説明

アリルオキシおよびアルキルオキシ安息香酸送達薬剤

本発明は、生物活性または化学活性薬剤などの活性薬剤を標的に送達するための医薬化合物に関する。本発明はまた、本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物および少なくとも1つの活性薬剤を含む医薬組成物、ならびにかかる組成物を含む投与単位形態に関する。医薬組成物を調製および投与する方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物活性または化学活性薬剤などの活性薬剤を標的に送達するための、アリルオキシおよびアルキルオキシ安息香酸化合物(「送達薬剤」化合物とも呼ぶ)、ならびに薬学的に許容できるその塩に関する。本発明はまた、本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物および少なくとも1つの活性薬剤を含む医薬組成物、ならびにかかる組成物を含む投与単位形態に関する。医薬組成物を調製および投与する方法も開示される。
【背景技術】
【0002】
活性薬剤を送達するための従来の手段は、生物学的、化学的および物理的障壁によって著しく制限されることが多い。一般にこれらの障壁は、送達が行われる環境、送達標的の環境、および/または標的自体によってもたらされる。生物活性および化学活性薬剤は、特にかかる障壁に弱い。
【0003】
動物への生物活性および化学活性のある薬理的な治療用薬剤の送達においては、障壁は身体によってもたらされる。物理的障壁の例には、皮膚、脂質の二重層、および様々な器官膜があり、それらは特定の活性薬剤に対しては相対的に不浸透性であるが、循環系などの標的に到達する前に通過しなければならない。化学的障壁には、それに限定されるものではないが、胃腸(GI)管のpH変化および分解酵素が含まれる。
【0004】
これらの障壁は、経口送達系の設計において特に重要である。多くの生物活性または化学活性薬剤の経口送達は、生物的、化学的、および物理学的障壁がなければ、動物への投与に最適な経路となろう。一般に経口投与の影響を受けにくい数々の薬剤の中には、カルシトニンおよびインスリンなどの生物活性または化学活性のあるペプチド;多糖、特にそれに限定されるものではないが、ヘパリンを含むムコ多糖;ヘパリノイド;抗生物質;ならびに他の有機物質がある。これらの薬剤は、酸加水分解、酵素等によって胃腸管において急速に無効にされ、または破壊され得る。さらに、高分子薬物の寸法および構造が吸収を妨げることがある。
【0005】
影響を受けやすい薬理的薬剤を経口投与する以前の方法は、腸壁の浸透性を人為的に増大するための助剤(例えば、レゾルシノールならびにポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn-ヘキサデシルポリエチレンエーテルなどの非イオン性界面活性剤)との併用投与、ならびに酵素分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば、膵臓のトリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFF)およびトラジロール)との併用投与を利用した。また、リポソームがインスリンおよびヘパリンの薬物送達系として報告されている。しかし、かかる薬物送達系は、(1)該系が毒性量の助剤または阻害剤を必要とすること、(2)適切な低分子量カーゴ、即ち活性薬剤が利用できないこと、(3)該系が低い安定性および不十分な有効期間を示すこと、(4)該系が製造困難であること、(5)該系が活性薬剤(カーゴ)を保護しないこと、(6)該系が活性薬剤を悪い方向に変化させること、または(7)該系が活性薬剤の吸収を妨げまたは促進しないことが原因で広範には使用されていない。
【0006】
医薬品の送達のために、プロテノイドミクロスフィアが使用されている。例えば、米国特許第5,401,516号、第5,443,841号および再発行番号第35,862号参照。さらに、医薬品を送達するために、幾つかの修飾アミノ酸が使用されている。例えば、米国特許第5,629,020号、第5,643,957号、第5,766,633号、第5,776,888号および第5,866,536号参照。
【0007】
より最近では、ポリマー送達薬剤を提供するために、ポリマーを、修飾アミノ酸またはその誘導体に連結基を介してコンジュゲートさせている。修飾ポリマーは任意のポリマーであってよいが、好ましいポリマーには、それに限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)およびその誘導体が含まれる。例えば、国際公開第00/40203号参照。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,401,516号
【特許文献2】米国特許第5,443,841号
【特許文献3】再発行番号第35,862号
【特許文献4】米国特許第5,629,020号
【特許文献5】米国特許第5,643,957号
【特許文献6】米国特許第5,766,633号
【特許文献7】米国特許第5,776,888号
【特許文献8】米国特許第5,866,536号
【特許文献9】国際公開第00/40203号
【特許文献10】米国特許第5,474,978号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】The Physicians' Desk Reference(第58版、2004年、Medical Economics Company, Inc.、ニュージャージー州、モントベール)
【非特許文献2】Fauci, ASら、Harrison's Principles of Internal Medicine(第14版、1998年、McGraw-Hill Health Professions Division、New York
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、容易に調製され、様々な経路によって広範な活性薬剤を送達することができる、容易で安価な送達系が未だ必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、活性薬剤の送達を容易にする化合物および組成物を提供する。本発明の送達薬剤化合物は、式
【0012】
【化1】

【0013】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
nは、1、2、3、または4であり、
R1、R2およびR3は、独立に、水素、メチルまたはハロゲンであり、
R4は、水素、メチル、メトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アセチルまたは2-ヒドロキシ-エトキシである。
【0014】
本発明の送達薬剤化合物はまた、式
【0015】
【化2】

【0016】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
Rは、C1〜C6分岐または直鎖アルキル(例えば、プロピル、ブチル、イソプロピルまたはイソブチル)である。
【0017】
本発明の送達薬剤化合物はまた、式
【0018】
【化3】

【0019】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
Rは、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、アリル、1-メチルアリル、2-メチルアリルまたはブテニルである。
【0020】
これらの送達薬剤化合物の混合物を使用することもできる。
【0021】
本発明はまた、本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物および少なくとも1つの活性薬剤(例えば、生物活性薬剤)を含む医薬組成物を提供する。活性薬剤と共に投与される場合、本願の送達薬剤は、送達薬剤化合物なしの活性薬剤の投与と比較して、活性薬剤の生体利用能を改善する。
【0022】
また、本発明の医薬組成物を含む投与単位形態が提供される。投与単位形態は液体形態であってよく、あるいは錠剤、カプセルまたは粉末もしくはサシェを含む粒子などの固体形態であってよい。
【0023】
別の実施形態は、本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物および活性薬剤を含む医薬組成物を動物に投与することによって、活性薬剤を動物に、特に該活性薬物を必要としている動物に投与する方法である。投与の好ましい経路には、経口、鼻腔内、肺および結腸内経路、特に経口経路が含まれる。
【0024】
本発明のさらに別の実施形態は、本発明の医薬組成物、即ち本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物を含む医薬組成物を動物に投与することによって疾患を治療する方法、または動物(例えばヒト)において所望の生理的効果を達成するための方法である。
【0025】
本発明のさらに別の実施形態は、本発明の少なくとも1つの送達薬剤化合物および少なくとも1つの活性薬剤を混合することによって、本発明の医薬組成物を調製する方法である。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態は、本発明の送達薬剤化合物を医薬組成物に添加するステップを含む、活性薬剤(例えば、生物活性薬剤)を含有する医薬組成物の生体利用能(例えば、経口生体利用能)を増大する方法である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
定義
「アルキル」という用語は、二重または三重の炭素-炭素結合を含有しない、直鎖、分岐または置換の一価の脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基の例には、それに限定されるものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチルおよび1-ジメチルエチル(t-ブチル)が含まれる。
【0028】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する、直鎖、分岐または置換の一価の脂肪族炭化水素基を指す。アルケニル基の例には、それに限定されるものではないが、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル(アリル)、イソ-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニルおよび2-ブテニルが含まれる。
【0029】
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する、直鎖、分岐または置換の一価の炭化水素基を指す。アルケニル基の例には、それに限定されるものではないが、エチニル、プロピニルおよびブトニルが含まれる。
【0030】
「アルキレン」という用語は、二重または三重結合を含有しない、直鎖、分岐または置換の二価の脂肪族炭化水素基を指す。
【0031】
「アルケニレン」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する、直鎖、分岐または置換の二価の脂肪族炭化水素基を指す。
【0032】
「アルキニレン」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する、直鎖または分岐の二価の脂肪族炭化水素基を指す。
【0033】
「アルキルオキシ」という用語は、酸素連結を介して残りの分子に結合しているアルキル基を指す。アルキルオキシ基の例には、それに限定されるものではないが、-OCH3および-OC2H5基が含まれる。
【0034】
「アリール」という用語は、一価の芳香族基、即ち1つまたは複数の不飽和炭素環を有する一価の基を指す。アリール基の例には、それに限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニルおよびビフェニルが含まれる。
【0035】
「アリーレン」という用語は、二価の芳香族基、即ち1つまたは複数の不飽和炭素環を有する二価の基を指す。
【0036】
「アルキル(アリーレン)」という用語は、芳香族基の前および/または後にアルキル基を有する芳香族基を含有する二価の基を指す。
【0037】
「アリールオキシ」という用語は、-OC6H5などの、酸素連結を介して残りの分子に結合しているアリール基を指す。
【0038】
「インスリン」という用語は、インスリンの組換え形態(例えば、組換えヒトインスリン)、インスリンリスプロの類似体またはヒューマログ(登録商標)、ならびにヒトまたは他の動物由来のインスリンの標準形態を含む。
【0039】
「ヘパリン」という用語は、組換え型のヒトまたは他の動物由来の未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、非常に低分子量のヘパリンを含む。
【0040】
「LHRH」または「黄体形成ホルモン放出ホルモン」という用語は、脳下垂体前葉に信号を送って、黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモンの分泌を開始する視床下部によって生成されるホルモンを指す。
【0041】
「rhGH」という用語は、組換えヒト成長ホルモンを指す。
【0042】
「キャスポファンギン」または「キャスポファンギン酢酸塩」という用語は、アスペルギルス属(Aspergillus)およびカンジダ属(Candida)種に対して活性を有する真菌グラレアロゾエンシス(Glarea lozoyensis)由来の水溶性の半合成リポペプチドを指す。キャスポファンギン酢酸塩(Cancidas(登録商標))は、FDAによって承認されており、他の抗真菌剤が無効である、またはそれに不耐性である患者の侵襲性アスペルギルス症の治療に適用される。
【0043】
別段指定がない限り「置換の」という用語は、本明細書で使用される場合、以下の置換基:ヒドロキシ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、普通のもしくはイソ-ブチルを含むC1〜C4アルキル、アリール、アルコキシまたはアリールオキシ基の任意の1つまたは任意の組合せによる置換を指す。
【0044】
「複数が中断された」という用語は、鎖中の2個から10個の中断を指し、各中断は、鎖に沿う任意の他の結合の前、後またはその間に独立に存在することができ、任意の順または組合せで生じ得る。
【0045】
「約」という用語は、一般に、所与の範囲の10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは1%以内を意味する。
【0046】
「低身長症」という用語は、正常とみなされる寸法(例えば身長)に著しく満たない寸法を有する対象を指す。成長ホルモン、例えばヒト成長ホルモンが、低身長症に適用される。
【0047】
活性薬剤の「断片」という用語は、本明細書で使用される場合、対象に投与される際に、切断されていない活性薬剤と類似の生理的効果をもたらす活性薬剤の切断形態を指す。活性薬剤の「類似体」という用語は、本明細書で使用される場合、対象に投与される際に、類似体の基になる活性薬剤と類似の生理的効果をもたらす活性薬剤のわずかに改変された形態を指す。活性薬剤の類似体(例えば、米国特許第5,474,978号に開示のインスリン類似体)および活性薬剤の断片(例えば、本明細書に開示のPTH断片)は、活性薬剤自体(例えば、インスリンおよびPTH)と本願の送達薬剤との投与に類似の有効性を伴って、本願の送達薬剤と共に投与できることを理解されたい。
【0048】
送達薬剤化合物
本発明の送達薬剤化合物は、式
【0049】
【化4】

