説明

インターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法と装置

【課題】 簡単な構成で、ビデオカメラと組み合わせて、一般個人や小規模の事業主らも簡単に使用できる盗聴器・隠しカメラの検知方法と装置を提供する。
【解決手段】 施設空間の電波安全性や安心性を調査するものであって、ビデオカメラで人間の動きを記録し、この記録と時間同期した電波探索装置が到来電波の周波数を決定する。アンテナで発生した実電波データと電波データベースにある通常電波データと比較し、これらが互いに相違した場合、事前に登録してある異常電波データベースから電波データを割り出す。実実電波データ中の映像信号や音声信号を分析し、インターネットを介して外部へ送出する。常時空間の電波安全性を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法と装置に関する。
特に、盗聴・盗撮影装置から発生する電波に基づいて盗聴・盗撮影装置の存在の有無を判断し、その判断された結果値を警告出力することによって、より確実な盗聴・盗撮影装置の存在の有無を被盗聴者に認知させることができるインターネットを利用した遠隔的な盗聴・盗撮影装置検知システム及びその作動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近来、急速な発展を成し遂げている電子文明は、各種の製品を自動化させ、現代人の生活をさらに潤沢で便利に向上させている。しかし、便利さの中にはそれに相反して個人の私生活が、益々深刻に露出される問題が提起されている。
いいかえれば、録音機、盗聴器及び盗撮カメラのような盗聴・盗撮影装置の開発が急速化されることによって、これらを本来の開発目的として使用する場合に、希望の場所で便利に利用することができるようになった。しかし、他の一方としては、これを悪意的な目的で使用する場合が頻繁になり、個人や企業あるいは国家の機密や秘密情報が、むしろ容易に漏出されえるなどの社会的な問題にまで拡大されているのが実情である。
【0003】
特に、昨今に入ってはインターネットを通じて情報や資料が容易に伝播できるために、個人や公人の私生活が盗聴・盗撮影装置に捉えられた後、非合理的で非倫理的に広く流布される場合、実際に該当個人が受ける被害は、甚大である。新聞やTVなどの言論を通じて、本人の意思とは関係なく撮影された盗撮カメラによって、深刻な被害を受けた公人らの例に頻繁に接することができる。
これに、企業や国家的には重要な機密漏れを阻止するための手段として、国際的な会議場所や国家や大企業の重要施設、又、個人の私的な空間では、持続的な盗聴・盗撮影装置の存在の有無を周期的にチェックすることによって、このような私生活侵害によって負われるようになる情報の漏洩を源泉的に遮断している。
【0004】
一方、既存の検知装備は、一定の電波信号が発生するとブザー音で使用者に知らせるシステムで構成されているために、検知装置が誤動作を起こす場合は、使用者の周辺に存在するあらゆる電波に反応して検知装備が動作されるので、盗聴・盗撮影装置が実際に存在したか否かに対する正確な判断を下すことが事実上不可能であった。
【0005】
そして、盗撮カメラを含んだ盗聴・盗撮影装置が秘密に設置されているとしても、それに対する確実な対応装置がないために、盗聴・盗撮影装置に対して無防備状態にならざるをえない問題点があった。
特に、現在市販されている盗撮カメラ探知装備は、単純な機能の電波、すなわち普段周辺に存在している電波の強さを判断した後に、それと比較して相対的に強い電波信号が発生するとブザー音で使用者に知らせる、電界値で判断する単純な装備があるだけである。
したがって、携帯電話や他の電波を発生する通常の機器が作動されたにもかかわらず、盗撮カメラ探知装備が稼動されてブザー音を発生させていることから、実際に盗聴・盗撮影装置検知システムとしての信頼性が落ちざるをえない。
【特許文献1】特開2005−149460号公報
【特許文献2】特開2007−158910号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
盗聴・盗撮影装置の存在可否をチェックする高精度な電波検知器は、規模が大きい大企業や国家施設で使用が可能なものであって、一般個人や中小企業でこのような電波検知器を利用して、あらゆる盗聴・盗撮影装置の存在の有無をチェックするということは、コスト上考えられないほど難しいのが実情である。
本発明は、このような問題点を解消するために案出されたものであり、盗聴・盗撮影装置から発生する電波に基づいてインターネットを利用して存在の有無を判断し、判断された結果値を各種の電子機器の画面に出力する。
確実に盗聴・盗撮影装置の存在の有無を使用者に認知させることができるようにし、場合によっては盗聴・盗撮影装置の設置位置までもが追跡可能な、インターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法と装置を提供することが目的である。
【0007】
本発明の他の目的は、簡単な構成で比較的に安くてコンパクトにすることによって、一般個人だけでなく小規模の事業主らも簡単に使用することができる、インターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法と装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記問題を解決するためになされたもので、施設空間に異常電波が無い環境において、当該施設空間に設けられた電波探索装置の周波数スキャン部は、電波状況を把握するために一定期間常時共振周波数を変化させ、各共振周波数の電波によりアンテナに起電力が発生し、増幅・検波器は各共振電波による起電力を増幅し、その後増幅した共振電波を検波して各種通常データDを復元し、映像・音声分離回路は前記各種通常データD中の各周波数の波形(スペクトラム)、電界強度E、映像信号、音声信号を個別データに分離し、これらデータはデータベースメモリに記録され蓄積され、その後前記施設空間にある前記電波探索装置では前記周波数スキャン部は、前記と同様に動作し最新の前記各種通常データDと同種の電波データを最新データメモリに記録し、比較部ではデータベースメモリから読み出した前記各種通常データDと前記最新データメモリにある前記電波データとを比較し、相違があれば警告Kを発生し、警告Kを受けた読み出し部は既知電波メモリから予め記録した各種送信機の識別データと機能出力データとを読み出し、決定部は読み出された機能出力データと前記最新データメモリにある前記電波データとを比較し、一致するものを検出し、通信部は、検出されて特定された前記識別データと前記最新データメモリにある前記電波データと当該電波探索装置に設定されているIDとをインターネットを介して遠隔位置にある管理者コンピュータに送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
