説明

インダクタンス変化検出回路、変位検出装置及び金属検出装置

【課題】単一のコイルでインダクタンスの変化を効果的に検出し、小型でありながら高精度な変位センサを実現するためのインダクタンス変化検出回路と、これを用いる変位検出装置及び金属検出装置を提供する。
【解決手段】コイルとコンデンサを直列接続した過渡応答回路に対し、所定の電圧と接地とを交互に接続する。また、フリーホイールダイオードを二つ設けて、電圧或は接地から切断した直後にコイルから生じる起電力を受け流し、コンデンサに電荷を蓄積させると共に回路を安定化させる。その後、コンデンサ或はコンデンサとコイルの直列接続よりなる負荷の両端電圧を取得して、コイルに非磁性体金属が近接しているときと近接していないときに生じるインダクタンスの変化を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタンス変化検出回路、変位検出装置及び金属検出装置に関する。
より詳細には、高感度且つ安定した検出性能を実現する、アクティブ型変位センサ(変位検出装置)を構成するインダクタンス変化検出回路と、これを用いた変位検出装置及び金属検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、抵抗スライダと違い、電気機械的接触部品を伴わずに、直線変位量をリニアなアナログ電圧で出力できる、アクティブ型変位センサを製造販売している。以下、このアクティブ型変位センサの動作原理について説明する。
【0003】
図11(a)、(b)及び(c)は、出願人が製造販売する変位センサの動作原理を説明するための、コイルの諸特性を説明するグラフである。
図11(a)は変位センサの原理を説明する回路図であり、図11(b)は図11(a)の回路のスイッチSWの状態を示す図であり、図11(c)は図11(a)の回路のコンデンサCの両端電圧の過渡応答特性を示すグラフである。
【0004】
図11(a)に示すように、直流電源Eに、スイッチSW、抵抗R、コイルLとコンデンサCを直列に接続し、図11(b)に示すようにスイッチをオン操作すると、コンデンサCの両端電圧は、図11(c)に示すように、コイルLの作用で徐々に増加して、その後振動しながらある一定の電圧に収束する。これは典型的なステップ応答の波形である。
この電圧波形の、スイッチSWをオン操作した直後の立ち上がりの傾きは、コイルLのインダクタンスが大きいほど緩やかになり、コイルLのインダクタンスが小さいほど急峻になることは周知である。
本出願人の変位センサは、このコイルのインダクタンスの変化を過渡応答現象から得ることで実現している。
【0005】
交流を流しているコイルに非磁性体の金属を近接させると、金属に誘導電流が発生する。つまり、コイルから生じる磁束の一部が熱に変換されるため、コイルのインダクタンスは減少する。そこで、棒状に形成したコイルに真鍮等の非磁性体金属の筒を被せると、筒のコイルに対する被り具合に応じて、インダクタンスが直線的に変化する。このインダクタンスの変化を検出すると、変位センサが実現できる。
【0006】
図11(d)は、コイルに金属を近接させた状態における、コンデンサCの両端電圧の過渡応答特性を示すグラフである。
コイルLに金属物を近づけない状態で図11(a)の回路のスイッチSWをオン操作すると、コンデンサCの両端電圧は、図11(c)と同様に、コイルLの作用で徐々に増加して、その後振動しながらある一定の電圧に収束する(S1201)。
コイルLの一部に金属物を近づけた状態で図11(a)の回路のスイッチSWをオン操作すると、コンデンサCの両端電圧の立ち上がりの傾きは、コイルLのインダクタンスが減少した分だけ急峻になる(S1202)。
コイルLの全部を金属物で覆った状態で図11(a)の回路のスイッチSWをオン操作すると、コンデンサCの両端電圧の立ち上がりの傾きは、コイルLのインダクタンスが更に減少した分だけ急峻になる(S1203)。
このように、コイルは、金属物と干渉する長さに応じて直線的な信号を得ることができる。そこで、コイルと金属物との相対的な配置関係を、絶対的な距離を検出できるセンサとして応用できる。
特許文献1及び特許文献2は、出願人による変位センサの先行技術文献である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特公平6−23659号公報
【特許文献2】特開平2−201114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1及び特許文献2に開示されている技術内容は、コイルのインダクタンスの変化をステップ応答特性を利用して検出するための技術が共通する。
図12は特許文献1及び特許文献2に開示されている、検出回路の回路図である。
コイルA及びコイルBには、トランス1202を介して矩形波発生器の矩形波が印加される。
