説明

アミノ化されたポリマー、および水性組成物中におけるそれらの使用

本発明は、アミノ化されたポリマーまたは官能化されアミノ化されたポリマーの製造方法、および水性組成物中におけるこれらのポリマーの使用に関する。より詳細には、本発明は、アミノ化されたポリマーと、他のコンディショニング剤、界面活性剤、および他の活性もしくは不活性な成分の1種または複数種とを含有するパーソナルケア組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、参照によりその全体を本明細書に組み込む、2009年3月27日出願の米国仮出願第61/163974号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、アミノ化された、あるいはアミノ官能化されたポリマーの製造方法、および水性組成物中におけるそれらの使用に関する。より詳細には、本発明は、アミノ化されたポリマーと、他のコンディショニング剤、界面活性剤、および他の活性または不活性な成分の1種または複数種とを含有するパーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
毛髪および肌の特性を改変してそれらの様態および状態を改善するために、消費者は幅広く様々なパーソナルケア製品を使用する。これらの製品は、コンディショナーまたはコンディショニング剤と総称される、様々な界面活性剤および化学添加剤を含む。パーソナルケア製品の例としては、毛髪ケア製品、肌ケア製品、消臭剤、制汗剤、ローション、およびクリーム等が挙げられる。
【0004】
パーソナルケア製品について、消費者から、彼らに特有の毛髪、肌、および手入れの習慣のために特に設計された製品を持ちたいという要求が増大している。消費者は、毛髪または肌へのクレンジングおよびコンディショニングの両方を提供するための単一の製品を持つことを望んでいる。この理由のために、このような二重の特徴を有するパーソナルケア組成物の人気は増大し続けている。1つのこのようなパーソナルケア組成物はシャンプーである。一般に「トゥインワン」と呼ばれるシャンプーは、毛髪をクレンジングおよびコンディショニングするために消費者に広く用いられている。
【0005】
多くの要因が毛髪のコンディショニングに影響を与える。これらの要因には、毛髪の表面特性および形態、クレンジング工程中に毛髪上に付着したコンディショナーの種類およびコンディショナーの量が含まれる。毛髪上に付着したコンディショナーの量は、とりわけ、毛髪の表面化学、コンディショナーの化学的性質、シャンプー組成物中に存在する洗浄性界面活性剤の種類および量、ならびに組成物のpHに依存する。毛髪上におけるコンディショナーの保持機構は包括的にはわかっていない。しかし、コンディショナーは、クーロン引力およびファンデルワールス力の組合せによって毛髪上に保持されていると考えられる。
【0006】
多くの市販のシャンプーにおいて、フケ防止の機能性を提供するために、ジンクピリチオンおよび炭酸亜鉛等の亜鉛化合物が配合の中に含まれる。フケは、頭皮の堅さ、乾燥感、刺激、痒みおよびフレーキングを伴って、頭皮から死滅した肌細胞が過度に脱落することに起因する現象である。これは、主としてMalassezia属の真菌により引き起こされる。フケ防止剤は、米国特許第6649155号に記述されているようによく知られている。また、コンディショニングも提供するフケ防止シャンプーがよく知られており、米国特許第5624666号に開示されている。
【0007】
毛髪に行われる様々な化学的および機械的な処理によって、毛髪表面の化学的および形態学的な特性が著しく変化し得る。毛髪の損傷につながる化学的な処理としては、漂白、着色、紫外光への曝露、化学緩和すなわちランチオニン形成、パーマネントによる毛髪のウェービング、およびスタイリングが挙げられる。毛髪の損傷を生じさせる機械的な処理には、コーミングおよびブロー乾燥が挙げられる。さらに、人の食事制限も、毛髪の損傷の一因となり得る。
【0008】
化学的な処理により、毛髪(毛表皮)の最外部の疎水性の層が除去されることがあり、その次の層が損傷されることがある。毛髪の表面は、本来、ある程度負に帯電している。しかし、継続的な損傷により、毛髪の表面は、より負の電荷を生じさせ、親水性になり、粗くなり、くっつきがちになる。これらの変化は続いて、毛髪の摩擦およびくっつきを増加させ、コーミングを困難にする。さらに、損傷した毛髪は、まとまらなくなり、もつれがちになる。最終的には、不健康で冴えない外観をもつ毛髪につながる。
【0009】
一般的なスタイリング、例えば、ブロー乾燥、こてによるカーリングまたは縮毛矯正、および他の熱系のスタイリング器具の使用等の実施中に、毛髪は、高温を受け、これによって損傷を受けることがある。したがって、消費者は、このような処理の際に損傷から毛髪を保護し、かつ、損傷した毛髪をコンディショニングする製品を必要としている。
【0010】
コンディショナーを使用する主な目的は、毛髪の表面上に引き起こされる損傷を軽減することと、毛髪に改善された感触を与えることである。コンディショナーによって毛髪を処理すると、毛髪の表面の化学および形態を劇的に変化させることができ、低減された摩擦、および触ったときの改善された柔らかな感触がもたらされる。
【0011】
もともと、コンディショナーは、毛髪上の静電荷を制御して、毛髪を洗浄および乾燥した後のまとまりの悪さを無くすために用いられていた。その後、コンディショナーは、他の利益、例えば、健康的で輝く外観、触ったときの柔らかな感触、ならびに濡れた状態および乾燥した状態におけるコーミングのし易さ等を得るために、「トゥインワン」のシャンプー中に含められた。コンディショナーからの望ましいその他の利益は、張りおよび弾力を維持することと、枝毛を修復することである。
【0012】
シャンプー中に用いられる典型的なコンディショナーは、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、核酸、脂質、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル、またはこれらの組合せである。シリコーンは、多くのパーソナルケア組成物中におけるコンディショナーとして著しい人気を得ている。シリコーンは、熱的に安定な液体であり、保護膜を生成しつつ毛髪上で容易に広がり、水分の損失防止を助ける。これらは、潤滑性、輝き、および、コンディショナーを含有しない組成物と比較して改善された、触ったときの柔らかな感触をもたらす。これらの特徴のため、シリコーンは、毛髪をコンディショニングするための好ましい材料となり、市販のシャンプーに広く用いられている。
【0013】
化学的に、シリコーンは、ポリジメチルシロキサンである。ポリジメチルシロキサンは、交互のケイ素原子および酸素原子をベースとし、それぞれのケイ素原子に結合した2つのメチル基を有している。広く様々なシリコーンが、Dow Corning、GE Silicones、およびWacker Chemicals Corporation等のシリコーン製造者から市販されている。特定のシリコーンは、他の官能基、例えば、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシル、エポキシ、またはポリアルキレングリコール等を有することができる。シリコーンは水不溶性なので、シャンプー配合物中にそれらを組み込むことを容易にし、貯蔵時の相分離を防止するために、一般に、水性マイクロエマルジョンとして供給される。
【0014】
シャンプー工程の間に、コンディショナーの一部が失われる可能性は非常に高い。しかし、コンディショナーの大部分の損失により、ほとんどまたは全くコンディショニングの利益が提供されないことがある。このような状況において、クレンジング中におけるコンディショナーの損失を軽減するために、多量のコンディショナーを配合物中に組み入れて所望のコンディショニング効果を達成する必要がある。残念なことに、多量のコンディショナーの使用は、i)パーソナルケア製品の製造コストを増大させ、ii)適用中の泡立ちを減少させることがあり、iii)配合物を不安定化することがあるため、望ましくない。
【0015】
パーソナルケア組成物中も洗浄性界面活性剤の存在が、毛髪上におけるコンディショナーの付着の程度に影響を及ぼすこともある。界面活性剤の機能は、毛髪または肌の上に吸着したグリース、油、および微粒子を除去することである。シリコーンは、疎水性、すなわち親油性の材料であるため、クレンジング工程中に界面活性剤によって除去され得る。
【0016】
カチオン性ポリマーは、毛髪へのコンディショニングを提供するために用いられてきた。シャンプー中に用いられるカチオン性ポリマーは、合成ポリマー系または天然ポリマー系であり得る。シャンプー中に現在用いられている天然ポリマー系カチオン性ポリマーとしては、カチオン性澱粉、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、およびカチオン性グアーが挙げられる。しかし、カチオン性ポリマーを、毛髪および肌等の負に帯電したケラチン質の基質の表面から洗浄により除去することは困難である。結果として、シャンプーで繰り返し処理した後に、シャンプー中に存在するカチオン性ポリマーおよび他の成分が、毛髪の表面上に堆積し、毛髪の様子を冴えなく、不潔で、扱いづらくする傾向がある。カチオン性ポリマーの堆積の影響は、(Removal of cationic buildup from keratin surfaces by sodium polystyrene sulfonate、B. Schweid他、PCIA、上海、2002年3月;米国特許第7067499号)に記述されている。カチオン性に修飾されたヒドロキシエチルセルロースのカチオン性の置換度を低下させることにより、毛髪の表面上におけるカチオン性ポリマーの堆積を低減することができる。しかし、このようなカチオン性ポリマーは、広範な界面活性の適合性をもたらさない。(「Cationic conditioners that revitalize hair and skin」、Amerchol Product Literature、WSP801、1998年7月)
【0017】
シャンプー後におけるコーミングの改善は、毛髪がより良好な状態であるときに消費者により知覚されるので、濡れた状態および乾燥した状態の毛髪をコーミングすることの容易さが測定される。実験的には、濡れた毛髪および乾燥した毛髪を通して櫛を引くためのコーミングの力が測定される。市販のカチオン性ポリマーを含有するシャンプーでは、カチオン性ポリマーを含有しない、または他のコンディショナーを含有するシャンプーに比べて、典型的には、湿式コーミングのエネルギーが30〜50%低減される。
【0018】
シリコーン含有シャンプーについて、カチオン性ポリマーが毛髪上へのシリコーンの付着を向上させることが見出されている。それらは、シリコーンの付着を助けるので、カチオン性ポリマーは、「カチオン性付着ポリマー」と呼ばれる。シャンプー配合物の最近の傾向は、米国特許第6649155号におけるように、十分なコンディショニングを達成するためにカチオン性ポリマーとシリコーンとの組合せを用いることであった。非イオン性であるシリコーンを含めることにより、上述のカチオン性ポリマーによる堆積の問題等の不都合のいくつかは無くなる。
【0019】
したがって、非常にわずかなシリコーンで、またはシリコーンなしで、ケラチン質の基質への十分なコンディショニングをもたらし、さらに、次のクレンジングのステップ中にケラチン質の基質から除去される、代替的なポリマーが必要とされている。シャンプーの配合者は、髪型およびスタイリングの技術に基づく特有の消費者の要求に合わせるために、高性能で多機能な製品を開発することに挑戦している。ポリマーの種類に関する限りにおいて、パーソナルケア製品中には、天然ポリマーを含む天然成分を用いることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】米国特許第6649155号
【特許文献2】米国特許第5624666号
【特許文献3】米国特許第7067499号
【特許文献4】米国特許第4992538号
【特許文献5】米国特許第4963664号
【特許文献6】米国特許第3431254号
【特許文献7】米国特許第6162877号
【非特許文献】
【0021】
【非特許文献1】PCIA、上海、2002年3月に示されたRemoval of cationic buildup from keratin surfaces by sodium polystyrene sulfonate、B. Schweid他
【非特許文献2】「Cationic conditioners that revitalize hair and skin」、Amerchol Product Literature、WSP801、1998年7月
【非特許文献3】Encyclopedia of Polymer Science、11巻、Interscience Publishers、1969、396頁
【非特許文献4】L. R. S. MoreiraおよびE. X. F. Filho、Appl. Microbiol. Biotechnol.、79、165、2008
【非特許文献5】E. A. El-Alfy、S. H. SamahaおよびF. M. Tera、Starch、43巻、6号、235、1991
【非特許文献6】Li-Ming ZhangおよびDan-Qing Chen、Starch、53巻、7号、311、2001
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
出願人は、本開示中のすべての引用文献の内容全体を明確に組み込む。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータを、範囲、好ましい範囲、または好ましい上の値および好ましい下の値のリストとして示す場合、範囲が別個に開示されているかどうかにかかわらず、これは、任意の上限値または好ましい上の値、および任意の下限値または好ましい下の値の任意の組から形成されるすべての範囲を具体的に開示していると理解されるべきである。数値の範囲を本明細書において列挙する場合は、別に言及しない限り、その範囲は、その終点、ならびに範囲内のすべての整数および分数を含むことが意図される。範囲を定義した場合において、本発明の範囲が、列挙された具体的な値に限定されることを意図するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、コンディショナーと、アミノ基で官能化され、以下の構造(I)を有するポリマーとを含む水性パーソナルケア組成物であって、洗浄性界面活性剤および起泡剤を含有する典型的なシャンプー配合物中に組み込まれたときに毛髪への改善されたコンディショニングを提供する組成物を対象とする。アミノ基は、ポリマーの主鎖のペンダント基(構造I)であってよい。
【0024】
【化1】

