説明

インクジェット記録装置

【課題】 メンテナンス作業(ロール紙交換、インクタンク交換等)の各項目毎に、作業時間に応じて段階的に表示を切り替えることで、ユーザの習熟度に合わせた表示を行うことができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 表示部を持つインクジェット記録装置において、ロール紙交換、インクタンク交換等の作業が必要になった場合に、想定作業時間を表示すると共に、作業開始を示す画面を表示する。ユーザが作業に入ると、その作業項目毎に計測を開始し、その計測された時間に応じて表示を切り替える。例えばロール紙を交換する場合、Ta=0分、Tb=2分、Tc=5分の想定時間だった場合には、0分以上〜2分以下の間は、ロール紙交換のスライドを1秒間隔で表示し、2分以上〜5分以下の間は、そのスライドを5秒間隔で表示し、5分以上経過した場合にはその中で分からないスライドを選択し、拡大表示を行うことを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインクジェット記録装置に関し、特に各種メンテナンス作業を図解してユーザに説明する表示部に特徴を有するインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータや複写装置、ワードプロセッサ等のOA機器が広く普及しており、これらの機器の画像形成(記録)装置の一種としてインクジェット方式によりデジタル画像記録を行う記録装置が急速に発展、普及している。特にOA機器の高機能化とともに、それらの機器のカラー化が進んでおり、これに伴って様々なカラーインクジェット記録装置が開発されてきている。
【0003】
一般にインクジェット記録装置は、記録ヘッドおよびインクタンクを搭載するキャリッジと、記録紙を搬送する搬送機構と、これらを制御する制御回路とを具備している。このような記録装置では、インク液滴を吐出させる複数の吐出口を有した記録ヘッドを記録紙の搬送方向(副走査方向)と直行する方向(主走査方向)にシリアル・スキャンさせながらインク吐出を行う。また一方で、記録ヘッドからのインク吐出がない間に記録紙を記録ヘッドの記録幅に等しい量で間欠的に搬送することにより記録動作を実行する。さらには、カラー記録が可能な記録装置の場合、複数色の記録ヘッドにから吐出されるインク液滴の重ねあわせによりカラー画像を形成する。
【0004】
インクジェット記録装置において、インクを吐出させる方法としては、以下の2つが従来より知られている。
【0005】
(1)吐出口近傍に発熱素子(電気熱エネルギー変換体)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することによりインクを局所的に加熱して圧力変化を起こさせ、インクを吐出口から吐出させる方法
(2)ピエゾ素子等の圧電素子を用い、インクに機械的圧力を付与してインクを吐出する方法
このインクジェット記録方法は、記録信号に応じてインクを微少な液滴として吐出口から記録媒体上に吐出することにより文字や図形などの記録を行うものである。ノンインパクトであるため騒音が少ないこと、ランニング・コストが低いこと、装置が小型化しやすいこと、およびカラー化が比較的容易であること、などの利点を有している。そのためコンピュータやワードプロセッサ等と併用され、あるいは単独で使用される複写機、プリンタ、ファクシミリ等の記録装置において、画像形成(記録)手段として広く用いられている。
【0006】
このようなインクジェット記録装置では、装置の状態や操作案内等をユーザに対して表示するための液晶画面を設け、ユーザの操作性向上を図ったものがある。
【0007】
その中でも近年、ロール紙交換、インクタンク交換などのメンテナンス作業を効果的にユーザに行ってもらうために、メンテナンスの処理手順を、液晶画面に順を追って図解表示することが行われている。ユーザは処理手順を見ながら、作業が行うことができるため、マニュアル等を見る必要がなくなることで、利便性を高めている。
【0008】
しかし、メンテナンスの処理手順を、液晶画面に順を追って図解表示する場合でも、様々なレベルのユーザがいるため、表示内容が各々のユーザに適した情報であるとは限らない。そのためユーザの経験が浅い場合には理解できなかったり、逆に経験のあるユーザには余分だったりしていた。
【0009】
この問題に対応するために特許文献1では、ユーザの習熟度に合わせて、各々のメンテナンスに関して段階的にレベルの異なるガイダンスが記憶されている。さらにガイダンスの内容が不十分であると判断されれば外部の情報処理装置から、より詳細なガイダンス情報を画像形成装置にダウンロードするようにしている。
