説明

エアゾール整髪剤

【課題】塗布時の破泡感や冷涼感が強く、スプレーするだけで髪の根元や髪全体に浸透し髪になじみやすく、頭皮をすっきりと、髪をサラサラに整髪でき、かつ整髪性を有し、しかも、吐出直後のアフタードローの抑制されたエアゾール整髪剤の提供。
【解決手段】次の成分(A)〜(E)
(A)整髪性ポリマー:0.005〜15質量%
(B)数平均分子量10万以上のポリエチレンオキサイド:0.005〜1質量%
(C)界面活性剤:0.05〜3質量%
(D)エタノール:35〜70質量%
(E)水:20〜62質量%
を含有する原液、及び(F)噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール整髪剤、具体的には吐出した剤が破泡感を与える整髪剤に関する。
【背景技術】
【0002】
整髪剤のうち、原液を泡状に吐出させるエアゾール整髪剤においては、吐出した泡の破泡感が強く感じられるものが望まれている。
【0003】
このような強い破泡感を目的としたエアゾール組成物としては、例えば、水溶性高分子、界面活性剤及び1〜30重量%の低級アルコールを含有する水性原液と沸点−5℃以下の液化ガスを使用したエアゾール組成物が提案されている(特許文献1)。また、l-メントール、増粘剤、界面活性剤、低級アルコール及び水をそれぞれ一定量含有する原液と液化石油ガスを使用したエアゾール消炎鎮痛組成物が提案されている(特許文献2)。
【0004】
これらはいずれも、パチパチと音を立てて破泡する、破泡音が強く感じられるというものであるが、前者は、吐出後に噴出口付近に泡がたまる、いわゆる「アフタードロー」が発生し易く、美感上好ましくないという問題や、また好ましいとされている態様では髪へのなじみや破泡感が劣るという問題がある。エアゾール組成物は、容器を振盪して内部の噴射剤を原液中に乳化・分散させて使用することから、アフタードローにより噴出口付近にたまった泡が、次回の使用の際に飛び散り、床や衣服を汚してしまうことがあり、その発生を抑制することが望まれている。
【0005】
また、後者は整髪剤を対象とするものではないが、もし整髪剤に適用した場合であっても、当該文献に記載された態様では、髪へのなじみ、破泡感、髪のまとまりが劣るものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003-335629号公報
【特許文献2】特開2001-335468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、適用時から適用後にかけての破泡感や冷涼感が強く、スプレーするだけで髪の根元や髪全体に浸透し髪になじみやすく、頭皮をすっきりと、髪をサラサラにでき、かつ整髪性を有し、しかも、吐出直後のアフタードローを抑制した整髪剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、エアゾール原液において、整髪性ポリマーと特定の分子量のポリエチレンオキサイドを併用し、多量のエタノールを含有させることにより、上記課題が解決できることを見出した。
【0009】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(E)
(A)整髪性ポリマー:0.005〜15質量%
(B)数平均分子量10万以上のポリエチレンオキサイド:0.005〜1質量%
(C)界面活性剤:0.05〜3質量%
(D)エタノール:35〜70質量%
(E)水:20〜62質量%
を含有する原液、及び(F)噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤を提供するものである。
【0010】
また本発明は、整髪性ポリマー、界面活性剤、エタノール、及び水を含有する粘度1〜12 mPa・sである原液、並びに沸点が-50〜0℃の噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤を、髪乃至頭皮に直接適用し、直ちに外力を加える整髪方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のエアゾール整髪剤は、適用時から適用後にかけての破泡感や冷涼感が強く、スプレーするだけで髪の根元や髪全体に浸透し髪になじみやすく、頭皮をすっきりと、髪をサラサラにでき、かつ整髪性を有し、しかも、吐出直後のアフタードローが抑制されたものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔定義〕
本明細書において「発泡」とは、整髪剤中の噴射剤が気化することにより、剤自体が自発的に泡状になることをいう。
本明細書において「破泡」とは、外力や熱などにより、噴射剤の気化が急激に起こることで整髪剤の泡が壊れることをいい、本発明においては、この破泡の際、パチパチという音を伴い、また気化熱で適用対象に冷涼感を与える。
【0013】
〔(A):整髪性ポリマー〕
