGCGCC−3’)、KD−650(5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)またはKD−652(5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)から選択されるTAZ標的部位のターゲッティングを含む、TAZの発現を調節する方法。
【請求項37】
(a)TAZポリペプチドと候補分子を接触させ、該候補分子が該TAZポリペプチドに結合するかどうかを判定すること;または
(b)細胞と候補分子を接触させ、該細胞のもしくは該細胞におけるTAZの上昇もしくは低下した発現、量もしくは活性を検出すること
を含む、TAZポリペプチドに結合することができる分子を同定する方法。
【請求項38】
TEAD1、TEAD2、TEAD3またはTEAD4を含むTEADポリペプチドにTAZを結合させること、および候補分子の存在によるそのような結合の調節を検出することを含む、TAZポリペプチドの調節因子を同定する方法。
【請求項39】
候補分子が、TAZ1/WWTRまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストであるかを判定することを含む、がんの治療、予防または緩和に適する分子を同定する方法。
【請求項40】
前記がんの治療、予防または緩和に適する分子を同定する方法における、TAZまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列の使用。
【請求項41】
候補分子をTAZポリペプチドまたはTAZポリペプチドを発現する細胞に曝露して、該候補分子がそのアゴニストまたはアンタゴニストであるかを判定する、請求項39または40に記載の方法または使用。
【請求項42】
がんの治療、予防または緩和に適する分子の同定のための、TAZポリヌクレオチドまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列の使用。
【請求項43】
候補分子を動物に投与すること、および該動物が増加または減少したTAZ発現、量または活性を示すかどうかを判定することを含む、TAZまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法。
【請求項44】
レトロウイルスベクターなどの、請求項8に記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項45】
請求項8に記載したような核酸または請求項44に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項46】
請求項45に記載の宿主細胞を含む、非ヒト動物。
【請求項47】
個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性を調節することを含む、個体におけるがんの治療、予防または緩和方法。
【請求項48】
前記個体の乳房細胞におけるTAZの発現、量または活性が、減少される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
個体におけるがんまたはがんへの罹病性の診断方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項50】
がんを有する個体の予後判定方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項51】
個体における腫瘍が、浸潤性または転移性腫瘍であるかどうか、またはそうである可能性が高いかどうかを判定する方法であって、該個体の腫瘍細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項52】
個体におけるがんの治療、予防または緩和方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出すること、およびその腫瘍の侵襲性に基づいて該個体に適切な療法を施与することを含む方法。
【請求項53】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項47から52のいずれかに記載の方法。
【請求項54】
前記診断、予後判定または療法選択が、前記腫瘍のサイズもしくはリンパ節病期または両方を、場合によっては他の危険因子と共にまたは併せて評価することにより、さらに判定される、請求項47から53のいずれかに記載の方法。
【請求項55】
前記診断、予後判定または療法選択が、前記腫瘍のエストロゲン受容体(ER)状態を評価することによってさらに判定される、請求項47から53のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
個体におけるがん、例えば乳がんの治療、予防または緩和方法において使用するためのTAZ。
【請求項57】
請求項37から43のいずれかに記載の方法または使用によって同定されるTAZポリペプチドの分子、アゴニストまたはアンタゴニスト。
【請求項58】
前記がんの治療、予防または緩和において使用するためのTAZの発現を調節、例えばダウンレギュレートすることができる分子。
【請求項59】
添付の図面の図1から7に関して上に記載したような、および添付の図面の図1から7に示すような、方法または事。
【請求項1】
がんの治療、予防または緩和のための抗TAZ剤。
【請求項2】
GenBankアクセッション番号NP_056287として示されるTAZ配列、またはその配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列の発現、量または活性の任意の組み合わせをダウンレギュレートすることができる、請求項1に記載の抗TAZ剤。
【請求項3】
前記がんが、乳がんを含む、請求項1または2に記載の抗TAZ剤。
【請求項4】
前記がんが、浸潤または転移がん、例えば、浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項1、2または3のいずれかに記載の抗TAZ剤。
【請求項5】
短鎖干渉RNA(siRNA)または短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含むようなRNA干渉によってTAZをダウンレギュレートする、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項6】
shRNA1(センスオリゴヌクレオチド配列5’−GATGAATCCGGCCTCGGCGCC−3’)、shRNA 650(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)またはshRNA 652(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)を含む、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項7】