【特許文献1】特開2005−172902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしこの例は、レベルの異なるガイダンスを記憶する必要があるためにメモリの容量を大きくしなければならなかった。さらにガイダンスが不十分なときにはサーバー等から回線を使って画像を得る構成を取る必要があるのと、取り込んだ画像を記憶するためのメモリ容量も必要になるため、その構成は高価なものになっていた。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、メンテナンス作業の各項目毎に、習熟度に応じて段階的に表示方法を切り替えることで、ユーザの習熟度に合わせた表示を安価に実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は前記の課題を解決するために、
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の前記メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
ユーザの習熟度を判定する習熟度判定手段と、
前記メンテナンス検知手段と前記習熟度判定手段に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とする。
【0013】
また本発明は請求項1に記載の発明において、
前記習熟度判定手段は、作業に要した時間または各種センサで検知される回数によって習熟度を判定することを特徴とする。
【0014】
また本発明は請求項1に記載の発明において、
前記表示制御手段は、前記習熟度判定手段によって判定された習熟度に合わせて、表示する画像の間隔を切り替えることを特徴とする。
【0015】
また本発明は請求項1に記載の発明において、
前記表示制御手段は、前記習熟度判定手段によって判定された習熟度に合わせて、表示する画像の一部を拡大表示することを特徴とする。
【0016】
また本発明は前記の課題を解決する別の手段として、
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の前記メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
前記メンテナンス検知手段によって検知されたメンテナンスにかかる時間を計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された時間と、複数の設定時間を比較する比較手段を備え、
前記比較手段によって比較された結果に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とする。
【0017】
また本発明は請求項5に記載の発明において、
前記計測手段で、メンテナンス開始の判定をするタイミングが、前記インクジェット記録装置に備えたメンテナンス用開口部の開閉、または操作部への操作入力であり、メンテナンス終了の判定をするタイミングが、前記インクジェット記録装置が印刷可能状態になるときであることを特徴とする。
【0018】
また本発明は前記の課題を解決するもう一つ別の手段として、
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の各種メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
前記メンテナンス検知手段によって検知されたメンテナンスにおいてユーザが行った余分な作業をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によってカウントされたカウント数と、複数の設定カウント数を比較する比較手段を備え、
前記比較手段によって比較された結果に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とする。
【0019】
また本発明は請求項7に記載の発明において、
前記カウント手段で余分な作業をおこなったというカウント要因が、前記インクジェット記録装置に備えたメンテナンス用開口部の不要な部分の開閉、同一個所の複数の開閉、または全ての開口部を閉じた後でも印刷可能状態にならないことであることを特徴とする。
【0020】
また本発明は請求項5、又は請求項7に記載の発明において、
前記表示制御手段は、前記比較手段によって比較された結果に合わせて、表示する画像の間隔を切り替えることを特徴とする。
【0021】
また本発明は請求項5、又は請求項7に記載の発明において、
前記表示制御手段は、前記比較手段によって比較された結果に合わせて、表示する画像の一部を拡大表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、表示部を持つインクジェット記録装置において、メンテナンス作業の各項目毎に、習熟度に応じて段階的に表示方法を切り替えることで、ユーザの習熟度に合わせた表示を安価に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(実施例1)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施例を詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示すブロック図である。
