説明

イメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステム

本発明は、特定のセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、所定の基本記録空間から前記セルと連関したソースデータを識別する段階と、前記識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔で、第1ローディングキューに順次移動させる段階と、前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータに対して、所定の判断基準によってローディングの適合度を判断する段階と、判断の結果、前記ローディングの適合度がノンパスの場合、前記単位ソースデータを第2ローディングキューに移動させる段階と、判断の結果、前記ローディングの適合度がパスの場合、前記プロセッサ手段は、前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータを所定のグラフィックメモリにローディングさせる段階と、所定のビデオプロセッサ手段において、前記グラフィックメモリにローディングされた前記単位ソースデータをレンダリングする段階と、を含み、前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、前記プロセッサ手段のローディング処理の能力、または前記ビデオプロセッサ手段のレンダリング処理の能力を考慮して、前記ローディングの適合度を判断することを特徴とするイメージリソースをローディング方法及びイメージリソースをローディングシステムを開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムに関し、より詳しくは、ローディング処理する装置の能力とレンダリング処理する装置の能力とを考慮して、ソースデータに対するローディングの可否を判断し、判断の結果に基づいて、該当週期でソースデータをローディング処理するか否かを決定するイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術によるイメージレンダリング処理方法では、レンダリングするイメージデータのローディングに関与するCPU(中央処理装置)と、ローディングされたイメージデータをレンダリングしてイメージを具現するGPU(グラフィック処理装置)とが、同一のレンダリングスレッド(Rendering-Thread)で構成されることで、ローディングとレンダリングが時系列的に遂行される方式が主流であった。このようなリソースローディング方式は、CPUがリソースをローディングする途中でGPUがレンダリングを停止してしまうラグ現象に対して脆弱であり、GPUのレンダリングの效率が極めて低くなる短所がある。即ち、イメージレンダリングにおいて、ラグ現象は、イメージの具現を途中で不規則に停止させる要素となり、これによって、途切れまたは不具合のイメージがユーザに提供されてしまう。
【0003】
特に、従来のリソースローディング及びレンダリング方式を用いる場合、MMORPG(Massively Multi-player Online Role Playing Game)サービスでは、ローディングするイメージリソースが多量となり、ローディング時間が比例的に増加して、ラグ発生が頻発している。なお、これからのゲーム趨勢が3Dグラフィックへの進行が見込まれ、2Dグラフィックのゲームに比べてレンダリング処理のための計算量が急増する3Dグラフィックのゲームを支援するためには、ラグ現象を著しく抑えられる新しいリソースローディング及びレンダリング方式の出現が必須であると言える。
【0004】
また、従来のリソースローディング方式では、ローディングしなければならないリソースが過量となる場合、CPU及びGPU間のレンダリングスレッドに影響を与え、円滑なCPU及びGPUの駆動を阻害する要素として作用する恐れがある。特に、キャラクターまたはポリゴンデータが多数であるイメージのレンダリングと関連したリソースをローディングする場合のように、従来のリソースローディング方式では、全てのリソースをローディングしなければならないため、全体のレンダリングの時間が無限に長くなる恐れもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出したものであって、イメージリソースをローディングするローディング処理と、ローディングされたイメージリソースをレンダリングするレンダリング処理が、別のスレッドにより並列的に処理されるようにするイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することを目的とする。
【0006】
また、特定の単位ソースデータに対するローディングの可否が、CPUのプロセッサ手段、またはGPUのビデオプロセッサ手段の能力によって決定されるようにすることで、単位ソースデータのローディング時点を柔軟に調整できるようにするイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明の目的は、ローディングの適合度の決定に基づいて、単位ソースデータに対するローディング処理が適合しない時点を正確に判断し、該当週期でのローディング処理が遮断されるようにすることで、レンダリング処理される単位ソースデータに対するイメージ具現の最適化を保障するイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、単位ソースデータに対するローディングの処理時点を柔軟に調整、変更するが、以前週期でローディング処理の遮断された単位ソースデータに対するローディング処理が、次回週期で優先的に行われるようにすることで、レンダリングの対象に対するイメージ具現の連続性を保障するイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するための本発明の一実施形態によるイメージリソースをローディングする方法は、特定のセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、所定の基本記録空間から前記セルと連関したソースデータを識別する段階と、前記識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔で、第1ローディングキューに順次移動させる段階と、前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータに対して、所定の判断基準によってローディングの適合度を判断する段階と、判断の結果、前記ローディングの適合度がノンパスの場合、前記単位ソースデータを第2ローディングキューに移動させる段階と、判断の結果、前記ローディングの適合度がパスの場合、前記プロセッサ手段は、前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータを所定のグラフィックメモリにローディングさせる段階と、所定のビデオプロセッサ手段において、前記グラフィックメモリにローディングされた前記単位ソースデータをレンダリングする段階と、を含み、前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、前記プロセッサ手段のローディング処理の能力、または前記ビデオプロセッサ手段のレンダリング処理の能力を考慮して、前記ローディングの適合度を判断することを特徴とする。
【0010】