TAZのアミノ酸160−229に対するウサギ抗TAZ抗体、ウサギ抗TAZ抗体(カタログ番号2149S、米国、マサチューセッツ州、ダンヴァーズのCell Signaling Technology)、ウサギポリクローナル抗TAZ抗体(カタログ番号NB110−58359SS、米国、コロラド州、リトルトンのNovus Biological)、マウスモノクローナル抗TAZ[1B10](カタログ番号H00006901−M12、米国、コロラド州、リトルトンのNovus Biological)、ウサギ抗ヒトTAZポリクローナル抗体(カタログ番号LS−B94、米国、ワシントン州、シアトルのLifeSpan Biosciences)またはp−TAZ(Ser 89)−R(カタログ番号sc−17610−R、米国、カリフォルニア州、サンタクルーズのSanta Cruz Biotechnology)から成る群より選択されるような抗TAZ抗体を含む、前記いずれかの請求項に記載の抗TAZ剤。
【請求項8】
shRNA650(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)、shRNA652(センスオリゴヌクレオチド配列5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)、5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’、5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’、もしくはそれらの相補鎖、を含む核酸、またはいずれかのそのような配列に特異的にハイブリダイズすることができる核酸。
【請求項9】
場合によってはYAP配列(GenBankアクセッション番号:NP_006097)またはその配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列、例えばGST−YAP、を含むポリペプチドとの組み合わせでの、TAZのアミノ酸160−229に対するウサギ抗TAZ抗体。
【請求項10】
例えば、浸潤性乳がんなどのがんのためのモデルとして使用するための、MCF10A−TAZ、MCF7−KD−1、MCF7−KD−650、MCF7−KD−652またはHs578T−KD−652細胞または細胞株。
【請求項11】
個体における乳がんまたは該個体の乳がんへの罹病性を検出するためのキットであって、該個体におけるまたは個体から採取したサンプルにおけるTAZ発現の検出手段を含む、キット。
【請求項12】
前記検出手段が、TAZポリヌクレオチドもしくはその断片;TAZ核酸もしくはその断片に対する相補ヌクレオチド配列;TAZポリペプチドもしくはその断片、またはTAZのアミノ酸160−229に対する抗体を含み得る抗TAZ抗体、および場合によっては使用のための説示から成る群より選択される、請求項11に記載のキット。
【請求項13】
請求項1から7のいずれかに記載の抗TAZ剤をさらに含む、請求項11または12に記載のキット。
【請求項14】
タモキシフェンまたはハーセプチンを含むような、乳がんの治療、予防または緩和のための治療薬をさらに含む、請求項11、12、または13に記載のキット。
【請求項15】
細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む、がん細胞の検出方法。
【請求項16】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記TAZの発現が、非がん性であることがわかっている対照細胞におけるTAZの発現、量または活性と比較される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
細胞におけるTAZ発現、量または活性のアップレギュレーションを検出することを含む、請求項15、16または17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
GenBankアクセッション番号:NM_015472として示される配列、またはそのような配列との少なくとも90%の配列同一性を有する配列を有する核酸の、少なくとも一部分を含むプローブによるようなTAZ核酸の検出を含む、請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
請求項7に記載の抗TAZ抗体によるようなTAZポリペプチドの検出を含む、請求項15から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
IGFBP3、ADAMTS1、CTGF、Cyr61、FSTL1、FN1、FBN1、FBN2AXL、ITGB2、CRIM1およびAlcamから成る群より選択される1つ以上のタンパク質の発現の検出を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
Elston−Ellis改良型Scarff−Bloom−Richardsonグレード分類システム(Nottingham Grading System(NGS))を使用することによるような組織学的グレード分類をさらに含む、請求項15から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む、細胞の増殖状態を判定する、または細胞が浸潤性または侵襲性になる可能性を判定する方法。
【請求項24】
がんを有する個体の生存率を予測する方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現の調節を検出することを含む方法。
【請求項25】
がんを有する個体のための療法を選択する方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現の調節を検出して、該がんの侵襲性に基づき適切な療法を選択することを含む方法。
【請求項26】
がんを有する個体において特定の療法が成功する可能性を判定する方法であって、該療法と請求項25に記載の方法によって決定された療法とを比較することを含む方法。
【請求項27】
請求項16から22のいずれかに記載の特徴をさらに含む、請求項23から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
細胞におけるTAZの発現、量または活性を調節することを含む、がん細胞を操作する方法。
【請求項29】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記操作の結果として、前記がん細胞が非がん性になる、または前記浸潤もしくは転移がん細胞が非浸潤性もしくは非転移性になる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
細胞におけるTAZ発現、量または活性をダウンレギュレートすることを含む、請求項28、29または30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
TAZに特異的に結合することができるsiRNAまたはshRNAに前記細胞を曝露することを含む、請求項28から31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
shRNAが、請求項6に記載のshRNAを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項7に記載の抗TAZ抗体に前記細胞を曝露することを含む、請求項28から31のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
