説明

エアブロー装置の放熱機構

【課題】従来は、低温化及び/又は冷却化として利用されているエアブロー装置における除熱装置においては、空冷方式や強制冷媒方式等があり、その構造上において、放熱フィンの枚数の増設が困難であり、強制冷媒方式においては、冷媒等の液体を使用するので、機械等の精密機器において、相性が悪い等の問題が残り、効率的な高温空気の放熱が行えない。
【解決手段】本発明は、エアブロー装置の吐出口に放熱フィンを備えた放熱手段を設ける構成であり、放熱手段は、前記吐出口に接続される高温空気流通用の通路と、この通路を仕切るように設けた前記放熱フィンと、この放熱フィンに開設した多数個の孔、長孔等の開口とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアブロー装置の出口に放熱フィンを備えた放熱手段を設け、その放熱手段は、高温空気流通用の通路と、この通路を仕切るように設けた放熱フィンと、放熱フィンに開設した多数個の孔、長孔等の開口とで構成されたエアブロー装置の放熱機構に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明が意図するとして利用されているエアブロー装置における放熱手段としては、代表的なものとして、空冷方式や強制冷媒方式等が挙げられる。
【0003】
その空冷方式には、例えば、特開平11−54680の「放熱構造とこれを用いた電子装置」がある(文献(1)とする)。この発明は、複数のプレートフィンが重力方向に所定の間隔をおいて取付けられており、ヒートパイプに熱的に接続された水平面上の取付部と、この取付部から傾斜して延長する放熱部とからなる。上流側の放熱部では、通風孔から冷気が放熱部の隙間を通って、放熱部の先端から外部に放出する構成であり、放熱部に冷たい空気が送り込まれることにより、空気の通路を短くできて、冷却効率の高い自然冷却が行える効果を生じる。
【0004】
また、空冷方式として、特開2006−17316の「熱交換器及び空気調和装置」がある(文献(2)とする)。この発明は、熱交換器のフィンとして電熱管と平行に軸方向と前縁及び後縁に直交している波板フィン一定の間隔で配置されている構成の熱交換器及び空気調和装置であり、この波板フィンを使用することにより、フィン空冷媒体と空気との熱交換させる熱交換器の構成であり、波板フィンの空気の熱伝導面積を拡大し、熱交換器の性能を拡大できる効果を生じる。
【0005】
次に、強制冷媒方式として、特開2005−150489の「半導体装置用の沸騰冷却装置」がある(文献(3)とする)。風胴に冷却空気を送風して半導体モジュールを冷却するように、前後に並ぶ凝縮器の冷却風通路の間を連ねて、風上に配置した凝縮器の冷却風通路入口から風下に配置した凝縮器の冷却風通路出口までの間に連ねて多数枚の共通放熱フィンを布設したダクトに蝋付けする構成であり、冷却沸騰装置に塵埃、ゴミ蓄積されにくくし、メンテナンス時に清潔凝縮器を簡潔に清潔にできるよう効果を生じる。
【0006】
【特許文献1】特開平11−54680
【特許文献2】特開2006−17316
【特許文献3】特開2005−150489
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(1)の文献について、この取付部から傾斜により、上流側の放熱部では、通風孔から冷気が放熱部の隙間を通って、放熱部の先端から外部に放出する構成であり、放熱部に冷たい空気が送り込まれることにより、空気の通路を短くできるが、その構造上、放熱フィンの個数を増設させたりすることは、困難であり、その冷却性能に限界があると考えられる。
【0008】
次に、(2)の文献について、平行に軸方向と前縁及び後縁に直交している波板フィンが配置されているため、空気の流れが干渉しあい、効率良く空気を送れないこと、さに、前記(1)と同様に、その波板フィンの構造上、フィンの枚数を増設させたりすることは困難であると考えられる。
【0009】
なお、(3)の文献について、強制冷媒方式においても、タンク内の冷媒等の液体を沸騰させることにより、その冷媒された蓄積滞留する高熱を熱交換して、凝縮し、再タンクに還流させることから、冷媒等の液体における、設置場所及び/又は収納場所をとること、また精密機器においては、冷媒等の液体との相性も悪く、使用用途等の問題が残ると思われる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、エアブローの吐出口から放出される高温空気による人的な被害と、工場内の昇温及び/又は作業環境の悪化等を回避すること、又は放熱手段をエアブローに搭載することにより、エアブローの流量(吸込や吸出にかかる)調整を図ること、またこの調整を介して、消費電力の削減を図ること、エアブローのケーシングの損傷と、耐久性の向上を図ること等を意図する。さらに放熱手段を介してエアブローの吐出口から放出される高温空気の放熱の効率化を図ることで、エアブローの故障の回避、メンテナンスの簡易化等を図ることを意図する。