【0025】
式中、ポリマーは、天然ポリマー、半合成ポリマー、または合成ポリマーであり、
Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、またはポリアルキレンオキシド基であり、
Yは、第四級窒素中心に結合した部分および/またはアミノ基の窒素中心に結合した部分であり、好ましくは、Yは、二価のポリアルキレン部分、または置換された二価のポリアルキレン部分であることができ、
R1およびR2は、第四級または第三級の窒素原子に結合した水素、C1〜C20アルキル基、C1〜C20アリール基、またはC1〜C20アルキル(アリール)基であり、同一であっても異なっていてもよく、
nは、0〜10、好ましくは1〜5の整数であり、
Z-は、対アニオンである。本発明において有用な対アニオンは、単純なアニオン、例えばCl-、F-、Br-もしくはS2-等、オキソアニオン、例えばNO3-、NO2-、PO43-もしくはSO42-等、または有機酸からのアニオン、例えばC2H3O2-もしくはHCO2-等であってよい。
【0026】
あるいは、アミノ基は、ポリマーの主鎖の一部であってよい(構造II)。
【0027】
【化2】

【0028】
上記式中、Aは、アミノ基を含まない、モノマーまたはモノマー群の残基であり、Bは、下記構造(III)を有する、アミノ化モノマーまたはアミノ化モノマー群であり、mは、0〜100の整数であり、nは、1〜100の整数であり、R3およびR4は、H、またはC1〜C25の疎水性基である。
【0029】
【化3】

【0030】
上記式中、-C-N(R5)-D-は、アミノ化モノマーの残基であり、CおよびDは、親水性または疎水性の官能化された部分であり、R5は、H、またはC1〜C25の疎水性基である。
【0031】
アミノ基で官能化されたポリマーは、水溶性、水膨潤性、または水分散性であってよい。
【0032】
本発明は、アミノ基で官能化された様々なポリマーの製造方法も開示する。
【0033】
本発明の一実施形態は、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、核酸、脂質、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル、およびこれらの組合せからなる群から選択される1種または複数のコンディショナー約0.01%から約10重量%を含有する水性パーソナルケア組成物を対象とする。
【0034】
本発明において有用なコンディショナーは、好ましくはシリコーンである。より好ましくは、シリコーンは、ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリオール、アモジメチコン、およびカチオン性ポリジメチルシロキサンの材料からなる群から選択され得る。
【0035】
ポリオルガノシロキサンのコンディショナーは、例えば、ポリマー、オリゴマー、油、ワックス、樹脂、またはガム等の様々な形態であってよい。
【0036】
シリコーンは、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシル、エポキシおよびポリアルキレングリコールからなる群から選択される官能基を有していてよい。
【0037】
本発明の別の態様は、パーソナルケア組成物をケラチン質の基質に適用するステップと、ケラチン質の基質を水で洗浄するステップとを含む、ケラチン質の基質の処理方法を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の一実施形態において、アミノ基で官能化されたポリマーは、ケラチン質の基質に改善されたコンディショニングの利益を提供し、さらに、次にクレンジング剤で洗浄したときに基質の表面から実質的に除去可能である。
【0039】
ケラチン質の基質に改善されたコンディショニングの利益を提供し、次に洗浄したときに基質の表面から実質的に除去可能であるという概念は、アミノ置換のグアーおよびセルロース系材料等の、アミノ基で官能化されたポリマーを用いて実証される。しかし、アミノ基で官能化された他のポリマーも、同様のコンディショニングの利益を提供する。アミノ基は、第一級、第二級、または第三級であってよい。アミノ基が、本質的に第二級または第三級である場合において、アミノ基の窒素原子は、アルキル基で置換されてよい。アルキル基は、C1〜C20の炭素原子またはそれらの混合を有する。
【0040】
本発明のアミノ基で官能化されたポリマーは、アミノ化工程中に、第三級のアミノ基の四級化が起こって、以下の構造のアミノ置換基の形成がもたらされることを特徴とする、独特な構造的特徴を有する。
【0041】
【化4】

