説明

エネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびエネルギーデバイス

【課題】信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスを提供する。
【解決手段】集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12と、アンダーコート層12上に配置され、融点が200℃より高い高温耐熱性を有する第1バインダーを含む活物質電極層14とを備えるエネルギーデバイス電極構造2およびその製造方法、およびエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびエネルギーデバイスに関し、特に、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エネルギーデバイスとしては、ラミネート型の蓄電デバイスや電気二重層キャパシタなどが知られている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【0003】
また、カレンダー処理によって高密度の電極層を有する電極を得る電気二重層キャパシタ用電極の製造方法についても開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−12407号公報
【特許文献2】特開2001−338848号公報
【特許文献3】特開2003−217646号公報
【特許文献4】特開2005−191424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献4における電気二重層キャパシタ用電極の製造方法においては、集電極上に導電粒子に結着可能なバインダーを含むアンダーコート層を形成する工程と、アンダーコート層上に、導電粒子・バインダー・溶剤および活性炭を含む電極層用塗布液を塗布して電極層を形成する工程とを有する。さらに、電極層を形成する工程においては、電極層用塗布液を塗布後、集電極上の層に含まれる残留溶剤量が5〜35重量%になるように、200℃以下で乾燥する工程と、乾燥後、ロールプレスを行う工程と、さらに真空乾燥を行う工程とを有する。
【0006】
上記の各工程では、適用したバインダーの耐熱性が低いため、高温乾燥を行うと、電極層が劣化してしまう。また、高温乾燥が行えないため、残留水分量を低減させることが難しい。また、残留溶剤を含んだ状態でロールプレスを行うと、ロールプレス機に活性炭などの活物質が付着し、集電極(アルミ箔)から電極層が剥がれ易くなってしまう。また、電極層の熱による変性・劣化があり、アンダーコート層との密着性が悪くなり、電極層が剥がれてしまう。
【0007】
本発明の目的は、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびこのエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、集電極と、前記集電極上に配置されたアンダーコート層と、前記アンダーコート層上に配置され、融点が200℃より高い高温耐熱性を有する第1バインダーを含む活物質電極層とを備えるエネルギーデバイス電極構造が提供される。
【0009】
本発明の他の態様によれば、集電極上にアンダーコート層を形成する工程と、前記アンダーコート層を乾燥する工程と、前記アンダーコート層上に第1バインダーを含む活物質電極層を形成する工程と、前記活物質電極層を乾燥する工程と、前記集電極、前記アンダーコート層および前記活物質電極層からなる積層構造をロールプレスする工程とを有するエネルギーデバイス電極構造の製造方法が提供される。
【0010】
本発明の他の態様によれば、上記のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備える電気二重層キャパシタが提供される。
【0011】
本発明の他の態様によれば、上記のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備えるリチウムイオンキャパシタが提供される。
【0012】
本発明の他の態様によれば、上記のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備えるリチウムイオン電池が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法、およびこのエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の模式的断面構造図。
【図2】第1の実施の形態の変形例1に係るエネルギーデバイス電極構造の模式的断面構造図。
【図3】第1の実施の形態の変形例2に係るエネルギーデバイス電極構造の模式的断面構造図。
【図4】第1の実施の形態の変形例3に係るエネルギーデバイス電極構造の模式的断面構造図。
【図5】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造に適用されるバインダーとして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の化学式を表す図。
【図6】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造に適用されるバインダーとして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を適用した活物質電極層のSEM写真例。
【図7】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造に適用されるバインダーとして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を適用した活物質電極層の模式的説明図。
【図8】比較例のバインダーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)の化学式を表す図。
【図9】比較例のバインダーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を適用した活物質電極層のSEM写真例。
【図10】(a)比較例のバインダーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を適用した活物質電極層の模式的説明図、(b)図10(a)の細部の詳細図。
