説明

インストールパッケージ作成方法、インストールパッケージ作成プログラム、インストールパッケージ作成装置およびインストールシステム

【課題】 画像形成装置で実行させるアプリケーションプログラムをユーザ側が作成できるようにし、僅かなアプリケーションプログラム変更に対しても使い勝手を向上させる。
【解決手段】 アプリケーション作成部19はアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを作成する。送受信部13は、開発仕様情報をネットワーク17を介してベンダーBに送信し、画像形成装置Cでの実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求し、開発仕様情報に基づき作成されたベンダーB側からのオフィシャルコードを受信する。インストールパッケージ作成部23は、受信したオフィシャルコードにアプリケーションプログラムを関連付けてインストールパッケージを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインストールパッケージ作成方法、インストールパッケージ作成プログラム、インストールパッケージ作成装置およびインストールシステムに係り、複写機、プリンタ、ファクシミリ機、これらの機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の画像形成装置におけるインストールパッケージ作成方法、インストールパッケージ作成プログラム、インストールパッケージ作成装置およびインストールシステムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、複数の給紙段から用紙を選択して搬送する一方、原稿から読み取った画像データに基づき感光体ドラムの表面に潜像を形成し、トナーカセットから供給したトナーによってその潜像にトナー像を形成し、その感光体ドラムからその搬送用紙にトナー像を転写させ、そのトナー像を定着部にて用紙に定着させて排紙する構成が良く知られており、アプリケーションプログラムをインストールすることによって種々の機能を達成可能になっている。
【0003】
しかも、画像形成装置は、ユーザ側の希望や開発時に予期しない事象に対応するため、製造メーカ側が当初提供したアプリケーションプログラムを拡張又は変更可能になるよう、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムのインターフェースとなるAPI(application programming interface)を備えている。
【0004】
これに加えて、画像形成装置において、アプリケーションプログラムのインストール、アップグレードおよびアンインストールを行うことで、ユーザがアプリケーションプログラムを拡張又は変更してカスタマイズし易いよう、製造メーカ側がそのアプリケーションプログラムを開発するための作成ツール(SDK:software development kit)を提供するようになってきている。
【0005】
ところが、これによって悪意を持った開発者が、画像形成装置の情報、例えば印刷課金情報、パスワード管理情報、メールアドレス情報等を破壊、漏洩するアプリケーションプログラムを作成し易くなり、これを画像形成装置にインストールすることで、画像形成装置のセキュリティを低下させる懸念がある。
【0006】
このような事態を防ぐため、アプリケーションプログラムをインストール可能な形態にしたいわゆるインストールパッケージを作成できるのは製造メーカだけに限定し、製造メーカの作成した特定インストールパッケージによってのみアプリケーションプログラムを画像形成装置にインストール可能にする工夫がある。
【0007】
他方、製造メーカ以外にもインストールパッケージ作成を可能にするものの、作成されたインストールパッケージを製造メーカで検査を受け、製造メーカからライセンスコードの発行を受け、画像形成装置にインストールする際に、そのライセンスコードを入力させて対応する工夫もある。
【0008】
そして、画像形成装置のセキュリティを低下させないような特許文献を挙げるとすれば、例えば特開2006−344146号公報(特許文献1)のようなアプリケーション開発用プログラムがある。
【0009】
この特許文献1は、画像処理装置に実行させるためのアプリケーションプログラムを作成するためにコンピュータにより実行されるアプリケーション開発用プログラムであって、その画像処理装置に予め準備されている複数のコマンドごとに許可レベルを対応付けたコマンドレベルリストを含み、使用可能な許可レベルが予め与えられたレベルキーを取得するステップと、コマンドの入力を受付けるステップと、入力されたコマンドに対応付けられた許可レベルを前記コマンドレベルリストから取得するステップと、取得された許可レベルとレベルキーとから入力されたコマンドが有効か否かを判定するステップとをコンピュータに実行させるものであり、不正なアプリケーションプログラムの作成を防止したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−344146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述したように、製造メーカだけが特定インストールパッケージを作成する仕組みでは、インストールパッケージ入手まで長い期間が必要であるうえ、作業が煩雑になる難点がある。
【0012】
また、作成されたインストールパッケージを製造メーカで検査を受けてライセンスコードを取得し、このライセンスコードを画像形成装置に入力させる対応でも、対応に期間が必要であるうえ作業が煩雑になる難点があるし、作成元においてインストールパッケージのデバッグが容易にできず、作成の遅延につながる。
【0013】
他方、上述した特許文献1では、複数のコマンド毎に許可レベルを対応付けて不正アプリケーションプログラムの作成を防止するものであり、不正アプリケーションプログラムのインストール自体を防ぐものではなく、根本的な対策になり難い。
【0014】
さらに、ユーザが作成するアプリケーションプログラムはしばしば軽微な修正がされ易く、軽微な修正が発生しても、セキュリティを確保したインストールパッケージを速やかに得ることが望まれる。