【0050】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
nは、1、2、3または4であり、
R1、R2およびR3は、独立に、水素、メチルまたはハロゲンであり、
R4は、水素、メチル、メトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アセチルまたは2-ヒドロキシ-エトキシである。
【0051】
本発明の別の実施形態では、本発明の送達薬剤化合物は、R1〜R4の少なくとも1つがハロゲンもしくはメチル基であり、またはR1〜R3の少なくとも1つがメトキシもしくはヒドロキシ基である先の式Iによって表される化合物を含む。
【0052】
本発明の一実施形態では、送達薬剤化合物は、R1〜R4の少なくとも1つがメチル基である先の式Iから選択される。別の実施形態では、送達薬剤化合物は、R1〜R3の少なくとも1つがメトキシ基である先の式Iから選択される。別の実施形態では、送達薬剤化合物は、R1〜R3の少なくとも1つがヒドロキシ基である先の式Iから選択される。別の実施形態では、送達薬剤化合物は、R1〜R4の少なくとも1つがハロゲンであり、好ましくはR1〜R4の少なくとも1つが塩素原子であり、またはR1〜R4の少なくとも1つがフッ素原子であり、またはR1〜R4の少なくとも1つが臭素原子である先の式Iから選択される。
【0053】
本発明の送達薬剤化合物はまた、式
【0054】
【化5】

【0055】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
Rは、C1〜C6分岐または直鎖アルキル(例えば、プロピル、ブチル、イソプロピルまたはイソブチル)である。
【0056】
本発明の送達薬剤化合物はまた、式
【0057】
【化6】

【0058】
を有する化合物および薬学的に許容できるその塩を含み、式中、
Rは、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、アリル、1-メチルアリル、2-メチルアリルまたはブテニルである。
【0059】
送達薬剤化合物は、遊離塩基または薬学的に許容できる酸付加塩などの、薬学的に許容できるその塩の形態であってよい。適切な塩には、それに限定されるものではないが、有機および無機塩、例えばアンモニウム、酢酸塩、クエン酸塩、ハロゲン化物(好ましくは塩酸塩)、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、アルコキシ、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、カルボン酸塩、メシル酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩およびマレイン酸塩が含まれる。好ましい塩には、それに限定されるものではないが、クエン酸塩およびメシル酸塩が含まれる。塩は、エタノール溶媒和物を含む溶媒和物および水和物であってもよい。
【0060】
本発明の送達薬剤化合物の塩は、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。例えばクエン酸およびメシル酸塩は、エタノール、トルエンおよびクエン酸中で調製することができる。
【0061】
送達薬剤化合物は、再結晶によって、あるいは1つまたは複数の固体クロマトグラフィー担体で、単独でまたは縦に並べて結合させて分画することによって精製することができる。適切な再結晶溶媒系には、それに限定されるものではないが、エタノール、水、ヘプタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、メタノールおよびテトラヒドロフラン(THF)ならびにそれらの混合物が含まれる。分画は、移動相としてメタノール/n-プロパノール混合物を使用した、アルミナなどの適切なクロマトグラフィー担体;移動相としてトリフルオロ酢酸/アセトニトリル混合物を使用した、逆相クロマトグラフィー;および移動相として水または適切な緩衝剤を使用した、イオン交換クロマトグラフィーで実施することができる。アニオン交換クロマトグラフィーが実施される場合、好ましくは0〜500mMの塩化ナトリウム勾配が使用される。
【0062】
送達薬剤は、-NHC(O)NH-、-C(O)NH-、-NHC(O)-、-OOC-、-COO-、-NHC(O)O-、-OC(O)NH-、-CH2NH-NHCH2-、-CH2NHC(O)O-、-OC(O)NHCH2-、-CH2NHCOCH2O-、-OCH2C(O)NHCH2-、-NHC(O)CH2O-、-OCH2C(O)NH-、-NH-、-O-および炭素-炭素結合からなる群から選択される連結基によって送達薬剤とコンジュゲートしているポリマーを含有することができ、但しポリマー性送達薬剤は、ポリペプチドまたはポリアミノ酸ではない。ポリマーは、それに限定されるものではないが、哺乳動物に使用するのに安全な、交互コポリマー、ブロックコポリマーおよびランダムコポリマーを含む任意のポリマーであってよい。好ましいポリマーには、それに限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(オキシエチレン)、ポリ(プロピレン)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)およびそれらの誘導体、ならびにそれらの組合せが含まれる。ポリマーの分子量は一般に、約100〜約200,000ダルトンの範囲である。ポリマーの分子量は、好ましくは約200〜約10,000ダルトンの範囲である。一実施形態では、ポリマーの分子量は、約200〜約600ダルトンの範囲であり、より好ましくは約300〜約550ダルトンの範囲である。
【0063】
本発明の送達薬剤化合物の非限定的な例には、以下に示す化合物が含まれる。また、以下の遊離酸の薬学的に許容できる塩(例えばナトリウム塩)が含まれる。
【0064】
【表1A】

