説明

アミドアミン・アルコキシレートおよびそれらの組成物を調製する方法

トリグリセリド、カルボン酸、またはトリグリセリドとカルボン酸の組み合わせ物をアルキレンアミンと反応させてアミドアミンを生成する工程並びにアミドアミンをアルキレンオキシドでアルコキシル化させる工程を伴う、アミドアミン・アルコキシレートを生成する方法が開示される。更に、アミドアミン・アルコキシレート組成物および農業配合物中へのそれらの使用が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願との関係>
適用なし。
【0002】
<連邦支援研究または開発に関する陳述>
適用なし。
【0003】
本発明はアミドアミン・アルコキシレート、そのようなアルコキシレートを調製する方法および農業の適用におけるそのようなアルコキシレートの使用に関する。
【背景技術】
【0004】
農業配合物は典型的に有効成分を含む。これらの配合物には典型的に、有効成分の効力を高めるための補助剤が添加される。補助剤は、界面活性剤、増量剤、湿潤剤、固着剤およびフォギング剤(fogging agents)として使用することができる。
【0005】
近年の補助剤は多数の欠点を有する。例えば、15個のエチレンオキシド単位をもつ牛脂アミン・アルコキシレートのような近年のアルコキシレート補助剤は、低濃度(1リッターにつき360グラム酸当量(gae/L))のグリフォセート−イソプロピルアミン配合物中では有効に作用するが、高濃度のグリフォセート−カリウム塩中では有効に使用することができない。
【0006】
従って、このような補助剤の経費、処理法、相溶性(compatibility)および/または他の特性を改良するための、新規の改良された農業補助剤並びにそれらを製造する方法および工程を明確にするための努力が継続して実施されている。
【発明の概要】
【0007】
幾つかの好ましい態様の簡単な要約
本発明の1つの態様において、式:
【0008】
【化1】

【0009】
[式中、a=1〜3;c=2〜3;R=C〜C19アルキル基、そしてYはそれぞれ独立して:H、
【0010】
【化2】

【0011】
(ここでXはそれぞれ独立してH、CHまたはCであり、b=0〜10そしてR=C〜C19アルキル基である)
である]
をもつアミドアミン・アルコキシレートが開示される。
【0012】
本発明の他の態様において、農業組成物は前記の組成物を含む補助剤および殺有害生物剤を含む。
【0013】
本発明の1つの態様において、トリグリセリド、カルボン酸、またはトリグリセリドとカルボン酸の組み合わせ物をアルキレンアミンと反応させてアミドアミンを生成する工程並びにアミドアミンをアルキレンオキシドでアルコキシル化する工程、を伴う、アミドアミン・アルコキシレートを生成する方法が開示される。
【0014】
本発明の他の態様において、前記の農業組成物を有害生物に接触させる、有害生物を殺すまたは抑制する方法が開示される。
【0015】
以上は、以下の本発明の詳細な説明がより良く理解され得るように、本発明の特徴および技術的利点をむしろおおまかに概説した。本発明の請求項の主題を形成する、本発明の更なる特徴および利点は以下に詳細に説明される。開示される概念および特定の態様は、本発明の同様な目的を実施するための他の組成物または方法を修飾または計画するための土台として容易に利用することができるは当業者により理解されるにちがいない。更に、このような同様な組成物または方法は添付の請求項中に示される本発明の精神および範囲から逸脱しないことが当業者により理解されるにちがいない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好ましい態様の詳細な説明
本発明の1つの態様において、アミドアミン・アルコキシレート組成物が開示される。該アミドアミン・アルコキシレートは式:
【0017】
【化3】

【0018】
[式中、a=1〜3;c=2〜3;R=C〜C19アルキル基、そしてYはそれぞれ独立して:H、
【0019】
【化4】

【0020】
(ここでXはそれぞれ独立してH、CHまたはCであり、b=0〜10そしてR=C〜C19アルキル基である)
である]
を有する。
【0021】
本発明の態様において、N’およびN”の少なくとも一方は四級化されている。本発明の他の態様において、N’およびN”の少なくとも一方は酸化されてアミンオキシドを形成する。本開示により、当業者は前記組成物の他の可能な変更物を認識するであろう。
【0022】
このようなアミドアミン・アルコキシレートは、限定はされないが、殺有害生物剤、コーティング、ポリマー、樹脂、燃料、潤滑油、工程添加物およびガス処理を含む多数の適用における便利な用途を見いだすことができる。本適用により、当業者は本アミドアミン・アルコキシレートの適切な適用を認識するであろう。
【0023】
前記のアミドアミン・アルコキシレートは以下の方法により生成することができる。以下の反応系列図は、中間体のアミドアミンが、アルキレンアミンとの反応によりトリグリセリドからいかに製造されるかを示す。
【0024】
【化5】

