インプラントを前方側方アプローチ法にて脊柱の椎間板空間内に配置する方法及び器具
【課題】前方側方アプローチ法によって脊柱の椎間板空間内にインプラントを配置するのを容易にする器具及び方法を提供する。
【解決手段】1つ又はそれ以上のインプラントを脊柱の椎間板空間内に配置する器具及び方法が提供される。該器具及び方法は、前方側方アプローチにてL4及びL5椎骨の間の椎間板空間内に適用される。該器具は、伸延器(30)と、ハウジング(50)と、ハウジングの配置を容易にする案内部材(80)と、ハウジングと係合して1つ又はそれ以上のインプラントを椎間板空間内に配置するのを容易にする仕切り部材とを有している。
【解決手段】1つ又はそれ以上のインプラントを脊柱の椎間板空間内に配置する器具及び方法が提供される。該器具及び方法は、前方側方アプローチにてL4及びL5椎骨の間の椎間板空間内に適用される。該器具は、伸延器(30)と、ハウジング(50)と、ハウジングの配置を容易にする案内部材(80)と、ハウジングと係合して1つ又はそれ以上のインプラントを椎間板空間内に配置するのを容易にする仕切り部材とを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前方側方アプローチ法によって脊柱の椎間板空間内にインプラントを配置する器具及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
L4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間へのアクセスは、解剖学的理由のため妨害され又は困難となる可能性がある。
【0003】
例えば、前方アプローチ法又は前方斜めアプローチ法は、外科医が脊柱の前方部分に沿って延びる大血管を後退させ又は動かし又は該大血管に隣接して少なくとも作業することを必要とする。前方斜めアプローチ法は、これらの大血管を後退させる必要性を軽減し又は解消するが、アプローチ側にて椎間板空間の後方部分に器具及びインプラントを配置すべくアクセスすることは制限される可能性がある。更に、器具は、外科手術の間、依然として大血管に隣接している可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
後方要素の前方の椎間板空間への側方アプローチは、大血管を避け且つ椎間板空間の準備及びインプラントの挿入のためアクセスするのを可能にするが、その他の解剖学的障害物に遭遇する可能性がある。例えば、前方側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間に器具及びインプラントを配置することは、腸骨稜により妨害され又は阻止される可能性がある。かかる方法を脊椎の変形を治療し且つ矯正するためのより価値ある代替策とするため、前方側方アプローチ法によって脊柱の椎間板空間内にインプラントを配置するのを容易にする器具及び方法が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つ又はより多くのインプラントを脊柱の椎間板空間内に配置するための器具及び方法が提供される。該器具及び方法は、L4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間への前方側方アプローチ法にて適用される。器具及び方法は、脊柱の任意のレベルの脊柱にアプローチするその他の方法にても適用可能である。
【0006】
1つの形態に従い、伸延器と、ハウジングと、該ハウジングの配置を容易にする案内部材と、該ハウジングと係合して1つ又はより多くのインプラントを椎間板空間内に配置するのを容易にする仕切り部材とを有する器具が提供される。
【0007】
別の形態によれば、上方椎骨を下方椎骨との間の脊柱の椎間板空間内に挿入可能な外科用器具が提供される。該器具は、上方椎骨及び下方椎骨の終板にそれぞれ隣接して配置可能な上面及び反対側の下面を有するヘッド部を備えている。該ヘッド部は、上面と下面との間に椎間板空間の伸延高さを画成する。シャフト部がヘッド部から近位方向に延びている。該シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、該遠位部分及び近位部分の間のオフセット部分とを有している。遠位部分は、ヘッド部に隣接する案内部分を有している。ヘッド部及び案内部分は、第一の軸線に沿って延び、また、オフセット部分は、第一の軸線に対し第一の角度にて方位決めされた第二の軸線に沿って案内部分から近位方向に延びている。
【0008】
更なる形態に従い、外科用器具組立体は、脊柱の椎間板空間へのアクセスを提供する。該組立体は、伸延器と、ハウジングと、案内器具とを備えている。伸延器は、脊柱の椎間板空間内に配置可能なヘッド部と、該ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部とを有している。このシャフト部は、ヘッド部に隣接してその少なくとも一部分に沿って案内部分を有している。案内器具は、シャフト部と、該シャフト部の遠位端の案内部材とを有している。案内部材は、ハウジングと除去可能に係合し且つ伸延器の案内部分に沿って動くことができ、案内器具のシャフト部は、伸延器のシャフト部に隣接しており、ヘッド部が脊柱の椎間板空間内に配置されたとき、ハウジングを伸延器に沿って脊柱の椎間板空間まで案内する。
【0009】
別の形態に従い、脊柱の椎間板空間内へのインプラントの配置を容易にする器具組立体は、ハウジングと、仕切り部材とを有している。該ハウジングはフレーム部材を有しており、フレーム部材は、ハウジングの側壁の間に、該フレーム部材を貫通する開口部を画成する。ハウジングは、脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能であり、また、開口部を通じて椎間板空間へのアクセスを可能にする。仕切り部材は、開口部内にてフレームに係合可能である。仕切り部材は、フレームから遠位方向に延びる伸長体を有し、且つ、脊柱の椎間板空間内に配置可能である。仕切り部材は、側壁の間にてフレームに対して可動である。
【0010】
別の形態に従い、外科用器具組立体が提供される。該組立体は、脊柱の椎間板空間内に配置可能な部分を有する本体と、該本体から延びる取り付け部材とを備えている。組立体は、また、取り付け部材に除去可能に係合できるシャフト組立体を備えている。シャフト組立体は、遠位方向に開放する受容部を画成する外側シャフト部と、該外側シャフト部に対して可動であり且つ外側シャフト部から遠位方向に延びる内側シャフト部とを有している。内側シャフト部は、取り付け部材と係合可能な遠位係合部材を有している。取り付け部材を受容部内に配置すべく係合部材が外側シャフト部に対して動くことで、本体はシャフト組立体に対して固定される。
【0011】
更なる形態に従い、インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法は、患者に対する側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間にアクセスするステップと、伸延器のシャフト部が患者に対し側方向に方位決めされた状態にて伸延器を脊柱の椎間板空間内に配置するステップとを備え、シャフト部は、椎間板空間から側方向に延びる遠位部分と、腸骨稜の前方にて遠位部分に対して中心をずらして配置された近位部分とを備えている。
【0012】
別の形態に従い、脊柱インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法は、ハウジングを前方側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間内に配置するステップと、仕切り部材をハウジングを通じて椎間板空間内へ配置するステップと、インプラントを仕切り部材の前方の椎間板空間内に配置するステップと、仕切り部材を前方に動かしてインプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすステップとを備えている。
【0013】
上記及びその他の目的は、以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の原理の理解を促進する目的のため、次に、図面に示した実施の形態について説明し、その説明のため、特定の語を使用する。しかし、これにより本発明の範囲を何ら制限することを意図するものではないことが理解されよう。説明した実施の形態の任意の変更例及び更なる形態変更、並びに本明細書に記載した本発明の原理の任意の更なる適用例は、本発明が関係する当該技術の当業者により通常、案出されよう。
【0015】
図1を参照すると、仙骨12と、L5椎骨14と、L4椎骨16と、L5椎骨14及びL4椎骨16の間の椎間板空間18とを有する脊柱セグメント10が示されている。本発明は、椎間板空間18へのアクセス経路内への腸骨稜20の妨害を回避し又は最小にする前方側方アプローチ法により、脊柱インプラントを椎間板空間18内に配置し得るようにされた方法及び器具を提供する。器具及び方法は、終板を準備し且つ椎間板空間18へインプラントを挿入して隣接する椎骨を1つ又はより多くの中間−側方向に方位決めしたインプラントにて支持するため、椎間板空間への前方側方アプローチを提供する。
【0016】
椎間板空間18にアクセスする外科的方法において、腸骨稜20の前部分に沿って側方アプローチ法によって椎間板空間18にアプローチすることが望ましい。かかる前方側方アプローチ法により、脊柱の前方部分に沿った大動脈及び静脈を避けることができる。更に、後方神経要素、筋肉組織、及び骨構造体を避けることができる。前方側方アプローチ法により、インプラントにより伝達された脊柱の負荷が脊柱の中心軸線の周りにて均一に分配されるような要領にて、1つ又はそれ以上のインプラントを椎間板空間18内に配置可能である。しかし、腸骨稜20、特に、その外縁部22に沿った部分は、椎間板空間18に対して前方に延びて、これにより椎間板空間18への前方側方アクセスが妨害される可能性がある。
【0017】
次に、図2を参照すると、遠位のヘッド部32と、該ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部34とを有する椎間板伸延器30が示されている。ヘッド部32は、第一の椎骨終板の面46と、反対側の第二の椎骨終板の面48とを有することができる。第一及び第二の側面47、49は、第一及び第二の椎骨終板の面46、48の間に延びている。第一及び第二の椎骨終板の面46、48は互いに隔てられ、また、第一及び第二の椎骨終板の面46、48が椎骨終板のそれぞれと隣接する状態でヘッド部32が椎間板空間18内に挿入されたとき、隣接する椎骨終板と接触するか又は椎骨終板の間に所望の椎間板高さを提供する。伸延器30は、キット内に提供された多数の伸延器の任意の1つとし、該キットにおいて、伸延器は異なる高さのヘッド部を有し、適正な椎間板高さに相応し又は適正な椎間板高さを提供する伸延器を選ぶことができるようにすることが考えられる。ヘッド部32は、非伸延型とし、且つ、椎間板空間内に配置し、器具を以下に説明するように、椎間板空間18に対する所望の操作位置に配置するのを容易にすることが更に考えられる。
【0018】
シャフト部34は、オフセット部分40により分離された近位部分41と遠位部分43とを有している。近位部分41は、軸線39に沿ってオフセット部分40から近位方向に延びる第一のシャフト部分38を有している。ハンドル36は、第一のシャフト部分38から延び、且つ、軸線39に対し横方向に方位決めされている。遠位部分43は、軸線44に沿ってオフセット部分40から遠位方向に延びる案内部分42を有している。ヘッド部32は案内部分42から遠位方向に延びている。以下に更に説明するように、案内部分42は、ヘッド部32が椎間板空間内に配置されたとき、ハウジングを脊柱の椎間板空間18に隣接する位置に配置するのを案内し得るようにすることができる。
【0019】
図3に示すように、オフセット部分40は、伸延器30が椎間板空間に対し前方側方アプローチ法にて作用可能に配置されたとき、近位部分41を遠位部分43の前方に配置し得るよう角度が付けられている。このように、遠位部分43は、椎間板空間内にて後方に配置し、脊柱セグメントの前方部分に沿った大血管及びその他の構造体を避けることができる。長手方向軸線39は、長手方向軸線44から距離31だけ前方にオフセットすなわちずらして配置されている。ずらした距離(オフセット距離)31は、ヘッド部32がその作用可能な前方側方方位にて椎間板内に配置されたとき、遠位部分43が椎間板空間から長手方向軸線44に沿って延び、また、近位部分41が腸骨稜を回避し得るよう前方にずらして配置されるようにするのに十分であるようにすることが考えられる。操作位置において、ハンドル36は、前方に延びて外科用器具がアクセスし且つ該外科用器具を伸延器30の後側部に沿って配置するための追加的なスペースを提供する。