【0065】
【表1B】

【0066】
【表1C】

【0067】
【表1D】

【0068】
【表1E】

【0069】
【表1F】

【0070】
【表1G】

【0071】
【表1H】

【0072】
【表1I】

【0073】
活性薬剤
本発明における使用に適した活性薬剤には、それに限定されるものではないが、殺虫剤、薬理作用のある薬剤および治療剤を含む生物活性薬剤および化学活性薬剤が含まれる。適切な活性薬剤には、効果が低減され、無効にされ、または酸加水分解、酵素等によって胃腸管内で破壊される薬剤が含まれる。また、適切な活性薬剤として、寸法、構造または変化などの生理化学的特徴が、経口投与される場合の吸収を邪魔するまたは阻害する高分子剤が含まれる。
【0074】
例えば、本発明における使用に適した生物活性または化学活性薬剤には、それに限定されるものではないが、タンパク質;ポリペプチド;ペプチド;ホルモン;多糖、特にムコ多糖の混合物;炭水化物;脂質;極性有機小分子(即ち、500ダルトン以下の分子量を有する極性有機分子);他の有機化合物;特に、それ自体胃腸粘膜を通過しない(またはほんのわずかの投与量を通す)かつ/または胃腸管内で酸および酵素による化学的開裂を受けやすい化合物;あるいはそれらの任意の組合せが含まれる。
【0075】
さらなる例には、それに限定されるものではないが、以下のヒト成長ホルモン(hGH)、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、ウシ成長ホルモンおよびブタ成長ホルモンを含む成長ホルモン;成長ホルモン放出ホルモン;成長ホルモン放出因子、α-インターフェロン(例えば、インターフェロンアルファコン-1(カルフォルニア州、ブリズベンのInterMune, Inc.からInfergen(登録商標)として利用可能))、β-インターフェロンおよびγ-インターフェロンを含むインターフェロン;インターロイキン-1;インターロイキン-2;任意選択で亜鉛、ナトリウム、カルシウムおよびアンモニウムを含む対イオンを有する、ブタ、ウシ、ヒトおよびヒト組換えを含むインスリン;IGF-1を含むインスリン様成長因子;未分画ヘパリン、ヘパリノイド、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、非常に低分子量のヘパリンおよび超低分子量ヘパリンを含むヘパリン;サケ、ウナギ、ブタおよびヒトを含むカルシトニン;エリスロポエチン;心房性ナトリウム利尿(naturetic)因子;抗原;モノクローナル抗体;ソマトスタチン;プロテアーゼ阻害剤;副腎皮質刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン;オキシトシン;黄体形成ホルモン放出ホルモン;卵胞刺激ホルモン;グルコセレブロシダーゼ;トロンボポエチン;フィルグラスチム;プロスタグランジン;シクロスポリン;バソプレシン;クロモリンナトリウム(クロモグリク酸ナトリウムまたは二ナトリウム);バンコマイシン;デフェロキサミン(DFO);アレンドロネート、チルドロネート、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、オルパドロネート(olpadronate)およびインカドロネートを含むビスフォスフォネート;断片を含む副甲状腺ホルモン(PTH);スマトリプタン、アルモトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、フロバトリプタン、エレトリプタン、BIBN-4096BSおよび他のカルシトニン遺伝子関連タンパク質拮抗薬などの抗片頭痛薬;グルカゴン様ペプチド1(GLP-1);アルガトロバン;グルカゴン;キャスポファンギン酢酸塩;抗生物質、抗バクテリア剤および抗真菌剤を含む抗菌剤;ビタミン;これらの化合物の類似体、断片、模倣剤またはポリエチレングリコール(PEG)修飾型誘導体;あるいはそれらの任意の組合せの、それらの合成、天然または組換え供給源を含むものが含まれる。抗生物質の非限定的な例には、ダプトマイシンおよびそれらの類似体などのグラム陽性作用性、殺菌作用性、リポペプチド性(lipopeptidal)および環状ペプチド性抗生物質が含まれる。
【0076】
送達系
本発明の医薬組成物は、本発明の1つまたは複数の送達薬剤化合物および1つまたは複数の活性薬剤(例えば、生物活性薬剤)を含む。一実施形態では、送達薬剤化合物の1つもしくは複数、またはこれらの化合物の塩は、投与前に送達薬剤化合物を活性薬剤と混合して投与組成物を形成することによって、送達薬剤として使用することができる。
【0077】
投与組成物は、液体形態であってよい。溶液媒体は、水(例えば、サケカルシトニン、副甲状腺ホルモンおよびエリスロポエチン用)、25%の水性プロピレングリコール(例えばヘパリン用)およびリン酸緩衝液(例えばrhGH用)であってよい。他の投与媒体には、ポリエチレングリコールが含まれる。投与溶液は、投与直前に送達薬剤化合物溶液を活性薬剤溶液と混合することによって調製することができる。あるいは送達薬剤化合物(または活性薬剤)溶液は、固体形態の活性薬剤(または送達薬剤化合物)と混合することができる。送達薬剤化合物および活性薬剤は、乾燥粉末として混合することもできる。送達薬剤化合物および活性薬剤は、製造過程中に混合することもできる。あるいは送達薬剤化合物および活性薬剤は、連続方式で個別に投与することができる。
【0078】
投与溶液は、リン酸緩衝塩、クエン酸、グリコールまたは他の分散剤などの添加剤を任意選択で含有することができる。安定化添加剤は、溶液に、好ましくは約0.1から20%(w/v)の範囲の濃度で入れることができる。
【0079】
あるいは投与組成物は、錠剤、カプセルまたは粉末もしくはサシェなどの粒子などの固体形態であってよい。固体剤形は、固体形態の化合物を、固体形態の活性薬剤と混合することによって調製することができる。あるいは固体は、冷凍乾燥(凍結乾燥)、沈殿、結晶化および固体分散などの当技術分野で公知の方法によって、化合物および活性薬剤の溶液から得ることができる。
【0080】
本発明の投与組成物は、1つまたは複数の酵素阻害剤を含むこともできる。かかる酵素阻害剤には、それに限定されるものではないが、アクチノニンまたはエピアクチノニンなどの化合物およびそれらの誘導体が含まれる。他の酵素阻害剤には、それに限定されるものではないが、アプロチニン(トラジロール)およびボーマンバーク阻害剤が含まれる。
【0081】
本発明の投与組成物に使用される活性薬剤の量は、標的の適応症に特定の活性薬剤の目的を達成するのに有効な量である。組成物中の活性薬剤の量は、一般に、薬理的、生物的、治療的または化学的に有効な量である。しかしその量は、投与単位形態が複数の送達薬剤化合物/活性薬剤組成物を含有することができ、あるいは薬理的、生物的、治療的または化学的に有効な分割量を含有することができることから、組成物が投与単位形態において使用される場合の量より少なくすることができる。次いで全有効量を、有効量の活性薬剤を全体として含有する累積単位で投与することができる。
【0082】
一般に、組成物中の送達薬剤化合物の量は、活性薬剤の送達を容易にするのに有効な量である。使用される活性薬剤および送達薬剤の総量は、当業者に公知の方法によって決定することができる。しかし本発明の組成物は、活性薬剤のみを含有する組成物よりも効率的に活性薬剤を送達することができるので、従来の投与単位形態または送達系に使用される量よりも少ない量の生物活性または化学活性薬剤を対象に投与すると同時に、同じ血中濃度および/または治療効果を達成することができる。一般に、送達薬剤対活性薬剤の重量比は、約1000:1または800:1から約10:1または1:10までの範囲であり、好ましくは約400:1または200:1から約100:1または25:1までの範囲である。約100:1または50:1から約5:1または2.5:1まで、あるいは約60:1または30:1から約1:1または0.5:1までなどの他の範囲が、幾つかの活性化合物の送達について許容できる範囲内にあることが企図される。かかる範囲および比は、当業者によって決定され得る。
【0083】
本発明に開示の送達薬剤化合物は、特に経口、鼻腔内、舌下、十二指腸内、皮下、口腔、結腸内、直腸内、膣内、粘膜、肺、経皮、皮内、非経口、静脈内、筋肉内および視覚系における生物活性および化学活性薬剤の送達、ならびに血液脳関門の横断を容易にする。
【0084】
投与単位形態は、賦形剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、可塑剤、着色剤、香味剤、呈味抑制(taste-masking)剤、糖、甘味剤、塩分およびそれに限定されるものではないが、水、1,2-プロパンジオール、エタノール、オリーブ油を含む投与媒体、またはそれらの任意の組合せの任意の1つもしくは組合せを含むこともできる。
【0085】
本発明の化合物および組成物は、それに限定されるものではないが、鶏などの鳥;げっ歯類、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、霊長類、特にヒト;および昆虫などを含む任意の動物に、生物活性または化学活性薬剤を投与するのに有用である。
【0086】
該系は、活性薬剤がその標的領域(即ち、送達組成物の活性薬剤が放出されるはずの領域)およびそれらが投与される動物の体内に到達する前に遭遇する条件によって普通なら破壊されまたは効果を弱められるはずの化学活性または生物活性薬剤を送達するのに特に有利である。特に、本発明の化合物および組成物は、活性薬剤、特に普通経口で送達できない薬剤、または送達の改善が望ましい薬剤を経口投与するのに有用である。
【0087】
化合物および活性薬剤を含む組成物は、選択された生物系に活性薬剤を送達し、送達薬剤なしの活性薬剤の投与と比較して、活性薬剤の生体利用能を増大または改善するのに有用性がある。送達は、長期にわたるさらなる活性薬剤の送達によって改善することができ、あるいは特定の期間(急速または遅延送達を行うためなど)の活性薬剤の送達、または特定の時間のもしくは長期にわたる(持続送達など)活性薬剤の送達において改善され得る。
【0088】
本発明の別の実施形態は、本発明の組成物を投与することによって、動物における以下の表に列挙した疾患または状態の任意の1つなどの疾患を治療または予防し、あるいは所望の生理的効果を達成するための方法である。好ましくは、望ましい疾患を治療または予防し、あるいは所望の生理的効果を達成するための有効量の組成物が投与される。活性薬剤に特異的な適応症は、The Physicians' Desk Reference(第58版、2004年、Medical Economics Company, Inc.、ニュージャージー州、モントベール)およびFauci, ASら、Harrison's Principles of Internal Medicine(第14版、1998年、McGraw-Hill Health Professions Division、New Yorkに見ることができる。これらの参考文献は両方、それら全体が参照によって本明細書に組み込まれる。以下の表の活性薬剤は、それらの類似体、断片、模倣剤およびポリエチレングリコール修飾型誘導体(例えば、Neulasta(登録商標)として販売されている顆粒球コロニー刺激因子のペグ化誘導体)を含む。
【0089】
【表2A】

【0090】
【表2B】

【0091】
【表2C】

【0092】
【表2D】

【0093】
例えば、本発明の一実施形態は、インスリンおよび本発明の送達薬剤化合物の少なくとも1つを投与することによって、糖尿病に罹患しているまたは罹患しやすい患者を治療する方法である。
【0094】
投与後、組成物または投与単位形態に存在する活性薬剤は、循環に取り込まれる。薬剤の生体利用能は、血中の公知の薬理的活性、例えばヘパリンによって生じる血液凝固時間の増大またはカルシトニンによって生じる循環カルシウム濃度の減少を測定することによって容易に評価できる。あるいは、活性薬剤の循環濃度自体を、直接測定することができる。
【0095】
本発明の一実施形態は、有効量のインスリンおよび本明細書に記載の有効量の送達薬剤の少なくとも1つを含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、インスリン約0.1〜2.0mg/kg(例えば0.5mg/kg)および本発明の送達薬剤化合物の任意の1つ約50〜800mg/kg(例えば200mg/kg)を含む医薬組成物を提供する。
【0096】
さらに別の実施形態は、本発明の医薬組成物を対象に投与するステップを含む、糖尿病などの高血糖を特徴とする疾患を治療する方法である。
【0097】
本発明の一実施形態は、有効量のヘパリンおよび本明細書に記載の有効量の送達薬剤の少なくとも1つを含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、ヘパリン約5〜125mg/kg(例えば、25mg/kgまたは80mg/kg)および本発明の送達薬剤化合物の任意の1つ約5〜500mg/kg(例えば、50mg/kgまたは200mg/kg)を含む医薬組成物を提供する。
【0098】
さらに別の実施形態は、有効量のヘパリンおよび本発明の有効量の少なくとも1つの送達薬剤を対象に投与することによって、血管内血栓を特徴とする疾患を治療または予防する方法である。
【0099】
さらに別の実施形態は、有効量のヘパリンおよび本発明の有効量の少なくとも1つの送達薬剤を対象に投与することによって、感受性のある個体におけるDVTを予防する方法である。
【0100】
本発明の一実施形態は、有効量のrhGHおよび本明細書に記載の有効量の送達薬剤の少なくとも1つを含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、rhGH約0.25〜10mg/kg(例えば、3mg/kg)および本発明の送達薬剤化合物の任意の1つ約50〜500mg/kg(例えば、200mg/kg)を含む医薬組成物を提供する。
【0101】
さらに別の実施形態は、有効量のrhGHおよび本発明の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を対象に投与することによって、低身長症を治療または予防する方法である。
【0102】
さらに別の実施形態は、本発明の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を対象に投与することによって、成長ホルモンの補充を必要とする疾患を治療または予防する方法である。
【0103】
本発明の一実施形態は、有効量のLHRHおよび本明細書に記載の有効量の送達薬剤の少なくとも1つを含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、LHRH約0.1〜10mg/kg(例えば、1mg/kg)および本発明の送達薬剤化合物の任意の1つ約50〜500mg/kg(例えば、200mg/kg)を含む医薬組成物を提供する。
【0104】
さらに別の実施形態は、有効量のLHRHおよび本明細書の有効量の少なくとも1つの送達薬剤を対象に投与することによって、LHRHの補充を必要とする男性または女性における不妊症を治療または予防する方法である。
【0105】
さらに別の実施形態は、有効量のLHRHおよび本明細書の有効量の少なくとも1つの送達薬剤を対象に投与することによって、LHRHの補充を必要とする疾患を治療または予防する方法である。
【0106】
本発明の一実施形態は、有効量のキャスポファンギン酢酸塩(例えば、Cancidas(登録商標))および本明細書に記載の有効量の送達薬剤の少なくとも1つを含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、キャスポファンギン酢酸塩約5〜125mg/kg(例えば、25mg/kg)および本発明の送達薬剤化合物の任意の1つ約50〜500mg/kg(例えば、200mg/kg)を含む医薬組成物を提供する。
【0107】
さらに別の実施形態は、有効量のキャスポファンギン酢酸塩および本発明の有効量の少なくとも1つの送達薬剤を対象に投与するステップを含む、カンジダ症または他の全身性もしくは局所性真菌感染症を治療または予防する方法である。
【0108】
(実施例)
以下の実施例は、それに限定することなく本発明を例示するものである。
【0109】
(実施例1)
式Iの化合物は、以下のスキーム1に従って、対応するヒドロキシ-ベンゾエートおよびアルケニルブロミドのカップリング反応によって合成される。R1、R2、R3、R4およびnは、先に定義の通りである。R5はアルキル基である。
【0110】
【化7】