また、前記目的を達成するための技術的構成として、イメージリソースのローディングシステムは、セル別にレンダリング処理に求められるソースデータを格納するための基本記録空間と、所定のイベントが発生する場合、前記イベントと連関したセルを識別し、前記基本記録空間で、前記セルに対応するソースデータを識別し、所定の基準によって、前記識別されたソースデータを構成する一つ以上の単位ソースデータに、所定の順次情報をそれぞれ付与するソース識別手段と、設定された周期間隔で、前記順次情報に基づいて、前記単位ソースデータを所定の第1ローディングキューに移動させ、前記移動された単位ソースデータに対して、ローディングの適合度をパスまたはノンパスと判断するローディング可否判断手段と、前記ローディング可否判断手段により、前記ローディングの適合度がパスと判断される前記単位ソースデータを、所定のグラフィックメモリにローディングさせるプロセッサ手段と、前記ローディングされた前記単位ソースデータを用いて、前記レンダリング処理するビデオプロセッサ手段と、を含み、前記ローディング可否判断手段は、前記ローディングの適合度がノンパスである前記単位ソースデータを、第2ローディングキューに移動させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して、イメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムについて説明する。
【0012】
本明細書で持続的に使用されるソースデータとは、特定イメージの具現のためのレンダリング(rendering)の処理時に用いられるデータを称するものであって、例えば、静的事物体(建物、木)のレンダリングと関連したオブジェクト(object)データ、または動的キャラクター(プレーヤキャラクタ、NPC)のレンダリングと関連したモデル(model)データなどが挙げられる。このようなソースデータは、レンダリング処理に関与するレンダリング手段(本実施形態におけるビデオプロセッサ手段)の性能を考慮して、所定大きさに分割される一つ以上の単位ソースデータで構成されることができ、単位ソースデータの大きさは、ソースデータの種類別に異なって分割されることができ、または種類によらず同一に分割されることもできる。
【0013】
また、セルは、レンダリング処理が遂行される仮想単位区画へのイメージ領域を意味し、特に、本実施形態では、プレーヤキャラクタが広大な領域を移動しながらゲームを進行するRPGゲームにおいて、前記領域を分割した場合、分割された領域それぞれを称するゲームセルを意味する。即ち、ゲームセルは、ゲーム内でのプレーヤキャラクタの位置と関連した各種データ(ソースデータをレンダリングしたイメージを含む)を該当ゲーマーに提供させる単位基準になる。 例えば、クライアント端末機は、ゲームセル(または、グルーピングされた複数のゲームセル)別に所定のゲームサーバと連結されて、該当ゲームセルに位置するプレーヤキャラクタに、前記ゲームサーバからゲームの進行と関連した各種サービスを提供する。
【0014】
図1は、本発明によるイメージリソースローディングシステムの概略的な動作を説明するための図である。
【0015】
イメージリソースローディングシステム100は、特定のゲームセルに対するソースデータをローディングしてレンダリング処理させるが、ソースデータをローディングするCPU(中央処理装置、本実施形態におけるプロセッサ手段)及びGPU(グラフィック処理処置、本実施形態におけるビデオプロセッサ手段)の性能を考慮して、ソースデータに対するローディング処理の可否を柔軟に制御する装置である。上述したように、イメージリソースローディングシステム100は、プレーヤキャラクタのゲームの位置によって、多様且つ速やかなレンダリング処理を求めるRPGゲーム、特に、広帯域のゲーム領域において、多数のゲーマーがオンラインで同時的にゲームを進行するMMORPG(Massively Multi-player Online Role Playing Game)で具現されることができる。これによって、本実施形態では説明の便宜のために、オンライン基盤のRPGゲーム上で、本発明のイメージリソースローディングシステム100が具現される場合を挙げて説明する。ただし、本発明の技術思想は、オンライン基盤のゲームだけではなく、ディスプレイ装置へのイメージの具現のためのデータローディングと関連したあらゆる分野で適用できることは、本発明の属する当業者にとって明白であろう。また、本実施形態では、イメージリソースローディングシステム100が、例えば図1に示しているように、ゲーマー120が保有する所定の端末手段125の内部で具現されて、ローディングソースデータに対するレンダリングイメージをゲーマー120に最適に提供されるようにすることを挙げて説明する。
【0016】
まず、オンラインゲームサーバ110は、ゲーマー120の所定端末手段125と通信網130により連結され、ゲーマー120にオンラインでゲームサービスを提供する役目を果たす、MMORPGと関連したゲームサービスサーバを意味する。オンラインゲームサーバ110でのゲームサービスは、端末手段125にゲーム関連プログラムをインストールしたゲーマー120が、オンラインゲームサーバ110に接続する場合、オンラインゲームサーバ110から所定のゲーム進行データまたはゲームパッチが端末手段125に伝送され、伝送されたゲーム進行データまたはゲームパッチにより駆動される前記ゲーム関連プログラムを通じて提供される。また、オンラインゲームサーバ110は、このようなゲーム環境において、ゲーマー120に所定のプレーヤキャラクタに対する動作制御の権限を付与し、ゲーマー120が前記プレーヤキャラクタに対して独自の動作制御ができるようにすることで、本格的なゲームサービスが提供されるようにする。
【0017】
ゲーマー120は、通信網130との接続のための端末手段125を保有し、所定の契約関係にあるオンラインゲームサーバ110から所定のゲームサービスの提供を受けるインターネット利用者を意味する。ゲーマー120は、広大なゲーム領域において、プレーヤキャラクタが特定のゲームセルに移動されるように動作制御することができ、本発明のイメージリソースローディングシステム100による所定のレンダリングを通じて、該当ゲームセルに対応するイメージの持続的な提供を受けることになる。
【0018】
端末手段125は、インターネット、電話線などの通信網130を介して、オンラインゲームサーバ110との接続状態を保持し、オンラインゲームが具現されるようにする装置であって、例えば、パソコン、ハンドヘルドコンピュータ(handheld computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、スマートフォンなどのように所定のメモリ手段を備え、所定のマイクロプロセッサを搭載することによって、所定の演算能力を有する端末機を通称する概念である。
【0019】
イメージリソースローディングシステム100は、大容量のソースデータを一つ以上の単位ソースデータに分割し、分割された単位ソースデータに対するローディング処理とレンダリング処理とが繰り返して行われるようにする役目を果たすものであって、所定の週期でローディングの適合度がパス(pass)と満足される場合に限って、単位ソースデータに対するローディング処理が行われるように制御する。以下、図2を参照して、本発明のイメージリソースローディングシステム200の具体的な構成を説明する。
【0020】
図2は、本発明の望ましい実施形態によるイメージリソースローディングシステムを示す構成図である。
【0021】
本発明のイメージリソースローディングシステム200は、基本記録空間210、ソース識別手段220、ローディング可否判断手段230、プロセッサ手段240、及びビデオプロセッサ手段250を含む。
【0022】
まず、基本記録空間210は、セル単位でレンダリング処理に求められるソースデータを格納するための論理的または物理的な記録装置であって、ゲームの進行が行われる一定のゲーム領域に対して、レンダリング処理と関連したイメージ情報を総合して格納、保持する。特に、基本記録空間210は、セル(ゲームセル)それぞれに対応するようソースデータを区分して格納するか、各セルに対応するソースデータが区分できるよう格納する。従って、特定のゲームセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、レンダリングが求められたゲームセルに対する正確な識別及び前記識別されたゲームセルに対応するソースデータを速かに認知することができる。
【0023】