【0020】
1つの実施の形態において、オフセット部分40は、伸延ヘッド部32の後端から約60mmだけ近位方向に隔てられており、オフセット距離31は、約20mmである。伸延器30が前方側方アプローチ法にて椎間板空間に挿入されたとき、近位部分が腸骨稜を避けるように、その他の適宜な寸法及びオフセット程度とすることも考えられる。
【0021】
図4には、上方壁62及び下方壁66により接続された後側壁53及び前側壁55を有するフレーム部分52を備えるハウジング50が示されている。壁53、55、62、66は、開口部54を画成し、ハウジング50が操作位置にあるとき、該開口部54を通って、器具及びインプラントを脊柱の椎間板空間内に挿入することができる。開口部54は、矩形の形状を有するものとして示されている。四角形の形状又はその他の適宜な形状とすることも考えられる。フレーム部分52は、後側壁53から延びる後方伸長体56と、前側壁55から延びる前方伸長体57とを有している。後方伸長体56には、前方伸長体57よりも長い長さを付与し、後方伸長体56が椎間板空間18を実質的に横切って延びて、外科手術中、脊柱の後方部分を外科用器具及びインプラントによる侵入から保護し且つ、椎間板の伸延状態を維持することができる。前方伸長体57は、椎間板空間内に延びて皮質縁部と接触し、外科手術の間、後方伸長体56が隣接する椎骨の間隔を維持するのを助けるのに十分な長さを有している。前方伸長体57の長さは、椎間板空間の前方部分内のインプラントの挿入位置まで延びず、また、以下に更に説明するように、脊柱インプラントを少なくとも一部分、その前方に配置することを許容するようにすることが更に考えられる。その他の実施の形態は、椎間板空間の全体又は一部分に亙って延びる前方伸長体57とすることを考える。
【0022】
フレーム部分52の上方壁64は、該上方壁を貫通するように形成された上方スロット58を有し、また、下方壁66は、該下方壁を貫通するように形成された下方スロット60を有している。スロット58、60は、ハウジング50を、以下に更に説明するシャフト組立体126のような、器具に連結することを容易にし、このため、シャフト組立体は、ハウジング50を椎間板空間から除去することができる。上方壁62は、椎体の湾曲に順応し得るよう湾曲させた前端64を有しており、該椎体にあてて、上方壁がハウジング50の操作位置に配置される。同様に、下方壁66は、椎体の湾曲に順応し得るよう湾曲させた前端68を有しており、該椎体にあてて、下方壁がハウジング50の操作位置に配置される。後方壁53には、近位方向に開放する切欠き70が設けられている。
【0023】
図5及び図6にて、案内器具80が斜視図及び側面図にてそれぞれ示されている。案内器具80は、近位ハンドル82と、該ハンドル82から遠位方向に延びるシャフト部84と、シャフト部84の遠位端における案内部材86とを有している。案内部材86は、通路90を有している。シャフト部84は、遠位部分89と、近位部分91と、遠位部分と近位部分との間のオフセット部分87とを有している。遠位部分89は軸線81に沿って延び、オフセット部分87は軸線83に沿って延び、また、近位部分91は軸線95に沿って延びる。軸線95及び軸線81は、全体として互いに平行である。軸線83は、軸線81及び軸線95に対して角度85を形成する。
【0024】
図7に更に詳細に示すように、遠位部分89は、通路90からオフセットすなわち中心軸をずらして配置されており、このため、シャフト部84の遠位部分89は、案内部材86が案内部分42に沿って動くとき、伸延器30のシャフト部34の案内部分42に隣接して延びることができる。図示した実施の形態において、遠位部分89は、前方側方操作向きのとき、通路90から後方にオフセットされ、このため、シャフト部84は、伸延器30のシャフト部34の後側部に沿って横に並んだ関係にて延びている。案内部材80が前方側方アプローチ法にて椎間板空間内に挿入されると、角度85は、近位部分91を頭側にオフセットさせ、腸骨稜を避ける。伸延器30に関して上述したように、オフセット部分87は、近位部分91を距離31だけ前方にオフセットさせ得るよう、遠位部分89に対して更に形成することができる。1つの実施の形態において、角度85は約30°である。その他の実施の形態は、近位部分91が前方側方向アプローチ法にて配置されたときに腸骨稜を避ける限り、角度85を90°以内とすることが考えられる。
【0025】
案内部材86は、本体88の遠位端と近位端との間を延びる案内通路90を画成する本体88を有している。テーパー付き面92は、本体88の一側部に沿って通路90内への開口部を提供する。案内通路90は、伸延器30の案内部分42を密着嵌め及び滑り係合状態にて受け入れ案内部材86を案内部分42に沿って制御された状態にて相対的に動かすことを許容する寸法とされている。本体88は、遠位部分96と、近位部分98とを有している。近位部分98は、遠位部分96の周りを延び且つ遠位部分96の周りにリップ部を形成するフランジ付き壁99を有している。遠位部分96は、フランジ付き壁99がハウジング50の近位端と当接係合する状態にてハウジング50の開口部54内に配置し得る寸法とされている。
【0026】
図8において、伸延器30と、ハウジング50と、案内器具80とを有するハウジングの挿入器具組立体100が提供される。案内部材86は、突出体94が受容部70内に受け入れられ且つフランジ付き壁99がハウジング50の近位端と当接係合する状態にて、ハウジング50の開口部54内に配置されている。伸延器50が椎間板空間18内にて所望の位置に配置されたとき、オフセット部分40は、近位部分41が腸骨稜から離れた位置に配置され、案内器具80及びハウジング50をその間にて受け入れるための空間を提供する形態とされている。
【0027】
伸延器30のシャフト部34は、案内部分42の近位側にて案内部材86の通路90内に配置されている。案内部材86及びハウジング50は、前進されて案内部分42を通路90内に配置する。案内部分42は、通路90と滑り係合し得るように、シャフト部34の近位部分に対して拡大した断面を有することができる。案内部材86の通路90は案内部分42に対してキー止めされ、案内器具80がその周りにて回転するのを防止し且つ、ハウジング50が椎間板空間内に挿入されるとき、ハウジングの適正な向きを保証することができる。円形の断面とすることも考えられる。ハウジング50は、案内部分42に沿って案内されフレーム52をL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置に配置し、また、後方伸長体56及び前方伸長体57を椎間板空間内に配置する。ハウジング50が椎間板空間18に対するその適正な位置にあるとき、伸延器30及び案内器具80は、ハウジング50から近位方向に除去され、ハウジング50は手術箇所に残るようにする。ハウジング50の開口部54は、椎間板の物質を除去し、終板を準備し、且つ、インプラントを挿入するため、椎間板空間にアクセスすることを可能にする。また、椎間板物質の除去、終板の準備、及びその他のインプラント挿入前の処置は、ハウジング50を配置する前に行うことができるとも考えられる。
【0028】
図9を参照すると、本体114と、本体114から遠位方向に延びる中央伸長体112とを有する仕切り部材110が示されている。本体114は、上方フランジ部材116と、本体114から延び且つ本体114に対して横方向に方向決めされた下方フランジ部材118とを有している。取り付け部材122は、上方フランジ部材116に対し横方向に延びており、また、前方側方操作向きにおいて、上方フランジ部材116から頭側に延びている。取り付け部材122は、挿入器具に対する取り付けを容易にするスロット124を有している。本体114のスロット120は、シャフト組立体が係合するために設けられ、仕切り部材110を引き出し且つハウジング50に対して操作することを容易にする。
【0029】
図10には、ハウジング50と、仕切り部材110とを有するインプラントの挿入器具組立体200が示されている。仕切り部材110は、シャフト部126の組立体の遠位端に除去可能に取り付けられている。近位ハンドル128が内側シャフト部130の近位端に設けられ、遠位ハンドル129は、外側シャフト部131に連結されている。図11に示すように、内側シャフト部130の遠位端は、遠位伸長体135と、遠位伸長体135から延び且つ遠位伸長体135に対し横方向に方位決めされたフック部材137とを有する係合部材133を備えることができる。フック部材137は、取り付け部材122のスロット124内に配置され、外側シャフト部131は、内側シャフト部130に対して遠位方向に動かされて、取り付け部材122をスロット139のような外側シャフト部131の遠位方向に開放する受容部内に固定することができる。外側シャフト部131は内側シャフト部130にねじで連結し、又は外側シャフト部131は内側シャフト部130に対して遠位方向にばね偏倚させることができると考えられる。外側シャフト部131及び内側シャフト部130の互いに対する動きは、取り付け部材122をスロット139から除去し、且つ、フック部材137を取り付け部材122のスロット124から引き出すことを許容することができる。
【0030】
仕切り部材110は、シャフト組立体126に取り付けられ、且つ、ハウジング50の開口部54内に配置され、中央伸長体112が後方伸長体56と前方伸長体57との間にて椎間板空間内に延びるようにすることができる。ハウジング50の開口部54内に挿入されたとき、上方フランジ部材116は上方壁62に沿って配置され、下方フランジ部材118は下方壁66に沿って配置される。取り付け部材122は、上方壁62から上方に延びて、シャフト組立体126が、取り付け部材122に取り付けられたときに、その近位端にて腸骨稜の上方に配置されるようにする。上方壁62と下方壁66との厚さを受け入れ、仕切り部材110がハウジング50に対して動くとき、これら壁と摺動係合するように、フランジ部材116、118と本体114との間の隔たり132を、設けることができる。上方壁62及び下方壁66は、仕切り部材100がこれら壁に沿って摺動するのを容易にし得るよう互いに対して平行にすることができる。
【0031】
図12には、ハンドル142と、ハンドル142から遠位方向に延びるシャフト部144とを備える楔型変位器具140が示されている。シャフト部144は、シャフト部144を近位部分147と遠位部分148とに分離するオフセット部分146を有している。遠位部分148は、近位部分147に対し全体として平行に延びることができる。変位器具楔状部分150は、シャフト部144の遠位部分148から遠位方向に延びている。変位器具楔状部分150は前端152と、後端154とを有している。第一の側面158及び第二の側面160は、前端152から第一の面159と反対側の第二の面161との間にて後端154まで延びている。面158、160及び端部152、154は、楔形状を形成し、前端152が後端154に対して縮小した幅を有するようにする。縮小した幅の前端152は、ハウジング50の後方伸長体56と仕切り部材110との間に変位器具楔状部分150を挿入することを容易にする。変位器具楔状部分150の第一の面159と第二の面161との間に穴156を形成し、変位器具楔状部分150の重量を軽減することができるが、中実な変位器具楔状部分とすることも考えられる。
【0032】
図13には、ハンドル172と、ハンドル172から遠位方向に延びるシャフト部174とを備える第二の変位器具170が示されている。シャフト部174は、シャフト部174を近位部分177と遠位部分178とに分離するオフセット部分176を有している。遠位部分178は、全体として、近位部分177に対し平行に延びることができる。変位器具ヘッド部180は、シャフト部174の遠位部分178から遠位方向に延びている。変位器具ヘッド部180は、前端182と、後端184とを有している。第一の側面188及び第二の側面190は、前端182から、第一の面189と対向する第二の面191との間にて、後端184まで延びている。面188、190及び端部182、184は箱形形状を形成し、このため、前端182は後端184と同一の幅を有する。前端182は仕切り部材110の遠位端にてインプラントを所望通り変位させる限り、その他の形状とすることも考えられる。変位器具ヘッド部180の重量を軽減し得るよう変位器具ヘッド部180の第一の面189と第二の面191との間に穴186が形成されるが、中実な変位器具ヘッド部180とすることも考えられる。
【0033】
使用時、楔型変位器具140の変位器具楔状部分150は、仕切り部材110とハウジング50の後方伸長体56との間に挿入され、最初に分離する状態にされる。楔型変位器具140を除去したとき、第二の変位器具170は、変位器具ヘッド部180の前端182がハウジング50の後方伸長体56と仕切り部材110との間にある状態に配置される。前端182は、後方伸長体56と仕切り部材110との遠位端の間に分離状態を提供し、この分離状態は前端182の幅に相応する。