規模が大きい大企業や国家施設で使用が可能なシステムと同様に、一般個人や中小企業でもこのような空間安全性・秘密性を確保できる。逆に大企業や国家施設にまで利用が拡大されて低価格で実現される。監視ビデオ映像と関連付けることで、盗聴・盗撮装置の不正使用予防に確実に貢献できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。
図1において、盗聴・盗撮影装置検知システムには、数多くの加入者、例えばスポーツジムの更衣室、デパートの試着室、映画館のトイレなどがある。
図1、図2では加入者の1箇所の脱衣所1を代表とし、内部配置図を示して、以下説明する。脱衣所1の室内には置き棚2、高い棚3、テーブル4等が配置されている。脱衣所1にはドア6が取り付けられている。ドア6上には脱衣所1の外側に向けて高い位置には電波探索装置20が設置され、電波探索装置20には電子カメラ5が組み合わせて設けられている。電子カメラ5は脱衣所1に出入りする人物Hを撮影する。
【0011】
衣類が置かれた置き棚2の片隅に妨害・盗聴・盗撮装置(以下単に盗聴・盗撮装置という)10が隠して置かれたと仮定する。盗聴・盗撮装置10というのは、所定の電波を発生させる録音機や盗撮の電子カメラであり、録音・撮影した電気信号を電波にして脱衣所1外に自動的に伝播させ、盗聴・盗撮者がこの電波を10m以内に駐車した車の中などで受信する。この出力は極めて弱く電波規制法で定める出力の装置である。
録音・撮影したデータは、盗聴・盗撮者グループがその後再現して公序良俗に違反して悪用するためのものである。
【0012】
電波探索装置20は光ファイバーや電話(通信ケーブル)等の通信回線(ADSL)9を介してインターネット11に接続され、インターネット11には盗聴・盗撮影装置検知システムに参加している他の脱衣所1やATMコーナーの電波探索装置20が同様に多数接続されている。他の脱衣所1では面積や室内事務具の配置は異なるがこのシステムに基本的な電波探索装置20が適宜設定される。更にインターネット11にはこの盗聴・盗撮影装置検知システムを管理する管理者コンピュータ13が接続されている。管理者コンピュータ13はCPU15や後述する各種顧客ファイル16、17等を備えている。
【0013】
脱衣所1のドア6上に設置される電波探索装置20について図2−1で詳しく説明する。複数のアンテナ21が設けられ、各アンテナ21は互いに別の周波数帯を受信する。各アンテナ21では受信した微弱な電波からその電界強度に比例して起電力を発生する。微弱な起電力は電波探索装置20の後述の検出部に送られる。
電波探索装置20はビデオ記録用のメモリ8と周波数スキャン部23と増幅・検波器26と映像・音声分離回路38と最新データメモリ84と既知電波メモリ25とデータベースメモリ75と比較部28と読み出し部29と決定部30と通信部31と警報ランプ又はブザー32とこれらに時間(クロック)信号を与え全体を制御するCPU33とスイッチ77とから構成される。CPU33内には脱衣所1の即ち当該電波探索装置20の所有者のIDコード69が登録され、また図7に示すワークRAM60が設けられている。
【0014】
電子カメラ5からのビデオデータはビデオ記録用のメモリ8にCPU33が発生する時間の関数として記録される。周波数スキャン部23は、コイルとコンデンサーからなる同調回路であって、例えば各アンテナ21が受け持つ各周波数帯1MHz〜2GHz、2GHz〜4GHz、4GHz〜6.4GHzを所定時間感覚に順時切り替(L・Cを変化)えて、到来電波に同調する。共振して捉えた電波の微弱起電力を次の増幅・検波器26に伝達する。例えばスキャンステップ(粗さ)を5KHzから1MHzの間で切り替える。
音声や映像信号で変調された電波は、信号量に依存する占有帯域幅を有しており、厳密な特定の周波数ではなく一定の幅の周波数で検出できるので、スキャンステップ(粗さ)を5KHz毎にL・C回路を同調させても受信できる。
【0015】
増幅・検波器26は、CPU33から得た時間t(所定時間帯)内で周波数スキャン部23で設定され同調された搬送波電波を増幅し、その後搬送波から音声や映像信号を復元するとともに、規格増幅率で増幅した平均電界強度(電圧)Eなどの電波データを出力する。
違法電波が存在しない場合は、バックグランドE0の平均電界強度(電圧)を出力し、脱衣所1を通過する携帯電話や通常の電子機器の発する電波の搬送波から音声や映像信号を復元するとともに、規格増幅率で増幅した電波データを出力する。
映像・音声分離回路38は観測電波のデータD中の各周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号を個別データに分離する。
データベースメモリ75にはスイッチSW77を導通して例えば24時間にかけて違法電波が存在しない場合の上記電波データを基準データとして予め記録し、その後スイッチSW77を遮断する。
【0016】
最新データメモリ84は、CPU33から得た時間tn(所定長のサンプリング時間)、に対応した周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度E、映像信号、音声信号などの電波データを経過時間毎に記録する。最新データメモリ84は、低い番地に新しいデータを書き込み、更に新しいデータが来ると先のデータを次に高い番地に移し、最新データを最初の低い番地に書き込む。次々に発生するデータが到来すると、古いデータを次々に更に高い番地に移していき、所定の記録領域を越えると古いデータから順次出力して排出(消去)するFIFOメモリである。同様にメモリ8のビデオデータも例えば3時間ごとに古いデータを廃棄する。
【0017】
既知電波メモリ25には、盗聴・盗撮影装置検知システムの管理者によるまた自社で調査回収して、予め調べた送信機メーカー(製造元)名とその盗聴・盗撮装置、送信機の周波数、波形(スペクトラム)、出力値、価格、重量、サイズなどを記録している。
当該電波探索装置20が作動すると、
比較部28ではデータベースメモリ75から読み出した時間毎の基準電波データと
最新データメモリ24からの最新電波データとを常時比較する。
これらが類似していれば比較部28はなんら出力がなく、最新データメモリ24からの最新電波データが通信部31により通常観測データとして自己のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータ13に送信される。
【0018】
データベースメモリ75から読み出した時間毎の基準電波データと最新データメモリ24からの最新電波データとが相違すると、比較部28は警告信号Kを発生し、読み出し部29に向けて出力する。
