説明

ウェブサイト管理システム、ウェブサイト管理方法、ウェブサイト管理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体

【課題】複数のウェブサービスを利用して開設されたウェブサイトを一括更新するウェブサイト管理システムを提供すること。
【解決手段】ウェブサイトB121、B221、B321を一括して管理するウェブサイト管理システム100は、ユーザを認証するユーザ認証手段P100と、複数のウェブサービスのそれぞれを利用するためのアカウント情報とユーザ情報とを対応付けて記憶するアカウント管理データベースP121から、認証されたユーザ情報に基づいてアカウント情報を取得するアカウント情報取得手段P101と、複数のウェブサイトに投稿する投稿データを取得する投稿データ取得手段P102と、アカウント情報と投稿データとに基づいてウェブサイトB121、B221、B321を一括更新するウェブサイト一括更新手段P103とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブサイト管理システム、ウェブサイト管理方法、ウェブサイト管理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体に関し、より詳細には、複数のウェブサービスを利用して開設されたウェブサイトを一括して管理するウェブサイト管理システム、ウェブサイト管理方法、ウェブサイト管理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個人や数人のグループで運営され、日々更新される日記的なウェブサイト(以下、「ウェブログ」という。)をウェブ上に開設して時事ニュースに関する自らの意見を表明したり、商用サイトへのリンクを貼り付けて商用サイトが販売する商品を紹介しウェブログを閲覧する者にその商品を購入させることで報酬を得るシステム(以下、「アフィリエイト」という。)を利用したりするコンピュータユーザが増加している。
【0003】
また、このようなユーザによるウェブログの開設、記事の編集、更新等を支援する多数のウェブログ運営支援サービス(以下、「ウェブログサービス」という。)が存在し、これらウェブログサービスは、ウェブログへの記事の追加やアフィリエイトの利用を簡略化する機能、または、各ウェブログサービスを利用して開設されたウェブログを検索する機能等、各ウェブログサービス固有の様々な機能を提供することにより他のウェブログサービスとの差別化を図り、自らのウェブログサービスを利用するユーザの獲得を競い合っている。各ウェブログサービスは、サービスを利用するユーザを集めることで各ウェブログサービスのウェブページに掲載された広告をユーザに閲覧させ、広告を掲載する広告主からの広告料を得ることが可能となるからである。
【0004】
ウェブログサービス固有の機能には、ウェブログのコンテンツを編集するための編集画面、および、編集画面で編集されるコンテンツに関連する商用サイトの一覧を表示し、一覧表示された商用サイトとウェブログとのリンク付けを行って、編集画面で編集されたコンテンツをウェブ公開用コンテンツに変換するリンク生成システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
かかるリンク生成システムの利用を希望するユーザは、該システムを提供するウェブログサービスに登録し、ユーザIDやパスワードを入力してユーザ認証を受けた上でウェブログを開設し、リンク生成システムを利用する。
【0006】
このリンク生成システムを利用することにより、アフィリエイトを利用するユーザは、検索エンジン等を用いて自らのウェブログに適した商用サイトを別途検索し、検索した商用サイトへのリンクを自らのウェブログに貼り付けるといった作業を省略できる。
【0007】
このように、ユーザは、複数のウェブログサービスを利用して複数のウェブログを開設し、各ウェブログサービスが提供する様々な機能を利用しながら複数のウェブログを運営することができる。
【特許文献1】特開2005−346574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載のリンク生成システムは、該システムを提供する特定のウェブログサービスで利用できるが、複数のウェブログサービスで横断的に利用できるものではない。
【0009】
したがって、複数のウェブログサービスを利用してウェブログを開設しているユーザは、特定のウェブログサービス以外でリンク生成システムを利用できない。また、特定のウェブログサービス以外の全てのウェブログサービスがリンク生成システムを提供している場合であっても、ユーザは、ウェブログサービス毎にユーザIDやパスワードを入力してユーザ認証を受ける必要があり、複数のウェブログサービスを利用して開設した複数のウェブログを管理する煩雑さを軽減することはできない。
【0010】
かかる状況に鑑み、本発明は、複数のウェブサービスを利用して開設されたウェブサイトを一括して管理できるウェブサイト管理システム、ウェブサイト管理方法、ウェブサイト管理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するために、第1の発明に係るウェブサイト管理システムは、複数のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して管理するウェブサイト管理システムであって、ネットワーク接続された操作端末を操作するユーザを認証するユーザ認証手段と、前記複数のウェブサービスのそれぞれを利用するためのアカウントに関する情報とユーザ情報とを対応付けて記憶するアカウント管理データベースから、前記ユーザ認証手段により認証されたユーザのユーザ情報に基づいて前記アカウントに関する情報を取得するアカウント情報取得手段と、前記複数のウェブサイトに投稿する投稿データを取得する投稿データ取得手段と、前記アカウント情報取得手段により取得された前記アカウントに関する情報と前記投稿データ取得手段により取得された前記投稿データとに基づいて前記複数のウェブサイトを一括して更新するウェブサイト一括更新手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、第2の発明は、第1の発明に係るウェブサイト管理システムであって、前記複数のウェブサイトのうち更新するウェブサイトを選択する更新ウェブサイト選択手段を有することを特徴とする。
【0013】
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係るウェブサイト管理システムであって、前記ウェブサービスの前記アカウントに関する情報を前記ユーザ認証手段により認証されたユーザに対応させて登録するアカウント登録手段を有することを特徴とする。
【0014】
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかに係るウェブサイト管理システムであって、前記投稿データ取得手段により一のウェブサイトを介して投稿データを取得した場合に、前記一のウェブサイトの内容を示すウェブサイト情報を前記投稿データに関連付けてデータベースに格納するウェブサイト情報格納手段を備えることを特徴とする。
【0015】