【0034】
図14ないし図19を参照して、上述した器具により前方側方アプローチ法を通じて1対の椎骨体間インプラントを椎間板空間18内に配置する外科的手法について説明する。図14において、ハウジング挿入器具組立体100は、椎間板空間18内の所望の位置に配置された伸延器ヘッド部32を有する伸延器30を備えている。ヘッド部32の位置は、蛍光透視法又はその他の適宜な視覚的装置により確認することができる。ヘッド部32は椎間板空間18内の中央に配置し、また、その最終的な向きにて中間−側方向に延びるようにすることが考えられるが、その他の最終的な向きとすることも考えられる。伸延器30のシャフト部34は椎間板空間18から側方向に延びており、また、シャフト部34は、上述したように腸骨稜を回避し得るように、前方にオフセットされている。
【0035】
ハウジング50は、案内器具80の案内部材86に取り付けられ、次に、伸延器30のシャフト部34の周りに配置されている。案内部材86、従ってハウジング50は、案内部分42に沿って案内され、後方伸長体56を椎間板空間18の後方部分Pに沿って側方向に配置し、また、前方伸長体57を椎間板空間18の前方部分Aに沿って側方向に配置する。フレーム52は椎間板空間18の外側にて椎骨14、16に隣接する位置に配置し、伸長体56、57が椎間板空間の伸延状態を維持する間、開口部54が椎間板空間18へのアクセスを提供するようにすることができる。
【0036】
次に、図15を参照すると、伸延器30及び案内器具80はハウジング50から除去されている。仕切り部材110の取り付け部材122は、シャフト組立体126に取り付けられている。取り付け部材122はハウジング50から頭側に延びているため、仕切り部材110がハウジング50の開口部54に挿入されたとき、シャフト組立体126は腸骨稜の頭側に配置される。シャフト組立体126は、ハウジング50の開口部54を通じて仕切り部材110を配置し得るよう操作され、このため、中央伸長体112は後方伸長体56と前方伸長体57との間にて椎間板空間内に延びている。仕切り部材110の本体114はフレーム部分52内に受け入れられ、上方フランジ116及び下方フランジ118は上方壁62及び下方壁66に沿ってそれぞれ配置され、仕切り部材110がハウジング50に対して動くとき、該仕切り部材110を案内する。仕切り部材110は、後方伸長体56に対し可能な限り近接する位置に配置され、それを貫通するようにインプラントを配置するため仕切り部材110の開口部54を通る前方の空間を最大にする。仕切り部材110がハウジング50内にて固定されると、シャフト組立体126を仕切り部材110から分離させることができる。
【0037】
図16において、インプラント250は、インプラントインサータ300の遠位端に除去可能に取り付けられ又は該遠位端と除去可能に係合している。インプラント250は、ハウジング50の前方伸長体57と仕切り部材110の中央伸長体112との間にて椎間板空間18内に配置されている。インプラントインサータ300は、インプラント250から取り外され、且つ、図17に示すように、楔型変位器具140は、変位器楔状部分150の前端152が仕切り部材110と後方伸長体56との間に位置するよう配置されている。必要であるならば、ハウジング50と仕切り部材110との間にレバーを挿入して、変位器楔状部分150を挿入する前に、最初の分離状態を提供することができる。楔型変位器具140は、後端154がフレーム50と仕切り部材110との間に配置される迄、遠位方向に前進させられ、これにより、仕切り部材110及びインプラント250を椎間板空間18内にて前方に、且つ、ハウジング50に対して前方に動かすようにする。
【0038】
楔型変位器具140のテーパー付き前端152は、インプラント250が椎間板空間18内にて、特に、中央伸長体12の遠位端にて、中間−側方方位に向けて延びるように、中央伸長体112及びインプラント250を前方に十分遠くに配置することはできない。図18において、第二の変位器具170は、後方伸長体56と仕切り部材110との間にて開口部54内に配置され且つ、遠位方向に前進させられ、中央伸長体112の少なくとも遠位端、従って、インプラント250を椎間板空間18内にて前方に動かし、また、インプラント250を中間−側方位に向けて整合させる。その中間−側方位置において、インプラント250は、前方伸長体57に隣接して椎間板空間18内に配置することができるようにすることが考えられる。インプラント250が全体的に又は一部分、前方伸長体57の前方に配置されるように、インプラントを前方に変位させることが可能であるようにすることが更に考えられる。このように、本発明は、脊柱の前方部分に沿った大血管及びその他の解剖学的構造体を避けつつ、インプラントを脊柱の椎間板空間の前方部分内に配置することを可能にする。
【0039】
インプラント250が椎間板空間18内の所望の位置にあるとき、例えば、シャフト組立体126を取り付け且つ仕切り部材110を椎間板空間18及びハウジング50から引き出すことにより、仕切り部材110を除去することができる。図17において、第二のインプラント270は、第一のインプラント250の後側部に沿って中間−側方位に向けてハウジング50の開口部54を通じて椎間板空間18内に配置される。
【0040】
本発明の器具及び方法は、インプラント250、270を中間側方向きにて椎間板空間18内に配置し、椎間板空間18の前方及び後方領域内にて隣接する椎骨14、16を両側方から支持することを容易にする。1つのインプラントのみを椎間板空間18内に挿入することが可能であると更に考えられる。骨移植片、骨成長誘導材料、及び/又は治療剤を椎間板空間18内に配置された1つ又はそれ以上のインプラントの周りに配置するか又は該インプラントの内部に一体化することができる。椎間板空間18内に配置された1つ又はそれ以上のインプラントは、融合装置、骨支持装置、人工椎間板装置、又は椎骨の間に植え込むのに適したその他の装置とすることが可能であると更に考えられる。1つ又はそれ以上のインプラントには、骨成長材料を受け入れるために、椎骨終板、1つ又はそれ以上のチャンバ、キャビティ及び/又は凹所と係合する外面構造体を設けることができる。1つ又はそれ以上のインプラントは、隣接する椎骨の間にセグメント動作を提供し得るように、可撓性とするか、又は、1つ又はそれ以上の関節動作構成要素を含むこともできる。
【0041】
本発明は、図面及び上記の説明にて示し且つ、詳細に説明したが、これは、単に一例であり、特徴を制限するものではないとみなすべきである。特許請求の範囲により規定される本発明の精神に属する全ての変更、形態変更及び等価物が保護されることを望むものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】脊柱の仙腰椎セグメントの前方立面図である。
【図2】椎間板伸延器の斜視図である。
【図3】図2の線3−3に沿った伸延器の断面図である。
【図4】ハウジングの斜視図である。
【図5】図4のハウジングに取り付け可能な案内器具の斜視図である。
【図6】図5の案内器具の一部分の立面図である。
【図7】図5の案内器具の遠位端における案内部材の拡大斜視図である。
【図8】図3の伸延器、図4のハウジング及び図5の案内器具を備える、ハウジングの挿入器具組立体の斜視図である。
【図9】仕切り部材の斜視図である。
【図10】図4のハウジングと図9の仕切り部材とを備える、インプラントの挿入器具組立体の斜視図である。
【図11】インプラントの挿入器具組立体の一部分を備えるシャフト組立体の立面図である。
【図12】楔型変位器具の斜視図である。
【図13】第二の変位器具の斜視図である。
【図14】伸延器が脊柱の椎間板空間にあり、ハウジングが案内器具と共に配置されて脊柱の椎間板空間にアクセスするようにして、脊柱セグメントの下方椎骨に隣接して配置された図8の組立体の遠位端部分を下方に見たときの斜視図である。
【図15】図14の下方椎骨の終板から上方を見たときの図10の組立体の遠位端部分を示す斜視図である。
【図16】インプラントが仕切り部材の前側部に沿って脊柱の椎間板空間内に配置された、図10の組立体の斜視図である。
【図17】楔型変位器具が仕切り部材の後側部に沿って配置されるよう挿入された、図10の組立体の斜視図である。
【図18】第二の変位器具が仕切り部材の後側部に沿って椎間板空間内に配置された、図10の組立体の斜視図である。
【図19】中間側方向に方位決めされた前方及び後方インプラントがその内部に配置された、脊柱の椎間板空間の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、前方側方アプローチ法によって脊柱の椎間板空間内にインプラントを配置する器具及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
L4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間へのアクセスは、解剖学的理由のため妨害され又は困難となる可能性がある。
【0003】
例えば、前方アプローチ法又は前方斜めアプローチ法は、外科医が脊柱の前方部分に沿って延びる大血管を後退させ又は動かし又は該大血管に隣接して少なくとも作業することを必要とする。前方斜めアプローチ法は、これらの大血管を後退させる必要性を軽減し又は解消するが、アプローチ側にて椎間板空間の後方部分に器具及びインプラントを配置すべくアクセスすることは制限される可能性がある。更に、器具は、外科手術の間、依然として大血管に隣接している可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
後方要素の前方の椎間板空間への側方アプローチは、大血管を避け且つ椎間板空間の準備及びインプラントの挿入のためアクセスするのを可能にするが、その他の解剖学的障害物に遭遇する可能性がある。例えば、前方側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間に器具及びインプラントを配置することは、腸骨稜により妨害され又は阻止される可能性がある。かかる方法を脊椎の変形を治療し且つ矯正するためのより価値ある代替策とするため、前方側方アプローチ法によって脊柱の椎間板空間内にインプラントを配置するのを容易にする器具及び方法が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つ又はより多くのインプラントを脊柱の椎間板空間内に配置するための器具及び方法が提供される。該器具及び方法は、L4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間への前方側方アプローチ法にて適用される。器具及び方法は、脊柱の任意のレベルの脊柱にアプローチするその他の方法にても適用可能である。
【0006】
1つの形態に従い、伸延器と、ハウジングと、該ハウジングの配置を容易にする案内部材と、該ハウジングと係合して1つ又はより多くのインプラントを椎間板空間内に配置するのを容易にする仕切り部材とを有する器具が提供される。
【0007】
別の形態によれば、上方椎骨を下方椎骨との間の脊柱の椎間板空間内に挿入可能な外科用器具が提供される。該器具は、上方椎骨及び下方椎骨の終板にそれぞれ隣接して配置可能な上面及び反対側の下面を有するヘッド部を備えている。該ヘッド部は、上面と下面との間に椎間板空間の伸延高さを画成する。シャフト部がヘッド部から近位方向に延びている。該シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、該遠位部分及び近位部分の間のオフセット部分とを有している。遠位部分は、ヘッド部に隣接する案内部分を有している。ヘッド部及び案内部分は、第一の軸線に沿って延び、また、オフセット部分は、第一の軸線に対し第一の角度にて方位決めされた第二の軸線に沿って案内部分から近位方向に延びている。
【0008】
更なる形態に従い、外科用器具組立体は、脊柱の椎間板空間へのアクセスを提供する。該組立体は、伸延器と、ハウジングと、案内器具とを備えている。伸延器は、脊柱の椎間板空間内に配置可能なヘッド部と、該ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部とを有している。このシャフト部は、ヘッド部に隣接してその少なくとも一部分に沿って案内部分を有している。案内器具は、シャフト部と、該シャフト部の遠位端の案内部材とを有している。案内部材は、ハウジングと除去可能に係合し且つ伸延器の案内部分に沿って動くことができ、案内器具のシャフト部は、伸延器のシャフト部に隣接しており、ヘッド部が脊柱の椎間板空間内に配置されたとき、ハウジングを伸延器に沿って脊柱の椎間板空間まで案内する。
【0009】
