説明

エネルギ監視システム

【課題】通常時には地域内の消費エネルギを把握でき、災害時には救済支援に有効に用いることができるエネルギ監視システムを提供する。
【解決手段】エコシステム100は、エコメータ10と管理サーバ30とを含んで構成され、エコメータ10は、センサ11〜14によって検出された消費エネルギを、表示部に表示し、管理サーバ30は、地域内の複数のエコメータ10から消費情報を受信し、受信した消費情報に基づいて、各エコメータ10の表示装置18を制御するための制御情報を送信する。また管理サーバ30は、地域内における災害に関する災害情報を取得するデータ受付処理サーバ31を有する。データ受付処理サーバ31は、災害情報に応じて、表示部によって表示される情報を切替えるように制御情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地域内の消費エネルギを監視するエネルギ監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、監視対象者の生活状況を遠隔監視する生活状況モニターシステムがある(たとえば特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、家庭で使用される電化製品の動作状態を監視し、異常と判断したとき、警報などを発するシステムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−86383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、震災のような大規模災害が発生した際は情報が寸断され、現地の状況を把握することが極めて困難になり、外部からの支援に時間を要するという問題がある。特に、生活する上で最も重要なライフライン(たとえば電気、ガス、および水道など)の復旧は最も重要である。電力会社、ガス会社、水道局または自治体は、各自の情報網および前述のモニターシステムなどによって、個別に状況を把握し対策を進める。しかしながら、従来のシステムは、情報を使用者に発することが主目的のシステムであるので、被災者が被災地域に関する情報を得ることは非常に難しい。また従来のシステムは、災害を想定して設計されていないので、災害時の利便性が低いという問題がある。これによって、初期段階でボランティア等の外部支援に必要とされる情報の確認および推測がしにくく、有効な支援までに時間を要しているという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、通常時には地域内の消費エネルギを把握でき、災害時には救済支援に有効に用いることができるエネルギ監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
【0007】
請求項1に記載の発明では、建物で消費される消費エネルギを監視する監視装置(10)と、選択された地域内に設けられる複数の監視装置と通信して地域内の消費エネルギを監視する統括サーバ(30)と、を含むエネルギ監視システム(100)であって、
監視装置は、
建物に設けられ予め設定される機器の消費エネルギを検出するセンサ(11〜14)と、
センサが検出した消費エネルギに関する消費情報を統括サーバに送信するとともに、監視装置を制御する制御情報を統括サーバから受信する監視通信手段(17)と、
画像を表示する監視表示部(18d)と、
監視表示部に表示される画像の内容を選択する選択部(18e)と、
選択部による選択、消費情報および制御情報に基づいて、表示部に表示される画像を制御する表示制御手段(16)と、を含み、
統括サーバは、
地域内に設けられる複数の監視装置から送信される消費情報を受信するとともに、監視装置に制御情報を送信するサーバ通信手段(31)と、
サーバ通信手段によって受信した消費情報が記憶される記憶手段(32)と、
地域内における災害に関する災害情報を取得する取得手段(31)と、
取得した災害情報に基づいて、消費情報を送信した監視装置が、災害が発生した地域内であって、発生した災害に対する処置が必要な被災地域内に位置しているか否かを判断する判断手段(31)と、
サーバ通信手段が受信した消費情報に基づいて、制御情報を生成する生成手段(31)と、を含み、
生成手段は、
消費情報を送信した監視装置が被災地域内に位置しないと判断された場合には、地図を示す地図画像上に、監視装置が設けられる建物を示す建物画像を、建物の実際の位置とは異なる位置に重畳した画像を表示するように、消費情報を送信した監視装置を構成する表示制御手段に指令する制御情報を生成し、
消費情報を送信した監視装置が被災地域内に位置すると判断された場合には、建物画像を非表示にした地図画像を表示するように、消費情報を送信した監視装置を構成する表示制御手段に指令する制御情報を生成し、
表示制御手段は、
被災地域内に位置しないと判断された場合には、選択部によって建物画像が選択されると、選択された建物画像に対応する建物に関する情報を表示するように制御し、
被災地域内に位置すると判断された場合には、被災地域内の特定のエリアが選択されると、エリア内に実際に位置する建物の情報を表示するように制御することを特徴とするエネルギ監視システムである。
【0008】
請求項1に記載の発明に従えば、エネルギ監視システムは、監視装置と統括サーバとを含んで構成される。監視装置は、センサによって検出された消費エネルギを、監視表示部に表示することができる。したがって、監視装置の使用者は、自分がいる建物の消費エネルギを把握することができる。これによって使用者は、消費エネルギの多寡を判断して、消費エネルギを節約する活動意欲を喚起することができる。
【0009】
