説明

アミン基を含むセルロースエーテルを含有する繊維製品ケア生成物

本発明は、生地を保護するように設計されたアミン修飾セルロースエーテルを含有する生地ケア製品に関する。また本発明は、吸水性および耐水性を改善するため、綿毛、毛玉およびしわを軽減するため、平滑化するため、柔軟な感触を得るため、ならびに、アイロンがけを容易にするための該製品の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミン修飾したセルロースエーテルを含有する繊維製品ケア組成物、ならびに、家庭用洗濯機においてこの繊維製品洗濯洗剤を用いて繊維製品を洗浄する洗浄方法に関する。さらに本発明は、しわ形成の軽減、アイロンがけ特性の改善、および弾性の改善のための、該繊維製品洗濯洗剤の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の繊維製品浄化は、浄化すべき洗濯物に対して高度な要求を課す。即ち、洗濯機における衣類の度重なる洗浄および転倒乾燥機におけるその後の乾燥は、生地に対して高い機械的ストレスを与える。摩擦力が、多くの場合に、綿毛形成および毛玉形成によって認識しうる繊維製品生地の損傷を導く。それぞれの洗浄または乾燥操作により、さらに衣類の着用の結果として、繊維製品生地の表面において微小繊維のさらなる摩耗および/または破損が起こる。通常の繊維製品浄化組成物は、この繊維損傷を防止することができないか、または単に既存の繊維製品損傷の除去を試みるのみである。
【0003】
国際特許出願公開WO99/16956は、セルラーゼの使用による綿毛または毛玉の除去を提案している。セルラーゼは、繊維製品生地から突出した極細繊維を分解し、こうして滑らかな、即ち毛玉のない繊維製品表面を確実にする。
【0004】
繊維製品生地に対する機械的ストレスのさらに大きな欠点は、消費者にとって望ましくないしわのある繊維製品表面の形成、そしてさらに粗い表面の形成である。粗い繊維製品表面および生地のしわ形成の両方は、アイロンまたは他の繊維製品平滑化デバイスの滑り特性のかなりの悪化を導く。粗くかつしわのある繊維製品をアイロンがけする労力は、比較的多大であるだけでなく、かなり長い時間が必要になる。従来技術において、洗浄した繊維製品のアイロンがけ特性を改善するための溶液は、主に、後処理組成物の分野において見ることができる。例えば、国際特許出願公開WO00/77134は、アイロンがけ特性を改善するための生地柔軟剤配合物において、酸化ポリオレフィンを使用することを提案している。
【0005】
繊維製品処理組成物における綿毛軽減成分として、セルロース、ヒドロゲルおよびアクリル酸ポリマーを使用することが、独国特許出願公開DE10203192A1から知られている。
【0006】
米国特許US3472840は、以下の一般式(I)で示される第四窒素含有セルロースエーテルを記載している:
【化1】

[式中、Rcellはアンヒドログルコース基(C6105)であり、重合度yは50〜20000であり、R基のそれぞれは以下の一般式(II)で示される:
【化2】

(式中、aおよびbはそれぞれ独立して2または3であり、cは1、2または3であり、mおよびpはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、nは0〜3の整数であり、qは0または1であり、X-は陰イオンであり、これはその電荷に応じて、第四窒素原子の正電荷に釣り合うような数で存在し、R'は、水素、カルボン酸基またはカルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウムもしくはカルボン酸アンモニウム基である;ただし、qが0であるときにはR'は水素である)]。式(I)で示される化合物は、それに記載されるように、通常の非イオン性セルロースエーテルまたは特に事前に製造した非イオン性セルロースエーテルを、第四ハロヒドリンまたは第四エポキシドと反応させることによって得ることができる。
【0007】
同様の方法により、エポキシアルキルアミンが、セルロースエーテルからハロアルキルアミンとの反応によって、または対応するアミン置換された誘導体(窒素原子が置換基において第四級化されていない誘導体)がエポキシアルキルハライド(例えばエピクロロヒドリン)との反応およびその後のアミンとの反応によって得られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここに驚くべきことに、第四窒素原子を含まない後者のアミン置換された誘導体を洗浄過程において使用すると、繊維および繊維製品の特性において大きな改善が導かれることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明は、第1の態様において、以下の一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルを含有する繊維製品ケア組成物を提供する:
【化3】

[式中、Rcellはアンヒドログルコース基(C6105)であり、重合度yは80〜65000であり、R基のそれぞれは一般式(II)で示される:
【化4】

(式中、aおよびbはそれぞれ独立して2または3であり、cは1、2または3であり、mおよびpはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、nは0〜3の整数であり、qは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ独立して水素またはC1-4アルキル基であり、R3は、水素、-NR12、カルボン酸基またはカルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウムもしくはカルボン酸アンモニウム基である;ただし、qが0であるときにはR3は水素であり、さらに、R基の少なくとも1つにおける数nは0より大きいか、またはR基の少なくとも1つにおける-R3部分は-NR12である)]。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記したように、このようなアミン修飾セルロースエーテルは、セルロースおよび/またはヒドロキシル含有セルロースエーテル(例えば、アルキル-、ヒドロキシアルキル-またはアルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテル)の少なくとも1つのヒドロキシル基を、ハロアルキルアミン、エポキシアルキルアミンと、あるいは、初めにエポキシアルキルハライド(例えばエピクロロヒドリン)と、次いでアミンと反応させることによって簡単に得ることができる。有用なハロアルキルアミンは、特に、1つのアルキル基がハロゲン原子(特に塩素)を保持するトリアルキルアミンである。これらの中で、1-ジエチルアミノ-2-クロロエタンが特に好ましい。有用なエポキシアルキルハライドは、特にエピクロロヒドリンであり、この場合、次のジエチルアミンとの反応が特に好ましい。ハロアルキルアミンまたはエポキシアルキルアミンを使用するときのアミン窒素の求核反応を避けるために、アミン窒素は、通常のように塩形態で、例えば塩酸塩として存在することができ、次に中和を行って一般式(I)で示される遊離アミンが得られる。
【0011】
本発明において、繊維製品ケア組成物とは、洗浄および浄化組成物および前処理組成物、ならびに、繊維製品生地をコンディショニングするための組成物、例えば緩作用の洗濯洗剤および後処理組成物、例えば生地柔軟剤を意味するものと解される。コンディショニングとは、繊維製品生地、材料、糸および生地の柔軟化処理を意味するものと解される。コンディショニングには、繊維製品に陽性の特性を付与すること、例えば、柔軟性の改善、光沢および色の輝きの増大、臭気の消去、ならびに、しわ形成挙動および静電荷の軽減を付与することが意図される。
【0012】
本発明の組成物を使用すると、特に、洗浄および/または乾燥過程による繊維製品のしわ形成が防止され、繊維製品のアイロンがけ特性が改善され、洗浄過程中に繊維製品がたるむ傾向が相当に軽減される。さらに、特に合成繊維(通常、これらは何もしなければいずれかの湿気、例えば汗をほとんど吸収することができない)の場合には、本発明の組成物の使用によって吸水性が大きく増加し、その結果として、繊維製品は着用するのがより心地よいものに感じられる。
【0013】
本発明の繊維製品ケア組成物は、固体形態で、例えば粉末、顆粒、押出物、プレスおよび/または溶融成型物として、またはタブレットとして、あるいは、液体形態で、例えば分散液、懸濁液、エマルジョン、溶液、ミクロエマルジョン、ゲルまたはペーストとして存在することができる。本発明の好ましい態様において、これらは液体である。本発明の組成物は、好ましくは0.1〜5重量%、特に0.1〜1重量%の一般式(I)で示されるアミン修飾セルロースエーテルを含有する。式(I)の化合物において、yは、好ましくは200〜35000の範囲内、特に800〜30000の範囲内である。アンヒドログルコース単位Rcellあたり、nは、平均値として、好ましくは0.01〜1、特に0.1〜0.8であるか、または、-NR12部分に相当するR3基の対応する数が存在する(即ち、全セルロースエーテルで平均して、アンヒドログルコース単位の好ましくは1/100〜1、特に1/10〜8/10が、窒素原子を保持する基によって置換されている)。m、n、pおよびqの合計は、アンヒドログルコース単位Rcellあたり、平均値として、好ましくは0.01〜4、特に0.1〜2、より好ましくは0.8〜2である。
【0014】
窒素原子を保持する基に加えて、本発明に従って使用するセルロースエーテルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピル基を含んでいる。これらの基は、R基の一部を構成し、そして/または、下位部分:-(Cb2b-O)p-(Cc2c)q-R3として、窒素原子を保持する基の一部である。
【0015】
本発明に従って使用するセルロースエーテルの平均分子量Mwは、好ましくは5000g/モル以上、より好ましくは10000g/モル以上、特に30000〜1000000g/モル、有利には50000〜800000g/モル、特に好ましくは200000〜600000g/モルである。この分子量は、規格化したポリアクリル酸標準に対してゲル透過クロマトグラフィーによって測定することができる。
【0016】
本発明の好ましい態様において、繊維製品ケア組成物は、アミン修飾セルロースエーテルに加えて錯生成剤を含有する。驚くべきことに、特に有機の有利には水溶性の錯生成剤を、本発明の繊維製品ケア組成物中に特に効果的に導入することができ、そしてこれが、特に本発明に従って使用するセルロースエーテルと一緒になって、繊維製品ケア組成物(特に液体配合物を包含する)に安定性の増加を付与することがわかった。錯生成剤は、組成物の安定性を改善し、例えば、重金属によって触媒される洗浄活性配合物のある種の成分の分解に対して保護する。本発明に従って使用するセルロースエーテルと一緒になって、これらは外被の阻害に寄与する。これら錯生成剤の群には、例えば、ニトリロトリ酢酸(NTA)およびその誘導体の塩、特にアルカリ金属塩、さらに、陰イオン性高分子電解質のアルカリ金属塩、例えばポリマレエートおよびポリスルホネートが含まれる。また適するのは、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸およびこれらの誘導体、ならびにこれらの混合物である。好ましい化合物には、特に有機ホスホネート、例えば1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMPまたはDETPMP)および2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸(PBS-AM)が含まれ、これらは通常はアンモニウム塩またはアルカリ金属塩の形態で使用される。本発明において特に好ましいのは、クエン酸および/またはそのアルカリ金属塩、例えばクエン酸ナトリウムおよび/またはクエン酸カリウムである。好ましい態様において、繊維製品ケア組成物は、錯生成剤を、それぞれ全組成物を基準に、20重量%まで、好ましくは0.01〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、特に0.3〜5.0重量%、有利には1.5〜3重量%の量で含有する。
【0017】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、さらに非イオン性界面活性剤を含有する。非イオン性界面活性剤の使用は、本発明の組成物の洗浄性能を増大させるだけでなく、さらに、本発明に従って使用するセルロースエーテルの分散および均質分布を促進する。
【0018】
使用する非イオン性界面活性剤は、好ましくはアルコキシル化した、有利にはエトキシル化および/またはプロポキシル化した、特に第一アルコールであり、好ましくは8〜18個の炭素原子および1モルのアルコールあたりに平均して1〜12モルのエチレンオキシド(EO)および/または1〜10モルのプロピレンオキシド(PO)を含む第一アルコールである。特に好ましいのは、エトキシル化度2〜10(好ましくは3〜8)および/またはプロポキシル化度1〜6(好ましくは1.5〜5)を有するC8-C16アルコールアルコキシレート、有利にはエトキシル化および/またはプロポキシル化C10-C15アルコールアルコキシレート、特にC12-C14アルコールアルコキシレートである。このアルコール基は、好ましくは直鎖またはより好ましくは2-メチル分岐していてよく、また、オキソアルコール基において普通に存在するように、直鎖基およびメチル分岐基の混合物を含んでいてもよい。しかし、特に好ましいアルコールエトキシレートは、12〜18個の炭素原子を含む天然起源のアルコール(例えば、ヤシ油、パーム油、獣脂、またはオレイルアルコール)の直鎖基およびアルコール1モルあたり平均して2〜8個のEOを含んでいる。好ましいエトキシル化アルコールには、例えば、3個のEOまたは4個のEOを含むC12-14アルコール、7個のEOを含むC9-11アルコール、3個のEO、5個のEO、7個のEOまたは8個のEOを含むC13-15アルコール、3個のEO、5個のEOまたは7個のEOを含むC12-18アルコール、およびこれらの混合物(例えば、3個のEOを含むC12-14アルコールと、5個のEOを含むC12-18アルコールとの混合物)が含まれる。記載したエトキシル化度およびプロポキシル化度は、統計学的な平均値であり、特定の生成物に対して整数または分数であることができる。好ましいアルコールエトキシレートおよびプロポキシレートは、狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート/プロポキシレート、NRE/NRP)。これらの非イオン性界面活性剤に加えて、12個より多いEOを含む脂肪アルコールを使用することもできる。その例は、14個のEO、25個のEO、30個のEO、または40個のEOを含む獣脂脂肪アルコールである。
【0019】
また適するのは、アルコキシル化したアミン、有利にはエトキシル化および/またはプロポキシル化した、特に第一および第二アミンであり、好ましくは、アルキル鎖あたりに1〜18個の炭素原子および1モルのアミンあたりに平均して1〜12モルのエチレンオキシド(EO)および/または1〜10モルのプロピレンオキシド(PO)を含む第一および第二アミンである。
【0020】
特に本発明の非水性配合物において使用するためには、末端基キャップしたアルコキシル化脂肪アミンおよび脂肪アルコールが特に有利であることがわかった。末端基キャップした脂肪アルコールアルコキシレートおよび脂肪アミンアルコキシレートにおいては、脂肪アルコールアルコキシレートおよび脂肪アミンアルコキシレートの末端ヒドロキシル基が、C1-C20アルキル基(好ましくは、メチルまたはエチル基)によってエーテル化されている。
【0021】
また、使用しうるさらなる非イオン性界面活性剤は、一般式:RO(G)xで示されるアルキルグリコシドである(例えば、特に陰イオン性界面活性剤とのコンパウンドの形態にある)。この一般式において、Rは、直鎖またはメチル分岐した、特に2-メチル分岐した、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を含む第一脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭素原子を含むグリコース単位、好ましくはグルコースを表す記号である。モノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を特定するオリゴマー化度xは、1〜10の任意の数であり、xは好ましくは1.2〜1.4である。
【0022】
唯一の非イオン性界面活性剤として、または他の非イオン性界面活性剤と組合せて使用される好ましい非イオン性界面活性剤のさらなる群は、アルコキシル化した(好ましくはエトキシル化またはエトキシル化およびプロポキシル化した)脂肪酸アルキルエステル(好ましくはアルキル鎖に1〜4個の炭素原子を含む)、特に脂肪酸メチルエステルの群であり、例えば日本特許出願公開JP58/217598に記載されているか、または好ましくは国際特許出願公開WO90/13533に記載されている方法によって製造されるものである。
【0023】
さらなる有用な界面活性剤は、ジェミニ界面活性剤として知られる界面活性剤である。通常、これらは、1分子あたりに2つの親水性基および2つの疎水性基を有する化合物を指す。通常、これらの基は、スペーサーによって互いに分離されている。通常、このスペーサーは、親水性基が適切に分離してこれらの基が互いに独立して作用しうるように、十分に長いものであるべき炭素鎖である。通常、このような界面活性剤は、異常に低い臨界ミセル濃度および水の表面張力を大きく低下させる能力を特徴とする。しかし、用語「ジェミニ(gemini)界面活性剤」は、例外的な場合に、ダイマー界面活性剤だけでなくトリマー界面活性剤をも指す。
【0024】
適するジェミニ界面活性剤は、例えば、スルフェート化した混合ヒドロキシエーテル(独国特許出願公開DE-A-4321022に記載)またはダイマーアルコールビス-およびトリマーアルコールトリススルフェートおよびエーテルスルフェート(国際特許出願公開WO96/23768に記載)である。末端基キャップしたダイマーおよびトリマー混合エーテル(独国特許出願公開DE-A-19513391に記載)は、特別の2官能性および多官能性の特徴を有する。例えば、記載の末端基キャップした界面活性剤は、良好な湿潤特性を有し、低発泡性であり、従って機械洗浄または浄化過程において使用するのに特に適している。
【0025】
しかし、国際特許出願公開WO95/19953、WO95/19954およびWO95/19955に記載のジェミニポリヒドロキシ脂肪酸アミドまたはポリ(ポリヒドロキシ脂肪酸アミド)を使用することもできる。
【0026】
さらに適する界面活性剤は、以下の式で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである:
【化5】

