説明

アンテナ装置

【課題】締め付け部材を取付具をアンテナアームに固定することにより、リング状のアンテナ素子をアンテナアームにしっかりと固定する。
【解決手段】取付具2は、第1及び第2の係合部材8,9を備える。第1の係合部材8は、押付部8aと、第1の係合部8bとを備える一方、第2の係合部材9は、押付受け部9aと、アンテナアーム3に係合する係合片部9bとを備える。押付部8a及び押付受け部9aでアンテナ素子1の被取付部1b,1cを挟んで、取付ボルト4及びナット7による締め付けでアンテナ素子1の被取付部1b,1cをアンテナアーム3に対して所定の押付力で取り付ける。係合片部9bがアンテナアーム3に係合した状態で、取付ボルト4及びナット7による適度な締め付けによる前記押付力により固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置、特にアンテナアームに対しリング状のアンテナ素子が取り付けられ、垂直偏波あるいは水平偏波を送受信可能であるアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、リング状のアンテナ素子(主放射素子、副放射素子、導波素子、反射素子など)が、アンテナアームに対し所定間隔を保って配置されるアンテナ装置はすでに知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このようなアンテナ装置、例えば5素子リングアンテナ装置101は、図7に示すように、鉛直方向に延びるマスト102の上端に水平方向に延びるようにアンテナアーム103が取り付けられ、このアンテナアーム103に5つのリング状のアンテナ素子104A〜104Eが取り付けられている。アンテナ素子104Aは反射器素子、アンテナ素子104B,104Cは放射器素子、アンテナ素子104D,104Eは導波器素子である。なお、105は給電ケーブル、106は給電ケース、107は給電ラインカバーである。
【0004】
各アンテナ素子104A〜104Eは、いずれもアンテナアーム103に対し取付具111を介して取り付けられている。例えばアンテナ素子104Aの取り付けは、図8に示すように、アンテナ素子104Aの被取付部104Ab、104Acを取付具111を介して取付ボルト112を用いてアンテナアーム103に固定することによってなされている。
【0005】
この取付具111は、アンテナ素子104Aの、リング状の本体部104Aaに係合する第1の係合部111aと、アンテナアーム103に係合する第2の係合部111bと、取付ボルト112を用いた締め付けでアンテナ素子104Aの被取付部104Abをアンテナアーム103に対して直接的に押し付ける押付部111cとを備える。そして、取付具111の第1の係合部111aがリング状の本体部104Aaに係合した状態で第2の係合部111bをアンテナアーム103に係合させ、取付ボルト112を用いて締め付けることで、アンテナアーム103に対しアンテナ素子104Aが取り付けるようにしている。なお、113は平ワッシャ、114はスプリングワッシャ、115はナットである。
【特許文献1】特開2006−50439号公報(段落0018〜0021及び図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したようなアンテナ装置では、アンテナ素子104Aの被取付部104Ab,104Acを取付具111を介して取り付けるようにしてはいるが、取付具111の製造誤差や仕上がり精度などにより、取付具111の第2の係合部111bをアンテナアーム103に係合させて取付ボルト112で締め付けても、アンテナ素子104Aの被取付部104Abとアンテナアーム103との間に隙間Wが生じたり、取付具111の第2の係合部111bがアンテナアーム103に係合する前に、取付ボルト112でそれ以上締め付けることができなくなり、アンテナ素子104Aをしっかりと固定することができず、アンテナ素子104Aが振れる状態で固定されてしまう場合がある。
【0007】