また、第5の発明に係るウェブサイト管理方法は、複数のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して管理するウェブサイト管理方法であって、ネットワーク接続された操作端末を操作するユーザを認証するユーザ認証ステップと、前記ユーザ認証ステップにおいて認証されたユーザに対応する、前記複数のウェブサービスのそれぞれを利用するためのアカウントに関する情報を取得するアカウント情報取得ステップと、前記複数のウェブサイトに投稿する投稿データを取得する投稿データ取得ステップと、前記アカウント情報取得ステップにおいて取得された前記アカウントに関する情報と前記投稿データ取得ステップにおいて取得された前記投稿データとに基づいて前記複数のウェブサイトを一括して更新するウェブサイト一括更新ステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
また、第6の発明に係るウェブサイト管理プログラムは、第5の発明に係るウェブサイト管理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0017】
また、第7の発明に係る記録媒体は、第6の発明に係るウェブサイト管理プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0018】
上述の手段により、本発明は、複数のウェブサービスを利用して開設されたウェブサイトを一括して管理できるウェブサイト管理システム、ウェブサイト管理方法、ウェブサイト管理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、図を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例1】
【0020】
以下に説明する実施形態は、ウェブブラウザを備えた操作端末と、ウェブログサービスを提供するウェブログサーバとから構成されるネットワークシステムに対して本発明に係るウェブサイト管理システムを適用した場合の実施形態である。
【0021】
図1は、本発明に係るウェブサイト管理システムを適用したネットワークシステム100の構成例を示す図であり、ネットワークシステム100は、操作端末C1と、ウェブログサーバB1、B2、B3と、ウェブログ集中管理サーバP1とから構成され、操作端末C1、ウェブログサーバB1、B2、B3およびウェブログ集中管理サーバP1は、公衆電話網またはインターネット等のネットワークNを介して相互に接続される。なお、本実施形態では3つのウェブログサーバB1、B2、B3がネットワークNに接続されるがウェブログサーバの数を限定するものではない。また、複数の端末装置および複数のウェブログ集中管理サーバがネットワークNに接続されてもよい。
【0022】
図2は、操作端末C1からウェブログ集中管理サーバP1を介してウェブログサーバB1、B2、B3に記憶されたウェブログB121、B221、B321を更新する処理の流れを示す図である。なお、「更新」とは、投稿、編集、削除を含む概念であるものとする。
【0023】
操作端末C1は、ユーザがウェブログを更新したりウェブサイトを閲覧したりするために使用する端末装置であり、例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)または携帯用電話機等であって、ウェブページを閲覧するためのウェブブラウザを備える。
【0024】
ウェブログサーバB1、B2、B3は、ウェブサービスの一つであるウェブログサービスを提供するためのウェブログプログラムB120、B220、B320をそれぞれ搭載したサーバ装置である。
【0025】
ウェブログサーバB1、B2、B3は、ウェブログの投稿、編集、削除を実行する制御部B10、B20、B30、および、ユーザが開設したウェブログを格納するための記憶手段であるハードディスクB12、B22、B32を有する。なお、記憶手段は、半導体メモリ等、他の書き換え可能な記憶装置であってもよい。
【0026】
ウェブログサーバB1、B2、B3は、識別子によって特定される。ここで、「識別子」とは、ネットワーク100上に存在する情報資源の場所を一意に定めるための値であり、例えば、URI(Uniform Resource Identifier)またはURL(Uniform Resource Locator)等がある。
【0027】
また、ウェブログサーバB1、B2、B3は、ネットワークシステム100上の外部の装置からウェブログプログラムB120、B220、B320を呼び出すことができるようウェブログAPI(Application Program Interface)B11、B21、B31を提供する。
【0028】
「API」とは、一のプログラムが有する機能を他のプログラムで利用できるようにプログラム上の手続を定めた規約をいう。
【0029】
ウェブログAPI(B11、B21、B31)は、例えば、XML―RPC(eXtensible Markup Language Remote Procedure Call)やAtom API等の規約に基づく遠隔呼び出し可能な関数を規定し、ウェブログプログラムB120、B220、B320が有する記事投稿機能、記事編集機能、記事削除機能、トラックバック機能等の各種機能を外部のプログラムが利用できるようにする。
【0030】
ウェブログAPIは、対応するウェブログプログラム毎にそれぞれ異なるため、ウェブログAPI(B11、B21、B31)を介してウェブログプログラムB120、B220、B320の各種機能を利用する外部のプログラムは、各ウェブログプログラムに対応するウェブログAPIに応じて関数名や引数を使い分ける。なお、外部のプログラムは、そのプログラムのヘッダ部分等で定義されたURL等の識別子を介して、呼び出すウェブログAPIに対応するウェブログプログラムの場所を指定する。
【0031】
ウェブログAPI(B11、B21、B31)を利用することにより、例えば、ウェブログ集中管理サーバP1に搭載されたウェブログ管理プログラムP120は、各ウェブログサーバに搭載されたウェブログプログラムB120、B220、B320の記事投稿機能、記事編集機能、記事削除機能、トラックバック機能等の各種機能を呼び出して透過的に利用することが可能となる。
【0032】
なお、ウェブログ管理プログラムP120は、インタプリタ型のプログラム開発言語であるPerl(Practical Extraction and Report Language)やPHP(Hypertext Preprocessor)を用いて記述されるが、コンパイラ型のサーバサイドプログラミング言語で記述されてもよい。
【0033】
ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブログサーバB1、B2、B3のそれぞれに開設された複数のウェブログを集中的に管理するためのウェブログ管理プログラムP120を搭載したサーバ装置である。
【0034】
ウェブログ集中管理サーバP1は、管理対象のウェブログにアクセスするために必要なアカウントに関する情報(以下、「アカウント情報」という。)を格納するための記憶手段であるハードディスクP12を有する。なお、記憶手段は、半導体メモリ等、他の書き換え可能な記憶装置であってもよい。
【0035】
ここで、「アカウント」とは、コンピュータやネットワーク上のサービスを利用するための権限をいい、アカウント情報には、ユーザID、メールアドレス、権限の種類(閲覧可能、編集可能、削除可能等の権限の種類をいう。)、パスワード、ウェブログのURL、ウェブログAPIのURL等がある。
【0036】
