説明

エレベータドア係合装置

【課題】エレベータドア係合装置において、係合ベーンと係合ローラとの係合時におけるかみ合い代を大きくする。
【解決手段】係合ベーン12、13は、かごドア11に取り付けられて、間隔をあけて鉛直方向に延びていて、リンク14、15とともに平行リンクを構成する。係合ローラ18、21は、乗り場ドアに取り付けられて、乗りかごが乗り場に着床しているときに、係合ベーン12、13の間にはさまれる。かごドア11の開閉に応じて、係合ベーン12、13が係合ローラ18、21を押し、乗り場ドアを開閉駆動する。ボールネジにより、リンク14、15の回動に伴って、リンク14、15および係合ベーン12、13が乗り場側に向かって動く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの乗りかごの着床時にかごドアと乗り場ドアとを係合させて、かごドアの開閉駆動力を乗り場ドアに伝達させるエレベータドア係合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物のエレベータ乗り場には、エレベータの乗りかごに乗降するための出入口が設けられ、この出入口に引き戸式の乗り場ドアが設置されている。この乗り場ドアは、通常時には閉鎖されていて、昇降路内を昇降する乗りかごがエレベータ乗り場に着床して停止した際に、その乗りかごのかごドアからの駆動力を受けて開閉動作する。また、乗り場ドアにはロック機構が備えられていて、乗り場ドアが戸閉したときにロックされ、戸開動作が開始されるときにそのロックが解除される。
【0003】
かごドアと乗り場ドアとの間には、かごドアの駆動力を乗り場ドアに伝達し、かつロック機構を作動させるための係合装置が設けられている。この係合装置は、かごドアに設けられた平行リンク機構により支持されて、平行を保ったままその間隔幅を変化させるように開閉する鉛直方向に延びる一対の係合ベーンを備えている。
【0004】
前記ロック機構は、乗り場ドアをロックするロックレバーを動作させるために乗り場ドアに取り付けられた係合子としての2個の係合ローラを備え、この2個の係合ローラが前記一対の係合ベーン間に介入し、その一対の係合ベーンにより両係合ローラがはさみ付けられることによりかごドアと乗り場ドアとが係合し、この係合でかごドアと乗り場ドアとが連動して移動することが可能となり、またそのはさみ付けの解除により前記ロックレバーを作動させて乗り場ドアをロックするようになっている。
【0005】
乗り場ドアが戸閉され、乗り場ドアのロック機構の作動が完了するときには、一対の係合ベーンの間隔幅が広がって係合ローラとの間に隙間が生じ、これにより乗りかごの昇降が可能となり、またその昇降中における係合ベーンと係合ローラとの衝突が避けられる。
【0006】
係合装置としては、これまでに多くのものが提案されている。例えば、平行リンク機構を介して支持された一対の係合ベーンの一方に取り付けられたカムローラが、かごドアの戸閉動作に伴って、かごドアの上方部に設けられたカム板に沿って案内され、乗り場ドアの戸閉直前にカム板に沿って上または下に移動することによって、一対の係合ベーンの間隔が変化し、ロック機構を作動させたり、かごドアと乗り場ドアとの係合を解除したりするものがある。
【0007】
各ドアの戸閉完了時には乗りかごの昇降を可能にするためにその両ドアの係合を解除しなければならず、このため上記のようなカムローラとカム板とによるカム機構で戸閉直前に係合ベーンと係合ローラとの間に隙間を設けて両ドアの係合を解除するようにしている(特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−290566号公報
【特許文献2】特開2007−176630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年のエレベータでは、乗りかごと昇降路の隙間(ランニングクリアランス)をせまくする傾向があり、それにより、係合ベーンと係合ローラとのかみ合い代を小さくせざるをえなくなっている。一方、乗りかごの偏荷重や、ドアパネルへの衝突などによって、かみ合い代がさらに小さくなる方向に力がかかる可能性もある。そのため、係合ベーンと係合ローラとのかみ合いが外れる可能性も出てくる。
【0010】