[式中、R4COは、脂肪族アシル基(6〜22個の炭素原子を含む)であり、R3は、水素、アルキルまたはヒドロキシアルキル基(1〜4個の炭素原子を含む)、[Z]は、直鎖または分岐鎖のポリヒドロキシアルキル基(3〜10個の炭素原子および3〜10個のヒドロキシル基を含む)である]。
これらポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、既知の物質であり、通常は、アンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンを用いる還元糖の還元的アミノ化、およびその後の、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロリドを用いるアシル化によって得ることができる。
【0027】
また、ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群には、以下の式で示される化合物も含まれる:
【化6】

[式中、R5は、直鎖または分岐鎖のアルキルまたはアルケニル基(7〜12個の炭素原子を含む)であり、R6は、直鎖、分岐鎖または環式のアルキル基またはアリール基(2〜8個の炭素原子を含む)であり、R7は、直鎖、分岐鎖または環式のアルキル基またはアリール基あるいはオキシアルキル基(1〜8個の炭素原子を含む)であり、ここでC1-4アルキル基またはフェニル基が好ましく、[Z]は、直鎖ポリヒドロキシアルキル基(そのアルキル鎖は少なくとも2個のヒドロキシル基により置換されている)であるか、またはこの基のアルコキシル化(好ましくはエトキシル化またはプロポキシル化)誘導体である]。
[Z]は、好ましくは、還元糖(例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロース)の還元的アミノ化によって得られる。次いで、例えば国際特許出願公開WO95/07331の教示に従って、N-アルコキシ置換化合物またはN-アリールオキシ置換化合物を、触媒としてのアルコキシドの存在下に脂肪酸メチルエステルとの反応によって、所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換することができる。
【0028】
本発明の繊維製品ケア組成物のためには、アルコキシル化脂肪アルコールおよび/またはアルキルグリコシドからなる群から選択される非イオン性界面活性剤、特にアルコキシル化脂肪アルコールとアルキルグリコシドの混合物を使用したときに、有利になることがわかった。
【0029】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、非イオン性界面活性剤を、それぞれ全組成物を基準に、35重量%まで、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%の量で含有する。
【0030】
さらに、本発明の繊維製品ケア組成物は、非イオン性界面活性剤に加えてまたはその代わりに、陰イオン性界面活性剤を含有することもできる。陰イオン性界面活性剤の使用は、洗浄操作中の本発明の組成物の汚れ分離性能を大きく増大させるが、その際に、本発明に従って使用するセルロースエーテルの作用を、その陽イオン電荷にもかかわらず、綿毛軽減成分およびしわ保護成分として大きく損なうことがない。
【0031】
使用する陰イオン性界面活性剤は、例えば、スルホネートおよびスルフェート型の界面活性剤である。スルホネート型の有用な界面活性剤は、好ましくは、C9-13アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート(即ち、アルケンスルホネートとヒドロキシアルカンスルホネートの混合物)、ならびに、ジスルホネート(これは、例えば、末端または内部の二重結合を有するC12-18モノオレフィンから、ガス状三酸化イオウを用いたスルホン化、およびその後の、スルホン化生成物のアルカリ性もしくは酸性の加水分解によって得られる)である。また適するのは、C12-18アルカンから、例えばスルホクロロ化またはスルホキシド化とその後の加水分解または中和によって得られるアルカンスルホネートである。α-スルホ脂肪酸のエステル(スルホネートエステル)、例えば、水素化したヤシ油、パーム油または獣脂脂肪酸のα-スルホン化メチルエステルも同様に適している。
【0032】
さらなる適する陰イオン性界面活性剤は、スルフェート化した脂肪酸グリセロールエステルである。脂肪酸グリセロールエステルとは、1〜3モルの脂肪酸によるモノグリセロールのエステル化によって、または0.3〜2モルのグリセロールによるトリグリセリドのエステル交換によって得られるモノエステル、ジエステルおよびトリエステルならびにこれらの混合物を指す。好ましいスルフェート化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を含む飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸)のスルフェート化生成物である。
【0033】
好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、C12-18脂肪アルコール(例えば、ヤシ油脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコール)の、またはC10-20オキソアルコールの、硫酸モノエステルおよびこれら鎖長の第二アルコールのモノエステルの、アルカリ金属塩(特にナトリウム塩)である。また好ましいのは、石油化学工業により製造された合成の直鎖アルキル基を含み、かつ脂肪化学原料に由来する同等の化合物と類似の分解挙動を有する、記載した鎖長のアルキル(アルケニル)スルフェートである。洗浄の観点から好ましいのは、C12-C16アルキルスルフェートおよびC12-C15アルキルスルフェートならびにC14-C15アルキルスルフェートである。例えば、米国特許明細書No.3,234,258またはNo.5,075,041に従って製造され、かつDANの名称のもとでShell Oil Companyから市販製品として入手できる2,3-アルキルスルフェートも、適する陰イオン性界面活性剤である。
【0034】
また、本発明において特に好ましい適する陰イオン性界面活性剤は、1〜6モルのエチレンオキシド(EO)でエトキシル化した直鎖または分岐鎖のC7-21アルコール、例えば、平均して3.5モルのEOを含む2-メチル分岐したC9-11アルコールまたは1〜4個のEOを含むC12-18脂肪アルコールの硫酸モノエステルである。これらは脂肪アルコールエーテルスルフェートと称される。
【0035】
さらなる適する陰イオン性界面活性剤は、アルキルスルホコハク酸の塩(これはスルホスクシネートまたはスルホコハク酸エステルとも称される)、ならびに、スルホコハク酸とアルコール(好ましくは脂肪アルコール、特にエトキシル化脂肪アルコール)とのモノエステルおよび/またはジエステルである。好ましいスルホスクシネートは、C8-18脂肪アルコール基またはその混合物を含んでいる。特に好ましいスルホスクシネートは、単独では非イオン性界面活性剤であるエトキシル化脂肪アルコールに由来する脂肪アルコール基を含んでいる。ここで特に好ましいのは、脂肪アルコール基が、狭い同族体分布を有するエトキシル化脂肪アルコール由来であるスルホスクシネートである。同様に、アルキル(アルケニル)鎖中に好ましくは8〜18個の炭素原子を含むアルキル(アルケニル)コハク酸またはその塩を使用することもできる。
【0036】
さらなる有用な陰イオン性界面活性剤は、特に石鹸である。適する石鹸は、飽和脂肪酸石鹸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水素化エルカ酸およびベヘン酸の塩)、ならびに、特に天然の脂肪酸(例えば、ヤシ油、パーム油、または獣脂脂肪酸)由来の石鹸混合物である。
【0037】
石鹸を含む陰イオン性界面活性剤は、そのナトリウム塩、カリウム塩、またはアンモニウム塩の形態で、また、有機塩基(例えば、モノ、ジまたはトリエタノールアミン)の可溶性塩の形態で存在することができる。陰イオン性界面活性剤は、好ましくは、そのナトリウム塩またはカリウム塩の形態、特に、そのナトリウム塩の形態で存在する。しかし、本発明の非水性液体洗濯洗剤のためには、アンモニウム塩、特に有機塩基(例えばイソプロピルアミン)の塩が好ましい。
【0038】
陰イオン性界面活性剤のさらなる群は、塩基性触媒の存在下に脂肪アルコールエトキシレートをクロロ酢酸ナトリウムと反応させることによって得られるエーテルカルボン酸の群である。これらは、一般式:R10O-(CH2-CH2-O)p-CH2-COOH[式中、R10=C1-C18およびp=0.1〜20]で示される。エーテルカルボン酸は、水硬度に鈍感であり、顕著な界面活性剤特性を有する。その製造および用途は、例えば、Seifen、Ole、Fette、Wachse 101、37 (1975);115、235 (1989)およびTenside Deterg. 25、308 (1988)に記載されている。
【0039】
好ましい態様において、本発明の繊維製品浄化組成物は、好ましくは脂肪アルコールスルフェートおよび/または脂肪アルコールエーテルスルフェートおよび/またはアルキルベンゼンスルホネートおよび/または石鹸からなる群から選択される陰イオン性界面活性剤を含有する。
【0040】
本発明の繊維製品ケア組成物の使用目的に依存して、陰イオン性界面活性剤の含量は大きく変化することができる。繊維製品ケア組成物が、緩作用の洗濯洗剤または後処理組成物の形態、例えば生地柔軟剤の形態にあるときには、その量は、それぞれ全組成物を基準に、通常は10重量%以下、好ましくは5重量%以下、特に1重量%以下である。
【0041】
繊維製品ケア組成物が、固体または液体の重質洗濯洗剤の形態で、例えば非水性液体洗濯洗剤として存在しているときには、陰イオン性界面活性剤は、それぞれ全組成物を基準に、65重量%までの量、好ましくは50重量%までの量、より好ましくは5〜35重量%の量で存在することができる。
【0042】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、酵素をさらに追加で含有することができる。
酵素は、種々の様式で、特に漂白するのが困難な汚れ(例えばタンパク質汚れ)の除去において、洗浄過程を助ける。しかし、洗濯洗剤配合物(特に液体繊維製品ケア組成物)への酵素の導入は、問題を生じることが多い。これは、他の洗濯洗剤成分との不適合性が存在することがあり、次いでこれが酵素の活性損失をもたらしうるためである。驚くべきことに、本発明に従って使用するコポリマーの使用は、洗浄液または繊維製品ケア組成物配合物中の酵素、特に液体繊維製品ケア組成物配合物中の酵素の安定性を改善しうることがわかった。
【0043】
有用な酵素は、特にヒドロラーゼの群からの酵素、例えばプロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼおよび脂肪分解酵素、アミラーゼ、セルラーゼおよび他のグリコシルヒドロラーゼならびに上記した酵素の混合物である。洗浄の際に、これらヒドロラーゼの全ては、付着(例えばタンパク質、油脂またはデンプン付着)および灰色化の除去に寄与する。さらに、セルラーゼおよび他のグリコシルヒドロラーゼは、ピリングおよび微細フィブリルを除去することにより、色の保持および繊維製品の柔軟性の増大に寄与することができる。また漂白のため、または染料移行抑制のために、オキシレダクターゼを使用することもできる。特に適する酵素活性成分は、細菌株または菌類(例えば、Bacillus subtilis、Bacillus licheniformis、Streptomyceus griseusおよびHumicola insolens)から得られるものである。好ましいのは、スブチリリン型のプロテアーゼ、特にBacillus lentusから得られるプロテアーゼを使用することである。これに関連して特に重要なものは、酵素混合物、例えば、プロテアーゼとアミラーゼまたはプロテアーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素またはプロテアーゼとセルラーゼの混合物、あるいは、セルラーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素の混合物、あるいは、プロテアーゼ、アミラーゼとリパーゼもしくは脂肪分解酵素またはプロテアーゼ、リパーゼもしくは脂肪分解酵素とセルラーゼの混合物であるが、特に、プロテアーゼおよび/またはリパーゼを含有する混合物、または脂肪分解酵素を含有する混合物である。この種の脂肪分解酵素の例は、既知のクチナーゼである。また、ペルオキシダーゼまたはオキシダーゼも、ある種の場合には適することがわかっている。適するアミラーゼには、特に、α-アミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼおよびペクチナーゼが含まれる。使用するセルラーゼは、好ましくは、セロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼおよびβ-グルコシダーゼ(これはセロビアーゼとも称される)、またはこれらの混合物である。異なるセルラーゼ種は、そのCMCアーゼおよびアビセラーゼ活性が異なるので、セルラーゼの選択的混合によって所望の活性を達成することができる。
【0044】
酵素を早すぎる分解から保護するために、酵素を支持体に吸着させるかまたは被覆することができる。
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、酵素、好ましくはプロテアーゼおよび/またはアミラーゼおよび/またはセルラーゼの群から選択される酵素を含有する。
【0045】
本発明の繊維製品ケア組成物が、緩作用の洗濯洗剤または後処理組成物の形態、例えば生地柔軟剤の形態にあるときには、これら組成物は、好ましい態様において、セルラーゼを、それぞれ全組成物を基準に、好ましくは0.005〜2重量%、より好ましくは0.01〜1重量%、特に0.02〜0.5重量%の量で含有していてよい。
【0046】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、液体の形態にあり、有利には50〜5000mPas、より好ましくは50〜3000mPas、特に500〜1500mPasの粘度を有する[20℃で回転粘度計(ブルックフィールドRV、スピンドル2)を用いて、20rpm(rpm:回転数/分)で測定する]。
【0047】
好ましい態様において、好ましい液体繊維製品ケア組成物は、1つまたはそれ以上の非水性の水混和性溶媒を含有する。
本発明の水性組成物において使用しうる溶媒は、例えば、一価または多価アルコール、アルカノールアミンまたはグリコールエーテルからなる群から選択される(これらが、特定した濃度範囲において水と混和する場合)。これら溶媒は、好ましくは、エタノール、n-もしくはi-プロパノール、ブタノール、グリコール、プロパンもしくはブタンジオール、グリセロール、ジグリコール、プロピルもしくはブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコール モノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールのメチル、エチルもしくはプロピルエーテル、ブトキシプロポキシプロパノール(BPP)、ジプロピレングリコール モノメチルもしくはモノエチルエーテル、ジイソプロピレングリコール モノメチルもしくはモノエチルエーテル、メトキシ、エトキシもしくはブトキシトリグリコール、1-ブトキシエトキシ-2-プロパノール、3-メチル-3-メトキシブタノール、プロピレングリコール t-ブチルエーテル、およびこれら溶媒の混合物から選択される。
【0048】
ある種のグリコールエーテルは、商標名 Arcosolv(Arco Chemical Co.)またはCellosolve、CarbitolもしくはPropasol(Union Carbide Corp.)のもとで得られる。また、これらには、例えば、ButylCarbitol、HexylCarbitol、MethylCarbitolおよびCarbitolそれ自体、[2-(2-エトキシ)エトキシ]エタノールも含まれる。グリコールエーテルの選択は、その揮発性、水溶性、全分散物中のその重量%などに基づいて、当業者により容易に行われる。ピロリドン溶媒、例えばN-アルキルピロリドン、例えばN-メチル-2-ピロリドンまたはN-C8-C12アルキルピロリドン、または2-ピロリドンも、同様に使用することができる。アルコールを好ましく使用することもできる。これには、比較的低分子量の液体ポリエチレングリコール、例えば200、300、400または600の分子量を有するポリエチレングリコールが含まれる。さらなる適する他のアルコールは、例えば低級アルコール、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびn-ブタノール、C2-C4ポリオール、例えばジオールもしくはトリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールまたはこれらの混合物である。
【0049】
本発明の繊維製品ケア組成物が液体の形態にあるときには、これらは、好ましい態様において、95重量%まで、より好ましくは20〜90重量%、特に50〜80重量%の1つまたはそれ以上の溶媒、好ましくは水溶性溶媒、特に水を含有する。
【0050】
本発明の好ましい態様において、繊維製品ケア組成物は、さらに柔軟剤成分、好ましくは陽イオン性界面活性剤を含有する。特に、本発明の繊維製品ケア組成物が、緩作用の洗濯洗剤または繊維製品後処理組成物の形態、例えば生地柔軟剤の形態にあるときには、追加の柔軟剤成分の使用は極めて有利であることがわかった。特に、低温で洗濯およびアイロンがけされる敏感な繊維製品(例えば、シルク、ウールまたはリネン)を洗濯する場合、柔軟剤成分の使用は有用であることがわかった。本発明に従って使用するセルロースエーテルに加えて、柔軟剤成分は、さらに繊維製品のアイロンがけを容易にし、繊維製品材料の静電気を減少させる。
【0051】
生地を柔軟化する成分の例は、毛髪ケア組成物および繊維製品被覆用組成物において使用される第四アンモニウム化合物、陽イオン性ポリマーおよび乳化剤である。
適する例は、以下の式(III)および(IV)で示される第四アンモニウム化合物である:
【化7】