この発明は、締め付け部材にて取付具をアンテナアームに固定することにより、リング状のアンテナ素子をアンテナアームに振れないように固定できるアンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、アンテナアームに対し、リング状のアンテナ素子が取り付けられるアンテナ装置において、前記アンテナ素子は、リング状の本体部と、締め付け部材にて取付具を介して前記アンテナアームに固定される被取付部とを備えるものであり、前記取付具は、前記アンテナ素子の本体部に係合する第1の係合部と、前記アンテナアームに係合する第2の係合部と、前記締め付け部材による締め付けで前記アンテナ素子の被取付部を前記アンテナアーム側に押し付ける押付部とを備えるものであり、前記第2の係合部が前記アンテナアームに係合した状態で、前記第2の係合部及び前記アンテナ素子の被取付部を前記アンテナアームに対し直接的または間接的に押し付ける、前記取付具の押付部による押付力により、前記アンテナ素子が前記アンテナアームに固定されていることを特徴とする。ここで、締め付け部材は、取付ボルトやナットなどのねじにより締め付けする部材を意味する。
【0009】
このようにすれば、前記第2の係合部が前記アンテナアームに係合した状態で、前記第2の係合部及び前記アンテナ素子の被取付部を前記アンテナアーム側に押し付ける、前記取付具の押付部による押付力により、前記アンテナ素子が前記アンテナアームに固定されているので、第2の係合部が前記アンテナアームに係合した状態を維持して、アンテナアーム側に押し付ける、前記取付具の押付部による押付力によって、前記アンテナ素子が前記アンテナアームに固定される。このように固定することでリング状のアンテナ素子の被取付部が取付具を介してアンテナアームにしっかりと固定され、その固定状態で、アンテナ素子が振れるのが防止される。
【0010】
請求項2に記載のように、前記取付具は、2つの部材を備え、前記2つの部材のうち一方の部材は、前記第1の係合部及び前記押付部を有するものであり、他方の部材は、前記第2の係合部及び、前記押付部との間に前記アンテナ素子の被取付部を挟持する押付受け部と有する構成とすることができる。
【0011】
このようにすれば、押付部と押付受け部とがアンテナ素子の被取付部を挟持した状態でアンテナアームに対し前記アンテナ素子が取り付けられるので、前記アンテナ素子の固定が、締め付け部材を締め付けることで確実にできる。
【0012】
この場合、請求項3に記載のように、前記一方の部材は、前記押付部に対し前記本体部が延びる方向の両側に前記第1の係合部が設けられたものであり、前記他方の部材は、前記押付受け部に対し前記本体部が延びる方向の両側に前記第2の係合部が設けられたものとすることができる。
【0013】
また、請求項4に記載のように、前記取付具は、単一の部材で、2つの前記第1の係合部の間に、前記押付部が設けられ、前記押付部に対し前記本体部が延びる方向に直交する方向の両側に前記第2の係合部が設けられているものであり、前記押付部は、前記締め付け部材である取付ボルトのねじ軸部が挿通される貫通穴が設けられ、この貫通穴の周囲の部分が、前記アンテナアーム側に弾性変形可能なるように可撓性を有する構成とすることも可能である。
【0014】
このようにすれば、押付部は、前記取付ボルトのねじ軸部が挿通される貫通穴の周囲の部分が、前記アンテナアーム側に弾性変形可能なるように可撓性を有する構成とされているので、取付ボルトを締め付ける際に、前記押付部の、前記取付ボルトのねじ軸部が挿通される貫通穴の周囲の部分がアンテナアーム側に撓むように変形する。よって、取付具を介してアンテナ素子の被取付部がアンテナアームにしっかりと固定され、取付状態でのアンテナ素子の振れが防止される。
【0015】
この場合、例えば、請求項5に記載のように、前記押付部は、前記第2の係合部と間に、前記本体部が延びる方向に、スリットが形成されている構成とすればよい。
【0016】
このようにすれば、スリットを形成するという簡単な構成で、押付部の、貫通穴の周囲の部分に可撓性を持たせることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のように、第2の係合部がアンテナアームに係合した状態で、前記第2の係合部及びアンテナ素子の被取付部を前記アンテナアーム側に押し付ける、取付具の押付部による押付力により、前記アンテナ素子を前記アンテナアームに固定しているので、第2の係合部が前記アンテナアームに係合した状態を維持して、アンテナアーム側に押し付ける、前記取付具の押付部による押付力により固定することができる。よって、リング状のアンテナ素子の被取付部を取付具を介してアンテナアームにしっかりと固定し、その固定状態で、アンテナ素子が振れるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