読み出し部29は警告信号Kを受けて既知電波メモリ25から送信機メーカー(製造元)名と基準電波データ、即ち周波数M、GHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号などの既知電波データを読み出し、決定部30と通信部31とに向けてデータ出力する。
決定部30は既知電波メモリ25から読み出された既知電波データと最新データメモリ24からの最新電波データとを比較し、一致するものがあれば、侵入信号Wを通信部31とCPU33と警報ランプ又はブザー32とに制御信号として出力する。
【0019】
通信部31は、侵入信号Wを受けて、最新データメモリ24からの最新電波データと、既知電波メモリ25から受けた送信機メーカー(製造元)名と自己のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータ13に送信する。
警報ランプ又はブザー32は、侵入信号Wを受けて赤く点滅しまたはブザー音を発生する。このように最初に施設空間の電波安全性や安心性を調査し、初期の電波空間情報(電波データベース)を保持して、常時空間をスキャニングしてデータベース化する。
スキャニングで得られた電波空間情報と初期の電波空間情報と照らし合わせることで、常に電波管理空間の安心を確認しトレーサビリティを確保できるシステムとなる。
もしも異常な電波を感じた場合、事前に登録してある異常電波データベースの既知電波データから情報を割り出し映像信号や音声信号をさらに確認することで異常電波の詳細を追跡できる
【実施例2】
【0020】
以下実施例1と同様な部分は説明を省略する。図3において増幅・検波器26は違法電波が存在しない場合は、バックグランドE0の平均電界強度(電圧)を出力する。
記録用メモリ24は、CPU33から得た時間tn(所定長のサンプリング時間)、に対応した周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度E、映像信号、音声信号を経過時間毎に記録する。記録用メモリ24は、低い番地に新しいデータを書き込み、更に新しいデータが来ると先のデータを次に高い番地に移し、最新データを最初の低い番地に書き込む。次々に発生するデータが到来すると、古いデータを次々に更に高い番地に移していき、所定の記録領域を越えると古いデータから順次出力して排出(消去)するFIFOメモリである。
【0021】
基準電圧メモリ27には、予め実験的に測定したバックグランドの基準電圧E0が記録されている。
比較部28では基準電圧メモリ27から読み出した基準電圧E0と増幅・検波器26からの平均電界強度(電圧)Eとを比較し、例えば平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ、警告信号Kを読み出し部29に向けて出力する。
【0022】
読み出し部29は警告信号Kを受けて、記録用メモリ24から時間th(所定長のサンプリング時間)に対応した観測電波のデータを読み出し、決定部30と通信部31とに向けてデータ出力する。
決定部30は読み出された観測電波のデータと、既知電波メモリ25にある複数の送信(盗聴・盗撮)機データとを比較し、一致するものがあれば、侵入信号Wを通信部31とCPU33と警報ランプ又はブザー32とに制御信号として出力する。
【0023】
通信部31は、侵入信号Wを受けて、読み出し部29から受けた時間th(所定長のサンプリング時間)に対応した観測電波のデータと自己のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータ13に送信する。
警報ランプ又はブザー32は、侵入信号Wを受けて赤く点滅しまたはブザー音を発生する。
【0024】
次に、図4で管理者コンピュータ13を説明する。管理者コンピュータ13は後述のビデオデータを記録するハードディスク7と通信制御部14と中央制御部CPU15と演算用メモリ12と顧客ファイルl6と電波ファイル17と記憶装置19と入力装置のマウスやキー18と表示部LCD40と警告部32と通常プログラム34と緊急プログラム35と警報ランプ36と許可プログラム67とを備えている。中央制御部CPU15は所定プログラムに従いこれら各部を制御する。管理者コンピュータ13側には常時管理者が勤めて表示部LCD21と警報ランプ36とを監視している。
【0025】
通信制御部14は、管理者コンピュータ13をインターネット11を介して図1の複数の電波探索装置20と通信する。
顧客ファイル16には盗聴・盗撮装置検知システムに参加している各脱衣所1の所有者や経営者や運営者に関するデータを予め記録している。IDコード、氏名、住所、電話、図1の脱衣所1内部の配置図面、使用LAN、PHS、携帯電話、ハム無線、GPS等の情報は、このシステムに参加する際に双方の契約に従って登録される。
【0026】
電波ファイル17には管理者コンピュータ13側で調査して、予め調べた送信機メーカー(製造元)名とその盗聴・盗撮装置10即ち送信機(盗聴器)の周波数、出力値、価格、重量、サイズなどを記録している。一般に盗聴・盗撮者はこれらの製品を市場から購入したものを殆ど使用している。例えば送信機メーカー(製造元)名が朝日テックなら,し様は1.5GHz帯,出力0.5W、FM変調、映像と音声、サイズ10mm直径、長さ10mm、重量10gなどである。
キー18により管理者は、新たな参加者を顧客ファイル16に追加し、新たに発見された送信機メーカーの情報を電波ファイル17に入力する。
特別仕様や自作品は世界的な情報組織が使用し、これに対応する安全確保対策は高価な設備が準備されている。
【0027】
記憶装置19にはインターネット11を介して各電波探索装置20から送られてきた通常連絡データと観測電波のデータD、即ち周波数GHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号とを各IDデータ及び監視時間と対応付けて記録される。
通常プログラム34と緊急プログラム35とビデオ送信命令39はインターネット11を介して電波探索装置20に送られる命令である。
通常プログラム34を受けた時に電波探索装置20の周波数スキャン部23は、各周波数帯1MHz〜2GHz、2GHz〜4GHz、4GHz〜6.4GHzを均等に所定時間間隔に順時切り替(L・Cを変化)えて、到来電波に同調する。
緊急プログラム35を受けた時に周波数スキャン部23は、観測電波のデータDを発生した周波数MHz帯に時間をかけて、或は繰返し同調(チューニング)するように動作する。
許可プログラム67はこのシステムの加入者、会員が携帯PC91からセンターの管理コンピュータ13にアクセスした場合に、センターにある観測データを所定の条件で当該携帯PC91に許可するか否かを決定するものである。
【0028】
