説明

アドレス復調回路及び光ディスク装置

【課題】HMW変調あるいはMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調する。
【解決手段】入力されたウォブル信号をイコライザ10,12でブーストする。イコライザ10はMSK変調用のイコライザであり、基本周波数の1.5倍の周波数成分をブーストする。イコライザ12はHMW変調用のイコライザであり、基本周波数の2倍の周波数成分をブーストする。ブーストされたウォブル信号は乗算器33,43で同期検波される。2倍の周波数成分等をブーストしているためウォブル信号のC/Nが向上する。アドレスエラーレートに応じてブースト量や中心周波数を可変設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアドレス復調回路、特にHMW変調あるいはMSK変調された光ディスクのウォブル信号からアドレス情報を復調する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光ディスクのアドレス情報を光ディスクのウォブル信号に埋め込む方式が採用されている。変調方式としてはMSK(Minimum Shift Keying)変調方式、PSK(Phase shift Keying)変調方式、FSK(Frequency Shift Keying)変調方式が単独で用いられる他、Blu−rayディスクのようにMSK変調方式とHMW(Hermonic Wave)変調方式を併用する方式がある。ここで、MSK変調方式では、一方を基準キャリア信号と同一の周波数とし、他方を基準キャリア信号の1.5倍の周波数として周波数変調する。基準キャリア信号をcos(ωt)とすると、「0」はcos(ωt)またはその反転信号−cos(ωt)となり、「1」はcos(1.5ωt)またはその反転信号−cos(1.5ωt)となる。MSK変調マークは、cos(1.5ωt)、−cos(ωt)、−cos(1.5ωt)の3キャリア周期区間で構成される。HMW変調方式では、正弦波のキャリア信号に対して偶数次(例えば2次)の高調波信号を付加し、被変調データの符号に応じて高調波信号の極性を変化させることにより変調する。
【0003】
下記の特許文献には、MSK変調及びHMW変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調する技術が開示されている。
【0004】
図7に、従来のアドレス復調回路の構成を示す。アドレス復調回路30は、PLL回路31と、MSK用タイミングジェネレータ32と、MSK用乗算器33と、MSK用積算器34と、MSK用サンプル/ホールド回路35と、MSK用スライス回路36と、Syncデコーダ37と、MSKアドレスデコーダ38と、HMW用タイミングジェネレータ42と、HMW用乗算器43と、HMW用積算器44と、HMW用サンプル/ホールド回路45と、HMW用スライス回路46と、HMWアドレスデコーダ47とを備える。
【0005】
PLL回路31には、光ディスクから再生されたウォブル信号が入力される。PLL回路31は、入力されたウォブル信号からエッジ成分を検出して、基準キャリア信号(Cos(ωt))に同期したウォブルクロックを生成する。生成されたウォブルクロックは、MSK用タイミングジェネレータ32及びHMWタイミングジェネレータ42に供給される。
【0006】
MSK用タイミングジェネレータ32は、入力されたウォブル信号に同期した基準キャリア信号(Cos(ωt))を生成する。また、MSK用タイミングジェネレータ32は、ウォブルクロックから、クリア信号(CLR)及びホールド信号(HOLD)を生成する。クリア信号(CLR)は、ウォブル周期の2周期が最小符号長となる被変調データのデータクロックの開始エッジから、1/2ウォブル周期遅延したタイミングで発生される信号である。また、ホールド信号(HOLD)は、被変調データのデータクロックの終了エッジから、1/2ウォブル周期遅延したタイミングで発生される信号である。MSK用タイミングジェネレータ32により生成された基準キャリア信号(Cos(ωt))は、MSK用乗算器33に供給される。生成されたクリア信号(CLR)は、MSK用積算器34に供給される。生成されたホールド信号(HOLD)は、MSK用サンプル/ホールド回路35に供給される。
【0007】
MSK用乗算器33は、入力されたウォブル信号と、基準キャリア信号(Cos(ωt))とを乗算して、同期検波処理を行う。同期検波された出力信号は、MSK用積算器34に供給される。
【0008】
MSK用積算器34は、MSK用乗算器33により同期検波された信号に対して積算処理を行う。なお、このMSK用積算器34は、MSK用タイミングジェネレータ32により生成されたクリア信号(CLR)の発生タイミングで、その積算値を0にクリアする。
【0009】
MSK用サンプル/ホールド回路35は、MSK用タイミングジェネレータ32により生成されたホールド信号(HOLD)の発生タイミングで、MSK用積算器34の積算出力値をサンプルして、次のホールド信号(HOLD)が発生するまで、サンプルした値をホールドする。
