説明

アッセイ

【課題】本発明は、グリコヘモグロビンA1c(HbA1c)の検出のための、及びそれに関連した、組成物及びアッセイ法を提供する。
【解決手段】特に、グリコヘモグロビンの存在及びレベルを、血液試料又はあらゆるこのような類似好適試料において検出することができる。本発明の組成物は、亜鉛結合ドメインを示すタンパク質、特にヘモグロビン、例えばグリコヘモグロビンの、結合の向上に使用される亜鉛被覆物を有する微粒子に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、グリコヘモグロビンA1c(HbA1c)検出のためのアッセイ法の改良及び該アッセイ法に関連した改良を提供する。本発明は、特に、亜鉛結合ドメインを表示するタンパク質、特にヘモグロビン、例えばグリコヘモグロビン、の結合の向上に使用される亜鉛被覆物を有する微粒子を提供する。
【0002】
発明の背景
ヘモグロビン(Hb)は、赤血球に存在するタンパク質であり、酸素運搬の役割を担っている。ヘモグロビンは、いくつかの突然変異体で存在し、最も一般的な形態は、ヘモグロビンAであり、これは血中に見出される総ヘモグロビンの約90%を占める。
【0003】
A1cはヘモグロビンAの特殊サブタイプである。HbA1cは、ヘモグロビンの糖化形態であり、これは、ヘモグロビン(Ao)ベータ鎖のN−末端バリン基の非酵素的糖化によって形成される。非糖尿病個体において、総ヘモグロビンの約90%が、非糖化形態(ヘモグロビンAo)で存在する。体液中に溶解状態で存在するタンパク質は、連続的に糖化過程に付される。グルコースがヘモグロビンAにゆっくり結合して、A1c糖化サブタイプを形成する。HbA1cの形成は、約3.0%〜6.5%のヘモグロビンがA1cサブタイプである際に定常状態に達する。大部分の糖尿病個体は、非糖尿病の人より高い血中グルコース濃度を有する。この結果として、糖尿病患者のHbA1cレベルはより高くなり、I型(若年性)及びII型(成人発症)糖尿病患者は、約6%〜約15%のHbA1cレベルを有することとなる。
【0004】
糖尿病は、不十分な血糖調節に関連した疾患である。糖尿病関連合併症は、血中グルコース濃度の長期モニタリング及び厳格な管理によって減少し得る。血中グルコース濃度が明らかに高い患者において、HbA1cレベルも高くなりうる。
【0005】
個人のHbA1cレベルの定量は、現在の血中グルコース平均濃度の指標としての役割を果たすことができ、この指標は、次に、組織の糖化損傷の可能性レベル、それと共に、この状態が長期間維持された場合の関連糖尿病合併症の可能性を示すことができる。
【0006】
HbA1c検査は、個人の血糖管理の優れた指標として十分に確定している。HbA1c検査(ヘモグロビンA1c検査、グリコヘモグロビンA1c検査、グリコヘモグロビンA1c検査又はA1c検査としても知られている)は、2〜3ヶ月間にわたる平均血中グルコース濃度を明らかにする検査室ベースのアッセイである。この検査は、ヘモグロビンに結合したグルコース分子の数を測定する。赤血球は、約90〜120日の標準寿命後に再利用されるので、現在の血液試料中の結合グルコースの測定によって、2〜3ヶ月前の平均血糖レベルを求めることができる。
【0007】
より長い期間のグルコースレベルをモニタリングするためのHbA1c検査の使用は、血液、血漿又は尿中のグルコース濃度を個人が測定することによって直接行なう連続した日々の血中グルコース濃度のモニタリングを補足する役割をする。
【0008】
現在、HbA1cレベルのモニタリングは、状態が適切に管理されているか否かを評価するために糖尿病をモニタリングする最も優れた方法の1つである(1983〜1993年にNational Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseasesによって行なわれたDCCT臨
床試験)。特に、この検査によって、医師は、糖尿病患者が最適血糖管理を行なうことを確実にすることができ、さらに、医師による検査と検査の間のグルコースレベルを糖尿病患者が適切に管理することも確実にすることができる。
【0009】
全てのII型糖尿病患者は、HbA1c検査を少なくとも年に2回受けることが推奨される。得られた血中グルコース濃度が高すぎる場合、より頻繁な間隔での再検査が薦められる。この検査は、ヨーロッパ及び米国だけで毎年約4000万件行なわれている。
【0010】
HbA1cレベルの定期的な判定は、患者自身が自分の状態を管理し得るようにし、その結果、糖尿病患者における重篤な眼、腎臓及び神経疾患を遅らせるか又は予防し得る。個人の全体的な健康において、これに関連した向上も得られる。
【0011】
HbA1cレベルの測定に使用される現在の方法は、イオン交換又は親和性樹脂上でのカラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を包含する。しかし、これらの方法はいずれも多くの欠点を有し、例えば、正確でないか又は容易に標準化できず、高コストであり、そして/又は複雑な手順を含むために、HbA1cを測定する方法として理想的でない。
【0012】
従って、HbA1cレベルの正確な検出のための、迅速な、信頼性できる、使用の容易な方法が必要とされている。
【0013】
発明の概要
本発明者らは、亜鉛で被覆した微粒子が、亜鉛結合ドメインを有する標的タンパク質、特にヘモグロビン及びグリコヘモグロビンのような誘導体の結合を促進することを意外にも見出した。従って、これらの微粒子は、グリコヘモグロビンの検出法、さらには、少なくとも1つの亜鉛結合部位を示すタンパク質又は他の分子の分離法に使用することができる。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、試料中のグリコヘモグロビンのレベルを測定するアッセイ法であって、
ヘモグロビンを含有する試料を準備するステップと、
試料からヘモグロビンを抽出し、存在するヘモグロビンを部分的に変性するステップと、
亜鉛分子で被覆した微粒子にヘモグロビンを曝露して、ヘモグロビン(Hb)及びグリコヘモグロビン(HbA1c)を微粒子に結合させるステップと、
試料中のHbA1cの量を測定するステップと、
を含むアッセイ法を提供する。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、試料は、血液、特に、ヒト凝固阻止全血である。他の実施形態において、試料は、赤血球ペレット、溶血血液、又は血液抽出物、例えば血清であってもよい。さらに他の実施形態において、試料を、濾紙で採集し、乾燥し、次に、再溶解させてもよい。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、細胞結合ヘモグロビンを遊離するために試料を溶血させることによってヘモグロビンを得る。この工程は、血液試料が全血液又は赤血球である場合に特に望ましい。血液試料は、当業者によく知られている方法、例えば、サポニン、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及び/又は四級アンモニウム塩のような溶血剤の添加によって溶血させることができる。
【0017】
本発明は、熱を使用して行なわれる溶血にも提供される。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、処理工程の間のヘモグロビンの部分変性を界面活性剤によって行なう。ヘモグロビンの好ましい変性度を得るために、最適化組合せの界面活性剤を配合し得る。本発明の1つの態様において、好ましい界面活性剤は、コール酸塩、N−オクチル−グルコシド、N−オクチル−チオグルコシド、トリトンX、ツィタージェント3−14及び胆汁酸塩である。ヘモグロビンの変性の重要性は、これがヘモグロビン分子における配座変化を生じることである。この配座変化は、ヘモグロビン分子への亜鉛の高親和性結合を促進し、可能にする。高親和性結合の発生は、それが、アッセイ法の間に行ないうる1つ以上の任意洗浄工程の間に亜鉛及びヘモグロビンを会合状態に維持し得るので、本発明に関して特に好ましい。
【0019】
ヘモグロビンの変性は、亜鉛分子への高親和性結合を可能にする結合部位を形成し、それと同時に、ヘモグロビンの存在を示すために抗体又は同様の結合要素が結合し得るエピトープを保持する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態において、試料に含有されているヘモグロビンを部分的に変性する前に、試料を先ず溶血させる。
【0021】
1つの実施形態において、亜鉛被覆微粒子にヘモグロビンを曝露するステップを、pH7周辺、好ましくはpH6〜8で行なう。
【0022】
本発明はさらに、ラテックスビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズである微粒子を提供する。ラテックスビーズが好ましい。亜鉛分子の結合を促進するために、カルボキシル基をラテックスビーズの表面に与えてもよい。代替物として、シリカビーズを使用してもよい。しかし、シリカビーズは、一般に、ラテックスビーズより重く、従って、本発明のアッセイの実施にはあまり好ましくない。特にこれらのアッセイが自動化されている場合が該当する。微粒子がシリカである場合には、好ましくは直径が10〜50マイクロメートル、より好ましくは直径が20〜30マイクロメートルである。1つの実施形態において、シリカ粒子は、その密度を減少させるために、中空又は実質的に中空である。
【0023】
他の実施形態において、微粒子は、デキストラン又はポリエチレングリコール(PEG)である。微粒子がデキストランである場合、デキストラン主鎖を形成するのが好ましい。
【0024】