別の形態に従い、脊柱の椎間板空間内へのインプラントの配置を容易にする器具組立体は、ハウジングと、仕切り部材とを有している。該ハウジングはフレーム部材を有しており、フレーム部材は、ハウジングの側壁の間に、該フレーム部材を貫通する開口部を画成する。ハウジングは、脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能であり、また、開口部を通じて椎間板空間へのアクセスを可能にする。仕切り部材は、開口部内にてフレームに係合可能である。仕切り部材は、フレームから遠位方向に延びる伸長体を有し、且つ、脊柱の椎間板空間内に配置可能である。仕切り部材は、側壁の間にてフレームに対して可動である。
【0010】
別の形態に従い、外科用器具組立体が提供される。該組立体は、脊柱の椎間板空間内に配置可能な部分を有する本体と、該本体から延びる取り付け部材とを備えている。組立体は、また、取り付け部材に除去可能に係合できるシャフト組立体を備えている。シャフト組立体は、遠位方向に開放する受容部を画成する外側シャフト部と、該外側シャフト部に対して可動であり且つ外側シャフト部から遠位方向に延びる内側シャフト部とを有している。内側シャフト部は、取り付け部材と係合可能な遠位係合部材を有している。取り付け部材を受容部内に配置すべく係合部材が外側シャフト部に対して動くことで、本体はシャフト組立体に対して固定される。
【0011】
更なる形態に従い、インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法は、患者に対する側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間にアクセスするステップと、伸延器のシャフト部が患者に対し側方向に方位決めされた状態にて伸延器を脊柱の椎間板空間内に配置するステップとを備え、シャフト部は、椎間板空間から側方向に延びる遠位部分と、腸骨稜の前方にて遠位部分に対して中心をずらして配置された近位部分とを備えている。
【0012】
別の形態に従い、脊柱インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法は、ハウジングを前方側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨間の椎間板空間内に配置するステップと、仕切り部材をハウジングを通じて椎間板空間内へ配置するステップと、インプラントを仕切り部材の前方の椎間板空間内に配置するステップと、仕切り部材を前方に動かしてインプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすステップとを備えている。
【0013】
上記及びその他の目的は、以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の原理の理解を促進する目的のため、次に、図面に示した実施の形態について説明し、その説明のため、特定の語を使用する。しかし、これにより本発明の範囲を何ら制限することを意図するものではないことが理解されよう。説明した実施の形態の任意の変更例及び更なる形態変更、並びに本明細書に記載した本発明の原理の任意の更なる適用例は、本発明が関係する当該技術の当業者により通常、案出されよう。
【0015】
図1を参照すると、仙骨12と、L5椎骨14と、L4椎骨16と、L5椎骨14及びL4椎骨16の間の椎間板空間18とを有する脊柱セグメント10が示されている。本発明は、椎間板空間18へのアクセス経路内への腸骨稜20の妨害を回避し又は最小にする前方側方アプローチ法により、脊柱インプラントを椎間板空間18内に配置し得るようにされた方法及び器具を提供する。器具及び方法は、終板を準備し且つ椎間板空間18へインプラントを挿入して隣接する椎骨を1つ又はより多くの中間−側方向に方位決めしたインプラントにて支持するため、椎間板空間への前方側方アプローチを提供する。
【0016】
椎間板空間18にアクセスする外科的方法において、腸骨稜20の前部分に沿って側方アプローチ法によって椎間板空間18にアプローチすることが望ましい。かかる前方側方アプローチ法により、脊柱の前方部分に沿った大動脈及び静脈を避けることができる。更に、後方神経要素、筋肉組織、及び骨構造体を避けることができる。前方側方アプローチ法により、インプラントにより伝達された脊柱の負荷が脊柱の中心軸線の周りにて均一に分配されるような要領にて、1つ又はそれ以上のインプラントを椎間板空間18内に配置可能である。しかし、腸骨稜20、特に、その外縁部22に沿った部分は、椎間板空間18に対して前方に延びて、これにより椎間板空間18への前方側方アクセスが妨害される可能性がある。
【0017】
次に、図2を参照すると、遠位のヘッド部32と、該ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部34とを有する椎間板伸延器30が示されている。ヘッド部32は、第一の椎骨終板の面46と、反対側の第二の椎骨終板の面48とを有することができる。第一及び第二の側面47、49は、第一及び第二の椎骨終板の面46、48の間に延びている。第一及び第二の椎骨終板の面46、48は互いに隔てられ、また、第一及び第二の椎骨終板の面46、48が椎骨終板のそれぞれと隣接する状態でヘッド部32が椎間板空間18内に挿入されたとき、隣接する椎骨終板と接触するか又は椎骨終板の間に所望の椎間板高さを提供する。伸延器30は、キット内に提供された多数の伸延器の任意の1つとし、該キットにおいて、伸延器は異なる高さのヘッド部を有し、適正な椎間板高さに相応し又は適正な椎間板高さを提供する伸延器を選ぶことができるようにすることが考えられる。ヘッド部32は、非伸延型とし、且つ、椎間板空間内に配置し、器具を以下に説明するように、椎間板空間18に対する所望の操作位置に配置するのを容易にすることが更に考えられる。
【0018】
シャフト部34は、オフセット部分40により分離された近位部分41と遠位部分43とを有している。近位部分41は、軸線39に沿ってオフセット部分40から近位方向に延びる第一のシャフト部分38を有している。ハンドル36は、第一のシャフト部分38から延び、且つ、軸線39に対し横方向に方位決めされている。遠位部分43は、軸線44に沿ってオフセット部分40から遠位方向に延びる案内部分42を有している。ヘッド部32は案内部分42から遠位方向に延びている。以下に更に説明するように、案内部分42は、ヘッド部32が椎間板空間内に配置されたとき、ハウジングを脊柱の椎間板空間18に隣接する位置に配置するのを案内し得るようにすることができる。
【0019】
図3に示すように、オフセット部分40は、伸延器30が椎間板空間に対し前方側方アプローチ法にて作用可能に配置されたとき、近位部分41を遠位部分43の前方に配置し得るよう角度が付けられている。このように、遠位部分43は、椎間板空間内にて後方に配置し、脊柱セグメントの前方部分に沿った大血管及びその他の構造体を避けることができる。長手方向軸線39は、長手方向軸線44から距離31だけ前方にオフセットすなわちずらして配置されている。ずらした距離(オフセット距離)31は、ヘッド部32がその作用可能な前方側方方位にて椎間板内に配置されたとき、遠位部分43が椎間板空間から長手方向軸線44に沿って延び、また、近位部分41が腸骨稜を回避し得るよう前方にずらして配置されるようにするのに十分であるようにすることが考えられる。操作位置において、ハンドル36は、前方に延びて外科用器具がアクセスし且つ該外科用器具を伸延器30の後側部に沿って配置するための追加的なスペースを提供する。
【0020】
1つの実施の形態において、オフセット部分40は、伸延ヘッド部32の後端から約60mmだけ近位方向に隔てられており、オフセット距離31は、約20mmである。伸延器30が前方側方アプローチ法にて椎間板空間に挿入されたとき、近位部分が腸骨稜を避けるように、その他の適宜な寸法及びオフセット程度とすることも考えられる。
【0021】
図4には、上方壁62及び下方壁66により接続された後側壁53及び前側壁55を有するフレーム部分52を備えるハウジング50が示されている。壁53、55、62、66は、開口部54を画成し、ハウジング50が操作位置にあるとき、該開口部54を通って、器具及びインプラントを脊柱の椎間板空間内に挿入することができる。開口部54は、矩形の形状を有するものとして示されている。四角形の形状又はその他の適宜な形状とすることも考えられる。フレーム部分52は、後側壁53から延びる後方伸長体56と、前側壁55から延びる前方伸長体57とを有している。後方伸長体56には、前方伸長体57よりも長い長さを付与し、後方伸長体56が椎間板空間18を実質的に横切って延びて、外科手術中、脊柱の後方部分を外科用器具及びインプラントによる侵入から保護し且つ、椎間板の伸延状態を維持することができる。前方伸長体57は、椎間板空間内に延びて皮質縁部と接触し、外科手術の間、後方伸長体56が隣接する椎骨の間隔を維持するのを助けるのに十分な長さを有している。前方伸長体57の長さは、椎間板空間の前方部分内のインプラントの挿入位置まで延びず、また、以下に更に説明するように、脊柱インプラントを少なくとも一部分、その前方に配置することを許容するようにすることが更に考えられる。その他の実施の形態は、椎間板空間の全体又は一部分に亙って延びる前方伸長体57とすることを考える。
【0022】
フレーム部分52の上方壁64は、該上方壁を貫通するように形成された上方スロット58を有し、また、下方壁66は、該下方壁を貫通するように形成された下方スロット60を有している。スロット58、60は、ハウジング50を、以下に更に説明するシャフト組立体126のような、器具に連結することを容易にし、このため、シャフト組立体は、ハウジング50を椎間板空間から除去することができる。上方壁62は、椎体の湾曲に順応し得るよう湾曲させた前端64を有しており、該椎体にあてて、上方壁がハウジング50の操作位置に配置される。同様に、下方壁66は、椎体の湾曲に順応し得るよう湾曲させた前端68を有しており、該椎体にあてて、下方壁がハウジング50の操作位置に配置される。後方壁53には、近位方向に開放する切欠き70が設けられている。
【0023】
図5及び図6にて、案内器具80が斜視図及び側面図にてそれぞれ示されている。案内器具80は、近位ハンドル82と、該ハンドル82から遠位方向に延びるシャフト部84と、シャフト部84の遠位端における案内部材86とを有している。案内部材86は、通路90を有している。シャフト部84は、遠位部分89と、近位部分91と、遠位部分と近位部分との間のオフセット部分87とを有している。遠位部分89は軸線81に沿って延び、オフセット部分87は軸線83に沿って延び、また、近位部分91は軸線95に沿って延びる。軸線95及び軸線81は、全体として互いに平行である。軸線83は、軸線81及び軸線95に対して角度85を形成する。
【0024】
図7に更に詳細に示すように、遠位部分89は、通路90からオフセットすなわち中心軸をずらして配置されており、このため、シャフト部84の遠位部分89は、案内部材86が案内部分42に沿って動くとき、伸延器30のシャフト部34の案内部分42に隣接して延びることができる。図示した実施の形態において、遠位部分89は、前方側方操作向きのとき、通路90から後方にオフセットされ、このため、シャフト部84は、伸延器30のシャフト部34の後側部に沿って横に並んだ関係にて延びている。案内部材80が前方側方アプローチ法にて椎間板空間内に挿入されると、角度85は、近位部分91を頭側にオフセットさせ、腸骨稜を避ける。伸延器30に関して上述したように、オフセット部分87は、近位部分91を距離31だけ前方にオフセットさせ得るよう、遠位部分89に対して更に形成することができる。1つの実施の形態において、角度85は約30°である。その他の実施の形態は、近位部分91が前方側方向アプローチ法にて配置されたときに腸骨稜を避ける限り、角度85を90°以内とすることが考えられる。
【0025】
案内部材86は、本体88の遠位端と近位端との間を延びる案内通路90を画成する本体88を有している。テーパー付き面92は、本体88の一側部に沿って通路90内への開口部を提供する。案内通路90は、伸延器30の案内部分42を密着嵌め及び滑り係合状態にて受け入れ案内部材86を案内部分42に沿って制御された状態にて相対的に動かすことを許容する寸法とされている。本体88は、遠位部分96と、近位部分98とを有している。近位部分98は、遠位部分96の周りを延び且つ遠位部分96の周りにリップ部を形成するフランジ付き壁99を有している。遠位部分96は、フランジ付き壁99がハウジング50の近位端と当接係合する状態にてハウジング50の開口部54内に配置し得る寸法とされている。
【0026】