【0042】
上記式中、ポリマーは、天然ポリマー、半合成ポリマー、または合成ポリマーであり、
Xは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、またはポリアルキレンオキシド基であり、
Yは、第四級の窒素中心にに結合した部分、および/またはアミノ基の窒素中心に結合した部分であり、好ましくは、Yは、二価のポリアルキレンの部分、または置換された二価のポリアルキレンの部分であることができ、
R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C1〜C20アルキル基、C1〜C20アリール基、またはC1〜C20アルキル(アリール)基を含み、
nは、0から10の間、好ましくは1から5の間の整数であり、
Z-は、対アニオン(例えば、単純なアニオン、オキソアニオン等)、または有機酸からのアニオン等である。
【0043】
本発明のパーソナルケア組成物は、界面活性剤、レオロジー改変剤、起泡剤、乳化剤、着色剤、芳香剤、保存剤、抗菌剤、漂白剤、潤滑剤、粘性化剤、滑り剤、乳白剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含んでいてよい。これらの追加の成分には、カチオン性付着ポリマー、懸濁剤またはレオロジー改変剤、他の界面活性剤、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、ポリアルキレングリコール、無機化合物、芳香剤、着色剤、殺生物剤、亜鉛系の抗菌剤/抗真菌剤(ジンクピリチオン)、フッ素化化合物、噴霧剤、一価および多価の金属塩、ビタミン、タンパク質、着色剤、乳白剤、アミノ酸、アルファ-ヒドロキシ酸、ならびに毛髪ケアおよびパーソナルケアの製品中において用いられる公知の他の成分が挙げられる。
【0044】
これらの個々の成分の使用量は、パーソナルケア組成物の全重量に基づいて、0.001重量%〜12重量%の範囲であってよい。カチオン性付着ポリマーは、カチオン性の基を有し、シャンプー配合物中に存在するアニオン性界面活性剤とコアセルベートを形成するポリマーである。コアセルベートを形成することにより、それらは、パーソナルケア製品中に一般的に存在するシリコーン、ジンクピリチオン、ビタミン、タンパク質、芳香剤等の様々な活性成分の付着を助ける。パーソナルケアの産業において用いられるカチオン性ポリマーは、カチオン性ポリマーについての化粧品原料国際命名法(INCI)の呼称である「ポリクオタニウム」の名称の下で記述される。INCIは、「ポリクオタニウム」の呼称の下で少なくとも37種のいろいろなポリマーを承認している。いろいろなポリマーは、「ポリクオタニウム」の語に続く数値により区別される。本発明において有用なポリマーは、カチオン性ポリマーを含むことができ、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、疎水性に修飾されたカチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性澱粉、カチオン性ポリガラクトマンナン、カチオン性のヒドロキシアルキル化されたポリガラクトマンナン、およびカチオン性ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群から選択されてよい。好ましくは、本発明において有用なポリマーは、カチオン性ポリガラクトマンナンを含む。
【0045】
アミノ基で官能化されたポリマーは、セルロース、澱粉、ポリガラクトマンナン、キトサン、キサンタン、デキストラン、ゲラン、ウェランガム、スクレログルカン、アルギン酸およびその塩、カラギーナン、ポリ(β-ヒドロキシアルカノエート)およびそれらのコポリマー、ペクチン、ならびにタンパク質からなる群から選択される天然ポリマーであってよい。好ましくは、アミノ基で官能化されたポリマーは、アミノ化ポリガラクトマンナン等の天然ポリマーの一種であってよい。ポリガラクトマンナンは、マンノース残基およびガラクトース残基から構成される天然ポリマーであり、イナゴマメ、グアー、ローカストビーン、タラ、およびカシアトラ等のマメ科植物の種子の中に存在する。それらの直鎖状の主鎖は、ランダムに繰り返すα-D-ガラクトース側基を有する、1→6で結合したβ-D-マンノース単位から構成される。ガラクトース単位は、その1番の炭素原子によりマンノース単位の6番の炭素原子にグリコシド結合により結合している。所与のポリガラクトマンナン中におけるマンノースのガラクトースに対する平均のモル比は、その供給源に応じて変化する。様々なポリガラクトマンナン中におけるマンノースのガラクトースに対する平均のモル比を以下に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
ポリガラクトマンナンのガラクトース含有率が高いほど、水溶性は高い。マンノースに対するガラクトースのモル比が増加すると鎖間の相互作用が緩まり、したがってレオロジー特性は異なる。
【0048】
蒟蒻等のポリグルコマンナンは、特定の植物の種子または根から得られる天然の多糖類である。構造は、1→4で結合したβ-D-グルコースおよびβ-D-マンノースのランダムな配列である。グルコースのマンノースに対するモル比は供給源に依存し、Irisの球根中における1:1から特定の裸子植物中における1:5の範囲である。さらに、これらは、主鎖の糖の炭素3を介して(50〜60個の糖の単位ごとに)わずかに分岐した構造を有し、19個の糖の残基あたり約1個のアセチル基を含有する。これらの分子量は、供給源に応じて、約200,000から約2,000,000ダルトンの範囲である。
【0049】
本発明のアミノ基で官能化されたポリマーは、天然ポリマー、半合成ポリマー、または完全な合成ポリマーをベースとしたポリマーであってよい。これらは、水溶性、水膨潤性、または水不溶性であることができる。
【0050】
天然ポリマーについてのさらなる詳細については、「Encyclopedia of Polymer Science、11巻、Interscience Publishers、1969、396頁」を参照されたい。天然ポリマーは、アミノ基で直接的に官能化され得る。出発の天然ポリマーが多糖類である場合には、その水溶性に影響を及ぼす官能基で修飾され得る。その水溶性に影響を与えるために天然ポリマー中に適切な官能基を組み込むことは、当技術分野において公知である。これらには、さまざまなアニオン性の基、カチオン性の基、および非イオン性の基の組み込みが挙げられる。アニオン性の基の例には、カルボキシアルキル、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、およびシラノレートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有する天然ポリマーが特に興味深い。シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有するこれらの天然ポリマーは、本明細書に参照によりその全体が組み込まれている米国特許第4992538号に記載の方法により製造され得る。カチオン性の基の例には、ホスホニウム基、スルホニウム基、および第四級アンモニウム基が挙げられる。非イオン性の基の例には、ヒドロキシアルキル、および短鎖のアルキル基が挙げられるが、それらに限定されるものではない。これらの修飾基による置換度(DS)は、0.001〜2.9、好ましくは0.002〜2.5、最も好ましくは0.1〜2である。あるいは、ポリマーの分子置換度は、ポリマー単位1モルあたりのアミノ基の平均モル数であるMSの見地で表される、ポリマー上に認められるアミノ置換の相対数で記述することができる。疎水性の部分をポリマー中に組み込んで、アミノ化されたポリマーの表面活性およびレオロジー特性を調整することもできる。疎水性部を、ポリマーに別個に結合させることも、疎水性部をアミノ基の窒素中心に結合することもできる。窒素中心に結合した疎水性部をもつアミノ化試薬を用いて(以下参照)、ポリマーに疎水性を与えることもできる。
