説明

アミノ基のシリル化方法

【解決手段】一般式(1)
12NH (1)
(R1、R2は水素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。或いは、R1とR2は互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるアミノ基含有化合物のアミノ基を一般式(2)
345SiCl (2)
(R3、R4、R5は水素原子、塩素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、R3とR4、R3とR5又はR4とR5は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるクロロシラン化合物にてシリル化する方法において、触媒としてスルホン酸化合物又はその塩を用いるアミノ基のシリル化方法。
【効果】本発明によれば、医薬品類や農薬類の合成中間体、塗料添加剤、高分子変性剤として有用な、シリル基で保護されたアミノ基を含有する化合物を効率よく製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノ基をシリル化する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シリル基で保護されたアミノ基を含有する化合物は、医薬品類や農薬類の合成中間体、塗料添加剤、高分子変性剤として有用である。
【0003】
アミノ基をシリル化する方法としては、アミノ基含有化合物とクロロシラン化合物とを反応させる方法が公知である。しかしながら、クロロシラン化合物を用いたアミノ基のシリル化反応は、ヒドロキシ基のシリル化反応に比べて反応性が悪く、特に嵩高い基を有しているクロロシラン化合物を用いたアミノ基のシリル化反応は、反応速度が非常に遅いため、製造に長時間を要し、かつ低収率であるという問題点を有している。例えばt−ブチルジメチルクロロシランを用いたアミノ基のシリル化反応は困難であることが報告されている(非特許文献1:PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS p.77)。
【0004】
【非特許文献1】PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS p.77
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、反応速度が速く、工業的に実施可能なアミノ基のシリル化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)
12NH (1)
(式中、R1、R2は水素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。或いは、R1とR2は互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるアミノ基含有化合物のアミノ基を下記一般式(2)
345SiCl (2)
(式中、R3、R4、R5は水素原子、塩素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、R3とR4、R3とR5又はR4とR5は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるクロロシラン化合物にてシリル化する方法において、触媒としてスルホン酸化合物又はその塩を用いることにより、効率よくシリル化反応を行うことができることを知見し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
従って、本発明は、上記式(1)のアミノ基含有化合物のアミノ基を式(2)のクロロシラン化合物にてシリル化する方法において、触媒としてスルホン酸化合物又はその塩を用いることを特徴とするアミノ基のシリル化方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、医薬品類や農薬類の合成中間体、塗料添加剤、高分子変性剤として有用な、シリル基で保護されたアミノ基を含有する化合物を効率よく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のアミノ基のシリル化方法は、下記一般式(1)のアミノ基含有化合物のアミノ基を下記一般式(2)のクロロシラン化合物にてシリル化するものである。
12NH (1)
(式中、R1、R2は水素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。或いは、R1とR2は互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に炭素数2〜20、特に3〜10の環を形成してもよい。)
345SiCl (2)
(式中、R3、R4、R5は水素原子、塩素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、R3とR4、R3とR5又はR4とR5は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に炭素数2〜20、特に3〜10の環を形成してもよい。)
【0010】
ここで、上記炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、また置換1価炭化水素基としては、これら非置換1価炭化水素基の1又は2以上の水素原子をフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、シアノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アセトキシ基などで置換したものを挙げることができる。
【0011】
この場合、上記式(1)のアミノ基含有化合物としては、具体的にはアンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、アリルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ベンジルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,6−ジアミノヘキサン、アニリン、トルイジン、キシリジン、ナフチルアミン、キシリレンジアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジアリルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、イミダゾール、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン等が例示される。
【0012】
また、式(2)のクロロシラン化合物としては、具体的にはジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラン、エチルジメチルクロロシラン、ジエチルメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、トリブチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、ジt−ブチルメチルクロロシラン、トリt−ブチルクロロシラン、トリイソブチルクロロシラン、トリsec−ブチルクロロシラン、ヘキシルジメチルクロロシラン、テキシルジメチルクロロシラン、オクチルジメチルクロロシラン、デシルジメチルクロロシラン、オクタデシルジメチルクロロシラン、シクロペンチルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、トリシクロペンチルクロロシラン、トリシクロヘキシルクロロシラン、ジメチルフェニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、t−ブチルジフェニルクロロシラン、ジt−ブチルフェニルクロロシラン、スチリルジメチルクロロシラン、2−シアノエチルジメチルクロロシラン、アセトキシプロピルジメチルクロロシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルジメチルクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルジメチルクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルジメチルクロロシラン、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、プロピルメチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、t−ブチルメチルジクロロシラン、ジt−ブチルジクロロシラン、ジイソブチルジクロロシラン、ジsec−ブチルジクロロシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、テキシルメチルジクロロシラン、オクチルメチルジクロロシラン、デシルメチルジクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、シクロペンチルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、ジシクロペンチルジクロロシラン、ジシクロヘキシルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、スチリルメチルジクロロシラン、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、アセトキシプロピルメチルジクロロシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、クロロメチルメチルジクロロシラン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメチルジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、イソプロピルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラン、イソブチルトリクロロシラン、sec−ブチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、テキシルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、シクロペンチルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、スチリルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、アセトキシプロピルトリクロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、クロロメチルトリクロロシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、1,2−ビス(ジメチルクロロシリル)エタン、1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタン、1,2−ビス(トリクロロシリル)エタン、1,6−ビス(ジメチルクロロシリル)ヘキサン、1,6−(メチルジクロロシリル)ヘキサン、1,6−ビス(トリクロロシリル)ヘキサン、ビス(ジメチルクロロシリル)ノルボルナン、ビス(メチルジクロロシリル)ノルボルナン、ビス(トリクロロシリル)ノルボルナン等が例示される。