【0025】
トリグリセリドは油または脂肪から選択することができる。適切なトリグリセリドは植物および動物源双方から得ることができる。ココナツ油、キャノーラ油およびヤシ油がトリグリセリドとして使用されることができる。前記のトリグリセリド中のRは脂肪アルキル基であることができる。更に、脂肪酸は、工程への幾つかの修飾を伴って、脂肪および油の代わりに使用することができるであろう。他の態様において、2−エチルヘキサン酸のようなカルボン酸をトリグリセリドの代わりに使用することができる。他の態様において、トリグリセリドとカルボン酸の組み合わせ物をアルキレンアミンと反応させるため
に使用することができる。本開示により、当業者は本発明の態様における使用のための適切なトリグリセリド、カルボン酸およびそれらの組み合わせ物を認識するであろう。
【0026】
アルキレンアミンはエチレンアミンを含む種々のアミンから選択することができる。このようなエチレンアミンはジエチレントリアミン(DETA)、テトラエチレントリアミン(TETA)およびテトラエチレンペンタミン(TEPA)を含むことができる。DETAは前記の反応系列図に示される。ジプロピレントリアミンも使用することができる。本開示により、当業者は本発明の態様における使用のために適切なアルキレンアミンを認識するであろう。
【0027】
前記の反応に対し、最低1:3の、アルキレンアミンに対するトリグリセリドのモル比
をもつことが推奨されるが、過剰なアルキレンアミン成分を使用することが好ましい。
【0028】
中間生成物混合物はアミドアミン、プラスグリセリンおよび他の少量の生成物(図示されていない)を含む。反応中に幾つかのジアミドもまた形成することが認められる。ジアミドの形成はアルキレンアミンがTETAまたはTEPAである時には望ましい可能性がある。ジアミドの量は、使用されるアルキレンアミンに対するトリグリセリドの比率に応じて変動する可能性がある。
【0029】
次に、アミドアミンは、以下に示すような、エチレンオキシドのようなアルキレンオキシドによりアルコキシル化される。他の態様において、アルキレンオキシドはプロピレンオキシドを含むことができる。本開示により、当業者は本発明の態様における使用のために適切な他のアルキレンオキシドを認識するであろう。
【0030】
【化6】

【0031】
この構造において、xは0〜5、好ましくは0〜2であることができる。
アミドアミン・アルコキシレートは一旦形成されると、様々な適用における使用のために、単独で使用されるかまたは他の化学薬品と組み合わせることができる。アミドアミン・アルコキシレートは農業の適用における補助剤として使用することができる。
【0032】
本発明の1つの態様において、殺有害生物剤(pesticide)および、式:
【0033】
【化7】