コイルAに流れる電流は、ダイオードD1203を通じてコンデンサC1204に流れ、コンデンサC1204には電荷が蓄積される。コイルAとコンデンサC1204との間のダイオードD1203は、コイルからコンデンサに流れる電流を片方向に制限する。ダイオードD1203に電流が流れない期間では、コンデンサC1204に蓄積された電荷は、コンデンサC1204に並列接続されている抵抗R1205によって放電される。したがって、コンデンサC1204の両端(端子1210Bと端子1210Cとの間)には鋸歯状波が得られる。
【0009】
コイルBに流れる電流は、ダイオードD1206を通じてコンデンサC1207に流れ、コンデンサC1207には電荷が蓄積される。コイルBとコンデンサC1207との間のダイオードD1206は、コイルからコンデンサに流れる電流を片方向に制限する。ダイオードD1206に電流が流れない期間では、コンデンサC1207に蓄積された電荷は、コンデンサC1207に並列接続されている抵抗R1208によって放電される。したがって、コンデンサC1207の両端(端子1210Aと端子1210Cとの間)には、コンデンサC1204の両端にはコイルA側と同様な鋸歯状波が得られる。
端子1210Aと端子1210Bから得られる信号を図示しない差動増幅回路で差動増幅すると、直流電圧が得られる。この直流電圧は、コイルA及びコイルBのインダクタンスに応じて変化する。
【0010】
コイルA及びコイルBは、片方は金属物である筒に覆われる検出コイルとして用いられ、もう片方は筒に覆われないダミーコイルとして用意される。
検出コイルとダミーコイルのそれぞれに同じ検出回路が接続され、検出出力には互いに同相の鋸歯状波が得られる。両方の検出出力信号を差動増幅器で差動増幅すると、検出コイルのインダクタンスの変化に基づいて、出力電圧が変化する。
【0011】
これら従来技術に用いられている検出回路は、その動作原理上、コイルを二つ用意しなければならない。コイルを二つ用意する、ということは、部品点数の増加を招き、装置の小型化を阻害する。
【0012】
本発明はかかる課題を解決し、単一のコイルでインダクタンスの変化を効果的に検出し、小型でありながら高精度な変位センサを実現するためのインダクタンス変化検出回路と、これを用いる変位検出装置及び金属検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のインダクタンス変化検出回路は、矩形波の電圧を生成する矩形波電圧源と、矩形波電圧源が生成する矩形波電圧が印加されるコンデンサと、コンデンサと接地との間に接続されて、金属が近接することでインダクタンスが変化するコイルと、コイルに流れる電流に基づいてコイルのインダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化検出部と、コンデンサとコイルとの接続点に接続され、コイルに直流電流を流すと共に温度の変化によって直流電流の変化を検出するコイル温度検出回路と、コイル温度検出回路の出力信号に基づいて矩形波電圧源を駆動する電圧を制御する電圧制御回路とを備える。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の変位検出装置は、矩形波電圧源と、矩形波電圧源が生成する矩形波電圧が印加されるコンデンサと、コンデンサと接地との間に接続されるコイルと、コイルに流れる電流に基づいてコイルのインダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化検出部と、コンデンサとコイルとの接続点に接続され、コイルに直流電流を流すと共に温度の変化によって直流電流の変化を検出するコイル温度検出回路と、コイル温度検出回路の出力信号に基づいて矩形波電圧源を駆動する電圧を制御する電圧制御回路と、コイルの巻線方向に連続的に近接可能に設けられてコイルとの相対的変位を検出される金属物とを備える。
【0015】
コイルとコンデンサを直列接続した共振回路に対し、所定の電圧と接地とを交互に接続する。また、フリーホイールダイオードを二つ設けて、電圧或は接地から切断した直後にコイルから生じる起電力を受け流し、コンデンサに電荷を蓄積させると共に回路を安定化させる。その後、コンデンサ或はコンデンサとコイルの直列接続よりなる負荷の両端電圧を取得して、コイルに非磁性体金属が近接しているときと近接していないときに生じるインダクタンスの変化を検出する。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、単一のコイルでインダクタンスの変化を効果的に検出し、小型でありながら高精度な変位センサを実現するためのインダクタンス変化検出回路と、これを用いる変位検出装置及び金属検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る変位センサの外観斜視図と一部断面図である。
【図2】変位センサのブロック図である。
【図3】検出部の回路図である。
【図4】シーケンサのブロック図である。
【図5】変位センサの動作原理を説明する図である。
【図6】変位センサの各部の波形図である。
【図7】本発明の第二の実施形態に係る変位センサの、検出部の回路図である。
【図8】本発明の第二の実施形態に係る変位センサの外観斜視図である。