【図11】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造に適用されるバインダーとしてアラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)の化学式を表す図。
【図12】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造において、バインダーとしてアラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)を適用した活物質電極層のSEM写真例。
【図13】(a)第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造において、バインダーとしてアラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)を適用した活物質電極層の模式的説明図、(b)図13(a)の細部の詳細図。
【図14】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、(a)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その1)、(b)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その2)、(c)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その3)、(d)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その4)。
【図15】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、(a)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その5)、(b)製造方法の一工程を説明する模式的断面構造図(その6)。
【図16】第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の一工程を説明する模式的断面構造であって、ロールプレス工程を説明する模式的断面構造図。
【図17】第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、(a)製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造図(その1)、(b)製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造図(その2)、(c)製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造図(その3)、(d)製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造図(その4)。
【図18】第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、(a)製造方法の一工程を説明する模式的断鳥瞰造図(その5)、(b)製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造図(その6)。
【図19】第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の一工程を説明する模式的断面構造であって、ロールプレス工程を説明する模式的断面構造図。
【図20】実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用した電気二重層キャパシタの模式的断面構造図。
【図21】実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオンキャパシタの模式的断面構造図。
【図22】実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオン電池の模式的断面構造図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0016】
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0017】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造2は、図1に示すように、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12と、アンダーコート層12上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー22を含む活物質電極層14とを備える。
【0018】
第1の実施の形態の変形例1に係るエネルギーデバイス電極構造2は、図2に示すように、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12と、アンダーコート層12上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー22を含む活物質電極層14とを備え、アンダーコート層12は、第2バインダー24を含み、第1バインダー22と第2バインダー24は、融点が異なる。
【0019】
第1の実施の形態の変形例2に係るエネルギーデバイス電極構造2の模式的断面構造は、図3に示すように、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12と、アンダーコート層12上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー26を含む活物質電極層14とを備え、第1バインダー26はアラミド樹脂であり、アンダーコート層12は、アラミド樹脂とは異なる第2バインダー28を含む。ここで、アラミド樹脂は、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドによって形成可能である。また、第2バインダー28は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)によって形成可能である。尚、PTFE以外には、例えば、PTFEとは同じフッ素系樹脂で、PTFEの構造に枝分かれ部や架橋部分を有する樹脂なども適用可能である。例えば、PTFEの構造の枝分かれ部にPMVE(:perfluoromethylvinyl ether)をもつ樹脂などである。
【0020】
