説明

さまざまなタイプの端末装置間でコンタクトデータ、例えば電話番号を同期化するための端末装置およびサーバ

本発明は、電話帳と、SMSメッセージを送受信する手段とを含む固定電話式端末装置(16)に関する。
この端末装置は、
電話帳から得られるデータをSMSメッセージに変換して、サーバ(10)に送信する手段、および/または
ディレクトリデータを表すSMSメッセージを前記サーバから受信する手段および当該の受信したSMSメッセージをディレクトリのエントリに変換する手段とを含む。
1実施形態において、この端末装置は、ディレクトリの自動同期化または手動制御による同期化を要求する手段を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、さまざまなタイプの端末装置間でコンテントデータ、例えば名前および電話番号を同期化するためのシステムに関する。
【0002】
電子式の住所録または電話帳は、いまやプライベートおよびビジネスの両分野において広く使用されている。一般的にユーザは、このタイプの複数のデータベースを有している。すなわちそのコンピュータ、移動電話、固定電話および電子式カレンダまたは情報携帯端末に有しているのである。当然のことながら、これらの端末装置のうちの1つの住所録において行った変更が、別の端末装置に簡単にリレーされることが望ましい。このような操作は一般的に同期化と称される。
【0003】
このような同期化は、移動電話、コンピュータおよび情報携帯端末については普及している。これは、例えば、伝送手段とは無関係な「SyncML」として知られている標準にしたがって行われるか、または固有のインタフェース(例えば、「PalmOS」オペレーティングシステムの下で動作する情報携帯端末に対する「HotSync」)にしたがって行われるか、または伝送手段にリンクしたインタフェース(例えば赤外線または「BlueTooth」の短距離ワイヤレス)にしたがって行われる。
【0004】
本発明は、固定電話におけるディレクトリを同期化を可能にする手段が存在しないことが判明し、またこの手段が存在しないのは、このような同期化には固定端末装置に一般的に設けられていない記憶機能および処理手段が必要であるという事実によるものであることが判明したことによるものである。さらに固定電話式端末装置のコストは低いため、同期化を可能にする手段を付加することには、これらの端末装置の価格を法外に高くする危険性が伴う。
【0005】
さらにSyncML標準などの既存の同期化手段には、固定電話の現在の能力を越える帯域幅および処理能力が必要である。
【0006】
本発明により、これらの欠点が解消される。
【0007】
本発明による固定電話式端末装置の特徴は、そのディレクトリと、サーバから得られるデータとの同期化を可能にするためにこの端末装置は、SMS("Short Message Service")を送受信する手段を含むタイプの端末装置であり、またディレクトリの同期化データを含むサーバから送信されたSMSメッセージを受信する手段と、そのディレクトリまたはこのディレクトリの変更に関連するデータをサーバに送信する手段とを含んでおり、これによって別の端末装置とこのディレクトリとを同期化することができ、またはこのディレクトリのバックアップをすることができるのである。
【0008】
固定電話の同期化にSMSチャネルを使用することにより、使用する帯域幅を最小化することができる。さらに、使用されるメモリ量は、SMSメッセージの送受信のためにすでに設けられているメモリ量にほぼ同じである。従来の固定電話式端末装置と比較した場合、唯一の付加的な処理は、受信したSMSメッセージをこの端末装置のディレクトリの形式に変換することと、逆にディレクトリデータをSMSメッセージに変換して送信することである。これに必要な変換手段は、低コストで実現可能である。例えば、端末装置がすでにマイクロプロセッサを含んでいる場合、この処理手段には実質的に付加的なコストを必要としないのである。
【0009】
SMSメッセージを電話番号帳用の番号に変換する、またこの逆に変換することを可能にするソフトウェアを記憶するための付加的なメモリを設けなければならないこともあるが、この付加的な量はかなり小さい。
【0010】
固定電話式端末装置と通信し、同期化のために別の装置に接続することの可能なサーバは、有利にはSyncML標準と互換性を有する。
【0011】