【0015】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、ユーザが自由にアプリケーション作成可能であり、不正アプリケーションプログラムに対してセキュリティを確保し易く、軽微なアプリケーション修正に対しても速やかにインストールパッケージを得ることが可能なインストールパッケージ作成方法、インストールパッケージ作成プログラム、インストールパッケージ作成装置およびインストールシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そのような課題を解決するために本発明の請求項1に係るインストールパッケージ作成方法は、画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを所定のパッケージングツールを用いて作成するアプリケーション作成工程と、その開発仕様情報をベンダーに送付し、その画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するオフィシャルコード要求工程と、そのオフィシャルコード要求を受けて開発仕様情報に基づきオフィシャルコードを作成してそのパッケージングツール側へ交付するオフィシャルコード作成交付工程と、そのパッケージングツールを用い、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けてインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成工程と、を具備している。
【0017】
本発明の請求項2に係るインストールパッケージ作成方法は、上記アプリケーション作成工程が、そのアプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む開発仕様情報を作成する構成である。
【0018】
本発明の請求項3に係るインストールパッケージ作成方法は、上記オフィシャルコード作成交付工程が、その開発仕様情報のバイナリ値に基づきオフィシャルコードを作成する構成である。
【0019】
本発明の請求項4に係るインストールパッケージ作成方法は、上記アプリケーション作成工程がアプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、上記インストールパッケージ作成工程が限定を外したインストールパッケージを作成する構成である。
【0020】
本発明の請求項5に係るインストールパッケージ作成方法は、上記オフィシャルコード要求工程におけるインストール用オフィシャルコードの要求、および上記オフィシャルコード作成交付工程におけるオフィシャルコードの交付を、ネットワークを介して要求および交付する構成である。
【0021】
本発明の請求項6に係るインストールパッケージ作成方法は、上記インストールパッケージ作成工程が、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックツールを用いてチェックする構成である。
【0022】
本発明の請求項7に係るインストールパッケージ作成プログラムは、画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムのインストールパッケージを作成するコンピュータに対し、そのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを作成するアプリケーション作成処理と、その開発仕様情報をネットワークを介してベンダーに送付し、その画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するオフィシャルコード要求処理と、そのオフィシャルコード要求を受けて開発仕様情報に基づき作成されたオフィシャルコードを前記ネットワークを介して取得するオフィシャルコード取得処理と、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けてインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成処理と、を実行させるものである。
【0023】
本発明の請求項8に係るインストールパッケージ作成プログラムは、上記アプリケーション作成処理が、そのアプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む開発仕様情報を作成する構成である。
【0024】
本発明の請求項9に係るインストールパッケージ作成プログラムは、上記オフィシャルコード取得処理が、その開発仕様情報のバイナリ値に基づき作成されたオフィシャルコードを取得する構成である。
【0025】
本発明の請求項10に係るインストールパッケージ作成プログラムは、上記アプリケーション作成処理が、そのアプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、上記インストールパッケージ作成処理が、その限定を外したインストールパッケージを作成する構成である。
【0026】
本発明の請求項11に係るインストールパッケージ作成プログラムは、上記インストールパッケージ作成処理が、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックする構成である。
【0027】
本発明の請求項12に係るインストールパッケージ作成装置は、所定のパッケージングツールを記憶する記憶部と、画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを、そのパッケージングツールを用い外部からの指示入力に従って作成するアプリケーション作成部と、その開発仕様情報をネットワークを介してベンダーに送信し、その画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するとともに、当該インストール用オフィシャルコード要求を受けて開発仕様情報に基づき作成されたオフィシャルコードをネットワークを介して受信する送受信部と、そのパッケージングツールを用い、受信したオフィシャルコードをアプリケーションプログラムに関連付けてインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成部と、を具備している。
