説明

インクジェット印刷における増加される液滴配置精度

本発明は、ノズルアパーチャ(3)からの印刷流体の噴出のためにノズルチャンバ(2)の1つの壁に画成される該ノズルアパーチャ(3)を有する少なくとも1つの該ノズルチャンバ(2)と、ノズルチャンバと相互接続される印刷流体供給チャネルを有するインクジェットプリントヘッド(1)に係る。印刷流体液滴テイル放出ガイド配置(4)は、ノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置に配置される。本発明は更に、ノズルアパーチャからの印刷流体の噴出のためにノズルチャンバの1つの壁に画成される該ノズルアパーチャを有する少なくとも1つの該ノズルチャンバを有するインクジェットプリントヘッドにおける液滴配置精度を増加する方法に係る。この方法は、ノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置を設ける段階を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、インクジェット印刷の分野に関わり、特に、ディスプレイ及び電子機器の製造におけるパターニングの為のインクジェット印刷に係る。更に本発明は、インクジェットプリントヘッドと、そのようなプリントヘッドにおける液滴配置精度を増加する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日使用される多くのインクジェットプリントヘッドは、円形ノズルオリフィスを有する。噴出されたインク液滴は通常テイルを有し、これは、理想的な状況では、流体の中心から放たれるべきである。しかし、プリントヘッドの流体柱における流体の動的な動作があることによって、インク液滴が流体の中心から放たれるためには望ましくない状況が発生する。上述したような状況では、インク液滴テイルの放出点は、ノズルオリフィスの縁に恐らく位置付けられる。上述した従来技術のオリフィスは円形であるので、液滴のテイルが、オリフィスの周囲における1つの位置を他の位置より好み、その最終的な出発点とする理由は特にない。従って、これは、プリントヘッドの流体柱における流体の動的動作によってオリフィスの片側からもう片側へランダムに変化するテイルの離脱の可能性をもたらす。この現象は、噴出されたインク液滴の軌道に影響を与えうる。というのは、インク液滴は、不適切に発射され、例えば、基板である印刷媒体材料上の不所望の位置に供給されるからである。インク液滴のテイルがつく最も可能性の高い位置は、ノズルオリフィスの最も粗い縁であり、これは、ノズルオリフィスの縁のどこにでも位置することが可能であり、また、ノズルの縁の意図しない損傷の結果、時間が経過するに従って変化することが可能である。これは、ノズルの中心線に対する液滴軌道の直線性にランダムな逸脱をもたらす。このテイル離脱位置における逸脱は、ドット配置エラーに直接的につながる可能性がある。
【0003】
インクジェットパターニング技術は、いわゆるポリLEDカラー装置の製造に使用可能である。液滴軌道の直線性は、そのような適用において高印刷品質を確実にするためには非常に重要な要素である。1つの例として、一般的なインク液滴は、飛行中には、30マイクロメートルの直径を有し、例えば基板といった印刷媒体材料上に着弾すると約40マイクロメートルの直径を有する。いわゆるポリLEDカラー装置の現在の画素は、約50乃至60マイクロメートルの幅であり、これは、たった5乃至10マイクロメートルの画素配置におけるエラーマージンしか残さない。上述を考慮に入れると、最終的な印刷画像パターンを作成するために、液滴軌道、即ち、インク液滴によって追随されるべき意図する経路の直線性は、そのようなパターニングにおいて非常に重要な要素である。発光ポリマーにパターニングする場合、ポリマー鎖の相互作用によって、液滴が落ちる際の長い糸状体テイルをもたらす。この糸状体テイルは、ノズルにおける流体柱の中心から垂れ下がるのではなくノズルオリフィスの縁の定まらない部分から垂れ下がるとき、ノズルの中心線に沿っての方向からの噴出液滴の逸脱に更に影響を与える可能性がある。上述したように、この位置は、ノズルによって異なり、それにより、固有誤差をもたらし、これは、印刷設定を変更することによって操ることができない。発光ポリマーにパターニングする場合、このことは、隣接する画素間の空間が不十分となりうる。
【0004】
周知の特許文献1は、一般的にMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)処理によって構成されるインクジェットプリントヘッドに関連し、このプリントヘッドは、インク噴出ノズルアパーチャを有する多数のノズルチャンバと、ノズルを介してインクを供給するようアクチュエータによって各チャンバ内で可動なパドルを有する。各パドルには、作動されたときにはノズル内の目詰まりを防止するようノズルアパーチャを通り同軸に突き出る突出ポーカーが設けられる。
【0005】
アクチュエータの戻り動作が、液滴を形成するようポーカーの周りのメニスカスの一般的なネッキング及び破壊をもたらすことは考えられるが、特許文献1に記載のプリントヘッドの欠点は、液滴の糸状体テイルが、ポーカーの周囲の定まらない位置に付く可能性があるということであり、これは、上述したように、ノズルの中心線に沿っての方向から噴出液滴のランダムな逸脱をもたらす可能性がある。これは、ポーカーは、ノズルの目詰まりを防止する意図する機能を実行するために特定の寸法でなければならないからである。特許文献1の図面から明らかであるように、ポーカーの遠位自由端の外周部は、作動されるときノズルアパーチャの中心線とは整列されない。
【特許文献1】米国特許第6,299,289号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述を考慮に入れ、本発明は、増加した液滴配置精度を達成可能な改良されたインクジェットプリントヘッドを提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、インクジェットプリントヘッドの液滴配置精度を増加する方法を提供することを更なる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特徴部によって達成される。