【0052】
式(III)において、RおよびR1は、それぞれ12〜24個の炭素原子を含む非環式アルキル基であり、R2は、飽和のC1-C4アルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、R3は、R、R1またはR2と同一であるかあるいは芳香族基である。X-は、ハライド、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンのいずれか、およびこれらの混合物である。式(III)で示される陽イオン性化合物の例は、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジ獣脂ジメチルアンモニウムクロリドまたはジヘキサデシルアンモニウムクロリドである。
【0053】
式(IV)で示される化合物は、エステルクォート(ester quat)として知られている。エステルクォートは、その良好な生分解性が顕著であり、本発明において特に好ましい。式(IV)において、R4は、12〜22個の炭素原子および0、1、2または3個の二重結合を含む脂肪族アルキル基であり、R5は、H、OHまたはO(CO)R7であり、R6は、R5とは独立して、H、OHまたはO(CO)R8であり、ここで、R7およびR8は、それぞれ独立して、12〜22個の炭素原子および0、1、2または3個の二重結合を含む脂肪族アルキル基である。m、nおよびpは、それぞれ独立して、1、2または3であってよい。X-は、ハライド、メトスルフェート、メトホスフェートまたはホスフェートイオンのいずれか、およびこれらの混合物であってよい。好ましいのは、R5がO(CO)R7であり、R4およびR7が16〜18個の炭素原子を含むアルキル基である化合物である。特に好ましいのは、R6がOHである化合物である。
【0054】
式(IV)で示される化合物の例は、メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-ジ(獣脂アシルオキシエチル)アンモニウム メトスルフェート、ビス(パルミトイル)エチルヒドロキシエチルメチルアンモニウム メトスルフェートまたはメチル-N,N-ビス(アシルオキシエチル)-N-(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム メトスルフェートである。不飽和アルキル鎖を含む式(IV)で示される第四級化化合物を使用するときに好ましいのは、対応する脂肪酸が、ヨウ素価5〜80、好ましくは10〜60、特に15〜45ならびにシス/トランス異性体比(重量%で)30以上:70、好ましくは50以上:50、特に70以上:30を有するアシル基である。市販の例は、StepantexブランドのもとでStepanにより市販されているメチルヒドロキシアルキルジアルキルオキシアルキルアンモニウム メトスルフェートまたはDehyquartとして知られるCognisの製品またはRewoquatとして知られるGoldschmidt-Witcoの製品である。さらなる好ましい化合物には、以下の式(−)で示されるジエステルクォートが含まれる(これらは、Rewoquat W 222LMまたはCR 3099の名称のもとで入手可能であり、安定性および色保護ならびに柔軟性を与える):
【化8】

[式中、R21およびR22は、それぞれ独立して、12〜22個の炭素原子および0、1、2または3個の二重結合を含む脂肪族基である]。
【0055】
上記した第四化合物に加えて、他の既知の化合物、例えば、以下の式(VI)で示される第四イミダゾリニウム化合物を使用することもできる:
【化9】

[式中、R9は、Hまたは1〜4個の炭素原子を含む飽和アルキル基であり、R10およびR11は、それぞれ独立して、12〜18個の炭素原子を含む脂肪族の飽和または不飽和アルキル基であり、またR10は、O(CO)R20であってもよく、ここでR20は、12〜18個の炭素原子を含む脂肪族の飽和または不飽和アルキル基であり、ZはNH基または酸素であり、X-は陰イオンであり、qは1〜4の整数値であることができる]。
【0056】
さらなる適する第四化合物は、以下の式(VII)で示される:
【化10】

[式中、R12、R13およびR14は、独立して、C1-4アルキル、アルケニルまたはヒドロキシアルキル基であり、R15およびR16は、それぞれ独立してC8-28アルキル基であり、rは0〜5である]。
【0057】
上記した式(III)〜(VII)の化合物に加えて、短鎖の水溶性第四アンモニウム化合物、例えば、トリヒドロキシエチルメチルアンモニウム メトスルフェートまたはアルキルトリメチルアンモニウム クロリド、ジアルキルジメチルアンモニウム クロリドおよびトリアルキルメチルアンモニウム クロリド、例えば、セチルトリメチルアンモニウム クロリド、ステアリルトリメチルアンモニウム クロリド、ジステアリルジメチルアンモニウム クロリド、ラウリルジメチルアンモニウム クロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウム クロリドおよびトリセチルメチルアンモニウム クロリドを使用することもできる。
【0058】
また適するのは、プロトン化アルキルアミン化合物(これらは柔軟化作用を有する)、および陽イオン性乳化剤の第四級化していないプロトン化した前駆体である。
本発明に従って使用しうるさらなる陽イオン性化合物は、第四級化したタンパク質加水分解物である。
【0059】
適する陽イオン性ポリマーには、CTFA化粧品成分辞書[CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary;The Cosmetic、Toiletry and Fragrance, Inc、1997]に記載されるようなポリクォーターニウム(polyquaternium)ポリマーが含まれる。これらは、特に、polyquaternium-6、polyquaternium-7、polyquaternium-10 ポリマー(Ucare Polymer IR 400;Amerchol)[メルクォート(merquat)とも称される]、polyquaternium-4 コポリマー、例えば、アリルジメチルアンモニウム クロリドを介して結合したセルロース骨格および第四アンモニウム基を有するグラフトコポリマー、陽イオン性セルロース誘導体、例えば陽イオン性グアー、例えばグアーヒドロキシプロピルトリアンモニウム クロリド、および同様の第四級化グアー誘導体(例えば、Cosmedia Guar、製造元:Cognis GmbH)、陽イオン性の第四糖誘導体(陽イオン性アルキルポリグルコシド)、例えば市販製品Glucquat100、CTFA命名法によれば「Lauryl Methyl Gluceth-10 Hydroxypropyl Dimonium Chloride」、PVPとジメチルアミノメタクリレートのコポリマー、ビニルイミダゾールとビニルピロリドンのコポリマー、アミノシリコーンポリマーおよびコポリマーである。
【0060】
同様に、ポリ第四級化ポリマー(例えば、BASFからのLuviquat Care)、およびキチンに基づく陽イオン性バイオポリマーおよびその誘導体、例えば商標名Chitosan(製造元:Cognis)のもとで入手可能なポリマーを使用することもできる。
【0061】
同様に適するのは、陽イオン性シリコーン油、例えば、市販製品であるQ2-7224(製造元:Dow Corning;安定化したトリメチルシリルアモジメチコーン)、Dow Corning 929エマルジョン[ヒドロキシル-アミノ-修飾したシリコーン(これはアモジメチコーンとも称される)を含有する]、SM-2059(製造元:General Electric)、SLM-55067(製造元:Wacker)、Abil-Quat 3270および3272(製造元:Goldschmidt-Rewo;ジ第四ポリジメチルシロキサン、quaternium-80)およびSiliconquat Rewoquat SQ 1(Tegopren 6922、製造元:Goldschmidt-Rewo)などである。
【0062】
また、以下の式(VIII)で示される化合物を使用することもできる:
【化11】

