説明

エスカレーター装置

【課題】駆動電動機が過負荷となりそうな状態等となった場合に、駆動電動機の負荷状態に応じて、新たな乗客の乗り込みを確実に抑制することができ、駆動電動機が過負荷となることを防止することが可能であるエスカレーター装置を提供する。
【解決手段】エスカレーター装置において、エスカレーター1の運転を駆動する駆動電動機と、前記駆動電動機へと供給される電流値を検出する電流検出手段と、前記エスカレーター1の乗り口近傍に設けられ、開閉扉を有する乗客通行制御装置7と、前記電流検出手段により検出された前記電流値に基づいて、前記乗客通行制御装置7の前記開閉扉の開閉状態を制御する演算部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エスカレーター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来におけるエスカレーター装置においては、エスカレーターに搭乗している乗客が定員を超過してしまうことによる駆動電動機の過負荷による事故等を防止する目的で、カメラ等の撮影した映像や光・赤外線センサ等の検出結果に基づいて、当該エスカレーターに搭乗している乗客の数を把握しようとするものが一般に知られている。
【0003】
また、エスカレーターの過負荷を防止するため、マンコンベアを駆動する駆動電動機の駆動トルクを検出するトルク検出手段を設け、トルク比較手段により、前記トルク検出手段の検出した電動機トルクを基準トルクと比較して、このトルク比較手段の比較結果が前記電動機トルクが前記基準トルクの所定比率以上となった場合に、表示器やスピーカを用いて新たな乗客の乗り込みを抑制するメッセージを報知するものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−144765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、カメラや光・赤外線センサ等を用いて当該エスカレーター搭乗にしている乗客の数を把握しようとする従来技術においては、装置全体が大掛かりで複雑な構成となってしまい、設置作業や保守作業等において煩雑で手数がかかるとともに必要な費用がかさんでしまうという課題や、設置場所が限られてしまいその確保が困難であるという課題がある。
【0006】
特許文献1に示された従来におけるエスカレーター装置においては、この点においては、カメラや光・赤外線センサ等を必要せず前述のような課題はない。しかし、駆動電動機が過トルクとなりそうな状態を検出した場合に表示器やスピーカを用いて新たな乗客の乗り込みを抑制するメッセージを報知するのみである。従って、これでは、新たに乗り込もうとする乗客に対して強制的な抑制力を持たないため、確実に新たな乗客の乗り込みを抑制することができず、それゆえ、駆動電動機の過負荷を確実に防止することができないという課題がある。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、駆動電動機が過負荷となりそうな状態等となった場合に、駆動電動機の負荷状態に応じて、新たな乗客の乗り込みを確実に抑制することができ、駆動電動機が過負荷となることを防止することが可能であるエスカレーター装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るエスカレーター装置においては、エスカレーターの運転を駆動する駆動電動機と、前記駆動電動機へと供給される電流値を検出する電流検出手段と、前記エスカレーターの乗り口近傍に設けられ、開閉扉を有する乗客通行制御装置と、前記電流検出手段により検出された前記電流値に基づいて、前記乗客通行制御装置の前記開閉扉の開閉状態を制御する演算部と、を備えた構成とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るエスカレーター装置においては、駆動電動機が過負荷となりそうな状態等となった場合に、駆動電動機の負荷状態に応じて、新たな乗客の乗り込みを確実に抑制することができ、駆動電動機が過負荷となることを防止することが可能であるエスカレーター装置を得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエスカレーター装置の全体構成概略を示す側面図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るエスカレーター装置の回路構成を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が全開である状態を示す俯瞰図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が半開である状態を示す俯瞰図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が全閉である状態を示す俯瞰図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るエスカレーター装置の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1から図6は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエスカレーター装置の全体構成概略を示す側面図、図2はエスカレーター装置の回路構成を示す説明図、図3はエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が全開である状態を示す俯瞰図、図4はエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が半開である状態を示す俯瞰図、図5はエスカレーターの通行制御装置の開閉扉が全閉である状態を示す俯瞰図、図6はエスカレーター装置の動作を示すフロー図である。