ソース識別手段220は、所定のイベントが発生する場合、イベントと連関したセルに対応するソースデータを基本記録空間210から識別する装置である。即ち、ソース識別手段220は、レンダリング処理イベントの発生時に、現在、プレーヤキャラクタが位置するゲームセル、または、未来、所定時点に位置するものと予測されるゲームセルと関連したソースデータを、基本記録空間210から認知する役目を果たす。特に、ソース識別手段220は、識別されたソースデータが最適にローディングされるようにする所定単位の大きさでソースデータを分割し、一つ以上の単位ソースデータを生成する。単位ソースデータは、独立的にローディング処理されるソースデータの種類(オブジェクトデータ、モデルデータなど)別に、その大きさが異なって分割されることができ、またはソースデータの種類によらず均一に分割されることができる。本発明のまた他の実施形態によると、このようなソース識別手段220によって分割される単位ソースデータの大きさは、クライアント端末機でのシステム仕様を考慮して、自動的に決定されることもできる。
【0024】
また、ソース識別手段220は、識別されたソースデータを構成する一つ以上の単位ソースデータに所定の基準によって、所定の順次情報をそれぞれ付与する。ここで、順次情報は、特定のゲームセルに対するレンダリングの処理時に、ローディングが行われる順の決定と関連し、順次情報が相対的に上位の単位ソースデータを優先してローディング処理する。また、順次情報を付与する所定の基準は、本システムの運営者によって柔軟に設定されることができ、例えば、プレーヤキャラクタから近くの距離に位置したオブジェクトデータの順に、またはプレーヤキャラクタの視線方向に位置したオブジェクトデータ順に、順次情報が付与されることができる。
【0025】
ローディング可否判断手段230は、設定された周期間隔で、付与された順次情報に基づいて単位ソースデータを所定の第1ローディングキューに移動させ、第1ローディングキューに移動された単位ソースデータに対して、ローディングの適合度をパスまたはノンパスと判断する装置である。ここで、第1ローディングキューは、後述するプロセッサ手段240によって今回週期でローディング処理される単位ソースデータが位置する、一種の論理的または物理的なバッファー装置であり得る。即ち、第1ローディングキューへの単位ソースデータの移動は、所定の週期ごとに行われ、順次情報が最も高い単位ソースデータが、優先して第1ローディングキューに移動されることができる。また、ローディング可否判断手段230は、今回週期で、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータに対するローディングの可否を判断することになる。このようなローディングの可否は、所定のローディングの適合度に対する決定によって判断することができ、後述するように、ローディングの適合度がパスと判断された単位ソースデータのみが、グラフィックメモリ255にローディングされる。
【0026】
本実施形態では、後述するプロセッサ手段240またはビデオプロセッサ手段250の性能が、所定の能力以上に発揮される場合に限って、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータに対するローディング処理が実質的に遂行されるようにすることを例示している。即ち、ローディング可否判断手段230は、第1ローディングキューに単位ソースデータが進入した場合でも、最適な状態でのローディング処理またはレンダリング処理が保障される場合にのみ、ローディングの適合度をパスと決定し、前記単位ソースデータのローディングを許容することになる。これに対し、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータをローディングする場合、正常なローディング処理またはレンダリング処理の遂行が不可であると判断される場合、ローディング可否判断手段230は、ローディングの適合度をノンパス(non-pass)と決定し、前記単位ソースデータに対するローディング処理を遮断することになる。
【0027】
ローディングの適合度がノンパスと決定された単位ソースデータは、所定の第2ローディングキューに移動することになり、プロセッサ手段240による今回週期でのローディング処理は省略される。第2ローディングキューに位置される単位ソースデータは、次回周期間隔で、第1ローディングキューに優先して移動されることができ、前記単位ソースデータに対するローディングの可否に対する判断が繰り返し遂行されることができる。以下、図3を参照して、単位ソースデータに対するローディングの可否を判断する過程について、より詳しく説明する。
【0028】
図3は、本発明の判断基準に基づいて算出される数値と所定の閾値との比較によって、ローディングの適合度を決定するモデルを説明するための図面である。
【0029】
図3に示しているように、ローディングの可否に対する判断基準としては、プロセッサ手段240の活動量、所定のグラフィックメモリ255にローディングされるデータの大きさ、及びビデオプロセッサ手段250のレンダリング時間などが考慮されることができ、本実施形態によるイメージリソースローディングシステム100は、このような判断基準によって測定されるそれぞれの数値が、設定された閾値の中でいずれか一つでも超える場合、ローディング可否判断手段230は、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータに対して、ローディングの適合度をノンパスと決定する。
【0030】
まず、プロセッサ手段240の活動量は、プロセッサ手段240が第1 ローディングキューに位置した単位ソースデータを所定期間内にローディング完了するようにすることと関連する。もし、プロセッサ手段240の活動量が所定の第1閾値を越える場合、プロセッサ手段240の過使用により、ローディング処理の滞積が発生する恐れがある。即ち、ローディング可否判断手段230は、以前周期内に、プロセッサ手段240が第1ローディングキューに位置した単位ソースデータをローディングし切れなかった場合、ローディングの適合度をノンパスと判断する。これは、入力デバイス(例えば、コンピュータマウス、キーボードなど)での入力処理、ネットワークデータの処理、アニメーション処理(例えば、キャラクターの動作制御など)などの信号処理の要求が増えるにつれ、プロセッサ手段240の活動量が急増することに起因したものであって、この時、プロセッサ手段240は、多くの作業を一時に処理しなければならない理由により、単位ソースデータに対するローディング処理を、該当周期が経過する前に完了できないことがある。
【0031】
これによって、ローディングされている単位ソースデータに対するローディング処理が完了する時点まで、追加的に単位ソースデータをローディングする必要がなく、また、既にローディングが遅延されてソースデータが滞積された状態で、次回周期の単位ソースデータをさらにローディングすることは、ソースデータの滞積を加重させる可能性が高い。従って、ローディング可否判断手段230は、プロセッサ手段240によりローディングしなければならない追加的な単位ソースデータが発生しないように、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動させることになる。
【0032】
また、グラフィックメモリ255に蓄積されるデータの大きさは、ビデオプロセッサ手段250によるレンダリング処理の效率と関連し、もし、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータがローディングされ、グラフィックメモリ255に蓄積されるデータの累積比率が、所定の第2閾値以上の場合、これは、ビデオプロセッサ手段250の過負荷の原因として作用する恐れがある。即ち、ローディング可否判断手段230は、グラフィックメモリ255に余裕空間が足りないと判断される場合、ローディングの適合度をノンパスと判断し、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータに対する次回週期のローディング処理を省略することによって、追加的な単位ソースデータのローディング処理が行わないようにすることができる。前記第2閾値で決定するデータの累積比率は、グラフィックメモリ255のデータ蓄積能力と係ることができ、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理が最適に保障され得る範囲内で、柔軟に選定されることができる。
【0033】