【0013】
本発明のクロロシラン化合物の使用量は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、アミノ基含有化合物のアミノ基1モルに対し、クロロシラン化合物のケイ素−塩素結合換算で0.1〜4.0モル、特に0.2〜3.0モルの範囲が好ましい。
【0014】
本発明においては、上記式(1)のアミノ基含有化合物のシリル化反応に際して、スルホン酸化合物又はその塩を触媒としてアミノ基含有化合物のアミノ基をクロロシラン化合物にてシリル化するものである。
【0015】
上記スルホン酸化合物としては、具体的には硫酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエタンスルホン酸等が例示される。また、塩としては、上記スルホン酸のアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩等が例示される。
【0016】
本発明のスルホン酸化合物又はその塩の使用量は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、アミノ基含有化合物のアミノ基1モルに対し、0.0001〜0.1モル、特に0.001〜0.05モルの範囲が好ましい。
【0017】
本発明のアミノ基含有化合物のシリル化反応においては、塩化水素が副生するが、これは上記一般式(1)で示されるアミノ基含有化合物自身を塩基として捕捉してもよく、他のアミン化合物を塩基として捕捉してもよい。他のアミン化合物としては上記一般式(1)で示されるアミノ基含有化合物の他、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジメチルアニリン、メチルイミダゾール、テトラメチルエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等が例示される。
【0018】
他のアミン化合物の使用量は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、アミノ基含有化合物のアミノ基1モルに対し、0.3〜10.0モル、特に0.5〜5.0モルの範囲が好ましい。
【0019】
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃、特に10〜180℃が好ましい。
【0020】
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用い得る溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0021】
反応終了後にはアミン化合物の塩酸塩が生じるが、これは反応液を濾過、又は水、水酸化ナトリウム水溶液、エチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等を添加し、分離する等の方法により除去できる。以上のようにして塩を除去した反応液からは、蒸留等の通常の方法で目的物を回収することができる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0023】
[実施例1]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、トリイソプロピルクロロシラン38.6g(0.2モル)、トリエチルアミン22.3g(0.21モル)、メタンスルホン酸0.19g(0.002モル)を仕込み、80℃に加熱した。内温が安定した後、アリルアミン12.0g(0.21モル)を1時間かけて滴下し、更にその温度で3時間撹拌した。この時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるトリイソプロピルシリルアリルアミンと、原料であるトリイソプロピルクロロシランとの質量比は97:3であった。
【0024】
[比較例1]
メタンスルホン酸を添加しなかった以外は実施例1と同様にして反応を行った。滴下終了後、3時間撹拌時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるトリイソプロピルシリルアリルアミンと、原料であるトリイソプロピルクロロシランとの質量比は21:79であった。
【0025】
[実施例2]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、t−ブチルジメチルクロロシラン30.1g(0.2モル)、トルエン30ml、メタンスルホン酸0.19g(0.002モル)を仕込み、70℃に加熱した。内温が安定した後、ジエチルアミン32.2g(0.44モル)を1時間かけて滴下し、更にその温度で8時間撹拌した。この時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるt−ブチルジメチルシリルジエチルアミンと、原料であるt−ブチルジメチルクロロシランとの質量比は85:15であった。
【0026】
[比較例2]
メタンスルホン酸を添加しなかった以外は実施例2と同様にして反応を行った。滴下終了後、8時間撹拌時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるt−ブチルジメチルシリルジエチルアミンと、原料であるt−ブチルジメチルクロロシランとの質量比は3:97であった。
【0027】
[実施例3]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、メチルビニルジクロロシラン14.1g(0.1モル)、トルエン60ml、メタンスルホン酸0.19g(0.002モル)を仕込み、40℃に加熱した。内温が安定した後、ジエチルアミン30.7g(0.42モル)を1時間かけて滴下し、更にその温度で1時間撹拌した。この時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランと、反応中間体であるジエチルアミノメチルビニルクロロシランとの質量比は99.5:0.5であった。
【0028】
[比較例3]
メタンスルホン酸を添加しなかった以外は実施例3と同様にして反応を行った。滴下終了後、1時間撹拌時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物であるビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランと、反応中間体であるジエチルアミノメチルビニルクロロシランとの質量比は23:77であった。
【0029】
[実施例4]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、1,2−ビス(ジメチルクロロシリル)エタン22.6g(0.105モル)、トリエチルアミン22.3g(0.22モル)、トリフルオロメタンスルホン酸0.3g、トルエン60mlを仕込み、100℃に加熱した。内温が安定した後、アニリン9.3g(0.1モル)を1時間かけて滴下し、更にその温度で10時間撹拌した。この時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物である1−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタンと、反応中間体である1−フェニルアミノ−3−クロロ−1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシラブタンとの質量比は91:9であった。
【0030】
[比較例4]
トリフルオロメタンスルホン酸を添加しなかった以外は実施例4と同様にして反応を行った。滴下終了後、10時間撹拌時点での、ガスクロマトグラフィー分析による、目的物である1−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタンと、反応中間体である1−フェニルアミノ−3−クロロ−1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジシラブタンとの質量比は11:89であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
12NH (1)
(式中、R1、R2は水素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基である。或いは、R1とR2は互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるアミノ基含有化合物のアミノ基を下記一般式(2)
345SiCl (2)
(式中、R3、R4、R5は水素原子、塩素原子又は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、R3とR4、R3とR5又はR4とR5は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に炭素数2〜20の環を形成してもよい。)
で示されるクロロシラン化合物にてシリル化する方法において、触媒としてスルホン酸化合物又はその塩を用いることを特徴とするアミノ基のシリル化方法。

【公開番号】特開2009−137858(P2009−137858A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314135(P2007−314135)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】