【0013】
図において1は設置された上階から下階又は下階から上階へと乗客2を運搬するエスカレーター本体である。このエスカレーター本体1の内部では、乗客2が搭乗する踏段3が無端状に連結されて循環移動しており、また、エスカレーター本体1の左右両側に立設された欄干の周縁には、踏段3と同期して循環移動する無端状の移動手摺4が設けられている。
【0014】
これらの踏段3及び移動手摺4の循環移動は、図示しない三相交流電源から三相交流の供給を受けて回転駆動する誘導電動機からなる駆動電動機5により駆動されている。また、当該エスカレーター本体1の運転全般は、例えば当該エスカレーターの乗降口下方に設けられた機械室内の制御盤6により制御されている。
【0015】
エスカレーター本体1の上下の乗降口近傍には、前記欄干に隣接して、エスカレーター本体1へ搭乗することができる乗客2の人数の調整を行うゲート状の乗客通行制御装置7が設置されている。
この乗客通行制御装置7は、主に、乗降口近傍の左右両側に前記欄干の長手方向と同方向に沿って立設された一対の板状体からなり、これらの板状体の間隔寸法は、左右の前記欄干の幅方向の間隔寸法とほぼ同一となるように配置されている。
そして、乗客通行制御装置7を構成するこれらの板状体には、それぞれ、可動柵8が回動自在に枢着されており、これら可動柵8により中央開きスイング方式の開閉扉が形成されている。
【0016】
これらの可動柵8は、各々の可動柵8が枢着された前記板状体に対して略垂直となる状態から、エスカレーター本体1の側へと向けて前記板状体と略平行となる状態までの間で回動可能であり、左右双方の可動柵8が前記板状体に対して略垂直となる状態が前記開閉扉の全閉状態、左右双方の可動柵8が前記板状体に対して略平行となる状態が前記開閉扉の全開状態、これらの中間の状態であって、左右双方の可動柵8がエスカレーター本体1の側へと回動した状態が前記開閉扉の半開状態に、それぞれ対応する。
【0017】
すなわち、全開状態においては、乗客2が通行可能である幅寸法は、前記板状体の間隔寸法にほぼ等しく、全閉状態においては乗客2は通行不可である。そして、半開状態においては、乗客2が通行可能である幅寸法は、全開時の通行可能寸法より小さい寸法となる。
また、それぞれの前記板状体の内側の壁部には、可動柵8の形状に合わせて凹部が形成されており、前記開閉扉の全開状態においては可動柵8がこの凹部に収納されるようになっている。
【0018】
駆動電動機5へと供給される三相交流の線間電流値は、変流器(CT:カレントトランス)からなる電流検出手段9により、随時検出されて、制御盤6内の演算部6aへと取り込まれている。
この演算部6aは、電流検出手段9により検出された駆動電動機5の負荷電流値に基づいて、電動機許容負荷換算電流値の演算を行う。そうして、この電動機許容負荷換算電流値と駆動電動機5の定格負荷電流値との比較に基づいて、乗客通行制御装置7へと制御信号を出力して、乗客通行制御装置7の前記開閉扉の開閉状態を制御する。
【0019】
ここで、制御盤6の演算部6aにより前記電動機許容負荷換算電流値に応じて、前記開閉扉の開閉状態が制御される乗客通行制御装置7は、エスカレーター本体1の運転方向から定まる乗り口側に設けられた乗客通行制御装置7のみであって、降り口側の乗客通行制御装置7の前記開閉扉は常に全開状態、すなわち、可動柵8は乗客通行制御装置7の板状体に対して略平行となっている。
【0020】
この実施の形態にあっては、乗客通行制御装置は、図6に示す一連のフローに従って動作する。
まず、初期状態においては、可動柵8は前記板状体に対して略平行に位置され、すなわち、乗客通行制御装置7の前記開閉扉は全開状態であって、乗客2は自由に乗客通行制御装置7を通過してエスカレーター本体1に搭乗することが可能である(図3)。
【0021】
そして、制御盤6の演算部6aは、電流検出手段9により取り込んだ駆動電動機5の負荷電流値に基づいて、随時、前記電動機許容負荷換算電流値の演算を行うことにより、駆動電動機5の負荷検出を行っている(ステップS1)。
【0022】
次のステップS2において、演算部6aは前記電動機許容負荷換算電流値が所定の設定負荷電流値(ここでは例えば前記定格負荷電流値の80%とする)を超えたか否かについて確認を行い、この確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記設定負荷電流値を超えていないことが確認された場合には、ステップS1へと戻る。
【0023】
なお、以後、前記定格負荷電流値を第1の基準電流値と呼び、前記設定負荷電流値を第2の基準電流値と呼ぶことにする。そうすると、第2の基準電流値は、第1の基準電流値より小さい値(ここでは第1の基準電流値の80%)に設定されることになる。
【0024】
そして、一方、ステップS2の確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値を超えたことが確認された場合には、ステップS3へと進んで、演算部6aは、乗客通行制御装置7に対して、前記開閉扉を現在の全開状態から半閉して半開状態とするよう制御信号を出力する。
【0025】