【0111】
(実施例2)
2-アリルオキシ-安息香酸(化合物1)の調製:
N2下で、エチルサリチレート(16.62g、100mmol)、アリルブロミド(18.15g、12.7ml、150mmol)および炭酸カリウム(17.97g、130mmol)の乾燥2-ブタノン(400ml)中混合物を、48時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却した後、懸濁した無機塩を濾過によって除去した。得られた溶液を回転蒸発によって濃縮することによって、薄黄色がかったシロップが得られ、次いでそれを2NのNaOH(80ml、160mmol)およびEtOH(150ml)と混合した。この混合物を50℃で2時間撹拌した後、エタノールを減圧下で除去した。水溶液を、6NのHClによって5℃でpH2の酸性にして、白色沈殿物を生成し、次いで濾過によって収集した。ヘキサン/エーテルからのこの粗生成物の再結晶によって、純粋な2-アリルオキシ-安息香酸を無色結晶として得た(14.87g、83.5%)。C10H10O3(178.19)の微量分析計算値:C67.41、H5.66;実測値:C67.35、H5.39。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.51 (s, -CO2H); 7.55 (m, 1芳香族 H); 7.38 (m, 1芳香族 H); 7.01 (m, 1芳香族 H); 6.90 (m, 1芳香族 H); 5.93 (m, -CH=CH2); 5.40、5.15 (2 d類似, -CH=CH2); 4.57 (d類似, CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.35 (-C=O); 156.88; 133.36; 132.81; 130.62; 121.68; 120.16; 116.91; 113.64; 68.52。
【0112】
(実施例3)
4-アリルオキシ-安息香酸(化合物2)の調製:
エチル4-ヒドロキシベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、4-アリルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.56 (s, -CO2H); 7.83 (d類似, J = 8.0, 2芳香族 H); 6.97 (d類似, J = 8.0, 2芳香族 H); 5.99 (m, -CH=CH2); 5.38、5.24 (2 d類似, -CH=CH2); 4.59 (d類似, CH2-CH=CH2); 13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.92 (-C=O); 161.72; 133.17; 131.28 (2芳香族 C); 123.04; 117.80; 114.42 (2芳香族 C); 68.34。
【0113】
(実施例4)
2-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸(化合物3)の調製:
エチルサリチレートおよび4-ブロモ-1-ブテンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.57 (s, -CO2H); 7.63 (m, 1芳香族 H); 7.46 (m, 1芳香族 H); 7.12 (m, 1芳香族 H); 6.99 (m, 1芳香族 H); 5.92 (m, -CH=CH2); 5.18、5.08 (2 d類似, -CH=CH2); 4.07 (t, J = 6.4, OCH2-CH2-CH=CH2); 2.49 (m, OCH2-CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.33 (-C=O); 157.18; 134.77; 132.85; 130.52; 121.75; 120.16; 117.01; 113.60; 67.70; 33.20。
【0114】
(実施例5)
4-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸(化合物4)の調製:
エチル4-ヒドロキシベンゾエートおよび4-ブロモ-1-ブテンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、4-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.57 (s, -CO2H); 7.89 (d, J = 6.9, 2芳香族 H); 7.00 (d, J = 6.9, 2芳香族 H); 5.86 (m, -CH=CH2); 5.19、5.08 (2 d類似, CH=CH2); 4.00 (t, J = 6.6, OCH2-CH2-CH=CH2); 2.50 (m, OCH2-CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.95 (-C=O); 162.08; 134.66; 131.32 (2芳香族 C); 122.92; 117.14; 114.22 (2芳香族 C); 66.92; 32.90。
【0115】
(実施例6)
3-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸(化合物5)の調製:
エチル3-ヒドロキシベンゾエートおよび4-ブロモ-1-ブテンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、3-ブト-3-エニルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.96 (s, -CO2H); 7.48 (d類似, 1芳香族 H); 7.40 (m, 2芳香族 H); 7.18 (m, 1芳香族 H); 5.86 (m, -CH=CH2); 5.15、5.08 (2 d類似, CH=CH2); 4.03 (t, J = 6.6, OCH2-CH2-CH=CH2); 2.47 (m, OCH2-CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.07 (-C=O); 158.44; 134.79; 132.18; 129.70; 121.55; 119.31; 117.04; 114.54; 66.84; 32.90。
【0116】
(実施例7)
3-アリルオキシ-安息香酸(化合物6)の調製:
エチル3-ヒドロキシベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、3-アリルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.97 (s, -CO2H); 7.47 (d類似, 1芳香族 H); 7.40 (m, 2芳香族 H); 7.18 (m, 1芳香族 H); 5.99 (m, -CH=CH2); 5.37、5.23 (2 d類似, CH=CH2); 4.03 (d類似, CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.08 (C=O); 158.12; 133.44; 132.27; 129.67; 121.66; 119.47; 117.47; 114.78; 68.27。
【0117】
(実施例8)
2-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸(化合物7)の調製:
エチルサリチレートおよび3,3-ジメチルアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.50 (s, -CO2H); 7.55 (m, 1芳香族 H); 7.41 (m, 1芳香族 H); 7.07 (m, 1芳香族 H); 6.92 (m, 1芳香族 H); 5.36 (m, CH=C(CH3)2); 4.54 (d類似, CH2CH=C(CH3)2); 1.72、1.68 (2s, CH=C(CH3)2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.42 (C=O); =157.06; 136.97; 132.70; 130.44; 121.91; 119.99; 119.82; 113.79; 65.23; 25.42; 18.03。
【0118】
(実施例9)
3-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸(化合物8)の調製:
エチル3-ヒドロキシベンゾエートおよび3,3-ジメチルアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、3-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.97 (br, -CO2H); 7.48 (m, 1芳香族 H); 7.42 (m, 1芳香族 H); 7.41 (m, 1芳香族 H); 7.15 (m, 1芳香族 H); 5.40 (m, CH=C(CH3)2); 4.54 (d類似, CH2CH=C(CH3)2); 1.69、1.63 (2s, CH=C(CH3)2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.16 (C=O); 158.38; 137.32; 132.24; 129.59; 121.43; 119.68; 119.48; 114.67; 64.46; 25.40; 18.00。
【0119】
(実施例10)
4-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸(化合物9)の調製:
エチル4-ヒドロキシベンゾエートおよび3,3-ジメチルアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、4-(3-メチル-ブト-2-エニルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.54 (s, -CO2H); 7.81 (d類似, 2芳香族 H); 6.95 (d類似, 2芳香族 H); 5.38 (m, CH=C(CH3)2); 4.54 (d類似, CH2CH=C(CH3)2); 1.69、1.64 (2s, CH=C(CH3)2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.96 (C=O); 162.05; 137.66; 131.25 (2芳香族 C); 122.78; 119.38; 114.36 (2芳香族 C); 64.58; 25.37; 17.99。
【0120】
(実施例11)
2-アリルオキシ-5-メトキシ-安息香酸(化合物10)の調製:
メチル2-ヒドロキシ-5-メトキシ-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-5-メトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.65 (br, -CO2H); 7.11 (m, 1芳香族 H); 7.00 (m, 2芳香族 H); 5.95 (m, -CH=CH2); 5.39、5.17 (2 d類似, CH=CH2); 4.49 (d類似, CH2-CH=CH2); 3.68 (s, OCH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.06 (C=O); 152.69; 150.99; 133.70; 122.54; 118.27; 116.84; 115.76; 115.08; 69.50; 55.49。
【0121】
(実施例12)
2-アリルオキシ-4-メトキシ-安息香酸(化合物11)の調製:
メチル2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-4-メトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.18 (s, -CO2H); 7.70 (m, 1芳香族 H); 6.58 (m, 2芳香族 H); 6.01 (m, -CH=CH2); 5.51、5.24 (2 d類似, CH=CH2); 4.62 (d類似, CH2-CH=CH2); 3.81 (s, OCH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.45 (C=O); 163.45; 159.40; 133.25; 133.22; 116.91; 112.98; 105.37; 100.01; 68.63; 55.45。
【0122】
(実施例13)
2-アリルオキシ-3-メトキシ-安息香酸(化合物12)の調製:
メチル2-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-3-メトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.18 (s, -CO2H); 7.10 (m, 3芳香族 H); 5.97 (m, -CH=CH2); 5.28、5.14 (2 d類似, CH=CH2); 4.43 (d類似, CH2-CH=CH2); 3.77 (s, OCH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.42 (C=O); 153.06; 146.24; 134.49; 127.66; 123.94; 121.07; 117.10; 115.57; 73.88; 55.93。
【0123】
(実施例14)
2-アリルオキシ-5-メチル-安息香酸(化合物13)の調製:
エチル2-ヒドロキシ-5-メチル-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-5-メチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.52 (s, -CO2H); 7.43 (m, 1芳香族 H); 7.26 (m, 1芳香族 H); 6.98 (m, 1芳香族 H); 5.99 (m, -CH=CH2); 5.46、5.22 (2 d類似, CH=CH2); 4.56 (d類似, CH2-CH=CH2); 2.23 (s, -CH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.39 (C=O); 154.91; 133.52; 133.20; 130.91; 129.05; 121.34; 116.83; 113.79; 68.69; 19.78。