【0051】
上述した天然ポリマーまたは修飾された天然ポリマーを、これらのポリマー上に存在する官能基と反応することが可能な適切なアミノ化試薬と反応させることができる。-OH、=N-H、-SHおよび-COOH等の、活性水素を有する天然ポリマーまたは修飾された天然ポリマーが好ましい。活性水素を有するポリマーと反応することが可能なアミノ化試薬としては、ハロゲノアルキルアミンもしくはそれらの塩、エポキシアルキルアミン、アジリジン、イソシアネートアミン、または置換イソシアネートアミンが挙げられる。必要に応じて、アミノ基の窒素中心上に存在する1個または複数の=N-H結合は、適切な保護剤、例えば、t-ブチルオキシカルボニルまたはトリメチルシリルエチルオキシカルボニルまたは(ジメチル)-t-ブチルシリルの基等でそれらを封鎖することによって、一時的に非反応性にすることができる。
【0052】
本発明のポリマーのアミノ基は、適切な化学結合によりポリマーに共有結合しているので、それらは3〜11のpHの範囲にわたってポリマーに結合したままである。アミノ基の窒素中心とポリマーへの結合点との間にスペーサーが存在していてよい。ハロゲノアルキルアミンは好ましいアミノ化剤である。ハロゲノアルキルアミンの例にとしては、N,N-ジメチルアミノエチルクロライド、N,N-ジエチルアミノエチルクロライド、N,N-ジメチルアミノプロピルクロライド、N-メチル-N-エチルアミノプロピルクロライド、N-(2-クロロエチル)モルホリン、N-(2-クロロエチル)ジベンジルアミン、N-エチル-N-フェニル-アミノエチルクロライド、1-(3-クロロフェニル)-4-(3-クロロプロピル)ピペラジン、3-クロロプロピルアミンが挙げられる。これらのハロゲノアルキルアミンのいくつかは、それらの塩酸塩、例えば、N,N-ジメチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド、N,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド、および3-クロロプロピルアミンヒドロクロライド等として市販されている。
【0053】
アミノ化された基は、アミノ化剤を塩基の存在下でポリマーと反応させることによってポリマーの主鎖に組み込むことができる。使用することができる塩基の例としては、アルカリ金属ヒドロキシド、アルカリ金属カーボネートまたはビカーボネート、および第三級アミンが挙げられる。好ましい塩基は水酸化ナトリウムである。アミノ化試薬のハロゲン化水素塩が用いる場合には、ハロゲン化水素試薬の塩基に対するモル比は、少なくとも1:2、好ましくは1:2.3、最も好ましくは1:2.1であるべきである。
【0054】
ポリマーのアミノ化は、不活性な有機溶媒の存在下または不存在下で、適切な温度にて、適切な長さの時間、水の存在下で行うことができる。有機溶媒は、環境汚染を引き起こすそれらの処理の間に環境に放出されがちなので、アミノ化を行う好ましい態様は、有機溶媒不存在下の態様である。必要に応じて、相間移動触媒を用いて、ポリマーのアミノ化を促進することができる。
【0055】
アミノ化されるべきポリマーの性質に応じて、処理助剤、例えば、ホウ素含有化合物、多価の金属塩、および他の一時的な架橋剤等を、ポリマーをアミノ化する適切な段階で用いることができる。cis-ジオールの官能性を有するポリマーには、ホウ酸ナトリウム(四ホウ酸ナトリウム十水和物、Na2B4O7.10H2O)を、ポリマー鎖を架橋するために用いて、高温での水の存在下におけるポリマーの溶解を防止することができる。cis-ジオールの官能性を有する天然ポリマーの例は、ペンダントのガラクトース基を有するポリガラクトマンナンである。cis-ジオール基を有するポリマーは、アルカリのホウ酸ナトリウム溶液と反応して、pH>7において水不溶性である架橋構造を形成する。したがって、処理を助けるため、すなわち、アミノ化、および続く精製の際の水性環境におけるポリマーの過度な水和および溶解性を防止するために、水溶性または水膨潤性である多糖類を有するこのようなcis-ジオールを、アルカリのホウ酸ナトリウム溶液により架橋することができる。この工程において用いられるホウ酸ナトリウムの量は、ポリマーがホウ酸ナトリウムにより十分に架橋して、水を伴うアミノ化、および続く精製での水中へのその溶解を防止し、さらに反応性の基の大部分がアミノ化に利用可能な程度の量であるべきである。そのようにすることで、ポリマーを均一にアミノ化することができる。
【0056】
種子系のポリガラクトマンナン、例えば、コロハガム、グアーガム、タラガム、カシアガム、ローカストビーンガム、およびイナゴマメガム等をアミノ化するために、種子を、「そのまま」またはそれを磨砕した後に用いることができる。好ましい材料は、ポリガラクトマンナンが富化された、これらの種子の胚乳である。グアーガムのポリガラクトマンナンをアミノ化するために、一般に「グアースプリット」と呼ばれる、グアーの種子からの胚乳を用いることができる。本発明を実施するために、外皮および胚芽を含まないグアースピリットは、グアーガムのポリガラクトマンナンの最も好ましい供給源である。グアースピリットは、「そのまま」、または十分な表面積を有する粉末の形態で用いられ得る。グアースピリットは市販されている。
【0057】
アミノ基で官能化されたポリマーの修飾および官能化は、逐次的または同時に行うことができる。
【0058】
天然ポリマーまたは修飾された天然ポリマーを一時的に架橋する他の手法には、酸性の環境下、典型的には3〜5のpHにおいて、ポリマーをグリオキサールと反応させること(グリオキサール化)が含まれる。グリオキサール化により形成されるヘミアセタール結合は、pH>7において不安定であり、アミノ化を、典型的にはpH>7において行うため、ポリマーのグリオキサール化は、ポリマーのアミノ化の次に行うことが好ましい。アミノ基で官能化されたポリマーのグリオキサール化は、ポリマーの精製の前または後に行うことができる。
【0059】
アミノ基で官能化されたポリマーを調製するための別の手法には、エポキシ基を有するポリマーの、-N-H基を有するアミンとの反応が含まれる。エポキシアルキルアミンの例としては、3-ジエチルアミノ-1,2-エポキシプロパンおよび3-ジメチルアミノ-1,2-エポキシプロパンが挙げられる。エポキシアミンを用いるアミノ化のために、わずかに触媒量の塩基が必要とされ、塩基の量は、一般に、アミノ化すべきポリマーの重量に基づいて約0.3から約10%である。
【0060】
アミノ基で官能化されたポリマーを製造するさらに別の手法は、まずポリマーをビニル基で官能化した後に、ビニル基をエポキシ化することによって、最初にポリマーにエポキシ基を組み込む方法である。アミノ基で官能化されたポリマーのこの手法による調製を、-OH基を有するポリマーを用いて模式的に以下に示す。
【0061】
【化5】