このために本発明は、端末装置とは独立してサーバにも関係している。ここでこのサーバは、コンピュータ、情報携帯端末または移動電話から住所録データを受信するか、またはこれらに住所録データを送信する入出力側と、ディレクトリ同期化SMSメッセージを固定電話式端末装置に伝送するか、および/または固定電話式端末装置から送信され、ディレクトリ同期化データを表すSMSメッセージを受信するための少なくとも1つの入出側とを含む。
【0012】
1実施形態ではこのサーバは、固定電話式端末装置に送信するディレクトリデータを、完全な住所録データから選択する手段を有する。さらに正確に言うと、1実施形態において、固定電話式端末装置に含まれているディレクトリは名前フィールドおよび電話番号フィールドだけを含むのに対して、サーバのデータベースに含まれている住所録は、名前および電話番号に加えて、ファーストネーム、郵便アドレス、e-mailアドレスおよび関連する人間の別の特徴などのより多くのフィールドが含まれているのである。
【0013】
したがって一般的に言うと、本発明は、電話帳と、SMSメッセージを送受信する手段とを含む固定電話式端末装置に関しており、ここでこの固定電話式端末装置の特徴は、これが、
上記の電話帳から得られるデータをSMSメッセージに変換してこれらをサーバに送信する手段、および/または
ディレクトリデータを表すサーバからのSMSメッセージを受信する手段および受信したこれらのSMSメッセージをディレクトリのエントリに変換する手段と有することである。
【0014】
上記の電話帳は有利にはSMSサブアドレスに対応づけられており、各SMSサブアドレスは、アクセスコードを介してアクセス可能である。
【0015】
1実施形態において上記端末装置は、SMSメッセージを介して、接続可能なサーバに、そのディレクトリの特性、すなわち、エントリの最大数、エントリのフォーマットおよび有利にはディレクトリの数を送信する手段を含む。
【0016】
上記の端末装置は、ディレクトリの自動同期化または手動制御による同期化を要求する手段を含むことができる。
【0017】
1実施形態によれば、上記端末装置は、ディレクトリに対してなされた変更を含む記憶装置と、同期化の必要性を示す手段を含むか、またはこの記憶装置の充填度のレベルがあらかじめ定めた閾値を上回ったか、または最後の同期化以来、あらかじめ定めた時間が経過した場合に自動的に同期化を起動する手段を含む。
【0018】
1実施例において端末装置は、それが接続されているサーバから、同期化を行わなければならないことを示す信号を受信する手段を含む。
【0019】
この場合、手段を設けて、この信号が受信された場合にこの同期化が自動的に行われるようにすることができる。
【0020】
上記の端末装置は有利には、それが接続されているサーバから、変更データを受信する手段と、この変更データによってディレクトリを更新する手段とを含む。
【0021】
本発明はサーバにも関しており、ここでこのサーバは、
電話帳に関連するデータを端末装置から受信し、またこのデータをこの端末装置に送信するための、F-SMSCサーバ、固定電話式端末装置などとの少なくとも1つのSMS通信インタフェースと、
コンピュータ、情報携帯端末または移動電話装置または別の同期化サーバから電話帳または住所録データを受信する、およびこれらに電話帳または住所録データを送信するための、インターネットネットワークに接続可能な入出力側と、
固定電話式端末装置ユーザのディレクトリから得られるデータと、インターネットネットワークに接続可能な別のタイプの端末装置との同期化を可能し、および/または固定電話式端末装置ユーザのディレクトリから得られるデータのバックアップを可能にするディレクトリデータベースをユーザ毎に有する。
【0022】
1実施形態において上記のサーバは、インターネットサイトとのリンクのための入力側を有しており、ユーザはブラウザからデータベースに記入することができる。
【0023】
電話帳または住所録データは有利にはSyncML標準にしたがってアクセス可能である。
【0024】
1実施形態においてサーバは、固定電話式端末装置の特性にしたがってディレクトリデータをフォーマットする手段を含んでいる。
【0025】
この場合、このフォーマット手段は、住所録データからディレクトリデータを選択する手段を含むことができる。
【0026】