成分(A)の整髪性ポリマーとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン-9;特開平2-180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;特開平8-291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;ユカフォーマーR205、同M-75(三菱化学社)、RAMレジン(大阪有機化学社)等の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー;ダイヤフォーマーZ-712(三菱化学社)等の(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー;ダイヤフィックスC-601(三菱化学社)等の(ビニルアミン/ビニルアルコール)コポリマー;プラスサイズL-9540B(互応化学社)等のアクリル樹脂アルカノールアミン液;ウルトラホールド8、同Strong(以上、BASF社)等のアクリル酸/アクリル酸アミド/アルキル酸エチル共重合体;ルビフレックスSilk(BASF社)等のアクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコン共重合体液;ルビセットP.U.R.(BASF社)等のポリウレタン-1;ルビスコールプラス(BASF社)等のポリビニルカプロラクタム;ルビマー100P、同30E(以上、BASF社)等のアクリル酸アルキル共重合体;アンフォーマーSH-701、同28-4910、同LV-71、同LV-47(以上、ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー;アンフォーマーV-42(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コポリマー;レジン28-2930(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等の(VA/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー;ダイナムX(ナショナル・スターチ&ケミカル社)等のポリウレタン-14・AMP-アクリレーツコポリマー;ガフカット440、同734(ISP社)等のポリクオタニウム-11;ガフカット HS-100(ISP社)等のポリクオタニウム-28;ガントレッツES-225(ISP社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー;アクアフレックスSF-40(ISP社)等の(PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー;アクアフレックスFX-64(ISP社)等の(イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミド)コポリマー;スタイリーゼW-20(ISP社)等のポリクオタニウム-55;スタイリーゼCC-10(ISP社)等の(ビニルピロリドン/アクリル酸DMAPA)コポリマー;PVP/VA735(ISP社)等の(ビニルピロリドン/VA)コポリマー;ルビスコールK-12、17、30、60、80、90(以上、BASF社)、PVP K-15、30、60、90(以上、ISP社)等のポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0014】
上記整髪性ポリマーの中でも、ポリシリコーン-9、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、ポリクオタニウム-11、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー、ポリビニルピロリドンが好ましく、特にポリシリコーン-9が好ましい。
【0015】
成分(A)の整髪性ポリマーのうち最も好ましいポリシリコーン-9について説明する。
ポリシリコーン-9としては、オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1)
【0016】
【化1】

【0017】
〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、重量平均分子量が12,000〜500,000であるオルガノポリシロキサンが挙げられる。
【0018】
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、
【0019】
【化2】

【0020】
等が挙げられる。特に、窒素原子を含む炭素数2〜5のアルキレン基が好ましい。また、一般式(1)中のR1で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基等が挙げられ、R1で示されるシクロアルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げられ、アラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチルアルキル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。
【0021】
ポリシリコーン-9は、公知の方法により製造することができ、例えば特開平7-133352号公報に記載の方法に従って、下記一般式(2)
【0022】
【化3】

【0023】
〔式中、R2は同一又は異なって、炭素数1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基を示し、R3及びR4はそれぞれR2と同一の基を示すか又は下記式
【0024】
【化4】

【0025】
で表される基を示し、R5は上記式で表される基を示し、aは100〜4000の整数を示し、bは1〜300の整数を示す。〕
で表されるオルガノポリシロキサンと、下記一般式(3)
【0026】
【化5】

【0027】
〔式中、R1及びnは前記と同義である。〕
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
【0028】