【0010】
MSK用スライス回路36は、MSK用サンプル/ホールド回路35によりホールドされている値を、原点(0)を閾値として2値化し、その値の符号を反転して出力する。MSK用スライス回路36からの出力信号が、MSK復調されたデータストリームとなる。
【0011】
Syncデコーダ37は、MSKスライス回路36から出力された復調データのビットパターンから、シンクパート内のシンクビットを検出する。Syncデコーダ37は、検出されたシンクビットからアドレスユニットの同期を取る。Syncデコーダ37は、このアドレスユニットの同期タイミングに基づき、データパートのADIPビット内のMSK変調されているデータのウォブル位置を示すMSK検出ウィンドウと、データパートのADIPビット内のHMW変調されているデータのウォブル位置を示すHMW検出ウィンドウとを生成する。
【0012】
Syncデコーダ37は、MSK検出ウィンドウをMSKアドレスデコーダ38に供給し、HMW検出ウィンドウをHMW用タイミングジェネレータ42に供給する。
【0013】
MSKアドレスデコーダ38は、MSKスライス回路36から出力された復調ストリームが入力され、MSK検出ウィンドウに基づき復調されたデータストリームのADIPビット内におけるMSK変調マークMMの挿入位置を検出し、そのADIPビットが表している符号内容を判断する。判断結果から得られたビット列を、MSKのアドレス情報として出力する。
【0014】
HMW用タイミングジェネレータ42は、ウォブルクロックから、入力されたウォブル信号に同期した2次高調波信号(Sin(2ωt))を生成する。また、HMW用タイミングジェネレータ42は、HMW検出ウィンドウから、クリア信号(CLR)及びホールド信号(HOLD)を生成する。クリア信号(CLR)は、HMW検出ウィンドウの開始エッジのタイミングで発生される信号である。また、ホールド信号(HOLD)は、HMW検出ウィンドウの終了エッジのタイミングで発生される信号である。HMW用タイミングジェネレータ42により生成された2次高調波信号(Sin(2ωt))は、HMW用乗算器43に供給される。生成されたクリア信号(CLR)は、HMW用積算器44に供給される。生成されたホールド信号(HOLD)は、HMW用サンプル/ホールド回路45に供給される。
【0015】
HMW用乗算器43は、入力されたウォブル信号と、2次高調波信号(Sin(2ωt))とを乗算して、同期検波処理を行う。同期検波された出力信号は、HMW用積算器44に供給される。
【0016】
HMW用積算器44は、HMW用乗算器43により同期検波された信号に対して積算処理を行う。なお、このHMW用積算器44は、HMW用タイミングジェネレータ42により生成されたクリア信号(CLR)の発生タイミングで、その積算値を0にクリアする。
【0017】
HMW用サンプル/ホールド回路45は、HMW用タイミングジェネレータ42により生成されたホールド信号(HOLD)の発生タイミングで、HMW用積算器44の積算出力値をサンプルして、次のホールド信号(HOLD)が発生するまで、サンプルした値をホールドする。すなわち、HMW変調されているデータは、1ビットブロック内に37ウォブル分あるので、クリア信号(CLR)がn=0(nはウォブル数を示すものとする。)で発生したとすると、HMW用サンプル/ホールド回路45は、n=36で積算値をサンプルする。
【0018】
HMW用スライス回路46は、HMW用サンプル/ホールド回路45によりホールドされている値を、原点(0)を閾値として2値化し、その値の符号を出力する。HMW用スライス回路46からの出力信号が、復調されたデータストリームとなる。
【0019】
HMWアドレスデコーダ47は、復調されたデータストリームから、各ADIPビットが表している符号内容を判断する。そして、その判断結果から得られたビット列を、HMWのアドレス情報として出力する。
【特許文献1】特開2003−123249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従来の復調回路では、上記のようにHMW用乗算器43でウォブル信号と2次高調波信号を乗算して同期検波を行っている。2次高調波成分は、通常、キャリア信号の−12dB程度であるが、光ディスク製造上のばらつきや隣接トラックからのクロストークの影響により2次高調波成分が不安定となり、このため同期検波が困難となりアドレス復調できないおそれがある。MSK変調についても同様である。
【0021】