【0019】
図1(a)(b)は本発明の係るアンテナ装置におけるアンテナ素子の取付構造の一実施の形態を示す正面断面図及び側面断面図である。
【0020】
図1(a)(b)に示すように、アンテナ素子1は、リング状の本体部1aと、この第1の部分1aの各端部に設けられる矩形平板状の被取付部1b,1cとを備える。この被取付部1b,1cが重積した状態で、取付具2を介して、アンテナアーム3の所定の位置に取付ボルト4を用いて取り付けられる。なお、5は平ワッシャ、6はスプリングワッシャ、7はナットである。
【0021】
取付具2は、第1の係合部材8と、その第1の係合部材8の内側に配置される第2の係合部材9とを備え、両係合部材8,9によって被取付部1b,1cを挟んだ状態でアンテナアーム3に取り付けるものである。取付ボルト4は、矩形状の頭部4aと、ねじ軸部4bとを有する。
【0022】
第1の係合部材8は、図2(a)〜(e)に示すように、下向きに断面コの字形状の押付部8aと、その押付部8aに対し本体部1aが延びる方向の両側に連設される第1の係合部8b,8bとを有する。第1の係合部8bは、アンテナ素子1の本体部1aに係脱可能に係合する断面逆U字形状で、開放側に向かって幅が徐々に広くなるように形成されている(図2(c)参照)。また、第1の係合部8bは、取付状態で、取付ボルト4による締め付け方向に直交する第1の方向に延びるように設けられ、アンテナ素子1の本体部1aに係合するものである。この第1の係合部8bは、本体部1aの湾曲形状(リング状)に対応して、押付部8aに対して傾斜して連設されている。
【0023】
押付部8aは、図2(e)に示すように、矩形平板状の第1の部分8aaと、この第1の部分8aaの各側縁より第1の部分8aaに直交する方向に延びる第2の部分8abとを有する。第1の部分8aaは、中央部に貫通穴8acが形成され、その両側に切り起こし部8adが形成されている。貫通穴8acに取付ボルト4のねじ軸部4bが挿通され、アンテナアーム3より突出したねじ軸部4bにナット7を螺合して締め付ける際に、切り起こし部8adと頭部4aとの係合関係で、取付ボルト4が空転するのが規制されるようになっている。なお、第1の部分8aaを第2の部材9の押付受け部9aよりも幅広とすることで、第2の部分8abが第2の係合部材9を覆い外観を向上させるようになっているが、この実施の形態では第2の部分8abを省略することも可能である。
【0024】
第2の係合部材9は、図3(a)〜(c)に示すように、矩形板状の押付受け部9aと、この押付受け部9aに対し本体部1aの延びる方向の両側、すなわち押付受け部9aの四隅において押付受け部9aに対し直交する方向に突出する4つの係合片部9b(第2の係合部)とを有する。この係合片部9bの下端は、アンテナアーム3の外周面に対応する形状(湾曲形状)をしている。押付受け部9aには、取付ボルト4のねじ軸部4bが挿通される貫通穴9aaが設けられている。なお、係合片部9bは4つが独立となっているが、アンテナアーム3の外周面に対応する形状であれば、2つあるいは1つで構成するようにしてもよいし、5つ以上の複数個とすることも可能である。
【0025】
上記取付具2(係合部材8,9)を用いてアンテナ素子1をアンテナアーム3に取り付けるには、まず、第1の係合部材8の押付部8aと第2の係合部材9の押付受け部9aとの間に、アンテナ素子1の被取付部1b,1cを重積した状態で挟持し、貫通穴8ac,9aaに被取付部1b,1cの取付穴(図示せず)を含めて取付ボルト4のねじ軸部4bを挿入し、アンテナ素子1、取付具2(係合部材8,9)及び取付ボルト4を一体化する。そして、それらから突出しているねじ軸部4bがアンテナアーム3の取付穴を貫通するようにアンテナアーム3に対し第2の係合部材9(係合片部9b)を押し当てる。
【0026】
その後、アンテナアーム3の反対側において、前記取付穴から突出するねじ軸部4bの先端部分にワッシャ5,6を介してナット7をねじ込むことで、アンテナアーム3に対しアンテナ素子1を取り付けることになる。
【0027】