1実施形態において上記のサーバは、変更のバイト数があらかじめ定めた閾値を上回った場合、または最後の同期化以来あらかじめ定めた閾値を経過した場合、固定電話式端末装置にディレクトリ変更を自動送信する手段を含む。
【0027】
本発明の別の特徴および利点は、上記の実施形態のうちのいくつの説明から明らかになろう。この説明は添付の図面に関連して行われる。添付の図面において図1は本発明によるシステムを示している。
【0028】
図1に示した本発明によるシステムにはサーバ10が含まれており、このサーバは、固定電話式ネットワーク14を介して、ワイヤ式またはワイヤレス式の固定電話式端末装置16に接続するための入出力側12を有する。実践的にはサーバ10はF-SMSC(固定SMSセンタ)サーバを介してネットワーク14に接続される。
【0029】
さらにサーバ10は、例えばSyncMLインタフェースを介してインターネットネットワークに接続可能であり、これによって電話帳または住所録データが受信され、またこれらのデータが一斉送信される。これらのデータは、移動電話22,コンピュータ24および情報携帯端末26(PDA "Personal Digital Assistant")から送信されるか、またはこれらに送信される。ここでこれは場合によっては別の同期化サーバを介して行われ得る。
【0030】
電話16はSMS電話である。すなわち電話16はSMSメッセージを送受信できるのである。SMSメッセージの送信および受信のために、各電話端末装置16はサブアドレスを含んでおり、これによってこの端末装置と、同じ回線に接続された、すなわち同じ呼出番号を有する別の端末装置とを区別できるようにする。相異なるユーザに相応する複数のサブアドレスを各端末装置に割り当てることも可能である。この場合、入力コードが各サブアドレスに割り当てられる。
【0031】
端末装置16は、電話帳と、この電話帳から得られるデータをSMSメッセージに直接変換する手段と、SMSメッセージを介してこの電話帳をサーバ10に送信する手段とを有する。またこの端末装置は、ディレクトリから得られるデータを表す、サーバ10からのSMSメッセージを受信するための手段と、これらのSMSメッセージをディレクトリのエントリに変換するための手段とを有する。
【0032】
端末装置16はさらに、電話帳同期化サービスを使用するため、運営者またはサービスプロバイダに登録するための手段を有している。この登録は3つのステップ、すなわち、識別ステップ、データ入力ステップ、初期同期化ステップの3つのステップで行われる。最初の2つのステップは、端末装置16を含まない通信を介して行われる。
【0033】
識別ステップ中、ユーザは、このユーザの識別データ、すなわち端末装置16が接続されている回線の電話番号と、端末装置16のSMSサブアドレスとを、運営者またはサービスプロバイダのインターネットサイト40に送信する。この操作は直接のアクセスを介して、例えばコンピュータまたは情報携帯端末を介して、インターネットサイト40に対して行われ、このインターネットサイトそのものはサーバ10に接続されている。
【0034】
これに引き替えにサイト40は、アクセスコードをユーザに発給する。
【0035】
同様に端末装置16とは独立して第2のステップは、インターネットのフォームを用いてコンタクトデータを入力することである。これらのコンテントデータは、住所録にある別のフィールドである。すなわち名前、ファーストネーム、郵便アドレス、e-mailアドレス、電話番号、ファクス番号などである。これによってサーバ40は、住所録データを含むようになり、またSMSメッセージを介して固定電話式端末装置に読み込むことができるデータを、これらのデータから選択できるようになるのである。
【0036】
このデータ入力ステップには、同じユーザの識別された装置、例えばコンピュータまたは情報携帯端末または移動電話に対する認証されたアクセスが含まれることがある。またこのデータ入力には、別のディレクトリカテゴリ、例えばパーソナルディレクトリおよびビジネスディレクトリの割り当てを含むことができる。
【0037】