本発明の好ましい実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させてもよく、該キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合状態にある際に、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0025】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。本発明は、キレート剤として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA及びDMPSを包含する。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0026】
1つの実施形態において、亜鉛被覆物は、微粒子を活性化する作用をする。典型的に、塩化亜鉛を使用して、微粒子を被覆する。または、あらゆる適切な亜鉛塩又は亜鉛の元素形態を使用して、微粒子の表面に結合させてもよい。
【0027】
他の実施形態において、微粒子は、予め荷電された亜鉛粒子によって活性化されたキレートビーズである。
【0028】
本発明の1つの実施形態では、本発明に係る微粒子への結合後、HbA1cに選択的に結合させることによって標識し検出可能としたシグナル発生分子に、HbA1cを接触させることによって、存在するHbA1cの量の測定が行なわれる。適切なシグナル発生分子は、特に、グリコヘモグロビンに選択的に結合できるが、非糖化ヘモグロビンには結合できない直接標識物、酵素標識物又は放射性標識物であってもよい。このシグナル発生分子は、特異的結合パートナー、例えば、抗体、好ましくはモノクローナル抗体によってHbA1cに結合し得るが、ボロン酸のようなあまり好ましくない他の結合剤も使用し得る。本発明はさらに、抗体に結合されるシグナル発生分子も提供する。
【0029】
抗体を検出可能に標識する1つの方法は、それを酵素に結合させることである。次に、この酵素は、後にその基質に曝露された際に、基質との反応を触媒し、それによって、例えば分光測光法又は蛍光定量法(ELISA系)によって検出できる化学成分を生じる。
【0030】
検出可能な標識として使用し得る酵素の例は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、δ−5−ステロイドイソメラーゼ、イーストアルコールデヒドロゲナーゼ、α−グリセロホスフェートデヒドロゲナーゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ及びアセチルコリンエステラーゼである。
【0031】
ELISA系の感度増加のために、アビジン−ペルオキシダーゼ結合体と反応するビオチン化抗体を使用して、前記の方法を改変し得る。ビオチン化を検出する他の方法も使用し得る。このような方法は、当業者に明らかであり、ストレプトアビジンを含む検出系、並びにペルオキシダーゼ及びアルカリホスファターゼ検出系を含む系を包含する。
【0032】
抗原の量は、放射性同位元素で抗体を標識することによっても測定できる。次に、放射性同位元素の存在を、ガンマカウンター又はシンチレーションカウンターの使用のような方法によって測定する。特に有用な同位体は、3H、125I、131I、32P、35S、14C、51Cr、36Cl、57Co、58Co、59we、75Se、111In、99mTc、67Ga及びYである。
【0033】
抗原の測定は、蛍光化合物で抗体を標識することによっても行なうことができる。蛍光標識した分子を適切な波長の光に曝露した際に、色素の蛍光によってその存在を検出することができる。最も重要な蛍光標識化合物の例は、フルオレセイン、イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド及びフルオレサミンである。
【0034】
蛍光発光金属原子、例えば、Eu(ユーロピウム)及び他のランタニドも使用し得る。これらは、金属キレート基、例えばDTPA又はEDTAによって、所望の分子に結合させることができる。
【0035】
抗体を検出可能に標識する他の方法は、それを化学発光化合物にカップリングさせることによって行なわれる。次に、化学発光標識免疫グロブリンの存在を、化学反応の間に生じる発光の存在を検出することによって測定する。特に有用な化学発光標識化合物の例は、ルミノール、イソルミノール、芳香族アクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリ
ジニウム塩及びシュウ酸エステルである。
【0036】
同様に、生物発光化合物も標識として使用し得る。生物発光は化学発光の特殊型であり、これは、触媒タンパク質が化学発光反応の効率を増加させる生物学的系に見られる。生物発光分子の存在は、発光の存在を検出することによって測定される。標識するのに重要な生物発光化合物は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ及びエクオリンである。
【0037】
HRP及びアルカリホスファターゼ用に化学発光基質を使用することもできる。
【0038】
結合ヘモグロビンの測定は、レゾルシノールのような樹脂中で紫外線吸収剤を使用して定量化し得る。
【0039】
シグナル発生分子と相互作用する試料中のグリコヘモグロビンの最大比率を確実にするために、過剰のシグナル発生分子を使用することが好都合である。
【0040】
1つの実施形態において、試料中の全てのグリコヘモグロビンがシグナル発生分子によって結合されるので、非糖化ヘモグロビンから識別可能かつ検出可能である。
【0041】
本発明のこの態様による方法に関して、試料に接触した際に、グリコヘモグロビンに結合していないシグナル発生分子のフラクションを、試料から分離することが重要である。
【0042】
本発明の第2の態様は、HbA1cグリコヘモグロビンレベルの評価による糖尿病のin vitro診断及びモニタリングのためのアッセイ法であって、その方法は、
モグロビンを含有する個体から得た試料を準備するステップと、
試料を溶血させて、細胞結合ヘモグロビンを遊離し、ヘモグロビンを部分的に変性させるステップと、
亜鉛で被覆した微粒子上に、グリコヘモグロビンを捕捉するステップと、
試料に存在するグリコヘモグロビンに結合し得るシグナル発生分子に、試料を曝露するステップと、
グリコヘモグロビンに結合していないシグナル発生分子を除去するステップと、
結合したシグナル発生分子の量を定量化して、試料に存在するHbA1cのパーセンテージレベルを求めるステップと、
を含むアッセイ法を提供する。
【0043】
本発明の1つの実施形態において、血液試料は、ヒト抗凝固全血である。他の実施形態において、血液試料は、赤血球ペレット、溶血血液又は血液抽出物であってもよい。本発明はさらに、濾紙に採集し、乾燥し、次に再溶解させた血液試料も提供する。
【0044】
1つの実施形態において、細胞結合ヘモグロビンを遊離する試料の溶血を、当業者によく知られた任意の方法、例えば、サポニン、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及び/又は四級アンモニウム塩のような溶血剤の添加によって行なう。
【0045】
さらに本発明は、熱を使用して行なう溶血も提供する。
【0046】
他の実施形態において、処理工程の間のヘモグロビンの部分変性を、界面活性剤を使用して行なう。好ましい界面活性剤の例は、コール酸塩、N−オクチル−グルコシド、N−オクチル−チオグルコシド、トリトンX、ツィタージェント3−14及び胆汁酸塩である。
【0047】
好ましい実施形態において、ヘモグロビンの部分変性が生じる前に、試料を先ず溶血さ
せる。代替の実施形態において、試料の溶血と共にヘモグロビンの部分変性が生じる。
【0048】
1つの実施形態において、亜鉛被覆微粒子上にヘモグロピンを捕捉するステップを、pH7周辺、好ましくはpH6〜8で行なう。
【0049】
1つの実施形態において、該方法は、遠心分離によって細胞残渣を除去するステップをさらに含み、このステップは、血液試料の溶血後すぐに行なわれる。
【0050】
本発明はさらに、ラテックスビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズである微粒子を提供する。ラテックスビーズが好ましい。亜鉛分子の結合を促進するために、カルボキシル基をラテックスビーズの表面に与えてもよい。代替物として、シリカビーズを使用してもよい。しかし、シリカビーズは、一般に、ラテックスビーズより重く、従って、本発明のアッセイの実施にはあまり好ましくない。特にこれらのアッセイが自動化されている場合が該当する。微粒子がシリカである場合には、好ましくは直径が10〜50マイクロメートル、より好ましくは直径が20〜30マイクロメートルである。1つの実施形態において、シリカ粒子は、その密度を減少させるために、中空又は実質的に中空である。
【0051】
他の実施形態において、微粒子はデキストラン又はポリエチレングリコール(PEG)である。微粒子がデキストランである場合、デキストラン主鎖を形成するのが好ましい。
【0052】
本発明の好ましい実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させてよく、キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合状態にある際に、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0053】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。本発明は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA及びDMPSをキレート剤とする。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類、又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0054】