最初に、操作端末C1は、ユーザからの指示に基づいてウェブログ集中管理サーバP1にログイン画面の閲覧要求をHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等のプロトコルを介して送信する。「ログイン画面」とは、ウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDやパスワードを入力するための画面であり、ウェブログ管理プログラムP120によりHTML(Hyper Text Markup Language)等を用いて生成される。
【0037】
閲覧要求を受信したウェブログ集中管理サーバP1は、ログイン画面に関する情報(例えば、HTMLデータ)を操作端末C1に送信する。
【0038】
操作端末C1に表示されたログイン画面において、適切なウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードが入力されると、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブログサーバB1、B2、B3に開設されたウェブログB121、B221、B321を編集、削除等させる操作画面或いはその操作画面に至るボタン等の画像を操作端末C1に表示する。「操作画面」とは、ウェブログを更新に関する各種操作をユーザに実行させるための画面であり、ウェブログ管理プログラムP120により生成される。
【0039】
操作端末C1に表示された操作画面を介して、ウェブログを編集し、或いは、新規な記事を作成したユーザは、それら既存のウェブログの内容を編集して得たデータ、または、新規に作成して得たデータを投稿データとして用いウェブログB121、B221、B321を更新する。
【0040】
ここで、「投稿データ」とは、ウェブログで公開しようとするコンテンツであり、新規に公開しようとするコンテンツであってもよく、既存のコンテンツを一部修正したものであってもよい。
【0041】
ウェブログ集中管理サーバP1は、操作端末C1に表示される操作画面に投稿ボタンや更新ボタン等の画像を配置し、それらボタンが押下された場合に、ボタン押下のイベントに対応する関数を呼び出す。これら関数は、ウェブログサーバB1、B2、B3が提供するウェブログAPI(B11、B21、B31)を介してウェブログプログラムB120、B220、B320を利用するための関数である。
【0042】
ウェブログ管理プログラムP120は、編集または削除しようとするウェブログが格納されたウェブログサーバを特定し、特定したウェブログサーバが提供するウェブログAPIを利用して、そのウェブログサーバが備える投稿機能、編集機能、削除機能またはトラックバック機能等を関数として呼び出す。
【0043】
ウェブログサーバB1、B2、B3は、ウェブログ集中管理サーバP1から関数の呼び出しがあると、投稿機能、編集機能、削除機能またはトラックバック機能等の各種機能を実行する。
【0044】
この構成により、操作端末C1のユーザは、操作端末C1の表示画面に表示された操作画面およびウェブログAPI(B11、B21、B31)を介してウェブログサーバB1、B2、B3におけるウェブログプログラムB120、B220、B320の各種機能を呼び出し、ウェブログサーバB1、B2、B3に開設された自身のウェブログB121、B221、B321を編集したり、或いは、削除したりすることができる。
【0045】
次に、ウェブログ集中管理サーバP1の制御部P10が有する各種手段について説明する。
【0046】
図3は、ウェブログ集中管理サーバP1の制御部P10の構成例を示す図である。
【0047】
制御部P10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、ハードディスクP12等の記憶手段に格納されたユーザ認証手段P100、アカウント情報取得手段P101、投稿データ取得手段P102、ウェブサイト一括更新手段P103、更新ウェブサイト選択手段P104およびアカウント登録手段P105のそれぞれに対応するプログラムをRAMに展開してこれら手段をCPUに実行させる。なお、ウェブログ集中管理サーバP1におけるウェブログ管理プログラムP120は、これらプログラムにより構成される。
【0048】
ユーザ認証手段P100は、操作端末C1を利用するユーザを認証するための手段であり、例えば、ログイン画面にウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードを入力するための入力フォームを表示させ、ユーザが入力したウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードからウェブログ管理プログラムP120を利用するユーザを認証する。
【0049】
なお、ユーザは、後述のアカウント登録手段P105によりウェブログ集中管理サーバP1にウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードを予め登録する。
【0050】
アカウント情報取得手段P101は、各種ウェブサーバを利用するためのアカウント情報を取得するための手段であり、例えば、ユーザ認証手段P100により認証されたユーザのウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDに対応付けて格納されたウェブログサーバ毎のアカウント情報をハードディスクP12から読み出して取得する。
【0051】
投稿データ取得手段P102は、ウェブサイトの更新に利用される投稿データを取得するための手段であり、例えば、新規に公開しようとするウェブログのタイトル、カテゴリ、記事の本文等を入力するための入力フォームやプルダウンメニューを操作画面に表示させ、入力フォーム等に入力されたデータを投稿データとして取得する。
【0052】
また、投稿データ取得手段P102は、ウェブログAPI(B11、B21、B31)を介して、既に公開されたウェブログB121、B221、B321をウェブログサーバB1、B2、B3から読み出して操作画面上に編集可能に表示させ、そこで編集されたデータを投稿データとして取得してもよい。
【0053】
さらに、投稿データ取得手段P102は、過去に作成した投稿データを投稿データ履歴としてウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納しておき、ウェブログのタイトル、カテゴリ、更新日時等で指定された投稿データを随時投稿データ履歴から読み出して操作画面上に編集可能に表示させ、そこで編集されたデータを投稿データとして取得してもよい。
【0054】
ウェブサイト一括更新手段P103は、ユーザ認証を要求する複数のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して更新するための手段である。
【0055】
ウェブサイト一括更新手段P103は、例えば、操作画面に更新ボタンを表示させておき、この更新ボタンが押下されると、ウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納されたアカウント情報を用いてウェブログサーバB1、B2、B3のそれぞれに自動的にログインする。
【0056】
その後、ウェブサイト一括更新手段P103は、ウェブログサーバB1、B2、B3のそれぞれに対応するウェブログAPI(B11、B21、B31)に従った関数と投稿データ取得手段P102により取得された投稿データとを用いて、ウェブログサーバB1、B2、B3のそれぞれに開設されたウェブログB121、B221、B321を一括して更新する。なお、ウェブサイト一括更新手段P103は、一括更新したウェブサイトの公開処理を同時に実行してもよい。
【0057】