図8において、伸延器30と、ハウジング50と、案内器具80とを有するハウジングの挿入器具組立体100が提供される。案内部材86は、突出体94が受容部70内に受け入れられ且つフランジ付き壁99がハウジング50の近位端と当接係合する状態にて、ハウジング50の開口部54内に配置されている。伸延器50が椎間板空間18内にて所望の位置に配置されたとき、オフセット部分40は、近位部分41が腸骨稜から離れた位置に配置され、案内器具80及びハウジング50をその間にて受け入れるための空間を提供する形態とされている。
【0027】
伸延器30のシャフト部34は、案内部分42の近位側にて案内部材86の通路90内に配置されている。案内部材86及びハウジング50は、前進されて案内部分42を通路90内に配置する。案内部分42は、通路90と滑り係合し得るように、シャフト部34の近位部分に対して拡大した断面を有することができる。案内部材86の通路90は案内部分42に対してキー止めされ、案内器具80がその周りにて回転するのを防止し且つ、ハウジング50が椎間板空間内に挿入されるとき、ハウジングの適正な向きを保証することができる。円形の断面とすることも考えられる。ハウジング50は、案内部分42に沿って案内されフレーム52をL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置に配置し、また、後方伸長体56及び前方伸長体57を椎間板空間内に配置する。ハウジング50が椎間板空間18に対するその適正な位置にあるとき、伸延器30及び案内器具80は、ハウジング50から近位方向に除去され、ハウジング50は手術箇所に残るようにする。ハウジング50の開口部54は、椎間板の物質を除去し、終板を準備し、且つ、インプラントを挿入するため、椎間板空間にアクセスすることを可能にする。また、椎間板物質の除去、終板の準備、及びその他のインプラント挿入前の処置は、ハウジング50を配置する前に行うことができるとも考えられる。
【0028】
図9を参照すると、本体114と、本体114から遠位方向に延びる中央伸長体112とを有する仕切り部材110が示されている。本体114は、上方フランジ部材116と、本体114から延び且つ本体114に対して横方向に方向決めされた下方フランジ部材118とを有している。取り付け部材122は、上方フランジ部材116に対し横方向に延びており、また、前方側方操作向きにおいて、上方フランジ部材116から頭側に延びている。取り付け部材122は、挿入器具に対する取り付けを容易にするスロット124を有している。本体114のスロット120は、シャフト組立体が係合するために設けられ、仕切り部材110を引き出し且つハウジング50に対して操作することを容易にする。
【0029】
図10には、ハウジング50と、仕切り部材110とを有するインプラントの挿入器具組立体200が示されている。仕切り部材110は、シャフト部126の組立体の遠位端に除去可能に取り付けられている。近位ハンドル128が内側シャフト部130の近位端に設けられ、遠位ハンドル129は、外側シャフト部131に連結されている。図11に示すように、内側シャフト部130の遠位端は、遠位伸長体135と、遠位伸長体135から延び且つ遠位伸長体135に対し横方向に方位決めされたフック部材137とを有する係合部材133を備えることができる。フック部材137は、取り付け部材122のスロット124内に配置され、外側シャフト部131は、内側シャフト部130に対して遠位方向に動かされて、取り付け部材122をスロット139のような外側シャフト部131の遠位方向に開放する受容部内に固定することができる。外側シャフト部131は内側シャフト部130にねじで連結し、又は外側シャフト部131は内側シャフト部130に対して遠位方向にばね偏倚させることができると考えられる。外側シャフト部131及び内側シャフト部130の互いに対する動きは、取り付け部材122をスロット139から除去し、且つ、フック部材137を取り付け部材122のスロット124から引き出すことを許容することができる。
【0030】
仕切り部材110は、シャフト組立体126に取り付けられ、且つ、ハウジング50の開口部54内に配置され、中央伸長体112が後方伸長体56と前方伸長体57との間にて椎間板空間内に延びるようにすることができる。ハウジング50の開口部54内に挿入されたとき、上方フランジ部材116は上方壁62に沿って配置され、下方フランジ部材118は下方壁66に沿って配置される。取り付け部材122は、上方壁62から上方に延びて、シャフト組立体126が、取り付け部材122に取り付けられたときに、その近位端にて腸骨稜の上方に配置されるようにする。上方壁62と下方壁66との厚さを受け入れ、仕切り部材110がハウジング50に対して動くとき、これら壁と摺動係合するように、フランジ部材116、118と本体114との間の隔たり132を、設けることができる。上方壁62及び下方壁66は、仕切り部材100がこれら壁に沿って摺動するのを容易にし得るよう互いに対して平行にすることができる。
【0031】
図12には、ハンドル142と、ハンドル142から遠位方向に延びるシャフト部144とを備える楔型変位器具140が示されている。シャフト部144は、シャフト部144を近位部分147と遠位部分148とに分離するオフセット部分146を有している。遠位部分148は、近位部分147に対し全体として平行に延びることができる。変位器具楔状部分150は、シャフト部144の遠位部分148から遠位方向に延びている。変位器具楔状部分150は前端152と、後端154とを有している。第一の側面158及び第二の側面160は、前端152から第一の面159と反対側の第二の面161との間にて後端154まで延びている。面158、160及び端部152、154は、楔形状を形成し、前端152が後端154に対して縮小した幅を有するようにする。縮小した幅の前端152は、ハウジング50の後方伸長体56と仕切り部材110との間に変位器具楔状部分150を挿入することを容易にする。変位器具楔状部分150の第一の面159と第二の面161との間に穴156を形成し、変位器具楔状部分150の重量を軽減することができるが、中実な変位器具楔状部分とすることも考えられる。
【0032】
図13には、ハンドル172と、ハンドル172から遠位方向に延びるシャフト部174とを備える第二の変位器具170が示されている。シャフト部174は、シャフト部174を近位部分177と遠位部分178とに分離するオフセット部分176を有している。遠位部分178は、全体として、近位部分177に対し平行に延びることができる。変位器具ヘッド部180は、シャフト部174の遠位部分178から遠位方向に延びている。変位器具ヘッド部180は、前端182と、後端184とを有している。第一の側面188及び第二の側面190は、前端182から、第一の面189と対向する第二の面191との間にて、後端184まで延びている。面188、190及び端部182、184は箱形形状を形成し、このため、前端182は後端184と同一の幅を有する。前端182は仕切り部材110の遠位端にてインプラントを所望通り変位させる限り、その他の形状とすることも考えられる。変位器具ヘッド部180の重量を軽減し得るよう変位器具ヘッド部180の第一の面189と第二の面191との間に穴186が形成されるが、中実な変位器具ヘッド部180とすることも考えられる。
【0033】
使用時、楔型変位器具140の変位器具楔状部分150は、仕切り部材110とハウジング50の後方伸長体56との間に挿入され、最初に分離する状態にされる。楔型変位器具140を除去したとき、第二の変位器具170は、変位器具ヘッド部180の前端182がハウジング50の後方伸長体56と仕切り部材110との間にある状態に配置される。前端182は、後方伸長体56と仕切り部材110との遠位端の間に分離状態を提供し、この分離状態は前端182の幅に相応する。
【0034】
図14ないし図19を参照して、上述した器具により前方側方アプローチ法を通じて1対の椎骨体間インプラントを椎間板空間18内に配置する外科的手法について説明する。図14において、ハウジング挿入器具組立体100は、椎間板空間18内の所望の位置に配置された伸延器ヘッド部32を有する伸延器30を備えている。ヘッド部32の位置は、蛍光透視法又はその他の適宜な視覚的装置により確認することができる。ヘッド部32は椎間板空間18内の中央に配置し、また、その最終的な向きにて中間−側方向に延びるようにすることが考えられるが、その他の最終的な向きとすることも考えられる。伸延器30のシャフト部34は椎間板空間18から側方向に延びており、また、シャフト部34は、上述したように腸骨稜を回避し得るように、前方にオフセットされている。
【0035】
ハウジング50は、案内器具80の案内部材86に取り付けられ、次に、伸延器30のシャフト部34の周りに配置されている。案内部材86、従ってハウジング50は、案内部分42に沿って案内され、後方伸長体56を椎間板空間18の後方部分Pに沿って側方向に配置し、また、前方伸長体57を椎間板空間18の前方部分Aに沿って側方向に配置する。フレーム52は椎間板空間18の外側にて椎骨14、16に隣接する位置に配置し、伸長体56、57が椎間板空間の伸延状態を維持する間、開口部54が椎間板空間18へのアクセスを提供するようにすることができる。
【0036】
次に、図15を参照すると、伸延器30及び案内器具80はハウジング50から除去されている。仕切り部材110の取り付け部材122は、シャフト組立体126に取り付けられている。取り付け部材122はハウジング50から頭側に延びているため、仕切り部材110がハウジング50の開口部54に挿入されたとき、シャフト組立体126は腸骨稜の頭側に配置される。シャフト組立体126は、ハウジング50の開口部54を通じて仕切り部材110を配置し得るよう操作され、このため、中央伸長体112は後方伸長体56と前方伸長体57との間にて椎間板空間内に延びている。仕切り部材110の本体114はフレーム部分52内に受け入れられ、上方フランジ116及び下方フランジ118は上方壁62及び下方壁66に沿ってそれぞれ配置され、仕切り部材110がハウジング50に対して動くとき、該仕切り部材110を案内する。仕切り部材110は、後方伸長体56に対し可能な限り近接する位置に配置され、それを貫通するようにインプラントを配置するため仕切り部材110の開口部54を通る前方の空間を最大にする。仕切り部材110がハウジング50内にて固定されると、シャフト組立体126を仕切り部材110から分離させることができる。
【0037】
図16において、インプラント250は、インプラントインサータ300の遠位端に除去可能に取り付けられ又は該遠位端と除去可能に係合している。インプラント250は、ハウジング50の前方伸長体57と仕切り部材110の中央伸長体112との間にて椎間板空間18内に配置されている。インプラントインサータ300は、インプラント250から取り外され、且つ、図17に示すように、楔型変位器具140は、変位器楔状部分150の前端152が仕切り部材110と後方伸長体56との間に位置するよう配置されている。必要であるならば、ハウジング50と仕切り部材110との間にレバーを挿入して、変位器楔状部分150を挿入する前に、最初の分離状態を提供することができる。楔型変位器具140は、後端154がフレーム50と仕切り部材110との間に配置される迄、遠位方向に前進させられ、これにより、仕切り部材110及びインプラント250を椎間板空間18内にて前方に、且つ、ハウジング50に対して前方に動かすようにする。
【0038】
楔型変位器具140のテーパー付き前端152は、インプラント250が椎間板空間18内にて、特に、中央伸長体12の遠位端にて、中間−側方方位に向けて延びるように、中央伸長体112及びインプラント250を前方に十分遠くに配置することはできない。図18において、第二の変位器具170は、後方伸長体56と仕切り部材110との間にて開口部54内に配置され且つ、遠位方向に前進させられ、中央伸長体112の少なくとも遠位端、従って、インプラント250を椎間板空間18内にて前方に動かし、また、インプラント250を中間−側方位に向けて整合させる。その中間−側方位置において、インプラント250は、前方伸長体57に隣接して椎間板空間18内に配置することができるようにすることが考えられる。インプラント250が全体的に又は一部分、前方伸長体57の前方に配置されるように、インプラントを前方に変位させることが可能であるようにすることが更に考えられる。このように、本発明は、脊柱の前方部分に沿った大血管及びその他の解剖学的構造体を避けつつ、インプラントを脊柱の椎間板空間の前方部分内に配置することを可能にする。
【0039】
インプラント250が椎間板空間18内の所望の位置にあるとき、例えば、シャフト組立体126を取り付け且つ仕切り部材110を椎間板空間18及びハウジング50から引き出すことにより、仕切り部材110を除去することができる。図17において、第二のインプラント270は、第一のインプラント250の後側部に沿って中間−側方位に向けてハウジング50の開口部54を通じて椎間板空間18内に配置される。
【0040】