図3において、ある脱衣所1に仕掛けられた盗聴・盗撮装置10から発生された電波が、電波探索装置20の何れかのアンテナ21に到着すると、周波数スキャン部23は当該時間thと共振電波の周波数Hzを決定し、同調高周波信号は時間thデータとともに増幅・検波器26に送られる。
一般入場者とともに仕掛け人はドア6を通って入室するので、電子カメラ5がその様子を撮影し、CPU33による計測時間軸に従ったビデオデータがメモリ8に記録される。
増幅・検波器26は、観測電波のデータと音声や映像信号等を復元し、規格増幅率で増幅した平均電界強度(電圧)Eを出力する。映像・音声分離回路38で分離されたデータは記録用メモリ24の該当位置にそれぞれ記録される。
【0029】
比較部28では基準電圧Esと観測時間thにおける平均電界強度(電圧)Eとを比較し、平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ、警告信号Kを出力する。
読み出し部29は警告信号Kにより、記録用メモリ24から時間th(所定長のサンプリング時間)に対応した観測電波のデータDを読み出し、決定部30と通信部31とに向けて出力する。
決定部30は既知電波メモリ25から読み出された観測電波のデータDを、既知電波メモリ25にある複数の送信(盗聴・盗撮)機データと逐次比較し、一致するものがあれば、侵入信号Wを出力する。
【0030】
通信部31は、侵入信号Wにより、読み出し部29から受けた観測電波のデータD、即ち周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号と自己のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータ13に送信する。
なお、これらのデータや各種検出信号は、特に映像信号はMPEG等に、音声信号はオーディオ圧縮方式により圧縮して送信できる。
電波探索装置20の警報ランプ又はブザー32は、侵入信号Wを受けて赤く点滅しまたはブザー音を発生する。当該脱衣所1の管理・担当者が居る場合は、直接盗聴・盗撮装置10が仕掛けられたことを認識し、対処措置を実行できる。
当該脱衣所1の管理・担当者が居ない場合が多く、管理者コンピュータ13からの通知が主となる。
【0031】
図4の管理者コンピュータ13はインターネット11を介して、盗聴・盗撮装置10のIDと計測時間軸の時間thに対応した観測電波のデータD、即ち周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号と当該事務所のIDを受信し、RAM12に一時記憶する。
中央制御部CPU15は、受信した事務所のIDが顧客ファイル16にある識別コードID50と一致するかどうかを検索し、このシステムの加入者(料金を支払っている)であることを確認する。
【0032】
次に中央制御部CPU15は、RAM12から時間thに対応した観測電波のデータD、と当該事務所のIDと盗聴・盗撮装置10のIDとを記憶装置19に転記する。
次にCPU15は送信者の氏名、住所、設置場所位置、電話番号、メールアドレスを表示部LCD21に表示する。
更に中央制御部CPU15は時間thに対応した観測電波のデータD、即ち周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフを表示部21に表示する。
CPU15は警告部32から警報信号Rを読出し、警報ランプ36を点灯し、表示部LCD21に盗聴発生文字を表示し、管理者コンピュータ13の常勤管理者に知らせる。
【0033】
管理者は送信者の氏名、住所、設置場所位置、電話番号、メールアドレスを表示部LCD21上で確認し、キーを使用して緊急プログラム35及びビデオ送信命令39を入力する。CPU15は緊急プログラム35及びビデオ送信命令39を読み出し、通信制御部14を介しインターネット11を通して該当電波探索装置20に送信する。
緊急プログラム35を受けた電波探索装置20の周波数スキャン部23は、観測電波のデータDを発生した周波数MHz帯に時間をかけて、或は繰返し同調(チューニング)するように動作する。従って、比較的多量の観測電波に関するデータD(周波数MHz、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号)が補足できる。
ビデオ送信命令39を受けたCPU3はメモリ8から警報信号R発生時間thの所定時間前、例えば5分前からのビデオデータを読み出す。
【0034】
当該電波探索装置20から観測電波に関する多量のデータD及び5分前からのビデオデータが管理者コンピュータ13に返送されて来て、表示部LCD21に当該周波数MHz、波形(スペクトラム)が表示される。更に映像信号であれば、映像がリアルタイムで表示され盗聴・盗撮装置10が設置された位置を視線とする映像となる。音声信号であれば、音声がやや遅れるがリアルタイムでスピーカー37から聞こえてくる。
5分前からのビデオデータがハードディスク7に記録され、逐次再生され表示部LCD21に同時に表示される。管理者はこれら映像又は音声を見・聞きして盗聴・盗撮を確認し、当該事務所に連絡する。また5分前からのビデオ映像を観察して、仕掛け人の発見に努めることができる。
【0035】
管理者コンピュータ13の中央制御部CPU15は、当該メールアドレスzyx@cba.comに向けて、“盗聴有り、盗聴・盗撮装置10:送信機(盗聴器)の予測した設置位置図面、送信機メーカー名及び送信機(盗聴器)名等と仕掛け人らしい人物の情報をインターネット11上に送信する。
あるいは常勤管理者が顧客ファイル16を見て、当該顧客(所有者、運営者)の携帯電話や固定電話に電話をかけて“盗聴・盗撮有り”を直接伝達する。
【0036】
盗聴・盗撮装置10も盗聴者が自作の未知周波数送信機を使用することは極めてまれであり、実際には市販の送信機が使われる。市販の送信機はその説明書に使用周波数が例えば、399.455MHzなどと明記されているので、周波数対応を電波探索装置20と管理者コンピュータ13側で、ソフト的に対応する。
送信機メーカーをインターネット上で検索し、商品としての送信機データを集めることで電波ファイル17に多くのデータを蓄積できる。
盗聴・盗撮装置10が音声のみの場合はその変調方式に、AM、FM、SSBその他各種予想されるが、また盗聴・盗撮装置10が映像のみの場合はその変調方式に、AM、FM、NTSC、PALその他各種予想されるが、電波探索装置20内にこれら各方式にそれぞれ対応する検出回路を並列に設けて受信するように出来る。
【0037】
盗聴者が自作の未知周波数送信機を作る場合でも、発信機素子は所定の周波数の倍数になるので、使用可能性を決めて予想設定することは容易である。
同様に、隠しカメラからのビデオ送信の場合も、搬送波は予想することが当業者には容易である。