これはアルキルアミドアミンであり、第四級化されていない形態、または示されているように、第四級化された形態であることができる。R17は、12〜22個の炭素原子および0、1、2または3個の二重結合を含む脂肪族アルキル基であってよく、sは、0〜5の値であることができ、R18およびR19は、それぞれ独立してH、C1-4アルキルまたはヒドロキシアルキルである。好ましい化合物は、脂肪酸アミドアミン、例えばステアリルアミドプロピルジメチルアミン(名称Tego Amid S18のもとで入手可能)、または3-獣脂アミドプロピルトリメチルアンモニウム メトスルフェート(名称Stepantex X 9124のもとで入手可能)であり、これらは、良好なコンディショニング作用だけでなく、色移行抑制作用、特にその良好な生分解性をも特徴とする。特に好ましいのは、少なくとも1つのアルキル鎖がエステル基および/またはアミド基によって遮断されたアルキル化第四アンモニウム化合物、特に、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(ジ獣脂アシルオキシエチル)アンモニウム メトスルフェートおよび/またはN-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(パルミトイルオキシエチル)アンモニウム メトスルフェートである。
【0063】
非イオン性の柔軟剤は、主に、ポリオキシアルキレングリセロールアルカノエート(英国特許GB2202244に記載)、ポリブチレン(英国特許GB2199855に記載)、長鎖脂肪酸(欧州特許出願公開EP0013780に記載)、エトキシル化脂肪酸エタノールアミド(欧州特許出願公開EP0043547に記載)、アルキルポリグリコシド、特にソルビタンのモノ、ジおよびトリエステル(EP0698140に記載)、およびポリカルボン酸の脂肪酸エステル(独国特許DE2822891に記載)である。
【0064】
好ましい態様において、本発明の緩作用の洗濯洗剤は、陽イオン性界面活性剤、好ましくは、少なくとも1つのアルキル鎖がエステル基および/またはアミド基によって遮断されたアルキル化第四アンモニウム化合物、特に、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(ジ獣脂アシルオキシエチル)アンモニウム メトスルフェートまたはN-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-N,N-(ジパルミトイルエチル)アンモニウム メトスルフェートを含有する。
【0065】
さらなる好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、柔軟剤成分を、それぞれ全組成物を基準に、35重量%まで、好ましくは0.1〜25重量%、より好ましくは0.5〜15重量%、特に1〜10重量%の量で含有する。
【0066】
本発明の特に好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、柔軟剤、好ましくは陽イオン性柔軟剤、より好ましくはエステルクォートを含有する緩作用の洗濯洗剤または生地柔軟剤組成物の形態にある。
【0067】
上記した成分に加えて、本発明の繊維製品ケア組成物は真珠色化物質を含有する。真珠色化物質は、繊維製品に追加の光沢を与え、従って本発明の緩作用の洗濯洗剤において使用するのが好ましい。
【0068】
有用な真珠色化物質には、例えば:アルキレングリコールエステル;脂肪酸アルカノールアミド;部分グリセリド;多塩基性の所望によりヒドロキシ置換されたカルボン酸と6〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールとのエステル;脂肪物質、例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート(これらは合計して少なくとも24個の炭素原子を含む);12〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコール、脂肪酸および/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を含むポリオールによる12〜22個の炭素原子を含むオレフィンエポキシドの開環生成物、ならびに、これらの混合物が含まれる。
【0069】
さらに、本発明の液体繊維製品ケア組成物は、増粘剤を追加で含有することができる。本発明の繊維製品ケア組成物(液体洗濯洗剤としての用途が見い出される)における増粘剤の使用は、特に有利であることがわかった。特にゲル形態の液体洗濯洗剤における増粘剤の使用は、消費者の支持を増大させることがわかった。組成物の増粘した稠度は、処理すべき汚れに組成物を直接適用するのを簡単にする。希薄な液体組成物では普通である流れ去りが、結果として防止される。
【0070】
増粘剤としての使用が見い出される天然由来のポリマーは、例えば、寒天、カラギーナン、トラガカント、アラビアゴム、アルギネート、ペクチン、ポリオース、グアー粉末、イナゴマメ粉末、デンプン、デキストリン、ゼラチンおよびカゼインである。
【0071】
修飾された天然物質は、主に、修飾されたデンプンおよびセルロースの群に由来し、その例には、カルボキシメチルセルロースおよび非イオン性セルロースエーテル、例えばヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、および種子粉末エーテルが含まれる。
【0072】
非常に多様な応用分野において広く使用されている増粘剤の大きな群は、全合成ポリマーの群であり、例えば、ポリアクリルおよびポリメタクリル化合物、ビニルポリマー、ポリカルボン酸、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドおよびポリウレタンである。
【0073】
このような物質群からの増粘剤は、広く市販されており、例えば、商標名Acusol-820[メタクリル酸(ステアリルアルコール-20EO)エステル-アクリル酸コポリマー、水中30%濃度、Rohm & Haas]、Dapral-GT-282-S(アルキルポリグリコールエーテル、Akzo)、Deuterol-Polymer-11(ジカルボン酸コポリマー、Schoener GmbH)、Deuteron-XG(β-D-グルコース、D-マンノース、D-グルクロン酸に基づく陰イオン性ヘテロ多糖、Schoener GmbH)、Deuteron-XN(非イオン性多糖、Schoener GmbH)、Dicrylan-Verdicker-O(エチレンオキシド付加物、水/イソプロパノール中50%濃度、Pfersse Chemie)、EMA-81およびEMA-91(エチレン-無水マレイン酸コポリマー、Monsanto)、Verdicker-QR-1001(ポリウレタンエマルジョン、水/ジグリコールエーテル中19〜21%濃度、Rohm & Haas)、Mirox-AM(陰イオン性のアクリル酸-アクリルエステルコポリマー分散液、水中25%濃度、Stockhausen)、SER-AD-FX-1100(疎水性ウレタンポリマー、Servo Delden)、Shellflo-S(ホルムアルデヒドで安定化した高分子量多糖、Shell)、およびShellflo-XA(ホルムアルデヒドで安定化したキサンタンバイオポリマー、Shell)のもとで入手可能である。
【0074】
好ましく使用されるポリマー性多糖増粘剤は、キサンタン、微生物由来の陰イオン性ヘテロ多糖(これは、好気性条件下にXanthomonas campestrisおよびいくつかの他の種によって産生され、2〜15×100万g/モルの分子量を有する)である。キサンタンは、側鎖を有するβ-1,4-結合したグルコース(セルロース)の鎖から形成されている。サブグループの構造は、グルコース、マンノース、グルクロン酸、アセテートおよびピルベートからなり、ピルベート単位の数がキサンタンの粘度を決定する。
非常に高い安定性のゆえに、キサンタンおよび修飾キサンタンを使用するのが特に有利である。
【0075】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、増粘剤を、それぞれ全組成物を基準に、好ましくは10重量%まで、より好ましくは5重量%まで、特に0.1〜1重量%の量で含有する。
【0076】
さらに、本発明の繊維製品ケア組成物は、臭気吸収剤または染料移行抑制剤を追加で含有することができる。特に、緩作用の後処理および液体洗濯洗剤の形態にある本発明の繊維製品ケア組成物のためには、染料移行抑制剤の使用が有用であることがわかった。悪臭配合成分(例えばアミン含有成分)の脱臭のためだけでなく、洗浄した繊維製品の持続脱臭のためにも、臭気吸収剤の使用が非常に有用であることがわかった。
【0077】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物は、所望により0.1〜2重量%、好ましくは0.2〜1重量%の染料移行抑制剤を含有し、本発明の好ましい態様において、これらは、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン N-オキシドのポリマーまたはこれらのコポリマーである。有用な染料移行抑制剤には、15000〜50000の範囲内の分子量を有するポリビニルピロリドン(例えば欧州特許出願EP0262897から既知)だけでなく、1000000以上、特に1500000〜4000000の分子量を有するポリビニルピロリドン(国際特許出願公開WO95/06098から既知)、N-ビニルイミダゾール-N-ビニルピロリドンコポリマー(独国特許出願DE2814287もしくはDE3803630または国際特許出願公開WO94/10281、WO94/26796、WO95/03388およびWO95/03382から既知)、ポリビニルオキサゾリドン(独国特許出願DE2814329から既知)、ビニルモノマーおよびカルボキサミドに基づくコポリマー(欧州特許出願EP610846から既知)、ピロリドン基を含むポリアミドおよびポリエステル(国際特許出願公開WO95/09194から既知)、グラフト化ポリアミドアミンおよびポリエチレンイミン(国際特許出願公開WO94/29422から既知)、第二アミンからのアミド基を含むポリマー(独国特許出願DE4328254から既知)、ポリアミン N-オキシドポリマー(国際特許出願公開WO94/02579または欧州特許出願EP0135217から既知)、ポリビニルアルコール(欧州特許出願EP0584738から既知)、ならびに、アクリルアミドアルケニルスルホン酸に基づくコポリマー(欧州特許出願EP0584709から既知)も含まれる。
【0078】
しかし、例えば国際特許出願公開WO92/18687およびWO91/05839から知られるように、ペルオキシダーゼおよび過酸化水素または水中で過酸化水素を与える物質を含有する酵素系を使用することもできる。ペルオキシダーゼのための仲介化合物、例えば、アセトシリンゴン(国際特許出願公開WO96/10079から既知)、フェノール誘導体(国際特許出願公開WO96/12845から既知)、またはフェノチアジンもしくはフェノキサジン(国際特許出願公開WO96/12846から既知)の添加が、この場合に好ましいが、上記した高分子の活性染料移行抑制剤物質を追加で使用することもできる。本発明の組成物において使用するポリビニルピロリドンは、好ましくは10000〜60000、特に25000〜50000の範囲内の平均分子量を有する。コポリマーの中で好ましいのは、5:1〜1:1のモル比のビニルピロリドンとビニルイミダゾールのコポリマーであって、5000〜50000、特に10000〜20000の範囲内の平均分子量を有するコポリマーである。
【0079】
本発明において好ましい脱臭物質には、16個またはそれ以上の炭素原子を含む分岐または未分岐の飽和または不飽和のモノまたはポリヒドロキシル化脂肪酸および/または樹脂酸の1つまたはそれ以上の金属塩(アルカリ金属塩を除く)、およびこれらの任意の所望の混合物が含まれる。
【0080】
リシノール酸が、特に好ましい16個またはそれ以上の炭素原子を含む分岐または未分岐の飽和または不飽和の単一または複数のヒドロキシ化脂肪酸である。アビエチン酸が、特に好ましい樹脂酸である。
【0081】
好ましい金属は、遷移金属およびランタノイド、特に周期律表のVIIIa、IbおよびIIb族の遷移金属、ランタン、セリウムおよびネオジム、より好ましくはコバルト、ニッケル、銅および亜鉛、特に好ましくは亜鉛である。コバルト、ニッケルおよび銅塩ならびに亜鉛塩が同様に有効であるが、亜鉛塩が毒性の理由から好ましい。
【0082】
有利であり、従って特に好ましく使用される脱臭化合物には、リシノール酸および/またはアビエチン酸の1つまたはそれ以上の金属塩、好ましくはリシノール酸亜鉛および/またはアビエチン酸亜鉛、特にリシノール酸亜鉛が含まれる。
【0083】
また、本発明において有用なさらなる脱臭物質は、シクロデキストリン、ならびに、上記した金属塩とシクロデキストリンとの混合物、好ましくは1:10〜10:1、より好ましくは1:5〜5:1、特に1:3〜3:1の重量比の混合物であることがわかった。本明細書中で使用する用語「シクロデキストリン」には、全ての既知のシクロデキストリン、即ち、6〜12のグルコース単位を含む未置換のシクロデキストリン、特にα-、β-およびγ-シクロデキストリンおよびこれらの混合物および/またはこれらの誘導体および/またはこれらの混合物が含まれる。
【0084】
本発明の繊維製品ケア組成物は、さらなる界面活性剤、例えば両性界面活性剤を追加で含有することができる。
本発明に従って使用しうる両性(アンホ)界面活性剤(双性イオン性界面活性剤)には、ベタイン、アミンオキシド、アルキルアミドアルキルアミン、アルキル置換アミノ酸、アシル化アミノ酸およびバイオ界面活性剤が含まれ、本発明の教示において特に好ましいのはベタインである。
【0085】
適するベタインは、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン[INCI スルタイン(Sultaine)]、およびホスホベタインであり、好ましくは以下の式(IX)を満たす:
【化12】