そのため、特許文献2に開示された技術では、かごドアが閉止位置から開放位置へ移動することに伴って係合ベーンを乗り場側に向かってせり出させる変位機構を備えている。しかし、特許文献2に開示された技術では、構造が複雑である。
【0011】
この発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、エレベータの乗りかごの着床時にかごドアと乗り場ドアとを係合させて、そのかごドアの開閉駆動力を乗り場ドアに伝達させるエレベータドア装置において、簡単な構造により、係合ベーンと係合ローラとの係合時におけるかみ合い代を大きくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明に係るエレベータドア係合装置は、昇降路内を昇降する乗りかごが乗り場に着床しているときに、かごドアのスライド開閉動作に応じて乗り場ドアのスライド開閉動作を行なうために、乗り場ドアとかごドアを係合するためのエレベータドア係合装置であって、かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、かごドアの面に沿って互いに水平方向の間隔をあけて鉛直方向に延び、かごドアの開閉動作に応じて互いの間隔が変わるように構成された2枚の係合ベーンと、前記2枚の係合ベーンにそれぞれが回動可能に係合して前記2枚の係合ベーンとともに平行リンクを構成する互いに平行な上部リンクおよび下部リンクと、前記かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、前記上部リンクおよび下部リンクそれぞれの回動中心となる軸心を構成する上部リンク軸および下部リンク軸と、前記乗り場ドアの昇降路に対向する位置に取り付けられて、前記乗りかごが乗り場に着床しているときに、前記2枚の係合ベーンの間にはさまれるように配置されて、前記かごドアの開閉動作に応じて、前記係合ベーンによって押されることにより前記乗り場ドアを開閉駆動する係合ローラと、を有し、前記上部リンク軸および下部リンク軸はボールネジを構成し、前記上部リンクおよび下部リンクが回動することにより、前記上部リンクおよび下部リンクならびに前記2枚の係合ベーンが乗り場側に向かって軸方向に動くように構成されていること、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る他のエレベータドア係合装置は、昇降路内を昇降する乗りかごが乗り場に着床しているときに、かごドアのスライド開閉動作に応じて乗り場ドアのスライド開閉動作を行なうために、乗り場ドアとかごドアを係合するためのエレベータドア係合装置であって、かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、かごドアの面に沿って互いに水平方向の間隔をあけて鉛直方向に延び、かごドアの開閉動作に応じて互いの間隔が変わるように構成された2枚の係合ベーンと、前記乗り場ドアの昇降路に対向する位置に取り付けられて、前記乗りかごが乗り場に着床しているときに、前記2枚の係合ベーンの間にはさまれるように配置されて、前記かごドアの開閉動作に応じて、前記係合ベーンによって押されることにより前記乗り場ドアを開閉駆動する少なくとも一つの係合ローラと、を有し、前記かごドアの開閉動作に応じて前記乗り場ドアを開閉駆動するために前記係合ベーンと係合ローラとが係合するときに、前記係合ローラの少なくとも一つが昇降路側に向かって軸方向に動くように構成されていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、エレベータの乗りかごの着床時にかごドアと乗り場ドアとを係合させて、そのかごドアの開閉駆動力を乗り場ドアに伝達させるエレベータドア装置において、簡単な構造により、係合ベーンと係合ローラとの係合時におけるかみ合い代を大きくし、係合外れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るエレベータドア係合装置の第1の実施形態の要部を乗り場側から見た部分正面図であって、乗りかごが着床していてドアが閉じている状態を示す図である。
【図2】図1のII−II矢視平断面図である。
【図3】図2の乗りかご側の部分のみを拡大して示す平断面図である。
【図4】図1のエレベータドア係合装置のドアを開く途中の状態を乗り場側から見た部分正面図である。
