説明

アルカンの脱水素化用触媒担体としての高空隙率セラミックス発泡体

この発明は、アルカンの脱水素化および酸化的脱水素化における触媒用担体に適した材料に関し、この材料は、酸化物系あるいは非酸化物系のセラミックス発泡体として製造され、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化珪素、酸化スズ、二酸化ジルコニウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、窒化ホウ素、を組み合わせた物質を含有し得るものであり、一またはそれ以上の適宜の触媒活性物質が含浸されている。これによって、流体に対する触媒の抵抗が大幅に減少し、触媒活性物質への接触性が大きく改善され、材料の熱的および機械的安定性が高まる。本発明はまた、この材料の製造方法と、本発明による材料を用いたアルカン脱水素化方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アルカンを脱水素化する触媒に適していて、触媒活性物質が含浸されたセラミックス発泡体担体から成る材料に関する。この発明による材料を用いて、水蒸気と混合したアルカンを高温で脱水素化して、水素、アルケン及び水蒸気と混合した未転換アルカンを得るプロセスを実行することができる。また、この発明による材料によって、水蒸気および酸素と混合したアルカンを高温で酸化的脱水素化して、アルケン、水素、未転換アルカン、及び水蒸気と混合した反応水蒸気を得るプロセスを実行することもできる。この発明は更に、この発明にかかる材料の製造方法に関する。
【0002】
工業的に実施されるアルカンの脱水素化は、廉価なパラフィンを元にオレフィンを得る可能性を提供するものであり、これはより高い反応性が理由となって高価であり、需要が高まっている。パラフィンの工業的脱水素化は、減速ガスとしての水蒸気の存在下で実行可能であり、ここではパラフィンが脱水素化されてアルケンと水素が得られる。このプロセスの工程は、吸熱反応であるため、熱の供給がなければ反応混合物が冷えてしまう。従って、このプロセスは、予め温めた反応混合物を断熱した反応器通過させる断熱反応として、あるいは外部から加熱されたチューブ状反応器内の間接熱反応として、実行される。
【背景技術】
【0003】
このプロセスの工程は、第1工程で発生する水素を選択的に燃焼させる後続の酸化反応工程と組み合せることが可能である。これによって、一方で、後続のプロセスで使用できる熱を生成し、他方では、水素の燃焼によって水素の分圧が低下し、これによって脱水素化の化学平衡がアルケンの形成にとって有利に変わることになる。更に望ましいプロセス手順を達成するためには、脱水素化と選択的水素燃焼プロセスの工程は、通常、順次行われる。
【0004】
間接熱脱水素化は、この目的に適した改質反応器内で実行される。反応ガスはバーナーで間接的に加熱される。通常、反応に必要な熱は平衡になるのみならず、反応ガスは更に高温で反応器から出てゆく。反応後、未転換アルカンを含んでいる生成ガスは、選択的水素燃焼用反応器に導かれ、そこで燃焼反応によって再加熱されて、次いでアルケンと副生成物を分離した後、間接熱脱水素化プロセスに戻される。この反応の実行は適宜の数の中間工程を含んでいてもよい。
【0005】
WO2004/039920A2公報は、不飽和炭化水素の生成プロセスについて述べている。ここでは、第1ステップにおいて、とりわけアルカンを含有する炭化水素混合物、これは水蒸気を含んでいてもよく本質的に酸素を含有していない、を標準的な脱水素化条件の第1触媒床に連続操作モードで通過させ、続いて、第1ステップで得られた反応混合物に水並びに水蒸気と酸素を含有するガスを混合して、次いで得られた反応混合物を、水素の酸化と炭化水素の更なる脱水素化のための別の触媒床を通して後続の第2ステップに導く。これによって、未転換アルカン、水素、副生成物、及び水蒸気と混合したアルケンが得られる。このアルケンは、適切なプロセスの工程を経て生成混合物から分離することができる。
【0006】
このプロセスには、脱水素化と酸化的水素燃焼の双方に適した触媒を使うことが可能である。適当な触媒はUS5151401A公報に記載されている。この触媒を作るには、アルミン酸亜鉛化合物の担体に亜塩素プラチナ化合物を含浸させ、焼成ステップにおいて担体にプラチナ化合物を固定化する。続く洗浄ステップでは、この担体は、このプロセスで放出される腐食性が強い塩化物イオンを含んでいない。担体の特性を改善するために、この担体を酸化亜鉛、酸化スズ、ステアリン酸及び黒鉛の化合物と混合してもよい。
【0007】
脱水素化プロセスは通常、450℃乃至820℃の温度で行われる。適切な温度調節を行うために、脱水素化前にこのプロセスに水蒸気を加え、酸化的水素燃焼前のプロセスに水蒸気、水素または水蒸気と水素の混合物を加える。水蒸気を加えることによって、触媒への炭素の付着量が減少する。
