説明

エアバッグ装置

【課題】車両の側突事故が発生した場合に乗員の保護を適正に行うことができるファーサイド用のエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】車両1の床面2に設けられた突出床部2aにコンソールボックス8を装着する。コンソールボックス8のコンソール本体9の後部に設けた収容凹部9aにエアバッグ22を折り畳んで収容する。このエアバッグ22を隣席する乗員の間の空間に膨張展開される第1膨張部23と、該第1膨張部23の前側下部に接続され、かつコンソール本体9の前側斜面9cとシフトレバー12との間の空間Kに挟入し、エアバッグ22が水平方向に移動するのを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車幅方向に所定の間隔をおいて配設された左右一対の座席シートに着座する2人の乗員の間に膨張展開されて、乗員を保護することができるファーサイド用のエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の側面に他の自動車が衝突する側突事故の場合に、座席シートに着座する乗員の保護を図るために、シートバックにはサイドドアの内側面と、乗員の側面との間の空間に膨張展開されるサイドエアバッグ装置が設けられるとともに、2人の乗員の間に膨張展開されるファーサイド用のエアバック装置が備えられている。前記サイドエアバッグ装置は、エアバッグの膨張展開状態において、該エアバッグがサイドドアの内側面によって位置規制されるので、エアバッグに乗員に対する反力が発生し、乗員の保護を適正に行うことができる。しかし、ファーサイドのエアバッグ装置は、エアバッグが2人の乗員の間に膨張展開され、エアバッグの下面は例えばコンソールボックスの上面に単に接触されているのみとなる。このため、エアバッグの車幅方向の移動を阻止することができないので、乗員がエアバッグに向かって移動されると、エアバッグも車幅方向に移動してしまい、乗員を適正に保護することができないという問題があった。
【0003】
上記従来の問題を解消するために、特許文献1には自動車の前席乗員用保護装置が提案されている。この保護装置はインストルメントパネルの中央部に車両後方へ向かって突出する延長部(スイッチ操作面)を設け、車両衝撃検出手段からの信号により瞬時に膨張するエアバッグを前記延長部の下方の車体対応部位に設け、該エアバッグが膨張時に少なくとも前記延長部の下面へ当接され、エアバッグを位置規制するようにしたエアバック装置が開示されている。
【特許文献1】特開平5−208647号公報〔明細書の段落(007〜009)及び図3,4参照〕
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に開示された自動車の前席乗員用保護装置は、前記インストルメントパネルに設けられた延長部及びエアバッグが乗員の胴部よりも前方にあるため、エアバッグの膨張展開領域が限定されて、エアバックによって乗員を適正に保護できない恐れがあった。又、前記延長部がない自動車には適用ができないという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、車両の側突事故が発生した場合に乗員の保護を適正に行うことができるとともに、適用範囲を拡大することができるファーサイド用のエアバッグ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の左右一対の座席シートに着座する乗員の間の空間に膨張展開されるエアバック装置であって、エアバッグは、前記両座席シートの座部の間に配設された車室内構造体の上方に膨張展開される第1膨張部と、前記第1膨張部の前側又は後側の下部に設けられ、かつ膨張展開状態において、前記車室内構造体の後側又は前側、該車室内構造体の後方又は前方の車体に設けられた凸部又は凹部に係合される第2膨張部とを備え、前記第1膨張部及び前記第2膨張部を折り畳んだ状態で、前記車室内構造体内、該車室内構造体の前方又は後方の車体、又は車両の天井部に収容する収容容器と、前記第1膨張部及び第2膨張部の内部に膨張用ガスを供給する膨張ガス供給手段とを備えていることを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記収容容器は、前記車室内構造体としてのコンソールボックスの収容空間又は該空間の後方に設けられていることを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記第1膨張部は、膨張展開状態において車両の天井部の下面に接触されるように形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