【0009】
ノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置を有する印刷流体液滴テイル放出ガイド配置が与えられることによって、そこから印刷流体液滴テイルが放たれるノズルの縁上の所定の領域が実現可能であり、それにより、ノズルの中心線に沿っての方向に対する発射された印刷流体液滴の軌道の増加された制御が与えられる。
【0010】
更なる目的は、請求項13の特徴部によって達成される。
【0011】
プリントヘッドのノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置を設ける方法段階が与えられることによって、そこから印刷流体液滴テイルが放たれるノズルの縁上の所定の領域が実現可能であり、それにより、ノズルの中心線に沿っての方向に対する発射された印刷流体液滴の軌道の増加された制御が与えられる。
【0012】
好適な実施例は、従属項に列挙する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図面中、同様の参照符号は、幾つかの図面に亘って同様の素子を示す。
【0014】
本発明の他の目的及び特徴は、添付図面を共に考慮したときに以下の詳細な説明から明らかとなろう。しかし、図面は、説明目的のためだけに設計されたものであり、本発明の限定を決めるものではない。本発明の限定は、請求項を参照されたい。更に、図面は、寸法が必ずしも測られているわけではなく、明記されない限り、図面は、本願に記載する構造及び手順を概念的に説明するために過ぎない。
【0015】
図1は、従来技術のインクジェットプリントヘッド1を示す底面図であり、プリントヘッドは、ノズルアパーチャ3からの印刷流体の噴出のためにノズルプレート5に画成されたノズルアパーチャ3を有するノズルチャンバ2を有する。この従来技術のプリントヘッドノズルのアパーチャ3オリフィスは、ノズルプレート5における球状孔3からなる。噴出パルスがそのようなノズルの中の流体に適用されると、動的動作が発生する。例えば、パルス長と加えられる力といった正しい条件下で、これは、液滴の形成をもたらす。理想的な状況では、流体動作及び液滴の形成は同期しており、そして、液滴は、ノズルアパーチャ3の中心線に沿ってノズルアパーチャ3から発射される。従来技術のノズルアパーチャ3の縁は実質的に均一であり、これは、特に、発光ポリマーといったポリマーインクを印刷するとき、メインの液滴の方向にランダムに影響を与えうる。これは、ポリマー鎖の相互作用が、液滴が噴出される際の長い糸状体テイルをもたらすからである。流体の動的動作によるこの液滴の糸状体テイルは、ランダムな位置でノズルアパーチャ3の縁に接着する可能性があり、液滴の直線性にランダムな逸脱をもたらし、その結果、液滴配置精度を低減させる固有誤差をもたらす。上述した欠点は、印刷設定を変更することで操作することはできない。
【0016】
液滴は、ノズルアパーチャ3の縁におけるランダムな位置からノズルを離れるので、隣接する画素が印刷された基板において互いに干渉する可能性は高くなり、このことは、当然ながら、ポリLED装置といったパターニング装置の場合には特に望ましくない。
【0017】
本発明では、従って、ポリマーインクといった流体を印刷するインクジェットプリントヘッド1におけるノズルアパーチャ3の周囲の縁における所定の位置に印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を設けることを提案する。このインクジェットプリントヘッドは、ノズルアパーチャ3からの印刷流体の噴出のためにノズルアチャンバ2の1つの壁に画成されるノズルアパーチャ3を有する少なくとも1つのノズルチャンバ2と、ノズルチャンバ2に相互接続される印刷流体供給チャネル(図示せず)を有する。このようにして、ノズルアパーチャ3の縁上の決められた位置が与えられ、その位置から印刷流体液滴テイルが放される。プリントヘッド1の全てのノズルに対応する位置において液滴テイル放出ガイド配置を設けることによって、印刷流体液滴が、実質的に等しい間隔を有する基板の位置に印刷画素を与えることを確実にすることが可能である。従って、この実施例は、テイルが、液滴から噴出される度にノズルアパーチャ3における同じ位置から放射されるようにし、従って、従来技術のインクジェットプリントヘッドノズルのテイル離脱変動を解決する。
【0018】
図2に印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4の第1の実施例を示す。図2は、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、先の尖った刻み目状の素子を有し、その先端は、アパーチャ3の内側に方向付けられるノズルの断面図を示す。この刻み目状素子は、印刷流体液滴のテイルが放されるノズルアパーチャ3の縁における定位置を与える。
【0019】
図3に第2の実施例を示す。図3は、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、基本的に三角形の断面の棒を有し、その底面は、ノズルチャンバ2の内面上にあり、その先の尖った稜は、アパーチャ3の中心に向かって突き出て、棒は更に、ノズルチャンバ2の内側に上述の内面に沿って延在する、ノズルの断面を示す。同様に、この棒も、印刷流体液滴のテイルが放されるノズルアパーチャ3の縁における定位置を与える。
【0020】
図4にノズルの第3の実施例の断面図を示す。ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、基本的にピラミッド型の先の尖った構造を有し、その底面は、ノズルチャンバ2の内面壁上にあり、その尖った先端は、アパーチャ3の中心に向かって突き出る。同様に、この構造も、印刷流体液滴のテイルが放されるノズルアパーチャ3の縁における定位置を与える。
【0021】
図5に第4の実施例を示す。図5は、ノズルの底面図を示し、ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、先の尖った刻み目状の素子を有し、その先端は、アパーチャ3の外側に方向付けられる。この刻み目状の素子は、注射器の先の尖った針のように印刷流体液滴のテイルを案内する。
