説明

エレベータ安全装置

【課題】ピット内に保守員が入場した状態では、乗りかごの運転を確実に禁止して、ピット入場者に対する安全性を確保することができるエレベータ安全装置を提供する。
【解決手段】エレベータ乗りかごの昇降運転を制御する主制御装置11に対して、乗りかごが停止可能な各階床に設けられ、その乗り場ドア13の開閉を検出する各階のドアスイッチ12をそれぞれ設け、さらに、各階床には、主制御装置11と伝送線16を介して接続された乗り場制御装置15を設けている。この乗り場制御装置15は、対応する階のドアスイッチ12の開動作を検出して、戸開信号を主制御装置11に伝送する。主制御装置11は、各階の乗り場制御装置15のいずれかから戸開信号を受信すると、この戸開検知状態を保持し、この戸開検知状態の解除指令が入力されるまでの間、エレベータ運転禁止モードとなり、乗りかごを停止状態に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降路内の作業に対する安全性を確保したエレベータ安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータでは、機種の拡大や機構、制御の変換にともない、装置が複雑化している。エレベータの安全を維持するための定期保守は、様々な機種や制御、機構を定期的に保守するものであり、保守員の技量や知織向上が必須となっている。しかし、近年の日本における少子化現象により、若手の人材を確保することが難しくなっており、保守員の受持つ保守件数も従来に比べ多くなってきている。これは熟練層への負担が大きくなってきている表れでもある。
【0003】
一般的に定期保守では、検査基準に定められた検査項目を順次実施し、点検結果をレポートしている。作業はグリスや給油作業、清掃作業から、ロープや制御基板等の部品交換作業、調整作業と多岐に渡る。これらの作業以外では異常動作や寿命故障に起因する部品交換等の緊急対応保守も存在する。これらの作業の大部分は昇降路内か、かご上作業が大半を占める。
ここで、巻上機や制御装置が機械室に設置されている従来からの機種では、機械室での作業が比較的に多かった。しかし、機械室を持たない昇降路機器設置機種では、昇降路内作業が増加することになった。また、保守作集用の専用作業用品は昇降路ピットにしまうこともあり、昇降路ピットへの入場も過去の機種に比べ多くなっている。昇降路内には乗りかごが昇降可能に設置されており、昇降路ピット内への入場は、安全性に十分配慮した手順で行われなければならない。
【0004】
この昇降路内に入場する手順の一例を説明する。保守員は、まず、乗りかごを最下階から上階へと移動させる。次に、最下階の乗場ドアのロックを、特殊な工具を使用して解除する。ロック解除とともに、乗場ドアを手動で戸関し、さらに、専用治具等で乗場ドアを戸開状態でロックする。この後、乗場ドア近傍に配置されているピット入場用の安全スイッチをオンする。この安全スイッチのオン操作をエレベータの主制御装置で検出して、乗りかごを停止させ走行禁止状態とする。これにより、昇降路ピットの安全作業エリアが確保されたことを確認し、階段を使用してピットに入場する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−91730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなピット入場を伴う作業は、定期保守での時間と作業手順が確保されたものだけでなく、緊急状態で行われることも多い。例えば、緊急対応時で停止しているエレベータを早急に復旧させる必要がある場合や、誤ってピット内にものを落下させ、ピット内へ取りに行く場合等がある。このような場合は、乗場ドアを戸開させると同時に階段で即入場するような作業方法となってしまうことがあり、昇降路ピットへ入場する際に安全スイッチの操作忘れが発生することも考えられる。
このとき、仮に二人作業で、もう一人が乗りかご内にてピット内入場に気付かず、階床釦を押してしまうことが考えられる。また、ピット入場者以外の保守員が、乗りかご上に入場するために、乗りかごを走行させる行為を行ってしまうことが考えられる。このような操作を行っても、一般的に乗場ドアが戸開状態であれば乗りかごが走行することはない。しかし、ピット入場後に、誤って乗場ドアを戸閉させてしまった場合は、他の作業者が上述した作業を行うと非常に危険な状況となる。