【図9】本発明の第三の実施形態に係る変位センサの、検出部の回路図の一部である。
【図10】金属検出装置に用いるコイルとコアの概略図である。
【図11】出願人が製造販売する変位センサの動作原理を説明するための、コイルの諸特性を説明するグラフである。
【図12】従来技術の検出回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第一の実施形態]
図1(a)及び(b)は、本発明の第一の実施形態に係る変位センサの外観斜視図と一部断面図である。
図1(a)は、変位センサの外観斜視図である。
変位センサ101は、センサ本体部102とスリーブ103の組み合わせよりなる。
センサ本体部102は、検出回路を内蔵する筐体106の一端に、プローブ104が取り付けられている。
筐体106には、センサ本体部102を任意の物品に固定するための取り付け穴106a及び106bが設けられている。
プローブ104には後述する検出コイルが内蔵されている。このプローブ104に、真鍮製の筒であるスリーブ103が挿入される。
スリーブ103がプローブ104に挿抜されると、センサ本体部102は、プローブ104に対するスリーブ103の相対的な位置に応じた、アナログの検出信号を出力する。
【0019】
図1(b)は、変位センサ101を横から見た状態で、スリーブ103とプローブ104について断面形状を示す一部断面図である。
プローブ104は樹脂モールドで形成され、検出コイルであるコイルL105を内蔵する。
コイルL105は図1(b)に示すように、プローブ104の長手方向に螺旋状に形成されている。
【0020】
図2は、変位センサ101のブロック図である。
変位センサ101は、コイルL105のインダクタンスの変化を検出する検出部203と、この検出部203に一定周期のパルスを複数出力するシーケンサ204よりなる。シーケンサ204は、後述する図6(a)、(b)、(c)及び(d)に示す波形のパルスを出力する。
【0021】
図3は、検出部203の回路図である。
第一スイッチ301は第二スイッチ302に直列接続され、電源電圧+Vccが印加される。第二スイッチ302は第一スイッチ301と接地との間に接続される。
第一スイッチ301及び第二スイッチ302はトランジスタスイッチである。
【0022】
第一スイッチ301はシーケンサ204が出力する制御パルス信号P1によってオン・オフ制御される。同様に、第二スイッチ302はシーケンサ204が出力する制御パルス信号P2によってオン・オフ制御される。制御パルス信号P1と制御パルス信号P2は、互いにオン・オフ動作するので、第一スイッチ301と第二スイッチ302が同時にオン動作することはない。
【0023】
第一スイッチ301には、第一フリーホイールダイオードD303が並列接続されている。同様に、第二スイッチ302には、第二フリーホイールダイオードD304が並列接続されている。
【0024】
第一スイッチ301と第二スイッチ302との間の中点には、コイルL105とコンデンサC305が直列接続されている。コンデンサC305はその一端が接地される。
コンデンサC305には、コンデンサC305の両端電圧を検出するための回路として、二つのサンプルホールド回路が接続されている。コンデンサC305の後続の回路は、電圧変化取得部ともいえる。
【0025】
サンプルホールド回路は、第一サンプルホールド回路ともいえるコンデンサC306とオペアンプ307、及び第二サンプルホールド回路ともいえるコンデンサC309とオペアンプ311で構成される。
オペアンプ307は帰還抵抗がゼロの非反転増幅器、すなわちボルテージフォロワを構成し、コンデンサC306の両端電圧をそのまま出力する。
同様に、オペアンプ311もコンデンサC309の両端電圧をそのまま出力する。
【0026】
コンデンサC306とコンデンサC305との間には、第三スイッチ308が介在する。第三スイッチ308はシーケンサ204が出力するサンプリングパルス信号P3によってオン・オフ制御される。
コンデンサC309とコンデンサC305との間には、第四スイッチ310が介在する。第四スイッチ310はシーケンサ204が出力するサンプリングパルス信号P4によってオン・オフ制御される。
【0027】
コンデンサC306とC309は、コンデンサC305の両端電圧を取得する際、コンデンサC305に蓄積されている電荷の量を大きく変化させないために、コンデンサC305と比べると十分小さな静電容量である必要がある。一例として、C305の100分の1以下であることが望ましい。
【0028】
サンプルホールド回路を構成するオペアンプ307の出力とオペアンプ311の出力は、差動増幅回路に入力される。
オペアンプ307の出力信号は、抵抗R312を通じてオペアンプ313の反転入力端子に入力される。オペアンプ313の非反転入力端子には、図示しない参照電圧形成回路から、+Vcc/2が印加される。
周知のように、オペアンプ313の増幅率は、帰還抵抗R314と抵抗R312との比(R314/R312)で決定される。
【0029】