【図5】本発明に係るエレベータドア係合装置の第2の実施形態の要部を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係るエレベータドア係合装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係るエレベータドア係合装置の第1の実施形態の要部を乗り場側から見た部分正面図であって、乗りかごが着床していてドアが閉じている状態を乗りかご内側から乗り場に向かって見た様子を示す図である。図2は図1のII−II矢視平断面図である。図3は、図2の乗りかご側の部分のみを拡大して示す平断面図である。図4は、図1のエレベータドア係合装置のドアを開く途中の状態を乗り場側から見た部分正面図である。
【0018】
このエレベータドア係合装置は、左右にスライド開閉するかごドア11と、かごドア11によって駆動されて左右にスライド開閉する乗り場ドア(図示せず)とを係合させ、また切り離すための装置である。
【0019】
かごドア11には鉛直方向に延びる2枚の係合ベーン12、13がかごドア11の面に沿って平行に配置され、さらに、これらの係合ベーン12、13の上部同士を互いに回動可能に連結する上部リンク14と、係合ベーン12、13の下部同士を互いに回動可能に連結する下部リンク15とが配置されていて、平行リンクが構成されている。2枚の係合ベーン12、13は、乗り場に向かって突出するように配置されている。上部リンク14および下部リンク15の各中央には、かごドア11に固定されてかごドア11の面に垂直方向の回動軸16、17があって、上部リンク14および下部リンク15はそれぞれ、これらの回動軸16、17周りに回動可能である。
【0020】
2枚の係合ベーン12、13は重さが異なり、図に示す例では、左側の係合ベーン12の方が右側の係合ベーン13よりも重く、この重さの違いによって、左側の係合ベーン12の方が下がる力が働く、すなわち、上部リンク14および下部リンク15に、それぞれ反時計回りのモーメントが働くように構成されている。上部リンク14および下部リンク15は図1および図4に示すように右下がりになっており、上記係合ベーン12、13の重さの違いによる上部リンク14および下部リンク15の反時計回り方向のモーメントを受けて係合ベーン12、13同士の間隔が広がる方向に付勢されている。しかし、図示しないストッパによって図1の状態よりも左側の係合ベーン12の方が下がることがないようになっている。すなわち、図1は、係合ベーン12、13同士の間隔が最も広がった状態を示している。
【0021】
左側の係合ベーン12の上部左側にはコロ25が取り付けられている。乗りかごの上部に、かごドア11に沿って水平に延びてコロ25と係合するカム板26が固定されている。カム板26の右端近くには、右端に向かって下降する傾斜部27が形成されている。図1の状態では、コロ25がカム板26の傾斜部27の直上にある。
【0022】
一方、乗り場ドアに第1の係合ローラ18が、乗りかご側、すなわち昇降路側に向かって突出して配置されている。係合片19は、第1の係合ローラ18の軸周りに回動可能であって、先端に係合爪20が形成されている。さらに係合片19に第2の係合ローラ21が取り付けられている。乗り場側にフック22が固定されており、図1の状態では、係合爪20がフック22に係合していて、乗り場ドアが閉止状態に保持されている。また、乗りかごが着床したときに、第1の係合ローラ18および第2の係合ローラ21は、左右の係合ベーン12、13の間にはさまれるように配置されている。
【0023】
つぎに、図1の状態からかごドア11が左方に開き始めると、コロ25がカム板26の傾斜部27の上面によって押し上げられ、それによって左側の係合ベーン12が押し上げられ、上部リンク14および下部リンク15が時計回りに回動する。それにより、左右の係合ベーン12、13同士の間隔がせばめられる。それにより、第2の係合ローラ21が左方に押されて係合片19が反時計回りに回動し、係合爪20とフック22の係合が外れる。この状態を図4に示す。
【0024】
さらに、かごドア11が左方に動くと、第1の係合ローラ18および第2の係合ローラ21が右側の係合ベーン13によって左方に押されて乗り場ドアが左方に開く。
【0025】