【0007】
本発明の目的は、ピット内に保守員が入場した状態では、乗りかごの運転を確実に禁止して、ピット入場者に対する安全性を確保することができるエレベータ安全装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるエレベータ安全装置は、エレベータ乗りかごの昇降運転を制御する主制御装置と、前記乗りかごが停止可能な各階床に設けられ、その乗り場ドアの開閉を検出する各階のドアスイッチと、前記各階床に設けられ、前記主制御装置と伝送線を介して接続され、対応する階の前記ドアスイッチの動作を検出して、戸開信号を前記主制御装置に伝送する各階の乗り場制御装置とを備え、前記主制御装置は、各階の乗り場制御装置のいずれかから戸開信号を受信すると、この戸開検知状態を保持し、この戸開検知状態の解除指令が入力されるまでの間、エレベータ運転禁止モードとなり、乗りかごを停止状態に保持することを特徴とする。
【0009】
また、本発明によるエレベータ安全装置は、エレベータ乗りかごの昇降運転を制御する主制御装置と、前記乗りかごが停止可能な各階床に設けられ、その乗り場ドアの開閉を検出する各階のドアスイッチと、前記各階床に設けられ、前記主制御装置と伝送線を介して接続され、対応する階の前記ドアスイッチの動作を検出して、戸開信号を前記主制御装置に伝送する各階の乗り場制御装置と、前記乗りかごの昇降路内の作業場所又はこの作業場所近くに設けられ、前記主制御装置と接続し、この主制御装置に対して安全操作信号を入力可能な昇降路安全スイッチとを備え、前記主制御装置は、各階の乗り場制御装置のいずれかから戸開信号を受信すると、この戸開検知状態を保持し、エレベータ運転禁止モードとなって乗りかごを停止状態に保持し、前記昇降路安全スイッチの操作により安全操作信号が入力されると、この戸開検知状態を解除する構成でもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、各階の乗り場制御装置が対応する階床の乗場ドアの戸開を検出して、主制御装置に戸開検出信号を伝送することにより、主制御装置はこの戸開状態を保持して、エレベータの運転を禁止するので、エレベータピット内に保守員が入場した状態では、乗りかごの運転が行われることはなく、ピット入場者に対する安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のエレベータ安全装置の一実施の形態を示す回路ブロック図である。
【図2】同上一実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明のエレベータ安全装置の他の実施の形態を示す回路ブロック図である。
【図4】同上他の実施の計他の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明装置を用いて各階の乗り場制御装置のアドレスを設定する場合の動作ローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明によるエレベータ安全装置の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
図1において、主制御装置11は、エレベータ乗りかごの昇降運転を含むエレベータ設備全体を制御するものである。ドアスイッチ12は、乗りかごが停止可能な各階床の乗り場ドア13の開閉を検出するもので、各階に設けられている。この各階のドアスイッチ12は、主制御装置11に接続された制御信号線14により互いに直列接続されている。この制御信号線14には、各階のドアスイッチ12の他、図示しない安全装置のスイッチが直列接続されており、各階のドアスイッチ12を含むいずれかのスイッチが動作することにより、主制御装置11に安全信号が入力され、主制御装置11は、エレベータの運転を停止させる。すなわち、各乗場のドアスイッチ12は、乗場ドア13が戸閉のときオンであり、戸開でオフとなるものとする。このドアスイッチ12は、図示しない他の安全装置のスイッチと共に直列接続されているので、いずれかのドア13が戸開したり、図示しない安全装置が動作したことにより、これらスイッチのいずれかがオフになると、制御信号線14により、ドアスイッチ12を含むいずれかのスイッチが動作していることを主制御装置11で検知することが可能であり、この検知によりエレベータの運転を停止させる。