ここで、環状イミノエーテル(3)の開環重合は、例えばLiebigs Ann. Chem., p996〜p1009(1974)に記載の方法に従って行うことができる。重合開始剤は、求電子反応性の強い化合物、例えばベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸等の強酸のメチル、エチル、3-プロペニル、ベンジルエステルなどを用いることができる。特に、トルエンスルホン酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル等を好ましく用いることができる。環状イミノエーテル(3)として例えば2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、ポリ(N-アシルエチレンイミン)(式(1)中、n=2に相当)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、ポリ(N-アシルプロピレンイミン)(式(1)中、n=3に相当)が得られる。
【0029】
上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)鎖とシリコーン鎖との連結方法には、カルボキシ基と水酸基との縮合によるエステルの形成反応;カルボキシル基とアミノ基との縮合によるアミドの形成反応;ハロゲン化アルキル基と1級、2級あるいは3級アミノ基とによる2級、3級あるいは4級アンモニウムの形成反応;Si−H基のビニル基への付加反応;エポキシ基とアミノ基とによるβ-ヒドロキシアミン形成反応など多くの手法を利用することができる。このうち、特開平2-276824号公報、特開平4-85334号公報、特開平4-85335号公報、特開平4-96933号公報等に開示されているように、環状イミノエーテルをカチオン開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)に式(2)で表されるオルガノポリシロキサン、すなわち側鎖に前記置換基を有する変性オルガノポリシロキサンを反応させる方法が簡便かつ有効である。
【0030】
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン重合で得たポリ(N-アシルアルキレンイミン)の反応性末端との反応は、例えば以下のようにして行うことができる。開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜150℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上記一般式(3)で表される環状イミノエーテルを一括投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量することにより追跡することができる。環状イミノエーテルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができるが、オルガノポリシロキサン中のアミノ基1モルに対してポリ(N-アシルアルキレンイミン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好ましい。以上の如き反応によって、ポリジメチルシロキサンにポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマー又はグラフトポリマーを得ることができる。
【0031】
ポリシリコーン-9において、オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比は98/2〜40/60であるが、セット性とその持続性の向上の観点、特に毛先のまとまりとその持続性の向上の観点から、95/5〜65/35、更には93/7〜68/32、更には90/10〜70/30が好ましい。なお、この質量比は、成分(A)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H−NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
【0032】
また、ポリシリコーン-9の隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg)は、セット性とその持続性の向上の観点から、1500〜3500、更には1600〜3200、更には1700〜3000が好ましい。
【0033】
ここで、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのA4と、y+1個のR22SiO単位とから構成されるセグメントをいう。
【0034】
【化6】

【0035】
〔式中、R2は前記と同じ意味を示し、R6はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、Zはポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R7は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。〕
【0036】
MWgは、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができ、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
【0037】
MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(Csi)とポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)を用いて下記式により求めることができる。