このような電波探索装置20は、会議場所や施設、あるいは個人の私的な空間等に設置されるか、あるいは携帯して移動させることによ。て持続的に電波を受信するようになる。受信された電波のうちには通常の周辺家電機器や通信機器から受信された電波も存在するもあるが、管理者は35により詳しく調べられるので、誤報は極めて少なくすることができる。
【0038】
電波探索装置20を所定の場所に配置するか、あるいはシステム加入者が持って歩きながら常時居場所で発生可能な電波を受信できる。加入者が直接持って歩きながら電波を受信するならば一つの電波探索装置20のみでも充分であるが、いろいろな所に配置することを望むならば少なくとも2ケ以上の電波探索装置20が必要となる。
【実施例3】
【0039】
図3の電波探索装置20から太い斜線で示すように電子カメラ5とアンテナ21と通信部31とを分離する。
図5に示すように残された電波探索装置20の主回路部を検査部として独立させ集積回路化・コンパクト化し標準検査基板41に形成する。
標準検査基板41には電子カメラ5とアンテナ21用に受け端子43、49をそれぞれ設け、更に板状の入出力コネクタ45を形成する。
【0040】
一方一般家庭電気製品のデジタルTV、冷蔵庫、空調装置、電子ロック、防犯カメラ装置などは、最新式では外部の屋外からインターネット11を介して制御可能となっている。
例えば図4では、家電TV42は本体のテレビ機能(図は省略)に加えて、電子的な制御部47と通信部44を備えている。通信部44は光ファイバー等を介してインターネット11に接続され、外部から来る指令信号を通信部44は受信して制御部47に送るようになっている。通信部44は標準的なインターネット11へのインターフェースであるので、図2の通信部31と等価となる。
【0041】
この家電TV42の箱体には標準検査基板41を挿入するスロット部48を形成し、その奥に制御部47には受入出力コネクタ46を形成する。
標準検査基板41の入出力コネクタ45と制御部47の受入出力コネクタ46とは形状上結合可能に形成され、結合状態では標準検査基板41は制御部47を無処理の導通路として使用し通信部44と電子的に接続される。
【0042】
電子カメラ5とアンテナ21には標準検査基板41の受け端子43、49に差し込むためのプラグはそれぞれケーブルを介して取り付けられる(図示省略)。
標準検査基板41はスロット部48を通して家電TV42に挿入され、電子カメラ5とアンテナ21を標準検査基板41に接続すると、家電TV42の通信部44を介してこれらはインターネット11と交信可能となる。
従ってこれらは家電TV42の通信部44を使用して、図2の電波探索装置20が形成される、動作と機能は前述と同様となる。
一般家庭電気製品を利用して標準検査基板41を装着できるので、低コストで広い範囲にインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知装置が設置できる。個人の身体的な権利の保護と、各種会議情報の保護が大いに保障できる。
【実施例4】
【0043】
図5において、会員が自社施設の脱衣所1の電波状況を旅行先のニューヨークやパリから、携帯PC1をインターネット11に接続して観察する様子を示している。
携帯PC91とセンターの管理者コンピュータ13との接続は通常のパスワードと暗証番号(識別コードID50)を交信し、Web上で会員制の通信許可が可能となる手順プログラムで行なわれる。
【0044】
携帯PC91の会員は更に、自社施設の脱衣所1にある電波探索装置20のIDコード69を入力して管理者コンピュータ13のCPU15が許可を判断する。
【0045】
許可プログラム67はこのシステムの加入者、からセンターの管理者コンピュータ13にアクセスした場合に、センターにある観測データを所定の条件で当該携帯PC91に許可するか否かを決定するものである。
許可されると図3の許可プログラム67が携帯PC91に送られ、携帯PC91はセンター13にあるその他のプログラムを使用して、自社施設の脱衣所1に関してのみ電波探索装置20とのデータ交信が可能となる。
【0046】
この場合の動作と機能は自社施設の脱衣所1の探索装置20に関する限り実施例2と同様である、携帯PC91と他社の脱衣所1の電波探索装置20に関するデータ交信は禁止されている。
このシステムの加入者は出張先等、何時・何処からでも、自社の重要施設に関して、盗聴・盗撮の安全確認を行なうことができ、安心して休暇や仕事に専念できる。
【0047】
加入者は管理者から電子メールや電話を受信し、その画面を確認することによって、自身の周辺に盗聴・盗撮装置10の有無を、より明確で信頼性があるように把握でき、今後の状況に対処するのが容易になる。
このように、本発明によると、盗聴・盗撮装置10の存在の有無を加入者がいつでも便利にチェックできるだけでなく、その存在の有無を常にチェックできるので安全な保安環境を持続的に維持できる効果がある。盗聴・盗撮装置10の設置位置までも解かることができて、状況に対処することができるので非常に有益である。
【0048】
本発明を複数の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれら実施例によって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
現代人が、避けることができない盗聴・盗撮という外部からの侵害に充分対応できる。既存のカメラ監視システムと組み合わせて、完璧な盗聴・盗撮予防システムが構築できる。本発明のシステムはコンパクト化が可能であり、それによって一般個人や中小企業人らに至るまで多様な階層で安い値段で、場所にかかわらず簡便に普及し、使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明のインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知装置の全体構成を示す図である。
【図2】この発明の実施例1の顧客・加入者側の電波探索装置の構成を示す図である。
【図3】この発明の実施例2の顧客・加入者側の電波探索装置の構成を示す図である。
【図4】この発明の管理者コンピュータの構成を示す図である。
【図5】この発明の実施例3の顧客・加入者側の電波探索装置の構成を示す図である。
【図6】この発明の実施例4の全体の構成を示す図である。
【図7】この発明の実施例1で図2のCPUの内部構成の一部を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 事務所 2 置き棚
3 高い棚 4 テーブル
5 電子カメラ 6 ドア
7 ハードディスク 8 メモリ
9 通信回線 10 盗聴・盗撮影装置
11 インターネット 12 演算用メモリ