第3のステップは初期同期化ステップである。ここではサーバ10から端末装置16にデータが送信される。これを行うため、端末装置においてユーザは初期同期化メニューを選択する。端末装置により、まずアクセスコードが要求される。電話回線が空いている場合、この端末装置はSMSメッセージをサーバ10に自動送信する。ここでこのSMSメッセージには一方では呼出回線番号、すなわち端末装置16の電話番号およびSMSメールボックスサブアドレスと、ユーザのアクセスコードと、端末装置16の特性データとが含まれる。これらの特性データは、ディレクトリにおける最大エントリ数、エントリフォーマット、すなわち、名前フィールド(および場合によっては会社または家の住所などの別のデータのフィールド)における文字の数、数字フィールドにおけるシンボルの数およびディレクトリの数である。
【0038】
ユーザのアクセスコードと、端末装置の回線のコードおよびSMSサブアドレスとが一致しない場合、サーバは、エラーであることを示すSMSメッセージで応答する。このエラーメッセージによって示すことができるのは、例えば、アクセスコードと、電話回線16のコードと一致しないこと、またはこの回線がサービスに加入していないことなどである。
【0039】
アクセスコードが正しい場合、サーバ10は、端末装置16の特性に基づいてこの端末装置のディレクトリをフォーマットし、連結されかつ例えば総和によってチェックされたSMSの形態でこの電話帳を端末装置に送信する。上記のようにこのフォーマットには、有利であれば、サーバ10から端末装置16に送信するデータの選択が含まれる。1実施形態ではこのサーバは名前フィールドおよび電話番号フィールドだけを端末装置16に送信する。
【0040】
端末装置によって情報が正しく受信されると、この端末装置は、受信したエントリの数および所要の後続の同期化モード、すなわち自動モード、手動モードまたは非同期化モードを含む確認メッセージをサーバに自動的に送信する。非同期化モードとはダウンロードしたディレクトリがもはや更新されないことである。
【0041】
上記の初期同期化では端末装置からサーバにディレクトリデータを送信することもある。この場合、端末装置は、その特性をディレクトリデータと同時に送信する。
【0042】
後続の同期化では、サーバから端末装置に、または端末装置からサーバに、ディレクトリデータの付加、削除または変更を含む変更データが送信される。
【0043】
1実施形態によれば、サーバまたは端末装置において行われる各変更は、できる限り速く他方の相手(端末装置またはサーバ)にSMSメッセージの形態で送信される。
【0044】
別の実施形態ではSMS同期化メッセージは、行われたすべての変更が所定のサイズに達した場合にのみ送信され、これによってコストおよび送信時間が最小化される。例えば、端末装置(またはサーバ)は手段を有しており、これによって変更のバイト数が計算され、この変更の合計が所定のサイズに達するとSMS接続が起動される。これが行われるのは、必要なサイズが所定のバイト数(通例、1SMSメッセージにおける最大バイト数)に相応する場合である。このような連係動作は、これらの変更が入力される記憶装置がいっぱいになったことを検出することによって行うことができる。
【0045】
別の実施形態ではSMS同期化メッセージは、最後の変更以来あらかじめ定めた時間が経過した場合にのみ送信される。これにより、ユーザによって行われた一連の変更を単一セッション中に考慮することができるのである。
【0046】
これらの実施形態は組み合わせることもでき、これによって上記の判定条件(サイズまたは時間)のうちの1つが満たされると直ちにメッセージの自動送出が起動される。
【0047】
各同期化メッセージはユーザアクセスコードを含んでおり、また送信者は、その呼出番号と、場合によって設けられるSMSサブアドレスとによって識別される。
【0048】
上記の同期化は手動で行うことも可能である。この場合、各同期化は、ユーザに要求された段階でのみで行われる。例えば、端末装置は、各同期化の後、行われた変更を決定する手段を含んでおり、この変更の量ないしはサイズが、あらかじめ定めた値を上回る場合、信号により、ユーザが同期化を行わなければならないことをこのユーザに指示する。この同期化が行われて完了するまで付加的な変更は行うことができない。それは変更のための記憶装置がいっぱいだからである。ユーザは、変更のための記憶装置がいっぱいでなくても、端末装置から手動による同期化を要求することも可能である。
【0049】
サーバから端末装置に対する手動の同期化は、ユーザに要求された段階で起動することができる。この要求はインターネットサイト40を介してなされる。
【0050】