【0038】
【数1】

【0039】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定法により測定される数平均分子量をいい、好ましくは500〜10000、より好ましくは800〜1600、より好ましくは850〜1500、更に好ましくは900〜1400である。これにより、セット性とその持続性をより一層向上させることができる。
【0040】
ポリシリコーン-9において、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(2)の重量平均分子量は、水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさ、及びセット性とその持続性向上の観点から、10,000〜100,000、更には20,000〜80,000、更には30,000〜60,000が好ましい。なお、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(2)の平均分子量は、GPCにより下記測定条件で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
【0041】
カラム :Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液 :1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :UV
サンプル :50μL
【0042】
ポリシリコーン-9の重量平均分子量は、12,000〜500,000であるが、セット性とその持続性をより一層向上させる観点から、12,000〜150,000、更には24,000〜120,000、更には37,000〜92,000が好ましい。なお、成分(B)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(2)の重量平均分子量と、前述のオルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント)との質量比から求めることができる。
【0043】
これら整髪性ポリマーは、成分(A)として2種以上を併用することもでき、またその含有量は、髪へのなじみ、破泡感、髪のまとまりを向上する観点より、本発明のエアゾール整髪剤における原液中の0.005〜15質量%とされるが、0.01〜10質量%、特に0.05〜5質量%が好ましい。
【0044】
〔(B):ポリエチレンオキサイド〕
成分(B)のポリエチレンオキサイドは、数平均分子量10万以上のものであるが、数平均分子量が10万〜1000万、更には20万〜650万、更には30万〜500万のものが好ましい。この分子量範囲とすることにより、原液と噴射剤とを水中油型に乳化して噴射剤を原液中に良好な混合状態で取り込むことができ、その結果、噴射剤による発泡を抑制して、塗布時に強い破泡音と冷涼感を得ることができる。
【0045】
成分(B)の含有量は、髪へのなじみ、破泡感と冷涼感を向上させる観点から、本発明のエアゾール整髪剤の原液中0.005〜1質量%であり、好ましくは0.01〜0.8質量%、更に好ましくは0. 015〜0.5質量%である。
【0046】
〔(C):界面活性剤〕
本発明のエアゾール整髪剤には、溶剤の可溶化、分散性等を含めた系の安定性、及び感触向上の点から、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン界面活性剤のいずれをも使用できる。
【0047】
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩が挙げられ、なかでもモノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましい。具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0048】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。原液と噴射剤との混合状態を良好なものとし、吐出直後の発泡を抑制して頭皮までの浸透を促進し、かつ後述するような使用法により得られる破泡感を強化する観点から、HLBが9〜17、更には10〜15、特に11〜12であるものが好ましい。
【0049】
両性界面活性剤としてはイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。
【0050】
アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。
【0051】
上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
【0052】
これら界面活性剤のうち、感触の点からは、カチオン界面活性剤が好ましく、破泡感と冷涼感を強化する点からは、非イオン界面活性剤が好ましい。
【0053】
界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤の可溶化、油剤の乳化等を含めた系の安定性の点から、その含有量は、本発明のエアゾール整髪剤の原液中0.05〜3質量%であり、好ましくは0.1〜2質量%、更に好ましくは0.2〜1質量%である。
【0054】
〔(D):エタノール〕