13 管理者コンピュータ 14 通信制御部
15 中央制御部CPU 16 顧客ファイル
17 電波ファイル 18 判定部
19 記憶装置 20 電波探索装置
21 アンテナ 22 方位検出器
23 周波数スキャン部 24 映像メモリ
25 電波メモリ 26 高周波増幅器
27 基準電圧メモリ 28 比較部
29 出力制御部 30 パソコン
31 通信部 32 警告部
33 CPU 34 通常プログラム
35 緊急プログラム 36 警報ランプ
37 スピーカー 38 映像・音声分離回路
39 ビデオ送信命令 40 表示部LCD
41 検出基板 42 家電TV42
43、49 受け端子 45 入出力コネクタ
46 受入出力コネクタ 47 制御部
48 スロット部 50 識別コードID
67 許可プログラム 69 IDコード
70 ワークRAM 75 データベースメモリ
84 最新データメモリ 91 携帯PC
E 電界強度
E0 基準電圧 K 警告信号
R 警報信号 W 侵入信号
t1、t2、t3 時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設空間に異常電波が無い環境において、当該施設空間に設けられた電波探索装置の周波数スキャン部は、電波状況を把握するために一定期間常時共振周波数を変化させ、各共振周波数の電波によりアンテナに起電力が発生し、増幅・検波器は各共振電波による起電力を増幅し、その後増幅した共振電波を検波して各種通常データDを復元し、映像・音声分離回路は前記各種通常データD中の各周波数の波形(スペクトラム)、電界強度E、映像信号、音声信号を個別データに分離し、これらデータはデータベースメモリに記録され蓄積され、その後前記施設空間にある前記電波探索装置では前記周波数スキャン部は、前記と同様に動作し最新の前記各種通常データDと同種の電波データを最新データメモリに記録し、比較部ではデータベースメモリから読み出した前記各種通常データDと前記最新データメモリにある前記電波データとを比較し、相違があれば警告Kを発生し、
警告Kを受けた読み出し部は既知電波メモリから予め記録した各種送信機の識別データと機能出力データとを読み出し、決定部は読み出された機能出力データと前記最新データメモリにある前記電波データとを比較し、一致するものを検出し、
通信部は、検出されて特定された前記識別データと前記最新データメモリにある前記電波データと当該電波探索装置に設定されているIDとをインターネットを介して遠隔位置にある管理者コンピュータに送信するようにしたインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法。
【請求項2】
未知の盗聴・盗撮装置から発生された電波が、部屋の出入り口近傍に設けられた電波探索装置のアンテナに到着すると、周波数スキャン部は当該電波に共振し、時間thと共振電波の周波数Hzを決定し、共振電波は時間thデータとともに増幅・検波器に送られ、
増幅・検波器は、前記共振電波を増幅し、その後共振電波を検波して各種データDを復元し、規格増幅率で増幅した平均電界強度(電圧)Eを出力し、映像・音声分離回路は前記各種データD中の各周波数の波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号を個別データに分離し、これらデータは記録用メモリに記録され、
比較部では基準電圧E0と観測時間thにおける平均電界強度(電圧)Eとを比較し、平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ、警告信号Kを出力し、
読み出し部は警告信号Kにより、記録用メモリから時間thに対応した前記データDを読み出し、決定部と通信部とに向けて出力し、
決定部は受信した前記各種データDを、既知電波メモリに予め記録した送信機データと逐次比較し、一致するものがあれば、侵入信号Wを制御信号として出力し、
前記通信部は、侵入信号Wに制御されて、読み出し部から受けた前記各種データDと当該電波探索装置に設定されているIDとをインターネットを介して遠隔位置にある管理者コンピュータに送信し、
前記電波探索装置に接続される電子カメラにより前記出入り口を出入りする人間を撮影して、ビデオデータとして前記観測時間thと対応付けて前記記録用メモリに記録し、
前記管理者コンピュータは前記各種データDと前記電波探索装置のIDを受信し、CPUは、前記電波探索装置のIDと顧客ファイルにある識別コードと一致するものを検出し、次に前記CPUは、前記データDと前記電波探索装置のIDを記憶装置に転記し、前記CPUは前記識別コードに従って送信者に関する属性情報を表示部に表示し、
更に前記CPUは時間thに対応した前記各種データD中の前記周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフ、映像信号を表示部に表示し、音声信号をスピーカーから放音し、
前記CPUは警告部から警報信号Rを読出し、警報ランプを点灯し、前記表示部に警告映像を表示して、前記管理者コンピュータを観察している管理者に知らせ、
当該管理者は前記表示部上の前記表示を確認し、キーを操作して前記CPUにより緊急プログラムとビデオ送信命令を読み出し、これらを通信部によりインターネットを介して当該IDの前記電波探索装置に送信し、
前記緊急プログラムを受けた当該電波探索装置の前記周波数スキャン部は、前記データDを発生した周波数帯に関して時間をかけて、或は繰返し同調するように動作し、
当該電波探索装置は当該周波数帯の電波に関して比較的多量の周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号の各種データDを補足し、
この補足され多量の前記各種データDと、前記ビデオ送信命令を受けた当該電波探索装置のCPUが前記記録用メモリから読み出した前記観測時間thの所定時間前からの前記ビデオデータと、が前記管理者コンピュータに返送され、
前記表示部に前記多量の前記各種データD中の前記周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフ、映像信号を表示部に表示し、音声信号をスピーカーから放音し、更に前記ビデオデータを当該表示部にビデオ映像として表示し、前記管理者が前記出入り口に出入した人間映像を観察し、
前記管理者は前記表示部に表示された映像及びスピーカーからの音声を見・聞きして盗聴・盗撮を確認し、前記ビデオ映像を見ることで前記人間像を観察し、当該電波探索装置の責任者に電話や電子により伝達するようにしたインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法。
【請求項3】
未知の盗聴・盗撮装置から発生された電波が、部屋の出入り口近傍に設けられた電波探索装置のアンテナに到着すると、周波数スキャン部は当該電波に共振し、時間thと共振電波の周波数Hzを決定し、共振電波は時間thデータとともに増幅・検波器に送られ、