【0034】
[式中、a=1〜3;c=2〜3;R=C〜C19アルキル基、そしてYはそれぞれ独立して:H、
【0035】
【化8】

【0036】
(ここでXはそれぞれ独立してH、CHまたはCであり、b=0〜10そしてR=C〜C19アルキル基である)
である]
のアミドアミン・アルコキシレートを含む農業組成物が開示される。
【0037】
殺有害生物剤は、すべての農業的に有効な成分およびこのような有効な成分の組み合わせ物を含む。本発明の1つの態様において、殺有害生物剤は除草剤である。
【0038】
本発明の1つの態様において、殺有害生物剤はグリフォセートである。本発明の他の態様において、殺有害生物剤はグルフォシネートおよびその塩である。他の態様において、殺有害生物剤はグリフォセートとグルフォシネートの組み合わせ物である。あらゆる農業的に許容され得るグリフォセート(またはグルフォシネート)塩を使用することができるが、最も好ましい塩はイソプロピルアミン塩、カリウム塩およびアンモニウム塩である。生成されるブレンドが均一であり、適切な粘度を有し、そして−20℃〜60℃の温度範囲にわたり物理的に安定である限り、一般に、高濃度のグリフォセート塩(またはグルフォシネート塩)が望ましい。高濃度のグリフォセートは1リッターにつき約450グラムの酸当量(gae/L)以上であると考えることができる。典型的に使用される他の高濃度は約540gae/Lである。高いグリフォセート濃度の例は58%のカリウムグリフォセート溶液(84部)、水(8部)および補助剤(8部)から製造することができる。この配合物は540gae/Lのグリフォセート酸を含む。より大量またはより少量の各成分も有効であろう。
【0039】
グリフォセート塩水溶液配合物中のアミドアミン・アルコキシレートに有用な範囲は、重量に基づいて約1%〜約25%であることができる。しかし、例えば雑草除草配合物中に含まれるアミドアミン・アルコキシレートの量は、存在するグリフォセートの量のよう
な幾つかの因子に左右されるであろう。
【0040】
前記の農業組成物に、他の有効成分、添加剤および溶媒を添加することができる。当業者は、本農業組成物と組み合わせることができる適切な有効成分、添加剤および溶媒を認識するであろう。
【0041】
更に有害生物を殺すまたは抑制する方法が開示される。前記の農業組成物を有害生物と接触させる。農業組成物は前記の通りに使用するか、または水もしくは適切な希釈剤で希釈されることができる。
【0042】
本発明を実施する現在知られている最良の方法を表す以下の特定の実施例は、本発明の明瞭な理解を促進するために詳細に説明される。しかし、この詳細な説明から、本発明の精神内の種々の変更および修飾が当業者に対してより明白になるために、本発明の適用の詳細な説明は、好ましい態様を示してはいるが、具体的説明によってのみ与えられ、そして、本発明を限定するものであると考えるべきでないことを理解しなければならない。
【0043】
実施例
【実施例1】
【0044】
アミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、952グラムの溶融ココナツ油(Chicago, IllinoisのColumbus Foods Company) および448グラムのジエチレントリアミン(Huntsman Corporation)を入れた。窒素シール下で、これを150℃で4時間撹拌加熱した。中間生成物(アミドアミンと呼ばれる)は冷却されると油状の黄色のペーストに固化した。この中間生成物の一部976グラムをエトキシル化用反応容器に移した。窒素シール下で、アミドアミンを150℃に加熱し、1時間にわたり803グラムのエチレンオキシド(EO)を反応容器に添加した。EO添加中、反応温度を160℃に放置上昇させた。エチレンオキシド添加終結時に、更に2.5時間150℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解させた。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な琥珀色の液体を生成した。
【実施例2】
【0045】
アミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、896グラムの溶融ココナツ油(Chicago, IllinoisのColumbus Foods Company) および504グラムのジエチレントリアミン(Huntsman Corporation)を入れた。窒素シール下で、これを150℃で4時間撹拌加熱した。中間生成物(アミドアミンと呼ばれる)は冷却すると油状の黄色のペーストに固化した。この中間生成物の一部976グラムをエトキシル化用反応容器に移した。窒素シール下で、アミドアミンを150℃に加熱し、1時間にわたり944グラムのEOを反応容器に添加した。EO添加中、反応温度を160℃に放置上昇させた。EO添加終結時に、更に2.5時間150℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解させた。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な、琥珀色の液体を生成した。
【実施例3】
【0046】
アミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、840グラムの溶融ココナツ油(Chicago, IllinoisのColumbus Foods Company) および560グラムのジエチレントリアミン(Huntsman Corporation)を入れた。窒素シール下で、これを150℃で4時間撹拌加熱した。中間生成物(アミドアミンと呼ばれる)は冷却すると油状の黄色のペーストに固化した。この中間生成物の一部976グラムをエトキシル化用反応容器に移した。窒素シール下で、アミドアミンを150℃に加熱し、1時間にわたり1076グラムのEOを反応容器に添加した。EO添加中、反応温度を160℃に放置上昇させた。エチレンオキシド添加終結時に、更に2.5時間150℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解させた。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な、琥珀色の液体を生成した。
【0047】
前記の反応に対して、アルキレンアミン(A)、トリグリセリド(B)およびアルキレンオキシド(C)の適切な範囲を重量比に関して表すことができる。Aがココナツ油であり、BがDETAである時は、A:Bの好ましい比率は3:1〜1:1である。実施例1〜3における、A:B:Cの比率は以下の表1のようである。
【0048】
【表1】

【0049】
実施例4〜10はアミドアミン・アルコキシレートとグリフォセート塩の農業配合物を示す。百分率は重量パーセントを表す。
【実施例4】
【0050】
【表2】