また、ビデオプロセッサ手段250で遂行されるレンダリング処理の経過時間は、レンダリングが行われる単位ソースデータの属性と関連し、もし、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の時間が所定の第3閾値以上の場合、該当単位ソースデータをレンダリングさせることがより多くの処理時間が求められることが分かる。即ち、ローディング可否判断手段230は、複雑で精巧な計算を求めるレンダリング処理が必要な単位ソースデータの場合、該当単位ソースデータのレンダリング処理のためのより多くの時間を確保するために、今回週期の単位ソースデータに対するローディングの適合度をノンパスと判断することになる。これは、例えば、プロセッサ手段240がローディング処理に使用する能力を、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理能力に支援されるようにするためのものであって、これによって、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理能力の向上(レンダリング処理時間の節減)を図ることができる。
【0034】
従って、ローディング可否判断手段230は、図3に示している3つの判断基準、即ちプロセッサ手段240の活動量、グラフィックメモリ255の容量、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の時間に基づいて算出された測定値の何れか一つが閾値を越える場合、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータに対するローディングの適合度をノンパスと決定し、該当単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動して、今回週期でのローディング処理を遮断することになる。一方、前記単位ソースデータは、次回週期以後の週期でローディング処理されることができる。
【0035】
図2に戻って、プロセッサ手段240は、ローディング可否判断手段230によりローディングの適合度がパスと判断される場合に限って、単位ソースデータを所定のグラフィックメモリ255にローディングさせる装置である。即ち、プロセッサ手段240は、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータのローディング処理に関与し、ローディングされた単位ソースデータをグラフィックメモリ255に蓄積して、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理を待機することにする。
【0036】
ビデオプロセッサ手段250は、ローディングされた単位ソースデータを利用してレンダリング処理を遂行する装置であり、上述したように、グラフィックメモリ255に蓄積される単位ソースデータに対するレンダリングにより、所定のイメージを具現させる。ビデオプロセッサ手段250によるレンダリングにおいて、グラフィックメモリ255からのデータの抽出は、所定時点(例えば、レンダリング処理が行われる時点)で、一時に全ての蓄積されたデータを抽出させるか、所定間隔に単位ソースデータを独立的に抽出させるなど、様々な抽出方式があり得る。
【0037】
従って、本発明によると、特定の単位ソースデータに対するローディングの可否が、ローディング処理を担当するプロセッサ手段240、またはレンダリング処理を担当するビデオプロセッサ手段250の現在の能力によって決定されるようにすることによって、最適化したイメージの具現が行われる效果を得ることができる。
【0038】
このような構成を有する本発明によるイメージリソースローディングシステム200の作業流れを詳しく説明する。
【0039】
図4は、本発明の望ましい実施形態によるイメージリソースローディング方法を具体的に示す作業流れ図である。
【0040】
本発明のイメージリソースローディング方法は、上述したイメージリソースローディングシステム200によって遂行される。
【0041】
まず、イメージリソースローディングシステム200は、特定のゲームセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、所定の基本記録空間210から前記ゲームセルと連関したソースデータを識別する(S410)。本段階(S410)は、特定ゲームセルのレンダリング処理に求められるソースデータを、基本記録空間210で認知されるようにする過程である。ここで、レンダリング処理イベントは、ゲームの進行によって、プレーヤキャラクタが位置するゲームセルの変更(または、変更の予測)に相応して発生することができ、イメージリソースローディングシステム200は、プレーヤキャラクタの該当ゲーマーに必要なイメージが、適時に提供され得る時点を考慮して、レンダリング処理イベントを発生させることになる。
【0042】
また、イメージリソースローディングシステム200は、識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔で第1ローディングキューに順次移動させる(S420)。本段階(S420)は、識別されたソースデータを所定大きさの単位ソースデータに分割し、分割された単位ソースデータを一定の時間間隔を有する週期ごとに第1ローディングキューに移動されるようにする過程である。この時、分割された単位ソースデータのそれぞれは、第1ローディングキューに移動される順と関連した順次情報を含んでおり、イメージリソースローディングシステム200は、順次情報の比較によって、相対的に上位の順次情報を含む単位ソースデータが、優先的に第1ローディングキューに移動されるように制御することができる。前記順次情報は、単位ソースデータをローディングする度に動的に付与されることができる。
【0043】
次に、イメージリソースローディングシステム200は、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータに対して、所定の判断基準によってローディングの適合度を判断する(S430)。本段階(S430)は、プロセッサ手段240のローディング処理の能力、またはビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の能力を考慮して、ローディングの適合度をパスまたはノンパスと判断する過程である。前記判断基準としては、上述したプロセッサ手段240の活動量、グラフィックメモリ255に蓄積されるデータの大きさ、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング時間などが挙げられ、これと関連して算出された所定数値が閾値を越える否かによって、イメージリソースローディングシステム200のローディング適合度の判断が遂行される。これによって、イメージリソースローディングシステム200は、パスと決定された単位ソースデータに限って、ローディング処理が制限的に行われるようにし、所定ゲームセルに対するイメージレンダリングを最適化させる程度の単位ソースデータのみがローディングされるようにすることができる。以下、図6ないし図8を参照して、判断基準に関する例示及びこれを用いたローディングの適合度のノンパス決定について説明する。
【0044】
図6は、本発明による判断基準として、プロセッサ手段の活動量に基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【0045】
図6に示しているように、イメージリソースローディングシステム200は、所定週期内に、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータが、プロセッサ手段240によりローディング完了するようにするプロセッサ手段240の活動量の数値に基づいて、第1閾値を設定する(S611)。本段階(S611)は、ローディング処理を行うプロセッサ手段240の機能が正常に発揮されるようにするプロセッサ手段240の活動量に対する基準数値を算定するための過程である。上述したように、プロセッサ手段240は、ローディング処理の外に、様々な信号処理に関与することができ、イメージリソースローディングシステム200は、プロセッサ手段240が複数の信号処理を遂行しても、単位ソースデータに対するローディング処理を、与えられた時間内(一周期間)に完了するようにするプロセッサ手段240の最大活動量の数値を第1閾値として決定することになる。本実施形態では、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータを周期内にローディング完了するようにするプロセッサ手段240の活動量の数値を第1閾値として設定することを例示して説明しているが、本発明の他の実施形態によると、前記第1閾値は、本システムの設計者が経験や計算により任意に設定する活動量の絶対値を第1閾値として設定するなどの様々な方式があり得ることは勿論である。