[式中、R1は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、Xは、NH、NR4(C1-4アルキル基R4を有する)、OまたはSであり、nは1〜10、好ましくは2〜5、特に3であり、xは0または1、好ましくは1であり、R2、R3は、それぞれ独立して、所望によりヒドロキシ置換されたC1-4アルキル基、例えばヒドロキシエチル基であるが、特にメチル基であり、mは1〜4、特に1、2または3であり、yは0または1であり、Yは、COO、SO3、OPO(OR5)OまたはP(O)(OR5)Oであり、ここで、R5は水素原子またはC1-4アルキル基である]。
【0086】
好ましいアンホ界面活性剤は、以下の式(IXa)で示されるアルキルベタイン、式(IXb)で示されるアルキルアミドベタイン、式(IXc)で示されるスルホベタイン、および式(IXd)で示されるアミドスルホベタインである:
【化13】

[式中、R1は、式IXにおける場合と同じ意味を有する]。
特に好ましい両性界面活性剤は、カルボベタイン、特に式(IXa)および(IXb)で示されるカルボベタイン、最も好ましくは式(IXb)で示されるアルキルアミドベタインである。
【0087】
適するベタインおよびスルホベタインの例は、INCIに従って命名された以下の化合物である:アーモンドアミドプロピルベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、アボカドアミドプロピルベタイン、ババスアミドプロピルベタイン、ベヘンアミドプロピルベタイン、ベヘニルベタイン、ベタイン、カノールアミドプロピルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、カルニチン、セチルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココ-スルタイン、デシルベタイン、ジヒドロキシエチル オレイル グリシネート、ジヒドロキシエチル ダイズ グリシネート、ジヒドロキシエチル ステアリル グリシネート、ジヒドロキシエチル獣脂グリシネート、ジメチコーン プロピル PG-ベタイン、エルカミドプロピル ヒドロキシスルタイン、水素化獣脂ベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、ミルクアミドプロピルベタイン、ミンクアミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オレアミドプロピル ヒドロキシスルタイン、オレイルベタイン、オリーブアミドプロピルベタイン、パームアミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、パルミトイルカルニチン、パーム仁アミドプロピルベタイン、ポリテトラフルオロエチレン アセトキシプロピルベタイン、リシノールアミドプロピルベタイン、セサミドプロピルベタイン、ダイズアミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、獣脂アミドプロピルベタイン、獣脂アミドプロピル ヒドロキシスルタイン、獣脂ベタイン、獣脂ジヒドロキシエチルベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタインおよびコムギ胚アミドプロピルベタイン。
【0088】
本発明に従って適するアミンオキシドには、アルキルアミンオキシド、特にアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドアミンオキシドおよびアルコキシアルキルアミンオキシドが含まれる。好ましいアミンオキシドは、以下の式(XI)または(XII)を満たす:
【化14】

[式中、R6は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、これは、アルキルアミドアミンオキシドにおいてはカルボニルアミドアルキレン基-CO-NH-(CH2)zにより、また、アルコキシアルキルアミンオキシドにおいてはオキソアルキレン基-O-(CH2)zにより、窒素原子Nに結合しており、ここでzは、それぞれ1〜10、好ましくは2〜5、特に3であり、R7、R8は、それぞれ独立して、所望によりヒドロキシ置換されたC1-4アルキル基、例えばヒドロキシエチル基、特にメチル基である]。
【0089】
適するアミンオキシドの例は、INCIに従って命名された以下の化合物である:アーモンドアミドプロピルアミンオキシド、ババスアミドプロピルアミンオキシド、ベヘンアミンオキシド、コカミドプロピルアミンオキシド、コカミドプロピルアミンオキシド、コカミンオキシド、ココ-モルホリンオキシド、デシルアミンオキシド、デシルテトラデシルアミンオキシド、ジアミノピリミジンオキシド、ジヒドロキシエチルC8-10アルコキシプロピルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルC9-11アルコキシプロピルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルC12-15アルコキシプロピルアミンオキシド、ジヒドロキシエチル コカミンオキシド、ジヒドロキシエチル ラウラミンオキシド、ジヒドロキシエチル ステアラミンオキシド、ジヒドロキシエチル獣脂アミンオキシド、水素化パーム仁アミンオキシド、水素化獣脂アミンオキシド、ヒドロキシエチル ヒドロキシプロピル C12-15アルコキシプロピルアミンオキシド、イソステアラミドプロピルアミンオキシド、イソステアラミドプロピル モルホリンオキシド、ラウラミドプロピルアミンオキシド、ラウラミンオキシド、メチルモルホリンオキシド、ミルクアミドプロピルアミンオキシド、ミンクアミドプロピルアミンオキシド、ミリスタミドプロピルアミンオキシド、ミリスタミンオキシド、ミリスチル/セチルアミンオキシド、オレアミドプロピルアミンオキシド、オレアミンオキシド、オリーブアミドプロピルアミンオキシド、パルミタミドプロピルアミンオキシド、パルミタミンオキシド、PEG-3 ラウラミンオキシド、ジヒドロキシエチル コカミンオキシド リン酸カリウム、トリスホスホノメチルアミンオキシドカリウム、セサミドプロピルアミンオキシド、ダイズアミドプロピルアミンオキシド、ステアラミドプロピルアミンオキシド、ステアラミンオキシド、獣脂アミドプロピルアミンオキシド、獣脂アミンオキシド、ウンデシレンアミドプロピルアミンオキシドおよびコムギ胚アミドプロピルアミンオキシド。
【0090】
アルキルアミドアルキルアミン(INCI アルキルアミドアルキルアミン)は、以下の式(XIII)で示される両性界面活性剤である:
【化15】

[式中、R9は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、R10は、水素またはC1-4アルキル基、好ましくはHであり、iは1〜10、好ましくは2〜5、特に2または3であり、R11は、水素またはCH2COOMであり、jは1〜4、好ましくは1または2、特に1であり、kは0〜4、好ましくは0または1であり、lは0または1であり、ここでl=1であるときにはk=1であり、Zは、CO、SO2、OPO(OR12)またはP(O)(OR12)であり、ここでR12はC1-4アルキル基またはMであり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはプロトン化アルカノールアミン、例えばプロトン化したモノ、ジまたはトリエタノールアミンである]。
【0091】
好ましい代表例は、以下の(XIIIa)〜(XIIId)を満たす:
【化16】

[式中、R9、R11およびMは、式(XIII)における場合と同じ意味を有する]。
【0092】
アルキルアミドアルキルアミンの例は、INCIに従って命名された以下の化合物である:ココアンホ二プロピオン酸、ココベタインアミド アンホプロピオネート、DEA-ココアンホジプロピオネート、カプロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ココアンホカルボキシエチルヒドロキシプロピルスルホン酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、イソステアロアンホ二酢酸二ナトリウム、イソステアロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、Laureth-5 カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、オレオアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、PPG-2-Isodeceth-7 カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ステアロアンホ二酢酸二ナトリウム、獣脂アンホ二酢酸二ナトリウム、コムギ胚アンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、Quaternium-85、カプロアンホ酢酸ナトリウム、カプロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、カプロアンホプロピオン酸ナトリウム、カプリロアンホ酢酸ナトリウム、カプリロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、カプリロアンホプロピオン酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、イソステアロアンホ酢酸ナトリウム、イソステアロアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ラウロアンホ PG-酢酸リン酸ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸ナトリウム、ミリストアンホ酢酸ナトリウム、オレオアンホ酢酸ナトリウム、オレオアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、オレオアンホプロピオン酸ナトリウム、リシノレオアンホ酢酸ナトリウム、ステアロアンホ酢酸ナトリウム、ステアロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ステアロアンホプロピオン酸ナトリウム、タールアンホプロピオン酸ナトリウム、獣脂アンホ酢酸ナトリウム、ウンデシレノアンホ酢酸ナトリウム、ウンデシレノアンホプロピオン酸ナトリウム、コムギ胚アンホ酢酸ナトリウムおよびラウロアンホ PG-アセテート クロリド ホスフェート三ナトリウム。
【0093】
本発明に従って好ましいアルキル置換アミノ酸(INCI アルキル置換アミノ酸)は、以下の式(XIV):
【化17】

[式中、R13は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、R14は、水素またはC1-4アルキル基、好ましくはHであり、uは0〜4、好ましくは0または1、特に1であり、M'は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはプロトン化アルカノールアミン、例えばプロトン化したモノ、ジまたはトリエタノールアミンである]
で示されるモノアルキル置換アミノ酸、以下の式(XV):
【化18】

[式中、R15は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、vは1〜5、好ましくは2または3、特に2であり、M''は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはプロトン化アルカノールアミン、例えばプロトン化したモノ、ジまたはトリエタノールアミンであり、ここで、2つのカルボキシル基におけるM''は同じ意味または2つの異なる意味を有することができ、例えば水素とナトリウムまたはナトリウムとナトリウムであることができる]
で示されるアルキル置換イミノ酸、ならびに、以下の式(XVI):
【化19】

[式中、R16は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基であり、R17は、水素または所望によりヒドロキシ置換またはアミノ置換されたC1-4アルキル基、例えばメチル、エチル、ヒドロキシエチルまたはアミノプロピル基であり、R18は、20種類の天然α-アミノ酸H2NCH(R18)COOHのいずれかの基であり、M'''は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはプロトン化アルカノールアミン、例えばプロトン化したモノ、ジまたはトリエタノールアミンである]
で示されるモノおよびジアルキル置換天然アミノ酸である。
【0094】
特に好ましいアルキル置換アミノ酸は、以下の式(XIVa)で示されるアミノプロピオネートである:
【化20】