【0124】
(実施例15)
2-アリルオキシ-6-メチル-安息香酸(化合物14)の調製:
N2下で、エチル2-ヒドロキシ-6-メチル-ベンゾエート(5.00g、27.75mmol)、アリルブロミド(5.08g、3.55ml、42.00mmol)および炭酸カリウム(4.42g、32.00mmol)の乾燥2-ブタノン(100ml)中混合物を、48時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却した後、懸濁した無機塩を濾過によって除去した。得られた溶液を回転蒸発によって濃縮することによって、薄黄色がかったシロップが得られ、次いでそれを2NのNaOH(20ml、40mmol)およびEtOH(30ml)と混合した。この混合物を80℃で48時間撹拌した後、エタノールを減圧下で除去した。水溶液を、6NのHClによって5℃でpH2の酸性にした後、混合物をEt2O(50ml×3)で抽出した。有機相を混合し、水(10ml×2)でそれぞれ洗浄した。エーテル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮して、2-アリルオキシ-6-メチル-安息香酸を油として得た(4.44g、23.10mmol)。次いで、標題化合物を1Mのナトリウムトリメチルシラノレート(21.0ml、21.0mmol)で処理して、ナトリウム2-アリルオキシ-6-メチル-ベンゾエート(4.65g)を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, D2O): 7.06 (m, 1芳香族 H); 6.73 (m, 2芳香族 H); 5.92 (m, -CH=CH2); 5.29、5.14 (2 d類似, CH=CH2); 4.47 (d類似, CH2-CH=CH2); 2.10 (s, -CH3)。13C-NMR (100MHz, D2O): 176.86 (C=O); 153.10; 134.09; 133.61; 131.33; 127.99; 122.84; 117.22; 110.91; 69.60; 18.36。
【0125】
(実施例16)
2-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸(化合物15)の調製:
N2下で、エチルサリチレート(4.99g、4.40ml、30.0mmol)、3-ブロモ-2-メチル-プロペン(8.10g、6.1ml、60.00mmol)および炭酸カリウム(5.53g、40.0mmol)の乾燥2-ブタノン(120ml)中混合物を、48時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却した後、懸濁した無機塩を濾過によって除去した。得られた溶液を回転蒸発によって濃縮することによって、薄黄色がかったシロップが得られ、次いでそれを2NのNaOH(23ml、46mmol)およびEtOH(30ml)と混合した。この混合物を50℃で2時間撹拌した後、エタノールを減圧下で除去した。水溶液を、6NのHClによって5℃でpH2の酸性にした後、混合物をEt2O(50ml×3)で抽出した。有機相を混合し、水(10ml×2)でそれぞれ洗浄した。エーテル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮して、2-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸を油として得た(5.26g、27.36mmol)。次いで、標題化合物を1Mのナトリウムトリメチルシラノレート(24.5ml、24.5mmol)で処理して、ナトリウム2-(2-メチル-アリルオキシ)-ベンゾエート(4.18g)を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, D2O): 7.36 (m, 2芳香族 H); 7.04 (m, 2芳香族 H); 5.09、5.01 (2 d類似, C(CH3)=CH2); 4.57 (d類似, CH2-C(CH3)=CH2); 1.80 C(CH3)=CH2)。13C-NMR (100MHz, D2O): 176.51 (C=O); 154.32; 141.73; 129.94; 129.76; 127.84; 121.03; 113.98; 112.19; 72.09; 18.57。
【0126】
(実施例17)
2-アリルオキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-安息香酸(化合物16)の調製:
メチル2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.12 (s, -CO2H); 7.65 (d, J = 8.7, 1芳香族 H); 6.55 (m, 2芳香族 H); 5.97 (m, -CH=CH2); 5.48、5.21 (2 d類似, CH=CH2); 4.84 (m, CH2CH2OH); 4.58 (d類似, CH2-CH=CH2); 3.99、3.67 (2t, J = 4.8, CH2CH2OH)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.45 (C=O); 162.93; 159.39; 133.30; 133.24; 116.86; 112.86; 105.84; 100.43; 69.82; 68.58; 59.40。
【0127】
(実施例18)
5-アセチル-1-アリルオキシ-安息香酸(化合物17)の調製:
メチル5-アセチル-2-ヒドロキシル-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、5-アセチル-2-アリルオキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.94 (s, -CO2H); 8.21 (m, 1芳香族 H); 8.06 (m, 1芳香族 H); 7.20 (m, 1芳香族 H); 6.02 (m, -CH=CH2); 5.50、5.28 (2 d類似, CH=CH2); 4.73 (d類似, CH2-CH=CH2); 2.53 (s, CH3C=O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 195.91 (CH3C=O); 166.71 (C(OH)=O); 160.44; 133.22; 132.76; 131.12; 129.11; 121.46; 117.30; 113.35; 69.81; 26.42。
【0128】
(実施例19)
2-アリルオキシ-5-ブロモ-安息香酸(化合物18)の調製:
メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシル-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-5-ブロモ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.98 (s, -CO2H); 7.73 (m, 1芳香族 H); 7.62 (m, 1芳香族 H); 7.07 (m, 1芳香族 H); 5.99 (m, -CH=CH2); 5.47、5.25 (2 d類似, CH=CH2); 4.62 (d類似, CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 165.99 (C=O); 156.10; 135.10; 133.00; 132.65; 123.86; 117.15; 116.12; 111.34; 68.84。
【0129】
(実施例20)
2-アリルオキシ-5-クロロ-安息香酸(化合物19)の調製:
メチル5-クロロ-2-ヒドロキシル-ベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、2-アリルオキシ-5-クロロ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.96 (s, -CO2H); 7.61 (m, 1芳香族 H); 7.52 (m, 1芳香族 H); 7.12 (m, 1芳香族 H); 5.99 (m, -CH=CH2); 5.47、5.23 (2 d類似, CH=CH2); 4.62 (d類似, CH2-CH=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.08 (C=O); 155.70; 133.02; 132.25; 129.84; 123.85; 123.36; 117.15; 115.70; 68.91。
【0130】
(実施例21)
4-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸(化合物20)の調製:
エチル4-ヒドロキシル-ベンゾエートおよび3-ブロモ-2-メチル-プロペンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、4-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.59 (s, -CO2H); 7.86 (d類似, J = 8.0, 2芳香族 H); 7.02 (d類似, J = 8.0, 2芳香族 H); 5.04、4.96 (2 s, -C(CH3)=CH2); 4.53 (s, CH2-C(CH3)=CH2); 1.72 (s, C(CH3)=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.93 (-C=O); 161.87; 140.39; 131.27 (2芳香族 C); 123.05; 114.42 (2芳香族 C); 112.52; 70.97; 19.12。
【0131】
(実施例22)
3-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸(化合物21)の調製:
エチル3-ヒドロキシル-ベンゾエートおよび3-ブロモ-2-メチル-プロペンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、3-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.50 (m, 1芳香族 H); 7.44 (m, 2芳香族 H); 7.19 (m, 1芳香族 H); 5.04、4.96 (2 s, -C(CH3)=CH2); 4.50 (s, CH2-C(CH3)=CH2); 1.75 (s, C(CH3)=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.93 (-C=O); 158.23; 140.62; 132.14; 129.67; 121.67; 119.53; 114.88; 112.33; 70.95; 19.13。
【0132】
(実施例23)
3-アリルオキシ-4-メトキシ-安息香酸(化合物22)の調製:
メチル3-ヒドロキシル-4-メトキシベンゾエートおよびアリルブロミドの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、3-アリルオキシ-4-メトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.63 (s, -CO2H); 7.54 (d類似, 1芳香族 H); 7.43 (m, 1芳香族 H); 7.04 (m, 1芳香族 H); 6.02 (m, -CH=CH2); 5.39、5.23 (2 d類似, CH=CH2); 4.57 (d類似, CH2-CH=CH2); 3.81 (s, OCH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.04 (-C=O); 152.87; 147.07; 133.59; 123.40; 122.86; 117.60; 113.62; 111.23; 68.88; 55.69。
【0133】
(実施例24)
4-メトキシ-3-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸(化合物23)の調製:
メチル3-ヒドロキシル-4-メトキシベンゾエートおよび3-ブロモ-2-メチル-プロペンの2-ブタノン中の反応を、炭酸カリウムの存在下で実施例2に記載のように実施して、4-メトキシ-3-(2-メチル-アリルオキシ)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.63 (s, -CO2H); 7.56 (d類似, 1芳香族 H); 7.43 (m, 1芳香族 H); 7.04 (m, 1芳香族 H); 5.04、4.90 (2 s, -C(CH3) =CH2); 4.48 (s, CH2-C(CH3)=CH2); 3.79 (s, OCH3); 1.75 (s, C(CH3)=CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.02 (-C=O); 152.90; 147.18; 140.76; 123.39; 122.84; 113.76; 112.33; 111.28; 71.56; 55.75; 19.16。
【0134】
(実施例25)
雄性Sprague-Dawleyラットへのインスリン経口投与
インスリン原液(15mg/ml)(ヒト亜鉛インスリン、Calbiochem-Novabiochem Corp.、カリフォルニア州、ラホーヤ)を、脱イオン水で調製した。水溶液中、本発明の送達薬剤化合物200mg/kgおよびインスリン0.5mg/kgを含有する経口投与組成物を、実施例2〜24で調製した化合物について調製した。
【0135】
投与溶液1mlを、平均体重約225〜250グラムの絶食させた雄性Sprague-Dawleyラットに、強制経口投与によって投与した。次いで、血糖値をグルコメーター(One Touch Ultra(登録商標)、LifeScan, Inc.)によって決定し、媒体対照(水1ml/kg)と比較した。サンプルを投与前(時間0)ならびに投与の15、30、45および60分後に収集した。グルコースの減少率(%)を、以下の表1に示す。各値はC最小に相当し、各送達薬物について実験を実施した回数に対する平均減少率(%)である。
【0136】
【表3】