【0014】
各階の乗り場制御装置15は、各階床に設けられ、主制御装置11とは伝送線16を介して接続されている。この乗り場制御装置15は、主として対応する階床の乗り場呼びを表示させたり、対応する階床への乗りかごの到着を表示させたりするものである。この実施の形態では、さらに対応する階のドアスイッチ12の開動作を検出して、戸開信号を主制御装置11に伝送する機能を有する。すなわち、乗場制御装置15は制御信号線14と、図示しないコネクタを介して接続しており、対応する階のドアスイッチ12が開動作すると、乗場制御装置15は、制御信号線14からのへの入力電圧がオフに変化するので、対応する乗場ドア13の戸開を検出し、ビット信号として、主制御装置11へ送信する。
なお、制御信号線14に印加される電圧は、電圧降下を考慮しているため比較的高い電圧に設定されており、乗場制御装置15での伝送制御回路への取り込みでは、電圧を入力回路で降圧して内部に取り込んでいる。
【0015】
主制御装置11は、各階の乗り場制御装置15のいずれかから、伝送線16を介して上述したビット信号(戸開信号)を受信すると戸開検知状態となり、エレベータ運転禁止モードとして乗りかごを停止状態に保持する。このエレベータ運転禁止モードは、戸開検知状態の解除指令が入力されるまでの間、継続する。
【0016】
なお、図1において17は昇降路ピットであり、定期保守を含む各種の保守点検時に、保守員は最下階の乗り場ドア13を開いてこの昇降路ピット17内に入場する。
【0017】
次に、動作を図2の制御フローを用いて脱明する。各種の保守点検時に保守員が昇降路ピット17に入場するためには、最下階の乗場ドア13を戸開する(ステップ1f)。最下階の乗場ドア13が戸開すると、対応するドアスイッチ12はオフとなる(ステップ2f)。ドアスイッチ12のオフ状態信号は制御信号線を介して、最下階の乗場制御装置15に伝達される。このように最下階のドアスイッチ12がオフすると、最下階設置の乗場制御装置15は電圧印加がない状態を検出する(ステップ3f)。すなわち、乗場制御装置15では、内部回路で電圧有無を検出後に伝送信号として、オフとなったスイッチデータ(ビット信号)を主制御装置11へ送信する(ステップ4f)。
主制御装置11では、最下階の乗り場ドア13が戸開したことを検出し、制御信号線14からの安全信号入力、すなわち、最下階ドアスイッチ12のオフ状態への変化信号入力と、伝送線16からの戸開状態を表すビット信号受信(ステップ5f)により、最下階の乗り場ドア13か戸開したことを検出する。この結果、主制御装置11は運転禁止モードとなり、乗りかごを停止状態とする(ステップ6f)。この状態で、保守員は、戸開した最下階の乗り場ドア13から昇降路ピット17内に入場し(ステップ7f)、所定の保守点検または修理作業を行う。
【0018】
ここで、主制御装置11の運転禁止モードは、主制御装置11が最下階の乗り場制御装置15からの戸開状態を表すビット信号を伝送線16により一旦受信すると、特別の解除信号が入力されるまで維持される。したがって、保守員が昇降路ピット17に入場後、仮に最下階の乗場ドア13を戸閉して対応するドアスイッチ12がオンしても、運転禁止モードは維持され、乗りかごが昇降運転されることはない。この運転禁止モードは、通常運転及び点検運転のいずれも実施できないように制御をプロテクトするものであり、昇降路ピット17に入場した保守員の安全は確保される。
【0019】
このように、一旦乗場ドア13を戸開すると、主制御装置11は伝送路16からのビット信号を受信することにより、運転禁止モードとなるので、従来の問題点で指摘した安全スイッチを操作せずに昇降路ピット内に入場したり、ピット内に入場後に乗場ドアを閉めてしまったりしても、乗りかごを停止状態に保持でき、点検保守のためにピット内に入場した保守員の安全確保が実施できる。
【0020】