[式中、R13およびM'は、式(XIV)における場合と同じ意味を有する]。
【0095】
アルキル置換アミノ酸の例は、INCIに従って命名された以下の化合物である:アミノプロピル ラウリルグルタミン、コカミノ酪酸、コカミノプロピオン酸、DEA-ラウラミノプロピオネート、コカミノプロピル イミノ二酢酸二ナトリウム、ジカルボキシエチル ココプロピレンジアミン二ナトリウム、ラウリミノ二プロピオン酸二ナトリウム、ステアリミノ二プロピオン酸二ナトリウム、獣脂イミノ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸、ラウリル アミノプロピルグリシン、ラウリル ジエチレンジアミノグリシン、ミリスタミノプロピオン酸、C12-15アルコキシプロピル イミノ二プロピオン酸ナトリウム、コカミノプロピオン酸ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリミノ二プロピオン酸ナトリウム、ラウロイル メチルアミノプロピオン酸ナトリウム、TEA-ラウラミノプロピオネートおよびTEA-ミリスタミノプロピオネート。
【0096】
アシル化アミノ酸は、アミノ窒素原子上に飽和または不飽和脂肪酸R19COOHのアシル基R19COを保持するアミノ酸、特に20種類の天然α-アミノ酸である[ここで、R19は、飽和または不飽和C6-22アルキル基、好ましくはC8-18アルキル基、特に飽和C10-16アルキル基、例えば飽和C12-14アルキル基である]。また、これらアシル化アミノ酸を、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアルカノールアンモニウム塩、例えばモノ、ジまたはトリエタノールアンモニウム塩として使用することもできる。アシル化アミノ酸の例は、INCIに従ってアミノ酸のもとで一緒に群分けされるアシル誘導体、例えばココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸、カプリロイルグリシンまたはミリストイルメチルアラニンである。
【0097】
好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物の全界面活性剤含量は、脂肪酸石鹸の量を除いて、それぞれ全組成物を基準に、55重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは12〜48重量%である。
【0098】
本発明の繊維製品ケア組成物は、さらなる洗濯洗剤添加剤を追加で含有することができる。これらは、例えば、ビルダー、漂白剤、漂白活性化剤、電解質、pH調節剤、芳香物質、芳香物質担体、蛍光剤、染料、発泡抑制剤、灰色化抑制剤、抗微生物活性成分、殺菌剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アイロンがけ助剤、UV吸収剤、蛍光増白剤、再付着防止剤、粘度調節剤、収縮防止剤、腐食抑制剤、防腐剤、撥水剤および含浸剤の群からのものである。
【0099】
本発明の組成物はビルダーを含有することができる。洗浄および浄化組成物において普通に使用される任意のビルダーを、本発明の組成物に導入することができる。これらは、特にゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、有機補助ビルダー、および使用時に環境を害するものでなければリン酸塩である。
【0100】
有用な結晶性のシート形状ケイ酸ナトリウムは、一般式:NaMSix2x+1・yH2O[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4であり、yは0〜20であり、xは好ましくは2、3または4である]で示される。このような結晶性シート状ケイ酸塩は、例えば欧州特許出願公開EP-A-0164514に記載されている。示した式の中で好ましい結晶性シート状ケイ酸塩は、Mがナトリウムであり、xが2または3であるケイ酸塩である。特に、β-ナトリウムだけでなくδ-ナトリウムの二ケイ酸塩Na2Si25・yH2Oが好ましく、二ケイ酸β-ナトリウムは、例えば国際特許出願公開WO91/08171に記載の方法によって得ることができる。
【0101】
Na2O:SiO2のモジュラスが1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6である無定形ケイ酸ナトリウム(これは遅延溶解および二次洗浄特性を有する)を使用することもできる。通常の無定形ケイ酸ナトリウムと比較したときの遅延溶解は、種々の方法によって、例えば、表面処理、コンパウンド化、圧縮によって、または過剰乾燥によって得ることができる。本発明において、「無定形」という用語は、「X線無定形」を意味するものと解される。これは、X線回折実験においてケイ酸塩が、結晶性物質に典型的な鋭いX線屈折を生じないが、代わりに、せいぜい散乱X線の1つまたはそれ以上の最大値(数度単位の回折角度の幅を有する)を与えることを意味する。しかし、特に良好なビルダー特性は、ケイ酸塩粒子が、電子回折実験において、不明瞭であるかまたはさらに鋭い回折最大値を与える場合に得られる。これは、この生成物が、10〜数百nm(最大が50nmまで、特に最大が20nmまでの値が好ましい)のサイズを有する微結晶性領域を有するものと解されるべきである。このようないわゆるX線無定形ケイ酸塩は、同じように通常の水ガラスと比較して遅延した溶解を有しており、これが独国特許出願公開DE-A-4400024に記載されている。特に好ましいのは、圧縮された無定形ケイ酸塩、コンパウンド化された無定形ケイ酸塩、および過剰乾燥されたX線無定形ケイ酸塩である。
【0102】
使用する結合水含有の微細結晶性合成ゼオライトは、好ましくはゼオライトAおよび/またはPである。特に好ましいゼオライトPは、ゼオライトMAP(Crosfieldからの市販製品)である。しかし、ゼオライトXならびにA、Xおよび/またはPの混合物も適している。例えば、ゼオライトXおよびゼオライトAの共結晶化物(約80重量%のゼオライトX)が市販されており、かつ本発明において好ましいが、これは、CONDEA Augusta S.p.A.からVEGOBOND AXの名称で市販されており、かつ以下の式で示すことができる:
【化21】