、前記第2膨張部は、膨張展開状態において車両の床面に設けられた車室内構造体としての突出床部に装着された凸部としての変速用のシフトレバーに押圧接触されるように形成されていることを要旨とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2において、前記第2膨張部の一部は、膨張展開状態において車両の床面に設けられた車室内構造体としての突出床部に形成されたカップホルダ用の前記凹部としてのホールに嵌入されるように形成されていることを要旨とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記エアバッグの第1膨張部を形成する二枚の第1布片の下部には第2膨張部の形成用の二枚の第2布片がそれぞれ一体に設けられ、前記第1布片及び第2布片の外周縁は、結合部により結合されて第1膨張部及び第2膨張部が形成されていることを要旨とする。
【0011】
(作用)
この発明は、エアバッグの膨張展開状態において、第2膨張部が車室内構造体又は該車室内構造体の前方又は後方の車体に設けられた凸部又は凹部に係合されるので、第2膨張部が所定の位置に保持される。このため、第2膨張部によって第1膨張部も所定位置に保持され、自動車の側突事故時に乗員によって第1膨張部が車幅方向に押圧されても、前記第2膨張部によって、第1膨張部の車幅方向への移動が抑制され、第1膨張部により乗員を適正に保護することができる。
【0012】
又、車室内構造体の上面に設けられたシフトレバーを凸部として利用したり、カップホルダ用のホールを凹部として利用したりすることができ、エアバッグ装置の適用範囲を拡大することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両の側突事故が発生した場合に乗員の保護を適正に行うことができるとともに、適用範囲を拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を具体化したエアバッグ装置の一実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
なお、以下の説明において、上下方向は車両の上下方向と一致し、前後方向は車両の前後方向と一致し、左右方向は車両の幅方向であって車両前進時の左右方向と一致するものとする。
【0015】
図1に示すように、車両1の床面2には、車両1の幅方向に並んで配置される座席シートとしての運転席3と、助手席4とが取り付けられている。運転席3は、乗員P1の臀部から大腿部を支える座部3aと、リクライニング可能に構成された背もたれ部3bと、乗員P1の頭部を支えるヘッド部3cとにより構成されている。これと同様に、助手席4は、乗員P2の臀部から大腿部を支える座部4aと、リクライニング可能に構成された背もたれ部4bと、乗員P2の頭部を支えるヘッド部4cとにより構成されている。
【0016】
前記車両1の左右両側には、同車両1の側部の骨格の一部を構成するボディサイド5がそれぞれほぼ鉛直に設けられるとともに、同車両1の上部には、天井部7がほぼ水平に設けられている。又、前記ボディサイド5にはピラー6が上方に延設されて、同ピラー6により前記天井部7が支持されている。
【0017】
前記運転席3と助手席4との間には、床面2の一部が上方に突出した突出床部2aが形成されるとともに、同突出床部2aには長手方向が車両前後方向になるように配置されたほぼ直方体形状をなす車室内構造体としてのコンソールボックス8が設けられている。このコンソールボックス8は前記突出床部2aに固定されているコンソール本体9と、同コンソール本体9の上方に取り付けられるほぼ矩形の蓋体10とにより構成されている。図2に示すように、前記コンソール本体9の前部側には携帯品などを収納するためのほぼ直方体形状の収容空間11が形成されている。前記蓋体10は前記座部3a,4aの上面よりも上方に位置している。なお、これらコンソール本体9及び蓋体10はいずれも樹脂材料によって形成されている。
【0018】
前記突出床部2aの前記コンソールボックス8よりも前方には凸部としてのシフトレバー12が装着されている。前記コンソールボックス8とシフトレバー12の間の突出床部2aには、カップ収容用の凹部としてのホール13が設けられている。図2及び図4に示すように、前記コンソール本体9の後部側には、エアバッグ装置14を収容するためのほぼ直方体形状の収容凹部9aが形成されている。
【0019】
次に、図4〜図8を中心に、前記収容凹部9aに収容されたエアバッグ装置14について説明する。