【0011】
請求項1は、エアブロー装置のケーシングは、その全体に吸音材を内設し、このケーシングの壁面にフィルタを備えた外気吸込口を、またその他の壁面に吐出口にそれぞれ開設し、この吸込口と適宜間隔をもって吐出口を配備し、
またこのケーシングの内部には、その長手方向にエアブローと、このエアブローの羽根車を駆動するモータとを配備するとともに、このエアブローの吸込口と、前記ケーシングの外気吸込口とを対峙する方向に開口したエアブロー装置において、
この吐出口に放熱フィンを備えた放熱手段を設ける構成であり、
この放熱手段は、前記吐出口に接続される高温空気流通用の通路と、この通路を仕切るように設けた前記放熱フィンと、この放熱フィンに開設した多数個の孔、長孔等の開口とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0012】
請求項2の発明は、前述の請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、吸込拡散通路と、大径のフィンと小径のフィン、及び排気収斂通路を提供することを意図する。
【0013】
請求項2は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この高温空気流通用の通路を、吸込み側が狭く、その排出側が広くなった吸込み拡散通路と、この吸込み拡散通路に連設して設けた多数枚の大径のフィンと、この大径のフィン間に設けた小径の中
間フィンと、この大小径のフィンに開設し、かつ外気と遮蔽する箇所に開設した多数個の孔、長孔等の開口と、この大径のフィンに連設した吸込み側が広く、その排気側が狭くなった排気収斂通路とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な吸込拡散通路を提供することを意図する。
【0015】
請求項3は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この吸込拡散通路を介して排気口より排気される高温空気を、一時的に拡散し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な排気収斂通路を提供することを意図する。
【0017】
請求項4は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この排気収斂通路を介して排気口より排気される温風を、一時的に収斂し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な大小径のフィンの開口を提供することを意図する。
【0019】
請求項5は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この大小径のフィンに開設した開口は、隣接するフィンに開設した開口とは連続しない構成とし、この開口を通過する高温空気を蛇行し、この大小径のフィンでの滞留時間を確保する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明は、エアブロー装置のケーシングは、その全体に吸音材を内設し、このケーシングの壁面にフィルタを備えた外気吸込口を、またその他の壁面に吐出口にそれぞれ開設し、この吸込口と適宜間隔をもって吐出口を配備し、
またこのケーシングの内部には、その長手方向にエアブローと、このエアブローの羽根車を駆動するモータとを配備するとともに、このエアブローの吸込口と、前記ケーシングの外気吸込口とを対峙する方向に開口したエアブロー装置において、
この吐出口に放熱フィンを備えた放熱手段を設ける構成であり、
この放熱手段は、前記吐出口に接続される高温空気流通用の通路と、この通路を仕切るように設けた前記放熱フィンと、この放熱フィンに開設した多数個の孔、長孔等の開口とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0021】
従って、請求項1は、エアブローの吐出口から放出される高温空気による人的な被害と、工場内の昇温及び/又は作業環境の悪化等を回避すること、又は放熱手段をエアブローに搭載することにより、エアブローの流量(吸込や吸出にかかる)調整を図ること、またこの調整を介して、消費電力の削減を図ること、エアブローのケーシングの損傷と、耐久性の向上を図ること等を意図する。さらに放熱手段を介してエアブローの吐出口から放出される高温空気の放熱の効率化を図ることで、エアブローの故障の回避、メンテナンスの簡易化等を図ること等の特徴を有する。
【0022】