【0028】
本発明の請求項13に係るインストールパッケージ作成装置は、上記アプリケーション作成部が、そのアプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む開発仕様情報を作成する構成である。
【0029】
本発明の請求項14に係るインストールパッケージ作成装置は、上記アプリケーション作成部がアプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、上記インストールパッケージ作成部は限定を外したインストールパッケージを作成する構成である。
【0030】
本発明の請求項15に係るインストールパッケージ作成装置は、上記オフィシャルコード送受信部が、その開発仕様情報のバイナリ値に基づくオフィシャルコードを取得する構成である。
【0031】
本発明の請求項16に係るインストールパッケージ作成装置は、上記インストールパッケージ作成部は、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックツールを用いてチェックする構成である。
【0032】
本発明の請求項17に係るインストールシステムは、請求項12〜15いずれか1項記載のインストールパッケージ作成装置と、このインストールパッケージ作成装置にネットワークを介して接続され、画像データに基づき用紙に画像形成する画像形成部およびオフィシャルコードの実行許可判別部を有する画像形成装置と、を具備し、上記画像形成装置が、そのインストールパッケージ作成装置から前記ネットワークを介して入力されたインストールパッケージに対し、当該画像形成装置にて実行許可されるものと判別したとき、そのネットワークを介して入力されたインストールパッケージをインストールする構成である。
【発明の効果】
【0033】
このような本発明の請求項1、7に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムでは、画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムをこの作成に係る開発仕様情報とともに作成し、この開発仕様情報をベンダーに送付して画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求し、そのオフィシャルコード要求に基づき作成されたオフィシャルコードの取得を受け、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けてインストールパッケージを作成するから、ユーザが自由にアプリケーションを作成可能で、不正アプリケーションプログラムに対してもセキュリティを確保し易いうえ、アプリケーションプログラムを僅かに変更してもオフィシャルコードの再取得を求める必要がなく、速やかにインストールパッケージを得ることが可能である。
【0034】
本発明の請求項2、8に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムでは、開発仕様情報として、そのアプリケーションプログラムのソースファイル名、このソースファイルを構成するリソースファイル名、又はアプリケーションプログラムの格納場所情報を含んで作成するから、アプリケーションプログラムを僅かに変更しても、オフィシャルコードを再取得する必要がほとんどなく、特に、使い勝手が良好となる。
【0035】
本発明の請求項3、9に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムでは、その開発仕様情報のバイナリ値に基づきそのオフィシャルコードを作成するから、高精度かつ高速でオフィシャルコードの取得が可能である。
【0036】
本発明の請求項4、10に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムでは、アプリケーションプログラムを動作機能および又は動作期間で限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、その限定を外したインストールパッケージを作成するから、セキュリティを確保した状態で、仮アプリケーションプログラムによって画像形成装置において試験的に動作を実行可能であるし、インストールパッケージの本インストール後の動作確保も可能である。
【0037】
本発明の請求項5に係るインストールパッケージ作成方法では、上記インストール用オフィシャルコードの要求および交付がネットワークを介してなされるから、オフィシャルコードの要求および交付が高速化されるし、操作性が向上する。
【0038】
本発明の請求項6、11に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムは、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックするから、それらアプリケーションプログラム又はオフィシャルコードが複数あっても関連付の誤りを防ぐことが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係るインストールパッケージ作成方法を搭載したインストールパッケージ作成装置を含むインストールシステムを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明に係るインストールパッケージ作成装置で用いるインストールパッケージ作成プログラムを説明する図である。
【図3】本発明に係るインストールパッケージ作成装置で作成する開発仕様情報を説明する図である。
【図4】本発明に係るインストールパッケージ作成装置の動作をインストールパッケージ作成方法とともに説明するフローチャートである。
【図5】本発明に係る画像形成装置を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本発明に係るインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムはインストールパッケージ作成装置およびインストールシステムを説明する過程で説明する。