また統括サーバは、地域内の複数の監視装置から消費情報を受信し、受信した消費情報に基づいて、各監視装置の監視表示部を制御するための制御情報を送信する。したがって各監視装置の使用者は、自分の消費情報だけでなく、他者の消費情報をも監視表示部によって視認することができる。
【0010】
また統括サーバは、取得手段によって地域内における災害に関する災害情報を取得し、判断手段によって取得した災害情報によって監視装置が被災地内に位置するか否かを判断する。生成手段は、被災地域内に位置するか否かで、監視表示部によって表示される情報を切替えるように制御情報を生成する。
【0011】
生成手段は、被災地域内に位置しない場合(以下、「通常モードの場合」ということがある)には、地図画像上に、監視装置が設けられる建物を示す建物画像を、建物の実際の位置とは異なる位置に重畳した画像を表示するように表示制御手段に指令する制御情報を生成する。表示制御手段は、選択部によって建物画像が選択されると、選択された建物画像に対応する建物に関する情報を表示するように制御する。したがって、被災地域内に位置しない監視装置は、通常モードの場合、いわゆる仮想マップ状に複数の建物が表示されることになる。これによって、建物の特定ができないので、個人情報を保護することができる。また他者の建物の消費情報を表示することができるので、同じ地域内にある他者の消費情報をも監視表示部によって視認することができる。これによって他者と比較することができるので、使用者の消費エネルギを節約する活動意欲をさらに喚起することができる。
【0012】
これに対して、生成手段は、被災地域内に位置していると判断した場合(以下、「災害地域モードの場合」ということがある)には、建物画像を非表示にした地図画像を表示するように表示制御手段に指令する制御情報を生成する。そして表示制御手段は、災害地域モードの場合には、地域内の特定のエリアが選択部によって選択されると、エリア内に実際に位置する建物の情報を表示するように制御する。したがって、被災地域内に位置する監視装置は、具体的な建物は選択できないが、実際のエリア内にある複数の監視装置が取得した消費情報を表示させることができる。これによって災害地域モードの場合には、個人情報を保護しつつ、エリア内の情報を取得することができるので、エリアの状況を短時間で把握することができる。これによって災害への具体的な対応を取りやすくすることができる。
【0013】
また請求項2に記載の発明では、統括サーバは、予め設定される認証情報を受け付ける受付手段(31)をさらに含み、
生成手段は、認証情報を受け付けた場合には、判断手段の判断結果にかかわらず、地図画像上に、建物の実際の位置に建物画像を重畳した画像を表示するように、認証情報に対応する監視装置を構成する表示制御手段に指令する制御情報を生成することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明に従えば、生成手段は、認証情報を受け付けた場合には、地図画像上に、建物の実際の位置に建物画像を重畳した画像を表示するように表示制御手段に指令する制御情報を生成する。これによって認証情報を入力できる者(以下、「特定者」ということがある)は、認証情報に対応する監視装置によって、実際の建物の位置を知ることができる。したがって特定者は、災害地域モードの場合には、特定した具体的な建物の情報を知ることができるので、災害へのより具体的な対応を取りやすくすることができる。また特定者だけに実際の位置が公開されるので、不特定多数の者に対しては個人情報を保護することができる。
【0015】
さらに請求項3に記載の発明では、監視装置は、情報を入力するための入力部(18e)をさらに含み、
監視通信手段は、入力部によって入力された入力情報を統括サーバに送信し、
生成手段は、エリア内から送信された複数の入力情報から高頻度の情報を抽出し、抽出した高頻度情報を示す画像を表示するように表示制御手段に指令する制御情報を生成することを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明に従えば、生成手段は、災害地域モードの場合には、エリア内から送信された複数の入力情報から高頻度の情報を抽出し、抽出した高頻度情報を示す画像を表示するように表示制御手段に指令する制御情報を生成する。したがって各監視装置の使用者は、情報(たとえば水が欲しいなど)を入力すると、そのエリアの高頻度の情報が抽出されて表示されるので、より多く人が入力した情報を知り得ることができる。これによって災害に対応する者、たとえば国および自治体に所属する人が、より多くの人が入力した情報に基づいて行動することができる。これによって災害への具体的な対応をより取りやすくすることができる。
【0017】
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】エコシステム100の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。
【図2】データ受付処理サーバ31の処理を示すフローチャートである。
【図3】自己の情報を表示する画像例である。
【図4】他者の情報をも表示する画像例である。
【図5】被災地域の情報を表示する画像例である。
【図6】被災者が情報を入力した場合の画像例である。
【図7】被災者と救済者とのやり取りを表示する画像例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図7を用いて説明する。図1は、本実施形態のエコシステム100の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。エコシステム100は、エネルギを監視するエネルギ監視システムであって、各家庭の消費エネルギを表示するエコメータ10、および各エコメータ10を管理する管理サーバ30を含んで構成される。エコメータ10と管理サーバ30とは、インターネット網20を介して通信可能に接続される。