【実施例5】
【0051】
【表3】

【実施例6】
【0052】
【表4】

【実施例7】
【0053】
【表5】

【実施例8】
【0054】
【表6】

【実施例9】
【0055】
【表7】

【実施例10】
【0056】
【表8】

【0057】
実施例4、6、8および10は、アミドアミン・アルコキシレートが高濃度のカリウム
グリフォセート溶液と驚くほど相溶性であることを示す。先行技術で知られた最も濃厚な液体のカリウムグリフォセート配合物は540gae/Lのグリフォセートである。新補助剤を使用すると、600gae/Lが容易に達成される。
【0058】
実施例5、7および9は、アミドアミン・アルコキシレートが高濃度のイソプロピルアミングリフォセート溶液と相溶性であることを示す。
【0059】
驚くべきことには、実施例4、6、8および10は、新アミドアミン・アルコキシレートにより、流動性(低い粘度)であり、かつ高濃度であるカリウムグリフォセート液体配合物を製造することが可能であることを示す。
【0060】
新アミドアミン・アルコキシレートはまた、それらのプロトン化(カチオン)形態においても非常に電解質耐用性である。従って。高濃度の硫酸アンモニウム、酢酸および界面活性剤の水中ブレンドを製造することが可能である。実施例11はそのようなブレンドを示す。他の酸が酢酸の代わりに作用するであろう。百分率は重量パーセントを表す。
【実施例11】
【0061】
【表9】

【0062】
グリフォセートを伴うアミドアミン・アルコキシレートの生物学的効力
グリフォセートとアミドアミン・アルコキシレートの配合物を野外試験で成功裏に試験し、陽性の結果を示した。試験における植物種は、丈の高いウオーターヘンプ、ベルベットリーフ、アイビーリーフ、朝顔、一般的オナモミおよびデントコーンであった。
【実施例12】
【0063】
アミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、キャノーラ油1000グラムおよびジエチレントリアミン(Huntsman Corporation)500グラムを入れた。窒素シール下で、これを160℃で90分間撹拌加熱した。反応混合物(アミドアミンと呼ばれる)を80℃に冷却した。アミドアミンをエトキシル化用反応容器に移した。反応容器を窒素ガスでパージ後に、アミドアミンを140℃に加熱し、90分間にわたり1.5kgのエチレンオキシドを反応容器に添加した。EO添加中、反応温度を147℃に放置上昇させた。エチレンオキシド添加終結時に、更に2.0時間145℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解させた。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な琥珀色の液体を生成した。
【実施例13】
【0064】
カルボン酸からのアミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置およびディーン・スターク水収集装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、2−エチルヘキサン酸672グラム(St. Louis, MissouriのSigma-Aldrich, Inc.) およびジエチレントリアミン(Huntsman Corporation)600グラムを入れた。これを180℃で2時間、そして次に185℃で2時間撹拌加熱した。この期間中に、ディーン・スターク装置中に93グラムの透明な液体を収集した。反応混合物(アミドアミンと呼ばれる)を80℃に冷却し、1.1kgをエトキシル化用反応容器に移した。窒素ガスで反応容器をパージ後に、アミドアミンを147℃に加熱し、90分間にわたりエチレンオキシド0.9kgを反応容器に添加した。エチレンオキシド添加終結時に、更に2.0時間147℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解した。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な、琥珀色の液体を生成した。
【実施例14】
【0065】
アミドアミン・アルコキシレートの合成
窒素添加口および頭上機械撹拌装置を備えた2リッター用3首丸底フラスコ中に、ココナツ油603.5グラム(Chicago, IllinoisのColumbus Foods Company) およびジプロピレントリアミン510グラム(St. Louis, MissouriのSigma-Aldrich, Inc.)を入れた。穏やかな窒素流下で、これを160℃で4.5時間撹拌加熱した。反応混合物(アミドアミンと呼ばれる)を80℃に冷却し、1.0kgをエトキシル化用反応容器に移した。反応容器を窒素ガスでパージ後に、アミドアミンを160℃に加熱し、90分間にわたり1.0kgのエチレンオキシドを反応容器に添加した。エチレンオキシド添加終結時に、更に2.0時間160℃に反応容器を維持して、あらゆる残留EOを蒸解させた。次にそれを115℃に冷却し、反応容器から取り出すと、濃厚な、透明な、琥珀色の液体を生成した。
【0066】
実施例15〜23は、アミドアミン・アルコキシレートおよびグリフォセート塩の農業配合物を示す。百分率は重量パーセントを表す。
【実施例15】
【0067】
【表10】