一方、オペアンプ311の出力信号は、抵抗R315を通じてオペアンプ316の反転入力端子に入力される。オペアンプ316の非反転入力端子にも、図示しない参照電圧形成回路から、+Vcc/2が印加される。
オペアンプ315の増幅率も、帰還抵抗R317と抵抗R315との比(R317/R315)で決定される。
【0030】
オペアンプ313の出力は、抵抗R318を通じてオペアンプ316の反転入力端子に入力される。
ここで、抵抗R318と抵抗R317の抵抗値は等しい。つまり、オペアンプ316はオペアンプ313の出力信号を1倍で反転増幅する。
また、抵抗R312と抵抗R315の抵抗値は等しい。更に、抵抗R314と抵抗R317の抵抗値も等しい。つまり、オペアンプ313の、オペアンプ307の出力信号に対する増幅率と、オペアンプ316の、オペアンプ311の出力信号に対する増幅率は等しい。
結果的に、オペアンプ307の出力信号はオペアンプ313の増幅率で非反転増幅され、オペアンプ311の出力信号はオペアンプ313と増幅率が等しいオペアンプ316の増幅率で反転増幅され、其々の信号がオペアンプ316で加算されることで、差動増幅が実現される。
【0031】
こうして、オペアンプ316はコンデンサC305の端子間電圧の変化を連続的なアナログ電圧として出力する。
このコンデンサC305の端子間電圧の変化は、コイルL105に接近するスリーブ103の位置関係に応じて変化する。この仕組みの詳細については後述する。
【0032】
図4は、シーケンサ204のブロック図である。
シーケンサ204は、後述する図6(a)、(b)、(c)及び(d)に示す波形のパルスを出力する。この周期的なパルスを出力するために、シーケンサ204は、クロック発生器401と、ループカウンタ402と、ROM403とデコーダ404よりなる。
【0033】
クロック発生器401は所定の周波数の矩形波のパルスを出力する。
ループカウンタ402は、クロック発生器401が生成するパルスを受けて、0から予め定められた数Nまで計数し、その計数値データを出力する。ループカウンタ402はNまで計数すると、再び計数値を0に戻して、再度計数を繰り返す。
【0034】
ループカウンタ402の計数値データはROM403のアドレスとして入力される。ROM403にはクロック発生器401のパルスも入力されるので、ROM403に書き込まれているデータがアドレス0からNまで順番に読み出される。データは、制御パルス信号P1、制御パルス信号P2、サンプリングパルス信号P3及びサンプリングパルス信号P4の種別と、出力する論理値の組み合わせである。
【0035】
ROM403から出力されるデータは、デコーダ404に入力される。デコーダ404は入力されるデータに従って、制御パルス信号P1、制御パルス信号P2、サンプリングパルス信号P3及びサンプリングパルス信号P4を出力する。
なお、シーケンサ204はこの構成に限らず、複数のカウンタとフリップフロップ等の論理回路を組み合わせて構成してもよいし、マイコンで構成してもよい。
【0036】
[動作]
図5(a)、(b)、(c)及び(d)は、変位センサ101の動作原理を説明する図である。
図6(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)は、変位センサ101の各部の波形図である。
先ず、図6(a)は制御パルス信号P1の波形であり、図6(b)は制御パルス信号P2の波形であり、図6(c)はサンプリングパルス信号P3の波形であり、図6(d)はサンプリングパルス信号P4の波形である。
【0037】
図6(a)及び(b)に示すように、制御パルス信号P1と制御パルス信号P2は、それぞれ交互にオン・オフ動作する。また、制御パルス信号P1がオフになってから制御パルス信号P2がオンになる間(時点t2からt6まで)と、制御パルス信号P2がオフになってから制御パルス信号P1がオンになる間(時点t7からt11まで)にはそれぞれ両者が共にオフになる期間が設けられている。この、制御パルス信号P1と制御パルス信号P2が共にオフになっている期間に、サンプリングパルス信号P3とサンプリングパルス信号P4による、コンデンサC305の両端電圧のサンプリングが行われる。
【0038】
図5(a)は、制御パルス信号P1がオンになっている期間(時点t1からt2まで)における、検出部203に流れる電流を示す図である。制御パルス信号P1は第一スイッチ301をオン制御するので、電源電圧+VccがコイルL105とコンデンサC305に印加され、矢印に示す電流が過渡応答として流れる。
【0039】
図5(b)は、図5(a)の期間の後、制御パルス信号P1がオフになり、制御パルス信号P2もオフのままの期間(時点t2からt6まで)における、検出部203に流れる電流を示す図である。制御パルス信号P1は第一スイッチ301をオフ制御すると、コイルL105にはそれまで流れていた電流とは逆方向の起電力が生じる。この起電力を逃がすため、第二フリーホイールダイオードD304が設けられている。
【0040】
図5(c)は、図5(b)の期間の後、制御パルス信号P2がオンになっている期間(時点t6からt7まで)における、検出部203に流れる電流を示す図である。制御パルス信号P2は第二スイッチ302をオン制御するので、コンデンサC305に蓄積されていた電荷がコイルL105を通じて接地に流れ、矢印に示す電流が過渡応答として流れる。