図4に示すように、前記コンソール本体9の収容凹部9aには有底四角箱状の収容容器16が収容され、該収容容器16はボルト17を前記コンソール本体9の収容凹部9aの底部に形成された雌ネジ9bに螺合することにより前記コンソール本体9に取り付けられている。前記収容容器16の内部には後に詳述するエアバッグ22が折り畳んだ状態で収容されている。収容容器16の底部には前記エアバッグ22に膨張用ガスを供給するための膨張ガス供給手段としての円筒状のインフレータ18を保持するリテーナ19が収容されている。前記インフレータ18の内部には図示しないガス発生剤が収容されている。前記リテーナ19の外周面には二本のボルト20が溶接され、両ボルト20は前記収容容器16の底板16aを貫通して下方に突出されている。該ボルト20にはナット21が螺合され、前記リテーナ19がエアバッグ22の基端連結部(図7のリテーナ収容部26i)とともに前記底板16aに締め付け固定されている。
【0020】
次に、前記エアバッグ22の構成について以下に説明する。
前記エアバッグ22は概略的に見て、図1に示すように、乗員P1,P2の間において、上下方向及び前後方向に膨張展開される第1膨張部23と、図2に示すように前記第1膨張部23の前側下部に接続され、かつ前記コンソール本体9の前側斜面9cと、前記シフトレバー12との間の空間Kに膨張展開される第2膨張部24とによって構成されている。
【0021】
図5及び図6に示すように、前記エアバッグ22は織布製の一枚の基布26を折り畳んで結合部により結合することによって構成されている。前記基布26は図5に示すように前記第1膨張部23を形成する二枚の第1布片26a,26bと、第2膨張部24を形成する二枚の第2布片26c,26dとを備えている。前記第1布片26a,26bの下端部には、図6及び図7に示すように、前記インフレータ18から噴射された膨張用ガスを前記第1膨張部23の内部に導くガス通路28を形成するための通路形成用布片26e,26fが一体に形成され、両布片26e,26fは折り返し部26gによって連結されている。
【0022】
前記エアバッグ22を製造する場合には、図5に示す基布26を図6に示すように前記折り返し部26gが下端に位置するように第1布片26a,26bを左右方向から見て互いに重なり合うように上方に折り返す。この状態で前記第1布片26a,26b、第2布片26c,26d、通路形成用布片26e,26fの外周縁を例えば縫糸や接着剤などの結合部29によって結合する。この工程により、図6に示すようよに、前記第1布片26a,26bによって前記第1膨張部23が形成され、第2布片26c,26dによって前記第2膨張部24が形成される。
【0023】
図6に示すように、前記結合部29は、布片26fの後端縁には形成しないで、第1布片26a,26b、第2布片26c,26dの反転用の開口部26hを形成する。そして、この開口部26hにエアバッグ22の各布片を通すことにより各布片を表裏反転して、図8に示すように結合部29がエアバッグ22の内側になるようにする。その後、図6に示す前記開口部26hからインフレータ18を保持したリテーナ19を折り返し部26gの内側に形成されたリテーナ収容部26iに収容する。前記リテーナ19に連結された二本の前記ボルト20は、折り返し部26gに形成された二つの貫通孔から下方に突出される。さらに、前記開口部26hを新たに結合部30によって結合する。この工程により図7に示すように、布片26e,26f及び結合部29,30によって前記ガス通路28が形成される。前記ボルト20は、図4に示すように、収容容器16の底板16aに形成された貫通孔16bから下方に突出され、ボルト20にナット21を螺合することにより、底板16aに固定される。
【0024】
図4に示すように、前記エアバッグ22の第1膨張部23は蛇腹折りの一種であるカクタス折り構造として収容容器16の内部に収容されている。即ち、第1膨張部23を構成する基布26の第1布片26a,26b及び第2布片26c,26dがそれぞれ蛇腹折りされている。そして、各布片の折り返し部Wが車両の幅方向に交互に現れるように、かつ平坦部Sが車幅方向に指向するようになっている。なお、前記第1膨張部23及び第2膨張部24は、一般的なジグザグ状の蛇腹折り構造であってもよい。
【0025】
図4に示すように、前記収容容器16の上端開口縁にはエアバッグカバー33が嵌合固定されている。このエアバッグカバー33には、前記エアバッグ22が膨張展開される際に、エアバッグカバー33を破断開口させるための破断予定部33aが形成されている。
【0026】
次に、前記のように構成されたエアバッグ装置14の動作について説明する。