運転禁止モードの解除は、例えば、ピット17に入場した保守員が、作業終了後ピット17から退場し、主制御装置11の設置場所に行って、直接解除信号を入力し、運転禁止モードを解除すればよい。この後は、乗りかごを通常通り、運転することができる。
【0021】
次に、図3で示す実施の形態を説明する。この実施の形態は、図1で示した回路構成と基本的に同じであるが、主制御装置11の運転禁止モードを解除するために昇降路安全スイッチ18を昇降路ピット17内に設けた点が図1とは異なる。なお、従来技術では、安全スイッチは、前述したように、乗場ドア近傍に配置され、ピット入場の際に操作して、エレベータの主制御装置により乗りかごを停止させるものであるが、この実施の形態における昇降路安全スイッチ18は、後述するように、主制御装置11の運転禁止モードを解除するために用いられる。
すなわち、この実施の形態でも、保守員が昇降路ピット17に入場するためには、最下階の乗場ドア13を戸開し、対応するドアスイッチ12をオフにして、最下階の乗場制御装置15からオフとなったスイッチデータ(ビット信号)を伝送線16により主制御装置11へ送信する。主制御装置11は、伝送線16からの戸開状態を表すビット信号受信により、最下階の乗り場ドア13か戸開したことを検出して、運転禁止モードとなり、乗りかごを停止状態とする。保守員は、戸開した最下階の乗り場ドア13から昇降路ピット17内に入場し、所定の保守点検または修理作業を行う。
【0022】
昇降路ピット17内に入場した保守員は、所定の保守点検または修理作業後にピット17内から退場するが、その際、昇降路ピット17内の昇降路安全スイッチ18を操作する。主制御装置11は、図4で示すように、昇降路安全スイッチ18のオン操作を監視しており(ステップ8f)、昇降路安全スイッチ18がオン操作されると、伝送線16からのビット信号に基づく戸開検知状態を解除し(ステップ9f)、運転禁止モードから通常の運転モードに復帰する。これに対し、昇降路安全スイッチ18がオン操作されていない場合は、伝送線16からのビット信号に基づく戸開検知状態を保持し(ステップ10f)、運転禁止モードのままとなる。
【0023】
ここで、図1の実施の形態では、伝送線16からのビット信号に基づく戸開検知状態を主制御装置11に対する操作でオフ(解除)することを条件としているが、図3の実施の形態では、昇降路ピット安全スイッチ18の操作により解除できるようにしたので、安全確保が2重系で確保でき、安全性がより向上する。すなわち、伝送信号による戸開信号をオフして、さらに、作業完了後に保守員が手動で安全スイッチ18を操作することによって通常運転へと復帰する。このように、安全スイッチ18の操作によって、かごの運転制御を通常運転へと復帰させているので、安全確保を確実に得ることができる。
【0024】
次に、図1又は図3で示した本発明装置を利用した、各階の乗り場制御装置15の、初期時における伝送アドレス設定作業を、図5の制御フロー図を用いて説明する。
【0025】
各階の乗り場制御装置15に用いられる制御基板は、伝送線16により主制御装置11との間で各種データの授受を行う。このため、各乗り場制御装置15には使用開始前の初期時、例えば、新規据付時もしくは、乗場制御基板の交換時に、伝送アドレスを個別に設定する必要がある。
【0026】
従来、このアドレス設定作業は、乗りかごを各階に順次停止させ、作業員が各階床に降りて設定操作しなければならなかった。すなわち、主制御装置からあるアドレスを、伝送線を介して各乗り場制御装置に伝送しておき、そのアドレスを設定すべき階床に乗りかごを停止させ、作業員が乗りかごから降りて、その階の乗り場制御装置に接続された乗り場ボタンを操作することにより、主制御装置から送られてきたアドレスをその階のアドレスとして設定している。このため、アドレスを設定すべき階床がN個あれば、作業員はN回、乗りかごから対応する階床の乗り場に降り、乗り場ボタンを操作してアドレスを設定しなければならず、階床が多い場合の設定作業は煩雑なものとなる。
【0027】
これに対し、本発明装置では、各階乗り場に作業員が降りて乗り場ボタンを操作することなく、乗りかごを各階床に停止させ、乗場ドア13を戸開させることで自動的に各階アドレスを個別に設定することができる。以下、図5を用いて説明する。