【0020】
先ず、エコメータ10に関して説明する。エコメータ10は、建物で消費される消費エネルギを監視する監視装置である。エコメータ10は、建物、たとえば一般家庭およびオフィスなどに設けられる。エコメータ10は、予め設定される機器(図示せず)の消費エネルギに関する消費情報を報知する。予め設定される機器は、設置される建物においてエネルギを消費する機器である。予め設定される機器は、電力を消費する電気機器、ガスを消費するガス機器、および水道を使用する水道機器を含む。電気機器は、たとえば冷蔵庫、洗濯機、エアコンおよびテレビなどである。またガス機器は、たとえばガスコンロ、湯沸かし器、床下暖房およびファンヒータなどである。また水道機器は、水洗トイレ、および台所などの蛇口などである。また設定される機器は、建物にある全ての機器でなくともよく、適宜設定可能である。消費エネルギが大きい機器を設定することが好ましい。
【0021】
エコメータ10が報知する消費情報は、機器の消費エネルギに関する情報である。消費エネルギに関する情報は、たとえば機器の消費エネルギの具体的な数値(たとえばワット数)、これらの数値を二酸化炭素排出量に換算した数値、各機器の情報(一般名称および型番など)である。二酸化炭素排出量は、たとえば消費エネルギを生成するために発電所などで排出された二酸化炭素量のことである。したがって、たとえば機器は、自然エネルギを用いて動作する機器(大陽電池を用いた電灯など)は設定されない。
【0022】
次に、エコメータ10の構成に関して説明する。エコメータ10は、消費エネルギを検出する各種センサ11〜14、各種設定をするためのオプションモニタ15、および各部を制御するエコメータ電子制御装置(Electronic Control Unit:略称ECU)16、各部を通信可能に接続するゲートウェイ17、各種情報を表示する表示装置18を含んで構成される。
【0023】
各種センサ11〜14は、前述の機器の消費エネルギを検知し、検知した情報をエコメータECU16に与える。各種センサ11〜14は、エコメータECU16とたとえば無線によって通信可能に接続される。本実施形態では、消費エネルギとして電力、ガスおよび水道がある。各種センサ11〜14は、機器電力検知センサ11、総電力検知センサ12、流量検知センサ13、およびガス検知センサ14によって実現される。機器電力検知センサ11は、予め設定される電力機器に個別に設けられ、設けられた電力機器の消費電力を検知し、検知した消費電力に基づく情報をエコメータECU16に与える。総電力検知センサ12は、建物の電力供給源に設けられ、建物の消費電力を検知し、検知した消費電力に基づく情報をエコメータECU16に与える。流量検知センサ13は、水道機器または水道メータに設けられ、水道流量を検知し、検知した流量に基づく情報をエコメータECU16に与える。ガス検知センサ14は、予め設定されるガス機器に個別に設けられ、設けられたガス機器の消費ガスを検知し、検知した消費ガスに基づく情報をエコメータECU16に与える。
【0024】
オプションモニタ15は、画像を表示するモニタ部(図示せず)および各種設定をする設定部(図示せず)を備える。オプションモニタ15は、エコメータECU16を設定管理するための装置である。したがって一般の使用者が使用することが前提でなく、設置者および管理者などが操作するための装置である。オプションモニタ15は、エコメータECU16に電気的に接続され、エコメータECU16に与えられる情報をモニタ部に表示し、各種センサ11〜14が正常に動作しているか等を管理するために用いられる。たとえばメンテナンス時に、設定部を管理者が操作することによって、各種センサ11〜14の状態およびセンサの追加および変更を設定することができる。
【0025】
ゲートウェイ17は、各表示装置18、エコメータECU16およびインターネット網20と電気的に接続される。ゲートウェイ17は、ネットワーク間を相互接続する通信機器であり、ゲートウェイ17を介して、エコメータECU16および表示装置18は、インターネット網20から情報を取得することができる。
【0026】
表示装置18は、図1に示すように、たとえばパーソナル・コンピュータ(Personal Computer:略称PC)18a、携帯端末18bおよびインターネットテレビ(TV)18cなどによって実現される。表示装置18は、画像を表示する表示部18d(監視表示部)を有し、ゲートウェイ17を介してエコメータECU16およびインターネット網20から与えられる情報を表示する。
【0027】
エコメータECU16は、図示は省略するが、マイクロコンピュータと、各種センサ11〜14およびオプションモニタ15から各種情報(入力信号)が入力される入力回路と、オプションモニタ15およびゲートウェイ17に情報(出力信号)を送る出力回路と、を備えている。マイクロコンピュータは、ロム(Read-Only Memory:略称ROM)、ラム(Random Access Memory:略称RAM)等のメモリおよび中央演算処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)を含んで構成されており、予めROMに記憶された各種の制御プログラムを実行する。エコメータECU16から出力された情報(信号)は、ゲートウェイ17を介して表示装置18に与えられ、またゲートウェイ17およびインターネット網20を介して管理サーバ30に与えられる。したがってエコメータECU16は、インターネット網20を介して他の装置と通信する監視通信手段としての機能も有する。
【0028】
エコメータECU16は、各種センサ11〜14からの情報を時刻に関連つけて、管理サーバ30に送信するように処理する。これによって管理サーバ30には、エコメータECU16から消費電力などの消費情報が与えられる。またエコメータECU16には、エコメータ10を制御するための制御情報が、ゲートウェイ17を介して管理サーバ30から与えられる。