更新ウェブサイト選択手段P104は、更新するウェブサイトを選択する手段であり、例えば、ウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納されたアカウント情報から既登録のウェブログに関する情報を読み出し、既登録のウェブログの一覧と既登録のウェブログのそれぞれに対応するオプションボタン(「更新する」、「更新しない」を選択するためのボタン)を操作画面に表示させ、更新するウェブログをユーザに選択させる。
【0058】
更新ウェブサイト選択手段P104は、「更新する」のオプションボタンが押下されたウェブログを一括更新するウェブログとして選択する。
【0059】
既登録のウェブログは、例えば、初期値としてオプションボタンの「更新する」が選択されており、ユーザは、更新を希望しないウェブログに対してオプションボタンの「更新しない」を選択する。
【0060】
アカウント登録手段P105は、ユーザ認証を要求するウェブサービスのアカウント情報を登録させるための手段であり、例えば、ユーザ登録画面を操作端末C1に表示させてウェブログ集中管理サーバP1を利用するためのユーザ登録と同時に、そのユーザが複数のウェブログサーバに開設したウェブログにアクセスするためのウェブログサーバ用ユーザIDやパスワード等をウェブログ毎に登録させる。
【0061】
また、アカウント登録手段P105は、ユーザ登録画面を表示させる「ユーザ登録画面表示ボタン」を操作画面に表示させ、ユーザによるアカウント情報の追加、変更、削除を随時可能とする。
【0062】
次に、ウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納された各種データについて説明する。
【0063】
図4は、ウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納されたアカウント管理データベースP121の構成を示す図であり、図5は、投稿データP122および投稿データ履歴P123の構成を示す図である。
【0064】
アカウント管理データベースP121は、ウェブログ集中管理サーバP1に登録されたユーザ毎のレコードで構成されるデータベースであり、各レコードは、ウェブログ集中管理サーバ用ユーザID、ウェブログ集中管理サーバ用パスワード、および、ウェブログに関する情報(以下、「ウェブログ情報」という。)で構成される。図4は、第1ユーザ、第2ユーザおよび第3ユーザのレコードを示す。
【0065】
ウェブログ情報は、ウェブログのURL、ウェブログサーバ用ユーザID、ウェブログサーバ用パスワード、選択フラグで構成され、図4は、第1ユーザが3つ、第2ユーザが2つ、第3ユーザが3つのウェブログ情報をそれぞれ有することを示す。
【0066】
ウェブログ情報の「選択フラグ」は、ウェブログ更新の有無を示すフラグであり、更新ウェブサイト選択手段P104は、この選択フラグの値に基づいてウェブログを更新するか否かを選択する。
【0067】
投稿データP122は、ウェブログを更新するために必要なデータであり、ウェブログのタイトル、カテゴリ、記事の本文およびウェブログサーバ用ユーザIDで構成され、ウェブログサーバ用ユーザIDをキーとしてアカウント情報に結合される。投稿データP122は、投稿データ取得手段P102により取得され、ウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納されるが、ウェブログ集中管理サーバP1のRAM上に一時的に格納され、ウェブログの一括更新が行われた後に投稿データ履歴P123としてハードディスクP12に格納されるようにしてもよい。
【0068】
投稿データ履歴P123は、ウェブログの更新に用いられた投稿データの履歴であり、投稿データP122を構成するウェブログのタイトル、カテゴリ、記事の本文およびウェブログサーバ用ユーザIDに、更新日時が付加されたデータである。また、投稿データ履歴P123も、投稿データP122と同様、ウェブログサーバ用ユーザIDをキーとしてアカウント情報に結合される。
【0069】
なお、投稿データ履歴P123は、更新日時以外にも、ユーザの入力に基づくキーワード等のタグ(分類情報)が付加されてもよい。更新日時やタグに基づいて過去の投稿データを抽出し、抽出した投稿データを編集してウェブログを更新するためである。
【0070】
次に、図6および図7を参照しながら、ウェブログ集中管理サーバP1が操作端末C1からの指示により複数のウェブログを一括更新する処理の流れについて説明する。
【0071】
最初に、ウェブログ集中管理サーバP1は、ユーザからのログイン要求を受けてユーザ認証手段P100によりユーザの認証を行う(ステップS1:ユーザ認証ステップ)。
【0072】
次に、ウェブログ集中管理サーバP1は、アカウント情報取得手段P101により、ウェブログ集中管理サーバP1を利用するユーザのウェブログ管理サーバ用ユーザIDとアカウント管理データベースP121とに基づいて、そのユーザが開設しているウェブログに関する情報(URL等)とそのウェブログを利用するために必要なウェブログサーバ用ユーザIDおよびパスワードとを取得する(ステップS2:アカウント情報取得ステップ)。
【0073】
次に、ウェブログ集中管理サーバP1は、投稿データ取得手段P102により、ウェブログの更新に利用される投稿データを取得する(ステップS3:投稿データ取得ステップ)。
【0074】
最後に、ウェブログ集中管理サーバP1は、アカウント情報取得手段P101により取得したウェブログサーバ用ユーザIDおよびパスワードと投稿データ取得手段P102により取得した投稿データとに基づいてウェブログを一括して更新し(ステップS4:ウェブサイト一括更新ステップ)、処理を終了させる。
【0075】
図7は、ウェブサイト一括更新ステップの詳細な流れを示すフローチャートである。
【0076】
ウェブログ集中管理サーバP1は、操作端末C1からのユーザリクエストを取得し、そのリクエストの内容(例えば、新規更新)を解析する(ステップS11)。リクエストの内容を解析したウェブログ集中管理サーバP1は、アカウント管理データベースP121からそのユーザが開設する全てのウェブログ(例えば、ウェブログB121、B221、B321)のアカウント情報を抽出し、リクエストの内容に応じた所定の処理を実行していないアカウントが存在するか否か(現時点では、何れのアカウントに対しても所定の処理を実行していない。)を判断する(ステップS12)。
【0077】
リクエストの内容に応じた所定の処理を実行していないアカウントが存在すると判断した場合(ステップS12のYES)、ウェブログ集中管理サーバP1は、所定の処理の対象となるウェブログ(例えば、ウェブログB121)を制御するためのウェブログAPI(例えば、ウェブログAPI(B11))を決定する(ステップS13)。
【0078】
次に、ウェブログ集中管理サーバP1は、決定したウェブログAPI(B11)を介してウェブログサーバB1にあるウェブログプログラムB120を実行させ(ステップS14)、所定の処理の成否をウェブログサーバB1から取得する(ステップS15)。
【0079】
所定の処理に失敗したとの通知を取得した場合(ステップS15のNO)、ウェブログ集中管理サーバP1は、操作端末C1にその旨を通知して(ステップS16)、ウェブログ一括更新ステップを終了させる。
【0080】
この場合、ウェブログ集中管理サーバP1は、例えば、3つのアカウントに対して所定の処理を実行する場合において、1番目のアカウントに関しては所定の処理に成功したとの通知を取得したが2番目のアカウントに関しては所定の処理に失敗したとの通知を取得したとき、3番目のアカウントに対する所定の処理を実行することなくウェブログ一括更新ステップを終了させてもよく、3番目のアカウントに対する所定の処理を実行してからウェブログ一括更新ステップを終了させてもよい。