1つの実施形態において、亜鉛被覆物は、微粒子を活性化する作用をする。典型的に、塩化亜鉛を使用して、微粒子を被覆する。あるいは、あらゆる適切な亜鉛塩又は亜鉛の元素形態を使用して、微粒子の表面に結合させてもよい。
【0055】
他の実施形態において、微粒子は、予め荷電された亜鉛粒子によって活性化されたキレートビーズである。
【0056】
グリコヘモグロビンの分析は、ヘモグロビン源、例えば溶血した赤血球において行なうことができる。測定は、競合アッセイ型又は免疫測定アッセイ型のような免疫測定法によって行なうことができる。後者の型の例は、ラジオイムノメトリックアッセイ(IRMA)及び酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)である。競合アッセイにおいて、抗原(即ち、グリコヘモグロビン)を、検出可能な標識で標識化する。抗原を含有する試料を、グリコヘモグロビン特異抗体及び標識抗原と共にインキュベーションし、免疫複合体の形成、分離及び検出後に、試料中のグリコヘモグロビンの量を測定する。
【0057】
好ましい実施形態において、試料に存在するHbA1cのパーセンテージレベルを、
適切な支持体上に微粒子を捕捉するステップと、
微粒子を洗浄して、非結合物質を除去するステップと、
HbA1cに特異的なモノクローナル抗体であって、そのモノクローナル抗体に標識が結合してあるシグナル発生分子によって、HbA1cを標識するステップと、
試料に存在するHbA1cのパーセンテージを求めるステップと、
によって、求める。
【0058】
1つの実施形態において、支持体は、ガラス繊維マトリックスである。
【0059】
他の実施形態において、HbA1cに特異的なモノクローナル抗体は、抗HbA1c抗体である。抗HbA1cモノクローナル抗体は、HbA1cのN末端の8個のアミノ酸を含有する単糖に特異的なエピトープを有する。
【0060】
他の実施形態において、抗体に結合される酵素は、アルカリホスファターゼである。
【0061】
他の実施形態において、モノクローナル抗体を、酵素で標識する。好ましい実施形態において、酵素はアルカリホスファターゼであり、該アルカリホスファターゼは、基質に存在するリン酸基の除去を触媒する。抗体に結合した酵素は、信号を生じるために結合微粒子に導入された基質の成分と反応する役割をし、該信号を測定して、試料に存在するHbA1cのパーセンテージを求めることができる。
【0062】
抗体に結合している酵素がアルカリホスファターゼである場合、基質は好ましくは4−メチルウンベリフェリルホスフェートであり、アルカリホスファターゼ標識結合体が、基質からのリン酸基の除去を触媒し、蛍光生成物4−メチルウンベリフェリルホスフェートを生成する。このような実施形態においては、生じた蛍光の量を試料に存在するHbA1cのパーセンテージに直接関連づけることが好ましく、これは標準反応曲線によって求められる。
【0063】
都合のよいことに、生じた蛍光の量は、MEIA光学アセンブリによって測定される。このような実施形態において、蛍光値は、HPLC又は他の何らかの適切な測定器によって求めた既知のパーセンテージのHbA1cを含有する試料の448nmにおける蛍光をプロットすることによって得た標準曲線によって、総ヘモグロビンにおけるHbA1cのパーセンテージに変換される。
【0064】
アッセイ
本発明は、HbA1cグリコヘモグロビンレベルを求めるアッセイシステム及びスクリーニング法を提供する。本明細書において使用される「アッセイシステム」は、1つ以上の特定の事象を検出しそして/又は測定するアッセイを、実施し、その結果を分析するのに必要な全ての要素を包含する。
【0065】
特異的結合活性を有するタンパク質の活性を検出するために、種々のアッセイを使用することができる。例示的アッセイは、蛍光偏光、及びレーザー走査法を使用して、蛍光的に標識したタンパク質、ペプチド又は他の分子の結合を測定する(Lynch, B.A.ら、1999、Anal Biochem 275:62−73;Li HY, 2001, J Cell Biochem 80:293−303;Zuck Pら、Proc Natl Acad Sci USA 1999, 96:11122−11127)。
【0066】
他の例において、シンチレーション近接アッセイ(SPA)を使用して、結合活性を検出し、該アッセイは、ストレプトアビジン被覆SPAビーズに捕捉したビオチン化ペプチドプローブ及び放射標識パートナー分子を使用する。該アッセイは、SPAビーズ内に固
定されたシンチラントによってペプチドプローブに結合した放射標識タンパク質を特異的に検出する(Sonatore LMら、1996, Anal Biochem 240:289−297)。
【0067】
好ましい実施形態において、スクリーニングアッセイは、高処理量又は超高処理量であり、従って、自動化された対費用効果の高いスクリーニング法を提供する。
【0068】
本発明の1つの実施形態において、アッセイを自動化することができ、第1の好ましい実施形態において、1時間に40〜60試験を行なうことを可能にし得る。第2の好ましい実施形態において、自動化は、1時間に100〜160試験を行うことを可能にし得る。
【0069】
本発明の好ましい実施形態において、自動分析器を使用してスクリーニングを行なう。好ましくは、Abbott Laboratoriesの自動AxSYM(商標)システムを使用する。自動試料分析及び処理に使用される方法は、Abbott IMx(商標)及び微粒子酵素免疫測定法を包含する。
【0070】
本発明の方法は、試料、例えば血液試料からの、ヘモグロビンの精製法に及ぶ。ヘモグロビンは糖化している必要はない。
【0071】
本発明のさらに他の態様において、生物学的試料からヘモグロビンを分離する方法であって、
患者からの生物学的試料を準備するステップと、
塩化亜鉛で予め被覆した微粒子上にヘモグロビンを捕捉するステップと、
亜鉛被覆微粒子から結合ヘモグロビンを溶離するステップと、
を含む方法を提供する。
【0072】
1つの実施形態において、該方法は、捕捉するステップの前に、試料を溶血させ、試料に存在するヘモグロビンを部分的に変性させることをさらに含む。
【0073】
1つの実施形態において、生物学的試料は血液試料である。
【0074】
1つの実施形態において、この方法によって得られるヘモグロビンは、ヘモグロビン、その誘導体及び類似体、特にヘモグロビンの糖化形態、例えば糖化サブタイプHbA1cを分離する。
【0075】
本発明のさらに他の態様において、亜鉛結合部位を有する少なくとも1つの標的タンパク質の選択的結合についてのアッセイ法であって、
試料を準備するステップと、
試料を、本発明の亜鉛被覆微粒子に曝露するステップと、
標的タンパク質を、亜鉛被覆微粒子上に捕捉するステップと、
微粒子を分離するステップと、
微粒子に結合した標的タンパク質の存在を検出するステップと、
場合により、微粒子から標的タンパク質を精製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0076】
1つの実施形態において、試料は生物学的試料である。
【0077】
本発明のさらに他の態様において、亜鉛結合ドメインを有する標的タンパク質の選択的結合における、亜鉛被覆微粒子の使用を提供する。
【0078】
好ましい標的タンパク質は、ヘモグロビン及びそれに関連した糖化形態、類似体及び誘導体、メタロプロテアーゼ、メタロペプチダーゼ、酵素、アルカリホスファターゼ、メタロチオネイン(MTs)、及び亜鉛結合ドメインを示すか又は規定する転写因子を包含する。
【0079】
本発明はさらに、ラテックスビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズである微粒子を提供する。ラテックスビーズが好ましい。亜鉛分子の結合を促進するために、カルボキシル基をラテックスビーズの表面に与えてもよい。代替物として、シリカビーズを使用してもよい。しかし、シリカビーズは、一般に、ラテックスビーズより重く、従って、本発明のアッセイの実施にはあまり好ましくない。特にこれらのアッセイが自動化されている場合が該当する。微粒子がシリカである場合には、好ましくは直径が10〜50マイクロメートル、より好ましくは直径が20〜30マイクロメートルである。1つの実施形態において、シリカ粒子は、その密度を減少させるために、中空又は実質的に中空である。
【0080】
他の実施形態において、微粒子は、デキストラン又はポリエチレングリコール(PEG)である。微粒子がデキストランである場合、デキストラン主鎖を形成するのが好ましい。
【0081】
好ましい実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させてよく、キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合状態にある際に、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0082】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。典型的に、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA及びDMPSである。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類、又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0083】