本発明の器具及び方法は、インプラント250、270を中間側方向きにて椎間板空間18内に配置し、椎間板空間18の前方及び後方領域内にて隣接する椎骨14、16を両側方から支持することを容易にする。1つのインプラントのみを椎間板空間18内に挿入することが可能であると更に考えられる。骨移植片、骨成長誘導材料、及び/又は治療剤を椎間板空間18内に配置された1つ又はそれ以上のインプラントの周りに配置するか又は該インプラントの内部に一体化することができる。椎間板空間18内に配置された1つ又はそれ以上のインプラントは、融合装置、骨支持装置、人工椎間板装置、又は椎骨の間に植え込むのに適したその他の装置とすることが可能であると更に考えられる。1つ又はそれ以上のインプラントには、骨成長材料を受け入れるために、椎骨終板、1つ又はそれ以上のチャンバ、キャビティ及び/又は凹所と係合する外面構造体を設けることができる。1つ又はそれ以上のインプラントは、隣接する椎骨の間にセグメント動作を提供し得るように、可撓性とするか、又は、1つ又はそれ以上の関節動作構成要素を含むこともできる。
【0041】
本発明は、図面及び上記の説明にて示し且つ、詳細に説明したが、これは、単に一例であり、特徴を制限するものではないとみなすべきである。特許請求の範囲により規定される本発明の精神に属する全ての変更、形態変更及び等価物が保護されることを望むものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】脊柱の仙腰椎セグメントの前方立面図である。
【図2】椎間板伸延器の斜視図である。
【図3】図2の線3−3に沿った伸延器の断面図である。
【図4】ハウジングの斜視図である。
【図5】図4のハウジングに取り付け可能な案内器具の斜視図である。
【図6】図5の案内器具の一部分の立面図である。
【図7】図5の案内器具の遠位端における案内部材の拡大斜視図である。
【図8】図3の伸延器、図4のハウジング及び図5の案内器具を備える、ハウジングの挿入器具組立体の斜視図である。
【図9】仕切り部材の斜視図である。
【図10】図4のハウジングと図9の仕切り部材とを備える、インプラントの挿入器具組立体の斜視図である。
【図11】インプラントの挿入器具組立体の一部分を備えるシャフト組立体の立面図である。
【図12】楔型変位器具の斜視図である。
【図13】第二の変位器具の斜視図である。
【図14】伸延器が脊柱の椎間板空間にあり、ハウジングが案内器具と共に配置されて脊柱の椎間板空間にアクセスするようにして、脊柱セグメントの下方椎骨に隣接して配置された図8の組立体の遠位端部分を下方に見たときの斜視図である。
【図15】図14の下方椎骨の終板から上方を見たときの図10の組立体の遠位端部分を示す斜視図である。
【図16】インプラントが仕切り部材の前側部に沿って脊柱の椎間板空間内に配置された、図10の組立体の斜視図である。
【図17】楔型変位器具が仕切り部材の後側部に沿って配置されるよう挿入された、図10の組立体の斜視図である。
【図18】第二の変位器具が仕切り部材の後側部に沿って椎間板空間内に配置された、図10の組立体の斜視図である。
【図19】中間側方向に方位決めされた前方及び後方インプラントがその内部に配置された、脊柱の椎間板空間の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方椎骨と下方椎骨との間にて脊柱の椎間板空間内に挿入可能な外科用器具において、
上方椎骨の終板に隣接して配置可能な上面と、下方椎骨の終板に隣接して配置可能な対向する下面とを有するヘッド部と、
前記ヘッド部から近位方向へ延びるシャフト部であって、遠位部分と、近位部分と、前記遠位部分及び前記近位部分の間のオフセット部分とを有し、前記遠位部分は案内部分を有し、前記案内部分は前記ヘッド部に隣接し且つ器具を該案内部分に沿って脊柱の椎間板空間まで案内し得るよう係合可能であり、前記ヘッド部及び前記案内部分が第一の軸線に沿って延び、前記オフセット部分が前記案内部分から近位方向に延び且つ前記案内部分に対して横方向に方位決めされている、シャフト部と、
を有する、外科用器具。
【請求項2】
請求項1に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第一の軸線に対し全体として平行な第二の軸線に沿って延びる、器具。
【請求項3】
請求項2に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第二の軸線に対し横方向に方位決めされたハンドルを有する、器具。
【請求項4】
請求項2に記載の器具において、
前記オフセット部分は、前記第一の軸線に対しある角度にて方位決めされた第三の軸線に沿って延びる、器具。
【請求項5】
請求項1に記載の器具において、
前記案内部分は、その長さに沿って、前記近位部分の長さに沿った断面寸法よりも大きい断面寸法を有する、器具。
【請求項6】
患者のL4椎骨とL5椎骨との間の脊柱の椎間板空間に対する前方側方アプローチ法を含む操作向きを有する脊柱の外科手術のための外科用器具であって、
脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能な遠位端部分と、外科用器具が上記操作向きにあるときに患者の腸骨稜を避け得るよう前記遠位部分からオフセットされた近位部分と、を備える、外科用器具。
【請求項7】
請求項6に記載の器具において、
前記器具が、脊柱の椎間板空間内に配置可能な前記遠位部分にヘッド部を有する伸延器であり、
前記近位部分は、前記ヘッド部から遠位方向に延びるシャフト部を有し、
前記近位部分は、上記操作向きにおいて、腸骨稜の前方にオフセットされる、器具。
【請求項8】
請求項6に記載の器具において、
前記器具が、前記遠位部分における案内部材を有する案内器具であり、
前記近位部分は、前記ヘッド部から遠位方向に延びるシャフト部を有し、
前記近位部分は、上記操作向きにおいて、腸骨稜の頭側にオフセットされる、器具。
【請求項9】
脊柱の椎間板空間にアクセスするための外科用器具組立体において、
脊柱の椎間板空間内に配置可能なヘッド部と、前記ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部とを有する伸延器であって、前記シャフト部が、前記ヘッド部に隣接してその少なくとも一部分に沿って案内部を有する、前記伸延器と、
脊柱の椎間板空間に隣接して配置されたとき、脊柱の椎間板空間へのアクセスを可能にする貫通した開口部を有するハウジングと、
シャフト部と、該シャフト部の遠位端における案内部材とを有する案内器具であって、前記案内部材は前記ハウジングに除去可能に係合し、前記案内部材は、前記ヘッド部が脊柱の椎間板空間に配置されたとき、前記案内器具の前記シャフト部が前記伸延器の前記シャフト部に対して横に並んだ関係にある状態にて前記伸延器の前記案内部分に沿って動き、前記ハウジングを前記伸延器に沿って脊柱の椎間板空間まで案内するようにした、前記案内器具と、
を備える、外科用器具。
【請求項10】
請求項9に記載の組立体において、
前記ハウジングは、前記貫通する開口部を画成するフレーム部分を有し、
前記ハウジングは、前記フレーム部分から遠位方向に延びる前記開口部の一側部に沿った第一の伸長体と、前記フレーム部分から遠位方向に延びる前記開口部の対向する側部に沿った第二の伸長体とを更に有し、
前記第一の及び第二の伸長体は、前記ヘッド部が脊柱の椎間板空間から除去されたとき、椎間板空間の伸延状態を維持するように脊柱の椎間板空間内に配置可能である、組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の組立体において、
前記第一の伸長体は、前記第二の伸長体よりも長い、組立体。
【請求項12】
請求項10に記載の組立体において、
前記フレーム部分は、上方椎骨に隣接して配置可能な上方壁と、下方椎骨に隣接して配置可能な下方壁とを有し、前記上方壁及び前記下方壁は、各々、上方及び下方椎骨の側方部の輪郭外形の湾曲にそれぞれ相応する遠位端湾曲を有する、組立体。
【請求項13】
請求項9に記載の組立体において、
前記開口部は、矩形の形状を有する、組立体。
【請求項14】
請求項9に記載の組立体において、
前記案内部材は、前記開口部内にて該案内部材と係合し得るよう前記開口部に配置可能な遠位部分と、該遠位部分の周りにリップ部を形成する近位部分とを有し、
前記遠位部分が前記開口部内に配置されたとき、前記リップ部は、前記ハウジングの近位端と当接係合する、組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の組立体において、
前記ハウジングは、その壁に形成された近位方向に開放する切欠きを有し、
前記案内部材は、前記切欠き内に配置可能な突出体を有する、組立体。
【請求項16】
請求項9に記載の組立体において、
前記案内部材は、該案内部材の遠位端と近位端との間を延びる通路を有し、
前記伸延器の前記案内部分は、前記通路内に可動に受け入れられる、組立体。
【請求項17】
請求項16に記載の組立体において、
前記案内部材は、その一側部に沿って前記通路内への開口部を形成するテーパー付き面を有する、組立体。
【請求項18】
請求項16に記載の組立体において、
前記通路は、前記案内部材の中心に沿って延び、前記案内器具の前記シャフト部は、前記通路からオフセットされる、組立体。
【請求項19】
請求項18に記載の組立体において、
前記案内器具の前記シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、前記遠位部分及び前記近位部分の間のオフセット部分とを有し、
上記オフセット部分は、前記案内器具の操作向きにおいて前記遠位部分の頭側に前記近位部分を配置する、組立体。
【請求項20】
請求項18に記載の組立体において、
前記シャフト部は、前記案内器具の前記操作向きにおいて前記通路の後方にオフセットされる、組立体。
【請求項21】
請求項9に記載の組立体において、
前記伸延器の前記シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、該遠位部分及び該近位部分の間のオフセット部分とを有し、前記遠位部分は前記案内部分を有し、前記ヘッド部及び前記案内部分は第一の軸線に沿って延び、前記オフセット部分は、前記第一の軸線に対して第一の角度にて方位決めされた第二の軸線に沿って前記案内部分から近位方向に延びる、組立体。
【請求項22】
請求項21に記載の組立体において、
前記近位部分は、前記第一の軸線に対し全体として平行な第三の軸線に沿って延びる、組立体。
【請求項23】
請求項22に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第三の軸線に対し横方向に方位決めされたハンドルを有する、器具。
【請求項24】
請求項21に記載の器具において、
前記案内部分は、その長さに沿って、前記近位部分の長さに沿った断面寸法よりも大きい断面寸法を有する、器具。
【請求項25】
インプラントを脊柱の椎間板空間内に配置するのを容易にする器具組立体において、
前記ハウジングの側壁の間に貫通する開口部を画成するフレームを有するハウジングであって、脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能であり且つ前記開口部を通じて椎間板空間にアクセスすることを可能にする、前記ハウジングと、
前記開口部内にて前記フレームに係合可能な仕切り部材であって、前記フレームから遠位方向に延び且つ前記脊柱の椎間板空間内に配置可能な伸長体を有し、前記側壁の間にて前記フレームに対して可動である前記仕切り部材とを備える、器具組立体。
【請求項26】
請求項25に記載の組立体において、
前記仕切り部材と接触して前記開口部を通じて配置可能な変位器具を更に備え、該変位器具は、前記遠位端部分が脊柱の椎間板空間内を遠位方向に前進するとき、前記仕切り部材を前記ハウジングに対して動かす形態とされた変位器ヘッド部を有する、組立体。
【請求項27】
請求項26に記載の組立体において、
前記変位器ヘッド部は、遠位方向にテーパーが付けられた楔形状を有する、組立体。
【請求項28】
請求項26に記載の組立体において、
前記変位器ヘッド部は、箱形の形状を有する、組立体。
【請求項29】
請求項25に記載の組立体において、
前記ハウジングは、前記側壁の間を延び且つ、前記開口部を矩形の形状にて形成する、上方壁及び下方壁を有し、
前記仕切り部材は、本体と、該本体から延び且つその間に第一の空間を形成する上方フランジと、前記本体から延び且つその間に第二の空間を形成する下方フランジとを有し、前記仕切り部材の前記本体が前記ハウジングの前記開口部内に配置されたとき、前記上方壁が前記第一の空間内に受け入れられ、前記下方壁が前記第二の空間内に受け入れられる、組立体。
【請求項30】
請求項29の組立体において、
前記上方フランジから延びる取り付け部材を更に備える、組立体。