【0081】
なお、所定の処理に失敗したとの通知を取得した場合(ステップS15のNO)、ウェブログ集中管理サーバP1は、既に成功した所定の処理を全てキャンセルしてもよく、或いは、既に成功した所定の処理をそのままにし、再度のリクエストの際に、前回失敗した所定の処理だけを再度実行させるようにしてもよい。
【0082】
所定の処理に成功したとの通知を取得した場合(ステップS15のYES)、ウェブログ集中管理サーバP1は、再度、リクエストの内容に応じた所定の処理を実行していないアカウントが存在するか否かを判断し(ステップS12)、ステップS12乃至15を繰り返す。
【0083】
その後、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブログ管理サーバ用ユーザIDに対応した全てのウェブログに対してリクエストの内容に応じた所定の処理を実行し、全てのウェブログに対する所定の処理が終了したと判断した場合に(ステップS12のNO)、操作端末C1に全てのウェブログに対する所定の処理が成功したことを通知して(ステップS16)、ウェブサイト一括更新ステップを終了させる。
【0084】
以上の構成により、本発明に係るウェブサイト管理システムは、複数のウェブサービスが提供するAPIを介して複数のウェブサービスを一括管理できるようにし、ウェブサービス毎にユーザIDやパスワードを入力してユーザ認証を受けることなく、複数のウェブサービスを利用して開設した複数のウェブサイトを一括して更新することができるので、複数のウェブサイトを個別に管理するユーザの利便性を向上させることができる。
【実施例2】
【0085】
次に、図8乃至図13を参照しながら、ウェブサイト管理システムの別の実施例について説明する。
【0086】
図8は、本発明に係るウェブサイト管理システムを適用したネットワークシステム200の構成例を示す図であり、ネットワークシステム200は、ウェブサーバW1が接続されている点で、図1に示すネットワークシステム100と相違する。なお、ネットワークシステム200では、複数のウェブサーバがネットワークNに接続されてもよい。
【0087】
図9は、操作端末C1からウェブサーバW1およびウェブログ集中管理サーバP1を介してウェブログサーバB1、B2、B3に記憶されたウェブログB121、B221、B321を更新する処理の流れを示す図であり、ウェブサーバW1を介する点で、図2に示す処理の流れと相違する。その他の処理の流れは、図2のネットワークシステム100と共通するので、共通する構成要素は同じ参照符号を用いて説明する。
【0088】
ウェブサーバW1は、ウェブページの閲覧を希望する者にウェブページを送信するためのウェブサーバプログラムW120を搭載したサーバ装置であり、個人、団体、企業等が開設したウェブサイトW121を構成するウェブページを格納するための記憶手段であるハードディスクW12を備える。なお、記憶手段は、半導体メモリ等、他の書き換え可能な記憶装置であってもよい。
【0089】
ウェブサイトW121は、広告素材を提供するアフィリエイトサイト、オンラインショップを運営するEC(Electronic Commerce)サイト、または、規格データを提供する規格データ提供サイト等であり、ウェブログサーバB1、B2、B3と同様に、ウェブサーバを特定するための識別子(URL)を有する。
【0090】
図10は、操作端末C1に表示される画面の表示例であり、図10(a)がECサイトであるウェブサイトW121が扱う商品のウェブページG1、図10(b)がログイン画面G2、図10(c)が投稿データを操作する操作画面G3の表示例である。
【0091】
図10(a)において、D1は商品の画像、D2は商品の内容を説明する文章、D3は操作画面を表示させるためのボタン、D4はパーマリンクのためのURL、D5は、トラックバックのためのURLをそれぞれ示し、D3が押下されるとログイン画面G2が表示される。
【0092】
また、図10(b)において、D6はウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDの入力フォーム、D7はパスワードの入力フォーム、D8はログインボタン、D9は新規ユーザ登録画面へのリンクをそれぞれ示す。D7およびD8の入力フォームにウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードがそれぞれ入力され、D8が押下されると操作画面G3が表示される。D9が押下されると、アカウント登録手段P105が呼び出される。
【0093】
また、図10(c)において、D10はウェブログのタイトルを入力するための入力フォーム、D11は投稿日の入力フォーム、D12は本文の入力フォーム、D13は投稿ボタン、D14は参照先記事の内容等を評価するためのラジオボタンをそれぞれ示す。D10乃至D12が編集、削除等され、評価が設定され、D13が押下されると投稿データが公開される。
【0094】
ウェブログ集中管理サーバP1は、ネットワークシステム200上のウェブログ集中管理サーバP1以外のサーバ装置がウェブログ管理プログラムP120を利用できるようにするウェブログ管理API(P11)を有する。
【0095】
ウェブログ管理API(P11)を利用することにより、例えば、ウェブサーバW1のウェブページG1は、ウェブログ集中管理サーバP1に搭載されたウェブログ管理プログラムP120の各種機能を呼び出して利用することが可能となる。
【0096】
最初に、操作端末C1は、ユーザからの指示に基づき、ウェブサーバW1のハードディスクW12に格納されたウェブサイトW121の閲覧要求をウェブサーバW1に送信する。なお、ウェブサイトW121は、ウェブログ管理API(P11)を介してウェブログ管理プログラムP120の機能を透過的に利用する。
【0097】
閲覧要求を受信したウェブサーバW1は、ウェブサーバプログラムW120によりウェブサイトW121に関する情報(例えば、HTMLデータ)を操作端末C1に送信する。
【0098】
また、ウェブサーバW1は、ウェブログサーバB1、B2、B3に開設されたウェブログB121、B221、B321を編集、削除等させる操作画面G3を呼び出すボタンD3をウェブページG1のコンテンツと共に操作端末C1の表示画面に表示する。
【0099】
ここで、「コンテンツ」とは、デジタルデータで表現された文章、音楽、画像、映像、データベース、アニメーション、プログラム等またはそれらの組み合わせをいう。
【0100】
操作端末C1に表示された操作画面G3を介してウェブログの内容を編集し、或いは、新規な記事を作成したユーザは、それら既存のウェブログの内容を編集して得たデータ、または、新規に作成して得たデータを投稿データとして用いウェブログB121、B221、B321を更新する。
【0101】
ウェブサーバW1は、操作端末C1に表示される操作画面G3に投稿ボタンD13を配置し、投稿ボタンD13が押下された場合に、そのイベントに対応する関数を呼び出す。この関数は、ウェブログ集中管理サーバP1が提供するウェブログ管理API(P11)を介してウェブログ管理プログラムP120を利用するための関数である。
【0102】
ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブサーバW1から関数の呼び出しがあると、ウェブログサーバB1、B2、B3が提供するウェブログAPI(B11、B21、B31)を利用するウェブログ管理プログラムP120を実行する。