【0137】
インスリン投与溶液も、表2に示すように調製した。溶液を、絶食させた雄性Sprague-Dawleyラットに投与し、グルコースの減少率(%)を、前述と同じように決定した。
【0138】
【表4】

【0139】
(実施例26)
式IIの化合物を、スキーム2に従って、対応するエチルヒドロキシ-ベンゾエートおよびブロミドのカップリング反応によって合成する。
【0140】
【化8】

【0141】
(実施例27)
3-プロポキシ-安息香酸(化合物24):
N2下で、エチル3-ヒドロキシベンゾエート(4.16g、25mmol)、プロピルブロミド(4.31g、3.2ml、35mmol)および炭酸カリウム(4.15g、30mmol)の乾燥2-ブタノン(100ml)中混合物を、48時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却した後、懸濁した無機塩を濾過によって除去した。得られた溶液を回転蒸発によって濃縮することによって、薄黄色がかったシロップが得られ、次いでそれを2NのNaOH(18ml、36mmol)およびEtOH(30ml)と混合した。この混合物を50℃で2時間撹拌した後、エタノールを減圧下で除去した。水溶液を、6NのHClによって5℃でpH2の酸性にして、白色沈殿物を生成し、次いで濾過によって収集した。ヘキサン/エーテルからのこの粗生成物の再結晶によって、純粋な3-プロポキシ-安息香酸を無色結晶として得た(3.77g、83.7%)。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.43 (m, 1芳香族 H); 7.34 (m, 2芳香族 H); 7.08 (m, 1芳香族 H); 3.88 (t, CH3CH2CH2O); 1.65 (m, CH3CH2CH2O); 0.88 (t, CH3CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.12 (-C=O); 158.63; 132.12; 129.68; 121.41; 119.33; 114.41; 69.09; 21.95; 10.32。
【0142】
(実施例28)
4-プロポキシ-安息香酸(化合物25):
プロピルブロミドおよびエチル4-ヒドロキシベンゾエートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、4-プロポキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.58 (s, COOH); 7.86 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 6.97 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 3.97 (t, CH3CH2CH2O); 1.72 (m, CH3CH2CH2O); 0.96 (t, CH3CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.99 (-C=O); 162.29; 131.33 (2芳香族 C); 122.78; 114.18 (2芳香族 C); 69.21; 21.90; 10.30。
【0143】
(実施例29)
2-プロポキシ-安息香酸(化合物26):
プロピルブロミドおよびエチルサリチレートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、2-プロポキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.56 (s, COOH); 7.61 (m, 1芳香族 H); 7.45 (m, 1芳香族 H); 7.07 (m, 1芳香族 H); 6.96 (m, 1芳香族 H); 3.96 (t, CH3CH2CH2O); 1.71 (m, CH3CH2CH2O); 0.96 (t, CH3CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.49 (-C=O); 157.41; 132.82; 130.51; 121.73; 119.91; 113.35; 69.63; 22.04; 10.39。
【0144】
(実施例30)
3-ブトキシ-安息香酸(化合物27):
ブチルブロミドおよびエチル3-ヒドロキシベンゾエートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、3-ブトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.93 (s, COOH); 7.48 (m, 1芳香族 H); 7.40 (m, 2芳香族 H); 7.12 (m, 1芳香族 H); 3.97 (t, CH3CH2CH2CH2O); 1.69 (m, CH3CH2CH2CH2O); 1.42 (m, CH3CH2CH2CH2O); 0.91 (t, CH3CH2CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.12 (-C=O); 158.63; 132.13; 129.67; 121.40; 119.31; 114.41; 67.30; 30.64; 18.68; 13.65。
【0145】
(実施例31)
4-ブトキシ-安息香酸(化合物28):
ブチルブロミドおよびエチル4-ヒドロキシベンゾエートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、4-ブトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.57 (s, COOH); 7.85 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 6.98 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 4.02 (t, CH3CH2CH2CH2O); 1.69 (m, CH3CH2CH2CH2O); 1.43 (m, CH3CH2CH2CH2O); 0.92 (t, CH3CH2CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.99 (-C=O); 162.29; 131.32 (2芳香族 C); 122.77; 114.17 (2芳香族 C); 67.45; 30.58; 18.66; 13.63。
【0146】
(実施例32)
2-ブトキシ-安息香酸(化合物29):
N2下で、エチルサリチレート(4.16g、25mmol)、ブチルブロミド(4.80g、3.77ml、35mmol)および炭酸カリウム(4.15g、30mmol)の乾燥2-ブタノン(100ml)中混合物を、48時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却した後、懸濁した無機塩を濾過によって除去した。得られた溶液を回転蒸発によって濃縮することによって、薄黄色がかったシロップが得られ、次いでそれを2NのNaOH(18ml、36mmol)およびEtOH(30ml)と混合した。この混合物を50℃で2時間撹拌した後、エタノールを減圧下で除去した。水溶液を、6NのHClによって5℃でpH2の酸性にした後、混合物をEt2O(50ml×3)で抽出した。有機相を混合し、水(10ml×2)でそれぞれ洗浄した。エーテル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮して、2-ブトキシ-安息香酸を油として得(3.40g、17.5mmol)、次いで1Mのナトリウムトリメチルシラノレート(17.0ml、17.0mmol)で処理して、ナトリウム2-アリルオキシ-6-メチル-ベンゾエート(3.53g、65.3%)を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, D2O): 7.22 (m, 2芳香族 H); 6.93 (m, 2芳香族 H); 3.94 (t, CH3CH2CH2CH2O); 1.59 (m, CH3CH2CH2CH2O); 1.32 (m, CH3CH2CH2CHzO); 0.78 (t, CH3CH2CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, D2O): 176.54 (-C=O); 154.93; 130.10; 129.81; 127.85; 120.82; 114.13; 69.26; 30.64; 18.68; 13.21。
【0147】
(実施例33)
4-イソブトキシ-安息香酸(化合物30):
イソブチルブロミドおよびエチル4-ヒドロキシベンゾエートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、4-イソブトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.56 (s, COOH); 7.85 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 6.98 (d, J = 8.8, 2芳香族 H); 3.80 (d, J = 6.4, (CH3)2CHCH2O); 2.01 (m, (CH3)2CHCH2O); 0.96 (d, J = 6.4, (CH3)2CHCH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 166.97 (-C=O); 162.35; 131.32 (2芳香族 C); 122.78; 114.22 (2芳香族 C); 73.89; 27.60; 18.94。
【0148】
(実施例34)
3-イソブトキシ-安息香酸(化合物31):
イソブチルブロミドおよびエチル3-ヒドロキシベンゾエートの反応を、炭酸カリウムの存在下で化合物24について記載のように実施して、3-イソブトキシ-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.94 (s, COOH); 7.48 (m, 1芳香族 H); 7.40 (m, 2芳香族 H); 7.12 (m, 1芳香族 H); 3.76 (d, J = 6.4, (CH3)2CHCH2O); 2.00 (m, (CH3)CHCH2O); 0.96 (d, J = 6.4, (CH3)2CHCH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.11 (-C=O); 158.73; 132.12; 129.68; 121.42; 119.35; 114.46; 73.46; 27.66; 18.98 (2 C)。
【0149】
(実施例35)
雄性Sprague-Dawleyラットへのインスリン経口投与
インスリン原液(15mg/ml)(ヒト亜鉛インスリン、Calbiochem-Novabiochem Corp.、カリフォルニア州、ラホーヤ)を、脱イオン水で調製した。水溶液中、本発明の送達薬剤化合物200mg/kgおよびインスリン0.5mg/kgを含有する経口投与組成物を、実施例27〜34で調製した化合物について調製した。投与溶液1mlを、平均体重約225〜250グラムの絶食させた雄性Sprague-Dawleyラットに、強制経口投与によって投与した。次いで、血糖値をグルコメーター(One Touch Ultra(登録商標)、LifeScan, Inc.)によって決定し、媒体対照(水1ml/kg)と比較した。サンプルを投与前(時間0)ならびに投与の15、30、45および60分後に収集した。グルコースの減少率(%)を、以下の表3に示す。各値はC最小に相当し、各送達薬物について実験を実施した回数に対する平均減少率(%)である。
【0150】
【表5】

【0151】
(実施例36)
式IIIの化合物を、スキーム3に従って、対応するアルコールおよびブロモメチル安息香酸のカップリング反応によって合成した。Rは、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、アリル、1-メチルアリル、2-メチルアリルまたはブテニルである。
【0152】
【化9】