【0029】
またエコメータECU16は、表示制御手段としての機能を有し、タッチパネル18eによる選択、消費情報および管理サーバ30から与えられる制御情報に基づいて、表示部18dに表示される画像を制御する。表示部18dに表示される画像は、たとえばインターネット網20を介して取得した情報である。
【0030】
エコメータECU16の操作は、表示部18dと一体であり、表示部18dにタッチ(擬似的に画像にタッチ)して操作可能なタッチパネル18eによって操作することができる。タッチパネル18eによって、各種の設定、情報の選択などの操作が可能となる。したがってタッチパネル18eは、表示部18dに表示される画像の内容を選択する選択部としての機能を有する。またタッチパネル18eは、文字など情報を入力する入力部としても機能する。タッチパネル18eによって入力された情報は、エコメータECU16に与えられるとともに、管理サーバ30にも送信される。
【0031】
次に、管理サーバ30に関して説明する。管理サーバ30は、選択された地域内に設けられる複数のエコメータECU16と通信して地域内の消費エネルギを監視する統括サーバである。したがって管理サーバ30は、各建物に設置されるエコメータECU16を管理する。管理サーバ30は、データ受付処理サーバ31、データベース(DB)32、ウェブ(WEB)サーバ33、およびメール(Mail)サーバ34を含んで構成される。
【0032】
Webサーバ33は、インターネット網20を通じてエコメータECU16から受けた要求に応じて、データベース32に記憶されている情報を提供するように処理する。メールサーバ34は、インターネット網20を通じて電子メールの送受信を管理するサーバである。
【0033】
データ受付処理サーバ31は、インターネット網20を通じて、予め定める地域内に設けられるエコメータECU16からの消費情報および入力情報を受け付け、データベース32に記録するように処理し、入力情報に従って動作する。またデータ受付処理サーバ31は、取得手段としての機能を有し、インターネット網20を通じて、全国の各地域における災害に関する災害情報を取得し、データベース32に記憶するように処理する。またデータ受付処理サーバ31は、サーバ通信手段としての機能を有し、エコメータ10に制御情報を送信する。
【0034】
またデータ受付処理サーバ31は、受信した制御情報に基づいて、制御情報を生成する生成手段としての機能も有する。制御情報(制御指令)は、エコメータ10における表示画像および動作を制御するための情報である。
【0035】
またデータ受付処理サーバ31は、取得した災害情報に基づいて、消費情報を送信したエコメータ10が、災害が発生した地域内であって、発生した災害に対する処置が必要な被災地域内に位置しているか否かを判断する判断手段としての機能を有する。
【0036】
またデータ受付処理サーバ31は、予め定める特定の認証情報を受け付ける受付手段としての機能を有する。認証情報は、エコメータ10のタッチパネル18eによって入力され、インターネット網20を介して取得した認証情報も含む。またデータ受付処理サーバ31を操作することによって入力される認証情報も含む。認証情報は、いわゆるパスワードのなどの特定者を認証するための情報である。認証情報を受け付け場合には、通常とは異なる操作、および情報の表示などが可能となる。認証情報に関する処理の詳細については、後述する。
【0037】
データベース32は、記憶手段であって、エコメータECU16および3つのサーバでやり取りするための各種情報が記憶されている。たとえばデータベース32には、前述のように災害情報、およびエコメータECU16からの消費情報が記憶される。エコメータECU16からの情報の一例を、表1および表2に示す。
【表1】

【0038】
表1は、エコメータECU16が設置される建物の分類と、その詳細内容の一例を示す。表1に示すような分類と詳細内容とが、エコメータECU16に個別に関連付けられ、データベース32に記憶されている。たとえばエコメータECU16が一般家屋に設置されている場合には、分類が「家」および詳細内容が「一般家屋」となる。
【表2】

【0039】
表2は、エコメータECU16が設置される建物においてエネルギ消費に関連する情報の一例を示す。表2に示すような入力内容、データ例、および備考が、エコメータECU16に個別に関連付けられ、データベース32に記憶されている。たとえば家族構成および年齢などが異なれば、エネルギを消費量が異なるからである。また住居の広さなどが異なれば、設備が異なるので、住居に関連する情報も必要となる。さらには、エネルギを消費する機器の情報も必要である。
【0040】
次に、データ受付処理サーバ31の処理に関して、図2を用いて説明する。図2は、データ受付処理サーバ31の処理を示すフローチャートである。図2に示すフローは、データ受付処理サーバ31が電源投入状態において、短時間に繰返し実行される処理である。ステップS1では、エコメータECU16から消費情報を取得しかた否かが判断され、取得した場合には、ステップS2に移り、取得していない場合には、本フローを終了する。
【0041】
ステップS2では、消費情報を取得したので、消費情報に基づいて、関連付けられている住所をデータベース32から取得し、消費情報を取得した住所に関連付けてデータベース32に記憶させ、ステップS3に移る。関連つけられている住所は、前述の表2で示したように、エコメータ10が設置されている建物の住所である。
【0042】
ステップS3では、データベース32から、抽出した住所を含む地域内の他のエコメータ10の消費情報を取得し、ステップS4に移る。地域内は、適宜設定可能であり、たとえば同じ番地内、同じ町内および同じ市内などである。