【0062】
本発明において有用な天然ポリマーの分子量は、約100,000から約2,000,000ダルトンの範囲である。用途の必要に応じて、ポリマーの分子量は、一般に天然ポリマー、特に多糖類の分子量を調整するための、当技術分野において公知のいくつかの方法をそれぞれに用いて、化学的な架橋、または鎖の切断により、さらに増加または減少させることができる。多糖類の分子量を減少させる化学的な方法には、酸、アルカリ、酸素、オゾン、次亜塩素酸塩、過酸化水素、有機ヒドロペルオキシド(例えば金属触媒と組み合わせたブチルヒドロペルオキシド等)、および適切な酵素を用いた鎖の切断が含まれる。多糖類を酵素的に分解するために、適切な酵素を用いることができる。例えば、アミノ基で官能化された、セルロース系、澱粉系、およびポリガラクトマンナン系のポリマーを、それぞれ、セルラーゼ、アミラーゼ、およびマンナーゼによって加水分解することができる(L. R. S. MoreiraおよびE. X. F. Filho、Appl. Microbiol. Biotechnol.、79、165、2008)。化学酵素法、すなわち、化学的方法および酵素的方法の組合せを用いて、本発明のアミノ化された多糖類の分子量を低下させることもできる。アミノ化されたタンパク質については、プロテアーゼを用いて、それらの分子の分解を引き起こすことができる。分子量の調整は、水、または水および有機溶媒の混合物を用い、ハイソリッド工程で、あるいは溶液中で、ポリマーがアミノ基で官能化される前または後に行われ得る。
【0063】
アミノ基で官能化されたポリマーが本発明のアミノ化されたポリガラクトマンナンを含む場合には、これらのアミノ化ポリガラクトマンナンは、タンパク質および/またはアミノ化されたタンパク質を含有してよい。これは、ポリガラクトマンナンが、不純物としてタンパク質性の材料および他の非ポリガラクトマンナン多糖類を含有する場合があるという事実に起因する。これらのタンパク質性の材料および非ポリガラクトマンナン多糖類は、アミノ化試薬または他の官能化剤と化学的に反応して、対応するアミノ官能化された誘導体を形成することができる。これらの誘導体は、アミノ化されたポリガラクトマンナンの精製中に完全に除去されないことがある。典型的には、タンパク質の残留物の寄与による、アミノ化されたポリガラクトマンナンの窒素含有率は、約0.01%〜約1%の範囲である。
【0064】
アミノ基で官能化されたポリマーを、セルロース誘導体、好ましくはセルロースエーテルから製造する場合には、アミノ化されたセルロースエーテルは、様々なセルロースエーテルポリマーを用いて製造することができる。これらには、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アミノ化されたポリマーを調製するためにベースのポリマーとして用いることができる別の市販のセルロースエーテルは、エチルヒドロキシエチルセルロースである。カルボキシメチルセルロースを含むカルボキシ含有多糖類からアミノ誘導体を製造する方法は、本明細書に参照によりその全体を組み込む米国特許第4963664号に開示されている。本明細書に参照によりその全体を組み込む米国特許第3431254号には、アミノアルキル化されたヒドロキシプロピルセルロースの調製が記載されている。様々なアニオン性の基、カチオン性の基、および非イオン性の基を、セルロース誘導体中に組み込むことができる。アニオン性の基の例としては、カルボキシアルキル、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、およびシラノレートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有するセルロース誘導体が特に興味深い。シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有するこれらのセルロース誘導体は、本明細書に参照によりその全体を組み込む米国特許第4992538号に記載の方法によって製造することができる。
【0065】
キチンの脱アセチルにより作製されるキトサンは、-NH2基を有し、本発明を実施するために用いることができる。これを、適切なアミノ化試薬を用いて他のアミノ基で修飾することができ、アミノ化されたキトサンも、本発明を実施するために用いられ得る。
【0066】
アミノ基で官能化されたポリマーを澱粉エーテルから製造する場合には、生成したアミノ化された澱粉エーテルを、本発明を実施するために用いることもできる。ジエチルアミノエチル化された澱粉の調製は公知である(E. A. El-Alfy、S. H. SamahaおよびF. M. Tera、Starch、43巻、6号、235、1991;Li-Ming ZhangおよびDan-Qing Chen、Starch、53巻、7号、311、2001)。他のアミノ化された澱粉誘導体は、適切なアミノ化剤で澱粉エーテルを後で修飾することによって製造することができる。これらには、ヒドロキシエチル澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、および疎水性に修飾された澱粉が挙げられる、天然の澱粉は、以下の2種の多糖類の混合物である:a)アミロース、1→4のα-結合により連結されたα-D-グルコピラノースの本質的に直鎖のポリマー、およびb)アミロペクチン、高度に分岐したα-D-グルコピラノースのポリマー。アミロペクチンは、(12から50個のα-D-グルコピラノースの単位の範囲の重合度の)アミロースの短い直鎖から構成され、1→6のα-結合によってアミロースの主鎖に連結された様々な長さのアミロース鎖から構成される分岐を有する。澱粉試料中におけるこれらの2種のポリマーの相対量は、供給源に依存し、澱粉または澱粉誘導体の機能的な特性を決定付ける。
【0067】
[合成ポリマーをベースとした、アミノ基で官能化されたポリマー]
本発明において有用な広く様々な合成水溶性ポリマーが市販されている。これらの合成ポリマーは、ポリアルキレングリコールおよびそれらのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、アクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリル酸およびメタアクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリ(エーテル-ポリウレタン)、ポリ(エーテル-ポリオール)、ポリ(アセタール-ポリエーテル)、およびこれらのコポリマーからなる群から選択される。これらの前もって形成されたポリマーは、溶液中、スラリーの形態、溶融状態、またはハイソリッド法のいずれかで、水性の環境中、適切な反応条件下で、適切なアミノ化試薬によって後で修飾することができる。新規なアミノ化されたポリ(アセタール-ポリエーテル)の調製は、本明細書に参照により組み込む米国特許第6162877号に開示されている。
【0068】
これらの前もって形成されたポリマーは、上述の「天然ポリマーをベースとしたアミノ基で官能化されたポリマー」で説明した適切な反応条件の下で、適切なアミノ化試薬で修飾することができる。特に、-OH、-SH、および=N-Hを有する合成ポリマーは、上述の「天然ポリマーをベースとしたアミノ基で官能化されたポリマー」で開示した適切な反応条件を用いてアミノ化試薬により後で修飾することができる。このようなポリマーの例としては、ポリアルキレングリコール、ポリ(ビニルアルコール-co-ビニルアセテート)、およびポリ(ビニルアルコール-co-ビニルアミン)が挙げられる。
【0069】
あるいは、アミノ基で官能化された合成ポリマーは、アミノ化されていない重合性モノマーを、アミノ化されたモノマーと共重合することによって製造することができる。アミノ化されたモノマーの例としては、2-(N,N-ジエチルアミノエチル)アクリレート、2-(N,N-ジエチルアミノエチル)メタクリレート、2-(ジイソプロピルアミノエチル)メタクリレート、3-(ジメチルアミノペンチル)アクリレート、N-[3-(N,N-ジメチルアミノプロピル)]アクリルアミド、およびN-[3-(N,N-ジメチルアミノエチル)]アクリルアミドが挙げられる。
【0070】
アミノ基で官能化された合成ポリマーの分子量は、約500から約30,000,000ダルトンの範囲である。ポリマー中におけるアミノ化されたモノマーのモル%は、約5%〜約90%である。好ましくは、アミノ化されたモノマーのモル%は、約10%〜約80%であり、なおより好ましくは、約20%〜約70%である。多様にアミノ化されたモノマーおよびアミノ化されていないモノマーを用いて、本発明のアミノ化されたポリマーを製造することができる。
【0071】
本発明の別の態様は、本発明のアミノ基で官能化された合成ポリマーが、アミノ基の他にカチオン性の基を含有する態様である。これらのカチオン性の基は、約2〜約13のpHにおいて、アミノ基で官能化された合成ポリマーに正電荷を与える。このようなカチオン性の基の例としては、-2-ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド(-CH2-CH(OH)CH2-N+(R3)X-:R3は、同一または異なる炭素原子数を有するアルキル基であり、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素である)、スルホニウム基およびホスホニウム基が挙げられる。これらのカチオン性の基から生じるカチオン性の電荷密度は、約1 meq/g未満であるべきである。
【0072】
ポリマー中にカチオン性の基を組み込むために用いることができるカチオン性の試薬は、以下の構造のいずれかを有することができる。
【0073】
【化6】