【0041】
図5(d)は、図5(c)の期間の後、制御パルス信号P2がオフになり、制御パルス信号P1もオフのままの期間(時点t7からt11まで)における、検出部203に流れる電流を示す図である。制御パルス信号P2は第二スイッチ302をオフ制御すると、コイルL105にはそれまで流れていた電流とは逆方向の起電力が生じる。この起電力を逃がすため、第二フリーホイールダイオードD304が設けられている。
【0042】
以上、図5(a)、(b)、(c)及び(d)にて説明した回路の動作を踏まえて、図6(e)及び(f)を説明する。
図6(e)は、コイルL105に流れる電流の波形図である。
時点t1で制御パルス信号P1がオンになると、コイルL105には図5(a)の矢印に示す電流が流れる。コイルL105の特性により、電流は正方向に徐々に増加する。
コイルL105に電流が流れると、コイルL105に電流に比例する磁界が生じる。
【0043】
時点t2で制御パルス信号P1がオフになると、図5(b)の矢印に示す電流が流れる。そして、時点t3で電流はゼロになる。
【0044】
コイルL105の過渡現象である時点t1からt3までの現象が終わった後、コンデンサC305にはコイルL105が流した電流によって電荷が蓄積される。この、コンデンサC305の両端電圧を、コイルL105の過渡現象が終了したt3の後、シーケンサ204が時点t4からサンプリングパルス信号P3を発生すると、サンプルホールド回路はt5の間までサンプリングする。
【0045】
時点t6で制御パルス信号P2がオンになると、図5(c)の矢印に示す電流が流れる。コイルL105の特性により、電流は負方向に徐々に増加する。
コイルL105に電流が流れると、コイルL105に電流に比例する磁界が生じる。
【0046】
時点t7で制御パルス信号P2がオフになると、図5(d)の矢印に示す電流が流れる。そして、時点t8で電流はゼロになる。
【0047】
コイルL105の過渡現象である時点t6からt8までの現象が終わった後、コンデンサC305にはコイルL105が流した電流によって電荷が蓄積される。この、コンデンサC305の両端電圧を、コイルL105の過渡現象が終了したt8の後、シーケンサ204が時点t9からサンプリングパルス信号P4を発生すると、サンプルホールド回路はt10の間までサンプリングする。
【0048】
コイルL105を内蔵するプローブ104にスリーブ103を被せていないときは、コイルL105には図6(e)の実線に示す電流が流れる。これに対し、コイルL105を内蔵するプローブ104にスリーブ103を被せると、コイルL105には図6(e)の点線に示す電流が流れる。つまり、コイルL105のインダクタンスが減少するので、コンデンサC305に電流が流れ易くなり、電流が正方向、負方向の何れにも増加する。
【0049】
図6(f)は、コンデンサC305の両端電圧の波形図である。
コンデンサC305に蓄積される電荷は、コイルL105に発生する電流によって上下する。したがって、時点t1から時点t3までは両端電圧が増加し、時点t3から時点t6までは安定し、時点t6から時点t8までは両端電圧が減少し、時点t8から時点t11までは安定する。この周期を繰り返す。
【0050】
コイルL105を内蔵するプローブ104にスリーブ103を被せていないときは、コンデンサC305の両端電圧は図6(f)の実線に示す変化となる。したがって、時点t4からt5の間と、時点t9からt10の間のコンデンサC305の両端電圧をサンプリングして、差動増幅すると、オペアンプ314の出力からは、電圧Va−(電圧−Va)=2Vaに相当する信号が得られる。
【0051】
これに対し、コイルL105を内蔵するプローブ104にスリーブ103を被せると、コンデンサC305の両端電圧は図6(f)の点線に示す変化となる。つまり、コイルL105のインダクタンスが減少するので、コンデンサC305に電流が流れ易くなり、電流が正方向、負方向の何れにも増加した結果、コンデンサC305の両端電圧は、スリーブ103を被せていないときの電圧Vaより電位差が大きい電圧Vbが、正方向、負方向の何れにも現れる。
したがって、時点t4からt5の間と、時点t9からt10の間のコンデンサC305の両端電圧をサンプリングして差動増幅すると、オペアンプ314の出力には、電圧Vb−(電圧−Vb)=2Vbに相当する信号が得られる。
【0052】
以上説明したように、コイルL105を内蔵するプローブ104にスリーブ103を被せると、コンデンサC305の両端電圧の変化はスリーブ103の被せる長さに応じて増加する。サンプルホールド回路は、このコンデンサC305の両端電圧の変化を採取する。そして、差動増幅器で変化を二倍にして捉えることで、安定した検出出力を得る。
【0053】
[第二の実施形態]
図7は、本発明の第二の実施形態に係る変位センサの、検出部の回路図である。第二の実施形態の変位センサは、第一の実施形態の変位センサ101の、検出部のみが異なり、それ以外の部分は共通するので、共通部分の説明は割愛する。