第1の実施の形態の変形例3に係るエネルギーデバイス電極構造2の模式的断面構造は、図4に示すように、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12と、アンダーコート層12上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー30を含む活物質電極層14とを備え、アンダーコート層12は、第1バインダー30と融点が等しい第2バインダー32を含む。また、第1バインダーと第2バインダーは、共にアラミド樹脂で形成されていても良い。ここで、アラミド樹脂は、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドによって形成可能である。
【0021】
第1の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、図1〜図4に示すように、アンダーコート層12と活物質電極層14とからなる積層構造によって、活物質電極構造16が形成される。
【0022】
第1の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーを、アンダーコート層12と活物質電極層14の一方、若しくは両層に適用した積層構造を形成する。このような融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーとしては、例えば、アラミド樹脂を適用可能である。アラミド樹脂の融点は、例えば、約250℃程度であり、200℃よりも充分に高温であるため、アラミドバインダーを含む活物質電極層14/アンダーコート層12は、高耐熱性を有することになる。
【0023】
第1の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーを、アンダーコート層12と活物質電極層14の一方、若しくは両層に適用したことで、バインダー適用層の高温乾燥による劣化・変性を防ぐことができ、各層間およびアルミ箔などからなる集電極10と活物質電極構造16との密着性を保持することができ、劣化・変性による剥がれを低減させることができる。
【0024】
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造2に適用されるバインダーとして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の化学式は、図5に示すように表される。また、PTFEを適用した活物質電極層のSEM写真例は、図6に示すように表され、図6の活物質電極層の模式的説明図は、図7に示すように表される。バインダーとして、PTFEを適用した活物質電極層は、図6に示すように、PTFEがフィブリル状(繊維状)に活性炭AC同士を結合している。また、図7に模式的に示されるように、電解液40中では、活性炭AC表面を繊維状にPTFEで結合した活物質電極層が得られる。PTFEの融点は、例えば、約260℃である。PTFEは、高耐熱性を有することから、アンダーコート層若しくは活物質電極層のバインダーとして適用可能である。
【0025】
比較例のバインダーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)の化学式は、図8に示すように表される。また、PVdFを適用した活物質電極層のSEM写真例は、図9に示すように表され、図9の活物質電極層は、図10(a)に示すように模式的に表され、図10(a)の細部の詳細は、図10(b)に示すように表される。バインダーとして、PVdFを適用した活物質電極層は、PVdFが活性炭AC表面を被覆して、活性炭AC同士を結合しているため、図9では、PVdFそのものは見えていない。また、図10(a)および図10(b)に模式的に示されるように、電解液40中では、PVdFは、活性炭AC表面を被覆して、活性炭AC同士を面接合によって、結合した活物質電極層が得られる。PVdFの融点は、例えば、約150℃である。
【0026】
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造2に適用されるバインダーとしてアラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)の化学式は、図11に示すように表される。また、バインダーとしてアラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)を適用した活物質電極層のSEM写真例は、図12に示すように表され、図12の活物質電極層は、図13(a)に示すように模式的に表され、図13(a)の細部の詳細は、図13(b)に示すように表される。バインダーとして、アラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)を適用した活物質電極層は、アラミド樹脂ARが活性炭AC同士を点接合で結合している。また、図13(a)および図13(b)に模式的に示されるように、電解液40中では、アラミド樹脂ARは、活性炭AC表面に付着し、活性炭AC同士を点接合によって、結合した活物質電極層が得られる。アラミド樹脂(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)の融点は、例えば、約250℃である。
【0027】
(製造方法)
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、製造方法の一工程を説明する模式的断面構造は、図14(a)〜図14(d)、および図15(a)〜図15(b)に示すように表される。また、第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の一工程を説明する模式的断面構造であって、ロールプレス工程を説明する模式的断面構造は、図16に示すように表される。
【0028】
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法は、図14(a)〜図14(d)、図15(a)〜図15(b)、および図16に示すように、集電極10上にアンダーコート層用塗布液120を塗布する工程と、アンダーコート層用塗布液120を乾燥して、アンダーコート層12を形成する工程と、アンダーコート層12上に第1バインダーを含む活物質電極層用塗布液140を形成する工程と、活物質電極層用塗布液140を乾燥させて、活物質電極層14を形成する工程と、集電極10、アンダーコート層12および活物質電極層14からなる積層構造をロールプレスする工程とを有する。
【0029】
また、活物質電極層14を乾燥する工程は、真空乾燥を有していても良い。