請求項2の発明は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この高温空気流通用の通路を、吸込み側が狭く、その排出側が広くなった吸込み拡散通路と、この吸込み拡散通路に連設して設けた多数枚の大径のフィンと、この大径のフィン間に設けた小径の中間フィンと、この大小径のフィンに開設し、かつ外気と遮蔽する箇所に開設した多数個の孔、長孔等の開口と、この大径のフィンに連設した吸込み側が広く、その排気側が狭くなった排気収斂通路とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0023】
従って、請求項2は、前述の請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、吸込み拡散通路と、大径のフィンと小径のフィン、及び排気収斂通路を提供すること等の特徴を有する。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この吸込拡散通路を介して排気口より排気される高温空気を、一時的に拡散し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0025】
従って、請求項3は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な吸込み拡散通路を提供できること等の特徴を有する。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この排気収斂通路を介して排気口より排気される温風を、一時的に収斂し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0027】
従って、請求項4は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な排気収斂通路を提供できること等の特徴を有する。
【0028】
請求項5の発明は、請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この大小径のフィンに開設した開口は、隣接するフィンに開設した開口とは連続しない構成とし、この開口を通過する高温空気を蛇行し、この大小径のフィンでの滞留時間を確保する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構である。
【0029】
従って、請求項5は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な大小径のフィンの開口を提供すること等の特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の一例を説明する。
【0031】
先ず、図面の説明をすると、図1は除熱装置の全体を示した斜視図、図2は図1の正面図、図3は図1の側面図、図4は第一の実施例の全体を示した斜視図、図5は放熱フィンにおける開口の形状を示した斜視図、図6は放熱フィンにおける他の開口の形状を示した斜視図、図7は図5の側面図、図8は図6の側面図、である。
【0032】
図において、1は放熱手段であり、この放熱手段1は、エアブロー装置10の吐出口101に設けられる。そして、この放熱手段1は、その長手方向1aに高温空気流通用の通路2を有しており、その高温空気流通用の通路2は、吐出口101より排出される高温空気(エアブローによる圧縮及び/又は高温の加工排気等による)を、吸込む吸込み拡散通路4と、この吸込み拡散通路4と、後述する大小径のフィン(放熱フィン3)、並びにこの放熱フィン3からの温風を排出する吐出収斂通路5とで構成する。尚、この放熱フィン3は、放熱手段1の高温空気流通用の通路2を仕切るように設けて、高温空気の滞留時間を確保し、かつ放熱の効率化等を図る。
【0033】
そして、この吸込み拡散通路4は、吸込み側が狭く、その排出側が広くなっており、吐出口101から吐出される高温空気の消音及び/又は放熱等に役立てる。一方、吐出収斂通路5は、その吸込み側が広く、その排気側が狭くなっており、放熱フィン3から吐出される温風の消音及び/又は放熱等に役立つ。
【0034】
また前記放熱フィン3は、多枚数の大径のフィン30と、この大径のフィン30間に設けた小径の中間フィン31で構成し、かつこの大径のフィン30と小径のフィン31は、交互に設けられる。そして、この大径のフィン30と小径のフィン31には、外部と遮蔽する箇所に開設した多数個の孔33、長孔34等の開口が設けられている。図5に示すように、この孔33、長孔34等の開口における形状は、大径フィン31及び小径フィン32とも、同一として連設する構成、またこの大径フィン31及び小径フィン32の開口が異なる構成、開口の位置をずらして滞留時間及び/又は消音・降温を図ることが望ましい。
【0035】