【0054】
図7に示す検出部701の、図3の検出部203との相違点は、第一スイッチ301と第二スイッチ302との中点にコンデンサC305を接続し、コンデンサC305の先にコイルL105を接続した点である。したがって、サンプルホールド回路はコンデンサC305とコイルL105の直列回路の両端電圧をサンプルすることとなる。
【0055】
図7の検出部701の、図3の検出部203から比べた優位点は、コイルL105が接地されている、という点である。センサであるコイルL105が接地されているので、コイルL105に対する外来ノイズの影響を受け難い。したがって、図3の検出部203と比べると、検出部701からコイルL105のみをケーブルで引き伸ばして配置することが比較的容易にできる。
【0056】
図8は、本発明の第二の実施形態に係る変位センサの外観斜視図である。
先に説明したように、図7の検出部701であれば、検出部701からコイルL105のみ取り出してケーブルで引き回すことができる。センサであるコイルL105が検出部701から離して配置できるので、第一の実施形態の変位センサ101と比べると、変位センサとしての配置の自由度が高い。
【0057】
[第三の実施形態]
これまで説明した変位センサには、温度変化という、変位検出精度を悪化させる最大の要因が存在する。
コイルは導体を長く巻いた巻線である。つまり、コイルそれ自体が必然的に導体に固有の直流抵抗を内包する。そして、この直流抵抗成分は、温度が高くなると抵抗値が増大する。コイルL105の内部抵抗値の増大はインピーダンスの変化となって現れ、変位検出信号を構成するコンデンサC305の電位差にも跳ね返り、検出精度を悪化させる。
【0058】
第一及び第二の実施形態に開示した検出部203及び検出部701の温度補償を行うために、温度センサをコイルL105近傍に設けることも考えられる。しかし、コイルL105はプローブ104に内蔵され、長手方向に細長く形成されており、時に変位センサ101の設置状況によっては、プローブ104の先端部分だけが熱を帯び、他の箇所は冷たいまま、というような状況もあり得る。通常、温度センサの温度観測箇所は点であり、長手方向に広く温度を検出するには、それだけ温度センサを多数設けなければならない。このような解決策は非現実的である。
【0059】
そこで、コイルL105そのものを温度センサとして利用する可能性を考える。
第二の実施形態である図7の回路図をよく見ると、コイルL105は接地とコンデンサC305との間に接続されている。つまり、コイルL105はコンデンサC305によって直流的には分離されている。インダクタンスの変化を検出するための電流は交流成分のみであり、このコイルL105に別途直流を流しても、コイルL105に温度変化をもたらす程の大電流でない限り、インダクタンスの変化の検出には全く影響しない。
コイルL105に直流電流を流し、内部抵抗を検出して、得られた電流の変化を、コイルL105及びコンデンサC305の直列回路に印加するパルスの電圧に反映すると、温度補償が実現できる。
【0060】
図9は、本発明の第三の実施形態に係る変位センサの、検出部の回路図の一部である。第三の実施形態の変位センサは、第二の実施形態の検出部701の、第一スイッチ301に印加される電圧が+Vccでないことと、コイルL105とコンデンサC305との間からコイルL105の直流抵抗値を検出するための線が引き出され、新規に回路が追加されている以外の部分は共通するので、共通部分の説明は割愛する。つまり、検出部901は、検出部701に温度補償のための電圧制御回路を追加した改良版である。
図9において、図7の検出部701に対して追加された、抵抗R902、抵抗R903、オペアンプ904、抵抗R905、コンデンサC906、抵抗R907、オペアンプ908、抵抗R909、抵抗R910、可変抵抗VR911、そしてコンデンサC912は電圧制御回路を構成する。
【0061】
コイルL105とコンデンサC305との間には、抵抗R902が接続されている。抵抗R902は、電源電圧+Vccから抵抗Rt、抵抗R903、抵抗R902、そしてコイルL105を通じて接地される、抵抗の直列回路の一部を構成する。抵抗R902とR903の抵抗値は同じである。また、RtはコイルL105の常温における直流抵抗値と同じ値である。但し、このRtは省略可能である。理由は後述する。
抵抗R902とR903との接続点にはオペアンプ904の反転入力端子が接続されている。オペアンプ904の非反転入力端子には、参照電圧として+Vcc/2が供給される。すなわち、「Rt+R903」を入力抵抗値とする第一の入力抵抗と、「R902+L105の直流抵抗値」を入力抵抗値とする第二の入力抵抗を持つ二入力反転増幅回路を構成し、それぞれの入力端子が+Vccおよび接地電位に接続されている。
【0062】
常温の状態であれば、コイルL105の直流抵抗値は抵抗Rtと同じになる。したがって、抵抗R902とR903にはそれぞれ方向が逆で同じ値の電流が流れるので、R905に流れる電流はゼロになり、常温の状態であればオペアンプ904はVcc/2を出力する。