本発明の目的は、HMW変調あるいはMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を確実に復調できる装置及び光ディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、正弦波のキャリア信号に対して偶数次の高調波信号を付加し、前記高調波信号の極性を変化させることによりHMW変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、前記ウォブル信号の前記高調波信号をブーストするイコライザと、前記ウォブル信号から前記高調波信号を生成する同期信号生成回路と、前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記高調波信号を乗算する乗算器と、前記乗算器の出力を積算する積算器とを有することを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、所定周波数のキャリア信号と該キャリア信号の周波数と異なる周波数の正弦波信号によりMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、前記ウォブル信号の前記正弦波信号をブーストするイコライザと、前記ウォブル信号から前記キャリア信号を生成する同期信号生成回路と、前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記キャリア信号を乗算する乗算器と、前記乗算器の出力を積算する積算器とを有することを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、正弦波のキャリア信号に対して偶数次の高調波信号を付加し、前記高調波信号の極性を変化させることによりHMW変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、前記ウォブル信号の前記高調波信号をブーストするイコライザと、前記イコライザでブーストされたウォブル信号から前記高調波信号を生成する同期信号生成回路と、前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記高調波信号を乗算する乗算器と、前記乗算器の出力を積算する積算器とを有することを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、所定周波数のキャリア信号と該キャリア信号の周波数と異なる周波数の正弦波信号によりMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、前記ウォブル信号の前記正弦波信号をブーストするイコライザと、前記イコライザでブーストされたウォブル信号から前記キャリア信号を生成する同期信号生成回路と、前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記キャリア信号を乗算する乗算器と、前記乗算器の出力を積算する積算器とを有することを特徴とする。
【0026】
本発明のアドレス復調回路は、光ディスク装置に組み込まれ、かかる光ディスク装置はアドレス情報を確実に復調してデータの記録及び再生が可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、イコライザで高調波信号や正弦波信号を選択的にブーストするため、その後の乗算器での乗算、積算器での積算を経てアドレス情報を確実に復調できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。図7に示された従来の復調回路と同一部材については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0029】
図1に、本実施形態にかかる光ディスク装置に組み込まれるアドレス復調回路の構成ブロック図を示す。MSK用乗算器33の前段にイコライザ10が設けられ、またHMW用乗算器43の前段にもイコライザ12が設けられる。イコライザ10、12はそれぞれ入力信号の所定周波数を中心として所定量だけブーストして出力する。
【0030】
イコライザ10は、入力されたウォブル信号の1.5倍の周波数信号を所定量ブーストし、ブーストしたウォブル信号をMSK用乗算器33に出力する。イコライザ12は、入力されたウォブル信号の2次高調波信号を所定量ブーストし、ブーストしたウォブル信号をHMW用乗算器43に出力する。
【0031】
なお、光ディスク装置の構成は周知であり、本実施形態における光ディスク装置も周知の構成を有する。以下、光ディスク装置の全体構成について説明する。光ディスクはスピンドルモータにより回転駆動され、スピンドルモータSPMはサーボプロセッサにより所望の回転速度となるようにサーボ制御される。光ピックアップはレーザ光を光ディスクに照射するためのレーザダイオード(LD)や光ディスクからの反射光を受光して電気信号に変換するフォトディテクタ(PD)を含み、光ディスクに対向配置される。光ピックアップのLDはドライバにより駆動され、ドライバはオートパワーコントロール回路(APC)により駆動電流が所望の値となるように制御される。光ディスクに記録されたデータを再生する際には、光ピックアップのLDから再生パワーのレーザ光が照射され、その反射光がPDで電気信号に変換されて出力される。光ピックアップからの再生信号はRF回路に供給される。