【0022】
図6には、ノズルの第5の実施例の断面図を示す。ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、アパーチャ3の円周の縁の一部に配置される基本的に鋸歯形状の部分を有する。この鋸歯形状の部分が、印刷流体液滴のテイルが放されるノズルアパーチャ3の縁における定位置を与える。
【0023】
図7は、ノズルの第6の実施例の底面図を示す。ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、ノズルチャンバ2の内面壁における基本的に三角形の凹部を有し、その底面は、アパーチャ3の平面内にあり、その先端は、ノズルチャンバ2の内側に方向付けられる。この凹部は、印刷流体液滴のテイルを所定の解放位置に導く。
【0024】
図8は、ノズルの第7の実施例の底面図を示す。ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、ノズルチャンバ2の内面壁における基本的に三角形のピラミッド型の凹部を有し、その底面は、アパーチャ3の平面内にあり、その先端は、ノズルチャンバ2の内側に方向付けられる。この凹部は、第6の実施例と同様に、印刷流体液滴のテイルを所定の解放位置に導く。
【0025】
図9は、ノズルの第8の実施例の断面図を示し、ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、ノズルチャンバ2の内面壁において基本的に半球状の凹部を有し、その弦は、アパーチャ3の平面内にあり、その弧は、ノズルチャンバ2の内側に延在する。この凹部は、印刷流体液滴のテイルを所定の解放位置に導く。
【0026】
図10は、ノズルの第9の実施例の断面図を示し、ここでは、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4は、アパーチャ3からノズルチャンバ2の内面壁に沿って内側に延在する基本的に矩形の凹部を有する。この凹部は、印刷流体液滴のテイルを所定の解放位置に導く点で万年筆の先端のように作用する。
【0027】
本発明による、ノズルアパーチャ3からの印刷流体の噴出のためにノズルチャンバの1つの壁に画成される該ノズルアパーチャ3を有する少なくとも1つのノズルチャンバ2を有するインクジェットプリントヘッド1における液滴配置精度を増加する方法は、アパーチャの円周の縁における所定の位置に印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を設ける段階を有する。
【0028】
上述の方法の1つの実施例では、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その先端がノズルアパーチャ3の内側に方向付けられるよう先の尖った刻み目状の素子を設ける段階を更に有する。
【0029】
別の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その底面がノズルチャンバ2の内面上にあり、その尖った稜はアパーチャ3の中心に向かって突き出る基本的に三角形の断面を有する棒を設け、その棒を、ノズルチャンバ2の内側に上述の内面に沿って延在するよう方向付ける段階を有する。
【0030】
更に別の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その底面がノズルチャンバ2の内面壁上にあり、その尖った先端はアパーチャ3の中心に向かって突き出る基本的にピラミッド型の先の尖った構造を設ける段階を有する。
【0031】
更に別の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その先端がアパーチャ3の外側に向けられる先の尖った刻み目状の素子を設ける段階を有する。
【0032】
別の代替の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、アパーチャ3の円周の縁の一部に基本的に鋸歯形状の部分を設ける段階を有する。
【0033】
更に別の代替の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その底面がアパーチャ3の平面内にあり、その先端はノズルチャンバ2の内側に方向付けられるようノズルチャンバ2の内面壁において基本的に三角形の凹部を設ける段階を有する。
【0034】
更に別の代替の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その底面がアパーチャ3の平面内にあり、その先端はノズルチャンバ2の内側に方向付けられるようノズルチャンバ2の内面壁において基本的に三角形のピラミッド型の凹部を設ける段階を有する。
【0035】
更に別の代替の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、その弦はアパーチャ3の平面内にあり、その弧がノズルチャンバ2の内側に延在するようノズルチャンバ2の内面壁において基本的に半球状の凹部を設ける段階を有する。
【0036】
更なる代替の実施例では、上述の方法は更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4として、アパーチャ3からノズルチャンバ2の内面壁に沿って内側に延在するよう基本的に矩形の凹部を設ける段階を有する。
【0037】
例えば、記載した印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を生成するのに使用可能な典型的な構成方法は、電鋳法、レーザー切断、放電機械加工、マイクロパンチング、レーザドリルあけ、異方性エッチング、エッチング、モールディング、カーフィング、並びに、他の化学エッチング法、及び、スタンピング、カッティング、ミリング、ドリルあけ、サンドブラスティング、蒸着、鋳造、及び同様の周知の処理といった物理的処理技術を含む。局所的な熱処理も、記載する印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を生成するよう適切な領域を「変形する」よう使用してもよい。更に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を、ノズルアパーチャ3の周囲の一部の粗さを局所的に変更することによって生成することも可能である。更に、流体液滴テイル放出ガイド配置4に使用する材料は、ノズルプレート5の材料と同じ材料である必要はなく、むしろ、任意の方法でノズルプレート5上に堆積された又はノズルプレート5に取り付けられた別の材料であることが可能である。