【0025】
図1に示すプリンタ150において、CPU101は入力インタフェース119を介してホストコンピュータ104に接続されている。ROM103には制御プログラムが格納され、EEPROM104には更新可能な制御プログラムや処理プログラムや各種定数データなどが格納され、RAMにはホストコンピュータ151から受信したコマンド信号や画像情報が格納されている。CPU101は、ROM103、EEPROM104、RAM102にアクセスし、これらのメモリに格納された情報に基づいて記録動作を制御する。操作パネル122のキーから入力される指示情報は、操作パネルインタフェース122を介してCPU101に伝達される。またCPU101からの命令により、同様に操作パネルインタフェース121を介して、操作パネル122におけるLED点灯やLCD表示が制御される。拡張インタフェース120は無線LANやHDDなどの拡張カードを接続することにより機能拡張を行うためのインタフェースである。画像情報は画像データ処理ブロック116により各インク色のドットデータに変換される。バンドメモリ制御部112は,プリントヘッドのデータ形式に変換したのちにRAM118に格納し,ヘッドデータ生成部112はマルチパス,つなぎすじ、不吐ノズル等を考慮してヘッドに送るデータを生成する。またクリーニングタイマー117がプリントヘッド制御ブロック114に接続されており、クリーニングタイマー117の値によって印字に先立って行なわれるクリーニングの種類が決まる。124は複数のセンサーユニットで、各種カバー類の開閉、各種レバー類の設定、インクタンクの有無、紙の有無などプリンタ150の各状態を示すものである。センサーユニット124で検出された出力信号によって、センサ出力検出回路123はプリンタ150がどのような状態になっているのかを検出し、CPU101はこの情報を読み取ることで、操作パネル122のLCDにメンテナンス作業を表示させる。出力ポート105及びキャリッジモータ制御回路107を介して、キャリッジモータ109を動作させることにより、キャリッジ111を移動させる。また出力ポート105及び紙送りモータ制御回路106を介して、紙送り紙送りモータ108を動作させることにより搬送ローラなどの紙搬送機構110を動作させる。さらにCPU101は、EEPROM104に格納されている各種情報に基づきプリントヘッド制御ブロック114を制御してプリントヘッド115を駆動することにより記録媒体上に所望の画像を記録することができる。
【0026】
また、図外の電源回路からは、CPU101や各種制御回路を動作させるためのロジック駆動電圧Vcc(たとえば3.3V)、各種モータ駆動電圧Vm(たとえば24V)、記録ヘッドを駆動させるためのヒート電圧Vh(たとえば12V)、等が出力される。
【0027】
図2は本発明によるインクジェット記録装置のメンテナンス作業を表示するための構成を示したものである。
【0028】
習熟度判定部207は、まず各種センサーユニットからのセンサ出力を検知したセンサ出力検知回路206の情報、もしくは操作パネル122の操作キー(図示せず)等によって、メンテナンス作業を行うかどうかを判別する。次にメンテナンス作業が開始されたら、タイマー208で計測を始め、予め想定されている複数の想定時間と比較してユーザの習熟度を判定する。LCD表示制御部202は、表示画像をROM203から読み出し、LCD表示部201の制御を行う。またLCD表示制御部202は、習熟度判定部207の判定結果によって、表示方法を切り替える。204は拡大図作成部であり、ある想定時間が経っても作業が終了しない場合は、拡大部分選択回路205によってユーザに拡大したい部分を選択してもらい、その部分の画像を拡大して表示する。例えば図4のように、用紙位置合わせにおいてある想定時間以内の場合には、通常のメンテナンス作業画面を表示する(図4(a))。またある想定時間を超えた場合には、ユーザが通常のメンテナンス作業画面では理解できないと判断し、拡大したい部分を選択できる画面に切り替える(図4(b))。なお拡大方法は、線形補間、スプライン補間、バイキュービック補間など、特定の方法に限定されたものではない。
【0029】
次に本発明によるメンテナンス作業画面の表示方法について図3を参照しながら詳細を説明する。
【0030】
ロール紙交換、インクタンク交換等のメンテナンス作業が必要になった場合に、想定作業時間を表示すると共に、作業開始を示す画面を表示する(S301)。ユーザが作業に入ると、その作業項目毎に計測を開始し(S302)、その計測された時間に応じて表示を切り替える。例えばロール紙を交換する場合、(1)本体からのロール紙取り外し、(2)ロールホルダーへのロール紙取り付け、(3)本体へのロール紙取り付け、(4)用紙挿入、(5)用紙位置合わせなどの作業項目がある。各々の項目毎に数10枚程度のスライドで作業内容を表示している。また各々の作業項目は、いくつかのセンサ検知に応じて段階的に切り替わっている。
【0031】