【0103】
ウェブログ管理プログラムP120は、アカウント管理データベースP121に基づいて、編集または削除しようとするウェブログが格納されたウェブログサーバを特定し、特定したウェブログサーバが提供するウェブログAPIを介して、そのウェブログサーバが備える投稿機能、編集機能、削除機能またはトラックバック機能等を関数として呼び出す。
【0104】
ウェブログサーバB1、B2、B3は、ウェブログ集中管理サーバP1から関数の呼び出しがあると、投稿機能、編集機能、削除機能またはトラックバック機能等の各種機能を実行し、実行結果をウェブログ集中管理サーバP1に返す。
【0105】
この構成により、操作端末C1のユーザは、操作端末C1の表示画面に表示されたウェブサイトW121のウェブページG1とウェブログ集中管理サーバP1が提供するウェブログ管理API(P11)とを介してウェブログ集中管理サーバP1におけるウェブログ管理プログラムP120の各種機能を呼び出し、さらに、ウェブログAPI(B11、B21、B31)を介してウェブログサーバB1、B2、B3におけるウェブログプログラムB120、B220、B320の各種機能を呼び出すことができる。
【0106】
これにより、操作端末C1のユーザは、ウェブサイトW121のウェブページG1からウェブログサーバB1、B2、B3に開設されたウェブログB121、B221、B321を一括して編集したり、或いは、削除したりすることができる。
【0107】
図11は、ネットワークシステム200におけるウェブログ集中管理サーバP1の制御部P10の構成例を示す図であり、ウェブサイト情報格納手段P106を有する点で図3に示すネットワークシステム100の制御部P10と相違する。なお、ネットワークシステム200のウェブログ集中管理サーバP1におけるウェブログ管理プログラムP120は、これら手段を実行させるプログラムにより構成され、ウェブサイトW1のHTMLデータ内に記述された関数によって呼び出される。
【0108】
ユーザ認証手段P100は、ウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードを入力するためのログイン画面G2を表示させ、ユーザが入力したウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードからウェブログ管理プログラムP120を利用するユーザを認証する。
【0109】
また、ユーザ認証手段P100は、ウェブサイトW121にログインするために使用したユーザIDおよびパスワードをウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードとして利用し、或いは、セッション識別子やウェブサーバW1が端末装置C1に記憶させたクッキーを利用してユーザの認証を行ってもよい。
【0110】
アカウント情報取得手段P101は、ユーザ認証手段P100により認証されたユーザのウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDに対応付けて記憶されたウェブログサーバ毎のアカウント情報をアカウント管理データベースP121から読み出して取得する。
【0111】
投稿データ取得手段P102は、新規に公開しようとするウェブログのタイトル、カテゴリ、記事の本文等を入力するための入力フォームやプルダウンメニューを操作画面G3中に表示させ、入力フォーム等に入力されたデータを投稿データとして取得する。
【0112】
また、投稿データ取得手段P102は、ウェブログAPI(B11、B21、B31)を介して、既に公開されたウェブログB121、B221、B321のデータ(記事等)を操作画面G3上に編集可能に表示させ、そこで編集されたデータを投稿データとして取得してもよい。
【0113】
さらに、投稿データ取得手段P102は、ウェブログのタイトル、カテゴリ、更新日時等で指定された投稿データを随時投稿データ履歴から読み出して操作画面G3上に編集可能に表示させ、そこで編集されたデータを投稿データとして取得してもよい。
【0114】
ウェブサイト一括更新手段P103は、操作画面G3に表示された投稿ボタンD13が押下されると、ウェブログサーバB1、B2、B3のそれぞれに自動的にログインし、ウェブログB121、B221、B321を一括して更新する。
【0115】
更新ウェブサイト選択手段P104は、更新可能なウェブログとオプションボタンとをウェブサイトW121のウェブページにリスト表示させ、更新するウェブログを選択させる。
【0116】
アカウント登録手段P105は、ユーザ登録のための入力フォームをウェブサイトW121のウェブページに表示し、ウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDおよびパスワードを登録させ、かつ、そのユーザがウェブログサーバに開設したウェブログにアクセスするためのウェブログサーバ用ユーザIDやパスワード等をウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDに関連付けて登録させる。
【0117】
また、アカウント登録手段P105は、ユーザ登録画面表示ボタン等によりユーザ登録のための入力画面を表示させ、ユーザによるアカウント情報の追加、変更、削除を随時可能としてもよい。
【0118】
ウェブサイト情報格納手段P106は、ウェブサイト情報をウェブログ集中管理サーバP1の記憶手段に格納する手段であり、例えば、ウェブサイトW121から送信されるウェブサイト情報を受信してハードディスクP12の所定場所に格納する。
【0119】
「ウェブサイト情報」とは、データの検索に用いられるメタデータであり、例えば、参照先ウェブサイトに掲載された、商品の統一コードであるJAN(Japanese Article Number)やEAN(European Article Number)等で表される商品データ、書籍を管理する国際規格であるISBN(International Standard Book Number)で表される書籍データ、都道府県コード(JIS X 0401)や市区町村コード(JIS X 0402)等で表される地理データ、音楽CDに収録された楽曲に関する情報であるCDDB(Compact Disc Data Base)データ、テレビ番組管理システムであるVCR plusのGコードで表される番組データ、または、参照先ウェブサイトの管理者等によって設定された関連キーワード等がある。
【0120】
また、ウェブサイト情報は、参照元であるウェブログの管理者(ユーザ)によってウェブログの記事に能動的に設定された(例えば、単語をカギ括弧で囲うことにより設定される。)キーワードであってもよく、ウェブログの記事から形態素解析により抽出されたキーワードであってもよい。
【0121】
また、ウェブサイト情報は、図10(c)の操作画面G3におけるラジオボタンD14により設定された参照先ウェブページ掲載商品の購入希望度や期待度等を表す評価であってもよい。
【0122】
ウェブサイトW121は、ウェブサイト情報格納手段P106を呼び出すための関数を所定のイベントに関連付けてHTMLデータ中に記述し、その関数の引数としてウェブサイト情報を予め設定する。
【0123】
ウェブサイト情報格納手段P106は、所定のイベントが実行された場合(例えば、ウェブサイト一括更新手段P103が実行された場合)、ウェブサイトW121からウェブログ管理API(P11)を介して呼び出され、その引数として設定されたウェブサイトW121のウェブサイト情報をウェブサイトW121から取得する。