成分(D)のエタノールの含有量は、アフタードローの抑制、噴射後の整髪剤の凍結防止と共に、良好な破泡感と冷涼感が得られるものとする観点から、本発明のエアゾール整髪剤における原液中35〜70質量%であり、好ましくは36〜60質量%、更に好ましくは37〜55質量%である。
【0055】
〔(E):水〕
成分(E)の水の含有量は、整髪剤を適切な粘度とし、噴射後の整髪剤をすばやく乾燥させ、良好な破泡感と冷涼感が得られるものとする観点から、本発明のエアゾール整髪剤における原液中20〜62質量%であり、好ましくは40〜61質量%、更に好ましくは45〜60質量%である。
【0056】
〔任意成分〕
本発明のエアゾール整髪剤の原液には、通常エアゾール整髪剤に使用される各種成分、例えば、pH調整剤、ビタミン類、蛋白質、アミノ酸類、生薬類、冷涼感付与剤(メントール等)、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等を、目的に応じて配合することができる。
【0057】
〔(F):噴射剤〕
成分(F)の噴射剤としては、液化天然ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、炭酸ガス、窒素ガス、これらの混合物等が挙げられる。また、HFC-152a等の代替フロンを使用することもできる。噴射剤としては、良好な破泡感と冷涼感が得られるものとする観点から、沸点が-50℃〜0℃、更には-40℃〜-20℃であるものが好ましく、具体的にはLPGが好ましい。噴射剤の量は、良好な破泡感と冷涼感が得られるものとする観点から、成分(A)〜(E)及び任意成分からなる原液と噴射剤の質量比で、原液/噴射剤=80/20〜20/80であるが、更には70/30〜30/70、特に60/40〜40/60の範囲が好ましい。また、耐圧容器内の圧力が25℃の温度で0.2〜0.5MPa、好ましくは0.3〜0.4MPaになるように調整するのが好ましい。
【0058】
〔原液の粘度〕
本発明のエアゾール整髪剤における原液の粘度は、1〜12mPa・s、更には2〜8mPa・s、特に3〜7mPa・sの範囲内であることが好ましい。なお、ここでの粘度は、ブルックフィールド型粘度計(ローターBLアダプター,回転数30rpm,60秒間,25℃)により測定した値を示す。エアゾール容器に使用するバルブは、ステム径φ0.3〜1mm、好ましくは0.4〜0.6mm、ハウジング径φ0.2〜1mm、好ましくは0.2〜0.4mm、ベーパータップ径φ0〜0.6mmのものを用いると好ましい。ノズル径は0.3〜2.0mmが好ましく、0.4〜1.0mmがより好ましい。上記範囲に設定することにより、本発明のエアゾール整髪剤を、毛髪に対する付着性と頭皮までの浸透性に優れた状態で噴射でき、良好な破泡感と冷涼感が得られる。
【0059】
〔製造方法〕
本発明のエアゾール整髪剤は、噴射剤以外の成分を混合・溶解して原液を調製し、これを噴射剤とともに耐圧容器に充填することにより製造される。耐圧容器としては、通常のエアゾール製剤に用いられるものを使用することができる。使用時における振盪の程度を少なくしても破泡感を強く感じさせる観点から、充填後は振盪により噴射剤を水中油型に乳化しておくことが好ましい。噴射剤は、振盪により原液中で水中油型に乳化されることで、エアゾール容器から吐出させたときでも整髪剤中にしばらく保持される。ついで、後述するような整髪方法をとることにより、噴射剤が急激に気化してその乳化滴が破壊され、パチパチと音をたてる。
【0060】
〔整髪方法〕
本発明のエアゾール整髪剤のように、破泡感や冷涼感のあるエアゾール整髪剤を用いて整髪する好ましい方法について説明する。以下に示す整髪方法は、破泡感や冷涼感のあるエアゾール整髪剤全般に適用することができるが、破泡感と冷涼感が一層得られる観点から、好ましくは、本発明のエアゾール整髪剤のほか、整髪性ポリマー、界面活性剤、エタノール、及び水を含有する粘度1〜12 mPa・sである原液、並びに沸点が-50〜0℃の噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤について適用することができる。
【0061】
破泡感や冷涼感のあるエアゾール整髪剤を用いて整髪するに際し、適用する髪や頭皮は、乾いていても、湿っていても、濡れていても、液体がしたたる状態であってもよいが、乾いている方が、破泡感や冷涼感を一層感じることができるのでより好ましい。そのため、運動後の汗やシャンプー後の水などにより、多量に液体を含んだ髪や頭皮は、タオルで良くふき取る、ドライヤーで乾燥させる等により、液体を極力取り除いた後に適用することが好ましい。具体的には、水と髪との質量比が10:10以下、好ましくは5:10以下、更には2:10以下、更には1:10以下であることが好ましく、特に完全に乾いた状態であることが好ましい。また、破泡感や冷涼感のあるエアゾール整髪剤を髪や頭皮に適用する前に、ドライヤー、無風ドライヤー、温熱キャップ等を用いて髪や頭皮を加熱しておくと、破泡感や冷涼感をより一層強く感じることができるので好ましい。具体的には髪や頭皮の表面温度を25〜45℃、好ましくは30〜44℃、更には35〜43℃に加熱しておくと破泡感や冷涼感をより一層強く感じることができるので好ましい。適用する髪は、結んだ髪や束ねた髪(例えばポニーテール、シニョン、みつ編み)であっても、結んでも束ねてもいない自然な状態の髪であってもよいが、自然な状態の髪に対して適用する方が、適用後に、あるいは適用しながら、整髪することができるので、より好ましい。結んだ髪や束ねた髪の場合には、結んだり束ねたりした部分から髪の根元までの間に整髪剤を適用することが好ましい。また整髪剤を適用する範囲は、髪の一部であっても全体であってもよいが、髪の全体であるのが、破泡感や冷涼感を一層感じることができ、しかも適切に整髪できるのでより好ましい。