【0028】
主制御装置11を乗場制御装置15の伝送アドレスセットモードに移行させ、実行する(ステップ20f)。主制御装置11は、アドレスセットモードに移行すると、乗りかごを最上階へ移動させる(ステップ21f)。最上階へ到着後に戸開、戸閉を実行させる(ステップ22f)。このとき主制御装置11は伝送線16により各階の乗り場制御装置15に対して所定のアドレスを送信している。最上階の乗り場制御装置15は、最上階の乗り場ドア13が戸開、戸閉したことを、最上階のドアスイッチ12の状態変化、すなわち、信号(電圧)の切り替わりとして捉え、この信号の切り替わりによって、主制御装置11から伝送されてくるアドレスを自己(最上階の乗り場制御装置11)のアドレスとしてセットする。
【0029】
次に、乗りかごを隣接階へ移動させ(ステップ23f)、再び戸開、戸閉を行う。これらのステップ22f、23fの動作を全階床について実行する(ステップ24f)。この動作によって、戸開動作で対応するドアスイッチ12がオフとなり、この信号の切り替わりを検出した階の乗場制御装置15のみが、主制御装置11から伝送線16により送信されてくるデータを格納して、メモリにストックする。このストックされたデータが乗場に付与されるアドレスデータである。
【0030】
このステップ24fまでの繰り返し動作が完了すると、各階の乗り場制御装置15にはそれぞれ個別のアドレスが設定されたことになるので、各乗り場のアドレスセット完了をチェックし(ステップ25f)、チェック後、通常運転に移行して(ステップ26f)、アドレスのセット作業を終了する。
【0031】
このように図1又は図3で示した本発明の安全装置を利用することにより、乗りかごを各階に停止させて乗場ドアを戸開、戸閉するだけで、各階の乗り場制御装置15に主制御装置11から送信されてくるアドレスをセットすることができる。したがって、従来の、乗りかごを各階に停止させ、階毎に乗りかごから操作員が降りて乗り場ボタンを操作してアドレスをセットする作業に比べ、作業が大幅に簡略化され、作業性が大幅に向上する。
【符号の説明】
【0032】
11…主制御装置
12…ドアスイッチ
13…乗場ドア
14…制御信号線
15…乗り場制御装置
16…伝送線
17…昇降路ピット
18…昇降路安全スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ乗りかごの昇降運転を制御する主制御装置と、
前記乗りかごが停止可能な各階床に設けられ、その乗り場ドアの開閉を検出する各階のドアスイッチと、
前記各階床に設けられ、前記主制御装置と伝送線を介して接続され、対応する階の前記ドアスイッチの動作を検出して、戸開信号を前記主制御装置に伝送する各階の乗り場制御装置とを備え、
前記主制御装置は、各階の乗り場制御装置のいずれかから戸開信号を受信すると、この戸開検知状態を保持し、この戸開検知状態の解除指令が入力されるまでの間、エレベータ運転禁止モードとなり、乗りかごを停止状態に保持する
ことを特徴とするエレベータ安全装置。
【請求項2】
エレベータ乗りかごの昇降運転を制御する主制御装置と、
前記乗りかごが停止可能な各階床に設けられ、その乗り場ドアの開閉を検出する各階のドアスイッチと、
前記各階床に設けられ、前記主制御装置と伝送線を介して接続され、対応する階の前記ドアスイッチの動作を検出して、戸開信号を前記主制御装置に伝送する各階の乗り場制御装置と、
前記乗りかごの昇降路内の作業場所又はこの作業場所近くに設けられ、前記主制御装置と接続し、この主制御装置に対して安全操作信号を入力可能な昇降路安全スイッチとを備え、
前記主制御装置は、各階の乗り場制御装置のいずれかから戸開信号を受信すると、この戸開検知状態を保持し、エレベータ運転禁止モードとなって乗りかごを停止状態に保持し、前記昇降路安全スイッチの操作により安全操作信号が入力されると、この戸開検知状態を解除する
ことを特徴とするエレベータ安全装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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