なお、図6に示すように、この孔33、長孔34等の開口の形状を大径フィン31及び小径フィン32とで変更し、例えば、大径フィン31には長孔の、小径フィン32には丸孔の開口の形状とし、排出される湿潤外気の当該放熱手段1における滞留時間を確保する構成とする。例えば、大小径フィン31、32の開口の形状、位置、数等を異ならしめることで、大径フィン31の開口部を出た外気は、小径フィン32に邪魔され、この小径フィン32の表面を伝って移行し、その後、小径フィン32の開口部に進入する。この過程を繰り返すことにより、高温の外気は放熱フィン3によって、よりスムーズかつ迅速に消音及び/又は放熱される。なお、この放熱フィン3の開口の形状は、前述したように、孔33、長孔34等の様々な形状にでき、放熱フィン3で迂回、移行(衝突)し、その過程により、消音及び/又は放熱を図れるようにすることが望ましい。長孔の開口部の角度を変えて、高温外気の移行が起こり易くすることも可能である。
【0036】
また、前記高温空気流通用の通路2は、前述の如く、吐出収斂通路4と、大径フィン31及び小径フィン32、並びに吐出収斂通路5で構成し、これらは、分解、組立自在の構成とし、メンテナンスの有利性、部品の共用化、交換の自由性等を確保する。なお、本実施例においては、その組立てをネジ6を連通させて、止めており、そのネジの長さや取り付け方は任意とする。
【0037】
そして、前記放熱フィン3の材質は、熱伝導性のよいアルミ、合金、亜鉛合金、マグネシウム合金等が望ましいが、材質は限定されるものでなく、放熱に優れ、耐熱性を有する部材であり、効率よく放熱フィン3を形成できるものであれば適宜変更することは可能である。また高温空気流通用の通路2を円柱状に形成した例を示したが四角形状に形成してもよく、さらに放熱フィン3の形状や個数も放熱手段1の使用方法、目的、態様に応じて、随時変更される。
【0038】
つぎに、外気の流れを個々に説明していくと、前記吸込み拡散通路4は、後述するように、エアブロー装置10の配管102にある吐出口101と直結してあり、エアブロー装置10のケーシング20により吐出される高温外気を吸込み、矢印「イ」の方向に流れ、放熱手段1の高温空気流通用の通路2に進入する。その高温空気流通用の通路2に進入した高温外気は、前記放熱フィン3に至る。そこで、前述したように、熱伝導率のよい放熱フィン3により、蓄積滞留する高温外気が、拡散と放熱を繰り返す。そして、放熱フィン3により放熱された外気は、高温空気流通用の通路2により、外気を吐き出す吐出収斂通路5を通じて、外に排出される。なお、この処理済みの外気は、乾燥及び/又は清澄化されており、その排気には問題がない。
【0039】
なお、放熱フィン3の表面積が増加すると、高熱が熱により伝わる面積も大きくなるため、熱エネルギーも消費され、熱を外気へ放熱する放熱性能が一層向上し、高熱から低熱への熱変化がスムーズかつ迅速に処理される。
【0040】
さらに、上記放熱性能の向上により、放熱手段1の吸込拡散通路4の開口率を拡大又は縮小とその使用方法等に照らし合わせて、変更することが可能となり、エアブロー装置の吐出口101の開口率の拡大又は縮小をその装置において構造的及び/又は場所的等の様々な要因に柔軟に対応されることが望ましい。
【0041】
また、放熱性能の向上について、放熱手段1の吸込拡散通路4の開口率の増加により、吐出口101から吐き出される高熱外気の排出量も増加し、放熱手段1により、スムーズかつ迅速に熱エネルギーが消費、変換される。このスムーズかつ迅速な外気の放熱により、洗浄処理の後工程においての乾燥処理も従来と比較すると、時間等が短縮でき、作業効率の上昇が伴い、品質の向上及び作業環境の改善につながることも期待される。
【0042】
この放熱手段1に接続するエアブロー装置10は略箱形のケーシング20について、説明すると、エアブロー装置10には、その全体において吸音材を内設されてあり、吸音材による騒音防止も当然であり、工場全体の騒音の減少化と労働環境の向上に寄与できる。例えば、ケーシング20には、短手方向10bの正面の略中央で、そのやや下方にフィルタ22を備えた外気吸込口100を、またその長手方向10aの側面略中央より上方に吐出口101を備えてあり、この外気吸込口100と吐出口101は、図1において判断できるように、略90°直交する方向にそれぞれ開設する。なお、配管102の先端において、吐出口101が挿入されている。
【0043】
続いて、ケーシング20の内部の長手方向10aには、底部に設けられた防振ゴムべース21を介してエアブローのモータ(図示しない)が設けられており、このモータの一方側は外気吸込口100と対峙し、かつ適当な間隔を保持する構成とする。このように一方側を外気吸込口100と対峙し、かつ間隔を設ける等の構成を採用することで、吸込んだ湿潤したエアの拡散と、この拡散を介して騒音の減少等を図れる。このエアブローには、図示しないが送風用の羽根車を設けるとともに、必要により騒音防止用の吸音材を付設する。
【0044】
またこのケーシング20には邪魔板が内設してあり、この例では、外気吸込口100とモータの一方側との間に設け、吸込んだ外気の拡散と、モータへの外気の直接的な衝突を回避し、このモータへの水分及び/又は異物の付着の防止と、耐久性の向上とを意図する。そして、この邪魔板は必要により取外し可能に設けられる(他の部材も同様に考えられる)。