【0046】
また、イメージリソースローディングシステム200は、プロセッサ手段240の活動量の数値を測定する(S612)。本段階(S612)は、ローディング処理を遂行するプロセッサ手段240の現在の活動量の数値を検出する過程であって、例えば、単位ソースデータが第1ローディングキューに位置する時点(ローディングの適合度を判断する時点)での活動量の数値を測定することになる。
【0047】
次に、イメージリソースローディングシステム200は、測定された活動量の数値が設定された第1閾値を超える場合、ローディングの適合度をノンパスと判断する(S613)。本段階(S613)は、プロセッサ手段240が複数の信号処理により活動量の数値が高くなることによって、単位ソースデータに対する正常なローディング処理が不可となることを判断する過程である。本段階(S613)において、ローディングの適合度がノンパスと判断される場合、イメージリソースローディングシステム200は、第1ローディングキューに位置していた単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動させ、今回週期でのローディング処理が行われないようにする。
【0048】
従って、本発明によると、プロセッサ手段240のローディング処理の能力に基づいて、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータに対するローディング可否を判断することによって、ローディング時点に対する柔軟な変更、調整を可能にする效果が得られる。
【0049】
図7は、本発明による判断基準として、レンダリング処理されるデータの大きさに基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【0050】
図7に示しているように、イメージリソースローディングシステム200は、グラフィックメモリ255にローディングされたデータの大きさを測定する(S721)。本段階(S721)は、第1ローディングキューからローディングされた単位ソースデータを蓄積させるグラフィックメモリ255に累積されるデータの大きさを認知する過程である。本実施形態では、グラフィックメモリ255に累積されるデータの大きさの絶対値を測定することを例示して説明しているが、これは、本発明の一実施形態に過ぎず、他に、グラフィックメモリ255の総容量対比累積されるデータの累積の大きさの比率を測定することもできる。これによって、様々な容量を有するグラフィックメモリ255でのローディングの適合度の判断基準の適用が柔軟に行われるようになる。
【0051】
また、イメージリソースローディングシステム200は、測定されたデータの大きさが、所定の第2閾値を超える場合、ローディングの適合度をノンパスと判断する(S722)。本段階(S722)は、ビデオプロセッサ手段250でレンダリング処理しなければならないデータがかなり存在していることによって、ビデオプロセッサ手段250の正常なレンダリング処理が不可になることを予測する過程である。ここで、第2閾値は、例えば、所定時間でビデオプロセッサ手段250により正常なレンダリング処理が可能な最大のデータの大きさを意味することができ、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の能力によって第2閾値に対する柔軟な変更が可能である。上述と同様、第2閾値は、グラフィックメモリ255の総容量対比データの大きさの比率としても表示することができる。イメージリソースローディングシステム200は、前記測定されたデータの大きさが、第2閾値を超える場合、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動し、今回週期でのローディング処理が行われないようにする(段階722)。
【0052】
従って、本発明によるとレンダリング処理しなければならないデータの大きさ、即ち、グラフィックメモリ255に累積されるデータの大きさに基づいて、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータに対するローディングの可否を判断することによって、ローディング時点に対する柔軟な変更、調整を可能にする效果が得られる。
【0053】
図8は、本発明による判断基準として、ビデオプロセッサ手段のレンダリング時間に基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【0054】
図8に示しているように、イメージリソースローディングシステム200は、レンダリング処理の結果により生成される画面のフレームレートを測定する(S831)。本段階(S831)は、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング時間を測定するために、イメージが具現される画面(ゲーム画面)でのフレームレートを識別する過程である。即ち、本段階(S831)でのイメージリソースローディングシステム200は、レンダリングされて生成されるイメージの更新週期と連関したフレームレートを測定し、測定されたフレームレートを利用して、該当単位ソースデータのレンダリング処理時間を予測することができることになる。例えば、画面のフレームレートが高い場合、個々のイメージ具現の速度が相対的に高いということを意味することができ、これによって、所定大きさの単位ソースデータのレンダリング処理に所要される時間は短くなるということを意味することができる。一方、画面のフレームレートが低い場合、レンダリング処理される単位ソースデータが詳細で高画質のイメージの具現を求めているものと判断することができ、これによって、レンダリング処理の時間は長くなる。
【0055】
また、イメージリソースローディングシステム200は、測定されたフレームレートが、所定のフレームレート未満の場合、ローディングの適合度をノンパスと判断する(S832)。本段階(S832)は、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の時間が、設定されたレンダリング処理の時間(第3閾値)を超えるかどうかを認知する過程である。イメージを具現するためのレンダリング処理時間が、第2閾値を超える場合、即ち、具現されたイメージが更新される速度であるフレームレートが設定された数値未満と測定される場合、イメージリソースローディングシステム200は、現在レンダリングされている単位ソースデータと連関して、レンダリング処理の時間がさらに求められているものと判断することができる。これによって、追加的な単位ソースデータのローディング処理が求められず、イメージリソースローディングシステム200は、第1ローディングキューに位置していた単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動し、今回週期でのローディング処理が行われないようにする。
【0056】
従って、本発明によると、画面に具現されるイメージに対するフレームレートの数値、即ち、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の時間に基づいて、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータに対するローディングの可否を判断することによって、ローディング時点に対する柔軟な変更、調整を可能にする效果が得られる。
【0057】