この取付けの際に、第2の係合部材9の係合片部9b(第2の係合部)下端がアンテナアーム3の外周面に接触(密着)した状態となっているので、取付ボルト4のねじ軸部4bに対しナット7を締め込むことで、押付部8aがアンテナ素子1の被取付部1b、1cをアンテナアーム3側に押し付ける。この場合、第1の係合部材8の第2の部分8abの下縁はアンテナアーム3の外周面に対応する湾曲形状をしているが、第2の部分8abの高さが最も低い部分の高さH1(図2(d)参照)は、アンテナ素子1の被取付部1b,1cの厚さt1,t2(図4(a)参照)と第2の係合部材9の押付受け部9aの板厚t3(図3(b)参照)との和よりも小さく設定され、第2の係合部材9の係合片部9bの下端がアンテナアーム3の外周面に接触した状態では、第2の部分8abの下端縁がアンテナアーム3の外周面に接触せず、離れているようになっている。
【0028】
よって、ナット7を適度な締め付け力でもって締め付けることで、係合片部9bがアンテナアーム3に確実に係合した状態を維持して、アンテナ素子1の被取付部1b,1cがアンテナアーム3側に所定の押付力でもって押し付けられ、アンテナ素子1がアンテナアーム3の所定の位置にしっかりと固定される。
【0029】
ここで、この取付具2(係合部材8)の押付部8aによる押付力(各係合片部9b(第2の係合部)及び被取付部1b,1cをアンテナアーム3側に押し付けることになる押付力)は、係合片部9bがアンテナアーム3に確実に係合した状態で、取付ボルト4に対するナット7の締め付けによって固定されるようになっている。これにより、所定の押付力とすることで、係合片部9bがアンテナアーム3にしっかりと係合した状態を維持して、アンテナ素子1の被取付部1b,1cが取付具2を介してアンテナアーム3にしっかりと固定され、その固定状態で、アンテナ素子1がねじ軸部4bを中心に振れるのが防止される。
【0030】
また、第2の係合部材9が第1の係合部材8の外側(リング状本体部1aに接触する側)に配置され、第1の係合部材8によって第2の係合部材9が覆われ、この第2の係合部材9がほとんど見えなくなるので、外観上第1の係合部材8のみによってしっかりと固定されているように見え、見栄えの点においても優れる。
【0031】
前記実施の形態においては、取付具2を2つの部材8,9で構成しているが、必ずしもその必要はなく、1つの部材で構成することも可能である。
【0032】
具体的には、例えば図5及び図6に示すように、前記実施の形態における第2の係合部材9を省略するとともに、取付具としての第1の係合部材8Aの押付部8aの第1の部分8aaにおいて、取付ボルト4のねじ軸部4bが挿通される貫通穴8acおよび切り起こし部8adの両側に、アンテナアーム3の延びる方向の細長いスリット8ae(あるいは細長い長孔でもよい)を形成し、取付ボルト4による締め付け方向に弾性変形可能となるように可撓性を有する構成とすることができる。なお、この実施の形態では、前述した実施の形態とは異なり、第2の部分8abは、下端縁がアンテナアーム3の外周面に対応する形状を有しアンテナアーム3に係合する第2の係合部として機能するものであり、高さが最も低い部分の高さH2(図6(d)参照)は、アンテナ素子1の被取付部1b,1cの厚さt1,t2(図5参照)の2倍よりも大きく設定されている。
【0033】
このようにすれば、押付部8aの第2の部分8ab(第2の係合部)がアンテナアーム3に係合した状態で、取付ボルト4に対しナット7を締め付ければ、スリット8aeがあることから、取付ボルト4のねじ軸部4bが挿通されている部分である押付部8a(取付ボルト4のねじ軸部4bが挿通される貫通穴8acの周囲の部分)がアンテナアーム3側に撓むように変形して、所定の押付力で取付部1b,1cをアンテナアーム3側に押し付けて固定する。また、この高い押付力は、第1の部分8aaを介して第2の部分8abにも作用するので、第2の部分8abの、アンテナアーム3の外周部への係合もしっかりとなされる。
【0034】
この場合も、押付部8aの第2の部分8ab(第2の係合部)がアンテナアーム3に係合した状態で、重積された被取付部1b,1cとアンテナアーム3の外周面との間には隙間が形成されようとしても、取付ボルト4に対するナット7の締め付けにより、第2の部分8ab(第2の係合部)及びアンテナ素子1の被取付部1b,1cをアンテナアーム3側に押し付ける、係合部材8Aの押付部8aによる押付力により前記隙間なくしっかりと固定ができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】(a)(b)はそれぞれ本発明の係るアンテナ装置におけるアンテナ素子の取付構造の一実施の形態を示す正面断面図及び側面断面図である。