RF回路は再生信号からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を生成し、サーボプロセッサに供給する。サーボプロセッサはこれらのエラー信号に基づいて光ピックアップをサーボ制御し、光ピックアップをオンフォーカス状態及びオントラック状態に維持する。RF回路は、再生信号に含まれるアドレス信号を上記のアドレス復調回路に供給する。アドレス復調回路は光ディスクのアドレスデータを復調し、サーボプロセッサやシステムコントローラに供給する。光ディスクにデータを記録する際には、ホスト装置からの記録すべきデータはインターフェースI/Fを介してエンコード/デコード回路に供給され、当該記録すべきデータはエンコードされて変調データとしてライトストラテジ回路に供給される。ライトストラテジ回路は変調データを所定の記録ストラテジに従ってマルチパルス(パルストレーン)に変換し、記録データとしてLDのドライバに供給する。記録データによりパワー変調されたレーザ光は光ピックアップのLDから照射されて光ディスクにデータが記録される。
【0032】
図2に、イコライザ12の周波数特性を示す。イコライザ12は、ウォブル信号のキャリア周波数ω(例えば957KHz)に対し、2次高調波の周波数2ω(1914KHz)を+12dBだけブーストする。なお、イコライザ12のQ値(ブースト量)によってはキャリア周波数ωにおいても多少(図では+3dB)ブーストされるため、元のウォブル信号の2次高調波信号が−12dBである場合、イコライザ12により2次高調波信号は正味+9dBだけブーストされるのでキャリア周波数に対して−3dBまで増幅される。
【0033】
図3に、イコライザ12により2次高調波信号がブーストされたウォブル信号(波線)とHMW用乗算器43での乗算結果(実線)を示す。また、図4に、比較のため従来の、つまりイコライザ12でブーストしない場合のウォブル信号(波線)とHMW用乗算器43での乗算結果(実線)を示す。なお、説明の都合上、ウォブル信号はHMW変調のみとしている。
【0034】
図3と図4とを比較すると、ウォブル信号の2次高調波信号をブーストしているため、乗算による同期検波信号の振幅はブーストした場合の方が大きくなる。既述したように、HMW用乗算器43の乗算結果はHMW用積算器44に供給されて積算され、さらにHMW用スライス回路46で2値化されて復調される。従って、図3に示すように同期検波信号の振幅、より特定的には正負の差が大きい方が積分結果として大きくなり、結果としてC/Nが向上することになる。
【0035】
図5に、イコライザ10により+6dBだけ1.5次周波数信号がブーストされたウォブル信号(波線)とMSK用乗算器33での乗算結果(実線)を示す。また、図6に、比較のため従来の、つまりイコライザ10でブーストしない場合のウォブル信号(波線)とMSK用乗算器33での乗算結果(実線)を示す。なお、説明の都合上、ウォブル信号はMSK変調のみとしている。
【0036】
図5と図6とを比較すると、ウォブル信号の1.5次信号をブーストしているため、乗算による同期検波信号の振幅はMSK変調部分(MSK変調マーク)においてブーストした場合の方が大きくなる。従って、MSK変調の場合においてもイコライザ10によりC/Nが向上する。
【0037】
なお、本実施形態ではイコライザ10及びイコライザ12を設けているが、イコライザ10のみ、あるいはイコライザ12のみを設けてもよい。
【0038】
また、イコライザ10及びイコライザ12を共有して単一のイコライザとすることもできる。この場合、例えば単一のイコライザの特性を図2に示す特性とし、ブーストの中心周波数を2ωに設定する。2ωをブーストする場合、図2に示すように必然的に1.5ωもある程度ブーストすることとなり、MSK変調されたウォブル信号のC/Nも向上できる。
【0039】
また、イコライザ10及びイコライザ12におけるブースト量及びその中心周波数は固定ではなく可変としてもよい。例えば、アドレス復調のエラーレートを検出し、エラーレートに応じてブースト量を増減調整し、あるいは中心周波数を調整するのが好適である。これにより、光ディスク毎に最適なブースト量及び中心周波数を設定できる。具体的には、光ディスク装置のシステムコントローラにアドレス復調結果を供給し、システムコントローラがアドレス復調エラーレートを計測し、エラーレートが所定値以上である場合に現在のブースト量を増大させる。ブースト量を増大させるとともにその中心周波数を変化させてもよい。
【0040】
また、光ピックアップのビーム形状ばらつきにより、再生されるウォブル信号中の2次高調波信号にもばらつきが生じ得るので、光ディスク装置毎に最適ブースト量とその中心周波数を調整することも好適である。
【0041】
また、光ディスクを駆動する際の回転速度、あるいは記録/再生速度に応じて最適ブースト量とその中心周波数を調整することも好適である。
【0042】