【0074】
カチオン性の試薬は、アミノ基で官能化されたポリマーのアミノ基の窒素中心と反応して、以下に示すような2つのカチオン性の基を形成することができる。
【0075】
【化7】

【0076】
ポリマーの主鎖中にカチオン性の官能性を組み込むために、カチオン性の試薬を、まずアミノ基で官能化されたポリマーと反応させることができる。あるいは、ポリマーを、まずカチオン性の基で官能化することができ、次いで、生成したカチオン性ポリマーをアミノ基でさらに官能化することができる。カチオン性の基を組み込むためのさらに別の方法は、ポリマーを、アミノ官能化試薬およびカチオン性の試薬と、同時に反応させる方法である。カチオン性官能化と、アミノ官能化との相対量は、ポリマーの重量に対するカチオン化剤およびアミノ官能化剤の量を調節することによって調整することができる。
【0077】
アミノ基で官能化されたポリマーの分子量に応じて、これらのポリマーは、溶液、懸濁液、沈殿または乳剤の重合工程によって製造することができる。
【0078】
アミノ基で官能化された合成ポリマーのコンディショニングの利益は、これらのポリマーを、他の活性または不活性な成分を含有する様々なパーソナルケア配合物中に組み込むことによって達成される。毛髪のケアの用途のために、これらを、シャンプー配合物中において用いることができる。典型的なシャンプー配合物は、洗浄性界面活性剤、起泡剤、シリコーンのコンディショナー、および塩化ナトリウムを含有する。
【0079】
アミノ基で官能化された合成ポリマーを組み込むことによって、ラウレス硫酸ナトリウム(エチレンオキシド1〜3モルを含む)、ラウリル硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、およびシリコーンを含有するシャンプーで処理した毛髪をコーミングするために必要とされるエネルギーがより低いことにより判断されるように、改善されたコンディショニングがもたらされた。これらによって、シリコーンの付着の著しい向上〔シャンプー配合物においてより少ないシリコーンを用いて上質のコンディショニングを果たし、長期間の貯蔵におけるシャンプーの安定性を向上させる(相分離を防止する)ためにシャンプー製造者にとって非常に望ましい機能性〕ももたらされた。
【0080】
本発明のアミノ基で官能化された合成ポリマーを含有することに加えて、パーソナルケア組成物は、カチオン性ポリマーおよびレオロジー改変剤を含有することができる。好ましいカチオン性ポリマーは、約1,000から約10,000,000ダルトンの分子量をもち、約0.3 meq/g(1gあたりのミリ当量)〜約10 meq/gの正電荷密度を有する合成ポリマーまたは天然ポリマーであってよい。
【0081】
本発明のアミノ化されたポリマーのアミノ基は、アミノ化されたポリマーをハロゲノアルカンまたはエポキシアルカンと反応させることによって、部分的または完全にカチオン性の基に変換することができる。ハロゲノアルカン酸、例えばクロロ酢酸またはそのアルカリ金属塩を用いたる場合には、両性イオン性ポリマーが形成される。このようなポリマーも、シャンプーを含む様々なパーソナルケア製品中において用いることができる。
【0082】
パーソナルケア製品のレオロジーを制御するために、さらなる水溶性または水膨潤性のポリマーを組み込むことができる。これらには、カルボン酸ポリマー、架橋したポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミド、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0083】
[標準的な試験手順]
[分子量]
重量平均分子量を、水性のサイズ排除クロマトグラフィーを用いて測定した。
【0084】
[パーソナルケア組成物の性能]
濡れた毛髪および乾燥した毛髪の適合性の測定は、シャンプーおよびコンディショナーの用途におけるコンディショニングの性能を測定するために用いられる典型的な試験方法である。
シャンプーから毛髪の房上へのシリコーンの付着は、いくつかの技術により測定することができる。毛髪上へのシリコーンの付着を定量するために用いられる1つの技術を以下に説明する。
【0085】
[シリコーンの付着の測定]
各2〜5グラムの毛髪の房の試料を、最も近いmgで秤量し、試料のホルダーから取り出した後に、メチレンクロライド約150mlを含む清浄な8オンスの瓶に入れた。この試料を室温で1.5時間振盪させた。メチレンクロライドの上澄みをWhatman #41の濾紙を用いて濾過し、清浄な8オンスの瓶に定量的に移し、穏和に加熱し窒素を散布しつつ乾燥するまで蒸発乾固させた。次いで、各試料をクロロホルム-d 2 ml中に溶解させ、5 mlのメスフラスコに定量的に移した。クロロホルム-dで3回すすいで、それぞれの試料を5 mlのメスフラスコに移した。すべてのフラスコを溶媒で指標まで希釈し反転させた。各試料を、0.1 cm固定経路の食塩セルを用いて、Nicolet Magna 550 FT-IRで、分解能4 cm-1および速度0.4747での150回の同時加算の走査により調査した。クロロホルム-dの参照スペクトルを用いて、溶媒の吸収帯を差し引いた(差=1.0)。シリコーン量を、1260 cm-1(ベースライン1286および1227 cm-1)のSi-CH3伸縮のピーク高さを測定した後に、10〜300ピーピーエム(ppm)にわたる少量の校正曲線を用いてシリコーン mg/mlに変換することによって測定した。各試料を、希釈の容積、および試料の重量について補正した。すべての値を最も近いppmで報告する。
【0086】
[濡れた/乾燥したコーミング性能の測定;未使用で並の褐色のヨーロッパ人の毛髪の状態]
一定の温度および湿度(22.2℃)、ならびに相対湿度50%において測定した。
[設備]:
Instron 1122(907 g(2-ポンド)のロードセル、500グラムレンジを用いた。
[前洗浄の手順]:
各房を、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、または他のアニオン性界面活性剤、例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES) を、0.1g〜5g界面活性剤/グラム房で用いて2回洗浄し、水で2回洗浄し、次いで、22.2℃(73°F)および相対湿度50%で終夜空気乾燥した。2回洗浄した房を、大きな歯の櫛で5回、小さな歯の櫛で5回、手でコーミングした(合計10回)。
【0087】
以下のコーミング手順を、未使用の毛髪について用いた。2つから3つの房を用い、上述したとおり測定の前に房をさらに前もってコーミングして、1つの房あたり8回コーミングした2つから3つの房からの平均を報告した。
【0088】
[シャンプーの手順]
1.それぞれの房を、房1グラムあたりシャンプー0.1〜0.5g(それぞれの房は3.0gの重量であった)で2回シャンプーした。
2.シャンプーされた各房を、大きな歯の櫛で2回、手でコーミングした。
3.手でコーミングした房を、Instronの器具上に載せ、クロスヘッドを下部の停止位置に下げた。房を、小さな歯の櫛で2回コーミングし、ダブルコームの中に置いた。
Instronを、標準的な条件下で運転した。
試験を行った後に、房に脱イオン水を噴霧して、その湿気を保った。紙タオルを用い、ダブルコームから過剰な液体を拭き取った。
クロスヘッドを下部の停止位置に戻し、房をダブルコーム上に再配置した。
試験を標準的な条件下で再度行い、合計で8回の試験をそれぞれの房について行った。
4.8回の試験を完了した後に、房を終夜吊るした。
5.翌日、それぞれの房に、乾式コーミングをし、8回試験した。
6.湿式コーミングのエネルギーを、16回のInstronの運転について平均し、結果を標準偏差とともに報告した。
7.乾式コーミングのエネルギーを、16回のInstronの運転について平均し、結果を標準偏差とともに報告した。
【0089】
[粘度]
組成物の粘度を、スピンドル#4をもつBrookfield LVT粘度計を用いて30 rpmおよび25℃で測定した。
【0090】
以下の実施例は、本発明を例証するための役目をもち、部およびパーセンテージは、別に示されなければ重量による。
【実施例1】
【0091】
[ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(DEAECl.HCl)を用いるグアーのアミノ化]
固体または半固体の材料の混合を促進するためのリボンを備えたハイソリッド反応器に、水(200g)、ホウ酸ナトリウム(2.6g)、およびN,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(100g)を充填した。反応器を密封した後に、反応器の内容物を80℃に加熱した。次いで、反応器を開放し、グアースピリット(200g、「そのまま」、水分=8%)を、30rpmで穏やかな攪拌の下で添加した。反応器を再度密封し、反応器の内部を酸素不含とし、一定の攪拌条件下において30分間80℃で加熱した。次いで、反応器の内容物を15分間かけて65℃に冷却した。この後、反応器を開放し、水酸化ナトリウム(49g)を、水和したグアーに添加した。水酸化ナトリウムを添加した後に、反応器を密封し、反応器の内部を酸素不含とした。得られた反応混合物を65℃で3h加熱し、35℃に冷却し、開放した。反応混合物を収集し、水で4回洗浄し、精製されたポリマーをアセトンで脱水した。アセトン脱水したポリマーを24h空気乾燥させた。
【0092】
空気乾燥したジエチルアミノエチル化グアー(DEAE-グアー)の揮発性成分の含有率は19%であった。pH約6における1.6%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#4を用いて25℃において30 rpmで15300 cpsであった。溶液はわずかに濁っていた。
【0093】
DEAE-グアーのDEAE分子の置換度は、1H NMR分光法により測定して0.34であった。DEAE基に加えて、アミノ化されたグアーは、以下の一般構造の基を有している可能性が高い。
【0094】
【化8】