【図2】第1の係合部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は図2(a)のA−A線断面図、(e)は図2(b)のB−B線断面図である。
【図3】第2の係合部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】(a)は図1(a)のS部拡大図、(b)は図4(a)のT方向矢視図である。
【図5】他の実施の形態についての図4(a)と同様の図である。
【図6】他の実施の形態についての取付具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は図6(a)のC−C線断面図、(e)は図6(b)のD−D線断面図である。
【図7】アンテナ装置の一例を示す斜視図である。
【図8】従来例についての図4(a)と同様の図である。
【符号の説明】
【0036】
1 アンテナ素子
1a 本体部
1b,1c 被取付部
2,2A 取付具
3 アンテナアーム
4 取付ボルト
4a 頭部
4b ねじ軸部
7 ナット
8 第1の係合部材
8a 押付部
8ac 貫通穴
8ae スリット
8b 第1の係合部
9 第2の係合部材
9a 押付受け部
9aa 貫通穴
9b 係合片部(第2の係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナアームに対し、リング状のアンテナ素子が取り付けられるアンテナ装置において、
前記アンテナ素子は、リング状の本体部と、締め付け部材にて取付具を介して前記アンテナアームに固定される被取付部とを備えるものであり、
前記取付具は、前記アンテナ素子の本体部に係合する第1の係合部と、前記アンテナアームに係合する第2の係合部と、前記締め付け部材による締め付けで前記アンテナ素子の被取付部を前記アンテナアーム側に押し付ける押付部とを備えるものであり、
前記第2の係合部が前記アンテナアームに係合した状態で、前記第2の係合部及び前記アンテナ素子の被取付部を前記アンテナアームに対し直接的または間接的に押し付ける、前記取付具の押付部による押付力により、前記アンテナ素子が前記アンテナアームに固定されていることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記取付具は、2つの部材を備え、
前記2つの部材のうち一方の部材は、前記第1の係合部及び前記押付部を有するものであり、
他方の部材は、前記第2の係合部及び、前記押付部との間に前記アンテナ素子の被取付部を挟持する押付受け部と有するものであることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記一方の部材は、前記押付部に対し前記本体部が延びる方向の両側に前記第1の係合部が設けられたものであり、
前記他方の部材は、前記押付受け部に対し前記本体部が延びる方向の両側に前記第2の係合部が設けられたものであることを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記取付具は、単一の部材で、2つの前記第1の係合部の間に、前記押付部が設けられ、前記押付部に対し前記本体部が延びる方向に直交する方向の両側に前記第2の係合部が設けられているものであり、
前記押付部は、前記締め付け部材である取付ボルトのねじ軸部が挿通される貫通穴が設けられ、この貫通穴の周囲の部分が、前記アンテナアーム側に弾性変形可能なるように可撓性を有することを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記押付部は、前記第2の係合部と間に、前記本体部が延びる方向に、スリットが形成されていることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−130546(P2010−130546A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305235(P2008−305235)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】