【0030】
また、ロールプレスする工程は、加熱工程を併用しても良い。
【0031】
以下、第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の各工程を詳細に説明ずる。
【0032】
(a)まず、図14(a)に示すように、集電極10を準備する。集電極10は、例えば、アルミ箔、銅箔などを用いて形成することができる。
【0033】
(b)次に、図14(b)に示すように、集電極10上の一部分にアンダーコート層用塗布液120を塗布する。アンダーコート層用塗布液120の成分は、アセチレンブラック、ケロチェンブラックなどの導電助剤と、アラミドバインダー等のバインダーと、これらの溶剤とを含む。図14(b)から明らかなように、集電極10上のアンダーコート層用塗布液120の未塗布部分は、集電極10が露出している。アンダーコート層用塗布液120には、図14(b)に示すように、残留水分34が含まれている。
【0034】
(c)次に、図14(c)に示すように、アンダーコート層用塗布液120を乾燥させて、集電極10上にアンダーコート層12を形成する。図14(c)に示す乾燥工程では、上記の溶剤の除去と残留水分34の低減化が実施される。
【0035】
(d)次に、図14(d)に示すように、アンダーコート層12上に、活物質電極層用塗布液140を塗布する。活物質電極層用塗布液140は、アセチレンブラック、ケロチェンブラックなどの導電助剤と、アラミドバインダー等のバインダーと、これらの溶剤と、活性炭の混合物である。図14(d)から明らかなように、集電極10上の活物質電極層用塗布液140の未塗布部分は、集電極10が露出している。活物質電極層用塗布液140には、図14(d)に示すように、残留水分34が含まれている。
【0036】
(e)次に、図15(a)に示すように、活物質電極層用塗布液140を乾燥させて、集電極10上のアンダーコート層12上に活物質電極層14を形成する。ここで、活物質電極層用塗布液140を乾燥する工程は、真空乾燥により実施しても良い。結果として、図15(a)に示すように、乾燥後の活物質電極層14の厚さはD2、乾燥後のアンダーコート層12の厚さは、D1となる。ここで、具体的な数値例としては、乾燥前の活物質電極層14の厚さは、例えば、約50μmに対して、乾燥後の活物質電極層14の厚さD2は、例えば、約35μmである。
【0037】
(f)次に、図16に示すように、集電極10、アンダーコート層12および活物質電極層14からなる積層構造をロールプレス機18u・18dを用いてロールプレスする。ロールプレス機18は、作業台20上に配置され、下ロール18dに対して上ロール18uの高さを調節することによって、ロール18u・18d間の幅を調整可能である。尚、このロールプレス工程は、ヒータなどを用いた加熱工程を併用しても良い。
【0038】
上記のロールプレス工程の結果、図15(b)に示すように、活物質電極層14の厚さはd2、アンダーコート層12の厚さは、d1となる。ここで、具体的な数値例としては、活物質電極層14の厚さd2は、例えば、約28μmである。このように、活物質電極層14の厚さが薄くなる理由は、ロールプレスにより、活性炭AC同士の密着性が高くなるからである。
【0039】
第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、バインダーとして高耐熱性バインダーを適用することにより、高温乾燥(200℃より高い温度)することができるため、残留水分量を低減することができる。
【0040】
また、第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、高温乾燥し、溶剤を除去後にロールプレスを実施することができるので、ロールプレス時の活物質などの剥がれを少なくすることができる。
【0041】
また、第1の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、熱を加えながらロールプレスすることで、より残留水分量を低減化可能である。
【0042】
第1の実施の形態によれば、バインダー適用層の高温乾燥による劣化・変性を抑制し、活物質電極層の剥がれを防止し、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法を提供することができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造2は、集電極10の表裏両面にアンダーコート層12u・12d、および活物質電極層14u・14dを有する積層構造を備える。さらに、このような積層構造が繰り返し積層された構成を備えていても良い。
【0044】
第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造2は、図18(b)に示すように、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12u・12dと、アンダーコート層12u・12d上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー22(図1と同様)を含む活物質電極層14u・14dとを備える。
【0045】
第2の実施の形態の変形例1に係るエネルギーデバイス電極構造2は、図2と同様に、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12u・12dと、アンダーコート層12u・12d上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー22を含む活物質電極層14u・14dとを備え、アンダーコート層12u・12dは、第2バインダー24を含み、第1バインダー22と第2バインダー24は、融点が異なる。
【0046】
第2の実施の形態の変形例2に係るエネルギーデバイス電極構造2の模式的断面構造は、図3と同様に、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12u・12dと、アンダーコート層12u・12d上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー26を含む活物質電極層14u・14dとを備え、第1バインダー26はアラミド樹脂であり、アンダーコート層12u・12dは、アラミド樹脂とは異なる第2バインダー28を含む。ここで、アラミド樹脂は、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを適用可能である。また、第2バインダー28は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を適用可能である。