また、ローディングの適合度を判断する段階(S430)において、イメージリソースローディングシステム200は、プロセッサ手段240の活動量の数値、グラフィックメモリ255の容量、ビデオプロセッサ手段250のレンダリング処理の時間の何れか一つが、設定された所定の閾値を超える場合、ローディングの適合度をノンパスと判断する。即ち、ローディングの適合度は、いろんな判断基準によって算出される数値の少なくとも一つの数値でも、既に設定された閾値を超える場合、ノンパスと決定し、これによって該当週期での単位ソースデータに対するローディング処理が遮断されるようにする。
【0058】
従って、本発明によると、単位ソースデータに対するローディング処理が追加的に求められていない時点に対するより正確な判断が可能となり、またレンダリング処理される単位ソースデータに対するイメージの具現が最適化される效果が得られる。
【0059】
図4に戻って、イメージリソースローディングシステム200は、ローディングの適合度がノンパスと判断される場合、単位ソースデータを第2ローディングキューに移動させる(S440)。プロセッサ手段240は、第1ローディングキューに位置した単位ソースデータのみをグラフィックメモリ255にローディングし、今回週期でプロセッサ手段240によるローディング処理が省略されるようにするために、イメージリソースローディングシステム200は、第1ローディングキューの単位ソースデータを第2ローディングキューに待機移動させる。これによって、最適したレンダリング処理を阻害する恐れがある追加的な単位ソースデータのローディング処理を、一周期間遮断することができることになる。
【0060】
一方、判断の結果、ローディングの適合度がパスの場合、イメージリソースローディングシステム200は、第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータを、所定のグラフィックメモリ255にローディングさせる(S450)。本段階(S450)は、プロセッサ手段240の活動量の数値、グラフィックメモリ255の容量、レンダリング処理の時間のいずれか一つでも所定の閾値を越えない場合、プロセッサ手段240によるローディング処理を遂行する過程である。即ち、本段階(S450)におけるイメージリソースローディングシステム200は、単位ソースデータに対してローディング処理が行われても、ビデオプロセッサ手段250による容易なイメージの具現が可能であると判断される場合に限って、第1ローディングキューに位置する単位ソースデータをローディングすることになる。
【0061】
また、イメージリソースローディングシステム200は、グラフィックメモリ255にローディングされた単位ソースデータをレンダリングする(S460)。本段階(S460)は、レンダリング処理イベントが発生したゲームセルに対して、ビデオプロセッサ手段250によるイメージを具現する過程であって、例えば、レンダリング処理時のグラフィックメモリ255に蓄積される、全体データをレンダリング対象として選定することができる。
【0062】
従って、本発明によると、プロセッサ手段240及びビデオプロセッサ手段250の信号処理の能力を考慮して、単位ソースデータに対するローディング時点が柔軟に調整されるようにすることによって、イメージの具現が最適化されるようにする效果が得られる。
【0063】
以下、本発明の他の実施形態として、次期週期の発生とともに第2ローディングキューに待機位置している単位ソースデータを、第1ローディングキューに再度移動させることについて説明する。
【0064】
図5は、本発明の待機移動する単位ソースデータを第1ローディングキューに待機移動させる方法の一例を示す作業流れ図である。
【0065】
このような単位ソースデータのローディングキューの移動は、前記単位ソースデータを順次第1ローディングキューに移動する段階(S420)に含まれて遂行されることができる。
【0066】
即ち、イメージリソースローディングシステム200は、週期の到来時点で、第2ローディングキューに位置する単位ソースデータを、第1ローディングキューに優先して移動させる(S525)。本段階(S525)は、次期周期が発生する場合、以前週期でローディング処理が行われなかった単位ソースデータを順次情報によらず、優先的に第1ローディングキューに移動する過程であって、以後、ローディングの適合度に対する判断の結果によってローディングが行われるか、再度第2ローディングキューへの単位ソースデータの待機移動が遂行される。
【0067】
従って、本発明による所定の単位ソースデータに対するローディング処理時点を柔軟に調整、変更するが、今回週期でローディング処理が遮断された単位ソースデータに対するローディングが、次回周期では優先的に行われるようにすることによって、レンダリング処理の対象に対するイメージ具現の連続性を保障しながら、前記単位ソースデータに対するレンダリング処理が遅くなることを防止する效果が得られる。
【0068】
上述した本発明のイメージリソースローディングシステム200は、プロセッサ手段240とビデオプロセッサ手段250の駆動時点に対しては、具体的に限定していないが、プロセッサ手段240とビデオプロセッサ手段250が、ローディング処理のためのスレッドとレンダリング処理のためのスレッドを並列的に駆動することが望ましい。
【0069】
図9は、本発明によるプロセッサ手段とビデオプロセッサ手段を並列的に駆動し、ローディングとレンダリングが共に処理されるようにする方法の一例を示す作業流れ図である。
【0070】
即ち、イメージリソースローディングシステム200は、CPUのプロセッサ手段240でリソースがローディングされている間、GPUのビデオプロセッサ手段250でもレンダリングが持続されるようにして、GPUの效率を向上させる方式を採択している。即ち、本発明のイメージリソースローディングシステム200は、グラフィックメモリ255を備え、グラフィックメモリ255へのリソースローディング及びローディングされたリソースに対するレンダリング処理を繰り返して所定のイメージが具現されるようにしている。
【0071】
このために、イメージリソースローディングシステム200は、特定のセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、プロセッサ手段240により、所定の基本記録空間210からセルと連関したソースデータを識別する(S910) 。本段階(S910)は、特定ゲームセルのレンダリング処理に求められるソースデータを、基本記録空間210で認知するようにする段階S410と類似している過程である。
【0072】
また、イメージリソースローディングシステム200は、識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔でグラフィックメモリ255に順次ローディングさせる(S920)。本段階(S920)は、所定の大きさに分割された単位ソースデータを、一定の時間間隔を有する週期ごとにプロセッサ手段240でローディング処理する過程である。
【0073】
次に、イメージリソースローディングシステム200は、グラフィックメモリ255にローディングされた単位ソースデータをレンダリングし、イメージを生成する(S930)。本段階(S930)は、ビデオプロセッサ手段250による単位ソースデータのレンダリング処理を遂行する過程であって、所定のレンダリング処理イベントが発生する時点で、グラフィックメモリ255に累積される単位ソースデータに対して、レンダリングを処理する。
【0074】
また、イメージリソースローディングシステム200は、生成されたイメージを所定のディスプレイ部にディスプレイする(S940)。本段階(S940)は、イメージを具現し、ゲーマー120に提供されるようにする過程である。
【0075】
特に、本段階(S940)におけるイメージリソースローディングシステム200は、プロセッサ手段240によるローディング処理(S920)と、ビデオプロセッサ手段250によるレンダリング処理(S930)を並列的に遂行する。即ち、イメージリソースローディングシステム200は、ローディング処理とレンダリング処理が共に遂行されるようにすることによって、ローディング処理とレンダリング処理が行われる時差が抑制されることによって、従来のリソースローディング方式のようなラグ現象の招来を最小化することができる效果が得られる。
【0076】