車両1のボディサイド5に衝突(側突)があった場合には、車両1に所定以上の衝撃が加わったことが衝突検知センサ(図示略)によって検出されて制御回路から駆動電流が前記インフレータ18に出力されて、点火装置(図示略)による点火が行われる。その結果、インフレータ18のガス発生剤から発生したガスがエアバッグ22内に流入して同エアバッグ22が上方に向かって膨張する。そして、エアバッグ22の膨張に伴い、その膨張の圧力によりエアバッグカバー33の破断予定部33aが破断されて、エアバッグカバー33が開口する。続いて、前記エアバッグ22は、ガス通路28から第1膨張部23の内部に供給されたガスによって、該第1膨張部23が膨張展開され、第1膨張部23が図1に示すように乗員P1,P2の間の空間に進入する。これとほぼ同期して、前記第1膨張部23の内部に供給されたガスが前記第2膨張部24の内部に供給されることによって、第2膨張部24が下方に向かって膨張展開され、第2膨張部24が図2及び図3に示すように前記コンソール本体9の前側斜面9cと、前記シフトレバー12との間の空間Kに押し込まれるように膨張展開される。又、図1及び図2に示すように前記第1膨張部23の上端部は車両1の天井部7の下面に押圧接触される。このため、車両1の側突事故の際に乗員P1(又は乗員P2)が図1において矢印R(又はL)で示す車幅方向に移動されても、エアバッグ22がほぼ所定の位置に保持されるので、乗員P1(又はP2)の保護が適正に行われる。
【0027】
上記実施形態のエアバッグ装置14によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、前記エアバッグ22を乗員P1,P2の間の空間に膨張展開される第1膨張部23と、前記第1膨張部23の下端部に一体的に接続され、かつ前記コンソール本体9の前側斜面9cとシフトレバー12との間の空間Kに膨張展開される第2膨張部24とによって構成した。このため、図3に示すように、エアバッグ22の第2膨張部24の前面がシフトレバー12に押し付けられ、その結果、第2膨張部24にシフトレバー12を係合する窪み部24aが形成されて、第2膨張部24の車幅方向への移動がシフトレバー12によって阻止される。一方、エアバッグ22の基端部(ガス通路28を形成する布片26e,26f及び折り返し部26g)は、図7に示すように、リテーナ19によって、収容容器16の底板16aに連結されている。このため、図1〜図3に示すように、エアバッグ22が膨張展開された状態で、第2膨張部24によってエアバッグ22がその基端部を中心として水平方向に回動するのが阻止され、エアバッグ22により乗員P1(P2)の移動が阻止されて、乗員に対する反力をエアバッグ22に付与することができ、乗員の保護を適正に行うことができる。
【0028】
(2)上記実施形態では、図1及び図2に示すように、エアバッグ22が膨張展開された状態で、第1膨張部23の上端面が車両1の天井部7の下面に押圧接触されるようにした。このため、エアバッグ22の上端部が天井部7の下面に摩擦接触されて、エアバッグ22が第2膨張部24を中心として図1において、車幅方向に回動されるのが阻止され、エアバッグ22を所定位置に保持する機能が向上し、非接触の場合と比較して、乗員の保護性能をさらに向上することができる。
【0029】
(3)上記実施形態では、図5に示す基布26を例えば縫糸によって図6に示すように結合することによってエアバッグ22を形成したので、エアバッグ22の構造を簡素化して、製造を容易に行いコストを低減することができる。
【0030】
(4)上記実施形態では、突出床部2aの上面に設けられたシフトレバー12を凸部として利用したり、後述するようにカップホルダ用のホールを凹部として利用したりすることができ、エアバッグ装置14の収容位置を限定しなくてもよいので、適用範囲を拡大することができる。
【0031】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図9に示すように、前記エアバッグ22の第2膨張部24を、突出床部2aの上面に設けたホール13に嵌入するようにしてもよい。
【0032】
・図8に二点鎖線で示すように、基布26の第1布片26a, 26bを互に連結するテザー35を縫糸或いは接着剤などにより第1布片26a,26bに連結し、エアバッグ22の第1膨張部23が膨張展開される際に、該第1膨張部23の車幅方向の展開量が規制されるようにしてもよい。
【0033】
・図示しないが、天井部7にエアバッグ装置14を装着し、エアバッグ22が膨張展開されて、その下端部に設けた第2膨張部24がコンソール本体9の前側斜面9cとシフトレバー12との間に押し込まれるようにしたり、第2膨張部24がホール13に嵌入されるようにしたりしてもよい。
【0034】
・前記エアバッグ装置14をコンソールボックス8の前側に収容し、第1膨張部23の後側に第2膨張部24を形成し、該第2膨張部24をコンソールボックス8の後側或いは該ボックス8の後方の車体(床面2)に設けられた凸部又は凹部に係合するようにしてもよい。