【0041】
図1は本発明に係るインストールパッケージ作成装置の実施の一形態をインストールシステムとともに示す概略ブロック図である。
【0042】
図1において、インストールパッケージ作成装置Aは、CPU(central processing unit)1を中心にしてROM(read only memory)3、RAM(random access memory)5、記憶部7、入力操作部9、表示部11、送受信部13を有し、例えば情報処理装置(コンピュータ)である。情報処理装置としてはこれ以外にも種々の構成を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。
【0043】
CPU1は、ROM3、RAM5、記憶部7、入力操作部9、表示部11および送受信部13その他を制御するものであるが、詳細は後述する。
【0044】
ROM3はCPU1の例えば起動動作プログラムを格納したメモリであり、RAM5はCPU1の動作に伴うプログラムを移してこの実行用および作業用に用いるメモリであり、記憶部7はインストールパッケージ作成装置Aの動作プログラム、インストールパッケージ作成プログラムを格納した例えばハードディスクである。
【0045】
パッケージングツール15は、アプリケーションプログラムを開発するための作成ツール(SDK)であり、例えば図2に示すように、ユーザ用のアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを作成するプログラム本体およびプログラム部品(含む画像部品)であるユーザカスタマイズ部(ユーザプログラム)15a、アプリケーションプログラムを作成するためのユーティリティプログラムを提供するSDK提供部15bと、作成したアプリケーションプログラムをインストール可能な形態にしたインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成ツール15cを有し、本発明のインストールパッケージ作成プログラムを構成している。
【0046】
実質的には、ユーザカスタマイズ部(ユーザプログラム)15aおよびSDK提供部15bがアプリケーションプログラム作成ツールとして機能する。
【0047】
開発仕様情報は、アプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含むテキストファイルであり、アプリケーションプログラム作成時に自動的に作成される。
【0048】
例えば、図3Aに示すように、そのアプリケーションプログラムを識別する識別情報であって、後述する画像形成装置Cの操作パネル部31の表示部31aに表示するアイコンファイル名F1、その画像形成装置Cの表示部31aにおいてアプリケーションプログラムを起動させるための起動情報であるボタン名F2、そのアプリケーションプログラムの作成者名(会社名、作成担当者名)F3、又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能、例えばスキャナー機能、プリント機能、電子メール機能等の機能情報(図示せず。)を含むものであり、複数のそれら情報の一覧である。
【0049】
図3Bは、画像形成装置Cの表示部31aにおいて、そのアプリケーションプログラムを識別する識別情報としてのアイコンファイルF1、そのアプリケーションプログラムを起動させるための当該ボタンF2、更に、そのアプリケーションプログラムの作成者名(会社名、作成担当者名)F3が表示された状態を図示するものである。
【0050】
図2のSDK提供部15bは、ユーザカスタマイズ部15aで作成するアプリケーションプログラムおよび開発仕様情報について外部との間で送受信制御する通信制御プログラムやAPI等を格納したライブラリ群15b1、作成したアプリケーションプログラムをコンパイルするコンパイラ15b2、作成したアプリケーションプログラムをデバッグするデバッガ15b3、作成したアプリケーションプログラムをシミュレートするシミュレータ15b4とを有している。
【0051】
インストールパッケージ作成ツール15cは、後述するオフィシャルコードを取り込んでこれを該当するアプリケーションプログラムに関連付けるオフィシャルコード入力部15c1と、入力するオフィシャルコードをアプリケーションプログラムに関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか同一性を否かチェックするチェックプログラムで動作するオフィシャルコードチェック部15c2を有している。
【0052】
オフィシャルコードチェック部15c2は、開発仕様情報から公知の手法によってハッシュ値を作成し、これと後述するようにオフィシャルコードに添付されたハッシュ値とを比較して一致、不一致を検出し、一致していたとき、当該アプリケーションプログラムに対応したオフィシャルコードである、すなわち同一のアプリケーションプログラムに対応したオフィシャルコードであるとチェック判別する機能を有している。
【0053】
なお、パッケージングツール15は、図示はしないが、ICカード、フレキシブルディスク、光ディスク(MO)、DVD(Digital Versatile Disc)等のように情報を固定的に担持する記憶媒体に記憶されて供給される。
【0054】
図1の入力操作部9は、例えば表示部、キーボードおよびマウスであり、CPU1の制御の下、種々の操作の入力を受け付け、アプリケーションプログラムおよび又はオフィシャルコードが各々複数ある場合、表示部にそれらを表示させるとともに外部からキーボードおよびマウスによって対応付け指示するものでもある。
【0055】
表示部11は、インストールパッケージ作成装置Aの動作状態を表示するディスプレイであり、CPU1によって表示制御される。
【0056】
送受信部13は、所定のプロトコルに従い、公知のネットワーク17を介して後述するベンダー(製造メーカ又は販売店等の供給元)Bおよび画像形成装置Cとの間で情報を送受信する送受信機能を有する送受信インターフェースである。
【0057】
CPU1は、ROM3、RAM5および記憶部7を動作させ、上述したプログラムによってアプリケーション作成部19、デバッグ部21、インストールパッケージ作成部23としての機能を有するとともに、送受信部13を制御する機能を有している。