微粒子がデキストランである場合、キレート剤はEDTAであるのが好ましい。
【0084】
本発明のさらに他の態様において、本発明のアッセイ法のいずれか1つを行なうためのキットを提供し、該キットは、本発明の微粒子、ならびにアッセイ法の実施についての使用説明書及びプロトコールを含む。
【0085】
好都合にも、キットは、商業的に入手可能な、Abbott Laboratories(US)によって供給されているAxSYM自動アッセイシステムを使用する方法を実施するための使用説明書を提供する。
【0086】
本発明の他の態様において、亜鉛分子で被覆した微粒子を提供する。
【0087】
1つの実施形態において、微粒子は、ポリスチレンビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズである。亜鉛は、微粒子の表面に直接結合させるか、又は真空蒸着によって表面に付着させることができる。
【0088】
微粒子がシリカである場合、それは、好ましくは10〜50マイクロメートル、より好ましくは20〜30マイクロメートルの直径を有する。1つの実施形態において、シリカ
粒子は、その密度を減少させるために、中空又は実質的に中空である。
【0089】
他の実施形態において、微粒子は、デキストラン又はポリエチレングリコール(PEG)である。
【0090】
他の実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させ、該キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0091】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。例えば、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA又はDMPSであってもよい。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類、又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0092】
微粒子がデキストランである場合、キレート剤は好ましくはEDTAである。
【0093】
他の実施形態において、亜鉛被覆物は、微粒子を活性化する作用をする。典型的に、塩化亜鉛を使用して微粒子を被覆するが、あらゆる適切な可溶性亜鉛塩又は亜鉛の元素形態を使用して微粒子の表面を被覆してもよい。理論に縛られるものではないが、微粒子は、結合亜鉛分子によって完全には被覆されないと予測される。しかし、利用可能な表面積に対して高レベルの亜鉛結合分子が存在すると考えられる。
【0094】
特定の実施形態において、微粒子は、予め荷電された磁性亜鉛粒子によって活性化されたキレートビーズである。
【0095】
本発明のさらに他の態様によれば、亜鉛結合部位を有するタンパク質の標的結合に使用される化合物を提供し、該化合物は、亜鉛分子で被覆された微粒子を含む。
【0096】
1つの実施形態において、微粒子は、ポリスチレンビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズである。
【0097】
微粒子がシリカである場合、それは、好ましくは10〜50マイクロメートル、より好ましくは20〜30マイクロメートルの直径を有する。1つの実施形態において、シリカ粒子は、その密度を減少させるために、中空又は実質的に中空である。
【0098】
他の実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させ、該キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合状態にある際に、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0099】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。典型的に、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA又はDMPSである。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類、又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0100】
他の実施形態において、標的タンパク質は、ヘモグロビン及びそれに関連した糖化形態並びにその類似体及び誘導体、メタロプロテアーゼ、メタロペプチダーゼ、酵素、アルカリホスファターゼ、メタロチオネイン(MTs)、及び亜鉛結合ドメインを示すか又は規定する転写因子を包含する。
【0101】
本発明のこの態様の好ましい実施形態において、亜鉛被覆微粒子を、亜鉛結合タンパク質の捕捉及び検出に使用することができる。
【0102】
本発明のこの態様の第2の好ましい実施形態において、亜鉛被覆微粒子を、亜鉛結合ドメインを示す標的タンパク質の精製に使用し得る。
【0103】
本発明の他の態様によれば、グリコヘモグロビンの結合の向上に使用される化合物を提供し、該化合物は、亜鉛で被覆された微粒子を含む。
【0104】
1つの実施形態において、微粒子は、ポリスチレンビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズのようなビーズであってもよい。
【0105】
好ましい実施形態において、キレート剤をビーズの表面に結合させ、該キレート剤は亜鉛分子がそれに結合するのを可能にする。好都合にも、キレート剤は、結合状態にある際に、結合亜鉛分子を微粒子の表面から離す役割をする。
【0106】
キレート剤は、いかなる適切な亜鉛結合キレート剤であってもよい。典型的に、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA又はDMPSである。他のキレート剤は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)及びアミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類、又は列挙した物質と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤を包含する。
【0107】
1つの実施形態において、亜鉛被覆物は、微粒子を活性化する作用をする。典型的に、塩化亜鉛を使用して、微粒子を被覆する。あるいは、あらゆる適切な亜鉛塩又は亜鉛の元素形態を使用して、微粒子の表面に結合させてもよい。
【0108】
1つの実施形態において、微粒子は、予め荷電された亜鉛粒子によって活性化されたキレートビーズである。
【0109】
好都合にも、本発明者らは、本発明によって提供される亜鉛結合微粒子が、該化合物によって付与される有利な界面活性特性によって、ヘモグロビン、その関連誘導体及び糖化形態の結合において、向上した特性を有することを見出した。理論に縛られるものではないが、該化合物によって示される向上した界面活性特性は、向上した洗浄条件を与え、迅速かつ効率的な細胞膜破裂を生じさせ、次に、ヘモグロビンが効率的に結合することによって、ヘモグロビンが膜結合状態から、より効率的に抽出されることを可能にすると考えられる。
【0110】
状況が許す限り、本発明の各態様の好ましい特徴は、必要な変更を加えて、他の各態様と同様である。
【0111】
特に指定しなければ、本明細書に使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の当業者に共通に理解される意味を有する。
【0112】
明細書を通して、状況が許す限り、「comprise」(含む)又は「include」(包含する)、若しくは「comprises」又は「comprising」のようなそれらの変化形、「includes」又は「including」の語は、記載されている完全体(integer)又は完全体の群の包含を意味し、いずれかの他の完全体又は完全体の群の除外を意味するのではないものと理解される。
【0113】
発明の詳細な説明
ここに、本発明について、下記の実施例を参照して説明するが、例示が目的であって本発明を限定するものと理解すべきではない。さらに、以下の図に関しても説明する:
【0114】
図1は、ヘモグロビン(Hb)及びグリコヘモグロビンサブタイプHbA1cの捕捉並びに本発明の亜鉛被覆微粒子を例示する図であり、亜鉛は、EDTA仲介物によって微粒子に結合しており、そして
【0115】
図2は、本発明の微粒子に結合後の結合標的タンパク質の好ましい検出方法を示す図であって、この場合はグリコヘモグロビンサブタイプHbA1cである。
【実施例】
【0116】
(実施例1)
「AxSYM自動アッセイ条件」
0.5%TX−100及び0.8mMツィタージェント3−14を補充した溶解緩衝液で、血液を手動で溶解する。
【0117】
MEIA+5%BSAでタブ(tab)を予備洗浄する。
溶解血液試料を、30%ショ糖中で同容量の亜鉛被覆EDTAシリカ微粒子と混合し、5分間インキュベートする。
タブに移し、MEIAで洗浄する。
ブロッキング緩衝液17に溶解した1μg/mlのαHbA1cを添加し、5分間インキュベートする。
MEIAで洗浄する。
pH7のHEPESで1:3000に希釈したα−マウス−アルカリホスファターゼを添加する。
MEIAで洗浄する。
MUPを添加し、読み取る。
【0118】
【表1】