【0008】
通過するガスの流速を高め、触媒の耐熱性を充分高くするために、担体に支持された触媒を、焼成プロセスもしくは焼結プロセスで押圧して成形体にする。適宜の成形体は、例えば、円筒状成形体、ペレット、あるいは等しい直径0.1mmから30mmの球体である。このジオメトリーの欠点は、反応ガスが成形体の内部に流入しにくいことであり、更に、圧力損失は、とりわけ触媒充填物の密度が非常に高い場合に、有意でありつづける。反応器への触媒成形体の装填は、成形体のジオメトリーにより、往々にして高い費用負担を伴う。結果的に成形体が壊れることもあり、それによって充填物の流動性が逆に作用することもある。
【0009】
従って、可能な限り低い圧力損失で、適宜の速い流束、並びに、触媒への適切なアクセス可能性を確実にする、触媒のジオメトリーを見いだすことが課題である。触媒は、高い流速であっても、適宜の機械的及び熱的安定性がなくてはならない。
【発明の概要】
【0010】
この発明は、複数物質の特定の組み合わせで構成されるセラミックス発泡体を用いることによって、この課題を解決する。このセラミックス発泡体は、オープンセル型ポリウレタン(PUR)発泡体をベースにすることができる。オープンセル型発泡体の構造は、後のプロセスでセル膜を崩す(すなわち網目状にする)ことによって得ることができる。この物質は、例えば酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、酸化亜鉛、及びアルミン酸亜鉛など酸化物セラミックス群、あるいは、例えば炭化珪素、窒化ホウ素、その他のような非酸化物セラミックス群、から得られる。これらの物質を組み合わせてもよい。これらの物質の懸濁液にPUR発泡体を浸漬させ、乾燥させ、焼結させることによって、担体材料として作用するセラミックス発泡体が得られる。触媒活性を得るために、このセラミックス発泡体に一またはそれ以上の好適な触媒活性物質を含浸させる。通常、これは金属プラチナである。また、これらが所望の反応に適している場合は、別の追加的な触媒活性物質を含浸させるようにしてもよい。
【0011】
特許を請求するのは、とりわけ、C2乃至C6のアルカンと水素、酸素、または水素と酸素の混合物を含む気体混合物の触媒変換用材料であり、主にアルケンと水素、並びに追加的に水蒸気が得られ、
当該材料は、単一成分、または酸化物セラミックスもしくは非酸化物セラミックス、または酸化物セラミックスと非酸化物セラミックスの混合物でできたセラミックス発泡体、から成り、
当該材料には、触媒活性を付与する少なくとも1以上の触媒活性物質が含浸されている。
【0012】
酸化物セラミックスはとりわけ、酸化アルミニウム(III)、酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、二酸化亜鉛、あるいはアルミン酸亜鉛が対象である。これらの物質は、単一成分であっても混合物であってもよい。非酸化物セラミックスはとりわけ、炭化珪素、窒化ホウ素が対象である。これらの物質も単一成分であっても混合物であってもよい。すなわち、酸化物および非酸化物の混合物を用いて、担体の材料を作ることができる。
【0013】
担体の特性を向上させるために、担体材料は、酸化クロム(III)、酸化鉄(III)、二酸化ハフニウム、二酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化イットリウム(III)、アルミン酸カルシウム、二酸化セリウム、酸化スカンジウムあるいはゼオライトから成る群からの追加の物質を含んでいてもよい。また、二酸化ジルコニウムは、安定剤として、酸化カルシウム、二酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム(III)、酸化スカンジウムあるいは酸化イッテルビウムと組み合わせて用いてもよい。
【0014】
セラミックス発泡体を製造する典型的な方法は、EP260826B1公報に教示されている。セラミックス発泡体の製造に、例えば、適宜のセラミック原料としてのα酸化アルミニウムを、安定剤としての二酸化チタンと混合して、ポリマー水溶液を添加する。この混合物を撹拌した後、ポリウレタン発泡体ペレットを加えて、混合物を混和させる。次いで、乾燥工程と焼結工程が続く。焼結工程は1600℃までの温度で行なわれ、ポリウレタン発泡体基材を燃焼させる。焼結されたセラミックス発泡体となったスケルトン構造が得られる。
【0015】
より簡単な可能性は、一般的に、ポリウレタン発泡体を、適用形態のジオメトリーにあった適宜の構造体に前もって形成しておくという方法がある。これに該当するジオメトリーは、例えばブロック、またはセル・ブリッジである。この形は、セラミック粒子の懸濁液と焼結用の適当な助剤とを具える。これらは、例えば増粘剤である。この材料は、その後、乾燥工程と、1600℃までの温度の焼結工程を経て、そこでポリウレタン発泡体が燃焼してセラミックス発泡体でできたスケルトン構造が得られる。