【0058】
アプリケーション作成部19は、入力操作部9からの指示入力に従って、画像形成装置PCで実行されるアプリケーションプログラムおよび開発仕様情報を、上述したパッケージングツール15のユーザカスタマイズ部15aおよびSDK提供部15bを用いて作成する機能を有している。
【0059】
アプリケーション作成部19は、アプリケーションプログラムとして動作限定した仮アプリケーションプログラム、例えば後述する印刷動作機能のみ動作可能であるとか、動作期間が14日に限定された仮アプリケーションプログラムを作成する機能を有している。
【0060】
デバッグ部21は、SDK提供部15bのデバッガ15b3を用い、作成されたアプリケーションプログラムのデバッグを行う機能を有している。
【0061】
インストールパッケージ作成部23は、インストールパッケージ作成ツール15cのオフィシャルコード入力部15c1およびオフィシャルコードチェック部15c2を用い、後述するように、入力したオフィシャルコードについてこれが同一アプリケーションプログラムに基づくものか否か同一性をチェックするとともに、アプリケーションプログラム(仮アプリケーションプログラム)に対してオフィシャルコードを関連付けるとともに、上述した動作限定を外したインストールパッケージ(本インストールパッケージ)を作成する機能を有している。
【0062】
オフィシャルコードチェック部15c2は、アプリケーションプログラムから自身が作成したハッシュ値とオフィシャルコードに添付されたハッシュ値とを比較して一致していたとき、当該アプリケーションプログラムに対応したオフィシャルコードであるとチェックする機能を有している。
【0063】
上述した送受信部13は、開発仕様情報をネットワーク17を介してベンダーBに送信し、画像形成装置Cでの実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するとともに、開発仕様情報に基づき作成されたオフィシャルコードをネットワーク17を介して受信する機能を有している。
【0064】
ベンダーBは、情報処理装置(サーバ)において、ネットワーク17を介して接続されたインストールパッケージ作成装置Aからインストール用オフィシャルコードの要求を受けたとき、開発仕様情報をチェックし、画像形成装置に係る予め設定された情報を参照してインストールパッケージの実行許可が可能であると判別したとき、開発仕様情報のバイナリ値に基づきオフィシャルコードを作成し、インストール用オフィシャルコードの要求側にネットワーク17を介して交付する機能を有している。
【0065】
オフィシャルコードは、開発仕様情報のバイナリ値から公知のアルゴリズムによって当該アプリケーションプログラムを特定する情報として自動的に作成されるもので、開発仕様情報が異なれば異なるコードとなり、開発仕様情報に変更がなければ同一のコードとなる。
【0066】
情報処理装置(サーバ)Bは、オフィシャルコードを作成するとき、上述したオフィシャルコードチェック部15c2の手法と同じ手法により、当該開発仕様情報からハッシュ値を作成し、これをオフィシャルコードに添付して交付(出力)する機能を有している。
【0067】
次に、本発明のインストールパッケージ作成装置Aの動作を図4を参照して簡単に説明する。
【0068】
入力操作部9からの指示入力に従い、情報処理装置(ユーザ)側Aで、アプリケーション作成部19が、ユーザプログラム15aを用いて、画像形成装置Cで実行されるアプリケーションプログラムおよび開発仕様情報を作成し(アプリケーション作成工程、アプリケーション作成処理)、作成されたアプリケーションプログラムおよび開発仕様情報をデバッグ部21にてデバッグを行う(デバッグ工程、デバッグ処理)。
【0069】
デバッグされた開発仕様情報を、送受信部13からネットワーク17を介してベンダーBに送信し、画像形成装置Cでの実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求する(オフィシャルコード要求工程、オフィシャルコード要求処理)。
【0070】
開発仕様情報に基づき作成されたオフィシャルコードがネットワーク17を介して送受信部13で取得されると(オフィシャルコード作成交付工程、オフィシャルコード作成交付処理)、インストールパッケージ作成部23は、インストールパッケージ作成ツール15cを用い、受信したオフィシャルコードをアプリケーションプログラムに関連付けるとともにこれを含めたアプリケーションプログラムのインストールパッケージを作成する(インストールパッケージ作成工程、インストールパッケージ作成処理)。
【0071】
具体的には、アプリケーションプログラムおよびオフィシャルコードを表示部に表示させるとともに、外部からキーボードおよびマウスによって対応付け指示してインストールパッケージを作成する。
【0072】
インストールパッケージを作成するとき、インストールパッケージ作成部23は、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックプログラムを用いてチェックし、同一であるとき、インストールパッケージを作成する(インストールパッケージ作成工程、インストールパッケージ作成処理)。
【0073】
もし、アプリケーション作成工程において作成したアプリケーションプログラムが軽微な修正であって開発仕様情報に変更がない場合、修正前の当該アプリケーションプログラムに関連付けたオフィシャルコードを再度関連付けてインストールパッケージを作成する。
【0074】
これらの主要な工程が本発明のインストールパッケージ作成方法およびパッケージングツール15を構成する。
【0075】