増幅・検波器は、前記共振電波を増幅し、その後共振電波を検波して各種データDを復元し、規格増幅率で増幅した平均電界強度(電圧)Eを出力し、映像・音声分離回路は前記各種データD中の各周波数の波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号を個別データに分離し、これらデータは記録用メモリに記録され、
比較部では基準電圧E0と観測時間thにおける平均電界強度(電圧)Eとを比較し、平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ、警告信号Kを出力し、
読み出し部は警告信号Kにより、記録用メモリから時間thに対応した前記データDを読み出し、決定部と通信部とに向けて出力し、
決定部は受信した前記各種データDを、既知電波メモリに予め記録した送信機データと逐次比較し、一致するものがあれば、侵入信号Wを制御信号として出力し、
前記通信部は、侵入信号Wに制御されて、読み出し部から受けた前記各種データDと当該電波探索装置に設定されているIDとをインターネットを介して遠隔位置にある管理者コンピュータに送信し、
前記電波探索装置に接続される電子カメラにより前記出入り口を出入りする人間を撮影して、ビデオデータとして前記観測時間thと対応付けて前記記録用メモリに記録し、
前記管理者コンピュータは前記各種データDと前記電波探索装置のIDを受信し、CPUは、前記電波探索装置のIDと顧客ファイルにある識別コードと一致するものを検出し、次に前記CPUは、前記各種データDと前記電波探索装置のIDを記憶装置に転記し、前記CPUは前記識別コードに従って送信者に関する属性情報を表示部に表示し、
更に前記CPUは時間thに対応した前記各種データD中の前記周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフ、映像信号を表示部に表示し、音声信号をスピーカーから放音し、
前記CPUは警告部から警報信号Rを読出し、警報ランプを点灯し、前記表示部に警告映像を表示して、前記管理者コンピュータを観察している管理者に知らせ、
当該管理者は前記表示部上の前記表示を確認し、キーを操作して前記別CPUにより緊急プログラムとビデオ送信命令を読み出し、これらを通信部によりインターネットを介して当該IDの前記電波探索装置に送信し、
前記緊急プログラムを受けた当該電波探索装置の前記周波数スキャン部は、前記各種データDを発生した周波数帯に関して時間をかけて、或は繰返し同調するように動作し、
当該電波探索装置は当該周波数帯の電波に関して比較的多量の周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号の各種データDを補足し、
この補足され多量の前記各種データDと、前記ビデオ送信命令を受けた当該電波探索装置のCPUが前記記録用メモリから読み出した前記観測時間thの所定時間前からの前記ビデオデータと、が前記管理者コンピュータに返送され、
前記表示部に前記多量の前記各種データD中の前記周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフ、映像信号を表示部に表示し、音声信号をスピーカーから放音し、更に前記ビデオデータを当該表示部にビデオ映像として表示しするようにした盗聴器・隠しカメラの検知方法において、
前記加入者が携帯PCにより遠隔地からインターネットを介して前記管理者コンピュータにアクセスし、これらの間で通信許可が可能となり、
次に、前記携帯PCから前記加入者の施設にある前記電波探索装置のIDコードを入力し、前記管理者コンピュータはこのIDコードに基き使用許可を判定し、当該管理者コンピュータは許可プログラムを前記携帯PCに送信し、その後当該携帯PCは前記管理者コンピュータにあるその他のプログラムを使用して、当該加入者施設にある電波探索装置関してのみデータ交信が可能となり、当該加入者は前記映像又は音声を前記携帯PC上で見・聞きして盗聴・盗撮を確認し、前記ビデオ映像を見ることで前記出入りした人間映像を観察できることを特徴とする請求項2に記載のインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知方法。
【請求項4】
管理者コンピュータとインターネットを介して通信可能な複数の電波探索装置とからなり、各前記電波探索装置は本体部とこれと分離可能なアンテナと電子カメラとから構成され、前記アンテナと電子カメラとが電子的に接続される本体部は、部屋の出入り口近傍に設置され、前記本体部には周波数スキャン部と、CPUと、増幅・検波器と、映像・音声分離回路と、記録用メモリと、既知電波メモリと、比較部と、読み出し部と、決定部と、警告部と、映像メモリと、通信部スとピーカーとを設け、
前記管理者コンピュータには顧客ファイルと表示部と、別CPUと警告部と入出力部と緊急プログラム及びビデオ送信命令を記録する専用メモリとからなり、
前記本体部の周波数スキャン部は前記盗聴・盗撮装置から発生された電波が、前記アンテナに到着すると、実時間thと共振電波の周波数Hzを決定し、この共振電波信号を時間thデータとともに前記増幅・検波器に送り、
前記増幅・検波器は前記共振電波信号を規格増幅率で増幅し、その後増幅された電波中から各種データDを復元し且つ平均電界強度(電圧)Eを出力し、
前記映像・音声分離回路は前記データDを受けて、各周波数毎の波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号を個別データに分離し、
記録用メモリはこれら個別データを記録し、
前記比較部は基準電圧E0と観測時間thにおける平均電界強度(電圧)Eとを比較して平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ警告信号Kを出力し、
前記読み出し部はこの警告信号Kにより、記録用メモリから前記各種データDを読み出し前記決定部と通信部とに向けて出力し、
前記決定部は前記各種データDを前記既知電波メモリにある複数の送信(盗聴・盗撮)機データと逐次比較し一致するものがあれば侵入信号Wを制御信号として前記警告部に出力し、
前記映像メモリには前記電子カメラにより前記出入り口を出入りした人間を撮影してえられたビデオデータを前記実時間thと対応付けて記録し、
前記通信部は、前記侵入信号Wに制御されて、前記読み出し部から受けた前記各種データDと当該電波探索装置のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータに送信し、