強制的な同期化は、上記の初期同期化と同じ再送信であり、これは、例えば事故の後に、ディレクトリデータを端末装置からサーバにまたはサーバから端末装置に再送信することである。端末装置に対して、ディレクトリの損失または損傷に結びつき得る事故は、例えば電源断、ユーザのエラー、または自動同期化の失敗である。サーバの場合にはディレクトリの損失または損傷は、ユーザのエラーまたはサーバにおけるエラーまたは自動同期化の失敗から発生し得る。
【0051】
この強制的な同期化は、端末装置側からまたはサーバ側から起動することができる。
【0052】
本発明のシステムにより、標準のSMS機能付き端末装置と実質的に同じコストで端末装置を提供することができる。それはこれらの端末装置には、数kバイトオーダの付加的な記憶容量だけが必要だからである。処理手段はすでに端末装置において利用可能である。それはこの端末装置が一般にはマイクロコントローラを含んでいるからである。
【0053】
さらに本発明によるシステムには固有の通信チャンネルが不要である。それは本発明では、SMS固定電話線プロトコルを使用しているからであり、これはESTIで現在標準化されており、また主な欧州の運営者およびいくつかの欧州外の運営者のほとんどのネットワークにおいて利用可能である。
【0054】
このようにして(ワイヤ式またはワイヤレス式の)固定電話式端末装置のディレクトリと、任意のタイプの装置、殊にSyncML標準と互換性を有する装置とを簡単にかつ低コストで同期化することができる。
【0055】
SMS固定電話式端末装置を使用することにより、SMSアドレスが異なることに起因して、同じ加入者に対して複数のディレクトリを設けて別個に同期化することができる。またこのように別個のSMSアドレスが設けられていることによって、各SMSアドレスの機密性が得られる。
【0056】
本発明により、電話端末装置を使用するよりも容易に情報を入力可能な別の装置または端末装置から、ふつうのやり方で固定電話のディレクトリをセットアップすることができる。ここでこの別の端末装置とは、例えば、アルファベットのすべての文字を含むキーボード装置、または手書きが可能な情報携帯端末のことである。固定電話および移動電話のディレクトリも同期化することができる。最後に、サーバはディレクトリに対するバックアップとして使用可能である。
【0057】
ここで注意すべきであるのは、SMSメッセージを介する、インターネットサイト40との接続によって、固定電話のユーザをそのスクリーンにおいてガイドできることである。
【0058】
サーバと端末装置との間の通信のためのプロトコルは、有利にはエラー訂正符号およびエラーの場合に再テストを行うためのプロシージャを含むプロトコルである。
【0059】
変形実施形態ではサーバ10から電話16への1方向の同期化が行われる。すなわちここでは本発明が、電話を用いるよりもはるかにユーザフレンドリなやり方でコンタクト情報の入力および変更するためだけに使用されるのである。この場合、この端末装置は、受信したSMSメッセージをディレクトリデータに変換する手段だけを装備するだけで十分であり、この端末装置が、ディレクトリデータをSMSメッセージに変換する手段を有する必要はない。
【0060】
別の変形実施形態では同期化は非対称である。すなわちこの同期化は実質的に端末装置16からサーバに対して行われ、このサーバは、ディレクトリバックアップ手段として使用される。端末装置のディレクトリのデータが失われた場合、サーバから端末装置に対する強制的な同期化によってリカバリが行われる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明によるシステムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話帳と、SMSメッセージを送受信する手段とを含む固定電話式端末装置(16)において、
該端末装置は、
電話帳から得られるデータをSMSメッセージに変換してサーバ(10)に送信する手段、および/または
ディレクトリデータを表すSMSメッセージを前記サーバから受信する手段および当該の受信したSMSメッセージをディレクトリのエントリに変換する手段とを含むことを特徴とする
固定電話式端末装置(16)。
【請求項2】
前記電話帳は、SMSサブアドレスに対応づけられており、