この制御信号を受けた乗客通行制御装置7は、可動柵8を反エスカレーター本体1側へと回動させて、前記開閉扉を半開状態とすることにより乗客2が通行可能な幅寸法を狭め、単位時間当たりに乗客通行制御装置7を通過してエスカレーター本体1に搭乗することができる乗客2の人数を少なくして入場を制限する(図4)。
【0026】
続くステップS4においては、演算部6aは、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値を超えて乗客通行制御装置7の前記開閉扉が半開である状態において、さらに、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えたか否かについての確認を行う。この確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えたことが確認された場合には、ステップS5へと移行して、演算部6aは、乗客通行制御装置7に対して、前記開閉扉を現在の半開状態から全閉状態とするよう制御信号を出力する。
【0027】
そして、この制御信号を受けた乗客通行制御装置7は、可動柵8をさらに反エスカレーター本体1側へと回動させて、前記開閉扉を全閉状態とすることにより、乗客2が乗客通行制御装置7を通過できないようにし、エスカレーター本体1に新たな乗客2が搭乗することがないように入場を制限した後(図5)、動作フローはステップS6へと移る。
【0028】
一方、ステップS4の確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えていないことが確認された場合には、ステップS5はスキップされて直接ステップS6へと移行する。
【0029】
すなわち、動作フローがステップS6に到達した段階においては、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値を超えているが前記第1の基準電流値は超えておらず乗客通行制御装置7の前記開閉扉は半開である状態と(図4)、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えて乗客通行制御装置7の前記開閉扉は全閉である状態(図5)の2通りの状態があり得る。
【0030】
このステップS6においては、演算部6aは、一度は前記第2の基準電流値や前記第1の基準電流値を超えた前記電動機許容負荷換算電流値が、前記第2の基準電流値以下となっているか否かについて確認を行う。この確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値以下となったことが確認された場合には、ステップS7へと移行して、演算部6aは、乗客通行制御装置7に対して、前記開閉扉を現在の半開状態又は全閉状態から全開状態とするよう制御信号を出力する。
【0031】
そして、この制御信号を受けた乗客通行制御装置7は、可動柵8をエスカレーター本体1側へと回動させて、前記開閉扉を全開状態とすることにより、乗客2が乗客通行制御装置7を自由に通過してエスカレーター本体1に搭乗することができるようにして入場制限を解除した後(図3)、動作フローはステップS1へと戻る。
【0032】
一方、ステップS6の確認において、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値以下となっていないことが確認された場合には、ステップS4へと戻り、乗客通行制御装置7の前記開閉扉の半開状態又は全閉状態は維持され、このうち半開状態においては、さらに前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えた場合には、乗客通行制御装置7の前記開閉扉は全閉状態になる(ステップS4及びS5)。
【0033】
従って、以上の動作フローによれば、乗客通行制御装置7の前記開閉扉は、半開状態から全開状態への復帰、及び、全閉状態から全開状態への復帰は許容されるが、一度、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値を超えて全閉状態となった後は、たとえ前記電動機許容負荷換算電流値が前記第1の基準電流値以下となった場合であっても、全閉状態から半開状態への復帰は許容されず、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値以下となった場合に初めて全開状態へと復帰することになる。
【0034】
換言すると、前記演算部6aは、前記乗客通行制御装置7の前記開閉扉が全閉状態である場合に、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値を超え、かつ、前記第1の基準電流値以下となったときであっても、前記乗客通行制御装置7の前記開閉扉が前記半開状態とならないようにし、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値以下となるまで、前記乗客通行制御装置7の前記開閉扉が全閉状態である状態を維持するよう制御する。
そして、その後、前記電動機許容負荷換算電流値が前記第2の基準電流値以下となったときに、前記開閉扉を全開状態とするよう制御信号を出力する。
【0035】
なお、ここでは、乗客通行制御装置7は、エスカレーター本体1の上下双方の乗降口近傍に設け、乗り口側の乗客通行制御装置7の可動柵8のみ動作させ、降り口側の乗客通行制御装置7の可動柵8は全開状態で固定したが、エスカレーター本体1の運転方向が一方向のみに固定されている場合には、乗客通行制御装置7は、エスカレーター本体1の当該運転方向により定まる乗り口近傍の一方のみに設けるようにしてもよい。