(a)細胞において増加したTAZ発現、量または活性を検出する段階;および(b)該細胞におけるTAZのレベルを低下させる段階を含む、細胞を操作する方法。
【請求項36】
KD−1(5’−GATGAATCCGGCCTCGGCGCC−3’)、KD−650(5’−AGAGGTACTTCCTCAATCA−3’)またはKD−652(5’−AGGTACTTCCTCAATCACA−3’)から選択されるTAZ標的部位のターゲッティングを含む、TAZの発現を調節する方法。
【請求項37】
(a)TAZポリペプチドと候補分子を接触させ、該候補分子が該TAZポリペプチドに結合するかどうかを判定すること;または
(b)細胞と候補分子を接触させ、該細胞のもしくは該細胞におけるTAZの上昇もしくは低下した発現、量もしくは活性を検出すること
を含む、TAZポリペプチドに結合することができる分子を同定する方法。
【請求項38】
TEAD1、TEAD2、TEAD3またはTEAD4を含むTEADポリペプチドにTAZを結合させること、および候補分子の存在によるそのような結合の調節を検出することを含む、TAZポリペプチドの調節因子を同定する方法。
【請求項39】
候補分子が、TAZ1/WWTRまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストであるかを判定することを含む、がんの治療、予防または緩和に適する分子を同定する方法。
【請求項40】
前記がんの治療、予防または緩和に適する分子を同定する方法における、TAZまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列の使用。
【請求項41】
候補分子をTAZポリペプチドまたはTAZポリペプチドを発現する細胞に曝露して、該候補分子がそのアゴニストまたはアンタゴニストであるかを判定する、請求項39または40に記載の方法または使用。
【請求項42】
がんの治療、予防または緩和に適する分子の同定のための、TAZポリヌクレオチドまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列の使用。
【請求項43】
候補分子を動物に投与すること、および該動物が増加または減少したTAZ発現、量または活性を示すかどうかを判定することを含む、TAZまたはそれとの少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法。
【請求項44】
レトロウイルスベクターなどの、請求項8に記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項45】
請求項8に記載したような核酸または請求項44に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項46】
請求項45に記載の宿主細胞を含む、非ヒト動物。
【請求項47】
個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性を調節することを含む、個体におけるがんの治療、予防または緩和方法。
【請求項48】
前記個体の乳房細胞におけるTAZの発現、量または活性が、減少される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
個体におけるがんまたはがんへの罹病性の診断方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項50】
がんを有する個体の予後判定方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項51】
個体における腫瘍が、浸潤性または転移性腫瘍であるかどうか、またはそうである可能性が高いかどうかを判定する方法であって、該個体の腫瘍細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出することを含む方法。
【請求項52】
個体におけるがんの治療、予防または緩和方法であって、該個体の細胞におけるTAZの発現、量または活性の調節を検出すること、およびその腫瘍の侵襲性に基づいて該個体に適切な療法を施与することを含む方法。
【請求項53】
前記がんが、乳がん、例えば、浸潤または転移がん、例えば浸潤性乳管がん(IDC)を含む、請求項47から52のいずれかに記載の方法。
【請求項54】
前記診断、予後判定または療法選択が、前記腫瘍のサイズもしくはリンパ節病期または両方を、場合によっては他の危険因子と共にまたは併せて評価することにより、さらに判定される、請求項47から53のいずれかに記載の方法。
【請求項55】
前記診断、予後判定または療法選択が、前記腫瘍のエストロゲン受容体(ER)状態を評価することによってさらに判定される、請求項47から53のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
個体におけるがん、例えば乳がんの治療、予防または緩和方法において使用するためのTAZ。
【請求項57】
請求項37から43のいずれかに記載の方法または使用によって同定されるTAZポリペプチドの分子、アゴニストまたはアンタゴニスト。
【請求項58】
前記がんの治療、予防または緩和において使用するためのTAZの発現を調節、例えばダウンレギュレートすることができる分子。
【請求項59】
添付の図面の図1から7に関して上に記載したような、および添付の図面の図1から7に示すような、方法または事。
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図12J】
【図12K】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図12J】
【図12K】
【公表番号】特表2011−501741(P2011−501741A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527917(P2010−527917)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【国際出願番号】PCT/SG2008/000387
【国際公開番号】WO2009/045179
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(510095020)エイジェンシー・フォー・サイエンス,テクノロジー・アンド・リサーチ(エイ・スター) (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【国際出願番号】PCT/SG2008/000387
【国際公開番号】WO2009/045179
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(510095020)エイジェンシー・フォー・サイエンス,テクノロジー・アンド・リサーチ(エイ・スター) (4)
【Fターム(参考)】
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