【0119】
アッセイは、HbA1cの存在を検出し、5%と9%のHbA1cレベルを識別できる。
【0120】
(実施例2)
「IMx自動アッセイ条件」
MEIA+5%BSAでタブを予備洗浄する。
30%ショ糖中で、0.1%亜鉛被覆EDTAシリカ微粒子と試料を混合する(1:1)。
タブに入れ、MEIA(2×50μl)で洗浄する。
HEPESに溶解した1μg/mlのαHbA1cを添加し、5分間インキュベートする。
MEIA(2×50μl)で洗浄する。
α−マウス−アルカリホスファターゼ複合体(HEPESで1:3000に希釈)を添加し、5分間インキュベートする。
MEIA(2×50μl)で洗浄する。
MUPを添加し、読み取る。
【0121】
【表2】

【0122】
HbA1c濃度の増加と共に、より高いレート(rates)が測定される。
【0123】
(実施例3)
「96ウェル真空マニホールドアッセイ」
Zn微粒子を使用するHbの捕捉
シリカEDTA及びポリスチレンNTA微粒子を、ZnCl2で被覆し、次に、0.5%固形分で、Hb(0.5mg/ml)又は(0.2mg/ml)と共に10分間インキュベートした。OD 405nmを使用して、非結合物質を測定することによって、結合を評価した。0.5mg/ml及び0.2mg/mlについての読み取りは、405nmでのHb測定に関して、直線範囲内(linear range)である。
【0124】
【表3】