【0124】
例えば、ウェブサイトW121は、ウェブページG1が商品Aを紹介するウェブページである場合、引数として「JANコードであること」、および、「商品AのJANコード」を設定する。
【0125】
ウェブサイト情報格納手段P106は、操作画面G3の投稿ボタンD13が押下された場合に、ウェブサイトW121から呼び出され、「JANコードであること」、および、「商品AのJANコード」をウェブサイトW121から受信する。
【0126】
その後、ウェブサイト情報格納手段P106は、取得したウェブサイト情報を投稿データに付与してハードディスクP12に格納する。ウェブサイト情報格納手段P106は、例えば、図12に示すように、投稿データP122Aおよび更新履歴データP123AにJANコードおよびウェブページG1のURL(参照ウェブページURL)を付与して格納する。
【0127】
図13は、ネットワークシステム200におけるウェブサイト一括更新ステップの詳細な流れを示すフローチャートである。図13に示す処理の流れは、図7に示すネットワークシステム100における処理の流れと比較すると、点線枠で囲われたステップS27およびステップS28において相違する。なお、その他の処理の流れは、図7に示すネットワークシステム100における処理の流れと同じである。
【0128】
ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブサイトW121を介して操作端末C1からのユーザリクエストを取得し、そのリクエストの内容(例えば、新規更新)を解析する(ステップS21)。
【0129】
リクエストの内容を解析したウェブログ集中管理サーバP1は、アカウント管理データベースP121からそのユーザが開設する全てのウェブログ(例えば、ウェブログB121、B221、B321)のアカウント情報を抽出し、リクエストの内容に応じた所定の処理を実行していないアカウントが存在するか否かを判断する(ステップS22)。
【0130】
全てのウェブログに対する所定の処理が終了したと判断した場合(ステップS22のNO)、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブサイト情報格納手段P106(関数)の引数としてウェブサイトW121に登録され、或いは、設定されたウェブサイト情報を、ウェブログ管理API(P11)を介して取得し(ステップS27)、取得したウェブサイト情報を投稿データおよび投稿データ履歴に関連付けて格納する(ステップS28)。なお、投稿データおよび投稿データ履歴は、ウェブログ管理サーバ用ユーザIDをキーとして各ウェブログサーバのウェブログに関連付けられており(図4および図12参照。)、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブサイト情報に基づいて特定のウェブログを抽出したり、分類表示したりすることができる。
【0131】
以上の構成により、ウェブログ集中管理サーバP1は、ECサイトやアフィリエイトサイト等の所定のウェブページを介して複数のウェブログサーバに開設されたウェブログを一括更新する機能を提供するので、ECサイトやアフィリエイトサイトに掲載された商品に関する記事等、所定のウェブサイトに関する記事を複数のウェブログに一括して公開したいユーザの利便性を向上させることができる。
【0132】
また、ウェブログ集中管理サーバP1は、所定のウェブサイトを介して複数のウェブログサーバに開設されたウェブログを一括更新する機能を提供することにより、閲覧者を所定のウェブサイトに惹きつけ、所定のウェブサイトまたはそのウェブページの閲覧者を増大させることができる。
【0133】
また、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブログの一括更新に合わせてウェブサイト情報を収集し格納することにより、投稿データの内容がどのような事柄に関するものであるかを管理することができ、例えば、JANコードが付与された全てのウェブログのリストを表示させたり、所定の商品に対応するJANコードが付与されたウェブログのリストのみを表示させたり、所定の参照ウェブページURLに関連するウェブログのリストのみを表示させたりする等、ウェブログの分類表示を可能とする。
【0134】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0135】
例えば、上述の実施形態では、投稿データ履歴P123をウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納するが、ウェブログのタイトル、カテゴリ、更新日時およびウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDを履歴としてハードディスクP12に格納しておき、ウェブログの本文については、タイトル、カテゴリ、更新日時またはウェブログ集中管理サーバ用ユーザIDに基づいてウェブログサーバから読み出すようにしてもよい。
【0136】
これにより、ウェブログ集中管理サーバP1は、ウェブサイト管理システムの提供に必要なハードディスクP12の容量を低減させることができる。
【0137】
また、上述の実施形態では、ウェブサイト一括更新手段P103により複数のウェブログサーバに開設された複数のウェブログを一括して更新するが、CMS(Contents Management System)の一つであるウィキを利用したウィキページ等、APIが公開されたウェブサービスを利用して開設されるウェブサイトを一括更新の対象としてもよく、ウェブログ、ウィキページ等を一括して更新するようにしてもよい。
【0138】
これにより、ウェブサイト管理システムは、同じ種類のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して更新できるばかりでなく、異なる種類のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して更新することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0139】
また、上述の実施形態では、ウェブログのタイトル、カテゴリ、記事の本文を共通としながら複数のウェブログを一括して更新するが、タイトルまたはカテゴリをウェブログ毎に変更させ、記事の本文のみを共通としながら複数のウェブログを一括して更新するようにしてもよく、記事の本文に埋め込まれる画像データのみをウェブログ毎に変更させ、記事の本文のテキストデータ部分を共通としながら複数のウェブログを一括して更新するようにしてもよい。
【0140】
これにより、ウェブサイト管理システムは、内容が全く等しいウェブログを複数生成するばかりでなく、内容が部分的に異なる複数のウェブログを簡単に生成することが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0141】
また、上述の実施例1では、ユーザは、記事本文にウェブサイトW121へのハイパーリンクを設定しておけばウェブログB121、B221、B321からウェブサイトW121へのハイパーリンクを簡単に一括生成することができるが、ウェブサイト一括更新手段P103は、ウェブログB121、B221、B321を一括更新する際に、ウェブログB121、B221、B321からウェブサイトW121へのハイパーリンクを自動的に設定するようにしてもよい。
【0142】