【0062】
破泡感や冷涼感のあるエアゾール整髪剤を用いて整髪するには、好ましくは適用前に容器を振盪させて原液と噴射剤とを混合させる。振盪の程度としては、一般消費者が用いる通常のエアゾール容器の振盪条件であればよい。通常の振盪条件の目安として、振盪の割合は、好ましくは1秒あたり0.5〜5往復、より好ましくは1〜4往復、更には2〜3往復の割合が好ましい。通常の振盪条件の目安として、振盪の幅は、好ましくは5〜50cm、より好ましくは10〜40cm、更には20〜30cmが好ましい。通常の振盪条件の目安として、振盪回数は、好ましくは2〜20往復、より好ましくは3〜15往復、更には4〜10往復が好ましい。その後、時間をおかずに(具体的には10分以内、好ましくは5分以内、更には3分以内)、エアゾール容器から整髪剤を髪や頭皮に対して直接吐出することが好ましく、これにより、頭皮に届くように適用することができる。このとき、整髪剤と髪との質量比で1:100〜10:100、好ましくは2:100〜8:100、更には3:100〜6:100の比率で整髪剤を適用すると、程よく破泡感や冷涼感を得つつ適切に整髪できるので好ましい。
【0063】
整髪剤を適用した後、直ちに整髪剤を適用した部分の頭髪に、外力を加えることが好ましい。整髪剤を髪全体に一気に適用して外力を加えてもよく、整髪剤を一部適用した後に外力を加え、再度整髪剤を一部適用した後に外力を加えることを繰り返してもよい。ここで「直ち」にとは、例えばスプレーを中断して5秒以内、好ましくは4秒以内、更には3秒以内であることが好ましい。この「外力」を加える方法としては、手をひろげて手のひらと指の腹の全体で押さえる、指の腹のみで押さえる、ドライヤー等によって風を当てる、手ぐしで梳かす、洗髪するように手で揉み込む、クシやブラシ等の道具を当てるなどが挙げられる。好ましくは手や指を用いる、ドライヤー等で熱風を当てることにより、手や熱風による熱の作用も相俟って、破泡が起こり、泡がはじける際の「パチパチ」という音を伴った、強い破泡感を味わうことができる。あるいはクシ、ブラシ、手ぐし等を用いると、破泡と同時に整髪剤を広げて整髪を行うことができるので好ましい。このときクシ、ブラシ、手ぐし等は、頭皮に充分な破泡感と冷涼感を与える観点から、手ぐしの指先やクシ・ブラシの歯先を頭皮から浮かすのではなく、頭皮に触れさせながら髪へ通すことが好ましい。外力を加える時間は、0.5〜10秒、更には1〜5秒、更には2〜4秒であると、破泡感や冷涼感を充分に味わうことができるので好ましい。手、指、道具を当てる力は、10〜2000g、更には50〜1000g、更には100〜500gであると、破泡感や冷涼感を充分に味わうことができるので好ましい。具体的には触れる程度が好ましい。ドライヤー等で風を当てる場合、単なる送風でも風の力で破泡させられるので良いが、破泡感や冷涼感を充分に味わうことができる観点から、50〜150℃、更には60〜140℃、更には70〜130℃で加熱するのが好ましい。
【0064】
本発明のエアゾール整髪剤は、頭髪の毛束内への浸透性に優れているので、髪に直接適用するだけで頭皮に届きやすいものである。より一層頭皮に届くように適用する方法としては、髪を持ち上げながらスプレーするのがよい。その後、更に髪全体に行きわたるようにスプレーし、上から軽く手のひらで押さえたり、髪を洗うようにもみこむことで、泡をはじけさせ、破泡感や冷涼感を感じることができる。最後に、髪全体になじませて整える。
【実施例】
【0065】
合成例1 オルガノポリシロキサンA
硫酸ジエチル0.8g(0.005モル)と2-エチル-2-オキサゾリン12.8g(0.14モル)を脱水した酢酸エチル29gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、2700であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状固体(111g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は88質量%であり、重量平均分子量は114000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基は残存していないことがわかった。
【0066】
合成例2 オルガノポリシロキサンB
硫酸ジエチル6.5g(0.042モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.4g(0.36モル)を脱水した酢酸エチル87gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1300であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量32000、アミン当量2000)100gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状半固体(138g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は46000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約22モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
【0067】
合成例3 オルガノポリシロキサンC