この実施形態では、上部リンク14および下部リンク15が回動軸16、17の周りに回動して図1の状態から図4の状態に向かって変位するときに、上部リンク14および下部リンク15が乗り場側に向かって軸方向に移動する(せり出す)ように構成されている。たとえば上部リンク14の中央にボールネジ軸30に固定され、ボールネジ軸30はかごドア11に固定されたボールネジ穴に螺合している。これにより、上部リンク14は、図1の状態から図4の状態に向かって回動するときに乗り場側に向かって移動する。下部リンク15についても上部リンク14と同様に、図1の状態から図4の状態に向かって回動するときに乗り場側に向かって移動する。
【0026】
また、上部リンク14および下部リンク15が乗り場側に向かって移動するのに伴って、係合ベーン12、13も乗り場側に向かって移動する。このため、係合ベーン12、13が第1および第2の係合ローラ18、21と係合する深さが深くなり、係合が途中で外れるような不具合を防ぐことができる。
【0027】
また、上部リンク14および下部リンク15が突出した状態で左右の係合ベーン12、13が互いに平行で鉛直に延びた状態になるようにボールネジを調整でき、左右の係合ベーン12、13と第1および第2の係合ローラ18、21との係合が確実になるように、左右の係合ベーン12、13の姿勢や互いの位置関係を調整することができる。
【0028】
[第2の実施形態]
つぎに、図5を参照して本発明に係るエレベータドア係合装置の第2の実施形態について説明する。ここで、第1の実施形態と共通の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。図5は、第2の実施形態のエレベータドア係合装置の要部を示す部分斜視図である。
【0029】
前述の第1の実施形態では、かごドア11に取り付けられた上部リンク14および下部リンク15が回動軸16、17の周りに回動するときに、上部リンク14および下部リンク15が乗り場側に向かって、あるいはその逆向きに軸方向に進退するように構成されている。それに対してこの第2の実施形態では、上部リンク14および下部リンク15は軸方向に進退せず、逆に、乗り場ドアに取り付けられた第1および第2の係合ローラ18、21の少なくとも一方がかごドア11に向かって、あるいはその逆に進退する。
【0030】
図5に示す例では、第1の係合ローラ18が回動する回動軸がボールネジ軸40になっており、第1の実施形態における図1の状態から図4の状態に移るときに対応するときに第1の係合ロータ18が回動して、その回動によって、第1の係合ロータ18がかごドア11に向かって軸方向に前進する。これにより、第1の係合ロータ18と左右の係合ベーン12、13との係合深さが深くなり、係合が途中で外れるような不具合を防ぐことができる。
【0031】
なお、このとき、図5に示す例では、係合片19および第2の係合ロータ21は軸方向に進退しないので、乗り場ドアに取り付けられた係合片19と乗り場に固定されたフック22との軸方向相互位置関係は変化しない。
【0032】
[他の実施形態]
以上説明した各実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
たとえば第2の実施形態では、第1の係合ロータ18が回動して軸方向に進退するときに係合片19および第2の係合ロータ21は軸方向に進退しないものとしたが、第1の係合ロータ18が回動して軸方向に進退するときに係合片19および第2の係合ロータ21も第1の係合ロータ18とともに軸方向に進退する構造とすることもできる。その場合は、第1の係合ロータ18のみならず、第2の係合ロータ21も左右の係合ベーン12、13との係合深さが深くなる。この場合に係合片19とフック22との軸方向相互位置関係が変化するが、軸方向のかみ合い余裕を持たせておけば問題ない。
【符号の説明】
【0034】
11 … かごドア
12、13 … 係合ベーン
14 … 上部リンク
15 … 下部リンク
16、17 … 回動軸(リンク軸)
18 … 第1の係合ローラ
19 … 係合片
20 … 係合爪
21 … 第2の係合ローラ
22 … フック
25 … コロ
26 … カム板
27 … 傾斜部7
30、40 … ボールネジ軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路内を昇降する乗りかごが乗り場に着床しているときに、かごドアのスライド開閉動作に応じて乗り場ドアのスライド開閉動作を行なうために、乗り場ドアとかごドアを係合するためのエレベータドア係合装置であって、
かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、かごドアの面に沿って互いに水平方向の間隔をあけて鉛直方向に延び、かごドアの開閉動作に応じて互いの間隔が変わるように構成された2枚の係合ベーンと、
前記2枚の係合ベーンにそれぞれが回動可能に係合して前記2枚の係合ベーンとともに平行リンクを構成する互いに平行な上部リンクおよび下部リンクと、
前記かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、前記上部リンクおよび下部リンクそれぞれの回動中心となる軸心を構成する上部リンク軸および下部リンク軸と、
前記乗り場ドアの昇降路に対向する位置に取り付けられて、前記乗りかごが乗り場に着床しているときに、前記2枚の係合ベーンの間にはさまれるように配置されて、前記かごドアの開閉動作に応じて、前記係合ベーンによって押されることにより前記乗り場ドアを開閉駆動する係合ローラと、
を有し、
前記上部リンク軸および下部リンク軸はボールネジを構成し、前記上部リンクおよび下部リンクが回動することにより、前記上部リンクおよび下部リンクならびに前記2枚の係合ベーンが乗り場側に向かって軸方向に動くように構成されていること、を特徴とするエレベータドア係合装置。
【請求項2】
前記上部リンクおよび下部リンクの初期状態の軸方向位置を各ボールネジの強制的回転によって個別に調整可能に構成されていること、を特徴とする請求項1に記載のエレベータドア係合装置。
【請求項3】
昇降路内を昇降する乗りかごが乗り場に着床しているときに、かごドアのスライド開閉動作に応じて乗り場ドアのスライド開閉動作を行なうために、乗り場ドアとかごドアを係合するためのエレベータドア係合装置であって、
かごドアの乗り場に対向する位置に取り付けられて、かごドアの面に沿って互いに水平方向の間隔をあけて鉛直方向に延び、かごドアの開閉動作に応じて互いの間隔が変わるように構成された2枚の係合ベーンと、
前記乗り場ドアの昇降路に対向する位置に取り付けられて、前記乗りかごが乗り場に着床しているときに、前記2枚の係合ベーンの間にはさまれるように配置されて、前記かごドアの開閉動作に応じて、前記係合ベーンによって押されることにより前記乗り場ドアを開閉駆動する少なくとも一つの係合ローラと、
を有し、
前記かごドアの開閉動作に応じて前記乗り場ドアを開閉駆動するために前記係合ベーンと係合ローラとが係合するときに、前記係合ローラの少なくとも一つが昇降路側に向かって軸方向に動くように構成されていること、を特徴とするエレベータドア係合装置。
【請求項4】
前記係合ローラは第1および第2の係合ローラを含み、
前記第1の係合ローラは、前記乗り場ドアに固定されて昇降路に向かう向きの第1係合ローラ軸の周りに回動可能に配置され、
前記係合装置は、
前記第1の係合ローラに固定されて、係合爪を有する係合片と、
前記係合爪と係合可能で乗り場に固定されたフックと、
をさらに有し、
前記第2の係合ローラは、前記係合片に固定された第2係合ローラ軸の周りに回転可能であって、
乗りかごが乗り場に着床しているときに、前記2枚の係合ベーンの間に前記第1および第2の係合ローラをはさんだ状態で前記2枚の係合ベーン同士の間の距離が縮まるように動作したときに前記係合片が回動して前記係合爪とフックとの係合が外れるとともに、その係合片の回動に伴って前記第1の係合ローラが昇降路側に向かって軸方向に動くように構成されていること、を特徴とする請求項3に記載のエレベータドア係合装置。
【請求項5】
前記第1の係合ローラは、ボールネジ機構により、回転に伴って軸方向に進退するように構成されていること、を特徴とする請求項4に記載のエレベータドア係合装置。
【請求項6】
前記第1の係合ローラが昇降路側に向かって軸方向に動くときに前記係合爪は軸方向に動かないように構成されていること、を特徴とする請求項5に記載のエレベータドア係合装置。
【請求項7】
前記ボールネジ機構は、移動前の初期状態のボールネジの軸方向位置をボールネジの強制的回転によって調整可能に構成されていること、を特徴とする請求項5または請求項6に記載のエレベータドア係合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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