【0125】
この試験では、1〜1.5μmのシリカEDTAビーズが、最も高い結合能力を示し(0.5mg/ml Hbで85%以上、0.1mg/ml Hbで100%)、NTA及びEDTA 3μmは、より低いHb結合を示す(0.5mg/ml Hbで65%以上
、0.1mg/ml Hbで75%)ことを示している。
【0126】
捕捉HbA1cの検出
シリカEDTA及びポリスチレンNTA微粒子を亜鉛で被覆し、0.5%固形分において、0、1、5及び10% HbA1cを添加した0.1mg/ml Hbと共にインキュベートした。粒子は、α−HbA1c抗体(10μg/ml)及びα−マウス−アルカリホスファターゼ(1:3000に希釈)で探索された。アルカリホスファターゼ基質と共にインキュベートした後、反応を停止し、OD 550nmを読み取った。
【0127】
【表4】

【0128】
シリカEDTA 1〜1.5μm微粒子は、最良の結果を生じ、10% HbA1cの添加によって信号の増加を示した。
【0129】
(実施例4)
「種々のタイプの亜鉛被覆微粒子の使用」
シリカEDTA微粒子
IMx(実施例2に記載した方法)による分析前に、微粒子を亜鉛で被覆し、40%ショ糖に再懸濁した。
【0130】
【表5】

【0131】
シリカ粒子は、HbA1cに結合することができ、5%と9%のHbA1cを首尾よく識別する。
【0132】
ポリスチレンEDTA微粒子
AxSYM(実施例1に記載した方法)による分析前に、微粒子を亜鉛で被覆し、30%ショ糖に再懸濁した。αHbA1c(2μg/ml)と5分間インキュベーションし、次に、α−マウス−アルカリホスファテーゼ(1:3000)と2分間インキュベートした。
【0133】
【表6】

【0134】
ポリスチレンEDTA微粒子は、HbA1cに結合することができ、5%と9%のHbA1cを首尾よく識別する。
【0135】
ポリスチレンNTA微粒子
真空マニホールド(実施例3に記載した方法)による分析前に、微粒子を亜鉛で被覆した。
【0136】
【表7】

【0137】
ポリスチレンNTA微粒子は、Hbに結合することができるが、試料に10% HbA1cを添加した後は、HbA1cの極めて低い識別を示すか又はほとんど識別を示さない。
【0138】
磁性Zn微粒子
微粒子を、結合能力に関して、真空マニホールドによって分析した(実施例3に記載した方法)。
【0139】
【表8】

【0140】
磁性Zn微粒子は、Hbに首尾よく結合する。
【0141】
真空マニホールド(実施例3に記載した方法)による分析によって、結合HbをHbA1cについて分析した。
【0142】
【表9】

【0143】
磁性Zn微粒子は、結合HbA1cを検出することができる。
【0144】
キレートセファロース
キレートセファロースを亜鉛で被覆し、溶解血液試料と共にインキュベーションし、結合能力について真空マニホールドによる分析を使用した(実施例3に記載した方法)。
【0145】
【表10】

【0146】
大部分のヘモグロビンがキレートセファロースに結合した。
【0147】
(実施例5)
「種々の金属イオンの使用」
キレートセファロース
キレートセファロースを種々の金属イオンで被覆し、溶解血液試料と共にインキュベーションし、結合能力について、真空マニホールドによる分析を使用した(実施例3に記載した方法)。
【0148】
【表11】

【0149】
塩化亜鉛が、最多量のヘモグロビンに結合した。
【0150】
シリカEDTA微粒子
シリカEDTA微粒子を種々の金属イオンで被覆し、IMx(実施例2に記載した方法)によって分析した。
【0151】
【表12】

【0152】
塩化亜鉛は、大部分のHbA1cに結合し、それはIMxによって検出できた。
【0153】
(実施例6)
「RBCを溶解し、しかも亜鉛被覆微粒子へのHbA1cの結合及び検出を可能にする界面活性剤の使用」
試験1
0.5%TX100及び0.8mMツィタージェント3−14を含有する緩衝液で血液試料を溶解し、AxSYM(実施例1に記載した方法)によって分析した。
【0154】
【表13】

【0155】
試験2
0.5%TX100及び80mMコール酸塩を含有する緩衝液で血液試料を溶解し、AxSYM(実施例1に記載した方法)によって分析した。
【0156】
【表14】