【0153】
(実施例37)
4-ブト-3-エニルオキシメチル-安息香酸(化合物33):
水素化ナトリウム(1.390g、95%、55mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)中懸濁液に、ブト-3-エン-1-オール(3.966g、4.7ml、55mmol)を添加した。反応混合物を30分間還流した後、4-ブロモメチル-安息香酸(5.376g、25mmol)を添加し、反応物をさらに10時間還流し続けた。冷却後、水(100ml)を添加し、テトラヒドロフランを真空下で除去した。この得られた水溶液を、6NのHClを用いて5℃でpH2に調節して、白色沈殿物を生成し、次いで濾過によって収集した。ヘキサン/エーテルからのこの粗生成物の再結晶によって、純粋な4-ブト-3-エニルオキシメチル-安息香酸を無色結晶として得た(4.15g、80.5%)。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.91 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 7.41 (J = 8, 2芳香族 H); 5.81 (m, -CH=CH2); 5.10 (2 d類似, CH=CH2); 4.53 (s, -OCH2-C6H4); 3.49 (m, CH2=CH-CH2CH2O); 2.32 (m, CH2=CH-CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.14 (-C=O); 143.72; 135.49; 129.73; 129.28 (2芳香族 C); 127.08 (2芳香族 C); 116.46; 71.13; 69.18。
【0154】
(実施例38)
4-アリルオキシメチル-安息香酸(化合物32):
アリルアルコールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-アリルオキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.91 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 7.42 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 5.90 (m, -CH=CH2); 5.30、5.18 (2 d類似, -CH=CH2); 4.54 (s, -OCH2-C6H4); 4.01 (2 d類似, CH2=CHCH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 161.18 (-C=O); 143.48; 134.97; 129.95; 129.31 (2芳香族 C); 127.11 (2芳香族 C); 116.63; 70.64 (2 C)。
【0155】
(実施例39)
4-(1-メチル-アリルオキシメチル)-安息香酸(化合物34):
ブト-3-エン-2-オールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-(1-メチル-アリルオキシメチル)-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.89 (S, COOH); 7.90 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 7.42 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 5.77 (m, -CH=CH2); 5.21、5.16 (2 d類似, -CH=CH2); 4.54、4.44 (AB, J = 8.9, -OCH2-C6H4); 3.95 (m, CH(CH3)O); 1.22(d, CH(CH3)O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.14 (-C=O); 144.00; 140.10; 129.65; 129.27 (2芳香族 C); 1267.00 (2芳香族 C); 116.06; 75.83; 68.56; 20.97。
【0156】
(実施例40)
4-(2-メチル-アリルオキシメチル)-安息香酸(化合物35):
2-メチル-プロプ-2-エン-1-オールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-(2-メチル-アリルオキシメチル)安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 12.85 (S, COOH); 7.91 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 7.42 (d, J = 8.3, 2芳香族 H); 4.96、4.88 (2 s類似; C=CH2); 4.51 (s, -OCH2-C6H4); 3.90 (s, CH2O); 1.69 (s, CH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.12 (-C=O); 143.60; 141.98; 129.74; 129.32 (2芳香族 C); 127.09(2芳香族 C); 111.74; 73.50; 70.52; 19.29。
【0157】
(実施例41)
3-(2-メチル-アリルオキシメチル)-安息香酸(化合物37):
水素化ナトリウム(1.516g、95%、60mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)中懸濁液に、2-メチル-プロプ-2-エン-1-オール(4.323g、4.1ml、60mmol)を添加した。反応混合物を30分間還流した後、3-クロロメチル-安息香酸(4.10g、24mmol)を添加し、反応物をさらに10時間還流し続けた。冷却後、水(100ml)を添加し、テトラヒドロフランを真空下で除去した。この得られた水溶液を、6NのHClを用いて5℃でpH2に調節し、混合物をEt2O(50ml×3)で抽出した。有機相を混合し、水(10ml×2)でそれぞれ洗浄した。エーテル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮して、3-(2-メチル-アリルオキシメチル)-安息香酸を無色の油として得た(4.25g、85.9%)。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.90 (m, 1芳香族 H); 7.85 (m, 1芳香族 H); 7.55 (m, 1芳香族 H); 7.45 (m, 1芳香族 H); 4.96、4.88 (2 s類似; C=CH2); 4.50 (s, -OCH2-C6H4); 3.90 (s, CH2O); 1.69 (s, CH3)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.22 (-C=O); 142.03; 139.00; 131.72; 130.78; 128.56; I28.31; 128.07; 111.71; 73.41; 70.58; 19.30。
【0158】
(実施例42)
3-アリルオキシメチル-安息香酸(化合物38):
アリルアルコールおよび3-クロロメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物37について記載のように実施して、3-アリルオキシメチル-安息香酸を無色の油として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.90 (m, 1芳香族 H); 7.85 (m, 1芳香族 H); 7.55 (m, 1芳香族 H); 7.47 (m, 1芳香族 H); 5.92 (m, -CH=CH2); 5.30、5.16 (2 d類似, -CH=CH2); 4.52 (s, -OCH2-C6H4); 4.00 (d類似, CH2=CHCH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 138.98; 135.04; 131.77; 130.80; 128.56; 128.34; 128.14; 116.60; 70.70; 70.55。
【0159】
(実施例43)
3-ブト-3-エニルオキシメチル-安息香酸(化合物36):
ブト-3-エン-1-オールおよび3-クロロメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物37について記載のように実施して、3-ブト-3-エニルオキシメチル-安息香酸を無色の油として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (m, 1芳香族 H); 7.84 (m, 1芳香族 H); 7.54 (m, 1芳香族 H); 7.47 (m, 1芳香族 H); 5.80 (m, - CH=CH2); 5.06 (2 d類似, -CH=CH2); 4.61 (s, -OCH2-C6H4); 3.49 (m, CH2=CH-CH2CH2O); 2.31 (m, CH2=CH-CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.14 (-C=O); 139.11; 135.52; 131.72; 130.76; 128.54; 128.27; 128.10; 126.44; 71.17; 69.06; 33.70。
【0160】
(実施例44)
4-エトキシメチル-安息香酸(化合物39):
エタノールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-エトキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 7.40 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 4.50 (s, OCH2C6H4-); 3.49 (q, J = 6.9, CH3CH2); 1.15 (t, J = 6.9, CH3CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 143.88; 129.65; 129.28 (2芳香族 C); 127.05 (2芳香族 C); 70.95; 65.25; 15.06。
【0161】
(実施例45)
4-イソプロポキシメチル-安息香酸(化合物40):
イソプロパノールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-イソプロポキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 7.41 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 4.51 (s, OCH2C6H4-); 3.63 (m, CH(CH3)2); 1.14 (d, CH(CH3)2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 144.47; 129.52; 129.23 (2芳香族 C); 126.93 (2芳香族 C); 70.67; 68.47; 22.00 (2 C)。
【0162】
(実施例46)
4-プロポキシメチル-安息香酸(化合物41):
プロパノールおよび4-ブロモメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、4-プロポキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (d, J = 8.2, 2芳香族 H); 7.40 (d, J = 8.2, 2芳香族 , H); 4.50 (s, OCH2C6H4-); 3.38 (t, CH3CH2CH2O); 1.54 (m, CH3CH2CH2O); 0.87 (t, CH3CH2CH2O)。)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 143.94; 129.67; 129.30 (2芳香族 C); 127.03 (2芳香族 , C); 71.53; 71.13; 22.43; 10.55。
【0163】
(実施例47)
3-エトキシメチル-安息香酸(化合物42):
エタノールおよび3-クロロメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、3-エトキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (m, 1芳香族 H); 7.84 (m, 1芳香族 H); 7.54 (m, 1芳香族 H); 7.46 (m, 1芳香族 H); 4.49 (s, OCH2C6H4-); 3.48 (q, J = 6.9, CH3CH2); 1.15 (t, J = 6.9, CH3CH2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 139.26; 131.67; 130.76; 128.51; 128.23; 128.06; 71.01; 65.14; 15.07。
【0164】
(実施例48)
3-イソプロポキシメチル-安息香酸(化合物43):
イソプロパノールおよび3-クロロメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、3-イソプロポキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (m, 1芳香族 H); 7.84 (m, 1芳香族 H); 7.54 (m, 1芳香族 H); 7.46 (m, 1芳香族 H); 4.49 (s, OCH2C6H4-); 3.653 (m, CH(CH3)2); 1.14 (d, CH(CH3)2)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.24 (-C=O); 139.79; 131.56; 130.68; 128.43; 128.08; 127.92; 70.54; 68.50; 22.02 (2 C)。
【0165】
(実施例49)
3-プロポキシメチル-安息香酸(化合物44):
プロパノールおよび3-クロロメチル-安息香酸の反応を、水素化ナトリウムの存在下で化合物33について記載のように実施して、3-プロポキシメチル-安息香酸を白色粉末として得た。1H-NMR (400MHz, d6-DMSO): 7.89 (m, 1芳香族 H); 7.84 (m, 1芳香族 H); 7.53 (m, 1芳香族 H); 7.46 (m, 1芳香族 H); 4.50 (s, OCH2C6H4-); 3.38 (t, CH3CH2CH2O); 1.54 (m, CH3CH2CH2O); 0.87 (t, CH3CH2CH2O)。13C-NMR (100MHz, d6-DMSO): 167.25 (-C=O); 139.31; 131.63; 130.77; 128.51; 128.22; 128.01; 71.40; 71.16; 22.43; 10.56。
【0166】
(実施例50)
雄性Sprague-Dawleyラットへのインスリン経口投与
インスリン原液(15mg/ml)(ヒト亜鉛インスリン、Calbiochem-Novabiochem Corp.、カリフォルニア州、ラホーヤ)を、脱イオン水で調製した。水溶液中、本発明の送達薬剤化合物200mg/kgおよびインスリン0.5mg/kgを含有する経口投与組成物を、実施例37〜49で調製した化合物について調製した。投与溶液1mlを、平均体重約225〜250グラムの絶食させた雄性Sprague-Dawleyラットに、強制経口投与によって投与した。次いで、血糖値をグルコメーター(One Touch Ultra(登録商標)、LifeScan, Inc.)によって決定し、媒体対照(水1ml/kg)と比較した。サンプルを投与前(時間0)ならびに投与の15、30、45および60分後に収集した。グルコースの減少率(%)を、以下の表5に示す。各値はC最小に相当し、各送達薬物について実験を実施した回数に対する平均減少率(%)である。
【0167】
【表6】

【0168】
(実施例51)
裏付けなしの実施例
本明細書に先に開示の実施形態に加えて、以下の組成物を調製することができる。
【0169】
化合物1またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0170】
化合物2またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0171】
化合物3またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0172】
化合物4またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0173】
化合物5またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0174】
化合物6またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0175】
化合物7またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0176】
化合物8またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0177】
化合物9またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0178】
化合物10またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0179】
化合物11またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0180】
化合物12またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0181】
化合物13またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0182】
化合物14またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0183】
化合物15またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0184】
化合物16またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0185】
化合物17またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0186】
化合物18またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0187】
化合物19またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0188】
化合物20またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0189】
化合物21またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0190】
化合物22またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0191】
化合物23またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0192】
化合物24またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0193】
化合物25またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0194】
化合物26またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0195】
化合物27またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0196】
化合物28またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0197】
化合物29またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0198】
化合物30またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0199】
化合物31またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0200】
化合物32またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0201】
化合物33またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0202】
化合物34またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0203】
化合物35またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0204】
化合物36またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0205】
化合物37またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0206】
化合物38またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0207】
化合物39またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0208】
化合物40またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0209】
化合物41またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0210】
化合物42またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0211】
化合物43またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0212】
化合物44またはその塩、および以下の少なくとも1つ:成長ホルモン、インスリン、ヘパリン、カルシトニン、クロモリンナトリウム、ガリウム塩、デフェロキサミン、副甲状腺ホルモン、ビスフォスフォネート、BIBN4096BS、グルカゴン、GLP-I、ペプチドYY(PYY)、またはその等価物、類似体もしくは断片を含む医薬組成物。
【0213】
前述の特許、特許出願、試験方法および刊行物は、それら全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0214】
本発明を、その幾つかの実施形態を特に参照しながら詳説してきたが、当業者には、先の詳細な説明に照らして本発明の多数の変更および改変それら自体が明らかになることを理解されよう。全てのかかる明白な変更および改変は、本発明の添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱せずに行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