例えば"(1)本体からのロール紙取り外し”が、Ta、Tb、Tcの想定時間で、Tが作業経過時間だったとする。Ta<T≦Tbの場合(S303)は、"本体からのロール紙取り外し“のスライドを1秒間隔で表示する(S304)。Tb<T<Tcの場合(S305)は、そのスライドを5秒間隔で表示し、さらにT≧Tcの場合(S307)には、図4(b)のように理解できないスライドから拡大する部分を選択し、拡大表示を行う(S308)。作業が終了し印刷可能状態になったら(S309)、計測も終了し、今回の作業項目でかかった時間を記憶する(S310)。記憶された作業時間は、次に作業行う際の想定時間に反映される。例えば、作業時間が長くかかったユーザは、経験が浅いと判断し、想定時間Tbを短くすることで、早い時間から表示間隔を長くする。また作業項目が残っている場合(S310)においても同様の表示切り替えを行うことで、ユーザの習熟度によって、各項目毎に最適な表示を行うことができる。
【0032】
なお本実施例では、想定時間を3つ設けて1)表示なし、2)表示間隔1秒、3)表示間隔5秒、4)拡大表示と切り替える表示方法について述べたが、特にこれに限定したものではない。表示間隔のみ、拡大表示のみでも、同様の効果を発揮することができ、また本実施例の構成で実現できることは明らかである。
【0033】
(実施例2)
第二の実施例では、メンテナンス用開口部の不要な部分の開閉、同一個所の複数の開閉、または全ての開口部を閉じた後でも印刷可能状態にならない等によってユーザの習熟度を判定する方法について述べる。
【0034】
図5は本発明の第二の実施例によるインクジェット記録装置のメンテナンス作業を表示するための構成を示したものである。
【0035】
習熟度判定部507は、まず各種センサーユニットからのセンサ出力を検知したセンサ出力検知回路506の情報、もしくは操作パネル122の操作キー(図示せず)等によって、メンテナンス作業を行うかどうかを判別する。次にメンテナンス作業が開始されたら、カウンタ508で計測を始め、作業に必要なカバーの開閉などセンサで検出される複数の想定回数と比較してユーザの習熟度を判定する。LCD表示制御部502は、表示画像をROM503から読み出し、LCD表示部501の制御を行う。またLCD表示制御部502は、習熟度判定部507の判定結果によって、表示方法を切り替える。504は拡大図作成部であり、ある想定回数が経っても作業が終了しない場合は、拡大部分選択回路505によってユーザに拡大したい部分を選択してもらい、その部分の画像を拡大して表示する。拡大方法は第1の実施例と同様に、線形補間、スプライン補間、バイキュービック補間など、特定の方法に限定されたものではない。
【0036】
次に本発明によるメンテナンス作業画面の表示方法について図6を参照しながら詳細を説明する。
【0037】
ロール紙交換、インクタンク交換等のメンテナンス作業が必要になった場合に、作業に必要なカバーの開閉などセンサで検出される想定作業回数を表示すると共に、作業開始を示す画面を表示する(S601)。ユーザが作業に入ると、その作業項目毎に計測を開始し(S602)、その計測された回数に応じて表示を切り替える。あるメンテナンス作業は、複数作業項目から構成されており、各々の項目毎に数10枚程度のスライドで作業内容を表示している。また各々の作業項目は、いくつかのセンサ検知に応じて段階的に切り替わっている。
【0038】
例えばある作業項目が、Na、Nb、Ncはセンサ検知の想定回数で、Nが作業経過回数だったとする。Na<N≦Nbの場合(S603)は、"本体からのロール紙取り外し“のスライドを1秒間隔で表示する(S604)。Nb<N<Ncの場合(S605)は、そのスライドを5秒間隔で表示し、N≧Ncの場合(S607)には、図4のように分からないスライドを選択し、拡大表示を行う(S608)。作業が終了し印刷可能状態になったら((S609)、計測も終了し、今回の作業項目でかかったセンサ検知の回数を記憶する(S610)。記憶されたセンサ検知の回数は、次に作業行う際の想定回数に反映される。例えば、センサ検知の回数が多かったユーザは、経験が浅いと判断し、想定回数Nbを短くすることで、早い回数から表示間隔を長くする。また作業項目が残っている場合(S610)においても同様の表示切り替えを行うことで、ユーザの習熟度によって、各項目毎に最適な表示を行うことができる。
【0039】
本発明のインクジェット記録装置は記録ヘッドの動作原理や構成により制限されるものではない。すなわち、記録ヘッドは、吐出口近傍に発熱素子(電気/熱エネルギー変換素子)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することによりインクを局所的に加熱して圧力変化を起こさせ、インクを吐出口から吐出させるサーマル方式であってもよいし、ピエゾ素子等の電気/圧力変換手段を用い、インクに機械的圧力を付与してインクを吐出させるピエゾ方式であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るインクジェット記録装置のメンテナンス作業を表示するための構成を示したものである。