さらに、本実施形態では、図1に示すようにMSK用乗算器33の前段にイコライザ10が設けられ、PLL31にはブーストされていないウォブル信号が供給されているが、イコライザ10でブーストされたウォブル信号をPLL31に供給してもよい。一般的には、PLL31にとってMSK変調の1.5倍の周波数やHMW変調の2次高調波はノイズになるためイコライザを通さない方がノイズを増幅しないことになるので望ましいとも考えられるが、イコライザ10の出力をウォブル信号としてPLL31に供給することも可能である。イコライザ10,12を共通化して単一のイコライザとする場合も同様であり、共通化されたイコライザの出力をウォブル信号としてPLL31に供給してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】アドレス復調回路の構成図である。
【図2】イコライザの特性説明図である。
【図3】イコライザでブーストした場合の乗算結果を示すグラフ図(HMW変調)である。
【図4】イコライザなしの場合の乗算結果を示すグラフ図(HMW変調)である。
【図5】イコライザでブーストした場合の乗算結果を示すグラフ図(MSK変調)である。
【図6】イコライザなしの場合の乗算結果を示すグラフ図(MSK変調)である。
【図7】従来のアドレス復調回路の構成図である。
【符号の説明】
【0044】
10、12 イコライザ、33 MSK用乗算器、43 HMW用乗算器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正弦波のキャリア信号に対して偶数次の高調波信号を付加し、前記高調波信号の極性を変化させることによりHMW変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、
前記ウォブル信号の前記高調波信号をブーストするイコライザと、
前記ウォブル信号から前記高調波信号を生成する同期信号生成回路と、
前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記高調波信号を乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力を積算する積算器と、
を有することを特徴とするアドレス復調回路。
【請求項2】
所定周波数のキャリア信号と該キャリア信号の周波数と異なる周波数の正弦波信号によりMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、
前記ウォブル信号の前記正弦波信号をブーストするイコライザと、
前記ウォブル信号から前記キャリア信号を生成する同期信号生成回路と、
前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記キャリア信号を乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力を積算する積算器と、
を有することを特徴とするアドレス復調回路。
【請求項3】
正弦波のキャリア信号に対して偶数次の高調波信号を付加し、前記高調波信号の極性を変化させることによりHMW変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、
前記ウォブル信号の前記高調波信号をブーストするイコライザと、
前記イコライザでブーストされたウォブル信号から前記高調波信号を生成する同期信号生成回路と、
前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記高調波信号を乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力を積算する積算器と、
を有することを特徴とするアドレス復調回路。
【請求項4】
所定周波数のキャリア信号と該キャリア信号の周波数と異なる周波数の正弦波信号によりMSK変調されたウォブル信号からアドレス情報を復調するアドレス復調回路であって、
前記ウォブル信号の前記正弦波信号をブーストするイコライザと、
前記イコライザでブーストされたウォブル信号から前記キャリア信号を生成する同期信号生成回路と、
前記イコライザの出力と前記同期信号生成回路からの前記キャリア信号を乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力を積算する積算器と、
を有することを特徴とするアドレス復調回路。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、
前記イコライザのブースト量はアドレス復調エラーレートに応じて可変調整されることを特徴とするアドレス復調回路。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかのアドレス復調回路を備える光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−42186(P2007−42186A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−223636(P2005−223636)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】