および薬学的に許容できるその塩
からなる群から選択される化合物。
【請求項2】
(A)活性薬剤ならびに
(B)式
【化1】

および薬学的に許容できるその塩で表される少なくとも1つの送達薬剤化合物 (式中、
nは、1、2、3または4であり、
R1、R2およびR3は、独立に、水素、メチルまたはハロゲンであり、
R4は、水素、メチル、メトキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アセチルまたは2-ヒドロキシ-エトキシである)
を含む組成物。
【請求項3】
R1〜R4の少なくとも1つが、メチル、メトキシ、ヒドロキシまたはハロゲンである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
R1〜R4の少なくとも1つが、塩素またはフッ素である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
R1〜R4の少なくとも1つが、塩素またはフッ素である、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
(A)活性薬剤および
(B)
【表2A】

【表2B】

【表2C】

【表2D】

からなる群から選択される少なくとも1つの送達薬剤化合物
を含む組成物。
【請求項7】
(A)活性薬剤ならびに
(B)式
【化2】

および薬学的に許容できるその塩で表される少なくとも1つの送達薬剤化合物 (式中、
Rは、C1〜C6分岐または直鎖アルキルである)
を含む組成物。
【請求項8】
前記送達剤が
【表3A】

【表3B】

および薬学的に許容できるその塩から選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
(A)活性薬剤および
(B)式
【化3】

で表される少なくとも1つの送達薬剤化合物
(式中、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、アリル、1-メチルアリル、2-メチルアリルまたはブテニルである)
を含む組成物。
【請求項10】
前記送達剤が
【表4A】

【表4B】

および薬学的に許容できるその塩から選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記活性薬剤が、生物活性薬剤、化学活性薬剤、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項2から10までのいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記生物活性薬剤が、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、ホルモン、多糖、ムコ多糖、炭水化物または脂質である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記生物活性薬剤が、成長ホルモン、ヒト成長ホルモン、組換えヒト成長ホルモン、ウシ成長ホルモン、ブタ成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン放出因子、インターフェロン、α-インターフェロン、β-インターフェロン、γ-インターフェロン、インターロイキン-1、インターロイキン-2、インスリン、ブタインスリン、ウシインスリン、ヒトインスリン、ヒト組換えインスリン、インスリン様成長因子(IGF)、IGF-1、ヘパリン、未分画ヘパリン、ヘパリノイド、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、非常に低分子量のヘパリン、超低分子量ヘパリン、カルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、ブタカルシトニン、ヒトカルシトニン、エリスロポエチン、心房性ナトリウム利尿因子、抗原、モノクローナル抗体、ソマトスタチン、プロテアーゼ阻害剤、副腎皮質刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン、オキシトシン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、卵胞刺激ホルモン、グルコセレブロシダーゼ、トロンボポエチン、フィルグラスチム、プロスタグランジン、シクロスポリン、バソプレシン、クロモリンナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、クロモグリク酸二ナトリウム、バンコマイシン、デフェロキサミン、ビスフォスフォネート、アレンドロネート、チルドロネート、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、オルパドロネート、インカドロネート、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTHの断片、抗片頭痛薬、スマトリプタン、アルモトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、フロバトリプタン、エレトリプタン、BIBN-4096BS、カルシトニン遺伝子関連タンパク質拮抗薬、グルカゴン様ペプチド1、アルガトロバン、グルカゴン、キャスポファンギン酢酸塩、抗菌剤、抗生物質、抗バクテリア剤、抗真菌剤、ビタミン、およびこれらの化合物の類似体、断片、模倣剤、またはポリエチレングリコール(PEG)修飾型誘導体、あるいはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記生物活性薬剤が、インスリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、ヘパリン、組換えヒト成長ホルモン、グルカゴン、キャスポファンギン酢酸塩、カルシトニン、PTH、ザナミビル、エリスロポエチン、これらの化合物の類似体、断片、模倣剤、およびポリエチレングリコール(PEG)修飾型誘導体、ならびにそれらの組合せから選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記生物活性薬剤がインスリンを含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
インスリン約0.1〜2.0mg/kgおよび前記送達薬剤化合物約50〜800mg/kgを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記生物活性薬剤がヘパリンを含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項18】
ヘパリン約5〜125mg/kgおよび前記送達薬剤化合物約5〜500mg/kgを含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記生物活性薬剤が組換えヒト成長ホルモンを含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項20】
組換えヒト成長ホルモン約0.25〜10mg/kgおよび前記送達薬剤化合物約50〜500mg/kgを含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記生物活性薬剤が黄体形成ホルモン放出ホルモンを含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項22】
黄体形成ホルモン放出ホルモン約0.1〜10mg/kgおよび前記送達薬剤化合物約50〜500mg/kgを含む、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記生物活性薬剤がキャスポファンギン酢酸塩を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項24】
キャスポファンギン酢酸塩約5〜125mg/kgおよび前記送達薬剤化合物約50〜500mg/kgを含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
(A)請求項2から10までのいずれか一項に記載の送達薬剤化合物、
(B)活性薬剤、および
(C)(a)賦形剤、
(b)希釈剤、
(c)崩壊剤、
(d)潤滑剤、
(e)可塑剤、
(f)着色剤、
(g)投与媒体、または
(h)それらの組合せ
を含む投与単位形態。
【請求項26】
前記活性薬剤が、生物活性薬剤、化学活性薬剤、およびその組合せからなる群から選択される、請求項25に記載の投与単位形態。
【請求項27】
前記生物活性薬剤が、少なくとも1つのタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、ホルモン、多糖、ムコ多糖、炭水化物または脂質を含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項28】
前記生物活性薬剤が、成長ホルモン、ヒト成長ホルモン、組換えヒト成長ホルモン、ウシ成長ホルモン、ブタ成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン放出因子、インターフェロン、α-インターフェロン、β-インターフェロン、γ-インターフェロン、インターロイキン-1、インターロイキン-2、インスリン、ブタインスリン、ウシインスリン、ヒトインスリン、ヒト組換えインスリン、インスリン様成長因子(IGF)、IGF-1、ヘパリン、未分画ヘパリン、ヘパリノイド、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、非常に低分子量のヘパリン、超低分子量ヘパリン、カルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、ブタカルシトニン、ヒトカルシトニン、エリスロポエチン、心房性ナトリウム利尿因子、抗原、モノクローナル抗体、ソマトスタチン、プロテアーゼ阻害剤、副腎皮質刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン、オキシトシン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、卵胞刺激ホルモン、グルコセレブロシダーゼ、トロンボポエチン、フィルグラスチム、プロスタグランジン、シクロスポリン、バソプレシン、クロモリンナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、クロモグリク酸二ナトリウム、バンコマイシン、デフェロキサミン、ビスフォスフォネート、アレンドロネート、チルドロネート、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、オルパドロネート、インカドロネート、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTHの断片、抗片頭痛薬、スマトリプタン、アルモトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、フロバトリプタン、エレトリプタン、BIBN-4096BS、カルシトニン遺伝子関連タンパク質拮抗薬、グルカゴン様ペプチド1、アルガトロバン、グルカゴン、キャスポファンギン酢酸塩、抗菌剤、抗生物質、抗バクテリア剤、抗真菌剤、ビタミン、およびこれらの化合物の類似体、断片、模倣剤、またはポリエチレングリコール(PEG)修飾型誘導体、あるいはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項29】
前記生物活性薬剤が、インスリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、ヘパリン、組換えヒト成長ホルモン、グルカゴン、キャスポファンギン酢酸塩、カルシトニン、PTH、ザナミビル、エリスロポエチン、これらの化合物の類似体、断片、模倣剤、およびポリエチレングリコール(PEG)修飾型誘導体、ならびにそれらの組合せから選択される、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項30】
前記活性薬剤がインスリンを含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項31】
前記活性薬剤がヘパリンを含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項32】
前記活性薬剤が組換えヒト成長ホルモンを含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項33】
前記活性薬剤が黄体形成ホルモン放出ホルモンを含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項34】
前記活性薬剤がキャスポファンギン酢酸塩を含む、請求項26に記載の投与単位形態。
【請求項35】
錠剤、カプセル、粉末または液剤を含む投与媒体を含む、請求項25から34までのいずれか一項に記載の投与単位形態。
【請求項36】
前記投与媒体が、水、1,2-プロパンジオール、エタノール、オリーブ油およびそれらの組合せからなる群から選択される液体である、請求項35に記載の投与単位形態。
【請求項37】
請求項2から36までのいずれか一項に記載の組成物を動物に経口投与するステップを含む、生物活性薬剤を、それを必要としている動物に投与する方法。
【請求項38】
請求項2から36までのいずれか一項に記載の組成物を動物に投与するステップを含む、高血糖を特徴とする動物の疾患を治療する方法。
【請求項39】
有効量のヘパリンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を動物に投与するステップを含む、血管内血栓を特徴とする動物の疾患を治療または予防する方法。
【請求項40】
有効量のヘパリンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を個体に投与するステップを含む、感受性の個体における深部静脈血栓症を治療または予防する方法。
【請求項41】
有効量の組換えヒト成長ホルモンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を対象に投与するステップを含む、対象の低身長症を治療または予防する方法。
【請求項42】
有効量の黄体形成ホルモン放出ホルモンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を、それを必要としている対象に投与するステップを含む、成長ホルモンの補給を必要とする疾患を治療または予防する方法。
【請求項43】
有効量の黄体形成ホルモン放出ホルモンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を、それを必要としている対象に投与するステップを含む、黄体形成ホルモン放出ホルモンの補給を必要とする男性または女性における不妊症を治療または予防する方法。
【請求項44】
有効量の黄体形成ホルモン放出ホルモンおよび請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を、それを必要としている対象に投与するステップを含む、黄体形成ホルモン放出ホルモンの補給を必要とする疾患を治療または予防する方法。
【請求項45】
有効量のキャスポファンギン酢酸塩および請求項2から10までのいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの送達薬剤化合物を、それを必要としている対象に投与するステップを含む、カンジダ症または他の全身性もしくは局所性真菌感染症を治療または予防する方法。
【請求項46】
請求項2から10までのいずれか一項に記載の少なくとも1つの送達薬剤化合物を医薬組成物に添加するステップを含む、活性薬剤を含有する医薬組成物の生体利用能を増大する方法。
【請求項47】
(A)少なくとも1つの活性薬剤、
(B)請求項2から10までのいずれか一項に記載の少なくとも1つの送達薬剤化合物、および
(C)任意選択で投与媒体
を混合するステップを含む、組成物の調製方法。

【公表番号】特表2010−522243(P2010−522243A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501121(P2010−501121)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/057801
【国際公開番号】WO2008/116141
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(500139958)エミスフェアー・テクノロジーズ・インク (28)
【Fターム(参考)】