【0016】
アルカンの脱水素化反応用触媒担体としてのマクロポーラス状のセラミック材料は公知である。US6072097A公報は、α酸化アルミニウムと他の適当な酸化物から成るマクロポーラス状のセラミック材料について述べている。この方法で製造したセラミックス発泡体には、触媒活性物質として白金とスズまたは銅を含浸させている。US4088607A公報は、アルミン酸亜鉛のセラミックス発泡体と、気泡に付着させた貴金属含有触媒活性物質について述べている。この方法で製造した触媒は、例えば自動車の排気ガスを浄化する触媒に適している。
【0017】
公知のセラミックス発泡体はいずれも、その熱的安定性と機械的安定性にいまだ改善を必要とする短所を抱えている。触媒担体として使用される適宜安定性があるセラミックス発泡体の多くは、含浸させた物質が触媒特性に対して望ましくない影響を及ぼすと云う短所がある。このことは、前述の担体支持材料が製造された本発明の物質の組み合わせには当てはまらない。
【0018】
予め作られた原料に更に適宜の助剤を注入することができる。これは、例えばオガ屑でもよい。この助剤は原料と混和させて焼結工程において燃焼させ、それによって気孔が生じる。焼結工程で気孔を残してセラミックス発泡体ができるものであれば、オガ屑に代えて他の任意の物質を用いてもよい。
【0019】
このことはとりわけ、アルカン脱水素化あるいは選択的な水素燃焼に適した触媒に適用される。触媒用担体材料としてのセラミックス発泡体のベースとしての本発明の物質の組み合わせは、他の用途への適用についても特許請求の対象となっており、触媒による改質プロセス、気相酸化あるいは水素化がその例である。
【0020】
本発明による材料でできたセラミックス発泡体でできた担体は、機械的にも熱的にも非常に安定しており、含浸された触媒物質に悪影響を及ぼすことがない。
【0021】
この製造プロセスを通して条件設定することで、セラミックス発泡体の気孔率を正確に調整することができる。これによって、それぞれのアプリケーションプロセスにおいて、それぞれ異なる流動特性に基づいて最適に調整することが可能となる。発泡体の気孔率は、BET法によって測定した内側面によって特徴付けることができる。本発明によるプロセスで製造される発泡体の典型的な表面細孔は、200m2*−1である。本発明によるプロセスで製造した発泡体の典型的な細孔密度は、5乃至150PPIになる(PPIとは、直線1インチ当たりの孔数である)。
【0022】
担体上の触媒活性物質は任意のタイプでよいが、いずれの場合でも、所望の反応を触媒する物質である。通常、触媒活性物質は白金系化合物である。これは例えば塩素系化合物を含浸させることによって担体に付着される。塩化物イオンは、一例としてUS5151401Aに記載されているように、続く洗浄工程でセラミックス発泡体から洗い落とされる。
【0023】
本発明による材料は、とりわけアルカン脱水素化における触媒に適している。所望するいずれのタイプのアルカンでも、出発物質として用いることができる。本発明による材料は、プロパンとn−ブタンの脱水素化用の触媒として好適に用いて、プロペンとn−ブテンを得ることができる。随意的な出発物質としての炭化水素は、n−ブテンあるいはエチルベンゼンであり、この脱水素化によってブタジエンもしくはスチレンが得られる。もちろん、アルカン混合物を用いることもできる。アルカンは、水素、水蒸気、酸素、またはこれらのガスの混合物と共に用いることが望ましいが、その物質だけを用いるようにしても良い。
【0024】
本発明による材料は、標準的な脱水素化条件での脱水素化用触媒として用いることができる。典型的な脱水素化条件は、450℃乃至820℃の温度である。特に、500℃乃至650℃の温度が望ましい。
【0025】
本発明によるセラミックス発泡体の形の材料は、アルカンの脱水素化あるいは酸化的脱水素化を容易にする触媒活性材料用担体として適している。本発明によるプロセスによれば、アルカン脱水素化に用いる反応器における流体抵抗を大幅に改善することができる。触媒塊の能動的使用と、気孔有効率は大幅に改善される。このようにして気孔サイズと気孔分布をより効率よく調整することができる。アルカン脱水素化における触媒の熱的および機械的安定性も同様に大幅に改善される。半径方向における熱伝導の改善と、これによってもたらされる筒状反応器内における半径方向の温度勾配の低減によって、触媒を最適に利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
C2乃至C6のアルカンと、水素、水蒸気、酸素またはこれらのガスの任意の組み合わせを含有する混合ガスの触媒脱水素化材料であって、主としてアルケンと水素、並びに追加的に水蒸気を得ることができる材料において、