【0103】
有用なゼオライトは、10μm未満の平均粒子サイズ(容積分布、Coulterカウンター法によって測定)を有しており、好ましくは18〜22重量%の範囲内、特に20〜22重量%の範囲内の結合水含量を有する。またゼオライトを、比較的低い含水量を有する過剰乾燥したゼオライトの形態で使用することもでき、これが、その吸湿性のゆえに、望ましくない遊離水の痕跡残留物を除去するために適している。
【0104】
また、広く知られているリン酸塩を、同じようにビルダー物質として使用しうることが理解されるであろう(このような使用が環境的な理由から回避されるべきでないとき)。適するリン酸塩には、特に、オルトリン酸、ピロリン酸、特にトリポリリン酸のナトリウム塩が含まれる。
【0105】
また適するビルダーは、ポリマー性ポリカルボキシレートである。これらは、例えば、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩であり、例えば500〜70000g/モルの相対分子量を有するものである。
【0106】
ポリマー性ポリカルボキシレートについて本明細書中に記載した分子量は、特定の酸形態の重量平均分子量Mwであり、これは原則的に、UV検出器を用いてゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。この測定は、外部標準に対して、好ましくはポリアクリル酸標準に対して行う(この標準は、調べるポリマーとの構造的関連性のゆえに、実際的な分子量の値を与える)。これらのデータは、ポリスチレンスルホン酸を標準として使用したときの分子量データから有意に外れることが多い(通常、ポリスチレンスルホン酸に対して測定した分子量は、有意に高くなる)。適するポリマーは、特にポリアクリレートであり、これは、好ましくは2000〜20000g/モルの分子量を有する。優れた溶解性のゆえに、2000〜10000g/モル、より好ましくは3000〜5000g/モルの分子量を有する短鎖ポリアクリレートが、この群において好ましいこともある。
【0107】
適するポリマーは、部分的または完全にビニルアルコールまたはその誘導体から形成される単位からなる物質を含むこともできる。
【0108】
また適するのは、コポリマー性ポリカルボキシレートであり、特にアクリル酸とメタクリル酸との、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸とのポリカルボキシレートである。特に適するコポリマーは、50〜90重量%のアクリル酸および50〜10重量%のマレイン酸を含有するアクリル酸とマレイン酸とのコポリマーであることがわかった。これらの相対分子量は、遊離酸を基準に、通常は2000〜70000g/モル、好ましくは20000〜50000g/モル、特に30000〜40000g/モルである。これらの(コ)ポリマー性ポリカルボキシレートは、水溶液として、または好ましくは粉末として使用することができる。
【0109】
水溶性を改善するために、これらのポリマーは、アリルスルホン酸、例えばアリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタアリルスルホン酸(欧州特許EP-B-0727448に開示されている)を、モノマーとして含有することもできる。
【0110】
さらなる好ましいコポリマーは、独国特許出願公開DE-A-4303320およびDE-A-4417734に記載されているコポリマーであり、これらは、それぞれモノマーとして、好ましくはアクロレインとアクリル酸/アクリル酸塩、およびアクロレインと酢酸ビニルを含んでいる。
【0111】
さらなる好ましいビルダー物質として、ポリマー性アミノジカルボン酸、その塩またはその前駆物質も挙げられる。特に好ましいのは、ポリアスパラギン酸またはその塩および誘導体である(これらは、独国特許出願公開DE-A-19540086に、補助ビルダー特性だけでなく漂白安定化作用をも有することが開示されている)。また適するのは、ポリビニルピロリドン、ポリアミン誘導体、例えば第四級化および/またはエトキシル化したヘキサメチレンジアミンである。
【0112】
さらなる適するビルダー物質は、ポリアセタールであり、これは、例えば欧州特許出願公開EP-A-0280223に記載されるように、ジアルデヒドとポリオールカルボン酸(5〜7個の炭素原子および少なくとも3個のヒドロキシル基を含む)とを反応させることによって得ることができる。好ましいポリアセタールは、ジアルデヒド(例えば、グリオキサル、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびこれらの混合物)から、およびポリオールカルボン酸(例えば、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸)から得られる。
【0113】
また適する有機ビルダー物質は、デキストリン、例えば炭水化物のオリゴマーまたはポリマーであり、これらは、デンプンの部分的加水分解によって得ることができる。この加水分解は、通常の方法、例えば酸触媒または酵素触媒の方法によって行うことができる。加水分解生成物は、好ましくは400〜500000g/モルの範囲内の平均分子量を有する。好ましいのは、0.5〜40、特に2〜30の範囲内のデキストロース当量(DE)を有する多糖である(DEは、多糖の還元作用の有用な尺度であり、DE100を有するデキストロースと比較するものである)。有用な多糖は、DE3〜20を有するマルトデキストリンおよびDE20〜37を有する乾燥グルコースシロップ、ならびに、いわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリン(2000〜30000g/モルの範囲内の比較的高い分子量を有する)である。このようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化することができる酸化剤による反応生成物である。このような酸化デキストリンおよびその製造方法は、例えば、欧州特許出願公開EP-A-0232202、EP-A-0427349、EP-A-0472042およびEP-A-0542496から、ならびに、国際特許出願公開WO92/18542、WO93/08251、WO93/16110、WO94/28030、WO95/07303、WO95/12619およびWO95/20608から既知である。同様に適するのは、独国特許出願公開DE-A-19600018に記載されている酸化オリゴ糖である。糖環のC6において酸化された生成物が特に有利であろう。
【0114】
オキシジスクシネートおよび他のジスクシネートの誘導体、好ましくはエチレンジアミンジスクシネートがさらなる適する補助ビルダーである。エチレンジアミン N,N'-ジスクシネート(EDDS)(その合成は、例えば米国特許US3,158,615に記載されている)は、好ましくは、そのナトリウムまたはマグネシウム塩の形態で使用される。さらに、ここで好ましいのは、グリセリルジスクシネートおよびグリセリルトリスクシネートである(例えば、米国特許US4,524,009、US4,639,325、欧州特許出願公開EP-A-0150930および日本特許出願公開JP93/339896に記載されている)。ゼオライトおよび/またはケイ酸塩の配合物において適する使用量は、約3〜15重量%である。
【0115】
さらなる有用な有機補助ビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸およびその塩である(これらは、所望によりラクトン形態で存在していてもよく、また、少なくとも4個の炭素原子および少なくとも1個のヒドロキシル基、ならびに最大で2個の酸基を含むことができる)。このような補助ビルダーは、例えば国際特許出願公開WO95/20029に記載されている。
【0116】
本発明の組成物は、所望により、ビルダーを1〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の量で含有することができる。
【0117】
本発明の組成物は、漂白剤を含有することができる。
水中でH22を供給する漂白剤として働く化合物の中で、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム・四水和物および過ホウ酸ナトリウム・一水和物が特に重要である。有用な漂白剤には、例えば、ペルオキシピロホスフェート、クエン酸塩パーヒドレートおよびH22を供給する過酸塩または過酸(例えば過硫酸塩および過硫酸)がさらに含まれる。さらに、尿素ペルオキソヒドレート(即ち、式:H2N-CO-NH2・H22で示されるパーカルバミド)を使用することもできる。特に、組成物を硬表面の浄化のため、例えば機械食器洗浄において使用する場合には、所望により、有機漂白剤の群からの漂白剤を含有することもできる(原則的に、これらの使用は繊維製品洗濯のための組成物においても可能である)。通常の有機漂白剤は、過酸化ジアシル、例えば過酸化ジベンゾイルである。通常の有機漂白剤には、ペルオキシ酸がさらに含まれ、その例は、特にアルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸である。好ましい代表例は、ペルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキルペルオキシ安息香酸、さらに、ペルオキシ-α-ナフトエ酸およびモノ過フタル酸マグネシウム、脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸、例えばペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミドペルオキシカプロン酸(フタルイミドペルオキシヘキサン酸、PAP)、o-カルボキシベンズアミドペルオキシカプロン酸、N-ノネニルアミド過アジピン酸およびN-ノネニルアミドパースクシネート、ならびに脂肪族およびアリール脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1,12-ジペルオキシカルボン酸、1,9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン-1,4-二酸、N,N-テレフタロイルジ(6-アミノ過カプロン酸)である。より好ましくは、本発明の組成物は、フタルイミドペルオキシヘキサン酸(PAP)を含有することができる。漂白剤を被覆して、それらを早すぎる分解から保護することができる。
【0118】
本発明の組成物は、漂白活性化剤を含有することができる。
使用する漂白活性化剤は、過加水分解条件下に、脂肪族ペルオキソカルボン酸(好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を含む)および/またはある種の場合には置換された過安息香酸を生成する化合物であってよい。適する物質は、記載した数の炭素原子のO-および/またはN-アシル基および/または置換もしくは未置換のベンゾイル基を含む化合物である。好ましいのは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5-ジアセチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N-アシルイミド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn-ノナノイルまたはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(それぞれn-およびイソ-NOBS)、無水カルボン酸、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、アセチルクエン酸トリエチル(TEAC)、エチレングリコール二酢酸、2,5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフランおよびエノールエステル(独国特許出願DE19616693およびDE19616767から既知)、さらに、アセチル化ソルビトールおよびマンニトールまたはこれらの混合物(SORMAN)(欧州特許出願EP0525239に記載)、アシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、さらに、アシル化し所望によりN-アルキル化したグルカミンおよびグルコノラクトン、および/またはN-アシル化ラクタム、例えばN-ベンゾイルカプロラクタム(これらはそれぞれ国際特許出願公開WO94/27970、WO94/28102、WO94/28103、WO95/00626、WO95/14759およびWO95/17498から既知)である。親水性に置換されたアシルアセタール(独国特許出願DE19616769から既知)およびアシルラクタム(独国特許出願DE19616770および国際特許出願公開WO95/14075にも記載)も同様に好ましい。独国特許出願DE4443177に記載される通常の漂白活性化剤の組合せを使用することもできる。好ましい漂白活性化剤のさらなる群は、陽イオン性アセトニトリル誘導体:RR'R''N+CH2CN(例えば欧州および国際特許出願公開EP0303520、EP0458396、EP0464880またはWO96/40661から既知)の群であり、これらは、過加水分解条件下で、対応するペルイミド酸を生成する。
【0119】
本発明の組成物は、電解質を含有することができる。
多数の非常に異なる塩を、無機塩の群からの電解質として使用することもできる。好ましい陽イオンは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属であり、好ましい陰イオンは、ハライドおよびスルフェートである。製造の好都合の観点から、本発明の組成物においてNaClまたはMgCl2を使用するのが好ましい。本発明の組成物中の電解質の割合は、通常は0.5〜5重量%の範囲内である。
【0120】
本発明の組成物は、pH調節剤を含有することができる。
本発明の組成物のpHを所望の範囲に調節するために、pH調節剤を使用することができる。有用なpH調節剤には、その使用が性能または環境的理由により、あるいは、消費者保護の理由により除外されるものでなければ、全ての既知の酸およびアルカリが含まれる。通常、これら調節剤の量は、全配合物の2重量%を超えることはない。
【0121】
本発明の組成物は、染料および芳香物質を含有することができる。
製品の審美的な印象を改善するため、ならびに、消費者に洗浄または浄化性能だけでなく、視覚的および感覚的に「典型的かつ錯誤のない」製品を提供するために、染料および芳香物質を本発明の組成物に添加する。芳香油および/または芳香物質として、個々の芳香化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の合成生成物を使用することができる。エステル型の芳香化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、メチルフェニルグリシン酸エチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えば、ベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば、8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびブルジョナール(bourgeonal)が含まれる。ケトンには、例えば、イオノン、α-イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが含まれ、アルコールには、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが含まれ、炭化水素には、主にテルペン(例えば、リモネンおよびピネン)が含まれる。しかし、好ましいのは、一緒になって魅力的な香気を生じる異なる芳香剤の混合物を使用することである。また、このような芳香油は、植物供給源から得られる天然の芳香剤混合物、例えば、松根油、柑橘油、ジャスミン油、パチョリ油、バラ油またはイランイラン油を含んでいてもよい。同様に適するのは、マスカテル油、セージ油、カモミール油、チョウジ油、バルム油、ミント油、シナモン葉油、ライム花油、ビャクシン実油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油およびラブダナム油、さらに、オレンジ花油、ネロリ油、オレンジ果皮油およびビャクダン油である。
【0122】
本発明の組成物は、処理された繊維製品に付着し、繊維の光安定性および/または他の配合成分の光安定性を改善するUV吸収剤を含有することができる。UV吸収剤とは、紫外線を吸収し、吸収したエネルギーを長波長放射(例えば、熱)の形態で再放射することができる有機化合物(光保護フィルター)を意味すると解される。
【0123】
これらの所望の特性を有する化合物の例は、無放射の不活性化によって活性な化合物および2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノンの誘導体である。さらに、置換されたベンゾトリアゾール[例えば、水溶性ベンゼンスルホン酸-3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシ-5-(メチルプロピル) 一ナトリウム塩(Cibafast H)]、3位でフェニル置換されたアクリレート(2位にシアノ基を有するかまたは有さない桂皮酸誘導体)、サリチル酸塩、有機Ni錯体ならびに天然物質(例えば、ウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸)が適している。特に重要なものは、ビフェニル誘導体および特にスチルベン誘導体[例えば、EP0728749Aに記載され、CibaよりTinosorb FDまたはTinosorb FRとして市販されている]である。
【0124】
UV-B吸収剤として、以下のものを挙げることができる:3-ベンジリデンカンファーおよび3-ベンジリデンノルカンファーおよびこれらの誘導体、例えば3-(4-メチルベンジリデン)カンファー(EP0693471B1に記載);4-アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、4-(ジメチルアミノ)安息香酸2-エチルヘキシル、4-(ジメチルアミノ)安息香酸2-オクチルおよび4-(ジメチルアミノ)安息香酸アミル;桂皮酸のエステル、好ましくは4-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、4-メトキシ桂皮酸プロピル、4-メトキシ桂皮酸イソアミルおよび2-シアノ-3,3-フェニル桂皮酸2-エチルヘキシル(オクトクリレン);サリチル酸のエステル、好ましくはサリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸4-イソプロピルベンジルおよびサリチル酸ホモメンチル;ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノンおよび2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは4-メトキシベンズマロン酸ジ-2-エチルヘキシル;トリアジン誘導体、例えば2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチル-1'-ヘキシルオキシ)-1,3,5-トリアジンおよびオクチルトリアゾン(EP0818450A1に記載)、またはジオクチルブタアミドトリアゾン[Uvasorb HEB];プロパン-1,3-ジオン、例えば、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン;ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体(EP0694521B1に記載)。また適するのは、以下のものである:2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウムの塩;ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびその塩;3-ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、4-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2-メチル-5-(2-オキソ-3-ボルニリデン)スルホン酸ならびにこれらの塩。
【0125】
代表的なUV-Aフィルターは、特にベンゾイルメタンの誘導体、例えば1-(4'-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1-フェニル-3-(4'-イソプロピルフェニル)プロパン-1,3-ジオン、さらにエナミン化合物(独国特許出願公開DE19712033A1に記載、BASF)である。これらUV-AおよびUV-Bフィルターは、もちろん混合物として使用することもできる。記載した可溶性物質に加えて、不溶性の光保護顔料、即ち、微細分散(好ましくはナノ化)した金属酸化物または塩を、この目的に使用することもできる。適する金属酸化物の例は、特に酸化亜鉛および二酸化チタン、さらに、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、ならびにこれらの混合物である。塩として、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛を使用することができる。これらの酸化物および塩は、皮膚ケアおよび皮膚保護エマルジョンならびに美容化粧品のための顔料の形態で既に使用されている。ここで、粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、特に15〜30nmの平均直径を有しているべきである。これらは球の形状であってよいが、楕円の形状または他の様式で球形からはずれた形状を有する粒子を使用することもできる。顔料を表面処理すること、即ち、疎水性化または親水性化することもできる。その代表例は、被覆した二酸化チタン、例えば二酸化チタンT805(Degussa)またはEusolex T2000(Merck)である。ここで、可能な疎水性被覆剤は、特にシリコーン、具体的にはトリアルコキシオクチル-シランまたはシメチコーンである。好ましくは、ミクロ化した酸化亜鉛を使用する。さらなる適するUVフィルターは、P.Finkel[SOEFW Journal 122、543 (1996)]の概説中に見ることができる。UV吸収剤は、通常は0.01〜5重量%、好ましくは0.03〜1重量%の範囲の量で使用する。
【0126】
本発明の組成物は、追加の防しわ剤を含有して、本発明に従って使用されるセルロースエーテルの対応する作用を助けることができる。これは、繊維製品生地、特にレーヨン、ウール、綿およびこれらのブレンドから構成される生地が、しわ形成する傾向にあるためである(個々の繊維が、繊維方向を横切る曲げ、ねじれ、押し込みおよび押しつぶしに対して影響を受けやすいため)。これらには、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールエステル、脂肪酸アルキロールアミドまたは脂肪アルコール(そのほとんどがエチレンオキシドと反応している)に基づく合成生成物、あるいはレシチンまたは修飾リン酸エステルに基づく生成物が含まれる。
【0127】
本発明の組成物は、灰色化抑制剤を含有することができる。これらは、繊維から分離した汚れを液中に懸濁させたままにし、繊維へのその再付着を妨げるように設計される。有用な灰色化抑制剤には、水溶性コロイド(ほとんどが有機性)、例えばにかわ、ゼラチン、デンプンまたはセルロースのエーテルスルホン酸の塩あるいはセルロースまたはデンプンの酸性硫酸エステルの塩が含まれる。同様に、酸性基を含む水溶性ポリアミドもこの目的に適している。また、上記したもの以外の可溶性デンプン調製物およびデンプン生成物、例えば分解デンプン、アルデヒドデンプンなどを使用することもできる。ポリビニルピロリドンも同様に使用することができる。しかし、好ましいのは、陰イオン性または非イオン性セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよび混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはメチルカルボキシメチルセルロースである。
【0128】
特に好ましい態様において、本発明の繊維製品ケア組成物、特に液体洗濯洗剤は、完全または部分的水溶性の包被中の分配物の形態にある。この分配は、消費者が計量するのを容易にする。
【0129】
繊維製品ケア組成物は、例えば、フィルム小袋中に包装された形態であってよい。水溶性フィルムからなるフィルム小袋は、消費者が包装を引き裂いて開くことを不要にする。これは、洗濯機に直接小袋を入れることによって、あるいは、例えばバケツ、ボウルまたはたらいもしくはシンク中の一定量の水に小袋を投入することによって、洗浄サイクルのための個々の分配物の簡単な計量供給を可能にする。洗剤分配物を取り囲むフィルム小袋は、一定温度に到達したときに残留物を残さずに溶解する。水溶性フィルムから調製された小袋中に包装される洗濯洗剤組成物も、従来技術において数多く記載されている。例えば、独国特許出願DE19831703は、水溶性フィルムの小袋中、特に(所望によりアセタール化した)ポリビニルアルコール(PVA)の小袋中に分配した洗浄または浄化組成物を開示している(ここで、洗浄または浄化組成物の70重量%以上の粒子は、>800μmのサイズである)。
【0130】
洗濯洗剤の水溶性分配物を製造するための多くの方法が、既に従来技術において存在し、原則的にこれらの方法を本発明においても使用することができる。最良の既知の方法は、水平および垂直の密封継目を含む管状フィルム法である。また、洗濯洗剤の寸法安定性分配物またはフィルム小袋を、例えば国際特許出願公開WO00/55068に記載のように、熱成形法によって製造することもできる。水溶性の包被は、必ずしもフィルム材料からなる必要はなく、例えば射出成型法によって得られる寸法安定性容器からなることもできる。洗浄および/または浄化組成物を含有する水溶性射出成形品を製造するための既知の方法が、例えばWO01/36290に記載されている。
【0131】
さらに従来技術は、原理的に高い充填レベルを有するカプセルを与えることを可能にするポリビニルアルコールまたはゼラチンからなる水溶性カプセルを製造するための方法を開示している。この方法は、水溶性ポリマーを形状化キャビティ中に導入することを包含する。カプセルの充填および密封を、同時にまたは連続工程で行い、後者の場合にはカプセルの充填を、小さな開口部から行う。充填および密封を同時に行う方法は、例えば国際特許出願公開WO97/35537に記載されている。表面に半球形外殻を有する2つの逆回転ドラム上に配置した充填くさびによりカプセルを充填する。これらのドラムが、半球外形キャビティを覆うポリマーバンドを導く。一方のドラムのポリマーバンドが反対側ドラムのポリマーバンドと合致する位置において、密封が行われる。平行した操作において、形成されるカプセル中に充填物が注入され、液体充填物の注入圧力が、ポリマーバンドを半球外形キャビティ中に押しつける。充填が第1工程であり、密封が第2工程である水溶性カプセルの製造方法が、WO01/64421に開示されている。製造操作は、例えば、独国特許出願公開DE1411469に記載されるBottle-Pack法に基づいている。これは、管状プレフォームを2部分キャビティ中に導くことを包含する。キャビティを閉鎖して管下部を密封し、次いで管を膨らませてキャビティ中の位置にカプセルを形成させ、充填し、そして最後に密封する。
【0132】
水溶性分配物を製造するために使用する包被材料は、好ましくは水溶性の高分子熱可塑性物質であり、より好ましくは(所望により部分的にアセタール化した)ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ゼラチン、セルロースおよびその誘導体、デンプンおよびその誘導体、ブレンドおよび複合体、これらの無機塩および混合物からなる群から選択され、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはポリビニルアルコールブレンドである。
【0133】
本発明の1つの態様において、包被材料は、完全にまたは部分的に、本発明の繊維製品ケア組成物において使用するセルロースエーテルからなることができる。
【0134】
上記したポリビニルアルコールは、例えば、商標名Mowiol(Clariant)のもとで市販されている。本発明において特に有用なポリビニルアルコールは、例えば、Mowiol 3-83、Mowiol 4-88、Mowiol 5-88、Mowiol 8-88、およびClariant L648である。
【0135】
本発明の分配物を製造するために使用する水溶性の熱可塑性物質は、所望により、アクリル酸含有ポリマー、ポリアクリルアミド、オキサゾリンポリマー、ポリスチレンスルホネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよび/またはこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーをさらに含有することができる。使用する水溶性の熱可塑性物質が、加水分解の程度が70〜100モル%、好ましくは80〜90モル%、より好ましくは81〜89モル%、特に82〜88モル%の範囲内であるポリビニルアルコールを含有しているのが好ましい。使用する水溶性の熱可塑性物質が、分子量が10000〜100000g/モル、好ましくは11000〜90000g/モル、より好ましくは12000〜80000g/モル、特に13000〜70000g/モルの範囲内であるポリビニルアルコールを含有しているのがさらに好ましい。熱可塑性物質が、50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、特に90重量%以上の量で存在しているのがさらに好ましい(各%値は、水溶性のポリマー熱可塑性物質の重量基準である)。ポリマー熱可塑性物質は、その加工性を改善するために可塑剤を含有することができる。これは、特に、分配物のために使用するポリマー材料がポリビニルアルコールまたは部分的加水分解ポリ酢酸ビニルであるときに、有利になりうる。有用な可塑剤には、特に、グリセロール、トリエタノールアミン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエタノールアミンおよびメチルジエチルアミンが含まれる。ポリマー熱可塑性物質が、可塑剤を、>0重量%、好ましくは=10重量%、より好ましくは=20重量%、特に=30重量%の量で含有しているときに有利である(各%値は、包被材料の重量基準である)。
【0136】
さらに本発明は、繊維製品生地の吸水性を改善するためおよび/または保形性を改善するための繊維製品ケア組成物における、本発明に従って使用するセルロースエーテルの使用を提供する。
さらに本発明は、綿毛形成を軽減するための繊維製品ケア組成物における、本発明に従って使用するセルロースエーテルの使用を提供する。
【0137】
さらに本発明は、繊維製品生地における毛玉形成を軽減するための繊維製品ケア組成物における、本発明に従って使用するセルロースエーテルの使用を提供する。
さらに本発明は、繊維製品生地の容易なアイロンがけのための繊維製品ケア組成物における、本発明に従って使用するセルロースエーテルの使用を提供する。
【0138】
驚くべきことに、本発明に従って使用するセルロースエーテルは、しわ形成を軽減し、滑らかな繊維製品表面を確実にするだけでなく、処理する繊維製品の柔軟性を大きく改善することがさらにわかった。
従って、本発明は、繊維製品生地のしわ軽減、平滑化および柔軟性改善のための繊維製品ケア組成物における、本発明に従って使用するセルロースエーテルの使用をさらに提供する。
【0139】
さらに本発明は、本発明の繊維製品ケア組成物を含浸および/または飽和させた基材であるコンディショニング基材を提供する。
基材材料は、含浸液を可逆的に吸収および放出することができる多孔性材料からなる。この目的に有用な生地は、3次元の生地、例えばスポンジであるが、好ましくは多孔性の平坦な布である。これらは、繊維質または気泡質の柔軟性材料からなっていてよい。これらの材料は、乾燥機中で使用するための十分な熱安定性を有し、かつ、十分な量の含浸用または被覆用組成物を保持することができ、貯蔵中の組成物の大きな漏れまたは浸出がなく、物質を効果的にコンディショニングすることができるものである。このような布には、織りおよび不織の合成および天然の繊維から調製された布、フェルト、紙またはフォーム(例えば親水性ポリウレタンフォーム)が含まれる。
【0140】
ここで好ましいのは、不織材料(不織布)から調製された通常の布の使用である。不織布は、一般に、マット構造または被覆繊維構造を有する接着結合された繊維製品、あるいは繊維がランダムにまたは統計的配置で分布している繊維マットからなる製品であると定義される。繊維は、天然のもの、例えばウール、シルク、ジュート、麻、綿、リネン、サイザル麻またはカラムシであってよく、また、合成によって製造されたもの、例えばレーヨン、セルロースエステル、ポリビニル誘導体、ポリオレフィン、ポリアミド、ビスコースまたはポリエステルであってもよい。通常、あらゆる繊維直径および線密度が本発明に適している。好ましい本発明のコンディショニング基材は、セルロースを含む不織材料からなる。不織材料中の繊維のランダムまたは統計的配置(全方向に優れた強度を与える)のゆえに、ここで使用する不織物質は、例えば家庭用洗濯乾燥機において使用したときに、引裂または崩壊する傾向がない。本発明において基材として適する不織物質の例は、例えば、国際特許出願公開WO93/23603から既知である。好ましい多孔性の平坦なコンディショニング布は、1つまたは異なる繊維材料から、特に、綿、仕上綿、ポリアミド、ポリエステルまたはこれらの混合物からなる。布形態のコンディショニング基材は、0.2〜0.005m2、好ましくは0.15〜0.01m2、特に0.1〜0.03m2、より好ましくは0.09〜0.06m2の表面積を有する。材料の重量は、通常は20〜500g/m2、好ましくは25〜200g/m2、特に30〜100g/m2、より好ましくは40〜80g/m2である。
【0141】
さらに本発明は、湿った繊維製品を、本発明のコンディショニング基材を用いてコンディショニングするためのコンディショニング法を提供する。
このコンディショニング法は、本発明のコンディショニング基材を湿った繊維製品(例えば事前の洗浄過程から得られる)と共に、繊維製品乾燥過程において使用することによって行う。繊維製品乾燥過程は、通常は繊維製品を乾燥するためのデバイスにおいて、好ましくは家庭用転倒乾燥機において行う。
【0142】
さらに本発明は、繊維製品生地の綿毛形成を軽減するため、毛玉形成を軽減するため、容易なアイロンがけのため、しわ軽減、平滑化および/または柔軟性改善のための方法であって、繊維製品浄化過程および/または繊維製品乾燥過程において、繊維製品生地を本発明の繊維製品ケア組成物および/または本発明のコンディショニング基材と接触させることによる方法を提供する。
本発明の繊維製品ケア組成物は、そのコンディショニング態様において、湿った洗濯物と共に家庭用乾燥機および/または洗濯機に直接加えてよい。
【0143】
本発明の繊維製品ケア組成物は、当業者が熟知している個々の成分を単純に混合および撹拌することによって製造することができる。本発明に従って使用するセルロースエーテルは、溶液またはスラリーとして、好ましくは水性形態で、組成物、特に液体組成物に添加することができ、そして/または、乾燥粉末として、好ましくはキャリヤーとしての洗濯洗剤構成成分に適用することができ、コンパウンド化または顆粒化することができ、混合またはタブレット化またはペレット化することができる。
【実施例】
【0144】
実施例1:組成物
表1は、本発明の液体配合物M1および比較配合物V1を示す。全てのデータは、それぞれ全組成物を基準に重量%で示されている。
【表1】