各SMSサブアドレスは、アクセスコードを介してアクセス可能である、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記端末装置は、SMSメッセージを介して、当該端末装置に接続可能なサーバに、当該端末装置のディレクトリの特性、すなわちエントリの最大数、エントリのフォーマットおよび有利にはディレクトリの数を送信する手段を含む、
請求項1または2に記載の端末装置。
【請求項4】
ディレクトリの自動同期化または手動制御による同期化を要求する手段を含む、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記端末装置は、前記ディレクトリに対してなされた変更を含む記憶装置と、同期化の必要性を示す手段と含むか、または前記の記憶装置の充填度のレベルが、あらかじめ定めた閾値を上回ったか、または最後の同期化以来、あらかじめ定めた時間が経過した場合に自動的に同期化を起動する手段とを含む、
請求項1から4までのいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記端末装置は、該端末装置が接続されているサーバから、同期化を行わなければならないことを示す信号を受信する手段を含む、
請求項1から5までのいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項7】
前記端末装置は手段を含んでおり、これによって前記信号を受信した場合に同期化が自動的に行われる、
請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記端末装置は、該端末装置が接続されているサーバから、変更データを受信するための手段と、
該変更データによって前記ディレクトリを更新する手段とを有する、
請求項1から7までのいずれ1項に記載の端末装置。
【請求項9】
サーバ(10)において、
電話帳に関連するデータを端末装置から受信し、また電話帳に関連するデータを該端末装置に送信するための、F-SMSCサーバ、固定電話式端末装置(16)などとの少なくとも1つのSMS通信インタフェースと、
コンピュータ、情報携帯端末または移動電話装置または別の同期化サーバから電話帳または住所録データを受信するため、およびこれらに電話帳または住所録データを送信するための、インターネットネットワークに接続可能な入出力側と、
固定電話式端末装置ユーザのディレクトリから得られるデータと、インターネットネットワークに接続可能な別のタイプの端末装置との同期化し、および/または固定電話式端末装置のディレクトリから得られるデータのバックアップを行うディレクトリデータベースとをユーザ毎に有することを特徴とする
サーバ。
【請求項10】
インターネットサイト(40)とのリンクのための入力側を有しており、これによってユーザはブラウザから前記データベースに記入することができる、
請求項9に記載のサーバ。
【請求項11】
前記サーバにて前記の電話帳または住所録データは、有利にはSyncML標準にしたがってアクセスされる、
請求項9または10に記載のサーバ。
【請求項12】
前記の固定電話式端末装置の特性にしたがってディレクトリデータをフォーマットする手段を含む、
請求項9から11までのいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項13】
前記のフォーマット手段は、住所録データからディレクトリデータを選択する手段を含む、
請求項12に記載のサーバ。
【請求項14】
変更のバイト数が、あらかじめ定めた閾値を上回った場合、または最後の同期化以来、あらかじめ定めた時間が経過した場合、固定電話式端末装置にディレクトリ変更を自動送信する手段を含む、
請求項9から13までのいずれか1項に記載のサーバ。

【図1】
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【公表番号】特表2007−516629(P2007−516629A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516344(P2006−516344)
【出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050217
【国際公開番号】WO2004/114640
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】