【実施例2】
【0095】
[NaOHの存在下におけるジメチルアミノエチルクロライドヒドロクロライドを用いるグアーのアミノ化]
実施例1を、ジメチルアミノエチルクロライドヒドロクロライドを用いて繰り返した。使用した様々な試薬の量は、
a)グアースピリット-200g
b)水-200g
c)N,N-ジメチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド84g
d)ホウ酸ナトリウム-2.8g
e)水酸化ナトリウム-49g
であった。
【0096】
空気乾燥したジメチルアミノエチル化グアー(DMEA-グアー)の揮発性成分の含有率は9.8%であった。pH約6における1.6%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#4を用いて25℃において30rpmで5650cpsであった。溶液は濁っていた。
【0097】
DMAEグアーのDMAE分子の置換度は、1H NMR分光法により測定して0.108であった。
【実施例3】
【0098】
[DEAE基によるカチオン性グアーの修飾]
グアースピリットを、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(Dow Chemical Companyから入手可能なカチオン性試薬であるDow Quat 188)の65%溶液と、水酸化ナトリウムの存在下で反応させることによって作製されるカチオン性グアー(カチオン置換度=0.18)(400g、水分約50重量%)を、ハイソリッド反応器に充填した。次いで、穏やかな攪拌の下で、水酸化ナトリウム(25g)およびN,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(52g)を添加した。反応器を密封し、反応器の内部を酸素不含とした後に、得られた反応混合物を60℃で4h加熱した。次いで、反応器を40℃に冷却し、開放し、反応混合物を収集した。粗反応混合物を、80:20のメタノール/水、およびアセトンで洗浄することにより精製した。アセトン洗浄した材料を、空気中で24h乾燥させた。
【0099】
空気乾燥したジエチルアミノエチル化されたカチオン性グアー(DEAEカチオン性グアー)の揮発性成分の含有率は15.3%であった。pH約6における1.6%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#4を用いて25℃において30rpmで260cpsであった。溶液はほとんど透明であった。DEAEカチオン性グアーの重量平均分子量は、約600000ダルトンであった。
【0100】
DEAEカチオン性グアーの1%溶液を、Spectrapor(登録商標)の酢酸セルロース膜(カットオフMW約5000)(Spectrum Laboratories Inc.から入手可能)を用いて10日間水浴中で透析して、低分子量の非グアー不純物を除去した。透析した試料の1H NMRによる分析により、DEAEカチオン性グアーは、カチオン置換度0.175、およびDEAE分子の置換度0.125を有することが示された。
【実施例4】
【0101】
[グアーと、DEAECl・HClおよび3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドとの反応]
[ジエチルアミノエチル化されたカチオン性グアーの調製]
まず、DEAE-グアーを、以下の試薬を用いて実施例1に従って調製した。
a)グアースピリット-200g
b)水-200g
c)N,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド100g
d)ホウ酸ナトリウム-2.6g
e)水酸化ナトリウム-49g
【0102】
35℃のこのDEAEグアーに、その場で調製した3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン性試薬Dow Quat 188、Dow Chemical Companyから入手可能)(84.5g)の65%水溶液、および水酸化ナトリウム(9g)を添加した。反応器を密封した後に、反応器の中身を酸素不含とし、60℃で1.5h加熱し、35℃に冷却した。
【0103】
反応混合物を収集し、水で4回洗浄し、精製されたポリマーをアセトンで脱水した。アセトン脱水したポリマーを24h空気乾燥させた。
【0104】
空気乾燥したジエチルアミノエチル化されたカチオン性グアー(DEAEカチオン性グアー)の揮発性成分の含有率は15.2%であった。pH約6における1.6%溶液のブルックフィールド粘度は、スピンドル#4を用いて25℃において30rpmで3245cpsであった。DEAEカチオン性グアー溶液は濁っていた。DEAEカチオン性グアーの重量平均分子量は、約1,330,000ダルトンであった。
【0105】
1H NMRによる試料の分析により、DEAEカチオン性グアーは、カチオン置換度0.16、およびDEAE分子の置換度0.33を有することが示された。ジエチルアミノエチル基の窒素中心上にグラフト化された3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの割合は15%であった。
【実施例5】
【0106】
[(クロロフェニル)プロピルピペラジニル化され疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(CPPPZ-HMHEC)の調製]
Natrosol(登録商標)Plusの疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(HMHEC)(Grade 330)(100g)(デラウェア州、ウィルミントン、Hercules Incorporatedから入手可能)を、t-ブチルアルコール(450g)および水酸化ナトリウム溶液(NaOH6gを水30g中に溶解したもの)の混合物中でスラリー化し、窒素雰囲気中で30分間アルカリ化した。このアルカリ化されたスラリーに、1-(3-クロロプロピル)-4-(3-クロロフェニル)ピペラジンクロライドヒドロクロライド、Cl(CH2)3-N(CH2)2-N-C4H4Cl(2g)の水(30g)中分散液を添加した。
【0107】
得られた反応混合物を95℃で4h加熱した。次いで、この反応混合物を室温に冷却し、36%塩酸(12.6g)で中和し、濾過した。残留物を80:20のアセトン/水の混合物で3回洗浄し、最後にアセトンで脱水した。脱水したポリマーを、50℃で0.5h、流動床乾燥機で乾燥した。
【0108】
透析後の分析データは、水分-2.06%、灰分(Na2SO4)-0.55%、窒素-0.132%、CPPPZの置換度=0.016であった。
【実施例6】
【0109】
[ジベンジルアミノエチル化され疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(DBAE-HMHEC)の調製]
実施例5を、N-(2-クロロエチル)ジベンジルアミンヒドロクロライド4gをアミノ化試薬として用いて繰り返した。
【0110】
透析後の分析データは、水分-5.86%、窒素-0.088%、CPPPZの置換度=0.016、ジベンジルアミノエチルの置換度-0.022であった。
【実施例7】
【0111】
[N-エチル-N-フェニル-アミノエチル化され疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(EPAE-HMHEC)の調製]
実施例5を、N-(2-クロロエチル)-N-エチルアミンをアミノ化試薬として用いて繰り返した。使用した試薬は、
a) Natrosol(登録商標)Plus HMHEC(Grade 330)-100g
b)t-ブチルアルコール-450g
c)水酸化ナトリウム-5g
d)水-30g
e)N-エチル-N-フェニルアミノエチルクロライド2.48g
f)塩酸-(36%)-11.3gであった。
【0112】
透析後の分析データは、水分-2.88%、灰分(Na2SO4)-0.72%、窒素-0.053%、N-エチル-N-フェニルアミノエチルの置換度-0.012022であった。
【実施例8】
【0113】
[ジエチルアミノエチル化され疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(DEAE-HMHEC)の調製]
実施例5を、N,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライドをアミノ化試薬として用いて繰り返した。使用した試薬は、
a) Natrosol(登録商標)Plus HMHEC(Grade 330)-100g
b)t-ブチルアルコール-450g
c)水酸化ナトリウム-6g
d)水-30g
e)N,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド2g
f)塩酸-(36%)-11.3gであった。
【0114】
透析後の分析データは、水分-1.79%、灰分(Na2SO4)-1.02%、窒素-0.026%、ジエチルアミノエチルの置換度-0.006であった。
【実施例9】
【0115】
[ジエチルアミノエチル化されたヒドロキシプロピルセルロース(DEAE-HPC)の調製]
Chemcoの反応器中のt-ブチルアルコール(160g)、n-ヘプタン(720g)、水(50g)、および水酸化ナトリウム(26g)の混合物に、Extranier PHVセルロース(84g、「そのまま」の重量)を添加した。得られたセルローススラリーを、窒素雰囲気中、室温で1h混合した。反応器の口を通してN,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(40g)を添加した。反応器を閉じ、プロピレンオキシド(240g)を添加した。得られた反応混合物を、75℃で2h、85℃で1h、95℃で3h、窒素雰囲気中で加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却した。
【0116】
この反応混合物を吸引濾過し、残留物をpH約8.5の沸騰水で洗浄した。湿った濾過ケーキを流動床乾燥機で90℃にて1h乾燥した。
【0117】
分析は、ヒドロキシプロピル分子の置換度-3.8、窒素-0.86%、ジエチルアミノエチルの置換度-0.24、スピンドル#4を用いた30rpmにおける25℃での1%溶液のブルックフィールド粘度-440cpsであった。
【実施例10】
【0118】
[2-モルホリノエチルヒドロキシプロピルセルロースの調製]
実施例5を、4-(2-クロロエチル)モルホリンヒドロクロライド43gを用いて繰り返した。
【0119】
分析は、ヒドロキシプロピル分子の置換度-4.25、窒素-0.96%、2-モルホリノエチルの置換度-0.33、スピンドル#4を用いた30rpmにおける25℃での1%溶液のブルックフィールド粘度-285cpsであった。
【実施例11】
【0120】
[ジエチルアミノエチル化されたポリエチレングリコールの調製]
ハイソリッドの反応器に、ポリエチレングリコール(分子量約4000)(500g)、N,N-ジエチルアミノエチルクロライドヒドロクロライド(50g)、および水酸化ナトリウム(30g)を充填した。反応器を密閉し、反応器の内部を酸素不含にした。得られた反応混合物を80℃で2h加熱して、ジエチルアミノエチル化されたポリエチレングリコールを得た。
【0121】
試料の1H NMRスペクトルにより、ポリエチレングリコール鎖の末端上でのジエチルアミノエチル基のグラフト化が確認された。
【実施例12】
【0122】
[主鎖中に第三級の窒素中心を有するアミノ化されたポリアセタール-ポリエーテルの調製]
ハイソリッドの反応器に、ポリエチレングリコール(分子量約4000)(500g)、Rhodameen T-15(Rhodiaから入手可能)(エチンオキシド約15モルを含有するC16/C18アミン)(61g)、および水酸化ナトリウム(20.5g)を充填した。反応器を密閉し、反応器の内部を酸素不含にした。生成した反応混合物を75℃で1h加熱した。次いで、ジブロモメタン(40g)を、溶融されアルカリ化されたポリエチレングリコールに添加し、得られた反応混合物を80℃で2h加熱して、アミノ化されたポリエチレングリコールコポリマーを形成させた。
【0123】
分析は、重量平均分子量-40,400、多分散性-2.12、C16含有率-0.13%、C18含有率-0.21%であった。
【0124】
アミノ化されたポリエチレングリコールコポリマーは水溶性であった。
【0125】
試料の1H NMRスペクトルにより、コポリマーの主鎖中にRhodameen T-15が組み込まれていることが確認された。それは、以下の構造を有していた。
【0126】
【化9】