【0063】
常温の状態から温度が上昇すると、コイルL105の直流抵抗値が増加する。すると、R902に流れる電流が減少しR903に流れる電流との差がR905に流れて、オペアンプ904の出力端子の電圧はVcc/2からマイナス方向へ低下する。
逆に、常温の状態から温度が下降すると、コイルL105の直流抵抗値が減少する。すると、オペアンプ904の反転入力端子の電位が下降し、オペアンプ904の出力端子の電圧はVcc/2からプラス方向へ上昇する。
こうして、オペアンプ904は、コイルL105の周囲の温度に応じて変化する電圧信号を出力する。
【0064】
抵抗R902とR903は数kΩである。一方、コイルL105の直流抵抗値は、せいぜい数Ω程度である。つまり、コイルL105の直流抵抗値及び抵抗Rtは、抵抗R902及びR903と比較すると、誤差範囲にも満たない値である。
更に、オペアンプ904が出力すべきは、温度変化に対応してコイルL105の直流抵抗値が増減したことを示す信号である。「常温」と説明したのは説明の便宜であり、「常温」の定義を厳密に求める必要はない。
したがって、抵抗Rtはなくてもよい。
【0065】
オペアンプ904の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗R905とコンデンサC906が並列接続されている。コンデンサC906が存在することで、オペアンプ904は積分回路を構成する。このコンデンサC906は、コイルL105から出力される交流成分を除去するために必要である。
【0066】
オペアンプ904は積分回路であると共に反転増幅器を構成している。温度が上昇してコイルL105の直流抵抗値が増加すると、R902の電流が減少し、オペアンプ904の出力端子の電圧は低下する。また、温度上昇によってコイルL105の直流抵抗値が増加すると、コンデンサC305に流れる電流が低下してしまう。したがって、コイルL105に温度補償を行うには、コンデンサC305に印加する電圧を温度上昇に応じて高くする必要がある。つまり、オペアンプ904の出力信号を更に反転増幅させる必要がある。
【0067】
オペアンプ904の出力端子から抵抗R907を通じて反転入力端子に接続されるオペアンプ908は、反転入力端子と出力端子の間に抵抗R909が接続されており、反転増幅回路を構成する。更に、オペアンプ908の反転入力端子には抵抗R910を通じて可変抵抗VR911が接続されている。可変抵抗VR911の一端は、電源電圧+Vccに接続され、他端は接地されている。また、オペアンプ908自体は図示しない倍電圧回路等が出力する、電源電圧+Vccよりも電圧上昇させられた駆動電圧で駆動され、電源電圧+Vccより高い電圧を出力できるように構成されている。また、出力電圧の若干の低下を許容するのであれば、単一の電源電圧で構成しても良い。
こうして、オペアンプ908は温度補償の成分を含む駆動電圧を出力し、第一スイッチ301及び第一フリーホイールダイオードD303に印加する。
【0068】
上述の実施形態の他、以下のような応用例が考えられる。
(1)検出部203、701及び801では、第一スイッチ301に印加される電圧は電源電圧であったが、これは必ずしも電源電圧である必要はない。これら素子に印加する電圧をどのように決定するかは設計的事項である。
【0069】
(2)スリーブ103は真鍮であったが、非磁性体金属であればこれに限られない。例えば、銅やアルミニウム等が挙げられる。
【0070】
(3)コイルL105を変形させ、フェライトコア等にコイルを収納すると、渦電流を利用した金属検出装置に応用できる。
図10(a)及び(b)は、金属検出装置に用いるコイルとコアの概略図である。
図10(a)は、コイルとフェライトコアの分解斜視図である。図10(b)は、コイルを収納したフェライトコアの断面図である。
コイルL1001を、ボビン形状のフェライトコア1002に収納する。コイルL1001は、第一、第二及び第三の実施形態で開示した検出部の回路にそのまま組み込む。こうして形成された検出コイル体1003は、金属が近づくと当該金属に渦電流が発生し、この渦電流に起因する損失に応じてコイルL1001のインダクタンスが低下する。このインダクタンスの低下を金属検出信号として取り出す。
【0071】
本実施形態では、変位センサを開示した。
コイルとコンデンサを直列接続した共振回路に対し、所定の電圧と接地とを交互に接続する。また、フリーホイールダイオードを二つ設けて、電圧或は接地から切断した直後にコイルから生じる起電力を受け流し、コンデンサに電荷を蓄積させると共に回路を安定化させる。その後、コンデンサ或はコンデンサとコイルの直列接続よりなる負荷の両端電圧を取得して、コイル電流による磁界と外部磁界が同一極性の状態と逆極性の状態との電圧を比較して、磁界の有無と方向を検出する。
【0072】
従来技術のように二つのコイルを設ける必要がなく、部品点数が少なくなるので、低コストで高精度な変位センサを実現できる。
【0073】