これにより、ウェブログ集中管理サーバP1の機能を提供するウェブサイトW121は、ユーザがウェブログ集中管理サーバP1を利用して一括更新したウェブログのそれぞれに、ウェブサイトW121へのハイパーリンクを設置させることができ、より多くの閲覧者をウェブサイトW121に誘導することができる。
【0143】
また、ウェブログ管理プログラムP120は、ウェブログAPIを介してウェブログプログラムのトラックバック機能を利用し、所定のトラックバックURL(Uniform Resource Locator)にPing送信させるようにしてもよい。所定のトラックバックURLは、例えば、アカウント情報の一つとしてウェブログ毎にウェブログ集中管理サーバP1のハードディスクP12に格納され、追加、編集、削除ができるものとし、Pingサーバ等の複数のURLが指定されてもよい。
【0144】
また、ウェブログ管理プログラムP120は、ウェブログAPIを介してウェブログプログラムのRSS生成機能を利用し、ウェブログの更新情報となるRSSフィードを各ウェブログサーバに生成させ、そのRSSフィードを配信させるようにしてもよい。
【0145】
これにより、ウェブサイト管理システムは、ウェブログが更新されたことを迅速かつ広範囲に通知することが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】本発明に係るウェブサイト管理システムを適用したネットワークシステムの構成例を示す図(その1)である。
【図2】複数のウェブログを一括更新する場合における、操作端末、ウェブサーバ、ウェブログ集中管理サーバおよびウェブログサーバの関係を示す模式図(その1)である。
【図3】ウェブログ集中管理サーバにおける制御部の構成例を示す図(その1)である。
【図4】アカウント情報の構成を示す図である。
【図5】投稿データおよび投稿データ履歴の構成を示す図(その1)である。
【図6】複数のウェブログを一括更新する処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】ウェブログ一括更新処理の流れを示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明に係るウェブサイト管理システムを適用したネットワークシステムの構成例を示す図(その2)である。
【図9】複数のウェブログを一括更新する場合における、操作端末、ウェブサーバ、ウェブログ集中管理サーバおよびウェブログサーバの関係を示す模式図(その2)である。
【図10】操作端末に表示される画面の表示例である。
【図11】ウェブログ集中管理サーバにおける制御部の構成例を示す図(その2)である。
【図12】投稿データおよび投稿データ履歴の構成を示す図(その2)である。
【図13】ウェブログ一括更新処理の流れを示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0147】
100、200 ネットワークシステム
B1、B2、B3 ウェブログサーバ
B10、B20、B30、P10、W10 制御部
B11、B21、B31 ウェブログAPI
B12、B22、B32、P12、W12 ハードディスク
B120、B220、B320 ウェブログプログラム
B121、B221、B321 ウェブログ
C1 操作端末
G1 ウェブページ
G2 ログイン画面
G3 操作画面
P1 ウェブログ集中管理サーバ
P11 ウェブログ管理API
P100 ユーザ認証手段
P101 アカウント情報取得手段
P102 投稿データ取得手段
P103 ウェブサイト一括更新手段
P104 更新ウェブサイト選択手段
P105 アカウント登録手段
P106 ウェブサイト情報格納手段
P120 ウェブログ管理プログラム
P121 アカウント管理データベース
P122、P122A 投稿データ
P123、P123A 投稿データ履歴
W1 ウェブサーバ
W120 ウェブサーバプログラム
W121 ウェブサイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して管理するウェブサイト管理システムであって、
ネットワーク接続された操作端末を操作するユーザを認証するユーザ認証手段と、
前記複数のウェブサービスのそれぞれを利用するためのアカウントに関する情報とユーザ情報とを対応付けて記憶するアカウント管理データベースから、前記ユーザ認証手段により認証されたユーザのユーザ情報に基づいて前記アカウントに関する情報を取得するアカウント情報取得手段と、
前記複数のウェブサイトに投稿する投稿データを取得する投稿データ取得手段と、
前記アカウント情報取得手段により取得された前記アカウントに関する情報と前記投稿データ取得手段により取得された前記投稿データとに基づいて前記複数のウェブサイトを一括して更新するウェブサイト一括更新手段と、
を備えることを特徴とするウェブサイト管理システム。
【請求項2】
前記複数のウェブサイトのうち更新するウェブサイトを選択する更新ウェブサイト選択手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のウェブサイト管理システム。
【請求項3】
前記ウェブサービスの前記アカウントに関する情報を前記ユーザ認証手段により認証されたユーザに対応させて登録するアカウント登録手段、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のウェブサイト管理システム。
【請求項4】
前記投稿データ取得手段により一のウェブサイトを介して投稿データを取得した場合に、前記一のウェブサイトの内容を示すウェブサイト情報を前記投稿データに関連付けてデータベースに格納するウェブサイト情報格納手段、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のウェブサイト管理システム。
【請求項5】
複数のウェブサービスを利用して開設された複数のウェブサイトを一括して管理するウェブサイト管理方法であって、
ネットワーク接続された操作端末を操作するユーザを認証するユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証ステップにおいて認証されたユーザに対応する情報であり、前記複数のウェブサービスのそれぞれを利用するためのアカウントに関する情報を取得するアカウント情報取得ステップと、
前記複数のウェブサイトに投稿する投稿データを取得する投稿データ取得ステップと、
前記アカウント情報取得ステップにおいて取得された前記アカウントに関する情報と前記投稿データ取得ステップにおいて取得された前記投稿データとに基づいて前記複数のウェブサイトを一括して更新するウェブサイト一括更新ステップと、
を有することを特徴とするウェブサイト管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載のウェブサイト管理方法をコンピュータに実行させるウェブサイト管理プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のウェブサイト管理プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−27043(P2008−27043A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−196915(P2006−196915)
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【出願人】(500186055)株式会社ガイアックス (8)
【Fターム(参考)】