【実施例13】
【0127】
[典型的なシャンプー配合物中におけるアミノ化されたポリマー]
実施例12において製造した3種のアミノ化されたポリマー(DEAE-グアー)を、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES、エチレンオキシド2モルを含有)(12%)、コカミドプロピルベタイン(2%)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)(6%)、塩化ナトリウム(1%)、およびシリコーン(ジメチコノールの50%水性分散液、Dow Corningから入手可能)(1.5%)を含有する典型的なシャンプー配合物中で評価した。配合物中に用いたアミノ化されたポリマーの量は0.2%であった。シャンプーのpHは5.4〜5.8であった。
【0128】
[コーミング試験]
湿式コーミングの測定を、Instronの機器で、コンディショニングのポリマーとしてDEAE-グアーで処理した未使用で褐色の毛髪の房を用いて行った。
【0129】
コンディショナーで処理した後の房をコーミングするために必要とされる仕事を、房1グラムあたりの、グラム単位の力×距離として測定した(gf-mm/g)。
【0130】
毛髪の房をコンディショニング組成物で処理した後の濡れた毛髪をコーミングするために必要な仕事を測定した。毛髪上に付着したシリコーンの量も、様々なアミノ化されたポリマーと関連して測定した。結果を表1に示す。
【0131】
【表2】

【0132】
表1から明らかなとおり、コンディショニングのポリマーとしてのDEAE-グアーは、未使用で褐色の毛髪についての湿式コーミングの仕事を著しく低減した。低減されたコーミングの仕事は、毛髪上に付着したシリコーンの量に整合している。毛髪上に付着したシリコーンの量が増えるほど、湿式コーミングの仕事は減少した。毛髪上に付着したシリコーンの量は、毛髪上に付着したケイ素元素(Si)の量として測定し、ppm(ピーピーエム)で表す。
【0133】
本発明を、好ましい実施形態を参照して説明したが、その形態および詳細における変更および改変が、特許請求した発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解すべきである。このような変更および改変は、本明細書に添付した特許請求の範囲の領域および範囲内にあると考えるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンディショナーと、アミノ基で官能化されたポリマーとを含む水性パーソナルケア組成物であって、
前記アミノ基がペンダント基であり、前記アミノ基で官能化されたポリマーが、以下の構造:
【化1】

[式中、ポリマーは、天然ポリマー、半合成ポリマー、または合成ポリマーを含み、
Xは、酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子、またはポリアルキレンオキシド基を含み、
Yは、二価のポリアルキレン部分、または置換された二価のポリアルキレン部分を含み、
R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C1〜C20アルキル基、C1〜C20アリール基、またはC1〜C20アルキル(アリール)基を含み、
nは、0〜10の整数を含み、
Z-は、対アニオンを含む]
を有し、かつ、
前記コンディショナーが、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、核酸、脂質、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル、およびこれらの組合せからなる群から選択される、水性パーソナルケア組成物。
【請求項2】
前記コンディショナーがシリコーンを含む、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項3】
前記シリコーンが、ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリオール、アモジメチコン、およびカチオン性ポリジメチルシロキサンの材料からなる群から選択され得る、請求項2に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項4】
前記シリコーンが、アミノ、アンモニウム、ヒドロキシル、エポキシ、およびポリアルキレングリコールからなる群から選択される官能基を有する、請求項3に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項5】
界面活性剤、レオロジー改変剤、起泡剤、乳化剤、着色剤、芳香剤、保存剤、抗菌剤、漂白剤、潤滑剤、粘性化剤、滑り剤、乳白剤、塩、およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項6】
前記ポリマーが、澱粉、ポリガラクトマンナン、キトサン、キサンタン、デキストラン、ゲラン、ウェランガム、スクレログルカン、アルギン酸およびその塩、カラギーナン、ポリ(β-ヒドロキシアルカノエート)およびそのコポリマー、ペクチン、ならびにタンパク質からなる群から選択される天然ポリマーである、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項7】
前記天然ポリマーがポリガラクトマンナンを含む、請求項6に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項8】
前記ポリガラクトマンナンが、コロハガム、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、およびカシアガムからなる群から選択される、請求項7に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項9】
前記ポリガラクトマンナンがグアーを含む、請求項8に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項10】
前記ポリガラクトマンナンが、シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有する、請求項8に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項11】
前記ポリマーがセルロース誘導体である、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項12】
前記セルロース誘導体が、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース、およびエチルヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、請求項11に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項13】
前記セルロース誘導体が、シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有する、請求項12に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項14】
Z-が、単純なアニオン、オキソアニオン、または有機酸からのアニオンを含む、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項15】
前記ポリマーが、カチオン性ポリマーをさらに含む、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項16】
前記カチオン性ポリマーが、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、疎水性に修飾されたカチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性澱粉、カチオン性ポリガラクトマンナン、カチオン性のヒドロキシアルキル化されたポリガラクトマンナン、およびカチオン性ジアリルジメチルアンモニウムクロライドからなる群から選択される、請求項15に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項17】
前記カチオン性ポリマーが、カチオン性ポリガラクトマンナンを含む、請求項16に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項18】
前記カチオン性ポリガラクトマンナンがカチオン性グアーを含む、請求項17に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項19】
前記アミノ基で官能化されたポリマーが合成ポリマーである、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項20】
前記合成ポリマーが、ポリアルキレングリコールおよびそれらのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、アクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリル酸およびメタアクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリ(エーテル-ポリウレタン)、ポリ(エーテル-ポリオール)、ポリ(アセタール-ポリエーテル)、およびこれらのコポリマーからなる群から選択される、請求項19に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項21】
nが1〜5の整数である、請求項1に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項22】
コンディショナーと、アミノ基で官能化されたポリマーとを含み、
前記アミノ基が、ポリマー主鎖:
【化2】

の一部であり、
前記コンディショナーが、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、核酸、脂質、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル、およびこれらの組合せからなる群から選択され、
前記式中、Aは、アミノ基を含まない、モノマーまたはモノマー群の残基であり、Bは、アミノ化モノマーまたはアミノ化モノマー群であり、mは、0〜100の整数であり、nは、1〜100の整数であり、R3およびR4は、H、またはC1〜C25の疎水性基であり、Bは、以下の構造:
【化3】

[式中、-C-N(R5)-D-は、アミノ化モノマーまたはアミノ化モノマー群の残基であり、CおよびDは、親水性または疎水性の官能化された部分であり、R5は、H、またはC1〜C25の疎水性基である]を有する、水性パーソナルケア組成物。
【請求項23】
前記コンディショナーがシリコーンを含む、請求項22に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項24】
前記シリコーンが、ポリオルガノシロキサン、ポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリオール、アモジメチコン、およびカチオン性ポリジメチルシロキサンの材料からなる群から選択され得る、請求項23に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項25】
前記ポリマーが、澱粉、ポリガラクトマンナン、キトサン、キサンタン、デキストラン、ゲラン、ウェランガム、スクレログルカン、アルギン酸およびその塩、カラギーナン、ポリ(β-ヒドロキシアルカノエート)およびそのコポリマー、ペクチン、ならびにタンパク質からなる群から選択される天然ポリマーである、請求項22に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項26】
前記天然ポリマーがポリガラクトマンナンを含む、請求項25に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項27】
前記ポリガラクトマンナンが、コロハガム、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、およびカシアガムからなる群から選択される、請求項26に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項28】
前記ポリガラクトマンナンがグアーを含む、請求項27に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項29】
前記ポリマーがセルロース誘導体を含む、請求項22に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項30】
前記セルロース誘導体が、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、疎水性に修飾されたヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される、請求項29に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項31】
前記セルロース誘導体が、シラノール(-Si-OH)基またはシラノレート(-Si-O-Na+)基を有する、請求項29に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項32】
前記アミノ基で官能化されたポリマーが合成ポリマーである、請求項22に記載の水性パーソナルケア組成物。
【請求項33】
前記合成ポリマーが、ポリアルキレングリコールおよびそれらのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、アクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリル酸およびメタアクリル酸のホモポリマーおよびコポリマー、アクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリ(エーテル-ポリウレタン)、ポリ(エーテル-ポリオール)、ポリ(アセタール-ポリエーテル)、およびこれらのコポリマーからなる群から選択される、請求項22に記載の水性パーソナルケア組成物。

【公表番号】特表2012−524714(P2012−524714A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502279(P2012−502279)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/028803
【国際公開番号】WO2010/111576
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(591020249)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】HERCULES INCORPORATED
【Fターム(参考)】