前記材料がセラミックス発泡体でできており、当該セラミックス発泡体が、酸化物系セラミックス材料または非酸化物系セラミックス材料の混合物の単一成分、または、酸化物系のセラミックスおよび非酸化物系のセラミックスの混合物であり、
前記材料に、触媒活性を付与する少なくとも1以上の触媒活物質が含浸されている、
ことを特徴とする材料。
【請求項2】
請求項1に記載の材料において、
前記酸化物系セラミックスが、酸化アルミニウム(III)、酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、酸化亜鉛、アルミン酸亜鉛、またはこれらの混合物であることを特徴とする材料。
【請求項3】
請求項1に記載の材料において、
前記非酸化物系セラミックスが、炭化珪素、窒化ホウ素、またはこれらの混合物であることを特徴とする材料。
【請求項4】
混合ガスを触媒変換する請求項1に記載の材料において、
前記材料がセラミックス発泡体から成り、当該セラミックス発泡体が、酸化アルミニウム(III)、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、酸化亜鉛、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、窒化ホウ素、の混合物でできており、追加的に、酸化クロム(III)、は酸化鉄(III)、二酸化ハフニウム、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化イットリウム(III)、アルミン酸カルシウム、二酸化セリウム、酸化スカンジウム、又はゼオライトからなる群から選択された一の物質を含有することを特徴とする材料。
【請求項5】
混合ガスを触媒変換する請求項1に記載の材料において、
前記材料はセラミックス発泡体から成り、当該セラミックス発泡体が、酸化アルミニウム(III)、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、酸化亜鉛、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、または窒化ホウ素の混合物でできており、追加的に、酸化クロム(III)、酸化鉄(III)、二酸化ハフニウム、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化イットリウム(III)、アルミン酸カルシウム、二酸化セリウム、酸化スカンジウム、ゼオライト、からなる群から選択された一の物質と、追加的に、酸化カルシウム、二酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム(III)、酸化スカンジウム、酸化イッテルビウムと組み合わせた二酸化ジルコニウムを安定剤として含有することを特徴とする材料。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の、アルカン含有混合ガスを触媒変換する材料において、
前記セラミックス発泡体は、オープンセル型ポリウレタン発泡体あるいはその他のオープンポーラス型プラスチック発泡体であって、当該オープンポーラス特性を任意の製造プロセスで達成することができ、前記発泡はセラミック粒子と適宜の添加物の懸濁液によってもたらされ、得られた発泡は焼結工程を通してセラミックス発泡体となり、当該セラミックス発泡体の製造工程でその形状および気孔率を正確に調整することが可能であり、このセラミックス発泡体には少なくとも一つ以上の触媒活性物質が含浸されていることを特徴とする材料。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の材料を製造する方法において、
製造用助剤としての適宜の添加物と混合したセラミックス前駆体を懸濁液として、予め用意されたポリウレタン発泡体でできた基材に塗布し、その後得られた材料を1600℃で焼結し、これによって触媒活性物質を含浸させたセラミックス発泡体を製造することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の材料を製造する方法において、
きめ細かく分散して燃焼する物質を助剤に用いて、前記焼結工程で当該助剤を燃焼させてセラミックス発泡体に気泡を残すことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の材料を製造する方法において、
前記助剤がオガ屑であることを特徴とする方法。
【請求項10】
アルカン含有混合ガスを触媒変換する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の材料において、