【請求項31】
請求項30の組立体において、
前記取り付け部材は、シャフト組立体と除去可能に係合する受容部を有する、組立体。
【請求項32】
請求項31の組立体において、
前記本体は、シャフト組立体と除去可能に係合する受容部を有する、組立体。
【請求項33】
外科用器具組立体において、
脊柱の椎間板空間内に配置可能な一部分を有する本体であって、該本体から延びる取り付け部材を有する前記本体と、
前記取り付け部材と除去可能に係合可能なシャフト組立体であって、遠位方向に開放する受容部を画成する外側シャフトと、該外側シャフトに対し可動であり且つ遠位方向に延びる内側シャフトとを有し、該内側シャフトは前記取り付け部材と係合可能な遠位係合部材を有し、前記内側シャフト及び前記外側シャフトは互いに対し可動であり、前記取り付け部材を前記受容部内に配置して前記本体を前記シャフト組立体に固定するようになっている、前記シャフト組立体と、
を備える、外科用器具組立体。
【請求項34】
請求項33に記載の組立体において、
前記遠位方向に開放する受容部がスロットである、組立体。
【請求項35】
請求項33に記載の組立体において、
前記係合部材は、遠位伸長体と、該伸長体に対して横方向に延びる前記伸長体の遠位端におけるフックとを有する、組立体。
【請求項36】
請求項33に記載の組立体において、
前記取り付け部材は、操作向きにおいて、前記本体から頭側に延びる、組立体。
【請求項37】
請求項36に記載の組立体において、
前記取り付け部材はスロットを有し、前記係合部材は前記スロット内に配置可能である、組立体。
【請求項38】
請求項37に記載の組立体において、
前記係合部材は、遠位方向伸長体と、該伸長体に対して横方向に延びる前記伸長体の遠位端におけるフックとを有し、該フックは前記スロット内に配置可能である、組立体。
【請求項39】
インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法において、
側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨の間の脊柱の椎間板空間にアクセスするステップと、
伸延器のシャフト部であって、脊柱の椎間板空間から側方に延びる遠位部分と、腸骨稜の前方に遠位部分に対してオフセットされた近位部分とを有する前記シャフト部が患者に対し側方に方位決めされた状態にて伸延器を脊柱の椎間板空間内に配置するステップと
を備える、方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法において、
脊柱の椎間板空間にアクセスすべく貫通する開口部を画成するフレーム部分を有し且つ後方伸長体及び前方伸長体とを更に有するハウジングであって、該伸長体の各々が前記フレーム部分から遠位方向に延び且つ脊柱の椎間板空間内に配置可能であり、前記フレーム部分がL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置に配置される前記ハウジングを、伸延器の遠位部分に沿ってL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置まで案内するステップを備える、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法において、
脊柱の椎間板空間内に延びる中央伸長体を有する仕切り部材を、ハウジングの開口部内に配置するステップと、
仕切り部材をハウジングに対して動かし、中央伸長体を後方伸長体に隣接する位置に配置するステップとを更に備える、方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法において、
インプラントを、中央伸長体と前方伸長体との間にて、ハウジングの開口部を通じて脊柱の椎間板空間内に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法において、
仕切り部材を前方に動かして、インプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすステップを更に備える、方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法において、
第二のインプラントを、ハウジングの開口部を通じて、前方に配置されたインプラントの後方にて、脊柱の椎間板空間内に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法において、
第二のインプラントを挿入する前、仕切り部材をハウジングから除去するステップを更に備える、方法。
【請求項46】
請求項43に記載の方法において、
仕切り部材を動かすステップは、後方伸長体と中央伸長体との間に変位器具の変位器ヘッド部を挿入するステップを含む、方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法において、
変位器ヘッド部を挿入するステップは、楔形状の変位器ヘッド部を挿入して後方伸長体と中央伸長体とを最初に分離させるステップを含む、方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法において、更に、
楔形状の変位器ヘッド部を挿入した後、箱形形状の変位器ヘッド部を後方伸長体と中央伸長体との間に挿入するステップを備える、方法。
【請求項49】
脊柱インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法において、
前方側方アプローチ法にて、ハウジングを、L4椎骨及びL5椎骨の間にて椎間板空間に隣接して配置するステップと、
仕切り部材をハウジングを通じて脊柱の椎間板空間内に配置するステップと、
インプラントを、脊柱の椎間板空間内にて仕切り部材の前方に配置するステップと、
インプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすように仕切り部材を前方に変位させるステップと、
を備える、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法において、
仕切り部材を変位させるステップは、変位器具の変位器ヘッド部をハウジングの後壁と仕切り部材との間に挿入するステップを含む、方法。
【請求項51】
請求項50に記載の方法において、
変位器ヘッド部を挿入するステップは、楔形状の変位器ヘッド部を挿入して後壁と仕切り部材とを最初に分離させるステップを含む、方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法において、
楔形状の変位器ヘッド部を挿入した後、箱形形状の変位器ヘッド部を後壁と仕切り部材との間に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項53】
請求項50に記載の方法において、
後壁は、ハウジングの後壁から脊柱の椎間板空間内に延びる後方伸長体を有し、ハウジングは、ハウジングの前壁から脊柱の椎間板空間内に延びる後方伸長体と対向する前方伸長体を更に有する、方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法において、
仕切り部材を前方に変位させるステップは、インプラントを前方伸長体の少なくとも部分的に前方の位置まで変位させるステップを含む、方法。
【請求項55】
請求項49に記載の方法において、
第二のインプラントを前方に配置されたインプラントの後方に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項56】
請求項51に記載の方法において、
第一及び第二のインプラントは、脊柱の椎間板空間内にて中間側方に方位決めされる、方法。
【請求項1】
上方椎骨と下方椎骨との間にて脊柱の椎間板空間内に挿入可能な外科用器具において、
上方椎骨の終板に隣接して配置可能な上面と、下方椎骨の終板に隣接して配置可能な対向する下面とを有するヘッド部と、
前記ヘッド部から近位方向へ延びるシャフト部であって、遠位部分と、近位部分と、前記遠位部分及び前記近位部分の間のオフセット部分とを有し、前記遠位部分は案内部分を有し、前記案内部分は前記ヘッド部に隣接し且つ器具を該案内部分に沿って脊柱の椎間板空間まで案内し得るよう係合可能であり、前記ヘッド部及び前記案内部分が第一の軸線に沿って延び、前記オフセット部分が前記案内部分から近位方向に延び且つ前記案内部分に対して横方向に方位決めされている、シャフト部と、
を有する、外科用器具。
【請求項2】
請求項1に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第一の軸線に対し全体として平行な第二の軸線に沿って延びる、器具。
【請求項3】
請求項2に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第二の軸線に対し横方向に方位決めされたハンドルを有する、器具。
【請求項4】
請求項2に記載の器具において、
前記オフセット部分は、前記第一の軸線に対しある角度にて方位決めされた第三の軸線に沿って延びる、器具。
【請求項5】
請求項1に記載の器具において、
前記案内部分は、その長さに沿って、前記近位部分の長さに沿った断面寸法よりも大きい断面寸法を有する、器具。
【請求項6】
患者のL4椎骨とL5椎骨との間の脊柱の椎間板空間に対する前方側方アプローチ法を含む操作向きを有する脊柱の外科手術のための外科用器具であって、
脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能な遠位端部分と、外科用器具が上記操作向きにあるときに患者の腸骨稜を避け得るよう前記遠位部分からオフセットされた近位部分と、を備える、外科用器具。
【請求項7】
請求項6に記載の器具において、
前記器具が、脊柱の椎間板空間内に配置可能な前記遠位部分にヘッド部を有する伸延器であり、
前記近位部分は、前記ヘッド部から遠位方向に延びるシャフト部を有し、
前記近位部分は、上記操作向きにおいて、腸骨稜の前方にオフセットされる、器具。
【請求項8】
請求項6に記載の器具において、
前記器具が、前記遠位部分における案内部材を有する案内器具であり、
前記近位部分は、前記ヘッド部から遠位方向に延びるシャフト部を有し、
前記近位部分は、上記操作向きにおいて、腸骨稜の頭側にオフセットされる、器具。
【請求項9】
脊柱の椎間板空間にアクセスするための外科用器具組立体において、
脊柱の椎間板空間内に配置可能なヘッド部と、前記ヘッド部から近位方向に延びるシャフト部とを有する伸延器であって、前記シャフト部が、前記ヘッド部に隣接してその少なくとも一部分に沿って案内部を有する、前記伸延器と、
脊柱の椎間板空間に隣接して配置されたとき、脊柱の椎間板空間へのアクセスを可能にする貫通した開口部を有するハウジングと、
シャフト部と、該シャフト部の遠位端における案内部材とを有する案内器具であって、前記案内部材は前記ハウジングに除去可能に係合し、前記案内部材は、前記ヘッド部が脊柱の椎間板空間に配置されたとき、前記案内器具の前記シャフト部が前記伸延器の前記シャフト部に対して横に並んだ関係にある状態にて前記伸延器の前記案内部分に沿って動き、前記ハウジングを前記伸延器に沿って脊柱の椎間板空間まで案内するようにした、前記案内器具と、
を備える、外科用器具。
【請求項10】
請求項9に記載の組立体において、
前記ハウジングは、前記貫通する開口部を画成するフレーム部分を有し、
前記ハウジングは、前記フレーム部分から遠位方向に延びる前記開口部の一側部に沿った第一の伸長体と、前記フレーム部分から遠位方向に延びる前記開口部の対向する側部に沿った第二の伸長体とを更に有し、
前記第一の及び第二の伸長体は、前記ヘッド部が脊柱の椎間板空間から除去されたとき、椎間板空間の伸延状態を維持するように脊柱の椎間板空間内に配置可能である、組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の組立体において、
前記第一の伸長体は、前記第二の伸長体よりも長い、組立体。
【請求項12】
請求項10に記載の組立体において、
前記フレーム部分は、上方椎骨に隣接して配置可能な上方壁と、下方椎骨に隣接して配置可能な下方壁とを有し、前記上方壁及び前記下方壁は、各々、上方及び下方椎骨の側方部の輪郭外形の湾曲にそれぞれ相応する遠位端湾曲を有する、組立体。
【請求項13】
請求項9に記載の組立体において、
前記開口部は、矩形の形状を有する、組立体。
【請求項14】
請求項9に記載の組立体において、
前記案内部材は、前記開口部内にて該案内部材と係合し得るよう前記開口部に配置可能な遠位部分と、該遠位部分の周りにリップ部を形成する近位部分とを有し、
前記遠位部分が前記開口部内に配置されたとき、前記リップ部は、前記ハウジングの近位端と当接係合する、組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の組立体において、