【0157】
試験3
0.5%TX100及び種々の界面活性剤を含有する緩衝液で血液試料(通常、5%HbA1c)を溶解し、IMx(実施例2に記載した方法)によって分析した。ブロッキング緩衝液17中において、αHbA1c−アルカリホスファターゼ(1μg/ml)でHbA1cを検出した。
【0158】
【表15】

【0159】
赤血球膜(RBC)を溶解する種々の界面活性剤の使用は、その後の、亜鉛被覆EDTA微粒子へのHbA1cの結合及び検出に影響を与えない。
【0160】
(実施例7)
「種々の大きさのシリカ微粒子上でのHbA1cの捕捉、及び検出における抗HbA1c−アルカリホスファターゼ複合体の使用」
80mMコール酸塩を含有する溶解緩衝液で血液試料を溶解し、IMx(実施例2に記載した方法の中の複合体を使用した唯1つのインキュベーションステップ)によって分析した。試料を、0.05%固形分において、種々の大きさ(1.5、0.5及び0.3μm)のシリカ微粒子と共にインキュベートした。0.2%アジ化ナトリウム 、2% PEG 1000及び1.2% StabilGuard複合希釈液を含むpH7.0のHepes中で、HbA1cは、αHbA1c−アルカリホスファターゼ(1μg/ml)によって検出された。
【0161】
【表16】