【0047】
第2の実施の形態の変形例3に係るエネルギーデバイス電極構造2の模式的断面構造は、図4と同様に、集電極10と、集電極10上に配置されたアンダーコート層12u・12dと、アンダーコート層12u・12d上に配置され、融点が200℃より大きな高温耐熱性を有する第1バインダー30を含む活物質電極層14u・14dとを備え、アンダーコート層12u・12dは、第1バインダー30と融点が等しい第2バインダー32を含む。また、第1バインダーと第2バインダーは、共にアラミド樹脂で形成されていても良い。ここで、アラミド樹脂は、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを適用可能である。
【0048】
第2の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、図18(b)、および図1〜図3に示すように、アンダーコート層12u・12dと活物質電極層14u・14dとからなる積層構造によって、活物質電極構造16u・16dが形成される。
【0049】
第2の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーを、アンダーコート層12u・12dと活物質電極層14u・14dの一方、若しくは両層に適用した積層構造を形成する。このような融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーとしては、例えば、アラミド樹脂を適用可能である。アラミド樹脂の融点は、例えば、約250℃程度であり、200℃よりも充分に高温であるため、アラミドバインダーを含む活物質電極層14u・14d/アンダーコート層12u・12dは、高耐熱性を有することになる。
【0050】
第2の実施の形態およびその変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造2においては、融点が200℃より高い高耐熱性のバインダーを、アンダーコート層12u・12dと活物質電極層14u・14dの一方、若しくは両層に適用したことで、バインダー適用層の高温乾燥による劣化・変性を防ぐことができ、各層間およびアルミ箔などからなる集電極10と活物質電極構造16u・16dとの密着性を保持することができ、劣化・変性による剥がれを低減させることができる。
【0051】
(製造方法)
第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法であって、製造方法の一工程を説明する模式的鳥瞰構造は、図17(a)〜図17(d)、および図18(a)〜図18(b)に示すように表される。また、第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の一工程を説明する模式的断面構造であって、ロールプレス工程を説明する模式的断面構造は、図19に示すように表される。
【0052】
第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、集電極10上にアンダーコート層12u・12dを形成する工程は、集電極10の表裏両面に実施する。
【0053】
また、アンダーコート層12u・12d上に第1バインダーを含む活物質電極層14u・14dを形成する工程は、集電極10の表裏両面に形成されたアンダーコート層12u・12d上に実施する。
【0054】
以下、第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法の各工程を詳細に説明する。
【0055】
(a)まず、図17(a)に示すように、集電極10を準備する。集電極10は、例えば、アルミ箔、銅箔などを用いて形成することができる。
【0056】
(b)次に、図17(b)に示すように、集電極10の表裏両面上の一部分にアンダーコート層用塗布液120u・120dを塗布する。アンダーコート層用塗布液120u・120dの成分は、アセチレンブラック、ケロチェンブラックなどの導電助剤と、アラミドバインダー等のバインダーと、これらの溶剤とを含む。図17(b)から明らかなように、集電極10上のアンダーコート層用塗布液120u・120dの未塗布部分は、集電極10が露出している。アンダーコート層用塗布液120u・120dには、図17(b)に示すように、残留水分34が含まれている。
【0057】
(c)次に、図17(c)に示すように、アンダーコート層用塗布液120u・120dを乾燥させて、集電極10上にアンダーコート層12u・12dを形成する。図17(c)に示す乾燥工程では、上記の溶剤の除去と残留水分34の低減化が実施される。
【0058】
(d)次に、図17(d)に示すように、アンダーコート層12u・12d上に、活物質電極層用塗布液140u・140dを塗布する。活物質電極層用塗布液140u・140dは、アセチレンブラック、ケロチェンブラックなどの導電助剤と、アラミドバインダー等のバインダーと、これらの溶剤と、活性炭の混合物である。図17(d)から明らかなように、集電極10上の活物質電極層用塗布液140u・140dの未塗布部分は、集電極10が露出している。活物質電極層用塗布液140u・140dには、図17(d)に示すように、残留水分34が含まれている。
【0059】
(e)次に、図18(a)に示すように、活物質電極層用塗布液140u・140dを乾燥させて、集電極10上のアンダーコート層12u・12d上に活物質電極層14u・14dを形成する。ここで、活物質電極層用塗布液140u・140dを乾燥する工程は、真空乾燥により実施しても良い。結果として、図18(a)に示すように、乾燥後の活物質電極層14u・14dの厚さはD2、乾燥後のアンダーコート層12u・12dの厚さは、D1となる。ここで、具体的な数値例としては、乾燥前の活物質電極層14u・14dの厚さは、例えば、約50μmに対して、乾燥後の活物質電極層14u・14dの厚さD2は、例えば、約35μmである。
【0060】
(f)次に、図19に示すように、集電極10、アンダーコート層12u・12dおよび活物質電極層14u・14dからなる積層構造をロールプレス機18を用いてロールプレスする。ロールプレス機18は、作業台20上に配置され、下ロール18dに対して上ロール18uの高さを調節することによって、ロール18u・18d間の幅を調整可能である。尚、このロールプレス工程は、ヒータなどを用いた加熱工程と併用しても良い。
【0061】