特に、イメージリソースローディングシステム200は、ローディング処理またはレンダリング処理のために、プロセッサ手段240、ビデオプロセッサ250などのシステム資源が活用される程度を上述した実施形態のように、柔軟に変更、調整することによって、ローディング処理及びレンダリング処理が最適に遂行されるようすることができる。
【0077】
本発明の実施形態は、様々なコンピュータで具現される動作を遂行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記媒体は、本発明のために特別に設計され構成されたものや、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて使用可能なものであっても良い。コンピュータ読み取り可能な記録媒体には、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカル・ディスクのような磁気光媒体、及びロム、ラム、フラッシュメモリーなどのようなプログラム命令を格納し、遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。前記媒体は、プログラム命令、データ構造などを指定する信号を伝送する搬送波を含む光または金属線、導波管などの伝送媒体であっても良い。プログラム命令は、例えば、コンパイラにより造られるもののような機械語コードだけではなく、インタープリターなどを使用し、コンピュータにより実行され得る高級言語コードを含む。
【0078】
図10は、本発明によるイメージリソースローディング方法が遂行できる汎用コンピュータ装置の内部ブロック図である。
【0079】
コンピュータ装置100は、ラム(RAM:Random Access Memory)1020とロム(ROM:Read Only Memory)1030とを含む主記憶装置と連結される一つ以上のプロセッサ1010を含む。プロセッサ1010は、中央処理装置(CPU)と呼ぶことがある。本技術分野で広く知られているように、ロム1030は、データ(data)と命令(instruction)を単方向にCPUへ伝送させ、ラム1020は、通常、データと命令を両方向にCPUへ伝送させる。ラム1020及びロム1030は、コンピュータ読み取り可能な媒体の何れか適宜の形態を含むことができる。大容量記憶装置(Mass Storage)1040は、両方向にプロセッサ1010と連結されて追加的なデータの格納能力を提供し、前記したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の何れかであっても良い。大容量記憶装置1040は、プログラム、データなどの格納に使用され、通常、主記憶装置より速度が遅いハードディスクのような補助記憶装置である。CDロム1060のような特定の大容量記憶装置が使用されることもある。プロセッサ1510は、ビデオモニター、トラグボール、マウス、キーボード、マイクロフォン、タッチスクリーン型ディスプレイ、カード読取装置、磁気または紙テープ読取装置、音声または筆記認識機、ジョイスティック、または、その他の公知されたコンピュータ入出力装置のような一つ以上の入出力インターフェース1050と連結される。なお、プロセッサ1010は、ネットワークインターフェース1070を介して、有線または無線通信ネットワークに連結される。このようなネットワーク連結により、前記した方法の手続きを遂行することができる。前記した装置及び道具は、コンピュータハードウェア及びソフトウェア技術分野における当業者によく知られている。
【0080】
前記したハードウェア装置は、本発明の動作を遂行するために、一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができる。
【0081】
以上、本発明を実施形態および図面により説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で当業者によって色々な変形が可能である。したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されて決められず、後述する特許請求範囲だけでなく、この特許請求範囲と均等なものにより決められるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0082】
上述したように、本発明によると、イメージリソースをローディングするローディング処理と、ローディングされたイメージリソースをレンダリングするレンダリング処理が、別のスレッドにより並列的に処理され、ローディング処理またはレンダリング処理に必要な各システム資源をレンダリング処理に最適化して、流動的に割り当てることができるイメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムが提供される。従って、本発明によると、レンダリング処理によりイメージを生成する過程におけるラグ発生を最小化することで、ユーザに自然な画面を提供することができる、即ち、フレームレートを最小の誤差範囲内に保持することができるイメージリソースローディング方法及びイメージリソースローディングシステムが提供される。
【0083】
また、本発明によると、特定の単位ソースデータに対するローディングの可否が、CPUのプロセッサ手段、またはGPUのビデオプロセッサ手段の能力によって決定されるようにすることで、単位ソースデータのローディング時点に対する柔軟な変更調整を可能にするイメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することができる。
【0084】
なお、本発明によると、ローディングの適合度の決定に基づいて、単位ソースデータに対するローディング処理が求められていない時点を正確に判断し、該当週期でのローディング処理が遮断されるようにすることで、レンダリング処理される単位ソースデータに対するイメージ具現の最適化を保障するイメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することができる。
【0085】
また、本発明によると、単位ソースデータに対するローディングの処理時点を柔軟に調整、変更するが、以前週期でローディング処理の遮断された単位ソースデータに対するローディング処理が、次回週期で優先的に行われるようにすることで、レンダリングの対象に対するイメージ具現の連続性を保持するイメージリソースをローディングする方法及びイメージリソースローディングシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明によるイメージリソースローディングシステムの概略的な動作を説明するための図である。
【図2】本発明の望ましい実施形態によるイメージリソースローディングシステムを示す構成図である。
【図3】本発明の判断基準に基づいて算出される数値と所定の閾値との比較によって、ローディングの適合度を決定するモデルを説明するための図である。
【図4】本発明の望ましい実施形態によるイメージリソースローディング方法を具体的に示す作業流れ図である。
【図5】待機移動する単位ソースデータを、第1ローディングキューで優先移動させる方法の一例を示す作業流れ図である。
【図6】本発明による判断基準として、プロセッサ手段の活動量に基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【図7】判断基準として、レンダリング処理されるデータの大きさに基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【図8】判断基準として、ビデオプロセッサ手段のレンダリング時間に基づいてローディングの適合度を決定する方法の一例を示す作業流れ図である。
【図9】本発明によるプロセッサ手段とビデオプロセッサ手段とを並列的に駆動して、ローディングとレンダリングとが共に処理されるようにする方法の一例を示す作業流れ図である。
【図10】本発明によるイメージリソースローディング方法が遂行できる汎用コンピュータ装置の内部ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージデータを所定のグラフィックメモリにローディングするプロセッサ手段と、前記ローディングされたイメージをレンダリングするビデオプロセッサ手段とを含むイメージリソースローディングシステムでのイメージリソースローディング方法において、