【0038】
従って、上述した目的のために、制限なく多数の従来の手段を使用可能である。
【0039】
本発明は更に、本発明の液滴テイル放出ガイド配置4を含むプリントカートリッジ、並びに、液滴テイル放出ガイド配置4を含むインクジェットプリント装置も包含する。
【0040】
更に、当業者には、インクジェットプリントヘッドは、通常、複数の間に間隔があるノズルを有し、そのようなプリントヘッドの全てのノズルに印刷流体液滴テイル放出ガイド配置4を対応する位置に設けることによって、印刷流体液滴が、基本的に等しい間隔を有する基板の位置における印刷画素を与えることを確実にすることが可能である。
【0041】
従って、本発明の基本的な新規特徴を、本発明の好適な実施例に適用して図示し説明し、且つ指摘したが、本発明の精神から逸脱することなく、当業者によって、様々な省略及び代用及び変更を、説明した装置の形式及び細部、また、その動作において、行いうることは理解されるであろう。例えば、同じ結果を達成するよう実質的に同じ方法で同じ機能を実質的に同様に実行する素子及び/又は方法段階の全ての組合せは、本発明の範囲内であることは明白に意図する。更に、本発明の任意の開示した形式又は実施例に関連して図示した及び/又は説明した構造及び/又は素子及び/又は方法段階は、一般的な設計選択事項として、任意の他の開示した又は説明した又は示唆した形式又は実施例に組み込まれうることを認識すべきである。従って、請求項の範囲によってのみ限定されることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ノズルプレートにおける球状孔ノズルオリフィスを有する従来技術のプリントヘッドの底面図を示す図である。
【図2】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第1の実施例を示す断面図である。
【図3】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第2の実施例を示す断面図である。
【図4】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第3の実施例を示す断面図である。
【図5】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第4の実施例を示す底面図である。
【図6】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第5の実施例を示す断面図である。
【図7】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第6の実施例を示す底面図である。
【図8】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第7の実施例を示す底面図である。
【図9】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第8の実施例を示す断面図である。
【図10】インクジェットプリントヘッドにおける液滴テイル放出ガイド配置の第9の実施例を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズルアパーチャからの印刷流体の噴出のためにノズルチャンバの1つの壁に画成される該ノズルアパーチャを有する少なくとも1つの該ノズルチャンバと、
前記ノズルチャンバと相互接続される印刷流体供給チャネルと、
を有するインクジェットプリントヘッドであって、
前記ノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置を有する印刷流体液滴テイル放出ガイド配置を更に有することを特徴とするインクジェットプリントヘッド。
【請求項2】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、先の尖った刻み目状の素子を有し、
該素子の先端は前記ノズルアパーチャの内側に方向付けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項3】
前記印刷流体液滴テイル放出配置は、基本的に三角形の断面を有する棒を有し、
該棒の底面は、前記ノズルチャンバの内面上にあり、該棒の先の尖った稜は、前記ノズルアパーチャの中心に向かって突き出て、該棒は更に、前記ノズルチャンバの内側に前記内面に沿って延在することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項4】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、基本的にピラミッド型の先の尖った構造を有し、
該構造の底面は、前記ノズルチャンバの内面壁上にあり、該構造の尖った先端は、前記ノズルアパーチャの中心に向かって突き出ることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項5】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、先の尖った刻み目状の素子を有し、
該素子の先端は、前記ノズルアパーチャの外側に方向付けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項6】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、前記ノズルアパーチャの前記周囲の前記縁の一部に配置される基本的に鋸歯形状の部分を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項7】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、前記ノズルチャンバの内面壁において基本的に三角形の凹部を有し、