【0043】
ステップS4では、災害地域モードであるか否かを判断し、災害地域モードでなく通常モードである場合には、ステップS5に移り、災害地域モードである場合には、ステップS6に移る。災害地域モードであるか否かは、取得した災害を示す災害情報に基づいて判断される。
【0044】
災害地域モードは、たとえば地域内に地震などの災害が発生し、発生した災害に対する処置が必要な場合の制御モードである。処置が必要な場合とは、災害に対して、自分だけでの復旧が困難であり、国および地方自治体が救援活動などを必要と判断した場合である。たとえば地震および台風などの災害地域発表によって、被災地域に指定されている場合である。具体的には、地震および台風などの災害地域発表(災害情報)に対して、ライフラインのエネルギ使用量がデータベース32に記憶される過去の消費情報とステップS1で取得した消費情報とに基づいて、災害直前と直後を比較して使用が停止し、その後使用状態が復旧しない場合に、その地域を災害地域モードへの切替を実施する(ステップS6に移る。)。
【0045】
通常モードは、災害が未発生である地域の場合、または発生した災害に対する処置が不必要と判断した場合の制御モードである。災害に対する処置が不要とは、災害が発生したがその規模が小さい場合、過去に災害が発生し、すでに復旧している場合である。たとえば被災地域に指定されていない場合である。
【0046】
ステップS5では、通常モードであるので、抽出した地域内の消費情報から詳細な住所は除去し、地図を示す地図画像上に、建物を示す建物画像を、建物の実際の位置とは異なる位置に重畳した画像を生成し、生成した画像および地域内の消費情報を含む仮想地域データをエコメータECU16に送信するように処理し、本フローチャートを終了する。詳細な住所を除去とは、たとえば番地を削除、または町名を削除することができる。これによって個人情報を保護することができる。エコメータ10は、同じ地域内の消費情報を、個人を特定することなく取得することができる。これらの情報を表示することによって、不特定な他者と比較することができる。
【0047】
ステップS6では、災害地域モードであるので、特定者か否かを判断し、特定者である場合には、ステップS8に移り、特定者でない場合には、ステップS7に移る。特定者であるか否かは、特定の認証情報が受け付けられたか否かによって特定される。たとえば特定のパスワード情報の入力の有無、カード認証および生態認証などの認証情報の入力の有無などで判断される。
【0048】
ステップS7では、特定者でないので、地域内の建物画像を非表示にした地図画像を生成し、生成した画像および地域内の消費情報を含む実エリアデータをエコメータECU16に送信するように処理し、本フローチャートを終了する。
【0049】
ステップS8では、特定者であるので、地図画像上に、建物の実際の位置に建物画像を重畳した画像を生成し、生成した画像および地域内の消費情報を含む実地域データをエコメータECU16に送信するように処理し、本フローチャートを終了する。
【0050】
このように図2に示すフローチャートによって、災害の有無、および特定者であるか否かによって、エコメータ10に送信すべきデータが3種類から選択されることになる。
【0051】
次に、エコメータECU16を構成する表示装置18の表示部18dに表示される画像に関して、図3〜図7を用いて説明する。図3および図4は、通常モードにおいて表示される画像の一例である。図5〜図7は、災害地域モードにおいて表示される画像の一例である。
【0052】
表示装置18が報知する報知情報には、自己の消費情報、他者の消費情報などが含まれる。自己の消費情報は、自己の消費エネルギに関する情報であり、各種センサ11〜14が取得した情報、自己の表1および表2に示す情報、ならびに自己の地域の気象情報も含まれる。他者の消費情報は、他者の消費エネルギに関する情報であり、他者が消費した消費エネルギ量、他者の表1および表2に示す情報、ならびに他者の地域の気象情報も含まれる。これらの情報は、制御モードによって表示される内容が取捨選択され、文字や図形などの画像によって表示部18dにて表示される。
【0053】
先ず、通常モードにて表示される画像に関して説明する。図3は、自己の情報を表示する例である。図4は、他者の情報をも表示する例である。図3および図4に示す画像は、図2のステップS5にて生成された仮想地域データに基づいている。図3に示す例では、自己の住む地域(県)を含む地図画像と、その気象情報(天候、気温、湿度)および当日に自己が消費したエネルギ量(電気使用量、二酸化炭素排出量)とが表示されている。表示する地域は、適宜選択可能であり、たとえば、国、市、町および村と拡大および縮小可能である。また消費したエネルギ量も、全体の合計として表示することもでき、各機器毎を選択することによって、機器の消費エネルギを表示することもできる。
【0054】
図4に示す例では、自己の住む地域の村を拡大した地図画像上に、自己の建物および他者の建物を示す建物画像が重畳した画像が表示されている。図4に示す画像では、○で囲っている家が、自己の建物画像であり、矢印で選択されている家が他者の建物画像である。タッチパネル18eによって建物画像が選択されると、選択された建物画像に対応する建物に関する情報が表示される。たとえば選択した建物の消費エネルギ量が表示される。また、選択することによって、表1および表2で示した情報(詳細な住所は除く)を表示することも可能である。このような他者の情報は、インターネット網20を経由して、管理サーバ30から与えられる仮想地域データを取得することよって得ることができる。ここで、たとえば表示させたい内容(公開または非公開)は、エコメータ10の各使用者が各情報毎に個別に設定することができる。また表1および表2に記載の情報を対象に、キーワードで他の建物を検索し、検索した建物の消費エネルギ量を表示するようにしてもよい。これによって地図画像上に表示された複数の建物の中から、自分の家庭と同様な家庭を探して(絞り込み)、消費エネルギ量などの閲覧および比較できる。