【実施例16】
【0068】
【表11】

【実施例17】
【0069】
【表12】

【実施例18】
【0070】
【表13】

【実施例19】
【0071】
【表14】

【実施例20】
【0072】
【表15】

【実施例21】
【0073】
【表16】

【実施例22】
【0074】
【表17】

【実施例23】
【0075】
【表18】

【実施例24】
【0076】
過酸化水素によるアミドアミン・アルコキシレートの酸化
実施例12のアミドアミン・アルコキシレート(130グラム)を、機械的撹拌装置を備えたフラスコ中に入れた。連続的撹拌により、Versene 100錯体形成剤(1グラム)(The Dow Chemical Company, Midland,Michigan)を添加した。次に、過酸化水素(35%過酸化物水溶液中、42グラム)を、反応物の温度を35℃〜60℃の間に維持するように注意しながら、120分間にわたり、少量ずつ添加した。過酸化物添加終結後、更に120分間混合物を撹拌した。生成物は粘性の黄色の液体である。
【0077】
実施例25〜27は、酸化されたアミドアミン・アルコキシレートを使用する殺有害生物剤配合物を示す。百分率は重量パーセントを表す。
【実施例25】
【0078】
【表19】

【実施例26】
【0079】
【表20】

【実施例27】
【0080】
【表21】

【実施例28】
【0081】
グリフォセート塩配合物の粘度
以下の表2は幾つかの実施例配合物の粘度のデータを示す。データは21℃、60rpmでLV−2スピンドルを備えたBrookfield DV−II粘度計を使用して得られた。以下の表において、DPTは3−アミノプロピル−1,3−プロパンジアミンに対する略語として使用されている。測定値はセンチポアズである。
【0082】
【表22】

【0083】
本発明及びその利点が詳細に説明されてきたが、添付の請求項により明確にされるような発明の精神および範囲から逸脱せずに、種々の変更、置き換えおよび改変をここで実施することができることは理解されなければならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中、a=1〜3;c=2〜3;R=C〜C19アルキル基、そしてYはそれぞれ独立して:H、
【化2】

(ここでXはそれぞれ独立してH、CHまたはCであり、b=0〜10そしてR=C〜C19アルキル基である)
である]
のアミドアミン・アルコキシレートを含んでなる組成物。
【請求項2】
N’またはN”の少なくとも一方が四級化されている、請求項1の組成物。
【請求項3】
N’またはN”の少なくとも一方が酸化されている、請求項1の組成物。
【請求項4】
補助剤が式:
【化3】

[式中、a=1〜3;c=2〜3;R=C〜C19アルキル基、そしてYはそれぞれ独立して:H、
【化4】

(ここでXはそれぞれ独立してH、CHまたはCであり、b=0〜10そしてR=C〜C19アルキル基である)
である]
のアミドアミン・アルコキシレートを含んでなる、
補助剤および殺有害生物剤を含んでなる農業組成物。
【請求項5】
殺有害生物剤がグリフォセート、グルフォシネートおよびそれらの組み合わせ物:よりなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項6】
殺有害生物剤がグリフォセートのカリウム塩溶液を含んでなる、請求項4の組成物。
【請求項7】
殺有害生物剤が少なくとも約540gae/Lの濃度を有する、請求項5の組成物。
【請求項8】
殺有害生物剤が少なくとも約600gae/Lの濃度を有する、請求項5の組成物。
【請求項9】
殺有害生物剤が酸塩を含んでなる、請求項4の組成物。
【請求項10】
酸塩がカリウム塩、イソプロピルアミン塩およびアンモニウム塩よりなる群から選択される、請求項9の組成物。
【請求項11】
トリグリセリド、カルボン酸、またはトリグリセリドとカルボン酸の組み合わせ物をアルキレンアミンと反応させてアミドアミンを生成する工程;並びにアミドアミンをアルキレンオキシドでアルコキシル化する工程、を含んでなる、アミドアミン・アルコキシレートを生成する方法。
【請求項12】
トリグリセリドが脂肪または油を含んでなる、請求項11の方法。
【請求項13】
アルキレンアミンがエチレンアミンである、請求項11の方法。
【請求項14】
エチレンアミンがジエチレントリアミン、テトラエチレントリアミンおよびテトラエチレンペンタミン:よりなる群から選択される、請求項13の方法。
【請求項15】
アルキレンアミンに対するトリグリセリドのモル比が約1:3である、請求項11の方法。
【請求項16】
アルキレンアミンに対するトリグリセリドのモル比が、1:3より大きく、アルキレンアミンが優勢である、請求項11の方法。
【請求項17】
アルキレンオキシドがエチレンオキシドを含んでなる、請求項11の方法。
【請求項18】
有害生物に請求項4の組成物を接触させる工程を含んでなる、有害生物を殺すまたは抑制する方法。

【公表番号】特表2011−507892(P2011−507892A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539845(P2010−539845)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/087574
【国際公開番号】WO2009/082675
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(509344984)ハンツマン ペトロケミカル エルエルシー (10)
【Fターム(参考)】