【0036】
そして、乗客通行制御装置7を構成する板状体については、この形状に制限されるものではなく、例えば柱状のポールのようなものでもよいし、開閉扉の開閉方式についても、中央開きスイング方式に限られず、スライド方式等を採用してもよい。
また、この乗客通行制御装置7は、エスカレーターだけでなくいわゆる動く歩道等を含むマンコンベア全般に適用することが可能である。
【0037】
以上のように構成されたエスカレーター装置においては、エスカレーターの乗り口近傍に、開閉扉を有する乗客通行制御装置を設け、電流検出手段によりエスカレーターの運転を駆動する駆動電動機へと供給される電流値を検出し、この電流値に基づいて、演算部により所定の演算を行って乗客通行制御装置の開閉扉の開閉状態を制御することで、駆動電動機の負荷状態に応じて、駆動電動機が過負荷となりそうな状況等となった場合に、新たな乗客の乗り込みを確実に抑制することができ、駆動電動機が過負荷となることを防止することが可能である。
【0038】
そして、乗客通行制御装置の開閉扉の開閉状態は、全閉状態及び全開状態に加えて、これら全閉状態と全開状態との中間の状態である半開状態がとれるようにし、演算部によって、電流値が所定の第1の基準電流値(駆動電動機の定格負荷電流値)を超える場合には開閉扉を全閉状態とするよう制御し、電流値が第1の基準電流値より小さい所定の第2の基準電流値(定格負荷の80%:設定負荷電流値)以下である場合には開閉扉を全開状態とするよう制御し、電流値が第2の基準電流値を超え、かつ、第1の基準電流値以下である場合には開閉扉を半開状態とするよう制御することで、負荷が駆動電動機の定格負荷を超える前から、新たな乗客の乗り込みを適度に抑制することができ、より確実に駆動電動機が過負荷となることを防止するとともに、エスカレーターの運転効率低下を防ぐことが可能である。
【0039】
また、一度、電流値が定格負荷である第1の電流基準値を超えると、新たな乗客は当該エスカレーターに搭乗できないように制御されるため、乗り口付近は多少の混雑が発生することが予想される。この状態において、搭乗中であった乗客が降り口から降りて、駆動電動機への負荷が定格負荷以下に下がったとしても、直ちに乗客の搭乗を認めると多数の乗客が搭乗しようとしてすぐに電流値が直ちに定格負荷を超えてしまうおそれがある。
【0040】
そこで、演算部によって、開閉扉が全閉状態である場合には、電流値が設定負荷電流値である第2の基準電流値以下となるまで開閉扉が全閉状態である状態を維持し、電流値が第2の基準電流値以下となったときに開閉扉を全開状態とするよう制御することで、このような事態の発生を未然に防止することが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 エスカレーター本体
2 乗客
3 踏段
4 移動手摺
5 駆動電動機
6 制御盤
6a 演算部
7 乗客通行制御装置
8 可動柵
9 電流検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エスカレーターの運転を駆動する駆動電動機と、
前記駆動電動機へと供給される電流値を検出する電流検出手段と、
前記エスカレーターの乗り口近傍に設けられ、開閉扉を有する乗客通行制御装置と、
前記電流検出手段により検出された前記電流値に基づいて、前記乗客通行制御装置の前記開閉扉の開閉状態を制御する演算部と、を備えたことを特徴とするエスカレーター装置。
【請求項2】
前記演算部は、前記電流値に基づいて、前記乗客通行制御装置の前記開閉扉の開閉状態を、全閉状態、全開状態、及び、全閉状態と全開状態との中間の状態である半開状態とするよう制御することを特徴とする請求項1に記載のエスカレーター装置。
【請求項3】
前記演算部は、
前記電流値が所定の第1の基準電流値を超える場合には、前記開閉扉を全閉状態とするよう制御し、
前記電流値が前記第1の基準電流値より小さい所定の第2の基準電流値以下である場合には、前記開閉扉を全開状態とするよう制御し、
前記電流値が前記第2の基準電流値を超え、かつ、前記第1の基準電流値以下である場合には、前記開閉扉を前記半開状態とするよう制御することを特徴とする請求項2に記載のエスカレーター装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記開閉扉が全閉状態である場合に、前記電流値が前記第2の基準電流値以下となるまで、前記開閉扉が全閉状態である状態を維持し、前記電流値が前記第2の基準電流値以下となったときに、前記開閉扉を全開状態とするよう制御することを特徴とする請求項3に記載のエスカレーター装置。
【請求項5】
前記乗客通行制御装置は、前記エスカレーターの長手方向に直交する方向から、前記エスカレーター側へと回動可能に設けられた可動柵を備え、
前記開閉扉は、前記可動柵からなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエスカレーター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−208838(P2010−208838A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−59586(P2009−59586)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】