該凹部の底面は前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の先端は、前記ノズルチャンバの内側に方向付けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項8】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、前記ノズルチャンバの内面壁において基本的に三角形のピラミッド型の凹部を有し、
該凹部の底面は、前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の先端は、前記ノズルチャンバの内側に方向付けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項9】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、前記ノズルチャンバの内面壁において基本的に半球状の凹部を有し、
該凹部の弦は、前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の弧は、前記ノズルチャンバの内側に延在することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項10】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置は、前記ノズルアパーチャから前記ノズルチャンバの内面壁に沿って内側に延在する基本的に矩形の凹部を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
【請求項11】
プリントカートリッジ本体と流体レザバとを有するインクジェット印刷装置用のプリントカートリッジであって、
請求項1乃至10のうちいずれか一項記載のインクジェットプリントヘッドを更に有することを特徴とするプリントカートリッジ。
【請求項12】
請求項1乃至10のうちいずれか一項記載のインクジェットプリントヘッドを有することを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項13】
ノズルアパーチャからの印刷流体の噴出のためにノズルチャンバの1つの壁に画成される該ノズルアパーチャを有する少なくとも1つの該ノズルチャンバを有するインクジェットプリントヘッドにおける液滴配置精度を増加する方法であって、
前記ノズルアパーチャの周囲の縁における所定位置に、印刷流体液滴テイル放出ガイド配置を設ける段階を有することを特徴とする方法。
【請求項14】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、先が尖った刻み目状の素子を、該素子の先端が前記ノズルアパーチャの内側に方向付けられるよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、基本的に三角形の断面を有する棒を、該棒の底面が前記ノズルチャンバの内面上にあり、該棒の尖った稜が前記ノズルアパーチャの中心に向かって突き出るよう設け、該棒を、前記ノズルチャンバの内側に前記内面に沿って延在するよう方向付ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、基本的にピラミッド型の先の尖った構造を、該構造の底面が前記ノズルチャンバの内面壁上にあり、該構造の尖った先端が前記ノズルアパーチャの中心に向かって突き出るよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、先の尖った刻み目状の素子を、該素子の先端が前記ノズルアパーチャの外側に向けられるよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、前記ノズルアパーチャの前記周囲の前記縁の一部に基本的に鋸歯形状の部分を設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項19】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、前記ノズルチャンバの内面壁に基本的に三角形の凹部を、該凹部の底面が前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の先端が前記ノズルチャンバの内側に方向付けられるよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項20】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、前記ノズルチャンバの内面壁に基本的に三角形のピラミッド型の凹部を、該凹部の底面が前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の先端が前記ノズルチャンバの内側に方向付けられるよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項21】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、前記ノズルチャンバの内面壁に基本的に半球状の凹部を、該凹部の弦が前記ノズルアパーチャの平面内にあり、該凹部の弧が前記ノズルチャンバの内側に延在するよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項22】
前記印刷流体液滴テイル放出ガイド配置として、基本的に矩形の凹部を、前記ノズルアパーチャから前記ノズルチャンバの内面壁に沿って内側に延在するよう設ける段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−510536(P2007−510536A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537515(P2006−537515)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052186
【国際公開番号】WO2005/042257
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】