前記ハウジングは、その壁に形成された近位方向に開放する切欠きを有し、
前記案内部材は、前記切欠き内に配置可能な突出体を有する、組立体。
【請求項16】
請求項9に記載の組立体において、
前記案内部材は、該案内部材の遠位端と近位端との間を延びる通路を有し、
前記伸延器の前記案内部分は、前記通路内に可動に受け入れられる、組立体。
【請求項17】
請求項16に記載の組立体において、
前記案内部材は、その一側部に沿って前記通路内への開口部を形成するテーパー付き面を有する、組立体。
【請求項18】
請求項16に記載の組立体において、
前記通路は、前記案内部材の中心に沿って延び、前記案内器具の前記シャフト部は、前記通路からオフセットされる、組立体。
【請求項19】
請求項18に記載の組立体において、
前記案内器具の前記シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、前記遠位部分及び前記近位部分の間のオフセット部分とを有し、
上記オフセット部分は、前記案内器具の操作向きにおいて前記遠位部分の頭側に前記近位部分を配置する、組立体。
【請求項20】
請求項18に記載の組立体において、
前記シャフト部は、前記案内器具の前記操作向きにおいて前記通路の後方にオフセットされる、組立体。
【請求項21】
請求項9に記載の組立体において、
前記伸延器の前記シャフト部は、遠位部分と、近位部分と、該遠位部分及び該近位部分の間のオフセット部分とを有し、前記遠位部分は前記案内部分を有し、前記ヘッド部及び前記案内部分は第一の軸線に沿って延び、前記オフセット部分は、前記第一の軸線に対して第一の角度にて方位決めされた第二の軸線に沿って前記案内部分から近位方向に延びる、組立体。
【請求項22】
請求項21に記載の組立体において、
前記近位部分は、前記第一の軸線に対し全体として平行な第三の軸線に沿って延びる、組立体。
【請求項23】
請求項22に記載の器具において、
前記近位部分は、前記第三の軸線に対し横方向に方位決めされたハンドルを有する、器具。
【請求項24】
請求項21に記載の器具において、
前記案内部分は、その長さに沿って、前記近位部分の長さに沿った断面寸法よりも大きい断面寸法を有する、器具。
【請求項25】
インプラントを脊柱の椎間板空間内に配置するのを容易にする器具組立体において、
前記ハウジングの側壁の間に貫通する開口部を画成するフレームを有するハウジングであって、脊柱の椎間板空間に隣接して配置可能であり且つ前記開口部を通じて椎間板空間にアクセスすることを可能にする、前記ハウジングと、
前記開口部内にて前記フレームに係合可能な仕切り部材であって、前記フレームから遠位方向に延び且つ前記脊柱の椎間板空間内に配置可能な伸長体を有し、前記側壁の間にて前記フレームに対して可動である前記仕切り部材とを備える、器具組立体。
【請求項26】
請求項25に記載の組立体において、
前記仕切り部材と接触して前記開口部を通じて配置可能な変位器具を更に備え、該変位器具は、前記遠位端部分が脊柱の椎間板空間内を遠位方向に前進するとき、前記仕切り部材を前記ハウジングに対して動かす形態とされた変位器ヘッド部を有する、組立体。
【請求項27】
請求項26に記載の組立体において、
前記変位器ヘッド部は、遠位方向にテーパーが付けられた楔形状を有する、組立体。
【請求項28】
請求項26に記載の組立体において、
前記変位器ヘッド部は、箱形の形状を有する、組立体。
【請求項29】
請求項25に記載の組立体において、
前記ハウジングは、前記側壁の間を延び且つ、前記開口部を矩形の形状にて形成する、上方壁及び下方壁を有し、
前記仕切り部材は、本体と、該本体から延び且つその間に第一の空間を形成する上方フランジと、前記本体から延び且つその間に第二の空間を形成する下方フランジとを有し、前記仕切り部材の前記本体が前記ハウジングの前記開口部内に配置されたとき、前記上方壁が前記第一の空間内に受け入れられ、前記下方壁が前記第二の空間内に受け入れられる、組立体。
【請求項30】
請求項29の組立体において、
前記上方フランジから延びる取り付け部材を更に備える、組立体。
【請求項31】
請求項30の組立体において、
前記取り付け部材は、シャフト組立体と除去可能に係合する受容部を有する、組立体。
【請求項32】
請求項31の組立体において、
前記本体は、シャフト組立体と除去可能に係合する受容部を有する、組立体。
【請求項33】
外科用器具組立体において、
脊柱の椎間板空間内に配置可能な一部分を有する本体であって、該本体から延びる取り付け部材を有する前記本体と、
前記取り付け部材と除去可能に係合可能なシャフト組立体であって、遠位方向に開放する受容部を画成する外側シャフトと、該外側シャフトに対し可動であり且つ遠位方向に延びる内側シャフトとを有し、該内側シャフトは前記取り付け部材と係合可能な遠位係合部材を有し、前記内側シャフト及び前記外側シャフトは互いに対し可動であり、前記取り付け部材を前記受容部内に配置して前記本体を前記シャフト組立体に固定するようになっている、前記シャフト組立体と、
を備える、外科用器具組立体。
【請求項34】
請求項33に記載の組立体において、
前記遠位方向に開放する受容部がスロットである、組立体。
【請求項35】
請求項33に記載の組立体において、
前記係合部材は、遠位伸長体と、該伸長体に対して横方向に延びる前記伸長体の遠位端におけるフックとを有する、組立体。
【請求項36】
請求項33に記載の組立体において、
前記取り付け部材は、操作向きにおいて、前記本体から頭側に延びる、組立体。
【請求項37】
請求項36に記載の組立体において、
前記取り付け部材はスロットを有し、前記係合部材は前記スロット内に配置可能である、組立体。
【請求項38】
請求項37に記載の組立体において、
前記係合部材は、遠位方向伸長体と、該伸長体に対して横方向に延びる前記伸長体の遠位端におけるフックとを有し、該フックは前記スロット内に配置可能である、組立体。
【請求項39】
インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法において、
側方アプローチ法によりL4椎骨及びL5椎骨の間の脊柱の椎間板空間にアクセスするステップと、
伸延器のシャフト部であって、脊柱の椎間板空間から側方に延びる遠位部分と、腸骨稜の前方に遠位部分に対してオフセットされた近位部分とを有する前記シャフト部が患者に対し側方に方位決めされた状態にて伸延器を脊柱の椎間板空間内に配置するステップと
を備える、方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法において、
脊柱の椎間板空間にアクセスすべく貫通する開口部を画成するフレーム部分を有し且つ後方伸長体及び前方伸長体とを更に有するハウジングであって、該伸長体の各々が前記フレーム部分から遠位方向に延び且つ脊柱の椎間板空間内に配置可能であり、前記フレーム部分がL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置に配置される前記ハウジングを、伸延器の遠位部分に沿ってL4椎骨及びL5椎骨に隣接する位置まで案内するステップを備える、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法において、
脊柱の椎間板空間内に延びる中央伸長体を有する仕切り部材を、ハウジングの開口部内に配置するステップと、
仕切り部材をハウジングに対して動かし、中央伸長体を後方伸長体に隣接する位置に配置するステップとを更に備える、方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法において、
インプラントを、中央伸長体と前方伸長体との間にて、ハウジングの開口部を通じて脊柱の椎間板空間内に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法において、
仕切り部材を前方に動かして、インプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすステップを更に備える、方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法において、
第二のインプラントを、ハウジングの開口部を通じて、前方に配置されたインプラントの後方にて、脊柱の椎間板空間内に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法において、
第二のインプラントを挿入する前、仕切り部材をハウジングから除去するステップを更に備える、方法。
【請求項46】
請求項43に記載の方法において、
仕切り部材を動かすステップは、後方伸長体と中央伸長体との間に変位器具の変位器ヘッド部を挿入するステップを含む、方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法において、
変位器ヘッド部を挿入するステップは、楔形状の変位器ヘッド部を挿入して後方伸長体と中央伸長体とを最初に分離させるステップを含む、方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法において、更に、
楔形状の変位器ヘッド部を挿入した後、箱形形状の変位器ヘッド部を後方伸長体と中央伸長体との間に挿入するステップを備える、方法。
【請求項49】
脊柱インプラントを患者の脊柱の椎間板空間内に配置する方法において、
前方側方アプローチ法にて、ハウジングを、L4椎骨及びL5椎骨の間にて椎間板空間に隣接して配置するステップと、
仕切り部材をハウジングを通じて脊柱の椎間板空間内に配置するステップと、
インプラントを、脊柱の椎間板空間内にて仕切り部材の前方に配置するステップと、
インプラントを脊柱の椎間板空間内にて前方に動かすように仕切り部材を前方に変位させるステップと、
を備える、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法において、
仕切り部材を変位させるステップは、変位器具の変位器ヘッド部をハウジングの後壁と仕切り部材との間に挿入するステップを含む、方法。
【請求項51】
請求項50に記載の方法において、
変位器ヘッド部を挿入するステップは、楔形状の変位器ヘッド部を挿入して後壁と仕切り部材とを最初に分離させるステップを含む、方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法において、
楔形状の変位器ヘッド部を挿入した後、箱形形状の変位器ヘッド部を後壁と仕切り部材との間に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項53】
請求項50に記載の方法において、
後壁は、ハウジングの後壁から脊柱の椎間板空間内に延びる後方伸長体を有し、ハウジングは、ハウジングの前壁から脊柱の椎間板空間内に延びる後方伸長体と対向する前方伸長体を更に有する、方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法において、
仕切り部材を前方に変位させるステップは、インプラントを前方伸長体の少なくとも部分的に前方の位置まで変位させるステップを含む、方法。
【請求項55】
請求項49に記載の方法において、
第二のインプラントを前方に配置されたインプラントの後方に挿入するステップを更に備える、方法。
【請求項56】
請求項51に記載の方法において、
第一及び第二のインプラントは、脊柱の椎間板空間内にて中間側方に方位決めされる、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2006−521866(P2006−521866A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507054(P2006−507054)
【出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/007356
【国際公開番号】WO2004/093691
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(500273034)エスディージーアイ・ホールディングス・インコーポレーテッド (48)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/007356
【国際公開番号】WO2004/093691
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(500273034)エスディージーアイ・ホールディングス・インコーポレーテッド (48)
【Fターム(参考)】
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