前記セラミックス発泡体が最大200m2*-1の特有な表面細孔を有することを特徴とする材料。
【請求項11】
アルカン含有混合ガスを触媒変換する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の材料において、
前記触媒活性物質が、白金、亜鉛、クロム、又はこれらの混合物を含有することを特徴とする材料。
【請求項12】
アルカン含有混合ガスを触媒変換する方法において、
水素、水蒸気、酸素またはこれらの混合気を含有する混合ガス中のアルカンを、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、二酸化ジルコニウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、又は窒化ホウ素、である物質の混合物でできており、触媒活性物質を含浸させた多孔質セラミックス発泡体に担持された触媒に通過させることを特徴とする方法。
【請求項13】
アルカン含有混合ガスを触媒変換する方法において、
水素、水蒸気、酸素またはこれらの混合気を含有する混合ガス中のアルカンを、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、二酸化ジルコニウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、窒化ホウ素、である物質の混合物でできており、追加的に、酸化クロム(III)、酸化鉄(III)、二酸化ハフニウム、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化イットリウム(III)、アルミン酸カルシウム、二酸化セリウム、酸化スカンジウム、ゼオライト、からなる群から選択された一の物質を含有し、触媒活性物質を含浸させた多孔質のセラミックス発泡体に担持された触媒に通過させることを特徴とする方法。
【請求項14】
アルカン含有混合ガスを触媒変換する方法において、
水素、水蒸気、酸素またはこれらの混合気が含有する混合ガス中のアルカンを、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化珪素、二酸化スズ、二酸化ジルコニウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸亜鉛、炭化珪素、窒化ホウ素、である物質の混合物でできており、追加的に、酸化クロム(III)、酸化鉄(III)、二酸化ハフニウム、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化イットリウム(III)、アルミン酸カルシウム、二酸化セリウム、酸化スカンジウム、ゼオライト、からなる群から選択された一の物質と、酸化カルシウム、二酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム(III)、酸化スカンジウム、又は酸化イッテルビウムと組み合わせた二酸化ジルコニウムを安定剤として含有し、触媒活性物質を含浸させた多孔質のセラミックス発泡体に担持された触媒に通すことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項12乃至14のいずれか1項に記載のアルカン含有混合ガスを触媒変換する方法において、
脱水素化を、450℃乃至820℃の温度、好ましくは500℃乃至650℃の温度で行うことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法において、
脱水素化するアルカンが、n−プロパンあるいはn−ブタンであることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法において、
脱水素化する炭化水素が、n−ブテンあるいはエチルベンゼンであることを特徴とする方法。

【公表番号】特表2011−529781(P2011−529781A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521459(P2011−521459)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005440
【国際公開番号】WO2010/015341
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(502099418)ウーデ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (75)
【氏名又は名称原語表記】Uhde GmbH
【住所又は居所原語表記】Friedrich−Uhde−Strasse 15, D−44141 Dortmund, Germany
【Fターム(参考)】