前記プロセッサ手段において、特定のセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、所定の基本記録空間から前記セルと連関したソースデータを識別する段階と、
前記プロセッサ手段において、前記識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔で、前記グラフィックメモリに順次ローディングさせる第1段階と、
前記ビデオプロセッサ手段において、前記グラフィックメモリにローディングされた単位ソースデータをレンダリングし、イメージを生成する第2段階と、
前記生成されたイメージをディスプレイ部にディスプレイする段階と、
を含み、
前記第1段階及び前記第2段階は、並列的に遂行されることを特徴とするイメージリソースローディング方法。
【請求項2】
イメージリソースをローディングする方法において、
特定のセルに対するレンダリング処理イベントが発生する場合、所定の基本記録空間から前記セルと連関したソースデータを識別する段階と、
前記識別されたソースデータを構成する単位ソースデータを、所定周期間隔で、第1ローディングキューに順次移動させる段階と、
前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータに対して、所定の判断基準によってローディングの適合度を判断する段階(前記ローディングの適合度は、パスまたはノンパスに区分される)と、
判断の結果、前記ローディングの適合度がノンパスの場合、前記単位ソースデータを第2ローディングキューに移動させる段階と、
判断の結果、前記ローディングの適合度がパスの場合、前記プロセッサ手段は、前記第1ローディングキューに位置した前記単位ソースデータを所定のグラフィックメモリにローディングさせる段階と、
所定のビデオプロセッサ手段において、前記グラフィックメモリにローディングされた前記単位ソースデータをレンダリングする段階と、
を含み、
前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、
前記プロセッサ手段のローディング処理の能力、または前記ビデオプロセッサ手段のレンダリング処理の能力を考慮して、前記ローディングの適合度を判断することを特徴とするイメージリソースローディング方法。
【請求項3】
前記単位ソースデータを前記グラフィックメモリにローディングさせる前記段階、及び前記単位ソースデータをレンダリングする前記段階は、並列的に遂行されることを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項4】
前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、
前記週期の間、前記第1ローディングキューに位置した単位ソースデータが前記プロセッサ手段でローディング完了するようにする前記プロセッサ手段の活動量の数値に基づいて第1閾値を設定する段階と、
前記プロセッサ手段の活動量の数値を測定する段階と、
前記測定された活動量の数値が、前記設定された第1閾値を超える場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項5】
前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、
前記グラフィックメモリにローディングされたデータの大きさを測定する段階と、
前記測定されたデータの大きさが、所定の第2閾値を超える場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断する段階と、
を含み、
前記第2閾値は、前記グラフィックメモリの容量によって選定されることを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項6】
前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、
前記レンダリング処理の結果により生成される画面のフレームレートを測定する段階と、
前記測定されたフレームレートが、所定のフレームレート未満の場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項7】
前記ローディングの適合度を判断する前記段階は、
前記プロセッサ手段の活動量の数値、前記グラフィックメモリの容量、前記ビデオプロセッサ手段のレンダリング処理の時間の何れか一つが、設定された所定の閾値を超える場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断することを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項8】
前記週期の到来時点において、前記第2ローディングキューに位置する前記単位ソースデータを、前記第1ローディングキューに優先して移動させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージリソースローディング方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8の何れか1項の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
イメージリソースのローディングシステムにおいて、
セル別にレンダリング処理に求められるソースデータを格納するための基本記録空間と、
所定のイベントが発生する場合、前記イベントと連関したセルを識別し、前記基本記録空間で、前記セルに対応するソースデータを識別し、所定の基準によって、前記識別されたソースデータを構成する一つ以上の単位ソースデータに、所定の順次情報をそれぞれ付与するソース識別手段と、
設定された周期間隔で、前記順次情報に基づいて、前記単位ソースデータを所定の第1ローディングキューに移動させ、前記移動された単位ソースデータに対して、ローディングの適合度をパスまたはノンパスと判断するローディング可否判断手段と、
前記ローディング可否判断手段により、前記ローディングの適合度がパスと判断される前記単位ソースデータを、所定のグラフィックメモリにローディングさせるプロセッサ手段と、
前記ローディングされた前記単位ソースデータを用いて、前記レンダリング処理するビデオプロセッサ手段と、
を含み、
前記ローディング可否判断手段は、前記ローディングの適合度がノンパスである前記単位ソースデータを、第2ローディングキューに移動させることを特徴とするイメージリソースローディングシステム。
【請求項11】
前記ローディング可否判断手段は、前記プロセッサ手段の活動量が、所定比率を超える場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断することを特徴とする請求項10に記載のイメージリソースローディングシステム。
【請求項12】
前記ローディング可否判断手段は、前記グラフィックメモリに蓄積されるデータの大きさに対する比率が、所定値段以上の場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断することを特徴とする請求項10に記載のイメージリソースローディングシステム。
【請求項13】
前記ローディング可否判断手段は、前記ビデオプロセッサ手段のレンダリング処理の時間が、所定値段以上の場合、前記ローディングの適合度をノンパスと判断することを特徴とする請求項10に記載のイメージリソースローディングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−503829(P2008−503829A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517952(P2007−517952)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【国際出願番号】PCT/KR2005/001929
【国際公開番号】WO2006/001630
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】