【0055】
また地図画像上の建物などの位置は、正確な位置ではなく、たとえば同じ天候であるような地域内の位置にランダムに建物を表示している。いわゆる仮想マップ上に、各建物がイメージしやすい建物画像を表示している。これによって表示される建物の匿名性を確保することができ、個人情報を保護することができる。したがって通常モードにおいて、特定の家が限定される表示は行わない。地域は特定できるが、それ以上は仮想の地図上に表示されていることになる。特定される地域は、たとえば県・市・町などである。
【0056】
次に、災害地域モードにて表示される画像に関して説明する。図5は、被災地域の情報を表示する画像の例である。図6は、被災者が情報を入力した画像の例である。図7は、被災者と救済者とのやり取り表示する画像の例である。図5に示す画像は、図2のステップS7にて生成された実エリアデータに基づいている。図6および図7に示す画像は、図2のステップS8にて生成された実地域データに基づいている。したがって災害地域モードでは、通常モードのときと異なり、仮想マップではなく、実際の地図(実マップ)を表示している。また図5〜図7に示す画像では、自分が住む地域が、被災地域に指定されていることを明確に示すために、エコメータ10が災害地域モードである旨が明確に表示されている。
【0057】
また自分が住む地域のライフライン状況の使用有無が表示されている。ライフラインは、たとえば電気、ガスおよび水道であり、これらが使用できるか否かが示されている。また地域を選択することによって、選択した地域のライフライン状況を表示することも可能である。ライフライン状況は、インターネット網20を介して、管理サーバ30などから取得することができる。また管理サーバ30は、被災地域(対象家屋)の災害後のライフラインの使用有無を消費情報として取得することによって監視し、使用された場合にはライフラインの復旧状況を建物単位で認識することができ、またその建物には生存者がいる等の判断に用いることができる。また消費情報に基づいてライフライン状況を監視することによって、1つの建物のライフラインが復旧すればその地域(被災地域よりも小さい単位)はライフラインが復旧したと判断してもよい。この地域の単位は、エネルギ供給を実施している最小単位に対応させることが好ましい。また地域単位で判断することによって、同一地域内で消費情報が送信されていない建物は、ライフラインが復旧しているが、エコメータ10自体が損傷している場合、または使用者によってエコメータ10の電源がOFFになっている場合などの判断にも用いることができる。
【0058】
図5に示す例では、自己の住む地域(村)を含む地図画像と、前述のライフライン状況などが表示されている。また被災者がエコメータ10を操作して入力した情報が入力日付とともに、地域に関連つけて表示される。さらに救済者が管理サーバ30またはインターネット網20を介して接続される端末を用いて、入力した情報が表示される。被災者と救済者とがの情報が区別できるように、表示方法を変更しており、本表示例では吹出しの囲い線の表示方法を変更している。このような表示方法は、たとえば表示色、文字の大きさおよび字体などを用いて区別できるように変更してもよい。
【0059】
また被災者が入力した情報は、管理サーバ30に送られ、データ受付処理サーバ31が被災地域内から送信された複数の入力情報から高頻度の情報を抽出し、抽出した高頻度情報を示す画像を生成する。換言すると、書込みに対するキーワードを集計し、救援必要ランキング形式として表示し、この表示を逐次更新する。これによってどのような救済を要求している被災者が多いのかを把握することができ、救済の優先順位に用いることができる。また被災地域が広域に渡る場合は、任意の範囲においてのランキングを表示してもよい。被災者が入力する救援コメントは、たとえば、必要とする物資、家の状況(半壊・小破)、ケガ人状況、避難状況、および連絡先などである。
【0060】
図6に示す例では、認証情報を受け付けた場合の画像を示している。認証情報を受け付けた場合には、実際の地図上に、実際の建物の位置が丸印の建物画像を用いて表示される。救援コメントに対する公開・非公開は入力者が個別に選択することができる。また特定者は、被災者の設定にかかわらず閲覧することができる。したがってエコメータ10を用いて被災者が、「水がありません」と入力すると、誰が入力したかが特定者は実マップ上でわかるようになっている。また特定者がその建物や吹出し位置を選択すると、入力した被災者の表1および表2に示す詳細情報を取得することができる。
【0061】
図7に示す例では、認証情報を受け付けた場合の画像を示している。図6にて、被災者が入力した情報に対して、図7では救済者が応答後の画像を示している。したがって救済者は、被災者のコメントに対して応答した否かを判断することができる。また特定者は、応答していない救済コメントだけを表示することもでき、直近の予め定める時間、たとえば最近1時間に入力された救済コメントだけを表示することもできる。
【0062】
このようにエコシステム100では、災害地域モードの場合には、具体的な救援要求を直接発信することができる。また救済者(特定者)は、救援必要地域の状況を消費情報によって把握することができる。さらに具体的な必要救援情報に対して、自治体、救援ボランティアが救援状況を確認することができる。したがって救援物資のマッチング(適合)状況を把握でき、物資必要または物資不要などの発信が可能となる。
【0063】