上記のロールプレス工程の結果、図18(b)に示すように、活物質電極層14u・14dの厚さはd2、アンダーコート層12u・12dの厚さは、d1となる。ここで、具体的な数値例としては、活物質電極層14u・14dの厚さd2は、例えば、約28μmである。このように、活物質電極層14u・14dの厚さが薄くなる理由は、ロールプレスにより、活性炭AC同士の密着性が高くなるからである。
【0062】
第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、バインダーとして高耐熱性バインダーを適用することにより、高温乾燥(200℃より高い温度)することができるため、残留水分量を低減することができる。
【0063】
また、第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、高温乾燥し、溶剤を除去後にロールプレスを実施することができるので、ロールプレス時の活物質などの剥がれを少なくすることができる。
【0064】
また、第2の実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造の製造方法においては、熱を加えながらロールプレスすることで、より残留水分量を低減化可能である。
【0065】
第2の実施の形態によれば、バインダー適用層の高温乾燥による劣化・変性を抑制し、活物質電極層の剥がれを防止し、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法を提供することができる。
【0066】
(エネルギーデバイス)
実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用した電気二重層キャパシタ4の模式的断面構造は、図20に示すように表される。
【0067】
実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオンキャパシタ6の模式的断面構造は、図21に示すように表される。
【0068】
実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオン電池8の模式的断面構造は、図22に示すように表される。
【0069】
図20〜図22を参照して、実施の形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイス(例えば、蓄電デバイス)の基本構造を説明する。尚、実施の形態の変形例1〜3に係るエネルギーデバイス電極構造も同様に適用可能である。図20〜図22においては、電解液がしみ込んでおり、セパレータ30を通じてイオンが充放電移動するが、電解液については、図示を省略している。
【0070】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備える電気二重層キャパシタ4は、活物質電極層14aと活物質電極層14bとの間に、電解液のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させている。集電極10a・10b上には、アンダーコート層12a・12bを介して活物質電極層14a・14bが配置されている。集電極10a・10bは電源電圧に接続されている。図20においては、アンダーコート層12aと活物質電極層14aの積層構造、およびアンダーコート層12bと活物質電極層14bの積層構造により、それぞれ活物質電極構造が形成される。
【0071】
セパレータ30は、耐熱性が必要ない場合にはポリプロピレン等を、耐熱性が必要な場合にはセルロース系のものを用いることができる。
【0072】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用した電気二重層キャパシタ4は、電解液が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0073】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用した電気二重層キャパシタは、LEDフラッシュ、モータ駆動用パワー電源(例えば、玩具向け)、電気自動車用蓄電素子(例えば、回生、スタータ用として)、太陽電池や振動発電からのエネルギー蓄電素子、高出力通信向けパワー蓄電素子、耐環境性蓄電素子(例えば、道路、鉄道、自転車用ライトの蓄電素子)などに適用できる。
【0074】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオンキャパシタ6は、活物質電極層36と活物質電極層14b間に、電解液のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させている。集電極11a・10b上には、アンダーコート層12a・12bを介して活物質電極層36・14bが配置されている。集電極10a・10bは電源電圧に接続されている。ここで、集電極11aは、例えば、銅箔から形成され、集電極10bは、例えば、アルミ箔から形成される。図21においては、アンダーコート層12aと活物質電極層36の積層構造およびアンダーコート層12bと活物質電極層14bの積層構造により、それぞれ活物質電極構造が形成される。
【0075】
負極側の活物質電極層36は、例えば、アラミドバインダー等のバインダーを含有するLiドープカーボン(活性炭)から形成される。
【0076】
リチウムイオンキャパシタ6には、電解液が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0077】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオンキャパシタは、太陽電池や風力発電からのエネルギー蓄電素子、モータ駆動用パワー電源などに適用できる。
【0078】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオン電池8は、活物質電極層36と活物質電極層38間に、電解液のイオンのみが通過するセパレータ30を介在させている。集電極11a・10b上には、アンダーコート層12a・12bを介して活物質電極層36・38が配置されている。集電極10a・10bは電源電圧に接続されている。ここで、集電極11aは、例えば、銅箔から形成され、集電極10bは、例えば、アルミ箔から形成される。図22においては、アンダーコート層12aと活物質電極層36の積層構造およびアンダーコート層12bと活物質電極層38の積層構造により、それぞれ活物質電極構造が形成される。
【0079】