そして、本発明のインストールパッケージ作成装置Aは、所定のパッケージングツール15を記憶する記憶部7と、画像形成装置Cで実行させるためのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを、そのパッケージングツールを用い外部からの指示入力に従って作成するアプリケーション作成部19と、その開発仕様情報をネットワーク17を介してベンダーBに送信し、その画像形成装置Cでの実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するとともに、当該インストール用オフィシャルコード要求を受けて開発仕様情報に基づき作成されたオフィシャルコードをネットワークを介して受信する送受信部13と、そのインストールパッケージツールを用い、受信したオフィシャルコードをアプリケーションプログラムに関連付けてアプリケーションプログラムのインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成部23と、を具備している。
【0076】
そのため、オフィシャルコードがアプリケーションプログラムに付帯情報として紐付けられており、アプリケーションプログラム(ソースプログラム)が変更されると当該オフィシャルコードを使用できなくなり、オフィシャルコードの使い回しが困難で、セキュリティを確保し易く、ユーザ側においてインストールパッケージの作成が可能であり、操作性が向上する。
【0077】
しかも、ユーザが作成するアプリケーションプログラムについて、バグ修正な等の小規模なプログラム改変が開発仕様情報の変更を伴う修正でなければ、セキュリティを確保した同一のオフィシャルコードを使い続けて再発行の煩雑な手順が必要なく、使い勝手が向上する。
【0078】
従って、アプリケーションプログラム開発者の自由度が極度に制限されることがなく、オフィシャルコードの発行頻度も高くならず、運用コストの増大を招くことも少ない。
【0079】
また、アイコン名やこれを表示させる名称等のように開発者自身が把握している情報をもとにオフィシャルコードが生成されるため、作成ツール(SDK)やアプリケーションプログラムが流出しても、インストールパッケージの生成が困難であるし、もし、アプリケーションプログラムが改変開発された場合でも、アプリケーションプログラムの仕様として可視できるアイコンやボタン名との一致性が薄れ、改ざんを容易に発見することが可能となる。
【0080】
なお、開発仕様情報の修正を伴うような大きな変更が発生する場合には、オフィシャルコードの再発行を必要とし、一定レベル以上の変更に対する制約を課すことが可能である。
【0081】
また、オフィシャルコードは、開発仕様情報のバイナリ値に基づくものを取得するから、開発仕様情報毎にこれを特定するものが高精度、高速で得られ、インストールパッケージ作成部23の処理能力を低下させ難い。
【0082】
さらに、アプリケーション作成部19は、アプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間で限定された仮アプリケーションプログラムとして作成し、インストールパッケージ作成部23は動作限定を外したインストールパッケージを作成するよう構成可能である。
【0083】
そのため、セキュリティを確保した状態で、仮アプリケーションプログラムによって画像形成装置Cにおいて試験的に動作を実行可能であるし、画像形成装置Cにおいて試験的に動作を実行する際、セキュリティを確実な確保が可能で、本インストールパッケージのインストール後の動作の確保も可能である。
【0084】
もっとも、本発明において、仮アプリケーションプログラムの機能限定は、アプリケーションプログラムの動作機能および動作期間に限定されず、種々の限定要素が考えられる。
【0085】
そして、そのアプリケーションプログラムにオフィシャルコードを関連付けるとき、そのオフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックするから、それらアプリケーションプログラム又はオフィシャルコードが複数あっても関連付の誤りを防ぐことが容易である。
【0086】
また、上述したネットワーク17としては、Web(World Wide Web)システムのワークフローその他、種々のもので実施可能である。
【0087】
ところで、本発明におけるインストールパッケージとは、画像形成装置Cにおいてアプリケーションプログラムをインストールできる形態のプログラムであって、作成されたアプリケーションプログラム自体であったり、アプリケーションプログラムに関連付けられた開発仕様情報等の付帯情報を含むものである。
【0088】
また、本発明におけるアプリケーションプログラムの開発仕様情報は、上述したようにアプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む一覧情報であり、アプリケーションプログラムの個々のソースプログラム情報やアプリケーションプログラムを形成する個々のフアイル名称ではなく、アプリケーションプログラムを外部から見たとき、それを識別又は起動させるために設定作成された開発仕様情報である。
【0089】
本発明のインストールパッケージ作成方法およびインストールパッケージ作成プログラムにおいても、上述した効果と同様の効果が得られる。
【0090】
次に、本発明に係る画像形成装置Cを図5を参照して説明する。
【0091】
図5において、画像形成装置Cは、主制御部25を中心にして画像読取部27、記憶部29、操作パネル部31、印刷部33および通信部35を有し、例えば複合機を構成している。画像形成装置Cとしてはこれ以外にも種々の構成を有するが、本発明の要部ではないので説明および図示を省略する。
【0092】
主制御部25は、画像読取部27、記憶部29、操作パネル部31、印刷部33および通信部35その他を制御するものである。
【0093】
画像読取部27は、画像形成装置Cにおいて、主制御部25の制御の下、例えば印刷された原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等をして電子的画像データを生成する公知のスキャナー等であり、生成した画像データが原稿の頁毎に記憶部29に順次記憶されるようになっている。
【0094】
記憶部29は、画像読取部27からの画像データ、主制御部25の動作プログラム等を格納する読み書き可能な例えばハードディスク(HDD)である。
【0095】
操作パネル部31は、画像形成装置Cの動作状態を表示する表示部31aとして機能するとともに、印刷する用紙である用紙の選択、印刷の実行又は中止、印刷部数等の指示入力部としての機能を有しており、主制御部25によって制御される。
【0096】