【0045】
このエアブロー装置における外気の流れを説明すると、フィルタ22を備えた外気吸込口100(吸音材で騒音の防止を図る)→エアブローの吸込外気吸込口と対峙する方向に内設されているエアブローの吸込口→羽根車(図示しない)による吸引→吐出口101を介してエアブロー装置10の装置外の大気中に排出され、そして、その吐出口101から排出された外気は、放熱手段1の吸込拡散通路4に吸込まれる工程を辿る。なお、放熱手段1における外気の流れは前述したため、省略する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は除熱装置の全体を示した斜視図
【図2】図2は図1の正面図
【図3】図3は図1の側面図
【図4】図4は第一の実施例の全体を示した斜視図
【図5】図5は、放熱フィンにおける開口の形状を示した斜視図
【図6】図6は、放熱フィンにおける他の開口の形状を示した斜視図
【図7】図7は、図5の側面図
【図8】図8は、図6の側面図
【符号の説明】
【0047】
1 放熱手段
1a 長手方向
1b 短手方向
2 高温空気流通用の通路
3 放熱フィン
31 大径フィン
32 小径フィン
33 孔
34 長孔
4 吸込拡散通路
5 吐出収斂通路
6 ネジ
10 エアブロー装置
10a 長手方向
10b 短手方向
20 ケーシング
21 防振ゴムべース
22 フィルタ
100 外気吸込口
101 吐出口
102 配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアブロー装置のケーシングは、その全体に吸音材を内設し、このケーシングの壁面にフィルタを備えた外気吸込口を、またその他の壁面に吐出口にそれぞれ開設し、この吸込口と適宜間隔をもって吐出口を配備し、
またこのケーシングの内部には、その長手方向にエアブローと、このエアブローの羽根車を駆動するモータとを配備するとともに、このエアブローの吸込口と、前記ケーシングの外気吸込口とを対峙する方向に開口したエアブロー装置において、
この吐出口に放熱フィンを備えた放熱手段を設ける構成であり、
この放熱手段は、前記吐出口に接続される高温空気流通用の通路と、この通路を仕切るように設けた前記放熱フィンと、この放熱フィンに開設した多数個の孔、長孔等の開口とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。
【請求項2】
請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この高温空気流通用の通路を、吸込み側が狭く、その排出側が広くなった吸込み拡散通路と、この吸込み拡散通路に連設して設けた多数枚の大径のフィンと、この大径のフィン間に設けた小径の中間フィンと、この大小径のフィンに開設し、かつ外気と遮蔽する箇所に開設した多数個の孔、長孔等の開口と、この大径のフィンに連設した吸込み側が広く、その排気側が狭くなった排気収斂通路とで構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。
【請求項3】
請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この吸込み拡散通路を介して排気口より排気される高温空気を、一時的に拡散し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成したことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。
【請求項4】
請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この排気収斂通路を介して排気口より排気される温風を、一時的に収斂し、消音及び/又は放熱効果を達成する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。
【請求項5】
請求項1に記載のエアブロー装置の放熱機構であって、この大小径のフィンに開設した開口は、隣接するフィンに開設した開口とは連続しない構成とし、この開口を通過する高温空気を蛇行し、この大小径のフィンでの滞留時間を確保する構成としたことを特徴とするエアブロー装置の放熱機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−32271(P2008−32271A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203793(P2006−203793)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(391008294)フルタ電機株式会社 (176)
【Fターム(参考)】