【0162】
(実施例8)
「AXSYM自動アッセイを使用した自動グリコヘモグロビン定量化の実施のための、条件及び試薬の最適化」
本発明のアッセイを実施する条件の最適化の結果として、AXSYM自動アッセイ機(Abbott Laboratories, US)での自動分析を使った本発明の実施には、次のプロトコール及び緩衝剤が好ましいことが確認された。
【0163】
「アッセイ法の実施」
5μlの全血液試料(EDTA、FLUOX、クエン酸塩、ヘパリン)を、95μlのRBC溶解緩衝液(1/20希釈)に添加した。溶解試料を、100μlの試料希釈液でさらに希釈した(最終試料希釈1/40)。
【0164】
20秒後、タブブロッカー(95μl)を、マトリックスセルのAXSYMタブに加えた。希釈溶解試料(95μl)をタブに移し、10秒後、タブを100μlのAxSYM(登録商標)溶液3で洗浄した。複合体(90μl)をタブに添加し、300秒間インキュベートした。次に、各パルスの間に10秒間おいて、タブを2×100μlのAxSYM(登録商標)溶液3で洗浄し、1×50μlのMUPをタブに加えた。
【0165】
次に、蛍光生成物を8回読み取り、各読み取りは506.88ミリ秒を要し、各読み取りの間隔は0.6秒であった。ゲイン(gain)は20に設定した。最初の結果までの時間は13.7であり、1時間に46試験の処理能力であった。
【0166】
この実施例の方法に使用するのに好ましい緩衝液は以下のように配合される。
【0167】
(i)使用濃度複合体
DAKOマウス抗Hb(A、C、S)1c及び抗HbA1cを、一般的なマレイミド結合法を使用して、アルカリホスファターゼと自家結合させた。それらを評価し、抗Hb(A、C、S)1cアルカリホスファターゼ複合体が最も優れた性能であった。その複合体を、複合体希釈液中で0.25μg/mlの濃度で使用する(緩衝液の組成は、0.05M HEPES、6% Stabilguard、2% ポリエチレン1000、0.5% トリトンX100、1% StabilzymeAP、0.09% アジ化ナトリウム、pH7である)。
【0168】
(ii)RBC溶解緩衝液
最も優れた性能は、0.2M HEPES、0.055M グリシン、0.05M 塩化マグネシウム、0.4M 塩化ナトリウム、1% トリトンX100、0.8mM ツィタージェント3−14、0.09% アジ化ナトリウム、pH8を使用して得られた。
【0169】
(iii)タブブロッカー/試料希釈液
タブブロッカー及び試料希釈液を使用する場合、AxSYM(登録商標)マトリックスセルの変化は最小限にされ、Hb結合は最適である。現在、2つの好ましい緩衝液は、緩衝液3(0.05M トリス、20% ショ糖、0.5M 塩化ナトリウム、0.1% 魚皮ゼラチン、10% Stabilguard、1mM 塩化亜鉛、0.09% アジ
化ナトリウム、pH8)、及び緩衝液7(0.05M トリス、20% ショ糖、2M 塩化ナトリウム、0.1% 魚皮ゼラチン、10% Stabilguard、5% ポリエチレングリコール8000、0.1% カゼイン加水分解物、1mM 塩化亜鉛、0.09% アジ化ナトリウム、pH8)である。
【0170】
本明細書に記載されている全ての文献は、参照として本明細書に組み入れられる。本発明の前記実施形態についての種々の変更及び変形は、本発明の範囲を逸脱することなく、業者にとって明らかである。本発明を、特定の好ましい実施形態に関して説明したが、請求項に記載されている本発明は、このような特定の実施形態に不当に限定すべきでないものと理解される。実際に、当業者にとって明らかな、本発明の前記実施法の種々の変更は、本発明に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】ヘモグロビン(Hb)及びグリコヘモグロビンサブタイプHbA1cの捕捉並びに本発明の亜鉛被覆微粒子を例示する図であり、亜鉛はEDTA仲介物によって微粒子に結合している。
【図2】本発明の微粒子に結合後の結合標的タンパク質の好ましい検出方法を示す図であり、この場合はグリコヘモグロビンサブタイプHbA1cである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中のグリコヘモグロビンのレベルを測定するアッセイ法であって、
ヘモグロビンを含有する試料を準備するステップと、
高親和性亜鉛結合部位を露出させる配座変化によって、ヘモグロビンを変性するステップと、
支持体に結合した亜鉛分子を使用して、ヘモグロビン分子を捕捉するステップと、
結合亜鉛分子に結合したグリコヘモグロビンの量を測定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
変性を界面活性剤によって行なう、請求項1に記載のアッセイ法。
【請求項3】
界面活性剤が、コール酸塩、N−オクチル−グルコシド、N−オクチル−チオグルコシド、トリトンX、ツィタージェント3−14及び胆汁酸塩からなる群から選択される1つ以上の界面活性剤である、請求項1又は2に記載のアッセイ法。
【請求項4】
結合亜鉛分子によるヘモグロビンの捕捉を、変性界面活性剤の存在下に行なうことができる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアッセイ法。
【請求項5】
亜鉛分子を微粒子に結合させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアッセイ法。
【請求項6】
微粒子が、ラテックスビーズ、ポリスチレンビーズ、シリカビーズ、キレートセファロースビーズ又は磁性ビーズからなる群から選択されるビーズである、請求項5に記載のアッセイ法。
【請求項7】
微粒子に適用される亜鉛被覆物が塩化亜鉛である、請求項5又は6に記載のアッセイ法。
【請求項8】
微粒子がデキストラン又はポリエチレングリコール(PEG)である、請求項5に記載のアッセイ法。
【請求項9】
キレート剤が、支持体への亜鉛分子の結合を促進する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアッセイ法。
【請求項10】
キレート剤が亜鉛結合キレート剤である、請求項9に記載のアッセイ法。
【請求項11】
キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリソジウムカルシウムジエチレントリアミン五酢酸塩(DTPA)、ジソジウムカルシウムシクロヘキサンジアミン四酢酸塩(CDTA)、エデト酸カルシウムナトリウム、DMSA、DMPS、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)エチレンアミン類又はこれらの化合物と同様の亜鉛錯化特性を有するあらゆる他のキレート剤及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載のアッセイ法。
【請求項12】
ヘモグロビン含有試料が、全血液、赤血球、溶血血液又は血液抽出物である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアッセイ法。
【請求項13】
ヘモグロビン含有試料が、変性の前に溶解される全血液細胞である、請求項12に記載のアッセイ法。
【請求項14】
ヘモグロビンの変性も生じさせる界面活性剤を使用して、赤血球を溶解する、請求項12に記載のアッセイ法。
【請求項15】
熱を使用して、赤血球を溶解する、請求項12に記載のアッセイ法。
【請求項16】
試料中のグリコヘモグロビンのレベルを測定するアッセイ法であって、
血液試料を準備するステップと、
試料からヘモグロビンを抽出し、存在するヘモグロビンを部分的に変性するステップと、
亜鉛分子で被覆した微粒子にヘモグロビンを曝露して、ヘモグロビン及びグリコヘモグロビンを微粒子に結合させるステップと、
微粒子に結合したHbA1cの量を測定するステップと、
を含むアッセイ法。
【請求項17】
試料の溶血によって細胞結合ヘモグロビンを遊離させ、試料からヘモグロビンを抽出する、請求項16に記載のアッセイ法。
【請求項18】
処理工程の間のヘモグロビンの部分変性を、界面活性剤によって行なう、請求項16に記載のアッセイ法。
【請求項19】
界面活性剤が、コール酸塩、N−オクチル−グルコシド、N−オクチル−チオグルコシド、トリトンX、ツィタージェント3−14及び胆汁酸塩からなる群から選択される1つ以上の界面活性剤である、請求項18に記載のアッセイ法。
【請求項20】
ヘモグロビンを亜鉛被覆粒子に曝露するステップをpH7付近で行なう、請求項16に記載のアッセイ法。
【請求項21】
HbA1cに選択的に結合し、それを標識し、それを検出可能にするシグナル発生分子に、HbA1cを接触させることによって、存在するHbA1cの量の測定を行なう、請求項16に記載のアッセイ法。
【請求項22】
HbA1cグリコへモグロビンレベルの評価による、糖尿病のin vitro診断及びモニタリングのためのアッセイ法であって、
血液試料を準備するステップと、
試料を溶血して、細胞結合ヘモグロビンを遊離させ、ヘモグロビンを部分的に変性させるステップと、
亜鉛で被覆した微粒子上にグリコヘモグロビンを捕捉するステップと、
微粒子上の捕捉グリコヘモグロビンを、グリコヘモグロビンに結合できるシグナル発生分子に曝露するステップと、
グリコヘモグロビンに結合していないシグナル発生分子を除去するステップと、
試料に存在するHbA1cのパーセンテージレベルを求めるために、結合したシグナル発生分子の量を定量化するステップと、
を含むアッセイ法。
【請求項23】
適切な支持体上に微粒子を捕捉するステップと、
微粒子を洗浄して、非結合物質を除去するステップと、
HbA1cに特異的なモノクローナル抗体であって、そのモノクローナル抗体に標識が結合してあるシグナル発生分子によって、HbA1cを標識するステップと、
試料に存在するHbA1cのパーセンテージを求めるステップと、
によって、試料に存在するHbA1cのパーセンテージレベルを求める、請求項22に
記載のアッセイ法。
【請求項24】
生物学的試料からヘモグロビンを分離する方法であって、
生物学的試料を準備するステップと、
亜鉛で被覆された微粒子上にヘモグロビンを捕捉するステップと、
亜鉛被覆微粒子から微粒子結合ヘモグロビンを溶離するステップと、
を含む方法。
【請求項25】
捕捉するステップの前に、試料を溶血し、試料に存在するヘモグロビンを部分的に変性するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
生物学的試料が血液である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
試料に存在するグリコヘモグロビンの存在を定量化するアッセイに使用することができる、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
亜鉛結合部位を有する少なくとも1つの標的タンパク質の選択的結合についてのアッセイであって、
試料を準備するステップと、
亜鉛被覆微粒子に試料を曝露するステップと、
亜鉛被覆微粒子上に標的タンパク質を捕捉するステップと、
微粒子を分離するステップと、
微粒子に結合した標的タンパク質の存在を検出するステップと、
微粒子から標的タンパク質を任意に精製するステップと、
を含むアッセイ方法。
【請求項29】
試料が生物学的試料である、請求項28に記載のアッセイ法。
【請求項30】
亜鉛結合ドメインを有する標的タンパク質の選択的結合における、亜鉛被覆微粒子の使用。
【請求項31】
請求項1〜30に記載のいずれか一項のアッセイ法の実施用のキットであって、請求項1に記載の微粒子並びにアッセイ法の実施のための使用説明書及びプロトコールを一緒に含むキット。
【請求項32】
亜鉛結合ドメインを有するタンパク質を標的とした結合に使用される亜鉛被覆微粒子の使用。
【請求項33】
診断アッセイ法において、ヘモグロビンを捕捉するために用いる亜鉛被覆微粒子の使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−58295(P2006−58295A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−225769(P2005−225769)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(505292694)アクシス−シールド ディアグノスティクス リミテッド (1)
【Fターム(参考)】