以上説明したように本実施形態のエネルギ監視システムであるエコシステム100は、エコメータ10と管理サーバ30とを含んで構成される。エコメータ10は、センサ11〜14によって検出された消費エネルギを、図3および図4に示すように、表示部18dに表示することができる。したがって、エコメータ10の使用者は、自分がいる建物の消費エネルギを把握することができる。これによって使用者は、消費エネルギの多寡を判断して、消費エネルギを節約する活動意欲を喚起することができる。
【0064】
また管理サーバ30は、地域内の複数のエコメータ10から消費情報を受信し、受信した消費情報に基づいて、各エコメータ10の表示装置18を制御するための制御情報を送信する。したがって各エコメータ10の使用者は、自分の消費情報だけでなく、他者の消費情報をも表示部18aによって視認することができる。
【0065】
また管理サーバ30は、地域内における災害に関する災害情報を取得するデータ受付処理サーバ31を有する。これによってデータ受付処理サーバ31は、災害情報を用いて、地域内に災害の発生の有無、および災害が発生した場合、発生した災害に対する処置の有無を判断することができる。
【0066】
そしてデータ受付処理サーバ31は、災害情報に応じて、表示部18aによって表示される情報を切替えるように制御情報を生成する。具体的には、データ受付処理サーバ31は、取得した災害情報に基づいて、通常モードの場合には、図4に示すように、地図画像上に、エコメータ10が設けられる建物を示す建物画像を、建物の実際の位置とは異なる位置に重畳した画像を表示するようにエコメータECU16に指令する制御情報を生成する。エコメータECU16は、選択部であるタッチパネル18eによって建物画像が選択されると、選択された建物画像に対応する建物に関する情報を表示するように制御する。したがって、通常モードの場合には、いわゆる仮想マップ状に複数の建物が表示されることになる。これによって、建物の特定ができないので、個人情報を保護することができる。また比較対象となる建物が近くにあるか遠くにあるかを直感的に把握することができ、その建物の消費情報を表示することができるので、同じ地域内にある他者の消費情報をも表示部18aによって視認することができる。これによって他者と比較することができるので、使用者の消費エネルギを節約する活動意欲をさらに喚起することができる。
【0067】
これに対して、データ受付処理サーバ31は、災害地域モードの場合には、図5に示すように、建物画像を非表示にした地図画像を表示するようにエコメータECU16に指令する制御情報を生成する。そしてエコメータECU16は、災害地域モードの場合には、地域内の特定のエリアがタッチパネル18eによって選択されると、エリア内に実際に位置する建物の情報を表示するように制御する。これによって具体的な建物は、選択できないが、実際のエリア内にあるエコメータ10が取得した消費情報を表示させることができる。これによって災害地域モードの場合には、個人情報を保護しつつ、エリア内の情報を取得することができるので、エリアの状況を短時間で把握することができる。これによって災害への具体的な対応を取りやすくすることができる。
【0068】
さらに本実施形態では、データ受付処理サーバ31は、特定の認証情報を受け付けた場合には、地図画像上に、建物の実際の位置に建物画像を重畳した画像を表示するようにエコメータECU16に指令する制御情報を生成する(図6参照)。これによって特定者は、実際の建物の位置を知ることができる。したがって特定者は、災害地域モードの場合には、特定した具体的な建物の情報を知ることができるので、災害へのより具体的な対応を取りやすくすることができる。また特定者だけに実際の位置が公開されるので、不特定多数の者に対しては個人情報を保護することができる。
【0069】
また本実施形態では、データ受付処理サーバ31は、災害地域モードの場合には、エリア内から送信された複数の入力情報から高頻度の情報を抽出し、抽出した高頻度情報を示す画像を表示するようにエコメータECU16に指令する制御情報を生成する(図5など参照)。したがって各エコメータ10の使用者は、情報(たとえば水が欲しいなど)を入力すると、そのエリアの高頻度の情報が抽出されて表示されるので、より多く人が入力した情報を知り得ることができる。これによって災害に対応する者、たとえば国および自治体に所属する人が、より多くの人が入力した情報に基づいて行動することができる。これによって災害への具体的な対応をより取りやすくすることができる。
【0070】
このようにエコメータ10は、家庭で使用するエネルギ(電気、ガス、水道)の使用量を各機器個別に計測するセンサ11〜14と、計測データをセンサから無線で受信しデータを集約処理するエコメータECU16とを含み、集約・計算されたデータをインターネットによって管理サーバ30へ送信する。エコシステム100は、管理サーバ30に蓄積されたデータをインターネットを通じて各個人が見えるようにWEB上に表示させることができる。この時、WEB上では各家庭、学校に対応する建物を地図上に表示させて各建物ごとのエネルギ使用状態を表示することができる。地域ごとにリアルタイムでエネルギ使用量が把握でき、災害時に地域のライフライン復旧状況を細かく把握することができる。リアルタイムに地域ごとのエネルギ使用状況を把握できるエコメータ10を使用することで、ライフラインの復旧状況をWEB上で知ることができる。したがって同じ地域内でのライフライン復旧状況差を把握することができるので、外部からの支援内容を予測し、支援までの時間を短縮することが出来る。
【0071】
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0072】
また前述の第1実施形態では、インターネット網20を介して情報を取得しているが、インターネット網20に限るものではなく、公衆電話回線網および光回線網などインターネット網20以外の通信網であってもよい。