【0035】
・図示しないが、前記コンソールボックス8の蓋体10の内部にエアバッグ装置14を収容してもよい。エアバッグ装置14をコンソールボックス8の前部に収容したり、突出床部2aに収容したり、車両1の車体(床面2)に収容したりしてもよい。
【0036】
・図示しないが、前記収容空間11の内部に前記エアバッグ装置14を装着してもよい。この場合には、エアバッグ22の膨張展開時に前記蓋体10が開放されるように構成する。
【0037】
・図示しないが、第1膨張部23の前側に設けられた第2膨張部24を、コンソールボックス8の前方の車体(床面2)に設けられた凸部又は凹部に係合するようにしてもよい。
【0038】
・図示しないが、車両1の後部座席のファーサイドのエアバッグ装置14として具体化してもよい。
(定義)
この明細書において、車室内構造体とは、前述したコンソールボックス8以外に、前記床面2に設けた突出床部2a、突出床部2aに設けたシフトレバー12或いはアームレストを含む。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明のエアバッグ装置を具体化した1実施形態を示すエアバッグの膨張展開状態を示す車両の略体横断面図。
【図2】同じくエアバッグの膨張展開状態を示す車両の側断面図。
【図3】エアバック装置の膨張展開状態を示す斜視図。
【図4】エアバック装置のエアバッグの収容状態を示す拡大縦断面図。
【図5】エアバッグを構成する基布の展開状態の平面図。
【図6】基布によるエアバッグの製造方法を説明するための斜視図。
【図7】エアバッグ装置のエアバッグの膨張展開状態を示す側断面図。
【図8】エアバッグの縦断面図。
【図9】この発明の別の実施形態を示すエアバッグの斜視図。
【符号の説明】
【0040】
K…空間、P1,P2…乗員、1…車両、2…床面、2a…突出床部、3a,4a…座部、7…天井部、8…車室内構造体としてのコンソールボックス、11…収容空間、12…凸部としてのシフトレバー、13…凹部としてのホール、16…収容容器、22…エアバッグ、23…第1膨張部、24…第2膨張部、26a,26b…第1布片、26c,26d…第2布片、29,30…結合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の左右一対の座席シートに着座する乗員の間の空間に膨張展開されるエアバック装置であって、
エアバッグは、前記両座席シートの座部の間に配設された車室内構造体の上方に膨張展開される第1膨張部と、
前記第1膨張部の前側又は後側の下部に設けられ、かつ膨張展開状態において、前記車室内構造体の後側又は前側、該車室内構造体の後方又は前方の車体に設けられた凸部又は凹部に係合される第2膨張部と
を備え、
前記第1膨張部及び前記第2膨張部を折り畳んだ状態で、前記車室内構造体内、該車室内構造体の前方又は後方の車体、又は車両の天井部に収容する収容容器と、
前記第1膨張部及び第2膨張部の内部に膨張用ガスを供給する膨張ガス供給手段と
を備えていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
請求項1において、前記収容容器は、前記車室内構造体としてのコンソールボックスの収容空間又は該空間の後方に設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記第1膨張部は、膨張展開状態において車両の天井部の下面に接触されるように形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記第2膨張部は、膨張展開状態において車両の床面に設けられた車室内構造体としての突出床部に装着された凸部としての変速用のシフトレバーに押圧接触されるように形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項5】
請求項1又は2において、前記第2膨張部の一部は、膨張展開状態において車両の床面に設けられた車室内構造体としての突出床部に形成されたカップホルダ用の前記凹部としてのホールに嵌入されるように形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項において、前記エアバッグの第1膨張部を形成する二枚の第1布片の下部には第2膨張部の形成用の二枚の第2布片がそれぞれ一体に設けられ、前記第1布片及び第2布片の外周縁は、結合部により結合されて第1膨張部及び第2膨張部が形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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