前記管理者コンピュータは、前記各種データDと前記電波探索装置のIDを受信し、前記別CPUはこれら前記IDが顧客ファイルにある識別コードIDと一致するかどうかを確認し、時間thに対応した前記各種データDと当該事務所のIDを記憶装置に転記し、且つ当該電波探索装置の当該顧客の氏名、住所、設置場所位置、電話番号、メールアドレスを前記表示部に表示し、
更に前記別CPUは時間thに対応した前記各種データD中の周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフを前記表示部に表示し、
次に前記CPUは前記警告部から警報信号Rを読出し、前記表示部に盗聴発生映像を表示し、前記管理者コンピュータの観察者に知らせ、
前記管理者は前記電波探索装置所有者の属性と情報を表示部上で確認し、前記電波探索装置に対して前記入出力部を使用して前記専用メモリから緊急プログラムとビデオ送信命令を読み出して送信し、
前記緊急プログラムを受けた前記電波探索装置の前記周波数スキャン部は、前記各種データDを発生した周波数帯に時間をかけて、或は繰返し同調するように動作し、比較的多量の観測電波に関する周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号のデータDが補足され、
前記ビデオ送信命令受けたCPUは、前記映像メモリから前記実時間thの所定時間前からのビデオデータを読み出し、これら多量の各種データDとビデオデータが通信部を介しインターネットを通して前記管理者コンピュータに返送され、前記表示部に当該周波数、波形(スペクトラム)及びビデオ映像が表示され、更に音声信号があれば、音声がリアルタイムで前記スピーカーから聞こえ、
前記管理者はこれら映像又は音声を見・聞きして盗聴・盗撮を確認し、前記ビデオ映像を観察して前記出入口を通過した人間像を観察し、当該電波探索装置の責任者に電話や電子により伝達するようにしたインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知装置。
【請求項5】
管理者コンピュータとインターネットを介して通信可能な複数の箱体の電気製品とこれら各電気製品近傍にそれぞれ置かれる電子カメラとアンテナとからなり、
各電気製品にはその機能を電子的に制御するとともに受けコネクタが形成された機能制御部と、通信回路を介してインターネットに接続される通信部と、箱体に形成されたスロット部と、このスロット部から前記箱体に挿入可能で且つ挿入状態では前記受けコネクタと結合可能なコネクタを備えた識別IDを持つ標準検査基板とを備え、
これらが結合されると前記通信部と前記標準検査基板が電子的に接続される形態となるとともに、この標準検査基板は前記アンテナと電子カメラとが電子的に接続可能であり、
当該標準検査基板には周波数スキャン部と、CPUと、増幅・検波器と、映像・音声分離回路と、記録用メモリと、既知電波メモリと、比較部と、読み出し部と、決定部と、警告部と、映像メモリとを設け、
前記管理者コンピュータには顧客ファイルと表示部と別CPUと警告部と入出力部と緊急プログラム及びビデオ送信命令を記録する専用メモリとスピーカーとを設け、
前記標準検査基板の周波数スキャン部は前記盗聴・盗撮装置から発生された電波が、前記アンテナに到着すると、実時間thと共振電波の周波数Hzを決定し、この共振電波信号を時間thデータとともに前記増幅・検波器に送り、
前記増幅・検波器は前記共振電波信号を規格増幅率で増幅し、その後増幅された電波中から各種データDを復元し且つ平均電界強度(電圧)Eを出力し、
前記映像・音声分離回路は前記各種データDを受けて、各周波数毎の波形(スペクトラム)、電界強度Eh、映像信号、音声信号を個別データに分離し、
前記記録用メモリはこれら個別データを記録し、
前記比較部は基準電圧E0と観測時間thにおける平均電界強度(電圧)Eとを比較して平均電界強度Ehが基準電圧E0より高ければ警告信号Kを出力し、
前記読み出し部はこの警告信号Kにより、記録用メモリから前記各種データDを読み出し前記決定部と前記機能制御部の通信部とに向けて出力し、
前記決定部は前記各種データDを前記既知電波メモリにある複数の送信(盗聴・盗撮)機データと逐次比較し一致するものがあれば侵入信号Wを制御信号として前記警告部と前記機能制御部の前記通信部に出力し、
前記映像メモリには前記電子カメラにより前記出入り口を出入りした人間を撮影してえられたビデオデータを前記実時間thと対応付けて記録し、
前記通信部は、前記侵入信号Wに制御されて、前記各種データDと当該標準検査基板のIDとをインターネットを介して管理者コンピュータに送信し、
前記管理者コンピュータは、前記各種データDと前記標準検査基板のIDを受信し、前記別CPUはこれら前記IDが顧客ファイルにある識別コードIDと一致するかどうかを確認し、時間thに対応した前記各種データDと当該事務所のIDを記憶装置に転記し、且つ前記標準検査基板の当該顧客の属性と情報を前記表示部に表示し、
更に前記別CPUは時間thに対応した前記各種データD中の周波数、波形(スペクトラム)、電界強度Ehのグラフを前記表示部に表示し、
次に前記別CPUは前記警告部から警報信号Rを読出し、前記表示部に盗聴発生映像を表示し、前記管理者コンピュータの観察者に知らせ、
前記管理者は前記標準検査基板の所有者の属性と情報を表示部上で確認し、前記標準検査基板に対して前記入出力部を使用して前記専用メモリから緊急プログラムとビデオ送信命令を読み出して送信し、
前記緊急プログラムを受けた前記標準検査基板の前記周波数スキャン部は、前記各種データDを発生した周波数帯に時間をかけて、或は繰返し同調するように動作し、比較的多量の観測電波に関する前記各種データDが補足され、
前記ビデオ送信命令受けたCPUは、前記映像メモリから前記実時間thの所定時間前からのビデオデータを読み出し、これら多量の各種データDと読み出されたビデオデータと、が前記機能制御部の通信部を介しインターネットを通して前記管理者コンピュータに返送され、前記表示部に当該周波数、波形(スペクトラム)及びビデオ映像が表示され、更に音声信号があれば、音声がリアルタイムで前記スピーカーから聞こえ、
前記管理者はこれら映像又は音声を見・聞きして盗聴・盗撮を確認し、前記ビデオ映像を見て前記出入口を通過した人間像を観察し、前記標準検査基板の責任者に電話や電子メールにより伝達するようにしたインターネットを利用した盗聴器・隠しカメラの検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−301521(P2009−301521A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182003(P2008−182003)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(500158384)
【Fターム(参考)】