【0145】
以下の表2に示した試験繊維製品を、120gの特定組成物を用いて洗浄し[水硬度:16°GH](Miele W308;1液法の通常プログラム 40℃)、次いで乾燥した(20℃および65%空気湿度の気候制御室中のラインに2日間吊した)。
この洗浄および乾燥サイクルを、それぞれ9回繰り返した(即ち、合計10回の洗浄/乾燥サイクル)。
【0146】
試験する繊維製品を、動力計(Hounsfield H5KS)において、1分間にわたり最初の長さの80%伸ばし、続いて3分間解放し、次いで残留伸びを測定した。以下の表2は、未洗浄の繊維製品(U)の残留伸びおよび組成物M1またはV1の使用後に測定した残留伸びを報告するものである。
【表2】

本発明の組成物の使用により、弾性の大きな改善が導かれることがわかる。
【0147】
実施例2:繊維製品の吸水能力の測定
表3は、本発明の全目的洗濯洗剤配合物M2および比較配合物V2を示す。全てのデータは、それぞれ全組成物を基準に重量%で示されている。
【表3】

【0148】
以下の表4に示した材料から調製した繊維製品を、120gの特定組成物を用いて洗浄し[水硬度:16°GH](Miele W918;1液法の沸騰/色プログラム 40℃)、次いで乾燥した(20℃および65%空気湿度の気候制御室中のラインに2日間吊した)。この洗浄および乾燥サイクルを、それぞれ9回繰り返した(即ち、合計10回の洗浄/乾燥サイクル)。次いで、繊維製品の吸収性を、DIN53924に従って上昇高さを測定することによって決定した。
【表4】

本発明の配合物M2について、それで処理した繊維製品の大きく改善された吸収性が、V2で処理した繊維製品と比較して見い出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルを含有する繊維製品ケア組成物:
【化1】

[式中、Rcellは、アンヒドログルコース基(C6105)であり、重合度yは80〜65000であり、R基のそれぞれは以下の一般式(II)で示される:
【化2】

(式中、aおよびbはそれぞれ独立して2または3であり、cは1、2または3であり、mおよびpはそれぞれ独立して0〜10の整数であり、nは0〜3の整数であり、qは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ独立して水素またはC1-4アルキル基であり、R3は、水素、-NR12、カルボン酸基またはカルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウムもしくはカルボン酸アンモニウム基である;ただし、qが0であるときにはR3は水素であり、さらに、R基の少なくとも1つにおける数nは0より大きいか、またはR基の少なくとも1つにおける-R3部分は-NR12である)]。
【請求項2】
0.1〜5重量%、特に0.1〜1重量%の一般式(I)で示されるアミン修飾セルロースエーテルを含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)の化合物におけるyが、200〜35000の範囲内、特に800〜30000の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
nが、式(I)の化合物における平均値として、アンヒドログルコース単位Rcellあたり、0.01〜1、特に0.1〜0.8であるか、または、-NR12部分に相当するR3基の対応する数が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
式(I)の化合物において、m、n、pおよびqの合計が、アンヒドログルコース単位Rcellあたり、平均値として、0.01〜4、特に0.1〜2、より好ましくは0.8〜2であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
式(I)の化合物が、第四窒素原子を保持する基に加えて、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピル基を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
式(I)の化合物が、10000g/モル以上、特に30000g/モル以上の平均分子量Mwを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
式(I)の化合物が、50000〜800000g/モル、特に200000〜600000g/モルの平均分子量Mwを有することを特徴とする請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
錯生成剤、特に有機の有利には水溶性の錯生成剤、より好ましくは酸含有の錯生成剤、非常に好ましくはクエン酸および/またはそのアルカリ金属塩を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
固体形態で、好ましくは粉末、顆粒、押出物、プレスおよび/または溶融成型物として、またはタブレットとして、より好ましくは液体形態で、特に分散液、懸濁液、エマルジョン、溶液、ミクロエマルジョン、ゲルまたはペーストとして存在することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
酵素、好ましくはプロテアーゼおよび/またはアミラーゼおよび/またはセルラーゼの群から選択される酵素を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
完全または部分的水溶性の包被中の分配物として存在することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
繊維製品生地の吸水性を改善するための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項14】
繊維製品生地の保形性を改善するための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項15】
綿毛形成を軽減するための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項16】
繊維製品生地における毛玉形成を軽減するための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項17】
繊維製品生地の容易なアイロンがけのための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項18】
繊維製品生地のしわ軽減、平滑化および柔軟性改善のための繊維製品ケア組成物における、一般式(I)で示される窒素含有セルロースエーテルの使用。
【請求項19】
繊維製品生地の綿毛形成を軽減するための方法であって、繊維製品生地を、繊維製品浄化過程および/または繊維製品乾燥過程において、請求項1〜12のいずれかに記載の繊維製品ケア組成物と接触させることによる方法。

【公表番号】特表2007−535620(P2007−535620A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509940(P2007−509940)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004335
【国際公開番号】WO2005/105965
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(391008825)ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン (309)
【氏名又は名称原語表記】HENKEL KOMMANDITGESELLSCHAFT AUF AKTIEN
【住所又は居所原語表記】40191 Dusseldorf,Henkelstrasse 67,Germany
【Fターム(参考)】