表示部31aにはインストールされたアプリケーションプログラムの開発仕様情報として、図3Bに示すように、識別アイコンファイルF1、起動ボタンF2、作成者名(会社名、作成担当者名)F3が表示される。
【0097】
印刷部33は、図示はしないが、主制御部25の制御の下、用紙のセットされる複数の給紙段と、給紙段から1次給紙された用紙を2次給紙するとともに、2次給紙された用紙に対し、画像データに基づき形成したトナー像を転写する画像形成部と、トナー像の転写された用紙を加熱定着する定着部その他を有して形成されている。
【0098】
通信部35は、主制御部25の制御の下、上述した画像データの受信機能に加えて、インストールパッケージ作成装置Aからインストールパッケージを入力して主制御部25に出力する機能を有している。
【0099】
主制御部25は、CPU、このCPUの起動プログラムを格納した作業用メモリ部、入出力インターフェース(いずれも図示せず。)を有し、上述した画像読取部27、記憶部29、操作パネル部31、印刷部33および通信部35その他を制御する。
【0100】
主制御部25は、通信部35を介してインストールパッケージ作成装置Aから入力されたインストールパッケージに対し、予め設定された判定基準に従ってオフィシャルコードが当該画像形成装置Cにて実行許可されるか否か判別する判別部37としての機能を有している。
【0101】
判別部37が実行許可されるオフィシャルコードであると判別したとき、主制御部25は、インストール実行環境を整え、そのインストールパッケージを記憶部29に格納するとともにインストールパッケージのインストールを実行し、既にインストールされていたアプリケーションプログラムを拡張又は変更制御する機能を有し、以降、拡張又は変更されたアプリケーションプログラムによる動作を確保する機能を有している。
【0102】
ところで、本発明のインストールシステムは、上述したように、インストールパッケージ作成装置Aと、インストールパッケージ作成装置Aにネットワーク17を介して接続され、画像データに基づき用紙に画像形成する画像形成部(印刷部)33およびオフィシャルコードの実行許可を判別する判別部37を有する画像形成装置Cとを具備しており、その画像形成装置Cは、インストールパッケージ作成装置Aからネットワーク17を介して入力されたインストールパッケージに基づきアプリケーションプログラムをインストールする構成を有している。
【0103】
そのため、上述したインストールパッケージ作成装置Aの効果に加えて、インストールパッケージ作成装置Aから画像形成装置Cに対して、セキュリティを確保した状態で、インストールパッケージをオンラインでインストール可能となって操作性が向上する。
【0104】
なお、本発明においては、図4の破線で示すように、インストールパッケージ作成装置(アプリケーションプログラム作成工程)Aで作成したアプリケーションプログラムおよび開発仕様情報を画像形成装置Cに送信し、画像形成装置Cにてデバッグ処理させ、デバッグ処理結果を受けてインストールパッケージ作成装置Aからオフィシャルコード要求を出す構成も可能であり、これに合わせて画像形成装置Cを形成すれば良い。
【0105】
ところで、本発明では、画像形成装置Cにインストールするアプリケーションプログラムをインストールパッケージとし、このインストールパッケージを作成するプログラムをパッケージングツールとして説明している。しかし、インストールするアプリケーションプログラムをインストーラとし、このインストーラを作成するプログラムをインストーラ作成プログラムと称する場合もあり、この場合、本発明はインストーラ作成方法や装置等となる。
【符号の説明】
【0106】
1 CPU
3 ROM
5 RAM
7 記憶部
9 入力操作部
11 表示部
13 送受信部
15 パッケージングツール
15a ユーザカスタマイズ部
15b SDK提供部
15c インストールパッケージ作成ツール
15b1 ライブラリ群
15b2 コンパイラ
15b3 デバッガ
15b4 シミュレータ
15c1 オフィシャルコード入力部
15c2 オフィシャルコードチェック部
17 ネットワーク
19 アプリケーション作成部
21 デバッグ部
23 インストールパッケージ作成部
25 主制御部
27 画像読取部
29 記憶部
31 操作パネル部
31a 表示部
33 印刷部
35 通信部
37 判別部
A インストールパッケージ作成装置(情報処理装置、コンピュータ)
B ベンダー(情報処理装置、サーバ)
C 画像形成装置
F1 アイコンファイル名(開発仕様情報)
F2 ボタン名(開発仕様情報)
F3 作成者名(開発仕様情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを所定のパッケージングツールを用いて作成するアプリケーション作成工程と、
前記開発仕様情報をベンダーに送付し、前記画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するオフィシャルコード要求工程と、
前記オフィシャルコード要求を受けて前記開発仕様情報に基づき前記オフィシャルコードを作成して前記パッケージングツール側へ交付するオフィシャルコード作成交付工程と、
前記パッケージングツールを用い、前記アプリケーションプログラムに前記オフィシャルコードを関連付けてインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成工程と、
を具備することを特徴とするインストールパッケージ作成方法。
【請求項2】
前記アプリケーション作成工程は、前記アプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む前記開発仕様情報を作成する請求項1記載のインストールパッケージ作成方法。
【請求項3】
前記オフィシャルコード作成交付工程は、前記開発仕様情報のバイナリ値に基づき前記オフィシャルコードを作成する請求項1又は2記載のインストールパッケージ作成方法。
【請求項4】
前記アプリケーション作成工程は前記アプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、前記インストールパッケージ作成工程は前記限定を外した前記インストールパッケージを作成する請求項1〜3いずれか1項記載のインストールパッケージ作成方法。