【図3】本発明に係るメンテナンス作業画面の表示方法について説明するフローチャートである。
【図4】本発明に係る拡大表示の選択画面の一例を示すものである。
【図5】本発明の第二実施例に係るインクジェット記録装置のメンテナンス作業を表示するための構成を示したものである。
【図6】本発明の第二実施例に係るメンテナンス作業画面の表示方法について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
101 CPU
104 EEPROM
121 操作パネルインターフェース
122 操作パネル
150 プリンタ
151 ホストコンピュータ
201 LCD表示部
202 LCD表示制御部
203 ROM
204 拡大図生成部
205 拡大部分選択回路
206 センサ出力検出回路
207 習熟度判定部
208 タイマー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の前記メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
ユーザの習熟度を判定する習熟度判定手段と、
前記メンテナンス検知手段と前記習熟度判定手段に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記習熟度判定手段は、作業に要した時間または各種センサで検知される回数によって習熟度を判定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記習熟度判定手段によって判定された習熟度に合わせて、表示する画像の間隔を切り替えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記習熟度判定手段によって判定された習熟度に合わせて、表示する画像の一部を拡大表示することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の前記メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
前記メンテナンス検知手段によって検知されたメンテナンスにかかる時間を計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された時間と、複数の設定時間を比較する比較手段を備え、
前記比較手段によって比較された結果に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記計測手段で、メンテナンス開始の判定をするタイミングが、前記インクジェット記録装置に備えたメンテナンス用開口部の開閉、または操作部への操作入力であり、メンテナンス終了の判定をするタイミングが、前記インクジェット記録装置が印刷可能状態になるときであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
【請求項7】
複数の吐出口からインクを記録媒体に吐出して印刷するインクジェット記録装置において、
各種メンテナンス作業の要否を検知するメンテナンス検知手段と、
前記インクジェット記録装置の各種メンテナンス作業を説明するために複数の画像を表示する表示手段と、
前記メンテナンス検知手段によって検知されたメンテナンスにおいてユーザが行った余分な作業をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によってカウントされたカウント数と、複数の設定カウント数を比較する比較手段を備え、
前記比較手段によって比較された結果に応じて前記表示手段に表示する方法を切り替える表示制御手段とから構成されることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項8】
前記カウント手段で余分な作業をおこなったというカウント要因が、前記インクジェット記録装置に備えたメンテナンス用開口部の不要な部分の開閉、同一個所の複数の開閉、または全ての開口部を閉じた後でも印刷可能状態にならないことであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記比較手段によって比較された結果に合わせて、表示する画像の間隔を切り替えることを特徴とする請求項5、又は請求項7に記載のインクジェット記録装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記比較手段によって比較された結果に合わせて、表示する画像の一部を拡大表示することを特徴とする請求項5、又は請求項7に記載のインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−137118(P2009−137118A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314855(P2007−314855)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】