【0073】
前述の第1実施形態では、エコメータ10は、タッチパネル18eによって操作されるが、タッチパネル18eに限るものではなく、他の操作入力部として、操作ボタンなどを別途備える構成であってもよく、リモコンなどによって操作する構成であってもよい。
【0074】
また前述の第1実施形態では、建物画像は建物を示す画像または○印など場所を示す画像であったが、このような画像に限るものではなく、記号、文字または図形およびこれらの組み合わせを用いて表示してもよく、実際の建物の写真画像であってもよい。
【0075】
また前述の第1実施形態では、エコメータ10が災害地域モードの場合に認証情報の有無を判断して、実際の建物の位置を表示するように制御しているが、このような場合に限るものではなく、被災地域内であるか否かの判断結果にかかわらず、通常モードであっても認証情報を受け付けることによって、実際の建物の位置を表示するように制御してもよい。システム管理者など、特定者が通常モードのときにも管理が容易になるからである。
【符号の説明】
【0076】
10…エコメータ(監視装置)
11…機器電力検知センサ(センサ)
12…総電力検知センサ(センサ)
13…流量検知センサ(センサ)
14…ガス検知センサ(センサ)
16…エコメータECU(表示制御手段)
17…ゲートウェイ(監視通信手段)
18…表示装置(報知手段)
18d…表示部
18e…タッチパネル(操作部、入力部)
20…インターネット網
30…管理サーバ(統括サーバ)
31…データ受付処理サーバ(サーバ通信手段、取得手段、生成手段、受付手段、判断手段)
32…データベース(記憶手段)
100…エコシステム(エネルギ監視システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物で消費される消費エネルギを監視する監視装置(10)と、選択された地域内に設けられる複数の前記監視装置と通信して前記地域内の前記消費エネルギを監視する統括サーバ(30)と、を含むエネルギ監視システム(100)であって、
前記監視装置は、
建物に設けられ予め設定される機器の消費エネルギを検出するセンサ(11〜14)と、
前記センサが検出した前記消費エネルギに関する消費情報を前記統括サーバに送信するとともに、前記監視装置を制御する制御情報を前記統括サーバから受信する監視通信手段(17)と、
画像を表示する監視表示部(18d)と、
前記監視表示部に表示される画像の内容を選択する選択部(18e)と、
前記選択部による選択、前記消費情報および前記制御情報に基づいて、前記表示部に表示される画像を制御する表示制御手段(16)と、を含み、
前記統括サーバは、
前記地域内に設けられる複数の前記監視装置から送信される前記消費情報を受信するとともに、前記監視装置に前記制御情報を送信するサーバ通信手段(31)と、
前記サーバ通信手段によって受信した前記消費情報が記憶される記憶手段(32)と、
前記地域内における災害に関する災害情報を取得する取得手段(31)と、
取得した前記災害情報に基づいて、前記消費情報を送信した前記監視装置が、災害が発生した地域内であって、発生した前記災害に対する処置が必要な被災地域内に位置しているか否かを判断する判断手段(31)と、
前記サーバ通信手段が受信した前記消費情報に基づいて、前記制御情報を生成する生成手段(31)と、を含み、
前記生成手段は、
前記消費情報を送信した前記監視装置が前記被災地域内に位置しないと判断された場合には、地図を示す地図画像上に、前記監視装置が設けられる建物を示す建物画像を、建物の実際の位置とは異なる位置に重畳した画像を表示するように、前記消費情報を送信した前記監視装置を構成する前記表示制御手段に指令する制御情報を生成し、
前記消費情報を送信した前記監視装置が前記被災地域内に位置すると判断された場合には、前記建物画像を非表示にした前記地図画像を表示するように、前記消費情報を送信した前記監視装置を構成する前記表示制御手段に指令する制御情報を生成し、
前記表示制御手段は、
前記被災地域内に位置しないと判断された場合には、前記選択部によって前記建物画像が選択されると、前記選択された前記建物画像に対応する建物に関する情報を表示するように制御し、
前記被災地域内に位置すると判断された場合には、前記被災地域内の特定のエリアが選択されると、前記エリア内に実際に位置する前記建物の情報を表示するように制御することを特徴とするエネルギ監視システム。
【請求項2】
前記統括サーバは、予め設定される認証情報を受け付ける受付手段(31)をさらに含み、
前記生成手段は、前記認証情報を受け付けた場合には、前記判断手段の判断結果にかかわらず、前記地図画像上に、前記建物の実際の位置に前記建物画像を重畳した画像を表示するように、前記認証情報に対応する前記監視装置を構成する前記表示制御手段に指令する制御情報を生成することを特徴とする請求項1に記載のエネルギ監視システム。
【請求項3】
前記監視装置は、情報を入力するための入力部(18e)をさらに含み、
前記監視通信手段は、前記入力部によって入力された入力情報を前記統括サーバに送信し、
前記生成手段は、前記エリア内から送信された複数の入力情報から高頻度の情報を抽出し、抽出した高頻度情報を示す画像を表示するように前記表示制御手段に指令する制御情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギ監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−133667(P2012−133667A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286471(P2010−286471)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】