特に、第二及び第三の実施形態では、コイルを単体でセンサとして回路ブロックから引き出すことができる。その際、従来技術と比べるとコイルが一つだけで済むので、センサが小型化でき、更に回路ブロックとコイルとを結線する信号ケーブルの本数を節約して低コスト化に一層寄与することができる。
【0074】
更に、第三の実施形態では、コイル自身を温度センサとして流用することで、温度センサを別途設けることなく、変位センサの温度補償を実現できる。
【0075】
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
【符号の説明】
【0076】
101…変位センサ、102…センサ本体部、103…スリーブ、104…プローブ、106…筐体、106a…穴、203…検出部、204…シーケンサ、301…第一スイッチ、302…第二スイッチ、307…オペアンプ、308…第三スイッチ、310…第四スイッチ、311…オペアンプ、313…オペアンプ、314…オペアンプ、315…オペアンプ、316…オペアンプ、401…クロック発生器、402…ループカウンタ、403…ROM、404…デコーダ、701…検出部、901…検出部、904…オペアンプ、908…オペアンプ、1002…フェライトコア、1003…検出コイル体、1202…トランス、1210A…端子、1210B…端子、1210C…端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形波の電圧を生成する矩形波電圧源と、
前記矩形波電圧源が生成する矩形波電圧が印加されるコンデンサと、
前記コンデンサと接地との間に接続されて、金属が近接することでインダクタンスが変化するコイルと、
前記コイルに流れる電流に基づいて前記コイルのインダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化検出部と、
前記コンデンサと前記コイルとの接続点に接続され、前記コイルに直流電流を流すと共に温度の変化によって前記直流電流の変化を検出するコイル温度検出回路と、
前記コイル温度検出回路の出力信号に基づいて前記矩形波電圧源を駆動する電圧を制御する電圧制御回路と
を備えるインダクタンス変化検出回路。
【請求項2】
前記コイル温度検出回路は負帰還コンデンサを備えるオペアンプを有する反転増幅回路であり、
前記電圧制御回路はオペアンプよりなる反転増幅回路である、
請求項1記載のインダクタンス変化検出回路。
【請求項3】
矩形波電圧源と、
前記矩形波電圧源が生成する矩形波電圧が印加されるコンデンサと、
前記コンデンサと接地との間に接続されるコイルと、
前記コイルに流れる電流に基づいて前記コイルのインダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化検出部と、
前記コンデンサと前記コイルとの接続点に接続され、前記コイルに直流電流を流すと共に温度の変化によって前記直流電流の変化を検出するコイル温度検出回路と、
前記コイル温度検出回路の出力信号に基づいて前記矩形波電圧源を駆動する電圧を制御する電圧制御回路と、
前記コイルの巻線方向に連続的に近接可能に設けられて前記コイルとの相対的変位を検出される金属物と
を備える変位検出装置。
【請求項4】
前記コイル温度検出回路は負帰還コンデンサを備えるオペアンプを有する反転増幅回路であり、
前記電圧制御回路はオペアンプよりなる反転増幅回路である、
請求項3記載の変位検出装置。
【請求項5】
矩形波電圧源と、
前記矩形波電圧源が生成する矩形波電圧が印加されるコンデンサと、
前記コンデンサと接地との間に接続されると共にコアを有し、前記コアに金属が近接することでインダクタンスが変化するコイルと、
前記コイルに流れる電流に基づいて前記コイルのインダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化検出部と、
前記コンデンサと前記コイルとの接続点に接続され、前記コイルに直流電流を流すと共に温度の変化によって前記直流電流の変化を検出するコイル温度検出回路と、
前記コイル温度検出回路の出力信号に基づいて前記矩形波電圧源を駆動する電圧を制御する電圧制御回路と
を備える金属検出装置。
【請求項6】
前記コイル温度検出回路は負帰還コンデンサを備えるオペアンプを有する反転増幅回路であり、
前記電圧制御回路はオペアンプよりなる反転増幅回路である、
請求項5記載の金属検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−21970(P2012−21970A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85113(P2011−85113)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【分割の表示】特願2010−160995(P2010−160995)の分割
【原出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(000137340)株式会社マコメ研究所 (20)
【Fターム(参考)】