正極側の活物質電極層38は、例えば、アラミドバインダー等のバインダーを含有するLiCoO2から形成される。負極側の活物質電極層36は、例えば、アラミドバインダー等のバインダーを含有するLiドープカーボン(活性炭)から形成される。
【0080】
リチウムイオン電池8には、電解液が含侵されており、セパレータ30を通して、電解液のイオンのみが充放電時に移動する。
【0081】
実施形態に係るエネルギーデバイス電極構造を適用したリチウムイオン電池は、携帯機器用のバッテリー、電気自動車用蓄電素子(定常運転時)、大規模蓄電素子(一般家庭向け)などに適用できる。
【0082】
本発明によれば、バインダー適用層の高温乾燥による劣化・変性を抑制し、活物質電極層の剥がれを防止し、信頼性の向上したエネルギーデバイス電極構造およびその製造方法を提供することができる。
【0083】
また、このエネルギーデバイス電極構造を適用したエネルギーデバイスを提供することができる。
【0084】
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0085】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明のエネルギーデバイスは、LED−フラッシュモジュール、通信(高出力)モジュール、太陽電池モジュール、電源モジュール、玩具等のバックアップ用電源などとして適用可能である。また、LSI、時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、パソコン、携帯電話、玩具等のバックアップ用電源として、太陽光発電、ダイナモ発電、振動発電、熱電素子や発電等からの低出力エネルギーを蓄えるマイクロエナジー用蓄電素子として、カップリング用コンデンサとして、または平滑用コンデンサなどとして適用可能である。
【符号の説明】
【0087】
2…エネルギーデバイス電極構造
4…電気二重層キャパシタ
6…リチウムイオンキャパシタ
8…リチウムイオン電池
10、10a、10b、11a…集電極
12、12u、12d、12a、12b…アンダーコート層
14、14u、14d、14a、14b、36、38…活物質電極層
16、16u、16d…活物質電極構造
18…ロールプレス機
18u、18d…ロール
20…作業台
22、24、26、28、30、32…バインダー
34…残留水分
40…電解液
120、120u、120d…アンダーコート層用塗布液
140、140u、140d…活物質電極層用塗布液
AC…活性炭
AR…アラミド樹脂
PTFE…ポリテトラフルオロエチレン
PVdF…ポリフッ化ビニリデン
D1、D2、d1、d2…厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集電極と、
前記集電極上に配置されたアンダーコート層と、
前記アンダーコート層上に配置され、融点が200℃より高い高温耐熱性を有する第1バインダーを含む活物質電極層と
を備えることを特徴とするエネルギーデバイス電極構造。
【請求項2】
前記アンダーコート層は、第2バインダーを含み、前記第1バインダーと前記第2バインダーは、融点が異なることを特徴とする請求項1に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項3】
前記第1バインダーはアラミド樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項4】
前記アンダーコート層は、第2バインダーを含み、前記第1バインダーと前記第2バインダーは、融点が等しいことを特徴とする請求項1に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項5】
前記第1バインダーと前記第2バインダーは、共にアラミド樹脂であることを特徴とする請求項4に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項6】
前記アラミド樹脂は、ポリメタフェニレンイソフタルアミドであることを特徴とする請求項3または5に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項7】
前記第2バインダーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることを特徴とする請求項2に記載のエネルギーデバイス電極構造。
【請求項8】
集電極上にアンダーコート層用塗布液を塗布する工程と、
前記アンダーコート層用塗布液を乾燥させて、アンダーコート層を形成する工程と、
前記アンダーコート層上に第1バインダーを含む活物質電極層用塗布液を塗布する工程と、
前記活物質電極層用塗布液を乾させて、活物質電極層を形成する工程と、
前記集電極、前記アンダーコート層および前記活物質電極層からなる積層構造をロールプレスする工程と
を有することを特徴とするエネルギーデバイス電極構造の製造方法。
【請求項9】
前記活物質電極層を乾燥する工程は、真空乾燥を含むことを特徴とする請求項8に記載のエネルギーデバイス電極構造の製造方法。
【請求項10】
前記ロールプレスする工程は、加熱工程を併用することを特徴とする請求項8に記載のエネルギーデバイス電極構造の製造方法。
【請求項11】
前記アンダーコート層用塗布液を塗布する工程は、前記集電極の表裏両面に実施することを特徴とする請求項8に記載のエネルギーデバイス電極構造の製造方法。
【請求項12】
前記活物質電極層用塗布液を塗布する工程は、前記集電極の表裏両面に形成された前記アンダーコート層上に実施することを特徴とする請求項11に記載のエネルギーデバイス電極構造の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備えることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【請求項14】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備えることを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギーデバイス電極構造を正負極の活物質電極構造に備えることを特徴とするリチウムイオン電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−42053(P2013−42053A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179323(P2011−179323)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】