【請求項5】
前記オフィシャルコード要求工程における前記インストール用オフィシャルコードの要求、および前記オフィシャルコード作成交付工程における前記オフィシャルコードの交付は、ネットワークを介して要求および交付する請求項1〜4いずれか1項記載のインストールパッケージ作成方法。
【請求項6】
前記インストールパッケージ作成工程は、前記アプリケーションプログラムに前記オフィシャルコードを関連付けるとき、前記オフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックツールを用いてチェックする請求項1〜4いずれか1項記載のインストールパッケージ作成方法。
【請求項7】
画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムのインストールパッケージを作成するコンピュータに対し、
前記アプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを作成するアプリケーション作成処理と、
前記開発仕様情報をネットワークを介してベンダーに送付し、前記画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するオフィシャルコード要求処理と、
前記オフィシャルコード要求を受けて前記開発仕様情報に基づき作成された前記オフィシャルコードを前記ネットワークを介して取得するオフィシャルコード取得処理と、
前記アプリケーションプログラムに前記オフィシャルコードを関連付けて前記インストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成処理と、
を実行させることを特徴とするインストールパッケージ作成プログラム。
【請求項8】
前記アプリケーション作成処理は、前記アプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む前記開発仕様情報を作成する請求項7記載のインストールパッケージ作成プログラム。
【請求項9】
前記オフィシャルコード取得処理は、前記開発仕様情報のバイナリ値に基づき作成された前記オフィシャルコードを取得する請求項7又は8記載のインストールパッケージ作成プログラム。
【請求項10】
前記アプリケーション作成処理は、前記アプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、前記インストールパッケージ作成処理は、前記限定を外した前記インストールパッケージを作成する請求項7〜9いずれか1項記載のインストールパッケージ作成プログラム。
【請求項11】
前記インストールパッケージ作成処理は、前記アプリケーションプログラムに前記オフィシャルコードを関連付けるとき、前記オフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックする請求項7〜10いずれか1項記載のインストールパッケージ作成プログラム。
【請求項12】
所定のパッケージングツールを記憶する記憶部と、
画像形成装置で実行させるためのアプリケーションプログラムとこれを識別又は動作させるための開発仕様情報とを、前記パッケージングツールを用い外部からの指示入力に従って作成するアプリケーション作成部と、
前記開発仕様情報をネットワークを介してベンダーに送信し、前記画像形成装置での実行を許可するインストール用オフィシャルコードを要求するとともに、当該インストール用オフィシャルコード要求を受けて前記開発仕様情報に基づき作成された前記オフィシャルコードを前記ネットワークを介して受信する送受信部と、
前記パッケージングツールを用い、受信した前記オフィシャルコードを前記アプリケーションプログラムに関連付けてインストールパッケージを作成するインストールパッケージ作成部と、
を具備してなることを特徴とするインストールパッケージ作成装置。
【請求項13】
前記アプリケーション作成部は、前記アプリケーションプログラムの識別情報、起動情報、作成者情報および又は当該アプリケーションプログラムが使用する外部機能情報を含む前記開発仕様情報を作成する請求項12記載のインストールパッケージ作成装置。
【請求項14】
前記アプリケーション作成部は前記アプリケーションプログラムの動作機能および又は動作期間を限定した仮アプリケーションプログラムとして作成し、前記インストールパッケージ作成部は前記限定を外した前記インストールパッケージを作成する請求項12記載のインストールパッケージ作成装置。
【請求項15】
前記オフィシャルコード送受信部は、前記開発仕様情報のバイナリ値に基づく前記オフィシャルコードを取得する請求項12〜14いずれか1項記載のインストールパッケージ作成装置。
【請求項16】
前記インストールパッケージ作成部は、前記アプリケーションプログラムに前記オフィシャルコードを関連付けるとき、前記オフィシャルコードが当該アプリケーションプログラムに基づくものか否かチェックツールを用いてチェックする請求項12〜15いずれか1項記載のインストールパッケージ作成装置。
【請求項17】
請求項12〜15いずれか1項記載のインストールパッケージ作成装置と、
このインストールパッケージ作成装置にネットワークを介して接続され、画像データに基づき用紙に画像形成する画像形成部および前記オフィシャルコードの実行許可判別部を有する画像形成装置と、
を具備し、
前記画像形成装置は、前記インストールパッケージ作成装置から前記ネットワークを介して入力された前記インストールパッケージに対し、当該画像形成装置にて実行許可されるものと判別したとき、前記ネットワークを介して入力された前記インストールパッケージをインストールすることを特徴とするインストールシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−170577(P2011−170577A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33202(P2010−33202)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】