硫酸ジエチル19.0g(0.12モル)と2-エチル-2-オキサゾリン81.0g(0.82モル)を脱水した酢酸エチル203.0gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。数平均分子量をGPCにより測定したところ、1100であった。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量32000、アミン当量2000)300gの33%酢酸エチル溶液を一括して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を、淡黄色ゴム状固体(390g、収率97%)として得た。最終生成物のシリコーンセグメントの含有率は75質量%、重量平均分子量は40000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約20モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
【0068】
実施例1〜14、比較例1〜3
常法に従って表1に示すエアゾール整髪剤原液を調製し、噴射剤としてのLPG(0.25MPa,20℃)を用い、耐圧容器内の圧力が25℃で0.34MPa、原液/噴射剤(質量比)=50/50で、エアゾール容器に充填した。エアゾール容器は、下記バルブ及びノズルを備えたものを用いた。
バルブ:ステム径φ0.5mm、ハウジング径φ0.3mm、ベーパータップ径0mm
ノズル:口径φ0.5mm
【0069】
これらのエアゾール整髪剤について、以下の方法・基準に従って、「髪へのなじみ易さ」、「髪のまとまり(整髪性)」、「髪のさらさら感」、「破泡感の強さ」、「冷涼感」及び「アフタードロー」を評価した。
【0070】
(評価方法)
各エアゾール整髪剤をよく振盪した後、5gを髪に直接スプレーしたときの「髪へのなじみ易さ」、「髪のまとまり(整髪性)」、「髪のさらさら感」、「破泡感の強さやパチパチという音の大きさ」、「冷涼感」、及び「アフタードロー」を、専門パネラー5名が以下の基準で官能評価し、平均スコアを求めた。
【0071】
(1)髪へのなじみ易さ:
スコア4;髪へのなじみが良い
スコア3;髪へのなじみがやや良い
スコア2;髪へのなじみがあまり良くない
スコア1;髪へのなじみが悪い
【0072】
(2)髪のまとまり易さ(整髪性):
スコア4;髪のまとまりが良い
スコア3;髪のまとまりがやや良い
スコア2;髪のまとまりがあまり良くない
スコア1;髪のまとまりが悪い
【0073】
(3)髪のさらさら感:
スコア4;髪がさらさらする
スコア3;髪がややさらさらする
スコア2;髪があまりさらさらしない
スコア1;髪がさらさらしない
【0074】
(4)破泡感の強さやパチパチという音の大きさ:
スコア4;破泡感や音を強く感じる
スコア3;破泡感や音を感じる
スコア2;破泡感や音をあまり感じない
スコア1;破泡感や音を感じない
【0075】
(5)冷涼感:
スコア4;強い冷涼感がある
スコア3;冷涼感がある
スコア2;あまり冷涼感がない
スコア1;冷涼感がない
【0076】
(6)アフタードロー
スコア4;アフタードローが少ない
スコア3;アフタードローがやや少ない
スコア2;アフタードローがやや有る
スコア1;アフタードローが有る
【0077】
平均スコアを求め、以下の基準により判定した。
◎:平均スコア3.5以上〜4.0以下
○:平均スコア2.5以上〜3.5未満
△:平均スコア1.5以上〜2.5未満
×:平均スコア1.0以上〜1.5未満
【0078】
【表1】

【0079】
*1:ガフカット734(ISP社製)
*2:ユカフォーマーM-75(三菱化学社製)
*3:ガントレッツES-225(ISP社製)
*4:ルビスコールK30パウダー(BASFジャパン社製)
*5:アルコックスE-30(明成化学工業社製)分子量40万
*6:アルコックスE-100(明成化学工業社製)分子量250万
*7:アルコックスE-300(明成化学工業社製)分子量600万
*8:HECダイセルSE850(ダイセル化学工業社製)
*9:ニッコールBC-7(日光ケミカルズ社製)HLB11.5
*10:レオドールTW-S120(花王社製)HLB14.9
*11:レオドールTW-L120(花王社製)HLB16.7
*12:コータミン60W,花王社製

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(E)
(A)整髪性ポリマー:0.005〜15質量%
(B)数平均分子量10万以上のポリエチレンオキサイド:0.005〜1質量%
(C)界面活性剤:0.05〜3質量%
(D)エタノール:35〜70質量%
(E)水:20〜62質量%
を含有する原液、及び(F)噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤。
【請求項2】
成分(A)が、ポリシリコーン-9である請求項1記載のエアゾール整髪剤。
【請求項3】
整髪性ポリマー、界面活性剤、エタノール、及び水を含有する粘度1〜12 mPa・sである原液、並びに沸点が-50〜0℃の噴射剤からなり、原液/噴射剤の質量比が、80/20〜20/80であるエアゾール整髪剤を、髪乃至頭皮に直接適用し、直ちに外力を加える整髪方法。
【請求項4】
エアゾール整髪剤を、髪を持ち上げた状態で適用する請求項3記載の整髪方法。

【公開番号】特開2009−256367(P2009−256367A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2009−171555(P2009−171555)
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】